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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-31
(45)【発行日】2023-02-08
(54)【発明の名称】入金精算装置及び遊技システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230201BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20230201BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 352L
A63F7/02 337
A63F7/02 301C
A63F5/04 681
A63F5/04 691A
A63F5/04 691B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022126872
(22)【出願日】2022-08-09
【審査請求日】2022-09-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504094822
【氏名又は名称】一般社団法人 電子認証システム協議会
(73)【特許権者】
【識別番号】522318025
【氏名又は名称】株式会社ティーモン
(74)【代理人】
【識別番号】100156362
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 健一
(72)【発明者】
【氏名】越野 友春
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-100436(JP,A)
【文献】特開2018-130457(JP,A)
【文献】特開2017-012567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うための金銭情報を入金し、少なくとも金銭情報を情報記憶媒体に記憶する入金制御部と、
前記情報記憶媒体に金銭情報が記憶されているときに、前記情報記憶媒体に記憶された金銭情報を返金する精算制御部と、
を備えた入金精算装置において、
前記入金制御部は、
入金した金銭情報に対し、変換条件が成立していない場合には第1有効期限が設定された預り金情報として記憶し、前記変換条件が成立している場合には前記第1有効期限よりも長い第2有効期限が設定された追い金情報として記憶し、
前記精算制御部は、
前記情報記憶媒体に前記預り金情報が記憶されている場合には、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報が前記第1有効期限内の情報であるときに、前記預り金情報を返金し、
前記情報記憶媒体に前記追い金情報が記憶されている場合には、前記情報記憶媒体に記憶された前記追い金情報が前記第2有効期限内の情報であるときに、前記追い金情報を返金する
ことを特徴とする入金精算装置。
【請求項2】
前記精算制御部は、
前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報が記憶されているときには、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報が前記第1有効期限内の情報である場合に、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報及び前記追い金情報を一括して返金する一括精算処理を行うことが可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の入金精算装置。
【請求項3】
前記精算制御部は、
前記一括精算処理に加え、
前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報のみを返金する預り金精算処理と、
前記情報記憶媒体に記憶された前記追い金情報のみを返金する追い金精算処理と、
を行うことが可能である
ことを特徴とする請求項2に記載の入金精算装置。
【請求項4】
前記精算制御部に対して前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報または前記追い金情報を返金させる精算操作を受け付ける精算操作部と、
初期設定操作により特定の選択が行われたときには、前記一括精算処理を行わせる一括精算操作、前記預り金精算処理を行わせる預り金精算操作及び前記追い金精算処理を行わせる追い金精算操作からなる複数の精算操作を前記精算操作部に受け付け可能とさせる第1選択設定処理を行い、初期設定操作により特定の選択が行われなかったときには、前記預り金精算操作及び前記追い金精算操作を前記精算操作部に受け付けさせず、前記一括精算操作を前記精算操作部に受け付け可能とさせる第2選択設定処理を行う初期設定部と、
を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の入金精算装置。
【請求項5】
前記入金制御部に対して入金した金銭情報を前記情報記憶媒体に記憶させる入金操作を受け付ける入金操作部を備え、
前記入金制御部は、
前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されている場合には、前記入金操作部によって入金操作を受け付けたとしても、入金した金銭情報を前記情報記憶媒体に記憶させず、
前記精算制御部は、
前記初期設定部により前記第2選択設定処理が行われたときに、受け入れた前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されている場合には、前記精算操作部によって前記一括精算操作を受け付けずとも、前記一括精算処理を行う
ことを特徴とする請求項4に記載の入金精算装置。
【請求項6】
前記精算制御部は、
前記一括精算処理として、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報を前記追い金情報に変換して、変換した前記追い金情報を既に記憶されていた前記追い金情報に加算した後、加算した前記追い金情報を返金する
ことを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載の入金精算装置。
【請求項7】
前記精算制御部は、
前記預り金精算処理として、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報を前記追い金情報に変換して、変換した前記追い金情報のみを前記預り金情報として返金する
ことを特徴とする請求項6に記載の入金精算装置。
【請求項8】
前記情報記憶媒体を受け入れ可能であるとともに、受け入れた前記情報記憶媒体を排出可能な請求項1に記載の入金精算装置と、
前記入金精算装置により排出された前記情報記憶媒体を受け入れ可能であり、遊技機と接続されて該遊技機で用いられる遊技媒体を貸出可能とするユニット装置と、
前記入金精算装置及び前記ユニット装置と通信可能に接続され、前記情報記憶媒体に記憶された金銭情報を管理するサーバと、
を備えたことを特徴とする遊技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技店における入金精算装置及び遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技機(パチンコやスロットマシン)を設置している遊技店においては、遊技機に併設されたユニット装置に紙幣等の金銭情報を入力させたり、金銭情報が記憶された情報記憶媒体(カード媒体やメダル媒体等)をユニット装置に挿入させたりした後、貸出操作を行うことにより遊技機に遊技媒体(遊技球や遊技メダル)を貸し出すことが行われている。
【0003】
そして、遊技を終了したときに情報記憶媒体に金銭情報が残存している場合(カードに残高がある場合)には、精算機に情報記憶媒体を挿入することにより、当日に入金された金銭情報であることを条件として金銭情報の返金を受けることができる。
【0004】
さらに、ユニット装置(台間カード処理機)はかざし部(コードリーダ)を備え、電子マネーから情報記憶媒体の金銭情報を加算して、情報記憶媒体の金銭情報を補充することも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-12567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、近年では、情報記憶媒体に様々な金銭情報が記憶できるように拡張性を高めつつ、拡張性を高めた情報記憶媒体の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するものであり、拡張性を高めた情報記憶媒体の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことができる入金精算装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技を行うための金銭情報を入金し、少なくとも金銭情報を情報記憶媒体に記憶する入金制御部と、前記情報記憶媒体に金銭情報が記憶されているときに、前記情報記憶媒体に記憶された金銭情報を返金する精算制御部と、を備えた入金精算装置において、
前記入金制御部は、入金した金銭情報に対し、変換条件が成立していない場合には第1有効期限が設定された預り金情報として記憶し、前記変換条件が成立している場合には前記第1有効期限よりも長い第2有効期限が設定された追い金情報として記憶し、
前記精算制御部は、前記預り金情報が記憶されている場合には、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報が前記第1有効期限内の情報であるときに、前記預り金情報を返金し、前記情報記憶媒体に前記追い金情報が記憶されている場合には、前記情報記憶媒体に記憶された前記追い金情報が前記第2有効期限内の情報であるときに、前記追い金情報を返金することを特徴とする。
これにより、拡張性を高めた情報記憶媒体の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことができる。
【0009】
好適には、前記精算制御部は、前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報が記憶されているときには、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報が前記第1有効期限内の情報である場合に、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報及び前記追い金情報を一括して返金する一括精算処理を行うことが可能であることが望ましい。
これにより、情報記憶媒体に記憶された預り金情報及び追い金情報を一括して返金することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0010】
好適には、前記精算制御部は、前記一括精算処理に加え、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報のみを返金する預り金精算処理と、前記情報記憶媒体に記憶された前記追い金情報のみを返金する追い金精算処理とを行うことが可能であることが望ましい。
これにより、情報記憶媒体に記憶された預り金情報及び追い金情報を様々なバリエーションで返金することができ、ユーザの好みに合わせた選択肢を付与することができる。
【0011】
好適には、前記精算制御部に対して前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報または前記追い金情報を返金させる精算操作を受け付ける精算操作部と、初期設定操作により特定の選択が行われたときには、前記一括精算処理を行わせる一括精算操作、前記預り金精算処理を行わせる預り金精算操作及び前記追い金精算処理を行わせる追い金精算操作からなる複数の精算操作を前記精算操作部に受け付け可能とさせる第1選択設定処理を行い、初期設定操作により特定の選択が行われなかったときには、前記預り金精算操作及び前記追い金精算操作を前記精算操作部に受け付けさせず、前記一括精算操作を前記精算操作部に受け付け可能とさせる第2選択設定処理を行う初期設定部とを備えることが望ましい。
これにより、遊技店側でユーザに金銭情報の返金方法を選択することでき、遊技店の金銭情報の管理の利便性を向上させることができる。
【0012】
好適には、前記入金制御部に対して入金した金銭情報を前記情報記憶媒体に記憶させる入金操作を受け付ける入金操作部を備え、
前記入金制御部は、前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されている場合には、前記入金操作部によって入金操作を受け付けたとしても、入金した金銭情報を前記情報記憶媒体に記憶させず、
前記精算制御部は、前記初期設定部により前記第2選択設定処理が行われたときに、受け入れた前記情報記憶媒体に前記預り金情報及び前記追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されている場合には、前記精算操作部によって前記一括精算操作を受け付けずとも、前記一括精算処理を行うことが望ましい。
これにより、ユーザが精算操作を行わずとも、金銭情報が記憶された情報記憶媒体を入金精算装置に挿入するだけで、情報記憶媒体に記憶された金銭情報が返金されるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0013】
好適には、前記精算制御部は、前記一括精算処理として、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報を前記追い金情報に変換して、変換した前記追い金情報を既に記憶されていた前記追い金情報に加算した後、加算した前記追い金情報を返金することが望ましい。
これにより、預り金情報と追い金情報とを個別に換金することなく、制御負担の軽減と返金の提供速度を向上させることができる。さらに、第1有効期限が設定された預り金情報を、第1有効期限よりも期間が長い第2有効期限が設定された追い金情報に変換していることから、様々な返金方法にもフレキシブルに対応可能となる。例えば、電子マネーとして返金する際には、追い金情報の有効期限が長いことから、有効的な電子マネーに換金することができる。
【0014】
好適には、前記精算制御部は、前記預り金精算処理として、前記情報記憶媒体に記憶された前記預り金情報を前記追い金情報に変換して、変換した前記追い金情報のみを前記預り金情報として返金することが望ましい。
これにより、預り金情報のみを返金する場合であっても、様々な返金方法にもフレキシブルに対応可能となる。
【0015】
好適には、前記情報記憶媒体を受け入れ可能であるとともに、受け入れた前記情報記憶媒体を排出可能な上述した入金精算装置と、前記入金精算装置により排出された前記情報記憶媒体を受け入れ可能であり、遊技機と接続されて該遊技機で用いられる遊技媒体を貸出可能とするユニット装置と、前記入金精算装置及び前記ユニット装置と通信可能に接続され、前記情報記憶媒体に記憶された金銭情報を管理するサーバとを備えたことが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、拡張性を高めた記憶媒体の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の遊技システムの構成を模式的に示す模式図の一例である。
図2】本発明の遊技システムの機能的構成を示すブロック図の一例である。
図3】本発明の遊技システムの処理遷移1を示すシーケンス図の一例である。
図4】本発明の遊技システムの処理遷移2を示すシーケンス図の一例である。
図5】本発明の遊技システムの処理遷移3を示すシーケンス図の一例である。
図6】本発明の入金精算装置の制御処理を示すフローチャートの一例である。
図7】本発明の入金精算装置の入金制御処理を示すフローチャートの一例である。
図8】本発明の入金精算装置の精算制御処理を示すフローチャートの一例である。
図9】本発明の入金精算装置の預り金分割精算処理を示すフローチャートの一例である。
図10】本発明の入金精算装置の追い金分割精算処理を示すフローチャートの一例である。
図11】本発明の入金精算装置の一括精算処理を示すフローチャートの一例である。
図12】本発明のユニット装置の制御処理を示すフローチャートの一例である。
図13】本発明のユニット装置の貸出制御処理を示すフローチャートの一例である。
図14】本発明のユニット装置の預り金貸出制御処理を示すフローチャートの一例である。
図15】本発明の情報記憶媒体に記憶される金銭情報の遷移1を示す遷移図の一例である。
図16】本発明の情報記憶媒体に記憶される金銭情報の遷移2を示す遷移図の一例である。
図17】本発明の入金精算装置の入金精算表示部に表示される表示画像の一例である。
図18】本発明のユニット装置のユニット表示部に表示される表示画像の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本発明のいくつかの例を示すものであって、本発明の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本発明の構成及び動作として必須であるとは限らない。
【0019】
[遊技システムの構成]
まず、本発明の遊技システムの構成について説明する。図1は、本発明の遊技システムの構成を模式的に示す模式図の一例である。
【0020】
遊技システム1は、パチンコやスロットマシン等の遊技機2に用いられるシステムであり、入金精算装置100と、ユニット装置200と、預り金サーバ400と、追い金サーバ500とを備えている。なお、遊技システム1は、ホールコンピュータやユーザの携帯端末と通信可能なアプリケーションサーバ等を備えてもよい。
【0021】
本実施形態において、遊技機2は、いわゆるスマートパチンコ、スマートパチスロと称される遊技機であり、遊技に使用される遊技媒体を貸し出し、遊技媒体を計数する機能を有している。なお、遊技機2は、いわゆるスマートパチンコ、スマートパチスロと称される遊技機でなくてもよい。
【0022】
[入金精算装置]
入金精算装置100は、遊技店内に設置されており、貨幣等の金銭情報を入金し、遊技機2で用いられる遊技媒体(例えば、遊技球や遊技メダル)を貸し出すための情報記憶媒体10を排出可能であるとともに、情報記憶媒体10を受け入れ可能な装置である。
【0023】
ここで、情報記憶媒体10は、情報を読み書き可能な磁気カード、ICカード、ICチップが内蔵されたICメダル等の持ち運び可能な記憶媒体から構成されている。
また、情報記憶媒体10は、ユーザの固有情報が事前に登録されている会員カードに相当する特定の情報記憶媒体10aと、ユーザの固有情報が事前に登録されていない一般カードに相当する通常の情報記憶媒体10bとに識別される。なお、本実施形態においては、特定の情報記憶媒体10aと通常の情報記憶媒体10bとを識別しないときには、単に情報記憶媒体10と称することにする。
【0024】
入金精算装置100は、ユーザを撮影するためのカメラ101と、ユーザ等の操作を受け付け可能であるとともに情報を表示可能なタッチパネル102と、紙幣としての金銭情報を入金可能な紙幣投入口103と、電子マネーとしての金銭情報を入金可能な電子情報読込部104とを備えている。さらに、入金精算装置100は、情報記憶媒体10を挿入可能であるとともに情報記憶媒体10を排出可能な情報記憶媒体挿入排出口105と、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を紙幣として返金する紙幣返却口106と、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を硬貨として返金する硬貨返却口107とを備えている。
【0025】
そして、入金精算装置100は、ネットワークを介して、預り金サーバ400と追い金サーバ500とに情報を送受信可能に接続されている。
【0026】
[ユニット装置]
ユニット装置200は、遊技店内であって遊技機2に併設されており、入金精算装置100により排出された情報記憶媒体10を受け入れ可能であり、遊技機2と接続されて該遊技機2で用いられる遊技媒体を貸出可能とする装置である。
【0027】
ユニット装置200は、ユーザ等の操作を受け付け可能であるとともに情報を表示可能なユニットタッチパネル201と、情報記憶媒体10を挿入可能であるとともに情報記憶媒体10を排出可能なユニット挿入排出口202とを備えている。
【0028】
そして、ユニット装置200は、ネットワークを介して、預り金サーバ400と追い金サーバ500とに情報を送受信可能に接続されている。
【0029】
[預り金サーバ]
預り金サーバ400は、情報記憶媒体10に記憶される金銭情報のうち、後述する預り金情報を管理するサーバである。
【0030】
そして、預り金サーバ400は、複数の遊技店に設置された複数の入金精算装置100と複数のユニット装置200とに情報を送受信可能に接続されており、それぞれの入金精算装置100またはユニット装置200から情報記憶媒体10に記憶される預り金情報を受信すると、それぞれの情報記憶媒体10に対応付けて預り金情報を管理することになる。
【0031】
[追い金サーバ]
追い金サーバ500は、情報記憶媒体10に記憶される金銭情報のうち、後述する追い金情報を管理するサーバである。
【0032】
そして、追い金サーバ500は、複数の遊技店に設置された複数の入金精算装置100と複数のユニット装置200とに情報を送受信可能に接続されており、それぞれの入金精算装置100またはユニット装置200から情報記憶媒体10に記憶される追い金情報を受信すると、それぞれの情報記憶媒体10に対応付けて追い金情報を管理することになる。
【0033】
[遊技システムのブロック図]
次に、遊技システム1の機能的構成について説明する。図2は、本発明の遊技システム1の機能的構成を示すブロック図の一例である。
【0034】
図2に示すように、入金精算装置100は、カメラ101と、入金精算表示部110と、操作部120と、金銭情報入力部130と、媒体挿入排出駆動部140と、入金精算制御部150と、第1通信部180とを備えている。
【0035】
入金精算表示部110は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像を表示する表示装置からなり、タッチパネル102の一部を構成している。入金精算表示部110は、詳しくは後述するが、情報記憶媒体10に金銭情報を入金させるための入金操作画像を表示したり、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を返金するための精算操作画像を表示したりする。
【0036】
操作部120は、静電容量方式や抵抗膜方式等のタッチセンサからなり、タッチパネル102の一部を構成している。操作部120は、遊技店の管理者やユーザ等の操作を受け付け可能である。また、操作部120は、入金操作部121と精算操作部122とを備えている。
【0037】
入金操作部121は、入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶させるユーザの入金操作を受け付け可能な操作部である。
【0038】
精算操作部122は、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を返金させるユーザの精算操作を受け付け可能な操作部である。
【0039】
なお、本実施形態においては、入金精算表示部110と操作部120とをまとめてタッチパネル102として構成したが、操作部120を押圧式のマイクロスイッチ等で構成し、入金精算表示部110と操作部120とを分けて構成してもよい。
【0040】
金銭情報入力部130は、紙幣投入口103から投入された紙幣を識別して金銭情報を入金するビルバリユニットや、電子情報読込部104から読み込んだ電子マネーを識別して金銭情報を入金するコードリーダからなり、金銭情報を識別して入金する。
【0041】
なお、本実施形態においては、金銭情報入力部130は、電子マネーが入金可能となるようにコードリーダを備えて構成したが、コードリーダを備えずに、紙幣のみが入金可能となるようにビルバリユニットのみから構成してもよい。
【0042】
媒体挿入排出駆動部140は、モータやベルトコンベアからなり、情報記憶媒体挿入排出口105に挿入された情報記憶媒体10を入金精算装置100の内部に引き込んだり、入金精算装置100の内部から情報記憶媒体10を排出したりする。
【0043】
入金精算制御部150は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのプロセッサからなり、入金精算装置100に関する各種制御を行う。また、入金精算制御部150は、入金制御部160と精算制御部170と初期設定部171とを備えている。
【0044】
入金制御部160は、金銭情報入力部130により入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶する制御を行う。
【0045】
また、入金制御部160は、金銭情報入力部130により入金した金銭情報に対して変換条件が成立しているか否かを判定し、変換条件が成立していない場合には金銭情報を預り金情報と識別して記憶し、変換条件が成立している場合には金銭情報を追い金情報と識別して記憶する。
【0046】
ここで、本実施形態においては、「変換条件」の成立として、予め定められた上限金額(例えば1万円)を超えた金銭情報であることを設定している。すなわち、入金した金銭情報に対して、予め定められた上限金額までを預り金情報として識別し、入金した金銭情報が上限金額を超えた場合に、超えた金銭情報を追い金情報として識別する。これにより、過度に金銭を消費しないように遊技機2への依存対策を図ることができる。
【0047】
なお、本実施形態においては、変換条件の成立として予め定められた上限金額を超えた金銭情報であることを設定したが、ユーザの特定操作(例えば、追い金情報の選択)を変換条件の成立として、ユーザの特定操作がないときには金銭情報を預り金情報と識別し、ユーザの特定操作があるときには金銭情報を追い金情報と識別するように構成してもよい。さらには、金銭情報入力部130により入金した金銭情報の種別を変換条件の成立として、紙幣を契機とする金銭情報である場合には預り金情報と識別し、電子マネーを契機とする金銭情報である場合には追い金情報と識別するように構成してもよい。
【0048】
また、「預り金情報」とは、第1有効期限が設定された金銭情報であり、遊技機2に使用するために限定された金銭情報である。「追い金情報」とは、第2有効期限が設定された金銭情報であり、遊技機2に使用することに限定されない金銭情報である。
【0049】
本実施形態においては、預り金情報の第1有効期限は「当日」に設定されており、追い金情報の第2有効期限は第1有効期限より長い期間である「30日」に設定されている。なお、第1有効期限及び第2有効期限の期間は、適宜設計変更自由である。さらには、本実施形態においては、第2有効期限は第1有効期限よりも長い期間に設定したが、同じ期間(例えば当日)に設定してもよい。
【0050】
精算制御部170は、情報記憶媒体挿入排出口105により受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている預り金情報及び追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報を返金する制御を行う。
【0051】
初期設定部171は、入金精算装置100の電源投入時における遊技店の管理者等の初期設定操作により特定の選択が行われたときには、預り金情報及び追い金情報を一括して返金するための一括精算操作、預り金情報のみを返金するための預り金精算操作及び追い金情報のみを返金するための追い金精算操作からなる複数の精算操作を精算操作部122に受け付け可能とさせる第1選択設定処理を行う。また、初期設定部171は、管理者等の初期設定操作により特定の選択が行われなかったときには、預り金精算操作及び追い金精算操作を精算操作部122に受け付けさせず、一括精算操作のみの精算操作を精算操作部122に受け付け可能とさせる第2選択設定処理を行う。
【0052】
第1通信部180は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500との間で情報を送受信可能にするために必要な各種通信モジュールからなる。
【0053】
また、図2に示すように、ユニット装置200は、ユニット表示部210と、ユニット操作部220と、媒体挿入排出駆動部230と、ユニット制御部240と、第2通信部250とを備えている。
【0054】
ユニット表示部210は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像を表示する表示装置からなり、ユニットタッチパネル201の一部を構成している。ユニット表示部210は、詳しくは後述するが、遊技機2に遊技媒体を貸し出させるための貸出操作画像を表示したり、情報記憶媒体10を排出して返却させるための返却操作画像を表示したりする。
【0055】
ユニット操作部220は、静電容量方式や抵抗膜方式等のタッチセンサからなり、ユニットタッチパネル201の一部を構成している。ユニット操作部220は、遊技機2に遊技媒体を貸し出させるユーザの貸出操作や情報記憶媒体10を排出させる返却操作を受け付け可能である。
【0056】
なお、本実施形態においては、ユニット表示部210とユニット操作部220とをまとめてユニットタッチパネル201として構成したが、ユニット操作部220を押圧式のマイクロスイッチ等で構成し、ユニット表示部210とユニット操作部220とを分けて構成してもよい。
【0057】
媒体挿入排出駆動部230は、モータやベルトコンベアからなり、ユニット挿入排出口202に挿入された情報記憶媒体10をユニット装置200の内部に引き込んだり、ユニット装置200の内部から情報記憶媒体10を排出したりする。
【0058】
ユニット制御部240は、CPU、ROM、RAMなどのプロセッサからなり、ユニット装置200に関する各種制御を行う。また、ユニット制御部240は、貸出制御部241と、補充制御部242と、持ち玉登録制御部243とを備えている。
【0059】
貸出制御部241は、ユニット操作部220が貸出操作を受け付けたときに、遊技機2に遊技媒体を貸し出させる貸出指示を行い、遊技機2で遊技媒体の貸し出しが行われると、情報記憶媒体10に記憶されている預り金情報から消費金銭情報(例えば、500円)を減算して更新する制御を行う。
【0060】
補充制御部242は、情報記憶媒体10に記憶されている追い金情報を預り金情報に変換して、預り金情報を補充する制御を行う。
【0061】
持ち玉登録制御部243は、遊技機2から遊技媒体の計数量を示す計数情報を受信すると、遊技媒体の計数量である持ち玉情報を情報記憶媒体10に記憶する制御を行う。
【0062】
第2通信部250は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500との間で情報を送受信可能にするために必要な各種通信モジュールからなる。
【0063】
預り金サーバ400及び追い金サーバ500は、CPU、ROM、RAMなどのプロセッサと、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SDD)、光ディスクドライブ、磁気テープ装置等の大容量の記憶装置と、ネットワークとの情報の通信を行う通信部とを少なくとも備えている。
【0064】
預り金サーバ400は、入金精算装置100またはユニット装置200から情報記憶媒体10に記憶される預り金情報を受信すると、ユーザの固有情報等に対応付けられた預り金情報を更新し、更新した預り金情報を大容量の記憶装置からなるデータベースにユーザの固有情報等と対応付けて記憶する。さらに、預り金サーバ400は、追い金サーバ500からも預り金情報を受信可能に構成されており、追い金サーバ500から預り金情報を受信した場合にも、ユーザの固有情報等に対応付けられた預り金情報を更新したりする。
【0065】
追い金サーバ500は、入金精算装置100またはユニット装置200から情報記憶媒体10に記憶される追い金情報を受信すると、ユーザの固有情報等に対応付けられた追い金情報を更新し、更新した追い金情報を大容量の記憶装置からなるデータベースにユーザの固有情報等と対応付けて記憶する。さらに、追い金サーバ500は、ユニット装置200から預り金情報を補充するための追い金補充情報を受信すると、追い金情報を預り金情報として預り金サーバ400に送信し、ユーザの固有情報等に対応付けられた追い金情報を更新したりする。
【0066】
遊技機2は、CPU、ROM、RAMなどのプロセッサと、画像やリールを表示したりする遊技表示部と、発射ハンドルやスタートレバー、ストップボタン等の遊技の操作を行うための遊技操作部とを少なくとも備えている。
【0067】
また、いわゆるスマートパチンコ、スマートパチスロと称される遊技機2は、遊技に使用される遊技媒体を貸し出す貸出制御部と、遊技媒体を計数する計数する遊技媒体計数部と、遊技媒体計数部により計数されている遊技媒体の計数量を表示する計数量表示部と、遊技媒体計数部により計数されている遊技媒体の計数量をユニット装置200に転送する転送操作部(転送ボタン)とを備えている。
【0068】
[遊技システムのシーケンス図]
次に、遊技システム1の処理遷移について説明する。図3図4及び図5は、本発明の遊技システム1の処理遷移を示すシーケンス図の一例である。
【0069】
図3図5のシーケンス図においては、左列から順番に入金精算装置100、預り金サーバ400、追い金サーバ500、ユニット装置200、遊技機2の処理を示している。また、図3図5に示す入金精算装置100及びユニット装置200の各処理は、後述する図6図14における代表的な処理を概念的にまとめて記載したものであり、それぞれの詳細については後述して説明する。
【0070】
図3は、本発明の遊技システム1の処理遷移1を示すシーケンス図の一例である。図3は、入金精算装置100に金銭情報が入金されてから、金銭情報が記憶された情報記憶媒体10が入金精算装置100から排出され、その後、ユニット装置200に情報記憶媒体10を挿入して貸出操作を行い、遊技機2に遊技媒体の貸し出しを行わせる処理遷移1を示している。
【0071】
図3に示すように、ユーザが紙幣等の金銭情報を入金精算装置100に入金すると、入金精算装置100は、後述する入金制御処理を開始する(ステップS1)。
【0072】
入金精算装置100は、入金制御処理として、まず入金した金銭情報が預り金情報であるのか追い金情報かを識別する。
【0073】
そして、入金精算装置100は、入金した金銭情報が預り金情報であると識別した場合には、預り金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
預り金サーバ400は、入金精算装置100から預り金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金情報をユーザの固有情報等に対応付けて預り金サーバ400のデータベースに登録し、預り金情報を登録したことを通知するための登録通知情報を入金精算装置100に送信する預り金情報登録処理を行う(ステップS2)。
【0074】
また、入金精算装置100は、入金した金銭情報が追い金情報であると識別した場合には、追い金情報及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
追い金サーバ500は、入金精算装置100から追い金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、追い金情報をユーザの固有情報等に対応付けて追い金サーバ500のデータベースに登録し、追い金情報を登録したことを通知するための登録通知情報を入金精算装置100に送信する追い金情報登録処理を行う(ステップS3)。
【0075】
入金精算装置100は、預り金サーバ400または追い金サーバ500から登録通知情報を受信すると、情報記憶媒体10に金銭情報を記憶する(ステップS4)。具体的には、入金精算装置100は、預り金サーバ400から登録通知情報を受信すると、情報記憶媒体10に預り金情報を記憶し、追い金サーバ500から登録通知情報を受信すると、情報記憶媒体10に追い金情報を記憶する。
【0076】
そして、入金精算装置100は、情報記憶媒体10に金銭情報を記憶すると、情報記憶媒体10を情報記憶媒体挿入排出口105から排出する排出処理を行う(ステップS5)。
【0077】
ユーザが入金精算装置100から排出された情報記憶媒体10をユニット装置200に挿入すると、ユニット装置200は、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報(預り金情報及び追い金情報)をユニット装置200のRAMに記憶する情報記憶処理を行う(ステップS6)。
【0078】
そして、ユニット装置200が受け入れた情報記憶媒体10に少なくとも預り金情報が記憶されている場合において、ユーザがユニット装置200に対して貸出操作を行うと、後述する預り金貸出制御処理を開始する(ステップS7)。
【0079】
ユニット装置200は、預り金貸出制御処理として、まずユニット装置200のRAMに記憶した預り金情報から消費金銭情報(例えば、500円)を減算することにより預り金情報を更新し、更新した預り金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
【0080】
預り金サーバ400は、ユニット装置200から預り金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、受信したユーザの固有情報に対応しており、預り金サーバ400のデータベースに登録された預り金情報を更新し、預り金情報を更新したことを通知するための更新通知情報及びユーザの固有情報等をユニット装置200に送信する預り金情報更新処理を行う(ステップS8)。
【0081】
ユニット装置200は、預り金貸出制御処理として、預り金サーバ400から更新通知情報を受信すると、遊技媒体を貸し出させることを指示する貸出指示信号を遊技機2に送信する。
【0082】
遊技機2は、ユニット装置200から貸出指示信号を受信すると、遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体の貸し出しが完了すると、ユニット装置200に貸出完了信号を送信する貸出処理を行う(ステップS9)。
【0083】
ユニット装置200は、預り金貸出制御処理として、遊技機2から貸出完了信号を受信すると、ユニット装置200のRAMに登録されている預り金情報を情報記憶媒体10に記憶する(ステップS10)。
【0084】
このように、情報記憶媒体10に少なくとも預り金情報が記憶されている場合において、ユニット装置200において貸出操作が行われると、預り金貸出制御処理として、預り金情報に基づいて遊技媒体の貸し出しを行う預り金貸出制御が行われることになる。
【0085】
図4は、本発明の遊技システムの処理遷移2を示すシーケンス図の一例である。図4は、ユニット装置200に挿入された情報記憶媒体10に預り金情報は記憶されていないが追い金情報が記憶されている場合において、ユニット装置200に対して貸出操作を行った後の処理遷移2を示している。
【0086】
図4に示すように、ユニット装置200が受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報は記憶されていないが追い金情報が記憶されている場合において、ユーザがユニット装置200に対して貸出操作を行うと、補充制御処理を開始する(ステップS11)。
【0087】
ユニット装置200は、補充制御処理として、まず追い金情報を預り金情報に変換して、預り金情報を補充する(ステップS12)。具体的には、ユニット装置200のRAMの追い金情報記憶領域に記憶された追い金情報を預り金情報記憶領域に移動させて記憶した後、追い金情報記憶領域に記憶されていた追い金情報をクリアすることにより、追い金情報の全部を預り金情報に変換して預り金情報を補充する。そして、ユニット装置200は、預り金情報を補充した後、追い金サーバ500に預り金情報の補充を指令する補充指令情報、預り金情報に補充した追い金情報を示す補充金情報、更新された追い金情報(=0)及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
【0088】
なお、本実施形態においては、追い金情報の全部を預り金情報に変換して、預り金情報を補充するように構成されているが、追い金情報の一部を預り金情報に変換して、預り金情報を補充するように構成してもよい。
【0089】
追い金サーバ500は、ユニット装置200から補充指令情報、補充金情報、追い金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金サーバ400に補充した預り金情報を記憶させるため、補充金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する預り金補充指令処理を行う(ステップS13)。
【0090】
預り金サーバ400は、追い金サーバ500から補充金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、受信した補充金情報を預り金情報として、ユーザの固有情報に対応付けられており、預り金サーバ400のデータベースに登録された預り金情報を更新し、追い金サーバ500に更新通知情報及びユーザの固有情報等を送信する預り金情報更新処理を行う(ステップS14)。
【0091】
追い金サーバ500は、預り金サーバ400から更新通知情報及びユーザの固有情報等を受信すると、ユニット装置200から受信した追い金情報(=0)を、ユーザの固有情報に対応付けられており、追い金サーバ500のデータベースに登録された追い金情報として更新し、ユニット装置200に補充完了情報及びユーザの固有情報等を送信する追い金情報更新処理を行う(ステップS15)。
【0092】
ユニット装置200は、補充制御処理として、追い金サーバ500から補充完了情報及びユーザの固有情報等を受信すると、ユニット装置200のRAMに記憶されている預り金情報及び追い金情報を情報記憶媒体10に記憶する(ステップS16)。
【0093】
そして、補充制御処理が終了すると、図3において上述したように、預り金貸出制御処理が開始される(ステップS7~ステップS10)。
【0094】
このように、情報記憶媒体10に預り金情報は記憶されていないが追い金情報が記憶されている場合において、ユニット装置200において貸出操作が行われると、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充する補充制御処理を行った後、補充された預り金情報に基づいて遊技媒体の貸し出しを行う預り金貸出制御が行われることになる。
【0095】
このため、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されていない場合であっても、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されているときと同じ貸出操作により、追い金情報が預り金情報として補充され、補充された預り金情報に基づいて遊技媒体の貸し出しが行われるので、複数の操作を行うことなく、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0096】
なお、本実施形態においては、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充するための操作は、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されているときと同じ貸出操作となるように構成したが、貸出操作とは異なる補充操作が行われることによって、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充するように構成してもよい。このように構成する場合には、補充操作が行われると、上述したステップS11~ステップS16の処理を実行可能とし、貸出操作が行われると、上述したステップS7~ステップS10の処理を実行可能とすればよい。
【0097】
図5は、本発明の遊技システムの処理遷移3を示すシーケンス図の一例である。図5は、遊技機2において遊技を終了して、ユニット装置200から情報記憶媒体10が排出され、その後、入金精算装置100に情報記憶媒体10を挿入して精算操作を行い、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報が返金されるまでの処理遷移3を示している。
【0098】
図5に示すように、遊技機2は遊技媒体を計数する計数処理を行っている(ステップS21)。そして、遊技を終了するために、ユーザが遊技機2に対して転送操作部(転送ボタン)の操作を行うと、遊技機2は、遊技媒体の計数量を示す計数情報をユニット装置200に送信する。
【0099】
ユニット装置200は、遊技機2から計数情報を受信すると、遊技媒体の計数量である持ち玉情報を情報記憶媒体10に記憶する持ち玉情報登録処理を行う(ステップS22)。
【0100】
ユーザがユニット装置200に対して返却操作を行うと、ユニット装置200は、情報記憶媒体10を排出して、情報記憶媒体10をユーザに返却する(ステップS23)。
【0101】
ここで、ユニット装置200から排出された情報記憶媒体10には、預り金情報及び追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されているものとする。
【0102】
ユーザがユニット装置200から排出された情報記憶媒体10を入金精算装置100に挿入すると、入金精算装置100は、後述する精算制御処理を開始する(ステップS24)。
【0103】
入金精算装置100は、精算制御処理として、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を紙幣や硬貨に換金し、換金した紙幣を紙幣返却口106から返金したり、換金した硬貨を硬貨返却口107から返金したりすることによって、現金を返金する。
【0104】
なお、本実施形態の精算制御処理においては、金銭情報を紙幣等の現金に換金し、換金した現金を返金するように構成したが、金銭情報を電子マネーに変換して変換した電子マネーを返金可能に構成してもよい。金銭情報を電子マネーとして返金可能に構成する場合には、入金精算表示部110において金銭情報が含まれたコード情報を表示したり、ユーザの携帯端末と無線通信可能な通信端末を備え、通信端末からユーザの携帯端末に金銭情報を送信可能にしたりするように構成すればよい。
【0105】
なお、上述したシーケンス図における入金精算装置100、預り金サーバ400、追い金サーバ500、ユニット装置200、遊技機2の各処理は、全ての処理を示したものではなく、この他にも多数の機能を果たすための処理が行われている。
【0106】
[入金精算装置の制御処理]
次に、上述した入金精算装置100の制御処理の詳細について説明する。図6は、本発明の入金精算装置100の制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0107】
入金精算装置100に電源が投入されると、ステップS101において、入金精算制御部150は、入金精算装置100のRAMやレジスタ等を初期化する初期化処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS102に処理を移す。
【0108】
ステップS102において、入金精算制御部150は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けたか否かを判定する。
入金精算制御部150は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けたと判定した場合には、初期設定を行うためにステップS103に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けていないと判定した場合には、初期設定を行わずにステップS106に処理を移す。
【0109】
ステップS103において、入金精算制御部150は、上限金額の初期設定処理を行う。上限金額の初期設定処理としては、遊技店の管理者等の操作により、預り金情報として識別される上限金額が設定される。
この処理を終了すると、ステップS104に処理を移す。
【0110】
ステップS104において、入金精算制御部150は、精算方法の初期設定処理を行う。精算方法の初期設定処理としては、遊技店の管理者等の操作により特定の選択が行われたときには、入金精算表示部110に表示させる精算操作画像として、一括精算操作、預り金精算操作及び追い金精算操作からなる複数の精算操作の画像を表示させる第1選択設定処理を行う。また、遊技店の管理者等の操作により特定の選択が行われなかったときには、預り金精算操作及び追い金精算操作の画像を表示させず、一括精算操作の画像を表示させる第2選択設定処理を行う。
遊技店の管理者等の操作により第1選択設定処理が行われると、一括精算操作、預り金精算操作及び追い金精算操作からなる複数の精算操作が精算操作部122に受け付け可能となり、遊技店の管理者等の操作により第2選択設定処理が行われると、一括精算操作のみが精算操作部122に受け付け可能となる。
この処理を終了すると、ステップS105に処理を移す。
【0111】
ステップS105において、入金精算制御部150は、その他の初期設定処理を行う。その他の初期設定処理としては、入金精算表示部110の表示画面の設定や電子マネーの受け入れ等の設定等を行う。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を移す。
【0112】
ステップS106において、入金精算制御部150は、入金精算表示部110に受付画面を表示させる受付表示処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS107に処理を移す。
【0113】
ステップS107において、入金精算制御部150は、入金操作部121または精算操作部122からユーザの操作を受け付けたか否かを判定する。
入金精算制御部150は、ユーザの操作を受け付けたと判定した場合には、ステップS108に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、ユーザの操作を受け付けていないと判定した場合には、ステップS120に処理を移す。
【0114】
ステップS108において、入金精算制御部150は、受け付けたユーザの操作が入金操作であるか否かを判定する。
入金精算制御部150は、入金操作であると判定した場合には、ステップS109に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、入金操作でないと判定した場合には、ステップS113に処理を移す。
【0115】
ステップS109において、入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れたか否かを判定する。
入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れたと判定した場合には、ステップS110に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れていないと判定した場合には、ステップS112に処理を移す。
【0116】
ステップS110において、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報のいずれかの金銭情報が記憶されているか否かを判定する。すなわち、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存しているか否かを判定する。
入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していると判定した場合には、ステップS111に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していないと判定した場合には、ステップS112に処理を移す。
【0117】
ステップS111において、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10を情報記憶媒体挿入排出口105から排出する排出処理を行う。これにより、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存している場合には、新たな金銭情報を情報記憶媒体10に記憶させることが規制される。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を戻す。
【0118】
このように、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存している場合に新たな金銭情報を情報記憶媒体10に記憶させることが規制されるので、既に記憶されている金銭情報と新たに記憶する金銭情報を識別する処理を行わなくて済み(例えば、それぞれの入金日時を管理しなくて済み)、制御負担の軽減や、金銭情報を記憶する預り金サーバ400及び追い金サーバ500の管理負担の軽減を図ることができる。
【0119】
ステップS112において、入金精算制御部150は、金銭情報入力部130により入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶するための入金制御処理を行う。この入金制御処理については、詳しくは図7を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を戻す。
【0120】
ステップS113において、入金精算制御部150は、受け付けたユーザの操作が精算操作である場合に、情報記憶媒体10を受け入れたか否かを判定する。
入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れたと判定した場合には、ステップS114に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れていないと判定した場合には、情報記憶媒体10を受け入れるまで待機する。
【0121】
ステップS114において、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている金銭情報を返金する精算制御処理を行う。この精算制御処理については、詳しくは図8を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を戻す。
【0122】
ステップS120において、入金精算制御部150は、ユーザの操作の受け付けていない場合に、情報記憶媒体10を受け入れたか否かを判定する。
入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れたと判定した場合には、ステップS121に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、情報記憶媒体10を受け入れていないと判定した場合には、ステップS106に処理を戻す。
【0123】
ステップS121において、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報のいずれかの金銭情報が記憶されているか否かを判定する。すなわち、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存しているか否かを判定する。
入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していると判定した場合には、ステップS122に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していないと判定した場合には、ステップS123に処理を移す。
【0124】
ステップS122において、入金精算制御部150は、受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている金銭情報を返金する精算制御処理を行う。この精算制御処理については、詳しくは図8を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を戻す。
【0125】
ステップS123において、入金精算制御部150は、金銭情報入力部130により入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶するための入金制御処理を行う。この入金制御処理については、詳しくは図7を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS106に処理を戻す。
【0126】
[入金精算装置の入金制御処理]
次に、上述した図6のステップS112及びステップS123で行われる入金制御処理の詳細について説明する。図7は、本発明の入金精算装置100の入金制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0127】
また、入金精算装置100における入金制御処理は、入金精算制御部150のうち入金制御部160により行われるものでもある。
【0128】
ステップS150において、入金制御部160は、入金精算表示部110に入金画面を表示させる入金表示処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS151に処理を移す。
【0129】
ステップS151において、入金制御部160は、ユーザの固有情報を取得する固有情報取得処理を行う。この固有情報取得処理では、情報記憶媒体10を受け入れている場合と、情報記憶媒体10を受け入れていない場合とで異なる固有情報の取得処理が行われることになる。
【0130】
ここで、入金制御処理において受け入れている情報記憶媒体10とは、情報記憶媒体10に金銭情報が記憶されておらず(ステップS110等参照)、回収されていないユーザが保有していた情報記憶媒体10(後述するステップS182等参照)であることから、会員カードに相当する特定の情報記憶媒体10aであることになる。
【0131】
固有情報取得処理において、特定の情報記憶媒体10aを受け入れている場合には、受け入れた特定の情報記憶媒体10aに登録されたユーザの固有情報を取得し、取得したユーザの固有情報を入金精算装置100のRAMに記憶する。すなわち、いわゆる会員カードからユーザの固有情報を取得することになる。
この処理を終了すると、ステップS152に処理を戻す。
【0132】
また、固有情報取得処理において、特定の情報記憶媒体10aを受け入れていない場合には、カメラ101によって撮影したユーザの画像からユーザの固有情報を生成し、生成したユーザの固有情報を入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS152に処理を戻す。
【0133】
本実施形態においては、特定の情報記憶媒体10aを受け入れていない場合には、カメラ101によってユーザが立ち止まって入金精算装置100に金銭情報を入金させているときのユーザの画像が撮影されることから、ユーザの動きによるブレ等が発生し難く、正確なユーザの画像を取得しやすい。
【0134】
ステップS152において、入金制御部160は、すべての金銭情報の入金が完了したか否かを判定する。具体的には、金銭情報が金銭情報入力部130に入金されてから所定の入金有効時間(例えば5秒)が経過したか、または、操作部120によりユーザから入金完了の操作を受け付けたか否かを判定する。
入金制御部160は、すべての金銭情報の入金が完了したと判定した場合には、ステップS153に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、すべての金銭情報の入金が完了していないと判定した場合には、すべての金銭情報の入金が完了するまで待機する。
【0135】
ステップS153において、入金制御部160は、入金した金銭情報が予め定められた上限金額以内であるか否かを判定する。
入金制御部160は、入金した金銭情報が上限金額以内であると判定した場合には、ステップS154に処理を移す。一方、入金制御部160は、入金した金銭情報が上限金額以内でないと判定した場合には、ステップS158に処理を移す。
【0136】
ステップS154において、入金制御部160は、入金した金銭情報を預り金情報として入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS155に処理を移す。
【0137】
ステップS155において、入金制御部160は、預り金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
この処理を終了すると、ステップS156に処理を移す。
【0138】
上述したように、預り金サーバ400は、入金精算装置100から預り金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金情報をユーザの固有情報等に対応付けて預り金サーバ400のデータベースに登録し、預り金情報を登録したことを通知するための登録通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0139】
ステップS156において、入金制御部160は、預り金サーバ400から登録通知情報を受信したか否かを判定する。
入金制御部160は、預り金サーバ400から登録通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS157に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、預り金サーバ400から登録通知情報を受信していないと判定した場合には、預り金サーバ400から登録通知情報を受信するまで待機する。
【0140】
ステップS157において、入金制御部160は、情報記憶媒体10に預り金情報等を記憶する。具体的には、入金制御部160は、入金精算装置100のRAMに記憶された預り金情報を情報記憶媒体10に記憶するとともに、預り金情報を情報記憶媒体10に記憶した日時を示す預り金入金日時情報を情報記憶媒体10に記憶する。さらに、特定の情報記憶媒体10aを受け入れていない場合には、固有情報取得処理により取得したユーザの固有情報を通常の情報記憶媒体10bに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS164に処理を移す。
【0141】
ステップS158において、入金制御部160は、入金した金銭情報のうち、上限金額までを預り金情報として入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS159に処理を移す。
【0142】
ステップS159において、入金制御部160は、入金した金銭情報のうち、上限金額を超えた金銭情報を追い金情報として入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS160に処理を移す。
【0143】
ステップS160において、入金制御部160は、預り金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
この処理を終了すると、ステップS161に処理を移す。
【0144】
上述したように、預り金サーバ400は、入金精算装置100から預り金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金情報をユーザの固有情報等に対応付けて預り金サーバ400のデータベースに登録し、預り金情報を登録したことを通知するための登録通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0145】
ステップS161において、入金制御部160は、追い金情報及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
この処理を終了すると、ステップS162に処理を移す。
【0146】
上述したように、追い金サーバ500も、入金精算装置100から追い金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、追い金情報をユーザの固有情報等に対応付けて追い金サーバ500のデータベースに登録し、追い金情報を登録したことを通知するための登録通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0147】
ステップS162において、入金制御部160は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から登録通知情報を受信したか否かを判定する。
入金制御部160は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から登録通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS163に処理を移す。一方、入金精算制御部150は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から登録通知情報を受信していないと判定した場合には、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から登録通知情報を受信するまで待機する。
【0148】
ステップS163において、入金制御部160は、情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報を記憶する。具体的には、入金制御部160は、入金精算装置100のRAMに記憶された預り金情報を情報記憶媒体10に記憶するとともに、預り金入金日時情報を情報記憶媒体10に記憶する。また、入金精算装置100のRAMに記憶された追い金情報を情報記憶媒体10に記憶するとともに、追い金情報を情報記憶媒体10に記憶した日時を示す追い金入金日時情報を情報記憶媒体10に記憶する。さらに、特定の情報記憶媒体10aを受け入れていない場合には、固有情報取得処理により取得したユーザの固有情報を通常の情報記憶媒体10bに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS164に処理を移す。
【0149】
ステップS164において、入金制御部160は、情報記憶媒体10を情報記憶媒体挿入排出口105から排出する排出処理を行う。この排出処理においては、入金制御処理の開始時に情報記憶媒体10を受け入れている場合には、会員カードに相当する特定の情報記憶媒体10aを排出し、入金制御処理の開始時に情報記憶媒体10を受け入れていない場合には、一般カードに相当する通常の情報記憶媒体10bを排出することになる。
この処理を終了すると、今回の入金制御処理を終了し、ステップS106(図6参照)に処理を戻す。
【0150】
[入金精算装置の精算制御処理]
次に、上述した図6のステップS114及びステップS122で行われる精算制御処理の詳細について説明する。図8は、本発明の入金精算装置の精算制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0151】
また、入金精算装置100における精算制御処理は、入金精算制御部150のうち精算制御部170により行われるものでもある。
【0152】
ステップS170において、入金制御部160は、入金精算表示部110に精算画面を表示させる精算表示処理を行う。この精算表示処理においては、上述したステップS104の精算方法の初期設定処理により、精算操作画像として、一括精算操作を選択する一括精算操作画像のみが表示されたり、一括精算操作画像、預り金精算操作を選択する預金精算操作画像、追い金精算操作を選択する追金精算操作画像が表示されたりする。
この処理を終了すると、ステップS171に処理を移す。
【0153】
ステップS171において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報のいずれかの金銭情報が記憶されているか否かを判定する。すなわち、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存しているか否かを判定する。
精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していると判定した場合には、ステップS172に処理を移す。一方、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していないと判定した場合には、ステップS178に処理を移す。
【0154】
ステップS172において、精算制御部170は、精算操作部122により受け付けた精算操作が預り金精算操作であるか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金精算操作であると判定した場合には、ステップS173に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金精算操作でないと判定した場合には、ステップS174に処理を移す。
【0155】
ステップS173において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている預り金情報のみを返金する預り金分割精算処理を行う。この預り金分割精算処理については、詳しくは図9を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS176に処理を移す。
【0156】
ステップS174において、精算制御部170は、精算操作部122により受け付けた精算操作が追い金精算操作であるか否かを判定する。
精算制御部170は、追い金精算操作であると判定した場合には、ステップS175に処理を移す。一方、精算制御部170は、追い金精算操作でないと判定した場合には、ステップS177に処理を移す。
【0157】
ステップS175において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている追い金情報のみを返金する追い金分割精算処理を行う。この追い金分割精算処理については、詳しくは図10を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS176に処理を移す。
【0158】
ステップS176において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報のいずれかの金銭情報が記憶されているか否かを判定する。すなわち、預り金分割精算処理または追い金分割精算処理によっても情報記憶媒体10に金銭情報が残存しているか否かを判定する。
精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していると判定した場合には、ステップS181に処理を移す。一方、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が残存していないと判定した場合には、ステップS178に処理を移す。
【0159】
ステップS177において、精算制御部170は、精算操作部122により受け付けた精算操作が預り金精算操作でもなく追い金精算操作でもない場合には、精算操作部122により受け付けた精算操作が一括精算操作であるとして、受け入れた情報記憶媒体10に記憶されている預り金情報及び追い金情報を返金する一括精算処理を行う。この一括精算処理については、詳しくは図11を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS178に処理を移す。
【0160】
また、上述したステップS104の精算方法の初期設定処理により第2選択設定処理が行われ、一括精算操作のみが受け付け可能であるときに、受け入れた情報記憶媒体10に預り金情報及び追い金情報の少なくともいずれかの金銭情報が記憶されている場合には、精算操作部122によって一括精算操作を受け付けずとも、ステップS177の一括精算処理が行われることになる。
これにより、受け入れた情報記憶媒体10に金銭情報が記憶されている場合には、ユーザからの精算操作がなくとも金銭情報を返金することがき、制御負担の軽減とともに、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0161】
ステップS178において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10が特定の情報記憶媒体10aであるか否かを判定する。すなわち、受け入れた情報記憶媒体10が会員カードであるか否かを判定する。
精算制御部170は、特定の情報記憶媒体10aであると判定した場合には、ステップS181に処理を移す。一方、精算制御部170は、特定の情報記憶媒体10aでないと判定した場合には、ステップS179に処理を移す。
【0162】
ステップS179において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に持ち玉情報が記憶されているか否かを判定する。
精算制御部170は、持ち玉情報が記憶されていると判定した場合には、ステップS181に処理を移す。一方、精算制御部170は、持ち玉情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS180に処理を移す。
【0163】
ステップS180において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10に異常がないか否かを判定する。
精算制御部170は、情報記憶媒体10に異常がないと判定した場合には、ステップS181に処理を移す。一方、精算制御部170は、情報記憶媒体10に異常があると判定した場合には、ステップS182に処理を移す。
【0164】
ステップS181において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10を情報記憶媒体挿入排出口105から排出する排出処理を行う。
この処理を終了すると、今回の精算制御処理を終了し、ステップS106(図6参照)に処理を戻す。
【0165】
ステップS182において、精算制御部170は、受け入れた通常の情報記憶媒体10bを図示しない回収部に回収する回収処理を行う。すなわち、金銭情報や持ち玉情報が記憶されていない正常な一般カードが回収される。
この処理を終了すると、今回の精算制御処理を終了し、ステップS106(図6参照)に処理を移す。
【0166】
[入金精算装置の預り金分割精算処理]
次に、上述した図8のステップS173で行われる預り金分割精算処理の詳細について説明する。図9は、本発明の入金精算装置100の預り金分割精算処理を示すフローチャートの一例である。
【0167】
ステップS173-1において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10から預り金情報及び預り金入金日時情報を取得して、入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS173-2に処理を移す。
【0168】
ステップS173-2において、精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内(当日期限内)であるか否かを判定する。具体的には、精算制御部170は、取得した預り金入金日時情報が第1有効期限内(当日期限内)であるか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内であると判定した場合には、ステップS173-3に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内でないと判定した場合には、今回の預り金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0169】
ステップS173-3において、精算制御部170は、預り金サーバ400から預り金情報を取得する。
この処理を終了すると、ステップS173-4に処理を移す。
【0170】
ステップS173-4において、精算制御部170は、情報記憶媒体10から取得した預り金情報と預り金サーバ400から取得した預り金情報とを比較し、預り金情報が一致するか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金情報が一致すると判定した場合には、ステップS173-5に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金情報が一致しないと判定した場合には、ステップS173-9に処理を移す。
【0171】
ステップS173-5において、精算制御部170は、預り金返金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
この処理を終了すると、ステップS173-6に処理を移す。
【0172】
ここで、預り金サーバ400は、入金精算装置100から預り金返金情報を受信すると、預り金サーバ400のデータベースに登録され、ユーザの固有情報等に対応付けられた預り金情報をクリアして、預り金情報をクリアしたことを通知するための精算通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0173】
ステップS173-6において、精算制御部170は、預り金サーバ400から精算通知情報を受信したか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金サーバ400から精算通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS173-7に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金サーバ400から精算通知情報を受信していないと判定した場合には、預り金サーバ400から精算通知情報を受信するまで待機する。
【0174】
ステップS173-7において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報を紙幣や硬貨に換金し、換金した紙幣を紙幣返却口106から返金したり、換金した硬貨を硬貨返却口107から返金したりして、すべての預り金情報を現金に換金して返金する。なお、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報を電子マネーに変換して、変換した電子マネーを返金可能に構成してもよい。
この処理を終了すると、ステップS173-8に処理を移す。
【0175】
ステップS173-8において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報及び預り金入金日時情報をクリアする。
この処理を終了すると、今回の預り金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0176】
ステップS173-9において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報が異常であることを報知するために、入金精算表示部110にエラー画像を表示させるエラー表示処理を行う。
この処理を終了すると、今回の預り金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0177】
なお、本実施形態の預り金分割精算処理において、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報を有効期限が長い追い金情報に変換して、変換した追い金情報のみを預り金情報として返金するように構成してもよい。
【0178】
[入金精算装置の追い金分割精算処理]
次に、上述した図8のステップS175で行われる追い金分割精算処理の詳細について説明する。図10は、本発明の入金精算装置100の追い金分割精算処理を示すフローチャートの一例である。
【0179】
ステップS175-1において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10から追い金情報及び追い金入金日時情報を取得して、入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS175-2に処理を移す。
【0180】
ステップS175-2において、精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内(30日以内)であるか否かを判定する。具体的には、精算制御部170は、取得した追い金入金日時情報が第2有効期限内(30日以内)であるか否かを判定する。
精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内であると判定した場合には、ステップS175-3に処理を移す。一方、精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内でないと判定した場合には、今回の追い金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0181】
ステップS175-3において、精算制御部170は、追い金サーバ500から追い金情報を取得する。
この処理を終了すると、ステップS175-4に処理を移す。
【0182】
ステップS175-4において、精算制御部170は、情報記憶媒体10から取得した追い金情報と預り金サーバ400から取得した追い金情報とを比較し、追い金情報が一致するか否かを判定する。
精算制御部170は、追い金情報が一致すると判定した場合には、ステップS175-5に処理を移す。一方、精算制御部170は、追い金情報が一致しないと判定した場合には、ステップS175-9に処理を移す。
【0183】
ステップS175-5において、精算制御部170は、追い金返金情報及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
この処理を終了すると、ステップS175-6に処理を移す。
【0184】
ここで、追い金サーバ500は、入金精算装置100から追い金返金情報を受信すると、追い金サーバ500のデータベースに登録され、ユーザの固有情報等に対応付けられた追い金情報をクリアして、追い金情報をクリアしたことを通知するための精算通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0185】
ステップS175-6において、精算制御部170は、追い金サーバ500から精算通知情報を受信したか否かを判定する。
精算制御部170は、追い金サーバ500から精算通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS175-7に処理を移す。一方、精算制御部170は、追い金サーバ500から精算通知情報を受信していないと判定した場合には、追い金サーバ500から精算通知情報を受信するまで待機する。
【0186】
ステップS175-7において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報を紙幣や硬貨に換金し、換金した紙幣を紙幣返却口106から返金したり、換金した硬貨を硬貨返却口107から返金したりして、すべての追い金情報を現金に換金して返金する。なお、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報を電子マネーに変換して、変換した電子マネーを返金可能に構成してもよい。
この処理を終了すると、ステップS175-8に処理を移す。
【0187】
ステップS175-8において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報及び追い金入金日時情報をクリアする。
この処理を終了すると、今回の追い金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0188】
ステップS175-9において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報が異常であることを報知するために、入金精算表示部110にエラー画像を表示させるエラー表示処理を行う。
この処理を終了すると、今回の追い金分割精算処理を終了し、ステップS176(図8参照)に処理を移す。
【0189】
[入金精算装置の一括精算処理]
次に、上述した図8のステップS177で行われる一括精算処理の詳細について説明する。図11は、本発明の入金精算装置100の一括精算処理を示すフローチャートの一例である。
【0190】
ステップS177-1において、精算制御部170は、受け入れた情報記憶媒体10から預り金情報、追い金情報、預り金入金日時情報及び追い金入金日時情報を取得して、入金精算装置100のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS177-2に処理を移す。
【0191】
ステップS177-2において、精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内であるか否かを判定する。具体的には、精算制御部170は、取得した預り金入金日時情報が第1有効期限内であるか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内であると判定した場合には、ステップS177-3に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金情報が第1有効期限内でないと判定した場合には、ステップS177-30に処理を移す。
【0192】
ステップS177-3において、精算制御部170は、預り金サーバ400から預り金情報を取得する。
この処理を終了すると、ステップS177-4に処理を移す。
【0193】
ステップS177-4において、精算制御部170は、追い金サーバ500から追い金情報を取得する。
この処理を終了すると、ステップS177-5に処理を移す。
【0194】
ステップS177-5において、精算制御部170は、情報記憶媒体10から取得した預り金情報及び追い金情報が、預り金サーバ400及び追い金サーバ500のサーバの金銭情報と一致するか否かを判定する。具体的には、情報記憶媒体10から取得した預り金情報が預り金サーバ400から取得した預り金情報と一致し、かつ、情報記憶媒体10から取得した追い金情報が追い金サーバ500から取得した追い金情報と一致するか否かを判定する。
精算制御部170は、情報記憶媒体10から取得した預り金情報及び追い金情報がサーバの金銭情報と一致すると判定した場合には、ステップS177-6に処理を移す。一方、精算制御部170は、情報記憶媒体10から取得した預り金情報及び追い金情報がサーバの金銭情報と一致しないと判定した場合には、ステップS177-20に処理を移す。
【0195】
ステップS177-6において、精算制御部170は、入金精算装置100のRAMに記憶された預り金情報を追い金情報に加算して、預り金情報を追い金情報に変換する。具体的には、入金精算装置100のRAMの預り金情報記憶領域に記憶された預り金情報を追い金情報記憶領域に加算した後、預り金情報記憶領域に記憶されていた預り金情報をクリアすることにより、預り金情報を追い金情報に変換する。
この処理を終了すると、ステップS177-7に処理を移す。
【0196】
ステップS177-7において、精算制御部170は、追い金返金情報及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
この処理を終了すると、ステップS177-8に処理を移す。
【0197】
上述したように、追い金サーバ500は、入金精算装置100から追い金返金情報を受信すると、追い金サーバ500のデータベースに登録され、ユーザの固有情報等に対応付けられた追い金情報をクリアして、精算通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0198】
ステップS177-8において、精算制御部170は、預り金返金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
この処理を終了すると、ステップS177-9に処理を移す。
【0199】
上述したように、預り金サーバ400は、入金精算装置100から預り金返金情報を受信すると、預り金サーバ400のデータベースに登録され、ユーザの固有情報等に対応付けられた預り金情報をクリアして、精算通知情報を入金精算装置100に送信する。
【0200】
ステップS177-9において、精算制御部170は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から精算通知情報を受信したか否かを判定する。
精算制御部170は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から精算通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS177-10に処理を移す。一方、精算制御部170は、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から精算通知情報を受信していないと判定した場合には、預り金サーバ400及び追い金サーバ500から精算通知情報を受信するまで待機する。
【0201】
ステップS177-10において、精算制御部170は、入金精算装置100のRAMの追い金情報記憶領域に記憶された追い金情報を紙幣や硬貨に換金し、換金した紙幣を紙幣返却口106から返金したり、換金した硬貨を硬貨返却口107から返金したりして、すべての追い金情報を現金に換金して返金する。なお、入金精算装置100のRAMの追い金情報記憶領域に記憶された追い金情報を電子マネーに変換して、変換した電子マネーを返金可能に構成してもよい。
この処理を終了すると、ステップS177-11に処理を移す。
【0202】
ステップS177-11において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報、追い金情報、預り金入金日時情報及び追い金入金日時情報をクリアする。
この処理を終了すると、今回の一括精算処理を終了し、ステップS178(図8参照)に処理を移す。
【0203】
ステップS177-20において、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報が異常であることを報知するために、入金精算表示部110にエラー画像を表示させるエラー表示処理を行う。
この処理を終了すると、今回の一括精算処理を終了し、ステップS178(図8参照)に処理を移す。
【0204】
ステップS177-30において、精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内であるか否かを判定する。具体的には、精算制御部170は、取得した追い金入金日時情報が第2有効期限内であるか否かを判定する。
精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内であると判定した場合には、ステップS177-31に処理を移す。一方、精算制御部170は、追い金情報が第2有効期限内でないと判定した場合には、今回の一括精算処理を終了し、ステップS178(図8参照)に処理を移す。
【0205】
ステップS177-31において、精算制御部170は、上述した追い金分割精算処理(図10参照)を行う。このため、精算方法の初期設定処理(ステップS104)により第2選択設定処理が行われ、一括精算操作のみが受け付け可能であったとしても、追い金情報が第2有効期限内であれば、追い金情報のみを返金することができる。
この処理を終了すると、今回の一括精算処理を終了し、ステップS178(図8参照)に処理を移す。
【0206】
このように、本実施形態の一括精算処理においては、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報及び追い金情報を一括して返金することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0207】
また、本実施形態の一括精算処理においては、預り金情報を追い金情報に変換して、すべての追い金情報を返金可能に構成されている(ステップS177-7、S177-10)。
これにより、一括精算処理において預り金情報と追い金情報とを個別に換金することなく、制御負担の軽減と返金の提供速度を向上させることができる。さらに、第1有効期限が設定された預り金情報を、第1有効期限よりも期間が長い第2有効期限が設定された追い金情報に変換していることから、様々な返金方法にもフレキシブルに対応可能となる。例えば、電子マネーとして返金する際には、追い金情報の有効期限が長いことから、有効的な電子マネーに換金することができる。
【0208】
[ユニット装置の制御処理]
次に、上述したユニット装置200の制御処理の詳細について説明する。図12は、本発明のユニット装置200の制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0209】
ユニット装置200に電源が投入されると、ステップS201において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMやレジスタ等を初期化する初期化処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS202に処理を移す。
【0210】
ステップS202において、ユニット制御部240は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けたか否かを判定する。
ユニット制御部240は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けたと判定した場合には、初期設定を行うためにステップS203に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、遊技店の管理者等の初期設定操作を受け付けていないと判定した場合には、初期設定を行わずにステップS204に処理を移す。
【0211】
ステップS203において、ユニット制御部240は、ユニット初期設定処理を行う。ユニット初期設定処理としては、遊技店の管理者等の操作により、1回の貸出操作において遊技媒体を貸し出すための消費金銭情報(例えば500円や100円)が設定される。
この処理を終了すると、ステップS204に処理を移す。
【0212】
ステップS204において、ユニット制御部240は、ユニット表示部210に待機画面を表示させる待機表示処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS205に処理を移す。
【0213】
ステップS205において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10を受け入れたか否かを判定する。
ユニット制御部240は、情報記憶媒体10を受け入れたと判定した場合には、ステップS206に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10を受け入れていないと判定した場合には、ステップS204に処理を戻し、情報記憶媒体10を受け入れるまで待機する。
【0214】
ステップS206において、ユニット制御部240は、受け入れた情報記憶媒体10から預り金情報、追い金情報、預り金入金日時情報、追い金入金日時情報、持ち玉情報、ユーザの固有情報を取得して、ユニット制御部240のRAMに記憶する情報記憶処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS207に処理を移す。
【0215】
ステップS207において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報、追い金情報及び持ち玉情報をユニット表示部210に表示させる情報表示処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS208に処理を移す。
【0216】
ステップS208において、ユニット制御部240は、ユニット操作部220が貸出操作を受け付けたか否かを判定する。
ユニット制御部240は、貸出操作を受け付けたと判定した場合には、ステップS209に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、貸出操作を受け付けていないと判定した場合には、ステップS210に処理を移す。
【0217】
ステップS209において、ユニット制御部240は、遊技機2に遊技媒体を貸し出させる貸出制御処理を行う。この貸出制御処理については、詳しくは図13を用いて後述する。
この処理を終了すると、ステップS210に処理を移す。
【0218】
ステップS210において、ユニット制御部240は、遊技機2から計数情報を受信したか否かを判定する。
ユニット制御部240は、計数情報を受信したと判定した場合には、ステップS211に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、計数情報を受信していないと判定した場合には、ステップS212に処理を移す。
【0219】
ステップS211において、ユニット制御部240は、受信した計数情報に対応しており、遊技媒体の計数量である持ち玉情報を情報記憶媒体10に記憶する。
この処理を終了すると、ステップS212に処理を移す。
【0220】
ステップS212において、ユニット制御部240は、ユニット操作部220が返却操作を受け付けたか否かを判定する。
ユニット制御部240は、返却操作を受け付けたと判定した場合には、ステップS213に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、返却操作を受け付けていないと判定した場合には、ステップS207に処理を戻す。
【0221】
ステップS213において、ユニット制御部240は、ユニット制御部240のRAMに記憶された登録情報をクリアする。具体的には、ユニット制御部240のRAMに記憶された預り金情報、追い金情報、預り金入金日時情報、追い金入金日時情報、持ち玉情報、後述する補充金情報、補充日時情報をクリアする。
この処理を終了すると、ステップS214に処理を移す。
【0222】
ステップS214において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10をユニット挿入排出口202から排出する排出処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS204に処理を戻す。
【0223】
[ユニット装置の貸出制御処理]
次に、上述した図12のステップS209で行われる貸出制御処理の詳細について説明する。図13は、本発明のユニット装置200の貸出制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0224】
ステップS221において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報が0より大きい(預り金情報>0である)か否かを判定する。
ユニット制御部240は、預り金情報>0であると判定した場合には、ステップS222に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、預り金情報>0でないと判定した場合には、ステップS223に処理を移す。
【0225】
ステップS222において、ユニット制御部240は、預り金情報に基づいて遊技媒体を貸し出させる預り金貸出制御処理を行う。この預り金貸出制御処理については、詳しくは図14を用いて後述する。
この処理を終了すると、今回の貸出制御処理を終了し、ステップS210(図12参照)に処理を移す。
【0226】
ステップS223において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が0より大きい(追い金情報>0である)か否かを判定する。
ユニット制御部240は、追い金情報>0であると判定した場合には、ステップS224に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、追い金情報>0でないと判定した場合には、今回の貸出制御処理を終了し、ステップS210(図12参照)に処理を移す。
【0227】
ステップS224において、ユニット制御部240は、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が当日の追い金情報であるか否かを判定する。具体的には、情報記憶媒体10に記憶された追い金入金日時情報が当日の情報であるか否かを判定する。
ユニット制御部240は、追い金情報が当日の追い金情報であると判定した場合には、ステップS225に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、追い金情報が当日の追い金情報でないと判定した場合には、今回の貸出制御処理を終了し、ステップS210(図12参照)に処理を移す。
【0228】
ステップS225において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMの追い金情報を預り金情報に変換して、預り金情報を補充する。具体的には、ユニット装置200のRAMの追い金情報記憶領域に記憶された追い金情報を預り金情報記憶領域に移動させて記憶した後、追い金情報記憶領域に記憶されていた追い金情報をクリアすることにより、追い金情報の全部を預り金情報に変換して預り金情報を補充する。
この処理を終了すると、ステップS226に処理を移す。
【0229】
なお、本実施形態においては、追い金情報の全部を預り金情報に変換して預り金情報を補充するように構成されているが、追い金情報の一部を預り金情報に変換して、預り金情報を補充するように構成してもよい。
【0230】
ステップS226において、ユニット制御部240は、預り金情報に補充した追い金情報を補充金情報としてユニット装置200のRAMに記憶する。さらに、預り金情報を補充した日時を示す補充日時情報をユニット装置200のRAMに記憶する。
この処理を終了すると、ステップS227に処理を移す。
【0231】
ステップS227において、ユニット制御部240は、追い金サーバ500に預り金情報の補充を指令する補充指令情報、補充金情報、更新された追い金情報(=0)及びユーザの固有情報等を追い金サーバ500に送信する。
この処理を終了すると、ステップS228に処理を移す。
【0232】
上述したように、追い金サーバ500は、ユニット装置200から補充指令情報、補充金情報、追い金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金サーバ400と情報の送受信を行い、預り金サーバ400に預り金情報を補充させるとともに、追い金サーバ500のデータベースに記憶された追い金情報を更新して、ユニット装置200に補充完了情報及びユーザの固有情報等を送信する。
【0233】
ステップS228において、ユニット制御部240は、追い金サーバ500から補充完了情報を受信したか否かを判定する。
ユニット制御部240は、は、追い金サーバ500から補充完了情報を受信したと判定した場合には、ステップS229に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、追い金サーバ500から補充完了情報を受信していないと判定した場合には、追い金サーバ500から補充完了情報を受信するまで待機する。
【0234】
ステップS229において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMに登録された補充金情報及び補充日時情報を情報記憶媒体10に記憶する。このように、情報記憶媒体10に補充金情報及び補充日時情報を記憶しておくのは、ネットワークのオフライン時において、事後的に補充した追い金情報を把握できるようにするためである。
この処理を終了すると、ステップS230に処理を移す。
【0235】
ステップS230において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMに記憶された預り金情報及び追い金情報を情報記憶媒体10に更新して記憶する。
この処理を終了すると、ステップS231に処理を移す。
【0236】
また、上述したステップS223~ステップS230の処理が、図4のシーケンス図における補充制御処理(ステップS11)に対応している。
【0237】
ステップS231において、ユニット制御部240は、上記ステップS222と同様に預り金貸出制御処理を行う。この預り金貸出制御処理については、詳しくは図14を用いて後述する。
この処理を終了すると、今回の貸出制御処理を終了し、ステップS210(図12参照)に処理を移す。
【0238】
このように、本実施形態の貸出制御処理(補充制御処理)においては、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されていない場合であっても、情報記憶媒体10に追い金情報が記憶されている場合には、貸出操作によって、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0239】
また、本実施形態の貸出制御処理(補充制御処理)においては、貸出操作によって預り金情報を補充した後には、補充された預り金情報に基づいて遊技媒体の貸し出し(預り金貸出制御処理)が行われるので、複数の操作を行うことなく、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0240】
さらに、本実施形態の貸出制御処理(補充制御処理)においては、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されている場合には、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充することが規制されている(ステップS221等)。
これにより、既に記憶されている預り金情報と補充した預り金情報とを識別する処理を行わなくて済み(例えば、それぞれの入金日時を管理しなくて済み)、制御負担の軽減や、預り金情報を記憶する預り金サーバ400等の管理負担の軽減を図ることができる。
【0241】
さらに、本実施形態の貸出制御処理(補充制御処理)においては、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が当日の追い金情報でない場合には、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充することが規制されている(ステップS224)。ただし、情報記憶媒体に記憶された追い金情報は、翌日以降も返金可能に構成されている(ステップS175-2等)。
これにより、当日の預り金情報及び追い金情報に基づいて、遊技店においてはホールコンピュータ等により当日の売り上げ管理(売上精算)をすることができ、売り上げ管理の利便性を保持することができる。すなわち、翌日に持ち越された追い金情報により預り金情報が補充され、遡及して過去の売り上げが変化することを防止することができる。
【0242】
なお、預り金情報を補充するための操作は、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されているときと同じ貸出操作となるように構成したが、貸出操作とは異なる補充操作が行われることによって、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充するように構成してもよい。
【0243】
[ユニット装置の預り金貸出制御処理]
次に、上述した図13のステップS222及びステップS231で行われる預り金貸出制御処理の詳細について説明する。図14は、本発明のユニット装置200の預り金貸出制御処理を示すフローチャートの一例である。
【0244】
ステップS241において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMに記憶された預り金情報から1回の貸出操作に対応する消費金銭情報(例えば500円や100円)を減算して、預り金情報を更新する預り金情報減算処理を行う。
この処理を終了すると、ステップS242に処理を移す。
【0245】
ステップS242において、ユニット制御部240は、更新した預り金情報及びユーザの固有情報等を預り金サーバ400に送信する。
この処理を終了すると、ステップS243に処理を移す。
【0246】
上述したように、預り金サーバ400は、ユニット装置200から預り金情報及びユーザの固有情報等を受信すると、預り金サーバ400のデータベースに登録された預り金情報を更新し、更新通知情報及びユーザの固有情報等をユニット装置200に送信する。
【0247】
ステップS243において、ユニット制御部240は、預り金サーバ400から更新通知情報を受信したか否かを判定する。
ユニット制御部240は、は、預り金サーバ400から更新通知情報を受信したと判定した場合には、ステップS244に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、預り金サーバ400から更新通知情報を受信していないと判定した場合には、預り金サーバ400から更新通知情報を受信するまで待機する。
【0248】
ステップS244において、ユニット制御部240は、遊技媒体を貸し出させることを指示する貸出指示信号を遊技機2に送信する。
【0249】
上述したように、遊技機2は、ユニット装置200から貸出指示信号を受信すると、遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体の貸し出しが完了すると、ユニット装置200に貸出完了信号を送信する。
【0250】
ステップS245において、ユニット制御部240は、遊技機2から貸出完了信号を受信したか否かを判定する。
ユニット制御部240は、遊技機2から貸出完了信号を受信したと判定した場合には、ステップS246に処理を移す。一方、ユニット制御部240は、遊技機2から貸出完了信号を受信していないと判定した場合には、遊技機2から貸出完了信号を受信するまで待機する。
【0251】
ステップS246において、ユニット制御部240は、ユニット装置200のRAMに記憶されている預り金情報を情報記憶媒体10に更新して記憶する。
この処理を終了すると、今回の預り金貸出制御処理を終了し、ステップS210(図12参照)に処理を移す。
【0252】
[情報記憶媒体の金銭情報の遷移]
次に、情報記憶媒体10に記憶される預り金情報及び追い金情報の金銭情報等の遷移について説明する。図15及び図16は、本発明の情報記憶媒体10に記憶される金銭情報の遷移を示す遷移図の一例である。
【0253】
図15及び図16の遷移図においては、情報記憶媒体10に記憶される情報として、預り金情報、預り金入金日時情報、追い金情報、追い金入金日時情報、補充金情報、補充日時情報、持ち玉情報及びユーザの固有情報が記憶可能となっている。なお、情報記憶媒体10に記憶される情報は、上記の情報に限定されず、情報記憶媒体10の固有情報(カード固有情報)や入金が行われた入金精算装置100の固有情報、貸出操作が行われたユニット装置200の固有情報等を記憶してもよい。
【0254】
図15は、本発明の情報記憶媒体10に記憶される金銭情報の遷移1を示す遷移図の一例である。図15は、入金精算装置100に金銭情報が入金されてから、金銭情報が記憶された情報記憶媒体10が入金精算装置100から排出され、その後、ユニット装置200に情報記憶媒体10を挿入して貸出操作を行わせているときの金銭情報の遷移1を示している。
【0255】
時系列1に示すように、ユーザが入金精算装置100に1万円の紙幣を入金すると、上限金額以内であることから1万円を預り金情報として、1万円の預り金情報と預り金情報の入金日時情報とを情報記憶媒体10に記憶する。また、特定の情報記憶媒体10aを受け入れている場合には、特定の情報記憶媒体10aにユーザの固有情報が登録されており、特定の情報記憶媒体10aを受け入れていない場合には、カメラ101によって撮影したユーザの画像からユーザの固有情報を生成し、生成したユーザの固有情報を通常の情報記憶媒体10bに記憶する。
【0256】
さらに、時系列2に示すように、ユーザが入金精算装置100に1万円の紙幣を追加で入金すると、上限金額を超えていることから1万円を追い金情報として、1万円の追い金情報と追い金情報の入金日時情報とを情報記憶媒体10に記憶する。
【0257】
そして、時系列3に示すように、ユーザは入金精算装置100から排出された情報記憶媒体10をユニット装置200に挿入する。
【0258】
次に、時系列4に示すように、ユーザがユニット装置200に対して貸出操作を行うと、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報から1回の貸出操作に対応する消費金銭情報(例えば500円)が減算されて更新される。
【0259】
時系列5に示すように、ユーザがユニット装置200に対して規定回数の貸出操作を行うと(例えば、貸出操作を19回行うと)、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報が無くなる。
【0260】
時系列6に示すように、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報が無くなったものの、追い金情報が記憶されている場合において、ユーザがユニット装置200に対して貸出操作を行うと、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が預り金情報に変換して補充される。ただし、預り金情報に変換される追い金情報は、当日に入金された追い金情報に限るものである。さらに、預り金情報に補充した追い金情報を補充金情報として、補充金情報と補充日時情報とを情報記憶媒体10に記憶する。
【0261】
その後、情報記憶媒体10に補充された預り金情報から1回の貸出操作に対応する消費金銭情報が減算されて更新される。
【0262】
上述したように、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充するための操作は、貸出操作に限られず、貸出操作と異なる補充操作が行われることによって、追い金情報を預り金情報に変換して預り金情報を補充するように構成してもよい。
【0263】
図16は、本発明の情報記憶媒体10に記憶される金銭情報の遷移2を示す遷移図の一例である。図16は、入金精算装置100に情報記憶媒体10を挿入して一括精算操作を行い、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報が返金されるときの金銭情報の遷移2を示している。
【0264】
時系列10に示すように、ユーザが預り金情報及び追い金情報が記憶された情報記憶媒体10を入金精算装置100に挿入する。
【0265】
次に、時系列11に示すように、ユーザが入金精算装置100に対して一括精算操作を行うと、預り金情報を追い金情報に変換し、変換した追い金情報を追い金情報に加算する。そして、変換した追い金情報が加算されたすべての追い金情報を返金する。
【0266】
また、情報記憶媒体10には、持ち玉情報が記憶されていることから、特定の情報記憶媒体10a、通常の情報記憶媒体10bであることに関わらず、情報記憶媒体10も返却される。
【0267】
[入金精算装置の表示画像]
上述した入金精算装置100の入金精算表示部110に表示される表示画像の一例について説明する。図17は、本発明の入金精算装置100の入金精算表示部110に表示される表示画像の一例である。
【0268】
図17(a)は、入金精算装置100の入金精算表示部110に表示される受付画面の一例である。
【0269】
図17(a)に示すように、受付画面においては、入金操作を選択する入金操作画像111と、精算操作を選択する精算操作画像112とが少なくとも表示されている。
【0270】
受付画面において、ユーザが入金操作画像111をタッチすることにより、入金精算装置100は入金制御処理が実行可能となり、後述する図17(b)に示す入金画面に移行する。また、受付画面において、ユーザが精算操作画像112をタッチすることにより、入金精算装置100は精算制御処理が実行可能となり、後述する図17(c)に示す精算画面に移行する。
【0271】
図17(b)は、入金精算装置100の入金精算表示部110に表示される入金画面の一例である。
【0272】
図17(b)に示すように、入金画面においては、入金した金銭情報を表示する入金額画像113と、入金完了の操作を選択する入金完了操作画像114とが少なくとも表示されている。
【0273】
入金画面において、ユーザが入金完了操作画像114をタッチするか、所定の入金有効時間(例えば5秒)が経過すると、入金精算装置100はすべての金銭情報の入金が完了したと判定することになる。
【0274】
図17(c)は、入金精算装置100の入金精算表示部110に表示される精算画面の一例である。
【0275】
図17(c)に示すように、精算画面においては、一括精算操作を選択する一括精算操作画像115と、預り金精算操作を選択する預金精算操作画像116と、追い金精算操作を選択する追金精算操作画像117とが少なくとも表示されている。
【0276】
精算画面において、ユーザが一括精算操作画像115をタッチすることにより、入金精算装置100は預り金情報及び追い金情報を一括して返金する一括精算処理が実行可能となる。また、ユーザが預金精算操作画像116をタッチすることにより、預り金情報のみを返金する預り金分割精算処理が実行可能となり、ユーザが追金精算操作画像117をタッチすることにより、追い金情報のみを返金する追い金分割精算処理が実行可能となる。
【0277】
また、上述したように初期設定部171により、一括精算操作のみを精算操作部122に受け付け可能とさせる第2選択設定処理が行われると、預金精算操作画像116と追金精算操作画像117との表示がされなくなる。
【0278】
[ユニット装置の表示画像]
上述したユニット装置200のユニット表示部210に表示される表示画像の一例について説明する。図18は、本発明のユニット装置200のユニット表示部210に表示される表示画像の一例である。
【0279】
図18に示すように、ユニット装置200が情報記憶媒体10を受け入れると、ユニット表示部210においては、消費金銭情報に関する情報を表示する貸出情報画像211と、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報、追い金情報及び持ち玉情報を表示するカード情報画像212と、貸出操作を選択する貸出操作画像213と、返却操作を選択する返却操作画像214と、持ち玉情報を遊技機2に転送する転送操作画像215とが少なくとも表示されている。
【0280】
ユーザが貸出操作画像213をタッチすることにより、遊技機2に遊技媒体を貸し出させる貸出制御処理が実行可能となる。また、ユーザが返却操作画像214をタッチすることにより、ユニット装置200は受け入れた情報記憶媒体10を排出する。また、ユーザが転送操作画像215をタッチすることにより、ユニット装置200は持ち玉情報を遊技機2に転送する。持ち玉情報を受信した遊技機2は、持ち玉情報に対応した遊技媒体の使用が可能となる。
【0281】
なお、遊技機2がスマートパチンコ、スマートパチスロと称される遊技機ではない場合には、ユニット装置200は、持ち玉情報を遊技機2に転送することはなく、転送操作画像215も表示されないことになる。
【0282】
以上のように、本実施形態の遊技システム1においては、金銭情報を入金し、入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶する制御を行う入金制御部160と、遊技機2に遊技媒体を貸し出す制御を行う貸出制御部241とを備え、入金制御部160は、入金した金銭情報に対し、予め定められた上限金額までを預り金情報として記憶し、入金した金銭情報が上限金額を超えたときには、超えた金銭情報を追い金情報として情報記憶媒体10に記憶し、貸出制御部241は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報に基づいて、遊技機2に遊技媒体を貸し出す制御を行う。これにより、利便性とともに、過度に金銭を消費しないように依存対策を図ることができる。
【0283】
また、本実施形態の入金精算装置100においては、入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶する入金制御部160と、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を返金する精算制御部170と、を備え、入金制御部160は、入金した金銭情報に対し、変換条件が成立していない場合には第1有効期限が設定された預り金情報として記憶し、変換条件が成立している場合には第2有効期限が設定された追い金情報として記憶し、精算制御部170は、情報記憶媒体10に預り金情報が記憶されている場合には、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報が第1有効期限内の情報であるときに預り金情報を返金し、情報記憶媒体10に追い金情報が記憶されている場合には、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が第2有効期限内の情報であるときに追い金情報を返金する。これにより、拡張性を高めた情報記憶媒体10の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことができる。
【0284】
[その他の変形例]
本実施形態においては、ユニット装置200は、金銭情報が入金できないように構成されているが(いわゆるビルバリレス)、紙幣を識別して金銭情報を入金するビルバリユニットを備え、金銭情報が入金可能に構成してもよい。ユニット装置200がビルバリユニットを備えて構成する場合には、ユニット装置200は、ユニット装置200に入金された金銭情報に対して、入金精算装置100の入金制御処理(図7参照)と同様に、変換条件の成立の有無に応じて入金された金銭情報を預り金情報または追い金情報に識別して、情報記憶媒体10に記憶すればよい。
【0285】
また、ユニット装置200がビルバリユニットを備えて構成する場合には、入金精算装置100が金銭情報入力部130を備えずに、遊技システム1においては、ユニット装置200のみから金銭情報が入金可能に構成してもよい。この場合には、遊技システム1において金銭情報を入金する入金装置は、ユニット装置200に相当することになる。
【0286】
また、本実施形態においては、ユーザからの貸出操作をユニット装置200におけるユニット操作部220から受け付け可能に構成した。しかしながら、ユーザからの貸出操作を遊技機2における貸出操作ボタンから受け付け可能に構成してもよい。
【0287】
また、本実施形態においては、ユーザが入金精算装置100に対して一括精算操作を行ったときに、入金精算装置100が預り金情報を追い金情報に変換するように構成した。しかしながら、第1有効期限が経過するときに、預り金情報を自動的に追い金情報に変換するように構成してもよい。このように構成する場合には、預り金サーバ400は、第1有効期限が経過するときに、追い金サーバ500と情報のやり取りを行い、預り金情報を追い金情報に変換して、変換した追い金情報を追い金サーバ500に記憶させる。そして、事後的に預り金サーバ400及び追い金サーバ500にアクセスした入金精算装置100が、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報及び追い金情報の更新を行うようにすればよい。
【0288】
また、本実施形態においては、情報記憶媒体10として、入金精算装置100及びユニット装置200に挿入可能な磁気カード、ICカード、ICメダル等を用いて構成した。しかしながら、情報記憶媒体10として、遊技システム1に対応する専用のアプリケーションソフトウェアをダウンロードした携帯端末(例えば、スマホ等)を用いて構成してもよい。
このように、情報記憶媒体10として携帯端末を用いて構成する場合には、入金精算装置100及びユニット装置200は、携帯端末と無線通信可能な無線通信部や、コード情報を表示可能なコード情報表示部、コード情報を読み込み可能なコードリーダを備えて構成すればよい。また、入金精算装置100及びユニット装置200は、専用のアプリケーションソフトウェアをダウンロードした携帯端末からユーザの固有情報を取得することができる。
【0289】
上述の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、特許請求の範囲を逸脱することなく本発明の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
【0290】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的でない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0291】
1 遊技システム
2 遊技機
10 情報記憶媒体
100 入金精算装置
105 情報記憶媒体挿入排出口
110 入金精算表示部
120 操作部
121 入金操作部
122 精算操作部
150 入金精算制御部
160 入金制御部
170 精算制御部
171 初期設定部
200 ユニット装置
202 ユニット挿入排出口
210 ユニット表示部
220 ユニット操作部
240 ユニット制御部
400 預り金サーバ
500 追い金サーバ
【要約】
【課題】拡張性を高めた情報記憶媒体の利便性を保持しながらも、適切に返金を行うことができる入金精算装置及び遊技システムを提供する。
【解決手段】入金精算装置100において、入金した金銭情報を情報記憶媒体10に記憶する入金制御部160と、情報記憶媒体10に記憶された金銭情報を返金する精算制御部170とを備える。入金制御部160は、入金した金銭情報に対し、変換条件が成立していない場合には第1有効期限の預り金情報として記憶し、変換条件が成立している場合には第1有効期限よりも長い第2有効期限の追い金情報として記憶する。また、精算制御部170は、情報記憶媒体10に記憶された預り金情報が第1有効期限内の情報であるときには預り金情報を返金し、情報記憶媒体10に記憶された追い金情報が第2有効期限内の情報であるときには追い金情報を返金する。
【選択図】図2
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