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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】計数充填装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 1/30 20060101AFI20230206BHJP
   A61J 3/06 20060101ALI20230206BHJP
   A61J 3/07 20060101ALI20230206BHJP
【FI】
B65B1/30 A
A61J3/06 S
A61J3/06 R
A61J3/07 R
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018188929
(22)【出願日】2018-10-04
(65)【公開番号】P2020055614
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000228110
【氏名又は名称】クオリカプス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】特許業務法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】笠井 健一
(72)【発明者】
【氏名】片江 正宗
(72)【発明者】
【氏名】櫻本 博
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健二
(72)【発明者】
【氏名】柳生 元啓
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-259624(JP,A)
【文献】特開2017-144241(JP,A)
【文献】特開2006-142236(JP,A)
【文献】特開2017-136367(JP,A)
【文献】国際公開第2017/131211(WO,A1)
【文献】特開2009-279516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 1/00
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送物を計数して容器に充填する計数充填装置であって、
被搬送物を整列させて供給する供給装置と、
供給された被搬送物を容器に向けて搬送する搬送装置と、
前記搬送装置により搬送される被搬送物を検出する第1の検出装置と、
前記第1の検出装置を通過した被搬送物を前記搬送装置から選択的に除去する除去装置と、
被搬送物の搬送先となる容器を入れ替える容器入替装置と、
前記第1の検出装置の検出に基づいて前記除去装置および前記容器入替装置の作動を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記第1の検出装置の検出に基づいて被搬送物の計数を行うと共に被搬送物の搬送方向長さを測定し、搬送方向長さが設定値よりも大きい被搬送物を、計数から除外すると共に、前記除去装置の作動により前記搬送装置から除去し、被搬送物の所定数の計数に基づいて前記容器入替装置を作動させる計数充填装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第1の検出装置により検出された被搬送物の間隔が設定値よりも小さい場合に、この間隔を形成する全ての被搬送物について、計数から除外すると共に、前記除去装置の作動により前記搬送装置から除去する請求項1に記載の計数充填装置。
【請求項3】
前記制御装置は、被搬送物の所定数の計数に基づいて前記除去装置を継続的に作動させることにより被搬送物の搬送列に空隙部を形成し、前記空隙部の移動により容器への被搬送物の供給が中断する間に前記容器入替装置を作動させる請求項1または2に記載の計数充填装置。
【請求項4】
前記搬送装置により搬送される被搬送物を前記除去装置の搬送方向下流側で検出する第2の検出装置を更に備え、
前記制御装置は、一の容器に供給される被搬送物について、前記第1の検出装置および第2の検出装置の検出による計数結果を照合することにより、充填不良の有無を判別する請求項1から3のいずれかに記載の計数充填装置。
【請求項5】
前記第1の検出装置または第2の検出装置の少なくとも一方は、被搬送物の外観検査を行うことができる撮像装置であり、
前記制御装置は、前記撮像装置の撮像データに基づき外観不良と判定した被搬送物が供給された容器を判別する請求項4に記載の計数充填装置。
【請求項6】
前記撮像装置は、ラインセンサを備える請求項5に記載の計数充填装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計数充填装置に関し、より詳しくは、錠剤やカプセル剤等の被搬送物を計数して容器に充填する計数充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の計数充填装置として、例えば特許文献1に開示されたワーク計数装置が知られている。この装置は、供給機構から一列に供給されたワークをコンベアによって搬送する間に計数センサが計数を行い、所定個数のワークを計数すると、2つの集荷室の入口に設けられた入口ダンパを回動させて、ワークを収容する集荷室を切り換えるように構成されている。
【0003】
このワーク計数装置は、高圧空気を噴射して搬送中のワークを離脱させる2つの高圧空気噴射機を備えている。一方の高圧空気噴射機は、寸法計測センサにより計測されたワーク間の離間寸法が設定寸法よりも小さい場合に、後続のワークをコンベアから離脱させる。他方の高圧空気噴射機は、計数センサが所定個数のワークを検出すると、入口ダンパが切り換わるまで後続のワークを離脱させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-259624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来の計数充填装置は、搬送される前後のワークが互いに接触した状態になると、寸法計測センサがこの状態を検出できないためにワークを離脱することができず、互いに接触した複数のワークを単一のワークと誤検出することにより、ワークの計数が不正確になるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、被搬送物の搬送状態によらず、被搬送物を正確に計数して容器に充填することができる計数充填装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の前記目的は、被搬送物を計数して容器に充填する計数充填装置であって、被搬送物を整列させて供給する供給装置と、供給された被搬送物を容器に向けて搬送する搬送装置と、前記搬送装置により搬送される被搬送物を検出する第1の検出装置と、前記第1の検出装置を通過した被搬送物を前記搬送装置から選択的に除去する除去装置と、被搬送物の搬送先となる容器を入れ替える容器入替装置と、前記第1の検出装置の検出に基づいて前記除去装置および前記容器入替装置の作動を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1の検出装置の検出に基づいて被搬送物の計数を行うと共に被搬送物の搬送方向長さを測定し、搬送方向長さが設定値よりも大きい被搬送物を、計数から除外すると共に、前記除去装置の作動により前記搬送装置から除去し、被搬送物の所定数の計数に基づいて前記容器入替装置を作動させる計数充填装置により達成される。
【0008】
この計数充填装置において、前記制御装置は、前記第1の検出装置により検出された被搬送物の間隔が設定値よりも小さい場合に、この間隔を形成する全ての被搬送物について、計数から除外すると共に、前記除去装置の作動により前記搬送装置から除去することが好ましい。
【0009】
また、前記制御装置は、被搬送物の所定数の計数に基づいて前記除去装置を継続的に作動させることにより被搬送物の搬送列に空隙部を形成し、前記空隙部の移動により容器への被搬送物の供給が中断する間に前記容器入替装置を作動させることが好ましい。
【0010】
前記搬送装置により搬送される被搬送物を前記除去装置の搬送方向下流側で検出する第2の検出装置を更に備えることが好ましく、前記制御装置は、一の容器に供給される被搬送物について、前記第1の検出装置および第2の検出装置の検出による計数結果を照合することにより、充填不良の有無を判別することができる。
【0011】
前記第1の検出装置または第2の検出装置の少なくとも一方は、被搬送物の外観検査を行うことができる撮像装置であることが好ましく、前記制御装置は、前記撮像装置の撮像データに基づき外観不良と判定した被搬送物が供給された容器を判別することができる。前記撮像装置は、ラインセンサを備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、被搬送物の搬送状態によらず、被搬送物を正確に計数して容器に充填することができる計数充填装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る計数充填装置の概略正面図である。
図2図1に示す計数充填装置の要部を示す断面図である。
図3図1に示す計数充填装置の側面図である。
図4図1に示す計数充填装置の作動を説明するための模式図である。
図5図1に示す計数充填装置の作動を説明するための要部平面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係る計数充填装置の要部を示す概略正面図である。
図7図6に示す計数充填装置の作動を説明するための模式図である。
図8】本発明の更に他の実施形態に係る計数充填装置の要部を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、 本発明の一実施形態に係る計数充填装置の概略正面図である。また、図2および図3は、それぞれ図1に示す計数充填装置の要部断面図および側面図である。図1から図3に示すように、計数充填装置1は、供給装置10、搬送装置20、第1の検出装置30、除去装置40、容器入替装置50および制御装置60を備えており、錠剤やカプセル剤等の被搬送物Tを計数して容器Va,Vbに充填することができる。
【0015】
供給装置10は、遠心力を利用して被搬送物Tを整列供給することができる回転式パーツフィーダであり、図2に示すように、垂直軸周りに回転可能に支持された回転ディスク11と、傾斜軸周りに回転可能に支持された第1リング12と、垂直軸周りに回転可能に支持された第2リング13とを備えている。回転ディスク11、第1リング12および第2リング13は、不図示の駆動装置によりそれぞれ独立して回転駆動され、回転速度をこの順に速くなるように設定されている。供給装置10の回転ディスク11上に供給された被搬送物Tは、遠心力によって第1リング12および第2リング13に移行する過程で搬送速度が段階的に高められ、整列した状態で受け渡し位置P1に到達する。供給装置10は、被搬送物を整列させて供給可能な構成であれば特に限定されず、例えば、振動式パーツフィーダや、ホッパとドラムとを組み合わせた装置等を使用することもできる。
【0016】
搬送装置20は、被搬送物Tを外周面に吸着して、容器Va,Vbに向けて回転搬送する吸引ローラ21を備えている。吸引ローラ21は、外周面が受け渡し位置P1において上方から対向するように、回転軸が略水平に配置されており、図1の矢示方向に回転駆動される。吸引ローラ21の外周面には、周方向に沿って溝部22が形成されており、溝部22の底部には、周方向全体にわたって多数の吸引口22aが等間隔で形成されている。吸引口22aは、吸引路23に連通しており、吸引路23が吸引シュー24を通過する間、真空吸引装置(図示せず)により吸引されて、被搬送物Tが吸引ローラ21の外周面に吸引保持される。搬送装置20の構成も特に限定されるものではなく、例えば、被搬送物Tを水平方向に搬送するベルトコンベア等であってもよい。
【0017】
搬送装置20の搬送速度は、供給装置10の供給速度よりも若干高く設定することが好ましい。これによって、供給装置10から互いに接触した状態で受け渡し位置P1に順次供給される被搬送物Tを、間隔を広げた状態で搬送装置20により搬送することができる。
【0018】
第1の検出装置30は、搬送装置20により搬送される被搬送物Tを検出できるように、吸引ローラ21の外周面近傍に配置されている。第1の検出装置30は、本実施形態では光電センサを使用しているが、被搬送物Tの搬送方向長さ、および、被搬送物Tの搬送方向に沿った間隔を検出可能なものであれば特に限定されず、例えば、超音波センサ等であってもよい。あるいは、第1の検出装置30は、被搬送物Tを撮像して被搬送物Tの画像データを取得する撮像装置であってもよい。撮像装置を使用する場合、被搬送物Tの幅方向(搬送方向と直交する方向)に走査するように配置されるラインセンサを備えることが好ましい。
【0019】
除去装置40は、第1の検出装置30を通過した被搬送物Tを搬送装置20から選択的に除去する装置であり、第1の検出装置30よりも搬送方向下流側で、吸引ローラ21の外周面近傍に配置されたノズル41を備えている。ノズル41は、配管42を介して圧縮空気供給源に接続されており、配管42に設けられたバルブ43を開放することにより被搬送物Tに圧縮空気を吹き付けて、被搬送物Tを搬送装置20から離脱させることができる。搬送装置20から離脱した被搬送物Tは、リターンパイプ44を介して供給装置10に戻される。 除去装置40は、本実施形態の構成以外に、例えばストッパを進退させる等して被搬送物Tを機械的に除去する構成であってもよい。
【0020】
容器入替装置50は、除去装置40で除去されずに通過した被搬送物Tの搬送先となる容器Va,Vbを入れ替える装置であり、図3に示すように、除去装置40よりも搬送方向下流側で、吸引ローラ21の外周面近傍に配置された排出シュート51の内部にダンパ52を備えている。ダンパ52は、アクチュエータにより回動自在とされており、図3に示すように、搬送装置20による吸引が解除されて搬送装置20から落下し、排出シュート51を通過する被搬送物Tを、容器Vaに案内する位置から破線で示す位置まで回動させることにより、被搬送物Tの搬送先を容器Vbに切り替えることができる。
【0021】
制御装置60は、第1の検出装置30の検出信号に基づいて、後述するように除去装置40および容器入替装置50の作動を制御する。
【0022】
次に、上記の構成を備える計数充填装置1の作動を説明する。図4は、図1に示す計数充填装置の作動を説明するための模式図であり、搬送装置20の搬送面を展開した状態で示している。
【0023】
図4(a)に示すように、供給装置10(図1参照)から受け渡し位置P1に供給された被搬送物Tは、搬送装置20により矢示方向に搬送され、第1の検出装置30により検出された後、容器Vaに順次供給される。制御装置60(図1参照)は、第1の検出装置30の検出に基づいて計数を行い、予め設定された所定数の被搬送物Tを計数すると、これらの所定数の被搬送物Tが除去装置40を通過したタイミングで除去装置40を作動させて、ノズル41から圧縮空気を噴射する。これにより、後続の被搬送物Tが搬送装置20から除去される。除去された被搬送物Tは、リターンパイプ44を経て供給装置10に戻された後、再び搬送装置20に供給される。
【0024】
ノズル41からの噴射時間は、容器入替装置50の作動完了に必要な時間を考慮して予め設定することができる。あるいは、ノズル41からの噴射開始後、予め設定した個数の被搬送物Tが第1の検出装置30により検出されるまで、噴射を継続するようにしてもよい。こうして複数の搬送物Tが連続的に除去されることで、図4(b)に示すように、被搬送物Tの搬送列に、被搬送物Tが一定長さ存在しない空隙部Gが形成される。
【0025】
制御装置60は、所定数の被搬送物Tが容器Vaに充填された後、図4(c)に示すように、空隙部Gが容器入替装置50に到達したタイミングで容器入替装置50を作動させ、被搬送物Tの供給が中断する間に搬送先を容器Vaから容器Vbに切り替える。こうして、容器Vaへの過剰充填が生じることなく、被搬送物Tの搬送先を新たな容器Vbに入れ替えることができる。
【0026】
制御装置60は、第1の検出装置30が検出した各被搬送物Tについて、搬送方向長さを測定し、搬送方向長さが設定値よりも大きい被搬送物Tを判別すると、この被搬送物Tを計数から除外すると共に、除去装置40を通過するタイミングで除去装置40を作動させて、搬送装置20から除去する。この場合の設定値は、被搬送物Tが正常か否かを判別できるように予め設定され、例えば、被搬送物Tの最大寸法よりも若干高い値に設定することができる。
【0027】
図1に示すように、吸引ローラ21に形成された吸引口22aは周方向に等間隔に配置されているが、被搬送物Tは必ずしも中心部が吸引口22aに吸着されるとは限らないことから、被搬送物Tの間隔は必ずしも一定ではない。したがって、図5(a)に示すように、搬送方向前後に隣接する被搬送物Ta,Tbが互いに接した状態で、第1の検出装置30により検出されるおそれがある。この場合、被搬送物Ta,Tbを合体した搬送方向長さLは、設定値よりも大きくなるため、制御装置60は、これらの被搬送物Ta,Tbを計数から除外すると共に、これら全体を搬送装置20から除去する。この結果、複数の被搬送物Ta,Tbを誤って単一の被搬送物として計数するおそれがなくなり、被搬送物を正確に計数して容器に充填することができる。
【0028】
また、制御装置60は、第1の検出装置30により検出された被搬送物Tの間隔が設定値よりも小さい場合に、この間隔を形成する全ての被搬送物Tについて、計数から除外すると共に、除去装置40の作動により搬送装置20から除去する。図5(b)に示すように、搬送方向前後に隣接する被搬送物Tc,Tdの間隔Sが狭すぎると、空隙部G(図4参照)の形成等のために除去装置40が被搬送物Tc,Tdのいずれか一方を除去する場合に、誤って他方または双方を除去するおそれがある。そこで、被搬送物を正しく除去するために必要な最小限の間隔を、被搬送物の大きさや形状、搬送速度等から設定値として定めておき、この条件を満たさない被搬送物Tc,Tdを予めまとめて除去することにより、上記の問題を未然に防止して被搬送物の計数をより確実に行うことができる。
【0029】
このように、本実施形態の計数充填装置1は、被搬送物Tの間隔が小さ過ぎる場合や、間隔がなく接する場合の誤計数を確実に防止できるので、被搬送物Tを最小限の間隔で高速搬送することが可能であり、処理効率の向上を図ることができる。
【0030】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、図1に示す計数充填装置1において、図6に要部正面図で示すように、搬送装置20により搬送される被搬送物Tを除去装置40の搬送方向下流側で検出する第2の検出装置70を更に備えることができる。第2の検出装置70は、被搬送物Tを計数可能なものであればよく、第1の検出装置30と同様に、光電センサや超音波センサの他、ラインセンサ等の撮像装置を例示することができる。制御装置60は、第1の検出装置30および第2の検出装置70の検出信号に基づき、除去装置40および容器入替装置50の作動を制御する。
【0031】
図6に示す制御装置60は、容器ごとに、第1の検出装置30により検出された被搬送物Tを計数すると共に、除去装置40を選択的に作動させた後に第2の検出装置30により検出された被搬送物Tを計数し、これらの計数結果を照合する。計数結果が一致すれば、容器への被搬送物Tの充填が適正であると判断する一方、計数結果が不一致であれば、容器への充填が適正でないと判断する。これにより、除去装置40による被搬送物Tの除去が万一上手く行われない場合でも、容器の充填不良の有無を確実に判別することができる。
【0032】
また、第1の検出装置30および第2の検出装置70の少なくとも一方をラインセンサ等の撮像装置とすることで、制御装置60が撮像データに基づき被搬送物Tの外観検査を行うことができる。外観不良と判定した被搬送物Tが存在する場合には、容器入替装置50の作動状態等に基づいて、この被搬送物Tが供給された容器Vを判別することができる。
【0033】
制御装置60が不良と判別した容器Vは、例えば、図7に示す廃棄装置80により自動的に廃棄することができる。廃棄装置80は、容器入替装置50により振り分けられる容器Vをそれぞれ搬送可能な複数の搬送コンベア81a,81bと、搬送される容器Vを搬送コンベア81a,81bから排除する回動ロッド82とを備えており、制御装置60により制御される。図7(a)に示すように、第2の検出装置70の検出に基づく外観検査により外観不良と判断された被搬送物Tfは、容器Vfに供給されて搬送コンベア81bの作動により回動ロッド82の近傍まで移送された後、図7(b)に示すように、回動ロッド82の回動動作により容器Vfごと廃棄される。
【0034】
また、本実施形態の容器入替装置50は、被搬送物Tをダンパ52により振り分ける構成としているが、被搬送物Tの搬送先となる容器Vを入れ替え可能な構成であれば、特に限定されるものではない。例えば、図8に示すように、容器入替装置50’を、排出シュート51からの排出位置P2に容器Vを順次供給する搬送コンベア53を備える構成にすることができる。この容器入替装置50’は、容器Vへの被搬送物Tの充填が完了する毎に搬送コンベア53を間欠駆動して、容器Vの入れ替えを行うことができる。
【符号の説明】
【0035】
1 計数充填装置
10 供給装置
20 搬送装置
30 第1の検出装置
40 除去装置
50 容器入替装置
60 制御装置
70 第2の検出装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8