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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-30
(45)【発行日】2023-02-07
(54)【発明の名称】悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/06 20060101AFI20230131BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20230131BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
B65F1/06
B65F1/00 A
B65F1/16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021524456
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 KR2019015074
(87)【国際公開番号】W WO2020096377
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2018-0136550
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518359306
【氏名又は名称】張 光 玉
【氏名又は名称原語表記】CHANG,Kwang Ok
【住所又は居所原語表記】603ho Hyundai Ainvil 29-0 Apgujeong-ro 22-gil Gangnam-gu Seoul Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】521185583
【氏名又は名称】ジャニベル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】JANIBELL,INC.
【住所又は居所原語表記】12000 Jersey Court.Unit103, Rancho Cucamonga,CA 91730 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【弁理士】
【氏名又は名称】神野 直美
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【弁理士】
【氏名又は名称】上代 哲司
(74)【代理人】
【識別番号】100118382
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 央子
(72)【発明者】
【氏名】張 光 玉
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-030555(JP,A)
【文献】実開昭56-145576(JP,U)
【文献】実開平02-054496(JP,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2015-0003363(KR,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0339808(KR,Y1)
【文献】実開昭58-116559(JP,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2018-0000098(KR,U)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0072507(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/06
B65F 1/00
B65F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧パネル、ごみ投入口を有する上部キャップ、及び前記ごみ投入口をスイング式に開閉する蓋を備える本体と、
前記上部キャップに設けられ、上下に貫通形成された引き出し孔を有する第1の取付部、及び前記蓋で前記第1の取付部と互いに対応する位置に設けられ、第1の取付部と互いに磁力による付着が可能である第2の取付部からなる悪臭漏れ防止用気密手段と、
前記第1の取付部の引き出し孔を貫通するように連結され、前記押圧パネルの押圧及び復帰動作と連動して昇降し、上昇時に前記蓋の第2の取付部を押し付けて第1の取付部から離隔させて分離する開放部材と、を含み、前記開放部材は、中間部が前記本体の底面にヒンジ結合されて前記押圧パネルによって両側端がシーソー運動する作動バーと、前記作動バーの外側端で上方に連結された昇降棒と、一側端が前記上部キャップの底面にヒンジ結合されて前記昇降棒によって上下回動し、前記第1の取付部の引き出し孔にはめ込まれて上向きへの回動時に前記蓋の第2の取付部を押し付けるプッシュ突起を有するプッシュバーと、を含むことを特徴とするゴミ箱。
【請求項2】
前記作動バーは、中間軸部を基準に両側端が下向きに傾斜するように連結された押圧部および持ち上がり部と、前記押圧部の内側端で前記押圧パネルの下方に突出して連結された押圧突起と、前記持ち上がり部の外側端で上方に折り曲げ連結されて前記昇降棒に連結される押圧突起と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴミ箱。
【請求項3】
前記昇降棒は、下側端で内側に折り曲げ連結された受け部を有し、
前記押圧突起と受け部とが互いに分離された形態で当接して前記作動バーと昇降棒とが連動するように連結されることを特徴とする、請求項2に記載のゴミ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミ箱のごみ投入口をスイング式に開閉する蓋と、ごみ投入口が形成された上部キャップとの隙間からごみの悪臭が漏れることを防止することができ、別途の追加操作なしに蓋の開閉に用いられる押圧パネルの使用だけで気密手段による蓋の気密及び開放が自動で行われることにより使い勝手のよい、悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
韓国登録特許第10-1772615号は、ゴミ箱の蓋の自動開閉及び紫外線殺菌による悪臭発生を防止することで、良い使い勝手及び衛生・環境性を図ることができる構造のゴミ箱を開示している。
前記ゴミ箱は、上面が開放されたケースと、前記ケースの上部に開閉可能であり、かつ密閉されるように結合される蓋と、前記蓋に設けられ、ケースの内部空間に向けて紫外線及びオゾンを発生させて殺菌及び脱臭するための殺菌手段と、使用者の近接を感知して前記蓋を自動開閉するための開閉手段と、給電手段と、前記蓋が閉まった状態で所定の周期で前記殺菌手段を動作させて前記開閉手段の開閉を制御するためのマイコンと、を含んでなる。
これによってゴミ箱の内部を殺菌及び脱臭して悪臭発生を防止することができ、使用者の近接によってゴミ箱の蓋を自動で開放させ、一定時間後に自動閉鎖させることで使用者の汚物投入行為が便利になる効果を奏する。
【0003】
前記ゴミ箱によれば、殺菌手段の繰り返し作動で悪臭発生を防止できる。しかし、生ごみなどが含まれる場合、完全な内部殺菌及び脱臭し難く、特に、ごみの量が多く積載されている場合、殺菌手段によってごみの腐敗を完全に防止することができず、悪臭発生の防止効果が不備である。
そこで、悪臭発生を完全に防止することができないということに鑑みるとき、内部の悪臭がゴミ箱の外部へ漏洩することを防止することが、他の対策として望まれる。
ところが、前記ゴミ箱の構造においては、ごみ袋の内部で発生した悪臭は、ごみ袋が掛けられる内箱とごみ投入口との間の隙間から漏洩するので、このような悪臭の漏れを防止することができる構成が不備があり、一般的なパッキングの使用のみでは悪臭漏れ防止に限界があるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、前述した問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、使用中の悪臭による不快感や不便さを解消できるように、ごみ袋内のごみが腐敗して悪臭がごみ投入口と蓋との間の隙間から外部へ漏洩することを遮断するため、磁力付着によって蓋をごみ投入口の周縁に密着させることができ、使用者が別途の追加操作をする必要なく蓋の開放のための押圧パネルの作動だけで磁力付着した蓋を容易に開放し、押圧パネルの作動解除で蓋が自動的に磁力付着するので、より容易かつ便利に使用し得る、悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明によるゴミ箱は、押圧パネル、ごみ投入口を有する上部キャップ、及び前記ごみ投入口をスイング式に開閉する蓋を備える本体と、前記上部キャップ及び前記蓋で互いに対応する位置にそれぞれ設けられ、互いに磁力による付着が可能な第1の取付部及び第2の取付部からなる悪臭漏れ防止用気密手段と、前記上部キャップの第1の取付部を貫通するように連結され、前記押圧パネルの押圧及び復帰動作と連動して昇降し、上昇時に前記蓋の第2の取付部を押し付けて第1の取付部から離隔させて分離する開放部材と、を含む。
【0006】
また、本発明によるゴミ箱において、前記開放部材は、中間部が前記本体の底面にヒンジ結合されて前記押圧パネルによって両側端がシーソー運動する作動バーと、前記作動バーの外側端で上方に連結された昇降棒と、一側端が前記上部キャップの底面にヒンジ結合され、前記昇降棒によって上下回動して前記上部キャップの第1の取付部にはめ込まれて上向きへの回動時に前記蓋の第2の取付部を押し付けるプッシュ突起を有するプッシュバーと、を含む。
【0007】
また、本発明によるゴミ箱において、前記作動バーは、中間軸部を基準に両側端が下向きに傾斜するように連結された押圧部および持ち上がり部と、前記押圧部の内側端で前記押圧パネルの下方に突出して連結された押圧突起と、前記持ち上がり部の外側端で上方に折り曲げ連結されて前記昇降棒に連結される押圧突起と、を含む。
【0008】
さらに、本発明によるゴミ箱において、前記昇降棒は、下側端で内側に折り曲げ連結された受け部を有し、前記押圧突起と受け部とが互いに分離された形態で当接して前記作動バーと昇降棒とが連動するように連結される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、殺菌手段などの作動にもかかわらず内部のごみで悪臭が発生した場合、悪臭がごみ投入口と蓋との間の隙間を介してゴミ箱の外部へ漏洩することを遮断することで、使用中の悪臭による不快感や不便さを解消することができる悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱が得られる。
【0010】
特に、磁力付着によって蓋がごみ投入口の周縁に密着、保持されるとともに、使用者が別途の追加操作をする必要なく蓋開放のための押圧パネルの作動だけで磁力付着した蓋を容易に開放し、押圧パネルの作動解除で蓋が自動的に磁力付着することで、より容易かつ便利に使うことができる。
【0011】
蓋開放のための開放部材を部品別に個別作製して簡素化された構造で連結されることにより、作製の便宜性の確保及び製造コストの節減が可能であるだけでなく、蓋の自動開放と連動して蓋の開閉動作時の故障の発生危険性を減らすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明によるゴミ箱の斜視図である。
図2】本発明による開放部材の要部斜視図である。
図3】本発明による気密手段及び開放部材の要部側面図である。
図4】本発明による押圧パネルの分解斜視図である。
図5】本発明による押圧パネルの断面図である。
図6】本発明による本体の底面を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができる。以下に実施の形態(または実施例)について詳細に説明する。
しかし、これらは本発明を特定の開示の形態に対して限定するわけではなく、本発明は、本発明の思想及び技術の範疇に属するすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
本発明による悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱を説明するにあたり、便宜のために、厳密ではない大略の方向の基準を図1及び図4を参考して特定すれば、押圧パネルの足踏みが具備された前面に対向する方向を基準に重力が作用する方向を下方とした方向のまま上下左右を決める。他の図面と係わる発明の詳細な説明及び特許請求の範囲でも特別の言及がない限り、この基準によって方向を特定して記述する。
【0014】
次に、本発明による悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱を添付された図面を参照して説明する。
図1図6に示したように、本発明によるゴミ箱は、ケース11を形成する本体10と、蓋14をごみ投入口12aの周縁の上面に密着させて悪臭の漏洩を防止する悪臭漏れ防止用気密手段30と、磁力付着した蓋14を開放し易くする開放部材40とを含む。
【0015】
前記本体10は、内部にごみ収納部を備えている。本明細書の図面では、代表的に、ケース11の内側上端部に内箱20が設けられてごみ袋をかけることができる本体10が示されている。
このような本体10の構成を概略的に説明すれば、内箱20は上、下方開口部21aを形成する側壁部21を備えて本体10の上端内側に結合され、内箱20の側壁部21の外面に、ごみ袋として使用可能なゴミポーチを挟み込んでからゴミポーチを内箱20の内側に繰り出されるように掛けた後、ゴミポーチの下端を縛って使用し、その後ゴミポーチが満タンになったらこれを切断して排出する形態である。
【0016】
前述した構成の本体10を用いると、本体10内に一枚のごみ袋を掛けて毎度取り替えて使用する必要がなく、ごみの量に合わせてゴミポーチを切断して排出することができるため非常に便利である。
ただし、本発明の核心は、ごみ投入口12aと蓋14との間の密着力を高めて悪臭の漏れを防止するとともに、強く密着された蓋14の開放を容易にすることに主な目的があるので、例えば、リサイクルごみ袋のように1枚のごみ袋を内箱20に掛けて使用しても良い。このように本体10の詳細構成は変わることができる。
【0017】
具体的に、前記本体10は、押圧パネル18と、ごみ投入口12aを有する上部キャップ12と、前記ごみ投入口12aをスイング式に開閉する蓋14とを具備する。
前記押圧パネル18は、本体10の底面にヒンジ結合されて上下回動するペダル部182を含んでおり、本体10の後端側に垂直方向に立設された開閉棒181の両側端が押圧パネル18の内側端と蓋14の内側にヒンジ結合構造で連結されて、押圧パネル18のシーソー運動時に蓋14の自動開閉が行われる。
【0018】
特に、本発明の押圧パネル18は、押圧及び復帰動作と連動して蓋14の自動開閉とともに開放部材40の昇降を通じて蓋14の磁力付着の解除が同時に行われるようにすることにその特徴がある。これによって使用者が別途の追加操作をすることなく、蓋14の開放のための押圧パネル18の作動だけで、すなわち使用者が足で押圧パネル18を踏むことだけで、磁力付着した蓋14を容易に開放し、押圧パネル18から足を離すことだけで蓋14が自動的に磁力付着するので、より容易かつ便利に使用できる。これについての具体的な説明は後述する。
【0019】
前記上部キャップ12は、ケース11の上面を覆ってごみ投入口12aを開閉する外蓋14と別途に、ごみ投入口12aを内側で二重に密閉するように開閉される内部カバー(図示せず)をさらに含むことができる。
前記蓋14は、前記押圧パネル18によってスイング式に回動してごみ投入口12aを開閉し、上部キャップ12に相当する面積を有するとともに、縁部の内側に、上部キャップ12の上面に密着されるパッキング14aが設けられる。
【0020】
前記悪臭漏れ防止用気密手段30は、前記上部キャップ12及び前記蓋14で互いに対応する位置にそれぞれ設けられ、互いに磁力による付着が可能な第1の取付部37と第2の取付部38とからなる。
ここで、第1、第2の取付部37、38が互いに磁力で付着するという意味は、例えば取付部37、38のいずれか一つが磁性を有する磁石で構成され、これに対応して他の取付部が磁力付着できるように鉄などの金属材質で構成されてもよく、また他の一例としては、取付部37、38のそれぞれが相異なる極性の磁石で構成されてもよいことを意味する。
この時、各取付部37、38の模様や大きさ、個数などには制限がないが、上部キャップ12に設けられた第1の取付部37は、後述する開放部材40のプッシュ突起433が引き込み・引き出しが可能に上下に貫通形成された引き出し孔37aを含む。
【0021】
また、図面では第1の取付部37が上部キャップ12の内側面に内蔵されて、第2の取付部38が蓋14の内側面に露出するように結合された実施例が代表的に図示されているが、その反対の構成など多様な形態に設けられることができる。
このような本発明は、蓋14が閉鎖された時、前記取付部37、38の磁力付着によって蓋14、特に蓋14内側のパッキング14aが上部キャップ12の上面に押し付けられるとともに密着され、ゴミポーチで発生した悪臭がごみ投入口12aを介して上部キャップ12と蓋14との間の隙間から漏洩することを防止する。
【0022】
前記開放部材40は、前記上部キャップ12の第1の取付部37を貫通するように連結されており、前記押圧パネル18の押圧及び復帰動作と連動して昇降し、上昇時に前記蓋14の第2の取付部38を押し付けて第1の取付部37から離隔させて分離する。
具体的に、前記開放部材40は、中間部が前記本体10の底面にヒンジ結合されて前記押圧パネル18によって両側端がシーソー運動する作動バー41と、前記作動バー41の外側端で上方に連結された昇降棒42と、一側端が前記上部キャップ12の底面にヒンジ結合されて前記昇降棒42によって上下回動して前記上部キャップ12の第1の取付部37にはめ込まれて上向きへの回動時に前記蓋14の第2の取付部38を押し付けるプッシュ突起433を有するプッシュバー43とで構成される。
【0023】
前記作動バー41は、前記押圧パネル18に加えられる圧力の方向を上方に切り替えて前記昇降棒42を上昇させる。
このような作動バー41は、本体10にヒンジ結合される中間第1軸部411を基準に両側端が下向きに傾斜するように連結された押圧部412及び持ち上がり部413と、前記押圧部412の内側端で前記押圧パネル18下部に突出して連結された押圧突起412aと、前記持ち上がり部413の外側端で上方に折り曲げ連結されて前記昇降棒42に連結される押圧突起413aとを含む。
前記押圧部412および持ち上がり部413をそれぞれ下向きに傾斜するように連結した理由は、作動バー41のシーソー運動に必要な空間を減らすとともに、前記押圧突起413aを介して昇降棒42の昇降高さを十分に確保するためである。
【0024】
そして、前記昇降棒42は下側端で内側に折り曲げ連結された受け部421を有し、前記押圧突起413aと受け部421が互いに分離された形態で当接して前記作動バー41と昇降棒42とが連動するように連結される。
これは、押圧突起413aと受け部421とをヒンジ結合する場合、持ち上がり部413の回動角度の変化に応じて昇降棒42の垂直角度が変わることに起因したものであって、蓋14の開閉に用いられる開閉棒181と異なり、蓋14の第2の取付部38を押し付けて上昇させるプッシュ突起433が第2の取付部38にヒンジ結合されないで分離されているからである。
【0025】
なお、前記昇降棒42は上側端に一側方向に折り曲げ連結された押圧片422を含み、前記押圧片422の上昇による当接によって前記ブッシュバー43の上向きへの回動動作が行われる。
該昇降棒42は、本体10の内側に垂直方向に立設されたガイドバー42Aにスライド結合されて昇降が案内される。
【0026】
前記プッシュバー43は、上部キャップ12の底面、より厳密には第1の取付部37を上部キャップ12の内側面に取り付けるブラケット12Aにヒンジ結合される一側の第2の軸部431、第2の軸部431の反対側に連結されて前記押圧突起413aと直交する方向に並べられる他側の押出突起432と、前記第1の取付部37の引き出し孔37aにはめ込まれるようにプッシュバー43の中間部で上方に突出連結されたプッシュ突起433とを含む。
したがって、前記押圧パネル18によって作動バーバ41の押圧突起412aが押圧されればこれに対する反作用で押圧突起413aが持ち上げられ受け部421を押し付けて昇降棒42が上昇作動し、この時、作動バー41と昇降棒42とがヒンジ結合されないで互いに分離された形態で当接して連結されているため、昇降棒42はガイドバー42Aに沿って角度の変動なしに一直線状の垂直方向に上昇する。
【0027】
前記昇降棒42が上昇すると、前記押圧片422が前記プッシュバー43の押出突起432を上方に押圧してプッシュバー43が上向きに回動し、これによって引き出し孔37aに内蔵されていたプッシュ突起433が上昇しながら第1の取付部37の外部に引き出されて、第1の取付部37に磁力付着した第2の取付部38を強制に取り外し、このように取付部37、38の磁力付着が解除された蓋14は開閉棒181の上昇押圧によって上向きに回動してごみ投入口12aを開放させる。
その以降、押圧パネル18に加えられていた外力が解消されれば押圧パネル18が元の位置に戻ると同時に、プッシュバー43、昇降棒42が自重によって下降しながら作動バー41を元の位置に復帰動作させる。
【0028】
一方、前記押圧パネル18は、ゴミ箱の特性上、通常使用者が足で踏んで蓋14を開放するが、蓋14の開放済み高さ、すなわち開閉棒181の上昇済み高さと押圧パネル18の押圧高さとが異なる場合、押圧パネル18などの破損が発生することがある。
すなわち、押圧パネル18の押圧高さをあまり小さくすると蓋14が全開される程度の開閉棒181の上昇高さを確保しにくく、そこで押圧パネル18の押圧高さに余裕を与えれば、開閉棒181が上昇済み状態でも押圧パネル18が必要以上に押圧されてしまい、押圧パネル18や昇降棒42、もしくは蓋14などに破損が発生する恐れがある。
【0029】
それゆえ、本発明は、前記押圧パネル18の押圧及び復帰動作が折り畳み構造の2段階で行われるようにすることで前述の問題点を解決する。
具体的に、まず、前記押圧パネル18は、前記本体10の底面の外部に露出するペダル部182、前記ペダル部182の内側に結合されて本体10の底面に軸設される第1の回動体183、前記第1の回動体183の内側端にヒンジ結合されて前記開閉棒181が連結された第2の回動体184、及び前記第1、第2の回動体183、184の個別回動後に回動体183、184を元の位置に戻すように弾性支持する弾性体185を含む。
【0030】
前記ペダル部182は、所定の長さの連結バー182aが内側に突出連結されて前記第1の回動体183の結合孔183aに嵌合される。
前記第1の回動体183は、前端部に前記連結バー182aが挿入される結合孔183aを有し、この時連結バー182a及び結合孔183aは、フック係合構造などで相互結合されて連結バー182aの引き出し長さの調節を可能にする。
また、前記第1の回動体183は、後端部の内側に第1の軸設部183bが設けられ、第1の軸設部183bに挟まれた第1の回動軸183Aが本体10の底面にヒンジ結合される。
【0031】
なお、前記第1の回動体183は、後端部に第2の軸設部183cが設けられ、第2の回動軸184Aが前記第2の軸設部183c及び前記第2の回動体184の第3の軸設部184aにはめ込まれて第1、第2の回動体183、184が相互ヒンジ結合されて個別回動を可能にする。
前記第2の回動体184は、前端部に前記第2の軸設部183cに対応する第3の軸設部184aが設けられ、後端部に前記開閉棒181の下側端がヒンジ結合される。
【0032】
前記弾性体185は、前記第2の回動軸184Aに外挿されるコイル部185aと、それぞれ前記コイル部185aの両端に連結されて互いに離間される方向に弾性力を発揮して前記第1の回動体183の下部を上方に弾性支持する第1の弾性支持片185bと前記第2の回動体184の下部を上方に弾性支持する第2の弾性支持片185cとを含む。
このようにして押圧パネル18は、ペダル部182に外力が加えられない状態で前記弾性体185の弾性力によってペダル部182及び第1の回動体183と第2の回動体184とが第2の回動軸184Aを軸として下方に折り曲げられることなく上向きに回動して広げられた状態になるように強制される。
【0033】
そして、使用者が前記ペダル部182を押圧すれば(踏めば)、まず前記弾性体185の弾性力によってペダル部182、第1の回動体183、第2の回動体184が一つの部材として第1の回動軸183Aを軸にシーソー運動して、第2の回動体184が上向きに回動しながら開閉棒181を上昇させて蓋14の開放が行われる。
このとき、蓋14の開放済み後、すなわち開閉棒181の上昇済み後にもペダル部182が引き続いて下方に押圧されて下向き回動し続けば、第2の回動体184が本体10の底面に当接して上向き回動が停止された状態で、弾性体185の弾性力を上回る圧力がペダル部182に加えられることによって、ペダル部182と第1の回動体183が前記第2の回動軸184Aを軸として引き続いて下向きに回動し、第1、第2の回動体183、184が所定の角度に折り曲げられてペダル部182の持続的な押圧による部品の破損を防止する。
【0034】
その後、ペダル部182に加えられていた外力が解消されると(足を離すと)、前記弾性体185の弾性力が第1、第2の弾性支持片185b、185cを介して第1、第2の回動体183、184に伝えられることに伴い回動体183、184が広げられて、ペダル部182と第1、第2の回動体183、184が元の状態に回動復帰し、この時蓋14の自重による下降閉鎖で第2の回動体184が押圧されながら押圧パネル18のシーソー運動が行われ、押圧パネル18は元の位置に自動復帰するようになる。
【0035】
前述のように、本発明は、ペダル部182の押圧による第1、第2の回動体183、184の同伴作動後に個別回動構造によって、開閉棒181の上昇高さとペダル部182の下降高さとが正確に合致しなくても蓋14の自動開閉が安全に行われることにより使用中に部品の破損又は故障発生を防止することができる。
特に、本発明は、蓋14開放のためにペダル部182を踏む単純動作だけで磁力付着した蓋14の自動開放が行われた後、ペダル部182から足を離す動作だけで蓋14が自動で閉まりながら磁力付着して気密性を強化させることによって、使用者は悪臭漏洩の防止のための追加操作なしに容易にかつ便利に使用ことができる。
【0036】
以上、本発明を説明するにあたり、添付された図面を参照して悪臭漏れ防止用気密手段を備えたゴミ箱を主に説明したが、本発明は当業者によって多様な修正、変更及び置換が可能であり、このような修正、変更及び置換は本発明の保護範囲に属するものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0037】
10 本体
11 ケース
12 上部キャップ
12A ブラケット
12a 投入口
14 蓋
18 押圧パネル
20 内箱
21 側壁部
21a 開口部
30 気密手段
37 第1の取付部
37a 引き出し孔
38 第2の取付部
40 開放部材
41 作動バー
42 昇降棒
43 プッシュバー
181 開閉棒
182 ペダル部
182a 連結バー
183 第1の回動体
183a 結合孔
183b 第1の軸設部
183c 第2の軸設部
183A 第1の回動軸
184 第2の回動体
184 第3の軸設部
184A 第2の回動軸
185 弾性体
185a コイル部
185b、185c 弾性支持片
411 第1の軸部
412 押圧部
412a 押圧突起
413 持ち上がり部
413a 押圧突起
421 受け部
422 押圧片
431 第2の軸部
432 押出突起
433 プッシュ突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6