(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-02
(45)【発行日】2023-02-10
(54)【発明の名称】測量用サンプリング点の計画方法、装置、制御端末及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01C 11/06 20060101AFI20230203BHJP
【FI】
G01C11/06
(21)【出願番号】P 2021527151
(86)(22)【出願日】2018-11-21
(86)【国際出願番号】 CN2018116658
(87)【国際公開番号】W WO2020103021
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】230115200
【氏名又は名称】幸谷 泰造
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 鵬
(72)【発明者】
【氏名】金 暁会
【審査官】續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-139538(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106709983(CN,A)
【文献】特開2012-073202(JP,A)
【文献】特開2001-141454(JP,A)
【文献】特開2017-026577(JP,A)
【文献】特開2011-123008(JP,A)
【文献】特開2015-102352(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0362595(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測量用サンプリング点の計画方法であって、
組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得するステップと、
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップと、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するステップと、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するステップと、を含
み、
前記組み合わせ撮影点集合における撮影点には中心撮影点及び4つの周囲撮影点が含まれ、前記周囲撮影点は、前記中心撮影点を中心とする矩形の4つの頂点であり、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点での撮影によって取得される合成写真の形状は矩形である
ことを特徴とする測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項2】
前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて撮影される複数の写真の間には重複領域がある
ことを特徴とする請求項1に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項3】
前記測量領域において確定される複数の測量組み合わせ撮影領域の間には重複領域があり、
前記測量組み合わせ撮影領域は、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点で撮影された複数の写真が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成される撮影領域であり、
前記測量領域の測量情報は、各前記測量組み合わせ撮影領域が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成されるものである
ことを特徴とする請求項1に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項4】
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップは、
前記測量領域において1つの位置決め点を選択するステップと、
前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて、前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップと、
前記測量組み合わせ撮影領域が前記測量領域の全域をカバーできない場合、前記測量領域をカバーできるすべての測量組み合わせ撮影領域が確定されるまでに、前記測量領域において新たな位置決め点を選択し、前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップに戻って繰り返して再実行するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項5】
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するステップは、
前記組み合わせ撮影点集合における中心撮影点を前記測量組み合わせ撮影領域の領域中点にマッピングし、前記領域中点を1つの撮影位置点として確定するステップと、
前記組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と前記中心撮影点との間のプリセットの相対位置関係に基づいて、各前記周囲撮影点のそれぞれを前記測量組み合わせ撮影領域にマッピングして、形成される複数のマッピング点を前記撮影位置点とするステップと、を含む
ことを特徴とする請求項
1に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項6】
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップと、
前記ヒューマンマシンインタラクションインターフェースで現在表示されている地図データから、前記画面選択領域に対応する地理位置領域を取得して前記測量領域情報とするステップと、を更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項7】
ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップは、
前記ユーザによるタッチ操作がワンタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザによりタッチされた少なくとも3つの点の連結線により囲まれた閉鎖領域を前記画面選択領域として確定するステップ、及び/又は、
前記ユーザによるタッチ操作が枠を描くタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザのタッチによって生成された枠を前記画面選択領域として確定するステップ、を含む
ことを特徴とする請求項
6に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項8】
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップであって、前記撮影パラメータは所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を含み、いずれの撮影点も1つの単一写真撮影領域に対応するステップと、
予め設定された写真重複度及び前記単一写真撮影領域に基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係、及び、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を確定するステップと、を更に含み、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するステップは、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するステップ、を含む
ことを特徴とする請求項1ないし
7のいずれか1項に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項9】
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
前記撮影デバイスのフレームの大きさ及び前記撮影デバイスのピクセル幅に基づいて、単一写真サイズを確定するステップと、
2次元座標系を構築し、前記2次元座標系において目標点を選択して中心撮影点として確定するステップと、
前記中心撮影点及び前記単一写真サイズに基づいて、前記2次元座標系において中心写真を生成するステップと、
前記中心写真の左上端、左下端、右上端及び右下端において、前記中心写真に対して前記写真重複度を満たす4つの周囲写真をそれぞれ生成するステップと、
前記単一写真サイズと前記単一写真撮影領域との間のマッピング関係に基づいて、各前記周囲写真に対応する周囲撮影点の、前記2次元座標系における座標値を確定するステップと、
前記中心撮影点及び各前記周囲撮影点の前記2次元座標系における座標値に基づいて、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係を確定するステップと、を更に含む
ことを特徴とする請求項
8に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項10】
測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップの前に、
前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのレンズ焦点距離及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さを算出するステップ、を更に含む
ことを特徴とする請求項
8に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項11】
測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップは、
前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのフレーム領域及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を算出するステップ、を含む
ことを特徴とする請求項
8に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項12】
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するステップの後に、
各前記測量用サンプリング点を前記測量用航空機に送信することによって、前記測量用航空機が前記飛行高さで飛行して各前記測量用サンプリング点に到着する際に撮影して前記測量領域に対応する測量写真集合を取得するようにするステップ、を更に含み、
前記測量写真集合における各写真は、前記測量領域に対応する測量画像の合成に用いられる
ことを特徴とする請求項
8に記載の測量用サンプリング点の計画方法。
【請求項13】
測量用サンプリング点の計画装置であって、
組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得するように構成される組み合わせ撮影領域取得モジュールと、
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するように構成される測量組み合わせ撮影領域確定モジュールと、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するように構成される撮影位置点確定モジュールと、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するように構成される測量用サンプリング点確定モジュールと、を備え
、
前記組み合わせ撮影点集合における撮影点には中心撮影点及び4つの周囲撮影点が含まれ、前記周囲撮影点は、前記中心撮影点を中心とする矩形の4つの頂点であり、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点での撮影によって取得される合成写真の形状は矩形である
ことを特徴とする測量用サンプリング点の計画装置。
【請求項14】
無人航空機を制御する制御端末であって、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶されているメモリ装置と、を備え、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサは請求項1ないし
12のいずれか1項に記載の測量用サンプリング点の計画方法を実現する
ことを特徴とする制御端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測量・マッピング(以下、測量と称する)の技術分野に関し、例えば、測量用サンプリング点の計画方法、装置、制御端末及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無人機は、高効率、柔軟性、低コストにより、測量マッピング、応急、災害救援に広く使用されている。無人機航空測量(航測と略称される)の技術は、従来の航空測量の作業時間、手間及びコストを大幅に削減でき、測量など分野で実用的な重要性がある。
【0003】
無人機による航空測量技術では、搭載された映像採集デバイスによって画像遠隔転送技術に基づいて空撮場所の現況が観測され、空撮映像のスティッチング技術によって空撮写真がスティッチングされて、空撮区域の全域映像が取得される。従来の無人機航測方法では、一般的に、写真を撮る際、平行線に沿って測量区域の全域を走査しながら測量を実行しているため、スティッチングを確実に成功するためには、連続な2枚の写真は、互いに、ある程度のオーバーラップが必要である。1枚の写真は、後続のスティッチングが正確に行われることを確保するために、横方向及び縦方向における他のいずれの写真と互いにも、ある程度のオーバーラップが必要である。一般的に、後続の正確なスティッチングを確保するために、重複度(オーバーラップの度合)は50%より高く設定される。
【0004】
発明者は本発明を実現する過程において、従来技術には以下のような欠陥が存在することを発見した。まず、従来の無人機による航測方法はいずれも、大面積の土地領域を空撮区域として測量を行っており、測量過程中に複数枚の重複度の高い写真を撮影する。無人機により撮影されたこのような写真をスティッチングするためには、長い時間がかかって効率が悪い。また、無人機により取得された写真をサーバにアップロードしてからスティッチング処理を行う場合、データのアップロード及び処理にかかる時間がもっと長くなってしまう。さらに、従来の無人機による航測方法が小さい土地領域の測量に適用される場合、操作が複雑になるだけでなく、処理時間も長く、ハードウェアにかかるコストも高くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、測量の効率化やコストの低減が実現できる測量用サンプリング点の計画方法、装置、制御端末及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は測量用サンプリング点の計画方法を提供し、当該計画方法は、
組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得するステップと、
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップと、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するステップと、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するステップと、を含む。
【0007】
選択的に、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて撮影される複数の写真の間には重複領域がある。
【0008】
選択的に、前記測量領域において確定される複数の測量組み合わせ撮影領域の間には重複領域がある。
【0009】
ここで、前記測量組み合わせ撮影領域は、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点で撮影された複数の写真が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成される撮影領域である。前記測量領域の測量情報は、各前記測量組み合わせ撮影領域が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成されるものである。
【0010】
選択的に、前記組み合わせ撮影点集合における撮影点には中心撮影点及び4つの周囲撮影点が含まれ、前記周囲撮影点は、前記中心撮影点を中心とする矩形の4つの頂点である。
【0011】
ここで、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点での撮影によって取得される合成写真の形状は矩形である。
【0012】
選択的に、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップは、
前記測量領域において1つの位置決め点を選択するステップと、
前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて、前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップと、
前記測量組み合わせ撮影領域が前記測量領域の全域をカバーできない場合、前記測量領域をカバーできるすべての測量組み合わせ撮影領域が確定されるまでに、前記測量領域において新たな位置決め点を選択し、前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップに戻って繰り返して再実行するステップと、を含む。
【0013】
選択的に、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するステップは、
前記組み合わせ撮影点集合における中心撮影点を前記測量組み合わせ撮影領域の領域中点にマッピングし、前記領域中点を1つの撮影位置点として確定するステップと、
前記組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と前記中心撮影点との間のプリセットの相対位置関係に基づいて各前記周囲撮影点のそれぞれを前記測量組み合わせ撮影領域にマッピングして、形成される複数のマッピング点を前記撮影位置点とするステップと、を含む。
【0014】
選択的に、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップと、
前記ヒューマンマシンインタラクションインターフェースで現在表示されている地図データから、前記画面選択領域に対応する地理位置領域を取得して前記測量領域情報とするステップと、を更に含む。
【0015】
選択的に、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップは、
前記ユーザによるタッチ操作がワンタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザによりタッチされた少なくとも3つの点の連結線により囲まれる閉鎖領域を前記画面選択領域として確定するステップ、及び/又は、
前記ユーザによるタッチ操作が枠を描くタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザのタッチによって生成された枠を前記画面選択領域として確定するステップ、を含む。
【0016】
選択的に、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップであって、前記撮影パラメータは所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を含み、いずれの撮影点も1つの単一写真撮影領域に対応するステップと、
予め設定された写真重複度及び前記単一写真撮影領域に基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係、及び、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を確定するステップと、を更に含み、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するステップは、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するステップ、を含む。
【0017】
選択的に、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
前記撮影デバイスのフレームの大きさ及び前記撮影デバイスのピクセル幅に基づいて、単一写真サイズを確定するステップと、
2次元座標系を構築し、前記2次元座標系において目標点を選択して中心撮影点として確定するステップと、
前記中心撮影点及び前記単一写真サイズに基づいて、前記2次元座標系において中心写真を生成するステップと、
前記中心写真の左上端、左下端、右上端及び右下端において、前記中心写真に対して前記写真重複度を満たす4つの周囲写真をそれぞれ生成するステップと、
前記単一写真サイズと前記単一写真撮影領域との間のマッピング関係に基づいて、各前記周囲写真に対応する周囲撮影点の、前記2次元座標系における座標値を確定するステップと、
前記中心撮影点及び各前記周囲撮影点の前記2次元座標系における座標値に基づいて、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係を確定するステップと、を更に含む。
【0018】
選択的に、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップの前に、
前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのレンズ焦点距離及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さを算出するステップと、を更に含む。
【0019】
選択的に、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップは、
前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのフレーム領域及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を算出するステップ、を含む。
【0020】
選択的に、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するステップの後に、
各前記測量用サンプリング点を前記測量用航空機に送信することによって、前記測量用航空機が前記飛行高さで飛行して各前記測量用サンプリング点に到着する際に撮影して前記測量領域に対応する測量写真集合を取得するようにするステップ、を更に含み、
前記測量写真集合における各写真は、前記測量領域に対応する測量画像の合成に用いられる。
【0021】
本発明の実施例は、測量用サンプリング点の計画装置を更に提供する。当該計画装置は、
組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得するように構成される組み合わせ撮影領域取得モジュールと、
前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するように構成される測量組み合わせ撮影領域確定モジュールと、
前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するように構成される撮影位置点確定モジュールと、
前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するように構成される測量用サンプリング点確定モジュールと、を備える。
【0022】
本発明の実施例は、無人航空機を制御する制御端末を更に提供する。前記制御端末は、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶されるように構成されるメモリ装置と、を備え、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサは本発明のいずれかの実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を実現する。
本発明の実施例はコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本発明のいずれかの実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1a】本発明の第1実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を示すフローチャートである。
【
図1b】本発明の第1実施例に係る組み合わせ撮影点集合における各撮影点の位置分布を示す模式図である。
【
図2a】本発明の第2実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を示すフローチャートである。
【
図2b】本発明の第2実施例に係る各撮影位置点の分布を示す模式図である。
【
図3】本発明の第3実施例に係る測量用サンプリング点の計画装置の模式図である。
【
図4】本発明の第
4実施例に係る無人航空機を制御する制御端末の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明について詳しく説明する。本発明に記載の実施形態は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0025】
説明の便宜上、図面にはすべての内容ではなく本発明に関わる部分のみを示している。例示的な実施例を更に詳しく説明する前に、留意すべき点は、一部の例示的な実施例はフローチャートの形で記載された処理又は方法として説明される。また、フローチャートにおいては各操作(又はステップ)が順番に従う処理として説明されているが、実際にはそのうちの多数の操作は並行で、連動で、又は同時に行われることができる。さらに、各操作の順番は変更されることができる。該当する操作が完了した時、前記処理は終了されてもよく、図面に示されていない他のステップを更に含んでもよい。前記処理は、方法、関数、プロセス、サブルーチン、サブプログラム等に対応することができる。
【0026】
第1実施例
図1aは、本発明の第1実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を示すフローチャートである。本実施例は、測量領域における各測量用サンプリング点を効率的に取得するために適用されることができ、当該方法は測量用サンプリング点の計画装置により実行されることができる。当該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの態様で実現されることができ、一般に制御デバイス(例えば、無人機のリモコン)に集積されて空撮を担当する測量無人機と協同で使用されることができる。
図1aに示すように、当該方法は、以下の操作を含む。
【0027】
ステップ110において、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得する。
【0028】
ここで、組み合わせ撮影点集合は、予め設定された分布規則に従って事前に設置された撮影点の集合であってもよい。当該集合には複数の撮影点が含まれることができ、且つ、任意の2つの撮影点の間には相対方向関係及び相対距離関係を有してもよい。例えば、組み合わせ撮影点集合は、矩形の中心及び4つの頂点にそれぞれ位置する5つの撮影点を含む。その中、各頂点と中心点との間の相対距離は100mである。又は、例えば、各頂点は東、南、西、北の4つの方向に位置する。組み合わせ撮影領域は、組み合わせ撮影点集合における各撮影点に従う撮影によって取得された写真が合成されて形成される領域であってもよい。つまり、組み合わせ撮影領域は、組み合わせ撮影点集合により捕獲可能な撮影領域の全域であってもよい。
【0029】
言い換えると、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間の相対位置関係は決まっているが、実際の地理位置情報との対応関係が構築されていないため、実際の測量領域に直接マッピングされることができない。これに対して、組み合わせ撮影点集合における1つの撮影点に実際の地理位置情報を与えれば、当該組み合わせ撮影点集合における撮影点全体の地理位置情報をすべて確定することができる。
【0030】
本発明の実施例では、測量用航空機の測量用サンプリング点を確定する前に、まずは組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得する。よって、測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点を、組み合わせ撮影領域に基づいて確定することができる。なお、測量用航空機は、無人機などのような、任意の航空測量用のデバイスであってもよい。
【0031】
本発明の1つの選択可能な実施例では、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて撮影される複数の写真の間には重複領域がある。
【0032】
本発明の実施例では、測量用航空機によって取得される写真がスティッチングされることによって完全な測量領域の画像を形成可能にするために、選択的に、測量用航空機が組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて撮影する複数の写真の間には重複領域を有する必要がある。対応するように、組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて複数の写真を撮影した後、複数の写真を組み合わせ、及び/又は、スティッチングすることによって、1つの完全な組み合わせ領域を形成することができる。当該組み合わせ領域は、測量領域の全域をカバーしてもよく、測量領域の一部のみをカバーしてもよく、本実施例はこれに限定しない。本発明の実施例においては、複数の写真の間に重複領域を有するが、必ずしも連続する2枚の写真の間に重複領域を有するように要求しない。
【0033】
図1bは、本発明の第1実施例に係る組み合わせ撮影点集合における各撮影点の位置分布を示す模式図である。本発明の1つの選択可能な実施例では、
図1bに示すように、前記組み合わせ撮影点集合における撮影点は中心撮影点及び4つの周囲撮影点を含み、前記周囲撮影点は、前記中心撮影点を中心とする矩形の4つの頂点である。ここで、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点で撮影された写真の合成写真の形状は矩形である。
【0034】
本発明の実施例では、選択的に、
図1bに示すように、組み合わせ撮影点集合は5つの撮影点を含み、それぞれが中心撮影点及び4つの周囲撮影点である。ここで、中心撮影点は1つの矩形の中心であってもよく、それに対応するように、周囲撮影点は中心撮影点に対応する矩形の4つの頂点であってもよい。各撮影点の間には一定の位置関係があり、当該位置関係の設定は一定の条件、すなわち、各撮影点に基づいて確定された撮影位置点で撮影される各写真が組み合わせられると1つの完全な矩形写真が得られること、を満たす必要がある。ここで、組み合わせる工程はすなわち、重複画像によって各写真を重ね合わせることである。他の実施例では、デフォルトのマッピングが完了した後、各補助撮影点は、ユーザの操作によって参照撮影位置点を中心として回転するか、又はユーザのスライド操作などによって移動することができる。
【0035】
関連技術では、測量領域に対応する測量点を形成する際に、平行線に沿って測量領域の全域を走査する方式で移動しながら測量を実行しているため、1つの測量点で撮影された写真は、水平方向及び垂直方向で隣接するすべての他の撮影点で撮影された写真との間に、予め設定された重複度を有しなければならない。こうすると、1枚の測量写真に含まれている他の測量写真と相違する情報の量がわずかであるため、1つの測量領域を測量するためには大量の写真を撮影しなければならなく、さらにその後に行われる写真の組み合わせ及びスティッチングにかかる作業量及び時間も膨大になってしまう。一方、本実施例では、選択された組み合わせ撮影点集合のうちの5つの撮影点が1つの中心撮影点及び4つの周囲撮影点であり、各周囲撮影点は中心撮影点に対して上記重複度(例えば、60%或いは70%など)を満たせばよく、周囲撮影点同士の間ではこのような高い重複度を満たす必要がない。よって、所定サイズの1つの測量領域を測量するために撮影必要な測量写真の総数量を大幅に低減することができ、したがって後工程において写真を組み合わせ又はスティッチングするためにかかる時間及びハードウェアコストを削減することができる。特に、本発明の実施例に係る案を小さい土地領域に適用する場合、例えば、1つの組み合わせ撮影点集合のうちの各撮影点で撮影された複数枚の写真を組み合わせ又はスティッチングすることによって1つの土地領域の全域をカバーできる場合、従来技術による平行線に沿って全域を走査して測量を行う方式に比べて、本発明の実施例に係る案は、測量点の数及び後で行われるスティッチング作業の困難さに関する面では、はるかに優れている。
【0036】
ステップ120において、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定する。
【0037】
ここで、測量領域は、明確な経緯度範囲を有する領域であり、任意の形状及び任意の大きさを有してもよく、本発明の実施例は測量領域の形状及び大きさについて限定しない。測量領域情報は測量領域の関連情報であってもよく、例えば、測量領域の領域形状や大きさなどであってもよい。測量組み合わせ撮影領域は、組み合わせ撮影領域と大きさが同じ撮影領域であってもよく、1つの測量組み合わせ撮影領域は1つの実際の撮影範囲に対応する。すなわち、測量組み合わせ撮影領域には、領域の大きさ及び領域の地理位置情報という2つの重要情報が含まれる。
【0038】
本発明の実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域が確定された後、組み合わせ撮影領域及び測量領域の大きさなどの情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定することができる。測量組み合わせ撮影領域が1つである場合、測量領域の全域は測量組み合わせ撮影領域によりカバーされることができ、測量組み合わせ撮影領域が複数である場合、測量領域の全域は複数の測量組み合わせ撮影領域が合成されたものによりカバーされることができる。一例として、組み合わせ撮影領域が10m×10mの正方形であり、測量領域が10m×20mの矩形である場合、測量領域の全域をカバーするためには少なくとも2つの測量組み合わせ撮影領域が必要となる。
【0039】
本発明の1つの選択可能な実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップと、前記ヒューマンマシンインタラクションインターフェースに現在表示されている地図データから、前記画面選択領域に対応する地理位置領域を取得して前記測量領域情報とするステップと、を更に含むことができる。
【0040】
ここで、画面選択領域は、測量用航空機の制御端末のヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作によって形成された領域であってもよく、任意の形状及び大きさ(画面のサイズを超えない)の領域であってもよく、本発明の実施例は画面選択領域の形状及び大きさについて限定しない。
【0041】
本発明の実施例では、測量領域は、測量用航空機を制御するユーザによってリアルタイムで指定されて生成されることができる。例えば、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、タッチ操作にマッチする画面選択領域を取得してから、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースで現在表示されている地図データに基づいて画面選択領域に対応する地理位置領域を確定して、確定された地理位置領域を測量領域情報として確定する。
【0042】
本発明の1つの選択可能な実施例では、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するステップは、前記ユーザによるタッチ操作がワンタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザによりタッチされた3つの点の連結線により囲まれた閉鎖領域を前記画面選択領域として確定するステップ、及び/又は、前記ユーザによるタッチ操作が枠を描くタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザのタッチによって生成された枠を前記画面選択領域として確定するステップ、を含むことができる。
【0043】
選択的に、検出された、ユーザによるワンタッチ操作によって形成された閉鎖領域を、タッチ操作に対応する画面選択領域として確定することができる。例えば、ユーザによりタッチされた少なくとも3つの点の連結線により囲まれた閉鎖領域を画面選択領域をとして確定する。又は、検出された、ユーザによる枠を描くタッチ操作によって生成された枠を、画面選択領域として確定してもよい。
【0044】
本発明の1つの選択可能な実施例では、前記測量領域において確定される複数の測量組み合わせ撮影領域の間には重複領域がある。ここで、前記測量組み合わせ撮影領域は、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点で撮影された複数の写真が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成される撮影領域である。前記測量領域の測量情報は、各前記測量組み合わせ撮影領域が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成されるものである。
【0045】
ここで、測量組み合わせ撮影領域は、組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点で撮影された複数の写真が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成される撮影領域であってもよい。すなわち、測量組み合わせ撮影領域は組み合わせ撮影領域に一致する。ただし、組み合わせ撮影領域と測量領域との間の対応関係が確立されていない。測量組み合わせ撮影領域は、測量領域が分割されて形成された互いに独立な撮影領域であり、当該撮影領域の形状及び大きさは組み合わせ撮影領域と同一であってもよい。測量組み合わせ撮影領域の間の重複領域は実際のニーズに応じて設定されることができ、例えば、重複領域は測量組み合わせ撮影領域の30%や50%などを占めることができる。本発明の実施例は測量組み合わせ撮影領域の間の重複領域の関連数値について限定しない。
【0046】
測量用航空機により取得された各写真が重複部分によって合成されて1つの完全な画像を構成可能にするために、測量領域において確定される複数の測量組み合わせ撮影領域の間には重複領域を有する必要がある。選択的に、各測量組み合わせ撮影領域が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって測量領域の測量情報を形成可能にするためには、いずれの隣接する2つの測量組み合わせ撮影領域にも重複領域を有するようにしてもよい。
【0047】
ステップ130において、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定する。
【0048】
ここで、撮影位置点は、測量領域における1つの位置点であってもよく、対応する地理位置座標を有する。
【0049】
本発明の実施例では、撮影位置点は、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて確定されることができる。
【0050】
ステップ140において、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定する。
【0051】
対応するように、各撮影位置点を取得した後、撮影位置点を、測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点とすることができる。測量用航空機は、各測量用サンプリング点に従って空撮を実行し、対応する制御端末又は地面端末に取得した写真を送信することができる。したがって制御端末は、取得された写真に基づいて合成を行って、最終的な測量画像を取得することができる。又は、本発明の実施例に係る技術案によって測量写真の撮影数が大幅に低減可能であるため、測量用航空機は複数の写真に対する合成をローカルで実現することができる。
【0052】
本発明の実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得し、組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定し、さらに組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定し、複数の撮影位置点を、測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定することによって、測量用サンプリング点を計画するための新しい方法を提供し、従来の平行線に沿って移動する計画方式の代わり、組み合わせ撮影点集合のうちの複数の測量点に基づく全域計画方法を採用することによって、従来の無人機航測方法にあるコストが高く且つ測量効率が低い課題を解決し、測量コストを低減するとともに測量効率を向上させる技術的効果を実現することができる。
【0053】
第2実施例
図2aは、本発明の第2実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を示すフローチャートである。本実施例は、前述の実施例を基礎としてより詳しい形態を開示する。本実施例は、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定すること、及び、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定すること、の実施形態を提供する。
図2aに示すように、本実施例に係る方法は以下の内容を含むことができる。
【0054】
ステップ210において、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得する。
【0055】
ステップ220において、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定する。
【0056】
本発明の1つの選択可能な実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータ(前記撮影パラメータは所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を含み、いずれの撮影点も1つの単一写真撮影領域に対応している)を取得するステップと、予め設定された写真重複度及び前記単一写真撮影領域に基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係、及び、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を確定するステップと、を更に含むことができる。
【0057】
なお、単一写真撮影領域とは、1枚の写真により捕獲可能な実際の測量領域である。写真重複度は、実際のニーズに応じて設定された重複度であってもよく、例えば50%、60%又は70%などであってもよい。本発明の実施例は写真重複度の数値について限定しないが、写真重複度は、各写真が重複部分によって合成される際に1つの完全な矩形を形成可能にする必要がある。
【0058】
本発明の実施例では、測量土地領域の各測量用サンプリング点を計画する前に、まずは測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得し、すなわち、所定の飛行高さでの測量用航空機の単一写真撮影領域を取得する。なお、測量用航空機の単一写真撮影領域により捕獲可能な測量領域の大きさは飛行高さによって変わる。所定の飛行高さでの測量用航空機の単一写真撮影領域が確定された後、予め設定された写真重複度及び単一写真撮影領域の大きさに基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係、及び、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を確定することができる。組み合わせ撮影点集合において、いずれの撮影点も1つの単一写真撮影領域に対応しており、例えば、撮影点が単一写真撮影領域の中点又は1つの頂点である。
【0059】
本発明の1つの選択可能な実施例では、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップは、前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのフレーム領域及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を算出するステップを含むことができる。
【0060】
本発明の実施例においては、さらに、撮影デバイスのピクセル幅、撮影デバイスのフレームの大きさ及び地上解像度に基づいて、所定の飛行高さでの測量用無人機の単一写真撮影領域を算出することができる。選択的に、単一写真撮影領域=地上解像度×フレームの大きさ、また、地上解像度=飛行高さ×ピクセル幅/レンズ焦点距離となる。
【0061】
すなわち、単一写真撮影長=地上解像度×フレーム長、単一写真撮影幅=地上解像度×フレーム幅となる。例えば、フレームの大きさが3456×4608であり、地上解像度が0.05mである場合、単一写真撮影領域は172.8m×230.4mとなる。
【0062】
本発明の1つの選択可能な実施例では、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得するステップの前に、前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのレンズ焦点距離及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さを算出するステップを更に含むことができる。
【0063】
なお、測量用航空機の撮影デバイス(例えば、カメラ)の撮影パラメータが一定である場合、測量用航空機の飛行高さは地上解像度に直接関連する。それに、地上解像度は単一写真により捕獲可能な測量領域の面積を直接決める。そのため、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータを取得する前に、まずは測量用航空機の所定の飛行高さを確定する必要がある。ここで、撮影デバイスのピクセル幅、撮影デバイスのレンズ焦点距離及び地上解像度に基づいて、測量用航空機の所定の飛行高さを算出することができる。選択的に、地上解像度=飛行高さ×ピクセル幅/レンズ焦点距離によって、飛行高さ=地上解像度×レンズ焦点距離/ピクセル幅を導出することができ、ここで、ピクセル幅=撮影デバイスのセンサ幅/フレーム幅である。
【0064】
本発明の1つの選択可能な実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するステップの前に、
前記撮影デバイスのフレームの大きさ及び前記撮影デバイスのピクセル幅に基づいて、単一写真サイズを確定するステップと、
2次元座標系を構築し、前記2次元座標系において目標点を選択して中心撮影点として確定するステップと、
前記中心撮影点及び前記単一写真サイズに基づいて、前記2次元座標系において中心写真を生成するステップと、
前記中心写真の左上端、左下端、右上端及び右下端において、前記中心写真に対して前記写真重複度を満たす4つの周囲写真をそれぞれ生成するステップと、
前記単一写真サイズと前記単一写真撮影領域との間のマッピング関係に基づいて、各前記周囲写真に対応する周囲撮影点の、前記2次元座標系における座標値を確定するステップと、
前記中心撮影点及び各前記周囲撮影点の前記2次元座標系における座標値に基づいて、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係を確定するステップと、を更に含むことができる。
【0065】
ここで、目標点は2次元座標系における任意の1つの点であってもよく、例えば、目標点は2次元座標系の原点であってもよい。
【0066】
選択的に、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係を確定するとき、まずは撮影デバイスのフレームの大きさ及び撮影デバイスのピクセル幅に基づいて単一写真サイズを確定することができる。ここで、単一写真サイズ=フレームの大きさ×ピクセル幅(すなわち、単一写真長さ=フレーム長さ×ピクセル幅、単一写真幅=フレーム幅×ピクセル幅)となる。次に、2次元座標系において1つの目標点を、組み合わせ撮影点集合の中心撮影点として選択する。さらに、中心撮影点及び単一写真サイズに基づいて、2次元座標系において中心写真を生成する。例えば、中心撮影点を中心写真の中点として、単一写真サイズに基づいて、対応する中心写真を生成する。その後、中心写真の左上端、左下端、右上端及び右下端の4つの方位において、単一写真サイズ及び写真重複度に基づいて、中心写真に対応する4つの周囲写真をそれぞれ生成する。中心写真及びそれに対応する4つの周囲写真は、いずれも実際の撮影によって取得された写真ではなく、単一写真と同一の大きさ及び形状を有する矩形領域である。中心写真及びそれに対応する4つの周囲写真を取得した後、単一写真サイズと単一写真撮影領域との間のマッピング関係に基づいて、各周囲写真に対応する周囲撮影点の、2次元座標系における座標値を確定することができる。例えば、単一写真サイズが10cm×10cmであり、写真重複度が50%であり、左上端、左下端、右上端及び右下端に対応する周囲写真がそれぞれ左上端、左下端、右上端及び右下端の単一写真撮影領域に対応し、且つ、単一写真サイズと単一写真撮影領域とのマッピング関係が1:200である場合、単一写真撮影領域は20m×20mとなる。周囲写真の中点を各周囲撮影点とし、座標原点を中心撮影点とすると、各周囲撮影点の座標値はそれぞれ(-10,10)、(-10,-10)、(10,10)及び(10,-10)となり、単位はmである。さらに、各周囲撮影点に対応する座標値を取得した後、中心撮影点及び各周囲撮影点の2次元座標系における座標値に基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係を確定することができる。例えば、前述の例では、組み合わせ撮影点集合において、各頂点に位置する周囲撮影点の間の相対距離が20mであり、中心点にある中心撮影点と周囲撮影点との間の相対距離は10√2mである。
【0067】
対応するように、ステップ220は以下の操作を含むことができる。
【0068】
ステップ221において、前記測量領域において1つの位置決め点を選択する。
【0069】
ここで、位置決め点は測量領域における1つの位置点であってもよく、測量領域の中で測量組み合わせ撮影領域の位置を特定するために用いられる。
【0070】
本発明の実施例では、位置決め点は、実際のニーズに応じて測量領域において選択される1つの位置点であってもよく、例えば、測量領域の角の点又は中心点などであってもよい。
ステップ222において、前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて、前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定する。
【0071】
本発明の実施例では、まず、1つの位置決め点に基づいて、測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定することができる。例えば、測量領域が矩形である場合、測量領域の左上端の頂点を位置決め点として選択し、組み合わせ撮影領域の左上端の頂点と当該位置決め点とを重ね合わせることによって、測量領域において組み合わせ撮影領域に対応する1つの測量組み合わせ撮影領域を形成することができる。位置決め点及び組み合わせ撮影領域を用いて測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するときには、測量組み合わせ撮影領域が測量領域を最大限にカバーするように確保すべきである。
【0072】
ステップ223において、測量組み合わせ撮影領域が前記測量領域の全域をカバーできるか否かを判断し、「YES」の場合にステップ230を実行し、「NO」の場合にステップ224を実行する。
【0073】
対応するように、位置決め点及び組み合わせ撮影領域を用いて測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定した後、確定された測量組み合わせ撮影領域が測量領域の全域をカバーできるか否かを判断することができる。全域をカバーできる場合、他の測量組み合わせ撮影領域を更に確定する必要がない。
【0074】
ステップ224において、前記測量領域において新たな位置決め点を選択し、ステップ222に戻って再実行する。
【0075】
対応するように、1つの測量組み合わせ撮影領域のみで測量領域の全域をカバーできない場合、測量領域の全域をカバーできるすべての測量組み合わせ撮影領域が確定されるまでに、測量領域において新たな位置決め点を選択して、位置決め点及び組み合わせ撮影領域に基づいて測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップに戻って繰り返して再実行する。
【0076】
改めて新たな位置決め点を選択するときには、新たな位置決め点により確定される測量組み合わせ撮影領域と、隣接する測量組み合わせ撮影領域との間に重複領域を有するように、確保すべきである。
【0077】
ステップ230において、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定する。
【0078】
対応するように、ステップ230は以下の操作を含むことができる。
【0079】
ステップ231において、前記組み合わせ撮影点集合における中心撮影点を前記測量組み合わせ撮影領域の領域中点にマッピングし、前記領域中点を1つの撮影位置点として確定する。
【0080】
本発明の実施例では、1つの測量組み合わせ撮影領域は1つの組み合わせ撮影領域に対応しているため、撮影位置点を確定するときには、組み合わせ撮影領域に対応する組み合わせ撮影点集合における各撮影点を測量組み合わせ撮影領域にマッピングすることによって撮影位置点を取得することができる。選択的に、マッピングするとき、組み合わせ撮影点集合における中心撮影点を先に測量組み合わせ撮影領域の領域中点にマッピングして、測量組み合わせ撮影領域の領域中点を1つの撮影位置点とすることができる。
【0081】
ステップ232において、前記組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と前記中心撮影点との間のプリセットの相対位置関係に基づいて、各前記周囲撮影点のそれぞれを前記測量組み合わせ撮影領域にマッピングして、形成される複数のマッピング点を前記撮影位置点とする。
【0082】
さらに、測量組み合わせ撮影領域の領域中点を1つの撮影位置点として確定した後、組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と中心撮影点との間の相対位置関係に基づいて、各周囲撮影点をそれぞれ測量組み合わせ撮影領域にマッピングし、それによって形成される複数のマッピング点を撮影位置点とすることができる。
【0083】
図2bは、本発明の第2実施例に係る各撮影位置点の分布を示す模式図である。一例として、
図2bに示すように、2つの中心点10、20は、それぞれ、測量組み合わせ撮影領域の領域中点であり、対応するように、領域中点10と4つの周囲撮影位置点110とは同一の測量組み合わせ撮影領域に属し、領域中点20と4つの周囲撮影位置点210とは同一の測量組み合わせ撮影領域に属する。2つの測量組み合わせ撮影領域における領域中点と周囲撮影位置点との間の相対位置関係は、組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と中心撮影点の間のプリセットの相対位置関係に一致する。
【0084】
ステップ240において、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定する。
【0085】
本発明の1つの選択可能な実施例では、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するステップは、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するステップを含むことができる。
【0086】
なお、本発明の実施例では、所定の飛行高さでの測量用航空機の単一写真撮影領域が撮影及び写真合成の要件を満たすように確保するために、取得された複数の撮影位置点を、所定の飛行高さでの、測量用航空機に対応する測量用サンプリング点とすることができる。
【0087】
ステップ250において、各前記測量用サンプリング点を前記測量用航空機に送信することによって、前記測量用航空機が前記飛行高さで飛行して各前記測量用サンプリング点に到着する際に撮影して前記測量領域に対応する測量写真集合を取得するようにする。
【0088】
前記測量写真集合における各写真は、前記測量領域に対応する測量画像の合成に用いられる。
【0089】
対応するように、本発明の実施例では、制御端末は、取得した測量用サンプリング点を測量用航空機に送信することができ、測量用航空機は、所定の飛行高さに従って飛行して、各測量用サンプリング点に到着するたびに測量領域に対して撮影することによって、測量写真集合を取得することができる。測量写真集合における各写真は、測量領域に対応する測量画像を合成するために用いられることができる。
【0090】
以上の技術案では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定し、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定して、測量領域において測量用航空機により所定の飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定し、さらに測量用航空機を利用して、確定した測量用サンプリング点に基づいて測量領域に対応する測量写真集合を取得し、測量領域に対応する測量画像を合成することによって、従来の無人機航測方法にあるコストが高く且つ測量効率が悪い課題を解決し、測量コストを低減するとともに測量効率を向上させることを実現する。
【0091】
第3実施例
図3は、本発明の第3実施例に係る測量用サンプリング点の計画装置の模式図である。
図3に示すように、前記装置は、組み合わせ撮影領域取得モジュール310と、測量組み合わせ撮影領域確定モジュール320と、撮影位置点確定モジュール330と、測量用サンプリング点確定モジュール340とを備える。
【0092】
組み合わせ撮影領域取得モジュール310は、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得するように構成される。
【0093】
測量組み合わせ撮影領域確定モジュール320は、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて、測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定するように構成される。
【0094】
撮影位置点確定モジュール330は、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定するように構成される。
【0095】
測量用サンプリング点確定モジュール340は、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定するように構成される。
【0096】
本発明の実施例では、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得し、組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定し、さらに組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定し、複数の撮影位置点を、測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定することによって、測量用サンプリング点を計画するための新しい方法を提供し、従来の平行線に沿って移動する計画方式の代わり、組み合わせ撮影点集合のうちの複数の測量点に基づく全域計画方法を採用することによって、従来の無人機航測方法にあるコストが高く且つ測量効率が悪い課題を解決し、測量コストを低減するとともに測量効率を向上させるという技術的効果を実現する。
【0097】
選択的に、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点に基づいて撮影される複数の写真の間には重複領域がある。
【0098】
選択的に、前記測量領域において確定される複数の測量組み合わせ撮影領域の間には重複領域がある。ここで、前記測量組み合わせ撮影領域は、前記組み合わせ撮影点集合における複数の撮影点で撮影された複数の写真が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成される撮影領域である。前記測量領域の測量情報は、各前記測量組み合わせ撮影領域が組み合わせられ、及び/又は、スティッチングされることによって形成されるものである。
【0099】
選択的に、前記組み合わせ撮影点集合における撮影点は、中心撮影点及び4つの周囲撮影点を含む。前記周囲撮影点は、前記中心撮影点を中心とする矩形の4つの頂点である。ここで、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点での撮影によって取得される合成写真の形状は矩形である。
【0100】
選択的に、測量組み合わせ撮影領域確定モジュール320は、前記測量領域において1つの位置決め点を選択するように構成される位置決め点選択ユニットと、前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するように構成される第1測量組み合わせ撮影領域確定ユニットと、前記測量組み合わせ撮影領域が前記測量領域の全域をカバーできない場合、前記測量領域の全域をカバーできるすべての測量組み合わせ撮影領域が確定されるまでに、前記測量領域において新たな位置決め点を選択し、前記位置決め点及び前記組み合わせ撮影領域に基づいて前記測量領域において1つの測量組み合わせ撮影領域を確定するステップに戻って再実行するように構成される第2測量組み合わせ撮影領域確定ユニットと、を備える。
【0101】
選択的に、撮影位置点確定モジュール330は、前記組み合わせ撮影点集合における中心撮影点を前記測量組み合わせ撮影領域の領域中点にマッピングし、前記領域中点を1つの撮影位置点とするように構成される第1撮影位置点確定ユニットと、前記組み合わせ撮影点集合における各周囲撮影点と前記中心撮影点との間の相対位置関係に基づいて、各前記周囲撮影点をそれぞれ前記測量組み合わせ撮影領域にマッピングして、形成される複数のマッピング点を前記撮影位置点として確定するように構成される第2撮影位置点確定ユニットと、を備える。
【0102】
選択的に、前記装置は、ヒューマンマシンインタラクションインターフェースでのユーザによるタッチ操作を検出し、前記タッチ操作に対応する画面選択領域を取得するように構成される画面選択領域取得モジュールと、前記ヒューマンマシンインタラクションインターフェースに現在表示されている地図データから、前記画面選択領域に対応する地理位置領域を取得して前記測量領域情報として確定するように構成される測量領域情報取得モジュールと、を更に備える。
【0103】
選択的に、画面選択領域取得モジュールは、前記ユーザによるタッチ操作がワンタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザによりタッチされた少なくとも3つの点の連結線により囲まれた閉鎖領域を前記画面選択領域として確定し、及び/又は、前記ユーザによるタッチ操作が枠を描くタッチ操作であると検出した場合、前記ユーザのタッチによって生成された枠を前記画面選択領域として確定するように構成される。
【0104】
選択的に、前記装置は、測量用航空機に搭載される撮影デバイスの撮影パラメータ(前記撮影パラメータは所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を含み、いずれの撮影点も1つの単一写真撮影領域に対応している)を取得するように構成される撮影パラメータ取得モジュールと、予め設定された写真重複度及び前記単一写真撮影領域に基づいて、組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間の相対位置関係と組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域とを確定するように構成される組み合わせ撮影領域確定モジュールと、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において前記測量用航空機により前記飛行高さで測量される測量用サンプリング点として確定するように構成される測量用サンプリング点確定モジュール340と、を更に備える。
【0105】
選択的に、前記装置は、前記撮影デバイスのフレームの大きさ及び前記撮影デバイスのピクセル幅に基づいて単一写真サイズを確定するように構成される単一写真サイズ確定モジュールと、2次元座標系を構築して前記2次元座標系において目標点を選択して中心撮影点として確定するように構成される中心撮影点確定モジュールと、前記中心撮影点及び前記単一写真サイズに基づいて前記2次元座標系において中心写真を生成するように構成される中心写真生成モジュールと、前記中心写真の左上端、左下端、右上端及び右下端において、前記中心写真に対して前記写真重複度を満たす4つの周囲写真をそれぞれ生成するように構成される周囲写真生成モジュールと、前記単一写真サイズと前記単一写真撮影領域との間のマッピング関係に基づいて、各前記周囲写真に対応する周囲撮影点の、前記2次元座標系における座標値を確定するように構成される座標値確定モジュールと、前記中心撮影点及び各前記周囲撮影点の前記2次元座標系における座標値に基づいて、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間の相対位置関係を確定するように構成される相対位置関係確定モジュールと、を更に備える。
【0106】
選択的に、前記装置は、前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのレンズ焦点距離及び地上解像度に基づいて前記所定の飛行高さを算出するように構成される所定飛行高さ算出モジュールを更に備える。
【0107】
選択的に、撮影パラメータ取得モジュールは、前記撮影デバイスのピクセル幅、前記撮影デバイスのフレーム領域及び地上解像度に基づいて、前記所定の飛行高さでの前記測量用航空機の単一写真撮影領域を算出するように構成される。
【0108】
選択的に、前記装置は、各前記測量用サンプリング点を前記測量用航空機に送信することによって、前記測量用航空機が前記飛行高さで飛行して各前記測量用サンプリング点に到着する際に撮影して前記測量領域に対応する測量写真集合を取得するように構成される測量写真集合取得モジュールを更に備える。ここで、前記測量写真集合における各写真は、前記測量領域に対応する測量画像の合成に用いられる。
【0109】
上記測量用サンプリング点の計画装置は、本発明のいずれかの実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を実行することができ、方法を実行するための機能モジュールを備え、対応するような有益な効果を達成できる。本実施例において詳細に説明されていない技術的細部については、本発明の任意の実施例に係る測量サンプリング点の計画方法を参照すればよい。
【0110】
第4実施例
図4は、本発明の第
4実施例に係る無人航空機を制御する制御端末の構成を示す模式図である。
図4には、本発明の実施形態を実現するための制御端末412のブロック図を示している。なお、
図4に示す制御端末412は一例に過ぎず、本発明の実施例の機能や使用範囲に対して制限をもたらすものではない。
【0111】
図4に示すように、制御端末412は、汎用コンピューティングデバイスの形態で表されている。制御端末412の構成要素には、1つ又は複数のプロセッサ416、メモリ装置428、各システム要素(メモリ装置428とプロセッサ416を含み)を接続するバス418が含まれるが、これらに限定されない。
【0112】
バス418は、いくつかのタイプのバス構造のうちの1種類又は複数種類を表し、メモリバス、又は、メモリコントローラ、ペリフェラルバス、グラフィックスアクセラレーションポート、プロセッサ、又は、複数種類のバス構造のうちのいずれかを採用したローカルバスを含む。例として説明すると、これらのシステム構造は、インダストリスタンダードアーキテクチャ(Industry Standard Architecture,ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(Micro Channel Architecture,MCA)バス、補強型ISAバス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(Video Electronics Standards Association,VESA)ローカルバス、及びペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect,PCI)バスを含むが、これらに限られない。
【0113】
制御端末412は、通常、様々なコンピュータシステム可読媒体を含む。これらの媒体は、制御端末412によりアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってもよく、揮発性並びに不揮発性の媒体、及びリムーバブル並びにノンリムーバブルの媒体と、を含む。
【0114】
メモリ装置428は、揮発性メモリ形式のコンピュータシステム読取可能な媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)430又は/及びフラッシュメモリ432を含むことができる。制御端末412は、他のリムーバブル/ノンリムーバブルの、揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体を更に備えることができる。単なる例として説明するが、メモリシステム434は、ノンリムーバブル且つ不揮発性の磁気媒体(
図4に図示せず、一般に「ハードディスクドライブ」と称される)を読み取るように設けられることができる。
図4には示されていないが、リムーバブル且つ不揮発性の磁気ディスク(例えば、「ソフトディスク」)に対する読取及び書込みに適用される磁気ディスクドライブ、及びリムーバブル且つ不揮発性のコンパクトディスク(例えば、リードオンリーメモリ(Compact Disc-Read Only Memory,CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(Digital Video Disc-Read Only Memory,DVD-ROM)又は他の光媒体)に対する読取及び書込みに適用されるコンパクトディスクドライブ、として配置されることができる。これらの場合、いずれのドライブも1つ又は複数のデータ媒体インタフェースを介してバス418に接続することができる。メモリ装置428には、少なくとも1つのプログラム製品が含まれてもよく、当該プログラム製品は、1セットの(例えば、少なくとも1つの)プログラムモジュールを備え、これらのプログラムモジュールは本発明の各実施例の機能を実行するように配置される。
【0115】
1セットの(少なくとも1つの)プログラムモジュール426を含むプログラム436は、例えば、メモリ装置428に記憶されることができる。このようなプログラムモジュール426には、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータが含まれるが、これに限定されない。これらの例のうちのいずれかの、又はある1つの組み合わせには、ネットワーク環境の実現が含まれるかもしれない。プログラムモジュール426は一般に、本発明に係る実施例の機能及び/又は方法を実行する。
【0116】
また、制御端末412は、1つ又は複数の外部デバイス414(例えば、キーボード、ガイドデバイス、カメラ、ディスプレイ424など)と通信してもよく、1つ又は複数の、ユーザと当該制御端末412とのインタラクションを可能にするデバイスと通信してもよく、及び/又は、当該制御端末412が1つ又は複数の他の計算デバイスと通信可能にする任意のデバイス(例えばネットワークカード、モデムなど)と通信してもよい。このような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース422を介して実行されることができる。また、制御端末412は、ネットワークアダプタ420を介して、1つ又は複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network,LAN)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network,WAN)及び/又はパブリックネットワーク(例えば、インターネット))と通信してもよい。図面に示すように、ネットワークアダプタ420は、バス418を介して、制御端末412の他のモジュールと通信する。なお、図面には示されていないが、制御端末412を、他のハードウェア及び/又は、ソフトウェアモジュール(マイクロコード、デバイスドライブ、冗長処理ユニット、外部ディスク駆動アレー、磁気ディスクアレー(Redundant Arrays of Independent Disks,RAID)システム、テープドライブ及びデータバックアップ記憶システムなどを含むが、これらに限られない)と協同で使用することができる。
【0117】
プロセッサ416は、メモリ装置428に記憶されているプログラムを実行することによって、様々な機能応用及びデータ処理を実行する。例えば、本発明の上述の実施例に係る測量用サンプリング点の計画方法を実現する。
【0118】
つまり、前記処理ユニットが前記プログラムを実行するときに、以下のステップが実現される。組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得し、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定し、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定し、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定する。
【0119】
第5実施例
本発明の第5実施例は、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ記憶媒体を更に提供し、前記コンピュータプログラムがコンピュータプロセッサにより実行されるときには、本発明の以上のいずれかの実施例に記載の測量用サンプリング点の計画方法を実行するために用いられ、すなわち、組み合わせ撮影点集合に対応する組み合わせ撮影領域を取得し、前記組み合わせ撮影領域及び測量領域情報に基づいて測量領域において1つ又は複数の測量組み合わせ撮影領域を確定し、前記組み合わせ撮影点集合における各撮影点の間のプリセットの相対位置関係に基づいて、前記測量組み合わせ撮影領域において複数の撮影位置点を確定し、前記複数の撮影位置点を、前記測量領域において測量用航空機により測量される測量用サンプリング点として確定する。
【0120】
本発明の実施例に係るコンピュータ記憶媒体としては、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な媒体の任意の組み合わせを採用することができる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ読取可能な信号媒体又はコンピュータ読取可能な記憶媒体であってもよい。コンピュータ読取可能な記憶媒体は例えば、電気、磁気、光、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置又は素子、又はこれらの任意の組み合わせであってもよいがこれらに限られない。コンピュータ読取可能な記憶媒体の例(すべてではない)としては、1つ又は複数の導線を備える電気接続、携帯式コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、RAM、リードオンリーメモリ(Read Only Memory,ROM)、書き込み・消去可能なリードオンリーメモリ((Erasable Programmable Read Only Memory,EPROM)又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯式コンパクトディスクCD-ROM、光メモリデバイス、磁気メモリデバイス、又はこれらの任意の妥当な組み合わせを含む。本文では、コンピュータ読取可能な記憶媒体はプログラムを含むか記憶している任意の有形な媒体であってもよく、当該プログラムは命令実行システム、装置又はデバイスにより使用されるか又はそれと協同で使用されることができる。
【0121】
コンピュータ読取可能な信号媒体は、ベースバンドの中で又はキャリアの一部として伝播されるデータ信号を含んでもよく、その中にコンピュータ読取可能なプログラムコードが含まれている。このように伝播されるデータ信号としては、様々な形態を採用することができ、電磁気信号、光信号又はこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限られない。コンピュータ読取可能な信号媒体は、コンピュータ読取可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読取可能な媒体であってもよく、当該コンピュータ読取可能な媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスにより使用されるか又はそれと協同で使用されるプログラムを送信、伝播又は輸送することができる。
【0122】
コンピュータ読取可能な媒体に含まれているプログラムコードは、任意の適切な媒体(無線、電線、光ケーブル、高周波(Radio Frequency,RF)など、又はそれらの任意の組み合わせ)によって輸送されることができる。
【0123】
1つ又は複数の種類のプログラム設計言語又はそれらの組み合わせを用いて、本発明による操作を実行するためのコンピュータプログラムコードを編集することができる。前記プログラム設計言語は、対象向けのプログラム設計言語(例えば、Java、Smalltalk、C++)と、一般な過程型のプログラム設計言語(例えば、「C」言語又はそれと類似するプログラム設計言語)と、を含む。プログラムコードは、ユーザのコンピュータにより完全に実行されるか、部分的にユーザのコンピュータにより実行されるか、1つの独立したソフトウェアパックとして実行されるか、一部がユーザのコンピュータにより実行され且つ一部がリモートコンピュータにより実行されるか、又は、完全にリモートコンピュータやサーバにより実行されることができる。リモートコンピュータに関わる場合、リモートコンピュータは任意の種類のネットワーク(LAN又はWANを含む)を介してユーザのコンピュータに接続することができ、又は、外部のコンピュータ(例えば、インターネットサービス業者を利用してインターネットを介して接続する)に接続することができる。
【0124】
産業上の利用可能性
本発明の実施例は、従来の平行線に沿って移動する計画方法の代わりに、組み合わせ撮影点集合のうちの複数の測量点に基づく全域計画方法を採用することによって、従来の無人機航測方法にあるコストが高く且つ測量効率が低い課題を解決し、測量コストを低減するとともに測量効率を向上させる。