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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】被覆ターボ機械部品および関連製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 4/04 20060101AFI20230207BHJP
   C23C 4/134 20160101ALI20230207BHJP
   C23C 4/129 20160101ALI20230207BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20230207BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
C23C4/04
C23C4/134
C23C4/129
F02C7/00 C
F01D25/00 L
F02C7/00 D
F01D25/00 X
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019568288
(86)(22)【出願日】2018-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 FR2018051349
(87)【国際公開番号】W WO2018229406
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-06-04
(31)【優先権主張番号】1755211
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】502255911
【氏名又は名称】サフラン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】リュック ビアンキ
(72)【発明者】
【氏名】オーレリアン ジュリア
(72)【発明者】
【氏名】バンジャマン ドミニク ロジェ ジョゼフ ベルナール
【審査官】國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-136845(JP,A)
【文献】特開2010-143817(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 4/00- 6/00
F02C 1/00- 9/58
F01D 13/00-15/12
F01D 23/00-25/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材(21)および前記基材上に存在する少なくとも1つのアルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)を備える被覆ガスタービンエンジン部品(20)であって、前記保護層(22)はアルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)の存在下アパタイト相又はアノーサイト相を形成することができるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護材料の第一相(220)および前記第一相中に分割した形態で分散された少なくとも1つのケイ酸希土類REa塩の粒子を含む第二相(221)を含み、
前記アパタイト相又はアノーサイト相を形成することができる第一相のアルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護材料は次の材料の1つ又は次の材料のいくつかの混合物:
ジルコン酸希土類塩REb 2Zr27
式中、REb=Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)、
安定化ジルコニア、
デルタ相A4312
式中、AはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuから選択されるいずれかの元素であり、およびB=Zr、Hf、
23とZrO2との複合体、
イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、
複合体YSZ-Al23又はYSZ-Al23-TiO2
に相当する、部品。
【請求項2】
前記少なくとも1つのケイ酸希土類塩は、一ケイ酸希土類塩REa 2SiO5又は二ケイ酸希土類塩REa 2Si27であり、REaは:Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)から選択される、請求項1に記載の部品。
【請求項3】
前記アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)に分散されたケイ酸希土類REa塩粒子は、5nm~50μmの平均サイズを有する、請求項1又は2に記載の部品。
【請求項4】
前記アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)は、1%~80%の前記少なくとも1つのケイ酸希土類塩粒子の体積含有率を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の部品。
【請求項5】
前記アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)中に存在するケイ酸希土類REa塩セラミック粒子の体積百分率は前記保護層の厚さ方向に変化し、前記ケイ酸希土類REa塩セラミック粒子の体積百分率は前記基材(21)と隣接する層の第一ゾーンと前記第一ゾーンから離れた前記層の第二ゾーンとの間で徐々に増加する、請求項4に記載の部品。
【請求項6】
前記アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)は、1μm~1000μmの厚さを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の部品。
【請求項7】
前記基材(21)と前記アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)との間に配置された熱バリア層をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の部品。
【請求項8】
前記基材(21)はニッケル又はコバルトベース超合金であり、その表面上にアルミノ形成ボンディングコートを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の部品。
【請求項9】
前記基材(21)の直上又は前記基材上に存在する熱バリア層上にアルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護層(22)を形成する少なくとも1つの工程を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のガスタービンエンジン部品(20)の製造方法であって、前記形成工程を次の方法:
-アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護材料の粉末もしくは前駆体およびケイ酸希土類RE塩の粉末もしくは前駆体を含有する少なくとも1つの懸濁液からのサスペンションプラズマ溶射法、
-アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護材料の粉末もしくは前駆体およびケイ酸希土類RE塩の粉末もしくは前駆体を含有する少なくとも1つの懸濁液からの高速フレーム溶射法、
-ケイ酸希土類RE塩セラミック前駆体を含有する溶液又はケイ酸希土類RE塩セラミック粉末懸濁液からのサスペンションプラズマ溶射法又は高速フレーム溶射法と組合せた、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム(CMAS)保護材料の粉末の大気圧プラズマ溶射法
のうち1つによって行う、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空用又は地上用ガスタービンエンジンの高温部品に使用される部品などの高温環境において断熱部品に使用される保護被膜の分野全般に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジン、特に、定置陸上システム用又は航空推進用の高圧タービン(HPT)の効率を向上させるために、ますますより高温が検討されている。これらの条件下、金属合金又はセラミック複合材料(CMC)などの使用される材料は、主に、その機能的統合性を保証しかつ周囲雰囲気によるその酸化/腐食を限定するように、十分に低い表面温度を維持するための保護を必要とする。
【0003】
「熱バリア」(TB)又は「耐環境コーティング」(EBC)保護は、その主要機能が被覆構成部品の表面温度を限定することであるセラミック被膜によってそれ自体が表面を覆われた基材の基礎材料(金属合金又は複合材料)の表面上に成膜された酸化/腐食を保護するボンディングコートから一般的に成る複合多層スタックである。酸化/腐食に対するその保護機能を保証し、かつセラミック被膜の接着を促進するために、ボンディングコートを事前に酸化して熱バリアの場合に、その表面上に「熱成長酸化物」(TGO)と呼ばれる高密度アルミナ層を形成する。このような保護系は、特に、文献D. R. Clarke, M. Oechsner, N. P. Padture, "Thermal-barrier coatings for more efficient gas-turbine engines", MRS Bulletin, 37, 2012, pp 892-898 および D. Zhu, R. A. Miller, "Thermal and Environmental Barrier Coatings for Advanced Propulsion Engine Systems", NASA Technical Memorandum, 213129, 2004に記載されている。
【0004】
一方では、これらの系(TBおよびEBC)の耐用寿命は、熱サイクルに対するスタックの耐性に依存し、他方では、環境ストレス(固体粒子、薬品耐性、腐食、その他によるエロージョン)に対する外層の耐性に依存する。
【0005】
特に、一般名CMAS(カルシウム、マグネシウム、アルミニウムおよびケイ素の酸化物)として一般に知られている砂又は火山灰粒子(無機シリカ型化合物に富む)に富む環境に晒される場合に、これらの系は非常に速く劣化する。溶融CMASを熱又は環境バリアに浸入させると、概して:
・機械的破損(層間剥離)に至る浸入層の強化;
・熱バリアの化学溶解および異なる特性および/又は体積を有する再結晶化生成物による不安定化
により分解する結果となる。
【0006】
この問題を克服するために、いわゆる「耐CMAS」組成物が開発され、これは、文献C. G. Levi, J. W. Hutchinson, M. -H. Vidal-Setif, C. A. Johnson, "Environmental degradation of thermal barrier coatings by molten deposits", MRS Bulletin, 37, 2012, pp 932-941に記載されているように、CMASとの化学反応による防水バリア層の形成を可能とする。使用される耐CMAS組成物は、CMAS中に溶解し、CMASより高い融点を有する高密度保護相を形成する。非常に有望な耐CMAS材料であるジルコン酸希土類塩のファミリーの場合、この溶解は、ブロッキングとなるCa2RE8(SiO462(RE=希土類)型のアパタイト相だけでなく、部分安定化ジルコニア型(主にホタル石の形態)、スピネル、又はさらに文献S. Kramer, J. Yang, C. G. Levi, "Infiltration-inhibiting reaction of gadolinium zirconate thermal barrier coatings with CMAS melts", Journal of the American Ceramic Society, 91, 2008, pp 576-583 and H. Wang, "Reaction mechanism of CaO-MgO-A12O3-SiO2 (CMAS) on lanthanide zirconia thermal barrier coatings", PHD Thesis, Auburn University, USA, 2016に記載されているケイ酸希土類塩の「寄生相」又は第二相の形成を可能とする。しかしながら、これらの第二相は、耐CMAS被膜の有益な効果を低下させる体積および/又は熱機械的もしくは機械的特性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、CMAS反応ゾーンを保護相表面近傍にとどめ、第二相の形成を限定するCMAS保護層を備えるガスタービンエンジン部品に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の主目的は、基材および前記基材上にある少なくとも1つのアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層を備える被覆ガスタービンエンジン部品を提供することにより、被膜へのその深い浸入を限定するために、液体汚染物質を遮断する層又は相を形成するCMAS保護層の反応能力又は速度を増大することであり、層はアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMASの存在下アパタイト相又はアノーサイト相の形成を可能とするアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMASの第一相および前記第一相中に分散された少なくとも1つのケイ酸希土類REa塩の粒子を含む第二相を備える。
【0009】
層中に存在する細孔および/又は垂直の亀裂網内の液体CMASの毛管浸入深さを限定するために、CMAS保護層の第一相又はマトリックス相中に分割した形態でケイ酸希土類塩を添加することにより、後者の反応性を増大させる。実際、ケイ酸希土類塩は、保護アパタイト相の前駆体である。したがって、第二相は、保護アパタイト相の「活性化」相である。結果として、このように得られたCMAS保護層の耐用寿命は、この第二相の添加のない同保護層に対して期待されるものと比較して増加する。加えて、CMAS保護層の基礎材料中にケイ酸希土類塩粒子を含有することにより、遮断相の形成中、層の保護効果を限定する機械的特性を有する第二層の形成を限定することを可能とする。
【0010】
本発明の特定の態様によれば、保護層の第二相に使用されるケイ酸希土類塩は、一ケイ酸希土類塩REa 2SiO5又は二ケイ酸希土類塩REa 2Si27であり、ここでREaは:Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)から選択される。
【0011】
本発明の別の特定の態様によれば、CMAS保護層中に分散されたケイ酸希土類REa塩粒子は、5nm~50μm、より好ましくは5nm~1μmの平均サイズを有する。
【0012】
本発明の別の特定の態様によれば、CMAS保護層は、1%~80%のケイ酸希土類塩粒子の体積含有率を有する。
【0013】
本発明の別の特定の態様によれば、CMAS保護層中に存在するケイ酸希土類REa塩セラミック粒子の体積百分率は保護層の厚さ方向で変化し、ケイ酸希土類REa塩セラミック粒子の体積百分率は前記基材に隣接する前記層の第一ゾーンと第一ゾーンから離れている前記層の第二ゾーンとの間において徐々に増大している。
【0014】
本発明の別の特定の態様によれば、CMAS保護層は、1μm~1000μmの厚さを有する。
【0015】
本発明の別の特定の態様によれば、アパタイト相又はアノーサイト相を形成することができる第一相のアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料は、次の材料のうちの1つ又は次の材料のいくつかの混合物に相当する:ジルコン酸希土類塩REb 2Zr27、式中、REb=Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)、安定化ジルコニア、デルタ相A4312
式中、A=Y→LuおよびB=Zr、Hf、Y23とZrO2との複合体、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、複合体YSZ-Al23又はYSZ-Al23-TiO2
【0016】
本発明の別の特定の態様によれば、基材とアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層との間に熱バリア層が配置されている。
【0017】
本発明の別の特定の態様によれば、基材はニッケル又はコバルト系超合金から成り、その表面上にアルミノ形成ボンディング層を備える。
【0018】
本発明は、基材の直上又は基材上に存在する熱バリア層の直上にアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層を形成する少なくとも1つの工程を含む本発明によるガスタービンエンジン部品の製造方法であって、前記形成工程を次の方法:
-アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料の粉末もしくは前駆体およびケイ酸希土類RE塩の粉末もしくは前駆体又はそのいずれかの組合せを含有する懸濁液からのサスペンションプラズマ溶射法、
-アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料の粉末もしくは前駆体およびケイ酸希土類RE塩の粉末もしくは前駆体又はそのいずれかの組合せを含有する懸濁液からの高速フレーム溶射法、
-ケイ酸希土類RE塩セラミック前駆体を含有する溶液又はケイ酸希土類RE塩セラミック粉末懸濁液からのサスペンションプラズマ溶射法又は高速フレーム溶射法と組合せた、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料の粉末の大気圧プラズマ溶射法
のうち1つで行う、方法にも関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の他の特徴および利点は、いかなる拘束もなく例示的実施形態を例証する附属の図面を参照して以下に示される記載から明らかになるだろう。図面に関して:
図1図1Aおよび1Bは、従来技術によるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層への液体汚染物質の浸入を示す。
図2図2Aおよび2Bは、本発明によるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層への液体汚染物質の浸入を示す。
図3】本発明によるガスタービンエンジン部品の製造方法の第一の例示的実施形態である。
図4】本発明によるガスタービンエンジン部品の製造方法の第二の例示的実施形態である。
図5】本発明によるガスタービンエンジン部品の製造方法の第三の例示的実施形態である。
図6】本発明によるガスタービンエンジン部品の製造方法の第四の例示的実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、概して、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料の相を含む保護層で被覆されたガスタービンエンジン部品に適用する。「CMAS保護材料」は、特に、少なくとも1つのアパタイト相又はアノーサイト相の形成によって、保護層への溶融CMASの浸入を防止又は低減する全ての材料を意味する。
【0021】
非限定的例によって、アパタイト相又はアノーサイト相を形成しそうであるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料は、次の材料のうちの1つ又は次の材料のいくつかの混合物に相当する:
-ジルコン酸希土類塩REb 2Zr27、式中、REb=Y(イットリウム)、
La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)、
-安定化ジルコニア、
-デルタ相A4312、式中、Aは:Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuから選択されるいずれかの元素であり、B=Zr、Hf、
-Y23とZrO2とを含む複合体、
-イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、
-YSZ-Al23又はYSZ-Al23-TiO2複合体。
【0022】
本発明は、より詳細には、ジルコン酸希土類塩REb 2Zr27(式中、REb=Y、La、Nd、Sm、Gd、Dy、Yb)、A=Y、Dy又はYbのデルタ相、および複合体Y23-ZrO2に適用する。
【0023】
本発明によれば、CMAS保護層のマトリックスを構成するこの第一相に、そのマトリックスを第一相により形成される保護層中に分散された少なくとも1つのケイ酸希土類RE塩の粒子の形態で第二相を添加する。
【0024】
本発明者らは、一ケイ酸希土類塩又は二ケイ酸希土類塩はCMASの存在下で反応して、液体ガラス中に溶解されないで、保護層中への液体CMASの浸入深さを限定する遮蔽層であるアパタイト相を形成することができることを見出した。したがって、本発明者らは、CMAS保護材料中に分散された一ケイ酸希土類塩および/又は二ケイ酸希土類塩フィラーの形態での添加により、アパタイト相の形成のための「活性化」相を構成することを決定した。CMAS保護材料中に分散されたフィラーを用いてCMAS保護材料の反応性をこのように低下させることにより、異なる反応機構の使用による液体CMASのための遮蔽相を形成することができ、この遮蔽相は第一相のCMAS保護材料と第二相のケイ酸希土類塩粒子との間に独立して形成される。これは、材料の体積中への液体CMASの浸入を限定する。したがって、保護層へのCMASの浸入の深さを限定することにより、CMAS保護材料の溶解によって生じる第二相だけでなく、遮蔽相の形成から生じる熱機械的特性変化又は体積変化が限定される。保護層のコアにおける機械的応力も低下し、これにより動作条件下での保護の耐用寿命は増加する。
【0025】
CMAS保護層のマトリックス又は第一相中に分散された粒子は、一ケイ酸希土類塩REa 2SiO5又は二ケイ酸希土類塩REa 2Si27から成り得、REaは:Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)から選択される。より好ましくは、一ケイ酸希土類塩REa 2SiO5又は二ケイ酸希土類塩REa 2Si27の希土類REaは:La、Gd、Dy、Yb、Y、Sm、Ndから選択される。
【0026】
CMAS保護層中に分散された粒子として存在するアパタイト相の形成のための第二「活性化」相を、粉末、懸濁液、溶液中の前駆体又はこれらの異なる形態の組合せから得ることができる。
【0027】
第一相中に分散されたケイ酸希土類RE塩粒子は、好ましくは、5nm~50μm、特に好ましくは5nm~1μmの平均サイズを有する。本開示中、用語「・・・~・・・」は、境界を含むと理解されるべきである。
【0028】
保護層は、1%~80%、好ましくは1%~30%であり得るケイ酸希土類塩粒子の体積含有率を有する。
【0029】
保護層は、耐CMAS材料の第一相およびケイ酸希土類塩粒子の第二相の体積百分率が保護層の厚さと共に変化する組成勾配を有してよい。より正確に言えば、CMAS保護層中に存在するケイ酸希土類RE塩セラミック粒子の体積百分率は保護層の厚さと共に変化することができ、ケイ酸希土類RE塩セラミック粒子の体積百分率は基材と隣接する前記層の第一ゾーンと第一ゾーンから離れている前記層の第二ゾーンとの間で徐々に増加する。このようなケイ酸希土類REa塩粒子の含有率勾配を保護層に導入することにより、反応性およびCMAS耐性効果は、保護層のこの一における高濃度のケイ酸希土類塩により前記保護層の上面近傍において好ましく、一方、基材近くの保護層中の低濃度のケイ酸希土類塩により系の熱機械的耐性を維持する。ケイ酸希土類塩と基材材料との間の膨張係数差がかなりあるので、ケイ酸希土類塩は、基材近傍における保護層強度を低下させ得る熱膨張の低い係数を有する。
【0030】
保護層は、好ましくは、良好な断熱特性を可能とする多孔質構造を有する。保護層は、層中に初期に存在する、又は使用中に形成する垂直亀裂を有し得、これは、層により高い変形能力を与え、したがって、より長期の耐用寿命を得る。保護層の多孔質および亀裂のあるミクロ構造(初期又は使用中)を、それ自体周知の層の形成(成膜)過程の制御により主に得る。
【0031】
創表面近傍における液体CMASに対する遮蔽相の形成を可能とする保護層中の第二「活性化」相の存在のおかげで、これらの多孔性および亀裂は、従来技術の溶融CMASの浸入のための好ましい経路をもはや構成しない。したがって、第一相で使用されるCMAS保護材料の有効性は保たれる。
【0032】
図1A、1B、2Aおよび2Bは、本発明によるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層、すなわち、上記第一相および第二相、ならびに従来技術によるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層を含む複合保護層により得られた効果を示す。より正確に言えば、図1Aは、AM1ニッケルベース超合金基材11から成り、Gd2Zr27から成る従来技術によるCMAS保護層12で被覆された部品10であって、該部品はCMAS13の存在下にある部品を示し、一方、図1Bは、CMAS13を溶融させ、CMAS液体汚染物質14として保護層12に浸入させるように高温に暴露される場合の部品10を示す。
【0033】
図2Aは、AM1ニッケルベース超合金から成り、本発明によるCMAS保護層22で被覆された基材21から成る部品20であって、層22はGd2Zr27から成る第一相220および層22中に分散されGd2Si27から成る第二相221を含み、該部品はCMAS23の存在下にある部品を示し、一方、図2Bは、CMAS23を溶融させ、CMAS液体汚染物質24として保護層22に浸入させるように高温に暴露された場合の部品20を示す。
【0034】
図1Bに示されている従来技術による保護層の場合、遮蔽アパタイト相15を形成するが、この領域においてかなりな量でホタル石Zr(Gd,Ca)Oxなどの第二相16を形成する前に、CMAS液体汚染物質14は保護層12に深く浸透し、亀裂17が保護層12の下層部分において生ずる。
【0035】
異なる方法では、図2Bに示されている本発明による保護層の場合、保護層22へのCMAS汚染物質24の浸入深さは、型Ca2Gc18(SiO462の遮蔽アパタイト相25および26の迅速な形成により限定され、CMAS24の液体汚染物質が保護層24の表面近くに含有されることを可能とする。加えて、第二相27(ホタル石Zr(Gd,Ca)Oxなど)がアパタイト相25および26中に見られる場合、これらの第二相は、従来技術の保護層の場合よりずっと少量で存在し、亀裂を保護層22の下層部分に生じさせない。
【0036】
本発明によるアルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層は、1μm~1000μm、好ましくは5μm~200μmの厚さを有する。
【0037】
本発明の主題であるガスタービンエンジン部品の基材を、ニッケル又はコバルトベース超合金から製造することができる。この場合、基材は、その表面にアルミノ形成ボンディングコートを有してもよい。例えば、アルミノ形成ボンディングコートとしては、MCrAlY合金(式中、M=Ni、Co、NiおよびCo)、ニッケルアルミナイド型p-NiAl(Pt、Hf、Zr、Y、Si又はこれらの元素の組合せにより修飾されていてもよい)、合金γ-Ni-γ’-Ni3Alのアルミナイド(Pt、Cr、Hf、Zr、Y、Si又はこれらの元素の組合せにより修飾されていてもよい)、MAX相(Mn+1AXn(n=1、2、3)、式中、M=Sc、Y、La、Mn、Re、W、Hf、Zr、Ti;A=IIIA族、IVA族、VA族、VIA族;X=C、N)、又は他の適切なボンディングコート、ならびにその混合物を挙げることができる。基材は、超合金AM1、MC-NG、CMSX4および誘導体、又はReneおよび誘導体から成り得る。
【0038】
ボンディング層を、物理蒸着法(PVD)、APS、HVOF、減圧プラズマ溶射法(LPPS)又は派生方法、イナートプラズマ溶射法(IPS)、化学蒸着法(CVD)、Snecma気相アルミナイジング法(SVPA)、放電プラズマ焼結法、電解析出法、ならびに他の適切な成膜および形成方法により形成および成膜することができる。
【0039】
本発明において使用される基材は、製造しようとするガスタービンエンジン部品の形状に応じた形状を有する。本発明による保護層を備えるターボ機械部品は、これに限らないが、ブレード、ノズル羽根、高圧タービンリングおよび燃焼室壁であり得る。
【0040】
複合アルミノケイ酸カルシウムマグネシウム保護層すなわち、上記定義された第一相および第二相を含む保護層を、ガスタービンエンジン部品の基材に直接適用することができる。この場合、本発明の保護層は、基材のための熱バリアを構成する。
【0041】
可変の実施形態によれば、熱バリア層は、基材と本発明の複合保護層との間、又はアルミノ形成ボンディングコートと本発明の複合保護層との間に配置されていてよく、この場合、後者は、高温液体アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS汚染物質に対する保護を提供していても提供していなくてもよい熱バリア層表面上の機能層として使用される。非限定的例によって、熱バリア層を、7%~8%の質量含有率のY23を含むイットリア安定化ジルコニア(yttriated zirconia)から製造することができる。その上に本発明の複合保護層が作製される熱バリア層は、ミクロ構造、均質、均質かつ多孔質、垂直ミクロ亀裂、垂直ミクロ亀裂かつ多孔質、柱状、柱状かつ多孔質、ならびにこれらの異なるミクロ構造を含む構造を有してよい。
【0042】
熱バリア層を、電子ビーム、物理蒸着法(EBーPVD)、APS、HVOF、ゾルゲル、SPS、溶液前駆体プラズマ溶射法(SPPS)、HVSFS又は他の適切な方法により形成および成膜することができる。
【0043】
本発明の複合保護層を、次の方法:
-大気圧プラズマ溶射法(APS)、
-高速酸素燃料(HVOF)、
-サスペンションプラズマ溶射法(SPS)、
-溶液前駆体プラズマ溶射法(SPPS)、
-サスペンションーHVOF(S-HVOF)としても公知の高速サスペンションフレーム溶射法(HVSFS)
の1つによって形成および成膜してもよい。
【実施例
【0044】
実施例1
図3に示されているように、本発明によるガスタービンエンジン部品30の製造方法を、その上に複合アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層32をSPSにより塗布されたAM1ニッケルベース超合金から成る基材31上で行い、該保護層32は、本発明により、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料としてGd2Zr27の第一相および保護アパタイト相の活性化相として保護層32中に分散された粒子の形態でY2Si27の第二相を含む。
【0045】
この実施例では、懸濁液42中に耐CMAS材料の粉末、Gd2Zr27、および保護層32の具現化に適合した体積比率で活性化相41、Y2Si27を含有する溶液40を使用する。この溶液40を、溶液40の熱処理を可能とするプラズマトーチ43によって生成されるプラズマジェット44中に同じ懸濁液注入器42により注入する。この実施例では、Y2Si27相の前駆体は、エタノール中に溶解された硝酸イットリウムY(NO33およびテトラエチルオルソシリケートSi(OC254であってよい。これは、結果として、耐CMAS材料としてGd2Zr27の第一相を含む保護層32を得て、この層32のマトリックスおよびこの層32のマトリックス中に微細に分散された粒子の形態の保護アパタイト相の活性因子としてY2Si27の第二相を形成する。
【0046】
実施例は、他の耐CMAS材料又は他のケイ酸塩材料の可能性を排除しない。実施例は、また、耐CMAS相のための前駆体溶液および/又はケイ酸相のための懸濁粉末の使用を排除しない。プラズマトーチを使用しないが、HVOF機器を使用することによって複合被膜を得ることもできる。
【0047】
実施例2
図4に示されているように、本発明によるガスタービンエンジン部品50の製造方法を、その上に複合アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層52をSPSにより塗布されたAM1ニッケルベース超合金から成る基材51上で行い、該保護層52は、本発明により、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料としてGd2Zr27の第一相および保護アパタイト相の活性化相として保護層52中に分散された粒子の形態でY2Si27の第二相を含む。
【0048】
この実施例では、懸濁液610中に耐CMAS材料、Gd2Zr27の粉末を含有する第一溶液61、および保護層52の具現化に適合した体積比率で活性化相620の液体前駆体、Y2Si27を含有する第二溶液62を使用する。この2つの溶液61および62を、溶液61および62の熱処理を可能とするプラズマトーチ65によって生成されるプラズマジェット64中に同じ懸濁液注入器63により注入する。この実施例では、Y2Si27相の前駆体は、エタノール中に溶解された硝酸イットリウムY(NO33およびテトラエチルオルソシリケートSi(OC254であってよい。実施例は、他の耐CMAS材料又は他のケイ酸塩材料の可能性を排除しない。これは、結果として、耐CMAS材料としてGd2Zr27の第一相を含む保護層32を得て、この層32のマトリックスおよびこの層32のマトリックス中に微細に分散された粒子の形態の保護アパタイト相の活性因子としてY2Si27の第二相を形成する。
【0049】
実施例は、また、耐CMAS相のための前駆体溶液および/又はケイ酸相のための懸濁粉末の使用を排除しない。プラズマトーチを使用しないが、HVOF機器を使用することによって複合被膜を得ることもできる。
【0050】
実施例3
図5に示されているように、本発明によるガスタービンエンジン部品70の製造方法を、その上に複合アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層72をSPSにより塗布されたAM1ニッケルベース超合金から成る基材71上で行い、該保護層72は、本発明により、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料としてGd2Zr27の第一相および保護アパタイト相の活性化相として保護層72中に分散された粒子の形態でY2Si27の第二相を含む。
【0051】
この実施例では、懸濁液810中に耐CMAS材料の粉末、Gd2Zr27を含有する第一溶液81、および保護層72の具現化に適合した体積比率で活性化相820、Y2Si27の液体前駆体を含有する第二溶液82を使用する。溶液81および82を、溶液81および82の熱処理を可能とするプラズマトーチ86によって生成されるプラズマジェット85のコア中に、それぞれ、第一および第二の特定の懸濁液注入器83および84により注入する。この実施例では、Y2Si27相の前駆体は、エタノール中に溶解された硝酸イットリウムY(NO33およびテトラエチルオルソシリケートSi(OC254であってよい。これは、結果として、耐CMAS材料としてGd2Zr27の第一相を含む保護層32を得て、この層32のマトリックスおよびこの層32のマトリックス中に微細に分散された粒子の形態の保護アパタイト相の活性因子としてY2Si27の第二相を形成する。
【0052】
実施例は、他の耐CMAS材料又は他のケイ酸塩材料の可能性を排除しない。実施例は、また、耐CMAS相のための前駆体溶液および/又はケイ酸相のための懸濁粉末の使用を排除しない。プラズマトーチを使用しないが、HVOF機器を使用することによって複合被膜を得ることもできる。
【0053】
実施例4
図6に示されているように、本発明によるガスタービンエンジン部品90の製造方法を、SPSおよびAPSの複合により複合アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護層92を成膜されたAM1ニッケルベース超合金から成る基材91上で実施し、保護層92は、本発明により、アルミノケイ酸カルシウムマグネシウムCMAS保護材料としてGd2Zr27の第一相および保護アパタイト相のための活性化相として保護層92中に分散された粒子の形態でY2Si27の第二相を含む。
【0054】
この実施例では、耐CMAS材料、Gd2Zr27の粒子111から成る粉末110、および保護層92の具現化に適合した体積比率で活性化相121の液体前駆体、Y2Si27を含有する溶液120を使用する。粉末110のため、APS方法を使用し、これにより、粉末110を第一特定注入器101により粉末110の熱処理を可能とするプラズマトーチ104により生成されるプラズマジェット103のコアに注入する。溶液120のため、SPSを使用し、溶液120を、第二特定注入器102により相121の熱処理を可能とするプラズマトーチ104により生成されるプラズマジェット103のコアに注入する。この実施例では、Y2Si27相の前駆体は、エタノール中に溶解された硝酸イットリウムY(NO33およびテトラエチルオルソシリケートSi(OC254であってよい。これは、結果として、耐CMAS材料としてGd2Zr27の第一相を含む保護層32を得て、この層32のマトリックスおよびこの層32のマトリックス中に微細に分散された粒子の形態の保護アパタイト相の活性因子としてY2Si27の第二相を形成する。
【0055】
実施例は、他の耐CMAS材料又は他のケイ酸塩材料の可能性を排除しない。実施例は、また、耐CMAS相のための前駆体溶液および/又はケイ酸相のための懸濁粉末の使用を排除しない。プラズマトーチを使用しないが、HVOF機器を使用することによって複合被膜を得ることもできる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6