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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】プロテクタ、及び、ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20230202BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20230202BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20230202BHJP
   H01B 7/18 20060101ALI20230202BHJP
   H01B 7/04 20060101ALI20230202BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20230202BHJP
   F16L 3/02 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
H02G3/04 087
B60R16/02 623T
H01B7/00 301
H01B7/18 G
H01B7/04
F16L57/00 A
F16L3/02 B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019084842
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020182342
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596002767
【氏名又は名称】トヨタ自動車九州株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 真由
(72)【発明者】
【氏名】葛谷 直人
(72)【発明者】
【氏名】原田 知良
(72)【発明者】
【氏名】松田 裕之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 靖彦
【審査官】遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-051426(JP,A)
【文献】特開2004-242437(JP,A)
【文献】特開2002-044825(JP,A)
【文献】特開2002-135941(JP,A)
【文献】特開平11-055822(JP,A)
【文献】特開2002-010439(JP,A)
【文献】特開2012-222900(JP,A)
【文献】特開2005-304274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/00- 3/04
B60R 16/02
H01B 7/00
H01B 7/18
H01B 7/04
F16L 57/00
F16L 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配索方向に沿って配索される第1配索材及び第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備え
前記規制突起部は、前記第2配索部において前記第2配索空間部を形成する第1内壁面から突出し前記第2並列方向に沿って延在するリブ部、及び、前記第2配索部において前記第1並列方向に対して前記第1内壁面と対向し前記第2配索空間部を形成する第2内壁面に角部状に突出して形成された突出角部を含むことを特徴とする、
プロテクタ。
【請求項2】
前記突出角部は、前記第1配索材及び前記第2配索材の配索経路の前記第1並列方向に沿った幅を、前記第1配索部側から離間するにしたがって徐々に絞り込む、
請求項1に記載のプロテクタ。
【請求項3】
配索方向に沿って配索される第1配索材及び第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部と、
前記配索方向に沿って前記第2配索部の前記第1配索部側とは反対側で連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記第1並列方向及び前記第2並列方向にずらして配索可能である第3配索空間部が形成された第3配索部とを備え、
前記第2配索部は、前記第2配索空間部内で前記第1並列方向に対して前記第1配索材と前記第2配索材とを交差させ当該第1並列方向の並び位置を入れ替えて配索可能であることを特徴とする、
ロテクタ。
【請求項4】
前記第3配索部は、前記第3配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材を前記第1並列方向の一方側に湾曲させ、かつ、前記第1並列方向に対して、前記第1配索材を湾曲内側に位置させ、前記第2配索材を湾曲外側に位置させて配索可能である、
請求項3に記載のプロテクタ。
【請求項5】
配索方向に沿って配索される第1配索材及び第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備え、
前記第1配索部の前記第1配索空間部内の前記第2配索部側の端部に設けられ、前記第2配索材を前記第1配索材に対して前記第2並列方向に沿って徐々にずらして配索可能である傾斜壁部を有し、
前記傾斜壁部は、前記第1配索空間部内で前記第1並列方向に沿って前記第1配索材と隣接し、当該第1配索材と当接し配索経路を規制可能である規制面を有することを特徴とする、
ロテクタ。
【請求項6】
導電性を有する第1配索材、及び、第2配索材と、
前記第1配索材、及び、前記第2配索材に装着され当該第1配索材、及び、当該第2配索材を保護するプロテクタとを備え、
前記プロテクタは、
配索方向に沿って配索される前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備え、
前記規制突起部は、前記第2配索部において前記第2配索空間部を形成する第1内壁面から突出し前記第2並列方向に沿って延在するリブ部、及び、前記第2配索部において前記第1並列方向に対して前記第1内壁面と対向し前記第2配索空間部を形成する第2内壁面に角部状に突出して形成された突出角部を含むことを特徴とする、
ワイヤハーネス。
【請求項7】
導電性を有する第1配索材、及び、第2配索材と、
前記第1配索材、及び、前記第2配索材に装着され当該第1配索材、及び、当該第2配索材を保護するプロテクタとを備え、
前記プロテクタは、
配索方向に沿って配索される前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部と、
前記配索方向に沿って前記第2配索部の前記第1配索部側とは反対側で連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記第1並列方向及び前記第2並列方向にずらして配索可能である第3配索空間部が形成された第3配索部とを備え、
前記第2配索部は、前記第2配索空間部内で前記第1並列方向に対して前記第1配索材と前記第2配索材とを交差させ当該第1並列方向の並び位置を入れ替えて配索可能であり、
前記第1配索材、及び、前記第2配索材は、前記配索方向に沿って、前記第1配索空間部、前記第2配索空間部、及び、前記第3配索空間部に渡って挿通され、前記第1配索空間部内で前記第1並列方向に沿って並び、前記第2配索空間部内で前記第2並列方向に沿って並び、かつ、前記第1並列方向に対して交差して当該第1並列方向の並び位置が入れ替わり、前記第3配索空間部で前記第1並列方向及び前記第2並列方向にずれて配索されることを特徴とする、
ワイヤハーネス。
【請求項8】
導電性を有する第1配索材、及び、第2配索材と、
前記第1配索材、及び、前記第2配索材に装着され当該第1配索材、及び、当該第2配索材を保護するプロテクタとを備え、
前記プロテクタは、
配索方向に沿って配索される前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、
前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、
前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備え
前記第1配索部の前記第1配索空間部内の前記第2配索部側の端部に設けられ、前記第2配索材を前記第1配索材に対して前記第2並列方向に沿って徐々にずらして配索可能である傾斜壁部を有し、
前記傾斜壁部は、前記第1配索空間部内で前記第1並列方向に沿って前記第1配索材と隣接し、当該第1配索材と当接し配索経路を規制可能である規制面を有することを特徴とする、
ワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロテクタ、及び、ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載され電線等の配索材に装着される従来のプロテクタとして、例えば、特許文献1には、樋状に延びるプロテクタ本体と、蓋体と、ロック機構とを備える電線収容プロテクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6198183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に記載の電線収容プロテクタは、例えば、車両に搭載された状態で周囲に種々の干渉物が存在する場合であっても適正に配索材を配索することができる構成が望まれている。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、適正に配索材を配索することができるプロテクタ、及び、ワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るプロテクタは、配索方向に沿って配索される第1配索材及び第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記プロテクタでは、前記規制突起部は、前記第2配索部において前記第2配索空間部を形成する第1内壁面から突出し前記第2並列方向に沿って延在するリブ部、及び、前記第2配索部において前記第1並列方向に対して前記第1内壁面と対向し前記第2配索空間部を形成する第2内壁面に角部状に突出して形成された突出角部を含むものとすることができる。
【0008】
また、上記プロテクタでは、前記突出角部は、前記第1配索材及び前記第2配索材の配索経路の前記第1並列方向に沿った幅を、前記第1配索部側から離間するにしたがって徐々に絞り込むものとすることができる。
【0009】
また、上記プロテクタでは、前記配索方向に沿って前記第2配索部の前記第1配索部側とは反対側で連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記第1並列方向及び前記第2並列方向にずらして配索可能である第3配索空間部が形成された第3配索部を備え、前記第2配索部は、前記第2配索空間部内で前記第1並列方向に対して前記第1配索材と前記第2配索材とを交差させ当該第1並列方向の並び位置を入れ替えて配索可能であるものとすることができる。
【0010】
また、上記プロテクタでは、前記第3配索部は、前記第3配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材を前記第1並列方向の一方側に湾曲させ、かつ、前記第1並列方向に対して、前記第1配索材を湾曲内側に位置させ、前記第2配索材を湾曲外側に位置させて配索可能であるものとすることができる。
【0011】
また、上記プロテクタでは、前記第1配索部の前記第1配索空間部内の前記第2配索部側の端部に設けられ、前記第2配索材を前記第1配索材に対して前記第2並列方向に沿って徐々にずらして配索可能である傾斜壁部を有するものとすることができる。
【0012】
また、上記プロテクタでは、前記傾斜壁部は、前記第1配索空間部内で前記第1並列方向に沿って前記第1配索材と隣接し、当該第1配索材と当接し配索経路を規制可能である規制面を有するものとすることができる。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネスは、導電性を有する第1配索材、及び、第2配索材と、前記第1配索材、及び、前記第2配索材に装着され当該第1配索材、及び、当該第2配索材を保護するプロテクタとを備え、前記プロテクタは、配索方向に沿って配索される前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向と直交する第1並列方向に沿って並べて配索可能である第1配索空間部が形成された第1配索部と、前記配索方向に沿って前記第1配索部と連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記配索方向及び前記第1並列方向と直交する第2並列方向に沿って並べて配索可能である第2配索空間部が形成された第2配索部と、前記第2配索部に前記第2配索空間部側に突出して形成され、前記第2配索空間部内で前記第1配索材及び前記第2配索材が前記第2並列方向に沿って並んで配索された状態で当該第1配索材及び当該第2配索材に当接し配索経路を規制可能である規制突起部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記ワイヤハーネスでは、前記プロテクタは、前記配索方向に沿って前記第2配索部の前記第1配索部側とは反対側で連続して設けられ、前記第1配索材及び前記第2配索材を、前記第1並列方向及び第2並列方向にずらして配索可能である第3配索空間部が形成された第3配索部を備え、前記第2配索部は、前記第2配索空間部内で前記第1並列方向に対して前記第1配索材と前記第2配索材とを交差させ当該第1並列方向の並び位置を入れ替えて配索可能であり、前記第1配索材、及び、前記第2配索材は、前記配索方向に沿って、前記第1配索空間部、前記第2配索空間部、及び、前記第3配索空間部に渡って挿通され、前記第1配索空間部内で前記第1並列方向に沿って並び、前記第2配索空間部内で前記第2並列方向に沿って並び、かつ、前記第1並列方向に対して交差して当該第1並列方向の並び位置が入れ替わり、前記第3配索空間部で前記第1並列方向及び第2並列方向にずれて配索されるものとすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るプロテクタ、及び、ワイヤハーネスは、配索方向に沿って配索される第1配索材及び第2配索材の並び方向を、第1配索部では第1並列方向とし、第2配索部では第1並列方向と直交する第2並列方向とすることができる。この場合に、プロテクタは、第2配索部で第1配索材及び第2配索材が第2並列方向に沿って並んで配索された状態で、規制突起部によって第1配索材及び第2配索材の配索経路を規制することができる。この結果、プロテクタ、及び、ワイヤハーネスは、適正に配索材を配索することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態に係るプロテクタが適用されるワイヤハーネスの概略構成を表す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係るプロテクタが適用されるワイヤハーネスの概略構成を表す分解斜視図である。
図3図3は、実施形態に係るプロテクタが適用されるワイヤハーネスの概略構成を表す分解斜視図である。
図4図4は、実施形態に係るプロテクタの概略構成を表す平面図である。
図5図5は、図4に示すA-A断面図である。
図6図6は、図4に示すB-B断面図である。
図7図7は、図4に示すC-C断面図である。
図8図8は、図4に示すD-D断面図である。
図9図9は、図4に示すE-E断面図である。
図10図10は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図11図11は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図12図12は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図13図13は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図14図14は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図15図15は、実施形態に係るプロテクタが備える規制突起部を含む部分斜視図である。
図16図16は、図4に示すF-F断面図である。
図17図17は、実施形態に係るプロテクタの配索手順の一部を表す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0018】
なお、以下で説明する図4図10図17の各図は、プロテクタのカバーの図示を省略している。
【0019】
[実施形態]
図1図2図3に示す本実施形態のプロテクタ1は、車両等に配索されるワイヤハーネスWHに組み込まれるものである。ここで、ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各機器間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各機器に接続するようにしたものである。本実施形態のワイヤハーネスWHは、導電性を有する配索材Wと、外装材としてのコルゲートチューブCTと、接続機構としてコネクタCNと、配索材Wに装着され当該配索材Wを保護するプロテクタ1とを備える。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、グロメット等の外装部材、電気接続箱、固定具など種々の構成部品を含んで構成されてもよい。
【0020】
配索材Wは、例えば、金属棒、電線、電線束等によって構成される。金属棒は、導電性を有する棒状部材の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線は、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部(芯線)の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線束は、当該電線を束ねたものである。本実施形態の配索材Wは、第1配索材W1、及び、第2配索材W2を含む。ここでは、第1配索材W1と第2配索材W2とは、略円形の断面形状に形成され、略同等の外径、形状であるものとして説明するがこれに限らない。コルゲートチューブCTは、絶縁性を有する樹脂材料によって可撓性を有する筒状(管状)に形成される。コルゲートチューブCTは、複数(ここでは2つ)設けられ、それぞれ内部に第1配索材W1、第2配索材W2が挿通され、当該第1配索材W1、当該第2配索材W2を保護する。コネクタCNは、第1配索材W1、第2配索材W2の一方の端部に接続され、第1配索材W1、第2配索材W2と装置とを電気的に接続する配索材対装置用接続装置を構成するものである。ワイヤハーネスWHは、複数の第1配索材W1、第2配索材W2を束ねて集約すると共に、束ねられた第1配索材W1、第2配索材W2の端末に設けられたコネクタCN等を介して各種装置が電気的に接続される。プロテクタ1は、全体として略筒状に形成され、一方の端部にコネクタCNが設けられ、他方の端部にコルゲートチューブCTが設けられる。プロテクタ1は、一方の端部のコネクタCNから他方の端部のコルゲートチューブCTに渡って第1配索材W1、第2配索材W2が挿通され、第1配索材W1、第2配索材W2を保護すると共に第1配索材W1、第2配索材W2の配索経路を規制する。
【0021】
本実施形態のプロテクタ1は、車両に搭載された状態で、周囲の干渉物を避けるように全体が湾曲し、かつ、外面に複数の窪み部1A、1B、1C等が形成されている。このような構成において、本実施形態のプロテクタ1は、配索方向Xに対する第1配索材W1、第2配索材W2の並び方向を変えながら、これら第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができるものである。これにより、本実施形態のプロテクタ1は、内部に並行して配索される第1配索材W1、第2配索材W2を適正に配索できるように構成されたものである。以下、各図を参照してプロテクタ1の構成について詳細に説明する。
【0022】
具体的には、プロテクタ1は、絶縁性を有する樹脂材料によって略筒形状に形成される。プロテクタ1は、筒形状の内部に第1配索材W1、第2配索材W2が挿通され、配索される。本実施形態のプロテクタ1は、ベース10と、カバー20と、複数の係止機構30とを備える。ベース10とカバー20とは、別体に形成される。各係止機構30は、ベース10側に設けられた係止受け部31、及び、カバー20側に設けられた係止片32を含んで構成される。各係止機構30は、係止受け部31と係止片32とが相互に係止されることで、ベース10とカバー20とを係止する。プロテクタ1は、ベース10とカバー20とが複数の係止機構30によって相互に組み付けられることで、全体として略矩形筒形状に形成される。本実施形態のプロテクタ1は、内部に配索される第1配索材W1、第2配索材W2が湾曲されて配索される。つまり、本実施形態の第1配索材W1、第2配索材W2の配索方向Xは、3次元的に湾曲した方向となっている。この第1配索材W1、第2配索材W2の配索方向Xは、プロテクタ1の内部に配索される第1配索材W1、第2配索材W2の延在方向に相当する。
【0023】
ベース10は、内部に配索方向Xに沿って第1配索材W1、第2配索材W2が挿通、配索されるものである。ベース10は、底面部11、及び、一対の側壁部12、13を含んで構成される(図5等も参照)。底面部11、側壁部12、13は、ベース10の内部空間部として配索空間部40を区画するための構造体である。配索空間部40は、第1配索材W1、第2配索材W2が挿通、配索される空間部である。底面部11は、板状に形成され、配索方向Xに沿って延在する。一対の側壁部12、13は、底面部11の各端部からそれぞれ底面部11の板厚方向に沿って突出して形成され、配索方向Xに沿って延在する。ベース10は、底面部11、及び、一対の側壁部12、13が一体で形成される。これにより、ベース10は、略樋形状に形成される。ここでは、ベース10は、底面部11と板厚方向に対向する面、及び、配索方向Xの両端部が開口した略樋形状に形成される。ベース10は、底面部11、及び、側壁部12、13によって囲われた空間部が上述の配索空間部40を構成する。底面部11、一対の側壁部12、13、及び、これらによって区画される配索空間部40は、全体として配索方向Xに沿って3次元的に湾曲して形成される。言い換えれば、ベース10は、底面部11、側壁部12、13、及び、配索空間部40の湾曲した形状に沿った方向が第1配索材W1、第2配索材W2の配索方向Xに相当する。また、ベース10は、底面部11、側壁部12、13の外面に上述した窪み部1A等が形成される。窪み部1Aは、外面側から内部の配索空間部40側に窪んだ部分であり、配索空間部40側にえぐり込むように形成される。
【0024】
カバー20は、ベース10に組み付けられ、当該ベース10において底面部11と板厚方向に対向する開口を塞ぐ(閉鎖する)ものである。カバー20は、蓋部21、及び、一対の鍔部22、23を含んで構成される(図5等も参照)。蓋部21、鍔部22、23は、ベース10の配索空間部40を、底面部11と対向する開口側で塞ぐための構造体である。蓋部21は、板状に形成され、配索方向Xに沿って延在する。一対の鍔部22、23は、蓋部21の各端部からそれぞれ蓋部21の板厚方向に沿ってベース10側に突出して形成され、配索方向Xに沿って延在する。カバー20は、蓋部21、及び、一対の鍔部22、23が一体で形成される。これにより、カバー20は、略板形状に形成される。蓋部21、及び、一対の鍔部22、23は、ベース10(底面部11、側壁部12、13)の形状にあわせて、全体として配索方向Xに沿って3次元的に湾曲して形成される。カバー20は、係止機構30を介してベース10に係止され組み付けられた状態で、蓋部21、及び、一対の鍔部22、23が配索空間部40の底面部11側とは反対側の開口を塞ぐ。また、カバー20は、蓋部21、鍔部22、23の外面に上述した窪み部1B、1C等が形成される。窪み部1B、1Cは、外面側から内部の配索空間部40側に窪んだ部分であり、配索空間部40側にえぐり込むように形成される。
【0025】
上記のように構成されるプロテクタ1は、図2図3図4に示すように、ベース10とカバー20とによって形成される配索空間部40に、配索方向Xに沿って一方の開口から他方の開口まで第1配索材W1、第2配索材W2が挿通される。そして、本実施形態のプロテクタ1は、配索空間部40において、配索方向Xにおける位置に応じて第1配索材W1、第2配索材W2の並び方向が変わるように構成されている。本実施形態の配索空間部40は、第1配索材W1と第2配索材W2との並び方向が異なる第1配索空間部41、第2配索空間部42、第3配索空間部43、及び、第4配索空間部44を含んで構成され、これらが配索方向Xに沿って連続している。
【0026】
具体的には、本実施形態のプロテクタ1は、ベース10、及び、カバー20によって、第1配索部51、第2配索部52、第3配索部53、及び、第4配索部54が構成され、これらが配索方向Xに沿って連続している。そして、プロテクタ1は、第1配索部51に第1配索空間部41が形成され、第2配索部52に第2配索空間部42が形成され、第3配索部53に第3配索空間部43が形成され、第4配索部54に第4配索空間部44が形成される。第1配索部51、第2配索部52、第3配索部53、及び、第4配索部54は、それぞれがベース10、カバー20の一部分として構成される。言い換えれば、プロテクタ1は、それぞれがベース10、カバー20の一部分によって構成される第1配索部51と、第2配索部52と、第3配索部53と、第4配索部54とを備えるものである。
【0027】
プロテクタ1は、配索方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、第1配索部51、第2配索部52、第3配索部53、及び、第4配索部54の順で並んで相互に連続する。これに応じて、プロテクタ1は、第1配索空間部41、第2配索空間部42、第3配索空間部43、及び、第4配索空間部44も配索方向Xに沿って一方側から他方側に向かって順で並んで相互に連続する。本実施形態のプロテクタ1は、第1配索部51の第2配索部52側とは反対側の端部にコネクタ保持部55を備える。また、本実施形態のプロテクタ1は、第4配索部54の第3配索部53側とは反対側の端部に外装材保持部56を備える。コネクタ保持部55、外装材保持部56は、それぞれ保持鍔部等を含んで構成され、ベース10とカバー20との間に、それぞれコネクタCN、コルゲートチューブCTを挟み込み保持する部分である。以下、図2図3図4図5図6図7図8図9を参照して、第1配索部51、第2配索部52、第3配索部53、及び、第4配索部54の各構成について、詳細に説明する。
【0028】
第1配索部51は、図2図3図4図5に示すように、ベース10、カバー20において、第1配索空間部41が形成された部分である。第1配索空間部41は、配索空間部40において、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2を、配索方向Xと直交する第1並列方向Y(図5参照)に沿って並べて配索可能な空間部である。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向Yに沿って並べて配索可能であるとは、典型的には、図5に示す配索方向Xと直交する断面視において、第1配索材W1及び第2配索材W2が第1並列方向Yに沿って並んだ状態で配索可能であることをいう。第1配索空間部41は、コネクタ保持部55側の部分において、第1並列方向Yに沿った幅が第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる幅となるように形成された空間部を含む。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる幅とは、言い換えれば、第1配索材W1の外径と第2配索材W2の外径とを足し合わせた長さよりもやや長い幅である。また、第1配索空間部41は、当該コネクタ保持部55側の空間部において、配索方向X及び第1並列方向Yと直交する第2並列方向Zに沿った高さが第1配索材W1、第2配索材W2の外径1つ分の長さよりもやや長い高さに形成される。第1配索空間部41は、当該コネクタ保持部55側の空間部において、第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向Yに沿って並べて配索可能である。
【0029】
そして、第1配索空間部41は、図2図3図4図6に示すように、第2配索部52側の部分において、第2配索部52側に向かって、第1並列方向Yに沿った幅が徐々に狭くなり、かつ、第2並列方向Zに沿った高さが徐々に高くなるように形成される。これにより、第1配索空間部41は、当該第2配索部52側の部分が第2配索部52側に向かって第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を徐々にずらし当該並び方向の変換を許容するような空間部として形成される。
【0030】
第2配索部52は、図2図3図4図7に示すように、配索方向Xに沿って第1配索部51と連続して設けられ、ベース10、カバー20において、第2配索空間部42が形成された部分である。第2配索空間部42は、配索空間部40において、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2を、配索方向X及び第1並列方向Yと直交する第2並列方向Z(図7参照)に沿って並べて配索可能な空間部である。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2を第2並列方向Zに沿って並べて配索可能であるとは、典型的には、図7に示す配索方向Xと直交する断面視において、第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んだ状態で配索可能であることをいう。第2配索空間部42は、第2並列方向Zに沿った高さが第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる高さとなるように形成された空間部を含む。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる高さとは、言い換えれば、第1配索材W1の外径と第2配索材W2の外径とを足し合わせた長さよりもやや長い高さである。第2配索空間部42は、当該空間部において、第1並列方向Yに沿った幅が第1配索材W1、第2配索材W2の外径1つ分の長さよりもやや長い幅に形成される。第2配索空間部42は、当該空間部において、第1配索材W1及び第2配索材W2を第2並列方向Zに沿って並べて配索可能である。本実施形態の第2配索空間部42は、当該空間部において、第1配索材W1を第2並列方向Zの底面部11側に位置させ、かつ、第2配索材W2を第2並列方向Zのカバー20側に位置させて配索可能である。
【0031】
第3配索部53は、図2図3図4図8に示すように、配索方向Xに沿って第2配索部52の第1配索部51側とは反対側で連続して設けられ、ベース10、カバー20において、第3配索空間部43が形成された部分である。第3配索空間部43は、配索空間部40において、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2を、第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずらして配索可能な空間部である。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずらして配索可能であるとは、典型的には、図8に示す配索方向Xと直交する断面視において、第1配索材W1及び第2配索材W2が第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずれた状態で配索可能であることをいう。第3配索空間部43は、第1配索空間部41と同様に、第1並列方向Yに沿った幅が第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる幅となるように形成された空間部を含む。そして、第3配索空間部43は、さらに、当該空間部において、第2配索空間部42と同様に、第2並列方向Zに沿った高さが第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる高さとなるように形成される。第3配索空間部43は、当該空間部において、第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずらして配索可能である。
【0032】
そして、第3配索空間部43は、図2図3図4に示すように、第2配索部52側の部分において、第2配索部52側に向かって、第1並列方向Yに沿った幅が徐々に狭くなり、かつ、第2並列方向Zに沿った高さが徐々に高くなるように形成される。これにより、第3配索空間部43は、当該第2配索部52側の部分が第2配索部52側に向かって第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を徐々にずらし当該並び方向の変換を許容するような空間部として形成される。同様に、第3配索空間部43は、第4配索部54側の部分において、第4配索部54側に向かって、第1並列方向Yに沿った幅が徐々に狭くなり、かつ、第2並列方向Zに沿った高さが徐々に高くなるように形成される。これにより、第3配索空間部43は、当該第4配索部54側の部分が第4配索部54側に向かって第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を徐々にずらし当該並び方向の変換を許容するような空間部として形成される。
【0033】
また、本実施形態の第3配索部53は、図2図3図4に示すように、第3配索空間部43内で第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向Yの一方側に湾曲させて配索可能に形成されている。つまり、第3配索部53は、全体が第1並列方向Yの一方側に湾曲して形成される。第3配索部53は、第3配索空間部43内で、第2並列方向Zに対して、第1配索材W1を底面部11側に、第2配索材W2をカバー20側にずらし(図8も参照)、かつ、第1並列方向Yに対して、第1配索材W1を湾曲内側に位置させ、第2配索材W2を湾曲外側に位置させて配索可能である。
【0034】
ここで、上述した第1配索部51は、第1配索空間部41内で、第1並列方向Yに対して、第1配索材W1を湾曲外側に位置させ、かつ、第2配索材W2を湾曲内側に位置させて配索可能である。そして、上述した第2配索部52は、第2配索空間部42内で、第1並列方向Yに対して第1配索材W1と第2配索材W2とを交差させ当該第1並列方向Yの並び位置を入れ替えて配索可能である。つまり、第2配索部52は、第2配索空間部42内で、第1並列方向Yに対して、第1配索材W1を湾曲外側から湾曲内側に、第2配索材W2を湾曲内側から湾曲外側に入れ替えて配索可能である。したがって、第1配索材W1は、上述の第1配索空間部41においては湾曲外側に位置し、第2配索空間部42内で第2配索材W2の底面部11側を通って第2配索材W2と交差し、第3配索空間部43においては湾曲内側に位置する。一方、第2配索材W2は、上述の第1配索空間部41においては湾曲内側に位置し、第2配索空間部42内で第1配索材W1のカバー20側を通って第1配索材W1と交差し、第3配索空間部43においては湾曲外側に位置する。
【0035】
第4配索部54は、図2図3図4図9に示すように、配索方向Xに沿って第3配索部53の第2配索部52側とは反対側で連続して設けられ、ベース10、カバー20において、第4配索空間部44が形成された部分である。第4配索空間部44は、第2配索空間部42と同様に、配索空間部40において、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2を、第2並列方向Zに沿って並べて配索可能な空間部である。ここで、第1配索材W1及び第2配索材W2を第2並列方向Zに沿って並べて配索可能であるとは、典型的には、上記と同様に、図9に示す配索方向Xと直交する断面視において、第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んだ状態で配索可能であることをいう。第4配索空間部44は、第2配索空間部42と同様に、第2並列方向Zに沿った高さが第1配索材W1及び第2配索材W2が並んで位置することできる高さとなるように形成された空間部を含む。また、第4配索空間部44は、第2配索空間部42と同様に、当該空間部において、第1並列方向Yに沿った幅が第1配索材W1、第2配索材W2の外径1つ分の長さよりもやや長い幅に形成される。第4配索空間部44は、当該空間部において、第1配索材W1及び第2配索材W2を第2並列方向Zに沿って並べて配索可能である。本実施形態の第4配索空間部44は、第2配索空間部42と同様に、当該空間部において、第1配索材W1を第2並列方向Zの底面部11側に位置させ、かつ、第2配索材W2を第2並列方向Zのカバー20側に位置させて配索可能である。
【0036】
そして、本実施形態のプロテクタ1は、図10図11図12図13図14図15に示すように、さらに、規制突起部57と、傾斜壁部58と、ヒンジカバー59とを備えている。この構成により、プロテクタ1は、第1配索空間部41、第2配索空間部42、第3配索空間部43、第4配索空間部44において、それぞれ第1配索材W1、第2配索材W2の並び方向を適正に維持することができるようにしている。
【0037】
規制突起部57は、第2配索部52に第2配索空間部42側に突出して形成される部分である。そして、規制突起部57は、第2配索空間部42内で第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んで配索された状態で当該第1配索材W1及び当該第2配索材W2に当接し配索経路を規制可能な部分である(図7も参照)。
【0038】
規制突起部57は、ベース10に当該ベース10と一体で形成される。本実施形態の規制突起部57は、リブ部57A、及び、突出角部57Bを含んで構成される。
【0039】
リブ部57Aは、ベース10の側壁部12の第1内壁面12aから突出し第2並列方向Zに沿って延在して柱状に形成された部分である。リブ部57Aが形成される第1内壁面12aは、第2配索部52において第2配索空間部42を形成する壁面であり、第3配索部53において湾曲外側となる側壁部12の第2配索空間部42側の壁面である(図7も参照)。
【0040】
突出角部57Bは、ベース10の側壁部13の第2内壁面13aに角部状に突出して形成された部分である。突出角部57Bが形成される第2内壁面13aは、第2配索部52において第1並列方向Yに対して第1内壁面12aと対向し、かつ、第2配索空間部42を形成する壁面であり、第3配索部53において湾曲内側となる側壁部13の第2配索空間部42側の壁面である(図7も参照)。突出角部57Bは、第1並列方向Yに沿って第2配索空間部42に突出するように角部を形成する。突出角部57Bは、その頂点部分(稜線部分)が第2並列方向Zに沿って延在する。
【0041】
リブ部57A、及び、突出角部57Bは、配索方向Xに対して、窪み部1Aの第1配索部51側の位置、言い換えれば、窪み部1Aと第1配索部51との間の位置に設けられている。そして、リブ部57Aの頂点部分と突出角部57Bの頂点部分とは、第1並列方向Yに対して、第2配索空間部42を挟んで対向して位置している(図7も参照)。リブ部57Aと突出角部57Bとの第1並列方向Yに沿った間隔は、第1配索材W1、第2配索材W2の外径1つ分の長さとほぼ同等の間隔に形成される。言い換えれば、リブ部57A、及び、突出角部57Bは、第2配索空間部42における第1並列方向Yの配索経路幅を、第1配索材W1、第2配索材W2のいずれか一方分の幅に絞り込む部分である。そして、本実施形態の突出角部57Bは、第1配索材W1及び第2配索材W2の配索経路の第1並列方向Yに沿った幅D1(図10参照)を、第1配索部51側から離間し当該突出角部57Bの頂点部分に近接するにしたがって徐々に絞り込むように傾斜面57Baを有して形成されている。これにより、規制突起部57は、リブ部57Aと突出角部57Bとによって、第2配索空間部42内で第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んで配索された状態で配索経路を規制することができる。
【0042】
傾斜壁部58は、第1配索部51の第1配索空間部41内の第2配索部52側の端部に設けられる部分である。傾斜壁部58は、第1配索空間部41内で第2配索材W2を第1配索材W1に対して第2並列方向Zに沿って徐々にずらして配索可能な部分である。
【0043】
傾斜壁部58は、ベース10に当該ベース10と一体で形成される。傾斜壁部58は、底面部11と側壁部13とが交わる角部に形成されている。傾斜壁部58は、図16にも示すように、底面部11から第2並列方向Zに沿って第2配索空間部42側に突出し、かつ、配索方向Xに沿って延在して形成される。傾斜壁部58は、第2配索部52側の端部において、上述した突出角部57Bと交わり、当該突出角部57Bの頂点部分近傍まで延在する。本実施形態の傾斜壁部58は、傾斜面58a、及び、規制面58bを含んで構成される。
【0044】
傾斜面58aは、第2配索材W2の一部と当接し配索経路を案内可能な面であり、傾斜壁部58において、第2並列方向Zに沿ってカバー20と対向する面である。傾斜面58aは、配索方向Xに沿ってコネクタ保持部55から離間し第2配索部52側に近接するにしたがって徐々に底面部11からの突出量が増加するように傾斜して形成される(図16参照)。この構成により、傾斜壁部58は、傾斜面58aによって、第2配索材W2を第1配索材W1に対して、第2配索部52側に近接するにしたがって徐々に底面部11側から離間させるようにずらして配索することができる。これにより、傾斜壁部58は、第2配索空間部42内で第1配索材W1を第2並列方向Zの底面部11側に位置させ、かつ、第2配索材W2を第2並列方向Zのカバー20側に位置させることが可能となる。
【0045】
規制面58bは、第1配索空間部41内で第1並列方向Yに沿って第1配索材W1と隣接し、当該第1配索材W1と当接し配索経路を規制可能な面である。ここでは、規制面58bは、傾斜壁部58において、第1並列方向Yに沿って側壁部12と対向する面である(図6も参照)。言い換えれば、規制面58bは、傾斜壁部58の側面に相当する。この構成により、傾斜壁部58は、規制面58bによって、第1配索材W1の配索経路を規制することができる。
【0046】
ヒンジカバー59は、第3配索部53に設けられ、第1配索材W1の浮を防止する部材である(図12図14等参照)。ヒンジカバー59は、ベース10に当該ベース10と一体で形成される。ヒンジカバー59は、第3配索部53において、ヒンジ部を介してベース10の側壁部13に回動可能に支持される。ヒンジカバー59は、図17に示すように、第3配索空間部43の外側に開放された状態で、第3配索空間部43への第1配索材W1の配索を可能とする。一方、ヒンジカバー59は、図4図12図14等に示すように、第3配索空間部43内に回動され係止された状態で、底面部11との間に第1配索材W1を挟み込み、当該第1配索材W1を保持することとができる。この構成により、ヒンジカバー59は、第3配索空間部43内で第1配索材W1の浮を上がりを防止することができる。ヒンジカバー59は、配索空間部40に第2配索材W2が配索された状態では、第1配索材W1と第2配索材W2との間に介在して位置する。
【0047】
上記のように構成されるプロテクタ1は、図17に示すように、ヒンジカバー59が第3配索空間部43の外側に開放された状態で、第1配索材W1を底面部11に載置するようにして配索空間部40に配索される。その後、プロテクタ1は、ヒンジカバー59が第3配索空間部43内に回動され係止された状態とされる。そして、プロテクタ1は、図4等に示すように、配索空間部40において、第1配索材W1及びヒンジカバー59の上側(カバー20側)に第2配索材W2が配索された後、ベース10にカバー20が係止され組み付けられる。
【0048】
この状態で、第1配索材W1、及び、第2配索材W2は、配索方向Xに沿って、第1配索空間部41、第2配索空間部42、第3配索空間部43、及び、第4配索空間部44に渡って挿通される。第1配索材W1、及び、第2配索材W2は、第1配索空間部41内で、第1配索材W1が湾曲外側に位置し、第2配索材W2が湾曲内側に位置して、第1並列方向Yに沿って並んで配索される。また、第1配索材W1、及び、第2配索材W2は、第2配索空間部42内で、第1配索材W1が底面部11側に位置し、第2配索材W2がカバー20側に位置して、第2並列方向Zに沿って並び、かつ、第1並列方向Yに対して交差して配索される。さらに、第1配索材W1、及び、第2配索材W2は、第3配索空間部43内で、第1配索材W1が底面部11側でかつ湾曲内側に位置し、第2配索材W2がカバー20側でかつ湾曲外側に位置して、第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずれて配索される。そして、第1配索材W1、及び、第2配索材W2は、第4配索空間部44内で、再び、第1配索材W1が底面部11側に位置し、第2配索材W2がカバー20側に位置して、第2並列方向Zに沿って並んで配索される。
【0049】
そして、プロテクタ1は、規制突起部57、傾斜壁部58、ヒンジカバー59によって、上記のように配索空間部40に配索される第1配索材W1、第2配索材W2の並び方向を適正に維持し、配索経路を適正に規制することができる。
【0050】
以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を、第1配索部51では第1並列方向Yとし、第2配索部52では第1並列方向Yと直交する第2並列方向Zとすることができる。この場合に、プロテクタ1は、第2配索部52で第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んで配索された状態で、規制突起部57によって第1配索材W1及び第2配索材W2の配索経路を規制することができる。この構成により、プロテクタ1は、例えば、車両に搭載された状態で当該プロテクタ1の周囲に干渉物が存在するような場合であっても、第1配索材W1、第2配索材W2の配索経路を、当該干渉物を避けるようにして位置決めして配索することができる。ここでは、プロテクタ1は、当該規制突起部57が窪み部1Aと第1配索材W1との間に設けられている。これにより、プロテクタ1は、第1配索材W1、第2配索材W2を、配索空間部40にえぐりこむように形成される窪み部1Aと干渉することを防止することができ、窪み部1Aを避けながら配索することができる。この結果、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、適正に第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができる。これにより、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、例えば、車両搭載時の要求隙を適正に確保することができる。
【0051】
ここでは、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、規制突起部57がリブ部57A、及び、突出角部57Bを含んで構成される。この構成により、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、リブ部57Aと突出角部57Bとによって、第2配索空間部42内で第1配索材W1及び第2配索材W2が第2並列方向Zに沿って並んで配索された状態となるように適正に配索経路を規制することができる。
【0052】
また、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、突出角部57Bが第1配索材W1及び第2配索材W2の配索経路の第1並列方向Yに沿った幅D1を、第1配索部51側から離間するにしたがって徐々に絞り込むように形成される。この構成により、プロテクタ1は、第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を、第1配索部51側から第2配索部52側に向かって突出角部57Bによって徐々に変えるようにすることができる。この結果、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、より適正に第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができる。
【0053】
また、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、配索方向Xに沿って配索される第1配索材W1及び第2配索材W2の並び方向を、第3配索部53では第1並列方向Y及び第2並列方向Zにずらすことができる。この場合に、プロテクタ1は、第2配索部52の第2配索空間部42内で第1並列方向Yに対して第1配索材W1と第2配索材W2とを交差させ並び位置を入れ替えることができる。そして、プロテクタ1は、第1配索材W1と第2配索材W2とが交差する位置に規制突起部57が設けられることで、交差する第1配索材W1、第2配索材W2の配索経路を適正に規制することができる。この結果、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、車両に搭載された状態で当該プロテクタ1の周囲の干渉物、例えば、窪み部1B、1C等の位置に応じてより適正な配索経路で第1配索材W1及び第2配索材W2を配索することができる。
【0054】
ここでは、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、第3配索部53の第3配索空間部43内で第1配索材W1及び第2配索材W2を第1並列方向の一方側に湾曲させで配索することができる。この場合に、プロテクタ1は、第1並列方向Yに対して、第1配索材W1を湾曲内側に位置させ、第2配索材W2を湾曲外側に位置させて配索可能である。つまり、このプロテクタ1は、第1配索部51、第2配索部52、第3配索部53に渡って、第1配索材W1を湾曲外側から湾曲内側に、第2配索材W2を湾曲内側から湾曲外側に入れ替えて配索することができる。この結果、プロテクタ1は、第3配索部53において第1配索材W1及び第2配索材W2を湾曲させで配索する場合であっても、湾曲する方向に対して第1配索材W1、第2配索材W2の内外を入れ替えることで、第1配索材W1、第2配索材W2の双方を比較的に大回りで無理なく小さな曲率で湾曲させることができる。この点でも、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、適正に第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができる。
【0055】
また、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、第1配索部51の第1配索空間部41内の第2配索部52側の端部において、傾斜壁部58によって、第2配索材W2を第1配索材W1に対して第2並列方向Zに沿って徐々にずらして引っ掛かりなく配索することができる。この構成により、プロテクタ1は、第2配索空間部42内で滑らかに第1配索材W1を第2並列方向Zの底面部11側に位置させ、かつ、第2配索材W2を第2並列方向Zのカバー20側に位置させることができる。この点でも、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、適正に第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができる。
【0056】
さらに、以上で説明したプロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、傾斜壁部58において第1並列方向Yに沿って第1配索材W1と隣接する面が当該第1配索材W1の配索経路を規制する規制面58bとして兼用される。この構成により、プロテクタ1は、第1配索材W1の第1配索空間部41において、規制面58bによって第1配索材W1を適正に位置決めして配索することができる。この点でも、プロテクタ1、ワイヤハーネスWHは、適正に第1配索材W1、第2配索材W2を配索することができる。
【0057】
なお、上述した本発明の実施形態に係るプロテクタ、及び、ワイヤハーネスは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
【0058】
以上の説明では、プロテクタ1は、第1配索材W1、第2配索材W2が湾曲されて配索されるものとして説明したがこれに限らず、直線状に配索されるものであってもよい。つまり、第1配索材W1、第2配索材W2の配索方向Xは、湾曲した形状であるものとして説明したがこれに限らず、また、第3配索部53は、湾曲していなくてもよい。
【0059】
以上の説明では、第3配索部53は、第3配索空間部43で、第1並列方向Yに対して、第1配索材W1を湾曲内側に位置させ、第2配索材W2を湾曲外側に位置させて配索可能であるものとして説明したがこれに限らない。
【0060】
以上の説明では、プロテクタ1は、第3配索部53、第4配索部54を備えるものとして説明したがこれに限らず、少なくとも第1配索部51、第2配索部52を備えていればよい。
【0061】
以上の説明では、プロテクタ1は、規制突起部57と、傾斜壁部58と、ヒンジカバー59とを備えるものとして説明したがこれに限らず、少なくとも規制突起部57を備えていればよい。
【0062】
以上の説明では、規制突起部57、傾斜壁部58、ヒンジカバー59は、ベース10と一体で形成されるものとして説明したがこれに限らず、ベース10とは別体に形成され、ベース10に組み付けられるものであってもよい。
【0063】
以上の説明では、規制突起部57は、リブ部57A、及び、突出角部57Bを含んで構成されるものとして説明したがこれに限らず、例えば、いずれか一方のみによって構成されてもよい。
【0064】
以上の説明では、突出角部57Bは、第1配索材W1及び第2配索材W2の配索経路の第1並列方向Yに沿った幅D1を、第1配索部51側から離間するにしたがって徐々に絞り込むように形成されるものとして説明したがこれに限らない。
【0065】
本実施形態に係るプロテクタ、及び、ワイヤハーネスは、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 プロテクタ
1A、1B、1C 窪み部
10 ベース
11 底面部
12、13 側壁部
12a 第1内壁面
13a 第2内壁面
20 カバー
21 蓋部
22、23 鍔部
30 係止機構
40 配索空間部
41 第1配索空間部
42 第2配索空間部
43 第3配索空間部
44 第4配索空間部
51 第1配索部
52 第2配索部
53 第3配索部
54 第4配索部
55 コネクタ保持部
56 外装材保持部
57 規制突起部
57A リブ部
57B 突出角部
57Ba、58a 傾斜面
58 傾斜壁部
58b 規制面
59 ヒンジカバー
W 配索材
W1 第1配索材
W2 第2配索材
WH ワイヤハーネス
X 配索方向
Y 第1並列方向
Z 第2並列方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17