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特許7220495情報提供システム、情報提供方法、及び情報提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-02
(45)【発行日】2023-02-10
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報提供方法、及び情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20230203BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022137150
(22)【出願日】2022-08-30
【審査請求日】2022-09-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 物件に記載の刊行物及びWeb上で公開された内容。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522344839
【氏名又は名称】株式会社NUTS
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】三好 雄大
【審査官】新里 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第7060203(JP,B1)
【文献】国際公開第2013/069641(WO,A1)
【文献】米国特許第08380803(US,B1)
【文献】記事を投稿したときにTwitter/Facebook/LINEに自動で通知する,ぼくらのハウツーノート,2021年07月28日,インターネット,[2022年10月19日検索],<URL>https://web.archive.org/web/20210728052717/https://www.howtonote.jp/line-blog/post/index7.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供システムであって、
前記情報提供システムは、受信部と、投稿部と、判定処理部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納し、
前記受信部は、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納し、
前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付け、
前記投稿部は、受け付けた前記事業主の前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿し、
前記受信部は、前記第1SNSにおいて前記投稿内容の拡散をした前記ユーザに関する前記第1識別情報を前記第1SNSを管理する第1サーバから受け付け、
前記判定処理部は、前記第1識別情報に基づいて前記投稿内容の拡散が行われたことを判定処理し、
前記投稿部は、前記判定処理の結果に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿する、
情報提供システム。
【請求項2】
前記受信部は、前記ユーザから前記第2SNSへ投稿された前記第1SNSにおける前記ユーザの前記登録情報に基づいて、前記第1SNSを管理する第1サーバから前記第1識別情報を受け付けて前記記憶部へ格納する、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記受信部は、前記第1SNSにおける前記登録情報を受け付ける前に、前記第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報を受け付けて前記記憶部へ格納する、
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記サービス情報は、前記拡散に基づく特定のユーザのみに提供される限定サービス情報である、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項5】
SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供システムが実行する情報提供方法であって、
前記情報提供システムは、受信部と、投稿部と、判定処理部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部が、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納するステップと、
前記受信部が、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納するステップと、
前記受信部が、前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付けるステップと、
前記投稿部が、受け付けた前記事業主の前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿するステップと、
前記受信部が、前記第1SNSにおいて前記投稿内容の拡散をした前記ユーザに関する前記第1識別情報を前記第1SNSを管理する第1サーバから受け付けるステップと、
前記判定処理部が、前記第1識別情報に基づいて前記投稿内容の拡散が行われたことを判定処理するステップと、
前記投稿部が、前記判定処理の結果に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿するステップと、を含む、
情報提供方法。
【請求項6】
SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供プログラムであって、
コンピュータを、受信部と、投稿部と、判定処理部と、記憶部と、として機能させ、
前記記憶部は、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納し、
前記受信部は、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納し、
前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付け、
前記投稿部は、受け付けた前記事業主の前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿し、
前記受信部は、前記第1SNSにおいて前記投稿内容の拡散をした前記ユーザに関する前記第1識別情報を前記第1SNSを管理する第1サーバから受け付け、
前記判定処理部は、前記第1識別情報に基づいて前記投稿内容の拡散が行われたことを判定処理し、
前記投稿部は、前記判定処理の結果に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿する、
情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報提供方法、及び情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SNS(Social Networking Service)の急激な普及に伴い、その利用は個人の情報共有にとどまらず、店舗やイベントなどの営業活動にまで広がりつつある。そして昨今では、各企業においてSNSによる営業活動や情報提供について様々な工夫が行われている。
【0003】
例えば特許文献1には、ユーザ設定部と、確認表示部と、取得部と、会員登録部、などを備え、ユーザがユーザ端末に表示されたSNSのタイムラインに含まれる広告部分又は広告部分の一部にある友達への拡散指示のボタン(「いいね!」)をタッチ操作することで、ユーザの会員登録を促すと共に、ユーザの個人情報を適正に取得し、会員登録後にクーポンを発行することができるユーザ情報取得管理システムが開示されている。
【0004】
また特許文献2には、第1URL及び第2URLを生成する各URL生成部と、ユーザ端末で利用しているLINEのようなメッセンジャーサービスによりURLを送信するURL送信部、などを備えることで、各種情報提供や営業活動のようなサービスを提供する情報取得サーバに登録されている従業員ID(紹介者識別子)と、SNSのようなサービスを提供する他社サーバに登録されているユーザID(ユーザ識別子)との紐づけを行い、情報取得サーバと他社サーバとを連動させることができる情報取得システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-194825号公報
【文献】特開2019-191872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように特許文献1または特許文献2の技術を利用することで、店舗や各種イベントなどにおいてSNSによる営業活動等を行うことができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1はSNSを利用してクーポンを発行する際に事後的に会員登録を促すものであり、また特許文献2はあくまでも営業側のサーバとSNS側のサーバとの連動を簡単にするものであり、SNSにおいて効果的に情報を提供することまでは考慮されていない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は、ユーザの端末に店舗などの情報を簡単且つ効果的に提供できる新規な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供システムであって、
前記情報提供システムは、受信部と、投稿部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納し、
前記受信部は、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納し、
前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付け、
前記投稿部は、受け付けた前記事業主の前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿し、
前記第1SNSにおける前記ユーザの前記登録情報を利用して得られる前記投稿内容の拡散に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿する。
【0010】
また、本発明は、SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供システムが実行する情報提供方法であって、
前記情報提供システムは、受信部と、投稿部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部が、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納するステップと、
前記受信部が、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納するステップと、
前記受信部が、前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付けるステップと、
前記投稿部が、受け付けた前記事業主の前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿するステップと、
前記投稿部が、前記第1SNSにおける前記ユーザの前記登録情報を利用して得られる前記投稿内容の拡散に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿するステップと、を含む。
【0011】
また、本発明は、SNSを利用してユーザの端末に情報を提供する情報提供プログラムであって、
コンピュータを、受信部と、投稿部と、記憶部と、として機能させ、
前記記憶部は、前記ユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納し、
前記受信部は、前記事業主が利用する第1SNSにおける前記ユーザの登録情報を受け付け、前記登録情報に基づいて、前記第1SNSにおける前記ユーザの第1識別情報と、第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報と、を対応付けて前記記憶部へ格納し、
前記第1SNSへ投稿される前記事業主の投稿内容を受け付け、
前記投稿部は、受け付けた前記事業主の関連する前記投稿内容を、前記第1SNSへ投稿し、
前記第1SNSにおける前記ユーザの前記登録情報を利用して得られる前記投稿内容の拡散に基づいて、前記サービス情報を前記ユーザの前記第2SNSへ投稿する。
【0012】
このような構成とすることで、ユーザの端末にサービス情報を簡単且つ効果的に提供することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記受信部は、前記ユーザから前記第2SNSへ投稿された前記第1SNSにおける前記ユーザの登録情報に基づいて、前記第1SNSを管理する第1サーバから前記第1識別情報を受け付けて前記記憶部へ格納する。
【0014】
このような構成とすることで、第1SNSと第2SNSとを簡単に対応付けることができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記受信部は、前記第1SNSにおける前記登録情報を受け付ける前に、前記第2SNSにおける前記ユーザの第2識別情報を受け付けて前記記憶部へ格納する。
【0016】
このような構成とすることで、より確実に第1SNSと第2SNSとを対応付けることができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、情報提供システムは、判定処理部を更に備え、
前記受信部は、前記第1SNSにおいて前記投稿内容の拡散をした前記ユーザに関する前記第1識別情報を前記第1SNSを管理する第1サーバから受け付け、
前記判定処理部は、前記第1識別情報に基づいて前記投稿内容の拡散が行われたことを判定処理する。
【0018】
このような構成とすることで、ユーザの端末へ適切且つ確実に情報を提供することができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記サービス情報は、前記拡散に基づく特定のユーザのみに提供される限定サービス情報である。
【0020】
このような構成とすることで、ユーザにとって有益な情報を簡単に提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、所定の段階的な処理を実行することで、情報提供システムに係る新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係るシステム構成のブロック図を示す。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び端末装置のハードウェア構成の一例の概略図を示す。
図3】本発明の一実施形態に係る情報提供システムにおける登録に関する処理手順のフローチャートを示す。
図4】本発明の一実施形態に係る情報提供システムにおける情報提供に関する処理手順のフローチャートを示す。
図5】本発明の一実施形態に係る情報提供システムにおけるデータテーブル(各情報)の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0024】
例えば、本実施形態では情報提供システムの構成、動作等について説明するが、実行される方法、装置、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。
【0025】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。本実施形態において「情報」とは、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。
【0026】
広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)及びメモリ(Memory)等を適宜組み合わせることによって実現される回路である。即ち、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含むものである。
【0027】
<システム構成>
図1は、一実施形態のシステム構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報提供システム1は、情報処理装置10及びデータベースDBを備える。情報提供システム1は、ネットワークNWを介して複数の端末2(図1では符号2(a)~2(c))、及び第1のSNS(Social Networking Service)を管理する第1サーバ3(a)及び、第2のSNSを管理する第2サーバ3(b)、と通信可能に構成されている。
【0028】
情報処理装置10は、サーバとして動作し、端末2は例えばユーザがSNSを閲覧等する際に使用する端末である。
【0029】
ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0030】
なお、情報処理装置10として、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、後述の機能構成要素を複数のコンピュータに実現させ、情報提供システム1を構成することも可能である。
【0031】
端末2として、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。端末2は、第1のSNSの表示、投稿、拡散を行うための第1アプリケーション及び、第2のSNSの表示、投稿を行うための第2アプリケーションを記憶している。本実施形態では、後述する情報提供システム1の機能を端末2において実施するために、情報処理装置10において情報提供プログラムを起動させ、この第1アプリケーション及び、第2アプリケーションを介して各情報の閲覧や入力等を行う。
【0032】
<ハードウェア構成>
図2(a)は、情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、ハードウェア構成として、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、を備える。
【0033】
制御部11は、CPU等の1又は2以上のプロセッサを含み、本発明に係る情報提供プログラム、OS、その他のアプリケーションを実行することで、情報処理装置10の動作処理全体を制御する。
【0034】
記憶部12は、HDD、SSD、ROM、RAM等であって、本発明に係る情報提供プログラム及び、制御部11がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部11が、記憶部12に記憶されている情報提供プログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する機能構成が実現される。
【0035】
通信部13は、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報処理装置10を動作させるために必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0036】
図2(b)は端末90(図1における端末2)のハードウェア構成の一例を示す図である。端末90は、ハードウェア構成として、制御部91と、記憶部92と、通信部93と、入力部94と、出力部95と、を備える。
【0037】
端末90の制御部91は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、端末90の動作処理全体を制御する。端末90の記憶部92は、HDD、SSD、ROM、RAM等であって、上述の第1アプリケーション及び、第2アプリケーション並びに、制御部91がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。
【0038】
端末90の通信部93は、ネットワークとの通信を制御する。端末90の入力部94は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、ユーザによる操作要求を制御部91に入力する。端末90の出力部95は、ディスプレイ等であって、制御部91の処理の結果等を表示する。
【0039】
<機能構成>
図2(a)に示すように、情報処理装置10は、機能構成として、受信部101、リクエスト部102、投稿部103、判定処理部104、を備える。これらは、ソフトウェア(記憶部12に記憶されている)による情報処理が、ハードウェア(制御部11等)によって具体的に実現されたものである。
【0040】
受信部101は、SNSを管理するサーバからの情報や事業主(各店舗)からの情報を受け付ける。本実施形態における受信部101は、各店舗からSNSにおける投稿内容を含んだ情報を受け付ける。また受信部101は、店舗が利用する第1SNS(例えばTwitter(登録商標))におけるユーザの登録情報(例えばTwitterにおけるアカウント名)を受け付け、登録情報に基づいて第1SNSにおけるユーザの第1識別情報と、店舗が利用する前記第1SNSとは別の第2SNS(例えばLINE)におけるユーザの第2識別情報と、を対応付けて記憶部12へ格納する。さらに受信部101は、店舗が第1SNSへの投稿を希望する投稿内容を受け付ける。
【0041】
リクエスト部102は、SNSの管理サーバへユーザの情報を要求する。本実施形態におけるリクエスト部102は、SNSにおいてユーザを特定するための識別情報や、SNSにおいて投稿を拡散したユーザに関する情報などをSNSの管理サーバ(図1の第1サーバ、第2サーバなど)へ要求する。
【0042】
投稿部103は、所定のSNSに事業主(店舗)からの投稿内容を投稿する。本実施形態における投稿部103は、店舗からの投稿内容を第1SNSへ投稿することに加えて、ユーザによる第1SNSにおける投稿内容の拡散に基づいて、店舗におけるサービス情報(キャンペーンやイベント、広告などのユーザにとって特別な情報、限定サービス情報とも呼ぶ)を第2SNSへ投稿する。
【0043】
判定処理部104は、情報処理装置10の投稿部103から投稿された店舗の投稿内容を、ユーザの端末2によって拡散が行われたことを判定処理する。本実施形態では、受信部101が第1SNSにおいて投稿部103から投稿された店舗の投稿内容を拡散したユーザに関する識別情報(ユーザ情報)を第1SNSを管理する第1サーバから受け付け、判定処理部104は識別情報に基づいて投稿内容の拡散が行われたことを判定処理する。
【0044】
<データベースDB>
図1のデータベースDBは、ユーザ情報、第1SNSにおける投稿メッセージや投稿画像URLなどを含んだ第1SNSの送信情報、第2SNSにおける投稿メッセージや投稿画像URLなどを含んだ第2SNSの送信情報、店舗名や投稿IDなどを含んだ店舗の投稿に関する情報、などを格納する。これらの一部又は全部は、記憶部12等に格納されてもよいし、これらの一部が別のデータベース等に格納されてもよい。
【0045】
以下、図3~5を参照して、情報提供システムの説明及び各機能構成要素による処理内容について説明する。
【0046】
<情報提供システムの概要>
本実施形態に係る情報提供システムは、SNSに情報処理装置10(投稿部103)から投稿された事業主(各店舗)の投稿メッセージに対し、ユーザがその投稿メッセージを拡散(例えばTwitterであればリツイートなどのイメージ)した際に、拡散を行ったSNSユーザに他のSNS(例えばLINEなどのメッセージ送受信サービス)において情報処理装置10から対象店舗のイベントや広告に関するサービス情報がメッセージ送信されるものである。
【0047】
つまり、本情報提供システム1は、事業主の投稿内容等を管理する情報処理装置10が利用する特定の第1SNS(例えばTwitterなど)におけるユーザの識別情報(第1識別情報とも呼ぶ)と、他の第2SNS(例えばLINEなど)におけるユーザの識別情報(第2識別情報とも呼ぶ)と、が事前に互いに対応付けられ、ユーザが第1SNSの投稿内容を拡散等することで、第2SNSを介してユーザ(ユーザの端末2)に事業主に関連する各店舗のイベントや広告などに関するサービス情報を効果的に提供できるものである。
【0048】
なお、本明細書における事業主とは、ユーザに各種サービスを提供する事業主に加えて、例えば当該事業主が運営する店舗(及び複数の各店舗)、アパレルやコスメや衣料品等の提供販売等を行っている個人事業主、飲食店を経営する個人事業主、YouTuber等も含むものである。本明細書では、店舗のことを単に事業主と表現することもある。
【0049】
また、店舗とは、例えば飲食店、雑貨店、百貨店、ドラッグストア、コンビニ、スーパーマーケット、パチンコ店(スロット店)、各種量販店、などの商業施設を意味するものである。また、本情報提供システムは店舗に替えて、例えば公共施設やその他の施設等でも利用することができる。
【0050】
<登録>
図3は、一実施形態に係る情報提供システムにおける登録に関する処理手順を示すフローチャートである。本実施形態では、情報処理装置10、第1SNS(例えばTwitterなど)を管理する第1サーバ3(a)、第2SNS(例えばLINEなど)を管理する第2サーバ(b)、ユーザの端末2、のそれぞれの流れについて説明する。
【0051】
S201において、ユーザは端末2を介して第2SNSへユーザ登録をする。さらに、ユーザは、第2SNSへのユーザ登録後、第2SNSにおいて情報処理装置10とユーザとがメッセージを送受信できる特定の相手先(例えばLINEにおける友達登録など)となるように相手先登録を行う。なお、ユーザがすでに第2SNSでユーザ登録済みである場合には本実施形態において既存のユーザ登録の情報を利用すればよい(本実施形態では、第1SNSにはすでにユーザ登録済み)。
【0052】
S202において、ユーザは端末2から第1SNSのアカウント(アカウント名)などを含んだ登録情報を第2SNSにおいて第2サーバ3(b)を介して情報処理装置10へメッセージ送信する。また、例えば端末2から第1SNSの表示名などをアカウント名とあわせてメッセージ送信することもできる。
【0053】
S203において、第2SNSを管理する第2サーバ3(b)は、端末2からの第1SNSにおけるユーザの登録情報などのメッセージを検出し、情報処理装置10に対してAPI呼び出しをする。そしてS204において、情報処理装置10のリクエスト部102は、第2SNSに入力された第1SNSにおけるユーザの登録情報から第1SNSにおいてユーザを識別するための識別情報(第1識別情報)を第1サーバ3(a)へ要求する。
【0054】
S205において、リクエスト部102からの要求に基づいて第1サーバ3(a)がユーザの第1識別情報など(例えば第1SNSのIDなど)を含んだ情報を応答する。この情報はユーザ情報に含まれて記憶部12に格納される。ユーザ情報は、例えば図5(a)に示すように第1SNSのID、第1SNSのアカウント名、第1SNSの表示名、第1SNSの地域等を含んでユーザIDで管理されている。なお、本実施形態においてユーザ情報を管理するために設けられたユーザIDは、後述する第2SNSのIDである。
【0055】
S206において、受信部101は、第1SNSと第2SNSのユーザ情報(識別情報など)を対応付けて記憶部12へ格納する。具体的に受信部101は、第1SNSにおけるユーザの登録情報に基づいて、第1SNSにおけるユーザの第1識別情報と第2SNSにおけるユーザの第2識別情報とを対応付ける。本実施形態では、第1識別情報と第2識別情報とを対応付けて記憶部12に格納することで、それぞれの投稿内容を一元管理することができる。
【0056】
そしてS207において、投稿部103は第2SNS(LINEなど)を管理する第2サーバ3(b)へユーザ登録完了のメッセージを送信し、S208においてユーザの端末2は第2サーバから第2SNSの登録完了に関するメッセージを受信する。なお、この登録完了に関するメッセージを端末2が受信することで、ユーザは例えば多店舗チェーンを運営する会社(及び管理サーバ、例えば本実施形態では情報処理装置10)における会員登録を完了したことになる。
【0057】
このように本実施形態では、S201~S208の一連の段階的な処理を経ることで、ユーザに対して煩雑な作業をさせることなく、第1SNSにおけるユーザの第1識別情報と第2SNSにおけるユーザの第2識別情報とを対応付けることができる。
【0058】
<情報の提供>
次に第1SNSと第2SNSを利用したユーザへの効果的な情報共有について説明する。図4には、本発明の一実施形態に係る情報提供システムにおける情報の提供に関する処理手順のフローチャートを示す。ここでは、複数想定される各店舗のうちの店舗A、情報処理装置10、第1SNS(例えばTwitterなど)を管理する第1サーバ、第2SNS(例えばLINEなど)を管理する第2サーバ、ユーザの端末2、のそれぞれの流れについて説明する。
【0059】
S301において、店舗Aは第1SNSの投稿内容及び第2SNSの投稿内容を管理シートに記入、すなわち店舗Aにおいて当該店舗の投稿に関するメッセージや動画URLに関する情報を例えばスプレッドシートなどで作成する。この店舗Aは、例えばユーザがイベントやキャンペーンなどのサービス情報を求めてる対象店舗である。
【0060】
そしてS302において、情報処理装置10の受信部101は、管理シートに含まれる情報(店舗Aの投稿に関する情報)を受け付ける。この店舗の投稿に関する情報は、図5(b)に示すように店舗名、第1SNSにおける投稿メッセージ及び第2SNSにおける投稿メッセージ、第1SNS及び第2SNSにおける投稿画像URL、投稿予定日時、などの情報を含んで投稿IDで管理されている。第2SNSにおける投稿メッセージ及び/又は第2SNSにおける投稿画像は、特定のユーザのみに提供される限定サービス情報である。
【0061】
また、第1SNSの送信情報は図5(c)に示すように、投稿ID、店舗名、第1SNSにおける投稿メッセージ、第1SNSにおける投稿画像URL、第2SNSにおける投稿メッセージ、第2SNSにおける投稿動画URL、投稿予定日時、ユーザ検索用テキスト、などの情報を含んでIDで管理されている。図示は省略しているが、後述する第2SNSの送信情報(図5(d))と同様に、第1SNSの送信情報には作成日時や更新日時などの情報を含めることもできる。
【0062】
第2SNSの送信情報は図5(d)に示すように、第2SNSにおける投稿メッセージ、第2SNSの投稿画像URL、第2SNSの投稿通知日時、投稿ID、第1SNSのID、作成日時、更新日時、などの情報を含んでユーザID(第2SNSのID)で管理されている。
【0063】
S303において、情報処理装置10の判定処理部104は、投稿予定日時が経過しているか否かを判定する。具体的には判定処理部104は図5(b)における店舗の投稿に関する情報に含まれる投稿予定時間の経過を確認する。
【0064】
S304において、投稿部103は、第1SNSの投稿内容及び第2SNSの投稿内容を記憶部12へ格納する。これと同時にS305において投稿部103は第1SNSの第1サーバ3(a)へ第1SNSの投稿内容(投稿メッセージ、投稿画像URL)を投稿し、第1サーバ3(a)はその投稿内容を端末2へ送信する。ユーザは端末2を介して第1サーバ3(a)から送信(投稿)された店舗Aの投稿内容を閲覧する。
【0065】
そしてS306において、ユーザによって端末2を介して第1SNSにおける店舗の投稿内容(情報処理装置10の投稿部103から投稿された店舗の投稿内容)が拡散される。ここでいう拡散とは、第三者に対して本投稿内容を共有できる機能、例えばTwitterにおけるリツイート(フォロワーに対して本投稿内容を共有できる機能)と同様、または類似する機能を意味するものである。
【0066】
S307において、第1サーバ3(a)は端末2から投稿内容の拡散に関する情報を受け付ける。また、S308において受信部101は、記憶部12から投稿内容を取得する。S309においてリクエスト部102は、店舗Aの投稿内容を拡散したユーザ(端末2)の情報を第1SNSのサーバへ要求する。
【0067】
S310において、受信部101は第1サーバ3(a)から店舗Aの投稿内容を拡散した全てのユーザに関するユーザ情報(第1識別情報)を受け付ける。
【0068】
S311において、判定処理部104は第2SNSにおいて店舗Aの投稿内容(第2SNSにおける投稿メッセージ等)が端末2に通知されていないことを判定する。S312において、第1SNSの投稿内容を拡散したユーザに対し、投稿部103は第2SNSを管理する第2サーバ3(b)へイベントやキャンペーンなどのサービス情報を含んだメッセージを送信する。これと同時にS313において投稿部103から第2サーバ3(b)へ投稿したサービス情報を含んだメッセージの送信記録を記憶部12へ格納する。
【0069】
S314において第2サーバ3(b)は、端末2へサービス情報を含んだメッセージを送信し、S315において端末2は第2サーバから第2SNSに投稿されたサービス情報を受信する。すなわち、ユーザは端末2における第2SNS(LINEなど)を介してイベントやキャンペーンなどの事業主(店舗)におけるサービス情報を含んだメッセージを閲覧することができる。
【0070】
このように本実施形態では、S301~S315までの段階的な処理を実行することで、ユーザの端末2へ簡単且つ効果的に情報を提供することができる。この際、ユーザは特に何も意識せず、すなわち、情報処理装置10から投稿された対象店舗の第1SNSを閲覧し、日常の通りに気になる投稿メッセージについて拡散をするだけで、第2SNSを通じてキャンペーンなどのユーザに有益な情報を得ることができる。
【0071】
以上のように本発明に係る情報提供システム1によれば、事前にユーザの登録情報等に基づいて第1SNSにおけるユーザの第1識別情報と第2SNSにおける第2識別情報とを対応付け、投稿部103が、ユーザによる第1SNS(例えばTwitterなど)における投稿内容の拡散に基づいて、対象店舗に関するサービス情報をユーザにおける第2SNS(例えばLINEなど)へ投稿することで、簡単且つ効果的に対象店舗の特別な情報を提供することができる。なお、本発明において、SNSの種類や特性は特に限定されるものではない。
【0072】
また、本実施形態では主に対象店舗の特別な情報等をユーザの端末2へ提供することについて説明したが、当然のことながら当該情報提供システムによる情報提供を他の分野で利用する場合も本発明と同様の効果を得ることができる。また本実施形態では第1SNSと第2SNSとの対応付けについて説明したが、例えば3以上のSNS同士を対応付けて情報提供を行うこともできる。
【符号の説明】
【0073】
1 情報提供システム
2 端末
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
90 端末(端末2)
91 制御部
92 記憶部
93 通信部
94 入力部
95 出力部
101 受信部
102 リクエスト部
103 投稿部
104 判定処理部
NW ネットワーク
【要約】
【課題】 本発明は、情報提供システム、情報提供方法、及び情報提供プログラムに関する。
【解決手段】 SNSを利用してユーザの端末2に情報を提供する情報提供システム1は、受信部と、投稿部と、記憶部と、を備える。
記憶部はユーザにサービスを提供する事業主に関連するサービス情報を格納する。受信部は、事業主が利用する第1SNSにおけるユーザの登録情報を受け付け、登録情報に基づいて、第1SNSにおけるユーザの第1識別情報と、別の第2SNSにおけるユーザの第2識別情報と、を対応付けて記憶部へ格納し、第1SNSへ投稿される事業主の投稿内容を受け付ける。
投稿部は、受け付けた事業主の投稿内容を第1SNSへ投稿し、第1SNSにおけるユーザの登録情報を利用して得られる投稿内容の拡散に基づいて、サービス情報をユーザの第2SNSへ投稿する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5