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特許7221950片手持ち可能な電気式皮膚治療アシスト装置、前記装置用追加部品及び前記追加部品用ブリスターパック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】片手持ち可能な電気式皮膚治療アシスト装置、前記装置用追加部品及び前記追加部品用ブリスターパック
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/30 20060101AFI20230207BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
A61N1/30
A61N1/04
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020520522
(86)(22)【出願日】2018-10-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 EP2018077796
(87)【国際公開番号】W WO2019073001
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-06-10
(31)【優先権主張番号】102017123809.3
(32)【優先日】2017-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514180454
【氏名又は名称】スイス スパ システム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】ジメリ,ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ドイル,ジェイムス エヌ.
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-517191(JP,A)
【文献】特開2017-012513(JP,A)
【文献】特開2004-255018(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0251537(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0049147(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/00 - 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療すべき皮膚領域に配置可能な皮膚電極(4)と、
装置の外側に配置され、使用中、使用者が手で装置を保持した時に手に接触する手電極(7)と、
装置の使用中に前記皮膚電極(4)及び前記手電極(7)に電気的に接続される端子を有する、装置内に設けられた電源と
を備えた手持ち型電気式皮膚治療アシスト装置において、
該手持ち型電気式皮膚治療アシスト装置が、該装置から独立した別体の追加部品を有し、
該追加部品が、
前記装置にクリップ止め可能なリング(10)と、
有効成分が含侵され、かつ、前記リング(10)に固定された吸収性担体材料と
を備え、
前記吸収性担体材料が、リング(10)が装置にクリップ止めされた状態にある時に、前記皮膚電極(4)を覆うように延在し、
前記リング(10)が前記装置の保持縁部の後側に係合可能な内方に向いたラッチ突起(14)を備えている
ことを特徴とする手持ち型電気式皮膚治療アシスト装置。
【請求項2】
前記吸収性担体材料が、二つの端部と、前記端部間に位置する中間部分と有するストリップ(13)から成り、
前記ストリップの前記端部のみが前記リング(10)に固定され、
前記ストリップの中間部分が、前記リングがクリップ止め状態にある時に前記皮膚電極(4)を覆って延在すること
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記リング(10)が、前記皮膚電極上にクリップ止めされ、前記内方に向いたラッチ突起が、前記皮膚電極の保持縁部の後側に係合可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記皮膚電極(4)が、ベース部に接続されるキャップの形態を有し、
前記キャップが、前記ベース部に近いフット領域と、治療すべき皮膚に配置可能なヘッド領域とを有し、
前記手電極(7)が前記ベース部の外側に形成され、使用中に使用者の手で装置を保持した時に手に接触するようにされ、
前記電源が、装置内に配置され、
前記リングがクリップ止め状態にある時に前記吸収性担体材料が前記キャップ(5)の前記ヘッド領域を覆うように延在するようにした
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記リング(10)が、前記キャップ(5)の前記フット領域を囲む
ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記内方に向けられたラッチ突起(14)が、前記キャップ(5)の下側縁部の後側に係合する
ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記キャップ(5)が前記ベース部(2)のショルダー部(3)にクリップ止めされ、
前記キャップ(5)の下側縁部と前記ベース部(2)のステップとの間にギャップ(15)が延在し、
前記ラッチ突起(14)が前記ギャップに係合する
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記リング(10)が、その内側に横断溝(16)を備え、
前記ラッチ突起(14)が前記溝の底部に形成されている
ことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記ラッチ突起(14)が、相互に対向して少なくとも二つ設けられている
ことを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記吸収性担体材料がストリップ(13)の形態を有し、
前記皮膚電極(4)が半円筒状上側端部を備え、
前記ストリップ(13)が半円筒状上側端部を覆って延在する
ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記リング(10)が、アーチ部分(12)によって相互に連結される二つの長手方向部分(11)を備えた楕円形形状であり、
前記ストリップ(13)が前記長手方向部分(11)にのみ固定される
ことを特徴とする請求項2又は10に記載の装置。
【請求項12】
前記吸収性担体材料が、吸収性布、スポンジ又はフェルトである
ことを特徴とする請求項1~11の何れか一項に記載の装置。
【請求項13】
治療すべき皮膚領域に配置可能な皮膚電極(4)と、
装置の外側に配置され、使用中、使用者が手で装置を保持した時に手に接触する手電極(7)と、
装置の使用中に前記皮膚電極(4)及び前記手電極(7)に電気的に接続される端子を有する、装置内に設けられた電源と
を備えた手持ち型電気式皮膚治療アシスト装置に用いられる、該装置から独立した別体の追加部品において、
該追加部品が、
前記装置にクリップ止め可能なリング(10)と、
有効成分が含侵され、かつ、前記リング(10)に固定された吸収性担体材料と
を備え、
前記吸収性担体材料が、リング(10)が装置にクリップ止めされた状態にある時に、前記皮膚電極(4)を覆うように延在し、
前記リング(10)が前記装置の保持縁部の後側に係合可能な内方に向いたラッチ突起(14)を備えている
ことを特徴とする手持ち型電気式皮膚治療アシスト装置用追加部品。
【請求項14】
前記リング(10)が、アーチ部分によって相互に連結される二つの長手方向部分(11)を備えた楕円形形状を有し、
前記吸収性担体材料が、一方の長手方向部分(11)から他方の長手方向部分(11)に延在するストリップ(13)から成る
ことを特徴とする請求項13に記載の追加部品。
【請求項15】
前記リング(10)が、その前記長手方向部分(11)の内面に少なくとも一つのラッチ突起(14)を備え、
前記ラッチ突起(14)が前記リング(10)の内面上に突出する
ことを特徴とする請求項14に記載の追加部品。
【請求項16】
前記ラッチ突起(14)が、前記リング(10)の横断溝(16)に配置される
ことを特徴とする請求項15に記載の追加部品。
【請求項17】
気密にシールされたパッケージに収容される
ことを特徴とする請求項13~16の何れか一項に記載の追加部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気式皮膚治療アシスト用手持ち装置に関し、
該手持ち式装置は、
治療すべき皮膚領域に配置可能な皮膚電極と、
装置の外側に配置され、使用中に装置が使用者の手に保持された時に手と接触する手電極と、
その端子が、装置の動作中に前記電極と電気的に接続される装置に設けられた電源と
を備えている。
【背景技術】
【0002】
例として、このような装置は、国際公開WO2005/087308号又は国際公開WO00/30711号に開示されている。国際公開WO00/30711号によれば、皮膚電極は、まだベース部材と一体であるが、国際公開WO2005/087308号では、皮膚電極は、交換可能なキャップの形態で設計されており、複数の特定の皮膚領域の治療のために異なる形状のキャップを提供することが提案されている。これら二つの文献による装置は、皮膚電極を介して体内に誘導される負又は正の極性を有する電流によって、皮膚クリーム中の有効成分の影響を増強する。有効成分は、例えば、傷を治癒する治療のための医学的及び美容的有効成分の両方であり得る。一方の極性の場合にはクリームの有効成分が皮膚内に導かれ、他の極性の場合には汚れが皮膚からクレンジングクリームに導かれる。何れの場合も、装置を使用する前に、最初に適切なクリームを塗布する必要がある。
【0003】
装置の機械的及び電気的設計に関して、これら両方の文献の内容は、本願の内容に組み込まれる。
【0004】
この場合、正確な計量が問題になる。投与量が少なすぎる場合には、十分な有効成分が皮膚に導入されないか、又は、十分な汚れが除去できず、また、投与量が多すぎる場合には、十分な活用ができず、また、皮膚治療後に部分的に使用されなかったクリームを再度除去する必要がある。さらに、皮膚治療装置をしっかりと保持できるようにするために、皮膚にクリームを塗布した後に、最初に手を洗浄する必要がある。
【0005】
ドイツ国実用新案DE1805711U1号及びDE9017597U1号は、有効成分を含有させたスポンジを電極の前に配置することをすでに提案している。この目的のために、内側に曲げたカラーを板状の電極の周りに延在させ、カラーで有効成分を含有させたスポンジを受けている。しかし、この方法にも、また、最初にスポンジを浸し、次いで、スポンジを電極上に配置する必要があり、そのため、装置をその後にしっかりと保持できるようにするために、有効成分で濡れた手を最初に洗い流さなければならないという問題がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、クリームの塗布を簡単化することを目的としている。
【0007】
この目的のために、本発明は、皮膚電極の前に配置するための、有効成分を含侵させた吸収性担持材料を提供する。前記担持材料は、装置にクリップ止めされ得るリングに固定され、リングがクリップ止め状態にある時に前記担持材料は、皮膚電極を覆うように延在する。
【0008】
担持材料には、正確に計量された量で有効成分が含侵されており、その有効成分を含侵させた担持材料を備えたリングが、使用者に適切な方法で提供される。使用者は、クリームやクリームに含まれている有効成分によって手を濡らすことなく、リングをもって、それを装置にクリップ止めすることができる。それにより、有効成分を含侵するクリームがキャップのヘッドの前に配置され、その後直ぐに皮膚治療を開始することができる。
【0009】
担持材料の一実施形態は、二つの端部と、それらの間に位置する中間部分とを有するストリップから成り、ストリップの端部がリングに固定され、リングがクリップ止め状態にある時に、ストリップの中間部分が皮膚電極上に延在する。
【0010】
好ましくは、クリップ止めされたリングが可能な限り少ない遊びで装置を囲むように、リングはデバイスの輪郭に適合される。さらに、装置のヘッドは上向きにテーパー状にされ、装置の外側の輪郭がリングの内側の輪郭に対応する装置の所定の領域にリングが到達すると、リングがヘッドを覆って装置上に配置得るようにされる。
【0011】
装置が皮膚の上を移動する時に、担持材料に対する引張力が生じるので、リングが脱落しないように固定する必要がある。従って、本発明は、さらに、装置の保持縁部に係合する少なくとも一つの内向きのラッチ突起を有するリングを提供する。
【0012】
一実施形態においては、
皮膚電極は、ベース部に接続されるキャップの形態を有し、キャップは、ベース部の近くのフット領域と、治療される皮膚上に配置可能なヘッド領域とを備え、
手電極が、使用中に使用者が装置を手に持った時に手と接触するベース部の外側に形成され、
電源は、ベース部内に配置される。
本発明は、リングがクリップ止め状態にある時に、キャップのヘッドを覆って延在する担持材料を提供する。
【0013】
前記リングは、キャップのフット領域を可能な限りしっかりと囲み、キャップの下縁が、リング上の一つ又は複数の内向きのラッチ突起の保持縁を形成するようにする。
【0014】
キャップがベース部のショルダー部にクリップ止めされる実施形態では、キャップの下縁とベース部のステップとの間にギャップが形成され、ラッチ突起が前記ギャップに係合する。
【0015】
このギャップが非常に深くも非常に広くもないので、ラッチ突起はリングの内側面を超えて大きく突出する必要がない。ラッチ突起に良好な柔軟性を提供するために、リングの内側に横溝を設け、ラッチ突起が溝の底に形成されるようになっている。
【0016】
好ましくは、少なくとも二つのラッチ突起が設けられ、これらのラッチは、リング上で相互に対向して配置される。
【0017】
担体材料は、好ましくはストリップの形態を有し、皮膚電極は、半円筒形の上端を有する細長いヘッドを備え、前記ストリップがその上に延在するようにされる。
【0018】
この目的のために、リングは、アーチ部分を介して相互に接続された2つの長手方向部分を備えた楕円形の形状を有し、ストリップは長手方向部分に固定される。前記二つのアーチ部分はグリップとして機能し、指を担持材料に接触させずにリングを掴むために使用され得る。
【0019】
担持材料は、様々な材料で構成され得る。吸収性生地、スポンジ又はフェルトが考えられる。
【0020】
本発明は、さらに、リングが、既に市販されている装置でも使用することもできる追加の部品として形成できるという点で有利である。
【0021】
従って、追加部品は、皮膚治療装置にクリップ止めされ得るリングから成り、有効成分を含侵させた吸収性担持材料がリングに固定されている。既に説明したように、このリングは、アーチ部分によって相互に接続される二つの二つの長手方向部分を有する楕円形であり、担持材料は、一方の長手方向部分から、他方の長手方向部分まで延在するストリップから成る。何れの場合もリングは、長手方向部分の内側に、少なくとも一つのラッチ突起を有し、ラッチ突起は、リングの内面上に突出している。ラッチ突起の十分な柔軟性を確保するために、ラッチ突起は、リングの横溝に配置される。
【0022】
使用前に有効成分が蒸発又は酸化することを防ぐために、追加部品は、必要な時にのみ開かれる密封されたパッケージに真空気密状態で保管される。このようなパッケージにより、有効成分を含むが、防腐剤を含まないクリームを使用することが可能になる。
【0023】
所謂、ブリスターパックは、前記パッケージの一形態である。追加部品は、このようなブリスターパックで利用可能にされ、ブリスターパックは、フィルムカバーを備えたシェルから成る。リングを収容するための円周状の窪みがセル内に設けられ、ストリップがシェルの底部に面し、ストリップの中心部分がリングを通ってアーチ状に延びるように、リングが前記窪みに配置される。
【0024】
本発明は、例示的な実施形態に基づいて以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明が使用される典型的な皮膚治療装置を示す図である。
図2】担持材料が固定されたリングの斜視図である。
図3】リングが収容されたブリスターパックを示す図である。
図4】ブリスターパックに収容するためにリングに固定された担持材料が折り畳まれた状態のリングの断面図である。
図5】装置にクリップ止めされているリングを示す図である。
図6】リングがクリップ止めされた装置の部分断面図であり、リングのラッチ突起が、装置のギャップに係合した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
最初に図1を参照する。
図1は、手で持つことができるベース部2を備えた典型的な皮膚治療装置1を示しており、ベース部2は、その上端にショルダー部3(隠れているので、破線で示されている)を有する。ショルダー部3には、キャップ5の形態の皮膚電極4が、不図示のクリップを用いてクリップ止めされ得る。しかしながら、本発明は、交換可能なキャップ5を備えた皮膚治療装置だけでなく、キャップが、ベース部2と一体の一部品として設計された装置にも適用可能である。
【0027】
ベース部2を握った時に手と接触する手電極7が、ベース部2の不図示の裏側に配置されている。さらに、ベース部2には、例えば、電池又は充電式電池の形態の電源が設けられており、電源の端子は二つの電極4及び7に接続され得、皮膚電極4が皮膚に配置された時に、人の身体を介して閉回路が確立するようにされている。キャップ5は、フット領域からヘッドに向けて先細りになる細長い形状を有し、ヘッドは、典型的には、皮膚上でガイドされ得る半円筒形縁部に結合される。
【0028】
縁部に複数の細い突出部を設けた櫛形のキャップも考えられるが、プロングの端部は、半円筒形部材によって同様に覆われる。
【0029】
有効成分を含むクリームを利用できるようにするために、図2のようにリング10が用意される。リング10は、アーチ部分12を介して相互に接続された二つの長手方向部分11を有する楕円形の形状であり、クリーム用の担持材料として機能するストリップ13が、一方の長手方向部分11の外面から、他方の長手方向部分11の外面まで延在している。
【0030】
リング10の内側輪郭はキャップ5のフット領域に適合されており、リング10がフット領域にぴったりと適合し、ストリップ13がキャップ5のヘッドを覆って延在し得るようにされている。担体材料は、スポンジ、布、又はフェルト製のストリップ13であり得る。
【0031】
リング10を固定するために、小さなラッチ突起14が、リングの内側における長手方向部分11の中心に設けられている。ラッチ突起14は、鋭い縁部で終端しており、図6に示すように、ベース部2とキャップ5の縁部との間のギャップ15に係合する。
【0032】
しかしながら、ラッチ突起は、装置に別個に形成されたポケットの保持縁部の係合することもできる。
【0033】
しかしながら、これらラッチ突起14の十分な可動性を確保するために、リング10の長手方向部分11の内側に設けられた各横断溝16の底部に、これらラッチ突起14を設け、ラッチ突起14の先端が、僅かに、溝の縁部を超えて突出するようにされる。
【0034】
浸漬されたストリップ13を有するリング10は、所謂、ブリスターパック20に包装された、装置とは別に購入することができる追加の部品を形成する。
【0035】
図3に示すように、ブリスターパック20は、リング10が挿入される円周方向の窪み22を有するシェル21からなり、リング10の断面図である図4に示すように、リング10の長手方向部分11から延びるストリップ13は、最初は円周方向の窪み22の底部の方向に下向きに向けられ、その後、リング10の内側領域を通ってアーチ状に延びる。これにより、ブリスターパックの体積を低く抑えるコンパクトなグループが得られる。
【0036】
シェル21は、典型的には、不図示の不透明又は透明なフィルムによって封止される。
【0037】
リング10をブリスターパックに挿入する前に、リングは有効成分を含むクリームに浸される。シェル21をフィルムでシールすることにより、担体材料が乾燥することが防止される。
【0038】
使用するには、フィルムを取り外し、リング10のアーチ部分12をつかみ、図5に示すように、リング10をキャップ5にクリップ止めし、ラッチ突起14をキャップ5とベース部2との間のギャップ15にクリップ止めさせる。これにより、装置に対するリング10の十分な保持が保証され、その結果、キャップのヘッドを覆うようにストリップが引き延ばされ、装置からリング10が外れることなく、ヘッドを皮膚上で案内することが可能になる。
【0039】
治療後、再び、リング10のアーチ部分12をつかんで、リング10をキャップから引き離し、リング10を処分することができる。
【0040】
リング10は、担体材料のクリームの有効成分の種類を示すために、異なる色で設計することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 皮膚治療装置
2 ベース部
3 ショルダー部
4 皮膚電極
5 キャップ
7 手電極
10 リング
11 長手方向部分
12 アーチ部分
13 ストリップ
14 ラッチ突起
15 ギャップ
16 横断溝
20 ブリスターパック
21 シェル
22 窪み
図1
図2
図3
図4
図5
図6