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特許7217907情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20230130BHJP
【FI】
G06Q40/12
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022181441
(22)【出願日】2022-11-11
【審査請求日】2022-11-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522443121
【氏名又は名称】Siwakee株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100218970
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 肇
(72)【発明者】
【氏名】青柳 伸宏
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-126489(JP,A)
【文献】特開平10-055394(JP,A)
【文献】特開2008-102829(JP,A)
【文献】特開2012-146158(JP,A)
【文献】特開2017-072957(JP,A)
【文献】特開2018-206289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
画面を表示するよう制御し、
前記画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれ、
前記第1の領域は、取引データが表示される領域であり、
前記取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータであり、
前記第2の領域は、フレームワークが表示される領域であり、
前記フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータであり、
前記取引データに含まれる列と前記フレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、前記列と前記フィールドとに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成
前記定義情報に基づき生成されたデータ変換プログラムに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記所定の操作は、仕訳帳に取引を記録する操作である、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
仕訳対象の取引データを取り込み、取り込んだ仕訳対象の取引データを前記第1の領域に表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
記憶領域に記憶されている会計ソフトウェアのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むテンプレートを取得し、取得した前記テンプレートを前記フレームワークとして前記第2の領域に表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記第2の領域におけるユーザーの設定操作に応じて、前記フレームワークを前記第2の領域に表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記定義情報をサーバーに送信する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記定義情報に基づいて前記サーバーにおいて生成されたデータ変換プログラムを前記サーバーより受信する、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換した前記取引データを出力する、
情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
画面を表示するよう制御し、
前記画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれ、
前記第1の領域は、取引データが表示される領域であり、
前記取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象の取引データであり、
前記第2の領域は、フレームワークが表示される領域であり、
前記フレームワークは、仕訳帳に対応すると共に、会計ソフトウェアの取り込みデータのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータであり、
前記取引データに含まれる列と前記フレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、前記列と前記フィールドとに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成
前記定義情報に基づき生成されたデータ変換プログラムに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する処理を実行する、
情報処理方法。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1から請求項での何れか1項に記載の情報処理装置の制御部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仕訳入力された会計データを処理するため、様々な会計ソフトウェアが存在する。また、会計ソフトウェアの機能をクラウド上で提供するシステムも存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-140858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
経理担当者が多種多様な業務管理ソフトや表計算ソフトによって管理している取引管理台帳のデータを会計ソフトウェアに記録するために、手作業で転記入力したり、データ取込のためにデータ形式を手作業で整形したりするのは効率的ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を有する。制御部は、画面を表示するよう制御する。画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれる。第1の領域は、取引データが表示される領域である。取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータである。第2の領域は、フレームワークが表示される領域である。フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータである。取引データに含まれる列とフレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、列とフィールドとに基づいて取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、クライアント装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、サーバー装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、画面500の一例を示す図である。
図6図6は、フレームワークが表示されたデータ変換定義領域510の一例を示す図である。
図7図7は、追加されたフィールドを含むフレームワークの一例を示す図である。
図8図8は、所定の操作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0009】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0010】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、クライアント装置100と、サーバー装置110と、を含む。クライアント装置100と、サーバー装置110と、はネットワーク150を介して通信可能に接続されている。クライアント装置100は、後述する実施形態1に係る処理、すなわち会計ソフトウェアに取り込むためのデータを生成する処理等を実行する。サーバー装置110は、クライアント装置100からの要求に応じて定義情報に基づいてデータ変換プログラムを生成し、生成したデータ変換プログラムを要求元のクライアント装置100に送信する。
【0011】
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置100は1台しか図示していない。しかし、ユーザーの数だけクライアント装置100は情報処理システム1000に含まれてもよい。
また、図1では、クライアント装置100の例として、PC(Personal Computer)を示しているが、PC(Personal Computer)に限定されるものではなく、スマートフォン、又はタブレット型コンピュータであってもよい。すなわち、後述するクライアント装置100の処理を実行することができるものであれば、クライアント装置100はどのような装置であってもよい。
クライアント装置100は、情報処理装置の一例である。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)クライアント装置100のハードウェア構成
図2は、クライアント装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、入力部230と、出力部240と、通信部250と、を含む。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、クライアント装置100の全体を制御する。記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid Sate Drive)の何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム、及び、制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶させる。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する図4に示すシーケンス図におけるクライアント装置100の処理及びクライアント装置100の機能が実現される。入力部230は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作を制御部210に入力する。なお、入力部230は、更に、マイク及びスピーカー等であって、ユーザーの音声を制御部210に入力してもよい。出力部240は、ディスプレイ等であって、制御部210の情報処理の結果及び/又は他の装置から取得したデータ等を表示する。通信部250は、NIC(Network Interface Card)等であって、クライアント装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
(2)サーバー装置110のハードウェア構成
図3は、サーバー装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、を含む。制御部310は、CPU等であって、サーバー装置110の全体を制御する。記憶部320は、HDD、ROM、RAM、SSD等の何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム及び制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置110の機能等が実現される。通信部330は、NIC等であって、サーバー装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
なお、本実施形態では、制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータを記憶部320に記憶するものとして説明するが、サーバー装置110が通信可能な他の装置の記憶部等に記憶するようにしてもよい。
【0013】
3.情報処理
以下、本実施形態の情報処理を説明する。
(1)処理の概要
制御部210は、後述する図5に示されるような画面500を出力部240に表示するよう制御する。画面500には、インプットデータ表示領域520と、データ変換定義領域510と、が含まれる。インプットデータ表示領域520は、商取引の取引データが表示される領域である。商取引の取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータである。データ変換定義領域510は、フレームワークが表示される領域である。フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータである。制御部210は、取引データに含まれる列とフレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、列とフィールドとに基づいて取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する。制御部210がこのような処理を行うことによって、クラウド上に取引データを送信等せずとも、ユーザーは所定の操作を行うだけで、取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成することができる。
【0014】
(2)処理の詳細
図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、制御部210は、例えば画面等を介したユーザーの選択操作等に応じて、仕訳対象の取引データを取り込む。制御部210は、記憶部220等に記憶されている取引データを記憶部220等から取り込んでもよいし、クライアント装置100に挿入されたUSBメモリ等の記憶媒体に記憶されている取引データをUSBメモリ等から取り込んでもよい。その他にも、制御部210は、ネットワーク150等介して通信可能な社内の他のクライアント装置100の記憶部等から取引データを取り込んでもよい。
【0015】
シーケンスSQ402において、制御部210は、画面500を出力部240に表示するよう制御する。
図5は、画面500の一例を示す図である。図5に示されるように画面500には、データ変換定義領域510と、インプットデータ表示領域520と、が含まれる。インプットデータ表示領域520は、シーケンスSQ401によって取り込まれた商取引の取引データが表示される領域である。商取引の取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータである。図5に示される取引データは、項目として、取引IDと、取引日付と、取引部門と、取引先と、税抜報酬額と、消費税と、源泉徴収税と、税込報酬額と、支払予定額と、が含まれる。なお、図5に示される取引データは一例である。インプットデータ表示領域520は、第1の領域の一例である。
すなわち、制御部210は、仕訳対象の取引データを取り込み、取り込んだ仕訳対象の取引データをインプットデータ表示領域520に表示するよう制御する。
【0016】
データ変換定義領域510は、フレームワークが表示される領域である。フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータである。制御部210は、画面500等を介したユーザーの選択操作に応じて、記憶部220等に記憶されている複数のテンプレートから選択されたテンプレートをフレームワークとしてデータ変換定義領域510に表示する。実施形態1では、記憶部220等に会計ソフトウェアごとのテンプレートが記憶されているものとして説明を行う。データ変換定義領域510は、第2の領域の一例である。
すなわち、制御部210は、記憶部220に記憶されている、会計ソフトウェアのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むテンプレートを取得し、取得したテンプレートをフレームワークとしてデータ変換定義領域510に表示するよう制御する。
【0017】
図6は、フレームワークが表示されたデータ変換定義領域510の一例を示す図である。図6のフレームワークでは、フィールドとして、伝票区切と、日付と、借方勘定科目コードと、借方本体金額と、貸方勘定科目コードと、貸方本体金額と、が含まれる。また、制御部210は、データ変換定義領域510におけるユーザーのフィールド追加操作等に応じて、テンプレートに対して任意のフィールド等を追加し、フレームワークとすることができる。
【0018】
図7は、追加されたフィールドを含むフレームワークの一例を示す図である。図7では、フィールドとして、借方取引先コードと、貸方取引先コードと、伝票部門コードと、摘要と、が追加された例が示されている。なお、制御部210は、ユーザーの操作に応じて、データ変換定義領域510における列だけではなく行も自由に追加することができる。
【0019】
シーケンスSQ403において、制御部210は、取引データに含まれる列とフレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、列とフィールドとに基づいて取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する。
図8は、所定の操作の一例を示す図である。図8の例では、ユーザーは、所定の操作の一例として、インプットデータ表示領域520におけるデータ列を選んでデータ変換定義領域510の升目にドラッグ・アンド・ドロップしている。但し、所定の操作は、仕訳帳に取引を記録する操作であればどのような操作であってもよい。
【0020】
シーケンスSQ404において、制御部210は、シーケンスSQ403で生成した定義情報をサーバーに送信する。
定義情報を受信すると、シーケンスSQ405において、サーバー装置110の制御部310は、受信した定義情報に基づき取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換するデータ変換プログラムを生成する。
シーケンスSQ406において、制御部310は、生成したデータ変換プログラムを、定義情報を送信してきたクライアント装置100に送信する。制御部210は、サーバー装置110よりデータ変換プログラムを受信する。すなわち、制御部210は、定義情報に基づいてサーバーにおいて生成されたデータ変換プログラムをサーバー装置110より受信する。
【0021】
シーケンスSQ407において、制御部210は、データ変換プログラムに基づいてシーケンスSQ401で取り込んだ取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する処理を実行する。
シーケンスSQ408において、制御部210は、会計ソフトウェアのデータ形式に変換した取引データを出力する。制御部210は、会計ソフトウェアのデータ形式に変換した取引データを記憶部220に記憶することで出力してもよいし、出力部240に表示することで出力してもよい。
【0022】
実施形態1の処理によれば、クラウド上に取引データを送信等せずとも、ユーザーは所定の操作を行うだけで、取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成することができる。また、その定義情報に基づき生成されたデータ変換プログラムを用いて、クラウド上に取引データを送信等せずとも、取引データを所定の会計ソフトウェアのデータ形式に変換し、出力することができる。すなわち、会社のデータ管理ポリシーによっては、取引データをクラウド上に保存することを禁止している場合でも、クラウド上にデータをアップせずに、取引管理台帳のデータを会計ソフトウェアに記録することができる。
【0023】
(変形例1)
実施形態1の変形例を説明する。
実施形態1では、制御部210は、記憶部220に記憶されている、会計ソフトウェアのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むテンプレートを取得し、取得したテンプレートをフレームワークとしてデータ変換定義領域510に表示するよう制御するものとして説明した。しかし、変形例1の制御部210は、データ変換定義領域510におけるユーザーの設定操作に応じて、フレームワークを第2の領域に表示するよう制御する。即ち、制御部210は、テンプレートを読み込まず、データ変換定義領域510におけるユーザーの設定操作に応じて、図6のデータ変換定義領域510に表示されているようなフレームワークを作成し、表示する。
【0024】
変形例1によっても上述した実施形態1の効果を奏することができる。
【0025】
(変形例2)
実施形態1の変形例を説明する。
実施形態1では、クライアント装置100の制御部210が主に処理を行うものとして説明を行った。しかし、サーバー装置110の制御部310が上述した制御部210のような処理を行ってもよい。すなわち、実施形態1で示したような機能をWebサービスとしてサーバー装置110が提供してもよい。変形例2の制御部210は、取引データをサーバー装置110に送信する。変形例2の制御部310は、図4のシーケンスSQ401~シーケンスSQ403、シーケンスSQ405、シーケンスSQ407、シーケンスSQ408と同様の処理を実行する。変形例2においても図5図8に示されるような画面はクライアント装置100の出力部240に表示される。なお、制御部310が画面を生成し、クライアント装置100に送信し、クライアント装置100が画面を表示してもよいし、制御部310が画面を生成するためのデータをクライアント装置100に送信し、クライアント装置100が受信したデータに基づき画面を生成し表示してもよい。変形例2の構成において、サーバー装置110は、情報処理装置の一例である。
【0026】
変形例2によっても効率よく取引管理台帳のデータを会計ソフトウェアに記録することができる。
【0027】
(変形例3)
実施形態1の変形例を説明する。
実施形態1では、サーバー装置110がデータ変換プログラムを生成するよう説明を行った。しかし、クライアント装置100の制御部210がデータ変換プログラムを生成する処理を行ってもよい。変形例3の制御部210は、図4のシーケンスSQ401~シーケンスSQ403、シーケンスSQ405、シーケンスSQ407、シーケンスSQ408と同様の処理を実行する。
【0028】
変形例3によっても効率よく取引管理台帳のデータを会計ソフトウェアに記録することができる。
【0029】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0030】
(1)情報処理装置であって、制御部を有し、前記制御部は、画面を表示するよう制御し、前記画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれ、前記第1の領域は、取引データが表示される領域であり、前記取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータであり、前記第2の領域は、フレームワークが表示される領域であり、前記フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータであり、前記取引データに含まれる列と前記フレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、前記列と前記フィールドとに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する、情報処理装置。
【0031】
(2)上記(1)に記載の情報処理装置において、前記所定の操作は、仕訳帳に取引を記録する操作である、情報処理装置。
【0032】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置において、前記制御部は、仕訳対象の取引データを取り込み、取り込んだ仕訳対象の取引データを前記第1の領域に表示するよう制御する、情報処理装置。
【0033】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の情報処理装置において、前記制御部は、記憶領域に記憶されている会計ソフトウェアのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むテンプレートを取得し、取得した前記テンプレートを前記フレームワークとして前記第2の領域に表示するよう制御する、情報処理装置。
【0034】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記第2の領域におけるユーザーの設定操作に応じて、前記フレームワークを前記第2の領域に表示するよう制御する、情報処理装置。
【0035】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記定義情報をサーバーに送信する、情報処理装置。
【0036】
(7)上記(6)に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記定義情報に基づいて前記サーバーにおいて生成されたデータ変換プログラムを前記サーバーより受信する、情報処理装置。
【0037】
(8)上記(7)に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記データ変換プログラムに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する処理を実行する、情報処理装置。
【0038】
(9)上記(8)に記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換した前記取引データを出力する、情報処理装置。
【0039】
(10)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、画面を表示するよう制御し、前記画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれ、前記第1の領域は、取引データが表示される領域であり、前記取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象の取引データであり、前記第2の領域は、フレームワークが表示される領域であり、前記フレームワークは、仕訳帳に対応すると共に、会計ソフトウェアの取り込みデータのデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータであり、前記取引データに含まれる列と前記フレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、前記列と前記フィールドとに基づいて前記取引データを前記会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する、情報処理方法。
【0040】
(11)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)から(9)での何れか1つに記載の情報処理装置の制御部として機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0041】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、例えば、実施形態1では図5に示されるように、同一の画面にデータ変換定義領域510とインプットデータ表示領域520とを設けたが、第1の画面にデータ変換定義領域510を設け、第2の画面にインプットデータ表示領域520を設けるようにしてもよい。取引データに含まれる列とフレームワークに含まれるフィールドとに対して仕訳帳に取引を記録する操作が行われることを条件として列とフィールドとに基づいて取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成することができればどのようなUI構成であってもよい。
【0042】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0043】
100 :クライアント装置
110 :サーバー装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :入力部
240 :出力部
250 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :通信部
500 :画面
510 :データ変換定義領域
520 :インプットデータ表示領域
1000 :情報処理システム
【要約】      (修正有)
【課題】会計処理を効率的に行う情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、クライアント装置は、画面を表示するよう制御する。画面には、第1の領域と、第2の領域と、が含まれる。第1の領域は、取引データが表示される領域である。取引データは、複数の列によって構成される仕訳対象のデータである。第2の領域は、フレームワークが表示される領域である。フレームワークは、仕訳帳の書式に対応すると共に、会計ソフトウェアに取り込むデータ形式に対応した複数のフィールドを含むデータである。クライアント装置はさらに、取引データに含まれる列とフレームワークに含まれるフィールドとに対して所定の操作がなされたことを条件として、列とフィールドとに基づいて取引データを会計ソフトウェアのデータ形式に変換する定義情報を生成する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8