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特許7219937自動販売機、自動販売機決済システム、自動販売機決済方法、中間サーバー、及びゲートウェイ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】自動販売機、自動販売機決済システム、自動販売機決済方法、中間サーバー、及びゲートウェイ装置
(51)【国際特許分類】
   G07F 7/02 20060101AFI20230202BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20230202BHJP
   G07F 9/02 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
G07F7/02 Z
G06Q30/06 302
G06Q30/06 340
G07F9/02 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020069756
(22)【出願日】2020-04-08
(65)【公開番号】P2021165996
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2021-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100143568
【弁理士】
【氏名又は名称】英 貢
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
【審査官】葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/217163(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0300702(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0300981(US,A1)
【文献】中国実用新案第209447262(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 20/18、30/06
G07F 5/00-11/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機であって、
販売対象の商品について、それぞれの商品を識別するための商品識別情報、及びそれぞれの商品の販売価格を示す販売価格情報がコード化されている二次元コードラベルを当該自動販売機の本体上で提示する二次元コードラベル表示媒体と、
カメラ付きの移動端末によって前記二次元コードラベルを読み取って得られた前記商品識別情報及び前記販売価格情報を基に指定された商品について、接続指定される中間サーバー経由でインターネット決済が完了した際に、当該インターネット決済が完了した旨を示す情報を、前記中間サーバー及び当該自動販売機間に別個の装置として設置され、管理者の操作によって、当該自動販売機における販売対象の商品の情報を設定するよう販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を送信する機能、及び当該自動販売機における商品毎の保持数量を管理する機能を有するゲートウェイ装置から受信して、前記指定された商品の払い出しを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
通信接続する前記ゲートウェイ装置から、販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を受信して設定する機能と、
前記ゲートウェイ装置から送信される当該インターネット決済が完了した旨を示す情報により前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化し、当該商品の払い出しを行うように制御する機能と、
当該商品の払い出し完了時に、その旨及び当該商品の保持数量を前記ゲートウェイ装置に通知するとともに、商品毎の保持数量を更新して管理する機能と、
を有し、
前記二次元コードラベル表示媒体は、当該自動販売機における販売対象の全ての商品についての当該商品識別情報及び当該販売価格情報を示す二次元コードラベルを、当該自動販売機の本体上で提示するように構成されていることを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
当該自動販売機における販売対象の商品毎に1つずつ当該商品識別情報及び当該販売価格情報を示す二次元コードラベルについて当該自動販売機の本体上で提示する商品別二次元コードラベル表示媒体を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機に対しインターネット決済を可能とする自動販売機決済システムであって、
請求項1又は2に記載の自動販売機と、
カメラ付きの移動端末によって前記二次元コードラベルを読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に前記移動端末と当該インターネット決済を行う決済サーバーとの間の中継処理を行う前記中間サーバーと、
前記中間サーバーから得られる決済完了情報を基に、前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を前記自動販売機に送信するゲートウェイ装置と、を備え、
前記自動販売機が備える制御部は、前記購入可能化情報を受信して、前記商品識別情報に対応する商品の払い出しを行うよう制御し、
前記中間サーバー及び前記ゲートウェイ装置は、それぞれ別個の装置として構成されていることを特徴とする自動販売機決済システム。
【請求項4】
インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機に対しインターネット決済を可能とする自動販売機決済方法であって、
中間サーバーにより、カメラ付きの移動端末によって、請求項1又は2に記載の自動販売機の本体上で提示される前記二次元コードラベルを読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に前記移動端末と当該インターネット決済を行う決済サーバーとの間の中継処理を行うステップと、
前記中間サーバーに対して別個の装置として構成されるゲートウェイ装置により、前記中間サーバーから得られる決済完了情報を基に、前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を前記自動販売機に送信するステップと、
前記自動販売機が備える制御部により、前記購入可能化情報を受信して、前記商品識別情報に対応する商品の払い出しを行うよう制御するステップと、
を含むことを特徴とする自動販売機決済方法。
【請求項5】
請求項3に記載の自動販売機決済システムにおける中間サーバーであって、
前記移動端末から得られる当該商品識別情報、ユーザーが指定する決済ブランドを示す決済ブランド情報、及び当該販売料金情報に対応する金額を示す購入料金情報を基に、当該決済サーバーに対してインターネット決済を行うよう要求し、中継処理を行う機能と、
前記ゲートウェイ装置から一旦決済した決済金額を全額返金する処理を行うよう要求する旨の通知を受けたときは、インターネット決済を提供する決済ブランドに全額返却処理を実行させる機能と、
当該決済サーバーによる前記移動端末に対する決済完了の通知を監視して、決済完了の通知が為された時点で、前記商品識別情報を含む決済ID情報を決済完了情報として生成し、前記ゲートウェイ装置に通知する機能と、
を備えることを特徴とする中間サーバー。
【請求項6】
請求項3に記載の自動販売機決済システムにおけるゲートウェイ装置であって、
管理者の操作によって、前記自動販売機における販売対象の商品の情報を設定するよう販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を送信する機能と、
前記自動販売機における商品毎の保持数量を管理する機能と、
前記中間サーバーから決済完了情報を取得時に、前記商品識別情報に対応する商品の保持数量を確認し、当該商品について購入可能と判断したときは、前記購入可能化情報を前記自動販売機に送信し、当該商品の保持数量がなく払い出し不能と判断したときは、前記中間サーバー経由で当該決済サーバーに全額返金処理を要求して処理させる機能と、
を備えることを特徴とするゲートウェイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機、自動販売機決済システム、自動販売機決済方法、中間サーバー、ゲートウェイ装置、及び自動販売機用の二次元コードラベル表示媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
まず、一般的な自動販売機では、硬貨等の課金により商品を払い出すようになっている。一方で、従来、商品固有の商品識別番号及び販売料金を表記したバーコードラベルを商品毎に貼付し、専用のコードリーダーでそのバーコードラベルを読み取って決済できるようにすることが一般的に知られている。
【0003】
また、近年では、QR(登録商標)コード等の二次元コードラベルを、ユーザーがスマートフォン等の移動端末のカメラ機能で読み取って、その二次元コードラベルに埋め込まれている情報から提供される商品を移動端末の端末UI(ユーザーインターフェース)に表示し、ユーザーが購入したい商品を、決済ブランドを介しインターネット決済することも可能となっている。
【0004】
尚、二次元コードラベルに埋め込む情報は、商品の識別番号や販売料金の情報に限らず、種々の情報を埋め込むことができ、様々な物品や商品の識別等に利用することができる。
【0005】
このため、近年のカメラ付き移動端末には、二次元コードラベルを読み取るためのコード読み取りアプリケーション(ソフトウェア)が予めインストールされていることが多く、或いはこのようなコード読み取りアプリケーションは、インターネット経由で種々のサービスサーバーからダウンロードすることができる。そして、カメラ付き移動端末は、ユーザーが指定する決済ブランドによりインターネット決済を行うための決済アプリケーション(ソフトウェア)を種々のサービスサーバーからダウンロードできるようになっており、このような決済アプリケーションは、コード読み取りアプリケーションと連動して作動するものや、ユーザーによる操作で連動させるものがある。
【0006】
尚、このようなインターネット決済を提供する決済ブランドは、固有の決済方法をとっており、例えばユーザーが商品の購入決済時に金額不足が生じているときは一旦決済した金額を全額返金する処理を行うことができる。
【0007】
ところで、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機については知られていないが、自動販売機に対し電子マネー対応カードでカード決済を可能とする自動販売機決済システムについては知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
特許文献1に開示される技法では、自動販売機毎に、ユーザーが所有する電子マネー対応カードを読み取るリーダーライタを設け、当該リーダーライタが、その電子マネー対応カードに記憶されている電子決済サービスを読み取り、電子決済サービス情報に含まれる電子マネー残高を更新することで電子決済を行うものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2017-59114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
まず、一般的な自動販売機では、硬貨等の課金により商品を払い出すようになっているが、ユーザーが課金するための手持ちの硬貨等を所持していないときは、その自動販売機の商品を購入することができず、不便であるという問題がある。
【0011】
そこで、前述した特許文献1に開示されるように、自動販売機毎に、ユーザーが所有する電子マネー対応カードを読み取るリーダーライタを設け、当該リーダーライタが、その電子マネー対応カードに記憶されている電子決済サービスを読み取り、電子決済サービス情報に含まれる電子マネー残高を更新することで電子決済を行うシステムが知られている。
【0012】
しかしながら、この特許文献1に開示される技法では、自動販売機毎にリーダーライタを設ける必要があり、自動販売機自体が高価になる。
【0013】
本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機、自動販売機決済システム、自動販売機決済方法、中間サーバー、ゲートウェイ装置、及び自動販売機用の二次元コードラベル表示媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の自動販売機は、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機であって、販売対象の商品について、それぞれの商品を識別するための商品識別情報、及びそれぞれの商品の販売価格を示す販売価格情報がコード化されている二次元コードラベルを当該自動販売機の本体上で提示する二次元コードラベル表示媒体と、カメラ付きの移動端末によって前記二次元コードラベルを読み取って得られた前記商品識別情報及び前記販売価格情報を基に指定された商品について、接続指定される中間サーバー経由でインターネット決済が完了した際に、当該インターネット決済が完了した旨を示す情報を前記中間サーバー及び当該自動販売機間に別個の装置として設置され、管理者の操作によって、当該自動販売機における販売対象の商品の情報を設定するよう販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を送信する機能、及び当該自動販売機における商品毎の保持数量を管理する機能を有するゲートウェイ装置から受信して、前記指定された商品の払い出しを行う制御部と、を備え、前記制御部は、通信接続する前記ゲートウェイ装置から、販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を受信して設定する機能と、前記ゲートウェイ装置から送信される当該インターネット決済が完了した旨を示す情報により前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化し、当該商品の払い出しを行うように制御する機能と、当該商品の払い出し完了時に、その旨及び当該商品の保持数量を前記ゲートウェイ装置に通知するとともに、商品毎の保持数量を更新して管理する機能と、を有し、前記二次元コードラベル表示媒体は、当該自動販売機における販売対象の全ての商品についての当該商品識別情報及び当該販売価格情報を示す二次元コードラベルを、当該自動販売機の本体上で提示するように構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の自動販売機において、当該自動販売機における販売対象の商品毎に1つずつ当該商品識別情報及び当該販売価格情報を示す二次元コードラベルについて当該自動販売機の本体上で提示する商品別二次元コードラベル表示媒体を更に備えることを特徴とする。
【0018】
更に、本発明の自動販売機決済システムは、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機に対しインターネット決済を可能とする自動販売機決済システムであって、本発明の自動販売機と、カメラ付きの移動端末によって前記二次元コードラベルを読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に前記移動端末と当該インターネット決済を行う決済サーバーとの間の中継処理を行う前記中間サーバーと、前記中間サーバーから得られる決済完了情報を基に、前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を前記自動販売機に送信するゲートウェイ装置と、を備え、前記自動販売機が備える制御部は、前記購入可能化情報を受信して、前記商品識別情報に対応する商品の払い出しを行うよう制御し、前記中間サーバー及び前記ゲートウェイ装置は、それぞれ別個の装置とし構成されていることを特徴とする。
【0019】
更に、本発明の自動販売機決済方法は、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機に対しインターネット決済を可能とする自動販売機決済方法であって、中間サーバーにより、カメラ付きの移動端末によって、本発明の自動販売機の本体上で提示される前記二次元コードラベルを読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に前記移動端末と当該インターネット決済を行う決済サーバーとの間の中継処理を行うステップと、前記中間サーバーに対して別個の装置とし構成されるゲートウェイ装置により、前記中間サーバーから得られる決済完了情報を基に、前記商品識別情報に対応する商品の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を前記自動販売機に送信するステップと、前記自動販売機が備える制御部により、前記購入可能化情報を受信して、前記商品識別情報に対応する商品の払い出しを行うよう制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
更に、本発明の中間サーバーは、本発明の自動販売機決済システムにおける中間サーバーであって、前記移動端末から得られる当該商品識別情報、ユーザーが指定する決済ブランドを示す決済ブランド情報、及び当該販売料金情報に対応する金額を示す購入料金情報を基に、当該決済サーバーに対してインターネット決済を行うよう要求し、中継処理を行う機能と、前記ゲートウェイ装置から一旦決済した決済金額を全額返金する処理を行うよう要求する旨の通知を受けたときは、インターネット決済を提供する決済ブランドに全額返却処理を実行させる機能と、当該決済サーバーによる前記移動端末に対する決済完了の通知を監視して、決済完了の通知が為された時点で、前記商品識別情報を含む決済ID情報を決済完了情報として生成し、前記ゲートウェイ装置に通知する機能と、を備えることを特徴とする。
【0021】
更に、本発明のゲートウェイ装置は、本発明の自動販売機決済システムにおけるゲートウェイ装置であって、管理者の操作によって、前記自動販売機における販売対象の商品の情報を設定するよう販売対象の商品の商品種別及び販売価格の情報を送信する機能と、前記自動販売機における商品の保持数量を管理する機能と、前記中間サーバーから決済完了情報を取得時に、前記商品識別情報に対応する商品の保持数量を確認し、当該商品について購入可能と判断したときは、前記購入可能化情報を前記自動販売機に送信し、当該商品の保持数量がなく払い出し不能と判断したときは、前記中間サーバー経由で当該決済サーバーに全額返金処理を要求して処理させる機能と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機を構成することで、高価なリーダーライタが不要となり、廉価で、利便性の高い電子マネー決済化が可能となる。また、自動販売機に対する商品選択ボタンが不要となる観点からも、廉価な自動販売機を構成できる。そして、現金による課金を不能としているため、その現金課金に係る機構や部品が不要となる観点からも廉価な自動販売機を構成でき、釣り銭の管理も不要で、盗難リスクを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による一実施形態の自動販売機の概略構成を示すブロック図である。
図2】本発明による一実施形態の自動販売機決済システムの概略構成を示すブロック図である。
図3】本発明による一実施形態の自動販売機決済システムにおける移動端末に対する中間サーバーの概略構成を示すブロック図である。
図4】本発明による一実施形態の自動販売機決済システムにおける自動販売機及びゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図である。
図5】本発明による一実施形態の自動販売機決済システムにおける自動販売機及びゲートウェイ装置が管理する商品情報管理テーブル例を示す図である。
図6】本発明による変形例の自動販売機の概略構成を示すブロック図である。
図7】本発明による一実施形態の自動販売機決済システムの典型的な動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の自動販売機2、及び自動販売機決済システム1について説明する。図1は、本発明による一実施形態の自動販売機2の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、本発明による一実施形態の自動販売機決済システム1の概略構成を示すブロック図である。そして、図3は、本発明による一実施形態の自動販売機決済システム1における移動端末3に対する中間サーバー4の概略構成を示すブロック図であり、図4は、本発明による一実施形態の自動販売機決済システム1における自動販売機2及びゲートウェイ装置6の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
〔自動販売機〕
図1に示す本実施形態の自動販売機2は、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機として構成され、現金による課金を不能としている。
【0027】
本例の自動販売機2は、各商品22が商品取出部23として商品扉を持つボックス内に収容され、通常、商品取出部(商品扉)23は電子ロックで施錠されている。また、本例の商品取出部(商品扉)23は透明又は半透明の素材で構成され、ユーザーが商品23を視認できるようになっている。
【0028】
そして、各商品取出部(商品扉)23には移動端末3で読み取り可能なQR(登録商標)コード等の二次元コードラベル21が自動販売機2の本体上で液晶表示やシール表示等の表示媒体で提示され、各二次元コードラベル21には、それぞれの商品22を識別するための商品識別情報と、それぞれの商品22の販売価格を示す販売価格情報がコード化されている。即ち、図1に示す自動販売機2において、二次元コードラベル21は、販売対象の商品毎に1つずつ当該自動販売機2の本体上で提示されている。更に、自動販売機2内の制御部20において、各商品22の商品識別情報及び販売価格情報が各商品取出部(商品扉)23に対応付けて設定されているため、各二次元コードラベル21は、本実施形態の自動販売機2に専用化されている。
【0029】
この二次元コードラベル21は、カメラ31付きの一般的なスマートフォン又はタブレットで構成される移動端末3によって読み取られ、商品22毎の二次元コードラベル21を読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に指定された商品について、後述する接続指定される中間サーバー4経由でインターネット決済が実行される。インターネット決済が完了すると、その旨を示す決済完了情報が、後述するゲートウェイ装置6に送信され、ゲートウェイ装置6は、当該二次元コードラベル21で示される商品22の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を自動販売機2内の制御部20に通知する。この購入可能化情報の通知を受けた制御部20は、当該二次元コードラベル21で示される商品22の商品取出部(商品扉)23における電子ロックを解除し、商品22の払い出しを行うとともに、商品22の払い出しを行った旨をゲートウェイ装置6に送信して、自動販売機2における各商品の保持数量を管理させる。
【0030】
尚、本自動販売機2では、既に保持数量が無い商品22に関する二次元コードラベル21を移動端末3によって読み取った場合もインターネット決済が実行されるため、ゲートウェイ装置6は保持数量が無い商品22に関して決済完了情報が中間サーバー4から得られたときは、一旦決済した決済金額を全額返金する処理を行うよう中間サーバー4に要求し、中間サーバー4はインターネット決済を提供する決済ブランドに全額返却処理を実行させる。このようにして、現金による課金を不能とし、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機として構成しても、ユーザーは安心して商品22の購入ができる。
【0031】
以下、インターネット決済のみで図1に示す本実施形態の自動販売機2における各商品22を販売する自動販売機決済システム1について、説明する。
【0032】
〔システム構成〕
図1に示す本実施形態の自動販売機決済システム1は、図1に示す自動販売機2、カメラ付きの移動端末3によって二次元コードラベル21を読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に当該移動端末3と該情報に基づく決済処理を行う決済サーバー5との間の中継処理を行う中間サーバー4、及び、中間サーバー4から得られる決済完了情報を基に当該移動端末3によって読み取られた二次元コードラベル21を表示する自動販売機2に対し商品22の購入を可能化するよう購入可能化情報を送信するゲートウェイ装置6を備え、自動販売機2は、当該購入可能化情報を受信して、商品の払い出しを行うよう制御する。
【0033】
(自動販売機)
図1を参照して説明したように、本実施形態の自動販売機2は、インターネット決済のみで販売する商品22を保持する点で既存のものとは全く異なり(既存の自動販売機は現金課金に対応)、商品22毎の商品取出部(商品扉)23に、移動端末3で読み取り可能な二次元コードラベル21を有している。そして、本実施形態の自動販売機2は、図4に示すように、ゲートウェイ装置6との有線又は無線通信(例えばLAN通信接続)を行う通信部24、それぞれの商品22に関する商品識別情報及び販売価格情報と、それぞれの商品22の保持数量(図1に示す自動販売機2の例では商品識別情報毎に1個又は0個であるが、自動販売機2の形態によっては商品識別情報毎に複数個を保持できる。)を示す保持数量情報をゲートウェイ装置6に管理させ、ゲートウェイ装置6から送信される購入可能化情報により二次元コードラベル21に対応する商品22の購入を可能化するよう制御する制御部20、及び、制御部20の制御に必要な情報及びプログラムを記憶する記憶部25を有する点で、既存のものとは相違する。
【0034】
図4に示す自動販売機2における制御部20は、中央演算処理ユニット(CPU)で構成することができ、記憶部25の所定の格納領域に格納されているプログラムを読み出して実行することで、商品情報設定部201、購入可能化商品払い出し制御部202、及び商品払い出し通知部203の各機能部を機能させる。
【0035】
商品情報設定部201は、通信部24を介して通信接続するゲートウェイ装置6から、販売対象の商品22の商品種別及び販売価格の情報を受信して設定する機能部であり、この商品22の情報は記憶部25に保持される。
【0036】
購入可能化商品払い出し制御部202は、ゲートウェイ装置6から送信される購入可能化情報により、当該インターネット決済が完了した商品識別情報に対応する商品22の購入を可能化し、当該商品22の払い出しを行うように制御する機能部である。
【0037】
商品払い出し通知部203は、当該商品22の払い出し完了時に、その旨及び当該商品22の保持数量をゲートウェイ装置6に通知するとともに、記憶部25に商品22毎の保持数量を更新して管理する機能部である。
【0038】
(移動端末)
移動端末3は、図1及び図2に示すように、二次元コードラベル21を読み取り可能なカメラ31付きの一般的なスマートフォン又はタブレットである。
【0039】
図3に示す移動端末3における制御部30は、中央演算処理ユニット(CPU)で構成することができ、記憶部33の所定の格納領域に格納されているプログラムを読み出して実行することで、被写体を撮像するカメラ31、外部機器(本例では中間サーバー4)との無線通信を可能とする無線通信部32、及び移動端末3の画面表示及びユーザーの操作のための端末UI34を機能させ、特に、本実施形態に関する機能としては、コード読み取りアプリケーション実行機能部301、及び決済アプリケーション実行機能部302の各機能部を機能させる。
【0040】
既存のコード読み取りアプリケーションが記憶部33にインストール済みであり、コード読み取りアプリケーション実行機能部301は、カメラ31で二次元コードラベル21を読み取るとコード読み取りアプリケーションが自動的に起動してコード解読し、本例では商品識別情報及び販売料金情報を取得する機能部である。
【0041】
ユーザーが指定する決済ブランドによりインターネット決済を行うための既存の決済アプリケーションが記憶部33にインストール済みであり、決済アプリケーション実行機能部302は、商品識別情報及び販売料金情報の取得で自動起動する決済アプリケーションの実行により、無線通信部32を介して、接続指定する中間サーバー4経由で、各決済ブランドに対応付けられた決済メーカーA,B,C等が提供する決済サーバー5A,5B,5C等のうち当該決済アプリケーションの決済ブランドに応じた決済サーバー5と通信接続し、当該商品識別情報、ユーザーが指定する決済ブランドを示す決済ブランド情報、及び当該販売料金情報に対応する金額を示す購入料金情報を基に、当該決済サーバー5に対してインターネット決済を要求して行わせる機能部である。
【0042】
尚、本例では、二次元コードラベル21には商品識別情報及び販売料金情報が表記されているため、決済アプリケーションの実行により決済ブランドに応じた決済サーバー5と通信接続すると、決済アプリケーション実行機能部302は、販売料金情報に対応する金額を購入料金として確認する画面を端末UI34に提示する。そして、端末UI34を介して購入料金が確認操作されると決済アプリケーション実行機能部302は、その購入料金情報を、商品識別情報及び決済ブランド情報とともに、接続指定する中間サーバー4経由で、当該決済サーバー5に対してインターネット決済を行わせる。
【0043】
(中間サーバー)
本実施形態の自動販売機決済システム1における中間サーバー4は、カメラ31付きの移動端末3によって二次元コードラベル21を読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に当該移動端末3と該情報に基づく決済処理を行う決済サーバー5との間の中継処理を行う装置である。
【0044】
図3に示す中間サーバー4における制御部40は、中央演算処理ユニット(CPU)で構成することができ、記憶部44の所定の格納領域に格納されているプログラムを読み出して実行することで、移動端末3との無線通信を可能とする無線通信部41、決済サーバー5とのインターネット経由の通信を可能とする通信部42、及びゲートウェイ装置6との近距離通信(例えばLAN接続通信)を可能とする通信部43を機能させ、特に、本実施形態に関する機能としては、決済要求処理機能部401、及び決済完了情報生成・通知機能部402の各機能部を機能させる。
【0045】
決済要求処理機能部401は、移動端末3から得られる商品識別情報、決済ブランド情報、及び販売料金情報を基に、当該決済サーバー5に対してインターネット決済を行うよう要求し、中継処理を行う機能部である。尚、決済要求処理機能部401は、ゲートウェイ装置6から、一旦決済した決済金額を全額返金する処理を行うよう要求する旨の通知を受けたときは、インターネット決済を提供する決済ブランドに全額返却処理を実行させる機能を有する。
【0046】
決済完了情報生成・通知機能部402は、当該決済サーバー5による移動端末3に対する決済完了の通知を監視して、決済完了の通知が為された時点で、商品識別情報を含む決済ID情報を決済完了情報(好適には決済ブランドを判別可能とする決済メーカー情報を更に含む。)として生成し、ゲートウェイ装置6に通知する機能部である。
【0047】
(ゲートウェイ装置)
本実施形態の自動販売機決済システム1におけるゲートウェイ装置6は、中間サーバー4から得られる決済完了情報を基に、自動販売機2に対し、当該移動端末3によって読み取られた二次元コードラベル21に対応する商品22の購入を可能化するよう購入可能化情報を送信する装置である。
【0048】
図4に示すゲートウェイ装置6における制御部60は、中央演算処理ユニット(CPU)で構成することができ、記憶部63の所定の格納領域に格納されているプログラムを読み出して実行することで、自動販売機2との通信を可能とする通信部61、中間サーバー4との近距離通信(例えばLAN接続通信)を可能とする通信部62を機能させ、特に、本実施形態に関する機能としては、商品情報管理部601、決済管理部602、及び購入可能化情報生成・通知部603の各機能部を機能させる。
【0049】
商品情報管理部601は、管理者の操作によって、通信部61を介して通信接続する自動販売機2に対し、当該自動販売機2が販売対象の商品22の情報(商品種別、及び販売価格)を設定するよう送信する機能と、当該自動販売機2から商品22の払い出し時に通知される当該商品22の保持数量を管理する機能と、を有し、例えば、図5に例示する商品情報管理テーブルにて管理して、この商品情報管理テーブルは記憶部63に保持される。
【0050】
決済管理部602は、中間サーバー4から決済完了情報(商品識別情報を含む決済ID情報、更に好適には決済ブランドを判別可能とする決済メーカー情報)を取得時に、当該商品情報管理テーブルを参照するか、又は当該自動販売機2との通信確認を基に、商品識別情報に対応する商品22の保持数量を確認し、当該商品22について購入可能と判断したときは、その旨の通知を購入可能化情報生成・通知部603に行い、商品22の保持数量がなく払い出し不能と判断したときは、通信接続する中間サーバー4経由で決済サーバー5に全額返金処理を要求して処理させる機能と、当該自動販売機2との通信確認の度に逐次、商品情報管理部601により管理する商品情報管理テーブルの更新を指示する機能と、を有する機能部である。
【0051】
購入可能化情報生成・通知部603は、決済管理部602により購入可能と判断した旨の通知により、決済が完了した商品22の購入が可能である旨を示す購入可能化情報を自動販売機2に送信する機能部である。
【0052】
このようにして、現金による課金を不能とし、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機として構成しても、ユーザーは安心して商品22の購入ができる。
【0053】
〔変形例の自動販売機〕
上述した図1に示す自動販売機2では、各商品22が商品取出部23として商品扉を持つボックス内に収容され、各商品取出部(商品扉)23に二次元コードラベル21が付与されている例を説明したが、図2に示す自動販売機決済システム1においては、例えば図6に示すように、インターネット決済のみで商品を販売する他の形態の自動販売機2とすることができる。
【0054】
図6は、本発明による変形例の自動販売機2の概略構成を示すブロック図である。尚、図6において、図1に示すものと同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
【0055】
図6に示す自動販売機2は、ユーザーが視認できる自動販売機2の本体上で、販売対象の全ての商品22に関する一覧を示す商品案内部22aが表示され、販売対象の各商品22自体は自動販売機2内に収容されており、決済完了した商品22の払い出しは、商品取出口として構成される商品取出部23にて行われる。
【0056】
そして、図6に示す自動販売機2には移動端末3で読み取り可能なQR(登録商標)コード等の1つの二次元コードラベル21が自動販売機2の本体上で液晶表示やシール表示等の表示媒体で提示され、その1つの二次元コードラベル21には、販売対象の全ての商品22を識別するための商品識別情報と、それぞれの商品22の販売価格を示す販売価格情報がコード化されている更に、自動販売機2内の制御部20において、各商品22の商品識別情報及び販売価格情報が設定されているため、その1つの二次元コードラベル21は、本実施形態の自動販売機2に専用化されている。
【0057】
この1つの二次元コードラベル21は、カメラ31付きの一般的なスマートフォン又はタブレットで構成される移動端末3によって読み取られ、その1つの二次元コードラベル21を読み取って得られた商品識別情報及び販売価格情報を基に指定された商品(ユーザーによって選択指定された商品)について、上述した接続指定される中間サーバー4経由でインターネット決済が実行される。インターネット決済が完了すると、その旨を示す決済完了情報が、上述したゲートウェイ装置6に送信され、ゲートウェイ装置6は、当該二次元コードラベル21で示される商品22の購入を可能化する旨を示す購入可能化情報を自動販売機2内の制御部20に通知する。この購入可能化情報の通知を受けた制御部20は、当該二次元コードラベル21で示される商品22を、商品取出部(商品取出口)23から払い出しを行うとともに、商品22の払い出しを行った旨をゲートウェイ装置6に送信して、自動販売機2における各商品の保持数量を管理させる。
【0058】
尚、移動端末3により、上述したコード読み取りアプリケーション301の機能によって当該1つの二次元コードラベル21が読み取られると、決済アプリケーション実行機能部301により決済アプリケーションが自動起動し、移動端末3の表示画面3aには、ユーザーが購入したい商品22の選択を行うための選択表示3bが提示される。そして、選択表示3b上でユーザーが購入したい商品22の選択を行うと、インターネット決済が実行される。この機能は、既存の決済アプリケーションで実現される。
【0059】
図6に示す自動販売機2においても、既に保持数量が無い商品22に関する二次元コードラベル21を移動端末3によって読み取った場合もインターネット決済が実行されるため、ゲートウェイ装置6は保持数量が無い商品22に関して決済完了情報が中間サーバー4から得られたときは、一旦決済した決済金額を全額返金する処理を行うよう中間サーバー4に要求し、中間サーバー4はインターネット決済を提供する決済ブランドに全額返却処理を実行させる。このようにして、現金による課金を不能とし、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機として構成しても、ユーザーは安心して商品22の購入ができる。
【0060】
また、更なる変形例の自動販売機2として、図1及び図2に示すものを組み合わせた形態とすることもできる。
【0061】
(システム動作)
図7は、図1又は図6に例示する自動販売機2に関する、本発明による一実施形態の自動販売機決済システム1の典型的な動作例を示すフローチャートである。
【0062】
まず、カメラ31付きの移動端末3は、ユーザーの操作により、自動販売機2に表示された商品22毎の二次元コードラベル21(図1に例示する自動販売機2を参照。)、又は全商品22を示す二次元コードラベル21(図6に例示する自動販売機2を参照。)を読み取り(ステップS1)、コード読み取りアプリケーションを実行して商品識別情報及び販売料金情報を取得し(ステップS2)、商品識別情報及び販売料金情報の取得で自動起動する決済アプリケーションの実行により、接続指定する中間サーバー4経由で、当該決済アプリケーションの決済ブランドに応じた決済サーバー5と通信接続する(ステップS3)。
【0063】
そして、移動端末3は、決済アプリケーションの実行により、中間サーバー4経由で決済ブランドに応じた決済サーバー5と通信接続すると、商品選択が必要であれば選択表示3bを提示し(図6に例示する自動販売機2を参照。)、ユーザーに対して、商品選択させる(ステップS4)。尚、商品選択が不要であれば(図1に例示する自動販売機2を参照。)、移動端末3は、当該選択表示3bの提示は省略して、商品識別情報、決済ブランド情報、及び販売料金情報に対応する金額を示す購入料金情報を基に、当該決済サーバー5に対してインターネット決済を自動的に要求する(ステップS5)。
【0064】
当該要求を受け付けた決済サーバー5による決済が自動的に行われ(ステップS6)、中間サーバー4は、当該決済サーバー5による移動端末3に対する決済完了の通知を監視して、決済完了の通知が為された時点で、商品識別情報を含む決済ID情報を決済完了情報(好適には決済ブランドを判別可能とする決済メーカー情報を更に含む。)として生成し、ゲートウェイ装置6に通知する(ステップS7)。
【0065】
続いて、ゲートウェイ装置6は、中間サーバー4から決済完了情報(商品識別情報を含む決済ID情報、更に好適には決済ブランドを判別可能とする決済メーカー情報)の取得時に、当該商品情報管理テーブルを参照するか、又は当該自動販売機2との通信確認を基に、商品識別情報に対応する商品22の保持数量を確認し、商品22について購入可能と判断したときは、決済が完了した商品22の購入が可能である旨を示す購入可能化情報を自動販売機2に送信する(ステップS8)。尚、ゲートウェイ装置6は、商品22の保持数量がなく払い出し不能であれば通信接続する中間サーバー4経由で決済サーバー5に全額返金処理を要求して処理させる。
【0066】
自動販売機2は、ゲートウェイ装置6から送信される購入可能化情報により商品の購入を可能化し、当該商品の払い出しを行うように制御し、商品の払い出し完了の旨、及び保持する商品の数量をゲートウェイ装置6に通知する(ステップS9)。
【0067】
最終的に、ゲートウェイ装置6は、図5に例示する商品情報管理テーブルにて状態管理する当該商品の保持数量を更新する(ステップS10)。
【0068】
これらにより、特許文献1に開示されるような高価なリーダーライタが不要なインターネット決済を可能とする自動販売機決済システム1が実現される。更に、本実施形態の自動販売機決済システム1では、自動販売機2における種々の商品の販売金額情報がゲートウェイ装置6で管理されるため、販売料金の変更に柔軟に対応できる。そして、移動端末3自体は、既存のアプリケーションを利用できるため、本発明に係る自動販売機決済システム1専用のオリジナルアプリケーションをインストールする必要がなく、ユーザーの負担が少ないという利点もある。
【0069】
以上のように、本実施形態の自動販売機2、及び自動販売機決済システム1によれば、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機2が構成され、高価なリーダーライタが不要となり、廉価で、利便性の高い電子マネー決済化が可能となる。また、自動販売機2に対する商品選択ボタンが不要となる観点からも、廉価な自動販売機を構成できる。そして、現金による課金を不能としているため、その現金課金に係る機構や部品が不要となる観点からも廉価な自動販売機2を構成でき、釣り銭の管理も不要で、盗難リスクを抑制することができる。
【0070】
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、中間サーバー4にゲートウェイ装置6の機能を組み入れた中間サーバー4とし、中間サーバー4及びゲートウェイ装置6は、一体の装置として構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によれば、自動販売機自体が高価になることを防ぎつつ、商品の販売料金を変更したいときなどの設定変更が容易な態様で、インターネット決済のみで商品を販売する自動販売機を構成可能となるので、自動販売機の電子決済の用途に有用である。
【符号の説明】
【0072】
1 自動販売機決済システム
2 自動販売機
3 移動端末
4 中間サーバー
5,5A,5B,5C 決済サーバー
6 ゲートウェイ装置
20 制御部
21 二次元コードラベル
22 商品
23 商品取出部
24 通信部
25 記憶部
30 制御部
31 カメラ
32 無線通信部
33 記憶部
34 端末UI
40 制御部
41 無線通信部
42 通信部
43 通信部
44 記憶部
60 制御部
61 通信部
62 通信部
63 記憶部
201 商品情報設定部
202 購入可能化商品払い出し制御部
203 商品払い出し通知部
301 コード読み取りアプリケーション実行機能部
302 決済アプリケーション実行機能部
401 決済要求処理機能部
402 決済完了情報生成・通知機能部
601 商品情報管理部
602 決済管理部
603 購入可能化情報生成・通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7