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特許7218342情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20230130BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20230130BHJP
【FI】
G06Q30/0207
G16Y10/45
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020202564
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2022090276
(43)【公開日】2022-06-17
【審査請求日】2021-04-02
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520481150
【氏名又は名称】GMOユナイトエックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 裕一郎
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】高瀬 勤
【審判官】中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/072855(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G16Y10/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理システムであって、
ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させる連携部と、
複数の前記アカウント情報のそれぞれで行われたアクションに対して、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けて個別にデータを付与し、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けられている複数のデータを収集するとともに、収集された複数のデータを複数の前記アカウント情報毎に関連付けて個別に管理する情報収集部と、
前記情報収集部において複数の前記アカウント情報毎に関連付けて管理されている複数のデータを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により取得された複数の前記アカウント情報毎に関連付けられた複数のデータを統合させる統合部と、を備える
情報管理システム。
【請求項2】
前記アカウント情報は、SNSに用いられるアカウント情報を含む
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
所定のアクションを行うことに基づいて報酬を付与する施策を報酬付与施策とするとき、
前記情報収集部は、前記報酬付与施策に基づいて、複数の前記SNSのアカウント情報のそれぞれで行われたアクションに対して、複数の前記SNSのアカウント情報のそれぞれに関連付けて個別に報酬のデータを付与し、複数の前記SNSのアカウント情報のそれぞれに関連付けられている複数の報酬のデータを収集するとともに、収集された複数の報酬のデータを複数の前記SNSのアカウント情報毎に関連付けて個別管理し、
前記データ取得部は、前記情報収集部において複数の前記SNSのアカウント情報毎に関連付けて管理されている報酬のデータを取得し、
前記統合部は、前記データ取得部により取得された複数の前記SNSのアカウント情報毎に関連付けられた複数の報酬のデータを統合させる
請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記情報収集部により前記報酬付与施策に基づいて複数の前記SNSのアカウント情報のそれぞれに関連付けて個別に付与される報酬のデータを第1の報酬のデータとするとき、
前記情報収集部は、前記報酬付与施策に基づいて、前記SNSのアカウント情報とは別のアカウント情報で行われたアクションに対して、前記別のアカウント情報に関連付けて第2の報酬のデータを付与し、第2の報酬のデータを収集するとともに、収集された第2の報酬のデータを前記別のアカウント情報に関連付けて更に管理し、
前記データ取得部は、前記情報収集部において前記別のアカウント情報に関連付けて管理されている第2の報酬のデータを更に取得し、
前記統合部は、前記データ取得部により取得された複数の前記SNSのアカウント情報毎に関連付けられた複数の第1の報酬のデータと、前記別のアカウント情報に関連付けられた第2の報酬のデータとを統合させる
請求項3に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記報酬は、電子的なポイントである
請求項3又は4に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記データ取得部は、複数の前記SNSにおける前記ユーザのアクションの情報を取得するとともに、取得したアクションの情報を記憶部に蓄積する
請求項2~5のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項7】
複数の前記SNSにおける前記ユーザのアクションをスコア化するスコア付与部を更に備える
請求項2~6のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記アカウント情報で行われる前記ユーザのアクションには、商品の購入を除くアクションが設定されている
請求項1~7のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項9】
所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理装置であって、
ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させる連携部と、
複数の前記アカウント情報のそれぞれで行われたアクションに対して、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けて個別にデータを付与し、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けられている複数のデータを収集するとともに、収集された複数のデータを複数の前記アカウント情報毎に関連付けて個別に管理する情報収集部と、
前記情報収集部において複数の前記アカウント情報毎に関連付けて管理されている複数のデータを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により取得された複数の前記アカウント情報毎に関連付けられた複数のデータを統合させる統合部と、を備える
情報管理装置。
【請求項10】
所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理方法であって、
ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させるステップと、
複数の前記アカウント情報のそれぞれで行われたアクションに対して、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けて個別にデータを付与するステップと、
複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けられている複数のデータを収集するとともに、収集された複数のデータを複数の前記アカウント情報毎に個別に関連付けて記憶するステップと、
複数の前記アカウント情報毎に関連付けて管理されている複数のデータを取得するステップと、
取得された複数の前記アカウント情報毎に関連付けられた複数のデータを統合させるステップと、を含む
情報管理方法。
【請求項11】
所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理するプログラムであって、
コンピュータに、
ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させるステップと、
複数の前記アカウント情報のそれぞれで行われたアクションに対して、複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けて個別にデータを付与するステップと、
複数の前記アカウント情報のそれぞれに関連付けられている複数のデータを収集するとともに、収集された複数のデータを複数の前記アカウント情報毎に個別に関連付けて記憶するステップと、
複数の前記アカウント情報毎に関連付けて管理されている複数のデータを取得するステップと、
取得された複数の前記アカウント情報毎に関連付けられた複数のデータを統合させるステップと、を実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
新規顧客の獲得や既存顧客の維持を目的として、ロイヤリティプログラムを実施する事業者が増えつつある。ロイヤリティプログラムとは、一定の期間に予め定められた行動をユーザが行うことにより所定の報酬をユーザに付与するものである。従来、このようなロイヤリティプログラムを実行するシステムとしては、下記の特許文献1に記載のシステムがある。特許文献1に記載のシステムは、個人端末と、ロイヤリティサーバとを備えている。個人端末はユーザに関連付けられている。ロイヤリティサーバは、ユーザに関連付けられたアカウント情報を有しており、ロイヤリティプログラムに基づく報酬をユーザのアカウント情報に関連付けて記憶することにより、ユーザに報酬を付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2011-519440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるようなロイヤリティシステムでは、一般的に、ユーザは、事業者側が発行する単一のアカウント情報でしかロイヤリティプログラムに参加することができない。このようなシステムでは、事業者から提供される専用のプラットフォーム上での参加、具体的には事業者の会員サイトでの参加や、スマートフォンのアプリケーション内での参加等、プログラムへの参加の手段が限られてしまう。これが、ロイヤリティプログラムに参加し難い要因となっている。
【0005】
一方、事業者側が発行するアカウント情報ではなく、例えばユーザが利用している複数のSNS(Social Networking Service)等のそれぞれのアカウント情報を用いてロイヤリティプログラムへの参加が可能であれば、プログラムへの参加の障壁は低くなる。しかしながら、複数のアカウント情報を用いる場合、複数のアカウント情報のそれぞれで報酬の獲得条件を満たす必要があるため、悪くするとユーザが報酬を獲得できないおそれがある。
【0006】
なお、このような課題は、ロイヤリティプログラムに対応した行動をユーザが行う場合に限らず、予め定められた特定の行動を複数のアカウント情報のそれぞれでユーザが行う際に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のアカウント情報に対応したユーザのアクションを、より適切に管理することが可能な情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する情報管理システムは、所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理システムであって、ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させる連携部と、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応するデータを取得するデータ取得部と、複数のアクションに対応するデータを統合させる統合部と、を備える。
【0008】
また、上記課題を解決する情報管理装置は、所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理装置であって、ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させる連携部と、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応するデータを取得するデータ取得部と、複数のアクションに対応するデータを統合させる統合部と、を備える。
【0009】
さらに、上記課題を解決する情報管理方法は、所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理する情報管理方法であって、ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させるステップと、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応するデータを取得するステップと、複数のアクションに対応するデータを統合させるステップと、を含む。
【0010】
また、上記課題を解決するプログラムは、所定のアカウント情報に対応したユーザの行動を管理するプログラムであって、コンピュータに、ユーザが有する複数のアカウント情報を連携させるステップと、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応するデータを取得するステップと、複数のアクションに対応するデータを統合させるステップと、を実行させる。
【0011】
これらの構成、方法、及びプログラムによれば、複数のアカウント情報のそれぞれに基づいて行われた複数のアクションに対応するデータが統合されるため、複数のアカウント情報に対応したユーザのアクションを、より適切に管理することが可能となる。
上記の情報管理システムにおいて、アカウント情報は、SNSに用いられるアカウント情報であることが望ましい。
【0012】
この構成によれば、ユーザが既にSNSを利用している場合には、そのSNSのアカウント情報をそのまま用いることができるため、利便性を高めることができる。
上記の情報管理システムにおいて、所定のアクションを行うことに基づいて報酬を付与するプログラムを報酬付与プログラムとするとき、データ取得部は、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応するデータとして、複数のSNSのアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された複数の報酬のデータを取得し、統合部は、データの統合として、複数のSNSのアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された複数の報酬のデータを統合させることが望ましい。
【0013】
上記の情報管理システムにおいて、データ取得部は、複数のSNSのアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された複数の報酬のデータに加え、SNSにおいて行われるアクションとは別のユーザのアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された報酬のデータを更に取得し、統合部は、複数のSNSのアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された複数の報酬のデータと、SNSにおいて行われるアクションとは別のユーザのアクションに基づいて報酬付与プログラムにより付与された報酬のデータとを統合させることが望ましい。
【0014】
この構成によれば、ユーザはSNS上のアクションとは別のアクションを行うことで更に報酬を獲得することができるため、報酬付与プログラムに更に参加し易くなる。
上記の情報管理システムにおいて、報酬は、電子的なポイントであることが望ましい。
【0015】
上記の情報管理システムにおいて、データ取得部は、複数のSNSにおけるユーザのアクションの情報を取得するとともに、取得したアクションの情報を記憶部に蓄積することが望ましい。
この構成によれば、記憶部に蓄積された各SNSにおけるユーザのアクションを解析することができる。
【0016】
上記の情報管理システムにおいて、複数のSNSにおけるユーザのアクションをスコア化するスコア付与部を更に備えることが望ましい。
この構成によれば、ユーザが各SNSで行ったアクションがスコア化されるため、そのスコアに基づいてユーザに特典を付与する等の対応が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、及びプログラムによれば、複数のアカウント情報に対応したユーザのアクションを、より適切に管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態の情報管理システムの概略構成を示すブロック図。
図2】実施形態の端末装置、第1SNSサーバ装置、第2SNSサーバ装置、情報収集装置、及び統合サーバ装置のハードウェア的な構成を示すブロック図。
図3】実施形態の端末装置の機能的な構成を示すブロック図。
図4】実施形態の情報収集装置の機能的な構成を示すブロック図。
図5】実施形態の統合サーバ装置の機能的な構成を示すブロック図。
図6】実施形態の報酬の統合例を模式的に示す図。
図7】実施形態の端末装置、第1SNSサーバ装置、第2SNSサーバ装置、情報収集装置、及び統合サーバ装置の動作例を示すシーケンスチャート。
図8】実施形態の端末装置、第1SNSサーバ装置、第2SNSサーバ装置、情報収集装置、及び統合サーバ装置の動作例を示すシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、情報管理システム、情報管理装置、情報管理方法、及びプログラムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<実施形態>
(情報管理システムの概要)
図1に示される情報管理システム10は、ユーザの行動を管理するシステムである。情報管理システム10は、端末装置20、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50を備えている。端末装置20、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50は、無線通信や有線通信等のネットワーク通信網60を介して互いに通信可能に接続されている。
【0020】
端末装置20は、ユーザが使用する装置であり、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスや、所定の場所に設置されたパーソナルコンピュータ等である。
SNSサーバ装置31,32は、各種SNSに関するサービスを提供する情報処理装置であり、例えばサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。SNSサーバ装置31,32は、ブログ、マイクロブログ、ウェブページ、メッセージ、静止画像、動画像、音声等といった各種コンテンツの投稿を受け付けると、受け付けたコンテンツを公開することで、コンテンツに関する情報を世間一般に拡散させることができる。
【0021】
なお、拡散とは、投稿された情報そのものや、その情報から複製された情報がユーザ間を伝達していくといった態様を示す概念である。例えば、拡散とは、投稿された情報を閲覧することにより、その情報が他のユーザに対して伝達されるといった態様のみならず、あるユーザによって投稿された情報を他のユーザが自身の投稿として再投稿することにより、すなわち投稿された情報の共有や引用を行うことにより、再投稿された情報を閲覧したユーザに対しても、その情報が伝達されるといった態様を含む。したがって、拡散とは、あるユーザが所定のアカウント情報を用いて投稿した情報、換言すればそのアカウント情報の投稿が他のユーザによって共有や引用が行われることにより、他のアカウント情報の投稿として他のユーザに公開され、情報の閲覧機会が広がるといった概念を含む。
【0022】
具体的には、SNSサーバ装置30,31は、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、Instagram(登録商標)、及びLine(登録商標)等、あるユーザによって投稿されたコンテンツを他のユーザに対して公開するサービスを提供する。
【0023】
一般的なSNSにおいては、ユーザが予め取得したアカウント毎にコンテンツの投稿や公開が行われ、フォロー等といったアカウント同士の紐付け、コンテンツに対する評価、コンテンツの共有、コンテンツの引用等といった行為、すなわちコンテンツに関する情報の拡散が行われる。
【0024】
SNSサーバ装置31,32は互いに異なるSNSを提供する。以下では、便宜上、SNSサーバ装置31を「第1SNSサーバ装置31」と称するとともに、SNSサーバ装置32を「第2SNSサーバ装置32」と称する。また、第1SNSサーバ装置31により提供されるSNSを「第1SNS」と称するとともに、第2SNSサーバ装置32により提供されるSNSを「第2SNS」と称する。
【0025】
情報収集装置40は、ファンプログラムやロイヤリティプログラム等の各種施策を実行するとともに、各種施策に対応するユーザのアクション情報を収集する情報処理装置であり、例えばサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。本実施形態では、情報収集装置40がロイヤリティプログラムを実行する場合を例に挙げて説明する。ロイヤリティプログラムは、一定の期間に予め定められたアクションをユーザが行った場合に所定の報酬をユーザに付与するものである。本実施形態では、ロイヤリティプログラムが報酬付与施策に相当する。
【0026】
ロイヤリティプログラムで報酬を獲得するためにユーザが行うべき行為は、SNS上での所定のアクションや、SNS上でのキャンペーンの参加等である。SNS上での所定のアクションとは、SNSにおいて事業者のアカウント情報で行われた特定の投稿に対する再投稿等である。
【0027】
ロイヤリティプログラムによりユーザに付与される報酬は、例えば電子的なスタンプやポイントである。
情報収集装置40は、ロイヤリティプログラムに対応したSNS上のアクション情報を各SNSのアカウント情報毎に管理している。すなわち、情報収集装置40は、所定のユーザが第1SNSのアカウント情報を用いてロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションを行った場合には、その第1SNSのアカウント情報に所定の報酬を関連付けて管理する。また、情報収集装置40は、同一のユーザが第2SNSのアカウント情報を用いてロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションを行った場合には、その第2SNSのアカウント情報に所定の報酬を関連付けて管理する。
【0028】
統合サーバ装置50は、各種情報を統合するサービスを提供する情報処理装置であり、例えばサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。具体的には、統合サーバ装置50は、各SNSにおいて用いられるユーザのアカウント情報を統合させるサービスや、情報収集装置40において管理されている各SNSのアカウント情報に関連付けられている報酬を統合させるサービスを提供する。以下では、便宜上、統合サーバ装置50により提供されるサービスを「統合サービス」と称する。
【0029】
(ハードウェア的な構成)
図2に示されるように、端末装置20、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50は、ハードウェア的な構成として、プロセッサ11、記憶装置12、通信IF(Interface)13、入力デバイス14、及び出力デバイス15等を有している。プロセッサ11はCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphical processing unit)等である。記憶装置12は、例えばメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)の少なくとも一つにより構成される。通信IF13は有線通信又は無線通信を行う。入力デバイス14は、入力操作を受け付ける装置であり、例えばキーボード、タッチパネル、マウス、マイクの少なくとも一つにより構成される。出力デバイス15は、情報の出力を行う装置であり、例えばディスプレイ、タッチパネル、及びスピーカの少なくとも一つにより構成される。
【0030】
(機能的な構成)
次に、図2に示されるハードウェア的な構成により実現される端末装置20、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50のそれぞれの機能的な構成について具体的に説明する。
【0031】
(端末装置)
図3に示されるように、端末装置20は、入力部21、通信部22、表示部23、及び記憶部24を備えている。入力部21は、端末装置20が備える入力デバイス14により実現可能である。通信部22及び表示部23は、端末装置20のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現可能である。記憶部24は、端末装置20の記憶装置12により実現可能である。
【0032】
記憶部24には端末装置20のアカウント情報が記憶されている。このアカウント情報には、第1SNSのアカウント情報、及び第2SNSのアカウント情報が含まれている。
入力部21は、ユーザにより行われる各種操作を受け付ける機能を有している。入力部21は、例えばマウス、キーボード、及びタッチパネルなどの各種の入力装置である。
【0033】
通信部22は、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50と各種通信を行う通信機能を有している。
表示部23は各種の画像を表示する機能を有している。表示部23は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)などの各種のディスプレイであってもよい。また、表示部23は、例えばディスプレイとタッチパネルとを有するタッチパネルディスプレイ等であってもよい。
【0034】
表示部23は、例えばユーザがSNSにアクセスする操作を入力部21に対して行った場合には、SNSサーバ装置31,32が提供するSNSのページ情報を通信IF13により取得するとともに、取得したSNSのページ情報を表示する。SNSのページでは、入力部21の操作により、例えば投稿や再投稿等の各種アクションを行うことができる。
【0035】
SNSのページには、情報収集装置40により実行されるロイヤリティプログラムの告知が表示される。ロイヤリティプログラムの告知は、例えば事業者のアカウント情報に対応するSNSのページで行われる。この告知には、ユーザが行うべき投稿等の特定のアクション、及びその特定のアクションにより獲得することが可能な報酬等が記載されている。このロイヤリティプログラムに対応する特定のアクションをユーザが入力部21を操作して行うと、その旨が通信部22から各SNSサーバ装置31,32を介して情報収集装置40に送信される。これにより、ユーザは、そのロイヤリティプログラムに対応した報酬を獲得することができる。
【0036】
SNSのページには、統合サービスのマイページに遷移することが可能な遷移表示領域が表示される。表示部23は、SNSのページにおいて遷移表示領域が操作された場合には、統合サーバ装置50が提供する統合サービスのマイページ情報を取得するとともに、取得した統合サービスのマイページ情報を表示する。統合サービスのマイページでは、第1SNSのアカウント情報に関連付けられている報酬と、第2SNSのアカウント情報に関連付けられている報酬とを統合させた後の統合報酬の情報を確認することができる。
【0037】
(情報収集装置)
図4に示されるように、情報収集装置40は、通信部41、実行部42、報酬付与部43、及び記憶部44を備えている。通信部41、実行部42、及び報酬付与部43は、情報収集装置40のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現可能である。記憶部44は、情報収集装置40の記憶装置12により実現可能である。
【0038】
記憶部44には、第1SNS情報DB(Data Base)441と、第2SNS情報DB442とが記憶されている。第1SNS情報DB441には、ロイヤリティプログラムに基づいて第1SNSの各ユーザに付与された報酬が第1SNS上の各ユーザのアカウント情報に関連付けられて記憶されている。第2SNS情報DB442には、ロイヤリティプログラムに基づいて第2SNSの各ユーザに付与された報酬が第2SNS上の各ユーザのアカウント情報に関連付けられて記憶されている。
【0039】
通信部41は、情報収集装置40の通信IF13を用いて、端末装置20、SNSサーバ装置31,32、及び統合サーバ装置50と各種通信を行う通信機能を有している。通信部41は、SNSサーバ装置31,32との通信により、各ユーザが第1SNS上で行ったロイヤリティプログラムに関連するアクションの情報、及び各ユーザが第2SNS上で行ったロイヤリティプログラムに関連するアクションの情報を取得する。また、通信部41は、例えば統合サーバ装置50からの要求に基づいて第1SNS情報DB441及び第2SNS情報DB442に記憶されている情報を統合サーバ装置50に通信IF13を介して送信する。
【0040】
実行部42は、ロイヤリティプログラムに関する各種処理を実行する。具体的には、実行部42は、第1SNSの各ユーザにプログラムの告知を行うように第1SNSサーバ装置31に指示するとともに、第2SNSの各ユーザにプログラムの告知を行うように第2SNSサーバ装置32に指示する。
【0041】
報酬付与部43は、SNSにおけるロイヤリティプログラムに関連するユーザのアクション情報に基づいてユーザに報酬を付与する。具体的には、報酬付与部43は、第1SNSにおける各ユーザのアクション情報を第1SNSサーバ装置31から通信IF13を用いて取得するとともに、取得した各ユーザのアクション情報に基づいて、ロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションが第1SNSで行われたか否かを判断する。報酬付与部431は、ロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションが第1SNSで行われたと判断した場合には、その特定のアクションが行われたユーザの第1SNSのアカウント情報に、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を関連付けて第1SNS情報DB441に記憶させる。同様に、報酬付与部431は、ロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションが第2SNSで行われたと判断した場合には、その特定のアクションが行われたユーザの第2SNSのアカウント情報に、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を関連付けて第2SNS情報DB442に記憶させる。
【0042】
(統合サーバ装置)
図5に示されるように、統合サーバ装置50は、記憶部51、通信部52、データ取得部53、連携部54、及び統合部55を備えている。記憶部51は統合サーバ装置50の記憶装置12により実現可能である。通信部52、データ取得部53、連携部54、及び統合部55は、統合サーバ装置50のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現可能である。
【0043】
記憶部51にはユーザ情報DB510が記憶されている。ユーザ情報DB510には、各ユーザの識別情報、第1SNSのアカウント情報、第2SNSのアカウント情報、第1SNSのアカウント情報に対応する報酬の情報、及び第2SNSのアカウント情報に対応する報酬の情報が関連付けて記憶されている。ユーザの識別情報は、各ユーザが所有する端末装置20に対して個別に設定される情報であり、ユーザを識別できるものである。
【0044】
通信部52は、統合サーバ装置50の通信IF13を用いて、端末装置20、SNSサーバ装置31,32、及び情報収集装置40と各種通信を行う通信機能を有している。通信部52は、例えば端末装置20からの要求に基づいて統合サービスのページの情報を端末装置20に送信する。
【0045】
データ取得部53は、統合サーバ装置50の通信IF13を用いて、第1SNSの各アカウント情報と、そのアカウント情報に関連付けられている報酬の情報とを第1SNSサーバ装置31から逐次取得するとともに、取得したそれらの情報をユーザ情報DB510に記憶させる。同様に、データ取得部53は、統合サーバ装置50の通信IF13を用いて、第2SNSの各アカウント情報と、そのアカウント情報に関連付けられている報酬の情報とを第2SNSサーバ装置32から逐次取得するとともに、取得したそれらの情報をユーザ情報DB510に記憶させる。
【0046】
連携部54は、ユーザが有する第1SNSのアカウント情報と第2SNSのアカウント情報とを連携させる。例えば、端末装置20が第1SNSの利用中に統合サービスのページの情報を統合サーバ装置50から取得した場合、連携部54は、第1SNSのアカウント情報を端末装置20から取得するとともに、取得した第1SNSのアカウント情報とユーザの識別情報とを関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる。その後、端末装置20が第2SNSの利用中に統合サービスのページの情報を統合サーバ装置50から取得した場合、連携部54は、同様に、第2SNSのアカウント情報を端末装置20から取得するとともに、取得した第2SNSのアカウント情報とユーザの識別情報とを関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる。連携部54は、このようにしてユーザの識別情報、第1SNSのアカウント情報、及び第2SNSのアカウント情報を連携させる。
【0047】
統合部55は、ユーザ情報DB510を用いて、各ユーザに関する第1SNSのアカウント情報に対応する報酬の情報と、第2SNSのアカウント情報に対応する報酬の情報とを統合させる。具体的には、統合部55は、各ユーザの識別情報ごとに、ユーザの識別情報に関連付けられている第1SNSのアカウント情報に対応する報酬と、第2SNSのアカウント情報に対応する報酬とを統合させる。例えば、図6に示されるように、第1SNSのアカウント情報に対応する報酬が「30ポイント」であり、第2SNSのアカウント情報に対応する報酬が「20ポイント」である場合、統合部55は、それらを加算して「50ポイント」という報酬を算出する。統合部55は、この統合報酬の情報をユーザの識別情報に関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる。このユーザ情報DB510に記憶された統合報酬の情報は、端末装置20が統合サービスのマイページにアクセスした際に端末装置20に送信されることにより、端末装置20の表示部23に表示される。
【0048】
(情報管理システムの動作例)
次に、図7及び図8を参照して、端末装置20、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50の動作の流れについて説明する。
【0049】
図7に示されるように、ユーザが端末装置20の入力部21を操作して第1SNSにアクセスした後(ステップS10)、ロイヤリティプログラムに対応する特定のアクションを第1SNS上で行ったとする(ステップS11)。この場合、端末装置20の通信部22は、端末装置20において行われた第1SNS上のアクションの情報を第1SNSサーバ装置31に送信する(ステップS12)。
【0050】
続いて、情報収集装置40は、ユーザが第1SNSで行ったアクション情報を第1SNSサーバ装置31から取得するとともに(ステップS30)、取得した第1SNSのアクション情報に基づいて、ロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションが実行されたか否かを判定する処理を行う(ステップS31)。情報収集装置40は、この判定処理においてロイヤリティプログラムに対応する特定のアクションが行われたと判断した場合には、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を、そのユーザの第1SNSのアカウント情報と関連付けて第1SNS情報DB441に記憶させる(ステップS32)。本実施形態では、ロイヤリティプログラムに対応した報酬が、アカウント情報に対応するデータに相当する。
【0051】
続いて、統合サーバ装置50のデータ取得部53は、情報収集装置40の第1SNS情報DB441に記憶されている第1SNSのアカウント情報と、それに関連付けられている報酬の情報を情報収集装置40から取得するとともに(ステップS50)、取得したそれらの情報を記憶部51のユーザ情報DB510に記憶させる(ステップS51)。
【0052】
その後、ユーザが端末装置20の入力部21を操作して第1SNS上で統合サービスのマイページにアクセスした場合(ステップS13)、統合サーバ装置50の連携部54は、第1SNS上のアカウント情報を端末装置20から取得するとともに(ステップS52)、取得したアカウント情報と、端末装置20に対応したユーザの識別情報とを関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる(ステップS53)。これにより、ユーザ情報DB510には、ユーザの識別情報と、第1SNSのアカウント情報と、第1SNSのアカウント情報に対応した報酬とが関連付けて記憶されることとなる。
【0053】
続いて、統合サーバ装置50の通信部52は、ユーザ情報DB510に記憶されている第1SNSのアカウント情報に対応した報酬の情報を端末装置20に送信する(ステップS54)。端末装置20の表示部23は、この統合サーバ装置50から送信される第1SNSのアカウント情報に対応した報酬の情報を受信すると(ステップS14)、その情報を統合サービスのマイページ上に表示する(ステップS15)。これにより、ユーザは、第1SNSのアカウント情報に対応した報酬の情報をマイページ上で確認することができる。
【0054】
その後、ユーザがロイヤリティプログラムの報酬を第2SNSでも獲得するために、図8に示されるように、端末装置20の入力部21を操作して第2SNSにアクセスした後(ステップS16)、ロイヤリティプログラムに対応する特定のアクションを第2SNS上で行ったとする(ステップS17)。この場合、端末装置20が、第1SNSサーバ装置31へ第2SNSのアクション情報を送信する(ステップS18)。また、情報収集装置40が、第2SNSサーバ装置32から第2SNSのアクション情報を取得するとともに(ステップS33)、ロイヤリティプログラムに対応した特定のアクションが実行されたか否かを判定して(ステップS34)、ロイヤリティプログラムに対応した報酬をユーザの第2SNSのアカウント情報と関連付けて第2SNS情報DB442に記憶させる(ステップS35)。さらに、統合サーバ装置50が、第2SNSのアカウント情報と、それに関連付けられている報酬の情報を情報収集装置40から取得するとともに(ステップS55)、取得したそれらの情報を記憶部51のユーザ情報DB510に記憶させる(ステップS56)。これらのステップS18,S33~S35,S55,S56の処理は、上述したステップS12,S30~S32,S50,S51の処理と類似の処理である。
【0055】
その後、ユーザが端末装置20の入力部21を操作して第2SNS上で統合サービスのマイページにアクセスした場合(ステップS19)、統合サーバ装置50の連携部54は、第2SNS上のアカウント情報を端末装置20から取得する(ステップS57)。また、連携部54は、取得した第2SNSのアカウント情報と、端末装置20に対応したユーザの識別情報とを関連付けてユーザ情報DB510に記憶させることにより、既に記憶されている第1SNSのアカウント情報と第2SNSのアカウント情報とを連携させる(ステップS58)。
【0056】
続いて、統合サーバ装置50の統合部55は、記憶部51のユーザ情報DB510に記憶されている第1SNSのアカウント情報に関連付けられている報酬と、第2SNSのアカウント情報に関連付けられている報酬とを統合させる(ステップS59)。そして、統合サーバ装置50の通信部52は、その統合報酬の情報を端末装置20に送信する(ステップS60)。端末装置20の通信部22は、統合報酬の情報を通信IF13により受信すると(ステップS20)、その情報を表示部23に表示する(ステップS21)。これにより、ユーザは、第1SNSのアカウント情報に対応した報酬と、第2SNSのアカウント情報に対応した報酬とを統合させた報酬を確認することができる。
【0057】
以上説明した本実施形態の情報管理システム10によれば、以下の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)情報管理システム10は、ユーザが有する複数のSNSのアカウント情報を連携させる連携部54と、複数のアカウント情報のそれぞれで行われた複数のアクションに対応する報酬の情報を取得するデータ取得部53と、複数のアクションに対応する報酬を統合する統合部55とを備える。この構成によれば、第1SNSのアカウント情報に基づいて行われたアクションに対応する報酬と、第2SNSのアカウント情報に基づいて行われたアクションに対応する報酬とが統合されるため、複数のアカウント情報に対応したユーザのアクションを、より適切に管理することが可能となる。また、SNS上のアクションを報酬化することにより、ユーザがロイヤリティプログラムに参加し易くなる。よって、事業者側では、ロイヤリティプログラムの参加率の増加や、事業者が有するSNSへのエンゲージメントの増加等が期待できる。
【0058】
(2)ロイヤリティプログラムの参加に用いるアカウント情報として、各SNSのアカウント情報を利用することとした。これにより、ユーザが第1SNS及び第2SNSのいずれか一方を利用している場合には、そのSNSのアカウント情報を用いてロイヤリティプログラムに参加できるため、ユーザがロイヤリティプログラムに更に参加し易くなる。
【0059】
(第1変形例)
次に、実施形態の情報管理システム10の第1変形例について説明する。
本変形例の情報管理システム10は、統合サービスのマイページにアクセスするためのアカウント情報として、第1SNS及び第2SNSのアカウント情報ではなく、統合サービスに関連付けられたアカウント情報を用いる。統合サービスに関連付けられたアカウント情報とは、例えばユーザ毎に設定されたユーザ識別情報及びパスワードの組み合わせからなる。ユーザは、端末装置20を操作して、統合サービスのログインページでユーザ識別情報及びパスワードを入力することで、自身のマイページにアクセスすることができる。以下では、統合サービスに関連付けられたアカウント情報を「統合アカウント情報」と称する。
統合サービスのマイページでは、第1SNS及び第2SNSのアカウント情報だけでなく、事業者が発行しているポイントカードの識別情報や、事業者のインターネット上の所定サイトにアクセスするためのアカウント情報、事業者のオンラインショップで用いられるアカウント情報等、ユーザが有する各種の識別情報やアカウント情報を入力することができる。統合サーバ装置50の連携部54は、マイページ上で第1SNS及び第2SNSのアカウント情報、ポイントカードの識別情報、事業者の所定サイトにアクセスするためのアカウント情報、及びオンラインショップのアカウント情報等が入力された場合、それらの情報を、統合アカウント情報に紐付けてユーザ情報DB510に記憶させる。
【0060】
統合サーバ装置50は、統合サービスにおいて複数の事業者毎に異なるマイページをユーザに提供してよい。例えばロイヤリティプログラムを実施する事業者として第1事業者と第2事業者とが存在する場合、統合サーバ装置50は、第1事業者に対応する第1マイページと、第2事業者に対応する第2マイページとを別々にユーザに提供する。この場合、ユーザは、第1マイページにログインするための第1統合アカウント情報と、第2マイページにログインするための第2統合アカウント情報とを別々に有してもよい。
【0061】
情報収集装置40は、各事業者のロイヤリティプログラムにおいて、第1SNS及び第2SNSにおけるアクションだけでなく、SNS上のアクションとは別のアクションに基づいてユーザに報酬を付与する。SNS上のアクションとは別のアクションとは、例えば各事業者の所定サイトへのアクセスや、事業者からポイントの付与、事業者のオンラインショップ上での特定の商品の購入である。
【0062】
例えば、情報収集装置40の報酬付与部43は、第1統合アカウント情報に対応した個別のアカウント情報及び識別情報、具体的には第1SNSのアカウント情報、第2SNSのアカウント情報、事業者の所定サイトのアカウント情報、オンラインショップのアカウント情報、及びポイントカードの識別情報等を統合サーバ装置50から取得する。報酬付与部43は、取得した各アカウント情報及び識別情報においてロイヤリティプログラムに対応した所定のアクションが行われた場合、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を付与する。例えば、報酬付与部43は、各SNSのアカウント情報においてロイヤリティプログラムに対応した所定のアクションが行われた場合、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を各SNSのアカウント情報に関連付けてSNS情報DB441,442に記憶させる。また、報酬付与部43は、取得したアカウント情報を用いてオンラインショップでの商品の購入が行われた場合にも、そのアカウント情報に、ロイヤリティプログラムに対応した報酬を関連付けて記憶部44の所定のデータベースに記憶させる。報酬付与部43は、事業者の所定サイトへのアクセスや、ポイントの付与が行われた場合も同様に報酬をデータベースに記憶させる。
【0063】
報酬付与部43は、第2統合アカウント情報に対応した個別のアカウント情報及び識別情報に関しても同様の処理を行う。
統合サーバ装置50のデータ取得部53は、各統合アカウント情報に対応した個別のアカウント情報及び識別情報のそれぞれについて、関連付けられた報酬の情報を情報収集装置40から取得する。
【0064】
例えば、データ取得部53は、第1統合アカウント情報に対応した第1SNSのアカウント情報、第2SNSのアカウント情報、事業者の所定サイトのアカウント情報、オンラインショップのアカウント情報、及びポイントカードの識別情報のそれぞれについて、それらに関連付けられた報酬のデータを情報収集装置40から取得する。そして、統合サーバ装置50の統合部55は、取得したそれらの報酬のデータを統合させる。この第1統合報酬のデータは、第1統合アカウント情報に対応した第1マイページ上に表示される。
【0065】
また、データ取得部53は、第2統合アカウント情報に対応した第1SNSのアカウント情報、第2SNSのアカウント情報、事業者の所定サイトのアカウント情報、オンラインショップのアカウント情報、及びポイントカードの識別情報のそれぞれについても、同様に、それらに関連付けられた報酬のデータを情報収集装置40から取得する。そして、統合サーバ装置50の統合部55は、取得したそれらの報酬のデータを統合させる。この第2統合報酬のデータは、第2統合アカウント情報に対応した第2マイページ上に表示される。
【0066】
本変形例の情報管理システム10の構成によれば、ユーザはSNS上のアクションとは別のアクションを行うことで更に報酬を獲得することができるため、ロイヤリティプログラムに一層参加し易くなる。
なお、統合サーバ装置50は、複数の事業者に対応した複数のマイページ上に個別に統合報酬のデータを表示するという方法に代えて、ユーザが有する一つのマイページに、複数の事業者のそれぞれの統合報酬のデータをまとめて表示してもよい。
【0067】
また、統合サービスのマイページにアクセスするためのアカウント情報として、統合アカウント情報に代えて、各SNSのアカウント情報や、ポイントカードの識別情報、事業者の所定サイトにアクセスするためのアカウント情報、オンラインショップのアカウント情報等、任意の情報を用いてもよい。
【0068】
(第2変形例)
次に、実施形態の情報管理システム10の第2変形例について説明する。
統合サーバ装置50は、ロイヤリティプログラムにおいてユーザに付与された報酬を統合するサービスに限らず、例えばSNS上のユーザのアクションをスコア化するといったサービスや、各SNS上のユーザのアクションの情報を蓄積するといったサービス等、各種サービスを提供することが可能である。
【0069】
具体的には、図5に破線で示されるように、統合サーバ装置50はスコア付与部56を更に備えている。スコア付与部56は、各SNSにおいて投稿や再投稿等の所定のアクションが行われる都度、そのアクションに対して予め定められたスコアを付与した上で、そのスコアをユーザの識別情報に関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる。スコア付与部56は、ユーザに付与されたスコアを一定期間だけ蓄積して管理する。スコア付与部56は、一定期間に蓄積されたスコアを統合サービスのマイページ上に表示する。スコア付与部56は、例えばスコアをランク付けすることにより階層形式で表示したり、スコアをマイレージ形式で表示したりすることができる。
【0070】
統合サーバ装置50のデータ取得部53は、各SNSサーバ装置31,32からSNS上のユーザのアクションの情報を取得するとともに、取得したアクションの情報をSNSのアカウント情報に関連付けてユーザ情報DB510に記憶させる。
この構成によれば、ユーザが各SNSで行ったアクションがスコアで表示されるため、ロイヤリティプログラムの参加への心理的なハードルを押し下げることが可能である。よって、ロイヤリティプログラムの参加率を更に増加させることができる。また、ユーザのスコアに基づいてユーザに特典を付与すれば、ロイヤリティプログラムの参加率を一層増加させることができる。また、ユーザは、ユーザ情報DB510に記憶された各SNSにおけるユーザのアクションを解析することもできる。
【0071】
<他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・実施形態の情報管理システム10では、ユーザが利用可能なSNSが2つの場合を例に挙げて説明したが、ユーザが利用可能なSNSの数は任意の複数の数であってもよい。
【0072】
・ロイヤリティプログラムにおいてユーザに報酬を付与する方法は適宜変更可能である。例えば統合サービスのマイページ上に表示されるアンケートに回答することに基づいてユーザに報酬を付与してもよい。
・情報収集装置40は、ロイヤリティプログラムに限らず、ファンプログラム等、適宜の施策を実行することができる。
【0073】
・情報管理システム10は、ユーザの行動を管理するために用いるアカウント情報として、SNSを除くアカウント情報、例えばID及びパスワードの組み合わせからなるアカウント情報を用いてもよい。
・端末装置20、SNSサーバ装置31,32、情報収集装置40、及び統合サーバ装置50がそれぞれ備える機能的な各要素をどの装置で機能させるかに関しては適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0074】
10…情報管理システム、51…記憶部、53…データ取得部、54…連携部、55…統合部、56…スコア付与部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8