(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】熱収縮性筒状ラベルおよびラベル付き容器
(51)【国際特許分類】
B65D 23/08 20060101AFI20230130BHJP
B65D 65/16 20060101ALI20230130BHJP
B65D 81/30 20060101ALI20230130BHJP
G09F 3/04 20060101ALI20230130BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20230130BHJP
【FI】
B65D23/08 B
B65D65/16
B65D81/30 B
G09F3/04 C
B65D81/30 D
G09F3/00 Q
(21)【出願番号】P 2018164785
(22)【出願日】2018-09-03
【審査請求日】2021-07-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101823
【氏名又は名称】大前 要
(74)【代理人】
【識別番号】100181412
【氏名又は名称】安藤 康浩
(72)【発明者】
【氏名】田頭 秀識
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-119547(JP,A)
【文献】特開2009-023100(JP,A)
【文献】特開2017-181827(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 23/08
B65D 65/16
B65D 81/30
G09F 3/04
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な1枚の基材フィルムを備え、容器の透明胴部を覆う熱収縮性筒状ラベルであって、
前記基材フィルムの表面及び/又は裏面には、透明窓部となる領域を残して印刷されてなる印刷層を有し、
前記容器の透明胴部を覆う部分の基材フィルムの裏面全面に、UVカット層が設けられており、
前記基材フィルム以外のフィルムを含ま
ず、
前記熱収縮性筒状ラベルは、前記基材フィルムの両端部が重ね合わされ、シール溶剤を用いて接着されて筒状に成形されており、
前記透明窓部は、重ね合わせ部分の内側に重ねられた領域の近傍に設けられている、
ことを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。
【請求項2】
透明な1枚の基材フィルムを備え、容器の透明胴部を覆う熱収縮性筒状ラベルであって、
前記基材フィルムの表面及び/又は裏面には、透明窓部となる領域を残して印刷されてなる印刷層を有し、
前記印刷層はUVカット機能を有し、
前記容器の透明部分を覆う印刷層以外の領域の基材フィルムの裏面に、UVカット層が設けられており、
前記基材フィルム以外のフィルムを含ま
ず、
前記熱収縮性筒状ラベルは、前記基材フィルムの両端部が重ね合わされ、シール溶剤を用いて接着されて筒状に成形されており、
前記透明窓部は、重ね合わせ部分の内側に重ねられた領域の近傍に設けられている、
ことを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。
【請求項3】
前記印刷層は遮光機能を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の熱収縮性筒状ラベル。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の熱収縮性筒状ラベルが装着されたラベル付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に熱収縮性筒状ラベルに関するものであり、より特定的には、内容物の残量を視認できる熱収縮性筒状ラベル、及びそのようなラベルが装着されたラベル付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PETボトル飲料の普及に伴い、各飲料メーカからは様々な商品が販売されている。これらPETボトル飲料は、他社との違いを明確にするため、また消費者層に対するイメージをよくするため、などの目的でデザイン性を重視したラベルが装飾されている。
【0003】
ところで、内容物によっては、光によって劣化が早まるものがある。このため、ラベルに遮光機能を持たせる技術が提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-314559号公報
【文献】特開2005-350097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この一方、一度に使いきることが少ない内容物を収容する容器においては、内容物の残量が視認できることが求められている。しかしながら、遮光機能と内容物残量の視認機能との両立は難しい。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、内容物の残量を視認でき、且つ、光による劣化を抑制し得た熱収縮性筒状ラベルを提供することを目的とする。
【0007】
この発明の他の目的は、そのような熱収縮性筒状ラベルが装着された容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
熱収縮性筒状ラベルにかかる本発明の第1の態様は、透明な1枚の基材フィルムを備え、容器の透明胴部を覆う熱収縮性筒状ラベルであって、基材フィルムの表面及び/又は裏面には、透明窓部となる領域を残して印刷されてなる印刷層を有している。容器の透明胴部を覆う部分の基材フィルムの裏面全面には、UVカット層が設けられている。熱収縮性筒状ラベルは、基材フィルム以外のフィルムを含まない。熱収縮性筒状ラベルは、基材フィルムの両端部が重ね合わされ、シール溶剤を用いて接着されて筒状に成形されており、透明窓部は、重ね合わせ部分の内側に重ねられた領域の近傍に設けられている。
【0009】
熱収縮性筒状ラベルにかかる本発明の第2の態様は、透明な1枚の基材フィルムを備え、容器の透明胴部を覆う熱収縮性筒状ラベルであって、基材フィルムの表面及び/又は裏面には、透明窓部となる領域を残して印刷されてなる印刷層を有している。印刷層はUVカット機能を有し、容器の透明部分を覆う印刷層以外の領域の基材フィルムの裏面に、UVカット層が設けられている。熱収縮性筒状ラベルは、基材フィルム以外のフィルムを含まない。熱収縮性筒状ラベルは、基材フィルムの両端部が重ね合わされ、シール溶剤を用いて接着されて筒状に成形されており、透明窓部は、重ね合わせ部分の内側に重ねられた領域の近傍に設けられている。
【0010】
上記本発明にかかる熱収縮性筒状ラベルは、容器の透明胴部を覆うものであり、且つ、透明窓部と印刷層とが設けられている。上記第1の態様では、容器の透明胴部を覆う部分の基材フィルムの裏面全面にUVカット層が設けられている。また、上記第2の態様では、印刷層にUVカット機能を持たせるとともに、容器の透明部分を覆う印刷層以外の領域(透明窓部を含む)の基材フィルムの裏面には、UVカット層を設けている。これらの構成を採用することにより、内容物の量を視認するための透明窓部を有していても、光の中でも特に内容物を劣化させやすい紫外光が、容器の透明な胴部から内部に侵入することを抑制できる。
【0011】
上記本発明の第1の態様及び第2の態様において、基材フィルムの印刷層が遮光機能を有しているものとすることができる。これにより、紫外領域のみならず可視領域の光のカット率をより高めることができる。
【0012】
なお、基材フィルムの裏面(容器と接する面)に設けられたUVカット層は、輸送中に摩擦などによってはがれたり傷ついたりすることがなく、長期にわたってUVカット機能を発揮できる。
【0013】
上記容器は、内容物を視認可能な透明または半透明の材料で構成されていればよく、ポリオレフィン系の樹脂あるいはポリエステル系樹脂で形成されるのが好ましいが、特に限定されない。
【0014】
UVカット層は、UVカット機能を有し、透明性を阻害しないものであれば、特に限定されない。UVカットに寄与する添加剤としてはたとえば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、安息香酸系、ケイヒ酸系、又はサリチル酸系の紫外線吸収剤や、酸化亜鉛、酸化チタンなどの紫外線吸収性無機粒子等を用いることができる。UVカット層には、アクリル系、ウレタン系などの樹脂成分に、これらの紫外線吸収剤や紫外線吸収性無機粒子を分散させ、必要に応じて、ワックス、シリコーンなどの滑剤などを添加したものを用いることができる。
【0015】
また、本発明におけるUVカット機能とは、280~400nmの波長領域の光のカット率が80%以上(透過率が20%以下)であることを意味する。ここで、印刷層やUVカット層自体のUVカット機能を測定することは困難であるため、UVカット層が形成された透明窓部(UVカット層が形成された基材フィルム)、印刷層が形成された基材フィルム、あるいはUVカット層及び印刷層が形成された基材フィルムにおいて、上記のUVカット機能が満たされているものとする。
【0016】
なお、熱収縮性筒状ラベルの上下端部近傍は、印刷層が形成されないで透明部となった構成や、下地層のみが印刷された構成とすることができる。このような上下の透明部や下地部は、熱収縮性筒状ラベルを連続的に生産する際に、切断のずれなどが生じた場合にもデザイン性を損なわないようにする緩衝スペースとして利用できる。もちろん、この透明部や下地部が透明胴部と重なる場合、下地部にUVカット機能を持たせたり、裏面にUVカット層を設けたりするなどして、これらの領域にUVカット機能を持たせる。
【0017】
また、容器の透明胴部とは、容器の底部から口部までの領域であって、透明である領域全てを意味する。本発明にかかる熱収縮性筒状ラベルは、透明胴部以外の部分(口部や底部の一部ないし全部)をも覆う構成であってもよいが、これらの領域(たとえば透明な底部や、白色の口部)を覆う部分は、UVカット機能があってもよく、なくてもよい。
【0018】
印刷層の構成については特に限定されないが、上述した上下端部近傍の下地部を除き、少なくともパッケージデザイン等が印刷された層(デザイン層という)とベタと呼ばれる下地となる層(下地層という)とを有する。
【0019】
また、印刷層が形成された部分(印刷層が形成された基材フィルム)は、280~800nmの波長領域の光のカット率が80%以上の遮光機能を有していてもよい。光のカット率(UVカット率を含む)は、紫外可視分光光度計(例えば、日本分光(株)製 V-700シリーズ等)で測定することができる。
【0020】
印刷層が遮光機能を有している場合、下地となる層には、白色下地層、黒色下地層、銀色下地層をそれぞれ単独で有する場合とこれらの組み合わせとなる複数層を有する場合がある。
【0021】
白色下地層には、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを含む白色インキを用いることができ、黒色下地層には、カーボンブラックなどを含む黒色インキを用いることができる。また、銀色下地層は、アルミニウム等の金属粉を含む銀色インキを用いることができる。
【0022】
遮光機能を有する印刷層の構成は、例えば、デザイン層/白色下地層、デザイン層/黒色下地層、デザイン層/銀色下地層、デザイン層/白色下地層/黒色下地層、デザイン層/白色下地層/銀色下地層、デザイン層/白色下地層/黒色下地層/銀色下地層、又はデザイン層/白色下地層/銀色下地層/黒色下地層等を挙げることができるが、必ずしもこれらに限られるものではない。このように、複数層により構成される印刷層が形成される場合、これらは基材フィルムの表面のみや裏面のみに形成されてもよく、ある層は基材フィルムの表面、残余の層は基材フィルムの裏面に形成されていてもよい。
【0023】
基材フィルムは、熱収縮性を有するものであればよく、特に限定されないが、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又はポリオレフィン系樹脂、あるいはこれらの積層物で形成されるのが好ましい。
【0024】
基材フィルムには、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、滑剤、静電気防止剤、抗菌剤、安定剤等、各種公知の添加剤や異なる樹脂等を合目的的に添加してもよい。
【0025】
また、基材フィルムは透明であることが必須であるが、これには無色透明、有色透明、半透明の全てが含まれる。
【0026】
基材フィルムは、シール溶剤を用いて筒状に成形する構成とすることができる。このシール溶剤は、基材フィルムにポリエステル系フィルムを使用する場合、1,3ジオキソランまたはテトラヒドロフランが好ましい、またポリスチレン系フィルムを使用する場合は、テトラヒドロフランまたはメチルエチルケトンが好ましい。
【0027】
また、印刷層やUVカット層は、一回の印刷や塗工工程により形成されていてもよく、2回以上の工程を経て形成されていてもよい。
【0028】
本発明のラベル付き容器は、例えば、お茶、コーヒー、紅茶、水、清涼飲料水、炭酸飲料、ジュースなどの飲料;日本酒、ワイン等の酒類;しょうゆ、みりん、めんつゆ、油などの調味料類、化粧水、乳液などの化粧品類などの容器として利用でき、特に光により内容物が劣化しやすいものの、残量の視認が求められる用途に適している。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、熱収縮性筒状ラベルが残量確認用の透明窓部を有していても、紫外光による劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】(a)は本発明の第1の態様に係る熱収縮性筒状ラベルの正面斜視図であり、(b)は当該熱収縮性筒状ラベルを装着した容器の正面斜視図であり、(c)は
図1(a)におけるB-B平面に沿う断面図である。
【
図2】本発明の第2の態様に係る熱収縮性筒状ラベルの断面図である。
【
図3】実施の形態3に係る熱収縮性筒状ラベルの断面図である。
【
図4】(a)は実施の形態4に係る熱収縮性筒状ラベルの正面斜視図であり、(b)は当該熱収縮性筒状ラベルを装着した容器の正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、この発明の実施例を、図面を参照説明する。なお、各図中、同一部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0032】
(実施の形態1)
本実施の形態は、本発明の第1の態様にかかるものである。
図1(a)は本発明に係る熱収縮性筒状ラベルの正面斜視図であり、図(b)は当該熱収縮性筒状ラベルを装着した容器の正面斜視図であり、図(c)は
図1(a)におけるB-B平面に沿う断面図である。実施例1に係る熱収縮性筒状ラベル1は、一方端部3aと他方端部3bを有する基材フィルム3を備える。熱収縮性筒状ラベル1は、基材フィルム3を筒状になるように曲げ、一方端部3aを他方端部3bの上に重ね合わせてシール溶剤により接着してなる。
【0033】
基材フィルム3の裏面(熱収縮性筒状ラベルの外側面)には、重ね合わせ部の近傍の透明窓部4を除いた全ての領域(重ね合わせ部を含む)に、印刷層5が形成されている。印刷層5は、基材フィルムの裏面に接して形成されたデザイン層5cと、デザイン層5c上に形成された白色下地層5aと、を備えている。印刷層5は、基材フィルムの表面、裏面のいずれに形成してもよいが、基材フィルムの裏面に形成することにより、摩擦によって傷つくことを防止できる。なお、透明窓部4を設ける位置は重ね合わせ部近傍に限定されない。印刷層5が形成された部分の基材フィルムのUVカット率は、80%以上となるようになっている。また、印刷層5が形成された部分の基材フィルムの遮光率は、80%以上であることがより好ましい。
【0034】
また、透明窓部4の裏面部分のみに、UVカット層6が形成されている。これにより、UVカット層が形成された透明窓部4のUVカット率は80%以上となるようになっている。
【0035】
熱収縮性筒状ラベル1は、
図1(b)に示すように、ペットボトルなどの容器2に装着し、熱収縮させて用いられる。熱収縮は、熱収縮性筒状ラベル1をペットボトル等の容器2の胴部に装着し、装着した容器をシュリンクトンネルに通して、収縮させることにより行われる。容器2への内容物の充填は、容器に熱収縮性筒状ラベル1を装着する前に行っても良いし、シュリンクトンネルを通して収縮させた後に行っても良い。
【0036】
UVカット層の材料としては、透明窓部のUVカット率が80%以上となるような材料であれば特に限定されないが、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、安息香酸系、ケイヒ酸系、又はサリチル酸系の紫外線吸収剤や、酸化亜鉛、酸化チタンなどの紫外線吸収性無機粒子等の紫外線吸収性添加剤を樹脂材料中に含ませたもの用いることが好ましい。
【0037】
このような構成を採用することにより、容器の透明胴部(
図1(b)の半楕円状一点鎖線2aと底部との間の領域)は印刷層、UVカット層のいずれかが形成された部分で覆われるので、紫外光による内容物の劣化を防止できる。なお、本実施の形態において半楕円状一点鎖線2aよりも上側領域は白色の口部であり、ここからの容器内部への光の侵入は阻止される。
【0038】
(実施の形態2)
本実施の形態は、本発明の第2の態様にかかるものである。本実施の形態は、
図2に示すように、印刷層5の裏側部分にもUVカット層6が形成されていること以外は、上記実施の形態1と同様である。この構成では、印刷層5にUVカット機能があるか否かにかかわらず、紫外光による内容物の劣化を防止できる。この構成を採用する場合において、印刷層5が形成された部分の基材フィルムの遮光率は、80%以上であることがより好ましい。
【0039】
(実施の形態3)
本実施の形態は、
図3に示すように、白色下地層5a上に黒色下地層5bを設けたこと以外は、上記実施の形態1と同様である。本実施の形態によると、黒色下地層によって可視光線の確実な遮光が可能になっている。
【0040】
(実施の形態4)
本実施の形態は、
図4(a)に示すように、熱収縮性筒状ラベルの上下に透明な部分(上透明部8及び下透明部9)を有していること以外は、上記実施の形態1と同様である。
【0041】
このような上下の透明部は、熱収縮性筒状ラベルを連続的に生産する際に、切断のずれなどが生じた場合にもデザイン性を損なわないようにする緩衝スペースとして利用される。
【0042】
透明窓部4は、筒状ラベルの下側の一部分のみに設けられている構成としてもよい。容器内の残量は、残量が多いときには半分以上残っている、三分の一以上残っているなどの大雑把な把握で十分で、残量が少ないときには正確な残量把握を行いたいと考える使用者も少なくない。上記のようにすることにより、光による劣化をより抑制しつつ、残量が少ないときには正確な残量把握が可能になる。
【0043】
ここで、
図4(b)に示すように、熱収縮性筒状ラベルの下透明部全体が容器の底面と接し、容器上方からの光がこの透明部分に全く当たらない(下透明部が上方から視認できない)場合には、この下透明部は何ら加工をしなくてもよい。また、熱収縮性筒状ラベルの上透明部8が、
図4(b)に示すように、遮光機能を有する容器の口部(
図4(b)の半楕円状の一点鎖線2aよりも上側部分)と重なり、容器上方からの光が口部を透過しない場合には、この透明部分は何ら加工をしなくてもよい。
【0044】
この一方、このような形態をとっていない場合には、たとえば上下の透明部を設けずに白色下地層としたり裏面にUVカット層を設けたりして、緩衝スペースを確保しつつUVカットする構成とすることができる。
【0045】
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明にかかる熱収縮性筒状ラベルによれば、紫外光による内容物の劣化を防止しつつも、内容物の残量の視認が可能となる。
【符号の説明】
【0047】
1 熱収縮性筒状ラベル
2 容器
2a 口部と透明胴部との境界
3 基材フィルム
3a 一方端部
3b 他方端部
4 透明窓部
5 印刷層
5a 白色下地層
5b 黒色下地層
5c デザイン層
6 UVカット層
8 上透明部
9 下透明部