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特許7221330エアコン及びその運転開始時モードの制御方法、記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】エアコン及びその運転開始時モードの制御方法、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/65 20180101AFI20230206BHJP
   F24F 11/80 20180101ALI20230206BHJP
   F24F 11/30 20180101ALI20230206BHJP
【FI】
F24F11/65
F24F11/80
F24F11/30
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021085957
(22)【出願日】2021-05-21
(65)【公開番号】P2022085822
(43)【公開日】2022-06-08
【審査請求日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】202011367563.6
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】樊其鋒
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-281121(JP,A)
【文献】特開平06-307699(JP,A)
【文献】特開2019-066056(JP,A)
【文献】特開昭63-286643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/65
F24F 11/80
F24F 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転開始時に、各運転モードに対応する目標温度値を取得するステップと、
室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて、前記運転モードにおいて目標運転モードを確定するステップと、
前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御するステップと
を含み、
室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて目標運転モードを確定する前記ステップは、
前記運転モードは冷房モードと暖房モードを含み、冷房目標温度値は前記冷房モードに対応する目標温度値であり、暖房目標温度値は前記暖房モードに対応する目標温度値であり、前記室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較するステップと、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得するステップと、
前記第一の差分が前記第二の差分より大きい場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定するステップ、又は、前記第一の差分が前記第二の差分より小さい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定するステップと、を含むことを特徴とするエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項2】
各運転モードに対応する目標温度値を取得する前記ステップは、
各運転モードに対応する、エアコンの過去の運転データにより生成された既定温度モデルを取得するステップと、
現在の環境パラメーター値と現在の時間情報のうちの少なくとも一つを含む現在の環境データ、及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項3】
現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得する前記ステップは、
使用者情報を取得するステップと、
前記現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードにおける前記使用者情報に対応する目標温度値を取得するステップと
を含むことを特徴とする請求項2に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項4】
前記室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて目標運転モードを確定する前記ステップは
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定するステッ
を含むことを特徴とする請求項1に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項5】
前記室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較する前記ステップの後に、さらに、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項6】
前記室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較する前記ステップの後に、さらに、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが送風モードであると確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法。
【請求項7】
メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶され、且つ前記プロセッサー上で実行できる運転開始制御プログラムを含み、前記運転開始制御プログラムが前記プロセッサーにより実行された時、請求項1からの何れか一項に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法の各ステップを実現する
ことを特徴とするエアコン。
【請求項8】
運転開始制御プログラムが記憶されており、前記運転開始制御プログラムがプロセッサーにより実行された時、請求項1からの何れか一項に記載のエアコン運転開始時モードの制御方法の各ステップを実現する
ことを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はエアコンの技術分野に関し、特にエアコン及びその運転開始時モードの制御方法、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、エアコンのインテリジェント制御は徐々に成熟してきている。
【0003】
現在のインテリジェントエアコンは、温度に基づいて運転モードを自動で調節でき、自動モードを実現している。従来のエアコンの自動モードは通常、運転開始時に、(使用者により設定した、或いは前回の運転停止直前に運転していた)一つの固定モードで直接運転し、その後この固定モードで運転する過程において、さらに室内環境温度及び室外環境温度に基づいて運転モードを調整する。しかしながら、従来のエアコンの自動モードでは、運転開始時に、固定モードで一定時間運転してから運転モードを調整する必要があり、固定モードと現在の環境または使用者の現在のニーズにマッチングしない場合、エアコンの調節効果に影響してしまうので、エアコンの自動モードにおけるインテリジェント調節の効果が悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、従来のエアコンの自動モードにおけるインテリジェント調節の効果が悪い技術問題を解決するための、エアコン及びその運転開始時モードの制御方法、記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明はエアコン運転開始時モードの制御方法を提供し、前記エアコン運転開始時モードの制御方法は、
運転開始時に、各運転モードに対応する目標温度値を取得するステップと、
室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて、前記運転モードにおいて目標運転モードを確定するステップと、
前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御するステップとを含む。
【0006】
好ましくは、各運転モードに対応する目標温度値を取得する前記ステップは、
各運転モードに対応する、エアコンの過去の運転データにより生成された既定温度モデルを取得するステップと、現在の環境パラメーター値と現在の時間情報のうちの少なくとも一つを含む現在の環境データ、及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得するステップとを含む。
【0007】
好ましくは、現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得する前記ステップは、
使用者情報を取得するステップと、
前記現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードにおける前記使用者情報に対応する目標温度値を取得するステップとを含む。
【0008】
好ましくは、前記室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて目標運転モードを確定する前記ステップは、
前記運転モードは冷房モードと暖房モードを含み、冷房目標温度値は前記冷房モードに対応する目標温度値であり、暖房目標温度値は前記暖房モードに対応する目標温度値であり、前記室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較するステップと、
前記室内環境温度値が暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定するステップと
を含む。
【0009】
好ましくは、室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較する前記ステップの後に、さらに、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定するステップを含む。
【0010】
好ましくは、室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較する前記ステップの後に、さらに、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが送風モードであると確定するステップを含む。
【0011】
好ましくは、室内環境温度値と前記暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と前記冷房目標温度値を比較する前記ステップの後に、さらに、
前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得するステップと、
前記第一の差分が前記第二の差分より大きい場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定するステップとを含む。
【0012】
好ましくは、前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得する前記ステップの後に、さらに、
前記第一の差分が前記第二の差分より小さい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定するステップを含む。
【0013】
上記目的を実現するために、本発明はさらにエアコンを提案する。前記エアコンは、メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶され、且つ前記プロセッサー上で実行できる運転開始制御プログラムを含み、前記運転開始制御プログラムが前記プロセッサーにより実行された時、上記のようなエアコン運転開始時モードの制御方法の各ステップを実現する。
【0014】
また、本発明はさらに記憶媒体を提案する。前記記憶媒体には運転開始制御プログラムが記憶されており、前記運転開始制御プログラムがプロセッサーにより実行された時、上記のようなエアコン運転開始時モードの制御方法の各ステップを実現する。
【0015】
本発明が提案するエアコン及びその運転開始時モードの制御方法、記憶媒体によれば、本実施例におけるエアコンは運転開始時に、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値を比較して、そして各運転モードにおける現在の環境及び/又は使用者にマッチングする運転モードを確定して、さらにはこの運転モードで運転するようにエアコンを制御することで、エアコンが運転開始してすぐ現在の環境又は使用者にマッチングするモードで運転するようにして、季節が変化する場合、使用者がモードを手動で切り換える必要がなく、環境の変化に伴って適切な運転モードを自動でマッチングさせて、エアコンの自動モードのインテリジェント調節効果を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に係るエアコンのハードウェア構成模式図である。
図2】本発明のエアコン運転開始時モードの制御方法の第一の実施例の流れ模式図である。
図3】本発明のエアコン運転開始時モードの制御方法の第二の実施例の流れ模式図である。
図4】本発明のエアコン運転開始時モードの制御方法の第三の実施例の流れ模式図である。
図5】本発明のエアコン運転開始時モードの制御方法の第四の実施例の流れ模式図である。
【0017】
実施例と組み合わせて、添付図面を参照して本発明の目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈するためだけに使われるのであって、本発明を限定するために使われるものではないと理解しておくべきである。
【0019】
一つの実現態様において、前記エアコン運転開始時モードの制御方法に係るハードウェア構成は図1に示すようにしてもよい。
【0020】
具体的に、前記エアコンは、プロセッサー101(例えばCPU)、メモリー102、通信バス103を含む。通信バス103はこれらの部品間の接続や通信を実現するためのものである。前記プロセッサー101は冷房、暖房などの機能を実行するように、応用プログラムを呼び出すためのものである。
【0021】
メモリー102としては高速RAMメモリーであってもよく、安定したメモリー(non-volatile memory)、例えば磁気ディスクメモリーでもよい。
【0022】
一つの実施例において、エアコンの制御を実現する運転開始制御プログラムは前記エアコンのメモリー102に記憶されており、前記プロセッサー101は前記メモリー102から運転開始制御プログラムを呼び出した時、以下の操作を実行する。
運転開始時に、各運転モードに対応する目標温度値を取得し、
室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて、前記運転モードにおいて目標運転モードを確定し、
前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御する。
【0023】
また、もう一つの実施例において、エアコン制御過程を実現する運転開始制御プログラムは計算機読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、エアコンを制御する過程において、前記エアコンのプロセッサー101は前記計算機読み取り可能な記憶媒体から前記運転開始制御プログラムを呼び出して、上記操作を実行してもよい。
【0024】
上記エアコンのハードウェア構成に基づいて、本発明のエアコン運転開始時モードの制御方法の各実施例を提案する。
【0025】
第一の実施例において、図2を参照し、本実施例が提案するエアコン運転開始時モードの制御方法は以下のステップを含む。
ステップS10、運転開始時に、各運転モードに対応する目標温度値を取得し、
ステップS20、室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて、前記運転モードにおいて目標運転モードを確定し、
ステップS30、前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御する。
【0026】
本実施例はエアコンで実行してもよく、エアコンの制御端末などで実行してもよい。
【0027】
エアコンのインテリジェント制御が益々成熟してきているのに伴って、使用者のエアコンのインテリジェント制御に対する要求は、運転段階だけではなく、運転開始段階でも益々高くなっている。例えば、運転開始してすぐ、使用者が手動で設定する必要がなく、現在の環境に必要とされる運転モードにすることができる。例えば、季節が移り変わる時、使用者にとって、モードを手動で切り換える必要がなく、或いは、固定のモードで一定時間運転してからモードの自動機能を実行する(運転モードを自動で切り換える)必要がなく、運転開始してすぐ季節の変化によってモードが直接切り換わることが望まれる。しかしながら、エアコンの固定モードは必ずしも現在の環境にマッチングするとは限らない。エアコンが運転開始時にマッチングしないモードで運転すると、環境の不快につながって、エアコンの調節効果に影響してしまう。
【0028】
これに基づいて、本実施例は、運転開始時に、エアコンに予め設定された各運転モード及び各運転モードに対応する目標温度値(各運転モードに対応する推薦温度値)を取得して、さらに現在検知した室内環境温度値及び各モードに対応する目標温度値に基づいて、現在の環境では一体どの運転モードで運転した方が適切なのかを確定して、そして、前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御するよう構成されており、エアコンが固定モードで一定時間運転してから適合する運転モードに切り換える必要がなく、運転開始してすぐ直接適合する運転モードで運転するようにすることで、エアコン自動モードインテリジェント調節の効果を改善した。前記運転モードは冷房モード、暖房モード及び送風モードを含むが、それらに限定されない。
【0029】
本実施例によれば、運転開始命令を受け取った時に、運転開始すると判定し、あるいは、現在の時間が予約設定に対応する既定時間に達した時に、運転開始すると判定し、あるいは、現在の環境パラメーターが運転開始条件を満した時、運転開始すると判定する。運転開始を実行する時、各運転モードに対応する目標温度値を取得する。前記運転モードに対応する目標温度値は予め設定されてもよい。例えば、使用者が自分の需要に基づいて設定する。例えば、冷房モードに対応する目標温度値をA℃として、暖房モードに対応する目標温度値をB℃とするなどしてもよい。あるいは、前記運転モードに対応する目標温度値は、前回このモードで運転した時に対応する設定温度である。あるいは、前記運転モードに対応する目標温度値は、過去に前記運転モードで運転した時の平均温度値、又は一番多く運転した温度値である。あるいは、好ましい実施例では、前記目標温度値は既定温度モデルに基づいて確定される。
【0030】
各運転モードに対応する目標温度値を取得してから、室内環境温度値を取得して、そして室内環境温度値を各運転モードに対応する目標温度値と逐一比較して、比較の結果に基づいて各前記運転モードにおいて現在の環境または現在の使用者情報にマッチングする運転モードを確定して、この運転モードを目標運転モードとして、前記目標運転モードで運転するようにエアコンを制御する。
【0031】
好ましくは、各前記運転モードに対応するのは複数の目標温度値でもよく、具体的に、複数の目標温度値をそれぞれ使用者情報に関連付けて、異なる使用者情報に対応する目標温度値が異なる。例えば、冷房モードに対応する目標温度値はA1℃とA2℃などがあり、A1℃に対応する使用者情報は使用者a1で、A2℃に対応する使用者情報は使用者a2である。暖房モードに対応する目標温度値はB1℃とB2℃などがあり、B1℃に対応する使用者情報は使用者a1で、B2℃に対応する使用者情報は使用者a2であるなど。この場合、各運転モードに対応する目標温度値を取得するステップはさらに以下のステップを含んでもよい。使用者情報を取得し、前記使用者情報に基づいて各運転モードにおける前記使用者情報に対応する目標温度値を取得し、前記使用者情報は運転開始命令を発した使用者に対応する使用者情報、またはエアコンが運転開始時に認識したエアコン作用空間の使用者に対応する情報である。使用者情報に基づいて各運転モードに対応する目標温度値を確定することで、取得する目標温度値をこのエアコンを使用する使用者の実際の需要により近づけて、さらにこの目標温度値に基づいて確定される運転モードは、現在の位置する環境にマッチングするだけではなく、使用者の需要にもマッチングする。エアコンが運転開始時にこの目標運転モードで運転することで、エアコンが運転開始してすぐより快適な調節方法で室内環境を調節するようにする。
【0032】
本実施例におけるエアコンは運転開始時に、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値を比較して、そして各運転モードの中の現在の環境及び/又は使用者にマッチングする運転モードを確定して、さらにはこの運転モードで運転するようにエアコンを制御することで、エアコンが運転開始してすぐ現在の環境又は使用者にマッチングするモードで運転するようにして、季節が変化する場合、使用者が手動で切り換える必要がなく、環境の変化に伴って適切な運転モードを自動でマッチングさせて、エアコンの自動モードインテリジェント調節効果を改善する。
【0033】
さらに、図3を参照し、本発明によれば、上記第一実施例に基づいてエアコン運転開始モードの制御方法の第二実施例を提案する。本実施例では、前記の各運転モードに対応する目標温度値を取得するステップは以下のステップを含む。
ステップS11、各運転モードに対応する、エアコンの過去の運転データにより生成された既定温度モデルを取得し、
ステップS12、現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得し、前記現在の環境データは現在の環境パラメーター値と現在の時間情報の中の少なくとも一つを含む。
【0034】
本実施例において、エアコン内には各運転モードの既定温度モデルが予め設定されており、すなわち、各運転モードに一つの既定温度モデルが対応するように設定されており、エアコンの運転開始時に、前記既定温度モデルにより各運転モードに対応する目標温度値を出力する。
【0035】
前記既定温度モデルはエアコンの過去の運転データに基づいて訓練して生成された。具体的に、エアコンは運転過程において、運転モード、環境データ、運転パラメーター値などを含む複数セットのデータを記録し、複数セットの前記データに基づいて訓練して前記運転モードに対応する既定温度モデルを生成する。前記環境パラメーターは環境パラメーター値と時間情報の中の少なくとも一つを含み、前記環境パラメーター値は室内環境温度値と室外環境温度値の中の少なくとも一つを含み、前記運転パラメーター値は設定温度値(すなわち目標温度値)を含む。エアコンが冷房モードで運転する過程において、冷房過程における環境データ、運転モード及び運転パラメーター値を記録して、前記環境データ、運転モード及び運転パラメーター値に基づいて訓練して冷房モードに対応する既定温度モデル(例えば冷房温度モデル)を生成する。同様に、エアコンが暖房モードで運転する過程において、暖房過程における環境データ、運転モード及び運転パラメーター値を記録して、前記環境データ、運転モード及び運転パラメーター値に基づいて訓練して暖房モードに対応する既定温度モデル(例えば暖房温度モデル)を生成する。こうして、既定温度モデルが環境データ、運転モードと運転パラメーター値の相関関係を表すことに基づいて、エアコンの運転開始時に、現在の環境データを取得して、前記現在の環境データを、前記運転モードに対応する既定温度モデルの入力パラメーターとして、前記現在の環境データにおいてこの運転モードに対応する目標温度値を取得する。
【0036】
本実施例のエアコンは運転開始時に、順に各運転モードに対応する既定温度モデルに基づいて、さらに現在の環境データ及び各既定モデルに基づいて各運転モードの目標温度値を取得し、そして、さらに室内環境温度値と各運転モードの目標温度値に基づいて、各前記運転モードにおける目標運転モードを確定するので、確定される目標運転モードは現在の環境又は使用者の実際の需要により合致する。
【0037】
前記既定温度モデルはエアコンが一定時間学習することで形成される固定温度モデルでもよく、エアコンが運転過程においてリアルタイムに更新した温度モデルでもよいことは、理解できるであろう。例えば、エアコンは運転過程において、使用者が設定温度値を調整した場合、現在の運転モード、環境データ及び調整後の設定温度値を記録して、さらに環境データと調整後の設定温度値を前記現在の運転モードに対応する既定温度モデルに入力して、前記既定温度モデルを使用者の行動習慣の変化に伴って変化するようにして、使用者の現在の使用習慣により近づけて、さらには目標温度値計算の正確度を向上させて、エアコンの自動モードの制御効果を向上させる。
【0038】
上記のさらなる実施例に基づいて、前記の現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードに対応する目標温度値を取得するステップは、
使用者情報を取得するステップと、
前記現在の環境データ及び各前記既定温度モデルに基づいて、各前記運転モードにおいて前記使用者情報に対応する目標温度値を取得するステップとを含む。
【0039】
本実施例における既定温度モデルにけるパラメーター情報はさらに使用者情報を含むことは、理解できるであろう。例えば、既定温度モデルの訓練過程において、あるいは既定温度モデルの更新過程において、使用者情報、運転モード、環境データ、運転パラメーター値などのデータを記録して、使用者情報、運転モード、環境データ及び運転パラメーター値などのパラメーター及び各パラメーター間の相関関係に基づいて、前記運転モードに対応する既定温度モデルを生成する。使用過程において、取得された使用者情報及び現在の環境データを前記運転パラメーターに対応する既定温度モデルの入力パラメーターとする場合、前記既定温度モデルは前記現在の環境データ及び使用者情報に基づいて、前記運転モードにおいて前記使用者情報に対応する目標温度値を出力する。こうして、前記既定温度モデルに基づいて取得される目標温度値は、現在の環境データにマッチングするだけではなく、使用者にもマッチングするので、目標温度値に基づいて確定される目標運転モードをさらに使用者の需要に合致させる。
【0040】
前記室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて目標運転モードを確定する方法は様々あることは、理解できるであろう。例えば、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値との差分を判断することで目標モードを確定する。例えば、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値の差分の絶対値が大きいほど、絶対値の大きい方の目標温度値に対応する運転モードが目標運転モードであると確定する。
【0041】
あるいは、好ましい実施例において、図4を参照し、本発明は上記第二実施例に基づいて、エアコン運転開始時モードの制御方法の第三実施例を提案する。本実施例において、前記の前記室内環境温度値と各前記目標温度値に基づいて目標運転モードを確定するステップは以下のステップを含む。
ステップS21、室内環境温度値と暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と冷房目標温度値を比較し、前記運転モードは冷房モードと暖房モードを含み、前記冷房目標温度値は前記冷房モードに対応する目標温度値であり、前記暖房目標温度値は前記暖房モードに対応する目標温度値であり、
ステップS22、前記室内環境温度値が暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定する。
【0042】
前記室内環境温度値と暖房目標温度値(暖房モードに対応する目標温度値)、室内環境温度値と冷房目標温度値をそれぞれ比較し、具体的に、前記室内環境温度値と暖房目標温度値の大きさをそれぞれ比較することで、現在の環境にどのモードが適合するのか確定する。
【0043】
例えば前記室内環境温度値が暖房目標温度値以上である場合、室内環境温度値が暖房モードに対応する目標温度値よりも高いということを示し、この時もはや暖房モードで運転する必要がない(暖房モードが無効であると判定する)。さらに、前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、現在の室内環境温度値が比較的高いということを示し、エアコンの運転開始の目的は、現在の室内環境温度値を下げることであるので、現在適合する目標運転モードが冷房モードであると確定する(冷房モードが有効であると判定する)ことで、室内環境温度値を下げる。
【0044】
例を挙げると、現在の室内環境温度値が30℃で、暖房モードに対応する目標温度値が28℃で、冷房モードに対応する目標温度値が22℃であるとすると、現在室内では冷房モードで運転させて、現在の室内環境温度値を下げる必要があると確定するので、目標運転モードが冷房モードであると確定する。これを常に固定モードで運転する案と比べると、固定モードが暖房モードであれば、運転開始時に暖房モードが現在の環境にマッチングせず、現在の環境温度値を迅速に下げることが不可能で、エアコンのインテリジェント調節効果に影響してしまう。
【0045】
逆の場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定して、或いは、室内環境温度値と目標温度値との差分が既定値より小さい場合、前記目標運転モードが送風モードであると確定してもよい。
【0046】
あるいは、さらに、各目標運転モードをより正確に判断するために、前記の室内環境温度値と暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と冷房目標温度値を比較するステップの後に、さらに、
ステップS23、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定する。
【0047】
すなわち、前記室内環境温度値と暖房目標温度値、室内環境温度値と冷房目標温度値を比較する過程において、比較の結果として、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さければ、室内環境温度値が比較的低いということを示し、室内環境温度値を上げる必要があるかもしれない。さらに、前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、室内環境温度値が冷房モードに対応する目標温度値より低いということを示し、この時もはや冷房モードで運転する必要がなく(冷房モードが無効であると判定する)、エアコンの運転開始の目的は、現在の室内環境温度値を上げることであるので、現在適合する目標運転モードが暖房モードであると確定する(暖房モードが有効であると判定する)ことで、現在の室内環境温度値を上げる。
【0048】
例を挙げると、現在の室内環境温度値が10℃で、暖房モードに対応する目標温度値が28℃で、冷房モードに対応する目標温度値が22℃であるとすると、現在室内では暖房モードで運転させて、現在の室内環境温度値を上げる必要があると確定するので、目標運転モードが暖房モードであると確定する。
【0049】
逆の場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定して、或いは、室内環境温度値と目標温度値との差分が既定値より小さい場合、前記目標運転モードが送風モードであると確定してもよい。
【0050】
あるいは、さらに、各目標運転モードをより正確に判断するために、前記の室内環境温度値と暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と冷房目標温度値を比較するステップの後に、さらに以下のステップを含む。
ステップS24、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値以上であり、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、前記目標運転モードが送風モードであると確定する。
【0051】
すなわち、前記室内環境温度値と暖房目標温度値、室内環境温度値と冷房目標温度値を比較する過程において、比較の結果として、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値以上である場合、室内環境温度値が暖房モードに対応する目標温度値よりも高いということを示し、この時もはや暖房モードで運転する必要がない(暖房モードが無効であると判定する)。さらに、前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値以下である場合、現在の室内環境温度値も比較的低いということを示し、もはや冷房モードで運転する必要がなく(冷房モードが無効であると判定する)、エアコンの運転開始の目的は、室内の空気を流動させることであるので、現在適合する目標運転モードが送風モードであると確定する。
【0052】
例を挙げると、現在の室内環境温度値が28℃で、暖房モードに対応する目標温度値が28℃で、冷房モードに対応する目標温度値が28℃であるとすると(例えば使用者が寒がりである場合)、冷房モードで運転する必要もなければ、暖房モードで運転する必要もないと確定するので、目標運転モードが送風モードであると確定する。
【0053】
逆の場合、前記目標運転モードが冷房モードまたは暖房モードであると確定できる。
【0054】
本実施例によれば、室内環境温度値を順に各運転モードに対応する目標温度値と比較することで、各前記運転モードの中の目標運転モードを確定して、各運転モードに対応する目標温度値との比較を通して確定される目標運転モードは現在の環境に最も適合する目標運転モードであり、エアコンの調節効果をよりよくする。
【0055】
さらに、図5を参照し、本発明は上記全ての実施例に基づいて、エアコン運転開始時モードの制御方法の第四実施例を提案する。本実施例において、前記の室内環境温度値と暖房目標温度値を比較して且つ室内環境温度値と冷房目標温度値を比較するステップの後に、さらに以下のステップを含む。
ステップS25、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得し、
ステップS26、前記第一の差分が前記第二の差分より大きいか否かを判断し、
前記第一の差分が前記第二の差分より大きい場合、ステップS27を実行して、前記目標運転モードが暖房モードであると確定する。
【0056】
前記の前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得するステップの後に、さらに以下のステップを含む。
前記第一の差分が前記第二の差分より小さい場合、ステップS28を実行して、前記目標運転モードが冷房モードであると確定する。
【0057】
上記実施例に基づいて、前記室内環境温度値と暖房目標温度値、室内環境温度値と冷房目標温度値を比較する過程において、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さければ、現在の室内環境温度値が暖房モードに対応する目標温度値より低いということを示し、この時、前記室内環境温度値を調節して、室内環境温度値を使用者の快適温度値に近づけるように、暖房モードで運転してもよいことは、理解できるであろう。しかしながら、同様に、前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、現在の室内環境温度値が冷房モードに対応する目標温度値より高く、この時、前記室内環境温度値を下げて、室内環境温度値を使用者の快適温度値に近づけるように、冷房モードで運転してもよい。
【0058】
すなわち、前記室内環境温度値が前記暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が前記冷房目標温度値より大きい場合、暖房モードで運転してもよく、冷房モードで運転してもよい。この場合、目標運転モードを正確に確定するために、本実施例によれば、前記暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分を取得して、そして前記第一の差分と前記第二の差分の大きさを比較して、前記第一の差分が前記第二の差分より大きい場合、現在室内では熱に対する需要のほうが高く、使用者にとって、室内環境温度値を上げるように、エアコンが暖房モードで運転するほうがより望ましいので、前記第一の差分が前記第二の差分より大きい場合、前記目標運転モードが暖房モードであると確定する。前記第一の差分が前記第二の差分より小さい場合、現在室内では冷却量に対する需要のほうが高く、使用者にとって、室内環境温度値を下げるように、エアコンが冷房モードで運転するほうがより望ましいので、前記第一の差分が前記第二の差分より小さい場合、前記目標運転モードが冷房モードであると確定する。
【0059】
例を挙げると、現在の室内環境温度値が26℃で、暖房モードに対応する目標温度値が28℃で、冷房モードに対応する目標温度値が22℃であるとすると、現在の室内環境温度値が暖房目標温度値より小さく、且つ前記室内環境温度値が冷房目標温度値より大きい。この場合、暖房目標温度値と室内環境温度値との第一の差分を2℃として取得し、室内環境温度値と暖房目標温度値との第二の差分を4℃として取得して、現在の冷却量に対する需要のほうが高いということになるので、目標運転モードが冷房モードであると確定する。現在の室内環境温度値が24℃であれば、第一の差分が4℃で、第二の差分が2℃であり、この場合、目標運転モードが暖房モードであると確定する。
【0060】
本実施例によれば、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値に基づいて比較してから、冷房モードで運転してもよく、暖房モードで運転してもよいと確定して、暖房目標温度値と前記室内環境温度値との第一の差分及び前記室内環境温度値と前記冷房目標温度値との第二の差分の大きさを比較することで室内の現在の需要を確定して、さらに目標運転モードを確定することで、目標運転モードをさらに現在の環境の実際需要に合致させて、さらにエアコンのインテリジェント調節効果を向上させる。
【0061】
また、本発明はさらにエアコンシステムを提案し、前記エアコンシステムは以下の構造を含む。
記憶ユニット、前記記憶ユニットは使用者の操作振る舞い及び環境データを記憶するためのものであり、前記環境データは室内/室外温度、室内/室外湿度、感光強度などを含み、前記使用者の操作振る舞いは運転開始、運転停止、モード設定、温度設定、風速設定などを含み、使用者の操作振る舞い及び環境操作でエアコンの過去の運転データを形成する。
【0062】
冷房温度モデル:冷房温度モデルを構築するためのものであり、前記冷房温度モデルは前記記憶ユニットと接続されて、前記冷房温度モデルは温度訓練ユニットと温度推薦ユニットとを含む。温度訓練ユニットはエアコンの過去の運転データに基づいて、冷房モードにおける冷房温度モデルを訓練し、温度推薦ユニットは現在の環境データに基づいてこの冷房モードにおける現在の目標温度値(推薦温度値)を推薦し、
暖房温度モデル:暖房温度モデルを構築するためのものであり、前記暖房温度モデルは前記記憶ユニットと接続されて、前記暖房温度モデルは温度訓練ユニットと温度推薦ユニットとを含む。温度訓練ユニットはエアコンの過去の運転データに基づいて、暖房モードにおける暖房温度モデルを訓練し、温度推薦ユニットは現在の環境データに基づいてこの暖房モードにおける現在の目標温度値(推薦温度値)を推薦し、
モード判定ユニット:前記モード判定ユニットはそれぞれ前記冷房温度モデルと暖房温度モデルと接続されて、室内環境温度値と各運転モードに対応する目標温度値に基づいてAI自動機能で運転する必要のある目標運転モードを判定し、
制御ユニット:前記制御ユニットは前記モード判定ユニットと接続されて、エアコンシステムの運転開始時に、前記モード判定ユニットが判定した目標運転モードで運転して、且つ温度と風速推薦ユニットの設定温度と風速値に基づいて、エアコンの運転を制御するためのものである。
【0063】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、それによって本発明の特許の保護範囲を制限するわけではない。本発明の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造或いは等価流れ変換、或いは直接又は間接的な他の関連する技術分野への応用も、同じ理由で本発明の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5