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特許7220707粒子回収のためのマイクロ流体システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-02
(45)【発行日】2023-02-10
(54)【発明の名称】粒子回収のためのマイクロ流体システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 19/08 20060101AFI20230203BHJP
   G01N 37/00 20060101ALI20230203BHJP
   G01N 15/10 20060101ALI20230203BHJP
   C12M 1/26 20060101ALI20230203BHJP
   B81B 1/00 20060101ALI20230203BHJP
【FI】
B01J19/08 J
G01N37/00 101
G01N15/10 Z
C12M1/26
B81B1/00
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2020514690
(86)(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-26
(86)【国際出願番号】 IB2018057312
(87)【国際公開番号】W WO2019058326
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-08-16
(31)【優先権主張番号】102017000105948
(32)【優先日】2017-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】507008482
【氏名又は名称】メナリーニ・シリコン・バイオシステムズ・ソシエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】メドロ,ジャンニ
(72)【発明者】
【氏名】カランカ,アレックス
【審査官】河野 隆一朗
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-520668(JP,A)
【文献】特開2005-230006(JP,A)
【文献】特開2004-000144(JP,A)
【文献】特表2020-500550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 19/00 - 19/32
G01N 37/00
B01L 3/00
B81B 1/00
B81B 3/00
B81C 1/00
C12M 1/00 - 1/42
G01N 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ流体システム(1)による粒子(2′)の回収方法であって、少なくとも1つの捕集チャンバ(3)と、少なくとも1つの出口(4)と、少なくとも1つの入口(5)と、少なくとも前記捕集チャンバ(3)で少なくとも1つの所与の粒子(2’)を移動させるように適合された移動アセンブリ(6)を備え、前記捕集チャンバ(3)、前記出口(4)および前記入口(5)は、互いに流体接続されており、
前記方法は、流体の流れを生成するために前記流体が前記入口(5)から前記出口(4)に供給される供給ステップを含み、
前記方法は、前記供給ステップ中行われる移動ステップを含み、前記移動ステップ中に、前記捕集チャンバ(3)内に配置された粒子(2)の群(8)の少なくとも1つの所与の粒子(2′)に力が及ぼされて、少なくとも前記所与の粒子(2′)を、前記群(8)の他の粒子(2)に相対して、放出エリア(9)に選択的に達するまで移動させ、前記放出エリア(9)では、前記流体の流れによって発生したドラグ力が、前記所与の粒子(2′)を前記出口(4)のほうに移動させる程度であることを特徴とし、
前記捕集チャンバ(3)は放置エリア(12)を備え、前記放置エリア(12)に、前記粒子(2)の群(8)が配置されるとともに、前記放置エリア(12)では前記ドラグ力は、前記粒子(2)の群(8)の前記粒子(2)を前記出口のほうに移動させるには不十分である方法。
【請求項2】
前記移動ステップは、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動、電気流体力学的力によって生じる局所流体運動、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムによって前記所与の粒子(2′)に力を及ぼすことによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記移動ステップは、前記所与の粒子(2′)に前記力を直接及ぼすことによって実行される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記放出エリア(9)において、前記力は前記ドラグ力よりも小さく、前記供給ステップ中に、前記流体は、連続的な前記流体の流れを生成するために前記入口(5)から前記出口(4)に供給される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記放出エリア(9)は前記捕集チャンバ(3)内部に配置されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記マイクロ流体システム(1)は、前記捕集チャンバ(3)の外部に、前記入口(5)と前記出口(4)の間に配置されて前記出口(4)と前記入口(5)の間の流体接続を確立する少なくとも1つの合流エリア(13)を備え、前記捕集チャンバ(3)には、前記所与の粒子(2′)が通過して前記出口(4)のほうに移動する開口部(10)が配設され、前記合流エリア(13)は、前記捕集チャンバ(3)の外部に、前記開口部(10)の領域に配置されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記マイクロ流体システム(1)は、前記入口(5)と前記出口(4)の間に流体接続を確立するために前記入口(5)と前記出口(4)の間に配置された少なくとも1つの合流エリア(9)を備え、前記流体の流れは、前記合流エリア(9)で第1の速度を有し、前記合流エリア(9)の下流で第2の速度を有し、前記第1の速度は前記第2の速度よりも低速である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記マイクロ流体システム(1)は、前記捕集チャンバ(3)を前記入口(5)および前記出口(4)に流体接続するために、前記捕集チャンバ(3)と前記出口(4)の間、また前記捕集チャンバ(3)と前記入口(5)の間に、前記捕集チャンバ(3)の一端部に配置された接続チャネル(11)を備え、前記接続チャネル(11)は、前記放置エリア(12)の断面よりも小さい断面を有している、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法であって、前記捕集チャンバ(3)の下流での前記所与の粒子(2′)の、前記出口(4)のほうへの通過が検出される検出ステップと、前記供給ステップ中に供給された前記流体の少なくとも一部が前記出口(4)を介して流れ、したがって連続液滴(DR)を形成する排出ステップと、前記所与の粒子(2′)を含有する少なくとも1つの所与の液滴(DR)が、他の液滴(DR)とは別個に捕集される回収ステップを含み、前記所与の液滴(DR)は、前記検出ステップの検出結果に応じて識別される方法。
【請求項10】
前記供給ステップ中に供給された前記流体の少なくとも一部が前記出口(4)を介して流れ、したがって連続液滴(DR)を形成する排出ステップと、各液滴(DR)の排出が検出される制御ステップと、第1の液滴(DR)が第1の容器(17)内に捕集される回収ステップと、前記制御ステップ中の検出結果に応じて、前記第1の容器(17)と前記出口(4)が互いから離れる方向に移動するとともに、少なくとも1つの第2の容器(17′)と前記出口(4)が互いに近づく方向に移動するように前記容器(17,17′)と前記出口(14)の間に相対移動が生じる移動ステップと、第2の液滴(DR)が前記第2の容器(17,17′)内に捕集されるさらなる回収ステップを含む請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記移動ステップは、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムによって前記所与の粒子(2′)に前記力を及ぼすことによって実行される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記移動ステップは、前記群(8)の他の粒子(2)に対して独立して前記粒子(2′)を移動させることによって実行される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記移動ステップは、前記所与の粒子(2′)に前記力を及ぼすことによって、前記所与の粒子(2′)に運動を伝える前記流体に前記力を及ぼさずに実行される、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
粒子の回収のためのマイクロ流体システムであって、前記マイクロ流体システム(1)は、少なくとも1つの捕集チャンバ(3)と、少なくとも1つの出口(4)と、少なくとも1つの入口(5)と、少なくとも前記捕集チャンバ(3)で粒子(2)の群(8)の少なくとも1つの所与の粒子(2′)を移動させるように適合された移動アセンブリ(6)と、流体の流れを生成するために、前記入口(5)から前記出口(4)に前記流体を供給する少なくとも1つの供給装置(7)を備え、
前記マイクロ流体システム(1)は、前記供給装置(7)が、前記入口(5)から前記出口(4)への流体の流れを生成するために前記流体を供給するように適合されていることを特徴とし、前記移動アセンブリ(6)が、前記所与の粒子(2′)を、前記群(8)の他の粒子(2)に相対して、放出エリア(9)に選択的に達するまで移動させるために、少なくとも前記の粒子(2′)に力を及ぼすように適合され、前記放出エリア(9)では、前記流体の流れによって生成されるドラグ力が、前記所与の粒子(2′)を前記出口(4)のほうに移動させるような程度であることを特徴とし、
前記マイクロ流体システム(1)は、前記供給装置(7)が前記入口(5)から前記出口(4)に前記流体を供給する間に前記移動アセンブリ(6)が前記所与の粒子(2′)を前記放出エリア(9)に移動させるように、前記供給装置(7)と前記移動アセンブリ(6)を制御するように適合された制御デバイス(CU)を備え、
前記捕集チャンバ(3)は放置エリア(12)を備え、前記放置エリア(12)は、前記粒子(2)の群(8)を収容するように適合されているとともに、前記放置エリア(12)では、前記ドラグ力が、前記粒子(2)の群(8)の前記粒子(2)を前記出口のほうに移動させるために十分でないことを特徴とするマイクロ流体システム。
【請求項15】
前記移動アセンブリ(6)は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動、電気流体力学的力によって生じる局所流体運動、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含んでいる、請求項14に記載のマイクロ流体システム。
【請求項16】
前記移動アセンブリは、前記所与の粒子(2′)に前記力を直接及ぼすように適合されている、請求項14または15に記載のマイクロ流体システム。
【請求項17】
前記入口(5)と前記出口(4)の間に流体接続を確立するために、前記捕集チャンバ(3)の外部且つ前記入口(5)と前記出口(4)の間に配置された少なくとも1つの合流エリア(13)を備え、前記捕集チャンバ(3)には、前記所与の粒子(2′)が通過して前記出口(4)のほうに移動する開口部(10)が配設され、前記合流エリア(13)は、前記捕集チャンバ(3)の外部に、前記開口部(10)の領域に配置されている、請求項14乃至16のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項18】
前記合流エリア(13)から前記出口(4)へと延在する出口チャネル(19)を備え、前記出口チャネル(19)は、前記開口部(10)から前記出口(4)のほうに延在する少なくとも1つの側壁を有し、前記マイクロ流体システム(1)が、前記所与の粒子(2′)を前記側壁から離れる方向に、前記出口チャネル(19)の中心のほうに移動させるように適合された移動システムを備えている、請求項17に記載のマイクロ流体システム。
【請求項19】
前記捕集チャンバ(3)を前記入口(5)および前記出口(4)に流体接続するために、前記捕集チャンバ(3)と前記出口(4)の間、また前記捕集チャンバ(3)と前記入口(5)の間に、前記捕集チャンバ(3)の一端部に配置された接続チャネル(11)を備え、前記接続チャネル(11)は、前記捕集チャンバ(3)の少なくとも一部の断面よりも小さい断面を有し、前記接続チャネル(11)は、少なくとも前記放置エリア(12)の断面よりも小さい断面を有している、請求項14乃至18のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項20】
前記出口(4)は、複数の液滴(DR)を形成するために、前記流体の少なくとも一部が前記出口(4)を通って流れるように構築され、
前記マイクロ流体システム(1)は、前記捕集チャンバ(3)の下流の前記所与の粒子(2′)の、前記出口(4)のほうへの通過を検出する第1の検出器(14)と、前記出口からの各前記液滴(DR)の放出を検出する第2の検出器(15)と、少なくとも2つの別個の容器(17,17′)および、前記第1と第2の検出器(14,15)による検出結果に応じて前記容器(17,17′)と前記出口(4)の間の相対移動を生じさせる1つの移動装置(18)を備えた捕集システム(16)を備える、請求項14乃至19のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項21】
使用時に試料が前記マイクロ流体システム(1)内に挿入される入口(24)と、前記捕集チャンバ(3)を備えた分離ユニット(25)とを備え、前記分離ユニット(25)は、所与のタイプの前記粒子(2)の少なくとも一部を、前記試料のさらなる粒子に相対して選択的に前記捕集チャンバ(3)の前記放置エリア(12)に移送するように適合されている、請求項14乃至20のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項22】
前記移動アセンブリ(6)は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含んでいる、請求項14乃至21のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項23】
前記移動アセンブリ(6)は、前記群(8)の他の粒子(2)に相対して独立して前記粒子(2′)を移動させるように適合されている、請求項14乃至22のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項24】
前記放出エリア(9)は前記捕集チャンバ(3)の内部に配置されている、請求項14乃至23のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項25】
前記供給装置(7)は、連続的な前記流体の流れを生成するために、連続的に前記流体を供給するように適合されている、請求項14乃至24のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項26】
前記マイクロ流体システム(1)は出口チャネル(19)を備え、前記出口チャネル(19)の一端に前記出口(4)が配設され、前記第1の検出器(14)は前記出口チャネル(19)の領域に配置されている、請求項20乃至25のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項27】
前記分離ユニット(25)は主チャンバ(26)を備え、所与のタイプの前記粒子(2)の少なくとも一部を、前記試料のさらなる粒子に相対して選択的に前記主チャンバ(26)から前記捕集チャンバ(3)に移送するように適合されている、請求項21乃至26のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年9月21日に出願されたイタリア特許出願第102017000105948号の優先権を主張し、同出願の開示を参照により援用する。
【0002】
本発明は、粒子回収のためのマイクロ流体システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
図13および14を特に参照すると、試料からの小粒径粒子PPの回収の分野では、入口Iと、出口Oと、放置チャンバSCから回収チャンバRCへと、粒子の群GPの粒子PAを他の粒子PPに相対して選択的に移動させるように適合された移動アセンブリMを備えたシステムが周知である。この時点で、粒子PAを出口Oのほうに移動させるために、入口Iから出口Oのほうへの液体の供給が開始される。放置チャンバSCから回収チャンバRCへの粒子PAの移動中、液体は入口Iから供給されない。
【0004】
このタイプのシステムには様々な欠点があり、中でも以下が挙げられる。
・各粒子PAを回収するために約107秒の時間が必要であると推定される。これは、異なる粒子を回収するには特に長い時間が必要であるということを意味する。例えば、96個の粒子を回収するために必要な時間は約3時間である。
・各粒子PAに関して上述の手順を繰り返すと、液体供給が連続して数回作動されて停止されるが、それは、放置チャンバSC内に配置された粒子PPを動かすおよび/または損なう可能性がある。
・液体の連続した作動と停止はシステムを特別なストレス下に置き、それは、使用中の損傷を招く可能性があるか、または(コストがかかり複雑な)方策を用いて強度を増強しなければならないことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の欠点を少なくとも部分的に克服でき、同時に容易且つ低価格で製造可能な粒子回収のためのマイクロ流体システムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、以下の独立請求項および好ましくは、独立請求項に直接的または間接的に従属するいずれか1つの請求項に記載の粒子回収のためのマイクロ流体システムおよび方法が提供される。
【0007】
他の形で明記されない限り、本文において以下の用語は下記の意味を有する。
【0008】
断面の等価直径とは、その断面と同じ面積を有する円の直径を意味する。
【0009】
マイクロ流体システムとは、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルおよび/または少なくとも1つのマイクロ流体チャンバを備えたシステムを意味する。マイクロ流体システムが少なくとも1つのポンプ(より具体的には複数のポンプ)と、少なくとも1つのバルブ(より具体的には複数のバルブ)と、任意で少なくとも1つのガスケット(より具体的には複数のガスケット)を備えていれば有利であるが必須ではない。
【0010】
特に、マイクロ流体チャネルとは、0.5mm未満の等価直径の断面を有するチャネルを意味する。
【0011】
特に、マイクロ流体チャンバは、0.5mm未満の高さを有する。より具体的には、マイクロ流体チャンバは、高さよりも大きい幅と長さを有する(より厳密には、高さの少なくとも5倍であるがそれは必須ではない)。
【0012】
本文において、粒子とは、500μm未満の(有利には150μm未満の)最大寸法を有する小体を意味する。幾つかの非限定的な例によれば、粒子は、細胞、細胞破壊片(特に細胞フラグメント)、細胞クラスター(例えば、神経幹細胞塊または腫瘍様塊等の幹細胞由来の細胞の小クラスター等)、バクテリア、リポスフィア、ミクロスフィア(ポリスチレンおよび/または磁気の)、細胞に結合されたミクロスフィアによって形成されたナノスフィア(例えば100nmまでのナノスフィア)複合体およびそれらの組み合わせから選択される。粒子が細胞であると有利である。
【0013】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、粒子(有利には細胞および/または細胞破壊片)は、60μm未満の最大寸法を有する。
【0014】
幾つかの特定の非限定的な実施形態によれば、粒子は、腫瘍細胞、白血球(WBC)、間質細胞、精子、循環腫瘍細胞(CTC)、芽胞、胎児細胞、ミクロスフィア(マイクロビーズ)、リポソーム、エキソソーム、上皮細胞、赤芽球、栄養膜およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。粒子の寸法は、目盛尺を備える顕微鏡で、または、目盛尺を備えるスライド(粒子が沈着した)と共に用いる通常の顕微鏡により標準的な方式で測定され得る。
【0015】
本文において、粒子の寸法とは、粒子の長さと幅と厚さとを意味する。
【0016】
「実質的に選択的に」という表現は、粒子の、他の(典型的に不動である)粒子に相対する移動(または、移動を示す他の類似した用語)を識別するのに使用される。特に、移動および/または分離される粒子は、たいてい1つ以上の所与のタイプの粒子である。実質的に選択的な移動(または移動および/または分離を示す他の類似した用語)が、所与のタイプまたは複数のタイプの粒子の少なくとも90%(有利には95%)の粒子の移動を伴うと有利であるが必須ではない。
【0017】
本文において、「下流」および「上流」という表現は、流体の流れの方向(マイクロ流体システムの入口から出口への)に対するものとして解釈されなければならない。
【0018】
以下に、本発明を、幾つかの非限定的な実施形態を説明する添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明によるシステムの、順次操作ステップにおける模式平面図である。
図2】本発明によるシステムの、順次操作ステップにおける模式平面図である。
図3】本発明によるシステムのさらなる実施形態の、順次操作ステップにおける模式平面図である。
図4】本発明によるシステムのさらなる実施形態の、順次操作ステップにおける模式平面図である。
図5図1乃至4のシステムの詳細写真図である。
図6図3および4のシステムの内部の流れのラインの模式図である。
図7図1および2または図3および4のシステムの、さらなる詳細を伴う模式図である。
図8図3および4のシステムの操作の順次ステップを示す写真図である。
図9図3および4のシステムの操作の順次ステップを示す写真図である。
図10図3および4のシステムの操作の順次ステップを示す写真図である。
図11】本発明に係るシステムの別の実施形態の模式平面図である。
図12】本発明に係るシステムの別の実施形態の模式平面図である。
図13】順次操作ステップにおける技術水準のシステムの模式図である。
図14】順次操作ステップにおける技術水準のシステムの平面図である。
図15図1乃至12のうち1つ以上のシステムの操作手順の流れ図である。
図16図1乃至12のうち1つ以上のシステムの操作手順の流れ図である。
図17】本発明に係るシステムのさらなる実施形態の順次操作ステップにおける模式平面図である。
図18】本発明に係るシステムのさらなる実施形態の順次操作ステップにおける模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1では、符号1は、粒子の回収のためのマイクロ流体システムを全体として示す。
【0021】
システム1は、(少なくとも)1つの捕集チャンバ3と、(少なくとも)1つの出口4と、(少なくとも)1つの入口5と、(少なくとも捕集チャンバ3で)(他の粒子2に相対して)、少なくとも1つの所与の粒子2′を(選択的に)移動させるように適合された(少なくとも)1つの移動アセンブリ6を備えている。捕集チャンバ3、出口4および入口5は互いに流体接続されている。
【0022】
特に、システム1はさらに、流体の流れを生成するために入口5から出口4に流体(より具体的には液体、さらにより具体的にはバッファ液、より厳密には水性バッファ液であるがそれは必須ではない)を供給するための供給装置7(より具体的には、ポンプ、例えば、圧力および/または容積ポンプ)を備えている。より厳密には、供給装置7は、実質的に連続的な流体の流れを生成するために実質的に連続的に流体を供給するように適合されているが、それは必須ではない。
【0023】
特に、移動アセンブリ6は、(捕集チャンバ3内に配置されている)粒子2の群8の(少なくとも)粒子2′を、粒子2′が放出エリア9に選択的に達するまで、群8の他の粒子2に相対して移動させるために(少なくとも)粒子2′に力を及ぼすように適合され、放出エリア9では、流体の流れによって発生したドラグ力は、所与の粒子2′を出口4のほうに移動させる程度である。
【0024】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、移動アセンブリ6は、前記粒子2′を放出エリア9に移動させるために、(少なくとも)粒子2′に選択的な力を(他の粒子2に相対して)及ぼすように適合されている。より厳密には、移動アセンブリ6は、前記粒子2′を、群8の他の粒子2に相対して選択的に移動させるために、(少なくとも)粒子2′に選択的な力を及ぼすように適合されているがそれは必須ではない。
【0025】
1つ以上の粒子への選択的な力とは、この/これらの粒子/粒子群には及ぼされるが、1つ以上の他の粒子には及ぼされない力を意味する。
【0026】
移動アセンブリ6が、群8の他の粒子2に相対して独立して(少なくとも)粒子2′を移動させるように適合されていれば有利であるが必須ではない。
【0027】
使用時、実質的に連続的な流体の流れがあることで、幾つかのアクティビティが同時に実行され得るため、時間を省くことが可能になる。こうして、システム1の異なる部分と粒子2は、より少ないストレスを被る。
【0028】
捕集チャンバ3には、粒子2′がそこを通って出口4のほうに移動する開口部10が配設されていれば有利であるが必須ではない。
【0029】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、システム1は、捕集チャンバ3を入口5および出口4に流体接続するために、捕集チャンバ3と出口4の間、また捕集チャンバ3と入口5の間に、捕集チャンバ3の一端部に配置された接続チャネル11を備えている。特に、接続チャネル11は、開口部10に配置されている。より厳密には、開口部10は接続チャネル11の一部であるがそれは必須ではない。
【0030】
より厳密には、接続チャネル11は、捕集チャンバ3の少なくとも1つの部分の断面より小さい断面を有するがそれは必須ではない。これは、捕集チャンバ3内部の摂動が低減されることを可能にする。
【0031】
特に、捕集チャンバ3は放置エリア(standing area)12を備え、放置エリア12は粒子2の群8を収容するように適合されている(また、放置エリア12では、ドラグ力は、群8の粒子2を出口4のほうに実質的に移動させるには不十分である)。
【0032】
より厳密には、捕集チャンバ3は、ドラグ力が、放置エリア12内に配置された群8の粒子2を(出口4のほうに)移動させるには不十分であるように構築されるがそれは必須ではない。
【0033】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、接続チャネル11は、(少なくとも)放置エリア12の断面より小さい断面を有する。特に、群8は、(移動アセンブリ6によって)放置エリア12内に実質的に不動に維持される。
【0034】
システム1が、捕集チャンバ3の外側且つ入口5と出口4の間に配置されて、出口4と入口5の間の流体接続を確立する少なくとも1つの合流エリア13を備えていれば有利であるが必須ではない。特に、合流エリア13は、開口部10に、捕集チャンバ3の外側に配置されている。
【0035】
システム1が、合流エリア13から前記出口4へと延在するとともに、開口部10から出口4のほうに(出口4の側に)延在する少なくとも1つの側壁を有すれば有利であるが必須ではない。システム1は、所与の粒子2′を側壁から離れる方向に、特に、出口チャネル19の中心のほうに移動させるように適合された移動システムを備えている。
【0036】
移動システムは例えば、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動および/または、電気流体力学的および/または慣性および/または流体力学的力によって生じる局所流体運動によって動作し得る。
【0037】
幾つかの非限定的な実施形態によれば(特に図1および3参照)、マイクロ流体システム1は、供給装置7が入口5から出口4に(特に、合流エリア13を通って)流体を供給する間に移動アセンブリ6が粒子2′を放出エリア9に移動させるように、供給装置7と移動アセンブリ6を制御するように適合された制御デバイスCUを備えている。
【0038】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、放出エリア9は捕集チャンバ3の内部に(特に、接続チャネル11に)配置されている。
【0039】
別の非限定的な実施形態によれば、放出エリア9は捕集チャンバ3の外部に(特に、合流エリア13内に)配置されている。
【0040】
出口4(より厳密には出口ノズルであるが必須ではない)が、複数の液滴DRを形成するために流体が出口4(図5に例として示されたノズルを備えた)を通過するように構築されていれば有利であるが必須ではない。特に、出口4の(比較的小さい)寸法は、出口4(図5に例として示されたノズルを備えた)を通って流れる流体が複数の液滴DRを形成するようなものになっている。
【0041】
さらに、出口4(ノズル)が、それぞれ1~2μLの複数の液滴DRを形成するために流体が出口4を通過するように構築されていれば有利であるが必須ではない。こうして、粒子2′を非常に限定された量で捕集することが可能となり、粒子2′を処理および/または分析するための順次操作を大きく促進する。
【0042】
図7を特に参照すると、システム1が、捕集チャンバ3の下流の粒子2′の、出口4のほうへの通過を検出するための検出器14(例としては、顕微鏡および/または光センサおよび/または、例えば半導体技術で製造された電気的インピーダンスセンサを備えた)を備えていれば有利であるが必須ではない。付加的にまたは代替的に、システム1は、出口4からの各液滴DRの放出を検出するための検出器15を備えている。
【0043】
特に、システム1は捕集システム16も備え、捕集システム16は少なくとも2つの別個の容器17および17′(特に、複数の容器17および17′)と、検出器14および15による検出結果に応じて、容器17および17′と出口4の間の相対移動を生じさせる1つの移動装置18を備えている。
【0044】
幾つかの非限定的な実施形態によれば(図7に示された実施形態などの実施形態)、移動装置18は、検出器14および15による検出結果に応じて、容器17および17′(のみ)を移動させるように適合されている。
【0045】
代替的にまたは付加的に、移動装置18は、出口4を移動させるように適合されている。
【0046】
検出器14の(および/または検出器15の)存在は、液滴DRが限定されたサイズ(1~2μL)である場合に特に有利である。こうして、粒子2′を含有する液滴DRを高精度で選択することが可能となる。
【0047】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、システム1は、検出器14からの(および検出器15からの)信号を受信して、移動装置18を、検出器14による(および検出器15による)検出結果に応じて制御するように適合された制御ユニットCUUも備えている。
【0048】
特に、システム1がそれに従って動作できる手順のうち1つによれば、検出器14および15が粒子2′を含有する液滴の滴下を検出した場合、制御ユニットCUUは、容器17または17′を出口4の下で移動させるために移動装置18を作動させる。
【0049】
この手順によれば、(検出器14によって、また、恐らくは検出器15によって検出されたデータに基づいて)粒子/複数の粒子2′を含有しない液滴/複数の液滴が廃棄されれば有利であるが必須ではない。より厳密には、制御ユニットCUUは、検出器14および15が、(検出器14によって、また、恐らくは検出器15によって検出されたデータに基づいて)粒子2′を含有しない液滴/複数の液滴の滴下を検出した場合に、さらなる容器17または17′(粒子/複数の粒子2′を含有する液滴/複数の液滴が捕集された容器とは異なる容器)を出口4の下で移動させるように移動装置18を操作するが、それは必須ではない。
【0050】
制御ユニットCUUが制御デバイスCUの一部(または制御デバイスCUと一致している)であれば有利であるが必須ではない。別法として、制御ユニットCUUは制御デバイスCUと別個である。
【0051】
幾つかの非限定的な事例において、容器17および17′は試験管である。
【0052】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、捕集システム16は、容器17および17′を支持する試料ラック16′を備えている。
【0053】
特に、移動装置18(特に可動支持体)は、ラック16′を移動させるように適合されている。こうして、特定の瞬間に、出口4に(より厳密には出口4の下にであるが必須ではない)どの容器17および17′を配置すべきかを決定することが可能となる。
【0054】
特に、システム1は、出口チャネル19を備え、出口チャネル19の一端に前記出口4が配置されている。より具体的には、検出器14は出口チャネル19に配置されている。
【0055】
特に、検出器15は出口4の下方に配置されている。幾つかの非限定的な実施形態によれば(図1乃至4)、マイクロ流体システム1は入口チャネル20を備え、入口チャネル20の一端に前記入口5が配置されている。
【0056】
図1および2に示した実施形態において、入口チャネル20は、捕集チャンバ3と出口チャネル19の間に配置されている。
【0057】
より厳密には、必須ではないが、図1は、放出エリア9に達した粒子2′を示し、図2は、流体によって出口4のほうにドラグされた粒子2′を示す。
【0058】
図3および4に示した実施形態は、図1および2に示した実施形態と実質的に同じであり、捕集チャンバ3が入口チャネル20と出口チャネル19の間に配置されているということだけが図1および2に示した実施形態とは異なっている。
【0059】
この実施形態は、幾つかの利点を有することが実験的に観測された。なかでも、この場合、放置エリア12と放出エリアの間の距離が比較的小さいことを強調しなければならない。こうして、放置エリア12から放出エリア9への粒子2′の転移が制限されて、粒子2′に何らかの影響を与え得る撹乱の可能性が低減される。
【0060】
流体の流速が、合流エリア13においてよりも出口チャネル19沿いにおいて大きければ有利であるが必須ではない。
【0061】
こうして、粒子2′の回収速度を増加させることを可能にすると同時に、捕集チャンバ3内(または、いずれにせよ放出エリア9内)で撹乱を生じさせる危険が低減される。
【0062】
図11および12を特に参照すると、幾つかの非限定的な実施形態によれば、システム1は、入口チャネル20と出口チャネル19の間に(合流エリア13内に)配置されて、入口チャネル20を出口チャネル19に流体接続する接続チャネル21も備えている。
【0063】
接続チャネル11が、接続チャネル21の断面よりも小さい断面を有していれば有利であるが必須ではない。
【0064】
代替的にまたは付加的に、接続チャネル11は、出口チャネル19の断面よりも小さい断面を有する。
【0065】
代替的にまたは付加的に、接続チャネル11は、入口チャネル20の断面よりも小さい断面を有する。
【0066】
特に、幾つかの事例(図11に示すような事例)では、システム1は、開口部10に、捕集チャンバ3の外部に配置された中間チャネル22を備えている。中間チャネル22は、入口チャネル20を出口チャネル19に流体接続するために、開口部10の上流の入口と、開口部10の下流の出口を有する。より厳密には、中間チャネル22は開口部10と接続チャネル21の間に配置されているがそれは必須ではない。より具体的には、合流エリア13は中間チャネル22内に配置されている。
【0067】
中間チャネル22が接続チャネル21の断面よりも小さい断面を有していれば有利であるが必須ではない。
【0068】
こうして、入口5から出口4への流体の流れは、中間チャネル22沿いではより低い速度を有し、接続チャネル21、入口チャネル20および出口チャネル19沿いではより高い速度を有する。
【0069】
別の事例(図12に示すような事例)では、システム1は、出口チャネル19を通って(出口4のほうに)、流体が供給装置7から入口チャネル20および接続チャネル21を通って供給される速度よりも速い速度でさらなる流体(前述の流体と同じであっても異なっていてもよい)を供給するように適合されたさらなる供給装置23を備えている。これらの事例では、特に、合流エリア13は接続チャネル21内に配置されている。付加的にまたは代替的に、出口チャネル19は、供給装置23に接続された出口4と反対側の一端部を有する。接続チャネル21は、2つの端部の間に配置された出口チャネル19の中間エリアに接続されている。
【0070】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、移動アセンブリ6は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動、電気流体力学的力によって生じる局所流体運動、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含む。
【0071】
幾つかの非限定的な事例において、移動アセンブリ6は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含む。
【0072】
特に、移動アセンブリは、粒子2′に力を直接及ぼす(特に、所与の粒子2′に運動を伝える流体に力を及ぼさずに)ことが可能なシステムを備えている。
【0073】
特定の実施形態によれば、移動アセンブリ6は、例えば、特許出願WO-A-0069565、WO-A-2007010367、WO-A-2007049120のうち少なくとも1つに記載のような誘電泳動ユニット(またはシステム)を備えている。より具体的には、移動アセンブリ6は、公報番号WO2010/106434およびWO2012/085884号の特許出願の記載に従って動作する。
【0074】
既知のシステムは、例えば、以下の記事およびそこで引用された文献に記載されている:「Optical tweezers for single cells」2008年4月1日オンラインでの出版doi:10.1098/rsif.2008.0052 (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2408388/);Lenshof A.,Laurell T.著、「Continuous separation of cells and particles in microfluidic systems」、ChemicalSociety Reviews,39(2010)1203-1217;LaurellT.,Petersson F.,Nilsson A.著、「Chipintegrated strategies for acoustic separationand manipulation of cells and particles」Chemical Society Reviews,36(2007)429-506;C.Wyatt Shields IV,Dr.Catherine D.ReyesおよびProf.Gabriel P. Lopez著、「Microfluidic Cell Sorting:A Review of the Advances in the Separation of Cells from Debulkingto Rare Cell Isolation」、Lab Chip、2015 Feb 16、15(5):1230-1249,doi:10.1039/c41c01246a。
【0075】
幾つかの非限定的な実施形態によれば(図1-4)、マイクロ流体システム1は、使用時に、それを通して試料がマイクロ流体システム1内に挿入される入口24と、分離ユニット25とを備え、分離ユニットは捕集チャンバ3を備えるとともに、所与のタイプの粒子2の少なくとも一部を試料のさらなる(異なるタイプの)粒子に相対して実質的に選択的に放置エリア12に移送するように適合されている。
【0076】
分離ユニット25が主チャンバ26と捕集チャンバ3を備え、所与のタイプの粒子2の少なくとも一部を主チャンバ26から捕集チャンバ3に、試料のさらなる(異なるタイプの)粒子に相対して実質的に選択的に移送するように適合されていれば有利であるが必須ではない。
【0077】
別法として、分離ユニット25は、捕集チャンバ3の別の領域からの所与のタイプの粒子2の少なくとも一部を、試料のさらなる(異なるタイプの)粒子に相対して実質的に選択的に放置エリア12に移送するように適合されている。
【0078】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、分離ユニット25は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動、電気流体力学的力によって生じる局所流体運動, およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含む。
【0079】
幾つかの非限定的な事例において、分離ユニット25は、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムを含む。
【0080】
特に、分離ユニット25は、粒子2に力を直接及ぼす(特に、所与の粒子2′に運動を伝える流体に力を及ぼさずに)ことが可能なシステムを備えている。
【0081】
特定の実施形態によれば、分離ユニット25は、例えば、特許出願WO-A-0069565、WO-A-2007010367、WO-A-2007049120のうち少なくとも1つに記載のような誘電泳動ユニット(またはシステム)を備えている。より具体的には、分離ユニット25は、公報番号WO2010/106434およびWO2012/085884の特許出願の記載に従って動作する。
【0082】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、システム1の構造および動作(捕集チャンバ3からの粒子2の回収の管理に関する上記説明を除いて)は、公報番号WO2010/106428およびWO2010/106426の特許出願の記載に従ったものである。
【0083】
実際には、幾つかの実施形態によれば、使用時、試料(またはその一部)が主チャンバ26に移動された後、所与のタイプの粒子2は、主チャンバ26から捕集チャンバ3(より厳密には放置エリア12であるが必須ではない)に選択的に(例えば誘電泳動によって)移動される。
【0084】
図17および18に示された実施形態は、図3および2に示した実施形態と実質的に同じであり、分離ユニット25がない(よって、とりわけ、主チャンバ26がない)ということだけが図3および2に示した実施形態とは異なっている。
【0085】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、システム1はマイクロ流体デバイスと、粒子を取り扱う(分離)するための装置を備えている。マイクロ流体デバイスは使い捨てタイプ(使用時に、被分析試料と接触する)であり、装置(こちらは代わりに再利用可能である)に挿入するように適合されていれば有利であるが必須ではない。特に、マイクロ流体デバイスおよび装置は、公報番号WO2010/106434およびWO2012/085884の特許出願に記載されている。
【0086】
本のさらなる態様により、マイクロ流体システム1による粒子回収方法が提供される。マイクロ流体システム1は、上記のマイクロ流体システム1と同じであれば有利であるが必須ではない。
【0087】
より厳密には、マイクロ流体システム1は、(少なくとも) 1つの捕集チャンバ3と、(少なくとも)1つの出口4と、(少なくとも)1つの入口5と、(少なくとも捕集チャンバ3で)少なくとも1つの粒子2′を(他の粒子2に相対して)(選択的に)移動させるように適合された(少なくとも)1つの移動アセンブリ6を備えているが、それは必須ではない。捕集チャンバ3、出口4および入口5は互いに流体接続されている。
【0088】
方法は、供給ステップを含み、供給ステップ中、流体の流れを生成するために入口5から出口4に流体(特に液体、さらにより具体的にはバッファ液、より厳密には水性バッファ液であるが必須ではない)が供給され(特に、実質的に連続的に)、また、供給ステップ中(および供給ステップの少なくとも一部と同時に)行われる移動ステップを含み、移動ステップ中に、(少なくとも捕集チャンバ3内で)(少なくとも)粒子2′を(他の粒子2に相対して)移動させるために、捕集チャンバ3内に配置された粒子2の群8の少なくとも1つの粒子2′に(選択的な)力が及ぼされる。
【0089】
特に、移動ステップ中に、(少なくとも)粒子2′を、粒子2′が放出エリア9に選択的に達するまで、群8の他の粒子2に相対して移動させるために、(少なくとも)粒子2′に力が及ぼされ、放出エリア9では、流体の流れによって発生したドラグ力は、所与の粒子2′を出口4のほうに移動させる程度である。
【0090】
より具体的には、移動ステップ中に、(少なくとも)粒子2′を実質的に不動状態から移動させるために、力が(少なくとも)粒子2′に及ぼされる。
【0091】
捕集チャンバ3が放置エリア12を備え、放置エリア12に、特に移動ステップ中(または少なくともその一部の間)に、(代替的にまたは付加的に、供給ステップの少なくとも一部の間に)、粒子2の群8が配置され、放置エリア12ではドラグ力が、粒子の群8の粒子2を出口4のほうに実質的に移動させるには不十分であれば有利であるが必須ではない。
【0092】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、移動ステップ中は、流体の流れによって生じるドラグ力は、群8(の少なくとも一部)を実質的に移動させるには不十分である。
【0093】
代替的にまたは付加的に、供給ステップ中は、流体の流れによって生じるドラグ力は、群8(の少なくとも一部)を実質的に移動させるのには不十分である。
【0094】
特に、移動ステップ中に、群8(の少なくとも一部)は実質的に不動に維持される。
【0095】
代替的にまたは付加的に, 供給ステップ中に、群8(の少なくとも一部)は実質的に不動に保持される。
【0096】
幾つかの非限定的な実施形態によれば, 移動ステップ中に、粒子2′を放出エリア9に移動させるために、選択的な力(他の粒子2に相対して)が(少なくとも)粒子2′に及ぼされる。より厳密には、選択的な力は、粒子2′を群8の他の粒子2に相対して選択的に移動させるために(少なくとも)粒子2′に及ぼされるが、それは必須ではない。
【0097】
移動ステップ中に、(少なくとも)粒子2′が、群8の他の粒子2に相対して独立して移動されれば有利であるが必須ではない。
【0098】
図8-10は、上記の方法の実験中に顕微鏡によって撮影された写真である。矢印ARは流体の流れの方向を示す。
【0099】
移動ステップが、それぞれ、(同じ供給ステップ中に)少なくとも1つのさらなる粒子2′に関して数回繰り返されれば有利であるが必須ではない。
【0100】
特に、移動アセンブリ6は、前記(選択的な)力を及ぼすように適合されている。
【0101】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、移動ステップは、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動、進行波、熱流、電気熱流によって生じる局所流体運動、電気流体力学的力によって生じる局所流体運動およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたシステムによって((選択的な)力を粒子2′に及ぼすことによって)実行される。
【0102】
幾つかの非限定的な事例において、システムは、誘電泳動、光学ピンセット、磁気泳動、音響泳動およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。特に、移動ステップは、粒子2′に(選択的な)力を直接及ぼす(特に、粒子2′に運動を伝える流体に力を及ぼさずに)ことによって実行される。
【0103】
移動ステップが誘電泳動によって実行されると有利であるが必須ではない。
【0104】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、粒子2′は、画像、免疫蛍光法、インピーダンス、寸法、幾何形状, 形態学的特徴およびそれらの組み合わせからなる群で確定的に選択され得る。
【0105】
特に、供給ステップ中に、流体は、連続的な流体の流れを生成するために入口5から出口4に供給される(より厳密には、実質的に連続的にであるがそれは必須ではない)。
【0106】
放出エリア9において、(選択的な)力がドラグ力よりも小さいと有利であるが必須ではない。
【0107】
純粋に例として、図6は、ドラグ力を生じさせる流れのライン(入口5から出口4への流体の移動による)を示していることに注目すべきである。
【0108】
放出エリア9が捕集チャンバ3内部に配置されていると有利であるが必須ではない。こうして、粒子2′は移動ステップ中により少ない距離を移動しなければない。
【0109】
幾つかの非限定的な実施形態によれば(特に、図1乃至4および6参照)、マイクロ流体システム1は、入口5と出口4の間に配置されて出口4と入口5の間の流体接続を確立する少なくとも1つの合流エリア13を備えている。
【0110】
図11および12で)、流体の流れが、合流エリア13で第1の速度を有し、合流エリア13の下流(合流エリア13と出口4の間)で第2の速度を有すると有利であるが必須ではない。第1の速度は第2の速度よりも小さい。
【0111】
特に、マイクロ流体システム1は、その一端に前記出口4が配置される出口チャネル19と、その一端に前記入口5が配置される入口チャネル20を備えている。供給ステップ中に、流体は、前記入口5から、入口チャネル20を通り、出口チャネル19を通って前記出口4へと順次供給される。
【0112】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、マイクロ流体システム1は、使用時に試料がマイクロ流体システム1内に挿入される入口24を備え、さらに、(主チャンバ26と)捕集チャンバ3を備えた分離ユニット25を備えている。これらの事例では、方法は、試料の少なくとも1つの画分が分離ユニット25に挿入される挿入ステップと、所与のタイプの粒子2が、試料のさらなる(異なるタイプの)粒子に相対して、実質的に選択的に(特に、主チャンバ26から)捕集チャンバ3へ(特に、放置エリア12へ)移動される少なくとも1つの選択ステップを含む。
【0113】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、方法は、供給ステップ中に供給された流体が、連続液滴DRを形成することによって出口4を介して流れる排出ステップと、各液滴DRの排出が検出される制御ステップと、第1の所与の液滴DR(粒子2′を含有する)が第1の容器17内に捕集される回収ステップも含む。
【0114】
特に、方法は、制御ステップ中の検出結果に応じて、第1の容器17と出口4が互いから遠ざかる方向に移動し、第2の容器17′と出口4が互いに近づく方向に移動するように容器17および17′と出口4の間に相対移動が生じる移動ステップと、第2の液滴DRが第2の容器17′内に捕集されるさらなる回収ステップも含む。
【0115】
幾つかの非限定的な実施形態(図7に示したような実施形態)によれば、移動ステップ中に容器17および17′(のみが)、検出器14および15による検出結果に応じて移動される。言い換えると、これらの事例では、制御ステップ中の検出結果に応じて、移動ステップ中に、第1の容器17は出口4から遠ざかる方向に移動し、第2の容器17′は出口4に近づく方向に移動する。
【0116】
代替的にまたは付加的に、移動されるのは出口4である。
【0117】
図15は、本発明の方法に従って実行される手順の特定且つ非限定的な実例のフローチャートを模式的に示す。
【0118】
手順が、捕集チャンバ3内で粒子2を選択的に移動させ(ステップA)、主チャンバ26を洗浄する(ステップB)ことを提供すると有利であるが必須ではない。特に、ステップB中に、入口24からさらなる流体(より厳密には液体であれば有利であるが必須ではなく、さらに、より厳密には、バッファ液であれば有利であるが必須ではない)が供給され、主チャンバ26を通過させられて、出口27(主チャンバ26の)を通って回収される。このさらなる流体は、上述の流体と同じであっても異なっていてもよい。幾つかの特定の事例では、さらなる流体は上述の流体と同じ組成を有している。
【0119】
この手順は、入口5から出口4への連続的な流体の流れを生成し(ステップC)、(ステップCと同時に)粒子2′を放出エリア9付近に移動させ(ステップD)、(少なくとも)1つの液滴DRの放出(滴下)を(検出器15によって)検出し(ステップE)、(ステップCと同時且つ、ステップE後またはステップEと同時に、特に、ステップE後に、より厳密には、ステップEの終了から数秒後、例えば、0.1秒~60秒後であるが必須ではなく)粒子2′を放出エリア9に移動させ(ステップF)、(ステップF後且つステップCと同時に)流体によって、所与の液滴DR内部に放出されるまで粒子2′をドラグし(ステップG)、(ステップGより前またはステップGと同時に)、正しい容器17を、出口4に(より厳密には、出口4の下であるが必須ではなく)位置決めする(ステップH)ことを提供する。この時点で、別の粒子2′の回収のためにステップD~Hが繰り返され得る。
【0120】
手順は、第1の回収サイクルにおいて、流体を、粒子2′なしで入口5から出口4へ(通路を洗浄するために)流す(出口4から容器17′に滴下する少なくとも1つの空の液滴DRを回収する)ことを提供(プライミングステップ)すれば有利であるが必須ではない。特に、空の液滴/複数の液滴DRは廃棄される。
【0121】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、(少なくとも)捕集チャンバ3と出口4の間を洗浄するために、各ステップCの前にプライミングステップが繰り返される。
【0122】
幾つかの実施形態によれば(付加的にまたは代替的に)、方法は、供給ステップ中に供給された流体が、連続液滴DRを形成して出口4を介して流れる排出ステップと、粒子2′を含有する所与の液滴DRが、(容器17内の)他の液滴DRとは別個に捕集される回収ステップを含む。
【0123】
方法が、捕集チャンバ3の下流での粒子2′の、出口4のほうへの通過が検出される検出ステップを含めば有利であるが必須ではない。
【0124】
特に、所与の液滴DRは、検出ステップ中の検出結果に応じて識別される。より厳密には、所与の液滴DRは、捕集チャンバ3の下流での粒子2′の通過が何時検出されたかに基づいて識別されるが、それは必須ではない。言い換えると、所与の液滴DRを形成する流体の部分は、粒子2′が存在する液滴DRとして識別される。
【0125】
排出ステップ中に、流体の流れによって生じるドラグ力がさらなる所与の粒子2′を出口4のほうに移動させれば有利であるが必須ではない。特に、排出ステップ中に、さらなる粒子2′は(合流エリア13内に、または)出口チャネル19に沿って配置される。
【0126】
幾つかの非限定的実施形態によれば、方法は、上述の少なくとも1つの検出ステップと、少なくとも1つの制御ステップを両方含む。
【0127】
液滴DRがそれぞれ1~2μLであれば有利であるが必須ではない。
【0128】
幾つかの非限定的な実施形態によれば、検出ステップ中に、粒子2′は光学(例えば、画像、免疫蛍光法)、インピーダンスおよびそれらの組み合わせからなる群から確定的に選択される。
【0129】
特に、所与の液滴DRが、他の液滴DRが入っていない容器17に捕集される。幾つかの事例では、上記のステップは数回繰り返される。これらの事例では、幾つかの実施形態によれば、それぞれの粒子2′を各々が含有する幾つかの所与の液滴DRを同じ容器17内に捕集することが可能である。代替的に、粒子2′を含有する各所与の液滴DRを、それぞれの容器17(各所与の液滴DRに関して異なる)内に捕集することが可能である。粒子を含有しない液滴DRは、容器17とは異なる1つ以上の容器17′に捕集される。
【0130】
方法が制御ステップも含めば有利であるが必須ではなく、制御ステップ中に各液滴の排出が検出される(DR)。こうすれば、回収ステップがより厳密に行われ得る。
【0131】
図16は、本発明の方法に従って実行される手順の特定且つ非限定的な例のフローチャートを模式的に示す。
【0132】
この手順が、上記のステップAおよびBを実行することを提供すれば有利であるが必須ではない。
【0133】
この手順は、入口5から出口4への連続的な流体の流れを生成し(ステップC´)、(ステップC´と同時に)粒子2′を放出エリア9付近に移動させ(ステップD´)、(少なくとも)1つの液滴DRの放出(滴下)を(検出器15によって)検出し(ステップE´)、(ステップC´と同時且つステップE´後またはステップE´と同時に、特に、ステップE´後に、より厳密には、ステップE´の終了から数秒後、例えば、0.1秒~60秒後であるが必須ではなく)粒子2′を放出エリア9に移動させ(ステップF´)、(ステップC´と同時且つステップF′の後に)流体によって、所与の液滴DR内部に放出されるまで粒子2′をドラグし(ステップG´)、出口4から滴下する液滴が、粒子2′を含有しているかどうかを、(検出器14によって、また特に検出器15によって検出されたデータに基づいて)決定する(ステップEV)ことを含むが、それは必須ではない。
【0134】
ステップEVの結果が陽性であれば、手順は、(ステップG´より前またはステップG´と同時に)、正しい容器17を、出口4に(より厳密には、出口4の下であるが必須ではなく)位置決めして、粒子2´を含有する所与の液滴DRを容器17が受容できるようにし(ステップH´)、液滴DRの放出(滴下)を(検出器15によって)検出する(ステップE′)ことを提供する。この時点で、1つ以上の他の粒子2′の回収のためにステップD´、E´、F´、G´およびEV(さらに任意でH´)が繰り返されれば有利であるが必須ではない。
【0135】
ステップEVの結果が陰性であれば、手順は、(ステップG´より前またはステップG´と同時に)、正しい容器17´を、出口4に(より厳密には、出口4の下であるが必須ではない)位置決めして、粒子2´を含有しない液滴DRを容器17´が受容できるようにする(ステップH″)ことを提供する。手順は、液滴DRの放出(滴下)を(検出器15によって)検出する(ステップE″)ことを提供する。この時点で、手順は、新たなステップEVで継続する。
【0136】
本発明に係る方法およびシステムにより、技術水準と比べて種々の利点を得ることが可能となる。なかでも、例えば、以下が挙げられる:異なる粒子間での改善された分離を得る可能性、幾つかの所与の粒子を(より)確実な方式で(または個々にでも)単離する可能性、粒子を(個別にも)迅速に回収して損傷の危険を低減する可能性。
【0137】
他の形で明記されない限り、本明細書で引用した参考文献(記事、書籍、特許出願等)は、その全体が本明細書に組み込まれると見なされる。特に、言及した参考文献は、参照により本明細書に援用される。
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