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  • 特許-防振装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】防振装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 1/387 20060101AFI20230130BHJP
【FI】
F16F1/387 F
F16F1/387 C
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019111087
(22)【出願日】2019-06-14
(65)【公開番号】P2020204339
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】522297236
【氏名又は名称】株式会社プロスパイラ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】前田 直樹
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208101679(CN,U)
【文献】特許第6149116(JP,B2)
【文献】特開平08-284993(JP,A)
【文献】実開昭63-075429(JP,U)
【文献】特開2001-295887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 1/387
F16F 15/08
B60K 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒と、
前記外筒内に設けられた軸部材と、
前記外筒及び軸部材を連結する弾性体と、
を備えた防振装置であって、
前記軸部材は、内筒と、当該内筒の周面から径方向外側に向けて突出し、互いに周方向に隔てて設けられた4つのストッパ部とを有し、
前記弾性体は、前記周方向に隣り合うストッパ部の間の位置において前記外筒及び前記軸部材を連結し、
前記4つのストッパ部は、対象物の振動方向と対応する上下方向及び前後方向にそれぞれ突出し、
上下方向に延長するストッパ部の先端部と対向する前記外筒の内周面には、前記弾性体により形成され、前記先端部側に突出する緩衝部が設けられ、
前記4つのストッパ部のうち、前後方向に延長するストッパ部の先端部には、下方に突出する拡幅部が形成されたことを特徴とする防振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振装置に関し、特に車両の駆動源のマウントに好適な防振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンやモータ等の車両の駆動源のマウントに採用される防振装置は、円筒状の外筒と、外筒内に挿入される略筒状の軸部材とをゴムからなる弾性体により連結支持し、車両の挙動によって生じる駆動源への入力を弾性体によって吸収し、車両側に振動が伝達されることを防止する構成である。
このような防振装置として特許文献1には、軸方向に沿った断面が径方向内側に窪むように異形に形成された軸部材が開示され、当該軸部材の採用により、外筒から軸部材までの弾性体の自由長を確保することが開示されている。
【0003】
しかしながら、上記防振装置にあっては、軸方向に沿った断面が異形であることから生産工程やコストが増大する点で難がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-21580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、防振装置に要求される弾性体の自由長を確保しつつ、生産効率を向上させることが可能な防振装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するための構成として、軸部材と、軸部材から径方向外側に向けて延在する弾性体とを備えた防振装置であって、軸部材は、内筒と、当該内筒の周面から径方向外側に向けて突出し、互いに周方向に隔てて設けられた4つのストッパ部とを有し、弾性体は、周方向に隣り合うストッパ部の間の位置において軸部材と接する構成とした。
本構成によれば、弾性体が周方向に隣り合うストッパ部の間の位置において軸部材と接することから、軸部材の断面形状を異形とする必要なく軸部材までの弾性体の自由長を確保でき、軸部材を押し出し成型等によって連続的に得ることができ、生産効率を向上させることができる。
また、外筒と、外筒内に設けられた軸部材と、外筒及び軸部材を連結する弾性体とを備えた防振装置であって、軸部材は、内筒と、当該内筒の周面から径方向外側に向けて突出し、互いに周方向に隔てて設けられた4つのストッパ部とを有し、弾性体は、周方向に隣り合うストッパ部の間の位置において外筒及び軸部材を連結する構成としても良い。
また、4つのストッパ部は、対象物の振動方向と対応する方向及び振動方向と交差する方向にそれぞれ突出し、いずれかのストッパ部の先端部と対向する外筒の内周面には、弾性体により形成され、先端部側に突出する緩衝部が設けられた構成としても良い。
また、4つのストッパ部が対象物の振動方向と対応する上下方向及び前後方向にそれぞれ突出し、上下方向に延長するストッパ部の先端部と対向する外筒の内周面には、弾性体により形成され、先端部側に突出する緩衝部が設けられた構成としても良い。
また、4つのストッパ部のうち、前後方向に延長するストッパ部の先端部には、下方に突出する拡幅部が形成された構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】防振装置の概略平面図である。
図2】防振装置の軸方向断面図である。
図3】弾性体の径方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
各図に示すように、防振装置1は、外筒10と、外筒10内に配設された軸部材20と、外筒10及び軸部材20を弾性的に連結する弾性体40とを備える。本例に係る防振装置1は、モータ等の駆動源が車両に設けられたハウジング内に設置される際に、駆動源の側面とハウジングを構成する側面との間に複数設置される装置である。なお、以下の説明においては、車両に搭載される対象物がモータである場合を例とするが、対象物としてはエンジン等の駆動源であっても良い。また、以下の説明においては、防振装置1が車両に設置された状態を基準として方向に関する説明を行う。
【0010】
外筒10は、例えばアルミニウム等の高剛性を有する金属からなり、円環状に形成される。外筒10の軸方向の一端側は、車両に設けられたハウジングに対して、例えば図外のブラケット等を介して強固に固定され、多端側が駆動源と対向するように配置される。
【0011】
図1に示すように、軸部材20は、外筒10と同様に、例えばアルミニウム等の高剛性を有する金属からなり、外筒10の中心軸周りに位置する内筒部22と、内筒部22の外周面24から外筒10の内周面12側に突出するように延長する4つのストッパ部30a;30b;30c;30dとを有する。図2に示すように、軸部材20は、外筒10の軸方向、即ち、車両の前後方向及び上下方向に対して直交する左右方向に沿って連続して延長しており、その軸方向寸法は、外筒10の軸方向寸法よりも長く設定される。具体的には、軸部材20の軸方向端面26a;26bがそれぞれ、外筒10の軸方向端縁10a;10bから軸方向に略等しく突出する寸法に設定される。
【0012】
内筒部22は、外筒10の外径よりも小径に形成され、その内周側には、ボルト孔22aが形成される。ボルト孔22aは、内筒部22を軸方向に貫通する貫通孔である。ボルト孔22aは、真円状の孔壁23aとストッパ部30a方向に向けて凹となる孔壁23bにより形成される。
【0013】
ボルト孔22a内には、孔壁23a;23bにより形成される断面形状と実質的に同一な断面形状を呈する図外のボルトが挿入,締結され、図外の駆動源の側面が軸部材20の軸方向端面26aと接した状態で強固に固定(マウント)される。なお、駆動源の固定,搭載以前において、ボルト孔22aの中心点pは、外筒10の中心点よりもストッパ部30a側(上方側)に予め僅かに位置ずれした位置に設定されている。一方、駆動源が軸部材20に対して固定,搭載されると、駆動源の荷重によって軸部材20がストッパ部30c側(下方側)に変位し、中心点pと外筒10の中心点とが実質的に同軸上で一致した状態となる。
【0014】
次に、ストッパ部30a;30b;30c;30d(以下、30a~30d等とする場合がある。)について説明する。図1に示すように、ストッパ部30a~30dは、内筒部22の外周面24から外筒10側に向けて突出するように延長する。各ストッパ部30a~30dは、内筒部22の周方向に沿って均等な間隔(図示の例では90°間隔)を隔てて設けられており、平面視略十字状に配置される。ストッパ部30a~30dのうち、ストッパ部30a;30cは、その延長方向が、車両の上下方向と一致しており、ストッパ部30b;30dは、車両の前後方向(進退方向)と一致している。
【0015】
ストッパ部30a;30cは、それぞれ上下方向に直線的に延長すると共に、外筒10側の先端部32が、他の部位よりも前後方向に拡幅した形状である。ストッパ部30b;30dは、それぞれ前後方向に直線的に延長すると共に、外筒10側の先端部34の下部が、下方に拡幅した形状である。なお、先端部32;34の拡幅形状の意義については、後述の弾性体40の形状と併せて説明する。
【0016】
上記構成からなる外筒10と、当該外筒10の内周内に配設された軸部材20とは、外筒10内に充填された弾性体40によって一体化される。以下、図3を特に参照して弾性体40の形状について説明する。弾性体40は、外筒10と軸部材20及びストッパ部30a;30b;30c;30dと対応するように形成された空隙60a;60b;60c;60dを形成する図外の軸体を型枠として充填されるゴムであり、充填後のゴムが加硫されることによって、外筒10と軸部材20とが弾性的に一体化される。
【0017】
弾性体40は、概ね、外筒10の内周面12、及び軸部材20の内筒部22の外周面24に渡って径方向に延長する複数の連結部46a~46dと、軸部材20の複数のストッパ部30a~30dの外周面を覆うように形成された緩衝部50a~50dと、外筒10の内周面12に形成された外側緩衝部56a;56bと、各ストッパ部30a~30dと対応するように形成され、軸方向に沿って貫通する空隙部60a~60dとを有する。
【0018】
仮想線で示すように、連結部46aは、径方向外側の端部が外筒10の内周面12と接し、径方向内側の端部がストッパ部30aとストッパ部30bとの間の範囲において、内筒部22の外周面24、及びストッパ部30aの直線部の外周面と接する部分であって、軸部材20から外筒10に向けて上前方に延長する。連結部46bは、径方向外側の端部が外筒10の内周面12と接し、径方向内側の端部がストッパ部30bとストッパ部30cとの間の範囲において、内筒部22の外周面24、及びストッパ部30cの直線部の外周面と接する部分であって、軸部材20から外筒10に向けて下前方に延長する。連結部46cは、径方向外側の端部が外筒10の内周面12と接し、径方向内側の端部がストッパ部30cとストッパ部30dとの間の範囲において、内筒部22の外周面24、及びストッパ部30cの直線部の外周面と接する部分であって、軸部材20から外筒10に向けて下後方に延長する。連結部46dは、径方向外側の端部が外筒10の内周面12と接し、径方向内側の端部がストッパ部30dとストッパ部30dとの間の範囲において、内筒部22の外周面24、及びストッパ部30aの直線部の外周面と接する部分であって、軸部材20から外筒10に向けて下後方に延長する。
【0019】
上記連結部46a~46dのうち、上方に位置する連結部46a;46dの自由長は、モータの荷重が加わっていない状態である無負荷の状態において、下方に位置する連結部46b;46cの自由長よりもわずかに長く設定されている。一方、モータの荷重が加わった場合においては、上方に位置する連結部46a;46dが下方に引っ張られ、上方に位置する連結部46b;46cが下方に向けて圧縮されるため、全ての連結部46a~46dの自由長が概ね均一化され、軸部材20に加わる上下方向、前後方向、或いはこれらの合成の入力に対して、各連結部46a~46dが互いにバランス良く弾性力を発揮し得る状態とされる。
【0020】
このように、本実施形態における弾性体40の連結部46a~46dは、周方向に沿って配列された十字状のストッパ部30a~30dの間に形成された領域において外筒10及び軸部材20間に延長する構成であるため、外筒10から軸部材20までの径方向の寸法である自由長を十分に確保することができ、車両の駆動,制動,操舵時等における車両の挙動によって生じるモータの振動特性に合わせて弾性体40のばね特性(例えば、バネ比、耐久性、荷重耐久性等)を細かくチューニングすることが可能となる。
【0021】
次に、緩衝部50a~50dについて説明する。緩衝部50a~50dは、ストッパ部30a;30b;30c;30dの拡幅された先端部32;34と対応し、その周面を覆うように形成された部位である。上下の先端部32;32と対応する緩衝部50a;50cは、後述の空隙部60a;60cを挟んで外筒10の内周面12に形成された外側緩衝部56a;56bとそれぞれ上下方向に対向する略弧状の肉厚部である。緩衝部50a;50cは、主として車両の上下方向への挙動によって生じる軸部材20の上下方向への変位(入力)によって、ストッパ部30a;30cが外筒10側に接近,当接した場合の衝撃を緩和,吸収する。また、先端部32;32が拡幅されていることにより、肉厚部の面積が増加し、緩衝範囲(当接範囲)が拡大される。
【0022】
前後の先端部34;34と対応する緩衝部50b;50dは、後述の空隙部60b;60dを挟んで外筒10の内周面12とそれぞれ前後方向に対向する略矩形状の肉厚部である。緩衝部50b;50dは、主として車両の前後方向への挙動によって生じる軸部材20の前後方向への変位(入力)によって、ストッパ部30b;30dが外筒10側に接近,当接した場合の衝撃を緩和,吸収する。また、先端部34;34の下部が下方に向けて弧状に拡幅されていることにより、特に下方の肉厚部の面積が増加し、車両走行時において支配的となる下方への入力に対する緩衝範囲が拡大される。なお、先端部34;34の上部についても拡幅しても良いが、ゴム流れを考慮すると、下方にのみ拡幅した形状であることが好ましい。
【0023】
外側緩衝部56a;56bは、それぞれ空隙部60a;60cを挟んで径方向内側の緩衝部50a;50c側に向けて突出する肉厚部である。上述の通り、当該空隙部60a;60cと、ストッパ部30a;30cにそれぞれ形成された緩衝部50a;50cとは、上下方向に対向し、肉厚に形成されているため、ストッパ部30a;30cが外筒10側に接近した場合にあっては、肉厚に形成された緩衝部50a;50c及び外側緩衝部56a;56b同士が互いに衝撃を緩和,吸収しながら当接し、上下方向への入力に対する防振性能が強化されることとなる。また、前後方向のストッパ部30b;30dと対抗する外筒10の内周面12との比較において、当該内周面12には、外側緩衝部56a;56bに相当する肉厚部が形成されていない。
【0024】
これは、上下方向への入力に対してストッパ部30a;30cの変位方向が概ね上下方向に限定され、緩衝部50a;50cがそれぞれ外側緩衝部56a;56bに概ね正対して当接するのに対して、前後方向への入力時においては上下方向への入力成分が混在するため、ストッパ部30b;30dの変位方向が安定せず、ブレが生じることを考慮したものである。一方、ストッパ部30b;30dが上下方向へのブレを伴いながら前後方向に変位し、外筒10の内周面12に当接した場合であっても、これを十分に緩和,吸収し得るように、ストッパ部30b;30dと対応する緩衝部50b;50dの肉厚は、緩衝部50a;50cの肉厚よりも僅かに厚く形成されている。
【0025】
次に、弾性体40に形成され、上下方向に分かれて配置される空隙部60a;60cについて説明する。空隙部60aは、ストッパ部30aに形成された緩衝部50aと外筒10側に形成された外側緩衝部56aとの間に設けられた空間である。外側緩衝部56aは、上下に対向して左右方向に直線的に延長する周壁により形成され、上方への入力に対して緩衝部50aと外側緩衝部56aとの当接を許容する緩衝区間k1と、緩衝区間k1の前後方向に対称に形成され、略スペード状に延長する周壁により形成された規制区間k2を有する。規制区間k2の形状は、マウントされるモータの荷重や車両の特性、或いは、ゴム充填時のゴム流れを考慮して適宜変更可能である。
【0026】
空隙部60cは、ストッパ部30cに形成された緩衝部50cと外筒10側に形成された外側緩衝部56bとの間に設けられた空間である。空隙部60cは、空隙部60aと同様に、左右方向に直線的に延長する周壁により形成され、下方への入力に対して緩衝部50cと外側緩衝部56bとの当接を許容する緩衝区間k3と、緩衝区間k3の前後方向に対称に形成され、略スペード状に延長する周壁により形成された規制区間k4を有する。緩衝区間k3と規制区間k4は、上方に位置する空隙部60aの緩衝区間k1及び規制区間k2との比較において全体形状が拡大され、クリアランスを増大させている。これは、車両走行時に支配的となる下方向への入力に対応すべく設定されたものである。
【0027】
次に、前後方向に分かれて配置される空隙部60b;60dについて説明する。なお、空隙部60b;60dは対称に形成されるため、一方の空隙部60bを例として説明する。空隙部60bは、ストッパ部30bに形成された緩衝部50bと外筒10の内周面12に形成されたゴムとの間に設けられた空間である。空隙部60bは、外筒10の内周面12に沿うように上下方向に弧状に延長する周壁により形成され、前方への入力に対して緩衝部50bと外筒10の内周面12に形成されたゴムとの当接を許容する緩衝区間k5と、緩衝区間k5の上下方向に形成され、内筒部22の中心点p方向に向けて先細りに延長する周壁により形成された規制区間k6;k7を有する。規制区間k6と規制区間k7との形状の比較において、規制区間k6を形成する中心点p側の円弧は、規制区間k7を形成する中心点p側の円弧よりも緩やかな弧状となるように設定されている。これは、特に下方への入力に対して応力集中が生じることを防止するものである。
【0028】
以上説明した通り、本実施形態に係る防振装置1によれば、軸部材20が、内筒部22の外周面24から外筒10に向けて突出し、互いに周方向に隔てて、換言すれば、内筒部22の中心を基点として放射状に延長して設けられた4つのストッパ部30a~30dを有し、弾性体40の複数の連結部46a~46dが、それぞれ周方向に隣り合う各ストッパ部30a~30dの間の位置において外筒10及び軸部材20を連結することから、連結部46a~46dの自由長が確保され、弾性体40のばね特性のチューニング自由度を向上できる。また、軸方向の断面が一定であることから、軸部材20を押し出し成型等により連続的に製造でき、生産効率を向上させることができる。
【0029】
また、上下方向に延長するストッパ部30a;30cの先端部32;32と対向する外筒10の内周面12に、弾性体40により形成され、それぞれ先端部32;32側に突出する外側緩衝部56a;56bが設けられたことにより、上下方向への入力に対して十分な緩衝作用を得ることができ、防振効果を向上させることができる。なお、前後方向に延長するストッパ部30b;30dの先端部34;34と対向する外筒10の内周面12に外側緩衝部56a;56bに相当する部位を形成しても良いが、上述の理由を考慮して、あえて設けない構成としても良い。
【0030】
また、前後方向に延長するストッパ部30b;30dの先端部34;34に、下方に突出する拡幅部が形成されたことにより、特に支配的な下方への入力に対する緩衝範囲を拡大することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 防振装置,10 外筒,12 内周面,20 軸部材,22 内筒部,
30a~30d ストッパ部,32;34 先端部,40 弾性体,
46a~46d 連結部,
50a~50d (内側)緩衝部,56a;56b 外側緩衝部
図1
図2
図3