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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-02
(45)【発行日】2023-02-10
(54)【発明の名称】仮設フロアー装置
(51)【国際特許分類】
   E01C 9/08 20060101AFI20230203BHJP
   E01C 5/20 20060101ALI20230203BHJP
【FI】
E01C9/08 Z
E01C5/20
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019036055
(22)【出願日】2019-02-28
(65)【公開番号】P2020139341
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2022-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000101662
【氏名又は名称】アルインコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077791
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 収二
(72)【発明者】
【氏名】谷 智幸
(72)【発明者】
【氏名】伴 和夫
(72)【発明者】
【氏名】有村 隆幸
(72)【発明者】
【氏名】稲室 賢一
(72)【発明者】
【氏名】板倉 涼
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-140811(JP,A)
【文献】特開2002-348808(JP,A)
【文献】特開2016-199895(JP,A)
【文献】特開2006-340943(JP,A)
【文献】特開平02-178402(JP,A)
【文献】特開平03-051402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 9/08
E01C 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面上に矩形盤状のフロアーユニットを縦横に隣接して敷設することにより構築される仮設フロアー装置において、
前記フロアーユニット(1)は、床面を有する床壁(2)の周囲に下向きの側壁(4)を周設した下部開口状の基盤体(5)と、前記基盤体の下部開口を被うように着脱自在に装着された底板体(6)により構成され、
前記基盤体(5)及び底板体(6)を難燃性と耐熱性のある樹脂素材により形成し、周辺部に配設した周辺固着機構(26)を介して基盤体に底板体を装着した状態で該フロアーユニットの内部に密閉空間(7)を形成するように構成されており
前記周辺固着機構(26)は、基盤体の床壁(2)から凹陥形成された受容室(36)と、該受容室の上側に嵌入される固着盤(37)と下側に嵌入される底板体の取着部(38)により構成され、該受容室を介して、固着盤(37)と基盤体(5)を着脱自在に固着すると共に、固着盤(37)と底板体(6)を着脱自在に固着して成ることを特徴とする仮設フロアー装置。
【請求項2】
前記基盤体(5)及び底板体(6)は、それぞれ合成樹脂により透明に一体成形されており、
前記基盤体(5)は、縦横に敷設されたとき隣り合う基盤体の側壁を嵌脱自在に嵌合する嵌合凹部(11)と嵌合凸部(12)を備えた嵌合手段(13)を設け、連結ロッド(14)を嵌合状態の嵌合凹部と嵌合凸部に挿脱自在に貫通させることにより枢結するように構成されており、
前記連結ロッド(14)は、金属により不透明に形成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の仮設フロアー装置。
【請求項3】
前記基盤体(5)は、側壁(4)の内側に位置して床壁の下面にリブ壁(3)を交差状に突設することにより下部開口状の小区画室(8)を多数形成しており、基盤体(5)に底板体(6)を装着した状態でフロアーユニットの内部に多数の小区画室から成る密閉空間(7)を形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮設フロアー装置。
【請求項4】
前記底板体(6)は、基盤体(5)の側壁(4)の内周面に沿って嵌入される嵌着リブ(9)を周設しており、前記基盤体(5)のリブ壁(3)は、前記嵌着リブ(9)を嵌入させる切欠き溝(10)を形成して成ることを特徴とする請求項3に記載の仮設フロアー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競技用スタジアム等の芝生を植生した芝面や、陸上競技場のトラック又はフィールド等の地面の上に構築される仮設フロアー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、競技用スタジアムや陸上競技場等をコンサート等の大規模なイベント会場として利用する場合、観客等の群集が歩行したり、ステージ等を構築するための重機が走行したりすると、地面を損傷する問題がある。
【0003】
この場合、芝生を植生した競技用スタジアムの場合は、芝生が損傷されるおそれがある。また、アンツーカ(商標)等の舗装材で舗装された陸上競技場の場合は、舗装材が損傷されるおそれがある。
【0004】
そこで、本出願人は、このような損傷から地面を保護するため、地面の上にフロアーユニットを縦横に敷設することにより構築される仮設フロアー装置を提案しており、好評を博している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-199895号公報
【文献】特開2018-3381号公報
【文献】特許第4491435号公報
【文献】特許第4639220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願人が提案した従来の仮設フロアー装置(以下「従来装置」という。)は、地面上に矩形盤状のフロアーユニットを縦横に隣接して敷設し、隣り合うフロアーユニットを相互に連結手段により着脱自在かつ上下方向に揺動可能に連結することにより構築される。
【0007】
この際、フロアーユニットは、大量生産の観点等から、プラスチックにより成形され、従来の場合、ポリプロピレンにより射出成形されている。
【0008】
ところで、仮設フロアー装置は、大規模イベント会場等の群衆を収容するために広大な面積にわたり敷設されるため、火災に対する防災対策が望まれる。また、屋外で真夏の炎天下にさらされるときは、フロアーユニットが極めて高温になる。
【0009】
(燃焼温度)
プラスチックの燃焼温度に関して、火気等の何らかの発火原因により、フロアーユニットが万一、燃焼すると、火災事故を招来するおそれがある。
【0010】
プラスチックの燃焼温度は、一般的に、酸素指数が指標として使用されているところ、酸素指数が22以下のものは「可燃性」、23~27のものは「燃えるが、自己消火性」、27以上のものは「難燃性」であるとされている。従って、ポリプロピレンは、酸素指数が18~19であるため、「可燃性」に属している。
【0011】
このため、従来のような可燃性のポリプロピレンにより成形したフロアーユニットは好ましくない。難燃性のプラスチック、例えば、ポリカーボネイトは酸素指数が24~25の「難燃性」とされているので、これによりフロアーユニットを成形するのが良い。
【0012】
(耐熱温度)
プラスチックの耐熱温度に関して、フロアーユニットが熱変形を生じやすい状態となったときは、群衆の重みに耐えられず、破損するおそれがある。
【0013】
プラスチックの耐熱温度(熱変形温度)は、所定荷重をかけた状態で温度を上昇させ撓みが一定以上になる温度を求めることにより定められているところ、ポリプロピレンの熱変形温度は69~77度(C)であるとされている。
【0014】
これに対して、ポリカーボネイトの熱変形温度は129~140度(C)であるとされている。
【0015】
このため、フロアーユニットを成形するためのプラスチックは、ポリプロピレンよりも耐熱性に優れるポリカーボネイト等の耐熱性素材を使用するのが良い。
【0016】
(フロアーユニットの構造)
フロアーユニットは、特許文献1~4により提案したような多数のリブで補強された下部開口状の分厚い盤状体により構成することが好ましい。これにより、フロアーユニットは、多数の群衆の往来や、重量車両又は重機の走行等に際して、荷重に十分に耐える強度を提供する。
【0017】
しかしながら、例えば、フロアーユニットを芝生の芝面に敷設することにより仮設フロアー装置を構築した場合、炎天下での加熱により、盤状体の床壁と周壁により囲まれた下側の空間が高温化し、該空間の内部に閉じ込められた芝生が熱により枯れてしまうという問題がある。
【0018】
このため、特に、上述のようにフロアーユニットを難燃性と耐熱性に優れた樹脂素材で成形する場合は、フロアーユニットが極めて高い高温状態で使用される可能性があるので、芝枯れ防止のための断熱手段を設けることが好ましい。
【0019】
本発明は、上記の問題を解決した仮設フロアー装置の提供を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
そこで、本発明が手段として構成したところは、地面上に矩形盤状のフロアーユニットを縦横に隣接して敷設することにより構築される仮設フロアー装置において、前記フロアーユニットは、床面を有する床壁の周囲に下向きの側壁を周設した下部開口状の基盤体と、前記基盤体の下部開口を被うように着脱自在に装着された底板体により構成され、前記基盤体及び底板体を難燃性と耐熱性のある樹脂素材により形成し、周辺部に配設した周辺固着機構を介して基盤体に底板体を装着した状態で該フロアーユニットの内部に密閉空間を形成するように構成されており、前記周辺固着機構は、基盤体の床壁から凹陥形成された受容室と、該受容室の上側に嵌入される固着盤と下側に嵌入される底板体の取着部により構成され、該受容室を介して、固着盤と基盤体を着脱自在に固着すると共に、固着盤と底板体を着脱自在に固着して成る点にある。

【0021】
好ましい実施形態において、前記基盤体及び底板体は、それぞれ合成樹脂により透明に一体成形されており、前記基盤体は、縦横に敷設されたとき隣り合う基盤体の側壁を嵌脱自在に嵌合する嵌合凹部と嵌合凸部を備えた嵌合手段を設け、連結ロッドを嵌合状態の嵌合凹部と嵌合凸部に挿脱自在に貫通させることにより枢結するように構成されており、前記連結ロッドは、金属により不透明に形成されている。
【0022】
前記基盤体は、側壁の内側に位置して床壁の下面にリブ壁を交差状に突設することにより下部開口状の小区画室を多数形成しており、基盤体に底板体を装着した状態でフロアーユニットの内部に多数の小区画室から成る密閉空間を形成することが好ましい。
【0023】
前記底板体は、基盤体の側壁の内周面に沿って嵌入される嵌着リブを周設しており、前記基盤体のリブ壁は、前記嵌着リブを嵌入させる切欠き溝を形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
フロアーユニット1は、難燃性と耐熱性のある樹脂素材により形成されているので、真夏の炎天下において加熱された場合でも、熱変形による歪を生じるおそれはなく、しかも、何らかの火気等により、燃焼して火災事故を招来することはない
【0025】
フロアーユニット1は、基盤体5に底板体6を装着した状態でフロアーユニット1の内部に密閉空間7を形成しているので、該密閉空間7が基盤体5と底板体6の間に断熱層を形成し、底板体6が高温化することを防止する。このため、フロアーユニット1を芝生の芝面に敷設することにより仮設フロアー装置を構築した場合、基盤体5の床壁2が高温となるときでも、芝生に接する底板体6の高温化が可及的防止され、芝生を保護することにより芝枯れを防止することができる。
【0026】
そして、フロアーユニット1は、フロアー装置の仮設現場において、各部品や各部材が分解状態で搬入され、現場で基盤体5に底板体6を装着することにより組立てられるため、組立時に誤って内部にチリ紙や布片等の燃えやすい不要物体が残置されるおそれがあるところ、ユニット内部は密閉空間7とされ、ほとんど外気に通じていないので、万一、残置された物体が高熱にさらされても、燃え上がるようなことはなく、安全を確保することができる。
【0027】
この点に関して、基盤体5のリブ壁3に切欠き溝10を形成し、底板体6の嵌着リブ9を基盤体5の側壁4の内周面に沿って嵌入するように構成しておけば、密閉空間7の密閉性を確保することができる。
【0028】
また、基盤体5及び底板体6をそれぞれ透明(半透明を含む)のものとして一体成形しておけば、内部に不要物体が残置されているかどうかを外部から視認することができるので好ましく、しかも、フロアーユニット1を芝生の芝面に敷設することにより仮設フロアー装置を構築した場合は、日光を芝生に対して透過させることができる利点がある。
【0029】
更に、基盤体5における床壁2の下面のリブ壁3により多数の小区画室8を形成し、これにより密閉空間7を構成しておけば、大きめの不要物体が内部に残置されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明のフロアーユニットに関して、基盤体と底板体を分解した状態で上方から見た斜視図である。
図2】本発明のフロアーユニットに関して、基盤体と底板体を分解した状態で下方から見た斜視図である。
図3】周辺固着機構が設けられた部位に関して、底板体と基盤体と固着盤を分解した状態で上方から見た斜視図である。
図4】基盤体の側壁及びリブ壁と底板体の嵌着リブに関して、分解した状態で下方から見た斜視図である。
図5】基盤体の側壁及びリブ壁と底板体の嵌着リブに関して、嵌着した状態で下方から見た斜視図である。
図6】隣り合うフロアーユニットにおける嵌合凹部と嵌合凸部並びに連結ロッドを示す斜視図である。
図7】フロアーユニットを縦横に隣接して敷設すると共に隣り合うフロアーユニットを連結することにより構築された仮設フロアー装置を示す斜視図である。
図8】基盤体に底板体を固着する内側固着機構を示す斜視図である。
図9】内側固着機構に関して、(A)は固定部材の断面を示す斜視図、(B)は内側固着機構による固着状態を示す横断面図である。
図10】周辺固着機構とコーナ部の係止手段に関して、底板体と、基盤体と、固着盤と、係止部材を分解した状態で示す斜視図である。
図11】周辺固着機構を構成する固着盤に関して、(A)は固着盤と連結ロッドを分解した状態で示す斜視図、(B)は連結ロッドを装入した状態の固着盤を部分的断面で示す斜視図、(C)固着盤の下面を示す斜視図である。
図12】周辺固着機構とコーナ部の係止手段に関して、(A)は底板体と基盤体に対して固着盤を裏返して分解した状態で示す斜視図、(B)は固定保持手段にナットを保持させる方法を示す斜視図、(C)は固定保持手段にナットと抜止め具を挿入した状態を部分的断面で示す斜視図である。
図13】フロアーユニットを上方から見た斜視図である。
図14】フロアーユニットを下方から見た斜視図である。
図15】底板体を取外したオプション用フロアーユニットを上方から見た斜視図である。
図16】底板体を取外したオプション用フロアーユニットを下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0032】
本発明の仮設フロアー装置は、地面上に矩形盤状のフロアーユニット1を縦横に隣接して敷設し、隣り合うフロアーユニット1を相互に嵌合手段と連結手段により着脱自在かつ上下方向に揺動可能に連結することにより構築される。
【0033】
(フロアーユニット)
前記フロアーユニット1は、図1及び図2に示すように、床面を有する床壁2の下面にリブ壁3を突設すると共に周囲に下向きの側壁4を周設した下部開口状の基盤体5と、前記基盤体5のリブ壁3及び側壁4を下側から被うように着脱自在に装着される底板体6により構成されている。
【0034】
この際、基盤体5と底板体6は、難燃性と耐熱性に優れた素材、例えばポリカーボネイト等の難燃性と耐熱性に優れた合成樹脂によりそれぞれ透明(半透明を含む)に一体成形され、基盤体5に底板体6を装着した状態で、図5に示すように、フロアーユニット1の内部に密閉空間7が形成される。
【0035】
図示実施形態の場合、基盤体5のリブ壁3は、図示のハニカム形状等のように交差した状態で側壁4の内側で床壁2の底面全体にわたり延設されることにより網目状の小区画室8を多数形成しており、従って、フロアーユニット1の内部に形成される前記密閉空間7は、多数の小区画室8により構成される。
【0036】
図4に示すように、底板体6は、基盤体5の側壁4の下端に当接する周縁の内側に位置して、該側壁4の内周面に沿って嵌入される嵌着リブ9を周設しており、これに対して、基盤体5のリブ壁3には前記嵌着リブ9を嵌入させる切欠き溝10が形成されている。図1及び図2からわかるように、基盤体5の側壁4と底板体6の嵌着リブ9は、それぞれの全周にわたり切れ目なく周設されている。従って、嵌着リブ9は、切欠き溝10に挿入することにより、側壁4の内周面に好適に嵌入され、全周から密閉空間7を密閉する。
【0037】
尚、この状態で、基盤体5のリブ壁3の下端が底板体6の上面に当接され、小区画室8がそれぞれ密閉されるように構成することが好ましい。
【0038】
(嵌合手段と連結手段)
基盤体5は、フロアーユニット1、1を縦横に隣接して敷設したとき、隣り合う基盤体5、5の側壁4を相互に嵌脱自在に嵌合する嵌合凹部11と嵌合凸部12により嵌合手段13を構成すると共に、嵌合状態の嵌合凹部11と嵌合凸部12を挿脱自在に貫通することにより枢結する連結ロッド14により連結手段15を構成している。
【0039】
図示実施形態の場合、矩形状とされた4辺を有する基盤体5の各辺を構成する側壁4に嵌合凹部11と嵌合凸部12を並設しており、隣り合うフロアーユニット1、1における基盤体5の任意の辺を対向させたとき、一方の基盤体5の嵌合凸部12が他方の基盤体5の嵌合凹部11に嵌合させられるように構成している。
【0040】
前記連結ロッド14は、金属により不透明に形成されており、基盤体5のコーナ部から嵌合凹部11に向けて進退移動自在に構成され、尾端部にL形に折曲形成された操作片14aを備えている。連結ロッド14は、後述する固着盤に設けられており、固着盤は、基盤体5及び底板体6と同様に、ポリカーボネイト等の難燃性と耐熱性に優れた合成樹脂により透明(半透明を含む)に一体成形されている。
【0041】
そこで、図6及び図7に示すように、作業者の手作業により、隣り合うフロアーユニット1、1の基盤体5の相互間で嵌合凹部11と嵌合凸部12を嵌合した状態で、連結ロッド14を前進させると、嵌合凹部11及び嵌合凸部12の両者にそれぞれ形成された貫通孔11a、12aに連結ロッド14が挿通され、両者を分離不能に枢結する。これにより、フロアーユニット1、1は、相互に連結ロッド14の軸廻りに揺動可能に連結された状態で縦横に隣接して敷設される。
【0042】
この際、基盤体5及び底板体6並びに固着盤の全体が透明とされているのに対して、連結ロッド14は、金属製の不透明とされているので、作業者に連結ロッド14の存在位置を容易に視認させ、敷設作業を容易とする。
【0043】
このようにして、フロアーユニット1を縦横に隣接して敷設することにより仮設フロアー装置を構築する際、敷設面(地面や芝面)に不陸個所が存在する場合でも、隣り合うフロアーユニット1、1は、連結ロッド14の軸廻りに姿勢変更自在とされ、これにより不陸個所に馴染まされた姿勢で敷設される。
【0044】
(コーナ部の係止手段)
ところで、前述のように隣り合うフロアーユニット1、1が不陸個所において自由に馴染む傾斜姿勢で敷設される場合、縦横から突き合わせ状態で隣接させられた4枚の基盤体5におけるコーナ部が上下に不揃いとなる可能性がある。このような不揃いが生じた場合、何れかの基盤体5のコーナ部の尖鋭な角部分が上向きに突出するので、構築後の仮設フロアー装置の上を歩行する観客等の足が躓いて転倒するおそれがある。
【0045】
このため、基盤体5は、縦横から突き合わせ状態で隣接させられるコーナ部を相互に係止する係止手段16を設けている。
【0046】
係止手段16は、係止部材17と、該係止部材17を基盤体5のコーナ部の内部に挿入させる挿入空間18と、該挿入状態で係止部材17を上下から保持する保持手段19により構成されている。
【0047】
図10に示すように、係止部材17は、中央に取付孔20を貫設したプレート部材により構成され、図例の場合、プレート部材の丸みをつけられた四隅の部分により係止部21を形成している。
【0048】
これに対して、前記基盤体5のコーナ部における挿入空間18は、該コーナ部のコーナに沿って上方向又は下方向(図示実施形態の場合は上方向)に突出するコーナ柱22を設けており、該突出端からコーナ柱22に係止部材17の取付孔20を外挿させることにより、係止部21が挿入空間18に挿入されるように構成し、この状態でコーナ柱22の端面に着脱自在なカバー手段23を重ねることにより、前記取付孔20がコーナ柱22から脱出することを阻止するように構成している。従って、前記取付孔20と、コーナ柱22と、カバー手段23により、係止部材17をコーナ部に対して離脱不能に取付け自在とする取付手段24が構成されている。
【0049】
図示実施形態の場合、係止部材17の取付孔20は、所定内径とされた円形孔により形成され、コーナ柱22は、その断面形状が前記円形孔の1/4を占める扇形となるように形成されている。従って、1個の係止部材17の取付孔20に対して、縦横から突き合わせられる4枚の基盤体5に設けられた合計4本のコーナ柱22が挿入可能とされるように構成されている。
【0050】
図示実施形態の場合、前記カバー手段23は、後述する固着盤に設けられており、該固着盤を後述する基盤体5の受容室に嵌入し固着したとき、固着盤に設けられた上側保持部19aと受容室の近傍部に設けられた下側保持部19bにより、係止部21を上下から挟持状態で保持する保持手段19が構成されている。
【0051】
これにより、縦横から突き合わせ状態で隣接させられた4枚の基盤体5におけるコーナ部は、係止手段16と保持手段19により規制された状態で上下位置が揃い、上述のような不揃い状態を招来することはない。
【0052】
(固着機構)
フロアーユニット1の基盤体5と底板体6は、中央部に配設された内側固着機構25と、周辺部に配設された周辺固着機構26により、相互に着脱自在に固着されるように構成されている。
【0053】
(内側固着機構)
図8及び図9に示すように、内側固着機構25は、底板体6の中央部に設けられた取付壁27と、該取付壁27に着脱自在に固定される固定部材28と、基盤体5の中央の小区画室8に位置する床壁2の下面から垂設された保持壁29と、該保持壁に臨んで床壁2を貫通する固定用孔30により構成されており、前記固定部材28に設けた雌ネジ手段31に対して、前記固定用孔30から挿入したボルト手段32を螺着することにより、基盤体5と底板体6を相互に固着するように構成されている。
【0054】
前記取付壁27は、図示実施形態の場合、基盤体5の中央の小区画室8に嵌入されると共に、前記保持壁29と固定部材28を受入れ自在とする六角形等の環状壁により形成されており、横孔33を設けている。
【0055】
前記固定部材28は、前記取付壁27の内側空間に遊動自在に装入されるブロック体34と、該ブロック体34から突出することにより前記横孔33に挿入自在とされるピン手段35を設けている。
【0056】
前記雌ネジ手段31は、前記固定部材28のブロック体34にネジ切り孔を設けても良いが、図示実施形態の場合、ブロック体34の底面に凹設した凹部34aにナット31aを嵌入し、ブロック体34の上部に前記ナット31aに連通する通孔34bを設けることにより構成されている。
【0057】
前記固定用孔30は、図示のようにボルト手段32の頭部を埋入する座グリ状の孔により構成され、前記保持壁29は、固定用孔30の両側に位置する一対の平行壁29a、29aにより前記固定部材28のブロック体34を嵌入保持するように構成されている。
【0058】
そこで、前記凹部34aにナット31aを嵌入することにより構成された雌ネジ手段31を備える固定部材28を取付壁27の内側空間に装入すると共に、ピン手段35を横孔33に挿入すると、前記雌ネジ手段31(通孔34b及びナット31a)が底板体6の所定位置に位置決めされる。
【0059】
次いで、上方から基盤体5を底板体6に被冠させ、上述のように底板体6の嵌着リブ9を基盤体5の側壁4の内面に沿って嵌入させると、保持壁29の平行壁29a、29aが固定部材28のブロック体34を両側から保持する。
【0060】
この状態で、固定用孔30と前記雌ネジ手段31の軸心が合致させられるので、固定用孔30から挿入したボルト手段32を雌ネジ手段31に螺着することにより、基盤体5と底板体6が相互に固着される。
【0061】
(周辺固着機構)
図3ないし図5並びに図10ないし図12は、周辺固着機構26を示している。周辺固着機構26は、基盤体5の嵌合凹部11に隣接するコーナ部に位置して床壁2から凹陥形成された受容室36と、該受容室36の上側に嵌脱自在に嵌入される固着盤37と、該受容室36の下側に嵌脱自在に嵌入される底板体6の取着部38により構成され、受容室36を介して、固着盤37と基盤体5を着脱自在に固着する第1固着手段39と、固着盤37と底板体6を着脱自在に固着する第2固着手段40を構成している。
【0062】
前記受容室36は、基盤体5のコーナ部を形成するL形のコーナ壁41a、41bと、嵌合凹部11の内側から延びる内側壁4aにより包囲された空間を形成すると共に、該受容室36の上下に嵌入空間を形成する座板部36a、36bを備えており、嵌合凹部11に臨む側の座板部36aにより前記第1固着手段39に対応する第1区域部42を形成し、コーナ部の側に位置する座板部36bにより前記第2固着手段40に対応する第2区域部43を形成している。
【0063】
図示実施形態の場合、受容室36を内側から区成する内側壁4aは、基盤体5の側壁4により形成されている。従って、該内側壁4aの内側面に沿って底板体6の嵌着リブ9が嵌入されるように構成されており、底板体6は、該嵌着リブ9の外側に位置して前記コーナ壁41a、41bの下端縁に沿うように延設されたコーナ形状の板部により前記取着部38を構成している。
【0064】
前記コーナ壁41a、41bは、コーナの両側に位置して座板部36bよりも上側部分を切除することにより上述のコーナ柱22を形成しており、該コーナ柱22に上述の係止部材17が取付けられる。この際、受容室36に嵌入される固着盤37は、前記コーナ壁41a、41bの切除個所に嵌入される突部44a、44bを形成すると共に、両突部の間に上述のカバー手段23を形成している。これにより、上述のように、コーナ柱22に取付孔20を介して係止部材17を取付けた状態で、固着盤37を受容室36に嵌入すると、係止部材17は、突部44a、44bの下端により形成される上側保持部19aと、前記切除部の底面により形成される下側保持部19bにより、上下から挟持され、コーナ柱22の上端にカバー手段23が重ね合わせられる。
【0065】
この際、固着盤37は、図11及び図12に示すように、係止部材17を受入れ可能とする段状凹部45を下面に形成しており、受容室36の座板部36bと該段状凹部45の間に上述した係止部材17の挿入空間18を形成する。
【0066】
(固着盤)
固着盤37は、受容室36に嵌入され、第1固着手段39により固着された状態で、上面に床壁2の床面と面一に連なる補完床面46を形成する。図示実施形態の場合、床壁2の床面は、断面が台形状とされた矩形の小突部を列設することにより滑り止め手段を構成していることが好ましく、これと整合して、固着盤37の補完床面46にも同様の小突部を列設することが好ましい。
【0067】
固着盤37は、連結ロッド14を装備するためのロッド用ユニットを提供する。更に、フロアーユニット1を構成する底板体6を固着するための手段を提供すると共に、必要に応じて、後述するように、底板体6を固着しないオプション用フロアーユニット1Xを構成するための手段を提供する。
【0068】
ロッド用ユニットを提供するため、図11(A)に示すように、固着盤37の上面には、基盤体5の嵌合凹部及び嵌合凸部の貫通孔11a、12aと同軸上に位置させられするスライド溝47と、該スライド溝47の両端からL形に折曲された状態で枝溝状に延長する格納溝48a、48bが凹設されている。そして、スライド溝47から前記貫通孔11a、12aに向けて該固着盤37を貫通する通路47aが設けられている。
【0069】
連結ロッド14は、前記スライド溝47の溝壁に突設された突起49を乗り越えて該スライド溝47の内部にスライド自在に嵌入され、軸廻りに回動することにより、操作片14aを格納溝48a、48bに嵌入させることができる。
【0070】
図11(B)に示すように、操作片14aを格納溝48aの溝壁に突設された突起50aを乗り越えて該格納溝48aに嵌入したとき、連結ロッド14は、先端部を前記通路47aの内部に位置させた状態で、スライド不能に保持される。
【0071】
この状態から、連結ロッド14は、操作片14aを格納溝48aの上方に脱出させ、スライド溝47に沿ってスライドすると、鎖線で示すように、先端部が通路47aから挿出され、上述のように嵌合凹部11と嵌合凸部12の貫通孔11a、12aを貫通することにより、枢結するように構成されている。この状態で、操作片14aを格納溝48bの溝壁に突設された突起50bを乗り越えて該格納溝48bに嵌入すれば、連結ロッド14をスライド不能に保持することができる。
【0072】
図示実施形態のように、固着盤37により連結ロッド14を装備するロッドユニットを構成しておけば、受容室36に固着盤37を嵌入し、第1固着手段39により固着したとき、直ちに連結ロッド14が嵌合凹部11と嵌合凸部12の貫通孔11a、12aと一致する個所に確実に取付けられ、取付作業を容易にする利点がある。
【0073】
(第1固着手段)
図3並びに図10及び図12に示すように、第1固着手段39は、受容室36の第1区域部42を構成する座板部36aに設けられた第1雌ネジ手段51と、固着盤37の第1孔52を挿通して前記第1雌ネジ手段51に螺着される頭付の第1ボルト53により構成されている。
【0074】
第1雌ネジ手段51は、第1区域部42の座板部36aにネジ切り孔を設けたブロックを一体成形しても良いが、図示実施形態のように、座板部36aに一体成形した固定保持手段54にナット51aを挿入し固定保持させるように構成することが好ましい。
【0075】
図12に示すように、前記固定保持手段54は、下側に空洞部55を備えた台座部56により形成され、台座部56を上下方向に貫通する通孔57と角形孔58が設けられており、前記空洞部55はコーナ壁41aを貫通して側面に開口している。
【0076】
前記空洞部55は、開口から奥に向けて次第に幅狭となるように形成されているので、ナット51aは、開口から空洞部55の奥まで挿入すると、雌ネジ孔が前記通孔57に合致する位置で両側部を挟持され、廻り止め状態に固定保持される。
【0077】
この状態で、前記角形孔58に抜止め具59が嵌入される。抜止め具59は、ナット51aに臨まされる板部59aの両側縁から折曲された脚部59b、59bを備えるほぼコ字形の板バネにより構成され、板部59aを角形孔58に挿入自在な幅w1に形成し、脚部59b、59bの先端の離間距離を角形孔58の内法寸法よりも大きい幅w2とするように形成されている。そこで、脚部59b、59bの先端の離間距離を縮めるように指先で摘まんだ状態で、抜止め具59を角形孔58に挿入し、指先から放つと、脚部59b、59bが復元することにより角形孔58の内周縁に弾接され保持される。
【0078】
上記のようにして固定保持手段54にナット51aを保持させた状態で、固着盤37を受容室36に嵌入し、固着盤37の第1固着孔52に第1ボルト53を挿入し、通孔57からナット51aに螺着することにより、第1固着手段39による固着盤37と基盤体5の固着が行われる。
【0079】
(第2固着手段)
第2固着手段40は、前記第2区域部43の下側に配置される底板体6の取着部38に設けた第2雌ネジ手段60と、固着盤37の第2固着孔61と第2区域部43の貫通孔62を挿通して前記第2雌ネジ手段60に螺着される頭付の第2ボルト63により構成されている。
【0080】
第2雌ネジ手段60は、取着部38にネジ切り孔を設けたブロックを一体成形しても良いが、図示実施形態のように、取着部38に一体成形した固定保持手段64にナット60aを挿入し固定保持させるように構成することが好ましい。
【0081】
固定保持手段64の具体的構成は、図12(B)(C)に基づいて上述した第1固着手段39における固定保持手段54の構成と同様であるから、上述の説明と同一符号を援用することにより重複説明を省略する。
【0082】
底板体6の取着部33は、受容室36の第1区域部42の下側に嵌入固定される複数のリブから成る第1リブ群65と、第2区域部43の下側に嵌入固定される複数のリブから成る第2リブ群66を設け、図4及び図5に示すように、密嵌状態に嵌着されるように構成することが好ましい。
【0083】
上記のようにして固定保持手段64にナット60aを保持させた状態で、底板体6を基盤体5の下側に配置し、嵌着リブ9を側壁4、4aの内側に嵌入すると共に、第1リブ群65及び第2リブ群66をそれぞれ第1区域部42と第2区域部43の下側空間に嵌着した後、受容室36に嵌入した固着盤37の第2固着孔61に第2ボルト63を挿入し、貫通孔62を挿通するボルト軸部を固定保持手段64の通孔57からナット60aに螺着することにより、第2固着手段40による固着盤37と底板体6の固着が行われる。
【0084】
(フロアーユニットの作用)
フロアーユニット1は、図13及び図14に示すように、基盤体5に底板体6を装着することにより組立てられ、陸上競技場のトラックやフィールド等の舗装地面や裸地面の上に敷設されることにより仮設フロアー装置を構築し、或いは、競技用スタジアム等の芝生の上に敷設されることにより仮設フロアー装置を構築する。
【0085】
ところで、本発明は、基盤体5に底板体6を装着することにより内部に密閉空間7を形成したフロアーユニット1を提供するものであるが、使用条件等に応じて、図15及び図16に示すような基盤体5から底板体6を取外したオプション用フロアーユニット1Xとして使用することも可能であり、そのような使用が否定されるものではない。
【0086】
本出願人が提供するフロアーユニット1は、縦横に隣接して敷設される隣り合う基盤体5の嵌合手段13を連結ロッド14により枢結しながら仮設フロアーを構築する構成において、連結ロッド14を装備する固着盤37により構成されるロッドユニットを基盤体5の受容室36に嵌入固着するだけで、連結ロッド14を適切に組付け可能とする作業性に優れた装置とされており、この固着盤37を有効利用することにより、底板体6の着脱手段を構成している。従って、フロアーユニット1は、上述のようなオプション用フロアーユニット1Xとして構成することが簡単容易であり、そのための複雑な構造や機構を別途設ける必要がない。
【0087】
フロアーユニット1を構成する基盤体5は、床壁2の下面に全体にわたり連なるリブ壁3を突設すると共に周囲に下向きの側壁4を周設した下部開口状に形成されているので、多数の群衆の往来や、重量車両又は重機の走行等に際して、床壁2が大きな荷重を受けるときでも、十分に耐える強度を保証することができる。
【0088】
そして、フロアーユニット1は、嵌合手段13と連結手段15で枢結させることにより縦横に隣接して敷設されながら仮設フロアー装置を構築する際、縦横から突き合わせ状態で隣接させられる4枚の基盤体5におけるコーナ部が係止手段16と保持手段19により規制された状態で上下位置を好適に揃えた状態として敷設される。
【0089】
フロアーユニット1は、難燃性と耐熱性のある樹脂素材により形成されているので、火気等の何らかの発火原因により、容易に燃焼することはなく、火災を防災する上で優れている。また、真夏の炎天下において加熱された場合でも、熱変形による歪を生じるおそれはない。
【0090】
フロアーユニット1は、基盤体5に底板体6を装着することにより、内部に密閉空間7を形成しているので、該密閉空間7が基盤体5と底板体6の間に断熱層を形成し、底板体6が高温化することを防止する。このため、フロアーユニット1を芝生の芝面に敷設することにより仮設フロアー装置を構築した場合、基盤体5の床壁2が高温となるときでも、芝生に接する底板体6の高温化が可及的防止され、芝生を保護することにより芝枯れを防止することができる。
【0091】
そして、フロアーユニット1は、フロアー装置の仮設現場において、各部品や各部材が分解状態で搬入され、現場で基盤体5に底板体6を装着することにより組立てられるため、組立時に誤って内部にチリ紙や布片等の燃えやすい不要物体が残置されるおそれがあるところ、ユニット内部は密閉空間7とされ、ほとんど外気に通じていないので、万一、残置された物体が高熱にさらされても、燃え上がるようなことはなく、安全を確保することができる。
【0092】
この点に関して、基盤体5のリブ壁3に切欠き溝10を形成し、底板体6の嵌着リブ9を基盤体5の側壁4の内周面に沿って嵌入するように構成しておけば、密閉空間7の密閉性を確保することができる。
【0093】
また、基盤体5及び底板体6をそれぞれ透明(半透明を含む)のものとして一体成形しておけば、内部に不要物体が残置されているかどうかを外部から視認することができるので好ましい。しかも、芝生の芝面に敷設することにより仮設フロアー装置を構築した場合、フロアーユニット1とオプション用フロアーユニット1Xの何れの場合も、該ユニットを透過して、日光を芝生に照射させることができる利点がある。
【0094】
更に、基盤体5における床壁2の下面のリブ壁3により多数の小区画室8を形成し、これにより密閉空間7を構成しておけば、大きめの不要物体が内部に残置されることを防止することができる。
【符号の説明】
【0095】
1 フロアーユニット
1X オプション用フロアーユニット
2 床壁
3 リブ壁
4 側壁
4a 内側壁
5 基盤体
6 底板体
7 密閉空間
8 小区画室
9 嵌着リブ
10 切欠き溝
11 嵌合凹部
12 嵌合凸部
11a、12a 貫通孔
13 嵌合手段
14 連結ロッド
15 連結手段
16 係止手段
17 係止部材
18 挿入空間
19 保持手段
19a 上側保持部
19b 下側保持部
20 取付孔
21 係止部
22 コーナ柱
23 カバー手段
24 取付手段
25 内側固着機構
26 周辺固着機構
27 取付壁
28 固定部材
29 保持壁
29a 平行壁
30 固定用孔
31 雌ネジ手段
31a ナット
32 ボルト手段
33 横孔
34 ブロック体
34a 凹部
34b 通孔
35 ピン手段
36 受容室
36a、36b 座板部
37 固着盤
38 取着部
39 第1固着手段
40 第2固着手段
41a、41b コーナ壁
42 第1区域部
43 第2区域部
44a、44b 突部
45 段状凹部
46 補完床面
47 スライド溝
47a 通路
48a、48b 格納溝
49 突起
50a、50b 突起
51 第1雌ネジ手段
51a ナット
52 第1固着孔
53 第1ボルト
54 固定保持手段
55 空洞部
56 台座部
57 通孔
58 角形孔
59 抜止め具
59a 板部
59b 脚部
60 第2雌ネジ手段
60a ナット
61 第2固着孔
62 貫通孔
63 第2ボルト
64 固定保持手段
65 第1リブ群
66 第2リブ群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16