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  • 特許-ボトル容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】ボトル容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/54 20060101AFI20230202BHJP
   B65B 53/00 20060101ALI20230202BHJP
   B65D 23/00 20060101ALI20230202BHJP
   B65D 25/36 20060101ALI20230202BHJP
   B65D 25/56 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
B65D25/54
B65B53/00 B
B65D23/00 H
B65D25/36
B65D25/56
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018218617
(22)【出願日】2018-11-21
(65)【公開番号】P2020083362
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-09-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】弁理士法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森谷 始旦
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-086739(JP,U)
【文献】特開2016-074445(JP,A)
【文献】特開平10-273149(JP,A)
【文献】実開昭61-175134(JP,U)
【文献】特開2017-181827(JP,A)
【文献】特開2016-041604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/54
B65B 53/00
B65D 23/00
B65D 25/36
B65D 25/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明又は半透明の胴部を備え、内容液を詰め替えて用いるボトル容器であって、
前記胴部は、その外周面を覆う加飾用ラベルが取り付けられており、
該加飾用ラベルは、ボトル本体の口首部の上端開口を介して上方から前記胴部の内周面を視認可能な領域に、内容液の液位確認用の低遮光性目印領域が設けられており、
該低遮光性目印領域は、その周囲の部分よりも遮光性が低い縦横8~40mmの大きさの区画領域として設けられており、該区画領域は、前記内用液を詰め替える際の詰め替え終了の指標となる液位の高さ位置に、前記上端開口を介して上方から前記胴部の内周面を見た際に、当該区画領域が、前記周囲の部分から、判別可能な状態となるように形成されているボトル容器。
【請求項2】
前記加飾用ラベルが、シュリンクラベルである請求項1記載のボトル容器。
【請求項3】
前記低遮光性目印領域に、内容液の液位の詰替え終点となる目印が描かれている請求項1又は2記載のボトル容器。
【請求項4】
前記ボトル本体の口首部には、ディスペンサーが着脱可能に装着されるようになっており、前記低遮光性目印領域は、前記ディスペンサーが装着された際に、詰め替えた内容液を溢れさせないスペースを前記低遮光性目印領域の上方に確保できる液位の高さ位置に配置されている請求項1~3のいずれか1項記載のボトル容器。
【請求項5】
前記低遮光性目印領域の光線透過率は15~100%となっており、前記低遮光性目印領域の周囲の部分の光線透過率は0~25%となっており、これらの光線透過率の差は5~40%となっている請求項1~4のいずれか1項記載のボトル容器。
【請求項6】
前記口首部の上端開口が、直径が20~50mmの開口となっている請求項1~5のいずれか1項記載のボトル容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトル容器に関し、特に、透明又は半透明の胴部を備え、内容液を詰め替えて用いるボトル容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばシャンプー、リンス、液体洗剤などの液状の内容物を収容する容器として、合成樹脂やその他の材料からなるボトル容器が多用されている。また、これらのボトル容器の口首部に、ポンプディスペンサーなどのディスペンサー(吐出装置)を着脱可能に装着して、所定量の内容液を吐出させる操作を容易に行えるようにした、ディスペンサー付きのボトル容器も多用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、近年、各種の液体や、その他の内容物を収納する合成樹脂製の容器についても、環境負荷の低減が図られるようになっており、使用する樹脂量を減らした薄肉の容器として、パウチ等による柔軟な軟包装材による詰替え容器が多用されている。樹脂量を減らした薄肉の詰替え容器は、収容した内容物を、口首部を閉塞するキャップやディスペンサーのキャップ部等を取り外して、口首部から被詰替え容器であるボトル容器に詰め替えたり補充したりすることによって、高価なボトル容器やディスペンサー等をその都度廃棄することなく、長期間使用できるようにする。
【0004】
また、近年、樹脂量を減らした薄肉の詰替え容器として、被詰替え容器であるボトル容器の内容量に相当する一回詰め替え分の内容液を収容した、いわゆる使い切りタイプの容器に換えて、より多くの内容液を収容していることで、複数回詰め替え可能な詰替え容器も用いられている。このような複数回詰め替え可能な詰替え容器から、被詰替え容器であるボトル容器に内容液を詰め替える場合、内容液を供給し過ぎてボトル容器から内容液が溢れ出ないようにするために、ボトル容器に供給された内容液の液位を確認しながら詰め替える必要がある。特に、被詰替え容器がディスペンサー付きのボトル容器である場合、口首部にディスペンサーを装着する際に、ディスペンサーにおける汲上げチューブやポンプハウジング等のボトル容器の内部に挿入される部分の容積によって、内容液の液位が上昇するため、ボトル容器の上部に液位の上昇を鑑みたスペースを確保するように、内容液を詰め替える必要がある。
【0005】
ボトル容器に収容された内容液の液位を確認できるようにする容器として、外部から内容液の液位を視認可能なビジブルラインを、ボトル容器に設けたものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-227822号公報
【文献】特開平8-268422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2のビジブルライン付き容器では、容器の外側からビジブルラインを介して視認可能な液位によって、内容液の残量を確認することができるが、ビジブルラインは、例えば2~8mm程度の細い幅で縦方向に延設する透明な線状の部分として設けられているため、液位を視認し難くなっている。液位を視認し易くするには、ビジブルラインを広い幅で形成することが考えられるが、ビジブルラインを広い幅で形成すると、容器のデザイン性が損なわれる他、容器の遮光性にも影響を及ぼすことになる。このため、容器のデザイン性を損なうことなく、且つ所望の遮光性を維持しながら、詰替え時に内容液の液位を視認し易くして、詰替え性を向上させることを可能にする技術の開発が望まれている。
【0008】
また、詰替え容器からボトル容器に内容液を詰め替える際に、流出口を当てがった口首部の部分を視認しながら、内容液の液位を確認できるようにすると、口首部から目を離さずに詰替えを行うことが可能になるため望ましい。特に、口首部にディスペンサーが着脱可能に装着されるボトル容器では、口首部の上端開口が、広口の開口となっていていることが多く、上端開口を介して上方からボトル本体の内周面を見易くなっていることから、口首部の部分を視認しながら内容液の液位を確認できるようにすることが望ましい。
【0009】
本発明は、詰替え容器から内容液を詰め替える際に、詰替え容器の流出口が当てがわれた口首部の部分を視認しながら、内容液を供給し過ぎてボトル容器から溢れ出させないように、内容液の液位を容易に確認することのできるボトル容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、透明又は半透明の胴部を備え、内容液を詰め替えて用いるボトル容器であって、前記胴部は、その外周面を覆う加飾用ラベルが取り付けられており、該加飾用ラベルは、ボトル本体の口首部の上端開口を介して上方から前記胴部の内周面を視認可能な領域に、内容液の液位確認用の低遮光性目印領域が設けられており、該低遮光性目印領域は、その周囲の部分よりも遮光性が低い区画領域として、ボトル本体の内周面を見て判別可能な状態となるように形成されているボトル容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のボトル容器は、例えば口首部の上端開口を介して上方から胴部の内周面を視認しながら、低遮光性目印領域に内容液の液位が至るまで内容液を詰め替えできるようになっている。本発明のボトル容器によれば、詰替え容器から内容液を詰め替える際に、詰替え容器の流出口が当てがわれた口首部の部分を視認しながら、内容液を供給し過ぎてボトル容器から溢れ出させないように、内容液の液位を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の好ましい一実施形態に係るボトル容器の斜視図である。
図2】(a)は、本発明の好ましい一実施形態に係るボトル容器のボトル本体の斜視図、(b)は、(a)のボトル本体の内周面を、口首部の上端開口を介して斜め上方から見た状態の斜視図である。
図3】内容液を詰め換えた際に、図2(a)のボトル本体の内周面を口首部の上端開口を介して斜め上方から見た状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係るボトル容器10は、好ましくはボトル本体11の口首部12に、ディスペンサーとして例えばポンプディスペンサー20を着脱可能に装着して使用する、ディスペンサー付きのボトル容器として用いられる。ボトル容器10は、使用により内容液が減少したら、その都度、パウチ等による柔軟な軟包装材による詰替え容器(図示せず)から内容液を詰め替えて、廃棄することなく、長期間繰り返し使用することが可能である。本実施形態のボトル容器10は、ボトル本体11の口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認しながら、内容液を詰め替えできるようになっている。また、本実施形態のボトル容器10は、詰替え容器からボトル本体11に内容液を詰め替える際に、詰替え容器の流出口が当てがわれたボトル本体11の口首部12の部分を視認しながら、ボトル本体11に供給される内容液の液位を確認できるようにして(図3参照)、安定した状態で内容液を詰め替えながら、ボトル本体11に内容液を供給し過ぎないように管理できるようになっている。
【0014】
そして、本実施形態のボトル容器10は、ボトル本体11が透明又は半透明の胴部13を備え、内容液として例えば液体洗浄剤を詰め替えて用いる、好ましくはディスペンサー付きのボトル容器であって、図1図3に示すように、胴部13は、その外周面を覆う好ましくはシュリンクラベルからなる加飾用ラベル14が取り付けられている(図1図2(a)参照)。加飾用ラベル14は、ボトル本体11の口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認可能な領域(図2(b)参照)に、内容液の液位確認用の低遮光性目印領域15が設けられている。低遮光性目印領域15は、その周囲の部分よりも遮光性が低い区画領域として、ボトル本体11の内周面を見て判別可能な状態となるように形成されている(図2(b)参照)。そのため、口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認しながら、低遮光性目印領域15に内容液の液位が至るまで、詰替え容器(図示せず)から、内容液を詰め替えできるようになっている(図3参照)。
【0015】
なお、本明細書において、ボトル本体11の上方や上端は、ボトル本体11の底部13よりも口首部12側の領域又は端部であり、下方や下端は、上方や上端とは逆の、口首部12よりも底部13側の領域又は端部である。これらの上/下は、ボトル容器10やボトル本体11を使用する際の姿勢とは無関係である。また、「ボトル本体11の口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認する」は、口首部12から底部13とは反対の当該口首部12側にさらに離れた領域から、口首部12の上端開口12aを介して内周面を視認することであり、後述する「底部16から上方に立設する筒状の胴部13」は、底部16から口首部12側の領域に胴部15が立設することである。
【0016】
また、本実施形態では、上述のように、ボトル容器10のボトル本体11の口首部12には、ポンプディスペンサー20が着脱可能に装着されるようになっており、低遮光性目印領域15は、ポンブディスペンサー20が装着された際に、ポンブディスペンサー20における汲上げチューブやポンプハウジング等のボトル本体11の内部に挿入される部分の容積によって液位が上昇しても、詰め替えた内容液を溢れさせないようにするスペースを、低遮光性目印領域15の上方に確保できる液位の高さ位置に配置されている。低遮光性目印領域15には、好ましくは内容液の液位の詰替え終点の目印を具備している。本実施形態では、目印として目印ライン15aが描かれている。
【0017】
本実施形態では、ボトル容器10のボトル本体11は、透明又は半透明の樹脂として、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等を用いたブロー成形品となっている。ボトル本体11は、図1に示すように、底部16と、底部16から上方に立設する筒状の胴部13と、胴部13の上端部に連続する肩部17と、肩部17から上方に立設する口首部12とを含んで形成されている。底部16は略円形となっており、胴部13は底部16から上方に向って徐々に縮径する円錐台形状の部分となっており、肩部17は円環状の縮径段部となっており、口首部12は円形となっている。口首部12の外周面には、ポンブディスペンサー20のキャップ部20bを螺着させる雄ネジ凸条12bが設けられている。口首部12の上端開口12aは、好ましくは直径が20~50mmの広口の円形の開口となっており、これによって、上端開口12aを介して上方から、ボトル本体11の内周面を見易くなっている。
【0018】
加飾用ラベル14となるシュリンクラベルは、加熱収縮することか可能な樹脂として、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートやその複合体等からなるフィルム材料となっており、筒状に形成してボトル本体11の周囲に装着された状態から、加熱収縮することによって、ボトル本体11の外周面の形状に沿って密着した状態で取り付けられる。本実施形態では、シュリンクラベル14による加飾用ラベルは、ボトル本体11の口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認可能な領域を含む、胴部13の全体の外周面を覆って、ボトル本体11の肩部17から底部16に至る部分まで、連続して取り付けられる。
【0019】
シュリンクラベルによる加飾用ラベル14には、各種の模様や絵、広告、宣伝等による装飾、商品名、能書等が施されている。加飾用ラベル14の低遮光性目印領域15の周囲の部分は、例えば光線透過率が0~25%程度の高い遮光性を備える領域となっていることが好ましく、低遮光性目印領域15以外の部分の全体が、例えば光線透過率が0~25%程度の高い遮光性を備える領域となっていることがより好ましい。ここで、遮光性は、光を透過しない性質であって、外の光が内部に差し込むのを防いだり、中の光が外に漏れるのを防いだりする物性である。遮光性は、光線透過率を用いて評価することができる。光線透過率は、サンプルへの入射光強度とサンプルを透過した光の強度の比で表される。光線透過率(%)は、分光光度計等によって計測することができる。本発明では、低遮光性目印領域の光線透過率(遮光性)や低遮光性目印領域の周囲の部分の光線透過率(遮光性)は、外周面を覆って加飾用ラベル14が取り付けられた部分のボトル本体11の胴部13における、重ね合わされて一体となった胴部13及び加飾用ラベル14による光線透過率(遮光性)である。
【0020】
また、本実施液形態では、ボトル本体11に取り付けられたシュリンクラベル14における、内容液を詰め替える際の詰め替え終了の指標となる液位の高さ位置に、例えば光線透過率が15~100%程度の低い遮光性を備える低遮光性目印領域15が、これの周囲の部分よりも遮光性が低い区画領域として設けられている。低遮光性目印領域15は、好ましくはポンブディスペンサー20を装着した際の液位の増加分を鑑みた、これの上方に所定の容積のスペースを確保できる高さ位置に設けられている。低遮光性目印領域15は、好ましくは縦横8~40mm程度の大きさの、正方形を含む矩形形状の区画領域として設けられている。
【0021】
本実施形態では、低遮光性目印領域15の遮光性と、これの周囲の部分の遮光性との光線透過率の差は、5~40%となっていることが好ましい。これによって、口首部12の上端開口12aを介して上方からボトル本体11の胴部13の内周面を見た際に、低遮光性目印領域15では、ボトル本体11の外部から内部に差し込む光が、これの外周部分よりも遮断され難くなって、図2(b)に示すように、低遮光性目印領域15が明るく浮き上がって見えることにより、この低遮光性目印領域15を指標として、内容液を詰め替える際の詰め替え終了の目標となる液位の高さ位置を、容易に判別することが可能になる(図3参照)。このような観点から、低遮光性目印領域15の遮光性と、これの周囲の部分の遮光性との差は、15%以上とすることがより好ましく、15%以上40%以下とすることがさらに好ましい。
【0022】
また、本実施形態では、好ましくは低遮光性目印領域15に、内容液の液位の詰替え終点の目印となる目印ライン15aが描かれている。目印ライン15aは、シュリンクラベル14の低遮光性目印領域15を横断するようにして、例えば黒色のラインとして描くことができる。目印ライン15aは、明るく浮き上がって見える低遮光性目印領域15を横断するラインとして、ボトル本体11の胴部13の内周面を見た際に、明瞭に視認することができる。低遮光性目印領域15に目印ライン15aが描かれていることにより、詰替え容器から容器本体11に内容液を詰め替える際に、上昇してくる内容液の液位を目印ライン15aに合わせることで(図3参照)、より精度良く内容液の液位を確認して、詰替え量を管理することが可能になる。目印ライン15aは、実線である必要は必ずしも無く、破線やマーク等であっても良い。内容液の液位の詰替え終点の目印は、星形や三角形等の記号や文字であっても良い。
【0023】
ボトル本体11の口首部12に着脱可能に装着されるディスペンサーとしては、例えば特開2010-227822号公報に記載の泡吐出器等の、ポンプヘッド20a、キャップ部20b、ポンプハウジング、チューブ等を備える、公知の各種のポンプディスペンサー20を用いることができる。
【0024】
そして、上述の構成を備える本実施形態のボトル容器10によれば、詰替え容器から内容液を詰め替える際に、詰替え容器(図示せず)の流出口が当てがわれたボトル本体11の口首部12の部分を視認しながら、内容液を供給し過ぎてボトル容器10から溢れ出させないように、内容液の液位を容易に確認することが可能になる。
【0025】
すなわち、本実施形態によれば、ボトル本体11の口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内周面を視認可能な領域における、胴部13の外周面を覆って、好ましくはシュリンクラベルからなる加飾用ラベル14が取り付けられており、加飾用ラベル14には、内容液の液位確認用の低遮光性目印領域15が、これの周囲の部分よりも遮光性が低い区画領域として、ボトル本体11の内周面を見て判別可能な状態となるように設けられている(図2(a)、(b)参照)。
【0026】
これによって、ポンプディスペンサー20を口首部12から取り外した状態で、口首部12の部分を見ながら詰替え容器の流出口を口首部12に当てがって、詰替え容器から内溶液を詰め替える際に、僅かに視線をずらすだけで、口首部12の上端開口12aを介してボトル本体11の胴部13の内周面の低遮光性目印領域15を、容易に視認することが可能になる。そのため、例えばビジブルラインの外側から内容液の液位を視認する場合のように、口首部から目を離して流出口の位置がずれることにより内容液をこぼし易くなるのを回避しつつ、低遮光性目印領域15を指標として内容液の液位を容易に確認できるようにすることによって、内容液を供給し過ぎて、例えばポンプディスペンサー20を装着する際にボトル本体11から溢れ出ないように、内容液の詰替え量を容易に管理することが可能になる。
【0027】
また特に、内容液の液色が、例えば無色透明な液のように薄い場合には、透明又は半透明の胴部13や、ビジブルラインを介してでは、液位の上昇を視認することは困難であるが、本実施形態では、口首部12の上端開口12aを介して上方から胴部13の内側で内容液の液位が上昇するのを直接視認して確認することができるので、内容液の液色が薄い場合でも、内容液の詰替え量を容易に管理することが可能になる。
【0028】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、加飾用ラベルは、シュリンクラベルである必要は必ずしも無く、ストレッチラベル等の、ボトル本体の外周面を覆って取り付けることが可能な、その他の種々の加飾用のラベルであっても良い。加飾用ラベルは、ボトル本体の口首部の上端開口を介して上方から胴部の内周面を視認可能な領域のうち、詰め替え終了の指標となる領域を含む一部分のみの領域を覆って取り付けられる、貼着ラベル等であっても良い。低遮光性目印領域に、内容液の詰替えの終点の目印となる目印ラインが描かれている必要は必ずしもなく、目印ラインが描かれてなくても、所定の高さ位置に配設された低遮光性目印領域15を指標として、詰め替えを終了することにより、内容液を供給し過ぎて溢れ出ないように、内容液の詰替え量を容易に管理することが可能である。ボトル容器は、ボトル本体の口首部にディスペンサーが着脱可能に装着されるものである必要は必ずしもなく、ノズル等のその他の吐出部材や吐出装置が着脱可能に装着されていて、内容液を詰め替えながら使用するボトル容器であっても良い。低遮光性目印領域は、矩形形状を備えている必要は必ずしもなく、円形、長円形、楕円形、星形等、その他の種々の形状を備えていても良い。
【符号の説明】
【0029】
10 ボトル容器
11 ボトル本体
12 口首部
12a 上端開口
13 胴部
14 シュリンクラベル(加飾用ラベル)
15 低遮光性目印領域
15a 目印ライン
16 底部
17 肩部
20 ポンプディスペンサー(ディスペンサー)
図1
図2
図3