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特許7220184無線通信システムにおける帯域幅部分ミスアライメントを防ぐ方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける帯域幅部分ミスアライメントを防ぐ方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/04 20090101AFI20230202BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20230202BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20230202BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20230202BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20230202BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W72/1268
H04W72/0453
H04W74/08
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020133789
(22)【出願日】2020-08-06
(62)【分割の表示】P 2018176779の分割
【原出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020188513
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】62/562,095
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114621
【氏名又は名称】華碩電腦股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】史 敦槐
(72)【発明者】
【氏名】陳 威宇
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-062533(JP,A)
【文献】Samsung,Beam failure recovery[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1715941,2017年09月21日
【文献】ZTE,Supporting Multi-beam in NR-PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1706 R1-1710108,2017年06月30日
【文献】Qualcomm Incorporated,Beam refinement after beam recovery or scheduling request[online],3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1709090,2017年08月25日
【文献】InterDigital, Inc.,CORESET Monitoring Under Dynamic Change of BWP[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1714111,2017年08月25日
【文献】Huawei, HiSilicon,Beam Failure Recovery Design Details[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1715468,2017年09月21日
【文献】LG Electronics,RMSI delivery and CORESET configuration[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1715842,2017年09月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル上で複数のアップリンク帯域幅部分(BWP)と複数のダウンリンクBWPで設定されるUE(ユーザ機器)のための方法であって、
前記複数のアップリンクBWPのうちの第1のアップリンクBWPでスケジューリング要求(SR)を送信することと、
前記複数のダウンリンクBWPのうちの第1のダウンリンクBWPで前記SRに対する応答を受信することと、
前記第1のアップリンクBWP及び前記第1のダウンリンクBWPがアクティブであるときに、前記セル上でビーム障害を検出することであって、前記複数のダウンリンクBWPのうちの1つのみが一度にアクティブにされ、前記複数のアップリンクBWPのうちの1つのみが一度にアクティブにされる、検出することと、
前記ビーム障害の検出に応答して、アクティブダウンリンクBWPを前記第1のダウンリンクBWPから前記複数のダウンリンクBWPのうちの第2のダウンリンクBWPに変更することと、
前記アクティブダウンリンクBWPを変更した後に、前記第1のアップリンクBWPでネットワークノードにビーム障害回復(BFR)要求を送信することと、
前記BFR要求を送信することに応答して、前記ネットワークノードから前記第2のダウンリンクBWPで制御シグナリングを受信することであって、前記第2のダウンリンクBWPは、前記第1のアップリンクBWPに関連付けられている、受信することと、を含む方法。
【請求項2】
前記制御シグナリングの受信に応答して、前記ビーム障害が首尾よく回復したと決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークノードは、前記複数のアップリンクBWPのうちのどれが前記UEからの前記BFR要求を受信するために使用されるかに基づいて、前記複数のダウンリンクBWPのうちのどれが前記アクティブダウンリンクBWPであるかを導出する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のダウンリンクBWPは、前記ビーム障害が検出されたとき(又は検出されたらすぐには)はアクティブではない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記BFR要求は、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル)で送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記制御シグナリングは、アップリンク許可又はダウンリンク割当である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ダウンリンクBWPとアップリンクBWPとを関連付ける関連付けは、前記ビーム障害の検出の前に前記ネットワークノードによって設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ダウンリンクBWPとアップリンクBWPとを関連付ける関連付けは予め定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
セル上で複数のアップリンク帯域幅部分(BWP)と複数のダウンリンクBWPで設定されるUE(ユーザ機器)であって、
制御回路と、
前記制御回路に設けられたプロセッサと、
前記制御回路に設けられ、前記プロセッサに動作可能に結合されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたプログラムコードを実行して、
前記複数のアップリンクBWPのうちの第1のアップリンクBWPでスケジューリング要求(SR)を送信することと、
前記複数のダウンリンクBWPのうちの第1のダウンリンクBWPで前記SRに対する応答を受信することと、
前記第1のアップリンクBWP及び前記第1のダウンリンクBWPがアクティブであるときに、前記セル上でビーム障害を検出することであって、前記複数のダウンリンクBWPのうちの1つのみが一度にアクティブにされ、前記複数のアップリンクBWPのうちの1つのみが一度にアクティブにされる、検出することと、
前記ビーム障害の検出に応答して、アクティブダウンリンクBWPを前記第1のダウンリンクBWPから前記複数のダウンリンクBWPのうちの第2のダウンリンクBWPに変更することと、
前記アクティブダウンリンクBWPを変更した後に、前記第1のアップリンクBWPでネットワークノードにビーム障害回復(BFR)要求を送信することと、
前記BFR要求を送信することに応答して、前記ネットワークノードから前記第2のダウンリンクBWPで制御シグナリングを受信することであって、前記第2のダウンリンクBWPは、前記第1のアップリンクBWPに関連付けられている、受信することと、を行うように構成されている、UE。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラムコードを実行して、
前記制御シグナリングの受信に応答して、前記ビーム障害が首尾よく回復したと決定することを行うようにさらに構成されている、請求項に記載のUE。
【請求項11】
前記ネットワークノードは、前記複数のアップリンクBWPのうちのどれが前記UEからの前記BFR要求を受信するために使用されるかに基づいて、前記複数のダウンリンクBWPのうちのどれが前記アクティブダウンリンクBWPであるかを導出する、請求項に記載のUE。
【請求項12】
前記第2のダウンリンクBWPは、前記ビーム障害が検出されたとき(又は検出されたらすぐには)はアクティブではない、請求項に記載のUE。
【請求項13】
前記BFR要求は、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル)で送信される、請求項に記載のUE。
【請求項14】
前記制御シグナリングは、アップリンク許可又はダウンリンク割当である、請求項に記載のUE。
【請求項15】
ダウンリンクBWPとアップリンクBWPとを関連付ける関連付けは、前記ビーム障害の検出の前に前記ネットワークノードによって設定される、請求項に記載のUE。
【請求項16】
ダウンリンクBWPとアップリンクBWPとを関連付ける関連付けは予め定義される、請求項に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/562,095号の利益を主張するものであり、そのすべての開示は全体として参照により本明細書に援用される。
【0002】
この開示は、概して、無線通信ネットワークに関連し、より詳細には、無線通信システムにおける帯域幅部分ミスアライメントを防止する方法及び装置に関連する。
に関連する。
【背景技術】
【0003】
移動体通信デバイスとの大量データの通信に対する要求が急速に高まる中、従来の移動体音声通信ネットワークは、インターネットプロトコル(IP)データパケットをやり取りするネットワークへと発展している。そのようなIPデータパケット通信は、移動体通信デバイスのユーザに、ボイスオーバIP、マルチメディア、マルチキャスト、及びオンデマンド通信サービスを提供可能である。
【0004】
例示的なネットワーク構造は、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)である。E-UTRANシステムは、上記のボイスオーバIP及びマルチメディアサービスを実現するために、高いデータスループットを提供可能である。現在、次世代(例えば、5G)の新しい無線技術が3GPP標準化機構によって論じられている。このため、現行の3GPP標準内容に対する変更が現在提出され、3GPP標準の発展及び確定に向けて検討されている。
【発明の概要】
【0005】
UE(ユーザ機器)の観点からの方法及び装置が開示される。一実施形態では、本方法は、第1のアップリンク帯域幅部分(BWP)でスケジューリング要求(SR)を送信するステップを含む。本方法は、第1のダウンリンクBWPでSRに対する応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のアップリンクBWP及び第1のダウンリンクBWPを使用するときにビーム障害を検出するステップも含む。追加的に、本方法は、第1のアップリンクBWPでネットワークノードにビーム障害回復(BFR)要求を送信するステップを含む。さらに、本方法は、BFR要求を送信した後に、第2のダウンリンクBWPで制御シグナリングをネットワークノードから受信するステップであって、制御シグナリングは、BFR要求に対する応答であり、第2のダウンリンクBWPは、第1のアップリンクBWPに関連付けられる、受信するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な一実施形態による無線通信システムの図を示す。
図2】例示的な一実施形態による送信機システム(アクセスネットワークとしても知られている)及び受信機システム(ユーザ機器又はUEとしても知られている)のブロック図である。
図3】例示的な一実施形態による通信デバイスの機能ブロック図である。
図4】例示的な一実施形態による図3のプログラムコードの機能ブロック図である。
図5】例示的な一実施形態によるビームリカバリ処理のための例示的な実施形態を示す。
図6】一実施形態による図である。
図7】一実施形態による図である。
図8】一実施形態による図である。
図9】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図10】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図11】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図12】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に説明する例示的な無線通信システム及びデバイスは、無線通信システムを採用し、ブロードキャストサービスをサポートする。無線通信システムは、音声、データ等の様々なタイプの通信を提供するように広く展開されている。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、3GPP LTE(ロングタームエボリューション)無線アクセス、3GPP LTE-A若しくはLTE-アドバンスト(ロングタームエボリューションアドバンスト)、3GPP2 UMB(Ultra Mobile Broadband:超モバイル広帯域)、WiMax、又はその他何らかの変調技術に基づいてよい。
【0008】
特に、以下に説明する例示的な無線通信システム及びデバイスは、本明細書において3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシッププロジェクト」という名称のコンソーシアムにより提示される標準などの1つ以上の標準をサポートするように設計されてよく、その標準は、TR 38.913 V14.1.0,“Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies”、TS 36.321 V14.3.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Medium Access Control (MAC) protocol specification”、TR 38.802 V14.1.0,“Study on New Radio Access Technology Physical Layer Aspects”、RAN1#89 Chairman’s note、RAN1#adhoc2 Chairman’s note、RAN1#90 Chairman’s note、及びR2-1707198,“Beam Recovery in NR”, Nokia and Alcatel-Lucent Shanghai Bellを含む。上記に挙げた標準及び文書は、全体として参照により本明細書に明示的に援用される。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る多重アクセス無線通信システムを示している。アクセスネットワーク100(AN)は、複数のアンテナグループを含み、あるグループは104及び106、別のグループは108及び110、また別のグループは112及び114を含む。図1においては、各アンテナグループに対して、アンテナが2つしか示されていないが、より多くの又はより少ないアンテナが各アンテナグループに利用されてよい。アクセス端末116(AT)は、アンテナ112及び114と通信しており、アンテナ112及び114は、順方向リンク120を介して情報をアクセス端末116に送信すると共に、逆方向リンク118を介して情報をアクセス端末116から受信している。アクセス端末(AT)122は、アンテナ106及び108と通信しており、アンテナ106及び108は、順方向リンク126を介して情報をアクセス端末(AT)122に送信すると共に、逆方向リンク124を介して情報をアクセス端末(AT)122から受信している。FDDシステムにおいては、通信リンク118、120、124、及び126は通信に異なる周波数を使用してよい。例えば、順方向リンク120では、逆方向リンク118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用してよい。
【0010】
アンテナの各グループ及び/又はアンテナが通信するように設計されたエリアは、アクセスネットワークのセクターと称することが多い。本実施形態において、アンテナグループはそれぞれ、アクセスネットワーク100によってカバーされるエリアのセクターにおいて、アクセス端末と通信するように設計されている。
【0011】
順方向リンク120及び126を介した通信において、アクセスネットワーク100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116及び122に対する順方向リンクの信号対雑音比を改善するために、ビームフォーミングを利用してよい。また、カバレッジにランダムに分散したアクセス端末への送信にビームフォーミングを使用するアクセスネットワークは、1つのアンテナからすべてのそのアクセス端末に送信を行うアクセスネットワークよりも、隣接セルのアクセス端末への干渉が少ない。
【0012】
アクセスネットワーク(AN)は、端末と通信するのに使用される固定局又は基地局でよく、アクセスポイント、ノードB、基地局、拡張型基地局、進化型ノードB(eNB)、又はその他何らかの専門用語で呼ばれることもある。アクセス端末(AT)は、ユーザ機器(UE)、無線通信デバイス、端末、アクセス端末、又はその他何らかの専門用語で呼ばれることもある。
【0013】
図2は、MIMOシステム200における送信機システム210(アクセスネットワークとしても知られている)及び受信機システム250(アクセス端末(AT)又はユーザ機器(UE)としても知られている)の実施形態の簡易ブロック図である。送信機システム210では、多くのデータストリームのトラフィックデータがデータ源212から送信(TX)データプロセッサ214に提供される。
【0014】
一実施形態において、各データストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、データストリームに対して選択された特定の符号化方式に基づいて、各データストリームについてのトラフィックデータをフォーマット、符号化、及びインターリーブして、符号化データを提供する。
【0015】
各データストリームについての符号化データを、OFDM技術を使用してパイロットデータと多重化してよい。パイロットデータは、代表的には、既知の様態で処理される既知のデータパターンであり、受信機システムでチャネル応答を推定するのに使用されてよい。そして、各データストリームについての多重化パイロット及び符号化データは、データストリームに対して選択された特定の変調方式(例えば、BPSK、QPSK、M-PSK、又はM-QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)されて、変調シンボルを提供する。各データストリームについてのデータレート、符号化、及び変調は、プロセッサ230により実行される命令によって決定されてよい。
【0016】
そして、すべてのデータストリームについての変調シンボルはTX MIMOプロセッサ220に与えられ、これが(例えば、OFDMの場合に)変調シンボルをさらに処理してよい。そして、TX MIMOプロセッサ220は、N個の変調シンボルストリームをN個の送信機(TMTR)222a~222tに提供する。特定の実施形態において、TX MIMOプロセッサ220は、ビームフォーミング加重をデータストリームのシンボル及びシンボルが送信されているアンテナに適用する。
【0017】
各送信機222は、各シンボルストリームを受信及び処理して1つ以上のアナログ信号を提供し、さらに、アナログ信号を調節(例えば、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)して、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を提供する。そして、送信機222a~222tからのN個の変調信号がそれぞれ、N個のアンテナ224a~224tから送信される。
【0018】
受信機システム250においては、送信された変調信号はN個のアンテナ252a~252rによって受信され、各アンテナ252からの受信信号は、各受信機(RCVR)254a~254rに提供される。各受信機254は、それぞれの受信信号を調節(例えば、フィルタリング、増幅、及びダウンコンバート)して、調節された信号をデジタル化してサンプルを与え、さらに、これらのサンプルを処理して対応する「受信」シンボルストリームを提供する。
【0019】
そして、RXデータプロセッサ260は、特定の受信機処理技術に基づいて、N個の受信機254からのN個の受信シンボルストリームを受信及び処理して、N個の「検出」シンボルストリームを提供する。そして、RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームを復調、デインターリーブ、及び復号して、データストリームについてのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210でのTX MIMOプロセッサ220及びTXデータプロセッサ214により実行される処理と相補的である。
【0020】
プロセッサ270は、どのプリコーディングマトリクス(後述)使用するかを定期的に決定する。プロセッサ270は、マトリクス指標部及びランク値部を含む逆方向リンクメッセージを構築する。
【0021】
逆方向リンクメッセージは、通信リンク及び/又は受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含んでよい。そして、逆方向リンクメッセージは、データ源236からの多くのデータストリームについてのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238により処理され、変調器280により変調され、送信機254a~254rにより調節され、送信機システム210に送り戻される。
【0022】
送信機システム210では、受信機システム250からの変調信号がアンテナ224により受信され、受信機222により調節され、復調器240により復調され、RXデータプロセッサ242により処理されて、受信機システム250により送信された逆方向リンクメッセージを抽出する。そして、プロセッサ230は、ビームフォーミング加重を決定するのにどのプリコーディングマトリクスを使用するかを決定し、そして、抽出されたメッセージを処理する。
【0023】
図3を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による通信デバイスの代替的な簡易機能ブロック図を示している。図3に示されるように、無線通信システムにおける通信デバイスは、図1のUE(若しくはAT)116及び122又は図1の基地局(若しくはAN)100を実現するのに利用可能であり、無線通信システムは、好ましくはLTEシステムである。通信デバイスは、入力デバイス302、出力デバイス304、制御回路306、中央演算処理装置(CPU)308、メモリ310、プログラムコード312、及びトランシーバ314を含んでよい。制御回路306は、CPU308を介してメモリ310内のプログラムコード312を実行することにより、通信デバイスの動作を制御する。通信デバイス300は、キーボード、キーパッド等の入力デバイス302を介してユーザにより入力された信号を受信することができ、モニタ、スピーカ等の出力デバイス304を介して画像及び音声を出力することができる。トランシーバ314は、無線信号を受信及び送信するのに使用され、受信信号を制御回路306に伝達すると共に、制御回路306により生成された信号を無線で出力する。無線通信システムにおける通信デバイス300は、図1のAN100を実現するのにも利用可能である。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態による図3に示すプログラムコード312の簡易ブロック図である。本実施形態において、プログラムコード312は、アプリケーションレイヤ400、レイヤ3部402、及びレイヤ2部404を含み、レイヤ1部406に結合されている。レイヤ3部402は一般的に、無線リソース制御を実行する。レイヤ2部404は一般的に、リンク制御を実行する。レイヤ1部406は一般的に、物理的接続を実行する。
【0025】
次世代(つまり、5G)アクセス技術についての3GPP標準化活動が2015年3月に立ち上げられている。一般的に、次世代アクセス技術は、緊急の市場ニーズとITU-R IMT-2020により規定されたより長期的な要件の両方を満たすために使用シナリオのうち以下の3つのファミリをサポートすることを目指している。
- eMBB(拡張モバイルブロードバンド)
- mMTC(大規模マシン型通信)
- URLLC(高信頼低遅延通信)
【0026】
新しい無線アクセス技術に関する5G研究課題の目的は、少なくとも100GHzまでの任意のスペクトル帯域を使用可能なものとする新しい無線システムに必要な技術コンポーネントを特定し開発することである。100GHzまでの搬送波周波数をサポートすることにより、無線伝搬の領域において多くの課題が生じる。搬送波周波数が増加すると、パスロスも増加するのである。
【0027】
LTEでは、ランダムアクセス、SR(スケジューリング要求)及びBSR(バッファステータス報告)手順が、3GPP TS 36.321に定義されている。ランダムアクセス手順、SR手順、及びBSR手順は、以下のように、UEが、バッファ内の送信に利用可能なデータについてアップリンクリソースを自律的に要求するように設計されている。
[外1]
【0028】
3GPP TR38.802は、以下のように、ビーム障害及びビーム管理について記載している。
[外2]
【0029】
NRでは、ビーム回復要求がRAN1にて議論されている。RAN1#89 Chairman’s note、RAN1#adhoc2 Chairman’s note、及びRAN1#90 Chairman’s noteは、ビーム回復要求に関連する以下の合意を含む。
[外3]
【0030】
RAN2では、以下のように、3GPP R2-1707198に記載されているように、ビーム回復に関連するいくつかの議論がRAN2#NR adhoc 2 meetingにおいて与えられた。
[外4]
【0031】
NR単一セルでは、UEがセル内でビーム障害を検出する場合、UEはビーム回復手順を開始して、UEとネットワーク(例えば、TRP若しくは基地局又はセル)との間でビームペアを再確立することができる。ビーム回復手順はSR手順とすることができる。ビーム回復目的のためのSR手順は、ビーム回復要求をアップリンク制御チャネルを通じて送信することである。挙動の詳細は、RAN1の合意を参照することができる。ビーム回復手順はランダムアクセス手順とすることもできる。一実施形態では、ビーム回復目的のためのランダムアクセス手順は、競合ベースのランダムアクセスとすることができる。ビーム回復要求は、競合ベースのランダムアクセスの場合のPRACH(物理ランダムアクセスチャネル)送信及び/又はMsg3送信を介して送信することができる。代替的には、ビーム回復目的のためのランダムアクセス手順は、非競合ベースのランダムアクセスとすることができる。ビーム回復要求は、非競合ベースのランダムアクセスの場合のPRACH送信を通じて送信することができる。図5は、NRにおけるビーム回復手順のための例示的な実施形態を示す。
【0032】
NRにおいて、帯域幅部分の概念が、セル内での複数のヌメロロジ(numerologies)をサポートするために導入される。リリース15では、UEはセル内での複数の帯域幅部分をサポートするが、複数の帯域幅部分のうちの1つのみが一度にアクティブにされる。帯域幅部分(例えば、アップリンク帯域幅部分又はダウンリンク帯域幅部分)は、ダウンリンク制御信号を通じてアクティブ及び/又は非アクティブにされる。さらに、帯域幅部分は、RRC設定(例えば、初期帯域幅部分)及び/又はMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)を通じてアクティブにされ得る。そして、各帯域幅部分は特定のヌメロロジに関連付けられる。ビーム回復手順では、UEは、ビームペアが首尾よく回復されたかどうかを決定するためにダウンリンク制御チャネルを監視する必要がある。より具体的には、UEは、候補ビームでダウンリンク制御シグナリングを監視する必要がある。帯域幅の概念に基づいて、UEがアップリンク帯域幅部分でビーム回復要求を送信した後に、UEは、ビーム障害が発生したセルの現在のアクティブダウンリンク帯域幅部分に関連付けられているダウンリンク制御チャネルを監視する必要があると想定することができる。ネットワークとUEとの間でビーム障害発生の理解を揃えるのに時間がかかるため、いくつかのダウンリンクメッセージ及びいくつかのダウンリンク制御信号はUEによって首尾よく受信されない可能性がある。帯域幅アクティブ化コマンドがUEによって受信されない場合、UE及びネットワークは、UEのアクティブダウンリンク帯域幅部分について異なる理解を有することになる。
【0033】
問題の一例を図6に示す。この例では、ネットワークは、帯域幅部分アクティブ化コマンドを通じてUEのダウンリンクアクティブ帯域幅部分を変更しようと試みる。しかし、ビーム障害が発生するため、UEは帯域幅部分アクティブ化コマンドをミスする。そのような場合、アップリンク帯域幅部分でUEからのビーム回復要求(例えば、要求のためのSR)を受信したネットワークは、ビーム障害発生の正確なタイミング及びUEによってどの帯域幅部分が監視されるのかを知ることが困難である。このような問題を解決するために、いくつかの可能な解決策を考えることができる。
【0034】
解決策1:ネットワーク実装-1つの可能な方法は、ネットワークが任意の可能な(ダウンリンク)帯域幅部分の制御チャネルでビーム回復要求の応答を送信できることである。さらに、ビーム回復要求の応答がUEに特定のアクションを実行させることができると有益となる。有益なプロセスには、以下に挙げる1つ又は複数のアクションを含むことができる。
1. (ダウンリンク)アクティブ帯域幅部分を変更する。
2. データ送信(例えば、MAC CEを通じたMACレイヤ報告、RRCレイヤ報告、又はMACレイヤフィードバック)を実行する。
3. アップリンク制御情報送信(例えば、チャネル状態情報報告、フィードバック)を実行する。
4. アップリンク基準信号送信(例えば、サウンディング基準信号)を実行する。
この方法の欠点は、制御チャネルのリソースの無駄である。
【0035】
別の可能な方法は、タイマ制御された帯域幅部分の変更に依存することである。より具体的には、NRでは、タイマが、(ダウンリンク)アクティブ帯域幅部分をリセットするために使用される。ネットワークは、タイマが満了した後にビーム回復要求に対して応答することができる。前述の方法と同様に、ビーム回復要求の応答がUEに特定のアクションを実行させることができると有益となる。有益なプロセスには、以下に挙げる1つ又は複数のアクションを含むことができる。
1. (ダウンリンク)アクティブ帯域幅部分を変更する。
2. データ送信(例えば、MAC CEを通じたMACレイヤ報告、RRCレイヤ報告、又はMACレイヤフィードバック)を実行する。
3. アップリンク制御情報送信(例えば、チャネル状態情報報告、フィードバック)を実行する。
4. アップリンク基準信号送信(例えば、サウンディング基準信号)を実行する。
【0036】
解決策2:UEが、そのアクティブ帯域幅部分を直接指示-問題は、ネットワークがどの(ダウンリンク)帯域幅部分がUE側においてアクティブにされるかを知らないことであるため、1つの解決策は、UEが(ダウンリンク)帯域幅部分の情報をネットワークに通知することである。より具体的には、UEが、ビーム回復要求において(ダウンリンク)帯域幅部分情報をネットワークに送信することができる。(ダウンリンク)帯域幅部分情報は、明示的又は暗示的な方法で搬送することができる。
【0037】
例えば、ビーム回復要求は、帯域幅部分情報を示す明示的なフィールドを搬送することができる。
【0038】
別の例として、ネットワークは、ビーム回復要求の送信を通じて(ダウンリンク)帯域幅部分情報を導出することができる。一実施形態では、(ダウンリンク)帯域幅部分情報は、ビーム回復要求(例えば、DMRS又はアップリンク基準信号)の送信の基準信号を通じて導出することができる。代替的は、(ダウンリンク)帯域幅部分情報は、ビーム回復要求の送信のために使用される(アップリンク)帯域幅部分を通じて導出することができる。代替的には、(ダウンリンク)帯域幅部分情報は、ビーム回復要求の送信のために使用されるPRACHリソース(例えば、時間領域及び/又は周波数領域及び/又はコード領域)を通じて導出することができる。代替的には、(ダウンリンク)帯域幅部分情報は、UEからのデータ送信を通じて導出することができる。
【0039】
一実施形態では、データ送信は、ダウンリンク制御信号によって動的にスケジューリングされていないデータ送信であってもよい。例えば、データ送信は、競合ランダムアクセス手順におけるMsg3送信とすることができる。代替的には、データ送信は、競合ランダムアクセス手順における第1ステップ送信とすることができる。例えば、データ送信は、メッセージベースのランダムアクセス手順におけるMsg1送信とすることができる。代替的には、データ送信は、競合ランダムアクセス手順におけるプリアンブルと対にされたデータ送信であってもよい。代替的には、データ送信はビーム回復要求とすることができる。そして、ビーム回復要求は、他のセル(例えば、UEがビーム回復要求を送信しているセルとは異なるセル)に対するビーム回復要求とすることができる。
【0040】
一実施形態では、ネットワークは、データ送信におけるコンテンツを通じて帯域幅部分情報を導出する。そのコンテンツは、MAC CE又はRRC(無線リソース制御)メッセージとすることができる。
【0041】
図7に、この解決策のための可能な例を示す。この例では、UEは、アップリンク制御チャネルでビーム回復要求を送信することができる。ビーム回復要求は、スケジューリング要求又は特別な情報を伴う特別なスケジューリング要求として送信することができる。ネットワークがUEからビーム回復要求を受信した後に、ネットワークは、UEがビーム障害を回復するための応答を監視している帯域幅部分を正確に導出することができる。そして、ネットワークは、UEとネットワークとの間でビームペアリンクを回復するための信号を送信することができる。信号は、ダウンリンク制御信号、基準信号、又は同期信号とすることができる。信号は、MAC CE又はRRCメッセージとすることもできる。
【0042】
解決策3:自動アライメント手順-このようなミスアライメントを防止するための可能な方法は、ネットワークにビーム障害状態にあるUEの(ダウンリンク)アクティブ帯域幅部分を予測させることとすることができる。この概念を達成するために、以下にいくつかの可能な解決策を提案する。
【0043】
1つの可能な方法は、ビーム障害が発生したときにUEに自律的に(ダウンリンク)アクティブ帯域幅部分を特定の(ダウンリンク)帯域幅部分に変更させることである。このようにして、ネットワークは、UEからのビーム回復要求に応答するためにどの(ダウンリンク)帯域幅部分が使用されるべきかを知ることができる。一実施形態では、特定の帯域幅部分は、デフォルト帯域幅部分、ネットワークによって割り当てられた特定の帯域幅部分(例えば、RRC設定)、仕様で予め定義された帯域幅部分、PRACHリソース割り当てを伴う帯域幅部分、システム情報を通じてネットワークおって割り当てられた特定の帯域幅部分とすることができる。
【0044】
別の可能な方法は、帯域幅部分アクティブ化コマンドを受信したときに、UEにフィードバックを送信させることとすることができる。このようにして、ミスアライメントの可能性が低減される。一実施形態では、フィードバックはアップリンク制御情報とすることができる。代替的には、フィードバックはMAC CEとすることができる。
【0045】
図8に、この解決策の可能な例を示す。この例では、UEは、基地局から受信したコマンドに基づいて、アクティブ帯域幅部分を帯域幅部分2に変更することができる。UEがビーム障害を検出するときは、UEはビーム回復要求をネットワークに送信する必要がある。この問題を防ぐために、UEは、ビーム回復要求を送信する前に確立された関連付けに基づいて(ダウンリンク)帯域幅部分を変更することができる。関連付けは、基地局及びUEによって知られている。代替的には、UEは、ビーム回復要求の送信と、回復信号のための可能な受信機会との間の関連付けに基づいて、(ダウンリンク)帯域幅部分を変更することができる。より具体的には、ビーム障害は、帯域幅部分の起動又は帯域幅の部分変更をトリガするためのイベントとすることができる。
【0046】
関連付けは、ネットワークとUEとの間で共有することができる。また、関連付けは、仕様において定義する、又はビーム障害の前に設定することができる。UEは、(ダウンリンク)帯域幅部分1をそれ自体でアクティブにし、(ダウンリンク)帯域幅部分で回復信号の監視を開始することができる。
【0047】
図9は、例示的な一実施形態による、UEの観点からのフローチャート900である。ステップ905では、UEは、第1のアップリンクBWPでSRを送信する。ステップ910では、UEは、第1のダウンリンクBWPでSRに対する応答を受信する。ステップ915では、UEは、第1のアップリンクBWP及び第1のダウンリンクBWPを使用するときにビーム障害を検出する。ステップ920では、UEは、第1のアップリンクBWPでネットワークノードにビーム障害回復(BFR)要求を送信する。ステップ925では、UEは、BFR要求を送信した後に、第2のダウンリンクBWPで制御シグナリングを受信し、制御シグナリングは、BFR要求に対応する応答であり、第2のダウンリンクBWPは、第1のアップリンクBWPに関連付けられる。
【0048】
一実施形態では、UEは、ビーム障害の検出に応答して、アクティブ帯域幅部分を第1のダウンリンクBWPから第2のダウンリンクBWPに変更することができる。さらに、UEは、制御シグナリングの受信に応答して、ビーム障害が首尾よく回復したと決定することができる。
【0049】
一実施形態では、UEは、ダウンリンクBWPを変更した後にBFR要求を送信することができる。応答は、BFR要求の受信に応答して、ネットワークノードによって送信することができる。第2のダウンリンクBWPは、ビーム障害が検出されたときはアクティブにされない(、又は使用されない)。BFR要求はPRACHで送信することができる。
【0050】
一実施形態では、制御シグナリングは、アップリンク許可又はダウンリンク割当とすることができる。第2のダウンリンクBWPと第1のアップリンクBWPとの関連付けは、ビーム障害の検出前にネットワークノードによって設定されることができる。ビーム障害は、アクティブ帯域幅部分を第1のダウンリンクBWPから第2のダウンリンクBWPに変更することをトリガすることができる。
【0051】
図3及び図4に戻って参照すると、UEの例示的な一実施形態では、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEが(i)第1のアップリンクBWPでSRを送信することと、(ii)第1のダウンリンクBWPでSRに対する応答を受信することと、(iii)第1のアップリンクBWP及び第1のダウンリンクBWPを使用するときにビーム障害を検出することと、(iv)第1のアップリンクBWPでネットワークノードにBFR要求を送信することと(v)BFR要求を送信した後に、第2のダウンリンクBWPで制御シグナリングを受信することであって、制御シグナリングはBFR要求に対する応答であり、前記第2のダウンリンクBWPは、第1のアップリンクBWPに関連付けられる、受信することと、を行うことを可能にすることができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、本明細書で説明した上述の動作及びステップ又は他のすべてを実行することができる。
【0052】
図10は、例示的な一実施形態による、UEの観点からのフローチャート1000である。ステップ1005では、UEは、ビーム障害を検出する。ステップ1010では、UEは、ビーム回復要求をネットワークに送信し、ビーム回復要求は、アクティブ帯域幅部分の情報を含む。
【0053】
一実施形態では、UEは、ビーム回復要求の送信後に、アクティブ帯域幅部分で制御信号を受信することができる。UEは、UEが制御信号を受信した後にビーム障害が回復したと決定することもできる。
【0054】
図3及び図4に戻って参照すると、UEの例示的な一実施形態において、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEが(i)ビーム障害を検出することと、(ii)ビーム回復要求をネットワークに送信することであって、ビーム回復要求は、アクティブ帯域幅部分の情報を含む、送信することと、を行うことを可能にすることができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、本明細書で説明した上述の動作及びステップ又は他のすべてを実行することができる。
【0055】
図11は、例示的な一実施形態による、基地局の観点からのフローチャート1100である。ステップ1105では、基地局は、UEからビーム回復要求を受信し、ビーム回復要求は、アクティブ帯域幅部分の情報を含む。ステップ1110では、基地局は、アクティブ帯域幅部分の情報に基づいて制御信号をUEに送信する。
【0056】
図3及び図4に戻って参照すると、基地局の例示的な一実施形態において、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、基地局が(i)UEからビーム回復要求を受信することであって、ビーム回復要求は、アクティブ帯域幅部分の情報を含む、受信することと、(ii)アクティブ帯域幅部分の情報に基づいて制御信号をUEに送信することと、を行うことを可能にすることができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、本明細書で説明した上述の動作及びステップ又は他のすべてを実行することができる。
【0057】
図10及び図11に示し、上述した実施形態に関連して、一実施形態では、ビーム回復要求は、アップリンク制御信号(例えば、アップリンク制御情報)又はPRACH送信とすることができる。アクティブ帯域幅部分の情報は、ビーム回復要求によって使用される帯域幅部分、ビーム回復要求内のフィールド、ビーム回復要求の送信によって使用される時間及び/又は周波数及び/又はコードの組み合わせ、又はビーム回復要求と共に送信される基準信号とすることができる。制御信号は、ダウンリンク制御情報、ビーム回復確認信号、ダウンリンク割当、又はアップリンク許可とすることができる。
【0058】
一実施形態では、アクティブ帯域幅部分は、ダウンリンク帯域幅部分、アップリンク帯域幅部分、又はUEがダウンリンク制御チャネルを監視している帯域幅部分とすることができる。アクティブ帯域幅部分の情報は、帯域幅部分のインデックスとすることができる。
【0059】
図12は、例示的な一実施形態による、UEの観点からのフローチャート1200である。ステップ1205では、UEは、第1の帯域幅部分を使用するときにビーム障害を検出する。ステップ1210では、UEは、ビーム回復要求をネットワークに送信する。ステップ1215では、UEは、ビーム回復要求の送信後に、第2の帯域幅部分で制御信号をネットワークから受信し、第2の帯域幅部分は第1の帯域幅部分とは異なる。
【0060】
一実施形態では、UEは、ビーム障害を検出した後に、ネットワークから帯域幅部分アクティブ化コマンドを受信しなくてもよい。UEは、UEが制御信号を受信した後にビーム障害が回復されたと決定することができる。
【0061】
一実施形態では、第2の帯域幅部分は、ビーム障害が検出されたときはアクティブにされなくてもよい。第1の帯域幅部分は、ビーム障害が検出されたときに既にアクティブにされていてもよい。ビーム回復要求は、アップリンク制御信号(例えば、アップリンク制御情報)又はPRACH送信とすることができる。制御信号は、ダウンリンク制御情報、ビーム回復確認、ダウンリンク割当、又はアップリンク許可とすることができる。
【0062】
一実施形態では、第1の帯域幅部分は第1のヌメロロジに関連付けられ、第2の帯域幅部分は第2のヌメロロジに関連付けられる。第1の帯域幅部分は、ダウンリンク帯域幅部分又はUEが第1のダウンリンク制御チャネルを監視している帯域幅部分とすることができる。第2の帯域幅部分は、ダウンリンク帯域幅部分又はUEが第2のダウンリンク制御チャネルを監視している帯域幅部分とすることができる。
【0063】
一実施形態では、UEは、第1の帯域幅部分及び第2の帯域幅部分の制御チャネルを同時に監視することができない。第1の帯域幅部分と第2の帯域幅部分は、異なる制御チャネルを有することができる。第1の帯域幅部分と第2の帯域幅部分は同じセルに属することができる。
【0064】
図3及び図4に戻って参照すると、UEの例示的な一実施形態では、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEが(i)第1の帯域幅部分を使用するときにビーム障害を検出することと、(ii)ビーム回復要求をネットワークに送信することと、(iii)前記ビーム回復要求の送信後に第2帯域幅部分で制御信号をネットワークから受信し、第2帯域幅部分は第1の帯域幅部分とは異なる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、本明細書で説明した上述の動作及びステップ又は他のすべてを実行することができる。
【0065】
以上、本開示の種々の態様を説明した。当然のことながら、本明細書の教示内容を多種多様な形態で具現化してよく、本明細書に開示されている如何なる特定の構造、機能、又は両者も代表的なものに過ぎない。本明細書の教示内容に基づいて、当業者には当然のことながら、本明細書に開示される態様は、他の如何なる態様からも独立に実装されてよく、これら態様のうちの2つ以上が種々組み合わされてよい。例えば、本明細書に記載された態様のうちの任意の数の態様を用いて、装置が実装されてよく、方法が実現されてよい。追加的に、本明細書に記載された態様のうちの1つ以上の追加又は代替で、他の構造、機能、又は構造と機能を用いて、このような装置が実装されるようになっていてもよいし、このような方法が実現されるようになっていてもよい。上記概念の一部の一例として、いくつかの態様においては、パルス繰り返し周波数に基づいて、同時チャネルが確立されてよい。いくつかの態様においては、パルス位置又はオフセットに基づいて、同時チャネルが確立されてよい。いくつかの態様においては、時間ホッピングシーケンスに基づいて、同時チャネルが確立されてよい。いくつかの態様において、パルス繰り返し周波数、パルス位置又はオフセット、及び時間ホッピングシーケンスに基づいて、同時チャネルが確立されてよい。
【0066】
当業者であれば、多様な異なるテクノロジ及び技術のいずれかを使用して、情報及び信号を表わしてよいを理解するであろう。例えば、上記説明全体で言及されることがあるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは粒子、光場若しくは粒子、又はこれらの任意の組合せによって表わしてよい。
【0067】
さらに、当業者には当然のことながら、本明細書に開示された態様に関連して説明した種々の例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、及びアルゴリズムステップは、電子的ハードウェア(例えば、ソースコーディング又はその他何らかの技術を用いて設計することがあるデジタル実装、アナログ実装、又はこれら2つの組合せ)、命令を含む種々の形態のプログラム若しくは設計コード(本明細書においては便宜上、「ソフトウェア」又は「ソフトウェアモジュール」と称されることがある)、又は両者の組合せとして実装されてよい。このハードウェア及びソフトウェアの互換性を明確に示すため、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、概略的にそれぞれの機能の側面から上述した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定用途及びシステム全体に課される設計上の制約によって決まる。当業者であれば、特定各用途に対して、説明した機能を様々なやり方で実装してもよいが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱の原因として解釈されるべきではない。
【0068】
追加的に、本明細書に開示される態様に関連して説明した種々の例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、又はアクセスポイント内で実装される、あるいはこれらによって実行されてよい。ICとしては、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、その他プログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、電気部品、光学部品、機械部品、又は本明細書で説明した機能を実行するように設計されたこれらの任意の組合せを含み、IC内、IC外、又はその両方に存在するコード又は命令を実行してよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとしてよいが、代替として、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械としてよい。また、プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと協働する1つ以上のマイクロプロセッサ、又はその他任意のこのような構成である、コンピュータデバイスの組合せとして実装されてよい。
【0069】
任意の開示プロセスにおけるステップの如何なる特定の順序又は階層は、実例的な手法の一例であることが了解される。設計の選好に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序又は階層を、本開示の範囲内に留まりつつ、再構成してよいことが了解される。添付の方法の請求項は、種々のステップの要素を実例的な順序で示しており、提示の特定順序又は階層に限定されることを意図していない。
【0070】
本明細書に開示される態様に関連して記載された方法又はアルゴリズムのステップを、ハードウェアにおいて直接具現化してよく、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールにおいて具現化してよく、これら2つの組合せにおいて具現化してよい。(例えば、実行可能な命令及び関連するデータを含む)ソフトウェアモジュール及び他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムバーブルディスク、CD-ROM等のデータメモリ、又は当技術分野において知られているその他任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体に存在してよい。実例的な記憶媒体がコンピュータ/プロセッサ(本明細書においては便宜上、「プロセッサ」と称されることがある)等の機械に結合されてよい、このようなプロセッサは、記憶媒体からの情報(例えば、コード)の読み出し及び記憶媒体への情報の書き込みが可能である。実例的な記憶媒体は、プロセッサと一体化されてよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに存在してよい。ASICは、ユーザ機器に存在していてもよい。代替として、プロセッサ及び記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザ機器に存在してよい。さらに、いくつかの態様においては、任意の適当なコンピュータプログラム製品が、本開示の態様のうちの1つ以上に関連するコードを含むコンピュータ可読媒体を含んでもよい。いくつかの態様において、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含んでよい。
【0071】
以上、種々の態様に関連して本発明を説明したが、本発明は、さらに改良可能であることが了解される。本願は、概して本発明の原理に従うと共に、本発明が関係する技術分野における既知で慣習的な実施となるような本開示からの逸脱を含む本発明の任意の変形、使用、又は適応を網羅することを意図している。
図1
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図10
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