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特許7221877ノーマリオンの半導体スイッチに基づく電源モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】ノーマリオンの半導体スイッチに基づく電源モジュール
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/00 20070101AFI20230207BHJP
【FI】
H02M1/00 L
H02M1/00 K
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019558382
(86)(22)【出願日】2018-04-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 EP2018060227
(87)【国際公開番号】W WO2018197363
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2021-01-20
(31)【優先権主張番号】17168611.6
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】519431812
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・スウィツァーランド・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY SWITZERLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドロフェニック,ウーベ
(72)【発明者】
【氏名】カナレス,フランシスコ
(72)【発明者】
【氏名】リュー,チュンレイ
(72)【発明者】
【氏名】ブレム,フランツィスカ
【審査官】東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/167117(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0104906(US,A1)
【文献】特表2012-515522(JP,A)
【文献】国際公開第2016/079039(WO,A1)
【文献】特開2014-124055(JP,A)
【文献】Sotirios G. Kokosis et al.,Forced Current Balancing of Parallel-Connected SiC JFETs During Forward and Reverse Conduction Mode,IEEE Transactions on Power Electronics,vol. 32, no. 2,2017年02月28日,pp. 1400-1410
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源モジュール(10)であって、
ワイドバンドギャップ基板上の複数のノーマリオンの半導体スイッチ(14)を備え、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)は、並列に接続され、前記電源モジュール(10)はさらに、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)に並列に接続される、直列に接続されたキャパシタ(32)および平衡半導体スイッチ(34)を備える平衡ユニット(24)を備え、前記平衡ユニット(24)は、直列に接続された前記電源モジュール(10)のスタックにおいて、複数の電源モジュール間の前記キャパシタ(32)の電圧をバランスするものであり、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)は、そのゲートにゲート信号が印加されないとき、および実質的に0Vのゲート信号が印加されたときに導通でありまたはオンにされ、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)のための前記ゲート信号を提供し、前記平衡半導体スイッチ(34)のためのゲート信号を提供するために適合されたコントローラ(26)をさらに備え、
前記コントローラ(26)は、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)を所与のスイッチング周波数でオンおよびオフにするために適合され、
前記コントローラ(26)は、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)がオンにされるときに前記平衡半導体スイッチ(34)をオフにし、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)がオフにされるときに前記平衡半導体スイッチ(34)をオンにするために適合される、電源モジュール(10)。
【請求項2】
前記電源モジュール(10)は、故障制御能力を提供する、請求項1に記載の電源モジュール(10)。
【請求項3】
前記キャパシタ(32)および/または前記平衡半導体スイッチ(34)は、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)よりも低い電圧定格および/または電流定格を有する、請求項1または請求項2に記載の電源モジュール(10)。
【請求項4】
前記所与のスイッチング周波数は、50Hzよりも高く、
前記平衡半導体スイッチ(34)をオフにすることと前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)をオンにすることとの間の時間間隔は、1μsよりも小さく、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)をオフにすることと前記平衡半導体スイッチ(34)をオンにすることとの間の時間間隔は、1μsよりも小さい、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項5】
前記コントローラ(26)は、前記電源モジュール(10)内に機械的に一体化される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項6】
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)は、SiC基板上にあり、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)は、JFETである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項7】
前記平衡半導体スイッチ(34)は、ノーマリオフの半導体スイッチである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項8】
前記平衡半導体スイッチ(34)は、Si基板の上にあり、
前記平衡半導体スイッチ(34)は、IGBT、MOSFETまたはJFETである、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項9】
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)は、ゲート(20)を備え、すべてのゲート(20)は、単一のゲート信号をコントローラ(26)から受信するために互いに電気的に接続される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項10】
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)が結合されるベースプレート(68)と、各ノーマリオンの半導体スイッチ(14)のためにそれぞれの前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)を押し付ける導電バネ要素(70)が取り付けられるトッププレート(66)とをさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項11】
補助電力を前記コントローラ(26)に提供するための補助ユニット(48)をさらに備え、
前記補助ユニット(48)は、前記電源モジュール(10)の始動の場合に、電力を前記コントローラ(26)に提供するためのバッテリ(52)を備える、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項12】
補助電力を前記コントローラ(26)に提供するための補助ユニット(48)をさらに備え、
前記補助ユニット(48)は、前記電源モジュール(10)の始動の場合に、電力を前記コントローラ(26)に提供するための誘導電源(60)を備える、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の、直列に接続された少なくとも2つの電源モジュール(10)を備える、電源モジュールスタック(38)。
【請求項14】
コンバータ内の電流をスイッチングするための、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)の使用。
【請求項15】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電源モジュール(10)を制御するための方法であって、前記方法は、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)を所与のスイッチング周波数でオンおよびオフにすることと、
前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)がオンにされるときに前記平衡半導体スイッチ(34)をオフにすることと、前記ノーマリオンの半導体スイッチ(14)がオフにされるときに前記平衡半導体スイッチ(34)をオンにすることとを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、高電圧電力コンバータの分野に関する。特に、本発明は、電源モジュールおよび電源モジュールスタック、電源モジュールの使用および電源モジュールの動作のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
高電圧用途のために、1つの半導体スイッチの耐圧は、電力コンバータによって処理される高い電圧を遮断するために十分に高くない可能性がある。半導体スイッチを直列接続するときに、得られるスイッチの耐圧性能は、向上される。
【0003】
半導体スイッチのより高い耐圧は、コンバータトポロジの簡略化された構造を可能とし得、これは、システムの複雑性を減らし、コストを減らし、信頼性を向上させる可能性を有し得る。たとえば、多数の電源モジュールを有する高電圧DC(HVDC)用途のようなモジュラマルチレベルコンバータトポロジでは、1つの電源モジュールの耐圧を2倍にすることは、電源モジュールの数を半分に減らし得、これは、システムの複雑性を著しく簡略化し得る。類似して、マルチレベル中電圧駆動では、3-レベルトポロジを2-レベルトポロジによって置換することが可能であり得る。
【0004】
SiCおよび他のワイドバンドギャップ材料スイッチは、低いスイッチング損失において高い耐圧を可能とする。したがって、それらは、HVDCまたは中電圧駆動のような中高電圧用途に好適であり得る。しかし、動的および静的電圧平衡の問題に加えて、チップ故障の場合に問題があり得る。
【0005】
Si IGBT半導体スイッチを有する電源モジュールでは、回路短絡故障モード(SCFM)が利用でき、これは、各Si-IGBT半導体スイッチに直接的に接続された金属パッドによって提供される。チップ故障の場合に、金属パッドおよび半導体スイッチのSi基板は、一緒に導電性の合金を形成する。
【0006】
SiC半導体スイッチおよび他のワイドバンドギャップ材料スイッチのために、この溶融プロセスは、信頼性のある方法では制御され得ず、これにより単一のチップ故障は、半導体スイッチだけでなく、コンバータ全体を動作できなくし得る。
【0007】
国際公開第2015090428号は、コンバータセルの故障した半導体スイッチングモジュールの処理方法に関する。コンバータセルは、複数の半導体スイッチングモジュールおよびセルキャパシタを備え、各半導体スイッチングモジュールは、回路短絡故障モードを有し、ゲートユニットおよびキルスイッチによって制御可能であるいくつかの半導体サブモジュールを備える。
【0008】
Kokokis Sotirios et.al.による「Forced Current Balancing of Parallel-Connected SiC JFETs During Forward and Reverse Conduction Mode」, IEEE Transactions on power electronics, Institute of electrical and electronics engineers, USA, vol.32, no2は、図6(a)において2つの並列なSiC JFETを示し、これらは試験回路内に配置されている。JFETは、スイッチおよびキャパシタと並列に接続される。JFETの並列な接続を試験するために、電流は、インダクタ内で生成され、この電流はそして、JFETへと印加される。
【0009】
米国特許第2011/267852号は、冗長なスイッチングセルを有するコンバータ内の欠陥保護に関する。プレスパック構成は、IGBTまたはGTOであり得るスイッチとともに示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
発明の説明
本発明の目的は、わずかなメンテナンスのみを必要とし、ワイドバンドギャップ半導体デバイスと組み合わせて使用され得る信頼性のある、コンバータトポロジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。さらに例示的実施形態は、従属請求項および以下の説明から明らかである。
【0012】
本発明の第1の局面は、電源モジュールに関する。電源モジュールは、1つまたは複数の半導体チップと、それらの電気的および機械的な相互接続と、これらの部品のためのハウジングで構成される任意のデバイスであり得る。「電力」という用語は、ここおよび以下では、100V以上および/または10A以上の電流を処理するために適合されたモジュールおよび/または半導体スイッチを称する。
【0013】
本発明の実施形態に従い、電源モジュールは、ワイドバンドギャップ基板上にある複数のノーマリオンの半導体スイッチを備え、これらのスイッチは、並列に接続される。各半導体スイッチは、ワイドバンドギャップ基板から作られる半導体チップ内に提供され得る。たとえば、ノーマリオンの半導体スイッチは、SiC基板上にあり得る。また、ノーマリオンの半導体スイッチは、10kV以上の遮断性能を有し得る。
【0014】
ノーマリオンの半導体スイッチは、そのゲートにゲート信号が印加されないまたは実質的に0Vのゲート信号が印加されたときに導電でありまたはオンにされる、半導体スイッチであり得る。ノーマリオンの半導体スイッチは、そのゲートに0とは異なる電圧が印加されたときに遮断またはオフにされる。たとえば、ノーマリオンの半導体スイッチは、JFET、すなわちジャンクションゲートフィールド-エフェクトトランジスタであり得る。これとは対照的に、ノーマリオフの半導体スイッチは、そのゲートにゲート信号が印加されないまたは実質的に0Vのゲート信号が印加されたときに遮断またはオフにされる半導体スイッチであり得る。
【0015】
たとえば、ノーマリオンの半導体スイッチは、SiC JFETであり得る。SiC JFETは、最も成熟したSiCスイッチングデバイスと考えられ得る。それらは、MOSFET、IGBTといった他のスイッチングデバイスよりも簡易な構造を有し得、SiC JFETにおいては、ゲート酸化膜劣化問題が存在しない。さらに、SiC JFETは、それらの正の温度係数のために容易に並列化され得、その結果より高い電流性能をもたらす。
【0016】
電源モジュールの公称電流を運ぶ、並列接続されたノーマリオンのワイドバンドギャップ材料半導体スイッチを含む電源モジュールは、一方では、Si半導体スイッチに基づき電源モジュールとしてより高い耐圧を提供し得、他方では、回路短絡の場合に固有の故障モードを提供し得る。そのような回路短絡は、故障した半導体スイッチのゲートをそのソースへと接続し得、0Vのゲート-ソース電圧をもたらす。並列なノーマリオンの半導体スイッチのすべてのゲートが同じゲート制御線へと接続されるときに、それらはすべて、0Vのゲート-ソース電圧も有し、すべて恒久的に導電となる。
【0017】
さらに、ノーマリオンの半導体スイッチのうちの1つが故障した場合、しばしばこのことは、電源モジュールの完全なゲート接続を破壊し得、すべての他のノーマリオンの半導体スイッチは、恒久的に導電となる。
【0018】
そのような方法で、電源モジュールが等しく設計された電源モジュールと並列接続において使用されるときに、電源モジュールは、そのスイッチのうちの1つが故障した場合に橋架される。そのような電源モジュールは、これらの電源モジュールで構成されるコンバータを動作させ続けるために、Si基板上にあるノーマリオフの半導体スイッチを有する電源モジュールのように溶融プロセスを要さない。機械的なバイパススイッチは、旧式となり得、および/またはコストは、故障のより良好な制御のために削減され得る。
【0019】
追加的に、SiCのノーマリオンの半導体スイッチの採用により、電源モジュールのフットプリントは、かなり削減され得、電力密度は、増加され得る。一般に、ワイドバンドギャップまたはSiC半導体スイッチは、冷却要件の削減につながり、低いオン状態抵抗をもたらし得、これは、低い伝導損失およびより高いシステム効率性をもたらし得る。さらに、故障中または故障後のアーク放電または爆発の可能性が低いため、冷却損傷のより低いリスクが存在し得る。
【0020】
本発明の実施形態に従い、電源モジュールは、ノーマリオンの半導体スイッチに並列に接続される、直列に接続されたキャパシタおよび平衡半導体スイッチを備える平衡ユニットをさらに備える。キャパシタおよびノーマリオフの半導体スイッチは、スタックされた電源モジュールの電圧平衡を担い得る。
【0021】
平衡半導体スイッチおよび/またはキャパシタは、ノーマリオンの電力半導体スイッチよりも低い電圧定格およびまたは電流定格を有し得る。平衡半導体スイッチおよび/またはキャパシタは、メイン電流ではなくスイッチング時間においてピークを有する電流のみを経験し得、これは、平衡半導体スイッチがノーマリオンの半導体スイッチと比較してかなり平均化されていない電流を処理するということを意味する。キャパシタは、電圧平衡を担うが、しかしメイン電流を経験しない。
【0022】
たとえば、平衡半導体スイッチは、ノーマリオフの半導体スイッチであり得および/またはSi基板上にあり得る。平衡半導体スイッチは、Si IGBTといったIGBTであり得る。代替的に、平衡半導体スイッチは、Si MOSFETといったMOSFET、またはSi JFETといったJFETであり得る。
【0023】
平衡ユニットが電圧平衡を考慮するので、互いに非常に近い電気的特徴を有するチップを用いることのみのために、電源モジュールのためのチップおよび/または半導体スイッチを予め選択することを必ずしも要さない。この特定の予め選択するプロセスを省略することは、コストを減少させるのに役立ち得る。
【0024】
本発明の実施形態に従い、いずれのインダクタも、複数のノーマリオンの半導体スイッチとも、キャパシタとも、直列に接続された平衡半導体スイッチとも、並列に接続されない。ノーマリオンの半導体スイッチのみが、キャパシタから平衡電圧を提供され得る。
【0025】
本発明の実施形態に従い、複数のノーマリオンの半導体スイッチと、直列に接続されたキャパシタおよび平衡半導体スイッチとのみが、並列に接続される。さらに他の電気および/または電子部品、特にノーマリオンの半導体スイッチを通して負荷電流を恒久的に導電させるように適合されたものはいずれも、ノーマリオンの半導体スイッチおよび平衡ユニットに並列に接続されない。本発明の実施形態に従い、電源モジュールは、ノーマリオンの半導体スイッチのためのゲート信号を提供するために適合されたコントローラを備える。コントローラは、1つの信号のみを用いてすべてのノーマリオンの半導体スイッチを制御し得る。通常、コントローラは、電源モジュールがその部品であるコンバータを制御する上位のコントローラから制御信号を受信し得る。
【0026】
追加的に、電源モジュール内の回路短絡故障を検出するための1つまたは複数のセンサは、電源モジュール内に提供され得、および/またはそのような故障を検出することするために適合されるコントローラと相互接続され得る。さらに、コントローラは、検出された故障の場合にターンオフゲート信号をノーマリオンの半導体スイッチに印加するために適合され得る。
【0027】
上述のように、回路短絡故障がゲート接続および/またはゲートコントローラさえをも破壊するときに、電源モジュールのすべての半導体スイッチは、導電になり電源モジュールを橋架する。これは、固有のまたはパッシブ故障モードとして理解され得る。これ以外の場合、コントローラは、回路短絡を検出し得、0Vのゲート信号を電源モジュールのすべてのノーマリオンの半導体スイッチに印加し得、そしてそれらは、すべての導電になる。これは、外来的なまたはアクティブ故障モードとして理解され得る。そのような電源モジュールを用いて、溶融に基づく回路短絡故障モードはいずれも、コンバータの動作を維持させるために必要とされない。これは、チップ故障後のより長い寿命時間を可能とし得る。
【0028】
本発明の実施形態に従い、コントローラは、平衡半導体スイッチのためのゲート信号を提供するために適合される。また、平衡ユニットは、同じコントローラによってノーマリオンの半導体スイッチとして制御され得る。
【0029】
本発明の実施形態に従い、コントローラは、ノーマリオンの半導体スイッチを所与のスイッチング周波数を用いてオンおよびオフにするために適合される。スイッチング周波数またはそれに従って変調された信号は、コントローラに提供され得る。換言すると、ノーマリオンの半導体スイッチは、規則的におよび/または単一の時間間隔の後にオンおよびオフにされる。
【0030】
本発明の実施形態に従い、コントローラは、ノーマリオンの半導体スイッチがオンにされるときに平衡半導体スイッチをオフにし、ノーマリオンの半導体スイッチがオフにされるときに平衡半導体スイッチをオンにするために適合される。通常、平衡半導体スイッチは、ノーマリオンの半導体スイッチに対して逆の方法で制御される。そのような方法では、ノーマリオンの半導体スイッチが導電状態へとスイッチされたときに、キャパシタは、その電圧を維持し得る。ノーマリオンの半導体スイッチが遮断状態へとスイッチされたときに、そのキャパシタは、それらに並列に接続され、それらに印加された電圧を平衡化する。
【0031】
本発明の実施形態に従い、ノーマリオンの半導体スイッチおよび平衡半導体スイッチがオンおよびオフにされる所与のスイッチング周波数は、50Hzよりも高い、たとえば500Hzよりも高い。電源モジュールは、AC電流をスイッチングするために使用され得る。
【0032】
本発明の実施形態に従い、平衡半導体スイッチをオフにすることとノーマリオンの半導体スイッチをオンにすることとの間の時間間隔は、1μsよりも小さい。従って、ノーマリオンの半導体スイッチをオフにすることと平衡半導体スイッチをオンにすることとの間の時間間隔は、1μsよりも小さく、たとえば100nsよりも小さい。ノーマリオンの半導体スイッチおよび平衡半導体スイッチの両方が遮断している、ノーマリオンの半導体スイッチおよび平衡半導体スイッチの導電状態間の時間間隔は、短くあり得る。特に、これらの時間間隔は、スイッチング周波数の期間よりも(少なくとも10倍等)短くあり得る。本発明の実施形態に従い、コントローラは、電源モジュール内に機械的に一体化される。機械的に一体化されるとは、コントローラの回路が電源モジュールのハウジングの内側に提供され、および/または電源モジュールのハウジングおよび/またはフレームに取り付けられるということを意味し得る。
【0033】
一般に、電圧平衡スイッチは、ノーマリオンの半導体スイッチのためのゲートドライバとは異なるゲートドライバによって駆動され得る。しかし、両方のゲートドライバは、同じプリント回路基板上に提供され得る。このプリント回路基板は、電源モジュールへと一体化され得る。
【0034】
さらに、平衡ユニットは、プリント回路基板上に提供され得、これはまた、電源モジュール内に一体化され得る。たとえば、コントローラおよび平衡ユニットは、同じプリント回路基板によってまたは異なるプリント回路基板によって提供され得る。平衡ユニットのためのキャパシタの大きさに依存して、プリント回路基板をモジュールフレーム内の追加的なポケットおよび/またはキャビティ内に一体化させるかまたはそれをフレームに対して直接外側に接続するかの選択肢があり得る。
【0035】
本発明の実施形態に従い、ノーマリオンの半導体スイッチのすべてのゲートは、コントローラから単一のゲート信号を受信するために互いに電気的に接続される。換言すると、電源モジュールは、コントローラに接続され得る単一のゲート制御線を有し得る。すでに上述したように、ノーマリオンの半導体スイッチのうちの1つの回路短絡の場合に、単一のゲート制御線は、電源モジュールのソース側に接続され得る。電源モジュールのソース側は、ノーマリオンの半導体スイッチのソースが電気的に接続される導電体であり得る。本発明の実施形態に従い、電源モジュールは、ノーマリオンの半導体スイッチが結合されるベースプレートと、各ノーマリオンの半導体スイッチのために導電バネ要素が取り付けられるトッププレートとを備え、導電バネ要素は、それぞれのノーマリオンの半導体スイッチを押し付ける。電源モジュールは、ノーマリオンの半導体スイッチに対して電気的コンタクトを押すためのばね要素を有するアセンブリであり得る。たとえば、ノーマリオンの半導体スイッチは、サブモジュールへと組み立てられ得、サブモジュールは、電源モジュールのフレーム内に配置され得る。フレームは、冷却プレート間にクランプされ得る。
【0036】
しかしまた、ノーマリオンの半導体スイッチがばね要素なしにベースプレートとトッププレートとの間に挟まれることが可能である。
【0037】
本発明の実施形態に従い、電源モジュールは、コントローラに補助電力を提供するための補助ユニットをさらに備える。補助ユニットは、電源モジュールのためのおよび/またはそのコントローラのための補助電源として理解され得る。
【0038】
通常、IGBT、MOSFET、IGCT等といったノーマリオフのスイッチを用いるコンバータが給電される場合、DCリンクキャパシタは充電され、補助ユニットは、そこから電流を引き込む。そのような補助ユニットは、ゲートドライバ、コントロールおよびセンサに給電を開始し、ノーマリオフのスイッチは、スイッチングを開始し、コンバータは、動作を行う。
【0039】
しかし、ここで提案された電源モジュール内で用いられるようなJFETといったノーマリオンの半導体スイッチを有するコンバータの場合、ノーマリオンの半導体スイッチは通常、コンバータをグリッドに接続する前に既に動作されていることを要する。そうでなければ、ノーマリオンの半導体スイッチは、キャパシタをまさに始めから回路短絡させ、グリッドを短絡させることに加えて、さらなる補助機器およびコンバータそれ自体の給電することを阻止する。したがって、コンバータをグリッドに接続する前に、補助ユニットのキャパシタといったエネルギストレージは、予め充電されまたは少なくとも部分的に予め充電されなければならない場合がある。さらに、予め充電することは、電源モジュールの電位にあり得る電源モジュールおよび/または補助ユニットから電気的に絶縁されたデバイスを用いて行われなければならない。
【0040】
本発明の実施形態に従い、補助ユニットは、電源モジュールの始動の場合に、電力をコントローラに提供するためのバッテリを備える。バッテリは、再充電可能であり得、たとえばセルキャパシタおよび/または平衡ユニットのキャパシタから電源モジュールの動作中に再充電され得る。これは、電気的絶縁の問題を解決するが、特にコンバータの電源モジュール数が大きい場合に、空のバッテリを定期的に交換するためのいくつかのロジスティックおよび/またはメンテナンス努力を必要とし得る。
【0041】
本発明の実施形態に従い、補助ユニットは、電源モジュールの始動の場合にコントローラに電力を提供するための誘導電源を備える。たとえば、補助ユニットは、一次巻線が電源モジュール内に提供され、二次巻線が電源モジュールから電気的に絶縁された変圧器を備え得る。二次巻線は、完全なシステム電圧に対して絶縁されなければならないであろう充電ユニットの一部であり得る。
【0042】
二次巻線および/または充電ユニットは、予め充電するためにアクチュエータを用いて電源モジュール内の一次巻線に向かって動かされ得、その後にそれから離れて動かされ得る。そのような方法では、補助ユニットは、可動誘電充電ユニットを備え得る。電力送信ユニットは、充電ユニットを有し得、これは、予め充電するために、補助ユニットの受信要素近くに動かされ得る。コンバータをグリッドに接続する前に、充電ユニットは、絶縁した領域から外に動かされなければならない場合がある。
【0043】
一次巻線、整流器および/または小さいコンバータといった補助ユニットは、電源モジュールに一体化され得る。たとえば、補助ユニットは、コントローラおよび/または平衡ユニットと同じプリント回路基板上に提供され得る。
【0044】
本発明のさらに他の局面は、電源モジュールスタックに関し、これは、上述および後述のように直列に接続された少なくとも2つの電源モジュールを備える。たとえば、電源モジュールスタックは、電気的コンバータの一部であり得る。電源モジュールスタックは、スタックのすべての電源モジュールおよびすべてのノーマリオンの半導体スイッチが同時にスイッチされる場合、電気的コンバータのスイッチとして理解され得る。
【0045】
スタック内の電源モジュールは、1つの電源モジュールのトッププレートを次の電源モジュールのベースプレートに取り付けることによって直列に接続され得る。2つの、3つの、4つのまたはそれよりも多い電源モジュールは、電源モジュールスタックを形成するために直列に接続され得ることに留意されなければならない。
【0046】
上述および後述の電源モジュールスタックの特徴は、上述および後述の電源モジュールの特徴であり得、その逆も成立し得ることが理解されなければならない。
【0047】
本発明のさらに他の局面は、たとえば上述および後述の、コンバータ内の電流をスイッチングするための電源モジュールの使用に関する。電源モジュールは、ワイドバンドギャップ基板の上にある複数のノーマリオンの半導体スイッチを備え得、ノーマリオンの半導体スイッチは、並列に接続され、電源モジュールはさらに、直列に接続されたキャパシタおよび平衡半導体スイッチを備え、ノーマリオンの半導体スイッチに並列に接続される平衡ユニットを備える。
【0048】
本発明のさらに他の局面は、たとえば上述および後述の電源モジュールを制御するための方法に関する。電源モジュールは、ワイドバンドギャップ基板の上にある複数のノーマリオンの半導体スイッチを備え得、ノーマリオンの半導体スイッチは、並列に接続され、電源モジュールはさらに、直列に接続されたキャパシタおよび平衡半導体スイッチを備え、ノーマリオンの半導体スイッチに並列に接続される平衡ユニットを備える。
【0049】
本発明の実施形態に従い、方法は、ノーマリオンの半導体スイッチを所与のスイッチング周波数を用いてオンおよびオフにすることと、ノーマリオンの半導体スイッチがオンにされたときに平衡半導体スイッチをオフにすることと、ノーマリオンの半導体スイッチがオフにされたときに平衡半導体スイッチをオンにすることとを備える。
【0050】
本発明のこれらのおよび他の局面は、以下に記載される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【0051】
図面の簡単な説明
本発明の主題は、添付の図面に示される例示的な実施形態を参照して、以下の文でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本発明の実施形態に従う電源モジュールを概略的に示す。
図2】本発明の実施形態に従う電源モジュールスタックのための回路ダイアグラムを概略的に示す。
図3A】本発明の実施形態に従う電源モジュールのためのコントローラの実施形態を概略的に示す。
図3B】本発明の実施形態に従う電源モジュールのためのコントローラの実施形態を概略的に示す。
図4】本発明の実施形態に従う電源モジュールスタックの断面図を概略的に示す。
図5】本発明のさらに他の実施形態に従う電源モジュールスタックの断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図面で使用される参照記号とその意味は、参照記号のリストに要約形式で一覧にされる。原則として、図において同一の部品には同じ参照記号が付される。
【0054】
例示的実施形態の詳細な説明
図1は、電力スイッチサブモジュール12および制御および補助サブモジュール13で構成される電源モジュール10を示す。
【0055】
サブモジュール12は、DC+端子16とDC-端子18との間に並列に接続される複数のノーマリオンの半導体スイッチ14を備える。提示される場合では、ノーマリオンの半導体スイッチ14は、SiC基板の上にあるJFETである。追加的に、すべてのノーマリオンの半導体スイッチ14のゲート20は、1つのゲート制御線22に接続される。
【0056】
ノーマリオンの半導体スイッチ14のうちの1つの回路短絡の場合に、スイッチ14のそれぞれのゲート20は、短絡されたスイッチ14のソースおよびドレインに接続され得る。共通のゲート制御線22のために、すべての他のノーマリオンの半導体スイッチ14はまたこの電位に接続され、そしてターンオン状態へとスイッチされる。さらに、ゲート制御線22が回路短絡によって損傷し、ゲート信号がスイッチ14に印加されることができない場合、それらはまた、ターンオン状態にとどまり、サブモジュール12を完全に回路短絡させる。これは、電力スイッチサブモジュール12のためのパッシブの、固有の回路短絡故障モードを提供し得る。
【0057】
補助サブモジュール13は、平衡ユニット24およびコントローラ26を備える。
コントローラ26は、ゲート制御線22と相互接続され、すべてのスイッチ14のためのゲート信号を生成するために適合される。すなわちコントローラ26は、電源モジュール10のゲートユニットを備え得る。電源モジュール10がその一部である、コンバータの上位のコントローラからのスイッチング信号は、外部制御線28を介して提供され得る。
【0058】
任意に、電源モジュール10および/またはサブモジュール12内に、回路短絡を検出するために適合されたセンサ30は、配置され得る。そのようなセンサ30は、サブモジュール12内の電流および/または電圧を測定する電気的センサであり得、サブモジュール12の内部の発光を測定するために適合された光センサであり得、回路短絡によって生成された音を測定するための音センサ等であり得る。任意のセンサ原理が可能である。センサ30は、コントローラ26と相互接続され得、これはそして、センサ信号に基づきサブモジュール12内の回路短絡を検出するために適合され得る。回路短絡の場合に、コントローラ26は、スイッチ14のためのゲート信号を生成し得、これは、それらすべてをオフにし得る。これは、電源モジュール10のアクティブな、外来的な回路短絡故障モードとして理解され得る。
【0059】
平衡ユニット24は、Si IGBTといったノーマリオフの半導体スイッチであり得る平衡スイッチ34と直列に接続されたキャパシタ32を備える。平衡スイッチ34の電流定格および/または電圧定格は、スイッチ14の電流定格および/または電圧定格よりも5倍以上となるように、はるかにより小さくあり得る。フリーホイールダイオード36は、スイッチ34に非並列に接続され得る。スイッチ34とキャパシタ32との直列接続は、スイッチ14および/またはサブモジュール12に並列に接続される。
【0060】
コントローラ26は、スイッチ34を制御し、および/またはキャパシタ32の両端の電圧を測定するために適合され、これは、コントローラ26に補助電力を供給するために用いられる。
【0061】
平衡ユニット24およびコントローラ26は、サブモジュール13の共通のプリント回路基板上に提供され得る。
【0062】
図2を参照して、平衡ユニット24は、直列に接続された電源モジュール10のスタック38のモジュール電圧をバランスするために使用される。そのようなスタック38は、整流器のアーム等といったコンバータの内部の高電圧スイッチとして使用され得る。電源モジュール10のそのような直接接続では、1つのモジュール10の耐圧であるスイッチ14の耐圧は、すべての電源モジュール10の耐圧の合計である最大耐圧まで合計される。
【0063】
電源モジュール10の電圧をバランスするために、コントローラ26は、平衡スイッチ34をノーマリオンのスイッチ14に対して反周期的にスイッチングするために適合される。スイッチ14がオンにされるべき場合、キャパシタ32は、実質的に公称モジュール電圧、すなわち電源モジュール10の数によって除算されたスタック38への印加電圧である電圧をスイッチ14に提供する。モジュール10のうちの1つがわずかに早く導電状態へとスイッチされた場合でも、キャパシタの電圧のみがスイッチ14に印加される。スイッチング後に、スイッチ14が導電であるときに、平衡スイッチ34は、直ちにオフにされ、これによりキャパシタ32は、放電されない。
【0064】
電源モジュール10のスイッチ14がオフにされるとき、平衡スイッチ34は、キャパシタ34を充電するために再びオンにされる。
【0065】
図3Aおよび図3Bは、電源モジュール10の始動の場合に補助電力を電源モジュール10に提供するために適合された異なる補助ユニット48を有するコントローラ26の実施形態を示す。電源モジュール10のキャパシタ32および/またはより一般的に電源モジュール10を有するコンバータのキャパシタが充電されることができる前に、ノーマリオンの半導体スイッチ14は、遮断状態へとスイッチされなければならない。このため、電力がそのようなキャパシタによって提供され得る前に、コントローラ10は、エネルギを供給されなければならない。補助ユニット48が、後に電源モジュール10の電位になり得るコントローラ26内の部品を有し得るので、これら部品は、コンバータの残りの部分から電気的に分離されなければならない場合がある。
【0066】
図3Aに示されるように、補助ユニット48は、バッテリ52を備え得、これは、たとえば、電源モジュール10の動作中に充電され得る。しかし、バッテリ52はまた、非再充電可能なバッテリであり得る。
【0067】
図3Bは、補助ユニット48が、コントローラ26内の一次巻線60と電源モジュールの始動中にアクチュエータ64を用いて一次巻線60に向かって可動な二次巻線62とを有する変圧器58上にあり得ることを示す。電気的分離のために、二次巻線62は、後に一次巻線から離れて動かされ得る。
【0068】
図4および図5は、上述のような電源モジュール10のスタック38の機械的な設定を示す。各電源モジュール10は、トッププレート66とベースプレート68とを備え、それらの間にスイッチ14が挟まれる。スタック38は、電源モジュールをそのベースプレート68とともに以前の電源モジュール10のトッププレート66上へとスタッキングすることによって組み立てられる。
【0069】
電源モジュール10および/またはサブモジュール12は、等しく設計され得る。スイッチ14は、ベースプレート68に結合され得る。各スイッチ14のために、ばね要素70は、トッププレート66に取り付けられ得、これは、信頼性のある電気的接続を提供するためにそれぞれのスイッチ14に押し付けられる。しかしまた、スイッチ14は、ばね要素なしにプレート66、68間に組み立てられ、および/またはプレート66、68の両方に結合され得ることも可能である。
【0070】
図4および5は、ノーマリオンの半導体スイッチ14を有する2つの、4つの、または一般に複数の電源モジュール10でスタック38が形成され得ることを示す。そのような電源モジュール10は、図1および図2に示されるものと同様に設計され得る。
【0071】
さらに、電源モジュール10のサブモジュール13は、サブモジュール12へと一体化され得る。上述のようにサブモジュール13は、それぞれの電源モジュール10のコントローラ26および任意に平衡ユニット24を備え得る。サブモジュール13は、電源モジュール10の内部の、たとえば、トッププレート66とベースプレート68との間のポケットまたはキャビティに一体化され得る。
【0072】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されたが、そのような図示および説明は、限定的ではなく例示的または非限定的であると考えられるべきである。本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の研究から、請求された発明を実施する当業者によって理解および達成され得る。請求項において、「備える」という語は他の要素またはステップを除外せず、不定冠詞「a」または「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサまたはコントローラまたは他のユニットは、特許請求の範囲に記載されるいくつかの事項の機能を果たし得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。請求項中の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0073】
参照符号のリスト
10 電源モジュール
12 電力スイッチサブモジュール
13 制御および補助サブモジュール
14 ノーマリオンの半導体スイッチ
16 DC+端子
18 DC-端子
20 ゲート
22 ゲート制御線
24 平衡ユニット
26 コントローラ
28 外部制御線
30 センサ
32 平衡キャパシタ
34 平衡スイッチ
36 フリーホイールダイオード
38 電源モジュールスタック
48 補助ユニット
52 バッテリ
58 変圧器
60 一次巻線
62 二次巻線
64 アクチュエータ
66 トッププレート
68 ベースプレート
70 ばね要素
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5