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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-03
(45)【発行日】2023-02-13
(54)【発明の名称】部品供給装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20230206BHJP
【FI】
H05K13/02 D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021524570
(86)(22)【出願日】2019-06-05
(86)【国際出願番号】 JP2019022362
(87)【国際公開番号】W WO2020245945
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】内山 昇
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-081655(JP,A)
【文献】国際公開第2016/071984(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/097904(WO,A1)
【文献】特開平10-202569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品を収容する複数の部品収容器と、
ひとつのステージと、
を有し、
前記複数の部品収容器は、前記ひとつのステージに対して互いに位置決めされた状態で一体的に着脱可能に取り付けられており、
前記複数の部品収容器から前記複数の部品が前記ひとつのステージの上に散在される部品供給装置。
【請求項2】
前記複数の部品収容器の各々が、ひとつの種類の部品を収容するものであり、
前記複数の部品収容器が、互いに異なる種類の部品を収容する請求項1に記載の部品供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品が散在されるステージを備える部品供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
部品供給装置には、下記特許文献に記載されているように、ステージの上に散在された状態で部品を供給するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2016/030946号
【文献】国際公開第2016/071984号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ステージを備える部品供給装置において、部品を好適に供給することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本明細書は、複数の部品を収容する複数の部品収容器と、ひとつのステージと、を有し、前記複数の部品収容器は、前記ひとつのステージに対して互いに位置決めされた状態で一体的に着脱可能に取り付けられており、前記複数の部品収容器から前記複数の部品が前記ひとつのステージの上に散在される部品供給装置を開示する
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、複数の部品収容器からひとつのステージの上に部品が散在される。これにより、多くの種類の部品を部品供給装置により供給することが可能となり、部品を好適に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】部品実装機を示す斜視図である。
図2】部品実装機の部品装着装置を示す斜視図である。
図3】ばら部品供給装置を示す斜視図である。
図4】部品供給ユニットを示す斜視図である。
図5】部品供給ユニットを示す透過図である。
図6】ばら部品供給装置の本体を示す平面図である。
図7】部品供給ユニットを示す透過図である。
図8】部品散在装置を示す斜視図である。
図9】部品散在装置を示す斜視図である。
図10】部品保持ヘッドを示す斜視図である。
図11】電子回路部品が収納された状態の部品受け部材を示す図である。
図12】部品実装機の制御装置を示すブロック図である。
図13】リード部品が散在された状態の部品支持部材を上方からの視点において示す図である。
図14】幅広の部品供給ユニットを示す斜視図である。
図15】2つの収容庫を備える部品供給器を示す斜視図である。
図16】部品供給器が取り外された状態の部品供給ユニットを示す斜視図である。
図17】2つの収容庫を備える部品供給器が装着された状態の部品供給ユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
(A)部品実装機の構成
図1に、部品実装機10を示す。部品実装機10は、回路基材12に対する部品の実装作業を実行するための装置である。部品実装機10は、装置本体20、基材搬送保持装置22、部品装着装置24、撮像装置26,28、部品供給装置30、ばら部品供給装置32、制御装置(図12参照)34を備えている。なお、回路基材12として、回路基板、三次元構造の基材等が挙げられ、回路基板として、プリント配線板、プリント回路板等が挙げられる。
【0009】
装置本体20は、フレーム40と、そのフレーム40に上架されたビーム42とによって構成されている。基材搬送保持装置22は、フレーム40の前後方向の中央に配設されており、搬送装置50とクランプ装置52とを有している。搬送装置50は、回路基材12を搬送する装置であり、クランプ装置52は、回路基材12を保持する装置である。これにより、基材搬送保持装置22は、回路基材12を搬送するとともに、所定の位置において、回路基材12を固定的に保持する。なお、以下の説明において、回路基材12の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。つまり、部品実装機10の幅方向は、X方向であり、前後方向は、Y方向である。
【0010】
部品装着装置24は、ビーム42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と作業ヘッド移動装置64とを有している。各作業ヘッド60,62は、吸着ノズル(図2参照)66を有しており、吸着ノズル66によって部品を保持する。また、作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム40上の任意の位置に移動させられる。また、各作業ヘッド60,62は、図2に示すように、スライダ74,76に着脱可能に装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。つまり、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動させられる。
【0011】
撮像装置26は、下方を向いた状態でスライダ74に取り付けられており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動させられる。これにより、撮像装置26は、フレーム40上の任意の位置を撮像する。撮像装置28は、図1に示すように、フレーム40上の基材搬送保持装置22と部品供給装置30との間に、上を向いた状態で配設されている。これにより、撮像装置28は、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66に保持された部品を撮像する。
【0012】
部品供給装置30は、フレーム40の前後方向での一方側の端部に配設されている。部品供給装置30は、トレイ型部品供給装置78とフィーダ型部品供給装置(図示省略)とを有している。トレイ型部品供給装置78は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置は、テープフィーダ(図示省略)、スティックフィーダ(図示省略)によって部品を供給する装置である。
【0013】
ばら部品供給装置32は、フレーム40の前後方向での他方側の端部に配設されている。ばら部品供給装置32は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。以下に、部品供給装置32の構成について詳しく説明する。なお、部品供給装置30および、ばら部品供給装置32によって供給される部品として、電子回路部品,太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品等が挙げられる。また、電子回路部品には、リードを有する部品,リードを有さない部品等が有る。
【0014】
ばら部品供給装置32は、図3に示すように、本体80と、部品供給ユニット82と、2次元撮像装置84と、部品引渡し装置86とを有している。
【0015】
(a)部品供給ユニット
部品供給ユニット82は、部品供給器88とフレーム89と部品散在装置(図4参照)90と部品戻し装置(図4参照)92とを含み、それら部品供給器88とフレーム89と部品散在装置90と部品戻し装置92とが一体的に構成されたものである。部品供給ユニット82は、本体80に着脱可能に組み付けられている。
【0016】
部品供給器88は、概して直方体の箱形状をなし、図4及び図5に示すように、Y方向に延びるように配設されている。なお、Y方向を部品供給器88の前後方向と記載し、部品供給ユニット82において、部品戻し装置92が配設されている側に向かう方向を、前方と記載し、部品供給器88が配設されている側に向かう方向を、後方と記載する。
【0017】
部品供給器88は、上面と前面とにおいて開口しており、上面の開口は、部品の投入口97とされ、前面の開口は部品の排出口98とされている。部品供給器88では、投入口97の下方に、傾斜板104が配設されている。傾斜板104は、部品供給器88の後方側の端面から中央方向に向かって、下方に傾斜するように配設されている。
【0018】
また、傾斜板104の前方側に、図5に示すように、コンベア装置106が配設されている。コンベア装置106は、傾斜板104の前方側端部から部品供給器88の前方に向かって、上方に傾斜するように配設されている。なお、コンベア装置106のコンベアベルト112は、電磁モータ(図12参照)116の駆動により、図5での反時計回りに回転する。つまり、コンベア装置106による搬送方向は、傾斜板104の前端部から前方に向かって斜め上方とされている。
【0019】
また、コンベア装置106の前方側端部の下方には、傾斜板126が配設されている。傾斜板126は、部品供給器88の前方側の端面からコンベア装置106の下方に向かって配設されており、後方側の端部が斜め下方に傾斜している。さらに、その傾斜板126の下方にも、傾斜板128が配設されている。傾斜板128は、コンベア装置106の中央部の下方から部品供給器88の排出口98に向かって、前方側の端部が下方に位置するように傾斜している。
【0020】
また、フレーム89は、図4に示すように、1対のサイドフレーム130と、連結フレーム132とにより構成されている。1対のサイドフレーム130は、対向した状態で互いに平行且つ、Y方向に延びるように立設されている。そして、1対のサイドフレーム130の下端に、連結フレーム132が架け渡されており、1対のサイドフレーム130が、連結フレーム132により連結されている。なお、フレーム89は、部品供給ユニット82の筐体として機能するものであるが、筐体として機能せずに、部品供給ユニット82の補強部材,外殻部材,ハウジング,カバー,ケーシング等であってもよい。また、1対のサイドフレーム130の間の距離は、部品供給器88の幅方向の寸法より僅かに大きくされており、1対のサイドフレーム130の間に、位置決めされた状態で部品供給器88がワンタッチで着脱可能に装着されている。なお、ワンタッチで着脱可能とは、作業者が工具等を用いることなく、再現可能に着脱されることを意味する。
【0021】
また、ばら部品供給装置32の本体80の上面には、図6に示すように、5つのスロット140が形成されている。各スロット140は、Y方向に延びるように形成されており、5つのスロット140は、同じピッチで、X方向に並んだ状態で隣接している。それら5つのスロット140は、同形状とされている。そして、各スロット140のX方向における寸法、つまり、幅寸法は、部品供給ユニット82のフレーム89の幅方向の寸法より小さくされている。また、各スロット140のY方向における寸法、つまり、長さ寸法は、部品供給ユニット82のフレーム89の長さ寸法より僅かに大きくされている。そして、各スロット140に、部品供給ユニット82のフレーム89がボルト締結されている。これにより、部品供給ユニット82は、作業者が工具を用いることで、本体80の各スロット140を利用して、その各々のスロットに対応したユニット装着エリア141に位置決めされた状態で着脱可能とされている。ちなみに、スロット140は、部品供給ユニット82を位置決めされた状態で再現して着脱可能であればよく、その各々のスロット140を利用して、部品供給ユニット82が隣接して取り付けられる。
【0022】
なお、図3に示すばら部品供給装置32では、5つのスロット140に5台の部品供給ユニット82が装着されている。このため、5台の部品供給ユニット82が、ばら部品供給装置32の本体80の上面において、5つのスロット140に隣接した状態で取り付けられている。なお、隣接した状態とは、隣り合う部品供給ユニット82が互いに接触していなくても、隣り合う部品供給ユニット82の間に僅かなクリアランスのある状態も含む概念である。僅かにクリアランスのある状態ではあるものの、部品供給ユニット82が互いに隙間なく配置された状態である。
【0023】
また、部品散在装置90は、図4及び図5に示すように、部品支持部材150と部品支持部材移動装置152とを含む。部品支持部材150は、ステージ156と1対の側壁部158とによって構成されている。ステージ156は、概して長手形状の板形状をなし、1対のサイドフレーム130の間に装着された部品供給器88の下方から前方に延び出すように、配設されている。また、ステージ156の幅寸法は、1対のサイドフレーム130の間の寸法、つまり、フレーム89の幅寸法と同程度とされており、ステージ156の後端部が、1対のサイドフレーム130の間に位置している。なお、ステージ156の上面は、概して水平とされており、図5に示すように、後端部において、部品供給器88の傾斜板128の前端部と僅かなクリアランスのある状態で配設されている。また、1対の側壁部158は、図4に示すように、ステージ156の長手方向の両側部に立設された状態で固定されており、各側壁部158の上端は、ステージ156の上面より上方に延び出している。
【0024】
また、部品支持部材移動装置152は、部品支持部材150をエアシリンダ(図12参照)166の作動によりY方向にスライドさせる。この際、部品支持部材150は、部品供給器88の下方に格納された格納状態(図7参照)と、部品供給器88の下方から露出した露出状態(図5参照)との間で移動する。
【0025】
部品戻し装置92は、図8に示すように、部品収容容器180と容器搖動装置181とを含む。部品収容容器180は、概して箱状をなし、底面が円弧形状とされている。なお、部品収容容器180の幅寸法は、ステージ156の幅寸法と同程度とされている。その部品収容容器180は、ステージ156の前方側の端部において搖動可能に保持されており、容器搖動装置181の作動により、揺動する。この際、部品収容容器180は、開口を上方に向けた収容姿勢(図8参照)と、開口を部品支持部材150のステージ156の上面に向けた戻し姿勢(図9参照)との間で搖動する。
【0026】
(b)2次元撮像装置
2次元撮像装置84は、図3に示すように、カメラ290とカメラ移動装置292とを含む。カメラ移動装置292は、ガイドレール296とスライダ298とを含む。ガイドレール296は、部品供給器88の上方において、ばら部品供給装置32の幅方向(X方向)に延びるように、本体80に固定されている。スライダ298は、ガイドレール296にスライド可能に取り付けられており、電磁モータ(図12参照)299の作動により、任意の位置にスライドする。また、カメラ290は、下方を向いた状態でスライダ298に装着されている。
【0027】
(c)部品引渡し装置
部品引渡し装置86は、図3に示すように、部品保持ヘッド移動装置300と部品保持ヘッド302と2台のシャトル装置304とを含む。
【0028】
部品保持ヘッド移動装置300は、X方向移動装置310とY方向移動装置312とZ方向移動装置314とを含む。Y方向移動装置312は、X方向に延びるように、部品供給ユニット82の上方に配設されたYスライダ316を有しており、Yスライダ316は、電磁モータ(図12参照)319の駆動により、Y方向の任意の位置に移動する。X方向移動装置310は、Yスライダ316の側面に配設されたXスライダ320を有しており、Xスライダ320は、電磁モータ(図12参照)321の駆動により、X方向の任意の位置に移動する。Z方向移動装置314は、Xスライダ320の側面に配設されたZスライダ322を有しており、Zスライダ322は、電磁モータ(図12参照)323の駆動により、Z方向の任意の位置に移動する。
【0029】
部品保持ヘッド302は、図10に示すように、ヘッド本体330と吸着ノズル332とノズル旋回装置334とノズル回転装置335とを含む。ヘッド本体330は、Zスライダ322と一体的に形成されている。吸着ノズル332は、部品を保持するものであり、ホルダ340の下端部に着脱可能に装着されている。ホルダ340は、支持軸344において屈曲可能とされており、ノズル旋回装置334の作動により、ホルダ340が上方向に90度屈曲する。これにより、ホルダ340の下端部に装着されている吸着ノズル332は、90度旋回し、旋回位置に位置する。つまり、吸着ノズル332は、ノズル旋回装置334の作動により、非旋回位置と旋回位置との間で旋回する。もちろん、非旋回位置と旋回位置との間の角度で位置決め停止させることも可能である。また、ノズル回転装置335は、吸着ノズル332をそれの軸心周りに回転させる。
【0030】
また、2台のシャトル装置304の各々は、図3に示すように、部品キャリヤ388と部品キャリヤ移動装置390とを含み、部品供給ユニット82の前方側に横方向に並んで、本体80に固定されている。部品キャリヤ388には、5個の部品受け部材392が、横方向に一列に並んだ状態で装着されており、各部品受け部材392に、部品が載置される。
【0031】
なお、ばら部品供給装置32は、種々の部品を供給することが可能であり、部品受け部材392は、部品の形状に応じて種々のものが用意されている。ここでは、ばら部品供給装置32により供給される電子回路部品として、図11に示すように、リードを有するリード部品410に対応する部品受け部材392について説明する。リード部品410は、ブロック状の部品本体412と、部品本体412の底面から突出する2本のリード414とから構成されている。
【0032】
また、部品受け部材392には、リード部品410に応じた形状の部品受容凹部416が形成されている。部品受容凹部416は、段付き形状の凹部であり、部品受け部材392の上面に開口する本体部受容凹部418と、その本体部受容凹部418の底面に開口するリード受容凹部420とから構成されている。そして、リード部品410は、リード414が下方を向く姿勢で、部品受容凹部416の内部に挿入される。これにより、リード414がリード受容凹部420に挿入されるとともに、部品本体412が本体部受容凹部418に挿入された状態で、リード部品410が部品受容凹部416の内部に載置される。
【0033】
また、部品キャリヤ移動装置390は、図3に示すように、板状の長手部材であり、前後方向に延びるように、部品供給ユニット82の前方側に配設されている。部品キャリヤ移動装置390の上面には、部品キャリヤ388が前後方向にスライド可能に配設されており、電磁モータ(図12参照)430の駆動により、前後方向の任意の位置にスライドする。なお、部品キャリヤ388が、部品供給ユニット82に接近する方向にスライドした際には、部品保持ヘッド移動装置300による部品保持ヘッド302の移動範囲内に位置する部品受取位置までスライドする。一方、部品キャリヤ388が、部品供給ユニット82から離れる方向にスライドした際には、作業ヘッド移動装置64による作業ヘッド60,62の移動範囲内に位置する部品供給位置までスライドする。
【0034】
また、制御装置34は、図12に示すように、統括制御装置450と、複数の個別制御装置(図では1つのみ図示されている)452と、画像処理装置454とを含む。統括制御装置450は、コンピュータを主体として構成されたものであり、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32に接続されている。これにより、統括制御装置450は、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32を統括して制御する。複数の個別制御装置452は、コンピュータを主体として構成されたものであり、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32に対応して設けられている(図では、ばら部品供給装置32に対応する個別制御装置452のみが図示されている)。
【0035】
ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、部品供給器88,部品散在装置90,部品戻し装置92,カメラ移動装置292,部品保持ヘッド移動装置300,部品保持ヘッド302,シャトル装置304に接続されている。これにより、ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、部品供給器88,部品散在装置90,部品戻し装置92,カメラ移動装置292,部品保持ヘッド移動装置300,部品保持ヘッド302,シャトル装置304を制御する。また、画像処理装置454は、2次元撮像装置84に接続されており、2次元撮像装置84により撮像された撮像データを処理する。その画像処理装置454は、ばら部品供給装置32の個別制御装置452に接続されている。これにより、ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、2次元撮像装置84により撮像された撮像データを取得する。
【0036】
(B)部品実装機の作動
部品実装機10は、上述した構成によって、基材搬送保持装置22に保持された回路基材12に対して部品の装着作業が行われる。具体的には、回路基材12が、基材搬送保持装置22によって作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置52によって固定的に保持される。次に、撮像装置26が、固定的に保持された回路基材12の上方に移動し、回路基材12を撮像する。これにより、回路基材12の保持位置の誤差に関する情報が得られる。また、部品供給装置30若しくは、ばら部品供給装置32は、所定の供給位置において、部品を供給する。なお、ばら部品供給装置32による部品の供給に関しては、後で詳しく説明する。そして、作業ヘッド60,62の何れかが、部品の供給位置の上方に移動し、吸着ノズル66によって部品を保持する。続いて、部品を保持した作業ヘッド60,62が、撮像装置28の上方に移動し、撮像装置28によって、吸着ノズル66に保持された部品が撮像される。これにより、部品の保持位置の誤差に関する情報が得られる。そして、部品を保持した作業ヘッド60,62が、回路基材12の上方に移動し、保持している部品を、回路基材12の保持位置の誤差,部品の保持位置の誤差等を補正し、回路基材12上に装着する。
【0037】
(C)ばら部品供給装置の作動
ばら部品供給装置32では、リード部品410が、作業者によって部品供給器88の投入口97から投入され、その投入されたリード部品410が、部品供給ユニット82,部品引渡し装置86の作動により、部品キャリヤ388の部品受け部材392に載置された状態で供給される。
【0038】
詳しくは、作業者は、部品供給器88の上面の投入口97から、リード部品410を投入する。この際、部品支持部材150は、部品支持部材移動装置152の作動により、部品供給器88の下方に移動しており、格納状態とされている(図7参照)。なお、部品支持部材150が格納状態とされている際に、部品支持部材150の前方側の端部に配設された部品収容容器180は、部品供給器88の前方に位置しており、部品収容容器180の開口を上方に向けた姿勢(収容姿勢)とされている。
【0039】
部品供給器88の投入口97から投入されたリード部品410は、部品供給器88の傾斜板104の上に落下し、傾斜板104の前方側の下端まで転がり落ちる。この際、傾斜板104の前方側の下端まで転がり落ちたリード部品410は、傾斜板104の前方側の下端と、コンベア装置106の後方側の下端との間に山積される。そして、コンベア装置106が作動されることで、コンベア装置106のコンベアベルト112が図7での反時計回りに周回する。この際、傾斜板104とコンベアベルト112との間に山積されたリード部品410が、コンベアベルト112によって斜め上方に向かって搬送される。
【0040】
そして、コンベアベルト112によって搬送されたリード部品410は、コンベア装置106の前方側の上端から傾斜板126の上に落下する。その傾斜板126の上に落下したリード部品410は、傾斜板126の上を後方に向かって転がり落ち、傾斜板128の上に落下する。その傾斜板128の上に落下したリード部品410は前方に向かって転がり落ち、部品供給器88の前方側の排出口98から排出される。
【0041】
これにより、部品供給器88の排出口98から排出されたリード部品410は、部品収容容器180の内部に収容される。そして、部品供給器88から所定量のリード部品410が排出されると、つまり、コンベア装置106が一定量作動すると、コンベア装置106が停止する。次に、部品支持部材150が、部品支持部材移動装置152の作動により、格納状態から前方に向かって移動する。
【0042】
そして、部品支持部材150が格納状態から所定量、露出状態となる前方に向かって移動したタイミングで、部品戻し装置92の容器搖動装置181が作動し、部品収容容器180が揺動する。これにより、部品収容容器180の姿勢が、開口を上方に向けた姿勢(収容姿勢)から、開口をステージ156に向けた姿勢(戻し姿勢)に勢いよく変化する。この際、部品収容容器180に収容されたリード部品410が、ステージ156に向かって勢いよく放出される。これにより、部品収容容器180からステージ156の上にリード部品410が散在される。なお、リード部品410の散在は、リード部品410が重なった状態でばら撒かれる状態及び、リード部品410が重なることなく、バラバラの状態でばら撒かれる状態を含む概念である。
【0043】
上述した手順に従って、部品供給器88から部品支持部材150のステージ156の上にリード部品410が散在されると、2次元撮像装置84のカメラ290が、カメラ移動装置292の作動により、部品支持部材150の上方に移動し、リード部品410を撮像する。これにより、図13に示すように、部品支持部材150の上面に散在された複数のリード部品410の各々の2次元撮像データが得られる。そして、部品支持部材150の上面に散在された複数のリード部品410に対して、2次元撮像データに基づいて、部品支持部材150上での位置、リード部品410の姿勢等の情報が演算される。
【0044】
そして、演算されたリード部品410の位置に関する情報などに基づいて、リード部品の上方に、部品保持ヘッド302が、部品保持ヘッド移動装置300の作動により移動し、吸着ノズル332によってリード部品が吸着保持される。なお、吸着ノズル332によってリード部品が吸着保持される際には、吸着ノズル332は、非旋回位置に位置している。
【0045】
次に、リード部品410が吸着ノズル332によって保持された後に、部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動する。この際、部品キャリヤ388は、部品キャリヤ移動装置390の作動により、部品受取位置に移動している。また、部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動する際に、吸着ノズル332は、旋回位置に旋回される。なお、旋回位置の吸着ノズル332に保持されたリード部品410のリード414が、鉛直方向での下方を向くように、吸着ノズル332は、ノズル回転装置335の作動により、旋回する。
【0046】
部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動すると、リード414が鉛直方向での下方を向いた状態のリード部品410が、部品受け部材392の部品受容凹部416内に挿入される。これにより、リード部品410は、図11に示すように、リード414を鉛直方向での下方に向けた状態で、部品受け部材392に載置される。
【0047】
そして、リード部品410が部品受け部材392に載置されると、部品キャリヤ388は、部品キャリヤ移動装置390の作動により、部品供給位置に移動する。部品供給位置に移動した部品キャリヤ388は、作業ヘッド60,62の移動範囲に位置しているため、ばら部品供給装置32では、この位置においてリード部品410が部品実装機10に供給される。このように、ばら部品供給装置32では、部品受け部材392において、リード414が下方を向き、リード414が接続されている底面と対向する上面が上方を向いた状態で、リード部品410が供給される。このため、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66は、適切にリード部品410を保持することができる。
【0048】
(D)部品供給ユニットの交換
また、ばら部品供給装置32では、部品供給ユニット82より幅広の部品供給ユニット(図14参照)500も用意されており、その幅広の部品供給ユニット500を、部品供給ユニット82の代わりに、本体80のスロット140に装着することも可能とされている。
【0049】
詳しくは、幅広の部品供給ユニット500は、部品供給ユニット82と同様に、 部品供給器502とフレーム504と部品散在装置506と部品戻し装置508とを含む。なお、幅広の部品供給ユニット500は、部品供給ユニット82より幅が広いことを除いて、部品供給ユニット82と略同じであるため、簡略化して説明する。
【0050】
部品供給器502は、部品供給ユニット82の部品供給器88を幅方向に2倍させた箱形状とされている。つまり、部品供給器502の長さ寸法及び深さ寸法は、部品供給器88の長さ寸法及び深さ寸法と同じであり、部品供給器502の幅寸法のみ、部品供給器88の幅寸法の2倍とされている。また、部品供給器502の内部には、部品供給器88と同様に、傾斜板510,コンベア装置512,傾斜板(図示省略)等も配設されているが、それら傾斜板510,コンベア装置512,傾斜板等は、部品供給器88の内部に配設されている傾斜板104,コンベア装置106,傾斜板126,傾斜板128等を幅方向に2倍させた形状とされている。
【0051】
また、フレーム504も、部品供給ユニット82のフレーム89を幅方向に2倍させた形状とされており、フレーム89と同様に、1対のサイドフレーム520と、連結フレーム522とにより構成されている。1対のサイドフレーム520は、部品供給ユニット82の1対のサイドフレーム130と略同じ形状をなし、連結フレーム522は、部品供給ユニット82の連結フレーム132を幅方向に2倍させた形状とされている。このような構造により、1対のサイドフレーム520の間に、部品供給器88を幅方向に2倍させた大きさの部品供給器502が、位置決めされた状態で、ワンタッチで着脱可能に装着される。また、部品供給ユニット82のフレーム89を幅方向に2倍させた形状のフレーム504は、ばら部品供給装置32の本体80に形成された5つのスロット140のうちの隣り合う2つのスロット140に、装着される。つまり、部品供給ユニット82の幅を基準の幅、言い換えれば、単元幅とした場合に、部品供給ユニット500の幅は、その単元幅の2倍とされており、部品供給ユニット82のフレーム89は、1つのスロット140を利用してボルト締結されるが、部品供給ユニット500のフレーム504は、隣り合う2つのスロット140を利用してボルト締結される。また、2つのスロットを利用せずに、1つのスロットのみを利用して位置決めされても良い。
【0052】
また、部品散在装置506も、部品供給ユニット82の部品散在装置90と同様に、部品支持部材530と部品支持部材移動装置532を有しており、部品支持部材530は、ステージ536と1対の側壁部(図では一方のみ示されている)538とにより構成されている。ステージ536は、部品供給ユニット82のステージ156を幅方向に2倍させた形状とされており、そのステージ536の幅方向における両縁に、1対の側壁部538が立設されている。そして、部品支持部材530は、部品支持部材移動装置532の作動により前後方向にスライドする。
【0053】
また、部品戻し装置508も、部品供給ユニット82の部品戻し装置92と同様に、部品収容容器540と容器搖動装置542を有している。部品収容容器540は、部品供給ユニット82の部品収容容器180を幅方向に2倍させた形状とされており、ステージ536の前端に揺動可能に配設されている。そして、部品収容容器540は、容器搖動装置542の作動により、部品収容容器540の開口を上方に向けた姿勢(収容姿勢)と、部品収容容器540の開口をステージ536に向けた姿勢(戻し姿勢)との間で揺動する。
【0054】
このような構造の部品供給ユニット500がばら部品供給装置32に装着されることで、大きな部品を適切に供給することが可能となる。つまり、部品供給ユニット82は、1つのスロット140に装着されるサイズとされており、その部品供給ユニット82のステージ156の幅寸法は、部品供給ユニット82の単元幅と略同じとされている。このため、例えば、大きな部品が、そのステージ156の上に散在された場合に、大きな部品同士が重なり、部品を適切に供給できない虞がある。一方、幅広の部品供給ユニット500は、2つのスロット140に装着されるサイズとされており、その部品供給ユニット82のステージ156の幅寸法は、部品供給ユニット82の単元幅の略2倍とされている。このため、大きな部品であっても、幅広のステージ536の上であれば、重なることも少なくなり、適切に散在される。
【0055】
(E)部品供給器の交換
このように、幅広の部品供給ユニット500であれば、大きな部品を適切に供給することができる。しかしながら、幅広の部品供給ユニット500がばら部品供給装置32に装着されると、ばら部品供給装置32により供給可能な部品の種類が少なくなる虞がある。詳しくは、部品供給ユニット82及び、幅広の部品供給ユニット500の何れにおいても、通常は、ひとつの種類の部品が供給される。つまり、部品供給ユニット82,500の部品供給器88,502には、通常、1種類の部品が投入され、ステージ156,ステージ536の上に1種類の部品が散在される。一方で、幅広の部品供給ユニット500をばら部品供給装置32に装着するために、2つのスロット140が必要であるのに対して、部品供給ユニット82をばら部品供給装置32に装着するために、1つのスロット140が有ればよい。つまり、1台の部品供給ユニット500をばら部品供給装置32に装着するために、2台の部品供給ユニット82をばら部品供給装置32から取り外す必要がある。この際、2台の部品供給ユニット82がばら部品供給装置32に装着されていれば、2台の部品供給ユニット82により2種類の部品を供給することが可能ではあるが、1台の部品供給ユニット500がばら部品供給装置32に装着されることで、1種類の部品しか供給することができなくなってしまう。なお、1種類の部品は、同じ機能を備え、同じ寸法の部品である。ただし、公差内の寸法違い,部品欠け等の不良品による寸法違いの部品も、1種類の部品に含まれる。一方、2種類の部品、つまり、異なる種類の部品は、異なる機能を備え、異なる寸法の部品である。
【0056】
ただし、幅広の部品供給ユニット500の部品供給器502に、2種類の部品を投入することで、部品供給ユニット500により、2種類の部品を供給することができる。このような場合には、ステージ536の上に、2種類の部品が散在されるため、2種類の部品を区別して、部品保持ヘッド302により部品を保持する必要がある。つまり、2種類の部品が散在されたステージ536が、2次元撮像装置84により撮像されると、その撮像により得られる撮像データに基づいて、2種類の部品が区別される。そして、区別された種類毎に部品が、部品保持ヘッド302により保持される。このように、部品供給ユニット500の部品供給器502に、2種類の部品を投入することで、部品供給ユニット500であっても、2種類の部品を供給することができる。
【0057】
しかしながら、部品供給器502に2種類の部品が投入された場合、具体的には、A部品とB部品とが投入された場合において、部品供給ユニット500が、必要な数のA部品とB部品とを供給できない虞がある。つまり、例えば、部品供給ユニット500から、A部品を、B部品の倍の個数、供給したい場合には、ステージ536の上に、A部品を、B部品の倍の個数、散在することが望まれる。しかし、A部品とB部品とが投入された部品供給器502から、A部品とB部品とが、ひとつのコンベア装置512により一度にステージ536の上に散在されるため、A部品とB部品とを、各々の部品個数を制御して、ステージ536の上に散在することはできない。このため、部品供給ユニット500から、A部品を、B部品の倍の個数、供給したいにも関わらず、ステージ536に、B部品が、A部品の倍の個数、散在される場合がある。このような場合には、部品供給ユニット500から、A部品を、B部品の倍の個数、供給することができない虞がある。
【0058】
このようなことに鑑みて、図15に示す部品供給器600が用意されている。部品供給器600は、2種類の部品を個別に収容することが可能な構造とされており、部品供給器502の代わりに、その部品供給器600を、部品供給ユニット500に装着することが可能とされている。これにより、部品供給ユニット500から、2種類の部品を、各々の部品個数を制御して供給することが可能となる。
【0059】
詳しくは、部品供給器600は、部品供給器502と取り付けが同じであるとともに、略同じ形状であり、同じ外形寸法とされている。このため、部品供給器502の代わりに、部品供給器600を、部品供給ユニット500に装着することができる。また、部品供給器600の内部には、部品供給器600の内部を幅方向において2等分する仕切板602が配設されている。仕切板602は、部品供給器600の内部において、部品供給器600の前後方向に延びるように、後端から前端に至るまで配設されており、部品供給器600の内部が、仕切板602によって、2つの収容庫606a,bに仕切られている。このため、各収容庫606a,bの内部は、部品供給器502の内部の半分程度、つまり、部品供給ユニット82の部品供給器88の内部と同程度の大きさとされている。
【0060】
このため、部品供給ユニット82の部品供給器88の内部と同程度の大きさの各収容庫606a,bの内部には、部品供給器88の内部に配設されている傾斜板104,コンベア装置106,傾斜板126,傾斜板128と略同寸法の傾斜板610,コンベア装置612,傾斜板(図示省略),傾斜板(図示省略)が配設されている。なお、収容庫606aの内部には、傾斜板610a,コンベア装置612a,傾斜板(図示省略),傾斜板(図示省略)が配設されており、収容庫606bの内部には、傾斜板610b,コンベア装置612b,傾斜板(図示省略),傾斜板(図示省略)が配設されている。また、コンベア装置612aとコンベア装置612bとは、個別に電磁モータ(図示省略)を有しており、コンベア装置612aとコンベア装置612bとは個別に作動する。このような構造の部品供給器600に、部品供給器502の代わりとして、部品供給ユニット500が装着されることで、2種類の部品が供給可能となり、また供給する各々の種類の部品の個数や速度を制御することが可能となる。
【0061】
具体的には、部品供給ユニット500において、フレーム504の1対のサイドフレーム520の間から、部品供給器502を、図16に示すように取り外す。なお、部品供給器502は、部品供給器502に形成されたピン(図示省略)がフレーム504に形成された嵌合穴(図示省略)に嵌合されることで、フレーム504に位置決めされているため、部品供給器502を持ち上げるだけで、工具を用いることなく、ワンタッチでフレーム504から取り外すことができる。そして、図17に示すように、部品供給器600をフレーム504の1対のサイドフレーム520の間に装着する。なお、部品供給器600に、部品供給器502と同じ位置に同形状のピン(図示省略)が形成されているため、そのピンをフレーム504に形成された嵌合穴に嵌合するだけで、部品供給器600をワンタッチでフレーム504に装着することができる。
【0062】
また、フレーム504に装着された部品供給器600では、例えば、収容庫606aに、A部品が投入され、収容庫606aに、B部品が投入されている。そして、部品供給器600から部品が排出される際に、部品供給ユニット500から供給予定のA部品とB部品との各々の部品供給数及び部品サイズに応じて、コンベア装置612aとコンベア装置612bとの各々の作動が制御される。例えば、A部品とB部品とが同程度の寸法であり、A部品を、B部品の2倍、部品供給ユニット500から供給したい場合には、コンベア装置612aの搬送速度が、コンベア装置612bの搬送速度の2倍となるように、コンベア装置612aとコンベア装置612bとの各々の作動が制御される。この際、部品供給器600から、A部品が、B部品の約2倍、排出され、ステージ536の上に、A部品を、B部品の約2倍、散在させることができる。これにより、部品供給ユニット500から、A部品とB部品、つまり、2種類の部品を、各々の部品個数を制御して供給することが可能となる。なお、2種類の部品を確認する際に、例えば、所定の撮像視野を有する撮像装置が、部品供給装置が供給する部品を収容するための受け部材を上方から撮像した撮像データの中に、供給する部品の種類を認識するための識別情報があればよい。
【0063】
このように、部品供給器600が装着された部品供給ユニット500では、ひとつのステージ536に対して2個の収容庫606a,bが取り付けられており、そのひとつのステージ536に2個の収容庫606a,bから個別に部品が供給される。これにより、部品供給ユニット500から、2種類の部品を、各々の部品個数を制御して供給することができる。また、ステージ536は、幅広とされているため、ステージ536の上に適切に部品を散在することができる。さらに言えば、2個の収容庫606a,bは、部品供給器600の内部が仕切板602により仕切られることで、形成されている。つまり、2個の収容庫606a,bは一体物とされており、部品供給器600をフレーム504に着脱することで、2個の収容庫606a,bが、互いに位置決めされた状態で一体的に部品供給ユニット500に着脱される。これにより、2個の収容庫606a,bを1回の着脱作業により部品供給ユニット500に着脱することが可能となり、作業者の負担を少なくすることができる。
【0064】
ちなみに、スロット140は、スロットの一例である。部品供給ユニット500は、部品供給装置の一例である。フレーム504は、フレームの一例である。ステージ536は、ステージの一例である。収容庫606a,bは、部品収容器の一例である。
【0065】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、部品供給ユニット500が、ばら部品供給装置32の本体80に形成されたスロット140に装着されるが、ばら部品供給装置32と異なる供給装置、例えば、フィーダ、あるいはトレイ型の部品供給装置78等に装着されてもよい。また、供給装置に限られず、部品実装機10に装着されてもよい。具体的には、例えば、テープフィーダ等が装着されるフィーダのスロットなどに、部品供給ユニット500が装着されてもよい。つまり、部品供給ユニット500は、ばら部品供給装置32の部品保持ヘッド302に部品を供給する供給装置であってもよく、部品実装機10の作業ヘッド60,62に部品を供給する供給装置であってもよい。なお、部品供給装置、あるいは部品実装機(作業機)が備えた同一ピッチの全てのスロットに同一幅の部品供給ユニットをすき間なく取り付けた場合に、部品供給装置、あるいは部品実装機(作業機)に取り付けが可能な部品供給ユニットの最大数は決まるともに部品供給ユニットの単元幅も決定される。各々のスロットに対応したユニット装着エリアの幅は、部品供給装置同士が干渉しない程度に、部品供給装置の単元幅よりわずかに広い。
【0066】
また、上記実施例では、フレーム504を介して、ステージ536及び部品供給器600がスロット140に装着されるが、ステージ536及び部品供給器600の各々が独立してスロット140に装着されていてもよい。
【0067】
また、上記実施例では、ステージ536の上に部品が散在されるが、部品が供給可能な面であれば良い。具体的には、例えば、コンベアベルトの上面をステージとして機能させても良いし、トレイなどのポケット型、あるいはバルクフィーダなどの振動を用いて、部品供給器内の部品を整列させて供給するステージであっても良い。
【0068】
また、上記実施例では、2つの収容庫606a,bに異なる種類の部品が収容されているが、2つの収容庫606a,bに同じ種類の部品が収容されてもよい。このように、2つの収容庫606a,bに同じ種類の部品が収容された場合には、部品供給ユニット500からひとつの種類の部品が供給され、各々の収容庫から部品を供給する順序を制御しても良い。
【0069】
また、上記実施例では、1台のステージ536に対して2つの収容庫606a,bが配設されているが、1台のステージ536に対して3以上の収容庫が配設されてもよい。これにより、1台の部品供給ユニット500により、更に多くの種類の部品をタイムリーに供給することができる。
【0070】
また、上記実施例では、部品供給ユニット500の幅は、部品供給ユニット82の単元幅の2倍とされているが、部品供給ユニット82の単元幅の3倍以上の整数倍の幅を有する部品供給ユニットを採用することができる。また、部品供給ユニット500では、部品供給ユニット500及びステージ536の幅が、部品供給ユニット82の単元幅の2倍とされているが、ステージ536の幅のみを、部品供給ユニット82の単元幅の2倍としてもよいし、収容庫の幅のみを、部品供給ユニット82の単元幅の2倍としてもよい。
【0071】
また、上記実施例では、2つの収容庫606a,bが一体物とされており、2つの収容庫606a,bが一体的にフレーム504に着脱可能とされているが、2つの収容庫が個別にフレーム504に着脱可能とされてもよい。具体的には、例えば、2台の部品供給器88が個別に1対のサイドフレーム520の間に着脱されてもよい。この場合に、各部品供給器88の内部が、収容庫として機能する。
【0072】
また、上記実施例では、リード部品410に本発明が適用されているが、種々の種類の部品に本発明を適用することが可能である。具体的には、例えば、太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品,リードを有さない電子回路部品、チップ型小型電子部品等に、本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0073】
140:スロット 500:部品供給ユニット(部品供給装置) 504:フレーム 536:ステージ 606:収容庫(部品収容器)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17