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  • 特許-映像投射システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-30
(45)【発行日】2023-02-07
(54)【発明の名称】映像投射システム
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20230131BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
G03B21/14 D
H04N5/74 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022019071
(22)【出願日】2022-02-09
【審査請求日】2022-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】301062226
【氏名又は名称】株式会社日本設計
(73)【特許権者】
【識別番号】514253312
【氏名又は名称】トライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】松尾 和生
(72)【発明者】
【氏名】山田 康生
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-116706(JP,A)
【文献】特開2010-164942(JP,A)
【文献】特開2018-205602(JP,A)
【文献】特開2020-193409(JP,A)
【文献】特表2007-533066(JP,A)
【文献】特表2016-519775(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0022515(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-45/70
G03B21/00-21/10
21/12-21/30
21/56-21/64
33/00-33/16
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外面に映像を投射する映像投射システムであって、
上下方向に間隔を開けて並べて設けられる複数のバルコニーと、
前記複数のバルコニーの幅方向に間隔を開けて並べて設けられ、それぞれ上下方向に長尺状に延び、前記複数のバルコニーに取り付けられる複数の支持部材と、
互いに上下方向に離間し、それぞれ前記複数のバルコニーの幅方向に長尺状に延び、前記複数の支持部材に取り付けられる2つの保持部材と、
前記2つの保持部材間に架け渡される面部材と、
照明装置と、を有し、
前記照明装置が一方の前記保持部材に取り付けられ、前記映像において一の画素に対応する光を前記面部材に観察者側から投射するシステム。
【請求項2】
前記照明装置が、前記面部材に前記光を長方形状に投射する、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は映像投射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の外面に映像を投射する映像投射システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-136196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物の外面に投射される映像は鮮明であるのが望ましい。
【0005】
そこで本発明の目的は、建物の外面に鮮明な映像を表示できる映像投射システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の映像投射システムは、建物の外面に映像を投射する映像投射システムであって、上下方向に間隔を開けて並べて設けられる複数のバルコニーと、前記複数のバルコニーの幅方向に間隔を開けて並べて設けられ、それぞれ上下方向に長尺状に延び、前記複数のバルコニーに取り付けられる複数の支持部材と、互いに上下方向に離間し、それぞれ前記複数のバルコニーの幅方向に長尺状に延び、前記複数の支持部材に取り付けられる2つの保持部材と、前記2つの保持部材間に架け渡される面部材と、複数の照明装置と、を有し、各々の前記照明装置が前記建物の外面に取り付けられ、前記映像の画素に対応する光を前記面部材に観察者側から投射するシステムである。
【0007】
本発明の映像投射システムは、上記構成において、各々の前記照明装置が一方の前記保持部材に取り付けられるシステムであるのが好ましい。
【0008】
本発明の映像投射システムは、上記構成において、前記各々の照明装置が、前記面部材に前記光を長方形状に投射するシステムであるのが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、建物の外面に鮮明な映像を表示できる映像投射システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の映像投射システムを示す外観図である。
図2図1のA-A断面図である。
図3図1のB-B断面図である。
図4図3のC部拡大図である。
図5図1のD部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0012】
図1図5に示すように、本発明の一実施形態において映像投射システム1はホテル、オフィスビル、商業施設、スポーツ施設などの建物の外面2に映像を投射するシステムである。
【0013】
映像投射システム1は、複数の照明装置3を有する。特に図3図5に示すように、各々の照明装置3は建物の外面2に取り付けられ、映像の画素に対応する光4を建物の外面2に観察者側から投射する。なお、「観察者側から投射する」とは、被投射部からの透過光ではなく反射光を観察者に見せるように投射することを意味する。各々の照明装置3は例えばLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)などの光源を有し、コンピュータ制御に基づいて、所定のタイミングで所定の色の光4を発することができる。つまり、複数の照明装置3は、コンピュータ制御に基づいて、建物の外面2に映像(動画又は静止画)を映し出すことができる。
【0014】
図4図5に示すように、各々の照明装置3は、2つの保持部材5間に架け渡される面部材6に光4を投射し、且つ、他方の保持部材5(以下、第2保持部材5bともいう)よりも下側に設けられる一方の保持部材5(以下、第1保持部材5aともいう)に取り付けられる。各々の保持部材5は、複数の支持部材7を介して複数のバルコニー8の外縁部に取り付けられる。図3に示すように、複数のバルコニー8は、上下方向に間隔を開けて並べて設けられる。複数のバルコニー8の間には、窓などが配置される開口部9が設けられる。なお開口部9を設けない構成としてもよい。説明の便宜のため、以下の説明において、バルコニー8の奥行方向(図1での紙面に垂直な方向)を前後方向ともいい、バルコニー8の幅方向を左右方向(図1での左右方向)ともいう。複数の支持部材7は、左右方向に間隔を開けて並べて設けられ、それぞれ上下方向に長尺状に延び、複数のバルコニー8に取り付けられる。
【0015】
図1図5に示すように、複数の照明装置3は、上下方向に間隔を開けて並ぶ複数の列をなす。また、各々の列の照明装置3は左右方向に間隔を開けて並ぶ。映像投射システム1は、1列の照明装置3に対して2つの保持部材5と面部材6を有する。1列の照明装置3とそれに対応する面部材6は、日射や自然換気などを好適化するために、左右方向の適宜の箇所にこれらの部材を設けない間欠部10を有する。また、図示する例では、隣り合う2つのバルコニー8間に複数列の照明装置3が設けられる。このような構成に限らず、例えば、隣り合う2つのバルコニー8間に1列のみの照明装置3を設ける構成としてもよい。1列の照明装置3に対応する第1保持部材5aは、他の1列の照明装置3に対応する第2保持部材5bを兼ねる。
【0016】
各々の列の照明装置3に対応する2つの保持部材5は、互いに上下方向に離間し、それぞれ左右方向に長尺状に延び、複数の支持部材7に取り付けられる。面部材6は、長方形状の平坦な外面(被照射面)を形成する面部材本体6aと、面部材本体6aを第1保持部材5aに連結する第1連結部6bと、面部材本体6aを第2保持部材5bに連結する第2連結部6cと、を有する。第1連結部6bと第2連結部6cの構造は特に限定されない。なお、図示の例では第1連結部6bは複数の棒状部材を含む。面部材本体6aは、例えば、布帛などによって形成され可撓性(柔軟性)を有する膜材である。膜材に代えて例えば板材を用いてもよい。
【0017】
図4に示すように、第1連結部6bは前後方向において第2連結部6cよりも内側に設けられ、各々の照明装置3は第1保持部材5aの上面における前後方向において第1連結部6bよりも外側の部分に取り付けられる。そして、図5に示すように、各々の照明装置3は、面部材本体6aに光4を長方形状に投射する。なお、長方形状とは、長方形の4つの角部が丸まった形状も含む。各々の照明装置3から照射された光4は、図5中に網掛けによって示されるように、面部材本体6a上で上下方向に延びる長方形状をなす。
【0018】
本実施形態によれば、複数の支持部材7を介して複数のバルコニー8に取り付けられる2つの保持部材5間に架け渡される面部材6に、建物の外面2に取り付けられる各々の照明装置3が、映像の画素に対応する光4を観察者側から投射する構成により、複数のバルコニー8を有する建物の外面2に鮮明な映像を表示することができる。また、本実施形態によれば、各々の照明装置3が面部材6に光4を長方形状に投射する構成により、画素に対応する光4同士の干渉を抑制し、映像のより一層の鮮明化を図ることができる。したがって、例えば、建物の外面2全体に亘って大規模な映像を鮮明に映し出すことができる。
【0019】
本発明は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0020】
したがって、前述した実施形態の映像投射システム1は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0021】
前述した実施形態の映像投射システム1は、建物の外面2に映像を投射する映像投射システム1であって、上下方向に間隔を開けて並べて設けられる複数のバルコニー8と、複数のバルコニー8の幅方向に間隔を開けて並べて設けられ、それぞれ上下方向に長尺状に延び、複数のバルコニー8に取り付けられる複数の支持部材7と、互いに上下方向に離間し、それぞれ複数のバルコニー8の幅方向に長尺状に延び、複数の支持部材7に取り付けられる2つの保持部材5と、2つの保持部材5間に架け渡される面部材6と、複数の照明装置3と、を有し、各々の照明装置3が建物の外面2に取り付けられ、映像の画素に対応する光4を面部材6に観察者側から投射するシステムである限り、種々変更可能である。
【0022】
例えば、映像投射システム1は、各々の照明装置3が光4を長方形状に投射する構成に限らない。また、映像投射システム1は、1列の照明装置3に対応する第1保持部材5aが他の1列の照明装置3に対応する第2保持部材5bを兼ねる構成に限らない。
【0023】
なお、前述した実施形態の映像投射システム1は、上記構成において、各々の照明装置3が一方の保持部材5に取り付けられるシステムであるのが好ましい。
【0024】
前述した実施形態の映像投射システム1は、上記構成において、各々の照明装置3が、面部材6に光4を長方形状に投射するシステムであるのが好ましい。
【符号の説明】
【0025】
1 映像投射システム
2 外面
3 照明装置
4 光
5 保持部材
5a 第1保持部材
5b 第2保持部材
6 面部材
6a 面部材本体
6b 第1連結部
6c 第2連結部
7 支持部材
8 バルコニー
9 開口部
10 間欠部
【要約】
【課題】建物の外面に鮮明な映像を表示できる映像投射システムを提供する。
【解決手段】建物の外面2に映像を投射する映像投射システム1であって、上下方向に間隔を開けて並べて設けられる複数のバルコニー8と、複数のバルコニー8の幅方向に間隔を開けて並べて設けられ、それぞれ上下方向に長尺状に延び、複数のバルコニー8に取り付けられる複数の支持部材7と、互いに上下方向に離間し、それぞれ複数のバルコニー8の幅方向に長尺状に延び、複数の支持部材7に取り付けられる2つの保持部材5と、2つの保持部材5間に架け渡される面部材6と、複数の照明装置3と、を有し、各々の照明装置3が建物の外面2に取り付けられ、映像の画素に対応する光4を面部材6に観察者側から投射するシステム。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5