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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】プラントウォッシング用のブラシ
(51)【国際特許分類】
   B60S 3/06 20060101AFI20230202BHJP
   A46B 5/00 20060101ALI20230202BHJP
   A46B 13/02 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
B60S3/06
A46B5/00 A
A46B13/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019565813
(86)(22)【出願日】2018-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-28
(86)【国際出願番号】 IB2018057485
(87)【国際公開番号】W WO2019092515
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】102017000128683
(32)【優先日】2017-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】509066525
【氏名又は名称】ファヴァグロッサ エドアルド エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】ファヴァグロッサ,レオナルド
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-079030(JP,A)
【文献】実開昭48-019379(JP,U)
【文献】特表2003-512114(JP,A)
【文献】特表2009-520561(JP,A)
【文献】特表2010-503424(JP,A)
【文献】特開平08-282451(JP,A)
【文献】英国特許出願公告第00871817(GB,A)
【文献】実開昭48-004267(JP,U)
【文献】米国特許第05134742(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 3/06
A46B 5/00
A46B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ウォッシングシステム用のブラシであって、
クリーニングおよび/または乾燥および/または研磨のために前記車両と接触することを目的とした可撓性要素群(2)と、
中央環状支持体(3)であって、当該中央環状支持体(3)から前記可撓性要素群(2)が延びる、中央環状支持体(3)と、
自身の回転軸(40)の周りを回転するシャフト(4)であって、前記中央環状支持体(3)と交差し、前記回転軸(40)の周りで前記中央環状支持体(3)を回転させるシャフト(4)と、を備え、
前記中央環状支持体(3)は側面(35)を備え、前記側面(35)から前記可撓性要素群(2)が延び、前記側面(35)は前記シャフト(4)の前記回転軸(40)に対して傾斜しており
前記中央環状支持体(3)は、前記シャフト(4)に沿って互いに連続しており且つ当該シャフト(4)と交差する複数の中央環状支持体(3)の一部であり、
前記中央環状支持体(3)は、
a)剛性であり、
b)2つの対向する基部(36、37)であって、それらの間に前記側面(35)が延在する2つの対向する基部(36、37)を備える、ブラシ。
【請求項2】
前記中央環状支持体(3)から始まり、伸長直線構成における前記可撓性要素群(2)の第1グループ(21)が上方に延び、伸長直線構成における前記可撓性要素群の第2グループ(22)は下方に延び、前記可撓性要素群(2)の前記第1および第2グループ(21、22)は、正反対の位置にある、請求項1に記載のブラシ。
【請求項3】
前記中央環状支持体(3)は長手方向軸(300)を特定し、そのまわりに前記中央環状支持体(3)が環状に延在し、前記長手方向軸(300)は、前記シャフトの前記回転軸(40)と交差する、請求項1または2に記載のブラシ。
【請求項4】
前記側面(35)は、前記中央環状支持体(3)の回転方向に従う前記側面(35)に沿って連続する、下方にテーパー状の第1部分(351)と、上方にテーパー状の第2部分(352)とを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のブラシ。
【請求項5】
前記中央環状支持体(3)が、円筒管である、請求項1からのいずれか1項に記載のブラシ。
【請求項6】
前記可撓性要素群(2)が長手方向のストラップ群(20)を含む、請求項1からのいずれか1項に記載のブラシ。
【請求項7】
前記中央環状支持体(3)が、それ自体の横方向軸の周りに折り畳まれたストリップを保持して、相互に側面に位置する前記ストラップ群(20)の2つを形成する保持手段(30)を含み、前記保持手段(30)は、主要な伸長方向(310)を有する締結バー(31)を含み、前記締結バー(31)は、
i)前記シャフト(4)の前記回転軸(40)によって特定される方向(400)に対して傾斜しており、
ii)前記主要な伸長方向(310)に沿った前記締結バー(31)の仮想的な延長部が、前記回転軸(40)に沿って前記シャフト(4)の仮想的な延長部または前記シャフト(4)の上方(4)に延びる、請求項に記載のブラシ。
【請求項8】
前記中央環状支持体(3)に配置された前記ストラップ群(20)の端部が、前記回転軸(40)に対して傾斜した線に沿って延びる、請求項またはに記載のブラシ。
【請求項9】
車両ウォッシングシステム用のブラシであって、
クリーニングおよび/または乾燥および/または研磨のために前記車両と接触することを目的とした可撓性要素群(2)と、
中央環状支持体(3)であって、当該中央環状支持体(3)から前記可撓性要素群(2)が延びる、中央環状支持体(3)と、
自身の回転軸(40)の周りを回転するシャフト(4)であって、前記中央環状支持体(3)と交差し、前記回転軸(40)の周りで前記中央環状支持体(3)を回転させるシャフト(4)と、を備え、
前記中央環状支持体(3)は側面(35)を備え、
前記中央環状支持体(3)が、前記シャフト(4)と交差する円または他の形状に外接する上面を規定し、前記円または他の形状の幾何学的重心を通り、前記円または他の形状に直交する直線は、前記シャフト(4)の前記回転軸(40)に対して傾斜しており
前記中央環状支持体(3)は、前記シャフト(4)に沿って互いに連続しており且つ当該シャフト(4)と交差する複数の中央環状支持体(3)の一部であり、
前記中央環状支持体(3)は、
a)剛性であり、
b)2つの対向する基部(36、37)であって、それらの間に前記側面(35)が延在する2つの対向する基部(36、37)を備える、ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(自動車、電車、公共輸送車両などのための)車両ウォッシングシステム用のブラシに関する。本発明は、車両の車体のウォッシングおよび/または乾燥および/または研磨に使用できる。本発明は、特に、例えば路側のサービスステーションにおいて、ただし路側のサービスステーションだけに限らないが、使用される自動ウォッシングシステムで使用できる。
【背景技術】
【0002】
既知のタイプのブラシは、
ドライブシャフトと、
可撓性ストラップ群が拘束される環状支持体群とを備え、動作中、ストラップ群は半径方向および水平方向に配置されており、遠心力の影響により車両と接触する。このような支持体群は、互いの上に配置され、シャフトによって交差、支持、および回転するように配置される。
【0003】
適切に、前記中央支持体群の1つから延びるストラップ群と、その真上または真下の中央支持体群から延びるストラップ群との間に特定の距離がある。これは、寸法上の制約と、2つの隣接する支持体のストラップ群が重なること、したがってブラシの正しい動作を損なうことの防止との両方のためである。この技術的解決策の欠点は、そのような距離では車両のウォッシングがあまり効果的ではなく、したがってウォッシング自体の均一性が損なわれるという事実である。
【0004】
各中央環状支持体は、8から35センチメートルの間を示す高さを有することがある。前述したように、車両の側面全体にその作用を及ぼすためには、したがって、多数の中央環状支持体を互いの上に積み重ねる必要がある。これは重量に影響を与え、エネルギー消費量の増加につながる。重量が大きい場合には、システムの適切な構造サイジングも必要である。これはすべて、高コストを意味する。
【0005】
車両の車体のクリーニングと自動ウォッシングは、上記のタイプのさまざまなブラシを回転させて、遠心力によって押されたストラップ群が水および/またはウォッシング液またはエマルジョンの介在時に車体に当たるようにすることで得られる。
【発明の概要】
【0006】
これに関連して、本発明を支える技術的課題は、上述の従来技術の欠点を取り除くブラシを提供することである。
【0007】
特に、本発明の目的は、クリーニングの有効性、ウォッシングの均一性、および処理される表面の延長を高めることができ、同時に騒音の低減および車両の塗料へのより繊細な影響を可能にするブラシを提供することである。
【0008】
記載された技術的課題および特定の目的は、添付の特許請求の範囲の請求項の1つまたは複数に記載された技術的特徴を含むブラシによって実質的に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されるブラシの好ましいが排他的ではない実施形態の以下の指示的な、したがって非限定的な説明からより明らかになるであろう。
図1a-1b】回転中の2つの異なる瞬間における本発明によるブラシを示す。
図2】本発明によるブラシの詳細を示す図である。
図3a-3b】図1のブラシの代替であり、回転の2つの異なる瞬間における本発明によるブラシを示す。
図4】本発明によるブラシの分解図を示す。
図5】本発明によるブラシの構成要素であり、前述のものの代替を示す。
図6】本発明によるブラシの構成要素であり、前述のものの代替を示す。
図7】さらに別の解決策によるブラシの詳細図を示す。
図8図7の平面AAに沿った断面図を示す。
図9図7の平面BBに沿った断面図を示す。
図10図7の平面CCに沿った断面図を示す。
図11】本発明によるブラシのさらなる解決策の概略断面図を示す。
図12図11に示され、水平面に載っている構成要素の上からの概略図を示す。
図13】本発明によるブラシのさらなる解決策の概略断面図を示す。
図14図13に示され、水平面に載っている構成要素の上からの概略図を示す。
図15】本発明によるブラシのさらなる解決策の概略断面図を示す。
図16図15に示され、水平面に乗っている構成要素の上からの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図において、参照番号1は自動車両ウォッシングシステム用のブラシを示す。
【0011】
そのようなブラシ1は、クリーニングおよび/または乾燥および/または研磨のために車両と接触するように意図された可撓性要素群2を含むことができる。可撓性要素群2は、例えば、発泡プラスチック材料、EVA、または独立気泡を有するまたは有さない別の可撓性発泡材料、または布地、または不織布、さらには材料の組み合わせで作製されてもよい。
【0012】
例えば、図1a、1b、2、3a、3b、4、7-10に示される解決策では、可撓性要素群2はストラップ群20を含む/と一致する。
【0013】
好ましい解決策では、ストラップ群20は縁取りされている。換言すれば、少なくともストラップ群20の最も半径方向外側の端部に長手方向の切り込みがある。このような切り込みは、ストラップ群20の長手方向の延長部のすべてまたは一部に影響を与える可能性がある。
【0014】
可撓性要素群2は、長手方向のストリング群を含む/と一致してもよい。それらは、ワイヤ状の延長部を持つ。以下でより明確に説明されるように、これは、例えば、図5および6に示される構成要素が使用される場合であり得る。
【0015】
ブラシ1は、可撓性要素群2が適用される中央環状支持体3を備える。図1a、1b、2、3a、3b、4、7~10に示す解決策では、支持体3は剛性であることが好ましい。適切に、中央支持体3はプラスチック材料で作られている。支持体3は、好ましくは円筒管である。既に上で説明されたように、剛性支持体3とともに使用される可撓性要素群2はストラップ群20である。
【0016】
図5および図6に例として示される解決策では、支持体3は、環状に折り畳まれる可撓性バンド39を含む/と一致する。
【0017】
図5は、伸長構成におけるそのようなバンド39を示し、図6は、環状に折り畳まれた動作構成におけるそのようなバンド39を示す。
【0018】
バンド39は、好ましくは、シャフト4の周りに分散された複数のハウジング390を備える(簡単にするため、図5および6では、そのようなハウジング390の一部のみが示される。それらは、有利には、バンド39の表面に沿って分散される)。図5および図6に例示される解決策では、そのようなハウジング390は、キャビティであってもよく、キャビティのそれぞれから、前記長手方向のストリング群の対応する束が延びる(図示せず)。
【0019】
図示されていない代替の解決策では、可撓性バンド39は、対応するストラップ群が延びるスロット群を備えてもよい。そのようなストラップ群は、対応する保持バーによってスロット群に保持される。そのようなバーは少なくとも部分的にスロットを塞ぎ、同じストラップの2つのエッジを主要な伸長方向に対して横方向に抜け出させるための2つの横スリットを残す(したがって、図4とは異なるコンテキストであるが、以下に詳しく説明される、図示したものと同様の解決策が得られる)。
【0020】
ブラシ1はシャフト4を備え、当該シャフトはその回転軸40を中心に回転可能である。有利には、軸40は上部と下部との間に延び、特に垂直である。場合によっては(解決策は図示せず)、それは水平方向になっていてもよい。
【0021】
実際、通常、ウォッシングシステムには、上部と下部との間に延びる対応する軸を中心に回転する少なくとも2つのブラシと、少なくとも1つの水平ブラシとの組み合わせがある。
【0022】
シャフト4は、中央支持体3と交差し、回転軸40の周りで中央支持体3を回転させる。したがって、シャフト4は支持体3に拘束される。したがって、シャフト4と支持体3とは互いにしっかりと拘束される。この点で、中央支持体3およびシャフト4は、干渉/連結による接続手段42を備える(代替の解決策では、そのような接続は、ねじ込み接続手段または別のタイプの接続手段によって行われ得る)。接続手段42は、有利には、シャフト4の表面および/またはそれに面する中央支持体3の表面に提供される形状を備える。
【0023】
中央支持体3は側面35を備え、そこから可撓性要素群2が延びる(この文書では、側面35に関する説明は、そのような面35を組み込んだ支持体3の側壁350に関して繰り返すことができる)。好ましい解決策では、可撓性要素群2が延びる側面35の部分は、シャフト4の回転軸40に対して少なくとも部分的に傾斜している。したがって、表面35の準線は軸40に平行ではない。この点で、接続手段42は、シャフト4と支持体3の側面35との間に挿入されたくさび形要素(図示せず)を備えることができる(図1a、1b、2、3a、3b、4、5、6の解決策)。有利には、そのようなくさび形要素は、支持体3(解決策は図示せず)を備えた単一体に作られるか、シャフト4または支持体3に結合されることができる。したがって、くさび形により、シャフト4と支持体3との間に同軸性がなくなる。
【0024】
中央支持体3は、(主要な伸長方向に対して横方向に)折り畳まれるストリップ(シート状体)を保持するための保持手段30を備える。このようにして、前記ストラップ群20のうちの2つが形成され、これらは相互に側面に位置する(例えば、図4の参照番号20aおよび20bによって示されるストラップ群を参照)。有利には、すべてのストラップ群20はこのようにして対で得られる。保持手段30は、主要な伸長方向310を有する締結バー31を備える(代替の解決策では、ねじ、リベット、プラグ、ベルクロ(登録商標)ファスナ、縫い目などを介して接続を行うことができる)。締結バー31は、中央支持体3の残りの部分に取り外し可能に接続される。一対のバンド20を形成するストリップは、締結バー31の周りに折り畳まれる。適切に、締結バー31は、支持体3の残りの部分に差し込み式に挿入される。特に、締結バー31は、支持体3の側面35に沿って設けられたスロット群38の1つに挿入される。そのようなスロット群38は、好ましくは、支持体3の側面35の準線に沿って方向付けられる(しかしながら、代替の解決策では、それらはそのような準線に対して傾斜し得る)。特に、ストラップ群20の各対は、対応する締結バー31によって拘束される。
【0025】
側面35の母線は必ずしも直線である必要はなく、曲線であってもよい。さらに、傾斜面35は、例えば(平坦ではない側面35を生成する)締結バー31によって閉じられたスロット群38の存在のために、谷および/またはレリーフを有してもよい。
【0026】
適切に、支持体3に配置されたストラップ群20の一端は、回転軸40に対して傾斜した線(好ましくは直線)に沿って延びる。
【0027】
締結バー31は、シャフト4の回転軸40によって特定される方向400に対して傾斜している。
【0028】
その主要な伸長方向310に沿った締結バー31の仮想的な延長部は、シャフト4またはシャフト4の仮想的な延長部に向かって延びる。締結バー31および/または対応するスロットは、直線状または曲線状(例えば、らせん状の区間(stretch)を規定する)であってもよい。
【0029】
中央支持体3から始まって、伸長直線構成における前記可撓性要素群2の第1グループ21は上方に延び、伸長直線構成における前記可撓性要素群2の第2グループ22は下方に延びる。図示されていない代替の解決策では、第1および第2グループ21、22のうちの一方の可撓性要素群2は、伸長直線構成において水平に延び得る。このようにして、一連の可撓性要素群2が異なる高さで車両に当たり、ウォッシングを最適化する振動運動をシミュレートする。これは、側面35が軸40に対して傾斜しているという事実の結果である。適切に、中央支持体3は、2つの対向する基部36、37を備え、それらの間に側面35が延在する。
【0030】
適切に、全てのストラップ群20は、2つの対向する基部36、37の間の距離の少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%にわたって延びる。
【0031】
参照は、例として、下に図1a、1b、2、3a、3b、4、5、6に対して行われる。ストラップ群20の第1および第2グループ21、22は、少なくとも一部分において、正反対の位置にある。
【0032】
適切に、中央支持体3は、シャフト4の回転軸40と同軸ではない。
【0033】
この点で、支持体3は長手方向軸300を特定し、そのまわりに支持体3が環状に延びる。長手方向軸300は、シャフト4の回転軸40に対して入射かつ傾斜している。図1a、1b、2、3a、3b、6では、そのような傾斜は「誇張された」と考えることもできるが、これはそれをより強調するために行われた。適切に、軸300と軸40との間の角度は、45°未満、有利には25°未満、好ましくは15°未満である。同時に、そのような角度は5°より大きいことが好ましい。
【0034】
適切に、2つの基部36、37の少なくとも一方は、シャフト4の回転軸40に横断する方向に、ただし直交しない方向に延びる平面上にある(例えば、図1a、1b、2、6を参照)。これは、基部36、37の両方について有利に繰り返すことができる。
【0035】
ここで、代わりに、図7-10に示される概略代替解決策を参照する必要がある。簡単にするために、図7では可撓性要素群2は示されず、可撓性要素群2は図8~10の断面図で代わりに模式的に強調表示される。
【0036】
中央支持体3は、支持体3の回転方向に従う側面35に沿って連続する、下方にテーパー状の第1部分351および上方にテーパー状の第2部分352を備える側面35を備える。そのような場合、第1部分351から延びる可撓性要素群2は、第2部分352から延びる可撓性要素群2よりも下方で車両に当たる。さらに下およびさらに上で車両に当たるこの交互のストラップ群20は、ブラシ1の振動運動をシミュレートする。
【0037】
この場合、支持体3の軸300と回転シャフト4の回転軸40は同じ方向に沿って延びる。代わりに、側面35は、回転軸40に対して傾斜したままである(軸300の周りの角度方向の広がりの少なくとも75%にわたる。実際、図10では、そのような特定の区域(section)では母線が軸40に対して平行であることに留意すべきである)。
【0038】
図1a、1b、2、3a、3bに例示されるように、ブラシ1は、前記シャフト4に沿って互いに連続し、当該シャフト4が交差する複数の環状支持体3を備える。
【0039】
本発明の主題は、また、車両ウォッシングシステム用のブラシ1である(例えば、図11~16を参照)。
【0040】
このブラシ1は、
クリーニングおよび/または乾燥および/または研磨のために車両と接触することを目的とした可撓性要素群2と、
中央環状支持体3であって、そこから可撓性要素群2が延び、図11および13に適切に例示されているように、当該中央支持体3および可撓性要素群2が単一のモノリシック体である、中央環状支持体3と、
自身の回転軸40を中心に回転するシャフト4であって、中央支持体3と交差し、中央支持体3を回転軸40の周りに回転させるシャフト4と、を備える。
【0041】
中央支持体3は、シャフト4が交差する円357または別の形状に外接する上面356を画定する(中央支持体3を交差するのは穴の上部セクションであり、そのような穴は通常シャフト4と交差する)。前記円357(または他の形状)の幾何学的重心を通り、前記円357(または他の形状)に直交する直線は、シャフト4の回転軸40に対して傾斜している。そのような傾斜は、動作中、固定される。そのような傾斜は、有利には5°から25°の間に含まれる。
【0042】
前記円357(または他の幾何学形状)の周囲のある区間(stretch)にわたって、中央支持体3はシャフト4から上方に延び、前記円357(または他の幾何学形状)の周囲のある区間にわたって、中央支持体3はシャフト4から下方に延びる(図11および13参照)。
【0043】
適切に、支持体3は、上記円357(または他の形状)の周囲の少なくとも3分の1(またはさらには半分)にわたって上方に延びる。支持体3は、前記円357または他の形状の周囲の少なくとも3分の1(またはさらに半分)にわたって下方に延びる。実際、支持体3は水平面に対して傾斜しているので、部分的に上方に突出し、部分的に下方に突出している。
【0044】
適切に、ブラシ2は、シャフト4の回転軸に対して傾斜した方向358に沿って積み重ねられる複数の中央支持体3を備える(前述のように、そのような傾斜は有利には5°から25°の間に含まれる。図11および13および15は、傾斜をより強調するためにそのような傾斜を誇張している)。複数の支持体3の厚みは、積層方向に沿って延びる。図11および図13に例示されるように、前記複数の支持体3のそれぞれは、スポーク状に延びる複数の可撓性要素群2を備えた単一体である。
【0045】
各支持体3とそこから延びる可撓性要素群2との間の界面は、支持体3の側面35を画定する(図12の2点破線を参照)。
【0046】
ここで、図15および16の解決策を参照する。その場合、中央支持体3は、(積み重ねられた可撓性要素群2の2つの層を分離する)スペーサリングとしても機能する。可撓性要素群2は、支持体3から延びる(図15を参照)。特に、可撓性要素群2は、中央支持体3から遠ざかるようにスポーク状(spoke fashion)に延びる。そのような可撓性要素群2は、例えば接着により、重複する中央支持体3に接続される。
【0047】
ここで、図11および12の解決策を参照する。その場合、中央支持体3および可撓性要素群2は、単一のモノリシック本体に統合される。したがって、中央支持体3は、モノリシック本体の内部部分である。その場合、スポーク状に延びる対応する可撓性要素群2にそれぞれ関連付けられた複数の中央支持体3が互いに積み重ねられる。
【0048】
図13および14の解決策を参照する。そのような解決策は、複数の中央支持体3が互いに接着されてアセンブリを形成するという点で、前の解決策とは異なる(そのような図では、接着剤の層は参照番号359で示される)。
【0049】
本発明の主題は、また、自動車両ウォッシングシステムのブラシ1の動作方法である。好都合なことに、そのようなブラシ1は、上述の特徴の1つ以上を有するタイプのものであり得る。適切に、この方法は、回転軸40を中心に回転するシャフト4を回転させるステップを含む。シャフト4は、可撓性要素群2が適用され、クリーニングおよび/または乾燥および/または研磨のために車両と接触することを目的とする中央環状支持体3を横断して回転する。
【0050】
中央支持体3は側面35を含み、そこから可撓性要素群2が延び、側面35はシャフト4の回転軸40に対して傾斜している。側面35は適切に環状である。
【0051】
中央支持体3は、2つの対向する基部36、37を備え、それらの間に側面35が延在する。可撓性要素群2は、有利にはストラップ群20であり得る。有利には、その場合、ストラップ群20は、2つの対向する基部36、37間の距離の少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%にわたって延びる。
【0052】
ストラップ群2の第1の対21は互いに隣接しており、シャフト4の少なくとも所定の回転速度では、回転軸40上のその正射影は、前記ストラップ群2の少なくとも第2の対(前記第2の対のストラップ群も互いに隣接している)に対して前記ブラシ1の第1の軸端41により近い。これは、シャフト4の軸40を中心とした回転全体で(360°で)起こる。例えば、図2の場合には、上部ストラップ群20を表す点Hは、下部ストラップ群20を表す点Kに対してシャフト4の第1の端部41により近い。
【0053】
隣接するストラップ20は、同じ中央支持体3から延び、かつ支持体3の軸40の周りの回転に関して隣接して連続する2つのストラップ20a、20bを意味する。さらに、図2をさらに参照すると、ストラップ20が傾斜しているため、点YとHとの間の距離は、点YとZとの間の距離よりも短い。言い換えれば、ストラップ20がピンと張ってまっすぐな場合、ストラップ20の端部にある点は、ストラップ20の長手方向の延長方向に沿ってよりも、半径方向(radial sense)において値が求められた場合に軸40からの距離がより短い。
【0054】
適切に(図1a、1b、2、3a、3b、6の解決策を参照)、シャフト4の回転軸40と中央支持体3の長手方向軸300は、2つの異なる方向に沿って延びている。
【0055】
代替の解決策(図7-10を参照)では、支持体3の側面35は、支持体の回転方向に従う側面35に沿って連続する、下向きにテーパー状の第1部分351および上向きにテーパー状の第2部分352を含む。
【0056】
シャフト4を回転させると、第1部分351から延びるストラップ群20は、第2部分352から延びるストラップ群20よりも下方で車両に接触する。その場合、シャフト4の回転軸40と中央支持体3の長手方向軸300は、有利には同じ方向に沿って延び、特にそれらは一致する。
【0057】
本発明は重要な利点を達成する。
【0058】
とりわけ、回転軸40に対して傾斜面から延びる可撓性要素群2により、ブラシ1は回転運動を取得することができるが、波動をシミュレートすることもできる。さらに、傾斜は、2つの連続する支持体3の接合領域に配置された可撓性要素群2の間に存在する軸方向距離に関連する問題を解決する。これにより、クリーニング力と摩擦面が増加し、より均一なクリーニングも可能になる。傾斜された要素群2は、表面に徐々に影響を与え、塗料に対するより繊細な効果とノイズの低減をもたらす。
【0059】
考えられる本発明は、それを特徴付ける本発明概念の範囲内にある多数の修正および変形を許容することができる。さらに、すべての詳細を他の技術的に同等の要素に置き換えることができる。実際には、使用されるすべての材料と寸法は、要件に応じて任意のものにすることができる。
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図13
図14
図15
図16