(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-26
(45)【発行日】2023-02-03
(54)【発明の名称】医療機器のハンドル
(51)【国際特許分類】
A61B 17/221 20060101AFI20230127BHJP
A61B 17/22 20060101ALI20230127BHJP
A61B 18/22 20060101ALI20230127BHJP
【FI】
A61B17/221
A61B17/22 528
A61B18/22
(21)【出願番号】P 2018563078
(86)(22)【出願日】2017-06-08
(86)【国際出願番号】 US2017036539
(87)【国際公開番号】W WO2017214384
(87)【国際公開日】2017-12-14
【審査請求日】2020-05-19
(32)【優先日】2016-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】チュー マイケル エス エイチ
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-514055(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0094216(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0257253(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/221
A61B 17/22
A61B 18/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器であって、
細長い本体と、
第1の本体及び第2の本体を含むハンドルと、
を備え、前記第1の本体は、該第1の本体に沿って軸方向に延びる第1の結合特徴部を有し、前記第2の本体は、前記第1の結合特徴部内に位置する第2の結合特徴部を含み、
前記ハンドルは、付勢部材をさらに含み、
前記第1の本体及び前記第2の本体は、第1の配向において、前記第1及び第2の結合特徴部の機能として相対的に回転可能であって軸方向に並進可能であり、
前記第1の結合特徴部は、前記第1の本体の円周面に延びるトラックを含み、前記トラックは、細長いチャネルと、前記第1の本体の長手方向軸線と直立した方向において前記チャネルから延びる
複数のタブと、
前記複数のタブのうち少なくとも1つのタブの端部であり且つ前記チャネルと反対側の
前記端部から前記第1の本体の長手方向軸線と平行に延びるスロットと、を含
み、第2の配向において、前記スロットの近位端から前記スロットの遠位端に向けた前記第2の結合特徴部の前進により前記細長い本体のエンドエフェクタの過拡張を可能にするように、前記スロットが形成される、ことを特徴とする医療機器。
【請求項2】
前記複数のタブは、前記細長いチャネルから円周方向に延びる、
請求項1に記載の医療機器。
【請求項3】
前記複数のタブは、互いに等間隔を空ける、
請求項1
又は2に記載の医療機器。
【請求項4】
前記複数のタブは、4つのタブを含む、
請求項2
又は3に記載の医療機器。
【請求項5】
前記複数のタブは、前記細長いチャネルから第1の方向及び第2の方向に延びる、
請求項2から
4のいずれか1項に記載の医療機器。
【請求項6】
前記第2の結合特徴部は、ピンを含む、
請求項1に記載の医療機器。
【請求項7】
前記ピンは、前記第2の本体の片持ち支持体上に位置する、
請求項
6に記載の医療機器。
【請求項8】
前記付勢部材は、前記第1の本体及び前記第2の本体内に受け取られる、
請求項
1に記載の医療機器。
【請求項9】
前記第2の本体は、前記第1の本体内に位置する、
請求項1から
8のいずれか1項に記載の医療機器。
【請求項10】
前記第2の本体の近位端に結合されたキャップをさらに含む、
請求項1から
9のいずれか1項に記載の医療機器。
【請求項11】
前記細長い本体の周囲に位置付けられて前記キャップと前記第2の本体の前記近位端との間に配置されたグロメットをさらに含む、
請求項
10に記載の医療機器。
【請求項12】
前記第1の本体及び第2の本体は、第2の配向において、相対的に回転可能であって軸方向にロックされる、
請求項1から
11のいずれか1項に記載の医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本特許出願は、2016年6月9日に出願された米国仮特許出願第62/347,697号の合衆国法典第35編第119条(e)に基づく利益を主張するものであり、この文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示の様々な態様は、一般に医療機器のハンドル及び関連する方法に関する。具体的には、本開示は、1又は2以上のツールを送出するための医療機器ハンドルに関する。
【背景技術】
【0003】
レーザー、針、注入管及びセンサなどの医療機器は、ツール(例えば、伸長部材、レーザーファイバ、シャフト、作動線、管腔装置など)を含むことができ、挿入装置(例えば、尿管鏡、子宮鏡(hysteroscope及びuteroscope)、気管支鏡、膀胱鏡及び同様の装置などの内視鏡)のワーキングチャネルを通じて送出されるように構成することができる。このような医療機器のツールは、被験者に対して1又は2以上の治療、処置又は診断的評価を行うように、ツールを展開又は格納する挿入装置のワーキングチャネルに対して選択的に伸長及び後退させることができる。例えば、医療機器は、尿管鏡のワーキングチャネルを通じて送出されるように構成されたレーザー本体を有するレーザーを含むことができる。しかしながら、レーザー本体の作業長さが尿管鏡のワーキングチャネルの長さに対して長過ぎる場合には、思いがけない組織損傷、整列不良及び/又はレーザーの誤発射が生じる場合がある。さらに、レーザー本体の作業長さが尿管鏡のワーキングチャネルの長さに対して短過ぎる場合には、レーザーの作動によって尿管鏡が燃焼又は別様に損傷し、或いは被験者を効果的に治療できないことがある。従って、医療専門家らは、展開時にレーザー本体が尿管鏡のワーキングチャネルに対して確実に正しい距離だけ延びるように、尿管鏡に対するレーザー本体(又は他のこのような医療機器)の作業長さを調整するのにうんざりするほどの時間を費やさなければならない。このような労力は、医療処置の長さ、コスト及び/又は複雑性を増加させることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の装置及び方法は、上述した欠点の一部を是正し、或いは先行技術の他の態様に対処することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、とりわけ医療用回収装置に関する。本明細書で開示する各実施例は、開示する他の実施例のいずれかに関連して説明する特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
【0006】
1つの実施例では、医療機器が、ツール本体とハンドルとを含むことができる。ハンドルは、第1の本体と第2の本体とを含むことができ、第1の本体は、第1の本体に沿って軸方向に延びる第1の結合特徴部を有し、第2の本体は、第1の結合特徴部内に位置する第2の結合特徴部を含むことができる。第1の本体及び第2の本体は、第1の配向において、第1及び第2の結合特徴部の機能として相対的に回転可能であって軸方向に並進可能とすることができる。
【0007】
医療機器の実施例は、以下の特徴のうちのいずれか1つ又は2つ以上をさらに含むことができる。第1の結合特徴部は、第1の本体の円周面に延びるトラックを含むことができる。トラックは、チャネルと、チャネルから延びる複数のタブとを含むことができる。複数のタブは、チャネルから半径方向外向きに延びることができる。複数のタブは、互いに等間隔を空けることができる。複数のタブは、4つのタブを含むことができる。複数のタブは、チャネルから第1の方向及び第2の方向に延びることができる。第2の結合特徴部は、ピンを含むことができる。ピンは、第2の本体の片持ち支持体上に位置することができる。ハンドルは、付勢部材をさらに含むことができる。付勢部材は、第1の本体及び第2の本体内に受け取ることができる。第2の本体は、第1の本体内に位置することができる。装置は、第2の本体の近位端に結合されたキャップをさらに含むことができる。装置は、ツール本体の周囲に位置付けられてキャップと第2の本体の近位端との間に配置されたグロメットをさらに含むことができる。第1の本体及び第2の本体は、第2の配向において、相対的に回転可能であって軸方向にロックすることができる。
【0008】
別の実施例では、医療機器が、エンドエフェクタにおいて終端するツール本体と、ハンドルとを含むことができる。ハンドルは、第1の本体と第2の本体とを含むことができ、第1の本体は、第1の本体に沿って軸方向に延びるトラックを有し、第2の本体は、第1の本体に結合されてトラック内に位置するピンを含むことができる。第1の本体及び第2の本体は、第1の配向において、相対的に回転可能であって軸方向に並進可能とすることができる。第1の本体及び第2の本体は、第2の配向において、相対的に回転可能であって軸方向にロックすることができる。
【0009】
方法の実施例は、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上をさらに含むことができる。トラックは、第1の本体の円周面に延びることができ、チャネルと、チャネルから延びる複数のタブとを含むことができる。複数のタブは、互いに等間隔を空けることができる。複数のタブの各々は、チャネルから第1の方向及び第2の方向に延びることができる。この方法は、第2の本体の近位端に結合されたキャップと、ツール本体の周囲に位置付けられてキャップと第2の本体の近位端との間に配置されたグロメットとをさらに含むことができ、ツール本体は、第1の構成においてグロメットに対して軸方向に移動することができ、第2の構成においてグロメットに対して軸方向にロックすることができる。ピンは、第2の本体の片持ち支持体上に位置することができる。ハンドルは、第1の本体及び第2の本体内に位置する付勢部材をさらに含むことができる。
【0010】
別の実施例では、方法が、挿入装置のワーキングチャネルを通じて医療機器のツール本体を送出するステップを含むことができる。医療機器は、第1の本体及び第2の本体をさらに含むことができる。この方法は、第2の本体に結合されたピンを、第1の本体上に位置するトラックのチャネルに沿って軸方向に移動させるステップと、医療機器のツール本体を挿入装置のワーキングチャネルの遠位に伸ばすステップとをさらに含むことができる。さらに、この方法は、第2の本体を第1の本体に対して回転させて、トラックのチャネルの半径方向外向きに延びるトラックのタブ内にピンを位置付けるステップを含むことができる。
【0011】
方法の実施例は、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上をさらに含むことができる。この方法は、第2の本体を第1の本体に対して回転させてトラックのチャネル内にピンを位置付けるステップと、トラックのチャネルに沿ってピンを軸方向に後退させて、ツール本体を挿入装置のワーキングチャネルに対して後退させるステップとを含むことができる。方法は、ツール本体を挿入装置のワーキングチャネルに対して後退させるステップと、ツール本体の最遠位端をワーキングチャネルの最遠位端と整列させるステップと、グロメットを介してツール本体を第2の本体に対して軸方向に固定するステップとをさらに含むことができる。
【0012】
上述した概要及び以下の詳細な説明は例示的かつ解説的なものにすぎず、特許請求する特徴を限定するものではない。本明細書で使用する「含む、備える(comprises、comprising)」という用語、又はこれらの用語の他の変化形は、要素の列挙を含むプロセス、方法、物品又は装置がこれらの要素しか含んでいないのではなく、明確に列挙されていない又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の他の要素を含むことができるように非排他的な包含を含むことが意図されている。また、本明細書では、「例示的(exemplary)」という用語を、「理想(ideal)」ではなく「用例(example)」の意味で使用する。
【0013】
本明細書に含まれて本明細書の一部を成す添付図面は、本開示の一例を示すとともに、説明と併せて本開示の原理を解説する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ハンドル及びツール本体を有する例示的な医療機器を示す図である。
【
図2】さらなる分岐部を有するコネクタを含む
図1の例示的な医療機器の分解組立図である。
【
図3A】後退構成にある
図1の医療機器を示す図である。
【
図3B】伸長構成にある
図1の医療機器を示す図である。
【
図4A】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図4B】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図4C】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図4D】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図4E】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図4F】
図1の医療機器のさらなる例示的なスロット本体を示す図である。
【
図5A】ハンドル及びツール本体を有するさらなる例示的な医療機器の特徴を示す図である。
【
図5B】ハンドル及びツール本体を有するさらなる例示的な医療機器の特徴を示す図である。
【
図6】本開示の態様によるさらなる例示的な医療機器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の実施例は、医療機器のツール本体を展開させる医療機器ハンドルに関する。医療機器は、あらゆる適切な挿入装置を通じて送出することができ、例えばレーザーファイバ、洗浄及び/又は吸引チャネル、又は針などの、いずれかの1又は2以上のエンドエフェクタを含むことができる。
【0016】
以下、添付図面に示す上述した本開示の実施例を詳細に参照する。図面全体を通じて、同じ又は同様の部品の参照には可能な限り同じ参照番号を使用する。
【0017】
本明細書では、例示的な医療機器又は挿入装置の構成要素の相対的位置を示すために「近位(proximal)」及び「遠位(distal)」という用語を使用する。本明細書で「近位」を使用する時には、比較的体外に近い位置、或いは医療機器又は挿入装置を使用するオペレータに近い位置を意味する。対照的に、「遠位」は、医療機器又は挿入装置を使用するオペレータからさらに離れた位置、或いは体内に近い位置を意味する。
【0018】
図1に、ハンドル12と、エンドエフェクタ14で終端するツール本体とを含む例示的な医療機器10を示す。ハンドル12は、スロット本体16と、ピン本体18と、これらの間に位置する付勢部材20(
図2)とを含むことができる。スロット本体16は、近位端22及び遠位端24を含むとともに、内部を貫通するボア又は内腔26(
図2)を含むことができる。例えば、
図2に示すように、内腔26は様々な寸法(例えば、直径)を有することができる。例えば、内腔26は、近位端22に隣接する第1の部分26Aと、遠位端24に隣接する第2の部分26Bとを有することができる。図示のように、第1の部分26Aは、第2の部分26Bよりも大きなサイズ、寸法又は直径を有する。内腔26の第1の部分26Aと第2の部分26Bとの間には、スロット本体16の突出部、当接壁又は表面26Cが位置することができる。以下でさらに詳細に説明するように、表面26Cは、付勢部材20と協働することができる。
【0019】
図1及び
図2に示すように、スロット本体16は、スロットトラック28を含むことができる。スロットトラック28は、スロット本体16の側壁(例えば、円周壁)30を貫いて延びることができる。すなわち、スロットトラック28は、壁30の厚み全体を通じて延びることができる。スロットトラック28は、チャネル29と複数のタブ32、34、36及び38とを含むことができる。タブ32、34、36及び38は、医療機器10のツール本体70の伸長度合いを示す増分で離間することができる。例えば、ピン40がタブ32内に位置する時には、ツール本体70が挿入装置80に対して最大距離D(
図3B)だけ延びることができる。また、ピン40がタブ38内に位置する時には、ツール本体70が挿入装置80(
図3A)のワーキングチャネル82内に位置して、挿入装置80の最遠位端84に対してわずかに後退、伸長又は整列することができる。
【0020】
チャネル29は、近位端22に隣接する位置から壁30に沿って遠位端24に隣接する位置に向かって軸方向に延びることができる。タブ32、34、36及び38は、チャネル29から半径方向外向きに延びる。例えば、タブ32、34、36及び38の各々は、第1の部分32A、34A、36A及び38Aと、第2の部分32B、34B、36B及び38Bとを有することができる(
図3A)。タブ部分32A、34A、36A、38A、32B、34B、36B及び38Bの各々は、チャネル29と連通する第1の端部と、スロット本体16の少なくとも一部の周囲を円周方向に延びる長さと、チャネル29から離間した第2の端部とを有することができる。以下でさらに詳細に説明するように、タブ部分32A、34A、36A、38A、32B、34B、36B及び38Bの各々は、突出部、ロッド又はピン40と協働することができる。スロット本体16の遠位端24は、ルアー42(
図2)を含むことができる。ルアー42は、雄型医療用(例えば、螺合)ルアー又はスリップルアーとすることができ、雄型協働部材44を含むことができる。また、以下でさらに詳細に説明するように、ルアー42はコネクタ50と協働することができる。
【0021】
ピン本体18は、内腔26の第1の部分26A内に摺動可能かつ回転可能に配置することができる。従って、ピン本体18は、第1の部分26A内に受け取られるような大きさの寸法、サイズ又は直径を有する主本体60を有することができる。従って、主本体60は、第1の部分26Aの寸法、サイズ又は直径よりも小さな寸法、サイズ又は直径を有することができる。ピン本体18は、近位端54と、遠位端56と、これらの間に延びる内腔52とを有することができる(
図2)。例えば、
図2に示すように、内腔52は様々な寸法(例えば、直径)を有することができる。例えば、内腔52は、近位端54に隣接する第1の部分52Aと、遠位端56に隣接する第2の部分52Bとを有することができる。図示のように、第2の部分52Bは、第1の部分52Aよりも大きなサイズ、寸法又は直径を有する。内腔52の第1の部分52Aと第2の部分52Bとの間には、スロット本体16の突出部、当接壁又は表面52Cが位置することができる。以下でさらに詳細に説明するように、表面52Cは、付勢部材20と協働することができる。或いは、ピン本体18の最遠位端が付勢部材20と協働することもできる。
【0022】
図2に示すように、ピン本体18は、片持ち支持体(cantilevered support)62を含むことができる。例えば、支持体62は、主本体60に対して移動可能なタブ又は突出部を含むことができる。すなわち、支持体62は、主本体60に結合し又は主本体60と一体形成された第1の部分62aを含むことができる一方で、第2の部分62Bは自由であり又は主本体60から分離している。いくつかの構成では、支持体62を主本体60と共に一体構造として形成し、その後に支持体62が第1の部分62Aに沿って屈曲し又は撓むことができるように第2の部分62bに沿って(例えば、レーザー又はナイフを用いて)切断することができる。例えば、第2の部分62Bbは、主本体60の中心長手方向軸に向かって又はこの軸から離れて半径方向に屈曲し又は撓むことによって主本体60に対して動くことができる。また、支持体62は、ピン40を支持することもできる。例えば、ピン40は、支持体62を通じて、主本体60の中心長手方向軸から離れて半径方向外向きに延びることができる。図示してはいないが、ピン40は、スロットトラック28内で容易に維持されるようにフック又はL字形を含むことができる。
【0023】
また、ピン本体18は、結合部材64を含むこともできる。結合部材64は、キャップ66のねじ付き又はリブ付きステム68を受け取るように構成された内側内腔(図示せず)を含むことができる。結合部材64の内側内腔も、ねじ付き又はリブ付きステム68と協働するようにねじ付き又はリブ付きとすることができる。ステム68及び結合部材64の内側内腔をねじ付き又はリブ付きとして説明しているが、本開示はこのように限定されるものではない。むしろ、ステム68は、本開示の範囲から逸脱することなく、例えば圧力嵌め接続、締まり嵌め接続、接着剤又は機械的締結具(例えば、ねじ、ピン、ラッチなど)などのあらゆる適切な方法で結合部材64の内腔内に(例えば、一時的又は恒久的に)保持することができる。
【0024】
図1に示すように、ピン本体18は、スロット本体16に移動可能に結合することができる。従って、主本体60及び支持体62は、スロット本体16の内腔26の第1の部分26Aに挿入することができる。例えば、いくつかの構成では、内腔26の第1の部分26Aが、チャネル29に向かってその内部にピン40を容易に誘導できる角度付きの表面、テーパ部又は傾斜台(
図2)を含むことができる。主本体60が内腔26に挿入されると、ピン40が内腔26の傾斜台27及び/又は内面又は内壁に接触し又はこれらを圧迫することができる。このような接触時には、支持体62が主本体60の中心長手方向軸に向かって半径方向内向きに屈曲し又は撓むことができる。ピン本体18がスロット本体16の内腔26内に継続的に前進すると、ピン40がスロットトラック28と整列するようになる。ピン40がスロットトラック28内に位置付けられると、支持体62が主本体60の中心長手方向軸から離れて半径方向外向きに屈曲し又は撓んで、ピン40をスロットトラック28内に維持することができる。換言すれば、ピン本体18は、スナップ嵌め構成を通じてスロット本体16に結合することができる。
【0025】
ピン40は、スロットトラック28内に受け取られると、スロットトラック28に対して移動することができる。例えば、ピン40がチャネル29内に位置付けられると、ピン40、従ってピン本体18は、スロット本体16に対して矢印A(
図3A)の方向に軸方向に前進及び後退することができる。ピン40は、チャネル29に対して軸方向に前進又は後退すると、タブ32、34、36及び38のうちの1つ又は2つ以上と整列することができる。整列すると、ピン本体18は、ピン40をタブ32、34、36及び38のうちの1つのタブ内に動かすように、スロット本体16の長手方向軸に対して、例えば矢印B(
図3A)の方向に回転することができる。例えば、ピン40がタブ32と整列すると、ピン本体18は、第1の方向に(例えば、時計回りに)回転してピン40をタブ32の第1の部分32A内に配置することができる。或いは、ピン本体18は、第2の方向に(例えば、反時計回りに)回転してピン40をタブ32の第2の部分32B内に配置することもできる。いずれにせよ、ピン40をタブ32内に保持することができる。
【0026】
このようにして、スロット本体16及びピン本体18は互いに結合することができる。内腔26の第1の部分26A及び内腔52の第2の部分52B内には、スロット本体16及びピン本体18を付勢し又は対立させるように、付勢部材20が位置することができる。例えば、付勢部材20の遠位端は、表面26Cに当接又は接触することができ、付勢部材20の近位端は、表面52Cに当接又は接触することができる。或いは、ピン本体18の最遠位端が付勢部材20の近位端に当接又は接触することもできる。従って、付勢部材20は、スロット本体16をピン本体18から離れるように付勢し又は押すことができる。従って、ピン本体18がピン40をチャネル29内に位置付けるように回転すると、付勢部材20は、表面26C及び52Cに抵抗して、ピン40をタブ38に隣接するチャネル29の近位端に向けて付勢することができる。換言すれば、付勢部材20は、ピン40がタブ32、34、36及び38のうちの1つのタブ内に位置付けられ、収容され、又は別様に受け取られていない時に、チャネル29に対するピン40の自動後退を可能にすることができる。或いは、いくつかの構成では、付勢部材20を省くこともできる。従って、ピン本体18の後退を手動で行うことができる。例えば、医療専門家は、手動で相対的にピン本体18を引っ張り及び/又はスロット本体16を押して、チャネル29に沿ってピン40を近位に動かすことができる。付勢部材20は、例えば
図2に示すような螺旋ばね(例えば、圧縮ばね)とすることができる。
【0027】
上述したように、医療機器10は、例えばレーザーファイバ、洗浄及び/又は吸引チャネル、バスケット、スネア、鉗子、角度付き部材又は針などの、いずれかの1又は2以上のエンドエフェクタ14を含むことができる。例えば、
図1及び
図2に示すように、エンドエフェクタ14は、ツール本体70を有するレーザーを含むことができる。ツール本体70は、レーザーエネルギー源72に動作可能に結合することができる。一方で、別の構成では、エンドエフェクタを洗浄及び/又は吸引チャネル、センサ、及び/又は針とすることができる。このような構成では、必要に応じてツール本体70を流体源又は真空源に結合することができる。ツール本体70は、あらゆる適切な方法でハンドル12に結合することができる。例えば、ツール本体70の周囲にグロメット74(
図2)を配置することができる。グロメット74は、例えばゴムなどの圧縮性材料で構成することができる。結合部材64の内側内腔(図示せず)にキャップ66のステム68を螺入又は別様に結合すると、グロメット74がツール本体70を圧迫し、締め付け、又は別様に把持することができる。このようにして、ツール本体70をハンドル12のピン本体18に固定して結合することができる。従って、ピン本体18が軸方向に又は回転して動くと、ツール本体70も、また結果としてエンドエフェクタ14も同様に動くようになる。また、キャップ66を結合部材64から螺脱させ又は別様に分離すると、グロメット74がツール本体70を解放できるようになる。従って、必要に応じてハンドル12に対するツール本体70の位置を調整することができる。これにより、ユーザは、ツール本体70の作業長さを所望の値に調整することができる。
【0028】
図2に示すように、医療機器10のハンドル12は、コネクタ50に結合することができる。コネクタ50は、例えば内視鏡(例えば、尿管鏡、子宮鏡、尿管鏡、気管支鏡、膀胱鏡及び同様の装置)などのいずれかの適切な挿入装置(図示せず)のポート結合部(port coupling)とすることができる。
図1に示すように、コネクタ50は2つの分岐部を含むことができる。しかしながら、コネクタ50は、
図2に示すようなさらなる分岐部48を任意に含むこともできる。分岐部48は、1又は2以上のさらなる医療機器、及び/又は1又は2以上の吸引/洗浄液源に対して結合又は分離することができる。図示のように、ルアー42の雄型協働部材44には、コネクタ50のあらゆる適切なねじ付きポートと周知の形で協働するようにねじ山を付けることができる。任意に、ルアー42は、本開示の範囲から逸脱することなく、コネクタ50の雄型ルアーポートを受け取るように協働的に構成された雌型ルアー(図示せず)とすることもできる。いずれにせよ、ハンドル12は、あらゆる適切な挿入装置のコネクタ50に直接結合することができる。本明細書で説明する構成では、雄型協働部材44とコネクタ50との軸方向中間のツール本体70の周囲にシール46が位置することができる。すなわち、コネクタ50内の、雄型協働部材44の遠位側の面(distal-facing surface)の近位にシール46を配置して、ツール本体70に沿った近位の流体漏れを防ぐことができる。シール46は、ワイパーシール又はダイヤフラムなどとすることができ、シリコーン、低デュロメータゴム又は同様の材料のうちの1つ又は2つ以上で構成することができる。シール46は、例えば導入器(introducer)及びさらなるシール結合部などのさらなる付属品を必要とせずに密封することができる。さらに、いくつかの構成では、以下でさらに詳細に説明するように、コネクタ50を雄型回転ルアーとすることもできる。
【0029】
上述したように、コネクタ50は、あらゆる適切な挿入装置のポート結合部とすることができ、従って挿入装置のワーキングチャネルと連通することができる。例えば、
図3A及び
図3Bに概略的に示すように、コネクタ50は、ワーキングチャネル82及び最遠位端84を有する挿入装置80のポート結合部とすることができる。従って、医療機器10のハンドル12にコネクタ50を結合すると、挿入装置80のワーキングチャネル82を通じて医療機器10のツール本体70を送出できるようになる。
【0030】
使用中、ツール本体70の周囲にはグロメット74が位置することができる。キャップ66のステム68を結合部材64の内側内腔に導入することにより、グロメット74を圧迫してツール本体70を締め付け、締結し又は把持することができる。従って、ツール本体70の周囲でグロメット74が圧迫されることにより、ツール本体70をハンドル12に対して適所にロック又は保持することができる。ピン本体18は、スロット本体16の内腔26の第1の部分26Aに挿入することができる。
図3Aに示すように、最初にピン本体18とスロット本体16とを互いに結合すると、タブ38内又はタブ38に隣接するチャネル29内にピン40を受け取ることができる。このような構成では、ツール本体70の最遠位端が、挿入装置80のワーキングチャネル82の最遠位端84に隣接して位置することができる。(被験者に1又は2以上の治療、処置又は診断的評価を行うために)医療機器10のツール本体70を最遠位端84の遠位に伸長させる必要性又は要求が判断されると、ピン本体18を回転させてピン40をタブ38内からチャネル29に向けて動かすことができる。或いは、
図3Aに示すように、タブ38に隣接するチャネル29内に既にピン40を配置しておくこともできる。いずれにせよ、ピン40をチャネル29内に配置すると、ピン本体18をスロット本体16に対して方向Aに遠位に前進させることができる。こうすると、ツール本体70の最遠位端が、ワーキングチャネル82の最遠位端84を越えて遠位に延びることができる。ピン40をチャネル29に沿って所望の距離だけ前進させると、ピン本体18をスロット本体16に対して回転させて、ピン40をタブ32、34及び36のうちの1つのタブ内に位置付けてそこに保持することができる。医療機器10のツール本体70を後退させる必要性又は要求が判断されると、ピン本体18をスロット本体16に対して回転させてピン40をチャネル29内の位置に戻し、チャネル29に沿ってタブ38に向けて軸方向に後退させることができる。
【0031】
タブ32、34、36及び38は、医療機器10のツール本体70の伸長度合いを示す増分で離間することができる。例えば、タブ38に隣接する又はタブ38内のピン40の位置は、ツール本体70の最遠位端がワーキングチャネル82の最遠位端84に隣接して位置する構成を示すことができる。タブ34、36及び38は、ツール本体70の最遠位端がワーキングチャネル82の最遠位端84から次第に遠くなる位置に配置される構成を示すことができる。例えば、ピン40をタブ32内に又はタブ32に隣接して位置付けると、ツール本体70をワーキングチャネル82の最遠位端84から最大距離Dだけ遠位に伸ばすことができる。すなわち、
図3Bに示すように、タブ32とタブ38との間の間隔は、ワーキングチャネルの最遠位端84に対するツール本体70の最大伸長距離Dを定めることができる。
【0032】
4つのタブ32、34、36及び38を示しているが、本開示はこれに限定されるものではない。むしろ、スロット本体16に沿ってこれよりも多くの又は少ないタブを配置することができる。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、スロット本体に沿って約2個~約10個のタブを配置することができる。本明細書で使用する「約(about)」、「実質的に(substantially)」及び「近似的に(approximately)」という用語は、言及する値の±5%以内の値の範囲を示す。また、タブ32、34、36及び38は、互いに整列する第1及び第2の部分を有する等間隔を空けたものとして示しているが、他の構成のタブも想定される。例えば、
図4Aに示すように、各タブ32、34、36及び38が1つの部分32A、34A、36A及び38Aのみを有することもできる。すなわち、
図1~
図3Bに示す、各タブが第1の部分(32A、34A、36A及び38A)と第2の部分(32B、34B、36B及び38B)とを有する構成とは対照的に、
図4Aの構成は、第1の部分32A、34A、36A及び38Aしか含んでおらず、第2の部分32B、34B、36B及び38Bを省いている。別の構成では、
図4Bに示すように、第1の部分32A、34A、36A及び38Aが第2の部分32B、34B、36B及び38Bから軸方向にオフセットされる。また、
図4Cに示すように、タブ32、34、36及び38が軸方向に不等間隔を空ける。すなわち、隣接するタブ32、34、36及び38間の間隔を不均一とすることもできる。いくつかの構成では、
図4Dに示すように、チャネル29から1つのタブ(例えば、タブ32A)のみが延びることもできる。このような構成では、タブ32Bが、スロット本体16の円周の周囲を約90°にわたって延びることができる。さらに、
図4E及び
図4Fに示すように(
図4Fに示すビューは、
図4Eに示すビューに対してスロット本体16の長手方向軸を中心に90°回転させたものである)、チャネル29からスロット本体16の長手方向軸に対して垂直方向に1又は2以上のタブ(例えば、タブ32A、32B及び32C)が延びることもできる。また、タブ32Aの端部からスロット本体16の長手方向軸に沿ってチャネル29のスロットとは正反対に解放スロット33が延びることもできる。すなわち、ピン40(
図1、
図2、
図3A及び
図3B)は、タブ32Aと整列するようにチャネル29に沿って前進すると、スロット本体16に対して回転して、スロット本体16の長手方向軸に対して垂直方向にタブ32Aに入り込むことができる。(例えば、特に大きな結石又はその他のこのような物質を除去できるほど十分に大きな状態までエンドエフェクタ14を拡張させるために)エンドエフェクタ14(例えば、バスケット)の過伸長/過拡張が必要又は望ましいと判断される場合には、ピン40を解放スロット33に沿って遠位に前進させることによってエンドエフェクタ14の過伸長/過拡張を可能にすることができる。さらに、いくつかの構成では、1又は2以上のタブ32~38が、タブ32~38のうちの少なくとも1つの他のタブよりも長くスロット本体16の周囲を円周方向に延びることができる。このようにして、ツール本体70を大きく回転させることができる。
【0033】
別の構成では、
図5Aに示すように、スロット本体16が2つのスロットトラック28を含むことができる。各スロットトラック28は、複数のタブ32、34、36及び38と、チャネル29(
図5Aには図示せず、
図1~4を参照)とを含むことができる。このような構成では、ピン本体18が、それぞれがピン40を含む2つの支持体62(
図5Aには図示せず)を含むことができる。
図5Aのツール本体70の伸長及び後退は、
図3A及び
図3Bに関連して上述した方法と同様に行うことができる。従って、スロット本体16に対してピン本体18を回転させると、ピン40がチャネル29内に整列し(例えば、
図2を参照)、従ってワーキングチャネル82の最遠位端84に対するツール本体70の伸長を可能にすることができる(例えば、
図3A及び
図3Bを参照)。別の構成では、スロットトラック28がチャネル29を省くこともできる。従って、各トラックはタブ32、34、36及び38のみを含むことができ、タブ32、34、36及び38間の前進は、ピン本体18の中心長手方向軸に向けて半径方向内向きにピン40を押し、ピン本体18をスロット本体16に対して遠位側に押し、ピン40の起点であるタブ32、34又は36よりも遠位のタブ34、36又は38からピン40を出現させることによって実現することができる。任意に、
図5Bに示すように、各スロットトラック28の複数のタブ32、34、36及び38の各々が、
図4Aに示す構成と同様のスロット本体16の周囲をそれぞれのチャネル29から半径方向に延びる1つの部分32A、34A、36A及び38Aのみを有することもできる。スロット本体16の一方の端部から見ると、各チャネル29の部分32A、34A、36A及び38Aは、それぞれのチャネルから同じ方向(スロット本体16をどちらの端部から見るかに応じて時計回り又は反時計回り)に延びる。従って、ピン本体18を第1の方向に回転させると、ピン40を各スロットトラック28のタブ32、34、36及び38に係合させることができ、ピン本体18を(第1の方向とは逆の)第2の方向に回転させると、ピン40を各スロットトラック28のタブ32、34、36及び38から解放することができる。
【0034】
別の構成では、
図6に示すように、ツール本体70を拡張性エンドエフェクタ14に結合することができる。エンドエフェクタ14は、拡張性のバスケット、鉗子及び/又はスネア装置を含むことができる。ツール本体70及び拡張性エンドエフェクタ14は、「シースレス」とすることができる。すなわち、拡張性エンドエフェクタ14は、抑制力を除去すると自己拡張することができる。例えば、エンドエフェクタ14は、挿入装置80のワーキングチャネル82内に位置する時には、少なくとも部分的に潰れた状態を取ることができ、ワーキングチャネル82の遠位に位置する時には、半径方向に拡張した状態を取ることができる。換言すれば、エンドエフェクタ14は、エンドエフェクタ14とワーキングチャネル82との間の相互作用(又はその欠如)によって潰れた状態と拡張状態との間を移行することができ、エンドエフェクタ14の拡張を制限するにはシースなし構造又は追加構造が必要である。
【0035】
図6に示すように、スロットトラック28は、例えばタブ32及びタブ38などの、距離Dだけ離間した2つのタブのみを含む。任意に、タブ38を省き、従ってスロットトラック28に沿って1つのタブ32のみが存在することもできる(例えば、
図4D)。さらに、コネクタ50は、
図6に概略的に示すように雄型回転ルアーとすることができる。すなわち、コネクタ50は、第1の部分50A及び第2の部分50Bを含むことができる。上述したように、第2の部分50Bは、ルアー42の雄型協働部材44を介してスロット本体16に結合することができる。また、第1の部分50Aは、挿入装置80に結合することができる。第1の部分50A及び第2の部分50Bは、相対的に回転することができる。例えば、第1の部分50Aは、その内部に第2の部分50Bを回転可能に受け取ることができる。また、第1の部分50Aは、第2の部分50Bの遠位端55と協働する遠位リップ又はリム53を含むことができる。第1の部分50Aと第2の部分50Bとの間には、回転可能なシール部分50Cを配置して、第2の部分50Bに対する第1の部分50Aの回転移動を可能にすることができる。従って、第1の部分50Aは、挿入装置80に結合できるとともに、スロット本体16に結合された第2の部分50Bに対して回転することもできる。
【0036】
使用中、ピン40は、スロット本体16のスロットトラック28内に位置することができる。エンドエフェクタ14をワーキングチャネル82の遠位に伸ばすことによって半径方向に拡張できるようにするには、ピン40がチャネル29に沿って距離Dを通じてタブ32に向かって進むようにピン本体18を遠位に付勢することができる。ピン本体18がタブ32に隣接してチャネル29内に位置したら、ピン40がタブ32に入り込むようにピン本体18を回転させることができる。このようにして、ピン40がタブ32内に保持されることによってエンドエフェクタ14を拡張構成に維持することができる。一方で、ピン40をタブ32に向けてタブ32内にさらに回転させると、ピン40がスロット本体16に接触して、スロット本体16をピン40及びピン本体18と共に回転するように付勢することができる。ピン本体18は、グロメット74(例えば、
図2を参照)を介してツール本体70に接続されているので、ピン本体18が継続的に回転すると、ツール部材70及びエンドエフェクタ14も回転するようになる。また、スロット本体16はコネクタの第2の部分50Bに結合され、さらには挿入装置80に結合された第1の部分50Aに対して回転可能であるため、ピン本体18が継続的に回転してスロット本体16を回転するように付勢すると、エンドエフェクタ14及びスロット本体16も挿入装置80に対して回転するようになる。
【0037】
開示した医療機器10は、ツール本体70を挿入装置に対して素早く正確に伸長及び後退させることができる。タブ32、34、36及び38は、増分的で正確に再現可能なツール本体70の伸長及び後退度合いを定めて、医療専門家による操作のための正しい配置を保証することができる。タブ32、34、36及び38の間隔、数及び構成は、ツール本体70の所望の伸張長さの選択を可能にする様々な増分距離を可能にすることができる。また、図示してはいないが、医療機器10のピン本体18、スロット本体16、コネクタ50又はその他のこのような構成要素のうちのいずれか1つ又は2つ以上は、ツール本体70を容易に挿入できるように漏斗部又はテーパ部を含むこともできる。
【0038】
本明細書では、特定用途のための例示的な実施例を参照しながら本開示の原理を説明したが、本開示はこれらの態様に限定されるものではないと理解されたい。当業者、及び本明細書に示した教示を利用できる者であれば、さらなる修正、応用、実施形態及び同等物の置換の全てが、本明細書で説明した特徴の範囲に該当すると認識するであろう。従って、特許請求する特徴は、上記の説明によって限定されると見なすべきではない。
【符号の説明】
【0039】
10 医療機器
12 ハンドル
14 エンドエフェクタ
16 スロット本体
18 ピン本体
22 スロット本体の近位端
24 スロット本体の遠位端
28 スロットトラック
29 チャネル
30 スロット本体の側壁
32、34、36、38 タブ
40 ピン
50 コネクタ
60 ピン本体の主本体
64 結合部材
66 キャップ
70 ツール本体
72 レーザーエネルギー源