(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-31
(45)【発行日】2023-02-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、その制御方法、及びプログラム、並びに、情報処理システム、その制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230201BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230201BHJP
【FI】
G06F3/12 355
G06F3/12 350
G06F3/12 303
G06Q30/02 380
(21)【出願番号】P 2021100677
(22)【出願日】2021-06-17
(62)【分割の表示】P 2016229845の分割
【原出願日】2016-11-28
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591089877
【氏名又は名称】キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】小林 健治
(72)【発明者】
【氏名】元橋 大輔
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-325424(JP,A)
【文献】特開2006-150800(JP,A)
【文献】特開2012-085192(JP,A)
【文献】特開2013-156894(JP,A)
【文献】特開2014-008682(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
G06Q30/02;30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置で印刷する印刷データを生成するためのコンテンツデータを管理サーバから取得する取得手段と、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいる場合には、エラー情報を出力するように制御する出力制御手段と、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいない場合に、前記エラー情報を出力することなく、当該コンテンツデータに基づき、前記印刷装置で印刷可能なサイズの印刷データを生成するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいる場合には、当該コンテンツデータに基づいた印刷データを生成しないように制御することを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、文字データまたは当該文字データのレイアウトに関するレイアウトデータを含む割付対象データと、割付対象データの割り付け領域の数として1枚の被印刷物を複数に分割する分割数が設定された割り付け設定データと、前記割り付け設定データが示す数の割付対象データを印刷する被印刷物のサイズを示すサイズ設定データと、を含むコンテンツデータを取得することを特徴とする請求項
1または
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記取得手段で取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズである場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記サイズ設定データが示すサイズから変更せず、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数から変更せずに、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御し、
前記取得手段で取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいない場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記印刷装置で印刷可能なサイズに変更し、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数とは異なる分割数に変更して、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御することを特徴とする請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記取得手段で取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズよりも大きく、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいない場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記サイズ設定データが示すサイズよりも小さく、かつ前記印刷装置で印刷可能なサイズに変更し、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数よりも小さい分割数に変更して、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御することを特徴とする請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数と異なる分割数に変更した印刷データを生成する場合に、当該印刷データに含まれる前記割付対象データの大きさは変更しないよう制御することを特徴とする請求項
4または
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段で取得した前記コンテンツデータに含まれるサイズ設定データが示すサイズで、前記コンテンツデータに基づく印刷データを前記印刷装置で印刷可能か否かを判定する判定手段と、
前記印刷データを印刷するよう制御する印刷制御手段をさらに備え、
前記印刷制御手段は、前記判定手段で印刷可能と判定した場合は前記コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データに基づき当該印刷データを前記印刷装置で印刷するよう制御し、前記判定手段で印刷不可能と判定した場合は前記制御手段により変更された分割数に基づき前記印刷データを前記印刷装置で印刷するよう制御することを特徴とする請求項
3乃至
6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記印刷装置に対応するプリンタドライバと、当該プリンタドライバを用いて印刷可能な被印刷物のサイズとを対応付けて記憶する記憶手段を更に備え、
前記判定手段は、前記サイズ設定データが示すサイズに対応するプリンタドライバが前記記憶手段に記憶されている場合には、前記印刷データが前記サイズ設定データが示すサイズで印刷可能であると判定することを特徴とする請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを、前記管理サーバから取得した当該コンテンツデータに係る変更前の被印刷物のサイズから変更する場合には、前記変更前の被印刷物のサイズと異なる種類の版よりも同一種類の版のサイズに優先して変更するように制御することを特徴とする請求項
1乃至
8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記コンテンツデータは広告データを含むことを特徴とする請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記被印刷物は用紙であることを特徴とする請求項1乃至
10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
印刷装置で印刷する印刷データを生成するためのコンテンツデータを管理サーバから取得可能な情報処理装置であって、
文字データまたは当該文字データのレイアウトに関するレイアウトデータを含む割付対象データと、割付対象データの割り付け領域の数として1枚の被印刷物を複数に分割する分割数が設定された割り付け設定データと、前記割り付け設定データが示す数の割付対象データを印刷する被印刷物のサイズを示すサイズ設定データと、を含むコンテンツデータを前記管理サーバから取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記コンテンツデータに含まれるサイズ設定データが示すサイズで、前記コンテンツデータに基づく印刷データを前記印刷装置で印刷可能か否かを判定する判定手段と、
前記取得手段で取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズである場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記サイズ設定データが示すサイズから変更せず、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数から変更せずに、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御し、
前記取得手段で取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なる場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記印刷装置で印刷可能なサイズに変更し、また、
当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数とは異なる分割数に変更して、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御する制御手段と、
前記判定手段で印刷可能と判定した場合は前記コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データに基づき当該印刷データを前記印刷装置で印刷するよう制御し、前記判定手段で印刷不可能と判定した場合は前記制御手段により変更された分割数に基づき前記印刷データを前記印刷装置で印刷するように制御する印刷制御手段と、
前記印刷装置に対応するプリンタドライバと、当該プリンタドライバを用いて印刷可能な被印刷物のサイズとを対応付けて記憶する記憶手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記サイズ設定データが示すサイズに対応するプリンタドライバが前記記憶手段に記憶されている場合には、前記印刷データが前記サイズ設定データが示すサイズで印刷可能であると判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
印刷装置で印刷する印刷データを生成するためのコンテンツデータを管理サーバから取得する取得ステップと、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいる場合には、エラー情報を出力するように制御する出力制御ステップと、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいない場合に、前記エラー情報を出力することなく、当該コンテンツデータに基づき、前記印刷装置で印刷可能なサイズの印刷データを生成するように制御する制御ステップと
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項14】
印刷装置で印刷する印刷データを生成するためのコンテンツデータを管理サーバから取得可能な情報処理装置の制御方法であって、
文字データまたは当該文字データのレイアウトに関するレイアウトデータを含む割付対象データと、割付対象データの割り付け領域の数として1枚の被印刷物を複数に分割する分割数が設定された割り付け設定データと、前記割り付け設定データが示す数の割付対象データを印刷する被印刷物のサイズを示すサイズ設定データと、を含むコンテンツデータを前記管理サーバから取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記コンテンツデータに含まれるサイズ設定データが示すサイズで、前記コンテンツデータに基づく印刷データを前記印刷装置で印刷可能か否かを判定する判定ステップと、
前記取得ステップで取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズである場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記サイズ設定データが示すサイズから変更せず、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数から変更せずに、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御し、
前記取得ステップで取得されたコンテンツデータに含まれる前記サイズ設定データが示す被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なる場合には、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物のサイズを前記印刷装置で印刷可能なサイズに変更し、また、当該コンテンツデータを印刷する被印刷物の分割数を当該コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データが示す分割数とは異なる分割数に変更して、当該コンテンツデータに基づき印刷データを生成するように制御する制御ステップと、
前記判定ステップで印刷可能と判定した場合は前記コンテンツデータに含まれる前記割り付け設定データに基づき当該印刷データを前記印刷装置で印刷するよう制御し、前記判定ステップで印刷不可能と判定した場合は前記制御ステップにより変更された分割数に基づき前記印刷データを前記印刷装置で印刷するように制御する印刷制御ステップと、
前記印刷装置に対応するプリンタドライバと、当該プリンタドライバを用いて印刷可能な被印刷物のサイズとを対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
を備え、
前記判定ステップは、前記サイズ設定データが示すサイズに対応するプリンタドライバが前記記憶手段に記憶されている場合には、前記印刷データが前記サイズ設定データが示すサイズで印刷可能であると判定することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1乃至
12のいずれか1項に記載された情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
広告情報に設定された印刷用紙のサイズと異なる印刷用紙のサイズが指定された場合であっても、適切に広告を印刷することのできる情報処理装置、その制御方法、及びプログラム、並びに、情報処理システム、その制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばスーパーマーケット等の小売店舗において、陳列されている商品の価格、商品の名称や説明文などが印字され、掲示されるPOP(Point Of Purchase-advertising)広告(コンテンツ)が存在する。
【0003】
このPOP広告は、消費者に商品の購買を促す効果があるものではあるが、小売店舗におけるPOP広告作成担当者の大きな負担となっている。
【0004】
例えば、下記の特許文献1には、POP広告を管理するサーバに保存されるPOP広告をクライアント端末でダウンロードして印刷を実行することにより、複数の店舗で行われていたPOP広告作成処理を本部で一元化することのできる仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の広告作成の仕組みでは、店舗側での作業を極力無くすためには、各店舗で印刷指示を行うだけで印刷が実現できるように、店舗に配置されたプリンタで印刷可能な用紙サイズを加味して本部に居る担当者が店舗ごとにPOP広告を作成しなければならなかった。
【0007】
具体的には、B4サイズが印刷できるプリンタを備えている店舗や、B5サイズが印刷できるプリンタのみを備えている店舗があるなど、POP広告を印刷するための用紙のサイズが異なるプリンタを店舗は備えていることがある。B4サイズには8枚のPOP広告を割り付けられる一方で、B5サイズには4枚のPOP広告しか割り付けられない場合には、B4サイズの用紙にPOP広告が割り付けられたPOPファイルとB5サイズの用紙にPOP広告が割り付けられたPOPファイルとを、本部の担当者がそれぞれ作成しなければならず手間である。
【0008】
このように、POP広告を本部で作成する担当者は、同じPOP広告(コンテンツ)であっても、POP広告が印刷される用紙のサイズごとにPOPファイルを作成しなければならなかった。
【0009】
そこで、本発明の目的は取得したコンテンツデータに係るサイズが印刷できない印刷装置であっても、種類に応じて適切に印刷することのできる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の情報処理システムは、
印刷装置で印刷する印刷データを生成するためのコンテンツデータを管理サーバから取得する取得手段と、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいる場合には、エラー情報を出力するように制御する出力制御手段と、
前記管理サーバから取得したコンテンツデータに係る被印刷物のサイズが、前記印刷装置で印刷可能なサイズと異なり、当該コンテンツデータに2つ折りを示す設定データを含んでいない場合に、前記エラー情報を出力することなく、当該コンテンツデータに基づき、前記印刷装置で印刷可能なサイズの印刷データを生成するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、取得したコンテンツデータに係るサイズが印刷できない印刷装置であっても、種類に応じて適切に印刷することのできる仕組みが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態におけるシステム構成の一例を示す概念図である。
【
図2】情報処理装置100、管理サーバ200のハードウェア構成の一例を示す概念図である。
【
図3】印刷装置300のハードウェア構成の一例を示す概念図である。
【
図4】情報処理装置100、管理サーバ200の機能構成を説明する概念図である。
【
図5】実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図6】用紙設定画面600の画面構成の一例を示す画面例である。
【
図7】レイアウト画面700の画面構成の一例を示す画面例である。
【
図8】本実施形態で用いる各種データテーブルのテーブル構成の一例を示す概念図である。
【
図9】実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図10】メニューバー1000の画面構成の一例を示す画面例である。
【
図11】POPファイル一覧画面の画面構成の一例を示す画面例である。
【
図12】
図10のステップS913の詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図13】実施形態におけるPOP広告の割り付けの例を説明する図である。
【
図14】実施形態におけるPOP広告の割り付けの例を説明する図である。
【
図15】第2の実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図16】2つ折りPOP広告の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
まず、本実施形態における用語の説明を行う。
【0014】
POP広告(コンテンツ)は、POPレイアウトの文字領域に、POPデータ(コンテンツデータ)の対応する文字データが流し込まれることにより印刷がされる広告である。例えば、スーパーマーケットや家電量販店などの店舗の店内に掲示される広告である。
【0015】
POPレイアウト(レイアウト情報)は、POP広告のレイアウトの情報を含むデータであり、図形領域や文字領域の定義がなされたものである。文字領域にはPOPデータのいずれの項目の文字データを流し込むかが設定されている。
【0016】
POPデータは、POP広告として印刷される印刷用紙のサイズや割り付け設定を含む用紙ファイルと、POPレイアウトと、POPレイアウトに流し込むための文字データ(メーカー名や商品名、価格等)とが対応付けられているデータである。例えば
図8に示すPOPデータテーブル810である。POPデータテーブル810には、POPデータを一意に識別するための番号であるカード番号811と、POPデータを印刷するための印刷用紙のサイズやPOP広告の大きさの情報(割り付け情報)とを含む情報を格納するファイルを示す用紙ファイル812と、POP広告の図形領域や文字領域の配置情報を示すPOPレイアウトを一意に識別するためのレイアウト813(サイズ情報に相当する)と、POPレイアウトに規定された文字領域に流し込むための文字情報として、メーカー814、商品名815、価格816とが対応付けられている。なお、POPデータのデータ構成は説明のための一例であってこれに限定されないものとする。例えば用紙ファイル812に対応する用紙設定831がB4・8面であればB4に8つ配置できるサイズでPOP広告が印刷される。
【0017】
POPファイルは、POPデータを複数管理したファイルである。例えば
図8に示すPOPファイルテーブル800である。POPファイルテーブル800は、POPファイルのファイル名であるPOPファイル名801と、POPデータテーブルを識別するための情報であるPOPデータテーブル810とが対応付けて記憶されている。
【0018】
次に、図面を参照しながら本実施形態の説明を行う。なお、本実施形態は説明のため店舗で印刷されるPOP広告の印刷に係る仕組みを例として説明しているが、これに限定されず、これ以外の仕組みにおいても本発明は適用可能である。
【0019】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態におけるシステム構成図である。
【0020】
図1において、本実施形態における情報処理システムは、情報処理装置100と管理サーバ200とがネットワーク999を介して通信可能に接続されている。情報処理装置100は印刷装置300と通信可能に接続されている。
【0021】
情報処理装置100は各店舗に存在するPOP広告を印刷するための端末であり、管理サーバ200で作成されたPOPファイルを取得して、取得されたPOPファイルを印刷装置300で印刷させることができる装置である。
【0022】
管理サーバ200は、各店舗に存在する印刷装置300で印刷するためのPOP広告を構成するデータであるPOPファイルを作成して、作成されたPOPファイルを送信することのできる装置である。
【0023】
印刷装置300は、POPファイルを印刷することのできる装置である。印刷の方法は問わず、インクジェット方式や熱転写方式などいずれの方式によっても構わない。
【0024】
以上で本発明の実施形態におけるシステム構成の説明を終了する。なお、本システム構成は一例であって用途や目的によって様々な構成がある。
【0025】
次に
図2を用いて本発明における情報処理装置100と管理サーバ200のハードウェア構成について説明する。
【0026】
情報処理装置100と管理サーバ200は、CPU201、RAM202、ROM203、システムバス204、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208、入力デバイス209、ディスプレイ210、外部メモリ211(記憶手段・記憶部)等を備える。
【0027】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0028】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM202にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0029】
ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムや、各種装置の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0030】
入力コントローラ205は、キーボードやマウス等のポインティングデバイス(入力デバイス209)からの入力を制御する。
【0031】
ビデオコントローラ206はディスプレイ210等の表示装置の表示を制御する。ディスプレイ210は例えば液晶ディスプレイである。
【0032】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウェア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、POPファイル、POPレイアウト、各種データ等を記憶するハードディスクやフレキシブルディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0033】
尚、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0034】
本発明の情報処理装置100及び管理サーバ200が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等はそれぞれ外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてRAM202にロードされることにより、CPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係るプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。
【0035】
以上で、本発明の実施形態における情報処理装置100と管理サーバ200のハードウェア構成の説明を終了する。なお、
図2に示すハードウェア構成は一例であって目的や用途によって様々な構成例がある。
【0036】
次に
図3を用いて印刷装置300のハードウェア構成の一例を説明する。
【0037】
図3において、コントローラユニット333は、画像出力デバイスとして機能するプリント部314、カードリーダ315、操作部318と接続されるとともに、ローカルエリアネットワークや、例えばPSTNまたはISDN等の公衆回線(WAN)と接続することで、カードIDの取得や印刷ジョブの出力を行なう。
【0038】
図3に示すように、コントローラユニット333は、CPU301、RAM306、ROM302、外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))307、ネットワークインタフェース(Network I/F)303、モデム(Modem)304、操作部インタフェース(操作部I/F)305、外部インタフェース(外部I/F)309、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308、ラスタイメージプロセッサ(RIP)310、プリンタインタフェース(プリンタI/F)311、画像処理部313等で構成される。
【0039】
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。
【0040】
RAM306は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記憶するための画像メモリである。
【0041】
ROM302は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
【0042】
外部記憶装置(ハードディスクドライブHDD)307は、システムを制御するための各種プログラム、印刷ジョブ等を格納する。また、各種テーブルを記憶している。
【0043】
操作部インタフェース(操作部I/F)305は、操作部(UI)318とのインタフェース部であり、操作部318に表示する画像データを操作部318に対して出力する。
【0044】
また、操作部I/F305は、操作部318から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部318はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0045】
ネットワークインタフェース(Network I/F)303は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行なう。
【0046】
モデム(MODEM)304は公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0047】
外部インタフェース(外部I/F)309は、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS-232C等の外部入力を受け付けるインタフェース部である。
【0048】
一方、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308は、システムバス316と画像データを高速で転送する画像バス317とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス317は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス317上には以下のデバイスが配置される。
【0049】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0050】
プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリント部314とコントローラユニット333を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0051】
画像処理部313は、印刷ジョブを展開したプリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部313は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0052】
プリンタI/F311に接続されるプリント部314は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微小ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。尚、プリント部314には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0053】
操作部I/F305に接続される操作部318は、液晶ディスプレイ(LCD)表示部を有する。LCD上にはタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されると、その位置情報を操作部I/F305を介してCPU301に伝える。また、操作部318は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0054】
ここで、操作部318のスタートキーは、印刷動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色のLEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態であるか否かを示す。また、操作部318のストップキーは、稼動中の動作を止める働きをする。また、操作部318のIDキーは、使用者のカードIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部318からの設定を初期化する時に用いる。
【0055】
外部I/F309に接続されるカードリーダ315は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のFeliCa(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を外部I/F309を介してCPU301へ通知する。
【0056】
以上で、
図3に示す印刷装置300のハードウェア構成の一例の説明を終了する。なお、
図3に示すハードウェア構成は一例であって目的や用途によって様々な構成例がある。
【0057】
次に、
図4を用いて、情報処理装置100、管理サーバ200の機能構成を説明する。
【0058】
情報処理装置100は、通信部150、指示受付部151、POP広告割り付け部152、判定部153、印刷制御部154、サイズ取得部155、サイズ特定部156を備えている。
【0059】
通信部150は、管理サーバ200と通信を行う機能部である。指示受付部151はユーザから印刷指示を受け付ける機能部である。POP広告割り付け部152は、POP広告を印刷用紙に割り付ける機能部である。判定部153は、印刷指示を受け付けたPOPデータの印刷用紙のサイズが印刷装置300で印刷可能な用紙か否かを判定する機能部である。印刷制御部154はPOP広告割り付け部で割り付けられたPOP広告を印刷するよう制御する機能部である。サイズ取得部155は、印刷装置300で印刷可能な印刷用紙のサイズを取得する機能部である。サイズ特定部156は、印刷指示を受け付けたPOPデータの印刷用紙のサイズの整数倍の大きさとなる印刷用紙のサイズを特定する機能部である。
【0060】
管理サーバ200は、通信部250、管理部251、POPデータ生成部252を備える。
【0061】
通信部250は、情報処理装置100と通信を行う機能部である。管理部251はPOPファイルテーブル800、POPデータテーブル810、用紙ファイルテーブル830を管理する機能部である。POPデータ生成部252は、POPデータを生成する機能部である。
【0062】
以上で
図4に示す情報処理装置100、管理サーバ200の機能構成の説明を終了する。なお、
図4に示す機能構成は一例であって目的や用途に応じて様々な構成例がある。
【0063】
次に
図5のフローチャートを用いて本実施形態における詳細な処理の流れを説明する。
【0064】
図5は本実施形態の詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0065】
ステップS501では、管理サーバ200のCPU201が、不図示の新規作成ボタンの押下を受け付ける。新規作成ボタンの押下を受け付けると、処理をステップS502に進める。
【0066】
ステップS502では、管理サーバ200のCPU201が、ステップS501での新規作成ボタンの押下受付に応じて、
図6に示す用紙設定画面600をディスプレイ210に表示させる。CPU201は、用紙設定画面600のプルダウン601の選択を受け付けることで、用紙サイズの指定を受け付ける。受け付けた用紙サイズは、用紙設定831に格納されるものである。
【0067】
ステップS503では、管理サーバ200のCPU201が、表示されている用紙設定画面600を介して割り付け設定の指定を受け付ける。指定を受け付けた割り付け設定は、用紙設定831に格納すべく一時的にメモリに記憶される。例えば、分割数602の指定を受け付けることで、ステップS502で指定された用紙サイズにいくつのPOP広告を割り当てるかの指定を受け付ける。例えば縦が「2」、横が「2」であれば、1枚の用紙に対して4枚のPOP広告を割り当てることができるよう、それぞれのPOP広告のサイズを決める。POP広告の縦横のサイズの指定を受け付けるようにしてもよい。指定を受け付け、レイアウトボタン603の押下を受け付けると、処理をステップS504に進める。
【0068】
ステップS504では、情報処理装置100のCPU201が、用紙設定画面600の2つ折りボタン604が選択されたか否かを判定する。2つ折りボタン604が選択されたと判定された場合には処理をステップS505に進め、そうでない場合には処理をステップS506に進める。
【0069】
ステップS505では、情報処理装置100のCPU201が、用紙設定831に格納するために、2つ折り設定がなされたことをメモリ上に記憶する。2つ折り設定とは、1つのPOPデータで二つのPOP広告を印刷することを示す設定である。1つのPOPデータで印刷される同じ内容の2つのPOP広告が、折り目を境に相対する向きで印刷されることにより、山折りをした場合に表側と裏側とでそれぞれPOP広告が視認可能となる。
【0070】
ステップS506では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS502で指定を受け付けた用紙サイズの情報と、ステップS503で指定を受け付けた割り付け設定と、ステップS505で記憶された2つ折り設定に関する情報を含む用紙設定を示す用紙ファイルを用紙ファイルテーブル830に作成する。用紙ファイルテーブル830は、用紙ファイルを一意に識別する番号である用紙ファイル812と、ユーザから設定を受け付けた用紙サイズ・割り付け情報・2つ折りフラグの情報を格納する用紙設定831とが対応付けて管理されている。
【0071】
ステップS507では、管理サーバ200のCPU201が、ユーザの入力に応じてPOPレイアウトの作成処理を行う。POPレイアウトは前述したとおり、POP広告のレイアウトを規定するデータであり、図形領域や文字領域の定義を示すデータである。例えば、文字領域であれば定義としてフォントや文字のサイズ等の文字に関する定義と、文字領域を用紙上のどの位置に配置するかといった定義とがある。図形領域であれば、図形を示す図形の定義と、当該図形を用紙上のどの位置に配置するかを示す定義がある。例えば
図7に示すレイアウト画面700のレイアウト編集領域701を介してレイアウトを設定する。
【0072】
ステップS508では、管理サーバ200のCPU201が、ユーザの入力に応じてPOPデータを作成する処理を行う。例えば
図7に示すレイアウト画面700のPOPデータ入力領域702に対してユーザから入力を受け付けることで、ステップS507で作成されたPOPレイアウトに対応付けてPOPデータは作成される。例えば商品の金額を示す文字領域に対しては、ユーザが金額を示す数値を設定する。POPデータは1つのPOP広告につき、1つのデータとなっており、本実施形態では、作成されたPOPデータは例えば
図8のPOPデータテーブル810のように、カード番号811、用紙ファイル812、レイアウト813、メーカー814、商品名815、価格816とが対応付けられたデータテーブルとして記憶される。カード番号811はPOPデータを一意に識別する番号である。用紙ファイル812は用紙設定831と対応付けられた番号である。レイアウト813は、ステップS507で作成されたPOPレイアウトを識別可能な情報が格納される。メーカー814、商品名815、価格816は、それぞれPOPレイアウトに設定された文字領域に流し込むためのデータである。それぞれの項目と文字領域が対応付けられており、対応する文字領域にそれぞれの項目が流し込まれることで、商品ごとのPOP広告を作成・印刷することができる。ステップS508では、ステップS507で作成したレイアウトに流し込むための商品の数だけ、ユーザの指示に応じてPOPデータを作成する。
【0073】
なお、本実施形態ではPOPレイアウトを作成した後にPOPデータを対応づけるようにしたが、順番を逆にしてもよいし、同時にPOPレイアウトとPOPデータとを作成するようにしてもよい。また、予めつくられたPOPレイアウト利用するようにしてもよい。
【0074】
ステップS509では、管理サーバ200のCPU201が、POPファイルの保存指示を受け付けたか否かを判定する。POPファイルとは、ステップS508で作成された複数のPOPデータを示すファイルである。POPファイルの保存指示を受け付けた場合には処理をステップS510に進め、そうでない場合には処理をPOPファイルの保存指示を受け付けるまで待機する。
【0075】
ステップS510では、管理サーバ200のCPU201が、ステップS509で保存指示を受け付けたPOPファイルのファイル名の入力をユーザから受け付ける。ファイル名の入力は不図示の画面を介して行われる。
【0076】
ステップS511では、管理サーバ200のCPU201が、ステップS511で入力されたファイル名でPOPファイルを保存する処理を行う(管理手段に相当する)。例えば
図8に示すPOPファイルテーブル800である。
【0077】
POPファイルテーブル800には、POPファイル名801とPOPデータテーブル810とが対応付けて記憶されている。POPファイル名801は、ステップS510で入力を受け付けたファイル名が格納されていて、POPデータテーブル810は、ステップS508で作成されたPOPデータが記憶されたデータテーブルを一意に識別する情報が格納されている。
【0078】
以上で、
図5に示すフローチャートの説明を終了する。
【0079】
次に
図9のフローチャートを用いて本実施形態におけるPOP広告の印刷処理の詳細な処理の流れを説明する。
【0080】
ステップS901では、管理サーバ200のCPU201が、ステップS511で保存されたPOPファイル(POPデータテーブル810・用紙ファイルテーブル830を含む)を情報処理装置100に対して送信する。なお、本実施形態では、説明のためステップS511で保存されたPOPファイルを情報処理装置100に送信するようにしているが、これ以外の方法で生成されたPOPファイルを情報処理装置100に対して送信するようにしてもよい。またPOPファイルの送信は、ユーザの指示に応じて送信してもよいし、夜間バッジ処理等定期的に情報処理装置100に対して送信するようにしても構わない。
【0081】
ステップS902では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS901で送信されたPOPファイル(POPデータテーブル810・用紙ファイルテーブル830を含む)を受信することで、POPファイルを取得する(取得手段に相当する)。
【0082】
ステップS903では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS902で取得されたPOPファイル(POPデータテーブル810・用紙ファイルテーブル830を含む)を情報処理装置100の外部メモリ211に記憶する。
【0083】
ステップS904では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1000の表示指示を受け付けたか否かを判定する(指示受付手段に相当する)。メニュー画面1000の表示指示を受け付けた場合には処理をステップS905に進め、そうでない場合には表示指示を受け付けるまで待機する。
【0084】
ステップS905では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1000をディスプレイ210に表示する。例えば
図10に示すメニュー画面1000である。なお、メニュー画面1000は一例であってこれに限定されるものではない。
【0085】
ステップS906では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1000のいずれのボタンが押下されたのかを判定する。読込ボタンの押下がされた場合には処理をステップS907に進め、それ以外のボタンが押下されたと判定された場合には処理をステップS908に進める。
【0086】
ステップS907では、情報処理装置100のCPU201が、POPファイル一覧画面1100をディスプレイ210に表示する。例えば
図11に示すPOPファイル一覧画面1100である。POPファイル一覧画面1100には、ステップS903で記憶されたPOPファイルのファイル名が一覧となって表示されている。ユーザは表示されたPOPファイルの一つを選択することができる。POPファイルを選択すると、
図11の1101に示すように反転されて表示される。
【0087】
ステップS908では、情報処理装置100のCPU201が、選択されたメニューボタンに対応する処理を実行する。対応する処理の実行が終わった場合、処理をステップS906に戻す。
【0088】
ステップS909では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS907で表示されたPOPファイル一覧画面1100のPOPファイルのリストのうち、ユーザからPOPファイルの選択を受け付ける。
【0089】
ステップS910では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS909で選択を受け付けたPOPファイルに対応するPOPデータテーブル810のレコードを一覧表示する。このように選択されたPOPファイルに対応するPOPデータテーブル810のレコードを一覧表示することによって、選択されたPOPファイルに対応するPOPデータをユーザに容易に確認させることができる。なお、本実施形態では、選択されたPOPファイルに対応するPOPデータをすべて印刷するようにしているが、選択されたPOPファイルに対応するPOPデータのうち必要なPOPデータのみを印刷するようにしても構わない。つまり、POPデータごとに印刷するか否かの指示を受け付けて、POPデータごとに処理を実行するようにしてもよい。
【0090】
ステップS911~ステップS913の処理については、ステップS909で選択されたPOPファイルに対応するPOPデータテーブル810に含まれるレコードすべてに対して処理を実行するまで繰り返し処理を行う。
【0091】
ステップS911では、情報処理装置100のCPU201が、POPデータの用紙ファイル812に対応する用紙設定831に含まれる用紙サイズに対応するプリンタドライバが情報処理装置100にインストールされているか否かをPOPデータごとに判定する(判定手段に相当する)。情報処理装置100の外部メモリ211には
図8のプリンタドライバテーブル820が記憶されている。プリンタドライバテーブル820は情報処理装置100と通信可能に接続された印刷装置300で印刷を実行するためにインストールされたプリンタドライバのテーブルであり、プリンタドライバごとに印刷可能な用紙サイズ822が対応付けて記憶されたテーブルである。このようにプリンタドライバごとに印刷可能な用紙サイズ822を管理することにより、情報処理装置100に通信可能に接続された印刷装置300で印刷が可能な用紙サイズを容易に判断することができる。用紙サイズに対応するプリンタドライバがインストールされていると判定された場合には処理をステップS912に進め、そうでない場合(印刷不可能)には処理をステップS913に進める。このようにすることで、印刷装置300に対して印刷可能な用紙サイズを問い合わせることなく、情報処理装置100に記憶された情報のみで印刷可能か否かを判断することができ、通信負荷を軽減することができる効果がある。本実施形態では、プリンタドライバがインストールされているか否かによって、情報処理装置100と通信可能に接続された印刷装置300でPOPデータに設定された用紙サイズが印刷実行可能か否かを判定するようにしたが、印刷装置300に対して情報処理装置100から用紙サイズ822が印刷実行可能か否かを問い合わせることで、用紙サイズ822が印刷実行可能か否かを判定するようにしても構わない。レイアウトされた複数のコンテンツが印刷可能か否かを用紙サイズに基づいて判定したが、複数のコンテンツの縦と横のサイズの情報に基づいて、印刷可能か否かを判定するようにしてもよい。用紙サイズに基づいて判定することで、判定に係る処理負荷を低減させることができる。
【0092】
ステップS912では、情報処理装置100のCPU201が、用紙サイズ822に対応するプリンタドライバがインストールされていると判定されたため、インストール済みのプリンタドライバで印刷可能な用紙サイズに対してPOP広告を割り付ける処理を行う。
【0093】
図13に示す概念図の<通常の印刷>の部分で具体的に説明する。B4サイズ、2面付けで設定されたPOPデータについて、B4サイズに対応するプリンタドライバが情報処理装置100にインストールされている場合には、POPデータの設定どおりにB4サイズにPOPデータが2つ印刷されるようPOPデータが割り付けられる。
【0094】
図14に示す概念図の<通常の印刷>の部分で具体的に説明する。B4サイズ、8面付けで設定されたPOPデータについて、B4サイズに対応するプリンタドライバが情報処理装置100にインストールされている場合には、POPデータの設定どおりにB4サイズにPOPデータが8つ印刷されるようPOPデータが割り付けられる。商品9、商品10以降はPOPデータが存在しないため、空欄の状態となる。
このように、POPデータにあらかじめ設定されているレイアウト情報が示すレイアウトで複数のPOP広告が印刷可能である場合には、予め設定されているレイアウト情報が示すレイアウトで複数のPOP広告を印刷することで、POP広告の割り付けを毎回行わなくて済むという効果がある。レイアウトされた複数のPOP広告が印刷できない場合に、POP広告を再割り付けする(ステップS913)ことで、情報処理装置の処理負荷を低減する。
【0095】
ステップS913では、情報処理装置100のCPU201が、印刷しようとするPOPデータに対応する(用紙設定831の)用紙サイズのプリンタドライバが情報処理装置100にインストールされていないため、POPデータに設定されている用紙サイズとは異なる用紙サイズで印刷させるべく、情報処理装置100にインストールされているプリンタドライバの用紙サイズでPOP広告が印刷できるよう、POPデータを割り付ける処理を行う。本割り付け処理については、
図12のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0096】
図12は、ステップS913の割り付け処理の詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0097】
ステップS1201では、情報処理装置100のCPU201が、プリンタドライバテーブル820を参照する。
【0098】
ステップS1202では、情報処理装置100のCPU201が、プリンタドライバテーブル820のプリンタドライバ821のうち、使用するプリンタドライバを特定する。使用するプリンタドライバの特定は、POPデータに設定されている用紙サイズと版(A版・B版)が同じ用紙が印刷可能なプリンタドライバを優先的に特定する。版が同じ用紙が印刷可能なプリンタドライバが存在しなければ他の版の用紙を印刷可能なプリンタドライバを、使用するプリンタドライバとして特定する。具体的に説明すると、例えば印刷しようとするPOPデータの用紙サイズがB4で、B4に対応するプリンタドライバがインストールされていない場合には、B版(例えばB5またはB3)で他のサイズの用紙が印刷可能なプリンタドライバを、使用するプリンタドライバとして決定する。複数のサイズ(B3とB5)が特定された場合には大きい方のサイズのプリンタドライバを、使用するプリンタドライバとして特定する。B版で他のサイズの用紙が印刷可能なプリンタドライバもインストールされていない場合には、他の版(例えばA版)が印刷可能なプリンタドライバを使用するプリンタドライバとして特定する。上記は説明のための一例にすぎず、他の版でも当然構わない。優先的に同一種類の版が印刷可能なプリンタドライバを、使用するプリンタドライバとして特定することにより、POPデータを効率的に割り当てることのできる効果を奏する。なお、本実施形態ではプリンタドライバを特定するようにしたが、使用する用紙サイズを特定するようにしても構わない。
【0099】
ステップS1203では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS913で割り付け処理を行うPOPデータのレイアウト813を取得する。
【0100】
ステップS1204では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS1202で特定されたプリンタドライバで印刷可能な用紙サイズに、POPデータがいくつ配置可能かを特定する。手法としては、ステップS1203で取得されたレイアウト813により、POPデータが印刷用紙に印刷されるときのサイズ(縦横のサイズ情報)を求め、このサイズと、ステップS1202で特定されたプリンタドライバで印刷可能な用紙サイズとの情報に基づいて、用紙サイズに配置可能なPOP広告の数を特定する。
このように用紙サイズに配置可能なPOP広告の数を特定することで、POPデータに設定された用紙と異なる用紙にPOPデータを印刷する際に、動的に異なる用紙にPOP広告を割り付けて印刷を行うことができる。
【0101】
ステップS1205では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS1204で特定されたPOPデータの数に対応する割り付け設定で、ステップS1202で特定されたプリンタドライバで印刷可能な印刷用紙にPOPデータを割り付ける。
【0102】
例えば
図13の<セカンダリドライバでの印刷>を例に説明する。B4サイズ2面づけで設定されたPOPデータをB5サイズの印刷用紙に配置する際には、B4サイズ2面づけで印刷されるPOPデータのサイズと同じサイズで印刷ができるようPOPデータの数が一つとして特定され、B5サイズの用紙に一つのPOPデータが割り付けられる。結果的にB5サイズの印刷用紙に1つのPOPデータが割り付けられる。
【0103】
例えば
図14の<セカンダリドライバでの印刷>を例に説明する。B4サイズ8面付けで設定されたPOPデータをB5サイズの印刷用紙に配置する際には、B4サイズ8面づけで印刷されるPOPデータのサイズと同じサイズで印刷ができるようPOPデータの数が4つとして特定され、B5サイズの用紙に4つのPOPデータが割り付けられる。結果的にB5サイズの印刷用紙に4つのPOPデータが割り付けられる。
このように、印刷する用紙に応じて、適切なPOP広告の割り付け方法を動的に決定することで、ユーザがPOP広告の割り付けを再設定する手間なく、POPデータの印刷指示をするだけでPOP広告が自動的に割り付けられてPOP広告の印刷を実行させることができる。
【0104】
以上で
図12に示すフローチャートの説明を終了する。
【0105】
図9の説明に戻る。
ステップS914では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS912又はステップS913のいずれかの処理により割り付けられたPOPデータをもとに、POP広告を用紙サイズごとに印刷する処理を行う(印刷制御手段に相当する)。POPデータに含まれるレイアウトの各項目に対応するPOPデータを流し込むことで、商品ごとのPOP広告を、予めPOPデータに設定されたサイズを変更することなく印刷することができる。
【0106】
このように、例えば本部で作成されたPOPファイルに含まれるPOPデータの割り付け設定を、店舗側で印刷可能な印刷用紙のサイズに応じて適切に変更して(再割り付けを行って)印刷するようにすることで、本部で作成されたPOP広告の大きさ(サイズ)が変わる(縮小される)ことなく、各店舗で印刷できるようになる。これにより、印刷可能な用紙サイズが店舗ごとに異なっていたとしても、本部のPOP作成担当者が一つのPOPデータを作成すればよくなり、従来のように店舗ごとの印刷可能な用紙サイズを加味して、用紙サイズごとにPOデータを作成する手間を軽減することができるようになる。
【0107】
以上で第1の実施形態の説明を終了する。
【0108】
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態の説明を開始する。第1の実施形態では、印刷されるPOP広告の種類について判断することなく、POP広告について印刷可能な用紙サイズがあるか否かを判断し、印刷可能な用紙サイズがある場合にはPOPデータに設定された通りの用紙設定で印刷を行い、印刷可能な用紙サイズが無い場合には印刷装置300で印刷が可能な用紙サイズに対して、広告データを割り付けることで、POP広告を印刷した。第2の実施形態では、POP広告の種類を加味し、特定の種類(例えば2つ折り設定がされたPOP広告)のPOP広告を印刷可能な用紙サイズが無い場合には再度割り付けを行うことなくエラーを表示する。2つ折りのPOP広告は再割り付けを行ってしまうとPOP広告の表裏の対応関係が崩れてしまうためである。
【0109】
第2の実施形態は、システム構成、ハードウェア構成、機能構成、画面例、データテーブル等は、第1の実施形態と以下の点を除き同様とする。第1の実施形態からは、
図9が
図15に変更となった点が変更点である。第1の実施形態と処理が同様の部分は説明を省略し、第1の実施形態と処理が異なる部分についてのみ説明を行う。
【0110】
図15は、第2の実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0111】
ステップS901からステップS911までの処理は第1の実施形態と処理の内容は同様であるため説明を省略する。
【0112】
ステップS1501では、情報処理装置100のCPU201が、POPデータテーブル810の用紙ファイル812に対応する用紙設定831を参照し、POPデータに2つ折りのフラグ(対応情報に相当する)があるか否かを判定する。具体的には、
図8の用紙ファイルテーブル830であれば用紙ファイル812が3または4の用紙設定831については、2つ折りフラグが立っていると判定することができる。
【0113】
POPデータについて、2つ折りのフラグがあると判定された場合には処理をステップS1502に進め、そうでない場合には処理をステップS913に進める。
【0114】
ステップS1502では、情報処理装置100のCPU201が、印刷が実行できないことを示すエラー画面を表示する。表示したあと、処理を次のPOPデータのルーチン処理に進める。
【0115】
このようにすることで例えば
図16に示すような2つ折りのPOP広告については、
図13の例のように再割り付けをされてしまうと二つ折り(
図16の2つ折り広告イメージ例を参照)をすることができなくなってしまうため、印刷を行わずエラーを表示することでPOP広告の種類に応じて適切にPOP広告を印刷することを可能にする効果がある。
【0116】
以上、本発明によれば、レイアウトされた複数のコンテンツのサイズが印刷できない印刷装置であっても、複数のコンテンツを含むコンテンツデータを適切に印刷することのできる仕組みが提供できる。
また、複数のコンテンツがレイアウトされた用紙のサイズと異なるサイズの用紙が¥印刷用紙として指定された場合であっても、適切に複数のコンテンツを印刷することのできる仕組みを提供することができる。
【0117】
本実施形態では、コンテンツデータの一例としてPOP広告の広告データとして説明をしたが一例であって、用紙に複数のコンテンツがレイアウトされるものであれば本発明が適用される。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置の情報処理装置が前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0118】
したがって、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するために、前記情報処理装置にインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0119】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0120】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などもある。
【0121】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0122】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0123】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行して情報処理装置にインストールさせて実現することも可能である。
【0124】
また、情報処理装置が、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、情報処理装置上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0125】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、情報処理装置に挿入された機能拡張ボードや情報処理装置に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0126】
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0127】
100 情報処理装置
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/Fコントローラ
209 キーボード
210 CRTディスプレイ
211 外部メモリ