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特許7221615リングインリング構成可能キャパシタンス・スティフナ及びその組立て方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】リングインリング構成可能キャパシタンス・スティフナ及びその組立て方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/00 20060101AFI20230207BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20230207BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20230207BHJP
   H01L 25/065 20230101ALI20230207BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20230207BHJP
【FI】
H01L25/00 B
H01L23/12 B
H01L23/12 501B
H01L25/08 C
【請求項の数】 23
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018154711
(22)【出願日】2018-08-21
(65)【公開番号】P2019068052
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2021-08-17
(31)【優先権主張番号】PI2017703694
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】MY
(73)【特許権者】
【識別番号】522426098
【氏名又は名称】タホ リサーチ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン チューン プオン コーン
(72)【発明者】
【氏名】ボク エング チェアー
(72)【発明者】
【氏名】クーイ チー ウーイ
(72)【発明者】
【氏名】パイク ウェン オング
【審査官】高橋 優斗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0155927(US,A1)
【文献】米国特許第08986806(US,B1)
【文献】特開2013-084861(JP,A)
【文献】特開2010-103338(JP,A)
【文献】特開2005-277389(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L23/12-23/15
H01L25/00-25/07
H01L25/10-25/11
H01L25/16-25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイ側及びランド側を含むパッケージ基板と;
内側リング・スティフナ及び該内側リング・スティフナに隣接して配置される後続リング・スティフナであって、各リング・スティフナが、導電性接着剤を用いて前記ダイ側に載置され、少なくとも1つの導電性接着剤が前記パッケージ基板内のトレースに結合される、前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナと;
前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナに電気的に接触する受動デバイスであって、前記後続リング・スティフナが接地に結合され、前記内側リング・スティフナが電力接続に結合される、前記受動デバイスと;
を備える、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記受動デバイスは第1受動デバイスであり、
前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナと電気的に接触する少なくとも1つの更なる受動デバイスを更に含む、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記ダイ側に配置される第1ダイを更に含み、該第1ダイは、前記トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記トレースは第1トレースであり、
前記ダイ側に配置される第1ダイであって、前記第1トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される前記第1ダイと;
前記ダイ側に配置される補助ダイであって、補助トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される前記補助ダイと;
を更に含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記後続リング・スティフナは一体型リング構造であり、前記内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを含む、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記後続リング・スティフナは一体型リング・スティフナであり、
集合的にリング・スティフナの輪郭を描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記後続リング・スティフナは一体型リング構造であり、
前記内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを備え、
前記後続リング・スティフナを囲むリング・スティフナの輪郭を集合的に描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記受動デバイスは内側受動デバイスであり、
外側リング・スティフナであって、前記後続リング・スティフナが前記内側リング・スティフナと当該外側リング・スティフナとの間のダイ側に配置される、前記外側リング・スティフナと;
前記外側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナに電気的に接触する少なくとも1つの外側受動デバイスであって、前記外側リング・スティフナが電力接続に結合される、前記少なくとも1つの外側受動デバイスと;
を更に含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記内側受動デバイスは第1内側受動デバイスであり、
前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナに電気的に接触する少なくとも1つの更なる内側受動デバイスを更に含み、
前記外側受動デバイスは、第1外側受動デバイスであり、
前記後続リング・スティフナ及び前記外側リング・スティフナに接触する少なくとも1つの更なる外側受動デバイスを更に含む、
請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記ダイ側に配置される第1ダイを更に含み、前記第1ダイは、前記トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される、
請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記トレースは第1トレースであり、
前記ダイ側に配置される第1ダイであって、前記第1トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される前記第1ダイと;
前記ダイ側に配置される補助ダイであって、補助トレースを通して前記後続リング・スティフナに結合される前記補助ダイと;
を更に含む、請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記後続リング・スティフナは一体型リング構造であり、前記内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを備える、
請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記後続リング・スティフナは一体型リング・スティフナであり、
集合的にリング・スティフナの輪郭を描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む、
請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記後続リング・スティフナは一体型リング構造であり、
前記内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを備え、
前記後続リング・スティフナを囲むリング・スティフナの輪郭を集合的に描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む、
請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記ランド側に配置されるボールグリッドアレイと;
前記ボールグリッドアレイが接触するボードであって、プリント配線基板である前記ボードと;
を更に含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記受動デバイスは、200μm~500μmの範囲の長さ、400μm~1,000μmの範囲の幅及び150μm~250μmの範囲の高さのキャパシタである、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
スティフナを半導体パッケージ基板に組み立てる方法であって:
半導体パッケージ基板のダイ側に内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナを載置することであって、前記半導体パッケージ基板はランド側も含むことと;
受動デバイスの載置を達成するために前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナの各々にトレンチを形成することと;
前記内側リング・スティフナと前記後続リング・スティフナとの間の前記受動デバイスの載置において電気的接続を形成することと;
前記のリング・スティフナの間の電気的接続に対して受動デバイスを組み立てることと;
を備える、方法。
【請求項18】
前記内側リング・スティフナは、2つ以上の内側リングセグメント・スティフナから組み立てられ、前記受動デバイスは第1内側受動デバイスであり、
前記後続リング・スティフナ及び異なる内側リングセグメント・スティフナに対して後続の内側受動デバイスを組み立てることを更に含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記受動デバイスは、内側受動デバイスであり、
外側リング・スティフナを前記ダイ側に前記後続リング・スティフナに隣接して載置することと;
受動デバイスの載置を達成するために、前記後続リング・スティフナ及び前記外側リング・スティフナの各々にトレンチを形成することと;
前記後続リング・スティフナと前記外側リング・スティフナとの間の前記受動デバイスの載置において電気的接続を形成することと;
前記後続リング・スティフナと前記外側リング・スティフナとの間の前記電気的接続に対して外側受動デバイスを組み立てることと;
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
外側リング・スティフナは、2つ以上の外側リングセグメント・スティフナから組み立てられ、外側受動デバイスは、第1外側受動デバイスであり、
前記後続リング・スティフナ及び異なる外側リングセグメント・スティフナに対して後続の外側受動デバイスを組み立てることを更に含む、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
コンピューティングシステムであって:
半導体パッケージ基板のダイ側に載置される第1ダイ及び補助ダイであって、前記半導体パッケージ基板がランド側も含む、前記第1ダイ及び前記補助ダイと;
内側リング・スティフナ及び該内側リング・スティフナに隣接して配置される後続リング・スティフナであって、各リング・スティフナが、導電性接着剤を用いて前記ダイ側に載置され、少なくとも1つの導電性接着剤が前記のパッケージ基板内のトレースに結合される、前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナと;
前記内側リング・スティフナ及び前記後続リング・スティフナに電気的に接触する受動デバイスであって、前記後続リング・スティフナが接地に結合され、前記内側リング・スティフナが電力接続に結合される、前記受動デバイスと;
前記ランド側に配置されるボールグリッドアレイと;
前記ボールグリッドアレイに電気的に接触するボードであって、前記第1ダイ及び前記補助ダイのために電気的及び物理的に絶縁性の外側のシェルを含む前記ボードと;
を備える、コンピューティングシステム。
【請求項22】
前記補助ダイは、少なくとも1つの貫通シリコンビアによって前記補助ダイに各々結合される第1積層化補助ダイと後続積層化補助ダイを支持し、前記第1ダイ及び前記補助ダイの各々は、ボールアレイを通して前記半導体パッケージ基板と通信する、
請求項21に記載のコンピューティングシステム。
【請求項23】
前記ダイ側に配置されるメモリダイ積層を更に含み、該メモリダイ積層は、少なくとも1つのTSVを通して前記半導体パッケージ基板と通信する少なくとも2つのメモリダイを有するチップセットを含む、
請求項22に記載のコンピューティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体パッケージ・スティフナ及びより小さなフォームファクタパッケージングのための集積キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージング時の半導体デバイスの小型化は、受動デバイスを他の構造に有利に近接して配置し、パッケージの物理的な完全性を管理するという課題がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
開示される実施形態は、限定ではなく例として、添付図面の図に示されており、同様の参照番号は同様の要素を指すことができる。
図1A】一実施形態による、半導体パッケージフットプリント及びZプロファイルの両方に受動素子を組み込むパッケージリング式スティフナを含む半導電性装置の上面図である。
図1B】一実施形態による、図1Aに示される半導電性装置の断面及び部分的に切り取った正面図である。
図1C】一実施形態による、図1Aに示された半導電性装置の断面及び部分的に切り取った正面図である。
図2】一実施形態による、半導体パッケージフットプリントとZプロファイルの両方に受動素子を組み込むパッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナを含む半導電性装置の上面図である。
図3A】一実施形態による、リングインリング・スティフナ埋め込み式(ring-in-ring, stiffener-embedded)受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図3B】一実施形態による、リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図3C】一実施形態による、リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図4A】一実施形態による、リングセグメント・リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図4B】一実施形態による、リングセグメント・リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図4C】一実施形態による、リングセグメント・リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置を示す図である。
図5】一実施形態による性能比較グラフである。
図6】一実施形態によるプロセスフロー図である。
図7】開示される実施形態の高レベルのデバイスアプリケーションの例を示すために含まれる図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
ダイ側キャパシタ(DSC:die-side capacitor)は、サービスを行っている能動デバイスの近くに配置可能であるため有用である。開示される実施形態は、リングインリング・パッケージ・スティフナに埋め込まれるDSCを含む。DSCとリングインリング・パッケージ・スティフナは双方とも、半導体デバイスパッケージのダイ側に配置される。能動デバイスの近くに受動デバイスを配置するためのトレードオフは、受動デバイスをリングインリング・パッケージ・スティフナに埋め込むことによって解決される。埋め込まれた受動デバイスは、半導体デバイスパッケージのダイ側に有用成分の小さなX-Yフットプリントを提示し、リングインリング・パッケージ・スティフナ埋め込み型のDSC構成は、低いZ方向プロファイルも提示する。
【0005】
本開示は、DSC設置が組み込まれたとしても、より大きなX-Yフットプリントの必要性の排除を含む、パッケージフォームファクタの小型化を含む。中央処理装置のような半導電性デバイスから有用な距離に所与のDSCを配置することによって、ルーティング能力も向上する。
【0006】
ダイ側のリングインリング・パッケージ・スティフナにDSCを組み込むことにより、パッケージ基板のランド側が、I/Oと電源/接地ルーティングの双方のためのフル実装ボールグリッドアレイのために解放される。したがって、ランド側キャパシタ(LSC:land-side capacitor)は必要とされないことがある。同様に、ダイ側のリングインリング・スティフナのX-Yフットプリント並びにZ高さ内にDSCを配置することにより、マザーボードタイプの構造を含め、リセスイン・パッケージボード構造(recess-in package-board structures)の必要性を排除することができる。ダイ側のリングインリング・パッケージ・スティフナはまた、薄いパッケージ基板コア層及び/又はコアレスパッケージの積み重ね(stack-up)を容易にするために機械的支持を提供し、したがって、低いZ方向パッケージプロファイルを可能にする。
【0007】
開示される実施形態は、小さなX-Yフットプリント、低いZ方向プロファイルを提供しつつ、有用な電力インテグリティ性能を提示し、更にDSC構成は、より短いインダクタンス・ループ及び有用なキャパシタ応答時間を生成する。
【0008】
図1Aは、一実施形態による、半導体パッケージフットプリントとZプロファイルの双方に受動素子を組み込むパッケージ・リング・スティフナを含む、半導電性装置100の上面図である。パッケージ・リング・スティフナは、ダイ側111の半導体パッケージ基板110の上に取り付けられる。図示されているように、リング・スティフナは円形ではなく矩形であるが、スティフナは、半導体パッケージの一部を取り囲むので、「リング・スティフナ」と呼ばれることがあり、矩形フレーム、円形フレーム、正方形フレーム、台形フレーム、菱形フレーム等の形態をとってよいことが理解される。加えて、リング・スティフナのセクションが、半導体パッケージの一部を実質的に取り囲むものとなり、その合計がリング・スティフナとも呼ばれることもある。
【0009】
一実施形態において、半導体パッケージ・リング・スティフナは、内側リング・スティフナ112と後続リング・スティフナ(subsequent ring stiffener)114とを含む構成要素部分を含む。一実施形態では、内側リング・スティフナ112とともに後続リング・スティフナ114を挟む、外側リング・スティフナ116も含まれる。一実施形態では、内側リング・スティフナ112及び後続リング・スティフナ114が、それぞれの電源電圧(VCC)及び接地基準電圧(VSS)部分として回路内で電気的に接続されるように、2つのリング・スティフナのみが使用される。
【0010】
一実施形態では、能動デバイスは、第1ダイ10及び補助ダイ20のようにダイ側111に配置される。一実施形態では、第1ダイ10は、カリフォルニア州サンタクララのインテルコーポレーションによって製造されるような論理プロセッサである。第1ダイ10がプロセッサである実施形態では、補助ダイ20はプラットフォーム・コントローラ・ハブ20である。図示されるように、第1ダイ10及び補助ダイ20は、ダイ側111のインフィールド領域(infield region)に隣り合って載置(seat)され、インフィールド領域は内側リング・スティフナ112の内側輪郭によって作られる。
【0011】
一実施形態では、CPUダイ、PCHダイ、DRAMダイ、グラフィック処理ユニット(GPU)ダイのような、数個のダイがダイ側111に載置される。図示されているように、ボールアレイ11が、ダイ側111の上に第1ダイ10を支持し、第1ダイと半導体パッケージ基板110との間に電子結合を形成する。いくつかの図を通して、第1ダイ10について図示されているようにダイ側111の上にダイを載置するために、ボールアレイ11のようなボールアレイが図示される。
【0012】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、内側リング・スティフナ112と後続リング・スティフナ114との間に供給される。図示されるように、5つのキャパシタ群、すなわち、4キャパシタ群118がある内側リング・スティフナ112の底部から開始し、時計回りに移動して4キャパシタ群120、3キャパシタ群122、4キャパシタ群124及び4キャパシタ群126が提供される。利用可能な空間によって示されるように、一実施形態では、5キャパシタ群のように、他の数のキャパシタ群が組み立てられてもよい。一実施形態では、2キャパシタ群が配置される。一実施形態では、単一のキャパシタが配置される。
【0013】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、後続リング・スティフナ114と外側リング・スティフナ116との間に供給される。図示されるように、6つのキャパシタ群、すなわち、4キャパシタ群128がある外側リング・スティフナ116の底部から開始し、時計回りに移動して3キャパシタ群130、3キャパシタ群132、4キャパシタ群134、3キャパシタ群136及び3キャパシタ群138が提供される。利用可能な空間によって示されるように、一実施形態では、5キャパシタ群のように、他の数のキャパシタ群が組み立てられてもよい。一実施形態では、2キャパシタ群が配置される。一実施形態では、単一のキャパシタが配置される。
【0014】
受動デバイスの電気的接続は、はんだ層のような電気材料によって提供される。はんだ層は、後続リング・スティフナ114と外側リング・スティフナ116との間の4キャパシタ群128とともに図示される2つの別個のはんだ層140及び142を含み、受動デバイス128を2つの隣接するリング・スティフナに接続する。各受動デバイスはまた、2つの隣接するリング・スティフナの間を接続するはんだ層、例えばある例では、内側リング・スティフナ112及び後続リング・スティフナ114に接続し、別の例では後続リング・スティフナ114及び外側リング・スティフナ116に接続する、はんだ層を有するように説明される。
【0015】
一実施形態では、リング・スティフナはアルミニウム金属プレートから作られる。一実施形態では、リング・スティフナは銅金属プレートから作られる。一実施形態では、リング・スティフナは、100マイクロメートル(μm)から400μmの範囲のZ方向プロファイルを提示する。
【0016】
いずれにしても、図1Aでは、3つのリング・スティフナがダイ側111に取り付けられ、それぞれが少なくとも1つの受動デバイスによってブリッジされる隙間(gap)によって任意の隣接するリング・スティフナを分けていることがわかる。一実施形態では、隙間は、2つの隣接するリング・スティフナの間に重要な電気的機能を提供しないダミーデバイスによってブリッジされる。
【0017】
図1Bは、一実施形態による、図1Aに図示される半導電性装置100の断面及び部分的に切り取られた正面図である。図1B図1Aの切断線B--Bからとったものである。断面において、装置100は、キャパシタ120、126、130及び136を示す。キャパシタ120及び126は、内側リング・スティフナ112と後続リング・スティフナ114との間に配置される。キャパシタ130及び136は、後続リング・スティフナ114と外側リング・スティフナ116との間に配置される。
【0018】
他の受動デバイスを、例えば内側リング・スティフナ112と後続リング・スティフナ114との間に図示される、隙間内の任意の2つの隣接するスティフナ部分の間に配置することができる。いずれにしても、受動素子は、隣接するリング・スティフナの間に電気結合経路を提供する。
【0019】
例として、キャパシタ130は、(より暗い)端部電極又は端子と、(より明るい)キャパシタ本体を有するように図示され、キャパシタ130は、はんだ層への直接接触によって電気的に結合される。図1Bに図示されるように、はんだ層140及び142は、数個のリング・スティフナ内に形成されたレッジ(ledge)上に載置される。次に、はんだ層140及び142は、キャパシタ130及び136のような受動素子を介して、それぞれの後続リング・スティフナ114及び外側リング・スティフナ116に電気的に結合される。
【0020】
図1Bの断面及び部分切り取り図において、パッケージ基板110は、電気経路(electrical routing)とリング・スティフナとの間の電気経路と導電性接着剤を示している。外側リング・スティフナ116は、導電性の接着フィルム144によってランド側の面111に貼り付け(affix)られる。同様にそれぞれの導電性フィルム146及び148は、内側リング・スティフナ112及び後続リング・スティフナ114を貼り付ける。
【0021】
電気経路150、152及び154が、数個のリング・スティフナ112、114及び116の下の半導体パッケージ基板110内に示されている。電気経路の全てが図示されているわけではなく、図1Aに示されるCPU10のような半導電性デバイスに結合される、図面の平面に直交するように向けられた電気経路は、図示されていない。
【0022】
一実施形態では、ボールグリッドアレイが、半導体パッケージ基板110のランド側109に配置され、その1つの電気的バンプが参照番号156によって示されている。
【0023】
電気経路150は、回路がキャパシタ130の向こう側へ向けられることを可能にする経路を示し、例えば外側リング・スティフナ116で始まって、ボールアレイ11で完了する。電気経路150は、キャパシタ130の第1端子を論理ダイ10に結合する。一実施形態において、電気経路150は第1電源電圧(Vcc)に関連付けられる。電気経路152は、キャパシタ120、130、126及び136の第2端子を論理ダイ10に結合する。一実施形態において、電気経路152は接地基準電圧(Vss)に関連付けられる。電気経路154は、補助ダイ20をキャパシタ126に結合する。一実施形態において、電気経路154は第2電源電圧(Vcc)に関連付けられる。一実施形態では、電気経路150、152及び154は、1つ以上のマイクロビア(micro-vias)のような垂直相互接続を含んでよい。電気経路150、152及び154の端子は、接触パッド150aのような(すなわち、スティフナ116のようなスティフナに隣接する)パッケージ基板接触パッドと、接触パッド150bのような(すなわち、論理ダイ10に隣接する)パッケージ基板バンプ接触パッドにそれぞれ供給される。一実施形態では、電気経路150は、第1ダイ10に結合される第1トレースと呼ばれ、電気経路154は、補助ダイ20に結合される補助トレースと呼ばれる。電気経路150、152及び154は、例示的なものであって、電気経路の包括的な例ではない。
【0024】
一実施形態では、接着フィルム、例えば異方性導電フィルムは導電性であり、数個のリング・スティフナをダイ側111に接着する。例えば図1Bに図示されるように、接着フィルム144、146及び148は導電性であり、数個の埋め込みキャパシタの使用を可能にする。一実施形態では、キャパシタ及びリング・スティフナ、例えばキャパシタ130及び外側リング・スティフナ116は、接着フィルム144、パッケージ基板接触パッド150a、電気経路150及びパッケージ基板バンプ接触パッド150bを介して論理ダイ10に電気的に結合される。一実施形態において、接着フィルムは20μm~30μmの範囲内の厚さを有する。
【0025】
一実施形態において、受動素子は、XLP0402、0201、01005のようなキャパシタである。一実施形態において、受動素子は、極間の長さ(pole-to-pole lengths)が400μm~1,000μmのキャパシタである。一実施形態において、受動素子は、200μm~500μmの幅を有するキャパシタである。一実施形態において、受動素子は、150μm~250μmのZ方向プロファイルを有するキャパシタである。
【0026】
図1Cは、一実施形態による、図1Aに図示される半導電性装置100の断面及び部分的に切り取られた正面図である。装置100は、断面線C--Cからとった図1Aからわかるように、論理デバイス10、補助デバイス20並びにリング・スティフナ112、114及び116を示す。論理デバイス10及び補助デバイス20は、パッケージ基板110のダイ側111にフリップチップ接合(flip-chip bonded)される。パッケージ基板110は、リング・スティフナ112、114及び116がそれぞれの接着フィルム144、146及び148によってダイ側の面111に貼り付けられることを示している。
【0027】
図1Cに図示されるように、パッケージ基板110のような本開示における全てのパッケージ基板についての実施形態では、電気ボールグリッドアレイ156は、マザーボード160のようなボード160上に載置される。一実施形態では、ボード160は、コンピューティングシステムの外側のシェルのような物理的かつ電気的に絶縁性のシェル162を含む。パッケージ基板110をボード160に載置させる処理は、ボード160の方へのパッケージ基板110の移動を示す、破線で示される指向性矢印によって図示されている。
【0028】
図2は、一実施形態による、半導体パッケージフットプリントとZプロファイルの両方に受動素子を組み込むパッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナを含む半導電性装置200の上面図である。パッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナは、ダイ側211の半導体パッケージ基板210の上に取り付けられる。一実施形態では、半導体パッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナは、内側リングセグメント・スティフナ212及び212’を含む構成要素部分を含む。後続リング・スティフナ214は、内側リングセグメント・スティフナ212及び212'を分離する2つの空間がない一体構造であるのに対し、2つのスティフナは、ダイ側211上でリングフォームファクタの輪郭を描いていることがわかる。後続リング・スティフナ214は接地基準電圧(VSS)に関連付けられ、したがって、単一の完全なリング・スティフナである。
【0029】
一実施形態において、外側リングセグメント・スティフナは、アイテム216、216’及び216’’を含む。内側リングセグメント・スティフナ212及び212'とともに含まれる外側リングセグメント・スティフナ216、216'及び216’’は、後続リング・スティフナ214を挟む。後続リング・スティフナ214は、外側リングセグメント・スティフナ216、216’及び216’’を分離するいくつかの空間がない一体構造であるが、3つのスティフナがダイ側211でリングフォームファクタの輪郭を描いていることがわかる。後続リング・スティフナ214は、接地基準電圧(VSS)に関連付けられ、したがって、単一の完全なリング・スティフナである。
【0030】
一実施形態では、内側リングセグメント・スティフナ212及び212’と後続リング・スティフナ214が、それぞれの電源電圧(VCC)及び接地基準電圧(VSS)部分として回路内で電気的に接続されるように、2つのリング・スティフナのセットのみが使用される。
【0031】
一実施形態では、能動デバイスが、第1ダイ10及び補助ダイ20のようにダイ側211に配置される。一実施形態では、第1ダイ10は、カリフォルニア州サンタクララのインテルコーポレーションによって製造されるような論理プロセッサである。第1ダイ10がプロセッサである実施形態では、補助ダイ20はプラットフォーム・コントローラ・ハブ20である。図示されるように、第1ダイ10及び補助ダイ20は、ダイ側211のインフィールド領域に隣り合って載置され、ここでインフィールド領域は、内側リングセグメント・スティフナ212及び212'の内側輪郭によって作られる。
【0032】
一実施形態では、CPUダイ、PCHダイ、DRAMダイ、グラフィック処理ユニット(GPU)ダイのように、数個のダイがダイ側211に載置される。これらの実施形態では、ダイ10は第1の導電性デバイス10であり、ダイ20は後続の半導電性デバイス20である。
【0033】
半導電性デバイス10及び20、あるいはこれらのうちの1つは、参照番号211が配置され、かつ内側リングセグメント・スティフナ212及び212'の中心輪郭内にある、ダイ側211のインフィールド領域内に配置されてもよい。
【0034】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、内側リングセグメント・スティフナ212及び212'と、後続リング・スティフナ214との間に供給される。図示されるように、5つのキャパシタ群が提供される。すなわち、4キャパシタ群218を有する内側リングセグメント・スティフナ212’の底部から開始し、時計回りに移動すると4キャパシタ群220、3キャパシタ群222がある。処理は更にリングセグメント・スティフナ212を時計回りに進み、4キャパシタ群224及び4キャパシタ群226がある。第1受動デバイス226が内側リングセグメント・スティフナ212と接触し、内側受動デバイス226と呼ばれる場合、少なくとも1つの補助受動デバイス220が、内側リングセグメント・スティフナ212’と接触してよく、少なくとも1つの更なる内側受動デバイス220と呼ばれることがある。
【0035】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、後続リング・スティフナ214と外側リングセグメント・スティフナ216、216'及び216’’との間に供給される。第1受動デバイス230が外側リングセグメント・スティフナ216と接触し、外側受動デバイス230と呼ばれる場合、少なくとも1つの補助受動デバイス238が外側リングセグメント・スティフナ216'と接触してもよく、少なくとも1つの更なる外側受動デバイス238と呼ばれることがある。
【0036】
図示されるように、6つのキャパシタ群、すなわち、4キャパシタ群228を有する外側リングセグメント・スティフナ216、216'及び216’’の底部から開始し、時計回りに移動して3キャパシタ群230、3キャパシタ群232、4キャパシタ群234、3キャパシタ群236及び3キャパシタ群238が提供される。一実施形態では、2キャパシタ群が用いられる。一実施形態では、単一のキャパシタが用いられる。
【0037】
受動デバイスの電気的接続が、はんだ層240及び242のような電気材料によって提供される。はんだ層は、後続リング・スティフナ214と外側リングセグメント・スティフナ216’’との間の4キャパシタ群228とともに示される2つの別個のはんだ層240及び242を含み、これらのはんだ層は、受動デバイス228を2つの隣接するリング・スティフナに接続する。各受動デバイスはまた、2つの隣接するリング・スティフナの間を接続するはんだ層を有するようも図示される。
【0038】
一実施形態では、数個のリングセグメント・スティフナが、1ボルト(V)のような単一の電源電圧の母線(power rail)に関連付けられる。一実施形態では、数個のリングセグメント・スティフナが、1.5V及び3.3Vのような2つの異なる電源電圧の母線に関連付けられる。例えばリングセグメント・スティフナ212、216及び216''は1.5Vを持ち、リングセグメント・スティフナ212’及び216'は3.3Vの電圧を持つ。一実施形態では、各リングセグメント・スティフナは異なる電源電圧を持つ。例えばリングセグメント・スティフナ212は電源電圧Vcc1=1Vを持ち、リングセグメント・スティフナ212'は電圧Vcc2=1.5Vを持ち、リングセグメント・スティフナ216’’は電圧Vcc3=1.8Vを持ち、リングセグメント・スティフナ216'は電圧Vcc4=3.3Vを持ち、リングセグメント・スティフナ216は電圧Vcc5=0.5Vを持つ。
【0039】
図3A図3B及び図3Cは、一実施形態によるリングインリング・スティフナ埋め込み型の受動デバイスを使用する積層化ダイ装置300を図示する。同様の構造及び構成は図1A、1B及び1Cから参照してよい。
【0040】
図3Aはプロセッサダイ60を図示している。一実施形態では、補助ダイ70、積層化された第1補助ダイ(stacked supplemental first die)80及び積層化された後続補助ダイ(stacked supplemental subsequent die)90が、プロセッサダイ60に隣接して構成される。積層化された第1補助ダイ80は、数個のシリコン貫通ビア(TSV:through-silicon vias)78(図3Bを参照されたい)によって補助ダイ70の裏側を通して接続される。積層化された後続補助ダイ90は、数個のTSV79(図3Cを参照されたい)によって補助ダイ70の裏側を通して接続される。数個のTSV78及び79は、それぞれ図3B及び図3Cでは、名目上8つのTSV78及び79の2つのグループによって示されている。一実施形態では、補助ダイ70はプラットフォーム・コントローラ・ハブであり、積層化される第1補助ダイ80はメモリダイであり、積層化される後続補助ダイ90はトランシーバである。リング・スティフナの全体的なZ方向プロファイルは、ダイ積層70、80及び90がZプロファイルのスティフナ部分によって物理的に保護されるように、メモリ及び/又はトランシーバダイ80及び90の最も高い部分よりも高い。一実施形態では、リング・スティフナの全体的なZ方向プロファイルは、ダイ積層70、80及び90の最も高い部分とほぼ同じレベルである。
【0041】
図4A図4B及び図4Cは、一実施形態によるリングセグメント・リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを使用する積層化ダイ装置400を図示する。選択された類似の構造及び構成は、図2及び図3から参照してよい。
【0042】
半導体パッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナは、半導体パッケージ基板410上のダイ側411に取り付けられる。一実施形態では、半導体パッケージ・リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナは、内側リングセグメント・スティフナ412及び412'を含む構成要素部分を含む。後続リング・スティフナ414は、接地基準電圧(VSS)に関連付けられ、したがって、単一の完全なリング・スティフナである。
【0043】
一実施形態では、外側リングセグメント・スティフナは、アイテム416、416'及び416’’を含む。一実施形態では、内側リングセグメント・スティフナ412及び412'とともに含まれる外側リングセグメント・スティフナ416、416'及び416’は、後続リング・スティフナ414を挟む。一実施形態では、内側リングセグメント・スティフナ412及び412’と後続リング・スティフナ414が、それぞれの電源電圧(VCC)及び接地基準電圧(VSS)部分として回路内で電気的に接続されるように、2つのリング・スティフナのみが使用される。
【0044】
一実施形態では、第1ダイ60、メモリダイ積層62及び補助ダイ70のように、能動デバイスがダイ側411上に配置される。一実施形態において、第1ダイ60は、カリフォルニア州サンタクララのインテルコーポレーションによって製造されるような論理プロセッサである。第1ダイ60がプロセッサである実施形態では、メモリダイ積層は、ダイ側411上にフリップチップ接合される第1メモリダイ62と、第1メモリダイ62上に積層されてシリコン貫通ビア69によって第1メモリダイ62に接続される後続のメモリダイ63とを含む。一実施形態において、メモリダイ積層62及び63は、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)又はフラッシュメモリである。
【0045】
図示されるように、第1ダイ60とメモリダイ積層62及び63は、積層化される第1補助ダイ80及び積層化される後続補助ダイ90を有して構成される補助ダイ70とともに、ダイ側411のインフィールド領域に隣り合って載置される。積層化される第1補助ダイ80は、数個のシリコン貫通ビア(TSV)78(図4Bを参照されたい)によって補助ダイ70の裏側を通して接続される。積層化される後続補助ダイ90は、数個のTSV(図4Cを参照されたい)によって補助ダイ70の裏側を通して接続される。数個のTSV78及び79は、それぞれ図4B及び図4Cでは、名目上8つのTSV78及び79の2つのグループによって示されている。一実施形態では、補助ダイ70はプラットフォーム・コントローラ・ハブであり、積層化される第1補助ダイ80はグラフィクスプロセッサであり、積層化される後続補助ダイ90はトランシーバである。リング・スティフナ及びリングセグメント・スティフナの全体的なZ方向プロファイルは、ダイ積層がZプロファイルのスティフナのセグメント部分によって物理的に保護されるように、ダイ60、62、80及び90の最も高い部分よりも高い。一実施形態では、リング・スティフナの全体的なZ方向プロファイルは、ダイ60、62、80及び90の最も高い部分とほぼ同じレベルである。
【0046】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、内側リングセグメント・スティフナ412及び412'と後続リング・スティフナ414との間に供給される。図示されるように、5つのキャパシタ群、すなわち、4キャパシタ群418を有する内側リング・スティフナ412及び412’の底部から開始し、時計回りに移動して4キャパシタ群420、3キャパシタ群422、4キャパシタ群424及び4キャパシタ群426が提供される。
【0047】
一実施形態では、キャパシタのような一連の受動デバイスが、後続リング・スティフナ414と外側リングセグメント・スティフナ416、416'及び416’’との間に供給される。図示されるように、6つのキャパシタ群、すなわち、4キャパシタ群428を有する外側リングセグメント・スティフナ416、416'及び416’’の底部から開始し、時計回りに移動して3キャパシタ群430、3キャパシタ群432、4キャパシタ群434、3キャパシタ群436及び3キャパシタ群428が提供される。
【0048】
受動デバイスの電気的接続が、はんだ層440及び442のような電気材料によって提供される。はんだ層は、後続リング・スティフナ414と外側リングセグメント・スティフナ416’’との間の4キャパシタ群428とともに示される2つの別個のはんだ層440及び442を含み、これらのはんだ層は、受動デバイス428を2つの隣接するリング・スティフナに接続する。各受動デバイスはまた、それぞれの端子を通して2つの隣接するリング・スティフナの間を接続するはんだ層を有するように図示される。
【0049】
一実施形態では、数個のリングセグメント・スティフナが、1ボルト(V)のような単一の電源電圧の母線に関連付けられる。一実施形態では、数個のリングセグメント・スティフナが、1.5V及び3.3Vのような2つの異なる電源電圧の母線に関連付けられる。例えばリングセグメント・スティフナ412、416及び416''は1.5Vを持ち、リングセグメント・スティフナ412’及び416'は3.3Vの電圧を持つ。一実施形態では、各リングセグメント・スティフナは異なる電源電圧を持つ。例えばリングセグメント・スティフナ412は電源電圧Vcc1=1Vを持ち、リングセグメント・スティフナ412'は電圧Vcc2=1.5Vを持ち、リングセグメント・スティフナ416’’は電圧Vcc3=1.8Vを持ち、リングセグメント・スティフナ416'は電圧Vcc4=3.3Vを持ち、リングセグメント・スティフナ416は電圧Vcc5=0.5Vを持つ。一実施形態では、各ダイタイプは、互いに他のダイタイプとは異なる電圧で動作する。例えばプロセッサ60は1Vで動作し、メモリダイ積層62及び63は1.5Vで動作し、プラットフォーム・コントローラ・ハブ70は1.8Vで動作し、トランシーバ78は0.5Vで動作し、グラフィクスプロセッサ80は3.3Vで動作する。一実施形態では、1つ以上のダイタイプが共通の電源電圧で動作するか、これを共有する。一実施形態では、各ダイタイプは1つ以上の電源電圧で動作する。
【0050】
いずれにしても、数個のダイを、パッケージ基板410のようなパッケージ基板の上に組み立てることができ、412及び416シリーズの数個のリングセグメント・スティフナが母線として動作して、有用な専用の母線電圧(power rail voltage)に従って数個のダイタイプへ容量放電を伝えることがわかる。
【0051】
図5は、一実施形態による性能比較グラフ500である。このグラフはシミュレーションから生成され、ランド側及びダイ側のキャパシタ性能と比較した本実施形態の性能を示すために開示される。定量的な量はおおよそであり、例示的である。スティフナのダイ側のキャパシタ性能は、100MHz~1GHzの間の曲がる部分(knee)でみられ、ランド側キャパシタ(LSC)とボード側キャパシタ(BSC)の間にあるが、LSCにより近いことがわかる。BSCに対する改善を示すことに加えて、開示される実施形態は、LSC並びにBSCの比較において、より大きなX-Yフットプリントの問題並びにZ高さの問題を解決する。
【0052】
図6は、一実施形態により処理フロー図600である。
【0053】
610において、処理は、半導体パッケージ基板上に少なくとも2つのリング・スティフナを載置することを含む。一実施形態では、(図1Bに見られるような)接着フィルム144、146、148のような導電性の接着フィルムをパッケージ基板上にラミネートして、リング・スティフナの接着を容易にすることができる。一実施形態では、リング・スティフナの形成は金属射出成形によって行われる。一実施形態では、リング・スティフナの形成は金属鋳造によって行われる。一実施形態では、リング・スティフナの形成は金属スタンピングによって行われる。
【0054】
620において、処理は、受動デバイスの載置(seat)を達成するために、リング・スティフナの選択された部分に沿ってトレンチ(trenches)又はレッジを形成することを含む。620の前にスタンピングすることを対象とする実施形態では、受動デバイスの載置はスタンピングプロセスによって達成される。
【0055】
622において、処理は、所与のリング・スティフナを少なくとも2つのリングセグメント・スティフナに個片化(singulating)することを含む。
【0056】
630において、処理は、受動デバイスの載置に電気的接続を形成することを含む。非限定的な例示の実施形態では、図1Aに見られるように、はんだ140及び142が、それぞれのリング・スティフナ116及び114の載置又はレッジ上に形成される。一実施形態では、はんだ140及び142のような電気的接続の形成を、はんだペーストを施すかプリントするプロセスを通して達成することができる。
【0057】
640において、処理は、2つの隣接するリング・スティフナの間の電気的接続に対して受動デバイスを組み立てることを含む。非限定的な例示の実施形態では、図3Bに図示される数個のキャパシタを、例えばピック・アンド・プレイスプロセスを通して、はんだ電気接続部上に載置する。
【0058】
650において、処理は、パッケージ基板のダイ側に対して少なくとも1つの半導体デバイスを組み立てることを含む。非限定的な例示の実施形態では、第1ダイ10及び補助ダイ20は、例示のはんだリフロープロセスを通して(図1B及び図1Cに見られるように)ダイ側111に載置される。一実施形態では、(処理640で説明したように)少なくとも1つの受動デバイスとスティフナとの間の電気的接続は、同じリフロープロセスの間に形成され得る。
【0059】
660において、処理は、パッケージのランド側のボードに対して半導体パッケージ基板を組み立てることを含む。非限定的な例示の実施形態では、半導体パッケージ基板110は、例示のはんだリフロープロセスを通して、図1Cのゴースト線の2つの指向性矢印によって示されるように、ボード160に対して組み立てられる。
【0060】
670において、処理は、コンピューティングシステムに対して、リングインリング・スティフナを含む半導体パッケージを組み立てることを含む。この処理の更なる説明は、以下に記載される。
【0061】
図7は、開示された実施形態の高レベルなデバイスアプリケーションの例を示すために含まれる。半導電性装置の実施形態のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスは、コンピュータシステムのいくつかの部分で見られることがある。一実施形態では、半導電性装置のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスは、セルラー通信塔に取り付けられるような通信装置の一部である。リングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスは、受動デバイス装置を組み込んだ複合スティフナとも呼ばれることがある。一実施形態では、コンピューティングシステム700は、デスクトップコンピュータを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、ラップトップコンピュータを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、ネットブックを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、タブレットを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、ノートブックコンピュータを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)を含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、サーバを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、ワークステーションを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、携帯電話を含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、モバイルコンピューティングデバイスを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、スマートフォンを含むが、これに限定されない。一実施形態では、システム700は、インターネット機器を含むが、これに限定されない。他のタイプのコンピューティングデバイスが、半導電性装置の実施形態のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを含むマイクロ電子デバイスを用いて構成されてもよい。
【0062】
一実施形態において、プロセッサ710は、1つ以上の処理コア712及び712Nを有する。ここで、712Nは、プロセッサ710の内部のN番目のプロセッサコアを表し、Nは正の整数である。一実施形態において、電子デバイスシステム700は、710及び705を含む複数のプロセッサを含むリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスの実施形態を使用し、この場合、プロセッサ705は、プロセッサ710のロジックと同様又は同一のロジックを有する。一実施形態において、処理コア712は、命令をフェッチするためのプリフェッチロジック、命令をデコードするためのデコードロジック、命令を実行するための実行ロジック等を含むが、これらに限定されない。一実施形態では、プロセッサ710は、システム700内のMAA装置のための命令及びデータのうちの少なくとも1つをキャッシュするキャッシュメモリ716を有する。キャッシュメモリ716は、1つ以上のレベルのキャッシュメモリを含む階層構造に編成されてよい。
【0063】
一実施形態において、プロセッサ710はメモリコントローラ714を含む。メモリコントローラ714は、プロセッサ710が、揮発性メモリ732と不揮発性メモリ734のうちの少なくとも一方を含むメモリ730にアクセスして通信することを可能にする機能を実行するよう動作可能である。一実施形態において、プロセッサ710は、メモリ730及びチップセット720と結合される。また、プロセッサ710は無線アンテナ778にも結合されて、無線信号の送信及び受信の少なくとも一方のために構成された任意のデバイスと通信する。一実施形態では、無線アンテナインタフェース778は、IEEE802.11規格及びその関連ファミリ、ホームプラグAV(HPAV)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)、WiMax又は任意の形式の無線通信プロトコルに従って動作するが、これらに限定されない。
【0064】
一実施形態において、揮発性メモリ732は、同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUS動的ランダムアクセスメモリ(RDRAM)及び/又は任意の他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスを含むが、これらに限定されない。不揮発性メモリ734は、フラッシュメモリ、相変化メモリ(PCM)、読出専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読出専用メモリ(EEPROM)又は任意の他のタイプの不揮発性メモリデバイスを含むが、これらに限定されない。
【0065】
メモリ730は、プロセッサ710によって実行される情報及び命令を格納する。一実施形態では、メモリ730は、プロセッサ710が命令を実行している間に一時的な変数又は他の中間情報も格納し得る。図示される実施形態では、チップセット720は、ポイントツーポイント(PtP又はP-P)インタフェース717及び722を介してプロセッサ710に接続する。これらのPtP実施形態のいずれも、本開示で説明されるMAA装置の実施形態を使用して達成することができる。チップセット720は、プロセッサ710が、システム700における半導電性装置の実施形態のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイス内の他の要素に接続することを可能にする。一実施形態では、インタフェース717及び722は、(登録商標)QuickPath Interconnect(QPI)等のようなPtP通信プロトコルに従って動作する。他の実施形態では、異なる相互接続が使用されてよい。
【0066】
一実施形態では、チップセット720は、プロセッサ710、705N、ディスプレイデバイス740及び他のデバイス772、776、774、760、762、764、766、777等と通信するように動作可能である。チップセット720はまた、無線アンテナ778にも結合され、無線信号の送信及び受信のうち少なくとも一方を行うように構成された任意のデバイスと通信することができる。
【0067】
チップセット720は、インタフェース726を介してディスプレイデバイス740に接続する。ディスプレイ740は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、ブラウン管(CRT)ディスプレイ又は任意の他の形式の視覚ディスプレイデバイスであってよい。一実施形態では、プロセッサ710及びチップセット720は、システム内の半導電性装置のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスにマージされる。加えて、チップセット720は、様々な要素774、760、762、764及び766を相互接続する1つ以上のバス750及び755に接続する。バス750及び755は、バスブリッジ772を介して、半導電性装置の実施形態のための少なくとも1つのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイス等と一緒に相互接続されてよい。一実施形態では、チップセット720は、インタフェース724を介して、不揮発性メモリ760、大容量記憶装置762、キーボード/マウス764、ネットワークインタフェース766、スマートTV776及び家庭用電化製品777等と結合する。
【0068】
一実施形態では、大容量記憶装置762は、半導体ドライブ、ハードディスクドライブ、ユニバーサルシリアルバスフラッシュメモリドライブ又は任意の他の形式のコンピュータデータ記憶媒体を含むが、これらに限定されない。一実施形態では、ネットワークインタフェース766は、これらに限定されないがEthernet(登録商標)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、周辺機器相互接続(PCI)エクスプレスインタフェース、無線インタフェース及び/又は任意の他の適切なタイプのインタフェースを含む、任意のタイプの周知のネットワークインタフェース規格によって実装される。一実施形態では、無線インタフェースは、IEEE802.11規格及びその関連ファミリ、ホームプラグAV(HPAV)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)、WiMax又は任意の形式の無線通信プロトコルに従って動作する。
【0069】
図7に図示されるモジュールは、コンピューティングシステム700内の半導電性装置の実施形態のリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイス内の別個のブロックとして示されているが、これらのブロックのうちの一部によって実行される機能が、単一の半導体回路内に統合されてもよく、2つ以上の別個の集積回路を使用して実装されてもよい。例えばキャッシュメモリ716はプロセッサ710内の別個のブロックとして示されているが、キャッシュメモリ716(又は716の選択された態様)をプロセッサコア712に組み込むことができる。
【0070】
有用な場合、コンピューティングシステム700は、例えば半導電性装置のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスをセルラータワーに取り付けるためのブロードキャスト構造インタフェースを有してもよい。
【0071】
本明細書で開示される半導電性装置の実施形態及び方法のためのリングインリング・スティフナ埋め込み式受動デバイスを例示するために、非限定的な例示のリストがここで提供される:
【0072】
例1は、半導体パッケージ基板であり:ダイ側及びランド側と;内側リング・スティフナ及び該内側リング・スティフナに隣接して配置される後続リング・スティフナであって、各リング・スティフナが、導電性接着剤で前記ダイ側に載置され、少なくとも1つの導電性接着剤がパッケージ基板内のトレースに結合される、内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナと;内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナに電気的に接触する受動デバイスであって、後続リング・スティフナが接地(ground)に結合され、内側リング・スティフナが電力接続(power connection)に結合される、受動デバイスと;を備える。
【0073】
例2において、例1に係る主題は任意選択で、受動デバイスが第1受動デバイスであることを含み、内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナと電気的に接触する少なくとも1つの更なる受動デバイスを更に含む。
【0074】
例3において、例1乃至2のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、ダイ側に配置される第1ダイを含み、該第1ダイは、トレースを通して後続リング・スティフナに結合される。
【0075】
例4において、例1乃至3のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、トレースが第1トレースであることを含み、ダイ側に配置される第1ダイであって、第1トレースを通して後続リング・スティフナに結合される第1ダイと;ダイ側に配置される補助ダイであって、補助トレースを通して後続リング・スティフナに結合される補助ダイとを更に含む。
【0076】
例5において、例1乃至4のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング構造であることを含み、内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを含む。
【0077】
例6において、例1乃至5のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング・スティフナであることを含み、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む。
【0078】
例7において、例1乃至6のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング構造であることを含み:集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを含む、内側リング・スティフナと;後続リング・スティフナを囲むリング・スティフナの輪郭を集合的に描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを備える、外側リングセグメント・スティフナを更に含む。
【0079】
例8において、例1乃至7のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、受動デバイスが内側受動デバイスであることを含み:外側リング・スティフナであって、後続リング・スティフナが内側リング・スティフナと当該外側リング・スティフナとの間のダイ側に配置される、外側リング・スティフナと;外側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナに電気的に接触する少なくとも1つの外側受動デバイスであって、外側リング・スティフナが電力接続に結合される、少なくとも1つの外側受動デバイスとを更に含む。
【0080】
例9において、例8に係る主題は任意選択で、内側受動デバイスが第1内側受動デバイスであることを含み、内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナに電気的に接触する少なくとも1つの更なる内側受動デバイスを更に含み、外側受動デバイスは第1外側受動デバイスであり、後続リング・スティフナ及び外側リング・スティフナに接触する少なくとも1つの更なる外側受動デバイスを更に含む。
【0081】
例10において、例8乃至9のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、ダイ側に配置される第1ダイを含み、第1ダイは、トレースを通して後続リング・スティフナに結合される。
【0082】
例11において、例8乃至10のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、トレースが第1トレースであることを含:ダイ側に配置される第1ダイであって、第1トレースを通して後続リング・スティフナに結合される第1ダイと;ダイ側に配置される補助ダイであって、補助トレースを通して後続リング・スティフナに結合される補助ダイとを更に含む。
【0083】
例12において、例8乃至11のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング構造であることを含み、内側リング・スティフナは、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを含む。
【0084】
例13において、例8乃至12のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング・スティフナであることを含み、集合的にリング・スティフナの輪郭を描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを含む、外側リングセグメント・スティフナを更に含む。
【0085】
例14において、例8乃至13のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、後続リング・スティフナが一体型リング構造であることを含み:集合的にリング・スティフナの輪郭を描く2つのリングセグメント・スティフナを含む、内側リング・スティフナと;後続リング・スティフナを囲んでいるリング・スティフナの輪郭を集合的に描く少なくとも2つの外側リングセグメント・スティフナを含む、外側リングセグメント・スティフナを更に含む。
【0086】
例15において、例1乃至14のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、ランド側に配置されるボールグリッドアレイと;ボールグリッドアレイが接触するボードであって、プリント配線基板であるボードと;含む。
【0087】
例16において、例1乃至15のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、受動デバイスが、200μm~500μmの範囲の長さ、400μm~1,000μmの範囲の幅及び150μm~250μmの範囲の高さのキャパシタであることを含む。
【0088】
例17は、スティフナを半導体パッケージ基板に組み立てる方法であり:半導体パッケージ基板のダイ側に内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナを載置することであって、半導体パッケージ基板はランド側も含むことと;受動デバイスの載置(passive-device seat)を達成するために内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナの各々にトレンチを形成することと;内側リング・スティフナと後続リング・スティフナとの間の受動デバイスの載置に電気的接続を形成することと;リング・スティフナの間の電気的接続に対して受動デバイスを組み立てることと;を備える。
【0089】
例18において、例17に係る主題は任意選択で、内側リング・スティフナが、2つ以上の内側リングセグメント・スティフナから組み立てられ、受動デバイスが第1内側受動デバイスであることを含み、後続リング・スティフナ及び異なる内側リングセグメント・スティフナに対して後続の内側受動デバイスを組み立てることを更に含む。
【0090】
例19において、例17乃至18のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、受動デバイスが内側受動デバイスであることを含み:外側リング・スティフナをダイ側に前記後続リング・スティフナに隣接して載置することと;受動デバイスの載置を達成するために、後続リング・スティフナ及び外側リング・スティフナの各々にトレンチを形成することと;後続リング・スティフナと外側リング・スティフナとの間の受動デバイスの載置に電気的接続を形成することと;後続リング・スティフナと外側リング・スティフナとの間の電気的接続に対して外側受動デバイスを組み立てることと;を更に含む。
【0091】
例20において、例17乃至19のいずれか1つ以上に係る主題は任意選択で、外側リング・スティフナが、2つ以上の外側リングセグメント・スティフナから組み立てられ、外側受動デバイスが、第1外側受動デバイスであることを含み、後続リング・スティフナ及び異なる外側リングセグメント・スティフナに対して後続の外側受動デバイスを組み立てることを更に含む。
【0092】
例21は、コンピューティングシステムであって:半導体パッケージ基板のダイ側に載置される第1ダイ及び補助ダイであって、半導体パッケージ基板がランド側も含む、第1ダイ及び補助ダイと;内側リング・スティフナ及び該内側リング・スティフナに隣接して配置される後続リング・スティフナであって、各リング・スティフナが、導電性接着剤で前記ダイ側に載置され、少なくとも1つの導電性接着剤がパッケージ基板内のトレースに結合される、内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナと;内側リング・スティフナ及び後続リング・スティフナに電気的に接触する受動デバイスであって、後続リング・スティフナが接地に結合され、内側リング・スティフナが電力接続に結合される、受動デバイスと;ランド側に配置されるボールグリッドアレイと;ボールグリッドアレイに電気的に接触するボードであって、該ボードは、第1ダイ及び補助ダイのために電気的及び物理的に絶縁性の外側のシェルを含む、ボードと;を備える。
【0093】
例22において、例21に係る主題は任意選択で、補助ダイが、少なくとも1つの貫通シリコンビアによって補助ダイに各々結合される第1積層化補助ダイ(first stacked supplemental die)と後続積層化補助ダイ(subsequent stacked supplemental die)を支持することを含み、第1ダイ及び補助ダイの各々は、ボールアレイを通して半導体パッケージと通信する。
【0094】
例23において、例22に係る主題は任意選択で、ダイ側に配置されるメモリダイ積層を含み、該メモリダイ積層は、少なくとも1つのTSVを通して半導体パッケージ基板と通信する少なくとも2つのメモリダイを有するチップセットを含む。
【0095】
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面の参照を含む。図面は、例示として、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」とも呼ばれる。そのような実施例は、図示又は説明されたものに加えて要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示又は説明された要素のみが提供される実施例も考慮する。さらに、本発明者らは、特定の例(又はその1つ以上の態様)に関して、あるいは本明細書で図示又は説明された要素(又はその1つ以上の態様)に関して、図示又は説明されるこれらの要素(又はその1つ以上の態様)の任意の組合せ又は順列を使用する例も考慮している。
【0096】
本明細書と参照によって組み込まれた文書との間に一貫性のない用法がある場合、本明細書の用法が支配する。
【0097】
本明細書において、「a」又は「an」という用語は、特許文書において一般的であるように使用され、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」の任意の他の事例又は用法とは無関係に、1つ又は2つ以上を含む。本明細書において、「又は(or)」という用語は非排他的なものを示すように使用される。すなわち、「A又はB」は、別段の記載がない限り、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」そして「A及びB」を含む。本明細書において、「含む(including)」及び「in which」という用語は、それぞれ「備える(comprising)」及び「wherein」という用語の平易な英語と等価なものとして使用される。また、以下の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「備える(comprising)」という用語はオープンエンドである。すなわち、請求項内でそのような用語の後に列挙されるものに加えて更なる要素を含むシステム、デバイス、製品、合成物(composition)、形成(formulation)又は処理等は、依然としてその請求項の範囲内にあると考えられる。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1」、「第2」及び「第3」等の用語は単にラベルとして使用され、それらの対象物に対する数値的な要件を課すように意図されない。
【0098】
本明細書で説明される方法の例は、少なくとも部分的にマシン又はコンピュータで実施することができる。一部の例は、上記の例で説明したような方法を実行するように電気デバイスを構成するように動作可能な命令でエンコードされる、コンピュータ読取可能媒体又はマシン読取可能媒体を含むことができる。そのような方法の実装は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コード等のようなコードを含むことができる。そのようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ読取可能命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の一部を形成してもよい。さらに、一例では、コードを、実行中又は他の時間等に、1つ以上の揮発性、非一時的又は不揮発性の有形のコンピュータ読取可能媒体に有形に格納することができる。これらの有形のコンピュータ読取可能媒体の例は、これらに限定されないが、ハードディスク、取外し可能な磁気ディスク、取外し可能な光ディスク(例えばコンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出専用メモリ(ROM)等を含むことができる。
【0099】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではない。例えば上述の例(又はその1つ以上の態様)は相互に組み合わせて使用されてもよい。上記の説明を検討することにより、他の実施形態が当業者等によって使用され得る。この要約は、読み手が技術的開示の性質を迅速に確認できるようにするため、37 C.F.R. §1.72(b)に整合するよう与えられる。特許請求の範囲又は請求項の意味を解釈又は限定するように使用されないという理解の下で提示している。また、上記の詳細な説明では、本開示を合理化するよう様々な特徴がグループ化されていることがある。これは、特許請求されていない開示された特徴がいずれかの請求項に不可欠であることを意図しているものとして解釈されるべきではない。むしろ、本発明に係る主題は、特定の開示される実施形態の全特徴よりも少ない部分にある可能性がある。したがって、以下の特許請求の範囲はこれにより、実施例又は実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として独立し、そのような実施形態を、様々な組合せ又は順列で相互に組み合わせることができる。開示される実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲に関して、そのような特許請求の範囲の権利が及ぶ等価物の全範囲とともに決定されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7