(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】冷蔵庫及び冷蔵庫システム
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20230206BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20230206BHJP
F25D 29/00 20060101ALI20230206BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20230206BHJP
【FI】
F25D23/00 301Z
F25D23/00 307
F25D11/00 101B
F25D29/00 Z
G09F19/00 Z
(21)【出願番号】P 2019098024
(22)【出願日】2019-05-24
【審査請求日】2022-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 穂高
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0198940(US,A1)
【文献】特開2002-169829(JP,A)
【文献】特開2017-188940(JP,A)
【文献】特開2009-080733(JP,A)
【文献】特開2013-250132(JP,A)
【文献】特開2006-197380(JP,A)
【文献】国際公開第03/041405(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 1/00-31/00
G09F 19/00
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の前面開口部を開閉する扉と、
前記扉の前面部に設けられている操作表示部と、
前記冷蔵庫本体から所定の範囲内に存在する人を検出する人感センサと、
制御部と、を備えており、
前記制御部は、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から第1の距離の範囲内、かつ、前記第1の距離よりも短い第2の距離の範囲外に存在する人を検出した場合は、所定の広告画面を前記操作表示部の中央部に表示し、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から前記第2の距離の範囲内に存在する人を検出した場合は、冷蔵庫の機能を実行するための所定の操作ボタンを前記操作表示部の中央部に表示する、冷蔵庫。
【請求項2】
前記制御部は、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から前記第2の距離の範囲内に存在する人を検出した場合は、前記操作表示部の中央部に表示していた前記広告画面を前記操作表示部の周縁部に表示する、請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
冷蔵庫と携帯端末を備えている冷蔵庫システムであって、
前記冷蔵庫は、
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の前面開口部を開閉する扉と、
前記扉の前面部に設けられている操作表示部と、
前記冷蔵庫本体から所定の範囲内に存在する人を検出する人感センサと、
冷蔵庫通信部と、
冷蔵庫制御部と、を備えており、
前記携帯端末は、
端末本体と、
前記端末本体の前面部に設けられている表示部と、
端末通信部と、
端末制御部と、を備えており、
前記冷蔵庫と前記携帯端末は、前記冷蔵庫通信部と前記端末通信部を介した近距離無線通信を実行可能に構成されており、
前記冷蔵庫制御部は、
前記人感センサが前記冷蔵庫本体から第1の距離の範囲内、かつ、前記第1の距離よりも短い第2の距離の範囲外に存在する人を検出した場合は、所定の広告画面を前記操作表示部の中央部に表示し、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から前記第2の距離の範囲内に存在する人を検出した場合は、前記冷蔵庫の機能を実行するための所定の操作ボタンを前記操作表示部の中央部に表示し、前記操作表示部の中央部に表示していた前記広告画面を前記操作表示部の周縁部に表示し、
前記操作表示部の周縁部に表示した前記広告画面がタッチ操作された場合は、タッチ操作された前記広告画面に関連する広告関連情報を前記冷蔵庫通信部と前記端末通信部を介した近距離無線通信によって前記携帯端末に供給し、
前記端末制御部は、前記近距離無線通信によって供給された前記広告関連情報を取得し、取得した前記広告関連情報を表示部に表示する、冷蔵庫システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記冷蔵庫と前記携帯端末を関連付けるためのアプリケーションを記憶する端末記憶部を備えており、
前記冷蔵庫制御部は、前記アプリケーションによって前記冷蔵庫と関連付けられている前記携帯端末が前記冷蔵庫と近距離無線通信を実行可能な範囲内に存在する場合は、前記携帯端末から注文された商品及び/又はサービスの注文履歴を特定する注文履歴情報に関連する特定広告画面を前記操作表示部の中央部に表示する、請求項3に記載の冷蔵庫システム。
【請求項5】
前記冷蔵庫制御部は、前記操作表示部の中央部に表示した前記特定広告画面がタッチ操作された場合は、タッチ操作された前記特定広告画面に関連する特定広告関連情報を前記冷蔵庫通信部と前記端末通信部を介した近距離無線通信によって前記アプリケーションによって前記冷蔵庫と関連付けられている前記携帯端末に供給し、
前記端末制御部は、前記近距離無線通信によって供給された前記特定広告関連情報を取得し、取得した前記特定広告関連情報を表示部に表示する、請求項4に記載の冷蔵庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、冷蔵庫及び冷蔵庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に冷蔵庫が開示されている。特許文献1の冷蔵庫は、広告などを表示させるディスプレイと、表示の切り替えや設定情報を入力するための操作部とを備えている。特許文献1の冷蔵庫では、インターネットを介して広告配信業者端末から送られてきた広告チラシの画像データがディスプレイに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の冷蔵庫では、操作表示部(例えばタッチ操作式のディスプレイ)を備えているものが存在する。この構成では、操作表示部に常に同じ態様で情報が表示されていると冷蔵庫のユーザにとっての利便性が悪くなることがある。例えば、操作表示部の中央部に常に同じ広告チラシの画像データが同じ態様で表示されているとユーザにとっての利便性が悪くなることがある。本明細書は、冷蔵庫からユーザまでの距離に応じて適切な情報を提示することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体の前面開口部を開閉する扉と、前記扉の前面部に設けられている操作表示部と、前記冷蔵庫本体から所定の範囲内に存在する人を検出する人感センサと、制御部と、を備えている。前記制御部は、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から第1の距離の範囲内、かつ、前記第1の距離よりも短い第2の距離の範囲外に存在する人を検出した場合は、所定の広告画面を前記操作表示部の中央部に表示し、前記人感センサが前記冷蔵庫本体から前記第2の距離の範囲内に存在する人を検出した場合は、冷蔵庫の機能を実行するための所定の操作ボタンを前記操作表示部の中央部に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施例に係る冷蔵庫システムの概略図である。
【
図2】実施例に係る冷蔵庫システムのブロック図である。
【
図4】冷蔵庫の操作表示部に表示される広告画面の一例を示す図である。
【
図5】冷蔵庫の操作表示部に表示される広告画面と操作ボタンの一例を示す図である。
【
図6】広告関連情報供給処理のフローチャートである。
【
図7】広告関連情報表示処理のフローチャートである。
【
図8】携帯端末の操作表示部に表示される広告関連情報の一例を示す図である。
【
図9】特定広告画面表示処理のフローチャートである。
【
図10】冷蔵庫の操作表示部に表示される特定広告画面の一例を示す図である。
【
図11】特定広告関連情報表示処理のフローチャートである。
【
図12】携帯端末の操作表示部に表示される特定広告関連情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施例に係る冷蔵庫システム1について図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施例に係る冷蔵庫システム1は、冷蔵庫2と携帯端末3を備えている。
【0008】
(冷蔵庫2の構成;
図1、
図2)
まず、冷蔵庫2について説明する。冷蔵庫2は、冷蔵庫本体40と、扉43とを備えている。冷蔵庫本体40は、例えば冷蔵室や冷凍室(いずれも図示省略)を備えている。冷蔵室は、冷蔵温度帯(例えば1~4℃)の貯蔵室であり、食材(例えば人参や豚肉等)を貯蔵する。冷凍室は、冷凍温度帯(例えば-10~-20℃)の貯蔵室であり、食材(例えばアイスクリーム等)を貯蔵する。冷蔵庫本体40は、人感センサ4を備えている。人感センサ4は、冷蔵庫本体40から所定の範囲内に存在する人Mを検出することができる。人感センサ4は、第1センサ41と第2センサ42を備えている。
【0009】
第1センサ41は、例えば、赤外線センサや超音波センサである。第1センサ41は、冷蔵庫本体40から所定の第1の距離L1の範囲内に存在する人M(例えば冷蔵庫2のユーザ)を検出することができる。第1の距離L1は、例えば3mである。第1センサ41が第1の距離L1の範囲内に存在する人Mを検出すると、第1センサ41から後述する制御部20に第1検出信号が送信される。
【0010】
第2センサ42は、例えば、赤外線センサや超音波センサである。第2センサ42は、冷蔵庫本体40から所定の第2の距離L2の範囲内に存在する人M(例えば冷蔵庫2のユーザ)を検出することができる。第2の距離L2は、上記の第1の距離L1よりも短い距離である。第2の距離L2は、例えば1mである。第2の距離L2の範囲の外縁R2は、第1の距離L1の範囲の外縁R1よりも冷蔵庫本体40から近い位置に存在する。第2センサ42が第2の距離L2の範囲内に存在する人Mを検出すると、第2センサ42から後述する制御部20に第2検出信号が送信される。
【0011】
冷蔵庫2の扉43は、冷蔵庫本体40の前面部に取り付けられている。冷蔵庫2の扉43は、冷蔵庫本体40の前面開口部(図示省略)を開閉する。冷蔵庫2の扉43の前面部には操作表示部24が設けられている。操作表示部24は、例えばタッチ操作式のディスプレイ(いわゆるタッチパネル)である。操作表示部24は、様々な情報を表示することができる。例えば、操作表示部24は、所定の広告画面D1、D2を表示することができる。また、操作表示部24は、冷蔵庫2の機能を実行するための所定の操作ボタンB1-B4を表示することができる。
【0012】
また、操作表示部24は、様々な操作を受け付けることができる。例えば、操作表示部24は、操作表示部24に表示された広告画面D1、D2を冷蔵庫2のユーザがタッチするタッチ操作を受け付けることができる。また、操作表示部24は、操作表示部24に表示された操作ボタンB1-B4を冷蔵庫2のユーザがタッチするタッチ操作を受け付けることができる。
【0013】
図2に示すように、冷蔵庫2は、制御部20と、記憶部21と、通信部23とを備えている。また、冷蔵庫2は、上述した操作表示部24と、人感センサ4(第1センサ41及び第2センサ42)とを備えている。
【0014】
冷蔵庫2の記憶部21は、例えばROMやRAMを備えている。記憶部21には様々な情報が記憶される。例えば、記憶部21には広告情報が記憶されている。広告情報は、例えば、食材(人参や豚肉)の広告の情報である。広告の内容は特に限定されるものではない。広告情報は、例えば、制御部20が外部のサーバ(図示省略)からネットワーク90(例えばインターネット)を介して取得する。制御部20は、取得した広告情報を記憶部21に記憶する。外部のサーバは、例えば、八百屋や、精肉店や、スーパー等が管理しているサーバである。外部のサーバは、例えば、人参や豚肉の特売日に関する広告情報をネットワーク90を介して配信する。
【0015】
通信部23は、冷蔵庫2がネットワーク90を介した通信を実行するためのインターフェースである。また、通信部23は、冷蔵庫2が携帯端末3との通信を実行するためのインターフェースでもある。通信部23は、冷蔵庫2が携帯端末3と近距離無線通信を実行するためのデバイスを備えている。通信部23は、例えば、近距離無線通信を実行するために、NFC(Near Field Communication)のリーダ/ライタを備えている。
【0016】
制御部20は、例えばCPUを備えている。制御部20は、様々な処理や制御を実行することができる。制御部20が実行する処理や制御については後述する。
【0017】
(携帯端末3の構成;
図1、
図2)
次に、携帯端末3について説明する。携帯端末3は、例えばスマートフォンやタブレットPCである。携帯端末3は、
図1に示すように、端末本体50と、端末本体50の前面部に設けられている操作表示部34とを備えている。操作表示部34は、例えばタッチ操作式のディスプレイ(いわゆるタッチパネル)である。操作表示部34は、様々な情報を表示することができる。例えば、操作表示部34は、後述する広告関連情報を表示することができる。また、操作表示部34は、様々な操作を受け付けることができる。
【0018】
図2に示すように、携帯端末3は、制御部30と、記憶部31と、通信部33と、上述した操作表示部34とを備えている。
【0019】
携帯端末3の記憶部31は、例えばROMやRAMを備えている。記憶部31には様々な情報が記憶される。例えば、記憶部31には端末特定情報が記憶されている。端末特定情報は、携帯端末3を特定するための情報である。
【0020】
通信部33は、携帯端末3がネットワーク90を介して通信を実行するためのインターフェースである。また、通信部33は、携帯端末3が冷蔵庫2との通信を実行するためのインターフェースでもある。通信部33は、携帯端末3が冷蔵庫2と近距離無線通信を実行するためのデバイスを備えている。通信部33は、例えば、ICチップが内蔵されたNFCタグを備えている。ICチップには、携帯端末3を特定するための端末特定情報が記憶されている。
【0021】
制御部30は、例えばCPUを備えている。制御部30は、様々な処理や制御を実行することができる。制御部30が実行する処理や制御については後述する。
【0022】
(広告画面表示処理;
図3)
次に、上記の冷蔵庫システム1で実行される広告画面表示処理について説明する。
図3は、広告画面表示処理のフローチャートである。広告画面表示処理は、例えば、冷蔵庫2の電源がオンになると開始される。
図3に示すように、広告画面表示処理のS10では、冷蔵庫2の制御部20が、第1センサ41が冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内に存在する人M(例えば冷蔵庫2のユーザ)を検出したか否かを判断する。第1センサ41が第1の距離L1の範囲内に存在する人Mを検出した場合は、第1センサ41から制御部20に第1検出信号が送信される。制御部20は、第1検出信号を受信した場合は、S10でYESと判断してS11に進む。制御部20は、第1検出信号を受信しない場合は、S10でNOと判断して待機する。
【0023】
続くS11では、制御部20が、第2センサ42が冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内に存在する人Mを検出したか否かを判断する。第2センサ42が第2の距離L2の範囲内に存在する人Mを検出した場合は、第2センサ42から制御部20に第2検出信号が送信される。制御部20は、第2検出信号を受信した場合は、S11でYESと判断してS12に進む。一方、制御部20は、第2検出信号を受信しない場合は、S11でNOと判断してS13に進む。
【0024】
上記のS10でYESかつS11でNOの場合は、冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内に人Mが存在するが、冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内には人Mが存在しない場合である。
【0025】
上記のS11でNOの後のS12では、制御部20が、操作表示部24の中央部に所定の広告画面を表示する。制御部20は、操作表示部24に1個又は複数個の広告画面を表示する。制御部20は、記憶部21に記憶されている広告情報に基づいて操作表示部24に広告画面を表示する。例えば、制御部20は、
図4に示すように、人参の広告画面D1や豚肉の広告画面D2等を操作表示部24の中央部に表示する。操作表示部24の中央部は、操作表示部24の横方向の中央部及び/又は縦方向の中央部である。
図3に示すS12の処理が終了するとリターンに進む。
【0026】
一方、上記のS11でYESの後のS13では、制御部20が、操作表示部24の周縁部に所定の広告画面を表示する。制御部20は、操作表示部24に1個又は複数個の広告画面を表示する。制御部20は、記憶部21に記憶されている広告情報に基づいて操作表示部24に広告画面を表示する。例えば、制御部20は、
図5に示すように、人参の広告画面D1や豚肉の広告画面D2等を操作表示部24の周縁部に表示する。操作表示部24の周縁部は、操作表示部24の中央部の周囲の部分である。
【0027】
制御部20は、
図3に示すS13の処理を実行する場合に、上記のS12の処理を実行した後にリターンを経てS13の処理を実行する場合は、S12で操作表示部24の中央部に表示した広告画面D1、D2(
図4参照)を、S13で操作表示部24の周縁部に表示する(
図5参照)。
【0028】
また、S13では、制御部20が、操作表示部24の中央部に冷蔵庫2の機能を実行するための所定の操作ボタンを表示する。制御部20は、操作表示部24に1個又は複数個の操作ボタンを表示する。例えば、制御部20は、
図5に示すように、冷蔵ボタンB1、冷凍ボタンB2、製氷ボタンB3及び節電ボタンB4を操作表示部24の中央部に表示する。例えば、冷蔵ボタンB1は、冷蔵庫2の冷蔵温度を設定するためのボタンであり、冷凍ボタンB2は、冷蔵庫2の冷凍温度を設定するためのボタンである。また、製氷ボタンB3は、冷蔵庫2の製氷機能のオン/オフを設定するためのボタンであり、節電ボタンB4は、冷蔵庫2の節電機能のオン/オフを設定するためのボタンである。冷蔵庫2の機能を実行するための操作ボタンの種類は特に限定されるものではない。なお、上記のS12では、制御部20は、冷蔵庫2の機能を実行するための操作ボタンB1-B4を操作表示部24に表示しない(
図4参照)。制御部20は、S13の処理が終了するとリターンに進む。
【0029】
その後、制御部20は、上記の広告画面表示処理を繰り返す。上記の広告画面表示処理は、例えば冷蔵庫2の電源がオフになると終了する。
【0030】
(具体的な状況)
次に、具体的な状況について説明する。上記の冷蔵庫システム1では、
図1に示すように、冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内に人M(冷蔵庫2のユーザ)が存在せず、冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲外に人Mが存在する場合は、第1センサ41と第2センサ42のいずれもが人Mを検出しない。この場合は、
図3に示すように、冷蔵庫2の制御部20がS10でNOと判断する。
【0031】
その後、例えば人Mが冷蔵庫2に接近してゆくことによって、その人Mが冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内かつ第2の距離L2の範囲外の領域に進入したとする。この場合は、
図3に示すように、制御部20が、S10でYESかつS11でNOと判断してS12に進む。S12では、制御部20が、操作表示部24の中央部に広告画面D1、D2を表示する(
図4参照)。
【0032】
その後、例えば人Mが冷蔵庫2に更に接近してゆくことによって、その人Mが冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内の領域に進入したとする。この場合は、
図3に示すように、制御部20が、S10でYESかつS11でYESと判断してS13に進む。S13では、制御部20が、操作表示部24の周縁部に所定の広告画面D1、D2を表示する(
図5参照)。制御部20は、上記のS12で操作表示部24の中央部に表示していた広告画面D1、D2を操作表示部24の周縁部に表示する。また、S13では、制御部20が、操作表示部24の中央部に所定の操作ボタンB1-B4を表示する(
図5参照)。
【0033】
その後、例えば人Mが冷蔵庫2から離れてゆくことによって、その人Mが第2の距離L2の範囲外かつ第1の距離L1の範囲内の領域に進入したとする。この場合は、
図3に示すように、制御部20が、S10でYESかつS11でNOと判断してS12に進む。S12では、制御部20が、操作表示部24の中央部に広告画面D1、D2を表示する(
図4参照)。制御部20は、操作表示部24の中央部に所定の操作ボタンB1-B4を表示しない。
【0034】
以上、第1実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第1実施例では、制御部20が、人感センサ4が冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内、かつ、第2の距離L2の範囲外に存在する人Mを検出した場合は、広告画面D1、D2を操作表示部24の中央部に表示する(
図3のS10でYES、S11でNO、S12、
図4参照)。また、制御部20は、人感センサ4が冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内に存在する人Mを検出した場合は、操作ボタンB1-B4を操作表示部24の中央部に表示する(S10でYES、S11でYES、S13、
図5参照)。
【0035】
この構成によれば、人M(冷蔵庫2のユーザ)が冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内、かつ、第2の距離L2の範囲外に存在するときには、その人Mに広告画面D1、D2を提示することができる。また、その人Mが冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内に存在するときには、操作ボタンB1-B4を提示することができる。そのため、人Mが冷蔵庫2に接近しているがその人Mが操作表示部24を操作できる位置まで接近していない場合には、その人Mに広告画面D1、D2を提示することができる。また、その人Mが操作表示部24を操作できる位置まで接近した場合には、その人Mに操作ボタンB1-B4を提示することができる。これによって、冷蔵庫2から人M(冷蔵庫2のユーザ)までの距離に応じて適切な情報を提示することができる。
【0036】
また、第1実施例では、制御部20が、人感センサ4が冷蔵庫本体40から第2の距離L2の範囲内に存在する人Mを検出した場合は、操作表示部24の中央部に表示していた広告画面D1、D2を操作表示部24の周縁部に表示する(
図3のS13参照)。この構成によれば、人Mが操作表示部24を操作できる位置まで冷蔵庫2に接近した場合には、広告画面D1、D2を適切な位置に表示することができる。
【0037】
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記の実施例に限定されるものではない。以下の説明では、上記の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
(第2実施例)
第2実施例に係る冷蔵庫システム1について説明する。第2実施例に係る冷蔵庫システム1では、冷蔵庫2と携帯端末3が、冷蔵庫2の通信部23と携帯端末3の33を介した近距離無線通信を実行可能に構成されている。
図1に示すように、冷蔵庫2と携帯端末3は、所定の第3の距離L3の範囲内に接近すると、近距離無線通信を実行可能な状態になる。第3の距離L3は、例えば、上述した第2の距離L2と同じ距離である。他の実施例では、第3の距離L3は、第2の距離L2よりも短い距離であってもよい。
【0039】
冷蔵庫2の制御部20は、通信部23、33を介した近距離無線通信によって、携帯端末3の記憶部31に記憶されている端末特定情報を取得することができる。端末特定情報は、携帯端末3を特定するための情報である。また、制御部20は、通信部23、33を介した近距離無線通信によって、記憶部21に記憶されている広告関連情報を携帯端末3に供給することができる。広告関連情報は、操作表示部24に表示される広告画面D1、D2に関連する情報である(
図4、
図5参照)。例えば、広告関連情報は、人参の値段や豚肉の値段等の情報である。また、広告関連情報は、例えば、人参の生産地や豚肉の生産地等の情報である。広告関連情報の内容は特に限定されるものではない。広告関連情報は、例えば、制御部20が外部のサーバ(図示省略)からネットワーク90を介して取得する。制御部20が取得した広告関連情報は記憶部21に記憶される。
【0040】
(広告関連情報供給処理;
図6)
次に、上記の冷蔵庫システム1で実行される広告関連情報供給処理について説明する。
図6は、広告関連情報供給処理のフローチャートである。広告関連情報供給処理は、例えば、冷蔵庫2の電源がオンになると開始される。
図6に示すように、広告関連情報供給処理のS20では、冷蔵庫2の制御部20が、携帯端末3の端末特定情報を取得したか否かを判断する。冷蔵庫2と携帯端末3が所定の第3の距離L3の範囲内まで接近すると、冷蔵庫2と携帯端末3の間で通信部23、33を介した近距離無線通信が実行可能な状態になる(
図1参照)。例えば、携帯端末3を所持した人M(冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザ)が、冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内まで接近すると、冷蔵庫2と携帯端末3の間で近距離無線通信が実行可能な状態になる。近距離無線通信が実行可能な状態になると、冷蔵庫2の制御部20が、携帯端末3の記憶部31に記憶されている端末特定情報を自動的に取得する。制御部20は、端末特定情報を取得した場合は、S20でYESと判断してS21に進む。そうでない場合は、S20で制御部20がNOと判断して待機する。冷蔵庫2と携帯端末3が第3の距離L3の範囲内まで接近していない場合は、S20で制御部20がNOと判断する。
【0041】
また、制御部20は、携帯端末3を所持した人Mが冷蔵庫2から所定の第2の距離L2の範囲内まで接近すると、操作表示部24の周縁部に広告画面D1、D2を表示する(第1実施例の
図3のS13、
図5参照)。
【0042】
図6に示すS20でYESの後のS21では、制御部20が、操作表示部24の周縁部に表示されている広告画面D1、D2(
図5参照)のいずれかがタッチ操作されたか否かを判断する。広告画面D1、D2のいずれか(例えばD1)がタッチ操作された場合は、S21で制御部20がYESと判断してS22に進む。例えば、冷蔵庫2に接近した人M(冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザ)が、操作表示部24の周縁部に表示されている広告画面D1をタッチ操作すると、制御部20がYESと判断する。一方、広告画面D1、D2がタッチ操作されない場合は、S21で制御部20がNOと判断してS23に進む。
【0043】
S21でNOの後のS23では、制御部20が、上記のS20でYESと判断してから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間は、例えば3分である。所定時間が経過した場合は、S23で制御部20がYESと判断して広告関連情報供給処理を終了する。そうでない場合は、S23で制御部20がNOと判断してS21に戻る。
【0044】
S21でYESの後のS22では、制御部20が、冷蔵庫2と携帯端末3の間で通信部23、33を介した近距離無線通信が実行可能な状態であるか否かを判断する。冷蔵庫2と携帯端末3が第3の距離L3の範囲内まで接近している場合は、冷蔵庫2と携帯端末3の間で近距離無線通信が実行可能な状態である。近距離無線通信が実行可能な状態である場合は、S22で制御部20がYESと判断してS24に進む。そうでない場合は、S22で制御部20がNOと判断して広告関連情報供給処理を終了する。例えば、携帯端末3を所持した人Mが冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内まで接近したものの、その後に、その人Mが冷蔵庫2から離れて第3の距離L3の範囲外に移動した場合は、S22で制御部20がNOと判断する。
【0045】
続くS24では、制御部20が、上記のS21でタッチ操作された広告画面(例えばD1)に関連する広告関連情報を携帯端末3に供給する。制御部20は、上記のS20で取得した端末特定情報によって特定される携帯端末3に広告関連情報を供給する。すなわち、制御部20は、冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内に存在する携帯端末3に広告関連情報を供給する。供給される広告関連情報は、上記のS21でタッチ操作された広告画面(例えばD1)に関連する情報である。例えば、広告関連情報は、人参の値段や生産地等の情報である。以上より、広告関連情報供給処理が終了する。
【0046】
(広告関連情報表示処理;
図7)
次に、上記の冷蔵庫システム1で実行される広告関連情報表示処理について説明する。
図7は、広告関連情報表示処理のフローチャートである。広告関連情報表示処理は、例えば、携帯端末3の電源がオンになると開始される。
図7に示すように、広告関連情報表示処理のS30では、携帯端末3の制御部30が、上記の広告関連情報供給処理(
図6参照)のS24で冷蔵庫2から供給された広告関連情報を取得したか否かを判断する。携帯端末3の制御部30は、通信部23、33を介した近距離無線通信によって、冷蔵庫2から広告関連情報を取得することができる。制御部30は、広告関連情報を取得した場合は、S30でYESと判断してS31に進む。そうでない場合は、S30で制御部30がNOと判断して待機する。
【0047】
続くS31では、制御部30が、上記のS30で取得した広告関連情報を携帯端末3の操作表示部34に表示する。例えば、制御部30は、
図8に示すように、人参の値段や生産地等の情報(広告関連情報)を操作表示部34に表示する。また、
図7に示すS31では、制御部30が、取得した広告関連情報を携帯端末3の記憶部31に記憶する。以上より、広告関連情報表示処理が終了する。
【0048】
以上、第2実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第2実施例では、冷蔵庫2の制御部20が、操作表示部24の周縁部に表示した広告画面(例えばD1(
図5参照))がタッチ操作された場合は、タッチ操作された広告画面D1に関連する広告関連情報(例えば、人参の値段や生産地等の情報)を通信部23、33を介した近距離無線通信によって携帯端末3に供給する(
図6のS21でYES、S22でYES、S24参照)。携帯端末3の制御部30は、近距離無線通信によって冷蔵庫2から供給された広告関連情報を取得し、取得した広告関連情報を操作表示部34に表示する(
図7のS30でYES、S31、
図8参照)。
【0049】
この構成によれば、冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザによってタッチ操作された広告画面(例えばD1)に関連する広告関連情報(例えば、人参の値段や生産地等の情報)を携帯端末3の操作表示部34に表示することができる。そのため、冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザが興味を示した広告画面に関連する広告関連情報をユーザに提示することができる。
【0050】
(第3実施例)
第3実施例に係る冷蔵庫システム1について説明する。第3実施例に係る冷蔵庫システム1では、携帯端末3の記憶部31に、冷蔵庫2と携帯端末3を関連付けるためのアプリケーション(以下「関連アプリ」という)が記憶されている。すなわち、携帯端末3に関連アプリがインストールされている。携帯端末3に関連アプリがインストールされていると、携帯端末3に関連する情報がネットワーク90を介して冷蔵庫2に供給される。例えば、携帯端末3の端末特定情報や注文履歴情報等が冷蔵庫2に供給される。冷蔵庫2の制御部20が、関連アプリがインストールされている携帯端末3の端末特定情報や注文履歴情報等を取得する。端末特定情報は、携帯端末3を特定するための情報である。注文履歴情報は、携帯端末3からネットワーク90を介して注文された商品及び/又はサービスの注文履歴を特定する情報である。例えば、注文履歴情報は、携帯端末3から1週間前に1本の牛乳が注文されたことを特定する情報である。携帯端末3のユーザは、携帯端末3からネットワーク90を介して、例えば、八百屋や、精肉店や、スーパー等が管理している外部のサーバに対して商品及び/又はサービスを注文することができる。なお、携帯端末3のユーザが端末特定情報や注文履歴情報を冷蔵庫2に供給するための特定の操作を実行した場合のみ、端末特定情報や注文履歴情報が冷蔵庫2に供給される構成であってもよい。端末特定情報や注文履歴情報は、携帯端末3から冷蔵庫2に供給されてもよく、外部のサーバから冷蔵庫2に供給されてもよい。
【0051】
冷蔵庫2の制御部20は、ネットワーク90を介して携帯端末3の端末特定情報や注文履歴情報を取得することができる。制御部20は、取得した端末特定情報や注文履歴情報を記憶部21に記憶する。
【0052】
また、制御部20は、携帯端末3の注文履歴情報に関連する特定広告情報をネットワーク90を介して外部のサーバから取得することができる。特定広告情報は、携帯端末3の注文履歴情報に関連する広告の情報である。例えば、特定広告情報は、注文履歴情報が1週間前に1本の牛乳が注文されたことを特定する情報である場合は、牛乳の広告の情報である。また、制御部20は、特定広告情報に関連する特定広告関連情報をネットワーク90を介して外部のサーバから取得することができる。特定広告関連情報は、例えば、牛乳の値段や生産地等の情報である。制御部20は、取得した特定広告情報や特定広告関連情報を記憶部21に記憶する。
【0053】
(特定広告画面表示処理;
図9)
次に、上記の冷蔵庫システム1で実行される特定広告画面表示処理について説明する。
図9は、特定広告画面表示処理のフローチャートである。特定広告画面表示処理は、例えば、冷蔵庫2の電源がオンになると開始される。
図9に示すように、特定広告画面表示処理のS40では、冷蔵庫2の制御部20が、近距離無線通信によって携帯端末3の端末特定情報を取得したか否かを判断する。冷蔵庫2と携帯端末3が第3の距離L3の範囲内まで接近すると、冷蔵庫2と携帯端末3の間で通信部23、33を介した近距離無線通信が実行可能な状態になる(
図1参照)。例えば、携帯端末3を所持した人M(冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザ)が、冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内まで接近すると、冷蔵庫2と携帯端末3の間で近距離無線通信が実行可能な状態になる。近距離無線通信が実行可能な状態になると、冷蔵庫2の制御部20が、携帯端末3の記憶部31に記憶されている端末特定情報を自動的に取得する。制御部20は、近距離無線通信によって端末特定情報を取得した場合は、S40でYESと判断してS41に進む。そうでない場合は、S40で制御部20がNOと判断して待機する。冷蔵庫2と携帯端末3が第3の距離L3の範囲内まで接近していない場合は、S40で制御部20がNOと判断する。
【0054】
続くS41では、制御部20が、操作表示部24の中央部に特定広告画面を表示する。制御部20は、操作表示部24に1個又は複数個の特定広告画面を表示する。制御部20は、記憶部21に記憶されている端末特定情報、注文履歴情報及び特定広告情報に基づいて、操作表示部24に特定広告画面を表示する。より詳細には、制御部20は、上記のS40で取得した端末特定情報と、記憶部21に記憶されている端末特定情報とを照合して、S40で取得した端末特定情報と一致する端末特定情報を記憶部21から抽出する。S40で取得した端末特定情報は、制御部20が近距離無線通信によって携帯端末3から取得した端末特定情報である。記憶部21に記憶されている端末特定情報は、関連アプリがインストールされている携帯端末3からネットワーク90を介して冷蔵庫2に供給された端末特定情報である。
【0055】
次に、制御部20は、記憶部21から抽出した端末特定情報によって特定される携帯端末3の注文履歴情報を記憶部21から抽出する。また、制御部20は、記憶部21から抽出した注文履歴情報に関連する特定広告情報を同様に記憶部21から抽出する。注文履歴情報は、例えば、1週間前に1本の牛乳が注文されたことを特定する情報である。特定広告情報は、例えば、牛乳の広告の情報である。
図9に示すS41では、制御部20が、記憶部21から抽出した特定広告情報に基づいて操作表示部24の中央部に特定広告画面を表示する。例えば、制御部20は、
図10に示すように、牛乳の特定広告画面E1を操作表示部24の中央部に表示する。
【0056】
図9に示すように、続くS42では、制御部20が、操作表示部24の中央部に表示されている特定広告画面E1(
図10参照)がタッチ操作されたか否かを判断する。特定広告画面E1がタッチ操作された場合は、S42で制御部20がYESと判断してS43に進む。例えば、冷蔵庫2に接近した人M(冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザ)が、操作表示部24の中央部に表示されている特定広告画面E1をタッチ操作すると、制御部20がYESと判断する。一方、特定広告画面E1がタッチ操作されない場合は、S42で制御部20がNOと判断してS44に進む。
【0057】
S42でNOの後のS44では、制御部20が、上記のS41で特定広告画面E1を操作表示部24に表示してから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間は、例えば3分である。所定時間が経過した場合は、S44で制御部20がYESと判断してS46に進む。そうでない場合は、S44で制御部20がNOと判断してS42に戻る。
【0058】
S44でYESの後のS46では、制御部20が、操作表示部24に表示していた特定広告画面E1を消去する。そのため、操作表示部24に特定広告画面E1が表示されなくなる。その後、制御部20は、特定広告関連情報表示処理を終了する。
【0059】
S42でYESの後のS43では、制御部20が、冷蔵庫2と携帯端末3の間で通信部23、33を介した近距離無線通信が実行可能な状態であるか否かを判断する。冷蔵庫2と携帯端末3が第3の距離L3の範囲内まで接近している場合は、冷蔵庫2と携帯端末3の間で近距離無線通信が実行可能な状態である。近距離無線通信が実行可能な状態である場合は、S43で制御部20がYESと判断してS45に進む。そうでない場合は、S43で制御部20がNOと判断してS46に進む。例えば、携帯端末3を所持した人Mが冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内まで接近したものの、その後に、その人Mが冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲外に移動した場合は、S43で制御部20がNOと判断する。S46では制御部20が、操作表示部24に表示していた特定広告画面E1を消去する。
【0060】
S43でYESの後のS45では、制御部20が、上記のS42でタッチ操作された特定広告画面E1に関連する特定広告関連情報を携帯端末3に供給する。制御部20は、上記のS40で取得した端末特定情報によって特定される携帯端末3に特定広告関連情報を供給する。すなわち、制御部20は、冷蔵庫2から第3の距離L3の範囲内に存在する携帯端末3に特定広告関連情報を供給する。供給される特定広告関連情報は、上記のS42でタッチ操作された特定広告画面E1に関連する情報である。例えば、特定広告関連情報は、牛乳の値段や生産地等の情報である。以上より、特定広告関連情報表示処理が終了する。
【0061】
(特定広告関連情報表示処理;
図11)
次に、上記の冷蔵庫システム1で実行される特定広告関連情報表示処理について説明する。
図11は、特定広告関連情報表示処理のフローチャートである。特定広告関連情報表示処理は、例えば、携帯端末3の電源がオンになると開始される。
図11に示すように、特定広告関連情報表示処理のS50では、携帯端末3の制御部30が、上記の特定広告関連情報表示処理(
図9参照)のS45で冷蔵庫2から供給された特定広告関連情報を取得したか否かを判断する。携帯端末3の制御部30は、通信部23、33を介した近距離無線通信によって、冷蔵庫2から特定広告関連情報を取得することができる。制御部30は、特定広告関連情報を取得した場合は、S50でYESと判断してS51に進む。そうでない場合は、S50で制御部30がNOと判断して待機する。
【0062】
続くS51では、制御部30が、上記のS50で取得した特定広告関連情報を携帯端末3の操作表示部34に表示する。例えば、制御部30は、
図12に示すように、牛乳の値段や生産地等の情報(特定広告関連情報)を操作表示部34に表示する。また、S51では、制御部30が、取得した特定広告関連情報を携帯端末3の記憶部31に記憶する。以上より、特定広告関連情報表示処理が終了する。
【0063】
以上、第3実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第3実施例では、冷蔵庫2の制御部20が、関連アプリによって冷蔵庫2と関連付けられている携帯端末3が冷蔵庫2と近距離無線通信を実行可能な範囲内に存在する場合は、その携帯端末3から注文された商品及び/又はサービスの注文履歴を特定する注文履歴情報に関連する特定広告画面E1を操作表示部34の中央部に表示する(
図9のS40でYES、S41、
図10参照)。この構成によれば、携帯端末3が冷蔵庫2に接近したときに、その携帯端末3の注文履歴情報に関連する特定広告画面E1を冷蔵庫2の操作表示部24に表示することができる。そのため、商品及び/又はサービスの注文履歴に応じた特定広告画面E1をユーザに提示することができる。
【0064】
また、第3実施例では、冷蔵庫2の制御部20が、操作表示部24の中央部に表示した特定広告画面E1がタッチ操作された場合は、タッチ操作された特定広告画面E1に関連する特定広告関連情報(例えば、牛乳の値段や生産地等の情報)を通信部23、33を介した近距離無線通信によって関連アプリによって冷蔵庫2と関連付けられている携帯端末3に供給する(
図9のS42でYES、S43でYES、S45参照)。携帯端末3の制御部30は、近距離無線通信によって供給された特定広告関連情報を取得し、取得した特定広告関連情報を操作表示部34に表示する(
図11のS50でYES、S51、
図12参照)。この構成によれば、冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザによってタッチ操作された特定広告画面E1に関連する特定広告関連情報(例えば、牛乳の値段や生産地等の情報)を携帯端末3の操作表示部34に表示することができる。そのため、冷蔵庫2及び携帯端末3のユーザの注文履歴に応じた特定広告画面E1に関連する特定広告関連情報をユーザに提示することができる。
【0065】
(他の実施例)
上記の実施例では、人感センサ4が第1センサ41及び第2センサ42を備えていたが、他の実施例では、第1センサ41及び第2センサ42を備えていなくてもよい。1個のセンサで冷蔵庫本体40から第1の距離L1の範囲内に存在する人Mと、第2の距離L2の範囲内に存在する人Mとをそれぞれ検出できる構成であってもよい。
【0066】
冷蔵庫2と携帯端末3との間での近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)方式の通信であってもよい。
【0067】
(対応関係)
冷蔵庫2の通信部23が「冷蔵庫通信部」の一例である。冷蔵庫2の制御部20が「冷蔵庫制御部」の一例である。携帯端末3の通信部33が「端末通信部」の一例である。携帯端末3の制御部30が「端末制御部」の一例である。携帯端末3の記憶部31が「端末記憶部」の一例である。
【0068】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0069】
1:冷蔵庫システム、2:冷蔵庫、3:携帯端末、4:人感センサ、20:制御部、21:記憶部、23:通信部、24:操作表示部、30:制御部、31:記憶部、33:通信部、34:操作表示部、40:冷蔵庫本体、41:第1センサ、42:第2センサ、43:扉、50:端末本体、90:ネットワーク