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特許7217485刈払機に取り付け可能なコードリールカセット及びそれを備える刈払機
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  • 特許-刈払機に取り付け可能なコードリールカセット及びそれを備える刈払機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-26
(45)【発行日】2023-02-03
(54)【発明の名称】刈払機に取り付け可能なコードリールカセット及びそれを備える刈払機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/416 20060101AFI20230127BHJP
【FI】
A01D34/416 100
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022567198
(86)(22)【出願日】2022-10-30
(86)【国際出願番号】 JP2022040571
【審査請求日】2022-11-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399019559
【氏名又は名称】有限会社とまと不動産
(74)【代理人】
【識別番号】100154586
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 正広
(72)【発明者】
【氏名】樽見 正志
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】特許第6461889(JP,B2)
【文献】米国特許第04476632(US,A)
【文献】特開平03-160917(JP,A)
【文献】特開2013-223433(JP,A)
【文献】米国特許第10709062(US,B2)
【文献】特開2007-274937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/416
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の上収容室が設けられた上カセットカバーと、
中空の下収容室が設けられた下カセットカバーと、
前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとを、上下方向に連結するジョイントと、
前記上収容室と、前記下収容室とにそれぞれ配置された2本のコードとを備え、
前記ジョイントは、前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとが互いに独立に回動可能になるように、前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとを連結していることにより、前記2本のコードの長さを調節可能であることを特徴とするコードリールカセット。
【請求項2】
ハンドルが設けられたロッドと、
前記ロッドの一端に配置された回転シャフトと、
前記回転シャフトに駆動力を与えて回転させる駆動源と、
前記回転シャフトに固定されて、前記回転シャフトの回転に伴って回転するロータ部と、を備え
前記ロータ部は、
請求項1に記載の前記コードリールカセットと、
前記コードリールカセットを覆うように、前記回転シャフトに固定されたカバー部材と、を備え、
前記カバー部材には、前記コードリールカセットの前記2本のコードを挿入して前記カバー部材の外側に引き出す2つのガイド孔と、前記2つのガイド孔から引き出される前記2本のコードの長さをそれぞれ調整する2つのコード調整機構とが設けられていることを特徴とする刈払機。
【請求項3】
前記各コード調整機構は、前記2つのコードの1つを挟む一対の歯車または一対の滑り止め付きホイールを備える請求項2に記載の刈払機。
【請求項4】
前記コード調整機構は、前記2つのコードの1つに当接する当接位置と、前記2つのコードの1つから離間する離間位置とに上下方向に移動するストッパーと、前記ストッパーが前記当接位置にあるときに前記2つのコードの1つを前記ストッパーと協働して挟み込むように、前記ストッパと向かい合う位置に配置された当接部と、前記ストッパーを当接位置に固定するロック部とを備える請求項2に記載の刈払機。
【請求項5】
前記コード調整機構は、前記2つのコードの1つに当接する当接位置と、前記2つのコードの1つから離間する離間位置とに回動するレバーと、前記レバーが前記当接位置にあるときに前記2つのコードの1つを前記レバーと協働して挟み込むように、前記レバーと向かい合う位置に配置された当接部とを備える請求項2に記載の刈払機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈払機に取り付け可能なコードリールカセット及びそれを備える刈払機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原動機、シャフト、回転鋸を有し、ユーザーがシャフトに固定されたハンドルを操作して草や小径木を刈払うための刈払機(草刈機ともいう)が知られている。刈払機の回転鋸が取り付けられているロータ部分に、回転鋸に代えて太めのナイロンコードのような樹脂製のコードを取り付けて、キワ草刈り用のナイロンカッターとして用いることがある(特許文献1参照)。このようなナイロンカッターを利用する刈払機には、一般に、長いナイロンコードを刈払機のロータ部分に巻き付けて、そこからコードを引き出して使用するタイプと、あらかじめ短く切断したナイロンコードの片側にハトメをかしめて、それを刈払機のロータ部分に差し込んで使用するタイプがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-150765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
いずれにおいても、ナイロンコードは先端部分から徐々に摩耗していくので、ユーザーは必要に応じてナイロンコードを交換しなければならない。
【0005】
長いナイロンコードを用いるタイプの場合、通常、交換用のナイロンコードはリールに巻かれた状態で市販されている。そのため、ユーザはリールに巻かれた交換用のナイロンコードを取り外し、これを刈払機のロータ部分に所定の手順で取り付ける必要がある。このような作業は時間も手間もかかるものであり、慣れも必要である。また、あらかじめ短く切断したナイロンコードを用いるタイプの場合、長いナイロンコードを用いるタイプと比べて単位長さ当たりの価格が高価になるため、経済的な負担が大きくなる。
【0006】
本発明の目的は、リールに巻かれた長いナイロンコードのようなコードを用いるタイプの刈払機において、ユーザがコードを容易に交換可能であって、且つ、コードの長さを容易に調節できる刈払機及びそれに用いる交換用コードが巻かれたコードリールカセットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に従えば、
中空の上収容室が設けられた上カセットカバーと、
中空の下収容室が設けられた下カセットカバーと、
前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとを、上下方向に連結するジョイントと、
前記上収容室と、前記下収容室とにそれぞれ配置された2本のコードとを備え、
前記ジョイントは、前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとが互いに独立に回動可能になるように、前記上カセットカバーと前記下カセットカバーとを連結していることにより、前記2本のコードの長さを調節可能であることを特徴とするコードリールカセットが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコードリールカセットにおいては、上カセットカバーと下カセットカバーにそれぞれ、上収容室と下収容室とが設けられており、2本のコードが一本ずつ上収容室と下収容室に配置されている。また、上カセットカバーと下カセットカバーとは、独立に回転しうるように、上下にジョイントされている。そのため、コードリールカセットに2本のコードを巻き付けるように収容した場合において、これらが絡まるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は刈払機10の概略図である。
図2図2は上カバー32、下カバー33、コードリールカセット100の概略説明図である。
図3図3は、上カバー32及びコードリールカセット100を上から見た概略説明図である。
図4図4は、コード調整機構400を用いたナイロンコード200の長さの調整を説明するための概略説明図である。
図5図5はストッパー451、当接部452、ロック部453を有するコード調整機構450を説明するための概略説明図である。
図6図6はレバー481、当接部485を有するコード調整機構480を説明するための概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る刈払機10について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、図1に示されるように、上側、下側、左側、右側をそれぞれ定義することとする。
【0011】
図1に示されるように、刈払機10は、円柱状のロッド20と、ロッド20の一端に設けられたロータ部30と、ロッド20のロータ部30と反対側の端部に設けられた駆動部40と、ロッド20の駆動部20に近い側に設けられたハンドル50と、ロッド20のロータ部30に近い側に設けられたガード60とを主に備える。
【0012】
円柱状のロッド20は、長さ約1500mm~1700mm程度の中空の金属製パイプであり、その上端に駆動部40が取り付けられている。駆動部40は、モータ41と、モータ41に電力を供給するためのバッテリ42とを備えている。モータ41の回転軸43の回転は、ロッド20の内部に設けられた不図示の伝達機構を通じてロータ部30に伝達される。図2に示されるように、ロータ部30は、伝達機構を通じてモータ41の回転軸43から伝達された回転駆動力によって回転するように構成されたシャフト31と、シャフト31に固定されてシャフト31とともに回転する上カバー32及び下カバー33と、後述のコードリールカセット100とを備える。
【0013】
ハンドル50は、ユーザが刈払機10を把持するための取手であり、略U字形状を有する。ハンドル50の一端には、モータ41に連動するスイッチ51が取り付けられており、ユーザがスイッチ51をオンにしている間、モータ41が駆動してロータ部30が回転する。
【0014】
ロータ部30の上カバー32は金属製のカバー部材である。図2に示されるように、略円筒型の形状の側壁320と側壁320の上方を覆う円形の上壁321とを備える。上壁321の中央部分には、シャフト31が挿通する孔が形成されている。シャフト31は雄ねじ状にネジが切られており、シャフト31に挿通された上カバー32は、ナット等の締結部材によってシャフト31に固定される。
【0015】
ロータ部30の下カバー33も上カバー32と同じく金属製のカバー部材であり、略略円筒型の形状の側壁330と、側壁330の下方を覆う円形の下壁331とを備える。図2に示されるように、下カバー33は上カバ-32を下方から覆うように、上カバー32の下方に、ネジ止めなどにより固定される。上カバー32に下カバー33を取付けた状態において、上カバー32と下カバー33の内側には、後述のコードリールカセット100を入れるための円柱状の空間が形成される。
【0016】
なお、上述のように、上カバー32は、シャフト31に固定することができる。さらに、上カバー32と下カバー33とがネジ等で固定されているため、シャフト31の回転に伴って上カバー32だけでなく下カバー33も回転する。なお、上カバー32の側壁320には、後述のように、コードリールカセット100のナイロンコード200を取り出すための2つの本体ガイド孔323(図3参照)が形成されている。
【0017】
次に、ロータ部30の上カバー32及び下カバー33により形成される空間の内部に配置されるコードリールカセット100について、図面を参照しつつ説明する。図2に示すように、コードリールカセット100は、中空の上収容室125が設けられた上カセットカバー120Uと、中空の下収容室126が設けられた下カセットカバー120Dと、上カセットカバー120Uと下カセットカバー120Dとを互いに独立に回転可能に連結するジョイント121とを備える。上カセットカバー120U及び下カセットカバー120Dは、いずれも、ドーナツ状の外形を有している。上カセットカバー120U及び下カセットカバー120Dの内部には、それぞれ、ドーナツ状の上収容室125と下収容室126とが画成されている。上収容室125及び下収容室126には、それぞれ、別のナイロンコード200が巻かれた状態で収容されている。なお、本実施形態においては、上収容室125に巻かれたナイロンコード200と、下収容室126に巻かれたナイロンコード200とは、ナイロンコード200の巻かれる向きが互いに逆向きになっている。上カセットカバー120Uの外周部分及び下カセットカバー120Dの外周部分には、それぞれ、ナイロンコード200を取り出すための取出し孔(不図示)が形成されている。
【0018】
図2、3に示されるように、上収容室125及び下収容室126から引き出された2本のナイロンコード200は、上カバー32の側壁320に設けられた2つの本体ガイド孔323から引き出される。図3に示されるように、上カバー32の側壁320の、本体ガイド孔323近傍には、コード調整機構400が設けられている。図2に示されるように、コード調整機構400は、上カバー32に設けられた一つの歯車(第1歯車411と第2歯車412)と、第1歯車411の回転をロックする不図示のロック部とを有している。第1歯車411と第2歯車412とは上下方向に並んでおり、第1歯車411と第2歯車412との間には、ナイロンコード200が挟まれている。第1歯車411の上部は、上カバー32の上面から露出しており、ユーザーは第1歯車411の上部を回すことにより、ナイロンコード200を本体ガイド孔323に向かって送り出したり、引き込んだりすることができる。これにより、本体ガイド孔323から引き出されるナイロンコード200の長さを適切に調節することができる(図4参照)。また、第1歯車411の回転を、不図示のロック機構でロックすることにより、本体ガイド孔323から引き出されたナイロンコード200の長さを固定することができる。ナイロンコード200の長さが固定された状態で、モータを駆動してシャフト31を回転させることにより、ナイロンコード200を回転させて草刈りに用いることができる。
【0019】
次に、本発明に係る刈払機10におけるコードリールカセット100の交換方法について説明する。刈払機10を使用してキワ草刈りを行うと徐々にナイロンコード200の先端が摩耗する。ユーザは2本のナイロンコード200が巻き付けられたコードリールカセット100を購入して、交換することができる。
【0020】
交換の際には、まず、上カバー32と下カバー33との間のネジを外して、下カバー33を上カバー32から取り外す。次に、交換対象となるコードリールカセット100を上カバー32から取り外す。次に、新しいコードリールカセット100を用意して、上カバー32に取り付ける。このとき、2本のナイロンコード200を上カセットカバー120U及び下カセットカバー120Dの取出孔から適宜の長さを引き出し、それぞれのナイロンコード200をコード調整機構400の第1歯車411と第2歯車412との間を通すことにより、コードリールカセット100を上カバー32に取り付ける。さらに、上カバー32の本体ガイド孔323から、ナイロンコード200を引き出す。
【0021】
コード調整機構400を用いて、本体ガイド孔323から引き出されたナイロンコード200の長さを適宜の長さに調整する。そして、下カバー33を上カバー32の下から覆うように取付けてネジ止めして、下カバー33を上カバー32に固定する。そして、第1歯車411が不用意に回転しないようにロックする。
【0022】
本発明に係る刈払機10においては、ナイロンコード200がコードリールカセット100に入っているので、ユーザはコードリールカセット100ごと容易にナイロンコード200を交換できる。その際、従来の刈払機のように、長いナイロンコードを刈払機のロータ部分に巻き付けたりする必要が無いため、ユーザの手間が省けるとともに、機械の操作に不慣れなユーザであっても、容易にナイロンコードの交換を行うことができる。また、ユーザは、太さの異なるナイロンコードを使用したいときにも、コードリールカセット100ごと交換すればよいので、従来の刈払機と比べて大幅に交換の手間が省ける。
【0023】
本発明に係る刈払機10においては、交換式のコードリールカセット100は金属製の上カバー32及び下カバー33により覆われているので、キワ草刈りの作業中に小石等が飛んできたとしてもコードリールカセット100に直接当たる恐れがない。そのため、コードリールカセット100の上カセットカバー120U及び下カセットカバー120Dを金属製の素材などで形成する必要が無く、例えばプラスチックや樹脂などの軽量な素材で形成することができ、軽量化を図るとともに安価に形成することができる。
【0024】
本発明に係る刈払機10においては、コードリールカセット100が上収容室125を備える上カセットカバー120Uと下収容室126を備える下カセットカバー120Dを有している。そのため、コードリールカセット100には、2本のナイロンコード200が巻き付けられて収容されているにも関わらず、これらが絡まるおそれがない。また、本発明に係る刈払機10においては、上カバー32に2つのコード調整機構400が設けられているので、ユーザーは容易にナイロンコード200の長さを調整することができる。また、本発明に係る刈払機は、2つのコード調整機構400を備えている。そして、2本のナイロンコード200が、それぞれ別のコード調整機構400に接続されている。そのため、2本のナイロンコード200の長さを独立に調整することができる。
【0025】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、コードリールカセット100にはナイロンコード200が巻かれていたが、必ずしもナイロン製のコードでなくてもよく、他の樹脂などによって形成されたコードでもよい。コードリールカセット100の外形は、必ずしもドーナツ状でなくてもよく、適宜の形状にしうる。
【0026】
上記実施形態においては、2つのコード調整機構400は上カバー32に設けられていたが、必ずしも上カバー32に設けられる必要はなく、下カバ-33に設けられていてもよい。また、コード調整機構400の構成は必ずしも上記実施形態の構成に限定されるものではなく、コードリールカセット100から引き出されたナイロンコード200の長さを調整して固定する機能を有していれば、他の構成によって実現されてもよい。以下、コード調整機構400の他の構成について、例を挙げつつ説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
【0027】
コード調整機構400の第1歯車411及び第2歯車412に代えて、表面にゴムなどの滑り止めが設けられたホイールを用いることができる。あるいは、コード調整機構400の構成は、歯車や滑り止め付きホイールの回転に伴ってナイロンコード200の長さを調節する機構には限られず、例えば、スライダーのように、スライド移動に伴ってナイロンコード200の長さを調節する機構であってもよい。
【0028】
あるいは、図5に示されるように、コード調整機構450が、ナイロンコード200に当接する当接位置と、ナイロンコード200から離間する離間位置とに上下方向に移動するストッパー451と、ストッパー451の下方においてストッパー451と向かい合う当接部452と、ストッパー451を当接位置に固定するロック部453とを有していてもよい。ロック部453は水平方向に移動するロックピン453aを備えており、ストッパー451の側面には、ロックピン453aが挿入される孔451aが設けられている。ストッパー451にはバネ451bが設けられている。バネ451bに抗してストッパー451を当接位置に押し込んだ状態で、ロックピン453aを孔451aに挿入することにより、ナイロンコード200をストッパー451と当接部452とで挟み込んで固定することができる。また、ロックピン453aを孔451aから抜いて、ストッパー451をバネ451bにより離間位置に押し上げることにより、ストッパー451と当接部452との間で、ナイロンコード200を自在に移動させることができる。
【0029】
あるいは、図6に示されるように、コード調整機構480が、軸483を中心にして当接位置と離間位置とに回動するレバー481と、当接位置にあるレバー481の基端482と向かい合う当接部485とを有していてもよい。なお、当接位置は、図6において実線で示されたレバー481の位置であり、レバー481の基端482がナイロンコード200と当接する位置である。離間位置は、図6において点線で示されたレバー481の位置であり、レバー481の基端482がナイロンコード200から離間する位置である。当接部485は板バネやゴムなどの弾性部材である。レバー481を当接位置に向かって回動させるとき、レバー481の基端482が当接部485に向かって押しつけられる。このとき、ナイロンコード200をレバー481の基端482と当接部485とで挟み込んで固定することができる。また、レバー481を離間位置に向かって回動させるとき、レバー481の基端482と当接部485との間に隙間が生じる。これにより、レバー481の基端482と当接部485とで挟まれることによって固定されていたナイロンコード200を自在に移動させることができる。
【0030】
上記実施形態において、刈払機10はバッテリ42を備えており、電力で駆動されていたが、本発明はそのような態様には限られず、例えばエンジンにより駆動されてもよい。
【要約】
ユーザがコードを容易に交換可能であって、且つ、コードの長さを容易に調節できる刈払機及びそれに用いる交換用コードが巻かれたコードリールカセットを提供する。コードリールカセット100は、中空の上収容室125が設けられた上カセットカバー120U及び中空の下収容室126が設けられた下カセットカバー120Dと、上カセットカバー120Uと下カセットカバー120Dとを独立に回動可能に連結するジョイント121とを備える。上収容室125及び下収容室126には、それぞれ、別のナイロンコード200が巻き付けられている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6