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特許7221982紡糸準備ラインのコームマシン及び作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】紡糸準備ラインのコームマシン及び作動方法
(51)【国際特許分類】
   D01G 19/18 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
D01G19/18
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020548720
(86)(22)【出願日】2019-03-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 IB2019051946
(87)【国際公開番号】W WO2019186307
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-01-14
(31)【優先権主張番号】102018000004119
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518115263
【氏名又は名称】マルツォーリ・マシーンズ・テキスタイル・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】MARZOLI MACHINES TEXTILE S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ジローラモ・プランディーニ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ・ソリアーニ
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-508441(JP,A)
【文献】特開平10-008329(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01553219(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第00450360(EP,A1)
【文献】特開昭57-056524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01G 19/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方向に連続回転する一対の分離ローラ(20a’、20b’)によって、ヘッド部と前記ヘッド部の反対側にあるテール部とを有する織物の束(S’)を分離するステップ
前記束(S’)を、前記一対の分離ローラ(20a’、20b’)から、一方向連続回転する補助ローラ(20a,20b)であって前記補助ローラ(20a,20b)上補助ローラ(20a)と下補助ローラ(20b)を有する補助装置(300)に移動するステップと、
前記上補助ローラ(20a)及び下補助ローラ(20b)の速度(Vd)より小さい主速度(Va)で動作可能な気密主面(28)を有する主装置(26)に、前記補助装置(300)によって前記束(S’)を送るステップと、
前記束(S’)のヘッド部(Hs’)が、前記気密主面(28)に配置され且つ出口通路(32;112)に向けられる一方で、前記束(S’)のテール部(Ts’)が前記補助ローラ(20a)の側面に配置されるように、前記気密主面(28)の衝突領域(29)に対して前記束(S’)を衝突して前記気密主面(28)から前記束(S’)を引っ張るステップと、
前記束(S’)の前記ヘッド部(Hs’)と前記テール部(Ts’)の間湾部(R’)を形成するステップと、
後続の束(S’’)を分離して、前記後続の束(S’’)のヘッド部(Hs’’)前記束(S’)の前記テール部(Ts’)と交差するように、前記補助装置(300)によって前記後続の束(S’’)を前記気密主面(28)に向けて送り、櫛ですかれた連続する織物(W)を形成するステップと、
前記櫛ですかれた織物(W)を出口通路(32;112)から送り出すステップと、
転送装置(40)上で、前記後続の束(S’’)の前記ヘッド部(Hs’’)が、前記束(S’)の前記テール部(Ts’)と交差して前記束(S’)の前記テール部(Ts’)の下に設置されるように、前記櫛ですかれた前記織物(W)を前記転送装置(40)に移動するステップと、
を備える、コームヘッドの作動方法。
【請求項2】
前記束(S’)の前記テール部(Ts’)が、前記補助装置に配置された状態で、
まず前記束(S’)の前記ヘッド部が前記補助装置と協働し、
その後前記束(S’)の前記テール部(Ts’)が前記補助装置から離れて動く前に前記束(S’)の前記ヘッド部が前記補助装置と協働する、請求項1に記載のコームヘッドの作動方法。
【請求項3】
一方向に連続回転する一対の上補助ローラ(20a)と下補助ローラ(20b)からなる補助ローラ(20a,20b)を含む補助装置(300)によって、ヘッド部とテール部を有する織物の束(S’)を分離するステップと、
前記補助ローラ(20a,20b)の速度(Vd)より小さい主速度(Va)で動作可能な気密主面(28)を有する主装置(26)に、前記補助装置(300)によって前記束(S’)を送るステップと、
前記束(S’)のヘッド部(Hs’)が、前記気密主面(28)に配置され且つ出口通路(32;112)に向けられる一方で、前記束(S’)のテール部(Ts’)が前記補助ローラ(20a)の側面に配置されるように、前記気密主面(28)の衝突領域(29)前記束(S’)を衝突して前記気密主面(28)から前記束(S’)を引っ張るステップと、
記束(S’)の前記ヘッド部(Hs’)と前記テール部(Ts’)の間湾部(R’)を形成するステップと、
後続の束(S’’)を分離して、前記後続の束(S’’)のヘッド部(Hs’’)が、前記束(S’)の前記テール部(Ts’)と交差するように、前記補助装置(300)によって前記後続の束(S’’)を前記気密主面(28)に向けて送り、櫛ですかれた連続する織物(W)を形成するステップと、
前記櫛ですかれた前記織物(W)を出口通路(32;112)から送り出すステップと、
転送装置(40)上で、前記後続の束(S’’)の前記ヘッド部(Hs’’)が、前記束(S’)の前記テール部(Ts’)と交差して前記束(S’)の前記テール部(Ts’)の下に設置されるように、前記櫛ですかれた織物(W)を前記転送装置(40)に移動するステップと、
を備える、コームヘッドの作動方法。
【請求項4】
前記束(S’)の前記テール部(Ts’)が前記補助装置に配置された状態で
まず前記束(S’)の前記ヘッド部(Hs’)が前記補助装置と協働し、
その後前記束(S’)の前記テール部(Ts’)が前記補助装置から離れて動く前に前記束(S’)の前記テール部(Ts’)が前記補助装置と協働する、請求項3に記載のコームヘッドの作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、紡糸準備ラインのコームマシンである。
【0002】
紡糸準備ラインにおいて、繊維を開いて洗浄する最初のステップの後、カーディングは、繊維がスライバの形態であるカーディングマシンによって実行される。
【0003】
いくつかの別個のスライバがラップを得るために結合されるラップ巻き取り機で可能な処理がなされた後、織物またはスライバは、繊維が高度に平行に清浄にされたスライバを得るためにコームマシンによって櫛ですかれる。
【背景技術】
【0004】
さらに最近のマシンにおいて、500-550ストローク/分の割合でお互いに進む基本のコーム動作は、
-間欠的に織物を供給するステップ、
-回転櫛によって、ニッパを閉じた状態で、入ってくる束のヘッドを櫛ですくステップ、
-戻り回転の間、取り外しローラによって適切に戻される前のサイクルの既に櫛ですかれた織物に、束のヘッドを重ねて結合するステップ、
-ニッパを開いた状態で、まっすぐなニッパ櫛を用いて束のテールを櫛ですくステップ、
-その前の回転の間、取り外しローラによって櫛ですかれた束を進めるステップである。
【0005】
したがって、取り外しローラは、交互の回転動作を有する。その電気モータから始まり、取り外しローラを制御し、交互の動作を可能にする、取り外しローラの動作部材は、コームマシンの設計と生産の最も問題のある部品の1つである。
【0006】
実際にこれらの部材は、それらが繰り返し停止と再起動を受けるので、非常に動的ストレスに耐えなければならない。マシンの速度が上がると、回転速度は、比例して一方向に及び取り外しローラの他方で上がる。したがって、動的ストレスは、ますます負担になる。
【0007】
これらの部材は、またかなりの量及びコームマシンの最終コストの少なくとも30%から40%を有する。
【0008】
取り外しローラの一方向回転運動を備えるコームマシンの解決法を描く特許文献がある。例えば、文献欧州特許公開公報第1553219A1号を考慮されたい。
【0009】
しかしながら、出願人は、実験目的で文献欧州特許公開公報第1553219A1号に描かれた解決法を模写すると、櫛ですく結果は、得られたスライバの品質の観点から満足しないことが確認できた。
【0010】
一方向動作を有する取り外しローラを備えるコームマシンのさらなる実施形態は、出願人が代表する、伊国特許出願第102018000001987号に記載される。
【0011】
最後に、取り外しローラが交互の回転動作を得るために、電子制御電気モータによって制御されるコームマシンのさらなる解決法がある。この場合において、当該取り外しローラの複雑機械動作部材は必要ない。
【0012】
しかしながら、これらの解決法は、主にエネルギ消費、電子モータの熱、これらのモータの持続期間及び動作制御の反応に関する、かなりの欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】欧州特許公開公報第1553219A1号
【文献】伊国特許出願第102018000001987号
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的は、櫛ですかれたスライバの満足できる質的レベルを確実にすることができる、連続回転動作(一定または可変速度であるが、一方向の)を有する取り外しローラを備えるコームマシンを提供することである。
【0015】
そのような目的は、請求項1によるコームマシンによって達成される。従属請求項は、さらに本発明の有利な実施形態を記載する。
【0016】
本発明によるコームマシンの特徴及び利点は、添付された図を参照して表示する及び非限定の実施例によってなされる、次の記載からさらに明確に現れるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態によるコームマシンのコームヘッドを概略的に示す。
図2】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図3】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図4】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図5】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図6】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図7】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図8】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図9】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図10】本発明によるコームヘッドの作動ステップを概略的に示す。
図11】本発明によるコームヘッドのさらなる実施形態を示す。
図12】本発明によるコームヘッドのさらなる実施形態を示す。
図13】本発明によるコームヘッドのさらなる実施形態を示す。
図14】本発明によるコームヘッドのさらなる実施形態を示す。
図15】本発明によるコームヘッドのさらなる実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態(図1乃至10))
本発明によるコームマシンは、固定フレームと複数のコームヘッドを備え、それぞれのコームヘッドは、固定フレームによって支持されるニッパ4を備える。
【0019】
ニッパ4は、下あご部6、上あご部8及び一般に下あご部6と一体化する直線櫛10を備える。
【0020】
さらに、ニッパ4は、下あご部6によって支持される、命令で間欠的な方法で回転できる供給ローラ12を備える。
【0021】
コームヘッドは、さらにニッパ4の下流に、少なくとも一対の取り外しローラを備える。
【0022】
例えば、ニッパ4の直下に、この前に、あご部から突き出る織物の伸長部を引っ張り、織物から束を取り外し、それを下流に持ってくるように、連続回転動作(一定または可変であるが反転可能でない速度)を提供する、好ましくは圧接で重ね合わされる一対20’の取り外しローラ20a’,20b’があることが好ましい。
【0023】
この実施形態により、一対20’の取り外しローラ20a’,20b’の下流に、上補助ローラ20aと、一般に圧力によって上補助ローラ20aと連結され、それにより回転で駆動される下補助ローラ20bを備える、一対20の補助ローラがある。
【0024】
補助ローラ20a,20bの間に、上流側に、2つの補助ローラ20a,20bに正接する仮想入口平面P1を定義すると、入口ポート22は、当該入口平面P1と補助ローラ20a,20bの側面の間に識別される。反対側に、すなわち下流側に、同様に出口平面P2を定義すると、その代わりに出口ポート24は、識別される。
【0025】
補助ローラ20a,20bは、取り外しローラ20a’,20b’によって提供される織物の伸長部を引っ張り、織物から束を取り外し、それを入口ポート22から出口ポート24へ持ってくる、連続回転動作を有する(一定または可変であるが可逆でない)。
【0026】
当該補助ローラ20a,20bは、同じ周速Vdとそれぞれの角速度Wa,Wbを有する。
【0027】
さらに、コームヘッドは、補助ローラ20a,20bの出口ポート24の前に設置され、例えば並進する、及び特に主面28の衝突領域29に対して、補助ローラ20a,20bから出る束を衝突する、動作可能な主面28を備える、主装置26を備える。
【0028】
主面28は、特に衝突領域29で主速度Vaが提供される。
【0029】
例えば、当該主装置26は、時計方向または反時計方向に、(一定または可変の速度であるが、いずれにせよ一方向の)連続回転動作を提供し、補助ローラ20a,20bの下流に配置され、これらの前の、出口ポート24に面する、主ローラ30を備える。
【0030】
主ローラ30は、主装置26の当該主面28を構成する、側面30’を有する。
【0031】
側面30’、すなわち主面28は、気密である。言い換えると、吸引孔またはポートは当該面に提供されない。
【0032】
主ローラ30は、一般に主取り外しローラ20a,20bの直径より大きい直径と、角速度Wmに対応する周速Vmを有する
【0033】
主ローラ30の周速Vmは、補助ローラ20a,20bの周速Vsより低い。
【0034】
例えば、主ローラの周速Vmが補助ローラの周速Vsの20-40%、例えば25-35%、例えば28から32%、例えば約30%である。
【0035】
好ましくは、補助ローラ20a,20bに正接の及びそれらの間の接触線を通る仮想第3平面P3を定義すると、主ローラ30の回転軸30’’は、主速度Vaによって、第3平面P3の下または上に、すなわち出口ポート24に面する主ローラ30の回転方向に、配置される。
【0036】
例えば、図2の描写において、出口ポート24に面する主ローラ30の回転方向は、下であり、当該主ローラ30の回転軸30’’は、第3平面P3の下に配置される。
【0037】
言い換えると、第3平面P3は、出口ポート24から束S’の出口方向を定義する。
【0038】
コームヘッドは、さらに以後見られるように、主装置26の主面28または主ローラ30の側面30’を離れる織物束がもたらされる転送装置40を備える。当該束は、当該転送装置40の転送領域42に動く。
【0039】
転送装置40は、主装置26の主面28と係合することが好ましい。例えば、当該転送装置40は、係合線Lに沿って当該主ローラ30の側面30’と正接する。
【0040】
当該転送装置40は、当該係合線Lの近傍で平坦であることが好ましい。
【0041】
さらに当該転送装置40の転送領域42は、平坦であることが好ましい。
【0042】
下補助ローラ20b及び主ローラ30の回転の軸を通る仮想中心下平面P4を定義すると、当該中心下平面P4は、下補助ローラ20b及び主ローラ30の側面を交差し、転送装置40上へ動くために、主面28から、すなわち側面30から取り外される束によって横断される下通路32を定義する。
【0043】
仮想中心上平面P5は、また、上補助ローラ20aと主ローラ30の回転軸を通って定義される。当該中心上平面P5は、上補助ローラ20aと主ローラ30の側面を交差し、上通路34を定義する。
【0044】
主面28、すなわち側面30’から取り外された束が転送装置40に動くために通過する下通路32は、上通路34より狭い。
【0045】
言い換えると、転送装置40に動くために主面28、すなわち側面30’から取り外される束は、下補助ローラ20bと主装置26の主面28、すなわち側面30’に対する上補助ローラ20aによって作られた2つの通路の間の(出口通路で定義された)狭い通路を横断する。
【0046】
転送領域42は、主速Vaまたは係合線Lの主ローラ30の周速Vmの方向に関連して、例えば係合線Lの上流で、下通路32の前に配置される。
【0047】
さらに、当該転送装置40は、動作可能である、すなわち係合領域42で所定の支持速度Vsを備えることが好ましい。
【0048】
例えば、コームマシンは、好ましくは主ローラ30の外側で閉じた経路を完結し、少なくとも一部において当該転送装置40を形成する、コンベヤベルト50を備える。
【0049】
係合領域42のベルト50の速度は、当該支持速度Vsに対応し、主速Vaまたは係合線Lの主ローラ30の周速に従う。
【0050】
例えば、係合線Lにおいて、ベルト50は、主ローラ30の主面28または側面30’に正接する。
【0051】
ベルト50は、その自身の閉じた経路を定義するために、例えば補助ローラ20a,20bの下に配置された、少なくとも1つの転換ローラ、好ましくは一対60の転換ローラ60a、60b及び好ましくは主ローラ30の下流に配置されたさらなるローラ60cの周りに巻かれることが好ましい。
【0052】
コームヘッドは、さらに転送装置40によって運ばれた櫛ですかれた織物Wが、平らにされ、厚さを正規化するために通過するプレス結合された一対70の圧力ローラ70a,70bを備えることが好ましい。
【0053】
当該圧力ローラ70a,70bの少なくとも1つ70bは、ベルト50が巻かれるさらなるローラ60cと同じであることが好ましい。
【0054】
さらに、コームヘッドは、好ましくはコーム領域を出るために、平らにされ正規化された後、及びそれ自身の軌跡を転換された後、織物Wが通過する、プレス結合された一対80のエンドローラ80a,80bを備えることが好ましい。
【0055】
当該エンドローラ80a,80bの少なくとも1つ80bは、ベルト50が巻かれるさらなるローラ60cと同一であることが好ましい。
【0056】
最終的に、描かれた実施形態によると、圧力ローラ70a及びエンドローラ80aは、ベルト50の経路の外部にあり、当該ベルト50が巻かれるさらなるローラ60cとプレス結合され、一緒に弓型の軌跡を定義する。
【0057】
コームヘッドは、さらに一般にニッパ4の下に配置され、いつも同じ方向に一定のまたは可変の速度で、連続回転動作を提供する、円形櫛90を備える。
【0058】
コームマシンは、1またはそれ以上の電子モータと、当該少なくとも1つの電子モータから上述の部品へ動作を移すように構成された複数の伝達部材を備える。
【0059】
特に、ニッパは、前後の動作を有し、あご部は、所定の作動速度で開閉の動作を有する。
【0060】
さらに、ニッパ4は、あご部6,8が取り外しローラ20a’,20b’の近位にある、前方の制限位置と、当該あご部6,8が当該取り外しローラ20a’,20b’の遠位にある後方の制限位置の間の前後の動作が交互に提供される。
【0061】
同時に、あご部6,8は、開閉の動作が交互に提供される一方で、供給ローラ12は、織物の一片がニッパから解放されることができる間欠回転動作が提供される。
【0062】
ニッパが前方の制限位置にあるとき、円形櫛のコーム部は、あご部から突き出る織物片のヘッドを櫛ですき、当該ヘッドは、取り外しローラ20a’,20b’の間で取られ、ローラ20a’,20b’の回転によって上流から下流に運ばれ、補助ローラ20a,20bに移される束S’の引き裂きを引き起こす(図2)。
【0063】
束S’のために、ヘッド部Hs’とテール部Ts’は、定義される。束S’のテール部Ts’は、直線櫛10によって櫛ですかれる。
【0064】
速度Vdの補助ローラ20a,20bの連続回転は、ヘッド部Hs’が主装置26の主面28または主ローラ30の側面30’に衝突するまで、束S’を入口ポート22から出口ポート24に進ませる(図3)。
【0065】
束S’が主面28に衝突するモードが依存する取り外しローラ20a,20bの周速Vdと、主速Vaの比の利点によって、束S’のヘッド部Hs’は、主面28または主ローラ30の側面30’に配置され、狭い通路、すなわち下通路32に導かれる一方で、テール部Ts’は、上補助ローラ20aの側面に配置される。ヘッド部Hs’とテール部Ts’の間で、湾部R’が上補助ローラ20aと主ローラ30の間、すなわち広い通路、すなわち上通路34の側面に形成される(図4)。
【0066】
徐々に進んで、ヘッド部からテール部へ、束S’は、主装置26の主面28上または主ローラ30の側面30’上を動き(図5)、それによって運ばれる。
【0067】
引っ張る間、束S’は、主面28に接着させるいかなる吸引空気の流れを受けない。
【0068】
束S’のヘッド部Hsは、主面28からまたは主ローラ30の側面30’から取り外しはじめ、下通路32を通り、転送装置40の転送領域42に向かう(図6)。
【0069】
徐々に進んで、束S’は、ヘッド部Hs’が転送装置40に衝突し、徐々に進んで、テール部Ts’は、主面28または主ローラ30の側面30’から取り外される一方で、さらなる束S’’は、取り外しローラ20a’,20b’によって補助ローラ20a,20bに移動される(図7)。
【0070】
さらなる束S’’は、それぞれのヘッド部Hs’’及びそれぞれのテール部Ts’’を有する。その間、束S’のヘッド部Hsは、転送装置40によって駆動される。
【0071】
束S’のように、さらなる束S’’のヘッド部Hs’’は、主装置26に、すなわち主ローラ30に導かれ、束S’のテール部Ts’に衝突する(図8)。束S’のヘッド部Hsは、転送装置40によって駆動され続ける。
【0072】
さらなる束S’’のヘッド部Hs’’は、重なる部分S*によって束S’のテール部Ts’を横断する(図9)。束S’のヘッド部Hsは、転送装置40によって引っ張られ続ける一方で、さらなる束S’’は、湾部R’’を形成する。
【0073】
徐々に進んで、重なる部分S*は、主面28、または主ローラ30の側面30’から取り外され、狭い通路、すなわち下通路32を横断し、転送装置40の転送領域42に動く。
【0074】
さらなる束S’’のヘッド部Hs’’を束S’のテール部Ts’に重ねることによって、櫛ですかれた及び連続のスライバWは、形成され、転送装置40によって運ばれる。
【0075】
明確の目的のために、さらなる束S’’のヘッド部Hs’’は、束S’のテール部Ts’を横断するが、そこの下部にあることに留意されたい。すなわち、転置装置上を通る櫛ですかれた織物Wとって明らかなように、それはこの下に配置される。有利に、さらなる束S’’のヘッド部Hs’’が束S’のテール部Ts’から上がらない傾向にあるので、これは、転送装置上のスライバの輸送可能性を改善する。
【0076】
櫛ですかれた織物Wは、最初に係合線Lを通って、主ローラ30と転送装置40の間を通り、第1のコンパクト化(圧密化、圧縮化)を受ける。
【0077】
次に、櫛ですかれた織物Wは、コンパクトローラ70a,70bの間を通り、その後、エンドローラ80a,80bを通ってコーム領域から出る。
【0078】
好ましい実施形態によると、本発明によるコームマシンは、例えば、それぞれの円形櫛のための単一円形櫛シャフト、取り外しローラのための単一上取り外しシャフト及び単一下取り外しシャフト、及び補助ローラのための同様なものによって動かされる、横切る軸に沿って並べられる複数のコームヘッドを備える。
【0079】
(第2の実施形態(図11))
上に記載されたものに続く、さらなる実施形態によると、転送装置40は、例えば主ローラ30の側面30’の弓型の部分、弓型係合部分Aiによって主装置26の主面28に係合され、転送ローラ200に協働して定義される。
【0080】
例えば、転送装置40のベルト50の経路は、転送ローラ200によって画定される。
【0081】
この実施形態において、束S’、及びそのため櫛ですかれた織物は、転送装置40へ、支持されないで、動くために主面28から取り外されないが、転送装置40によって支持されるとき、弓型係合部Aiの端部においてのみ主面28から取り外される。
【0082】
(第3の実施形態(図12))
上に記載されたものに続く、さらなる実施形態によると、主装置26は、補助ローラ20a,20bの出口ポート24に面する、閉じた経路に沿って動作可能な主ベルト100を備える。
【0083】
例えば、主ベルト100の経路は、ベルト100が巻かれる、下主ローラ102及び上主ローラ104によって画定される。
【0084】
主ベルト100は、出口ポート24の前の伸長部において、補助ローラ20a,20bから来る束が衝突する、主装置26の当該主面28を形成する外面を有する。
【0085】
主面28の一部は、当該衝突領域29を形成する。
【0086】
主面28は、気密である、すなわち孔または間隙が当該主面によって運ばれる束を保持する意図がある吸引流のために提供されない。
【0087】
(第4の実施形態(図13))
上に記載されたものに続く、さらなる実施形態によると、コームヘッド1は、束S’と主装置26の主面28の間の衝突領域29の下流に配置された出口ローラ110を備える。
【0088】
仮想出口面P5は、出口ローラ110と主ローラ30の回転軸を通って定義される。当該出口面P5は、出口ローラ110と主ローラ30の側面を交差し、転送装置40上に続くために束S’によって横断される出口通路112を定義する。
【0089】
出口通路112は、主ローラ30とともに下補助ローラ20bによって形成される下通路32及び主ローラ30とともに上補助ローラ20aによって形成される上通路34より狭い。
【0090】
転送装置40は、例えば主ローラ30の側面30’の弓型部、弓型係合部Aiによって主装置26の主面28と係合し、当該出口ローラ110と協働して定義されることが好ましい。
【0091】
例えば、転送装置40のベルト50の経路は、また出口ローラ110によって定義される。
【0092】
この実施形態において、束S’は、転送装置40へ、支持されないで、動くために主面28から取り外されないが、転送装置40によって支持されるとき、弓型係合部Aiの端部においてのみ主面28から取り外される。
【0093】
(第5の実施形態(図14))
上に記載されたものに続く、さらなる実施形態によると、転送装置40は、当該係合線Lに沿ってのみ主面28と係合し、出口通路112と交差して、束S’は、主面28から取り外され、支持されないで、それは転送装置40へ動く。
【0094】
(第6の実施形態(図15))
上に記載されたものに続く、さらなる実施形態によると、コームヘッドは、取り外しローラ20a’,20b’によって取り外される束S’を主装置26に移す補助装置300を備える。
【0095】
上記実施形態において、補助装置300は、当該補助ローラ20a,20bを備える。
【0096】
図15の実施形態において、その代わりに補助装置300は、上補助ローラ20aと、上補助ローラ20aと連結され、例えば円筒部、ローラ、角要素など、例えば補助転換機306,308,310によって定義される、閉じた経路に沿って進む補助ベルト304を備える下補助グループ302を備える。
【0097】
例えば、上補助ローラ20aは、モータが付けられ、動作を引き起こすために補助ベルト304と圧接される。
【0098】
束S’を運ぶ補助ベルト304の外面は、補助装置300の補助面320を形成し、並進速度Vdを有する。
【0099】
上補助ローラ20aの側面と補助ベルト304の経路の間で、出口面P2は定義され、したがって出口ポート24である。
【0100】
二次通路32は、主面28から補助面320の最小距離によって定義される。
【0101】
(さらなる実施形態)
さらなる実施形態によると、一対20の補助ローラ20a,20bは、ニッパ4の直下、この前に設置され、したがって上記されたように取り外しローラの機能を実行する。
【0102】
この実施形態において、束S’の取り外しは、補助ローラ20a,20bによって直接実行され、その後束S’を入口ポート22から出口ポート24に移す。
【0103】
さらなる実施形態において、出口ポートに面する主ローラの回転方向は、上に面し、当該ローラの回転軸は、第3面の上に配置される。
【0104】
この実施形態において、上補助ローラ20bは、下補助ローラ20aより主面28に近く、上通路は下通路より狭く、一片は上通路を通る。
【0105】
さらなる実施形態によると、コームマシンは、主面28の速度または主ローラ30の回転速度を調節するように構成された電子調節手段を備える。有利に、当該速度制御によって、束の間の重なり具合を調節できる。
【0106】
さらなる実施形態によると、主面28の位置、すなわち、主ローラ30の回転30’’の軸の位置は、好ましくは、垂直に及び/または水平に調節可能である。有利に、この調節の可能性により、短い繊維または長い繊維が主取り外しローラに対して設定される距離に従って、処理されることができる。
【0107】
さらなる実施形態によると、コームヘッドは、下補助ローラと、好ましくは上記構造的及び機能的特徴を有する、上補助グループを備える、補助装置を備える。
【0108】
またさらなる実施形態によると、補助装置は、好ましくは上記構造的及び機能的特徴を有する、上補助グループと下補助グループを備える。
【0109】
(--O--)
上記された実施形態は、排他的であると考えられるべきでなく、それどころか実施形態において記載された特徴は、一緒にまたは分離して、他の実施形態において記載された1またはそれ以上の特徴と組み合わされることができる。
【0110】
革新的に、本発明によるコームマシンは、取り外しローラが一方向の動作を有する点で当該分野の要求に合う。これにより、放浪プロセス動作を得る必要がある動的な機構を排除することができる。
【0111】
有利に、さらに、本発明によるコームマシンは、正確に当該機構の単純化の利点によって、例えば700ストローク/分の高作業速度に到達することができる。
【0112】
当業者は、付随して起こる要求に合わせるために、上記コームマシンに変更を行うことができ、すべてが次の請求項で定義される保護範囲内にあることは明らかである。
図1
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図15