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特許7220262エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-01
(45)【発行日】2023-02-09
(54)【発明の名称】エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021144821
(22)【出願日】2021-09-06
(65)【公開番号】P2023004796
(43)【公開日】2023-01-17
【審査請求日】2021-09-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0082316
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518460200
【氏名又は名称】ミラエボ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チェホ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨンジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,インファン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジウン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ソンウォン
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-169384(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0162862(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1840332(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0079302(KR,A)
【文献】特開2009-120965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/312-21/32
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469-21/475
H01L 21/86
B01B 1/00-1/08
B01D 1/00-8/00
B01D 45/00-45/18
B01D 53/34-53/85
B01D 53/92
B01D 53/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造工程中に真空ポンプを経てスクラバーへ排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を捕集する捕集装置であって、
上部から流入する未反応ガスの流れを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部で再び反応副産物を多重捕集する第1捕集構造体と、
外郭側から流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集して、第1捕集構造体の下部で捕集された反応副産物と一緒に積載する第2捕集構造体と、
中央部に流入する未反応ガスを外郭に誘導しながら反応副産物を多重捕集し積載する第3捕集構造体と、
外郭側から流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集し積載する第4捕集構造体と、
中央部に流入する未反応ガスを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部で再び反応副産物を多重捕集する第5捕集構造体と、から構成された内部捕集塔を含み、
ハウジングのガス流入口に流入した未反応ガスを外郭または中央部に転換させながら順次下降させて反応副産物を捕集し積載した後、残りの未反応ガスのみガス排出口へ排出するように構成されたことを特徴とする、エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項2】
前記第1捕集構造体、前記第2捕集構造体、前記第3捕集構造体、前記第4捕集構造体及び前記第5捕集構造体は、各離隔部材を用いて上下に一定間隔離間するように締結して構成し、前記ハウジングの下板の上面に備えられた支持部は、前記第5捕集構造体を一定間隔離隔支持することにより、前記第1捕集構造体乃至前記第4捕集構造体の荷重全体を支持するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項3】
前記第1捕集構造体は、流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導しながら反応副産物を捕集する捕集ディスクと、捕集ディスクの下面に設置され、流入した未反応ガスの中から反応副産物を多重捕集するように多数の捕集円筒が多段構成されてフィルターの役割を果たす捕集円筒部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項4】
前記捕集円筒部は、互いに異なる直径を有する多数の捕集円筒が一定間隔で多段に設置され、各捕集円筒は、周りの表面に沿って多数のホールが多重配列されて構成され、ホールは、最外殻に位置した捕集円筒に最も大きい直径のホールが設けられ、内側に位置した捕集円筒に行くほど小さい直径のホールが設けられたことを特徴とする、請求項3に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項5】
前記第2捕集構造体は、外郭側から流入する未反応ガスを中央部に誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスクと、前記捕集ディスクの中央部を上下に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部へ排出する排出管と、排出管の下端の周りに沿って設置され、排出された未反応ガスの上昇流れを一定空間領域まで防いで捕集効率を高める流路ガイド板と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項6】
前記捕集ディスクは、ハウジングを構成するハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、未反応ガスが下部の第3捕集構造体側へ直接下降することを遮断するように構成されたことを特徴とする、請求項5に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項7】
前記排出管は、上部が第1捕集構造体の捕集円筒部の内側に位置するように突出し、下部は第3捕集構造体の捕集プレート部の上端に位置するように構成され、突出した部位の上部側の一区間の周りに沿って、未反応ガス流入用の多数のホールが多重配列されて設けられたことを特徴とする、請求項5に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項8】
前記第3捕集構造体は、流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導して下降させながら捕集し積載する捕集ディスクと、多数のホールが設けられた多数の捕集プレートが前記捕集ディスクの上面に円形配列された形で設置され、上部から流入した未反応ガスを留まるようにして反応副産物を捕集及び積載しながら外郭へ流れるようにする捕集プレート部と、前記捕集プレート部の外郭と一定間隔離隔するように円形に取り囲むことにより、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを排出させる遮断壁部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項9】
前記捕集ディスクは、周りに沿って下部方向に垂直に突出して未反応ガスの下降流れをガイドする帯状の流路ガイド部をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項10】
前記捕集プレート部は、前記遮断壁部よりも高く形成したことを特徴とする、請求項8に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項11】
前記遮断壁部は、ホールが設けられていない少なくとも2つの遮断壁が一定間隔離隔して円形に配置されたことを特徴とする、請求項8に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項12】
前記第4捕集構造体は、外郭から流入する未反応ガスを中央部に誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスクと、前記捕集ディスクの中央部を上部に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部に排出するように、上部に拡管部が設けられた排出管と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項13】
前記捕集ディスクは、ハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、未反応ガスが第5捕集構造体側に直接下降することを遮断するように構成されたことを特徴とする、請求項12に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項14】
前記拡管部は、上部に行くほど次第に外方向に傾いた斜線形状を有し、周りに沿って未反応ガスの排出及び流れを誘導する多数のホールが多重配列されて設けられたことを特徴とする、請求項12に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項15】
前記第5捕集構造体は、上部から中央部に流入した未反応ガスの下部移動を遮断しながら、外郭を介して下部へ流れを誘導して排出させながら捕集し積載する捕集ディスクと、
捕集ディスクの下面に周方向に沿って設置され、未反応ガスの流れを下部へ誘導した後、内部に流入させて収容するガス収容部と、
ガス収容部の内側で捕集ディスクの下面に設置され、流入した未反応ガスの流出を防止しながら反応副産物を多重捕集した後、未反応ガスのみガス排出口へ排出するように多数のホールが設けられた多数の捕集プレートが多段に四角形配列された捕集プレート部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項16】
前記ガス収容部は、下部側に突出した長さが捕集プレート部よりも短く、周りに沿って外側に多数の締結部が形成されることにより、ハウジングの下板から上部方向に突出した支持部と締結されるように構成されたことを特徴とする、請求項15に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【請求項17】
前記捕集プレート部は、捕集プレートを四角配列の際に角部分同士が当接しないように離隔させて未反応ガスが流入するようにし、ホールは、最外殻に四角配列された捕集プレートに最も大きい直径のホールが設けられ、内側に四角配列された捕集プレートに行くほど小さい直径のホールが設けられたことを特徴とする、請求項15に記載のエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置に係り、より詳細には、半導体製造工程中にエッチングプロセスチャンバーで工程を行った後、真空ポンプを経てスクラバーへ排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を、スクラバーの前段で多重流路転換構造、多重捕集構造及び多重積載構造を介して粉末状に捕集する捕集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体製造工程は、前工程(Fabrication工程)と後工程(Assembly工程)に大別され、前工程とは、各種のプロセスチャンバー(Chamber)内でウェハー(Wafer)上に薄膜を蒸着し、蒸着された薄膜を選択的にエッチングする過程を繰り返し行って特定のパターンを加工することにより、いわゆる、半導体チップ(Chip)を製造する工程をいい、後工程とは、前記前工程で製造されたチップを個別に分離した後、リードフレームと結合して完成品に組み立てる工程をいう。
【0003】
この時、前記ウェハー上に薄膜を蒸着するか、或いはウェハー上に蒸着された薄膜をエッチングする工程は、プロセスチャンバー内に、ガス注入システムを介してシラン(Silane )、アルシン(Arsine)、塩化ホウ素、水素、窒素、ガス状水などの必要とするプロセスガス、又は薄膜蒸着のための前駆体ガスなどの必要とするプロセスガスを注入して高温で行われる。この時、プロセスチャンバーの内部には、各種の蒸着されていない反応副産物や、未反応発火性ガス、腐食性異物及び有毒成分を含有した有害ガスなどが多量に発生する。
【0004】
このため、半導体製造装備には、プロセスチャンバーから排出された未反応ガスを浄化して放出するために、前記プロセスチャンバーを真空状態に作る真空ポンプの後段に、プロセスチャンバーから排出される未反応ガスを浄化させた後に大気中へ放出するスクラバー(Scrubber)が設置される。
【0005】
ところが、スクラバーは、単にガス状の反応副産物だけを浄化処理するので、プロセスチャンバーから排出された未反応ガス中に含まれている粒子状の反応副産物を事前に捕集しなければ、スクラバーの初入部で反応副産物が凝固して詰まってしまうおそれがあるという構造的問題点がある。
【0006】
そこで、かかる問題点を解決することができる、真空ポンプとスクラバーとの間に位置して未反応ガス中の粒子状の反応副産物を捕集する捕集装置の開発が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許第10-0311145号公報(2001年9月24日登録)
【文献】韓国登録特許第10-0564272号公報(2006年3月20日登録)
【文献】韓国登録特許第10-0631924号公報(2006年9月27日登録)
【文献】韓国登録特許第10-2209205号公報(2021年1月25日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、 半導体製造工程中にエッチングプロセスチャンバーで工程を行った後、排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を、真空ポンプとスクラバーとの間の位置で多重流路転換構造、多重捕集構造及び多重積載構造を介して粉末状に捕集及び積載し後、気体状の未反応ガスのみスクラバーへ排出する、エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成し且つ従来の欠点を除去するための課題を行う本発明は、半導体製造工程中に真空ポンプを経てスクラバーへ排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を捕集する捕集装置であって、
上部から流入する未反応ガスの流れを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部で再び反応副産物を多重捕集する第1捕集構造体と、
外郭側から流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集して、第1捕集構造体の下部で捕集された反応副産物と一緒に積載する第2捕集構造体と、
中央部に流入する未反応ガスを外郭に誘導しながら反応副産物を多重捕集し積載する第3捕集構造体と、
外郭側から流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集し積載する第4捕集構造体と、
中央部に流入する未反応ガスを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部から再び反応副産物を多重捕集する第5捕集構造体と、から構成される内部捕集塔を含み、
ハウジングのガス流入口に流入した未反応ガスを外郭または中央部に転換させながら順次下降させて反応副産物を捕集し積載した後、残りの未反応ガスのみガス排出口へ排出するように構成されたことを特徴とする、エッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置を提供することにより達成される。
【0010】
好適な実施形態において、前記第1捕集構造体、第2捕集構造体、第3捕集構造体、第4捕集構造体及び第5捕集構造体は、各離隔部材を用いて上下に一定間隔離間するように締結して構成し、前記ハウジングの下板の上面に備えられた支持部は、前記第5捕集構造体を一定間隔離隔支持することにより、前記第1捕集構造体乃至第4捕集構造体の荷重全体を支持するように構成されたことを特徴とする。
【0011】
好適な実施形態において、前記第1捕集構造体は、流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導しながら反応副産物を捕集する捕集ディスクと、捕集ディスクの下面に設置され、流入した未反応ガスの中から反応副産物を多重捕集するように多数の捕集円筒が多段構成されてフィルターの役割を果たす捕集円筒部と、を含むことを特徴とする。
【0012】
好適な実施形態において、前記捕集円筒部は、互いに異なる直径を有する多数の捕集円筒が一定間隔で多段に設置され、各捕集円筒は、周りの表面に沿って多数のホールが多重配列されて構成され、ホールは、最外殻に位置した捕集円筒に最も大きい直径のホールが設けられ、内側に位置した捕集円筒に行くほど小さい直径のホールが設けられたことを特徴とする。
【0013】
好適な実施形態において、前記第2捕集構造体は、外郭側から流入する未反応ガスを中央部へ誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスクと、前記捕集ディスクの中央部を上下に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部に排出する排出管と、排出管の下端の周りに沿って設置され、排出された未反応ガスの上昇流れを一定空間領域まで防いで捕集効率を高める流路ガイド板と、を含むことを特徴とする。
【0014】
好適な実施形態において、前記捕集ディスクは、ハウジングを構成するハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、未反応ガスが下部の第3捕集構造体側へ直接下降することを遮断するように構成されたことを特徴とする。
【0015】
好適な実施形態において、前記排出管は、上部が第1捕集構造体の捕集円筒部の内側に位置するように突出し、下部は第3捕集構造体の捕集プレート部の上端に位置するように構成され、突出した部位の上部側の一区間の周りに沿って、未反応ガス流入用の多数のホールが多重配列されて設けられたことを特徴とする。
【0016】
好適な実施形態において、前記第3捕集構造体は、流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導して下降させながら捕集し積載する捕集ディスクと、多数のホールが設けられた多数の捕集プレートが前記捕集ディスクの上面に円形配列された形で設置され、上部から流入した未反応ガスを留まるようにして反応副産物を捕集及び積載しながら外郭へ流れるようにする捕集プレート部と、前記捕集プレート部の外郭と一定間隔離間するように円形に取り囲むことにより、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを排出させる遮断壁部と、を含むことを特徴とする。
【0017】
好適な実施形態において、前記捕集ディスクは、周りに沿って下部方向に垂直に突出して未反応ガスの下降流れをガイドする帯状の流路ガイド部をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
好適な実施形態において、前記捕集プレート部は、前記遮断壁部よりも高く形成したことを特徴とする。
【0019】
好適な実施形態において、前記遮断壁部は、ホールが設けられていない少なくとも2つの遮断壁が一定間隔離間して円形に配置されたことを特徴とする。
【0020】
好適な実施形態において、前記第4捕集構造体は、外郭から流入する未反応ガスを中央部に誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスクと、前記捕集ディスクの中央部を上部に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部へ排出するように、上部に拡管部が設けられた排出管と、を含むことを特徴とする。
【0021】
好適な実施形態において、前記捕集ディスクは、ハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、未反応ガスが第5捕集構造体側に直接下降することを遮断するように構成されたことを特徴とする。
【0022】
好適な実施形態において、前記拡管部は、上部に行くほど次第に外方向に傾いた斜線形状を有し、周りに沿って未反応ガスの排出及び流れを誘導する多数のホールが多重配列されて設けられたことを特徴とする。
【0023】
好適な実施形態において、前記第5捕集構造体は、上部から中央部に流入した未反応ガスの下部移動を遮断しながら、外郭を介して下部へ流れを誘導して排出させながら捕集し積載する捕集ディスクと、捕集ディスクの下面に周方向に沿って設置され、未反応ガスの流れを下部へ誘導した後、内部に流入させて収容するガス収容部と、ガス収容部の内側で捕集ディスクの下面に設置され、流入した未反応ガスの流出を防止しながら反応副産物を多重捕集した後、未反応ガスのみガス排出口へ排出するように多数のホールが設けられた多数の捕集プレートが多段に四角形配列された捕集プレート部と、を含むことを特徴とする。
【0024】
好適な実施形態において、前記ガス収容部は、下部側に突出した長さが捕集プレート部よりも短く、周りに沿って外側に多数の締結部が設けられることにより、ハウジングの下板から上部方向に突出した支持部と締結されるように構成されたことを特徴とする。
【0025】
好適な実施形態において、前記捕集プレート部は、捕集プレートを四角配列の際に角部分同士が当接しないように離隔させて未反応ガスが流入するようにし、ホールは、最外殻に四角配列された捕集プレートに最も大きい直径のホールが設けられ、内側に四角配列された捕集プレートに行くほど小さい直径のホールが設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
上述した特徴を持つ本発明によるエッチング工程時に発生する反応副産物の捕集装置は、半導体製造工程中にエッチングプロセスチャンバーで工程を行った後、真空ポンプを経て排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を、スクラバーの前段で流路方向転換多重渦流発生構造を介して粉末状に多重捕集し、積載して気体状の未反応ガスのみ排出することができるという利点を有する。
【0027】
本発明は、上述したようにスクラバーの前段に、未反応ガス中に含まれている反応副産物を除去する捕集装置が備えられることにより、スクラバーのメンテナンスサイクルを増加させながら捕集装置の使用周期を3ヶ月以上にして連続使用することができるという利点を有する。
【0028】
このように、本発明は、様々な利点を持つ有用な発明であって、産業上の利用が大きく期待される発明である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の構成を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部捕集塔を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による内部捕集塔の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による内部捕集塔の下部側を示す分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態による第1捕集構造体の構成を示す例示図である。
図6】本発明の一実施形態による第2捕集構造体の構成を示す例示図である。
図7】本発明の一実施形態による第3捕集構造体の構成を示す例示図である。
図8】本発明の一実施形態による第4捕集構造体の構成を示す例示図である。
図9】本発明の一実施形態による第5捕集構造体の構成を示す例示図である。
図10】本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部における捕集傾向を示す例示図である。
図11】本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部におけるガス流れを示す例示図である。
図12】本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部における流速パターン図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態の構成とその作用を添付図面に連携させて詳細に説明する。また、本発明を説明するにあたり、関連する公知の機能或いは構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にするおそれがあると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図1は本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の構成を示す断面図、図2は本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部捕集塔を示す斜視図、図3は本発明の一実施形態による内部捕集塔の分解斜視図、図4は本発明の一実施形態による内部捕集塔の下部側を示す分解斜視図である。
【0032】
図示の如く、本発明による捕集装置は、真空ポンプとスクラバーとの間に位置させ、半導体工程中にプロセスチャンバー(図示せず)でエッチング工程を行った後、真空ポンプを経て排出される未反応ガス中に含まれている反応副産物を多重流路転換構造、多重捕集構造及び多重積載構造を介して粉末状に捕集しながら積載し、残りの気体状の未反応ガスのみスクラバーへ排出する装置である。
【0033】
このため、捕集装置は、上部のガス流入口から流入した未反応ガスを流入させて収容し、下部のガス排出口へ排出させるハウジング1と、
ハウジングの内部に流入した未反応ガスが下部のガス排出口へ直接下降して流出しないように順次流路を外郭または中央部に転換させて下降させながら反応副産物を捕集し積載した後、残りの未反応ガスのみ排出されるように多数の捕集構造体が上下に一定間隔離間して多段構成された内部捕集塔2と、を含んで構成される。
【0034】
前記ハウジング1は、真空ポンプからスクラバーへ排出されるガスを上部から流入させて収容し、下部へ排出するように垂直型に構成されるが、流入したガスを収容するハウジング本体11と、上方に突出したガス流入口12aが設けられた上板12と、ガス排出口13aが上部と下部の双方向に突出するように設けられた下板13と、を含んで構成される。
【0035】
本発明の一実施形態によってハウジング本体11、上板12及び下板13からなるハウジング構造は、垂直方向に長く形成された円筒状の構造と図示されたが、このような形状のみ本発明を限定するのではなく、四角筒状や多角筒状のように必要とする形状に構成できるのはもちろんである。ただし、以下では、説明の便宜上、円筒状を基準に説明する。
【0036】
前記ハウジング本体11は、中空の筐体形状をし、内部に垂直方向に多重設置される第1捕集構造体21、第2捕集構造体22、第3捕集構造体23、第4捕集構造体24及び第5捕集構造体25に流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物が粉末状に凝集して捕集されるように、流入したガスを貯蔵する役割を果たす。
【0037】
前記上板12は、開放されたハウジング本体11の上部を覆うカバーの役割を果たしながら、上部に突出するように設置されたガス流入口12aを介してガスを流入させる役割を果たす。
【0038】
前記下板13は、開放されたハウジング本体11の下部を覆うカバーの役割を果たしながら、上部と下部の双方向に突出するように設けられたガス排出口13aを介して、反応副産物の捕集が終わった未反応ガスをスクラバー側へ排出するようにする。
【0039】
また、下板13は、上面に支持体13bが備えられ、内部捕集塔2を固定して荷重を支持するように構成される。つまり、下板の上部に位置した第5捕集構造体25を上板の上面と一定間隔離間させて固定して支持することにより、第5捕集構造体25の上部方向に多段連結されて位置した第1捕集構造体21乃至第4捕集構造体24の荷重全体を支持する。
【0040】
また、下板13は、一定の高さの長さを持つように任意の形状に構成できる支持フレーム(図示せず)と、その下部に設置された移動型足車などを備えて、移動が必要な場合に捕集装置を移動させることができるように構成することができる。
【0041】
また、下板13は、工場の床面または固定フレームに設置して固定型に構成することができるのはもちろんである。
【0042】
前記内部捕集塔2は、上段から下段まで垂直に5つの捕集構造体が構成され、反応副産物を捕集しながら多重積載するように構成されるが、その構成は、次の通りである。
【0043】
最上段には、上部から流入する未反応ガスの流れを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部で再び反応副産物を多重捕集する第1捕集構造体21が位置する。
【0044】
第1捕集構造体21の下段には、外郭側に流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集して、第1捕集構造体の下部で捕集されて落下した反応副産物と一緒に積載する第2捕集構造体22が位置する。
【0045】
第2捕集構造体22の下段には、中央部に流入する未反応ガスを外郭に誘導しながら反応副産物を多重捕集し積載する第3捕集構造体23が位置する。
【0046】
第3捕集構造体23の下段には、外郭側に流入する未反応ガスを中央部に誘導して下降させながら反応副産物を捕集し積載する第4捕集構造体24が位置する。
【0047】
第4捕集構造体24の下段には、中央部に流入する未反応ガスを外郭を介して下部に誘導しながら反応副産物を捕集して積載し、下部で再び反応副産物を多重捕集して下板の上面に積載させた後、残りの未反応ガスのみハウジングのガス排出口へ排出させる第5捕集構造体25が位置する。
【0048】
前記第1捕集構造体21乃至第5捕集構造体25は、離隔部材を用いて上下に位置する隣接の捕集構造体の間を捕集構造体の構造に応じて、必要とする高さだけの一定離隔距離を持つように連結して固定する。このような離隔部材を用いることにより、上下に位置した捕集構造体が直接当触せず離隔して固定されることにより、未反応ガスの流路転換のための空間を確保しながら円滑な移動が可能となって捕集と積載が行われる。
【0049】
前記離隔部材を用いた締結方法は、上下に配置された捕集構造体の間に、必要な長さを持つ離隔部材を準備した後、中空の離隔部材にねじ山が形成された締結棒またはボルトを挿入してナットで締結する方式で締結する。もちろん、このような締結方法は、一実施形態として、嵌合方式、溶接方式を含む様々な公知の締結方法の中から選ばれた方式で締結することができる。
【0050】
次に、一実施形態として、上述したように構成された捕集装置がプロセスチャンバーからエッチング工程を経て排出される未反応ガス中に含まれている粒子状の反応副産物を捕集する工程を例示的に説明する。
【0051】
プロセスチャンバーでBClとNを用いてエッチング工程を行うとき、BClは反応性及び酸素取得能力が大きいため、酸素(O)または水(HO)との接触の際に、非揮発性残留物が形成される。例えば、2BCl+O→B+6Clのような反応が起こる。
【0052】
また、Al薄膜に対するエッチング工程の際にエッチング前駆体(Etching Precursor)として使用する場合には、B(不揮発性)、AlCl(揮発性物質)が生成される。
【0053】
したがって、本発明による捕集装置が備えられることにより、エッチング工程を行った後に排出される未反応ガスが真空ポンプを経てスクラバーに流入できる未反応ガス中の反応副産物を、多段に構成された捕集構造体を経て多重捕集及び積載した後、残りの気体状の未反応ガスのみスクラバーに供給することにより、スクラバーの初入における目詰まりを防止しながら除去させる。
【0054】
以下、内部捕集塔2を構成する各捕集構造体についてより詳細に説明する。
【0055】
図5は本発明の一実施形態による第1捕集構造体の構成を示す例示図である。
【0056】
図1図4及び図5を参照すると、第1捕集構造体21は、ハウジング本体11の上板12のガス入口12aを介して流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導しながら、反応副産物を捕集する捕集ディスク211と、捕集ディスク211の下面に設置され、流入した未反応ガスの中から反応副産物を多重捕集するように多数の捕集円筒212aが多段構成されてフィルターの役割を果たす捕集円筒部212と、を含んで構成される。
【0057】
前記捕集ディスク211は、ハウジング本体の内径よりも小さい直径を有する円板ディスクであって、ハウジング本体11の上板12の中央部に位置したガス流入口12aから未反応ガスが表面にぶつかると、中央部から外側の外郭方向に流路の流れが均一に広がりながら誘導されて末端部から下降するように構成される。この時、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物は、捕集ディスクの上面で凝集して粉末状に捕集されながら積載される。
【0058】
前記捕集円筒部212は、捕集ディスク211の下面に締結されて構成されるが、この捕集円筒部は、互いに異なる直径を有する多数の捕集円筒212aが一定間隔で多段に設置される。一実施形態では、3つの捕集円筒が多段に形成されているが、このような数が本発明を限定しない。少なくとも2つの捕集円筒が多段に構成されて多重捕集できるように構成されれば十分である。
【0059】
前記捕集円筒部212を構成する各捕集円筒212aは、周りの表面に沿って多数のホール212bが多重配列されて構成される。ホール212bは、最外殻に位置した捕集円筒212aに最も大きい直径のホールが設けられ、内側に位置した捕集円筒に行くほど小さい直径のホールが設けられる。このようにホールのサイズが内側捕集円筒に行くほど小さく形成されることにより、外側に位置した捕集円筒のホールを通過した未反応ガスが、内側に位置した捕集円筒へ移動するときに相対的に小さいホールを経なければならないため、捕集円筒の表面との衝突及びサイズの小さいホールの通過による流速の差が発生して渦流が発生することにより、未反応ガスの移動が遅滞しながら各捕集円筒の表面における捕集効率が上昇する。
【0060】
また、前記捕集ディスク211の下面には多数の離隔部材213が設置されることにより、第1捕集構造体21が第2捕集構造体22の上部に浮いた状態を維持する。離隔部材の長さは、捕集円筒部212の最も内側に位置した捕集円筒の内側中央部に第2捕集構造体22の排出管が突出して設けられても、上端が捕集ディスクの下面に塞がらない程度の高さを提供することができる長さを持てばよい。このような高さを持つ離隔部材が垂直に設置されることにより、捕集円筒を順次通過しながら捕集過程を経た未反応ガスが、排出管の上部及び排出管の上部の周りに沿って設けられたホールを介して流入して下降することができる。
【0061】
図6は本発明の一実施形態による第2捕集構造体の構成を示す例示図である。
【0062】
図1図4及び図6を参照すると、第2捕集構造体22は、外郭側から流入する未反応ガスを中央部へ誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスク221と、前記捕集ディスクの中央部を上下に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部に排出する排出管222と、排出管の下端の周りに沿って設置され、排出された未反応ガスの上昇流れを一定空間領域まで防いで捕集効率を高める流路ガイド板223と、を含んで構成される。
【0063】
前記捕集ディスク221は、ハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、第1捕集構造体21の捕集ディスク211の外郭を介して下部に流入した未反応ガスが第3捕集構造体23側に直接下降することを遮断し、捕集ディスク221の中央部に位置した排出管222側へ流れるように誘導する。この時、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物は、捕集ディスクの上面で凝集して粉末状に捕集されながら積載される。
【0064】
また、前記捕集ディスク221は、上部に位置した第1捕集構造体21の捕集円筒部212で多重捕集されて落下した反応副産物も一緒に積載する。
【0065】
前記排出管222は、捕集ディスク221の中央部を穿孔して上下に突出して貫通するように構成される上部は第1捕集構造体21の捕集円筒部212の内側に位置するように突出し、下部は第3捕集構造体23の捕集プレート部の上端に位置するように構成される。
【0066】
また、排出管222は、上部に突出した部位の上部側の一区間の周りに沿って多数のホール222aが多重配列されて側方向を介して未反応ガスが流して下部へ排出されるように構成される。このように構成されると、第1捕集構造体21の捕集円筒部212を経る未反応ガスが排出管の上部の開口及び側面ホールを介して流入して排出流れが良くなる。この時、ホール222aは、第1捕集構造体21の捕集円筒部212を構成する最も内側に位置した捕集円筒212aの周りに設けられたホール212bよりも大きく形成され、排出管222に直接ぶつかった未反応ガスと、ホールを直接通過する未反応ガスとの流速の差に起因する渦流が再び発生して捕集効率が上昇する。
【0067】
前記流路ガイド板223は、排出管の下端の周りに沿って設置されるドーナツ形状の円板であって、排出管の下端を介して排出された未反応ガスが排出され次第に、再び捕集ディスク221を上昇することを防いで、第3捕集構造体23の捕集プレート部の領域下部空間に留まるようにするためである。つまり、排出管の下端が下降した位置が第3捕集構造体23の捕集プレート部232の上部に該当するが、もし未反応ガスの流れに対する取り締まりがなければ、排出管から排出され次第に、上部空間部へ上昇しながら捕集プレート部232における捕集効率が低下するからである。
【0068】
このため、流路ガイド板は、多数の捕集プレートが円形配列された第3捕集構造体23の捕集プレート部の上部領域の直径に該当する大きさに形成され、近接または当接するように形成してカバーの役割を果たすように構成することが好ましい。
【0069】
また、前記捕集ディスク221の下面には多数の離隔部材224が設置され、第2捕集構造体22が第3捕集構造体23の上部に浮いた状態を維持する。離隔部材の長さは、第2捕集構造体22の中央部から下部に突出した排出管の下端に形成された流路ガイド板223が、第3捕集構造体23の捕集プレート部232の上端に位置する程度の高さを提供することができる長さを持てばよい。
【0070】
図7は本発明の一実施形態による第3捕集構造体の構成を示す例示図である。
【0071】
図1図4及び図7を参照すると、第3捕集構造体23は、上部から中央部に流入した未反応ガスの流れを外郭に誘導して下降させながら捕集し積載する捕集ディスク231と、多数のホール232bが設けられた多数の捕集プレート232aが前記捕集ディスクの上面に円形配列された形で設置され、上部から流入した未反応ガスを留まるようにして、反応副産物を捕集及び積載しながら外郭に流れるようにする捕集プレート部232と、前記捕集プレート部の外郭と一定間隔離隔するように円形に取り囲むことにより、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを排出させる遮断壁部233と、を含んで構成される。
【0072】
また、前記捕集ディスク231は、周りに沿って下部方向に垂直に突出して未反応ガスの下降流れをガイドする帯状の流路ガイド部234をさらに含んで構成できる。流路ガイド部234は、捕集ディスクの外郭を介して下降する未反応ガスが直ちに捕集ディスクの下面の中央方向に流れないよう、流路ガイド部の高さだけ下部方向に下降するようにガイドして、第4捕集構造体24に供給することにより、反応副産物捕集効率を増加させる役割を果たす。
【0073】
前記捕集ディスク231は、ハウジング本体の内径サイズよりも小さい直径を有する円板ディスクであって、第2捕集構造体22の排出管222から流入した未反応ガスが表面にぶつかると、中央部から外側の外郭方向に流路の流れが均一に広がりながら誘導されて末端部から下降するように構成される。この時、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物は、捕集ディスクの上面で凝集して粉末状に捕集されながら積載される。
【0074】
前記捕集プレート部232と遮断壁部233は、捕集プレート部232の高さが前記遮断壁部233の垂直高さよりも高くなるように形成して、外側方向が低く段差付いた構成を持つように形成する。このように構成することにより、捕集プレート部232を構成する多数の捕集プレート232aに設けられたホール232bを介して外部へ排出される未反応ガスは、遮断壁部233の上端を越えて外郭に流れていくことができるようになる。
【0075】
もちろん、未反応ガスの流れは、前記円形配列された多数の捕集プレート232a間の空間を介しても外郭方向に流れる。
【0076】
前記遮断壁部233は、ホールが設けられていない少なくとも2つの遮断壁223aが一定間隔離隔して円形配置を構成する。
【0077】
遮断壁部を通じた未反応ガスの移動は、遮断壁223a間の離隔隙間を介してのみ外郭に流れるように構成される。これにより、未反応ガスの流れに遅滞が発生するが、上述のように捕集プレート部232の高さが遮断壁部233の高さよりも高くなるように形成されることにより、さまざまな流路を介して未反応ガスが外部へ流れていくことができる。
【0078】
また、前記捕集ディスク231の下面には多数の離隔部材235が設置されることにより、第3捕集構造体23が第4捕集構造体24の上部に浮いた状態を維持する。離隔部材の長さは、第3捕集構造体23の捕集ディスク231の周縁から下部方向に突出形成された流路ガイド部234の下端と第4捕集構造体24の拡管頭型排出管242の上端との高さが一致する程度の高さを提供することができる長さを持てばよい。
【0079】
図8は本発明の一実施形態による第4捕集構造体の構成を示す例示図である。
【0080】
図1図4及び図8を参照すると、第4捕集構造体24は、外郭から流入する未反応ガスを中央部に誘導しながら反応副産物を捕集及び積載する捕集ディスク241と、前記捕集ディスク241の中央部を上部に貫通するように設置され、捕集された反応副産物の流出を防止しながら未反応ガスを下部へ排出するように、上部に拡管部242aが設けられた排出管242と、を含んで構成される。
【0081】
前記捕集ディスク241は、ハウジング本体の内径と同程度の直径を持つ円板ディスクであって、第3捕集構造体23の捕集ディスク231の外郭を介して下部に流入した未反応ガスが第5捕集構造体25側に直接下降することを遮断し、捕集ディスク241の中央部に位置した排出管242側へ流れるように誘導する。この時、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物は、捕集ディスクの上面で凝集して粉末状に捕集されながら積載される。
【0082】
前記排出管242は、捕集ディスク241の中央部を穿孔して上部に突出して貫通するように構成されるが、上部には、上部に行くほど次第に外方向に傾いた斜線形状の拡管部242aが形成されて上部から下降し、捕集ディスク241の上面にぶつかった後、再び上昇する未反応ガスの流れが前記拡管部の斜線方向の角度に応じて一定の角度でさらに折れながら戻るように作る。これにより、捕集ディスク241の面積と排出管242の高さが形成する空間部で遅滞しながら捕集効率を増大させる。
【0083】
このとき、排出管242の上端に形成された拡管部242aが未反応ガスの排出流れを作らなければ排出効率が低下するため、拡管部242aには、周りに沿って排出及び流れを誘導する多数のホール242bが多重配列され、一部の未反応ガスが排出されるように形成する。また、拡管部に設けられたホールは、未反応ガスに対する流速の差を発生させて過流を形成する役割も果たして反応副産物の捕集効率をさらに増加させる役割も果たす。
【0084】
前記排出管242の内径サイズは、未反応ガスの排出流れが良いように前記第2捕集構造体24の排出管222の内径サイズよりも大きくすることが好ましい。しかし、このような相対的な内径サイズが本発明を限定するのではない。
【0085】
よって、第3捕集構造体23の捕集ディスク231の周縁の流路ガイド部234から第4捕集構造体24側へ垂直方向に下降する未反応ガスの移動流れ経路は、一部の未反応ガスが上部側の領域から流路ガイド部234と排出管242の設置空間との間に流入して排出管の上端を介して下降するか、或いは下部側の領域で捕集ディスク241にぶつかった後、反応副産物を捕集及び積載しながら上昇し、しかる後に、排出管242の拡管部242aに設けられた数個のホール242bを介して排出管に流入して下降する流れを持つ。
【0086】
図9は本発明の一実施形態による第5捕集構造体の構成を示す例示図である。
【0087】
図1図4及び図9を参照すると、第5捕集構造体25は、上部から中央部に流入した未反応ガスの下部移動を遮断しながら外郭を介して下部に流れを誘導して排出させながら捕集し積載する捕集ディスク251と、捕集ディスク251の下面に周方向に沿って設置され、未反応ガスの流れを下部に誘導した後、内部に流入させて収容するガス収容部252と、ガス収容部252の内側で捕集ディスク251の下面に設置され、流入した未反応ガスの流出を防止しながら反応副産物を多重捕集した後、未反応ガスのみガス排出口13aへ排出するように多数のホール253bが設けられた多数の捕集プレート253aが多段に四角配列された捕集プレート部253と、を含んで構成される。
【0088】
前記捕集ディスク251は、ハウジング本体の内径サイズよりも小さい直径を有する円板ディスクであって、第4捕集構造体24の排出管242から流入した未反応ガスが表面にぶつかると、中央部から外側の外郭方向に流路の流れが均一に広がりながら誘導されて末端部から下降するように構成される。この時、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物は、捕集ディスクの上面で凝集して粉末状に捕集されながら積載される。
【0089】
前記ガス収容部252は、捕集ディスク251の下部の外郭側から一定距離の内側に位置した箇所に周方向に沿って設置され、未反応ガスの流れが遅滞せずスムーズに誘導されるように構成する。ガス収容部252は、一実施形態によって円筒構造と図示されたが、多角筒の構造で構成することができるのはもちろんである。
【0090】
また、ガス収容部252は、下部側に突出した長さが相対的に捕集プレート部253よりも短くなるように形成して、未反応ガスの流入が円滑になるように構成する。
【0091】
また、ガス収容部252の下端部には、周りに沿って外側に多数の締結部252aが形成され、ハウジング1の下板13から上部方向に突出した支持部13bと締結される。このように締結されることにより、第5捕集構造体25全体がハウジングの下板から上部側に一定の高さ離隔して浮いた状態を維持する。
【0092】
前記支持部13bは、内部捕集塔2の全体荷重を支持しながら、第5捕集構造体25の下部側を介した未反応ガスの円滑な流入を提供し、下板13は、上部側に位置した捕集プレート部253で多重捕集された反応副産物が落下するとき、これを積載する役割を果たす。
【0093】
前記捕集プレート部253は、外側に四角配列された捕集プレート253aの幅方向のサイズが最も大きく、内側に位置した捕集プレート253aの幅方向のサイズが最も小さくなるように形成する。このように構成することにより、外側から内側に四角配列を多段構成するとき、一定間隔を持つように構成することができる。この時、高さは、同じサイズを持つように形成すればよい。
【0094】
また、捕集プレート253aは、四角配列の際に角部分同士が当接しないように少し離隔させて未反応ガスが流入できるように構成することができる。このように構成すると、角部分が連結されたときよりも下板の中央部、すなわち、捕集プレート部253の最も内側で四角配列をなす捕集プレート253a同士の間に突出したガス排出口13a方向への排出流れがスムーズであり、このような間隙による未反応ガスの流速の差を発生させて過流を形成することができるため、反応副産物の捕集効率が増加することができる。
【0095】
また、捕集プレート253aに設けられたホール253bは、最外殻に位置して四角配列された多数の捕集プレート253aに最も大きい直径のホール253bが設けられ、内側に位置して四角配列された多数の捕集プレート253aに行くほど小さい直径のホール253bが設けられる。
【0096】
このようにホールのサイズが内側筒に行くほど小さくなることにより、外側に位置した捕集プレート253aのホール253bを通過した未反応ガスが、内側に位置した捕集プレート253aへ移動するとき、相対的に小さいホールを経由しなければならないので、捕集プレート253aの表面との衝突及びサイズの小さいホールの通過による流速の差が発生して渦流が発生することにより、未反応ガスの移動が遅滞しながら各捕集円筒の表面における捕集効率が上昇する。
【0097】
また、前記捕集ディスク251の上面には多数の離隔部材254が設置されることにより、第4捕集構造体24が第5捕集構造体25の上部に浮いた状態を維持する。離隔部材の長さは、第4捕集構造体24の捕集ディスク241の下面が第5捕集構造体25の捕集ディスク251の上面と離隔した状態を維持する程度の高さを提供することができる長さを持てばよい。
【0098】
このように構成された本発明による反応副産物の捕集装置は、プロセスチャンバーでエッチング工程を行った後、真空ポンプから排出された未反応ガスが垂直形態で設置されたハウジング1のガス流入口12aを介して内部に流入し、その後、未反応ガスは、直ちにガス排出口13aに直接下降せず、上述した垂直方向に多段構成された第1捕集構造体21、第2捕集構造体22、第3捕集構造体23、第4捕集構造体24及び第5捕集構造体25から構成される内部捕集塔2を経ることにより、多重流路転換構造、多重捕集構造及び多重積載構造によって流速が遅滞し、渦流が発生した状態で流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物を粉末状に凝集させて捕集した後、気体状の未反応ガスのみガス排出口を介して排出させてスクラバーに供給する。
【0099】
図10は本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部における捕集傾向を示す例示図、図11は本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部におけるガス流れを示す例示図、図12は本発明の一実施形態による反応副産物捕集装置の内部における流速パターン図である。
【0100】
図10のAは反応副産物捕集領域を示し、図11のBはガス流路を示す。
【0101】
図示の如く、本発明による反応副産物捕集装置は、垂直方向に設置されたハウジングのガス流入口を介して速い流速で内部に流入した未反応ガスが、上部から下部に設置された第1捕集構造体、第2捕集構造体、第3捕集構造体、第4捕集構造体及び第5捕集構造体から構成された内部捕集塔を経ることにより、多重流路転換構造、多重捕集構造及び多重積載構造を介して流速が遅滞した状態で、流入した未反応ガス中に含まれている反応副産物を粉末状に凝集させて捕集した後、気体状の未反応ガスを速い流速でガス排出口を介して排出させることが分かる。
【0102】
本発明は、上述した特定の好適な実施形態に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、誰でも様々な変形実施が可能であるのはもとより、それらの変更も請求の範囲に記載の範囲内にある。
【符号の説明】
【0103】
1 ハウジング
2 内部捕集塔
11 ハウジング本体
12 上板
12a ガス流入口
13 下板
13a ガス排出口
13b 支持部
21 第1捕集構造体
22 第2捕集構造体
23 第3捕集構造体
24 第4捕集構造体
25 第5捕集構造体
211 捕集ディスク
212 捕集円筒部
212a 捕集円筒
212b ホール
213 離隔部材
221 捕集ディスク
222 排出管
222a ホール
223 流路ガイド板
224 離隔部材
231 捕集ディスク
232 捕集プレート部
232a 捕集プレート
232b ホール
233 遮断壁部
223a 遮断壁
234 流路ガイド部
235 離隔部材
241 捕集ディスク
242 排出管
242a 拡管部
242b ホール
251 捕集ディスク
252 ガス収容部
252a 締結部
253 捕集プレート部
253a 捕集プレート
253b ホール
254 離隔部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12