(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】学習装置、推定装置、学習方法、推定方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20230202BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230202BHJP
A61B 17/00 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A61B1/045 614
G06T7/00 612
A61B17/00
(21)【出願番号】P 2018196026
(22)【出願日】2018-10-17
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(72)【発明者】
【氏名】今津 博雄
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-017997(JP,A)
【文献】特開2008-212671(JP,A)
【文献】特開2018-094032(JP,A)
【文献】今津 博雄,ERCPのカニュレーションのコツ,日本消化器内視鏡学会雑誌,日本消化器内視鏡学会,2011年05月18日,53巻2号,p.319-327
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 - 1/32
A61B 13/00 -18/18
A61F 2/01
A61N 7/00 - 7/02
G02B 23/24 -23/26
G06N 10/00 -99/00
G06T 7/00 - 7/90
G06V 10/00 -20/90
G06V 30/418
G06V 40/16
G06V 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得する取得部と、
前記取得部が取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習する学習部と、
前記学習部が機械学習した
胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付け
た情報を記憶する記憶部と
を備える、学習装置。
【請求項2】
複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、前記十二指腸ファータ乳頭の向きと、位置とのいずれが一方又は両方が、少なくとも異なる、請求項1に記載の学習装置。
【請求項3】
複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、前記胆管の開口部の形状が異なる、請求項1又は請求項2に記載の学習装置。
【請求項4】
前記取得部は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像と、前記カニュレーション方法を示す情報とに関連付けて、さらに前記画像が得られてから前記胆管にカテーテルの挿入が終了するまでの時間であるカニュレーション時間を関連付けた情報を取得し、
前記学習部は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報と、前記カニュレーション時間とを教師データとして、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法と、カニュレーション時間情報との関連付けを機械学習する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の学習装置。
【請求項5】
カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得する取得部と、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結
果を使用して、前記取得部が取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定する推定部と
を備える、推定装置。
【請求項6】
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得するステップと、
前記複数取得するステップで取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習するステップと、
前記機械学習するステップで機械学習した
胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付け
た情報を記憶するステップと
を有する、学習装置が実行する学習方法。
【請求項7】
カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得するステップと、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結
果を使用して、前記取得するステップで取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定するステップと
を有する、推定装置が実行する推定方法。
【請求項8】
学習装置のコンピュータに、
取得部が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得するステップと、
学習部が、複数取得するステップで取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習するステップと、
記憶部が、前記機械学習するステップで機械学習した
胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付け
た情報を記憶するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項9】
推定装置のコンピュータに、
取得部が、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得するステップと、
推定部が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の
複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして
、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結
果を使用して、前記取得するステップで取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習装置、推定装置、学習方法、推定方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP :endoscopic retrograde cholangiopancreatography)とは、特殊な内視鏡を口から挿入して十二指腸まで進めて胆管・膵管の出口(乳頭)から細いチューブを挿入して造影剤を注入し検査をしたり、結石を除去したり、ステントを挿入したりする検査・治療である。
ERCP関連手技は、胆管にカテーテルを挿入するカニュレーションから始まる。カニュレーションで躓くことは、手技時間の延長と偶発症の発生とに繋がるため、カニュレーションは、最も注意を払わなくてはならないファーストステップと言える。
通常の胆管カニュレーションは造影法、ワイヤーガイド法などの基本的な方法で行うが、時に胆管カニュレーションが困難な例に遭遇する場合がある。胆管カニュレーションが困難な例には基本的な方法(基本法)に引き続き、より難易度の高い膵管ガイドワイヤー法、プレカット法などのレスキュー的な方法(レスキュー法)を用いる。
【0003】
一般的にカニュレーションが困難な例に対するレスキュー法は、基本法よりもERCP後膵炎といった偶発症を起こしやすいとされている。その理由として、以下の(1)と(2)とが原因として考えられている。
(1)レスキュー法の手技そのものが偶発症を引き起こす。
(2)カニュレーションが困難でレスキュー法に至る場合には、すでに基本法をある程度の時間行っているため、総手技時間が長くなり、偶発症を引き起こす。
カニュレーションが困難であるか否かが予想できれば、基本法を短時間であきらめて、早期にレスキュー法を行うことで、偶発症の発生を予防できるとの報告もある。
胆管カニュレーションが困難となる要因として、胆管開口部の十二指腸ファータ乳頭の形状と、内視鏡画面における十二指腸ファータ乳頭の位置、向きとが挙げられる。このため、乳頭の形状と、位置、向きとを評価することで、胆管カニュレーションが困難となるかどうかの予想が可能である。従来は、胆管カニュレーションの予測に基づいて、早期にレスキュー法を行い、手技時間が長くなることによる偶発症の発生を予防する試みを行ってきた。
対象者の状態を判定する技術に関して、対象者の精神又は身体の生理状態を判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、検査機器の特定操作に対応する「特定操作情報」を検知し、対象者の顔面データの時系列変化を示す「顔面変化情報」を取得し、顔面変化情報を、特異値分解、主成分分析或いは独立成分分析により複数の成分1,2,3,・・・に分解し、複数の成分1,2,3,・・・から、特定操作情報と関連する成分を「判定用成分」として抽出し、判定用成分に基づいて、対象者の不快状態を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
胆管開口部の十二指腸ファータ乳頭の形状と、内視鏡画面における十二指腸ファータ乳頭の位置、向きとを評価することで、胆管カニュレーションが困難なる例を予測することは、術者の経験値によるものが極めて大きく、術者間、そして術者内でも、同じ予測を行うことは難しい。
本発明は、胆管カニュレーションが困難であるか否かの予測精度を向上できる学習装置、推定装置、学習方法、推定方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得する取得部と、前記取得部が取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習する学習部と、前記学習部が機械学習した胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を記憶する記憶部とを備える、学習装置である。
【0007】
また、本発明の一態様の学習装置において、複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、前記十二指腸ファータ乳頭の向きと、位置とのいずれが一方又は両方が、少なくとも異なる。
【0008】
また、本発明の一態様の学習装置において、複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、前記胆管の開口部の形状が異なる。
【0009】
また、本発明の一態様の学習装置において、前記取得部は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像と、前記カニュレーション方法を示す情報とに関連付けて、さらに前記画像が得られてから前記胆管にカテーテルの挿入が終了するまでの時間であるカニュレーション時間を関連付けた情報を取得し、前記学習部は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報と、前記カニュレーション時間とを教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法と、カニュレーション時間情報との関連付けを機械学習する。
【0010】
また、本発明の一態様は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得する取得部と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結果を使用して、前記取得部が取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定する推定部とを備える、推定装置である。
【0011】
本発明の一態様は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得するステップと、前記複数取得するステップで取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習するステップと、前記機械学習するステップで機械学習した胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を記憶するステップとを有する、学習装置が実行する学習方法である。
【0012】
本発明の一態様は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得するステップと、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結果を使用して、前記取得するステップで取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定するステップとを有する、推定装置が実行する推定方法である。
【0013】
本発明の一態様は、学習装置のコンピュータに、取得部が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得するステップと、学習部が、複数取得するステップで取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の前記画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法との関連付けを機械学習するステップと、記憶部が、前記機械学習するステップで機械学習した胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像の前記特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われた前記カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を記憶するステップとを実行させるプログラムである。
【0014】
本発明の一態様は、推定装置のコンピュータに、取得部が、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得するステップと、推定部が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、前記胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報から取得された胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像に基づいて、前記カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像で行われたカニュレーション方法を示す情報との関連付けを機械学習した結果を使用して、前記取得するステップで取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の前記画像に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定するステップとを実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、胆管カニュレーションが困難であるか否かの予測精度を向上できる学習装置、推定装置、学習方法、推定方法、およびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】カニュレーション方法推定テーブルの一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る学習装置の機能ブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の変形例に係る学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図7】カニュレーション方法推定テーブルの一例を示す図である。
【
図8】変形例に係る学習装置の機能ブロック図である。
【
図9】変形例に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態に係る推定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る推定装置の機能ブロック図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る推定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図13】変形例に係る推定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図14】変形例に係る推定装置の機能ブロック図である。
【
図15】変形例に係る推定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態の学習装置、推定装置、学習方法、推定方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0018】
(実施形態)
(学習装置)
実施形態に係る学習装置について説明する。実施形態に係る学習装置は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報と、胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得する。
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像は、胆管カニュレーションを行うときに、胆管の十二指腸ファータ乳頭を内視鏡で観察することによって得られる映像である。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像は、胆管カニュレーションを行う直前に、胆管の十二指腸ファータ乳頭を内視鏡で観察することによって得られる正面視の映像であるのがより好ましい。
複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、十二指腸ファータ乳頭の向きと、位置とのいずれが一方又は両方が、少なくとも異なる。また、複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、胆管の開口部の形状が異なる。胆管の開口部の形状は、一例として、分離型と、隔壁型と、共通管型とに分けられ、さらに分離型は、別開口型と、タマネギ型とに分けられる。
【0019】
カニュレーション方法は、得られた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、胆管にカテーテルを挿入した方法である。具体的には、カニュレーション方法には、造影法と、ワイヤーガイド法と、膵管ガイドワイヤー法と、プレカット法とが含まれる。
造影法は、造影用カテーテルを用いた挿管手技である。造影用カテーテルを用いた挿管手技は、内視鏡で観察する十二指腸乳頭部の位置によって、近接法、遠影(見上げ)法、その中間に位置する中間法の三つに分類される。カテーテル操作よりも内視鏡操作を主体とした中間法~近接法による選択的胆管挿管が試みられることが多い。
ワイヤーガイド法は、造影剤の試験注入を行う代わりにガイドワイヤーを先細型カテーテルにみたてた上で、選択的に胆管挿管を試みる方法である。
膵管ガイドワイヤー法は、膵管や膵管口、胆管口をガイドワイヤーにより直線化する。ガイドワイヤーにより膵管口を下方に押し下げる。これは、特に乳頭の可動性が強い症例や乳頭の正面視が困難な症例、胆管狭窄部が長く屈曲している症例で使用されることが多い。
プレカット法は、種々の理由により胆管挿管が困難な症例に対し、直接、十二指腸乳頭部の粘膜を切開し胆管口を開放し深部挿管を行う方法である。プレカットには、ニードル(針状)ナイフを用いる方法と通常のスフィンクテロトームを用いる方法がある。
実施形態に係る学習装置は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして機械学習し、機械学習することによって得られる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付ける。実施形態に係る学習装置は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量とカニュレーション方法を示す情報とを関連付けて記憶する。
【0020】
図1は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の一例を示す図である。
図1は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の正面視を示す。胆管の十二指腸ファータ乳頭の正面視には、胆管が見られる。
ここで、ERCP関連手技のファーストステップについて説明する。
ファーストステップでは、胆管にカテーテルが挿入される。ファーストステップでは、内視鏡の側面にカメラを備える側視鏡が使用される。
最初に、内視鏡の操作部を操作することによって、胆管の十二指腸ファータ乳頭を正面視する。つまり、カテーテルを胆管方向に向ける。ここでは、内視鏡を上下させたり、左右アングルを調整したり、起立鉗子が調整される。
次に、胆管の方向を予想してカテーテルを進める。造影剤を注入し、胆管の造影を行う。胆管の造影を行った後に、ガイドワイヤーを挿入する。
【0021】
(学習装置のハードウェア構成)
図2は、本発明の実施形態に係る学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。学習装置100について説明する。
(学習装置のハードウェア構成)
学習装置100は、CPU102と、メモリ104と、不揮発性メモリ108と、通信部106と、内部バス150とを備えている。
CPU102は、例えば不揮発性メモリ108に格納されるプログラム1082とアプリ1084とを実行し、メモリ104をワークメモリとして使用して、学習装置100の各部を制御する。メモリ104は、半導体素子を利用した揮発性のメモリなどのRAMによって構成され、CPU102のワークメモリとして使用される。
不揮発性メモリ108は、例えばフラッシュメモリ等によって構成される。不揮発性メモリ108には、CPU102によって実行されるプログラム1082と、アプリ1084と、画像情報1086と、カニュレーション方法情報1087と、カニュレーション方法推定テーブル1088とが格納される。
アプリ1084は、学習装置100に、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得させる。
アプリ1084は、学習装置100に、取得させた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、機械学習させる。
アプリ1084は、機械学習した結果とカニュレーション方法を示す情報とを関連付けて記憶させる。
画像情報1086は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の画像を複数記憶する。
カニュレーション方法情報1087は、画像情報1086に含まれる胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像の各々と関連付けて、造影法と、ワイヤーガイド法と、膵管ガイドワイヤー法と、プレカット法とのいずれかを記憶する。
【0022】
(カニュレーション方法推定テーブル)
図3は、カニュレーション方法推定テーブルの一例を示す図である。カニュレーション方法推定テーブル1088は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を示す情報と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けたテーブル形式のデータである。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量は、カニュレーション方法毎に、分類された胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像をディープラーニングなどの機械学習することによって得られる。
図3に示される例では、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「AAA」とカニュレーション方法「造影法」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「BBB」とカニュレーション方法「ワイヤーガイド法」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「CCC」とカニュレーション方法「膵管ガイドワイヤー法」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「DDD」とカニュレーション方法「プレカット法」とが関連付けられている。
【0023】
通信部106は、ネットワーク50に接続された端末装置10などの外部装置と通信して、データの送受信を行う。具体的には、通信部106は、有線で、ネットワーク50と接続される。また、通信部106は、LTE等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成されてもよい。内部バス150は、CPU102、メモリ104、不揮発性メモリ108、通信部106を互いに接続する。内部バス150に接続される各部は、内部バス150を介して互いにデータのやり取りを行うことができるようにされている。
【0024】
(学習装置の機能構成)
図4は、本発明の実施形態に係る学習装置の機能ブロック図である。
学習装置100は、不揮発性メモリ108からメモリ104上に展開されたプログラム1082とアプリ1084とをCPU102が実行することによって、受付部152と、取得部154と、学習部156と、出力部158として機能する。
【0025】
(学習装置の各機能構成)
図2及び
図4を用いて、学習装置100の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、学習装置100の各機能を説明するにあたって、
図4に示されている学習装置100の各機能ブロックを実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
受付部152は、CPU102からの命令、及び通信部106によって実現される。受付部152は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を受け付ける。例えば、端末装置10は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を送信する。
学習装置100の通信部106は、端末装置10が送信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を受信し、受信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を、CPU102へ出力する。
CPU102は、受付部152として機能することによって、通信部106が出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を受け付ける。受付部152は、受け付けた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報に含まれる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶し、カニュレーション方法を示す情報を、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087に記憶する。
【0026】
取得部154は、不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部156に出力する。また、取得部154は、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を取得し、取得したカニュレーション方法を示す情報を、学習部156に出力する。ここで、取得部154が取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報と、カニュレーション方法を示す情報とは関連付けられている。
学習部156は、CPU102からの命令によって実現される。学習部156は、取得部154が出力した不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を複数取得し、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を複数取得する。ここで、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々と、カニュレーション方法を示す情報の各々とは関連付けられている。
学習部156は、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、機械学習する。学習部156は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像を機械学習することによって得られた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを、出力部158へ出力する。
【0027】
出力部158は、CPU102からの命令によって実現される。出力部158は、学習部156が出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを関連付けて、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法推定テーブル1088へ記憶する。
【0028】
(学習装置の動作)
図5は、本発明の実施形態に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5では、学習装置100の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶し、カニュレーション方法を示す情報を不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087に記憶した後の動作について説明する。つまり、不揮発性メモリ108の画像情報1086には胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像情報が蓄積され、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087にはカニュレーション方法を示す情報が蓄積されている。
(ステップS1)
学習装置100において、取得部154は、不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を複数取得し、取得した複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部156に出力する。
(ステップS2)
学習装置100において、取得部154は、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を複数取得し、取得した複数のカニュレーション方法を示す情報を、学習部156に出力する。
(ステップS3)
学習装置100において、学習部156は、取得部154が出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とを関連付けて取得する。学習部156は、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして、機械学習する。学習部156は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像を機械学習することによって得られた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを、出力部158へ出力する。
【0029】
(ステップS4)
学習装置100において、出力部158は、学習部156が出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを関連付ける。
(ステップS5)
学習装置100において、出力部158は、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を、不揮発性メモリ108のカニュレーション方法推定テーブル1088へ記憶する。
図5に示すフローチャートにおいて、ステップS1とステップS2との順序を入れ替えてもよい。
【0030】
前述した実施形態では、学習装置100が、一台の端末装置10が送信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像情報と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を受信する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、学習装置100が、複数の端末装置が送信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像情報と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を受信してもよい。このように構成することによって、学習装置100は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像情報と、カニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を多く取得できるため、機械学習の効果を高めることができる。
前述した実施形態では、学習装置100が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を複数取得し、取得した複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習する場合について説明したが、この限りでない。例えば、学習装置100が、胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画を複数取得し、取得した複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画を機械学習してもよい。
前述した実施形態では、カニュレーション方法の例として、造形法と、ワイヤーガイド法と、膵管ガイドワイヤー法と、プレカット法とについて説明したが、この例に限られない。例えば、造形法と、ワイヤーガイド法と、膵管ガイドワイヤー法と、プレカット法とに加え、超音波内視鏡ガイド下ランデブー法などの異なる方法を含めてもよい。
前述した実施形態では、造形法と、ワイヤーガイド法と、膵管ガイドワイヤー法と、プレカット法との各々に、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量が関連付けられる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、造形法とワイヤーガイド法とを含む基本法と、膵管ガイドワイヤー法とプレカット法とを含むレスキュー法との各々に、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量が関連付けられてもよい。
【0031】
実施形態の学習装置100によれば、学習装置100は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を使用して、その胆管にカテーテルを挿入した方法であるカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を複数取得する取得部154と、取得部154が複数取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、その画像に関連付けられているカニュレーション方法を示す情報を教師データとして、機械学習する学習部156と、学習部156が機械学習した結果とカニュレーション方法を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部とを備える。このように複数取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、その画像に関連付けられているカニュレーション方法を示す情報を教師データとして、機械学習できるため、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを関連付けることができる。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とを関連付けた情報を使用することによって、胆管カニュレーションが困難であるか否かの予測精度を向上できる。
さらに、複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、十二指腸ファータ乳頭の向きと、位置とのいずれが一方又は両方が、少なくとも異なる。このように構成することによって、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の学習の効果を高めることができる。
さらに、複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々は、胆管の開口部の形状が異なる。このように構成することによって、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の学習の効果を高めることができる。
【0032】
(変形例)
変形例に係る学習装置100aについて説明する。変形例に係る学習装置100aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報と、カニュレーション方法を示す情報とに加え、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られてから、胆管にカテーテルの挿入が終了するまでの時間であるカニュレーション時間情報を複数取得する。
変形例に係る学習装置100aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、カニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを教師データとして機械学習し、機械学習することによって得られる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、カニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付ける。実施形態に係る学習装置は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けて記憶する。
【0033】
(学習装置のハードウェア構成)
図6は、本発明の変形例に係る学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。学習装置100aについて説明する。
(学習装置のハードウェア構成)
学習装置100aは、CPU102と、メモリ104と、不揮発性メモリ108aと、通信部106と、内部バス150とを備えている。
CPU102は、例えば不揮発性メモリ108aに格納されるプログラム1082とアプリ1084aとを実行し、メモリ104をワークメモリとして使用して、学習装置100aの各部を制御する。メモリ104は、半導体素子を利用した揮発性のメモリなどのRAMによって構成され、CPU102のワークメモリとして使用される。
不揮発性メモリ108aは、例えばフラッシュメモリ等によって構成される。不揮発性メモリ108aには、CPU102によって実行されるプログラム1082と、アプリ1084aと、画像情報1086と、カニュレーション方法情報1087と、カニュレーション方法推定テーブル1088aと、カニュレーション時間情報1089とが格納される。
アプリ1084aは、学習装置100aに、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報と、カニュレーション時間情報とを関連付けた情報を複数取得させる。
アプリ1084aは、学習装置100aに、取得させた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報と、カニュレーション時間情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを教師データとして、機械学習させる。
アプリ1084aは、機械学習した結果とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けて記憶させる。
【0034】
(カニュレーション方法推定テーブル)
図7は、カニュレーション方法推定テーブルの一例を示す図である。カニュレーション方法推定テーブル1088aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を示す情報と、カニュレーション方法を示す情報と、カニュレーション時間情報とを関連付けたテーブル形式のデータである。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量は、カニュレーション方法とカニュレーション時間情報毎に、分類された胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像をディープラーニングなどの機械学習することによって得られる。
図7に示される例では、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「AAA」とカニュレーション方法「造影法」とカニュレーション時間情報「T1」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「A1A1A1」とカニュレーション方法「造影法」とカニュレーション時間情報「T2」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「BBB」とカニュレーション方法「ワイヤーガイド法」とカニュレーション時間情報「T3」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「B1B1B1」とカニュレーション方法「ワイヤーガイド法」とカニュレーション時間情報「T4」とが関連付けられている。
胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「CCC」とカニュレーション方法「膵管ガイドワイヤー法」とカニュレーション時間情報「T5」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「C1C1C1」とカニュレーション方法「膵管ガイドワイヤー法」とカニュレーション時間情報「T6」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「DDD」とカニュレーション方法「プレカット法」とカニュレーション時間情報「T7」とが関連付けられている。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量「D1D1D1」とカニュレーション方法「プレカット法」とカニュレーション時間情報「T8」とが関連付けられている。
カニュレーション時間情報1089は、画像情報1086に含まれる胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像の各々と関連付けて、カニュレーション時間情報を記憶する。前述したように、カニュレーション時間情報は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られてから、胆管にカテーテルの挿入が終了するまでの時間である。
【0035】
(学習装置の機能構成)
図8は、変形例に係る学習装置の機能ブロック図である。
学習装置100aは、不揮発性メモリ108aからメモリ104上に展開されたプログラム1082とアプリ1084aとをCPU102が実行することによって、受付部152aと取得部154aと学習部156aと出力部158aとして機能する。
【0036】
(学習装置の各機能構成)
図6及び
図8を用いて、学習装置100aの各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、学習装置100aの各機能を説明するにあたって、
図8に示されている学習装置100aの各機能ブロックを実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
受付部152aは、CPU102からの命令、及び通信部106によって実現される。受付部152aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を受け付ける。例えば、端末装置10は、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を送信する。
学習装置100の通信部106は、端末装置10が送信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を受信し、受信した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を、CPU102へ出力する。
CPU102は、受付部152aとして機能することによって、通信部106が出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を受け付ける。受付部152aは、受け付けた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報に含まれる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を不揮発性メモリ108の画像情報1086に記憶し、カニュレーション方法を示す情報を不揮発性メモリ108のカニュレーション方法情報1087に記憶し、カニュレーション時間情報を不揮発性メモリ108のカニュレーション時間情報1089に記憶する。
【0037】
取得部154aは、不揮発性メモリ108aの画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部156aに出力する。また、取得部154aは、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法情報1087に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を取得し、取得したカニュレーション方法を示す情報を、学習部156aに出力する。
また、取得部154aは、不揮発性メモリ108aのカニュレーション時間情報1089に記憶されているカニュレーション時間情報を取得し、取得したカニュレーション時間情報を、学習部156aに出力する。ここで、取得部154が取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報と、カニュレーション方法を示す情報と、カニュレーション時間情報とは関連付けられている。
【0038】
学習部156aは、CPU102からの命令によって実現される。学習部156aは、取得部154aが出力した不揮発性メモリ108aの画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を複数取得し、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法情報1087に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を複数取得し、不揮発性メモリ108aのカニュレーション時間情報1089に記憶されているカニュレーション時間情報を複数取得する。ここで、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の各々と、カニュレーション方法を示す情報の各々と、カニュレーション時間情報の各々とは関連付けられている。
学習部156aは、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを教師データとして、機械学習する。学習部156aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像を機械学習することによって得られた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られてから、胆管にカテーテルの挿入が終了するまでのカニュレーション時間情報とを、出力部158aへ出力する。
【0039】
出力部158aは、CPU102からの命令によって実現される。出力部158aは、学習部156aが出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法を示す情報と胆管にカテーテルの挿入が終了するまでのカニュレーション時間情報とを取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法と胆管にカテーテルの挿入が終了するまでのカニュレーション時間情報とを関連付けて、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法推定テーブル1088aへ記憶する。
【0040】
(学習装置の動作)
図9は、変形例に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図9では、学習装置100aの胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を不揮発性メモリ108aの画像情報1086に記憶し、カニュレーション方法を示す情報を不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法情報1087に記憶し、カニュレーション時間情報を不揮発性メモリ108aのカニュレーション時間情報1089に記憶した後の動作について説明する。つまり、不揮発性メモリ108aの画像情報1086には胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像情報が蓄積され、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法情報1087にはカニュレーション方法を示す情報が蓄積され、不揮発性メモリ108aのカニュレーション時間情報1089にはカニュレーション時間情報が蓄積されている。
(ステップS11)
学習装置100aにおいて、取得部154aは、不揮発性メモリ108aの画像情報1086に記憶されている胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を複数取得し、取得した複数の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部156aに出力する。
(ステップS12)
学習装置100aにおいて、取得部154aは、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法情報1087に記憶されているカニュレーション方法を示す情報を複数取得し、取得した複数のカニュレーション方法を示す情報を、学習部156aに出力する。
(ステップS13)
学習装置100aにおいて、取得部154aは、不揮発性メモリ108aのカニュレーション時間情報に記憶されているカニュレーション時間情報を示す情報を複数取得し、取得した複数のカニュレーション時間情報を示す情報を、学習部156aに出力する。
(ステップS14)
学習装置100aにおいて、学習部156aは、取得部154aが出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けて取得する。学習部156aは、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた複数の情報に基づいて、カニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを教師データとして、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習する。学習部156aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の複数の画像を機械学習することによって得られた胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法と、カニュレーション時間情報とを、出力部158aへ出力する。
【0041】
(ステップS15)
学習装置100aにおいて、出力部158aは、学習部156aが出力した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法と、カニュレーション時間情報とを取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付ける。
(ステップS16)
学習装置100aにおいて、出力部158aは、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を、不揮発性メモリ108aのカニュレーション方法推定テーブル1088aへ記憶する。
図9に示すフローチャートにおいて、ステップS11~ステップS13の順序を入れ替えてもよい。
前述した変形例では、造影法に、二種類の十二指腸ファータ乳頭の画像特徴量とカニュレーション時間情報とが関連付けられる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、造影法に、一種類の十二指腸ファータ乳頭の画像特徴量とカニュレーション時間情報とが関連付けられてもよいし、三種類以上の十二指腸ファータ乳頭の画像特徴量とカニュレーション時間情報とが関連付けられてもよい。ワイヤーガイド法、膵管ガイドワイヤー法、プレカット法についても同様である。
変形例の学習装置100aによれば、取得部154aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と、カニュレーション方法を示す情報とに関連付けて、さらに画像が得られてから胆管にカテーテルの挿入が終了するまでの時間であるカニュレーション時間を関連付けた情報を取得する。学習部156aは、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像に基づいて、カニュレーション方法を示す情報と、カニュレーション時間とを教師データとして、機械学習する。このように構成することによって、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を導出できる。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と、その胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像で行われたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を使用することによって、胆管カニュレーションが困難であるか否かの予測精度を向上できるとともに、カニュレーション時間の予測精度を向上できる。
【0042】
(第2の実施形態)
(推定装置)
実施形態に係る推定装置について説明する。実施形態に係る推定装置200は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得する。ここで、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像は、胆管カニュレーションを行うときに、胆管の十二指腸ファータ乳頭を内視鏡で観察することによって得られる映像である。胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像は、カニュレーションを行う直前に、胆管の十二指腸ファータ乳頭を内視鏡で観察することによって得られる正面視の映像であるのが好ましい。
さらに、実施形態に係る推定装置200は、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を機械学習することによって、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を求める。実施形態に係る推定装置200は、前述した学習装置100から、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法とを関連付けた情報を取得する。実施形態に係る推定装置200は、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法とを関連付けた情報に基づいて、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法を推定する。
【0043】
(推定装置のハードウェア構成)
図10は、本発明の実施形態に係る推定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。推定装置200について説明する。
推定装置200は、CPU202と、メモリ204と、通信部206と、不揮発性メモリ208と、操作部210と、表示部212と、内部バス250とを備えている。
CPU202は、例えば不揮発性メモリ208に格納されるプログラム2082とアプリ2084とを実行し、メモリ204をワークメモリとして使用して、推定装置200の各部を制御する。メモリ204は、半導体素子を利用した揮発性のメモリなどのRAMによって構成され、CPU202のワークメモリとして使用される。
通信部206は、ネットワーク50に接続された端末装置10、学習装置100などの外部装置と通信して、データの送受信を行う。具体的には、通信部206は、有線で、ネットワーク50と接続される。また、通信部206は、LTE等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成されてもよい。内部バス250は、CPU202、メモリ204、不揮発性メモリ208、通信部206を互いに接続する。内部バス250に接続される各部は、内部バス250を介して互いにデータのやり取りを行うことができるようにされている。
不揮発性メモリ208は、例えばフラッシュメモリ等によって構成される。不揮発性メモリ208には、CPU202によって実行されるプログラム2082と、アプリ2084と、カニュレーション方法推定テーブル2088とが格納される。
アプリ2084は、推定装置200に、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得させる。
アプリ2084は、推定装置200に、取得させたカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習させる。
アプリ2084は、推定装置200に、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして機械学習した結果とカニュレーション方法を示す情報とを関連付けた情報を使用して、取得させたカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習させた結果に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法を推定させる。
カニュレーション方法推定テーブル2088は、前述したカニュレーション方法推定テーブル1088を適用できる。
操作部210は、ユーザの操作を受け付ける入力デバイスであり、タッチパネル等のポインティングデバイス、ボタン、ダイヤル、タッチセンサ、タッチパッド等を含む。
表示部212は、例えば液晶ディスプレイ等によって構成され、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法などを表示する。
【0044】
(推定装置の機能構成)
図11は、本発明の実施形態に係る推定装置の機能ブロック図である。
推定装置200は、不揮発性メモリ208からメモリ204上に展開されたプログラム2082とアプリ2084とをCPU202が実行することによって、受付部252と学習部254と推定部255と出力部256として機能する。
【0045】
(推定装置の各機能構成)
図10及び
図11を用いて、推定装置200の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、推定装置200の各機能を説明するにあたって、
図11に示されている推定装置200の各機能ブロックを実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
受付部252は、CPU202からの命令、及び通信部206によって実現される。受付部252は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を受け付ける。ここで、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報は、胆管カニュレーションを行うときに、胆管の十二指腸ファータ乳頭を内視鏡で観察することによって得られる映像である。受付部252は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得すると、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部254へ出力する。
学習部254は、CPU202からの命令によって実現される。学習部254は、受付部252が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得すると、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報に対してディープラーニングなどの機械学習を行う。学習部254は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報に対してディープラーニングを行うことによって得られる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を、推定部255へ出力する。
【0046】
推定部255は、通信部206を介して、学習装置100から、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量とその胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088を取得する。推定部255は、カニュレーション方法推定テーブル1088を取得すると、不揮発性メモリ208のカニュレーション方法推定テーブル2088に記憶する。
推定部255は、学習部254が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法を、カニュレーション方法推定テーブル2088から取得する。例えば、推定部255は、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像と特徴量と、カニュレーション方法推定テーブル2088に記憶されている複数の十二指腸ファータ乳頭画像特徴量の各々との類似度を導出する。推定部255は、導出した類似度に基づいて、類似度が最も高い十二指腸ファータ乳頭画像特徴量に関連付けられているカニュレーション方法を取得する。推定部255は、カニュレーション方法を推定すると、カニュレーション方法の推定結果を、出力部256へ出力する。
出力部256は、CPU202からの命令によって実現される。出力部256は、推定部255が出力したカニュレーション方法の推定結果を取得すると、取得したカニュレーション方法の推定結果を、表示部212へ出力する。
【0047】
(推定装置の動作)
図12は、本発明の実施形態に係る推定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図12は、推定装置200が、学習装置100から、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088を取得し、カニュレーション方法推定テーブル1088を、カニュレーション方法推定テーブル2088に記憶した後の動作を示す。
(ステップS21)
推定装置200の受付部252は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得する。受付部252は、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を、学習部254へ出力する。
(ステップS22)
推定装置200の学習部254は、受付部252が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報を取得し、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報に対してディープラーニングなどの機械学習を行う。学習部254は、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報に対してディープラーニングを行うことによって得られる胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を、推定部255へ出力する。
【0048】
(ステップS23)
推定装置200の推定部255は、学習部254が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を取得し、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法を、カニュレーション方法推定テーブル2088から取得する。推定部255は、取得したカニュレーション方法を、出力部256へ出力する。
(ステップS24)
推定装置200の出力部256は、推定部255が出力したカニュレーション方法の推定結果を取得し、取得したカニュレーション方法を、表示部212へ出力する。
【0049】
前述した実施形態では、推定装置200が、学習装置100から、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088を取得し、取得したカニュレーション方法推定テーブル1088を、カニュレーション方法推定テーブル2088に記憶する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、推定装置200が、学習装置100へ、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法を問い合わせるようにしてもよい。学習装置100は、推定装置200からの問い合わせに応じて、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法を、推定装置200へ通知する。
前述した実施形態では、推定装置200が、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得し、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習することによって、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を導出する。さらに、推定装置200が、導出したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法を、カニュレーション方法推定テーブル2088から取得する場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、推定装置200が、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画を取得し、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画を機械学習することによって、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画の特徴量を導出してもよい。さらに、推定装置200が、導出したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の動画の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法を、カニュレーション方法推定テーブル2088から取得してもよい。
【0050】
実施形態に係る推定装置200によれば、学習装置100から取得したカニュレーション方法推定テーブル1088に基づいて、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法を推定することができる。学習装置100から取得したカニュレーション方法推定テーブル1088に基づいて、未知の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法を取得できる。このため、術者の経験値によらずにカニュレーションの困難例を予測できる。つまり、どのような経験値の術者でも胆管カニュレーションに関するストラテジーを設定できる。また、ERCP関連手技において、胆管カニュレーションを開始するときに、困難例か否かを判定できる。取得したカニュレーション方法に基づいて、実際にカニュレーションを行うことができるため、困難例の場合には、早期のレスキュー法導入を促すことができる。このように構成することによって、偶発症を予防できる。また、ERCP関連手技に要する時間を短縮できる。
【0051】
(変形例)
(推定装置)
変形例に係る推定装置について説明する。変形例に係る推定装置200aは、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得する。
さらに、変形例に係る推定装置200aは、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を示す情報をディープラーニングなどの機械学習することによって、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を求める。
変形例に係る推定装置200aは、前述した学習装置100aから、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を取得する。
変形例に係る推定装置200aは、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報に基づいて、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法とカニュレーション時間とを推定する。
【0052】
(推定装置のハードウェア構成)
図13は、変形例に係る推定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。推定装置200aについて説明する。
推定装置200aは、CPU202と、メモリ204と、通信部206と、不揮発性メモリ208aと、操作部210と、表示部212と、内部バス250とを備えている。
CPU202は、例えば不揮発性メモリ208aに格納されるプログラム2082とアプリ2084aとを実行し、メモリ204をワークメモリとして使用して、推定装置200aの各部を制御する。
不揮発性メモリ208aは、例えばフラッシュメモリ等によって構成される。不揮発性メモリ208aには、CPU202によって実行されるプログラム2082と、アプリ2084aと、カニュレーション方法推定テーブル2088aとが格納される。
アプリ2084aは、推定装置200aに、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を取得させる。
アプリ2084aは、推定装置200aに、取得させたカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習させる。
アプリ2084aは、推定装置200aに、カニュレーション方法を示す情報を教師データとして機械学習した結果とカニュレーション方法を示す情報とカニュレーション時間情報とを関連付けた情報を使用して、取得させたカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像を機械学習させた結果に基づいて、該画像に示される胆管にカテーテルを挿入する方法とカニュレーション時間とを推定させる。
カニュレーション方法推定テーブル2088aは、前述したカニュレーション方法推定テーブル1088aを適用できる。
【0053】
(推定装置の機能構成)
図14は、変形例に係る推定装置の機能ブロック図である。
推定装置200aは、不揮発性メモリ208からメモリ204上に展開されたプログラム2082とアプリ2084aとをCPU202が実行することによって、受付部252と学習部254と推定部255aと出力部256aとして機能する。
【0054】
(推定装置の各機能構成)
図13及び
図14を用いて、推定装置200aの各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、推定装置200aの各機能を説明するにあたって、
図14に示されている推定装置200aの各機能ブロックを実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
推定部255aは、通信部206を介して、学習装置100aから、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量とその胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088aを取得する。推定部255aは、カニュレーション方法推定テーブル1088aを取得すると、不揮発性メモリ208aのカニュレーション方法推定テーブル2088aに記憶する。
推定部255aは、学習部254が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を取得し、取得した胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法とカニュレーション時間とを、カニュレーション方法推定テーブル2088aから取得する。推定部255aは、カニュレーション方法とカニュレーション時間とを推定すると、カニュレーション方法とカニュレーション時間との推定結果を、出力部256aへ出力する。
出力部256aは、CPU202からの命令によって実現される。出力部256aは、推定部255aが出力したカニュレーション方法とカニュレーション時間との推定結果を取得すると、取得したカニュレーション方法の推定結果を、表示部212へ出力する。
【0055】
(推定装置の動作)
図15は、変形例に係る推定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図15は、推定装置200aが、学習装置100aから、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とカニュレーション時間とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088aを取得し、カニュレーション方法推定テーブル1088aを、カニュレーション方法推定テーブル2088aに記憶した後の動作を示す。
ステップS31-ステップS32は、
図12を参照して説明したステップS21-ステップS22を適用できる。
(ステップS33)
推定装置200aの推定部255aは、学習部254が出力したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量を取得し、取得したカニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法とカニュレーション時間とを、カニュレーション方法推定テーブル2088aから取得する。推定部255aは、取得したカニュレーション方法とカニュレーション時間とを、出力部256aへ出力する。
(ステップS34)
推定装置200aの出力部256aは、推定部255aが出力したカニュレーション方法とカニュレーション時間との推定結果を取得し、取得したカニュレーション方法とカニュレーション時間とを、表示部212へ出力する。
【0056】
前述した変形例では、推定装置200aが、学習装置100aから、胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量と胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像のカニュレーション方法とカニュレーション時間情報とを関連付けたカニュレーション方法推定テーブル1088aを取得し、取得したカニュレーション方法推定テーブル1088aを、カニュレーション方法推定テーブル2088aに記憶する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、推定装置200aが、学習装置100aへ、カニュレーション方法が未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法とカニュレーション時間とを問い合わせるようにしてもよい。学習装置100aは、推定装置200aからの問い合わせに応じて、カニュレーション方法とカニュレーション時間とが未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連付けられたカニュレーション方法とカニュレーション時間とを、推定装置200aへ通知する。
【0057】
変形例に係る推定装置200aによれば、学習装置100aから取得したカニュレーション方法推定テーブル1088aに基づいて、カニュレーション方法とカニュレーション時間とが未知である胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像の特徴量に関連するカニュレーション方法とカニュレーション時間とを推定することができる。未知の胆管の十二指腸ファータ乳頭の画像が得られたカニュレーション方法とカニュレーション時間とを取得できる。このため、術者の経験値によらずにカニュレーションの困難例とカニュレーションに要する時間とを予測できる。つまり、どのような経験値の術者でも胆管カニュレーションに関するストラテジーを設定できる。また、ERCP関連手技において、胆管カニュレーションを開始するときに、困難例か否かを判定できる。取得したカニュレーション方法とカニュレーション時間とに基づいて、実際にカニュレーションを行うことができるため、困難例の場合には、早期のレスキュー法導入を促すことができる。このように構成することによって、偶発症を予防できる。また、ERCP関連手技に要する時間を短縮できる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述した学習装置100、学習装置100a、推定装置200、推定装置200aの機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0059】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0060】
10…端末装置、50…ネットワーク、100、100a…学習装置、102…CPU、104…メモリ、106…通信部、108、108a…不揮発性メモリ、1082…プログラム、1084、1084a…アプリ、1086…画像情報、1087…カニュレーション方法情報、1088、1088a…カニュレーション方法推定テーブル、152、152a…受付部、154、154a…取得部、156、156a…学習部、158、158a…出力部、200、200a…推定装置、202…CPU、204…メモリ、206…通信部、208、208a…不揮発性メモリ、2082…プログラム、2084、2084a…アプリ、2088、2088a…カニュレーション方法推定テーブル、252、…受付部、254…学習部、255、255a…推定部、256、256a…出力部