(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】歯科用ファイル
(51)【国際特許分類】
A61C 5/42 20170101AFI20230130BHJP
【FI】
A61C5/42
(21)【出願番号】P 2018075740
(22)【出願日】2018-04-10
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】390003229
【氏名又は名称】マニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180264
【氏名又は名称】西山 貴大
(72)【発明者】
【氏名】畔柳 晋作
(72)【発明者】
【氏名】那花 光一
(72)【発明者】
【氏名】前田 憲男
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-504142(JP,A)
【文献】米国特許第5713736(US,A)
【文献】特表2002-537892(JP,A)
【文献】特開平8-56961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋状で先端に向かって断面が小さくなっている作業部を有し、
前記作業部の任意の位置での断面形状が1本の円弧と3本の線で構成される四角形であり、
前記四角形の四隅の点は、前記円弧を一部分とする仮想円の円上と前記仮想円の内側にそれぞれ2点ずつ配置されており、かつ前記四角形の内側に前記仮想円の中心位置が
あって、前記仮想円の中心位置から前記3本の線までのそれぞれの垂線の長さのうち最短の垂線の長さが、前記仮想円の半径に対して45%以上65%以下であることを特徴とする歯科用ファイル。
【請求項2】
前記作業部の螺旋状が、先端に近いほど螺旋ピッチが狭いことを特徴とする請求項1に記載の歯科用ファイル。
【請求項3】
前記円弧の長さをLとし、前記仮想円の半径をRとしたとき、前記円弧の長さLの範囲が、0.93R≦L≦1.42Rであることを特徴とする請求項1に記載の歯科用ファイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療において根管の拡大・清掃に用いられる歯科用ファイルに関する。
【背景技術】
【0002】
歯科治療において根管の拡大や清掃に用いられる歯科用根管切削具として、リーマやファイルがある(特許文献1参照)。リーマは主に回転させることで根管内を切削し、ファイルは回転させたり軸方向に押し引きしたりして根管内の切削をするものである。
【0003】
従来の歯科用根管切削具はステンレス製であったが、近年は湾曲した根管の治療に適した弾力性の高いニッケルチタン製が用いられることがある。更に、動力としては手動式だけでなく、歯科用ハンドピース(エンジン)に接続して用いられる電動式も増えている。そして、電動式にすることで、治療を迅速に行うことを可能としている。
【0004】
図7は、一般的な歯科用ファイルの平面図である。ここに示した歯科用ファイル100は、歯科用ハンドピースに接続して用いられるものである。この歯科用ファイル100は、螺旋状で先端に向かって細くなっている形状の切刃からなる作業部101と、その作業部101の後端に連なるシャフト102と、そのシャフト102の後端に連なり歯科用ハンドピースに取り付けられる把持部103と、を有している。
【0005】
このような歯科用ファイルの一般的な製造方法は、まず、細い線材から作業部になる部分をセンターレス加工機により一定のテーパー率(例えば、6/100等)になるように加工し、その後、刃溝研削機により作業部の切刃になる溝を形成する。ここで、太い線材から加工すれば、作業部になる部分のテーパーと、切刃になる溝とを同時に形成することが技術的には可能であるが、研削量が多く砥石を傷めやすいことから、細い線材からテーパー形成と切刃形成の2段階に研削するという方法を採用することが多い。ニッケルチタン製の歯科用ファイルの場合は、特に砥石を傷めやすいので、細い線材から形成するのがよい。
【0006】
歯科用ファイルに要求される主な性能としては、複雑な形状の根管に追従できる柔軟性、根管を適切に切削できる切削性、作業中に破損することがない耐破折性などが挙げられる。これらの性能が高い程、根管形成を容易かつ素早く行うことが可能となり、施術者及び患者の負担を軽減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような事情に鑑み、本発明は、柔軟性、切削性、耐破折性に高い性能を有する歯科用ファイルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明の歯科用ファイルは、螺旋状で先端に向かって断面が小さくなっている作業部を有し、その作業部の任意の位置での断面形状が1本の円弧と3本の線で構成される略長方形であり、その略長方形の四隅の点は、前記円弧を一部分とする仮想円の円上と仮想円の内側にそれぞれ2点ずつ配置されており、かつ前記略長方形の内側に仮想円の中心位置があり、仮想円の中心位置から前記3本の線までのそれぞれの垂線の長さのうち最短の垂線の長さが、仮想円の半径に対して45%以上65%以下であることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、作業部の螺旋状が、先端に近いほど螺旋ピッチが狭いことにするとよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の歯科用ファイルによれば、柔軟性、切削性、耐破折性に高い性能を発揮することができるという効果を奏する。さらに、螺旋ピッチを先端に近いほど狭いことにすると、根管からの引き上げ荷重を低減することができ、より根管形成作業を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】(a)は歯科用ファイルの平面図であり、(b)はA-A線拡大断面図である。
【
図2】歯科用ファイルの製造工程を説明する図であって、(a)は線材の平面図、(b)はテーパー材の平面図、(c)は歯科用ファイルの平面図である。
【
図3】歯科用ファイルの断面形状を説明する図であり、(a)はコアが3辺に接している図、(b)はコアが1辺に接している図、(c)はコアが2辺に接している図である。
【
図4】コア率の違いによる断面形状を比較する図であって、(a)はコア率45%、(b)はコア率65%である。
【
図5】作業部の螺旋ピッチを変化させた比較図であって、(a)は等ピッチの歯科用ファイル、(b)は先端に向かってピッチが狭い歯科用ファイルである。
【
図6】性能比較を行った作業部の断面形状であって、(a)は従来品の断面、(b)は本発明の断面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1(a)は本発明の歯科用ファイルの平面図であり、
図1(b)はA-A線拡大断面図である。
【0015】
歯科用ファイル10は、根管を切削する作業部11と、その作業部11の後端に連なるシャフト12と、そのシャフト12の後端に連なり歯科用ハンドピースに取り付けられる把持部(図示省略)と、を有している。ここで、作業部11は、先端に向かって断面が小さくなるテーパー形状であり、かつ、相似形の断面が螺旋状に繋がった構成をしている。作業部11の任意位置での断面形状は、3つの線41,42,43と、1つの円弧40(以下、「ランド」とする。)で外縁が形成された略長方形である。つまり、断面形状の概観は長方形であって、3つの線41,42,43は、直線又は直線に近い曲線という意味である。なお、作業部11の断面形状の詳細については、さらに後で述べる。
【0016】
図2は、歯科用ファイルの製造工程を説明する図であって、(a)は線材の平面図、(b)はテーパー材の平面図、(c)は歯科用ファイルの平面図である。歯科用ファイル10の作業部11は、以下の製造工程により形成される。
【0017】
まず、ニッケルチタン製品の線材30を用意する。この線材30の断面は円形で、長さは完成品の歯科用ファイル10の長さに基づいて決定される。ニッケルチタン製品にするのは、弾力性に富んだ素材であり、複雑な形状の根管に追従し易いからである。
【0018】
次に、線材30を研削し、先端に向かって一定の割合で細くなっているテーパー部分32を有するテーパー材31を形成する。テーパー部分32は、完成品では作業部11になる部分なので、作業部11に相当する長さ及びテーパー率の円錐形状とする。ここで、テーパー部分32の任意の位置における断面の半径をRとすると、軸方向に対する直径2Rの変化率がテーパー率であり、そのテーパー率は、例えば4/100~6/100(片側の勾配は2/100~3/100)の所定の値とすることができる。
【0019】
最後に、テーパー部分32を
図1(b)の断面形状が螺旋状に繋がるように、さらに研削して、作業部11が形成される。
【0020】
図3は、歯科用ファイルの断面形状を説明する図であり、(a)はコアが3辺に接している図、(b)はコアが1辺に接している図、(c)はコアが2辺に接している図である。
【0021】
作業部11の断面形状において、ランド40はテーパー部分32の表面のままで研削せず、3つの線41,42,43の部分のみ研削して形成されている。ここで、線41と線42、及び、線42と線43は、互いに直交している。つまり、線41と線43は平行であり、線42が線41及び線43のいずれとも直交している。また、線41とランド40の交点が切削刃15となるので、切削刃15に掬い角を形成するために、線41は僅かに反った曲線になることがある。また、線42と線43についても、作業部11が螺旋状であることから、完全な直線に研削するのは難しく、直線に近い曲線になると考えられる。従って、線41と線43も、完全な平行ではない場合もあり、また線42と線41とのなす角及び、線42と線43とのなす角についても、90°ではない場合もある。ただし、これらは緩い曲線なので、作業部11の断面形状の概観としては、長方形と言ってもよい。よって、線41,42,43は、直線とみなして以下の説明をする。
【0022】
テーパー材31の軸心位置をOとし、任意の位置の断面におけるテーパー部分32の半径をRとする。そして、完成品である歯科用ファイル10において、軸心位置Oを中心とした半径Rの円を仮想円50とする。つまり、ランド40は仮想円50の一部分ということになるので、ランド40の両端の点は仮想円50の円上にあることになる。そして、軸心位置Oは、仮想円50の中心位置Oであり、当然この中心位置Oは、作業部11の断面形状である略長方形の内側に位置している。
【0023】
仮想円50の中心位置Oから3本の線41,42,43までの距離は、中心位置Oから3本の線41,42,43にそれぞれ降ろした垂線の長さということになる。ここで、この垂線のうち最短のものの長さをr0とすると、中心位置Oから半径r0の円形部分は、螺旋状の作業部11の全長に亘って連続する部分であり、これを歯科用ファイル10のコア51とする。なお、半径r0は歯科用ファイル10の先端に向かって小さくなるので、コア51は先端に向かって細くなる円錐形状ということになる。
【0024】
図3(a)は、線41,42,43に降ろした垂線の長さが等しい場合の図であり、言い換えると、コア51が作業部11の断面の3辺である線41,42,43に接している場合の図である。したがって、作業部11の断面は、テーパー部分32の円形断面に対し3方向から(R-r0)の深さだけ研削することで形成されたことになる。なお、このようにそれぞれの垂線の長さが等しい場合を基本とするが、垂線の長さをそれぞれ違う値にすることもできる。
【0025】
図3(b)は、線42に降ろした垂線の長さr0が最短になる場合の図であり、言い換えると、コア51が作業部11の断面の1辺である線42にのみ接している場合の図である。ここで、r0以外の垂線の長さをr1及びr2とすると、r0<r1、r0<r2であり、r1=r2となる場合もある。なお、図示していないが、コア51が接する線が線41や線43の場合もあり、そのときは最短の垂線の位置が変わることになる。また、作業部11の断面は、テーパー部分32の円形断面に対し3方向からそれぞれ、(R-r0)、(R-r1)、(R-r2)の深さだけ研削することで形成されたことになる。
【0026】
図3(c)は、線41及び線43に降ろした垂線の長さr0,r0が最短になる場合の図であり、言い換えると、コア51が作業部11の断面の2辺である線41及び線43に接している場合の図である。なお、図示していないが、コア51が接する2辺は、線41と線42であってもよいし、線42と線43であってもよい。また、作業部11の断面は、テーパー部分32の円形断面に対し3方向からそれぞれ、(R-r0)、(R-r0)、(R-r3)の深さだけ研削することで形成されたことになる。
【0027】
また、コア半径r0と仮想円半径Rの割合(r0/R×100)をコア率とすると、コア率は作業部11の全長に亘って一定の値になる。具体的には、コア率は45%以上65%以下とするのがよい。
図4は、コア率の違いによる断面形状を比較する図であって、(a)はコア率45%、(b)はコア率65%である。なお、ここでは、コア51は、作業部11の断面の3辺に接する場合を例示している。
【0028】
ここで、仮にコア率を45%より小さくすると、作業部11の断面形状は、
図4(a)よりも断面が細長い略長方形になり、強度が足りなくなるという問題が生じる。また、コア率を約70%にすると線41と線42の交点16、及び、線42と線43の交点17が、それぞれほぼ仮想円50の円上になるので、根管を切削する際に、これらの交点16,17が根管の壁に食い込み易くなり、柔軟性や耐破折性に影響を及ぼすことになるという問題が生じる。したがって、線41と線42の交点16及び線42と線43の交点17は、いずれも仮想円50の内側に配置されていることとする。このとき、根管で曲がった箇所においては、交点16,17が根管壁に当接することもあるが、それによって柔軟性や耐破折性が下がることはない。却って、交点16,17が、緩やかに削る切削刃として機能し切削性に寄与することも考えられる。
【0029】
作業部11の断面の重心位置をGとすると、中心位置Oと重心位置Gは、3つの線41,42,43を形成したことによって、
図3(a)に図示しているように、ランド40の方にずれることになる。このような状態をオフセンターという。本発明の歯科用ファイル10は、オフセンターになっていることで柔軟性や耐破折性に優れているとともに、切削片の排出性が良いため切れ味が滑らかになるという特徴がある。
【0030】
また、テーパー率が4/100のときは、コア率を60%以上65%以下、テーパー率が6/100のときは、コア率を55%以上60%以下にすると、より柔軟性や耐破折性の性能がよいことが試験により分かっている。
【0031】
図3(a)の場合、ランド長Lは、L=2R×arcsin(r
0/R)で求められるので、コア率が決定されれば、ランド長Lを求めることができる。例えば、コア率が45%以上65%以下の場合、ランド長Lは、0.93R≦L≦1.42Rということになる。つまり、コア51が作業部断面の3辺に接する場合には、コア率の代わりにランド長Lが0.95R以上1.40R以下という範囲で本発明の歯科用ファイル10を定義することも可能である。
【0032】
更に性能の良い歯科用ファイルを求めて、作業部の螺旋ピッチを変化させて、性能比較をしてみた。
図5は、作業部の螺旋ピッチを変化させた比較図であって、(a)は等ピッチの歯科用ファイル、(b)は先端に向かってピッチが狭い歯科用ファイル(以下、「前詰めピッチ」とする。)である。なお、ピッチを分かりやすくするために、ランド40の見える部分は、塗りつぶして記載している。等ピッチのものは、全てピッチが同一であるが、前詰めピッチのものは、先端に近いほどピッチが狭くなる構成である。なお、
図5(b)とは逆に先端に向かってピッチを広くした製品も考えられるが、その場合は、先端付近の強度が弱くなり、変形が生じやすくなってしまうため、比較対象からは除外することとした。
【0033】
比較試験としては、作業部11が根尖へ進む力を推定するスクリューイング試験と、根管から引き抜く際の引き上げ荷重の比較を行った。その結果、根尖へ進む力は、ピッチを変えてもほぼ同程度であったが、引き上げ荷重は、前詰めピッチの方が軽くなった。これは、前詰めピッチの方が、作業部11の根元側のピッチが広いために、切削刃15の掬い角が根管壁に対して鈍くなり、抵抗が小さくなったためだと考えられる。
【0034】
したがって、歯科用ファイル10の性能をより高めるためには、螺旋ピッチを先端に向かって前詰めにするのが効果的であることが分かった。
【0035】
本発明の歯科用ファイルの性能を評価するために、従来品と性能比較を行った。
図6は、性能比較を行った作業部の断面形状であって、(a)は従来品の断面、(b)は本発明の断面である。従来品の作業部111の断面は、平行な線141,143と、相対するランド140,142によって形成された略長方形であり、切削刃115は2カ所に形成されることになる。一方、本発明に係る作業部11の断面は、1本のランド40と3本の線41,42,43で形成された略長方形であり、切削刃15は1カ所のみである。
【0036】
まず、柔軟性や切削性を比較するために、根管追従性試験を行った。根管追従性試験は、根管を模したS字根管模型にそれぞれの作業部111,11を挿入し、切削したときに、根管壁が均等に切削されているかを評価する試験である。つまり、根管の片側の壁のみが大きく切削されること(トランスポーテーション)を抑制できるか否かを評価する試験である。
【0037】
根管追従性試験の結果、従来品の歯科用ファイル110よりも本発明の歯科用ファイル10の方が根管壁が均等に切削されたので、根管追従性が優れていることが分かった。その理由としては、本発明に係る作業部11の断面は、従来品よりも断面二次モーメントが小さいので柔軟性が高いことと、ランドが1カ所で断面がオフセンターなので、従来品よりも根管壁との間に隙間があるということが考えられる。したがって、本発明の歯科用ファイル10の方が、S字等に曲がった根管においても、その根管形状に追従し易い構造であると考えられる。さらに、本発明の歯科用ファイル10は、適度な長さのランドを有し、切削刃15が1カ所なので、根管を削り過ぎず適度に切削することができる。それとともに、根管で曲がった箇所においては、交点16,17が根管壁に当接し、緩やかに削る切削刃として機能するので、S字等に曲がった根管においても、根管壁を均等に切削することができたと考えられる。
【0038】
また、耐破折性を比較するために、捩り破断角度比較試験や疲労破断試験を行った。捩り破断角度の比較は、歯科用ファイルを捩じって、破断した際の角度を測る試験であるが、従来品は680°であったのに対し本発明ファイルは590゜であり、本発明ファイルの方が破断角度は小さかったものの、いずれも500゜以上の捩り破断角度を得ることができたので、性能的には、問題ないと考えられる。また、疲労破断試験については、湾曲根管を模擬した冶具に歯科用ファイルを挿入し、破断するまでの回転数を測る試験であるが、疲労破断試験では従来品が2800回転であったのに対し、本発明ファイルが3950回転という結果であり、従来品よりも本発明ファイルの方が1.4倍以上疲労耐久性に優れているという結果を得ることができた。これは、本発明に係る作業部11は、ランドが1カ所でオフセンターになっているとともに、ランドが適度な長さであり柔軟性が高いので、根管壁からの圧力に対して疲労が蓄積されにくいためであると考えられる。
【0039】
以上より、本発明の歯科用ファイルは、柔軟性、切削性、耐破折性のいずれにおいても優れた性能を有していることが分かった。
【符号の説明】
【0040】
10 歯科用ファイル
11 作業部
12 シャフト
15 切削刃
16,17 交点
30 線材
31 テーパー材
32 テーパー部分
40 円弧(ランド)
50 仮想円
51 コア
R 仮想円半径
r0 コア半径(最短の垂線の長さ)
L ランド長