(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】ピザ等を切るピザカッタートング
(51)【国際特許分類】
A47J 43/28 20060101AFI20230207BHJP
B26B 25/00 20060101ALI20230207BHJP
B26D 3/24 20060101ALI20230207BHJP
A47G 21/10 20060101ALI20230207BHJP
A47G 21/02 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
A47J43/28
B26B25/00 A
B26D3/24 A
A47G21/10 Z
A47G21/02 C
(21)【出願番号】P 2020163025
(22)【出願日】2020-09-29
【審査請求日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】P 2019184016
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】518353348
【氏名又は名称】竹内 常雄
(72)【発明者】
【氏名】竹内 常雄
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206687554(CN,U)
【文献】登録実用新案第3175233(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0360273(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0024126(US,A1)
【文献】登録実用新案第3194888(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0313432(US,A1)
【文献】実開平02-086469(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 42/00-44/02
A47G 21/00-23/16
B26B 1/00-11/00
B26B 23/00-29/06
B26D 3/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トングのアームの先にそれぞれピザカッターが装着されているものであり、トングを握って閉じると二枚のピザカッターの先端が円周つまり円の端どこかの1箇所で揃ってくっ付くようにカッターに角度がついており、それに加えて輪状や袋状の指入れが両方のアームに装着され、片方のアームの指入れは片手の親指以外の4本の指を入れられる程広いものであり、もう片方のアームの指入れは残った親指を入れられる大きさ以上の広さをもつことを特徴とするピザカッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ピザ、パイ、クッキー、ケーキ、お好み焼き、チーズ等の製品を簡単に切り分けることができ、さらに製品を皿まで運ぶことができるピザカッタートングを提供する。
【背景技術】
【0002】
従来のピザカッターは柄の先に丸い円盤型のカッターが装着されており、ピザ等を切る道具として使われている。また、直線的にピザ等を切り易くする特許としてアメリカ合衆国の特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】U.S. Pat. US8011103B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のピザカッターはピザ、パイ、クッキー、ケーキ、お好み焼き、チーズ等を切る道具として使われているが、実際に使用してみると、ピザ等を切り難いものが大半であった。一度でしっかりと切れることは少なく、何往復もして切ることも多い。切れ味が悪いからといって、力を入れてビザカッターを動かすとピザ等を置いている下の皿等を傷つける恐れも生じる。これら皿等を傷つけずにピザ等を確実に切る方法が求められていた。特許文献1のアメリカ合衆国の特許であるDual wheel pizza cutterは切りたい個所を2つのカッターで正確に直線的に切り易くするものであるが、2つのカッターで同じ個所をなぞるように切るので、従来のものと比べて大幅に切り易くなったとは言えない。また、ピザカッターはたいていの場合、ピザ等を切るためだけの品であり、切ることのみしか使用できず、他に利用がし難いという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明のピザカッタートングはピザカッターながら、トングの形状をしており、トングの先端にそれぞれピザカッター(あるいは片方はナイフやフォークあるいは通常のトングの先等のピザカッター以外のものでもよい。)が装着されている。トング部分を手で握って閉じると、装着されている二枚のピザカッター(あるいは片方はナイフやフォークあるいは通常のトングの先等のピザカッター以外のものでもよい。)の先端が閉じ、その部分にてピザ等を切ることで、通常のピザカッターと同じように使用できる。二枚のピザカッター間(あるいは片方はナイフやフォークあるいは通常のトングの先等のピザカッター以外のものでもよい。)の角度は開いているため、切込みを横に押し広げながら切ることとなり、従来の単なるピザカッターと比べて切ることが容易となる。ピザ等を切るときに、時折何往復も切らないとならない、切り難い部分が出てくるが、このときでもピザカッタートングのそれぞれの刃をピザ等に押し付けながらトングを開くことで、ピザ等を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切るという使い方も可能である。これにより課題の一つは解決する。また、本願発明のピザカッタートングは、ビザカッターとして使うことに留まらない。先端にピザカッターが装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできる。切った後、スムーズにピザ等を別の皿に運ぶことができて便利である。これにより課題の一つは解決する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】本願発明のピザカッタートングのトングを閉じた図
【
図3】本願発明のピザカッタートングに指掛けを設けた例
【
図4】本願発明のピザカッタートングをピザ等に対して使用する図
【
図5】本願発明のピザカッタートングを斜めに持ちピザ等に対して使用する
図1
【
図6】本願発明のピザカッタートングを斜めに持ちピザ等に対して使用する
図2
【
図7】本願発明のピザカッタートングのピザカッターの角度を変更した例
【
図8】本願発明のピザカッタートングのアームを曲げた例
【
図9】本願発明のピザカッタートングのアームに針金の可動部分を設けた例
【
図10】本願発明のピザカッタートングのアームに弾性体を設けた例
【
図11】本願発明のピザカッタートングに回転機構を設けた例
【
図12】回転機構および伸縮機構、着脱機構の部品の断面図
【
図13】回転機構および伸縮機構、着脱機構をくみ上げた断面図
【
図14】本願発明のピザカッタートングに回転機構を設け、アームについたピザカッターを90度近く回転させてはさみのように使用した例
【
図15】本願発明のピザカッタートングに伸縮機構を設けた例
【
図16】本願発明のピザカッタートングの伸縮機構を使用した例
【
図17】本願発明のピザカッタートングに自由伸縮回転機構を設けた例
【
図20】本願発明のピザカッタートングの片方のアームをナイフとした例
【
図21】本願発明のピザカッタートングの片方のアームをフォークとした例
【
図22】本願発明のピザカッタートングの片方のアームをトングとした例
【
図23】本願発明のピザカッタートングのアームに着脱機構を設け、差し替え式とした例
【
図24】本願発明のピザカッタートングのアームに複数のピザカッターを設けた例
【
図25】本願発明のピザカッタートングに指入れを設けた例
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0007】
ピザカッタートング(1)の構造は
図1のようにトング(2)の先にピザカッター(4)を装着したものである。なお、ピザカッター(4)の刃は完全に円盤状のものでも良いし、ギザギザの刃等のさらに加工された刃でも良い。
図2のようにアーム(3)を閉じたときに二枚のピザカッター(4)の先が揃うように装着する。そこが二枚のピザカッター(4)の刃が揃う部分(5)つまり、ピザ等を切る場所となる。トング(2)部分を手で握って閉じ、ピザカッター(4)の刃が揃う部分(5)をピザに押し付けることで、ピザ等を切ることができる。二枚のピザカッター(4)間の刃が揃う部分(5)では、角度が開いているため、切込みを横に押し広げながら切ることとなり、従来の単なるピザカッターと比べて切ることが容易となる。ピザ等を切っているときに、特に切れない部分が出てくることがある。その場合、その箇所でピザカッタートング(1)の刃が揃う部分(5)をピザ等に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切るという使い方も可能である。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。
【0008】
使用方法はピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)を垂直に持ち、トング(2)のアーム(3)を閉じて
図4のように二枚のピザカッター(4)の先を合わせ、刃が揃う部分(5)をピザ等(7)の切りたい部分(8)に押し当て、ピザ等(7)を切る。特にしっかりとピザ等(7)を切りたい場所では、ピザカッタートング(1)の刃が揃う部分(5)をピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。また、ピザカッタートング(1)は先端にピザカッター(4)が装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【0009】
ピザカッタートング(1)を斜めに持ちピザ等(7)を切りたい場合は、
図5のようにまず片方のビザカッター(4)の先(9)をピザ等(7)の切りたい部分(8)に刃が斜めに入るように押し付け、もう片方のピザカッターの刃の先(10)を
図6のようにピザ等(7)に押し付けている刃の先(9)に重ねるように若干トングを内側にひねるような感じで持ってピザ等(7)に押し付ける。そしてそのまま引っ張ってピザ等(7)を切る。この方法ではトング(2)自体をねじれさせることにより、ピザカッター(4)の刃が揃う部分(5)をピザ等(7)と接している部分(9)(10)に移動する。トング(2)の柔軟性を利用して刃が揃う部分(5)を移動している。この場合でも、指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。
【実施例2】
【0010】
ピザカッタートング(1)を斜めに持って切るため、二枚のビザカッター(4)の刃が揃う部分(5)をピザカッタートング(1)の先端以外にしてもよい。
図7は、
図1に比べてそれぞれのピザカッター(4)の角度を横方向に回転させたものである。トング(2)を閉じたときに刃が揃う部分(5)をピザカッタートング(1)の正面から見て奥側にずらしている。ずらした場所でピザ等(7)を切ることができるので、さきほどの例のようにトング(2)を指でひねらなくともピザカッタートング(1)を斜めに持ってピザ等(7)を切ることができる。この実施例2では、実施例1と比べて両方のビザカッター(4)を回転させて角度を変更したが、片方のピザカッター(4)のみ回転させて角度を変更してもよい。また、ピザ等(7)を斜めに切り易くするために、トング(2)のアーム(3)が曲がったものを使用することもできる。
図8のようにトング(2)のアーム(3)が曲がったものであれば、ピザ等(7)を斜めに切る際に力を入れることが容易になる。
【0011】
使用方法はピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)を斜めに持ち、トング(2)のアーム(3)を閉じて二枚のピザカッター(4)の先を合わせ、刃が揃う部分(5)をピザ等(7)の切りたい部分に押し当て、ピザ等(7)を切る。特にしっかりとピザ等(7)を切りたい場所では、ピザカッタートング(1)の刃が揃う部分(5)をピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。また、ピザカッタートング(1)は先端にピザカッター(4)が装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【実施例3】
【0012】
ピザカッタートング(1)は
図9のように二枚のピザカッター(4)間の刃が揃う部分(5)の角度を調整可能とする機構を片方、あるいは両方のアーム(3)に設けることもできる。
図9では曲げることが可能な硬めの針金(11)をアーム(3)の途中に設けている。アーム(3)の角度を変更する場合、手で針金(11)に力を加えて曲げる。ただし、針金(11)の曲げに対する強さは、実際にピザ等(7)を切るときに簡単に曲がってしまわない程度に硬いものであることが好ましい。針金(11)を使わずともアーム(3)の角度を変更したり固定したりする機能が果たせれば、この例のようなしくみでなくとも問題はない。
【0013】
使用方法は実施例1や実施例2と同じである。
【実施例4】
【0014】
ピザカッタートング(1)は
図10のようにアーム(3)の途中にゴムのような弾性体(12)を装着することもできる。ピザ等(7)を切る際に手に力が入りすぎても、弾性体(12)が力を緩衝するため下の皿を保護でき、その余剰な力により弾性体(12)が曲がり、アーム(3)が横方向に広がろうとして結果的に二枚のピザカッター(4)間の刃が揃う部分(5)の角度が開くので切り易くなる。
【0015】
使用方法は実施例1や実施例2と同じである。
【実施例5】
【0016】
ピザカッタートング(1)は
図11のように先端に付いている二枚のピザカッター(4)のうち、片方、あるいは両方を横方向に回転できるしくみとし、二枚のピザカッター(4)の刃が揃う部分(5)をずらす機構を設けることができる。この例ではアーム(3)の途中に回転機構(13)を設けている。この回転機構(13)は、
図11、
図12のようにトング部品(14)とピザカッター部品(15)、そしてネジ(16)から構成される。アーム(3)がトング部品(14)とピザカッター部品(15)に分離されており、双方は、はめ込み式によりくっ付けることができる。この図の例ではピザカッター部品(15)が凸となり円柱の凸部分(17)がトング部品(14)の凹部分(18)にはめ込まれる。そして、トング部品(14)にはネジ穴(19)があり、めねじ切りの加工がされている。ここにネジ(16)をねじ込むことにより、
図13のようにネジ(16)がピザカッター部品(15)の凸部分(17)を抑え込んで固定される。このネジ(16)を緩めると、ピザカッター部品(15)を回転することができ、ネジ(16)を締めると固定できるしくみとなっている。このように回転可能とすることにより、二枚のピザカッター(4)の刃が揃う部分(5)の位置をずらすことができる。実施例1ではピザカッター(4)の一番先端が刃が揃う部分(5)だが、回転機構(13)により回転させることにより、実施例2のようにトング側の任意の場所にに刃が揃う部分(5)をずらすことができる。これにより、ビザカッタートング(1)を斜めに持って使用することができ、より使用し易くなる。また、
図14のように二枚のピザカッター部品(15)を両方ともに90度近くまで回転させた場合は、トング(2)を握ることで二枚のピザカッター(4)の刃をはさみのように擦り合わせられるようになり、ピザ等(7)に対してはさみのように使用することができる。なお、回転機構(13)はこの例のようなネジ(16)で止める方法に限らず、ピザカッター(4)を回転させることが可能であれば、どのようなしくみでもよい。
【0017】
使用方法はピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)の片方、または両方のアーム(3)に設けられた回転機構(13)のネジ(16)を緩め、ピザカッター(4)の角度を変更し、刃の揃う部分(5)を調整した後、ネジ(16)を締めて角度を固定する。ピザカッタートング(1)を斜めに持ち、トング(2)のアーム(3)を閉じて二枚のピザカッター(4)の先を合わせ、刃が揃う部分(5)をピザ等の切りたい部分に押し当て、ピザ等(7)を切る。特にしっかりとピザ等(7)を切りたい場所では、ピザカッタートング(1)の刃が揃う部分(5)をピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。また、ピザカッタートング(1)は先端にピザカッター(4)が装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【0018】
はさみのように使用する方法は、ピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)のアーム(3)に設けられた回転機構(13)のネジ(16)を緩め、ピザカッター(4)の角度を
図14に示すようにそれぞれ90度近くまで変更する。その後、ネジ(16)を締めて角度を固定する。ピザカッタートング(1)を持ち、はさみのようにピザ等(7)をつまむことでピザ等(7)を切ることができる。
【実施例6】
【0019】
ピザカッタートング(1)の先端に付いている二枚のピザカッター(4)のうち、片方、あるいは両方の長さを調整できるしくみとすることもできる。その為にはアーム(3)の途中に伸縮機構(20)を設ける必要がある。実施例5の回転機構(13)がそのまま伸縮機構(20)としても使用できるので、そのまま使用する。この伸縮機構(20)は、
図15、
図12のようにトング部品(14)とピザカッター部品(15)、そしてネジ(16)から構成される。アーム(3)がトング部品(14)とピザカッター部品(15)に分離されており、双方は、はめ込み式によりくっ付けることができる。この図の例ではピザカッター部品(15)が凸となり円柱の凸部分(17)がトング部品(14)の凹部分(18)にはめ込まれる。そして、トング部品(14)にはネジ穴(19)があり、めねじ切りの加工がされている。ここにネジ(16)をねじ込むことにより、
図13のようにネジ(16)がピザカッター部品(15)の凸部分(17)を抑え込んで固定される。このネジ(16)を緩めると、ピザカッター部品(15)を伸ばしたり縮めたりすることができ、ネジ(16)を締めると固定できるしくみとなっている。このようにピザカッター(4)が伸縮することにより、二枚のピザカッター(4)が接触しないようにすることができる。
図16は片方のアーム(3)のみ伸ばした例であるが、それぞれの刃が重ならない為、連続的にピザ等(7)を切ることが可能となる。なお、ピザカッター(4)を伸縮するしくみはこの例のようなネジ(16)で止める方法に限らず、ピザカッター(4)を伸縮させることが可能であれば、どのようなしくみでもよい。また、先の例の回転機構と合わせて伸縮回転機構としても良く、この実施例のしくみでは、回転もできるようになっている。
【0020】
使用方法はピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)の片方、または両方のアーム(3)に設けられた伸縮機構(20)のネジ(16)を緩め、ピザカッター(4)の長さ(および、角度を変更する場合は角度も)を変更し、調整した後、ネジ(16)を締めて固定する。ピザカッタートング(1)を持ち、ピザ等(7)を切る。
図16のように、片方のアーム(3)のみ伸ばした場合は、それぞれの刃が重ならない為、連続的にピザ等(7)を切ることが可能となる。また、実施例5のように切ることもできる。特にしっかりとピザ等(7)を切りたい場所では、ピザカッター(4)をピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。また、ピザカッタートング(1)は先端にピザカッター(4)が装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【実施例7】
【0021】
図17のようにピザカッタートング(1)のアーム(3)の片方、あるいは両方に使用中に自由に伸縮回転する自由伸縮回転機構(21)を設けて、ピザカッタートング(1)の使用中に自由に角度や長さを変更できるしくみとすることもできる。この例ではアーム(3)の途中に使用中であっても自由に伸縮回転する自由伸縮回転機構(21)を設けている。この自由伸縮回転機構(21)は、
図18、
図19のようにトング部品(22)とピザカッター部品(23)、そしてばね(24)から構成される。アーム(3)がトング部品(22)とピザカッター部品(23)に分離されており、双方は、はめ込み式によりくっ付けることができる。この図の例ではピザカッター部品(23)が凸となり円柱の凸部分(25)がトング部品(22)の凹部分(26)にはめ込まれるが、先の実施例5、実施例6とは違い、ばね(24)も間に装着される。ピザカッター部品(23)の円柱の凸部分(25)にばね(24)をはめ込んだ後、ピザカッター部品(23)の円柱の凸部分(25)をトング部品(22)の凹部分(26)にはめ込む。そして、ばね(24)の片方の先がビザカッター部品(23)に接着(28)され、もう片方の先がトング部品(22)に接着(29)されている。実施例5、実施例6とは異なりネジ(16)で固定してはいない。二つの部品をつなぐのは、ばね(24)である。このばね(24)の柔軟性によりピザカッタートング(1)の使用中に、指でピザカッター(4)の回転角度や長さを操作することができ、また、指で操作していないときは元の角度や長さに戻る。また、この例では使用中にピザカッタートング(1)の操作をし易いように指掛け(27)を装着している。
指を指掛け(27)に入れて内側に折り曲げればピザカッター(4)が縮み、指を伸ばせばピザカッター(4)が伸び、指を回転させればピザカッター(4)も回転するしくみとなっている。また、指に力を入れない状態にすれば、ピザカッター(4)もばね(24)の復元力により、元の回転角度と長さに戻る。指でそれぞれのピザカッター(4)の回転角度、長さを調整することにより、ピザカッタートング(1)の使用中に適宜回転角度、長さを変えられるようになる。なお、指で調整することにより、適宜ピザカッター(4)を伸縮回転させ、指の力を緩めるともとの状態に戻るしくみは、この例のようなばね(24)を使用したものに限らず、同じことを実現することが可能であれば、どのようなしくみでもよい。また、この例ではばねの復元力により、指で操作していないときは元の回転角度と長さに戻るが、指で操作していないときに必ずしも元の回転角度と長さに戻らなくとも良い。ピザカッタートング(1)の使用中にピザカッター(4)の回転角度と長さを操作できるしくみであれば、どのようなしくみでも良い。
【0022】
使用方法はピザ等(7)に対してピザカッタートング(1)の片方、または両方のアーム(3)に設けられた自由伸縮回転機構(21)により、トング(2)部を持った指で使用中に自由に角度や長さを変更することができる。指を回転させて、ビザカッター(4)の角度を変えれば、適宜ピザカッタートング(1)の刃の揃う部分(5)を変更することができ、ピザカッタートング(1)を斜めに持って実施例5と同じように切ることができる。指を伸ばしたり縮めたりして、片方のアーム(3)が他方のアーム(3)よりも伸ばした場合は、それぞれの刃が重ならない為、実施例6と同じように連続的にピザ等(7)を切ることが可能となる。
図17のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(27)があれば、操作が容易となる。特にしっかりとピザ等(7)を切りたい場所では、ピザカッタートング(1)の刃が揃う部分(5)をピザ等に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図17のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(27)があれば、操作が容易となる。また、ピザカッタートング(1)は先端にピザカッター(4)が装着されているとはいえ、通常のトングとして使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【実施例8】
【0023】
図20、
図21、
図22のようにアームの先が両方ともがビザカッターでなくともよい。片方をナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものとしても良い。この場合は、実施例1のようにピザカッター(4)を二枚使ったときと同じように、ピザカッター(4)と刃を揃えてピザ等(7)を切れるようにしてもよいし、刃を揃えない場合でもピザ等(7)を切るときにピザカッター(4)のみを使って切ったり、もう片方のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のもののみを使って切ったりできる。これまでに説明したように、ピザカッター(4)と片方のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものをピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切るという使い方も可能だし、通常のトングのように、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)を別の皿に運ぶこともできる。
片方をナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものとした場合でも、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7と同様の機能を設けることもできる。
【0024】
使用方法はアーム(3)の片方のピザカッター(4)ともう片方のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの刃を揃えて使用する場合、実施例1や実施例2と同じ使い方となる。また、いままでと同じように
図4のように片方のピザカッター(4)ともう片方のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの先を合わせ、刃が揃う部分(5)をピザ等(7)に押し付けながらトング(2)のアーム(3)を開くことで、ピザ等(7)を切り難い部分で切り口を横に押し広げて切ることができる。この場合、
図3のように指がすべらないようにトング(2)を広げる操作ができる指掛け(6)があれば、操作が容易となる。アーム(3)に回転機構(13)、伸縮機構(20)、自由伸縮回転機構(21)を設けた場合はそれぞれ実施例5、実施例6、実施例7と同じ使い方となる。それとは違う使い方としては、トング(2)を開いた状態にして、片方についたピザカッター(4)のみを使用してピザ等(7)を切る。またはもう片方のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のもののみを使用してピザ等(7)を切ったり、ピザ等(7)を刺して運んだりといった、その形状に応じた使い方ができる。また、今までと同じように通常のトングのように使用することもできるため、切った後にこのピザカッタートング(1)を使用してピザ等(7)をはさみ、別の皿に分けることもできる。
【実施例9】
【0025】
図23のようにピザカッタートング(1)のアーム(3)にはめ込み式等の方法により、ピザカッター(4)部が着脱可能となるような着脱機構(33)を設けることもできる。この場合、先の例のようにアーム(3)の先をピザカッター(4)のみならず、
図20、
図21、
図22のようにナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものに付け替えて使用しても良い。また、着脱可能とすれば、洗浄の際、取り外したピザカッター(4)や、ナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの部品のみ洗浄することができるので便利である。また、当然外したピザカッター(4)はそれ単体でビザカッター、ナイフ、フォーク等として使用することも可能である。実施例5の回転機構(13)がそのまま着脱機構(33)としても使用できるので、そのまま使用する。この着脱機構(33)は、
図23、
図12のようにトング部品(14)とピザカッター部品(15)または
図23のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの部品、そしてネジ(16)から構成される。アーム(3)がトング部品(14)とピザカッター部品(15)または
図23のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの部品、に分離されており、双方は、はめ込み式によりくっ付けることができる。この図の例ではピザカッター部品(15)または
図23のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの部品、が凸となり円柱の凸部分(17)がトング部品(14)の凹部分(18)にはめ込まれる。そして、トング部品(14)にはネジ穴(19)があり、めねじ切りの加工がされている。ここにネジ(16)をねじ込むことにより、
図13のようにネジ(16)がピザカッター部品(15)または
図23のナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものの部品、の凸部分(17)を抑え込んで固定される。このネジ(16)を緩めると、ピザカッター部品(15)をナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものに付け替えられ、ネジ(16)を締めるとそれが固定できるしくみとなっている。このように着脱可能とすることにより、状況に応じてピザカッタートング(1)の先が変更できるようになる。なお、ピザカッタートング(1)の先を着脱可能とするしくみはこの例のようなネジ(16)で止める方法に限らず、トング(2)の先を交換することが可能であれば、どのようなしくみでもよい。また、これに合わせて、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7と同様の機能を設けることもできる。
【0026】
使用方法はアーム(3)の両方をピザカッター(4)とした場合は、実施例1から実施例7と同じである。アーム(3)の片方をナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものにした場合は、実施例8と同じである。
【実施例10】
【0027】
ピザカッタートング(1)は、
図24のようにアーム(3)の先に複数のピザカッター(4)、または
図23におけるナイフ(30)やフォーク(31)あるいは通常のトングの先(32)等のピザカッター(4)以外のものを複数装着しても良い。
図24は代表としてピザカッター(4)をアーム(3)に2個ずつ装着した例を図示した。また、これに合わせて、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9と同様の機能を設けることもできる。
【0028】
使用方法は実施例1から実施例9と同じである。
【実施例11】
【0029】
ピザカッタートング(1)は、
図25のようにアーム(3)に指を入れるための指入れ(34)を設けることができる。指入れ(34)の形は
図25のように輪状のものでも良いし、手袋やミトンのように指を包み込むような形の袋状のものでも良い。指を挿入し、固定できる形になっていれば良い。
図25では片方のアーム(3)の指入れ(34)に片手親指以外の4本の指を入れ、もう片方のアーム(3)の指入れ(34)に残った親指を入れて使用することができる。このようにすることで、ピザカッタートング(1)を用いてピザを横に押し広げて切る際に、より力が入るという利点がある。また、これに合わせて、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9、実施例10と同様の機能を設けることもできる。
【0030】
使用方法は実施例1から実施例10と同じである。
【0031】
なお、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、本願発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本願発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0032】
1…ピザカッタートング
2…ピザカッタートングのトング部
3…ピザカッタートングのアーム部
4…ピザカッタートングのピザカッター部
5…ピザカッタートングを閉じたときに、二枚のピザカッターの刃が揃う部分
6…指掛け
7…ピザ等の例
8…ピザ等を切る線
9…ピザカッターのピザ等に接している部分
10…9の反対側のピザカッターのピザ等に設置させる部分
11…アームの針金の可動部分
12…アームに設けた弾性体
13…アームに設けた回転機構
14…回転機構のトング部品
15…回転機構のピザカッター部品
16…回転機構のネジ
17…回転機構のピザカッター部品の凸部分
18…回転機構のトング部品の凹部分
19…ネジ穴
20…アームに設けた伸縮機構
21…アームに設けた自由伸縮回転機構
22…自由伸縮回転機構のトング部品
23…自由伸縮回転機構のピザカッター部品
24…ばね
25…自由伸縮回転機構のピザカッター部品の凸部分
26…自由伸縮回転機構のトング部品の凹部分
27…自由伸縮回転機構の指掛け
28…自由伸縮回転機構のビザカッター部品にはめ込まれているばねのビザカッター部品との接着部分
29…自由伸縮回転機構のトング部品とばねの接着部分
30…ナイフ
31…フォーク
32…トングの先
33…アームに設けた着脱機構
34…アームに設けた指入れ