(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-26
(45)【発行日】2023-02-03
(54)【発明の名称】確認端末、確認システム、確認端末用プログラム及び確認端末の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04M 9/00 20060101AFI20230127BHJP
【FI】
H04M9/00 H
(21)【出願番号】P 2017154805
(22)【出願日】2017-08-09
【審査請求日】2020-04-13
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚典
(72)【発明者】
【氏名】下中 優希
(72)【発明者】
【氏名】藤島 康晴
(72)【発明者】
【氏名】八木 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】塚本 一真
(72)【発明者】
【氏名】竹下 祥立
【合議体】
【審判長】角田 慎治
【審判官】山中 実
【審判官】土居 仁士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-184828(JP,A)
【文献】特開2012-175657(JP,A)
【文献】特開2007-235766(JP,A)
【文献】特開2003-319081(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問者の操作を受け付ける操作部を備え、
複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信し、
前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知し、
前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させる
確認端末。
【請求項2】
前記確認結果には、前記複数の通信装置のうち前記確認結果が入力された通信装置の呼出、前記通信装置が設置されている前記管理領域への前記訪問、及び無回答を含む複数の要望のうちの少なくとも1つが含まれる
請求項1に記載の確認端末。
【請求項3】
前記確認情報には、前記管理領域への配達物の配達に関する確認が含まれる
請求項1又は2に記載の確認端末。
【請求項4】
前記確認情報には、前記施設への
前記訪問者に関する情報が含まれる
請求項1~3のいずれか1項に記載の確認端末。
【請求項5】
前記施設の共用ロビーに設置されるロビーインターホンである
請求項1~4のいずれか1項に記載の確認端末。
【請求項6】
前記施設への
前記訪問者が所持する携帯端末である
請求項1~5のいずれか1項に記載の確認端末。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の確認端末と、
前記通信装置と、を備える
確認システム。
【請求項8】
前記確認結果には、前記複数の通信装置のうち前記確認結果が入力された通信装置の呼出、前記通信装置が設置されている前記管理領域への訪問、及び無回答を含む複数の要望のうちの少なくとも1つが含まれており、
前記確認結果に前記訪問が含まれる場合、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させる
請求項7に記載の確認システム。
【請求項9】
訪問者の操作を受け付ける操作部を備える確認端末に用いられる確認端末用プログラムであって、
コンピュータシステムに、
複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信する送信ステップと、
前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知する通知ステップと、
前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させる解錠ステップと、を実行させるための確認端末用プログラム。
【請求項10】
訪問者の操作を受け付ける操作部を備える確認端末の制御方法であって、
複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信する送信ステップと、
前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知する通知ステップと、
前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させる解錠ステップと、を含む
確認端末の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、確認端末、確認システム、確認端末用プログラム及び確認端末の制御方法に関する。本開示は、より詳細には、管理領域に設置される通信装置と通信可能な確認端末、確認システム、確認端末用プログラム及び確認端末の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、インターホン子機とインターホン親機との間で通話可能なインターホンシステムが記載されている。特許文献1に記載のインターホンシステムは、住戸の外玄関や集合住宅の共用玄関などに設置されるインターホン子機と、住戸内に設置されてインターホン子機との間で通話を行うインターホン親機とで構成される。
【0003】
特許文献1に記載のインターホンシステムでは、来訪者がインターホン子機にてインターホン親機を呼び出す操作を行うと、インターホン親機から呼出音が鳴動される。そして、応対者(居住者)がインターホン親機の応答釦を操作すると、インターホン親機とインターホン子機との間でインターホン通話が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のインターホンシステム(確認システム)では、例えば配達業者が複数の住戸に対して配達物を配達する場合において住戸ごとに配達しており、作業性がよくなかった。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされており、作業性を向上させることができる確認端末、確認システム、確認端末用プログラム及び確認端末の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る確認端末は、訪問者の操作を受け付ける操作部を備える。前記確認端末は、複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信する。前記複数の通信装置は、複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる。前記確認端末は、前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知する。前記確認端末は、前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させる。
【0009】
本開示の一態様に係る確認システムは、前記確認端末と、前記通信装置と、を備える。
【0010】
本開示の一態様に係る確認端末用プログラムは、訪問者の操作を受け付ける操作部を備える確認端末に用いられる確認端末用プログラムである。前記確認端末用プログラムは、コンピュータシステムに、送信ステップと、通信ステップと、解錠ステップと、を実行させるためのプログラムである。前記送信ステップは、複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信するステップである。前記複数の通信装置は、複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる。前記通知ステップは、前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知するステップである。前記解錠ステップは、前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させるステップである。
【0012】
本開示の一態様に係る確認端末の制御方法は、訪問者の操作を受け付ける操作部を備える確認端末の制御方法である。前記確認端末の制御方法は、送信ステップと、通知ステップと、解錠ステップと、を含む。前記送信ステップは、複数の通信装置のうち、確認対象となる通信装置が2以上の場合に、2以上の通信装置に対し、前記2以上の通信装置にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信するステップである。前記複数の通信装置は、複数の管理領域を含む施設において前記複数の管理領域に一対一に対応して設けられる。前記通知ステップは、前記確認情報に対応して前記2以上の通信装置に入力された前記確認結果を、前記通信装置ごとに通知するステップである。前記解錠ステップは、前記確認結果に前記管理領域への訪問に関する情報が含まれる場合、前記操作部が前記訪問者の特定の操作を受け付けることによって、前記通信装置との通話を行わずに、前記施設の出入口を開閉する開閉部材を解錠させるステップである。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、作業性を向上させることができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る確認端末、通信装置及び確認システムの構成を示す概略図である。
【
図2】
図2Aは、同上の確認端末の構成を示すブロック図、
図2Bは、同上の通信装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3A~
図3Dは、同上の確認端末に表示される画面であって、確認端末の動作を説明するための画面である。
【
図4】
図4は、同上の通信装置に表示される画面であって、通信装置の動作を説明するための画面である。
【
図5】
図5は、同上の確認システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)概要
以下、本実施形態に係る確認端末、通信装置及び確認システムの概要について説明する。
【0017】
本実施形態に係る確認システムは、複数の管理領域を含む施設において、複数の管理領域のうち少なくとも1つの管理領域からの確認結果より、少なくとも1つの管理領域からの要望を取得するためのシステムである。本実施形態に係る確認システム300は、
図1に示すように、複数(図示例では2つ)の管理領域100を含む施設200に適用される。本実施形態では一例として、施設200はマンション等の集合住宅であり、各管理領域100は集合住宅の各住戸である。確認システム300は、確認端末1と、複数(図示例では2つ)の通信装置2と、を備えている。確認端末1は、本実施形態では一例として、集合住宅の共用ロビーに設置されるロビーインターホン(共用端末)10である。また、複数の通信装置2の各々は、集合住宅の各住戸内に設置されるインターホン親機(住戸親機)20である。すなわち、本実施形態に係る確認システム300は、ロビーインターホン10とインターホン親機20とを備える集合住宅用のインターホンシステムに適用される。
【0018】
確認システム300が適用されるインターホンシステムは、
図1に示すように、ロビーインターホン10と、複数(図示例では2つ)のインターホン親機20と、制御装置3と、複数(図示例では2つ)のインターホン子機4と、を備えている。
【0019】
ロビーインターホン10(確認端末1)は、上述のように、集合住宅(施設200)の共用ロビーに設置されている。ロビーインターホン10は、各インターホン親機20との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。
【0020】
複数のインターホン親機20(通信装置2)の各々は、上述のように、集合住宅の各住戸(管理領域100)内に設置されている。各インターホン親機20は、ロビーインターホン10との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の受信等)を行うように構成されている。また、各インターホン親機20は、本実施形態では、住戸内に設置されているルータ6を介してインターネット等のネットワークNT1に接続可能である。そのため、各インターホン親機20は、ネットワークNT1に接続されているサーバ5に接続することができる。サーバ5は、例えば、配達会社が所有する情報配信用のサーバである。また、各インターホン親機20は、ルータ6を介して、各住戸の住人が所持する携帯端末(例えば、スマートフォン等)8とも接続可能である。携帯端末8とルータ6との間の通信は、例えば、WiFi(登録商標)による無線通信である。
【0021】
制御装置3は、ロビーインターホン10と各インターホン親機20との間において、呼出制御を行い、信号を中継するように構成されている。制御装置3は、例えば、集合住宅の管理室に設置されている。制御装置3は、例えば、訪問者P1(
図3A参照)がロビーインターホン10を用いてインターホン親機20を呼び出したときに、ロビーインターホン10とインターホン親機20との間で送受信される信号を中継する。制御装置3は、信号線L1を介して各インターホン親機20に接続され、かつ信号線L2を介してロビーインターホン10に接続されている。また、制御装置3は、管理室に設置されているルータ7を介してネットワークNT1に接続可能である。したがって、制御装置3は、上述のインターホン親機20と同様に、ネットワークNT1を介してサーバ5に接続することができる。さらに、制御装置3は、開閉部材9に接続されており、開閉部材9に対して制御信号を出力することによって開閉部材9を開閉(又は施解錠)させる。開閉部材9は、本実施形態では一例として、集合住宅の共用ロビーに設置される自動ドアである。
【0022】
複数のインターホン子機4の各々は、例えば、集合住宅の各住戸の外玄関に設置されている。複数のインターホン子機4は、複数のインターホン親機20と一対一に対応している。複数のインターホン子機4の各々は、信号線L3を介して対応するインターホン親機20に接続されており、対応するインターホン親機20との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。信号線L1,L2,L3の各々は、例えば、ツイストペアケーブルである。
【0023】
ところで、上述の特許文献1に記載のインターホンシステムでは、例えば配達業者が複数の住戸に対して配達物を配達する場合において住戸ごとに配達しており、作業性がよくなかった。
【0024】
本実施形態に係る確認端末1、通信装置2及び確認システム300は、訪問者P1(
図3A参照)の作業性を向上させることができるように、以下のように構成されている。
【0025】
本実施形態に係る確認端末1は、複数の通信装置2のうち少なくとも1つの通信装置2に対し、少なくとも1つの通信装置2にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信する。また、確認端末1は、確認情報に対応して少なくとも1つの通信装置2に入力された確認結果を、通信装置2ごとに通知する。複数の通信装置2は、複数の管理領域100を含む施設200において複数の管理領域100に一対一に対応して設けられる。
【0026】
ここでいう「確認情報」とは、訪問者P1が施設200へ訪問した理由を通知するための情報であり、本実施形態では一例として、配達業者が配達物の配達にきたことを通知するための情報である。言い換えると、確認情報には、管理領域100への配達物の配達に関する確認が含まれる。また、ここでいう「確認結果」(以下、「回答結果」ともいう)とは、確認情報に対する管理領域100のユーザ(住人)からの回答(要望)内容であり、本実施形態では一例として、呼出、訪問、及び無回答を含む複数の要望が含まれている。「呼出」とは、複数の通信装置2のうち確認結果が入力された通信装置2を呼び出すことである。「訪問」とは、通信装置2が設置されている管理領域100を訪れることである。「無回答」とは、例えば、留守等によって管理領域100からの回答がない場合である。
【0027】
また、本実施形態に係る通信装置2は、上述の確認端末1から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力部23(
図2B参照)を備える。さらに、本実施形態に係る確認システム300は、上述の確認端末1と、上述の通信装置2と、を備える。
【0028】
本実施形態に係る確認端末1、通信装置2及び確認システム300によれば、確認端末1が通信装置2からの確認結果を通信装置2ごとに通知するように構成されているので、訪問者P1は、確認端末1の通知に従って対応することができる。そのため、訪問者P1が管理領域100ごとに対応する場合と比較して、訪問者P1の作業性を向上させることができる。
【0029】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る確認端末1及び通信装置2の詳細について、
図1及び
図2を参照して説明する。
【0030】
(2.1)確認端末
まず、確認端末1(ロビーインターホン10)について説明する。確認端末1は、
図2に示すように、端末側通信部11と、端末側制御部12と、通知部13と、操作部14と、撮像部15と、を備えている。さらに、確認端末1は、通信装置2(インターホン親機20)との間で通話を実現するための通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を備えている。
【0031】
端末側通信部11は、通信装置2と通信するための通信インタフェースである。端末側通信部11は、
図1に示すように、信号線L2を介して制御装置3に接続されている。
図1では、信号線L2を1本の線で示している。端末側通信部11は、制御装置3の通信部を介して、通信装置2との間で双方向に通信可能に構成されている。端末側通信部11は、通信装置2に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。さらに、通信装置2に対して確認結果を要求する場合には、通信装置2にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報が通信信号に含まれる。また、端末側通信部11は、制御装置3の通信部を介して通信装置2から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号等を取得する。音声信号は、端末側制御部12を介して通話部へ出力される。
【0032】
端末側制御部12は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、端末側制御部12は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが端末側制御部12として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0033】
通知部13は、端末側通信部11を介して受信した、通信装置2からの確認結果を通知するように構成されている。通知部13は、例えば
図1に示すように、確認端末1の筐体の前面に設けられた表示部130を有している。すなわち、本実施形態では、通知部13は、通信装置2からの確認結果を表示部130に表示させる。また、本実施形態では、確認端末1が通話部を備えているため、通話部のスピーカを介して通信装置2の確認結果を音声にて出力してもよい。ここで、確認端末1がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部130と操作部14とを兼ねることになる。
【0034】
操作部14は、施設200への訪問者P1の操作を受け付けるように構成されている。操作部14は、例えば、複数の押ボタンスイッチ(テンキー、「*」ボタン、呼出ボタン等)を有する入力インタフェースである。
【0035】
撮像部15は、撮像素子を有し、被写体(訪問者P1等)を撮像するためのカメラである。本実施形態では、訪問者P1が確認端末1を操作する際に少なくとも訪問者P1の顔を撮像できるように、撮像部15の撮像エリア(視野)は、確認端末1の前方に設定されている。本実施形態では、撮像部15は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、撮像部15はカラー画像を撮像するカメラである。
【0036】
撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。撮像部15は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、撮像部15は、撮像素子の出力信号を映像信号として端末側制御部12へ出力する。
【0037】
(2.2)通信装置
次に、通信装置2について説明する。通信装置2は、
図2に示すように、装置側通信部21と、装置側制御部22と、入力部23と、表示部24と、を備えている。また、通信装置2は、確認端末1及びインターホン子機4との間で通話を実現するための通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を備えている。
【0038】
装置側通信部21は、確認端末1及びインターホン子機4と通信するための通信インタフェースである。装置側通信部21は、信号線L1を介して制御装置3に接続されている。
図1では、信号線L1を1本の線で示している。装置側通信部21は、制御装置3の通信部を介して、確認端末1との間で双方向に通信可能に構成されている。装置側通信部21は、確認端末1に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。さらに、確認端末1からの確認情報に対する確認結果が入力されている場合には、確認結果が通信信号に含まれる。また、装置側通信部21は、通信部を介して確認端末1から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号及び映像信号等を取得する。音声信号は、装置側制御部22を介して通話部へ出力され、映像信号は、装置側制御部22を介して表示部24へ出力される。
【0039】
また、装置側通信部21は、信号線L3を介してインターホン子機4に接続されている。
図1では、信号線L3を1本の線で示している。装置側通信部21は、インターホン子機4との間で双方向に通信可能に構成されている。装置側通信部21は、インターホン子機4に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。また、装置側通信部21は、インターホン子機4から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号及び映像信号等を取得する。音声信号は、装置側制御部22を介して通話部へ出力され、映像信号は、装置側制御部22を介して表示部24へ出力される。
【0040】
装置側制御部22は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、装置側制御部22は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが装置側制御部22として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0041】
入力部23は、確認端末1からの確認情報に対する確認結果を入力するための入力インタフェースである。入力部23は、例えば、複数の押ボタンスイッチ(テンキー、応答ボタン等)を有している。
【0042】
表示部24は、例えば液晶ディスプレイである。ここで、通信装置2がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが入力部23と表示部24とを兼ねることになる。
【0043】
(3)動作
次に、確認システム300(確認端末1及び通信装置2)の動作について、
図3A~
図3D、
図4及び
図5を参照して説明する。以下では、確認端末1(ロビーインターホン10)から2つの通信装置2(インターホン親機20)に向けて、配達物の配達に対する確認を行う場合を例として説明する。また、2つの通信装置2のうちの一方を通信装置2A、他方を通信装置2Bと区別して説明する。さらに、通信装置2Aが設置されている管理領域100を「管理領域100A」、通信装置2Bが設置されている管理領域100を「管理領域100B」と区別して説明する。
【0044】
図3Aは、確認端末1の表示部130に表示されている初期画面131である。初期画面131の上寄りの位置には、操作方法を表示する操作表示部131Aが配置されている。また、初期画面131において操作表示部131Aの下側で、かつ左寄りの位置には、撮像部15にて撮像される映像を表示する映像表示部131Bが配置されている。本実施形態では、2つの管理領域100A,100Bに配達物を配達にきた配達業者(訪問者P1)が映像表示部131Bに表示されている。訪問者P1は、表示部130に表示されている操作表示部131Aに従って所定の操作を行う(
図5中のステップS1)。具体的には、訪問者P1は、操作部14の「*」ボタンを2回押した後、呼出ボタンを押す。これにより、表示部130の表示画面が、初期画面131から登録画面132(
図3B参照)へ移行する。なお、操作部14のテンキーを用いて部屋番号を入力した後、呼出ボタンを押した場合には、入力した部屋番号の通信装置2を呼び出すことができる(以下、「呼出モード」という)。
【0045】
登録画面132は、訪問者P1の映像を登録するための画面である。登録画面132の右寄りの位置には、登録方法を表示する登録表示部132Aが配置されている。また、登録画面132の左寄りの位置には、初期画面131と同様に、撮像部15にて撮像される映像を表示する映像表示部132Bが配置されている。訪問者P1は、登録表示部132Aに従って映像表示部132Bに表示されている映像を登録するための処理を行う(
図5中のステップS2)。具体的には、訪問者P1は、自分の顔が映像表示部132Bに表示されている状態で呼出ボタンを押す。これにより、訪問者P1の映像が、例えば端末側制御部12のメモリに登録される。訪問者P1の映像が登録されると、表示部130の表示画面が、登録画面132から入力画面133(
図3C参照)へ移行する。
【0046】
入力画面133は、配達物の配達先を入力するための画面である。本実施形態では、
図3Cに示すように、入力画面133において8つの配達先を入力することができる。また、本実施形態では一例として、配達先の情報は部屋番号である。具体的には、訪問者P1は、操作部14のテンキーを用いて部屋番号を入力し、入力後に「*」ボタンを押す(
図5中のステップS3)。これにより、入力された部屋番号に対応する住戸が配達先に設定され、次の配達先を入力することができる。そして、訪問者P1は、すべての配達先を入力した後、呼出ボタンを押す。これにより、入力画面133にて入力されたすべての配達先に対し、登録画面132にて登録された訪問者P1の映像と確認情報とが送信される(
図5中のステップS4)。本実施形態では、2つの管理領域100A,100Bに対し、訪問者P1の映像と確認情報とが送信される。
【0047】
一方、2つの管理領域100A,100Bでは、通信装置2A,2Bの通話部のスピーカを通して呼出音(例えば、「ピンポーン」等)が鳴動し、かつ表示部24に回答画面241が表示される(
図4参照)。回答画面241は、例えば、配達物に対する要望を回答するための画面である。回答画面241の上寄りの位置には、配達業者の訪問を通知するための通知表示部241Aが配置されている。回答画面241において通知表示部241Aの下側で、かつ左寄りの位置には、確認端末1からの訪問者P1の映像を表示する映像表示部241Bが配置されている。各管理領域100のユーザ(住人)は、映像表示部241Bに表示されている映像を見ることによって、訪問者P1が誰であるかを知ることができる。したがって、本実施形態によれば、映像表示部241Bに訪問者P1の映像が表示されない場合と比較して、セキュリティ性を高めることができる。また、回答画面241において通知表示部241Aの下側で、かつ右寄りの位置には、回答用の選択肢を表示する3つの選択肢表示部241C~241Eが配置されている。選択肢表示部241Cは、部屋への配達を希望する場合の選択肢を表示している。選択肢表示部241Dは、集合住宅の敷地内に設けられている宅配ボックスを希望する場合の選択肢を表示している。選択肢表示部241Eは、配達業者との通話を希望する場合の選択肢を表示している。
【0048】
本実施形態では一例として、入力部23のテンキーの「1」が選択肢表示部241Cに対応し、テンキーの「2」が選択肢表示部241Dに対応し、テンキーの「3」が選択肢表示部241Eに対応している。管理領域100のユーザは、テンキーの「1」~「3」のいずれかを選択した後、例えば入力部23の応答ボタンを押す。これにより、管理領域100からの確認結果(回答結果)が通信装置2から確認端末1に送信される(
図5中のステップS5,S6)。
図5に示す例では、管理領域100Aのユーザは、いずれかの選択肢を選択しているため、選択した選択肢に対応する確認結果が通信装置2Aから確認端末1に送信される。一方、管理領域100Bでは、例えばユーザが不在であることから、一定時間(例えば、30秒)の間にいずれの選択肢も選択されず、「無回答」との確認結果が通信装置2Bから確認端末1に送信される。ここで、確認結果に「無回答」が含まれている場合、対応する管理領域100への配達物については、宅配ボックスが空いていれば宅配ボックスに入れてもよいし、対応する管理領域100の郵便受け等に不在票を入れてもよい。
【0049】
確認端末1の表示部130には、一定時間(例えば、30秒)が経過した後、
図3Dに示す確認画面134が表示される(
図5中のステップS7)。確認画面134は、各管理領域100からの確認結果を表示するための画面である。確認画面134の中央には、各管理領域100からの確認結果を表示する確認表示部134Aが配置されている。なお、
図3Dは、8つの管理領域100のうち、6つの管理領域100からの確認結果が送信された場合を示している。ここで、複数の管理領域100から確認結果が送信される場合には、
図3Dに示すように、確認結果を一覧表示することが好ましい。訪問者P1は、確認表示部134Aに表示される確認結果(回答結果)に従って対応(配達)することができるので、管理領域100ごとに対応する場合と比較して、作業性を向上させることができる。また、
図3Dに示すように、確認結果に部屋への配達(「訪問」)が含まれている場合、部屋への配達を行うことができるように、開閉部材9を解錠可能であることを表示する解錠表示部134Bが表示されていることが好ましい。解錠表示部134Bが表示部130に表示されている状態で、例えば「*」ボタンを押すことによって、開閉部材(自動ドア)9を解錠(開放)することができる。言い換えると、確認結果に訪問が含まれる場合、操作部14が訪問者P1の特定の操作(「*」ボタンの押操作)を受け付けることによって、施設200の出入口を開閉する開閉部材9を解錠する。
【0050】
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、確認端末1及び通信装置2と同様の機能は、確認端末1の制御方法、通信装置2の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。
【0051】
一態様に係る確認端末1の制御方法は、送信ステップと、通知ステップと、を含む。また、一態様に係る確認端末用プログラムは、コンピュータシステムに、送信ステップと、通知ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0052】
送信ステップは、複数の通信装置2のうち少なくとも1つの通信装置2に対し、少なくとも1つの通信装置2にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信するステップ(
図5中のステップS4)である。通知ステップは、確認情報に対応して少なくとも1つの通信装置2に入力された確認結果を、通信装置2ごとに通知するステップ(
図5中のステップS7)である。複数の通知装置2は、複数の管理領域100を含む施設200において複数の管理領域100に一対一に対応して設けられる。
【0053】
一態様に係る通信装置2の制御方法は、上述の確認端末1から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力ステップを含む。また、一態様に係る通信装置用プログラムは、コンピュータシステムに、上述の確認端末1から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力ステップを実行させるためのプログラムである。
【0054】
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0055】
本開示における確認端末1、通信装置2、確認端末1の制御方法又は通信装置2の制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における確認端末1、通信装置2、確認端末1の制御方法、又は通信装置2の制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0056】
上述の実施形態では、端末側通信部11、端末側制御部12、通知部13、操作部14及び撮像部15が1つの筐体に収納されているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、端末側通信部11、端末側制御部12、通知部13、操作部14及び撮像部15は、2つ以上の筐体に分散して収納されていてもよい。また、上述の実施形態では、装置側通信部21、装置側制御部22、入力部23及び表示部24が1つの筐体に収納されているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、装置側通信部21、装置側制御部22、入力部23及び表示部24は、2つ以上の筐体に分散して収納されていてもよい。
【0057】
上述の実施形態では、確認端末1が、インターホンシステムの一部を構成するロビーインターホン10である場合を例として説明したが、確認端末1はロビーインターホン10に限らず、例えば訪問者(配達業者)P1が所持する携帯端末であってもよい。言い換えると、確認端末1は、施設200への訪問者P1が所持する携帯端末である。この場合、携帯端末は、スマートフォンのような汎用の端末であってもよいし、配達業務等に用いるハンディターミナル(ハンディ端末)であってもよい。
【0058】
ここで、
図1に示すように、通信装置2としてのインターホン親機20がネットワークNT1に接続可能であれば、確認結果を得るための確認情報を訪問者P1の携帯端末からネットワークNT1を介してインターホン親機20に送信してもよい。この場合、インターホン親機20からの確認結果については、ネットワークNT1を介してインターホン親機20から携帯端末に直接送信してもよいし、
図1に示すように、ネットワークNT1にサーバ5が接続されていれば、サーバ5を経由してもよい。
【0059】
また、確認情報については、サーバ5からインターホン親機20に送信するように構成されていてもよい。この場合、
図1に示すように、ネットワークNT1を介してインターホン親機20に直接送信してもよいし、サーバ5からネットワークNT1を介して制御装置3に送信し、信号線L1を介して制御装置3からインターホン親機20に送信してもよい。また、この場合、インターホン親機20からの確認結果については、インターホン親機20からサーバ5を介して訪問者P1の携帯端末に送信してもよいし、インターホン親機20から携帯端末に直接送信してもよい。
【0060】
また、確認端末1は、ロビーインターホン10と、訪問者P1が所有する携帯端末とで構成されていてもよい。
【0061】
上述の実施形態では、確認端末1からの確認情報を通信装置2の表示部24に表示させているが、
図1に示すように、ルータ6を介して通信装置2と携帯端末8とが接続可能であれば、上記確認情報を携帯端末8の表示部に表示させてもよい。この場合、携帯端末8の表示部に表示させた確認情報に従って、携帯端末8にて確認結果を入力するように構成されていることが好ましい。
【0062】
上述の実施形態では、宅配ボックスを選択するための選択肢表示部241Dを通信装置2の表示部24に表示させている。この場合、すべての宅配ボックスが使用状態となった時点で選択肢表示部241Dを表示部24に表示させないようにしてもよいし、選択肢表示部241Dが選択された際にすべての宅配ボックスが使用状態である旨の表示を表示部24に表示させてもよい。ここで、宅配ボックスの使用状況については、通信装置2が直接管理するように構成されていてもよいし、宅配ボックスの使用状況を管理するための宅配ボックス用のサーバ等から宅配ボックスの使用状況を取得するように構成されていてもよい。そして、通信装置2の表示部24に宅配ボックスの使用状況を表示させてもよい。宅配ボックス用のサーバは、上述のサーバ5と一体に構成されていてもよいし、別体に構成されていてもよい。
【0063】
上述の実施形態では、
図3Dに示すように、確認端末1の表示部130に確認結果(回答結果)のみを表示させており、例えば確認結果に「呼出」が含まれている場合には、上述の呼出モードにて対応する通信装置2を呼び出すことになる。これに対して、表示部130がタッチパネルディスプレイで構成されている場合には、例えば、表示部130に表示されている部屋番号等に訪問者P1が触れることによって、対応する通信装置2を呼び出せるように構成されていてもよい。
【0064】
上述の実施形態では、通信装置2からの確認結果(回答結果)を確認端末1の表示部130に表示させている。これに対して、
図1に示すように、通信装置2がサーバ5に接続可能であれば、確認端末1の表示部130に確認結果を表示し、かつ確認結果を通信装置2からサーバ5に送信してもよい。
【0065】
上述の実施形態では、確認結果に「訪問」が含まれている場合、開閉部材9を開放(解錠)することができるが、例えば訪問者P1が配達業者である場合には、配達物の運搬に時間がかかる場合もあり、一定時間の間、開閉部材9を開放できることが好ましい。この場合、例えば、確認端末1においてワンタイムパスワード等を入力することによって実現すればよい。ワンタイムパスワードについては、訪問者P1が所持する携帯端末等に、通信装置2からネットワークNT1を介して送信してもよいし、サーバ5からネットワークNT1を介して送信してもよい。
【0066】
上述の実施形態では、
図3Dに示すように、確認端末1の表示部130に解錠表示部134Bが表示されている場合に開閉部材9を解錠できるように構成されているが、これに限らない。例えば、表示部130に表示されている確認結果に「訪問」が含まれている場合に開閉部材9が自動的に解錠(開放)されるように構成されていてもよい。言い換えると、確認結果に訪問が含まれる場合、施設200の出入口を開閉する開閉部材9を解錠させる。
【0067】
上述の実施形態では、開閉部材9が制御装置3に接続されているが、開閉部材9は、通信装置2(ロビーインターホン10)に接続されていてもよい。
【0068】
上述の実施形態では、入力部23が複数の押ボタンスイッチで構成されている場合を例として説明したが、入力部23は複数の押ボタンスイッチに限定されない。入力部23は、例えばマイクロホン等で構成されており、音声にて確認結果を入力するように構成されていてもよい。また、通信装置2がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイに表示させた押ボタンアイコン等で入力部23が構成されていてもよい。
【0069】
上述の実施形態では、訪問者P1の身分を示すために、通信装置2の表示部24に訪問者P1の映像を表示する場合を例として説明した。これに対して、訪問者P1がIDカード等を所持している場合には、訪問者P1の映像の代わりに、IDカードの映像を表示部24に表示させてもよい。
【0070】
また、訪問者P1又はIDカードの映像を表示部24に表示させる代わりに、例えば、カードリーダー等にIDカードをかざすことにより、IDカードの認証データから訪問者P1を特定するように構成されていてもよい。さらに、この場合においても、訪問者P1又はIDカードの映像を表示部24に表示するように構成されていてもよい。
【0071】
上述の実施形態では、音声又は映像にて通知部13が確認結果を通知する場合を例として説明したが、例えば、訪問者(配達業者)P1が所持する携帯端末に確認結果を転送するように構成されていてもよい。この場合、訪問者P1は、携帯端末を介して、管理領域100からの要望を取得することができる。
【0072】
上述の実施形態では、確認端末1と通信する通信部とインターホン子機4と通信する通信部とが1つの装置側通信部21により構成されている場合を例として説明した。これに対して、確認端末1と通信する通信部とインターホン子機4と通信する通信部とが別々の通信部により構成されていてもよい。
【0073】
上述の実施形態では、訪問者P1が配達業者である場合を例として説明したが、訪問者P1は配達業者に限定されない。訪問者P1は、管理領域100に対して所定のサービスを提供する業者であればよく、例えばメンテナンス業者、クリーニング業者等であってもよい。
【0074】
上述の実施形態では、施設200が集合住宅であり、各管理領域100が集合住宅の各住戸である場合を例として説明したが、これに限定されない。例えば、施設200がオフィスビルであり、各管理領域100がオフィスビルに入居する各オフィスであってもよい。
【0075】
(まとめ)
以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係る確認端末(1)は、複数の通信装置(2)のうち少なくとも1つの通信装置(2)に対し、確認情報を送信する。また、確認端末(1)は、確認情報に対応して少なくとも1つの通信装置(2)に入力された確認結果を、通信装置(2)ごとに通知する。複数の通信装置(2)は、複数の管理領域(100)を含む施設(200)において複数の管理領域(100)に一対一に対応して設けられる。確認情報は、少なくとも1つの通信装置(2)にて確認結果の入力を受け付けるための情報である。
【0076】
第1の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0077】
第2の態様に係る確認端末(1)では、第1の態様において、確認結果には、複数の要望のうちの少なくとも1つが含まれる。複数の要望には、複数の通信装置(2)のうち確認結果が入力された通信装置(2)の呼出、通信装置(2)が設置されている管理領域(100)への訪問、及び無回答が含まれる。
【0078】
第2の態様によれば、通信装置(2)からの確認結果によって管理領域(100)からの要望を取得することができる。
【0079】
第3の態様に係る確認端末(1)は、第2の態様において、施設(200)への訪問者(P1)の操作を受け付ける操作部(14)を備える。確認端末(1)は、確認結果に訪問が含まれる場合、操作部(14)が訪問者(P1)の特定の操作を受け付けることによって、施設(200)の出入口を開閉する開閉部材(9)を解錠させる。
【0080】
第3の態様によれば、確認結果に訪問が含まれる場合には、訪問者(P1)の特定の操作によって開閉部材(9)を解錠することができる。
【0081】
第4の態様に係る確認端末(1)は、第2の態様において、確認結果に訪問が含まれる場合、施設(200)の出入口を開閉する開閉部材(9)を解錠させる。
【0082】
第4の態様によれば、確認結果に訪問が含まれる場合には、開閉部材(9)を自動的に解錠することができる。
【0083】
第5の態様に係る確認端末(1)では、第1~4のいずれかの態様において、確認情報には、管理領域(100)への配達物の配達に関する確認が含まれる。
【0084】
第5の態様によれば、配達物の配達に関する確認であることを配達先の管理領域(100)のユーザに知らせることができる。
【0085】
第6の態様に係る確認端末(1)では、第1~5のいずれかの態様において、確認情報には、訪問者(P1)に関する情報が含まれる。
【0086】
第6の態様によれば、訪問者(P1)が誰であるかを訪問先の管理領域(100)のユーザに知らせることができる。
【0087】
第7の態様に係る確認端末(1)は、第1~6のいずれかの態様において、施設(200)の共用ロビーに設置されるロビーインターホン(10)である。
【0088】
第7の態様によれば、施設(200)の共用ロビーにて管理領域(100)からの要望を確認することができる。
【0089】
第8の態様に係る確認端末は、第1~6のいずれかの態様において、施設(200)への訪問者(P1)が所持する携帯端末である。
【0090】
第8の態様によれば、任意の場所において管理領域(100)からの要望を確認することができる。
【0091】
第9の態様に係る通信装置(2)は、第1~8のいずれかの態様の確認端末(1)から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力部(23)を備える。
【0092】
第9の態様によれば、入力部(23)にて受け付けた確認結果を確認端末(1)から通知するので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0093】
第10の態様に係る通信装置(2)では、第9の態様において、入力部(23)は、複数の確認結果のうちの少なくとも1つの入力を受け付ける。複数の確認結果には、複数の通信装置(2)のうち確認結果が入力された通信装置(2)の呼出、及び通信装置(2)が設置されている管理領域(100)の訪問が含まれる。
【0094】
第10の態様によれば、通信装置(2)からの確認結果によって管理領域(100)からの要望を取得することができる。
【0095】
第11の態様に係る確認システム(300)は、第1~8のいずれかの態様の確認端末(1)と、第9又は10の態様の通信装置(2)と、を備える。
【0096】
第11の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0097】
第12の態様に係る確認システム(300)では、第11の態様において、確認結果には、複数の要望のうちの少なくとも1つが含まれる。複数の要望には、複数の通信装置(2)のうち確認結果が入力された通信装置(2)の呼出、通信装置(2)が設置されている管理領域(100)の訪問、及び無回答が含まれる。確認システム(300)は、確認結果に訪問が含まれる場合、施設(200)の出入口を開閉する開閉部材(9)を解錠させる。
【0098】
第12の態様によれば、確認結果に訪問が含まれる場合には、開閉部材(9)を自動的に解錠することができる。
【0099】
第13の態様に係る確認端末用プログラムは、コンピュータシステムに、送信ステップと、通知ステップと、を実行させるためのプログラムである。送信ステップは、複数の通信装置(2)のうち少なくとも1つの通信装置(2)に対し、少なくとも1つの通信装置(2)にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信するステップである。通知ステップは、確認情報に対応して少なくとも1つの通信装置(2)に入力された確認結果を、通信装置(2)ごとに通知するステップである。複数の通信装置(2)は、複数の管理領域(100)を含む施設(200)において複数の管理領域(100)に一対一に対応して設けられる。
【0100】
第13の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0101】
第14の態様に係る通信装置用プログラムは、コンピュータシステムに、第1~8のいずれかの確認端末(1)から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力ステップを実行させるためのプログラムである。
【0102】
第14の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0103】
第15の態様に係る確認端末(1)の制御方法は、送信ステップと、通知ステップと、を含む。送信ステップは、複数の通信装置(2)のうち少なくとも1つの通信装置(2)に対し、少なくとも1つの通信装置(2)にて確認結果の入力を受け付けるための確認情報を送信するステップである。通知ステップは、確認情報に対応して少なくとも1つの通信装置(2)に入力された確認結果を、通信装置(2)ごとに通知するステップである。複数の通信装置(2)は、複数の管理領域(100)を含む施設(200)において複数の管理領域(100)に一対一に対応して設けられる。
【0104】
第15の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0105】
第16の態様に係る通信装置(2)の制御方法は、第1~8のいずれかの確認端末(1)から受信する確認情報に対する確認結果の入力を受け付ける入力ステップを含む。
【0106】
第16の態様によれば、確認端末(1)が通信装置(2)からの確認結果を通信装置(2)ごとに通知するように構成されているので、訪問者(P1)は、確認端末(1)の通知に応じた対応が可能になる。そのため、訪問者(P1)が管理領域(100)ごとに対応する場合と比較して、訪問者(P1)の作業性を向上させることができる。
【0107】
第2~第8の態様に係る構成については、確認端末(1)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0108】
第10の態様に係る構成については、通信装置(2)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0109】
第12の態様に係る構成については、確認システム(300)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 確認端末
14 操作部
2 通信装置
23 入力部
9 開閉部材
10 ロビーインターホン(確認端末)
100 管理領域
200 施設
300 確認システム
P1 訪問者