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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】ホイール付きタイヤ展示装置
(51)【国際特許分類】
   A47F 7/04 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
A47F7/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022090112
(22)【出願日】2022-06-02
【審査請求日】2022-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】517347850
【氏名又は名称】株式会社図南
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】弁理士法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】北村 俊郎
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-075004(JP,A)
【文献】特開2021-184045(JP,A)
【文献】特開2020-056964(JP,A)
【文献】米国特許第06298999(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 7/04
B60C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直軸に沿って積み重なる横置きの複数のホイール付きタイヤと、その横置きの複数のホイール付きタイヤの上に縦置きされるホイール付きタイヤとの展示に使用されるタイヤ展示装置において、
前記横置きの複数のホイール付きタイヤのうちの隣接する2つのホイール付きタイヤに挟持される被挟持部材と、
前記被挟持部材に装着され、傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤの上部を支持可能な支持部材と
を備えていることを特徴とするホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項2】
前記被挟持部材に中心孔が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項3】
前記支持部材が、
前記横置きの複数のホイール付きタイヤに隣接配置され、垂直軸に沿って延びる複数の柱体と、
前記複数の柱体間に架け渡される梁部材と
を有することを特徴とする請求項2に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項4】
前記梁部材に装着され、前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤのホイールのディスク部の内側面を受け止めて前記縦置されるホイール付きタイヤの傾斜角を調節する傾斜角調節部材
を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項5】
前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤと前記傾斜角調節部材を連結する連結部材
を更に備えていることを特徴とする請求項4に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項6】
前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤと前記梁部材とを連結する連結部材
を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項7】
前記横置きのホイール付きタイヤの中心孔と、その横置きのホイール付きタイヤの上の前記縦置きのホイール付きタイヤの中心孔に通されて、前記横置きのホイール付きタイヤと前記縦置きのホイール付きタイヤとを接続する接続部材を
更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項8】
前記隣接する2つのホイール付きタイヤのうちの少なくとも一方のホイール付きタイヤの中心孔と前記被挟持部材の中心孔とに通されて、前記少なくとも一方のホイール付きタイヤと前記被挟持部材とを接続する接続部材を
更に備えていることを特徴とする請求項2に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項9】
前記被挟持部材と前記複数の柱体と前記梁部材と前記傾斜角調節部材とがそれぞれプラスチック段ボールで形成されている
ことを特徴とする請求項4に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【請求項10】
前記垂直軸に沿って積み重なる横置きの複数のホイール付きタイヤが、3段に重なる3つのホイール付きタイヤであり、
その3つのホイール付きタイヤのうちの2段目のホイール付きタイヤと3段目のホイール付きタイヤとの間に前記被挟持部材が位置し、
前記3つのホイール付きタイヤのうちの3段目のホイール付きタイヤの上に1つのホイール付きタイヤが縦置きされる
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のホイール付きタイヤ展示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のホイール付きタイヤを展示するためのホイール付きタイヤ展示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カー用品店、サービスステーション、タイヤ専門店等におけるタイヤやホイールの販売方法として、4つのタイヤにそれぞれホイールを装着し、その4つのホイール付きタイヤを一つの単位として販売することがある。
【0003】
4つのホイール付きタイヤの従来の展示方法は次の通りである。
まず、4つのホイール付きタイヤのうちの3つのホイール付きタイヤを垂直軸に沿って積み重ねるように横置きする。
【0004】
その後、横置きされた3つのホイール付きタイヤのうちの一番上のホイール付きタイヤに1つのホイール付きタイヤを縦置きする。
【0005】
このように4つのホイール付きタイヤを展示することは、タイヤのトレッド部とホイールのディスク部を店舗を訪れた人に向けることができるので、タイヤ選びの一助となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
展示された4つのホイール付きタイヤに風や床面からの揺れ等の外力が作用すると、横置きされた3つのホイール付きタイヤのうちの一番上のホイール付きタイヤに縦置きされたホイール付きタイヤが落下するおそれがある。
【0007】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、横置きされた複数のホイール付きタイヤのうちの一番上のホイール付きタイヤに縦置きされたホイール付きタイヤが落下しにくくなるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明は、垂直軸に沿って積み重なる横置きの複数のホイール付きタイヤと、その横置きの複数のホイール付きタイヤの上に縦置きされるホイール付きタイヤとの展示に使用されるタイヤ展示装置において、前記横置きの複数のホイール付きタイヤのうちの隣接する2つのホイール付きタイヤに挟持される被挟持部材と、前記被挟持部材に装着され、傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤの上部を支持可能な支持部材とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記被挟持部材に中心孔が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記支持部材が、前記横置きの複数のホイール付きタイヤに隣接配置され、垂直軸に沿って延びる複数の柱体と、前記複数の柱体間に架け渡される梁部材とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記梁部材に装着され、前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤのホイールのディスク部の内側面を受け止めて前記縦置されるホイール付きタイヤの傾斜角を調節する傾斜角調節部材を更に備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤと前記傾斜角調節部材を連結する連結部材を更に備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記傾いた状態の前記縦置されるホイール付きタイヤと前記梁部材とを連結する連結部材を更に備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記横置きのホイール付きタイヤの中心孔と、その横置きのホイール付きタイヤの上の前記縦置きのホイール付きタイヤの中心孔に通されて、前記横置きのホイール付きタイヤと前記縦置きのホイール付きタイヤとを接続する接続部材を更に備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記隣接する2つのホイール付きタイヤのうちの少なくとも一方のホイール付きタイヤの中心孔と前記被挟持部材の中心孔とに通されて、前記少なくとも一方のホイール付きタイヤと前記被挟持部材とを接続する接続部材を更に備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項4に記載の発明のホイール付きタイヤ展示装置において、前記被挟持部材と前記複数の柱体と前記梁部材と前記傾斜角調節部材とがそれぞれプラスチック段ボールで形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項1~9のいずれか1項に記載のホイール付きタイヤ展示装置において、前記垂直軸に沿って積み重なる横置きの複数のホイール付きタイヤが、3段に重なる3つのホイール付きタイヤであり、その3つのホイール付きタイヤのうちの2段目のホイール付きタイヤと3段目のホイール付きタイヤとの間に前記被挟持部材が位置し、前記3つのホイール付きタイヤのうちの3段目のホイール付きタイヤの上に1つのホイール付きタイヤが縦置きされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明は、横置きされた複数のホイール付きタイヤのうちの一番上のホイール付きタイヤに縦置きされたホイール付きタイヤが落下しにくくなるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の使用状態を斜め前方から見た斜視図である。
図2図2図1のホイール付きタイヤ展示装置の使用状態を斜め後方から見た斜視図である。
図3図3図1のホイール付きタイヤ展示装置が使用された4つのホイール付きタイヤから上側の2つのホイール付きタイヤを外した状態を斜め前方から見た斜視図である。
図4図4はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置のスペーサの平面図である。
図5図5はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の柱体の柱体本体の展開図である。
図6図6はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の柱体の形状維持部材の平面図である。
図7図7はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の梁部材の平面図である。
図8図8はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の結合部材の平面図である。
図9図9はこの発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の抜止め部材の平面図である。
図10図10はこの発明の第2の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の梁部材に傾斜角調節部材を装着した状態を斜め前方から見た斜視図である。
図11図11図10の傾斜角調節部材の使用状態を斜め後方から見た斜視図である。
図12図12図10の傾斜角調節部材の傾斜角調節部材本体の展開図である。
図13図13図10の傾斜角調節部材の連結部材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この発明の第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置は、垂直軸Vに沿って積み重なる横置きの3つのホイール付きタイヤ10と、この横置きの3つのホイール付きタイヤ10の上に縦置きされる1つのホイール付きタイヤ10との展示に使用されるタイヤ展示装置である(図1図2参照)。
【0021】
この実施形態において、ホイール付きタイヤ10の「横置き」とは、ホイール付きタイヤ10の中心軸Oが垂直軸Vとほぼ平行になるようにホイール付きタイヤ10を置くことであり、ホイール付きタイヤ10の「縦置き」とは、ホイール付きタイヤ10の中心軸が水平軸Hに対してほぼ平行になるようにホイール付きタイヤ10を置くことである(図1参照)。
【0022】
この実施形態のホイール付きタイヤ展示装置は、図1図3に示すように、横置きの3つのホイール付きタイヤ10のうちの隣接する2つのホイール付きタイヤ10に挟持されるスペーサ(被挟持部材)1と、スペーサ1に装着され、傾いた状態の縦置されるホイール付きタイヤ10の上部を支持可能な支持部材2と、支持部材2をスペーサ1に固定する結合部材23と、支持部材2がスペーサ1から抜けるのを防ぐ抜止め部材24(図9参照)とを備えている。
【0023】
傾いた状態の縦置されるホイール付きタイヤ10とは、横置きの3つのホイール付きタイヤ10の上に置かれる、1つのホイール付きタイヤ10の中心軸が水平軸Hに対して少し傾いているホイール付きタイヤである。その傾斜角はこの実施形態では約15~35度である。
【0024】
スペーサ1には中心孔が形成されている(図3図4参照)。
スペーサ1は、ほぼU字形状の2つの柱体挿入孔1aと、2つの長孔1bとを有する。長孔1bは柱体挿入孔1aに包囲されるような位置にある。
【0025】
支持部材2は、図5図7に示すように、横置きの3つのホイール付きタイヤ10に隣接配置され、垂直軸Vに沿って延びる一対の柱体21と、一対の柱体21間に架け渡される一対の梁部材22とを有する。
【0026】
一対の柱体21はそれぞれ、図5図6に示すように、1つの柱体本体211と、3つの形状維持部材212とを有する。
【0027】
柱体本体211は、図5に示すように、中間部2111と、中間部2111の両側に連なる一対の側部2112,2112とを有する。中間部2111と両側の側部2112,2112とは互いに平行な折曲線部N211,N211で区分されている。柱体本体211は折曲線部N211,N211でほぼU字形状に折り曲げられ、スペーサ1の柱体挿入孔1aに挿入される。
【0028】
中間部2111は、2つの長孔2111a,2111aを有する。
各側部2112は、互いに平行な5つのスリット2112a~2112dと、1つの長孔21112eとを有する。
【0029】
形状維持部材212は、図6に示すように、互いに平行な2つのスリット212a,212aを有する。
【0030】
各形状維持部材212のスリット212a,212aは、柱体本体211の一対の側部2112のスリット2112a,2112a,2112c,2112c,2112d,2112dに嵌合されて柱体本体211に装着される。
【0031】
一対の梁部材22はそれぞれ、図7に示すように、4つのスリット22a,22a,22b,22bと、1つの長孔22cと、1つの凹部22dとを有する。
【0032】
長孔22cは梁部材22の中間部に位置し、凹部22dは長孔22cの近傍に位置している。スリット22a,22aは梁部材22の一端部に位置し、スリット22b,22bは梁部材22の他端部に位置している。
【0033】
梁部材22の一端部の2つのスリット22a,22aは、一方の柱体本体211の両方の側部2112の2つのスリット2112b,2112bに嵌合され、梁部材22の他端部の2つのスリット22b,22bは、他方の柱体本体211の両方の側部2112の2つのスリット2112b,2112bに嵌合されて、梁部材22が一対の柱体21の柱体本体211に架け渡される。
【0034】
結合部材23は、図8に示すように、3つの凸部23a,23a,23bを有する。
結合部材23の2つの凸部23a,23aは、柱体本体211の中間部2111の2つの長孔2111a,2111aに挿入される。
結合部材23の凸部23bは、スペーサ1の長孔1bに挿入される。
【0035】
次に、この実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置の使用方法の一例を説明する。
まず、各柱体本体211の一対の側部2112,2112を中間部2111に対して折曲線部N211,N211で垂直に折り曲げ、形状維持部材212のスリット212a,212aを柱体本体211のスリット2112a,2112aに嵌合して、その形状維持部材212を柱体本体211に装着するとともに、別の形状維持部材212のスリット212a,212aを柱体本体211のスリット2112c,2112cに嵌合して、その形状維持部材212を柱体本体211に装着する。
【0036】
次に、一対の梁部材22の4つのスリット22a,22a,22b,22bをほぼU字形状に折り曲げられた各柱体本体211のスリット2112b,2112bに嵌合して、一対の梁部材22,22を2つの柱体本体211に装着する。
【0037】
その後、2つの柱体本体211の下部をスペーサ1の柱体挿入孔1aに挿入する。
次に、形状維持部材212のスリット212a,212aを柱体本体211のスリット2112d,2112dに嵌合して、その形状維持部材212を柱体本体211に装着する。
【0038】
その後、結合部材23の凸部23a,23aを柱体本体211の2つの長孔2111a,2111aに挿入するとともに、結合部材23の凸部23bをスペーサ1の長孔1bに挿入し、更に、抜止め部材24を柱体本体211の一対の側部2112,2112の長孔2112e,2112eに挿入して、柱体本体211とスペーサ1とを結合する。その結果、ホイール付きタイヤ展示装置の組立が完了する。
【0039】
次に、床面に、2つのホイール付きタイヤ10を垂直軸Vに沿って積み重ねるように横置きする。このとき、下から1段目と2段目のホイール付きタイヤ10はそれぞれホイール10hのディスク部10h1が上を向くように横置きされる。
【0040】
その後、2段目のホイール付きタイヤ10にホイール付きタイヤ展示装置のスペーサ1を載せるとともに、そのスペーサ1を介して2段目のホイール付きタイヤ10に3段目のホイール付きタイヤ10を横置きして、2段目のホイール付きタイヤ10と3段目のホイール付きタイヤ10とにスペーサ1を挟持させる。このとき、3段目のホイール付きタイヤ10はホイール10hのディスク部10h1が下を向くように2段目のホイール付きタイヤ10に横置きされる。また、ホイール付きタイヤ展示装置の一対の柱体21の柱体本体211を1段目から3段目のホイール付きタイヤ10の外周面に接触させる。
【0041】
最後に、3段目のホイール付きタイヤ10に1つのホイール付きタイヤ10を縦置きすると同時に後方へ少し傾け、ホイール付きタイヤ10の上部を支持部材2の一対の柱体21の柱体本体211に当てる。このとき、傾いた状態の縦置きのホイール付きタイヤ10の下部は、3段目のホイール付きタイヤ10のホイール10hのリム部のインナー側のフランジ(図示せず)に支持されるとともに、その縦置きのホイール付きタイヤ10の上部は、支持部材2の一対の柱体2の柱体本体211に支持される。また、傾いた状態の縦置きのホイール付きタイヤ10のホイール10hのディスク部10h1は前を向いている。
【0042】
この第1の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置によれば、傾いた状態の縦置きのホイール付きタイヤ10の上部が支持部材2の一対の柱体21に支持されるので、展示された4つのホイール付きタイヤ10に例えば強い風や床面からの大きな揺れ等の外力が作用したとき、縦置きされたホイール付きタイヤ10の落下が抑制される。
【0043】
また、被挟持部材としてスペーサ1を用いたので、ホイール10hの損傷を防ぐことができる。
【0044】
傾いた状態の縦置きのホイール付きタイヤ10の上部と梁部材22とがゴムひも(連結部材)5Aで連結されているので、縦置きされたホイール付きタイヤ10の落下が一層抑制される。
【0045】
この第1の実施形態の変形例に係るホイール付きタイヤ展示装置として、縦置きのホイール付きタイヤ10の中心孔と3段目のホイール付きタイヤ10の中心孔とに通されて、縦置きのホイール付きタイヤ10と3段目のホイール付きタイヤ10とを接続する図示しないゴムひも(接続部材)を採用してもよい。
この変形例によれば、縦置きされたホイール付きタイヤ10の落下を一層抑制できる。
【0046】
この第1の実施形態の他の変形例に係るホイール付きタイヤ展示装置として、隣接する2つの横置きのホイール付きタイヤ10のうちの少なくとも一方のホイール付きタイヤ10の中心孔とスペーサ1の中心孔とに通されて、その一方のホイール付きタイヤ10とスペーサ1とを接続するゴムひも(接続部材)を採用してもよい。
この変形例によれば、スペーサ1の位置ずれを確実に抑制することができる。
【0047】
次に、この発明の第2の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置を図10図13に基づいて説明する。
【0048】
上述の第1の実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、上述の第1の実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。下記相違部分を除き、この第2の実施形態は第1の実施形態と同じ構成を有する。
【0049】
第2の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置は、傾いた状態の縦置されるホイール付きタイヤ10のホイール10hのディスク部10h1の内側面を受け止めて、縦置されるホイール付きタイヤ10の傾斜角を調節する傾斜角調節部材3を更に備えている。傾斜角調節部材本体31の使用中、傾斜角調節部材本体31の上部は柱体21の柱体本体211に接触しない(図10参照)。
【0050】
傾斜角調節部材3は、傾斜角調節部材本体31(図12参照)と、傾斜角調節部材本体31を梁部材22に連結するL字形の連結部材32(図13参照)とを有する。
【0051】
傾斜角調節部材本体31は、中間部311と、中間部311の両側に連なる2つの端部312,312とを有する。
【0052】
中間部311と2つの端部312,312とは互いに平行な折曲線部N31,N31で区分されている。
【0053】
中間部311は、連結部材32の挿入部32aを通す長孔311aを有する。
各端部312は、図11に示すゴムひも(連結部材)5Cを通す1つの長孔312aと、連結部材32の挿入部32aを通す7つの長孔312bと、1つの長孔312aと7つの長孔312bとの間に配置される1つの丸孔312cと有する。
【0054】
各端部312は中間部311に対して折曲線部N31で折り曲げられる。
傾斜角調節部材3を使用しないとき、U字形状に折り曲げられた傾斜角調節部材本体31の中間部311を梁部材22の中間部に載せ、傾斜角調節部材本体31の中間部311の長孔311aと梁部材22の中間部の長孔22c(図7参照)とに連結部材32の挿入部32aを通す。こうすることによって、連結部材32のフック部32bが傾斜角調節部材本体31の中間部311に引っ掛かり、U字形状に折り曲げられた傾斜角調節部材本体31が梁部材22の中間部に吊り下げられ状態で連結されるので、傾斜角調節部材本体31がホイール10hに干渉しない。
【0055】
この第2の実施形態に係るホイール付きタイヤ展示装置によれば、第1の実施形態と同様の効果(縦置きのホイール付きタイヤ10の落下抑制)を奏するとともに、傾斜角調節部材本体31の各端部312が連結部材32の挿入部32aを通す7つの長孔312bを有するので、各端部312の7つの長孔312bの中から連結部材32の挿入部32aを通す長孔312bを選択することによって、縦置されるホイール付きタイヤ10の傾斜角を調節することができる。
【0056】
各端部31の長孔312aにゴムひも5Cを通し、そのゴムひも5Cを、縦置されるホイール付きタイヤ10に通し、そのゴムひも5Cの両端部を結ぶことにより、傾斜角調節部材3の傾斜角調節部材本体31に支持された縦置されるホイール付きタイヤ10が傾斜角調節部材3の傾斜角調節部材本体31に連結されるので、縦置されるホイール付きタイヤ10がより安定する。
【0057】
上述の実施形態では被挟持部材としてスペーサ1を用いたが、被挟持部材としては、隣接する2つの横置きのホイール付きタイヤ10に挟持されて、支持部材2を支持できるものであればよいので、被挟持部材はスペーサ1に限定されない。
【0058】
上述の実施形態では、支持部材2が一対の柱体21と一対の柱体21間に架け渡される梁部材22とで構成されているが、支持部材2はこれに限定されるものではなく、垂直軸Vに沿って延び、傾いた状態の縦置されるホイール付きタイヤ10の上部を支持可能なものであればよい。
【0059】
上述の実施形態や変形例では連結部材や接続部材としてゴムひも5A,5Cを使用したが、ゴムひもの代わりにベルト等を使用してもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 スペーサ(被挟持部材)
1a 柱体挿入孔
1b 長孔
2 支持部材
21 柱体
211 柱体本体
2111 中間部
2111a 長孔
2112 側部
2112a~2112d スリット
2112e 長孔
212 形状維持部材
212a スリット
22 梁部材
22a スリット
22b スリット
22c 長孔
22d 凹部
23 結合部材
23a,23b 凸部
24 抜止め部材
3 傾斜角調節部材
31 傾斜角調節部材本体
311 中間部
311a 長孔
312 端部
312a 長孔
312b 長孔
312c 丸孔
32 連結部材
32a 挿入部
32b フック部
5A ゴムひも(連結部材)
5C ゴムひも(連結部材)
10 ホイール付きタイヤ
10h ホイール
10h1 ディスク部
N31,N31,N211,N211 折曲線部
V 垂直軸
H 水平軸
【要約】
【課題】横置きされた複数のホイール付きタイヤのうちの一番上のホイール付きタイヤに縦置きされた1つのホイール付きタイヤが落下しにくくなるようにする。
【解決手段】このホイール付きタイヤ展示装置は、垂直軸Vに沿って積み重なる横置きの複数のホイール付きタイヤ10と、その横置きの複数のホイール付きタイヤ10の上に縦置きされる1つのホイール付きタイヤ10との展示に使用されるホイール付きタイヤ展示装置であり、横置きの複数のホイール付きタイヤ10のうちの隣接する2つのホイール付きタイヤ10,10に挟持されるスペーサ1と、スペーサ1に装着され、傾いた状態の縦置されるホイール付きタイヤ10の上部を支持可能な支持部材2とを備えている。
【選択図】図1
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