(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】放送サービスの返送率測定装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/24 20110101AFI20230206BHJP
H04N 17/00 20060101ALI20230206BHJP
【FI】
H04N21/24
H04N17/00 M
(21)【出願番号】P 2020533110
(86)(22)【出願日】2018-11-20
(86)【国際出願番号】 KR2018014240
(87)【国際公開番号】W WO2019124761
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】10-2017-0173749
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520202315
【氏名又は名称】エニーポイント メディア 株式会社
【住所又は居所原語表記】ANYPOINT MEDIA CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【氏名又は名称】山内 博明
(74)【代理人】
【識別番号】100115451
【氏名又は名称】山田 武史
(72)【発明者】
【氏名】パク ウォンジャン
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-150575(JP,A)
【文献】特表2012-507904(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0023788(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/24
H04N 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上のプロセッサと、一つ以上のメモリと、前記一つ以上のメモリに保存され、前記一つ以上のプロセッサにより実行されるよう構成される一つ以上のプログラムとを有し、
前記一つ以上のプログラムは、
放送サービスの第1チャンネル~第mチャンネル(但し、mは2以上の自然数)のうち一つ以上のチャンネルが提供された内訳を含むサービス提供情報を生成する第1インストラクションと、
前記サービス提供情報を分析して、予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第1回数を決定し、前記予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが前記第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第2回数を決定する第2インストラクションと、
前記第1回数および前記第2回数を基に
前記第2回数対前記第1回数の割合を有する前記一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を抽出する第3インストラクションと、
を有する放送サービスの返送率測定装置。
【請求項2】
前記一つ以上のプログラムは、
前記第2インストラクションを行う前に、予め指定された放送サービスシステムから前記第1閾値および前記第2閾値のうち少なくとも一つを受信する第4インストラクション
をさらに有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項3】
前記一つ以上のプログラムは、
予め指定された複数の閾値の中から、前記一つ以上のチャンネルの識別情報を基に前記第2閾値を動的に選択する第5インストラクショ
ンをさらに有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項4】
前記一つ以上のプログラムは、
前記サービス提供情報、および前記一つ以上のチャンネルに関連する前記返送率情報のうち少なくとも一つを予め指定された放送サービスシステムへ伝送する第6インストラクション
をさらに有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項5】
前記第1インストラクションは、
前記一つ以上のチャンネルを選択するユーザ入力と前記一つ以上のチャンネルから離脱するユーザ入力を基に前記サービス提供情報を生成する第1サブインストラクションを有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項6】
前記サービス提供情報は、前記一つ以上のチャンネルの識別情報、前記一つ以上のチャンネルが選択された時刻、および前記一つ以上のチャンネルから離脱した時刻を含む請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項7】
前記サービス提供情報は、前記一つ以上のチャンネルの識別情報、前記一つ以上のチャンネルが選択された時刻、および前記一つ以上のチャンネルから離脱した時刻と、前記一つ以上のチャンネルが選択された時刻との差値を有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項8】
前記第2インストラクションは、
前記予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが前記第1閾値以上の時間に提
供された回数の中から、前記サービス提供情報と前記一つ以上のチャンネルに対する編成情報を比較して決定された前記一つ以上のチャンネルが、前記予め指定された期間のうち、前記一つ以上のチャンネルに広告情報が編成された期間中に、前記第1閾値以上の時間に提供された回数を除いて前記第1回数を決定する第2サブインストラクションと、
前記予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが前記第1閾値以上で前記第2閾値以下の時間に提供された回数の中から、前記一つ以上のチャンネルが、前記予め指定された期間のうち、前記一つ以上のチャンネルに広告情報が編成された期間中に、前記第1閾値以上で前記第2閾値以下の時間に提供された回数を除いて前記第2回数を決定する第3サブインストラクションと、
を有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項9】
前記一つ以上のチャンネルは、前記第1チャンネル~前記第mチャンネルのうち指定された第iチャンネル(但し、iは1以上、m以下の自然数)である請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項10】
前記一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報は、前記第1回数、前記予め指定された期間に対する情報および前記一つ以上のチャンネルの識別情報のうち少なくとも一つをさらに有する請求項
1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項11】
前記一つ以上のチャンネルに対する編成情報と前記サービス提供情報を分析して、前記予め指定された期間中、予め指定されたコンテンツが前記一つ以上のチャンネルを通じて前記第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第3回数を決定し、前記予め指定された期間中、前記コンテンツが前記一つ以上のチャンネルを通じて前記第1閾値以上で前記第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第4回数を決定する第7インストラクションと、
前記第3回数および前記第4回数を基に
前記第4回数対前記第3回数の割合を有する前記コンテンツに関連する返送率情報を抽出する第8インストラクションと、
を有する請求項1に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項12】
前記コンテンツに関連する返送率情報は、前記第3回数、前記予め指定された期間に対する情報、前記コンテンツの識別情報および前記一つ以上のチャンネルの識別情報のうち少なくとも一つをさらに有する請求項
11に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項13】
前記第7インストラクションは、
前記予め指定された期間中、予め指定されたコンテンツが、前記一つ以上のチャンネルが選択された時点から、前記一つ以上のチャンネルを通じて前記第1閾値以上の時間に提供された回数を基に前記第3回数を決定する第4サブインストラクションと、
前記予め指定された期間中、前記コンテンツが、前記一つ以上のチャンネルが選択された時点から、前記一つ以上のチャンネルを通じて前記第1閾値以上で前記第2閾値以下の時間に提供された回数を基に前記第4回数を決定する第5サブインストラクションと、
を有する請求項
11に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【請求項14】
前記一つ以上のプログラムは、
前記コンテンツに関連する返送率情報を予め指定された放送サービスシステムへ伝送する第9インストラクション
をさらに有する請求項
11に記載の放送サービスの返送率測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送サービスの返送率(bounce rate)を測定する返送率測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術およびコンピューティング技術の発展に伴い、放送サービスも早期に発展している。一方、放送サービスの効率性を評価する目的として、放送サービスの視聴率が測定される。例えば、放送サービス提供者は、放送サービスを視聴する視聴者の放送サービス満足度などの品質を把握するための基準として視聴率を使用することができ、広告主は放送サービスに広告を出す場合、広告効果を判断するための基準として視聴率を使用することができる。
【0003】
視聴率は、例えば、地域、年齢、性別および学歴別に等しく分布された標本集団を選定した後、標本集団に提供された放送サービスに対する視聴形態情報を収集することによって測定される。
【0004】
しかし、従来の視聴率を測定する方式は、標本集団に対して測定されるため、実際の視聴率とは差異がある。また、視聴率を測定するために複雑な方式を用いるため、標本集団に対する視聴率さえ正確に測定することができない短所もある。
【0005】
これを改善するために、例えば、韓国電子通信研究所にて2012年8月17日付で出願、2017年6月22日付で登録された「視聴形態認識基盤の視聴率および広告効果分析方法およびシステム」という名称の韓国登録特許第10-1751708号(特許文献1)は、視聴者を撮影した映像の入力を受けて、これを基に視聴者認識情報を生成した後、これを基に視聴形態情報を生成することによって、より正確に標本集団の視聴率を測定する構成を開示している。
【0006】
しかし、登録特許第10-1751708号に開示されている方式もまた、視聴率を測定するためには、予め視聴者を登録するなどの複雑な方式をそのまま用いている。
【0007】
一方、返送率は、一般的にウェブサイトの接続者がウェブサイトに接続したものの、サイト内で他のページに接続したり、情報を得ずにそのまま離脱したりする割合を指す。より具体的には、返送率は、例えばウェブサイトが開始ページ、および開始ページにリンクされる下位階層ページを備えている場合、接続者が開始ページに接続したものの、下位階層ページへ接続せずに離脱する割合を指す。返送率が高いということは、接続者がウェブサイトに接続しても、製品を購入するような行動につながる可能性が低いことを意味し、返送率が低いということは接続者が製品を購入するような行動につながる可能性が高いことを意味する。従って、返送率は、特にインターネットのウェブサイトを評価するための基準として使用され得る。
【0008】
しかし、返送率は、特にウェブページなどのインターネットサービスにおいて適用される基準として、放送サービスにおいては適用されないという短所がある。即ち、放送サービスはウェブページとは異なり、コンテンツが連続的に提供される方法を採っているため開始ページが存在せず、同様に下位階層ページも存在しない。従って、放送サービスにおいては、インターネットサービスに適用される返送率をそのまま適用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、視聴者がチャンネルを選択した後、当該チャンネルから離脱する行為を基に生成されたサービス提供情報を用いて放送サービスの返送率を測定する返送率測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を達成するために、本発明は、一つ以上のプロセッサと、一つ以上のメモリと、前記一つ以上のメモリに保存され、前記一つ以上のプロセッサにより実行されるよう構成される一つ以上のプログラムとを有し、前記一つ以上のプログラムは、放送サービスの第1チャンネル~第mチャンネル(但し、mは2以上の自然数)のうち一つ以上のチャンネルが提供された内訳を含むサービス提供情報を生成する第1インストラクションと、前記サービス提供情報を分析して、予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第1回数を決定し、前記予め指定された期間中、前記一つ以上のチャンネルが前記第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第2回数を決定する第2インストラクションと、前記第1回数および前記第2回数を基に、前記一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を抽出する第3インストラクションと、を有する放送サービスの返送率測定装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、視聴者がチャンネルを選択した後、当該チャンネルから離脱する行為を基に生成されたサービス提供情報を用いて放送サービスの返送率を測定する返送率測定装置を提供することができる。
【0013】
本発明によって、測定された返送率を基に、既存の放送サービスの視聴率では把握できなかった視聴者の反応などの追加的な情報を抽出することができる。
【0014】
本発明によって、測定された返送率は、それ単独で、または既存の視聴率と組み合わせて、放送サービスの品質を評価したり、視聴者の関心事項を把握したりする基準として使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る返送率測定装置の例示的な構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明に係る返送率測定装置が実行されるシステム環境を示す図面である。
【
図3】本発明に係る返送率測定装置において、放送サービスのチャンネルおよび編成情報を例示的に示す図面である。
【
図4】本発明に係る返送率測定装置が保存および実行を行うプログラムの例示的なブロック図である。
【
図5】本発明に係る返送率測定装置において、チャンネルを選択してチャンネルを離脱する過程を示す図面である。
【
図6】
図5に図示されている過程に沿って生成されるサービス提供情報を例示的に示す図面である。
【
図7】
図5に図示されている過程に沿って生成されるサービス提供情報を例示的に示す図面である。
【
図8】
図5に図示されている過程に沿って生成されるサービス提供情報を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る放送サービスの返送率測定装置の実施例を、添付した図面を参照しながらより具体的に説明する。一方、本発明の実施例を説明するための図面において、説明の便宜上、実際の構成のうち一部のみを図示したり、一部を省略して図示したり、変形して図示したり、または縮尺が異なるように図示することがある。
【0017】
<第一の実施例>
図1は、本発明に係る返送率測定装置の例示的な構成を示すブロック図である。
【0018】
図1を参照すれば、本発明に係る返送率測定装置100は、一つ以上のプロセッサ110と、一つ以上のメモリ130と、一つ以上のメモリ130に保存され、一つ以上のプロセッサ110により実行されるよう構成される一つ以上のプログラム150とを有する。
【0019】
一つ以上のプロセッサ110は、一つ以上のメモリ130に保存された一つ以上のプログラム150を読み取って実行する。一つ以上のプロセッサ110は、例えば、x個(但し、xは自然数)として図示されているが、例えば1個であり、または複数個でもある。即ち、一つのプロセッサを用いて返送率測定装置100の機能を実行することもでき、または複数個のプロセッサが連動して返送率測定装置100の機能を実行することもできる。例えば、第1プロセッサが演算機能を実行し、第2プロセッサが通信機能を実行する方式を用いて、返送率測定装置100の機能を実行することもできる。
【0020】
一つ以上のメモリ130は、プログラム150を保存する。一つ以上のメモリ130は、例えば、記録および読み取り可能な非揮発性メモリまたは揮発性メモリなどの記録媒体である。一つ以上のメモリ130は、1個として図示されているが、複数個でもある。
【0021】
一つ以上のプログラム150は、例えばy個(但し、yは自然数)として図示されているが、例えば1個であり、または複数個でもある。即ち、一つのプログラムを用いて返送率測定装置100の機能を実現することもでき、または複数個のプログラムが連動して返送率測定装置100の機能を実現することもできる。例えば、第1プログラムが演算機能を実現し、第2プログラムが通信機能を実現する方式で、返送率測定装置100の機能を実現することもできる。
【0022】
以下、一つ以上のプロセッサ110、一つ以上のメモリ130および一つ以上のプログラム150を各々「プロセッサ110」、「メモリ130」および「プログラム150」と称する。
【0023】
図2は、本発明に係る返送率測定装置が実行されるシステム環境を示す図面である。
【0024】
図2を参照すれば、本発明に係る返送率測定装置が実行されるシステム環境は、返送率測定装置100と、放送サービスシステム200とを有する。
【0025】
返送率測定装置100は、例えば、デジタル放送を受信して提供するセットトップボックス、テレビ、パーソナルコンピュータおよびコンピューティング機能を備えた移動通信端末などの受信機である。本願明細書における「デジタル放送」は、デジタル地上波放送、デジタルケーブル放送、デジタル衛星放送、DMB放送、IP-TV、OTT(Over The Top)およびVOD放送などの形態の放送サービスを指す。望ましくは、返送率測定装置100は、例えば、IP-TVのための受信機のように双方向通信が可能であり、放送サービスシステム200とデータを送受信することができるよう構成されている。しかし、返送率測定装置100は、受信機とは別途のモジュールで構成され、受信機と連結されることもある。以下、返送率測定装置100が受信機である場合を基に説明する。即ち、返送率測定装置100は、デジタル放送を受信して提供する機能と、返送率を測定する機能とを全て行うこととして仮定する。
【0026】
本願明細書において、放送サービスの品質を評価するための資料として「返送率」を定義して用いる。本願明細書における返送率は、下記のように定義される。
【0027】
a)チャンネルに関連する返送率
【0028】
チャンネルに関連する返送率は、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-m(但し、mは2以上の自然数)のうち特定のチャンネル、即ち、第iチャンネル(iは1以上、m以下の自然数)が返送率測定装置100を通じて提供された内訳を基に産出される。
【0029】
(式1)
第iチャンネルに関連する返送率=(予め指定された期間中、第iチャンネルが受信機から第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数)/(予め指定された期間中、第iチャンネルが受信機から第1閾値以上の時間に提供された全体回数)
【0030】
予め指定された期間は、例えば、一日、一週間、または一ヶ月などの返送率を確認するための期間である。
【0031】
第1閾値は、受信機が第iチャンネルを選択するユーザ入力を受信した後、信号処理して提供するまでの遅延時間を考慮して決定される値である。例えば受信機が第iチャンネル、例えばチャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した後、チャンネル11番を信号処理して提供するまで所定の時間が所要され得る。また、視聴者が所望するチャンネルを選択するために、チャンネル番号ではなく、チャンネルアップボタンを押すことによってチャンネルを変更することもできる。第1閾値はこのような時間を考慮して決定される。例えば、第1閾値は3秒である。第1閾値は、例えば放送サービスシステム200により決定され、返送率測定装置100は、第1閾値を放送サービスシステム200から受信して使用することができる。返送率測定装置100は、第1閾値を放送サービスシステム200から受信して使用する代わりに、第1閾値を直接決定することもできる。
【0032】
第2閾値は、第iチャンネルの識別情報を基に動的に決定される値である。具体的には、第2閾値は、複数の閾値のうち第iチャンネルの識別情報を基に動的に選択される値であり、チャンネルの特性またはチャンネルで放送されるコンテンツの特性によって変更され得る。第2閾値は、例えば、第iチャンネルがニュースチャンネルであれば10秒、映画チャンネルであれば20秒、ホームショッピングチャンネルであれば30秒のように、異なるよう決定され得る。第2閾値は、視聴者が第iチャンネルを選択した後、コンテンツが提供されれば、その内容を確認して継続して視聴するか、または他のチャンネルを視聴するかを決定するまで所要される時間を意味する。即ち、第2閾値はチャンネルザッピング(zapping)を排除しつつ、視聴者が第iチャンネルを視聴するか否かを選択するまで所要される時間を意味する。第2閾値は、例えば放送サービスシステム200により動的に決定され、返送率測定装置100は、第2閾値を放送サービスシステム200から受信して使用することができる。返送率測定装置100は第2閾値を放送サービスシステム200から受信して使用する代わりに、第2閾値を直接決定することもできる。返送率測定装置100は、チャンネルの識別情報を基に第2閾値を直接決定することもできる。
【0033】
以下、本明細書における第iチャンネルに関連する返送率を下記のように表記する。
【0034】
BR(第iチャンネルの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)
【0035】
例えば、BR(チャンネル11番、2017年11月1日00時00分00秒、2017年11月30日23時59分59秒、3秒、10秒)は、チャンネル11番に関連する返送率として、2017年11月1日00時00分00秒から2017年11月30日23時59分59秒の一ヶ月間に第1閾値を3秒、第2閾値を10秒として測定された返送率を表す。
【0036】
b)コンテンツに関連する返送率
【0037】
コンテンツに関連する返送率は、特定のコンテンツが受信機を通じて提供された内訳を基に産出される。
【0038】
(式2)
コンテンツに関連する返送率=(予め指定された期間中、特定コンテンツが受信機から第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数)/(予め指定された期間中、特定コンテンツが受信機から第1閾値以上の時間に提供された全体回数)
【0039】
特定コンテンツは、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mのうち一つ以上のチャンネルを通じて伝送され得る。例えば、
図3を参照すれば、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mに対する編成情報は、全て第1コンテンツを提供するように構成され得る。
【0040】
一方、望ましくは、コンテンツに関連する返送率は、視聴者が特定チャンネルに切り替えて当該コンテンツを選択した時点から産出され得る。即ち、本願明細書における返送率は、特に視聴者がチャンネルを切り替えた場合を基準として測定されるため、例えば視聴者が特定チャンネルに切り替えていない状態で当該コンテンツを視聴する場合、および特定チャンネルが選択された時点で、当該コンテンツではなく、例えば広告、または他のコンテンツが放送されている場合には、返送率を測定する際に除外され得る。例えば、式3のようにコンテンツに関連する返送率が定義され得る。
【0041】
(式3)
コンテンツに関連する返送率=(予め指定された期間中、特定コンテンツが、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mが選択された時点から、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mを通じて受信機から第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数)/(予め指定された期間中、特定コンテンツが、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mが選択された時点から第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mを通じて受信機から第1閾値以上の時間に提供された全体回数)
【0042】
以下、本明細書におけるコンテンツに関連する返送率を下記のように表記する。
【0043】
BR(コンテンツの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)
【0044】
例えば、BR(第1コンテンツの識別情報、2017年11月1日00時00分00秒、2017年11月30日23時59分59秒、3秒、10秒)は、第1コンテンツに関連する返送率として、2017年11月1日00時00分00秒から2017年11月30日23時59分59秒の一ヶ月間に第1閾値を3秒、第2閾値を10秒として測定された返送率を表す。
【0045】
c)コンテンツおよびチャンネルに関連する返送率
【0046】
コンテンツおよびチャンネルに関連する返送率は、特定のコンテンツが特定チャンネルを通じて提供された内訳を基に産出される。
【0047】
(数4)
コンテンツおよびチャンネルに関連する返送率=(予め指定された期間中、特定コンテンツが特定チャンネルを通じて受信機から第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数)/(予め指定された期間中、特定コンテンツが特定チャンネルを通じて受信機から第1閾値以上の時間に提供された全体回数)
【0048】
一方、望ましくは、コンテンツおよびチャンネルに関連する返送率は、視聴者が特定チャンネルに切り替えて当該コンテンツを選択した時点から産出され得る。即ち、本願明細書における返送率は、特に視聴者がチャンネルを切り替えた場合を基準として測定されるため、例えば、視聴者が特定チャンネルに切り替えていない状態で当該コンテンツを視聴している場合、および特定チャンネルが選択された時点で、当該コンテンツではなく、例えば広告または他のコンテンツが放送されている場合には、返送率を測定する際に除外され得る。例えば、数5のようにコンテンツおよびチャンネルに関連する返送率が定義され得る。
【0049】
(式5)
コンテンツおよびチャンネルに関連する返送率=(予め指定された期間中、特定コンテンツが、特定チャンネルが選択された時点から、特定チャンネルを通じて受信機から第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数)/(予め指定された期間中、特定コンテンツが、特定チャンネルが選択された時点から、特定チャンネルを通じて受信機から第1閾値以上の時間に提供された全体回数)
【0050】
以下、本明細書におけるコンテンツおよびチャンネルに関連する返送率を、下記のように表記する。
【0051】
BR(コンテンツの識別情報、チャンネルの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)
【0052】
例えば、BR(第1コンテンツの識別情報、第iチャンネル、2017年11月1日00時00分00秒、2017年11月30日23時59分59秒、3秒、10秒)は、第iチャンネルおよび第1コンテンツに関連する返送率として、2017年11月1日00時00分00秒から2017年11月30日23時59分59秒の一ヶ月間に第1閾値を3秒、第2閾値を10秒として測定された返送率を表す。
【0053】
図2を再び参照すると、放送サービスシステム200は、放送サービスを提供するシステムである。放送サービスシステム200は、例えば、放送会社、IPTV事業者、ケーブルTV事業者、VOD事業者、ホームショッピング事業者のような事業者により運営されるシステムである。放送サービスシステム200は、返送率測定装置100とデータを送信および受信することができるよう構成されている。
【0054】
放送サービスシステム200は、返送率測定装置100へ、例えば第1閾値および第2閾値を伝送することができる。また、返送率測定装置100は、後述するサービス提供情報および返送率情報のうち少なくとも一つを放送サービスシステム200へ伝送することができる。
【0055】
図3は、本発明に係る返送率測定装置において、放送サービスのチャンネルおよび編成情報を例示的に示す図面である。
【0056】
図3を参照すれば、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-m(但し、mは2以上の自然数)に対する編成情報が例示的に図示される。編成情報は、チャンネルを通じて提供されるコンテンツおよびコンテンツが提供される時間を含む。mは返送率測定装置100が返送率を測定するよう指定されたチャンネルの個数を基に適宜決定され得る。例えば、返送率測定装置100が放送サービスの全体チャンネルに関連する返送率を測定する場合、mは放送サービスの全体チャンネルの個数である。また、例えば、返送率測定装置100が放送サービスの全体チャンネルのうち特定グループのチャンネルに関連する返送率を測定する場合、mは特定グループのチャンネルの個数である。
【0057】
図3を参照すれば、第1チャンネル300-1に対する編成情報は、例えば第1コンテンツ、第1広告、第2コンテンツ、第2広告、および第3コンテンツを順に提供するよう構成され、第2チャンネル(300-2)に対する編成情報は、例えば第4コンテンツ、第3広告、第5コンテンツ、第4広告、および第1コンテンツを順に提供するよう構成され、第mチャンネル300-mに対する編成情報は、例えば第6コンテンツ、第5広告、第1コンテンツ、第6広告、および第7コンテンツを順に提供するよう構成される。
図3に例示的に示すように、第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mに対する編成情報は、全て放送時間帯は異なるものの、第1コンテンツを提供するよう構成され得る。
【0058】
以下、本発明に係る返送率測定装置100の構成をより詳細に説明する。
【0059】
図4は、本発明に係る返送率測定装置が保存および実行を行うプログラムの例示的なブロック図である。
【0060】
図4を参照すれば、プログラム150は、第1インストラクション150-1~第3インストラクション150-3を有する。プログラム150は、第4インストラクション150-4~第9インストラクション150-9のうち少なくとも一つをさらに有することができる。第1インストラクション150-1は、第1サブインストラクション150-1-1を有することができる。第2インストラクション150-2は、第2サブインストラクション150-2-1と第3サブインストラクション150-2-2とを有することができる。第7インストラクション150-7は、第4サブインストラクション150-7-1と第5サブインストラクション150-7-2とを有することができる。
【0061】
第1インストラクション150-1は、放送サービスの第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mのうち一つ以上のチャンネルが提供された内訳を含むサービス提供情報を生成する。即ち、放送サービスシステム200を通じて提供されるチャンネルのうち、予め指定された一つ以上のチャンネルが提供された内訳を含むサービス提供情報を生成する。
【0062】
一つ以上のチャンネルは、例えば、第1チャンネル~第mチャンネルのうち指定された第iチャンネル(但し、iは1以上、m以下の自然数)である。または、一つ以上のチャンネルは、例えば第1チャンネル~第mチャンネルのうち指定された2個以上のチャンネルでもある。
【0063】
以下、一つ以上のチャンネルが第iチャンネル(iは1以上、m以下の自然数)である場合を基に説明する。
【0064】
第1インストラクション150-1は、一つ以上のチャンネルを選択するユーザ入力と、一つ以上のチャンネルから離脱するユーザ入力とを基に、サービス提供情報を生成する第1サブインストラクション150-1-1を有することができる。
【0065】
以下、サービス提供情報について、
図5~
図8を参照しながらより詳細に説明する。
【0066】
図5~
図8を参照して、例えば、返送率測定装置100において第iチャンネルとしてチャンネル11番が指定された場合、少なくともチャンネル11番を選択するユーザ入力、およびチャンネル11番から離脱するユーザ入力を基に、サービス提供情報を生成する過程が説明される。
【0067】
図5は、本発明に係る返送率測定装置において、チャンネルを選択してチャンネルを離脱する過程を示す図面である。
【0068】
図5を参照すれば、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル11番を選択するユーザ入力を、例えばAM7時15分05秒に受信する(S110)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル9番を選択するユーザ入力を、例えばAM7時15分24秒に受信する(S120)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル7番を選択するユーザ入力を、例えばAM7時25分10秒に受信する(S130)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル11番を再び選択するユーザ入力を、例えばAM7時50分23秒に受信する(S140)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル13番を再び選択するユーザ入力を、例えばAM7時50分25秒に受信する(S150)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じてチャンネル11番を再び選択するユーザ入力を、例えばAM8時5分10秒に受信する(S160)。その後、返送率測定装置100は、視聴者が例えばリモコンを通じて電源を終了するユーザ入力を、例えばAM8時5分30秒に受信する(S170)。
【0069】
図6~
図8は、
図5に図示されている過程に沿って生成されるサービス提供情報を例示的に示す図面である。
【0070】
図6を参照すれば、サービス提供情報が例示的に図示されている。
【0071】
サービス提供情報は、チャンネルの識別情報およびリモコンを通じてイベントが発生した時刻を含むことができる。例えば、
図6に示すように、サービス提供情報は、「チャンネル11番、AM7時15分05秒」、「チャンネル9番、AM7時15分24秒」、「チャンネル7番を、AM7時25分10秒」、「チャンネル11番、AM7時50分23秒」、「チャンネル13番、AM7時50分25秒」、「チャンネル11番、AM8時5分10秒」、および「終了、AM8時5分30秒」を含むことができる。
【0072】
図6を参照すれば、返送率測定装置100は、チャンネルの変更または離脱に対する全てのユーザ入力を基にサービス提供情報を生成する構成である。しかし、チャンネルの変更または離脱に対する全てのユーザ入力を基にサービス提供情報が生成される場合、サービス提供情報のデータサイズが大きくなる。
【0073】
従って、サービス提供情報は、一つ以上のチャンネルの識別情報、返送率測定装置100が一つ以上のチャンネルを選択するユーザ入力を受信した時刻(即ち、一つ以上のチャンネルが選択された時刻)、および一つ以上のチャンネルから離脱するユーザ入力を受信した時刻(即ち、一つ以上のチャンネルから離脱した時刻)を含むことで単純化させることができる。
【0074】
図7を参照すれば、一つ以上のチャンネルとしてチャンネル11番が指定された場合、返送率測定装置100はチャンネル11番を選択するユーザ入力、およびチャンネル11番から離脱するユーザ入力を基にサービス提供情報を生成する。チャンネル11番を離脱するユーザ入力は、段階S170に図示されている電源ボタン入力、即ち、終了の場合を含む。
【0075】
図7を参照すれば、サービス提供情報は、一つ以上のチャンネル、即ち、チャンネル11番の識別情報(「チャンネル11番」)、返送率測定装置100がチャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した時刻、および返送率測定装置100がチャンネル11番から離脱するユーザ入力を受信した時刻を含むことができる。例えば、チャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した時刻、および第1受信機(200-1)がチャンネル11番から離脱するユーザ入力を受信した時刻は、
図7を参照すれば、「AM7時15分05秒、AM7時15分24秒」、「AM7時50分23秒、AM7時50分25秒」、「AM8時5分10秒、AM8時5分30秒」、「AM8時30分10秒、AM8時50分30秒」、「AM9時10分00秒、AM9時40分30秒」~「PM10時5分00秒、PM10時50分30秒」のように図示される。
【0076】
一方、
図8を参照すれば、サービス提供情報は、一つ以上のチャンネル、即ち、チャンネル11番の識別情報(「チャンネル11番」)、返送率測定装置100がチャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した時刻、および返送率測定装置100がチャンネル11番から離脱するユーザ入力を受信した時刻と、チャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した時刻の差値を含むことができる。例えば、チャンネル11番を選択するユーザ入力を受信した時刻、および第1受信機200-1がチャンネル11番から離脱するユーザ入力を受信した時刻は、
図8を参照すると、「AM7時15分05秒、19秒」、「AM7時50分23秒、2秒」、「AM8時5分10秒、20秒」、「AM8時30分10秒、20秒」、「AM9時10分00秒、10分30秒」~「PM10時5分00秒、45分30秒」のように図示される。差値は、返送率測定装置10からチャンネル11番が提供された時間、即ち、持続時間を意味する。
【0077】
第2インストラクション150-2は、第1インストラクション150-1を通じて生成されたサービス提供情報を分析し、予め指定された期間中、上述の一つ以上のチャンネルが第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第1回数を決定し、予め指定された期間中、上述の一つ以上のチャンネルが第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第2回数を決定する。
【0078】
第1回数および第2回数は、後述する第3インストラクション150-3から、一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を抽出するための値である。
【0079】
第1回数は、例えば、予め指定された期間中、上述の一つ以上のチャンネルが返送率測定装置100を通じて第1閾値以上の時間に提供された回数をそのまま使用することができる。また、第2回数は、例えば、予め指定された期間中、上述の一つ以上のチャンネルが返送率測定装置100を通じて第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数をそのまま使用することができる。
【0080】
一方、一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報、例えば、チャンネル11番に関連する返送率情報を抽出するために第1回数および第2回数を決定する場合、チャンネル11番を通じて広告情報が提供される場合は排除することが望ましい。即ち、広告情報が提供される場合、視聴者は当該チャンネルを継続して視聴せず、他のチャンネルに変更する場合がほとんどだからである。
【0081】
第2インストラクション150-2は、第2サブインストラクション150-2-1と第3サブインストラクション150-2-2とを有することができる。
【0082】
第2サブインストラクション150-2-1は、予め指定された期間中、上述の一つ以上のチャンネルが第1閾値以上の時間に提供された回数の中から、サービス提供情報と上述の一つ以上のチャンネルに対する編成情報とを比較して決定された上述の一つ以上のチャンネルが、予め指定された期間のうち上述の一つ以上のチャンネルに広告情報が編成された期間中に、第1閾値以上の時間に提供された回数を除いて第1回数を決定する。
【0083】
第3サブインストラクション150-2-2は、予め指定された期間中上述の一つ以上のチャンネルが第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数の中から、上述の一つ以上のチャンネルが、予め指定された期間のうち上述の一つ以上のチャンネルに広告情報が編成された期間中に、第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を除いて第2回数を決定する。
【0084】
例えば、
図6において、一つ以上のチャンネルがチャンネル11番である場合、チャンネル11番を通じてAM7時50分23秒から2秒間提供されたものが広告情報であれば、チャンネル11番がAM7時50分23秒から2秒間提供されたものは、第1回数を算出する際に除外される。例えば、上述の一つ以上のチャンネルがチャンネル11番以外に他のチャンネルを有するのであれば、当該チャンネルで広告情報が提供された場合は、第1回数を算出する際に除外される。
【0085】
第2サブインストラクション150-2-1および第3サブインストラクション150-2-2を通じて、上述の一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報、例えばチャンネル11番に関連する返送率情報は、より正確に抽出され得る。
【0086】
図4を再び参照すれば、第3インストラクション150-3は、第2インストラクション150-2を通じて決定された第1回数および第2回数を基に、上述の一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を抽出する。例えば、上述の一つ以上のチャンネルがチャンネル11番であれば、第3インストラクション150-3はチャンネル11番に関連する返送率情報を抽出する。
【0087】
一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報は、第2回数対第1回数の割合を有する。一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報は、第1回数、予め指定された期間に対する情報、および一つ以上のチャンネルの識別情報のうち少なくとも一つをさらに有することができる。
【0088】
一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報が第1回数を有する理由は、上述の一つ以上のチャンネルを視聴者が選択した回数を基に、上述の一つ以上のチャンネルに対する訪問頻度を抽出するためである。
【0089】
一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報が予め指定された期間に対する情報および一つ以上のチャンネルの識別情報を有する理由は、例えば、返送率測定装置100が一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を放送サービスシステム200と他の外部の装置へ伝送する場合、一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報が抽出された期間および対象チャンネルを識別するためである。一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を放送サービスシステム200へ伝送する場合、返送率測定装置100の識別情報も共に伝送され得る。
【0090】
例えば、BR(チャンネルの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)は、第1インストラクション150-1~第3インストラクション150-3を通じて抽出され得る。
【0091】
また、第1閾値、第2閾値、期間始点、期間終点およびチャンネルの識別情報を変更して、所望のチャンネルに関連する返送率情報を、所望の閾値および望む期間に対して抽出することもできる。
【0092】
第iチャンネルに関連する返送率は、例えば、第iチャンネルに対する視聴者のロイヤルティを評価する指標として使用され得る。即ち、第iチャンネルの視聴率が低くても返送率が低ければ、第iチャンネルは視聴者のロイヤルティが高いことを意味することになる。逆に、第iチャンネルの視聴率が高くても返送率が高ければ、第iチャンネルは視聴者のロイヤルティが低いことを意味することもできる。
【0093】
図4を再び参照すれば、一つ以上のプログラム150は、第2インストラクション150-2を行う前に、予め指定された放送サービスシステム200から第1閾値および第2閾値のうち少なくとも一つを受信する第4インストラクション150-4をさらに有することができる。即ち、第1閾値および第2閾値は、放送サービスシステム200により決定され、返送率測定装置100に伝送され得る。
【0094】
図4を再び参照すれば、一つ以上のプログラム150は、予め指定された複数の閾値のうち一つ以上のチャンネルの識別情報を基に第2閾値を動的に選択する第5インストラクション150-5をさらに有することができる。即ち、返送率測定装置100は、第2閾値を放送サービスシステム200から受信して使用する代わりに、第5インストラクション150-5を通じて直接第2閾値を動的に決定することもできる。
【0095】
図4を再び参照すれば、一つ以上のプログラム150は、第1インストラクション150-1を通じて生成されたサービス提供情報、および第3インストラクション150-3を通じて抽出された一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報のうち、少なくとも一つを予め指定された放送サービスシステム200へ伝送する第6インストラクション150-6をさらに有することができる。
【0096】
放送サービスシステム200は、返送率測定装置100を有する複数の受信機からサービス提供情報を受信して、返送率情報を直接抽出することもでき、返送率測定装置100を有する複数の受信機から一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報そのものを受信した後、複数の受信機全体に対して一つ以上のチャンネルに関連する返送率情報を抽出することができる。
【0097】
<第二の実施例>
上述の第一の実施例は、一つ以上のチャンネル、例えば、第iチャンネルに関連する返送率情報を抽出することを基に説明した。しかし、特定のコンテンツが返送率測定装置100から、上述の一つ以上のチャンネルを通じて提供される場合の返送率情報を抽出することもできる。
【0098】
図4を再び参照すれば、プログラム150は、第7インストラクション150-7および第8インストラクション150-8をさらに有することができる。
【0099】
第7インストラクション150-7は、一つ以上のチャンネルに対する編成情報とサービス提供情報を分析して、予め指定された期間中、予め指定されたコンテンツが上述の一つ以上のチャンネルを通じて第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第3回数を決定し、予め指定された期間中、上述のコンテンツが上述の一つ以上のチャンネルを通じて第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第4回数を決定する。
【0100】
上述の一つ以上のチャンネルは、例えば、第1チャンネル~第mチャンネルのうち指定された第iチャンネル(但し、iは1以上、m以下の自然数)である。または、一つ以上のチャンネルは、例えば、第1チャンネル~第mチャンネルのうち指定された2個以上のチャンネルでもある。
【0101】
第8インストラクション150-8は、第7インストラクション150-7を通じて決定された第3回数および第4回数を基に、コンテンツに関連する返送率情報を抽出する。例えば、上述の一つ以上のチャンネルが第iチャンネルであれば、第8インストラクション150-8は、上述のコンテンツの第iチャンネルに関連する返送率情報を抽出する。
【0102】
コンテンツに関連する返送率情報は、第4回数対第3回数の割合を有する。コンテンツに関連する返送率情報は、第3回数、予め指定された期間に対する情報、コンテンツの識別情報および上述の一つ以上のチャンネルの識別情報のうち少なくとも一つをさらに有することができる。
【0103】
一方、上述のように、コンテンツに関連する返送率は、視聴者が特定チャンネルに切り替えて、当該コンテンツを選択した時点から産出され得る。即ち、本願明細書における返送率は、特に視聴者がチャンネルを切り替えた場合を基準として測定されるため、例えば、視聴者が特定チャンネルに切り替えていない状態で当該コンテンツを視聴している場合、および特定チャンネルが選択された時点で、当該コンテンツではなく、例えば広告、または他のコンテンツが放送されている場合は、返送率を測定する際に除外され得る。
【0104】
第7インストラクション150-7は、第4サブインストラクション150-7-1と第5サブインストラクション150-7-2とを有することができる。
【0105】
第4サブインストラクション150-7-1は、予め指定された期間中、予め指定されたコンテンツが、上述の一つ以上のチャンネルが選択された時点から、上述の一つ以上のチャンネルを通じて第1閾値以上の時間に提供された回数を基に第3回数を決定する。
【0106】
第5サブインストラクション150-7-2は、予め指定された期間中、上述のコンテンツが、前記一つ以上のチャンネルが選択された時点から、上述の一つ以上のチャンネルを通じて第1閾値以上で第2閾値以下の時間に提供された回数を基に第4回数を決定する。
【0107】
これにより、コンテンツに関連する返送率情報をより正確に算出することができる。
【0108】
例えば、BR(コンテンツの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)は、第1インストラクション150-1、第7インストラクション150-7~第8インストラクション150-8を通じて抽出され得る。即ち、一つ以上のチャンネルが第1チャンネル300-1~第mチャンネル300-mを全て有する場合、BR(コンテンツの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)は、第1インストラクション150-1、第7インストラクション150-7~第8インストラクション150-8を通じて抽出され得る。
【0109】
例えば、BR(コンテンツの識別情報、チャンネルの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)は、第1インストラクション150-1、第7インストラクション150-7~第8インストラクション150-8を通じて抽出され得る。即ち、一つ以上のチャンネルが、例えば第iチャンネルであれば、BR(コンテンツの識別情報、第iチャンネルの識別情報、期間始点、期間終点、第1閾値、第2閾値)は、第1インストラクション150-1、第7インストラクション150-7~第8インストラクション150-8を通じて抽出され得る。
【0110】
また、第1閾値、第2閾値、コンテンツの識別情報、チャンネルの識別情報、期間始点および期間終点を変更して、所望のコンテンツの所望のチャンネルに関連する返送率情報を、所望の閾値および所望の期間に対して抽出することもできる。
【0111】
コンテンツに関連する返送率は、例えばコンテンツに対する視聴者のロイヤルティを評価する指標として使用され得る。即ち、特定コンテンツの視聴率が低くてもコンテンツに関連する返送率が低ければ、視聴者はコンテンツに対してロイヤルティが高いことを意味することになる。逆に、コンテンツの視聴率が高くてもコンテンツに関連する返送率が高ければ、視聴者はコンテンツに対してロイヤルティが低いことを意味することもできる。
【0112】
コンテンツの第iチャンネルに関連する返送率は、例えば、コンテンツに対する第iチャンネルの視聴者のロイヤルティを評価する指標として使用され得る。即ち、第iチャンネルの視聴率が低くてもコンテンツの第iチャンネルに関連する返送率が低ければ、第iチャンネルの視聴者はコンテンツに対してロイヤルティが高いことを意味することになる。逆に、第iチャンネルの視聴率が高くてもコンテンツの第iチャンネルに関連する返送率が高ければ、第iチャンネルの視聴者はコンテンツに対してロイヤルティが低いことを意味することもできる。
【0113】
図4を再び参照すれば、プログラム150は、第9インストラクション150-9をさらに有することができる。
【0114】
第9インストラクション150-9は、第8インストラクション150-8を通じて抽出されたコンテンツに関連する返送率情報を、予め指定された放送サービスシステム200へ伝送する。
【0115】
放送サービスシステム200は、返送率測定装置100を有する複数の受信機からコンテンツに関連する返送率情報そのものを受信した後、複数の受信機全体に対してコンテンツに関連する返送率情報を抽出することもできる。
【0116】
以上説明したとおり、本発明によれば、視聴者がチャンネルを選択した後、当該チャンネルから離脱する行為を基に生成されたサービス提供情報を用いて放送サービスの返送率を測定する返送率測定装置を提供することができる。
【0117】
本発明によって、測定された返送率を基に、既存の放送サービスの視聴率では把握できなかった視聴者の反応などの追加的な情報を抽出することができる。
【0118】
本発明によって、測定された返送率は、それ単独で、または既存の視聴率と組み合わせて、放送サービスの品質を評価したり、視聴者の関心事項を把握したりする基準として使用され得る。
【0119】
以上本発明の構成を具体的に説明したが、これは単に本発明を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から脱しない範囲内で様々な変形が可能である。
【0120】
従って、本明細書に開示されている実施例は、本発明を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施例によって本発明の思想および範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと均等な範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本発明によれば、視聴者がチャンネルを選択した後、当該チャンネルから離脱する行為を基に生成されたサービス提供情報を用いて、放送サービスの返送率を測定する返送率測定装置を提供することができる。
【0122】
本発明によって、測定された返送率を基に、既存の放送サービスの視聴率では把握できなかった視聴者の反応などの追加的な情報を抽出することができる。
【0123】
本発明によって、測定された返送率は、それ単独で、または既存の視聴率と組み合わせて、放送サービスの品質を評価したり視聴者の関心事項を把握したりする基準として使用され得る。
【符号の説明】
【0124】
100 返送率測定装置
110 プロセッサ
130 メモリ
150 プログラム
200 放送サービスシステム
300 チャンネル