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特許7221340医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置
(51)【国際特許分類】
   A61C 1/08 20060101AFI20230206BHJP
   A61C 19/00 20060101ALI20230206BHJP
   A61B 90/70 20160101ALI20230206BHJP
【FI】
A61C1/08 S
A61C19/00 J
A61B90/70
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021122685
(22)【出願日】2021-07-27
(62)【分割の表示】P 2018106224の分割
【原出願日】2018-06-01
(65)【公開番号】P2021178197
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2021-07-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000138185
【氏名又は名称】株式会社モリタ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沼川 誠
(72)【発明者】
【氏名】則近 孝彰
(72)【発明者】
【氏名】種子島 聡一朗
(72)【発明者】
【氏名】村田 智哉
(72)【発明者】
【氏名】竺原 浩文
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0000648(US,A1)
【文献】特開2009-291259(JP,A)
【文献】株式会社ジーシー,ハンドピース自動給油洗浄装置 LUBCARE ルブケア,[online],2014年,[2021年2月8日検索],インターネット<URL:http://fordy.jp/products/file/20140314114908.pdf>,p.1-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 1/08
A61C 19/00
A61B 90/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置であって、
前記医療用ハンドピースは、エアを供給する流路、エアを排気する流路、及び給水する流路を有するものであり、
前記医療用ハンドピースを収容する収容室が設けられた筐体と、
前記筐体の前記収容室内において前記医療用ハンドピースに接続されるマニホールドと、
前記マニホールドに接続された前記医療用ハンドピースのメンテナンス制御を行う制御部とを備え、
前記マニホールドは、前記医療用ハンドピースに油および空気を供給可能な第1管路と、前記第1管路に前記油を供給可能な第2管路と、前記第1管路に前記空気を供給可能な第3管路と、前記第2管路よりも前記第3管路から供給される前記空気の流れの上流側で前記第3管路に接続された第4管路とを含み、
前記第2管路と前記第3管路とは前記第1管路と接続しており、
前記マニホールドは、前記医療用ハンドピースの水を供給可能な水管路に、前記第3管路から前記第4管路を経由して前記空気を供給可能にし、
前記制御部は、前記医療用ハンドピースが接続された前記マニホールドにおいて、前記第3管路と前記第4管路とにより前記医療用ハンドピースへ空気を供給させた後に、前記第1管路と前記第2管路とにより前記医療用ハンドピースへ油を供給させ、
前記マニホールドは、前記第2管路に接続されかつ前記第1管路への前記油の供給を制御する第1弁と、前記第3管路に接続されかつ前記第1管路への前記空気の供給を制御する第2弁とを含み、
前記マニホールドは、互いに接合されて一体となるように構成された第1ユニットおよび第2ユニットを含み、
前記第1ユニットおよび前記第2ユニットの各々は、本体部と、前記第1管路と、前記第2管路と、前記第3管路と、前記第4管路と、前記第1弁と、前記第2弁とを有し、
前記第1ユニットおよび前記第2ユニットの各々の前記本体部は一体として成形されており、互いに接合されており、
前記第1管路は、上下方向に配置されており、
前記第1弁は、前記第1管路の上方に配置されており、
前記第3管路は、前記第2弁から横方向に延びて前記第1管路に接続されている、医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置。
【請求項2】
前記マニホールドは、前記医療用ハンドピースに前記油が供給されるよりも先に、前記第1弁を閉状態とし、前記第2弁を開状態とすることで、前記第1管路を経由して前記医療用ハンドピースに前記空気を供給するように構成されている、請求項1に記載の医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置。
【請求項3】
前記マニホールドは、前記医療用ハンドピースに前記油が供給された状態で、前記第1弁を閉状態とし、前記第2弁を開閉することで、前記第1管路を経由して前記医療用ハンドピースに前記空気を間欠的に供給するように構成されている、請求項1または2に記載の医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置。
【請求項4】
スイッチを備え、
前記マニホールドは、前記第1管路を経由して前記医療用ハンドピースに前記空気を供給することにより前記医療用ハンドピースに供給された前記油が排出された状態で前記スイッチがオンされている間、前記第1管路を経由して前記医療用ハンドピースに前記空気を供給するように構成されている、請求項1または2に記載の医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置は、例えば特許第4514713号公報(特許文献1)に提案されている。この公報に記載された医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置では、医療用ハンドピースに油(潤滑油)および空気を供給する第1管路が接続されている。この油および空気を供給する第1管路と油を供給する第2管路と空気を供給する第3管路とが接続している。メンテナンス時には、第2管路から第1管路を通って医療用ハンドピースに油が供給される。その後、第3管路から第1管路を通って医療用ハンドピースに空気が供給される。これにより、医療用ハンドピースに残留する油が排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4514713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報に記載された医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置では、第1管路の長さが長くなると、空気が供給されることにより第1管路に残留する油が医療用ハンドピースを経由して排出されるまでの時間が長くなる。したがって、医療用ハンドピースへの給油後に医療用ハンドピースに残留した余分な油に対して空気を供給することにより短時間で排出することが困難である。
【0005】
本発明な上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、医療用ハンドピースへの給油後に医療用ハンドピースに残留した余分な油に対して空気を供給することにより短時間で排出することができる医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置およびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置は、医療用ハンドピースを収容する収容室が設けられた筐体と、筐体の収容室内において医療用ハンドピースに接続されるマニホールドと、マニホールドに接続された医療用ハンドピースのメンテナンス制御を行う制御部とを備えている。医療用ハンドピースは、エアを供給する流路、エアを排気する流路、及び給水する流路を有するものである。マニホールドは、医療用ハンドピースに油および空気を供給可能な第1管路と、第1管路に油を供給可能な第2管路と、第1管路に空気を供給可能な第3管路と、第2管路よりも第3管路から供給される空気の流れの上流側で第3管路に接続された第4管路とを含む。第2管路と第3管路とは第1管路と接続している。マニホールドは、医療用ハンドピースの水を供給可能な水管路に、第3管路から第4管路を経由して空気を供給可能にする。制御部は、医療用ハンドピースが接続されたマニホールドにおいて、第3管路と第4管路とにより医療用ハンドピースへ空気を供給させた後に、第1管路と第2管路とにより医療用ハンドピースへ油を供給させる。マニホールドは、第2管路に接続されかつ第1管路への油の供給を制御する第1弁と、第3管路に接続されかつ第1管路への空気の供給を制御する第2弁とを含んでいる。マニホールドは、互いに接合されて一体となるように構成された第1ユニットおよび第2ユニットを含んでいる。第1ユニットおよび第2ユニットの各々は、本体部と、第1管路と、第2管路と、第3管路と、第4管路と、第1弁と、第2弁とを有している。第1ユニットおよび第2ユニットの各々の本体部は一体として成形されており、互いに接合されている。第1管路は、上下方向に配置されている。第1弁は、第1管路の上方に配置されている。第3管路は、第2弁から横方向に延びて第1管路に接続されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置によれば、医療用ハンドピースに接続されるマニホールドにおいて第1管路と第2管路と第3管路とが接続している。このため、第1管路の長さを短くすることができる。したがって、医療用ハンドピースへの給油後に医療用ハンドピースに残留した余分な油に対して空気を供給することにより短時間で排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態における医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図2図1に示される医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置に医療用ハンドピースが装着された状態を概略的に示す斜視図である。
図3図1に示される医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置の流体回路図である。
図4】本発明の一実施の形態におけるマニホールドの構成を概略的に示す斜視図である。
図5】本発明の一実施の形態におけるマニホールドの第2管路の流入部を概略的に示す断面図である。
図6】本発明の一実施の形態におけるマニホールドの第2管路の流出部を概略的に示す断面図である。
図7】本発明の一実施の形態におけるマニホールドの第3管路の流入部を概略的に示す断面図である。
図8】本発明の一実施の形態におけるマニホールドの第3管路の流出部を概略的に示す断面図である。
図9図8に示されるマニホールドを接続部側から示す斜視図である。
図10】本発明の一実施の形態における医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置の制御ブロック図である。
図11】本発明の一実施におけるメンテナンス処理の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の一実施の形態におけるメンテナンス処理の他の例を示すフローチャートである。
図13】本発明の一実施の形態における医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下の図においては、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
【0010】
まず、本発明の一実施の形態における医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置の構成について説明する。本実施の形態では、医療用ハンドピースの一例として歯科用ハンドピースについて説明する。
【0011】
図1および図2を参照して、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1は、筐体10と、開閉扉20と、マニホールド30と、チャックメンテナンス部40と、スイッチ60、電源スイッチ70とを備えている。図2では、説明の便宜のため、医療用ハンドピースHPが図示されている。医療用ハンドピースHPは、メンテナンス処理の対象となる。医療用ハンドピースHPは、ドライブエア、給水、スプレーエア、排気の各流路を有している。また、図2では医療用ハンドピースHPとして、第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4が図示されている。
【0012】
筐体10は、前面部11と、側面部12と、天井部13と、底部14とを有している。筐体10には、医療用ハンドピースHPを収容する収容室ISが設けられている。収容室ISは、収容室IS内と収容室IS外とを連通する開口部OPを有している。開口部OPから収容室ISの内部が露出している。
【0013】
開閉扉20は、収容室ISの開口部OPに対して開閉可能に構成されている。開閉扉20は、収容室ISを覆うように構成されている。開閉扉20は、筐体10の前面部11に配置されている。開閉扉20は、開閉扉20の下端部において筐体10の底部14に開閉可能に支持されている。開閉扉20は、図1および図2中矢印A1方向に開閉するように構成されている。
【0014】
マニホールド30は、筐体10の収容室IS内において医療用ハンドピースHPに接続されるように構成されている。マニホールド30は、接続部31と、接続部31に接続されるアダプタ50とを有している。本実施の形態では、マニホールド30は複数の接続部31および複数のアダプタ50を有している。複数の接続部31の各々に複数のアダプタ50の各々が接続されている。接続部31およびアダプタ50は、収容室IS内に配置されている。接続部31は収容室ISの天面から収容室IS内に突き出している。アダプタ50は接続部31に着脱自在に装着される。アダプタ50内にはメンテナンス流体である油および空気を流す流路が設けられている。アダプタ50は医療用ハンドピースHPの型式に対応した構成を有している。
【0015】
医療用ハンドピースHPはアダプタ50によってマニホールド30に接続される。医療用ハンドピースHPは先端側のヘッド部に回転体収容空間を有している。回転体収容空間は回転体(ロータおよびタービン)と、この回転体を支持する軸受部とを収容している。回転体はチャック構成部を有している。チャック構成部の一端の開口から回転切削工具が着脱自在に挿入される。
【0016】
チャックメンテナンス部40は、医療用ハンドピースHPのチャック構成部にメンテナンス流体を供給するように構成されている。チャックメンテナンス部40は収容室ISの後面に設けられている。また、収容室ISの後面にはエジェクタEP(図3参照)に連通する開口HLが設けられている。
【0017】
スイッチ60は医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1を操作するように構成されている。電源スイッチ70は、医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1への電源からの電気の供給をONまたはOFFするように構成されている。
【0018】
図3は、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の流体回路を示している。この流体回路は、マニホールド30およびチャックメンテナンス部40にメンテナンス流体である油および空気を供給するように構成されている。図3では、第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4の各々について、ドライブエアD、給水W、スプレーエアS、排気Eの各流路が示されている。
【0019】
図3を参照して、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1は、エアフィルタ102、減圧装置103、流路104~116、油供給容器121,122、電磁弁SV1,SV4およびエジェクタEPをさらに備えている。また、後述するように、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1は、制御部200を備えている(図10参照)。制御部200は、電磁弁SV1~SV12を制御して油および空気の供給を制御するように構成されている。
【0020】
圧縮空気供給源101にエアフィルタ102が接続されている。エアフィルタ102は減圧装置103に接続されている。減圧装置103は圧縮空気供給源101から供給された空気の圧力を減圧するように構成されている。減圧装置103に流路104が接続されている。流路104は流路105と流路106とに接続している。流路105に電磁弁SV1が接続されている。流路105は流路107と流路108とに接続している。流路107はマニホールド30に接続されている。流路108はエジェクタEPに接続されている。
【0021】
流路106は、流路111と流路112とに接続している。流路111に電磁弁SV2が接続されている。流路111は油供給容器121の開閉弁121aに接続されている。油供給容器121の開閉弁121aは流路113に接続されている。流路113は流路114と流路115とに接続している。流路114に電磁弁SV4が接続されている。流路114はチャックメンテナンス部40に接続されている。流路115はマニホールド30に接続されている。
【0022】
流路112に電磁弁SV3が接続されている。流路112は油供給容器122の開閉弁122aに接続されている。油供給容器122の開閉弁122aは流路116に接続されている。流路116はマニホールド30に接続されている。マニホールド30は、電磁弁SV2~SV12を有している。
【0023】
流体回路において、圧縮空気供給源101は、エアフィルタ102および減圧装置103を介して、複数の電磁弁SV1,SV2,SV3に接続されている。電磁弁SV2,SV3は、油供給容器121,122の開閉弁121a,122aにそれぞれ接続されている。電磁弁SV2、SV3によって開閉弁121a,122aは開閉されるように構成されている。
【0024】
油供給容器121は、電磁弁SV4を介して、チャックメンテナンス部40に接続されている。油供給容器121は、電磁弁SV5を介して、第1ハンドピースHP1に接続されており、電磁弁SV6を介して、第2ハンドピースHP2に接続されている。
【0025】
油供給容器122は、電磁弁SV7を介して、第3ハンドピースHP3に接続されており、電磁弁SV8を介して、第4ハンドピースHP4に接続されている。
【0026】
電磁弁SV1は、電磁弁SV9,SV10,SV11,SV12にそれぞれ接続されている。電磁弁SV9は、第1ハンドピースHP1に接続されている。電磁弁SV10は、第2ハンドピースHP2に接続されている。電磁弁SV11は、第3ハンドピースHP3に接続されている。電磁弁SV12は、第4ハンドピースHP4に接続されている。
【0027】
続いて、本実施の形態におけるマニホールド30についてさらに詳しく説明する。
【0028】
図4を参照して、本実施の形態におけるマニホールド30は、第1ユニットU1~第4ユニットU4を有している。マニホールド30は、第1ユニットU1~第4ユニットU4が互いに接合されて一体となるように構成されている。第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々は、第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4の各々にメンテナンス処理を実施するように構成されている。なお、本実施の形態におけるマニホールド30は一例として4つのユニットから構成されているが、1つ以上のユニットから構成されていればよい。
【0029】
第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々は、接続部31と、本体部32と、第1管路P1と、第2管路P2と、第3管路P3と、第4管路P4と、電磁弁SV5~SV8の各々と、電磁弁SV9~SV12の各々とを有している。
【0030】
接続部31は、第1ユニットU1~第4ユニットU4毎に設けられている。第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々の本体部32は一体として成形されており、互いに接合されている。
【0031】
第1管路P1、第2管路P2、第3管路P3および第4管路P4は、第1ユニットU1~第4ユニットU4毎に設けられている。第1管路P1は、医療用ハンドピースHPに油および空気を供給可能に構成されている。第2管路P2は、第1管路P1に油を供給可能に構成されている。第3管路P3は、第1管路P1に空気を供給可能に構成されている。第2管路P2と第3管路P3とは第1管路P1と接続している。つまり、マニホールド30内において第2管路P2と第3管路P3とは第1管路P1と接続している。
【0032】
第1ユニットU1の第2管路P2と第2ユニットU2の第2管路P2は流路115(図3参照)に接続されている。第2ユニットU2の第2管路P2は、第1ユニットU1の第2管路P2に接続されている。第1ユニットU1の第2管路P2と、第2ユニットU2の第2管路P2とは、互いに共有する油流入側管路30aを有している。
【0033】
第3ユニットU3の第2管路P2と第4ユニットU4の第2管路P2は流路116(図3参照)に接続されている。第3ユニットU3の第2管路P2は、第4ユニットU4の第2管路P2に接続されている。第3ユニットU3の第2管路P2と、第4ユニットU4の第2管路P2とは、互いに共有する油流入側管路30bを有している。
【0034】
第1ユニットU1~第4ユニットU4の第3管路P3の各々は流路107(図3参照)に接続されている。第1ユニットU1の第3管路P3は、第2ユニットU2の第3管路P3に接続されている。第2ユニットU2の第3管路P3は、第3ユニットU3の第3管路P3に接続されている。第4ユニットU4の第3管路P3は、第3ユニットU3の第3管路P3に接続されている。第1ユニットU1~第4ユニットU4の第3管路P3の各々は、互いに共有する空気流入側管路30cを有している。
【0035】
油流入側管路30aおよび油流入側管路30bは同一方向に延在している。つまり、油流入側管路30aおよび油流入側管路30bは一直線上に配置されている。油流入側管路30aを流れる油の向きは、油流入側管路30bを流れる油の向きと反対である。つまり、油流入側管路30aを流れる油は、油流入側管路30bを流れる油と対向するように流れる。
【0036】
空気流入側管路30cは、油流入側管路30aおよび油流入側管路30bが延在する方向に沿って延在している。空気流入側管路30cは、油流入側管路30aおよび油流入側管路30bの各々と並んで配置されている。
【0037】
第1ユニットU1は、電磁弁SV5と、電磁弁SV9とを有している。第2ユニットU2は電磁弁SV6と、電磁弁SV10とを有している。第3ユニットU3は、電磁弁SV7と、電磁弁SV11とを有している。第4ユニットU4は、電磁弁SV8と、電磁弁SV12とを有している。
【0038】
第1の弁として、電磁弁SV5~SV8の各々は、第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々の第2管路P2に接続されている。電磁弁SV5~SV8の各々は、第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々の第1管路P1への油の供給を制御するように構成されている。
【0039】
第2の弁として、電磁弁SV9~SV12の各々は、第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々の第3管路P3に接続されている。電磁弁SV9~SV12は、第1ユニットU1~第4ユニットU4の各々の第1管路P1への空気の供給を制御するように構成されている。
【0040】
図5および図6を参照して、第4ユニットU4を例として、第1管路P1および第2管路P2の構成についてさらに詳しく説明する。図5および図6では、油の流れが実線矢印で示されている。第2管路P2は、油流入部P21と、油流出部P22とを有している。油流入部P21は、電磁弁SV8へ油を流入させるための短い管で構成されている。油流出部P22は、電磁弁SV8から油を流出させるための短い管で構成されている。第1管路P1は第2管路P2の油流出部P22に接続されている。第1管路P1は、接続部31に至るように構成されている。
【0041】
図7および図8を参照して、第4ユニットU4を例として、第1管路P1および第3管路P3の構成についてさらに詳しく説明する。図7および図8では、空気の流れが実線矢印で示されている。第3管路P3は、空気流入部P31と、空気流出部P32とを有している。空気流入部P31は、電磁弁SV12へ空気を流入させるための短い管で構成されている。空気流出部P32は電磁弁SV12から空気を流出させるための短い管で構成されている。第1管路P1は、第3管路P3の空気流出部P32に接続されている。マニホールド30内において第2管路P2と第3管路P3とは第1管路P1と接続している。
【0042】
制御部200は、電磁弁SV8を開状態とし、電磁弁SV12を閉状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に油を供給するように構成されている。制御部200は、第4ハンドピースHP4(図3参照)に油が供給された状態で、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に空気を供給することにより第4ハンドピースHP4(図3参照)に供給された油が排出されるように構成されている。
【0043】
図8および図9を参照して、第4ユニットU4を例として、第4管路P4の構成についてさらに詳しく説明する。図8および図9では、空気の流れが実線矢印で示されており、油の流れが破線矢印で示されている。第4管路P4は、第2管路P2よりも前記第3管路から供給される空気の流れの上流側で第3管路P3に接続されている。第4管路P4は、第3管路P3の空気流出部P32に接続されている。つまり、第4管路P4は、空気流出部P32の管路上における、電磁弁SV12と第1管路P1との間に接続されている。第4管路P4は、接続部31に至るように構成されている。マニホールド30内において第4管路P4は第3管路P3と接続している。
【0044】
マニホールド30は、第3管路P3から第4管路P4を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)の水を供給可能な水管路に空気を供給することにより第4ハンドピースHP4(図3参照)の水管路から水が排出されるように構成されている。
【0045】
制御部200は、第4ハンドピースHP4(図3参照)に油が供給されるよりも先に、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に空気を供給するように構成されている。
【0046】
制御部200は、第4ハンドピースHP4(図3参照)に油が供給された状態で、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開閉することで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に空気を間欠的に供給するように構成されている。
【0047】
制御部200は、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に空気を供給することにより第4ハンドピースHP4(図3参照)に供給された油が排出された状態でスイッチ60がオンされている間、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4(図3参照)に空気を供給するように構成されている。
【0048】
なお、医療用ハンドピースHPとして圧縮空気で駆動されるエアタービンハンドピースが好適に用いられる。ただし、医療用ハンドピースHPとして電動モータで駆動されるコントラアングルハンドピースが用いられてもよい。コントラアングルハンドピースに接続されるアダプタ50は、第1管路P1から供給された空気により、コントラアングルハンドピースを回転させる回転機構を有していてもよい。
【0049】
次に、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の動作について説明する。
【0050】
図10を参照して、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1は制御部200をさらに備えている。制御部200は、医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の全体の制御を司るように構成されている。制御部200は、電磁弁SV1~SV12を制御するように構成されている。電磁弁SV1~SV12はそれぞれ制御部200と電気的に接続されている。制御部200が各弁を制御して油および空気の供給を制御するように構成されている。電磁弁SV1~SV12は、スイッチ60が操作されることにより、制御部200に含まれるプログラムに基づいて以下のように動作する。
【0051】
図2に示されるように、マニホールド30の4つのアダプタ50にそれぞれ第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4が接続されている。4つの第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4は水で洗浄された状態で4つのアダプタ50にそれぞれ接続されている。4つの第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4には順番にメンテナンス流体が供給され、4つの第1ハンドピースHP1~第4ハンドピースHP4がメンテナンス処理される。
【0052】
さらに図11を参照して、メンテナンス処理の一例について説明する。このメンテナンス処理の一例では、水抜きブロー、給油、ロングブロー、ステップブロー、ショートブロー、エジェクタ作動の順に各モードが実施される。
【0053】
水抜きブローにおいては、スイッチ60(図1参照)が押されると、電磁弁SV9が開かれる(工程S1)。これにより、電磁弁SV9は空気を供給できる状態となる。この状態が0.5秒保持される(工程S2)。そして、電磁弁SV1が開かれる(工程S3)。このとき電磁弁SV9は開かれた状態で保持されている。これにより、圧縮空気供給源101から電磁弁SV1を介して電磁弁SV9に空気が供給される。そして、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が供給される。この状態が0.5秒保持される(工程S4)。これにより、第1ハンドピースHP1に残存した水が排出される。その後、電磁弁SV1が閉じられる(工程S5)。この状態が0.5秒保持される(工程S6)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S7)。
【0054】
次に、給油においては、油供給容器121から第1ハンドピースHP1に油が供給される。電磁弁SV5が開かれる(工程S8)。これにより、電磁弁SV5は油を供給できる状態となる。この状態が0.5秒保持される(工程S9)。そして、電磁弁SV2が開かれる(工程S10)。このとき電磁弁SV5は開かれた状態で保持されている。これにより、開閉弁121aが開かれ、油供給容器121から電磁弁SV5に油が供給される。そして、電磁弁SV5を介して第1ハンドピースHP1に油が供給される。この状態が0.15秒保持される(工程S11)。これにより、第1ハンドピースHP1に油が十分に供給される。その後、電磁弁SV2が閉じられる(工程S12)。この状態が0.9秒保持される(工程S13)。その後、電磁弁SV5が閉じられる(工程S14)。
【0055】
次に、ロングブローにおいては、電磁弁SV9が開かれた状態で長時間保持される。まず、電磁弁SV1が開かれる(工程S15)。これにより、電磁弁SV1は圧縮空気供給源101から空気を供給できる状態となる。その後、電磁弁SV9が開かれる(工程S16)。これにより、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が供給される。この状態が8.0秒保持される(工程S17)。これにより、第1ハンドピースHP1に残存した余分な油の大部分が排出される。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S18)。この状態が0.5秒保持される(工程S19)。
【0056】
次に、ステップブローにおいては、電磁弁SV9が間欠的に開かれることにより、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が間欠的に供給される。まず、電磁弁SV9が開かれる(工程S20)。これにより、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が供給される。この状態が0.5秒保持される(工程S21)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S22)。この状態が0.5秒保持される(工程S23)。再び、電磁弁SV9が開かれる(工程S24)。この状態が0.5秒保持される(工程S25)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S26)。この状態が0.5秒保持される(工程S27)。再び、電磁弁SV9が開かれる(工程S28)。この状態が0.5秒保持される(工程S29)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S30)。この状態が0.5秒保持される(工程S31)。再び、電磁弁SV9が開かれる(工程S32)。この状態が0.5秒保持される(工程S33)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S34)。この状態が0.5秒保持される(工程S35)。このように、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が間欠的に供給されることにより、第1ハンドピースHP1に残存した余分な油がさらに排出される。第1ハンドピースHP1に空気が間欠的に供給されることにより、第1ハンドピースHP1に残存した余分な油が揺動する。これにより、第1ハンドピースHP1に残存した余分な油がさらに排出され易くなる。
【0057】
次に、ショートブローにおいては、電磁弁SV9が開かれた状態で短時間保持される。まず、電磁弁SV9が開かれる(工程S36)。これにより、電磁弁SV9を介して第1ハンドピースHP1に空気が供給される。この状態が1.0秒保持される(工程S37)。その後、電磁弁SV9が閉じられる(工程S38)。これにより、第1ハンドピースHP1に残存した油が確実に排出される。
【0058】
エジェクタ作動では、エジェクタ効果を利用して収容室IS(図1参照)から油が回収される。エジェクタ作動では、電磁弁SV9が閉じられた状態が2秒保持される(工程S39)。そして、この間にエジェクタEP(図3参照)が作動することにより、収容室IS(図1参照)からミスト状の油(オイルミスト)が排出される。エジェクタEPは、電磁弁SV1が開かれることにより作動する。そのため、電磁弁SV1が開かれている間、水抜きフロー、ロングブロー、ステップブロー、ショートブローの各モードにおいてもエジェクタEPは作動する。なお、医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1は回収された油を貯留する回収容器(図示せず)を備えている。収容室IS(図1参照)から回収された油は回収容器(図示せず)に貯留される。
【0059】
次に、電磁弁SV1が閉じられる(工程S40)。この状態が0.1秒保持される(工程S41)。以上により、第1ハンドピースHP1のメンテナンス処理が終了する。
【0060】
第2ハンドピースHP2については、上述した第1ハンドピースHP1に関する処理と同様の処理が実施される。ただし、第1ハンドピースHP1の場合には、第1ハンドピースHP1に接続された電磁弁SV5,SV9が開閉されたが、第2ハンドピースHP2の場合には、第2ハンドピースHP2に接続された電磁弁SV6,SV10が開閉される。電磁弁SV6が電磁弁SV5に対応し、電磁弁SV10が電磁弁SV9に対応する。
【0061】
第3ハンドピースHP3については、上述した第1ハンドピースHP1に関する処理と同様の処理が実施される。ただし、第1ハンドピースHP1に場合には、電磁弁SV2が開かれることにより開閉弁121aが開かれ油供給容器121から油が供給されたが、第3ハンドピースHP3の場合には、電磁弁SV3が開かれることにより開閉弁122aが開かれ油供給容器122から油が供給される。また、第1ハンドピースHP1の場合には、第1ハンドピースに接続された電磁弁SV5,SV9が開閉されたが、第3ハンドピースHP3の場合には、第3ハンドピースHP3に接続された電磁弁SV7,SV11が開閉される。電磁弁SV7が電磁弁SV5に対応し、電磁弁SV11が電磁弁SV9に対応する。
【0062】
第4ハンドピースHP4については、第3ハンドピースHP3に関する処理と同様の処理を実行する。ただし、第3ハンドピースHP3の場合には、第3ハンドピースHP3に接続された電磁弁SV7,SV11が開閉されたが、第4ハンドピースHP4の場合には、第4ハンドピースHP4に接続された電磁弁SV8,SV12が開閉される。電磁弁SV8が電磁弁SV7に対応し、電磁弁SV12が電磁弁SV11に対応する。
【0063】
なお、医療用ハンドピースHPに付着した異物が多い場合には、給油において電磁弁SV2が開かれた状態が長く保持されてもよい。この場合、例えば、電磁弁SV2が開かれた状態が3.0秒保持されてもよい。これにより、油が供給される時間が長くなるため、供給された油により異物が除去され易くなる。したがって、確実に油を供給することができる。
【0064】
続いて、図12を参照して、メンテナンス処理の他の例について説明する。このメンテナンス処理の他の例は、上記のメンテナンス処理の一例の後に実施される。つまり、このメンテナンス処理の他の例では、追加ブローのモードが実施される。
【0065】
追加ブローにおいては、スイッチ60がオンされると、電磁弁SV1および電磁弁SV9が開かれる(工程S50)。この状態はスイッチ60がオンされている間保持される(工程S51)。したがって、スイッチ60がオンされている間空気が供給される。これにより、空気の供給時間を調整することが可能となる。その後、スイッチ60がオフされると、電磁弁SV1および電磁弁SV9が閉じられる。以上より、追加ブローが終了する。
【0066】
次に、図13を参照して、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の制御方法について説明する。
【0067】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の制御方法は、油供給工程と、空気供給工程とを備えている。まず、油供給工程が実施される。油供給工程では、第1管路P1に医療用ハンドピースHPに油が供給される(工程S60)。その後、空気供給工程が実施される。空気供給工程では、医療用ハンドピースHPに油が供給された状態で、第1管路P1を経由して医療用ハンドピースHPに空気が供給される(工程S61)。
【0068】
次に、本実施の形態における作用効果について説明する。
【0069】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、医療用ハンドピースHPに接続されるマニホールド30において第1管路P1と第2管路P2と第3管路P3とが接続している。このため、第1管路P1の長さを短くすることができる。したがって、医療用ハンドピースHPへの給油後に医療用ハンドピースHPに残留した余分な油に対して空気を供給することにより短時間で排出することができる。
【0070】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、マニホールド30は、医療用ハンドピースHPの水を供給可能な水管路に、第3管路P3から第4管路P4を経由して空気を供給することにより医療用ハンドピースHPの水管路から水が排出されるように構成されている。このため、医療用ハンドピースHPの水管路から水を排出することができる。また、水管路に水が残留していると、水が残留している部分には蒸気滅菌時に水蒸気が接触しないので滅菌不良が発生する。本実施の形態では、水管路から水を排出することができるため、蒸気滅菌時の滅菌不良を抑制することができる。
【0071】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、マニホールド30は、電磁弁SV8を開状態とし、電磁弁SV12を閉状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に油を供給するように構成されている。さらに、マニホールド30は、第4ハンドピースHP4に油が供給された状態で、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に空気を供給することにより第4ハンドピースHP4に供給された油が排出されるように構成されている。このため、マニホールド30の電磁弁SV8および電磁弁SV12を開閉させることにより、第4ハンドピースHP4に油を供給することができ、かつ第4ハンドピースHP4に残留した余分な油を排出することができる。
【0072】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、マニホールド30は、第4ハンドピースHP4に油が供給されるよりも先に、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開状態とすることで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に空気を供給するように構成されている。このため、第4ハンドピースHP4に油が供給される前に、第4ハンドピースHP4に空気が供給されることにより、第4ハンドピースHP4に残留した異物および水分を排出することができる。この後に第4ハンドピースHP4に油が供給されることにより、確実に油を供給することができる。
【0073】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、マニホールド30は、第4ハンドピースHP4に油が供給された状態で、電磁弁SV8を閉状態とし、電磁弁SV12を開閉することで、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に空気を間欠的に供給するように構成されている。このため、第4ハンドピースHP4に空気が間欠的に供給されることにより、第4ハンドピースHP4に残存した余分な油をさらに排出することができる。
【0074】
本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1によれば、マニホールド30は、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に空気を供給することにより第4ハンドピースHP4に供給された油が排出された状態でスイッチ60がオンされている間、第1管路P1を経由して第4ハンドピースHP4に空気を供給するように構成されている。これにより、空気の供給を追加することができる。また、スイッチ60がオンされている間、空気が供給されるため、空気の供給時間の調整が容易となる。
【0075】
図13を参照して、本実施の形態における医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1の制御方法によれば、上記の医療用ハンドピースHPの給油メンテナンス装置1において、第1管路P1を経由して医療用ハンドピースHPに油が供給され、医療用ハンドピースHPに油が供給された状態で、第1管路P1を経由して医療用ハンドピースHPに空気が供給される。したがって、医療用ハンドピースHPへの給油後に医療用ハンドピースHPに残留した余分な油に対して空気を供給することにより短時間で排出することができる。
【0076】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0077】
1 医療用ハンドピースの給油メンテナンス装置、10 筐体、20 開閉扉、30 マニホールド、31 接続部、32 本体部、40 チャックメンテナンス部、50 アダプタ、60 スイッチ、70 電源スイッチ、101 圧縮空気供給源、102 エアフィルタ、103 減圧装置、121,122 油供給容器、121a,122a 開閉弁、200 制御部、HP 医療用ハンドピース、HP1 第1ハンドピース、HP2 第2ハンドピース、HP3 第3ハンドピース、HP4 第4ハンドピース、IS 収容室、OP 開口部、P1 第1管路、P2 第2管路、P3 第3管路、P4 第4管路、P21 油流入部、P22 油流出部、P31 空気流入部、P32 空気流出部、SV1~SV12 電磁弁、U1 第1ユニット、U2 第2ユニット、U3 第3ユニット、U4 第4ユニット。
図1
図2
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