(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】半導体発光素子
(51)【国際特許分類】
H01L 33/14 20100101AFI20230207BHJP
H01L 33/32 20100101ALI20230207BHJP
【FI】
H01L33/14
H01L33/32
(21)【出願番号】P 2018044566
(22)【出願日】2018-03-12
【審査請求日】2021-02-08
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小幡 俊之
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/057149(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/123092(WO,A1)
【文献】特開2014-160739(JP,A)
【文献】特開2000-091705(JP,A)
【文献】特表2015-530753(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0060908(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/46
H01S 5/00 - 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
AlGaNの組成を有するn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成され、AlGaNの組成を有
し、200~300nmの発光波長帯域を有する活性層領域と、
前記活性層領域上に形成され、
Al
s
Ga
1-s
N(0.8<s≦1)の組成を有し、前記n型半導体層及び前記活性層領域よりも大きなバンドギャップを有する電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に形成され、前記電子ブロック層以下のバンドギャップを有するp型半導体層と、を有し、
前記p型半導体層は、Al
zGa
1-zN(0<z≦1)の組成を有しかつ前記電子ブロック層との界面から前記電子ブロック層に垂直な方向に沿って連続的にAl組成zが減少する組成傾斜層を有し、
前記組成傾斜層は、40nm以上の層厚を有
し、
前記組成傾斜層における前記Al組成zの減少率は、0.0025~0.01nm
-1
の範囲内であり、
前記電子ブロック層のAl組成sと前記組成傾斜層の前記電子ブロック層側界面のAl組成zとは(s-z)<0.05の関係を満たし、かつ、
前記組成傾斜層のAl組成zと前記電子ブロック層のAl組成sはz≦sの関係を満たすことを特徴とする半導体発光素子。
【請求項2】
前記n型半導体層は、単結晶のAlN基板上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項3】
前記組成傾斜層は、前記電子ブロック層とは反対側の面上において前記n型半導体層よりも大きなバンドギャップを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
【請求項4】
前記電子ブロック層は、AlNの組成を有し、
前記p型半導体層は、前記組成傾斜層上に形成され、前記組成傾斜層よりも小さなAl組成を有するAlGaN又はGaNの組成を有するコンタクト層を有することを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項5】
前記組成傾斜層における前記Al組成zの前記減少率は、0.003~0.008nm
-1の範囲内であることを特徴とする請求項
1に記載の半導体発光素子。
【請求項6】
前記組成傾斜層における前記Al組成zの前記減少率は、0.003~0.006nm
-1の範囲内であることを特徴とする請求項
5に記載の半導体発光素子。
【請求項7】
前記組成傾斜層における前記Al組成zの減少率は、前記電子ブロック層との前記界面から徐々に減少することを特徴とする請求項1乃至
6のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項8】
前記組成傾斜層における前記Al組成zの減少率は、前記電子ブロック層との前記界面から徐々に増加することを特徴とする請求項1乃至
6のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項9】
単結晶のAlN基板と、
前記AlN基板上に形成されたAlGaNの組成を有するn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成され、AlGaNの組成を有し、200~300nmの発光波長帯域を有する活性層領域と、
前記活性層領域上に形成され、Al
s
Ga
1-s
N(0.8<s≦1)の組成を有し、前記n型半導体層及び前記活性層領域よりも大きなバンドギャップを有する電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に形成され、前記電子ブロック層以下のバンドギャップを有するp型半導体層と、を有し、
前記p型半導体層は、Al
z
Ga
1-z
N(0<z≦1)の組成を有しかつ前記電子ブロック層との界面から前記電子ブロック層に垂直な方向に沿って連続的にAl組成zが減少する組成傾斜層と、前記組成傾斜層の上に形成されたAl
t
Ga
1-t
N(0≦t<0.8)の組成を有するコンタクト層を有し、
前記組成傾斜層は、40nm以上120nm以下の層厚を有し、
前記組成傾斜層のAl組成zの減少率は、0.0033~0.005nm
-1
であり、
前記組成傾斜層は、前記電子ブロック層とは反対側の面上において前記n型半導体層よりも大きなバンドギャップを有し、かつ、
前記組成傾斜層のAl組成zは、前記電子ブロック層のAl組成sと前記コンタクト層のAl組成tに対して(t+s)/2<z<sの関係を満たすことを特徴とする半導体発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子、特に、深紫外領域の光を放出する半導体発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、空気や水の殺菌作用を有する新しい光源として、深紫外領域(例えばピーク波長が200nm~300nm)に発光波長帯域を有する半導体発光素子が注目されている。例えば、特許文献1には、n型層とp型層との間に活性層を有し、ピーク波長が200nm~300nmの発光波長を有する窒化物系半導体からなる発光素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
深紫外領域に発光波長を有する半導体発光素子は、長寿命化及び高出力化の点で課題を有している。特に、高い光出力を得るために比較的大きな電流(例えば100mA以上の電流)を印加すると、早期に素子が劣化し、急激に出力が低下することが多い。
【0005】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、特に高い注入電流量が要求される半導体発光素子における早期の出力低下が抑制され、高い発光効率を有する深紫外領域の半導体発光素子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による半導体発光素子は、AlGaNの組成を有するn型半導体層と、n型半導体層上に形成され、AlGaNの組成を有する活性層領域と、活性層領域上に形成され、AlGaN又はAlNの組成を有し、n型半導体層及び活性層領域よりも大きなバンドギャップを有する電子ブロック層と、電子ブロック層上に形成され、電子ブロック層以下のバンドギャップを有するp型半導体層と、を有し、p型半導体層は、AlzGa1-zN(0<z≦1)の組成を有しかつ電子ブロック層との界面から電子ブロック層に垂直な方向に沿って徐々にAl組成zが減少する組成傾斜層を有することを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施例1に係る半導体発光素子の上面図である。
【
図2】実施例1に係る半導体発光素子の断面図である。
【
図3】実施例1に係る半導体発光素子のバンド図である。
【
図4】実施例1に係る半導体発光素子内の電流経路を示す図である。
【
図5】比較例に係る半導体発光素子内の電流経路を示す図である。
【
図6】実施例1に係る半導体発光素子における組成傾斜層の組成変化率と光出力との間の関係を示す図である。
【
図7】実施例1に係る半導体発光素子における組成傾斜層の層厚と劣化率との間の関係を示す図である。
【
図8】実施例1の変形例1に係る半導体発光素子のバンド図である。
【
図9】実施例1の変形例2に係る半導体発光素子のバンド図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、実施例1に係る半導体発光素子(以下、単に発光素子と称する)10の上面図である。また、
図2は、発光素子10の断面図であり、
図1のW-W線に沿った断面図である。また、
図3は、発光素子10のバンド図である。
図1乃至
図3を用いて、発光素子10の構成について説明する。
【0010】
まず、発光素子10の構造について説明する。本実施例においては、発光素子10は、深紫外領域(例えば200~300nmの範囲内)に発光波長帯域を有する窒化物系半導体からなる。
【0011】
発光素子10は、基板11上に形成されたn型半導体層12、活性層領域13、電子ブロック層14及びp型半導体層15を有する。n型半導体層12乃至p型半導体層15は、発光素子10における発光構造層として機能する。また、発光素子10は、n型半導体層12及びp型半導体層15にそれぞれ接続されたn電極16及びp電極17を有する。
【0012】
まず、本実施例においては、基板11はn型半導体層12乃至p型半導体層15を結晶成長させる成長用基板である。基板11は、例えば、AlN基板、GaN基板、サファイア基板、SiC基板、Si基板からなる。本実施例においては、基板11はAlN基板である。
【0013】
なお、高い結晶品質のn型半導体層12乃至p型半導体層15を成長させることを考慮すると、基板11、比較的低い転位密度を有することが好ましい。例えば、基板11の転位密度は、108cm-2以下であることが好ましく、107cm-2以下であることがさらに好ましい。なお、転位密度は、透過型電子顕微鏡像より転位数を測定すること、及び加熱酸混合溶液に浸漬した後に測定したエッチピット数を測定することなど、公知の方法を用いて測定することができる。
【0014】
また、本実施例においては、基板11は、+C面を結晶成長面として有するAlNからなる。従って、基板11上に成長させるn型半導体層12乃至p型半導体層15は、C面を結晶成長面として有する。しかし、基板11の結晶成長面はC面である場合に限定されず、例えばC面から傾斜(オフ)した面を結晶成長面として用いてもよい。C面から傾斜した面を結晶成長面として用いる場合、その傾斜角(オフ角)は、0.1~0.5°の範囲内であることが好ましく、0.3~0.4°の範囲内であることがさらに好ましい。また、基板11の結晶成長面は、M面又はA面であってもよい。
【0015】
また、基板11の厚みは、光の吸収係数を小さくすること、及び取り扱いの容易さ(歩留まり)などを考慮して定めることができる。基板11の厚みは、例えば、50~1000μmの範囲内であることが好ましい。
【0016】
なお、基板11とn型半導体層12との間には、バッファ層(図示せず)が設けられていてもよい。バッファ層を設ける場合、バッファ層は、例えば、単層のAlN層からなること、AlN層及びAlGaN層からなる超格子構造を有すること、又は互いに異なる組成のAlGaN層からなる超格子構造を有することが好ましい。また、バッファ層は、例えば、n型半導体層12よりも高いAl組成のAlGaN層からなることが好ましい。しかし、バッファ層は、n型半導体層12乃至p型半導体層15の結晶成長プロセスの歩留まり向上に寄与するような組成を有していればよい。
【0017】
また、バッファ層を設ける場合、バッファ層は、例えば生産性を考慮すると、1~1000nmの範囲内の層厚を有することが好ましく、10~100nmの範囲内の層厚を有することがさらに好ましい。
【0018】
図2及び
図3を参照すると、n型半導体層12は、基板11上に形成されている。n型半導体層12は、活性層領域13に電子を注入する役割を担う。また、n型半導体層12は、クラッド層として機能する。
【0019】
本実施例においては、n型半導体層12は、AlxGa1-xN(0.5≦x≦1、好ましくは0.5≦x≦0.9)の組成を有する。本実施例においては、n型半導体層12は、Al0.7Ga0.3Nの組成を有する。n型半導体層12は、例えば、100nm以上の層厚を有することが好ましい。また、n型半導体層12は、低い転位密度を有することが好ましい。
【0020】
n型半導体層12は、n型ドーパントとして例えばSiを含み、n型の導電型を有する。n型半導体層12のドーパント濃度は、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜決定すればよい。例えば、高い導電性を得ることを考慮すると、n型半導体層12のドーパント濃度は、1×1015~5×1019cm-3の範囲内であることが好ましい。
【0021】
なお、n型半導体層12は、複数のn型の導電型を示す半導体層から構成されていてもよい。この場合、そのそれぞれの半導体層は、1×1015~5×1019cm-3の範囲内のドーパント濃度を有することが好ましい。
【0022】
活性層領域13は、n型半導体層12上に形成され、n型半導体層12以下のバンドギャップを有する。活性層領域13は、発光層として機能する。本実施例においては、活性層領域13は、AlyGa1-yN(0<y≦1)の組成を有する。活性層領域13は、深紫外領域の光を放出する。なお、活性層領域13は、n型半導体層12上に直接形成されていること、すなわちn型半導体層12に接していることが好ましい。
【0023】
また、本実施例においては、
図3に示すように、活性層領域13は、多重量子井戸(MQW)構造を有する。本実施例においては、活性層領域13は、各々がAl
y1Ga
1-y1Nの組成を有する複数の井戸層13Aと、各々がAl
y2Ga
1-y2Nの組成を有しかつ当該井戸層よりも大きなバンドギャップを有する複数の障壁層13Bと、を含む。
【0024】
本実施例においては、井戸層13Aの各々はAl0.5Ga0.5Nの組成を有し、障壁層13Bの各々はAl0.65Ga0.35Nの組成を有する。また、本実施例においては、障壁層13BのAl組成y2は、n型半導体層12のAl組成xよりも小さい。従って、障壁層13Bは、n型半導体層12よりも小さなバンドギャップを有する。従って、本実施例においては、n型半導体層12と障壁層13Bとの間にバンドギャップの段差が設けられている。
【0025】
なお、活性層領域13の構成はこれに限定されない。例えば、活性層領域13は、多重量子井戸構造を有する場合に限定されない。例えば、活性層領域13は、単一量子井戸構造を有していてもよく、また、単層からなっていてもよい。
【0026】
電子ブロック層14は、活性層領域13上に形成され、活性層領域13よりも大きなバンドギャップを有する。電子ブロック層14は、AlsGa1-sN(0.8<s≦1)の組成を有する。電子ブロック層14は、活性層領域13内に注入された電子のp型半導体層15へのオーバーフローを抑制する層として機能する。本実施例においては、電子ブロック層14は、n型半導体層12よりも大きなバンドギャップを有する。また、本実施例においては、電子ブロック層14は、基板11と同一の組成、すなわちAlNの組成を有する(s=1の場合に対応する)。
【0027】
なお、本実施例においては、電子ブロック層14は、p型ドーパントとしてMgを含み、p型の導電型を有する。しかし、電子ブロック層14は、p型ドーパントを含んでいなくてもよく、また、その一部にp型ドーパントを含んでいてもよい。また、電子ブロック層14は、設けられていなくてもよい。すなわち、活性層領域13上にp型半導体層15が形成されていてもよい。
【0028】
p型半導体層15は、電子ブロック層14以下のバンドギャップを有する。p型半導体層15は、p型ドーパントとして例えばMgを含み、p型の導電型を有する。p型半導体層15は、n型半導体層12と共に、クラッド層として機能する。
【0029】
また、p型半導体層15は、電子ブロック層14との界面から電子ブロック層14に垂直な方向(各層の層厚方向)に沿って組成が変化する組成傾斜層15Aと、組成傾斜層15A上に形成されかつp電極17とのオーミックコンタクトを形成するコンタクト層15Bと、を有する。本実施例においては、組成傾斜層15Aがクラッド層として機能する。
【0030】
組成傾斜層15Aは、活性層領域13よりも大きなバンドギャップを有する。本実施例においては、組成傾斜層15Aは、n型半導体層12よりも大きくかつ電子ブロック層14以下のバンドギャップを有する。本実施例においては、組成傾斜層15Aは、AlzGa1-zN(0.5<z≦1)の組成を有する。
【0031】
本実施例においては、組成傾斜層15Aは、電子ブロック層14との界面からコンタクト層15Bとの界面まで、単調にかつ線形的にAl組成zが減少するように構成されている。本実施例においては、組成傾斜層15Aは、電子ブロック層14との界面ではAlNの組成(z=1の場合に対応し、電子ブロック層14と同一の組成)を有し、コンタクト層15Bとの界面ではAl0.8Ga0.2Nの組成(z=0.8の場合に対応する)を有する。すなわち、組成傾斜層15A内においては、電子ブロック層14から離れるに従って、そのAl組成zが1.0から0.8まで減少している。
【0032】
コンタクト層15Bは、組成傾斜層15Aにおけるコンタクト層15Bとの界面部分以下のバンドギャップを有する。コンタクト層15Bは、AltGa1-tN(0≦t<0.8、好ましくは0≦t<0.1)の組成を有する。本実施例においては、コンタクト層15Bは、n型半導体層12及び活性層領域13(井戸層13A及び障壁層14Bの各々)よりも小さなバンドギャップを有する。本実施例においては、コンタクト層15Bは、GaNの組成を有する(t=0の場合に対応する)。
【0033】
本実施例においては、n型半導体層12、活性層領域13、電子ブロック層14、及びp型半導体層15(組成傾斜層15A及びコンタクト層15B)の各々のバンドギャップは、
図3に示すような関係を有する。
【0034】
図1及び
図2を参照すると、n電極16は、n型半導体層12上に形成され、p電極17はp型半導体層15(コンタクト層15B)上に形成されている。例えば、n電極16は、Ti層、Al層及びAu層の積層体からなる。また、p電極17は、例えば、Ni層及びAu層の積層体からなる。
【0035】
本実施例においては、p型半導体層15の表面には、p型半導体層15、電子ブロック層14、活性層領域13を貫通してn型半導体層12に至り、上面視において櫛歯形状を有する凹部(メサ構造部)が形成されている。n電極16は、当該凹部の底部において露出したn型半導体層12の表面上に櫛歯状に形成されている。
【0036】
また、p電極17は、当該凹部が形成されていないp型半導体層15の表面上に櫛歯状に形成され、上面視においてその櫛歯部分がn電極16の櫛歯部分に噛み合うように配置されている。
【0037】
なお、図示していないが、本実施例においては、発光素子10は、n電極16及びp電極17側の上面にパッド電極を有し、当該パッド電極を介して実装用基板にはんだ接合されたフリップチップ型の実装構造を有する。また、活性層領域13から放出された光は、n型半導体層12を透過し、基板11を介して外部に取り出される。すなわち、基板11のn型半導体層12とは反対側の表面は、発光素子10における光取り出し面として機能する。
【0038】
なお、上記したn型半導体層12乃至p型半導体層15の構成、並びにn電極16及びp電極17の構成は、一例に過ぎない。例えば、n電極16は、n型半導体層12に接していればよい。また、例えば、p電極17は、p型半導体層15に接していればよい。すなわち、例えば
図1及び
図2に示す発光素子10の構成(例えば電極形状など)は一例に過ぎない。
【0039】
図4は、発光素子10におけるn型半導体層12及びp型半導体層15間の電流経路を示す図である。なお、
図4は、
図1のW-W線に沿った断面図であるが、その一部のみを示している。また、図の明確さのため、
図4においては、ハッチングを省略し、コンタクト層15B及びp電極17を省略している。
図4を用いて、発光素子10の発光動作及び組成傾斜層15Aの機能について説明する。
【0040】
図4に示すように、p電極17から印加された電流C1は、コンタクト層15B、組成傾斜層15A、電子ブロック層14、活性層領域13及びn型半導体層12を通って、n電極16に向かって流れる。
【0041】
ここで、本願の発明者らは、p型半導体層15内に組成傾斜層15Aを設けることによって、発光素子10の早期劣化につながる1つのモードを抑制しつつ、かつ発光効率を向上させることができることを見出した。
【0042】
具体的には、本願の発明者らは、素子内に大きな順方向電流(例えば400mA程度)が生じる程度の電圧を印加すると、素子の一部に電流が顕著に集中して流れる現象(カレントクラウディング(current crowding))が生じていることを見出した。そして、本願の発明者らは、このカレントクラウディングが早期の劣化に大きな影響を及ぼしていること、及び組成傾斜層15Aを設けることでカレントクラウンディングを抑制できることを見出した。
【0043】
図5を用いて、カレントクラウディングについて説明する。
図5は、比較例の発光素子100における
図4と同様の断面図である。発光素子100は、組成傾斜層15Aに代えて、組成が変化しないAlGaN層をクラッド層101として有する点を除いては、発光素子10と同様の構成を有する。
【0044】
発光素子100を駆動すると、クラッド層101と電子ブロック層14との界面に三角形状のポテンシャル井戸が形成され、この界面に正孔が蓄積される(2次元ホールガスの発生ともいう)。2次元ホールガスが発生すると、電流C2は、クラッド層101と電子ブロック層14との界面において、クラッド層101に平行な方向(以下、横方向と称する)に流れやすくなり、電子ブロック層14に向かう方向(以下、縦方向と称する)に流れにくくなる。
【0045】
これによって、
図5に示すように、電流C2は、その大部分がクラッド層101と電子ブロック層14との界面においてn電極16に向かって横方向に流れた後、電子ブロック層14及び活性層領域13を介してn型半導体層12に向かって流れる。すなわち、発光素子100においては、電流C2は、n電極16の近傍のn型半導体層12の部分(メサ構造部)に集中して流れることとなる。このようにして、発光素子100においては、カレントクラウディングが発生する。
【0046】
カレントクラウディングが発生すると、その発生部分である電流の集中部分が急速に劣化する。従って、発光素子100においては、早期の急激な出力の低下及び不安定化、すなわち寿命が短いことが予想される。また、カレントクラウディングが発生すると、発光領域、すなわち活性層領域13の全体に電流が流れにくくなる。従って、発光効率が低下することが予想される。
【0047】
これに対し、発光素子10においては、p型半導体層15が、電子ブロック層14に向かって徐々にAl組成zが高くなる(すなわちバンドギャップが徐々に電子ブロック層14に近づく)組成傾斜層15Aを有する。これによって、組成傾斜層15Aと電子ブロック層14との間にポテンシャルが形成されることが抑制される。従って、2次元ホールガスの発生及びカレントクラウディングの発生が抑制される。
【0048】
従って、
図4に示すように、発光素子10においては、電流C1は、組成傾斜層15Aの大部分の領域から縦方向に流れやすくなり、そして、n型半導体層12内において広く流れることとなる。従って、素子の早期劣化を抑制でき、また高い発光効率を得ることができる。
【0049】
特に、発光素子10のように深紫外領域の発光帯域を有する発光素子においては、大電流駆動時における短時間での素子劣化が大きな課題の1つとなっている。本願の発明者らは、所定数の発光素子100を400mAで駆動させた場合、劣化率が約23%であったことを確認した。一方、本願の発明者らは、発光素子10においては、組成傾斜層15Aを設けることで、同条件での劣化率が少なくとも10%程度に改善したことを確認した。なお、ここでは、劣化率とは、駆動直後の光出力を基準(100%)とし、駆動時間が100時間を経過した後に低下した光出力の割合を示すものとして定義する。
【0050】
また、本実施例においては、組成傾斜層15Aは、その全体でn型半導体層12よりも大きなバンドギャップを有する。本実施例においては、組成傾斜層15Aは、最も小さなバンドギャップを有する部分であるコンタクト層15B側の部分においても、n型半導体層12のAl組成xよりも大きなAl組成zを有する。これによって、組成傾斜層15Aは、高抵抗化される。この組成傾斜層15Aの高抵抗化は、効果的なカレントクラウディングの抑制、及びこれによる劣化率の改善に寄与するものと考えられる。
【0051】
図6は、組成傾斜層15Aの層厚D(層厚Dについては
図2参照)と劣化率との間の関係を示す図である。また、
図7は、組成傾斜層15AにおけるAl組成zの変化率(層厚方向における1nm当たりのAl組成zの変化率)と光出力との間の関係を示す図である。
図6及び
図7を用いて、組成傾斜層15Aの層厚D及びAl組成zの好ましい範囲について説明する。
【0052】
まず、
図6は、組成傾斜層15Aの層厚Dが40nmから60nmまで5nm単位で異なる発光素子における劣化率の実験結果を示す図である。なお、
図6のデータ点の各々は、組成傾斜層15AのAl組成zを1.0から0.8まで変化させた場合の、層厚D毎の劣化率に対応する。組成傾斜層15Aを有しない発光素子100の劣化率が20%以上であったことを考慮すると、組成傾斜層15Aが50nm以上の層厚Dを有する場合、劣化率の明確な改善を確認することができる。
【0053】
また、この劣化率の抑制効果は、組成傾斜層15Aの層厚Dを好ましい範囲内に設定することでカレントクラウディングが抑制されていることに起因すると考えられる。本願の発明者らは、種々の層厚Dの組成傾斜層15Aを有する発光素子10からの発光パターン(正確には活性層領域13からの放出光によってコンタクト層15Bが励起されてコンタクト層15Bから放出されたPL光)を観測した。その結果、組成傾斜層15Aの層厚Dは、40nm以上であれば好ましい結果を得ることができた。
【0054】
より具体的には、組成傾斜層15Aの層厚Dが40nmの場合、発光素子10からの発光パターンが上面視におけるp電極17の外周部の領域にやや偏るものの、層厚Dを大きくすることで発光パターンがその内側の領域にまで広がっており、当該上面視におけるp電極17の領域全体で安定した強度の光を観測することができた。これらを考慮すると、組成傾斜層15Aの層厚Dは、40nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがさらに好ましく、また60nm以上であることがさらに好ましい。
【0055】
なお、
図6に示す結果からは、組成傾斜層15Aの層厚Dは、60nm以上、さらに80nm以上であれば、ほぼ劣化率が0%となることが推測される。従って、組成傾斜層15Aの層厚Dは、例えば、80nm以下であれば十分な劣化率の抑制効果を得ることができると考えられる。
【0056】
次に、
図7は、組成傾斜層15Aの層厚Dを60nmに固定し、組成傾斜層15A内においてAl組成zが互いに異なる傾斜率で変化させた発光素子の各々の光出力をシミュレーションした結果を示す。
図7のデータ点は、それぞれ、電子ブロック層14との界面から、Al組成zを、1.0から0.8まで減少させた場合、1.0から0.7まで減少させた場合、及び1.0から0.6まで減少させた場合の組成傾斜層15Aに対応する出力値に対応する。
【0057】
図7に示すように、Al組成zの傾斜率、すなわち組成傾斜層15Aの電子ブロック層14に垂直な方向における1nm当たりのAl組成zの減少率は、高くなるほど光出力向上に寄与することがわかる。すなわち、組成傾斜層15A内において、Al組成zが大きく変化することが好ましいことがわかる。例えば、Al組成zの傾斜率(変化率)は、0.003nm
-1以上であることが光出力向上の点で好ましい。
【0058】
図6の実験結果、
図7のシミュレーション結果、及び上記した組成範囲を考慮すると、組成傾斜層15Aは、少なくとも0.0025~0.007nm
-1の範囲内の減少率で、電子ブロック層14との界面から電子ブロック層14に垂直な方向に沿って徐々に減少するAl組成zを有すること、又は、40nm以上の層厚Dを有することが好ましい。
【0059】
また、
図6の実験結果によって、層厚Dは40nm以上で劣化率の改善効果が期待できる。これを
図7のシミュレーション結果にあてはめると、層厚Dが40nmの組成傾斜層15AにおいてAl組成zを1.0から0.6まで変化させた場合、そのAl組成zの傾斜率は0.01nm
-1となる。従って、組成傾斜層15AにおけるAl組成zの変化率(減少率)は、0.0025~0.01nm
-1の範囲内であることが好ましい。
【0060】
また、
図6の結果は、Al組成zを1.0から0.8まで傾斜させた場合の組成傾斜層15Aに対して行われた実験によるものである。この
図6の結果をAl組成zの傾斜率に換算すると、例えば、層厚Dが40nmの場合はその傾斜率は0.005nm
-1であり、同様に層厚Dが50nm及び60nmではその傾斜率はそれぞれ0.004nm
-1及び0.003nm
-1である。また、
図7の結果からは、0.0033~0.0067nm
-1の範囲内で光出力の改善効果が確認できた。
【0061】
従って、組成傾斜層15AにおけるAl組成zの傾斜率は、例えば、0.003~0.0066nm
-1の範囲内あることが好ましい。また、
図6及び
図7の結果を考慮した最も高い効果を得ることが期待される傾斜率としては、例えば、0.0033~0.005nm
-1の範囲であることが挙げられる。
【0062】
また、この劣化率の抑制及び光出力の増加を両立させることを考慮した組成傾斜層15Aの好ましい層厚Dは、例えば、40~160nmの範囲内である。また、層厚Dは40~135nmの範囲内であることがより好ましく、さらには40~120nmの範囲内であることが好ましい。
【0063】
例えば、本実施例においては、活性層領域13の井戸層14AのAl組成y1は0.5である。この場合、例えば、組成傾斜層15Aにおけるコンタクト層15B側のAl組成z(組成傾斜層15AにおけるAl組成zの下限値)は、0.5以上であることが好ましい。
【0064】
また、本実施例においては、電子ブロック層14がAlNの組成を有し(s=1の場合に対応する)、コンタクト層15BがGaNの組成を有する(t=0の場合に対応する)。従って、この場合、例えば、組成傾斜層15Aは、その全体が電子ブロック層14とコンタクト層15Bと間のAl組成zであること、すなわちAlzGa1-zN(0≦z≦1)の組成を有していてもよい。すなわち、組成傾斜層15A内においてAl組成zが1.0から0まで(すなわち最大の変化量で)傾斜していてもよい。
【0065】
なお、組成傾斜層15A内においてAl組成zが1.0から0まで傾斜するように構成されている場合、組成傾斜層15Aとコンタクト層15Bとの界面においてもポテンシャルの形成が抑制される。従って、劣化率の改善効果が期待できる。また、本願の発明者らは、この構成についてもシミュレーションを行ったが、光出力が向上していることが確認できた。従って、組成傾斜層15AにおけるAl組成zの変化量を大きくすることでAl組成zの変化率を高くすると、光出力が向上することが期待される。
【0066】
一方、本実施例のようにAlNからなる基板11上に成長したn型半導体層12乃至p型半導体層15を用いて発光素子10を作製する場合においては、組成傾斜層15AのAl組成zをコンタクト層15BのAl組成sまで変化させる場合(0≦z<sの範囲で変化させる場合)、組成傾斜層15Aに格子緩和が生じるなど、結晶性の悪化を招く可能性がある。本願の発明者らは、組成傾斜層15AのAl組成zを1.0から0まで傾斜させた場合の発光素子10の光出力を確認したところ、
図3に示したバンド構成の発光素子10の半分程度の光出力を示した。
【0067】
従って、結晶性を考慮すると、組成傾斜層15AのAl組成zは、例えば、電子ブロック層14とコンタクト層15Bとの中間より大きい範囲内、すなわち((t+s)/2<z<s)の範囲内であることが好ましい。
【0068】
また、劣化率の改善と光出力の向上の両立の観点からは、組成傾斜層15AのAl組成zは、n型半導体層12のAl組成xより大きいこと、すなわち(x<z<s)であることが好ましい。また、電子ブロック層14との間で明確なバンドギャップの差を形成することを考慮すると、Al組成zは0.05以上、さらには0.1以上であることが好ましい。
【0069】
なお、これら好適なAl組成zの範囲、例えば((t+s/2)<z<s)、(x<z<s)は、AlNの単結晶基板を基板11として用いる場合に限定されるものである。例えば、サファイア基板を基板11とし、サファイア基板上に格子緩和しつつn型半導体層12乃至p型半導体層15が成長するように発光素子10を作製する場合など、異種基板上に成長したn型半導体層12乃至p型半導体層15を有する発光素子10においてはこの限りではない。
【0070】
また、本実施例においては、コンタクト層15Bは、270nmの層厚を有する。本実施例においては、コンタクト層15Bがp型のドーパントが添加された層の中で最も厚い層である。しかし、コンタクト層15Bの層厚は、所望する駆動電圧や透明電極の形成などを考慮して任意に設計することが可能である。
【0071】
また、本実施例においては、電子ブロック層14がAlNの組成を有し、組成傾斜層15AがAlNと同一の組成に対応する1.0から徐々に減少するAl組成zを有する場合について説明した。しかし、電子ブロック層14及び組成傾斜層15Aの構成はこれに限定されない。
【0072】
まず、電子ブロック層14は、AlNの組成を有する場合に限定されず、AlGaNの組成を有していてもよい。また、組成傾斜層15Aにおける電子ブロック層14側のAl組成zは上記に限定されない。組成傾斜層15Aは、電子ブロック層14との界面において電子ブロック層14とは異なる組成、すなわち電子ブロック層14のAl組成sとは異なるAl組成zを有していてもよい。なお、2次元ホールガスの発生を抑制することを考慮すると、Al組成z及びAl組成sは、(s-z)<0.05の関係を満たすことが好ましく、(s-z)<0.05の関係を満たすことがさらに好ましい。
【0073】
また、上記した組成傾斜層15Aの層厚Dの好ましい範囲、及びAl組成zの減少率の好ましい範囲は、一例に過ぎない。組成傾斜層15Aは、電子ブロック層14との界面から電子ブロック層14に垂直な方向に沿って徐々にAl組成zが減少するAlGaN層から構成されていればよい。
【0074】
また、本実施例においては、組成傾斜層15AのAl組成zが線形的に変化し、
図3に示すバンドギャップを示す場合について説明した。しかし、組成傾斜層15AのAl組成zが変化する態様は、これに限定されない。組成傾斜層15Aは、電子ブロック層14との界面から単調にAl組成zが減少するAlGaN層から構成されていればよい。
【0075】
図8は、実施例1の変形例1に係る発光素子20のバンド図である。発光素子20は、p型半導体層21の構成を除いては、発光素子10と同様の構成を有する。また、p型半導体層21は、組成傾斜層21Aの構成を除いては、p型半導体層15と同様の構成を有する。
【0076】
本変形例においては、組成傾斜層21AにおけるAl組成zの減少率は、電子ブロック層14との界面から、徐々に減少している。なお、組成傾斜層21Aにおける電子ブロック層14側の組成及びコンタクト層15B側の組成は、組成傾斜層15Aと同様である。従って、組成傾斜層21Aは、
図8に示すようなバンドギャップを示す。
【0077】
本変形例のように、コンタクト層15Bに向かって、減少率を徐々に下げながらAl組成zを減少させることによっても、電子ブロック層14と組成傾斜層21Aとの界面における2次元ホールガス及びカレントクラウディングの発生を抑制することができる。
【0078】
図9は、実施例1の変形例2に係る発光素子30のバンド図である。発光素子30は、p型半導体層31の構成を除いては、発光素子10と同様の構成を有する。また、p型半導体層31は、組成傾斜層31Aの構成を除いては、p型半導体層15と同様の構成を有する。
【0079】
本変形例においては、組成傾斜層31AにおけるAl組成zの減少率は、電子ブロック層14との界面から、徐々に増加している。なお、組成傾斜層31Aにおける電子ブロック層14側の組成及びコンタクト層15B側の組成は、組成傾斜層15Aと同様である。従って、組成傾斜層31Aは、
図9に示すようなバンドギャップを示す。
【0080】
本変形例のように、コンタクト層15Bに向かって、減少率を徐々に上げながらAl組成zを減少させることによっても、電子ブロック層14と組成傾斜層21Aとの界面における2次元ホールガス及びカレントクラウディングの発生を抑制することができる。
【0081】
変形例1及び2の組成傾斜層21A及び31Aのように、組成傾斜層15Aは、減少率が変化しつつ、徐々にAl組成zが減少するように構成されていてもよい。
【0082】
また、組成傾斜層15AのAl組成zは、単調に減少していれば、連続的に変化していてもよいし、段階的に変化していてもよい。ただし、Al組成zを段階的に変化させる場合、組成傾斜層15A内に2次元ホールガスが発生することは抑制される必要がある。従って、その段差でのAl組成zの変化量は、5%以内であることが好ましく、3%以内であることが好ましい。なお、Al組成zが段階的に変化する場合、Al組成zの減少率は、例えば、組成傾斜層15A内における平均的なAl組成zの減少率であればよい。
【0083】
このように、本実施例においては、発光素子10は、基板11(例えばAlN単結晶基板)と、AlGaNの組成を有するn型半導体層12と、n型半導体層12上に形成され、AlGaNの組成を有する活性層領域13と、活性層領域13上に形成され、AlGaN又はAlNの組成を有し、n型半導体層12及び活性層領域13よりも大きなバンドギャップを有する電子ブロック層14と、電子ブロック層14上に形成され、電子ブロック層14以下のバンドギャップを有するp型半導体層15と、を有する。
【0084】
また、例えば、p型半導体層15は、AlzGa1-zN(0<z≦1)の組成を有しかつ電子ブロック層14との界面から電子ブロック層14に垂直な方向に沿って徐々にAl組成zが減少する組成傾斜層15Aを有する。従って、早期の出力低下が抑制され、高い発光効率を有する深紫外領域の発光素子10を提供することができる。
【符号の説明】
【0085】
10、20、30 半導体発光素子
13 n型半導体層
14 活性層領域
15 電子ブロック層
16、21、31 p型半導体層
16A、21A、31A 組成傾斜層