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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】耐火物およびその形成方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/567 20060101AFI20230207BHJP
   F27D 1/06 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
C04B35/567
F27D1/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021526326
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 US2019061314
(87)【国際公開番号】W WO2020102447
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】62/760,566
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593150863
【氏名又は名称】サン-ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】SAINT-GOBAIN CERAMICS AND PLASTICS, INC.
【住所又は居所原語表記】One New Bond Street, Worcester, MA 01615, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スパダッチア、ジュリオ セザール ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ルヴォイ、ナンシー エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ケイス、アラン アール.
(72)【発明者】
【氏名】イオッツォ、クレイグ ジェイ.
【審査官】末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-128415(JP,A)
【文献】特表2013-539003(JP,A)
【文献】特開2005-082451(JP,A)
【文献】中国実用新案第201653149(CN,U)
【文献】特開2013-133952(JP,A)
【文献】特開2002-097079(JP,A)
【文献】特開2011-145056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/567
F27D 1/00-1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火物であって、
本体を備え、前記本体が、
前記本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、第1の部分が、炭化物を含み、かつ炭化ケイ素を含む一次相と、窒素含有組成物を含む二次相とを含み、前記一次相が前記二次相より多い含有量で存在する、第1の部分と、
前記第1の外面の反対側の前記本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分と、を含み、
前記第1の外面と前記第2の外面との間の熱伝導率差(ΔTC)が1200℃で少なくとも10W/mKであり、
平均シェル温度が400℃以下であり、
前記第1の外面が前記本体の高温側に位置し、前記第2の外面が前記高温側の温度より低い温度の側に位置し、前記第1の外面が前記第2の外面の熱伝導率より高い熱伝導率を有する、耐火物。
【請求項2】
耐火物であって、
本体を備え、前記本体が、
前記本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、第1の部分が、炭化物を含み、かつ炭化ケイ素を含む一次相と、窒素含有組成物を含む二次相とを含み、前記一次相が前記二次相より多い含有量で存在する、第1の部分と、
前記第1の外面の反対側の前記本体の第2の外面の少なくとも一部を画定し、前記本体の全厚の少なくとも5%の平均厚さを有する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分と、を含み、
前記第1の外面と前記第2の外面との間の熱伝導率差が1200℃で少なくとも10W/mKであり、
前記第1の外面が前記本体の高温側に位置し、前記第2の外面が前記高温側の温度より低い温度の側に位置し、前記第1の外面が前記第2の外面の熱伝導率より高い熱伝導率を有する、耐火物。
【請求項3】
耐火物であって、
本体を備え、前記本体が、
前記本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、第1の部分が、炭化物を含み、かつ炭化ケイ素を含む一次相と、窒素含有組成物を含む二次相とを含み、前記一次相が前記二次相より多い含有量で存在する、第1の部分と、
前記第1の外面の反対側の前記本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、多結晶酸化物材料の大部分(体積%)を含む第2の部分と、を含み、
前記第1の外面と前記第2の外面との間の熱伝導率差は、300Kで少なくとも10W/mKであり、
前記第1の外面が前記本体の高温側に位置し、前記第2の外面が前記高温側の温度より低い温度の側に位置し、前記第1の外面が前記第2の外面の熱伝導率より高い熱伝導率を有する、耐火物。
【請求項4】
前記第2の部分がアルミノケイ酸塩から本質的になる、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項5】
前記第1の部分が、窒化物結合炭化ケイ素を含む、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項6】
前記第1の部分が、酸窒化物結合炭化ケイ素を含む、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項7】
前記第1の部分が、少なくとも10W/mK且つ200W/mK以下の平均熱伝導率を有する、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項8】
前記第2の部分が、10W/mK以下の平均熱伝導率を有する、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項9】
前記第2の部分がアルミナおよびシリカを含む、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項10】
前記第2の部分が多結晶ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)を含む、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項11】
5×10-6/℃以下の熱膨張係数差(ΔCTE=CTE1-CTE2)をさらに含み、CTE1が前記第1の部分の均熱膨張係数であり、CTE2が前記第2の部分の均熱膨張係数である、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項12】
前記第1の部分と前記第2の部分との間に当接して配置された第3の部分をさらに備え、前記第3の部分が、酸化物および炭化物のうちの少なくとも1つを含む、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項13】
前記第3の部分が、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si )、酸窒化ケイ素(Si ON )、シリカ(SiO )、ムライト(3Al -2SiO または2Al -SiO )、アルミナ、(Al )、酸窒化ケイ素アルミニウム(SiAlON)、またはそれらの任意の組み合わせを含む材料を含む、請求項12に記載の耐火物。
【請求項14】
前記第2の外面が、前記本体に一体化された少なくとも1つの取付要素を備える、請求項1、2、および3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項15】
材料を加熱する容積を含む炉壁を含む炉であって、前記炉壁は、請求項14に記載の耐火物の少なくとも1つを含む、炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に耐火物に関し、より具体的には、第1の部分および第2の部分を含む耐火物に関する。
【背景技術】
【0002】
窯道具や建材などの耐火物は、過酷な条件下での性能が要求される。例えば、炉壁は、理想的には炉内の特定の温度と、健康および安全上の懸念を低減または解消するのに十分に冷却される外側とを維持するように作られた耐火材料から構成されてもよい。建材はまた、大きな機械的応力を受け、耐荷重対象物として作用し得る。
【発明の概要】
【0003】
したがって、特定の耐火物は、必要な建築公差を満たすために十分に強くなければならない。業界は、改良された耐火物を要求し続けている。
実施形態は、例として示されており、添付の図に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】一実施形態に係る耐火物形成工程を含むフローチャートである。
図2A】一実施形態に係る耐火物の斜視図である。
図2B図2Aの耐火物の一部分の断面図である。
図3】一実施形態に係る耐火物の斜視図である。
図4】一実施形態に係る耐火物の斜視図である。
図5】一実施形態に係る耐火物を含む炉の図である。
図6】実施例1に係る耐火物の画像の図である。
図7】一実施形態に係る耐火物の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
当業者は、図中の要素が単純化および明瞭化のために示されており、必ずしも縮尺どおりに描かれていないことを理解している。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態の理解を改善するのを助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【0006】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示を理解するのを助けるために提供される。以下の説明は、本教示の具体的な実装および実施形態に焦点を合わせるであろう。この焦点は、本教示を説明するのを助けるために提供されており、本教示の範囲または適用性に対する限定として解釈されるべきではない。しかしながら、本出願では他の教示が使用されることができる。
【0007】
本明細書で使用される場合、用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、またはその任意の他の変形は、非排他的包含を含むことを意図している。例えば、特徴のリストを備える方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、そのような方法、物品、または装置に明示的にリスト化されていないかまたは固有ではない他の特徴を含んでもよい。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、「または(or)」は、包含的な「または」を指し、排他的な「または」を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる。Aは真(または存在する)かつBは偽(または存在しない)、Aは偽(または存在しない)かつBは真(または存在する)、およびAとBの両方が真(または存在する)である。
【0008】
また、「a」または「an」の使用は、本明細書に記載の要素および構成要素を説明するために使用される。これは単に便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われている。この説明は、他を意味することが明確でない限り、1つまたは少なくとも1つおよび複数も含む単数形、またはその逆を含むように読む必要がある。例えば、本明細書で単一の実施形態が説明される場合、単一の実施形態の代わりに2つ以上の実施形態が使用されることができる。同様に、本明細書で2つ以上の実施形態が説明される場合、単一の実施形態は、その2つ以上の実施形態の代わりにすることができる。
【0009】
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、および例は、例示的なものにすぎず、限定的であることを意図しない。特定の材料および処理行為に関するある詳細事項が記載されていない限り、かかる詳細事項には、参考文献および製造技術内の他の情報源に見いだされる従来の手法が含まれることがある。
【0010】
以下は、耐火物および耐火物を形成する方法に関する。そのような耐火物は、例えば窯道具および/または建材を含む様々な高温用途での使用に適し得る。
【0011】
図1は、一実施形態に係る耐火物形成工程を示すフローチャートである。図示されるように、工程は、ステップ101において製造ツール内に第1の材料を配置することによって開始することができる。図1に示すように、工程は、ステップ101において製造ツール内に第1の材料を配置することによって開始することができる。工程は、ステップ103において、製造ツール内に第2の材料を配置することをさらに含んでもよい。工程はまた、ステップ105において未焼成体を形成することを含んでもよい。ステップ107は、耐火物を形成することを含むことができる。
【0012】
第1の材料は、乾燥混合物または湿潤混合物であり得、湿潤混合物は、少なくとも1つの液体添加剤を含む。例えば、第1の材料は、互いに組み合わされた1つまたは複数の乾燥粉末成分を含んでもよい。さらに別の実施形態では、第1の材料は、スラリーの形態などの液体担体に含まれる固体材料を含む湿潤混合物であってもよい。一実施形態によれば、第1の材料は、酸化物、炭化物、ホウ化物、窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどのセラミック材料を含んでもよい。特定の事例では、第1の材料は、炭化ケイ素などの炭化物を含む粉末材料を含むことができる。
【0013】
第1の材料は、製造ツールの空洞内に配置されてもよい。特定の事例では、第1の材料は、第1の材料が製造ツールの空洞の一部に層を形成するように、第1の材料を製造ツールの空洞内に堆積させることによって製造ツール内に配置することができる。
【0014】
製造ツールは、所望の耐火物の形成を容易にするために、所望のサイズおよび形状の空洞を有する物体であってもよい。例えば、製造ツールは、金型を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、未焼成体および最終的に形成された耐火物は、同じ製造ツール内で形成されてもよい。代替的な実施形態では、製造ツールは、未焼成体および/または最終的に形成された耐火物を形成するための容器またはシステムであってもよい。例えば、製造ツールは、積層造形チャンバ(例えば、3次元印刷チャンバ)であってもよく、未焼成体は、より小さい構成要素の制御された形成から形成される。したがって、製造ツールは、必ずしも金型に限定される必要はない。
【0015】
製造ツール内に第1の材料を配置した後、工程は、製造ツール内に第2の材料を配置することによってステップ103で継続することができる。第2の材料は、乾燥混合物または湿潤混合物を含むことができる。第2の材料は、第1の材料を含む同じ空洞内に堆積させることができる。より具体的には、第2の材料は、第1の材料を覆う層として堆積することができる。例えば、第2の材料は、第1の材料の上にあり、第1の材料と直接接触していてもよい。少なくとも1つの実施形態では、製造ツール内に第1および第2の材料を配置する工程は、第1の材料を第1の層として選択的に積層することと、第2の材料を、第1の材料の層と直接接触し、第1の材料の層を覆う層と同じ製造ツールの空洞内に堆積させることとを含むことができる。空洞内に堆積される材料の順序は、形成工程に応じて変更することができることが理解されよう。
【0016】
第2の材料は、酸化物、炭化物、ホウ化物、窒化物、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の一実施形態では、第2の材料は、アルミナ、シリカなどの酸化物化合物を含む。特定の事例では、第2の材料は、アルミノケイ酸塩化合物などのケイ酸塩を含んでもよい。このようなアルミノケイ酸塩化合物としては、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)を挙げることができる。少なくとも1つの実施形態では、第2の材料は、ムライトからなるセラミック粉末材料を含むことができる。
【0017】
特定の意味で、工程は、制御された方法で製造ツールに複数の材料を堆積させることを含んでもよい。例えば、工程は、第3の材料を製造ツール内に配置する任意選択の工程をさらに含むことができ、第3の材料は、第1の材料と第2の材料との間に配置することができる。より特定の事例では、第3の材料は、第1の材料と第2の材料との間に配置され、第1の材料と第2の材料との両方に当接することができる。第1または第2の材料と同様に、第3の材料は、乾燥材料または湿潤材料であってもよく、本明細書に記載のそれらの材料の属性のいずれかを有してもよい。
【0018】
第3の材料を利用する実施形態では、別個の第3の部分を未焼成体および最終的に形成された耐火物に形成することができる。第3の部分は、第1の部分と第2の部分との間に配置することができる。さらに、第1の材料および第2の材料に対して行われる任意の工程は、第3の材料に対して行われることが理解されよう。未焼成体は、互いに対して積層された任意の数の別個の部分を含むことができることも理解されよう。
【0019】
特定の一実施形態によれば、第3の材料は、第1の材料と第2の材料との混合物であってもよい。第1の材料と第2の材料との相対比は、意図される用途に応じて変更することができる。例えば、第3の材料は、少なくとも0.1の混合比Mr=(M1/M2)として第1の材料と第2の材料との混合物を含むことができ、M1は混合物中の第1の材料の含有量(重量%)を表し、M2は混合物中の第2の材料の含有量(重量%)を表す。例えば、混合比(Mr)は、少なくとも0.2、例えば、少なくとも0.3、または少なくとも0.4、または少なくとも0.5、または少なくとも0.6、または少なくとも0.7、または少なくとも0.8、または少なくとも0.9、または少なくとも、1または少なくとも1.1、または少なくとも1.2、または少なくとも1.3、または少なくとも1.4、または少なくとも1.5、または少なくとも1.6、または少なくとも1.7、または少なくとも1.8、または少なくとも1.9、または少なくとも2、または少なくとも2.2、または少なくとも2.5、または少なくとも2.7、または少なくとも3、または少なくとも3.2、または少なくとも3.5、または少なくとも4、または少なくとも5、または少なくとも6、または少なくとも7、または少なくとも8、または少なくとも9、または少なくとも10であり得る。また、1つの非限定的な実施形態では、特定の長さは、10以下、または9以下、または8以下、または7以下、または6以下、または5以下、または4以下、または3以下、または2.5以下、または2以下、または1.8以下、または1.5以下、または1.2以下、または1以下、または0.9以下、または0.8以下、または0.7以下、または0.6以下、または0.5以下、または0.4以下、または0.3以下であり得る。混合比(Mr)は、上に示された最小値および最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが理解されるであろう。
【0020】
第1の材料および第2の材料(および任意の数の他の任意選択の材料)は、ステップ105で未焼成体に形成することができる。未焼成体は、第1の材料を含む第1の部分と、第2の材料を含む第2の部分とを有することができる。未焼成体を形成するための特定の適切な工程は、成形、鋳造、プレス、乾燥、冷却、加熱、照射、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の一実施形態では、未焼成体を形成する工程は、製造ツール内の第1の材料と第2の材料との組み合わせをプレスして未焼成体を形成することを含むことができる。そのような工程のいくつかの適切な例は、コールドプレス、ウォームプレス、ホットプレス、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0021】
一実施形態では、未焼成体および耐火物を形成する工程は、単一の処理容器(例えば、製造ツール)内の単一の形成工程で完了することができる。代わりに、最終的に形成された耐火物は、製造ツール内に堆積された原料から直接形成されてもよく、自立型未焼成体が必ずしも形成され、処理容器から除去されなくてもよい。一例は、未焼成体を形成し、同じ処理容器内で未焼成体を焼成する付加製造工程を含む。さらに、他の工程は、最終的に形成された耐火物を形成するために使用される工程の前に、1つまたは複数の工程および/または処理を受ける自立型未焼成体を形成することができることが理解されよう。
【0022】
ステップ105で未焼結体を形成した後、ステップ107で、未焼結体から耐火物を形成することによってプ工程を継続することができる。耐火物を形成する工程は、未焼成体を焼成することを含むことができる。特定の一実施形態では、耐火物を形成することは、少なくとも1200℃、例えば少なくとも1300℃、少なくとも1400℃、またはさらには少なくとも1500℃の焼成温度で未焼成体を焼成することを含むことができる。別の実施形態では、焼成温度は、2000℃以下、例えば1900℃以下または1800℃以下または1700℃以下であってもよい。焼成温度は、例えば少なくとも1200℃~2000℃以下の範囲内を含む、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内とすることができることが理解されよう。
【0023】
焼成工程は、特定の雰囲気で行われてもよい。例えば、焼成雰囲気は、不活性、酸化性、還元性、または窒素リッチの群からの少なくとも1つの雰囲気条件を含み得る。特定の一実施形態では、焼成中の雰囲気条件は、雰囲気の少なくとも大部分(すなわち、少なくとも51体積%)または少なくとも60体積%または少なくとも80体積%またはさらには少なくとも99体積%が窒素であるような窒素リッチ雰囲気とすることができる。特定の実施形態では、焼成中の雰囲気は、例えば、窒素リッチ雰囲気中で行われる焼成工程の第1の部分、その後、焼成工程の第2の部分を不活性または酸化性雰囲気中で行うことができることを含む条件の組み合わせを含んでもよい。
【0024】
一実施形態によれば、耐火物を形成する工程は、第1の材料および第2の材料にそれぞれ関連付けられた未焼成体の第1の部分および第2の部分を同時焼成することを含むことができる。同時焼成工程において、第1の部分および第2の部分は、ネッキングおよび粒成長機構を介して互いに結合されてもよい。さらに、他の実施形態で説明したように、1つまたは複数の部分(例えば、第3の部分)を第1の部分と第2の部分との間に配置して、耐火物の形成および性能の改善を容易にすることができる。
【0025】
図2Aに示すように、耐火物200は本体201を有することができる。図2Aの本体201は、立方体の三次元形状を有するものとして示されているが、耐火物が意図される用途に応じて適切であり得る他のサイズおよび形状であることが理解されよう。本体201は、本体201の外面を画定する表面203、204、205、206、207、および208(203~208)を含むことができる。さらに図示するように、本体201は、第1の部分210、第2の部分211、および(任意選択的に)第3の部分212を含んでもよく、第3の部分212は、第1の部分210と第2の部分211との間に配置されてもよい。一実施形態では、第1の部分210は、例えば表面204の全体および表面203、205、206、208の一部を含む、本体201の外面の少なくとも一部を含むことができる。別の実施形態では、第2の部分211は、例えば表面207および表面203、205、206、208の一部を含む、本体201の外面の少なくとも一部を含むことができる。特に、第1の部分210によって完全に画定される表面204は、第2の部分211によって完全に画定される表面207の反対側にあってもよい。そのような配置は、本体201の両側に所望の熱特性を提供するのに有利であり得る。特定の事例では、外面204は、本体201の第1の外面と呼ぶことができ、外面207は、本体の第2の外面と呼ぶことができる。
【0026】
さらに図示するように、本体201は、長さ(l)、厚さ(t)、および高さ(h)を含むことができる。厚さは、典型的には、図2Bに提供されるように、部分210、211および212の最小寸法がそれらの厚さによって画定され得るように、部分を横断する方向に延びる。本体201の長さ(l)、高さ(h)または厚さ(t)への言及は、本体201の平均長さ(l)、平均高さ(h)または平均厚さ(t)を指すと理解される。一般に、長さは高さ以上であり、高さは厚さ以上である。
【0027】
第1の部分210は、第1の平均厚さ(T)を有することができる。第2の部分211は、第2の平均厚さ(T)を有してもよい。さらに、第3の部分212は、第3の平均厚さ(T)を有してもよい。各部分の平均厚さは、適切な数のランダムに選択された測定を行い、平均化することができるように、本体の適切な断面から評価することができる。図2Bの実施形態は、部分210、211、および212が本体201の厚さ方向に変化するように本体が形成されることを示している。部分が本体の長さまたは幅の方向に変化するように代替の本体を形成することができることが理解されよう。例えば、図4を簡単に参照すると、本体401は、長さ480の方向に延びる可変部分を有する。幅481および厚さ482の寸法は、本体401の部分410、411および412のすべてを通って延びる方向を画定しない。
【0028】
一実施形態によれば、本体201の外面の少なくとも一部は、第1の部分210によって画定されてもよい。例えば、第1の部分210は、本体201の全外部表面積の90%以下、例えば80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または10%以下を画定してもよい。さらに、非限定的な一実施形態では、第1の部分210は、本体201の全外部表面積の少なくとも1%、例えば、少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%を画定し、構成することができる。第1の部分210は、上述の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内で本体201の全外部表面積の割合を画定することができることが理解されよう。
【0029】
さらに、第1の外面204の少なくとも一部は、第1の部分210によって画定されてもよい。例えば、第1の外面204の少なくとも50%、例えば少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%または少なくとも90%または少なくとも99%は、第1の部分210によって画定されてもよい。特定の一実施形態では、第1の外面204の本質的に全てを第1の部分210によって画定することができる。第1の外面204は、高温環境(例えば、炉の内壁)に最も近くてもよい耐火物の高温面と関連付けられてもよい。特定の一実施形態では、第1の部分は、第2の外面が第1の部分および第1の材料を含まないように、本体201の第2の外面207から完全に離間されてもよい。
【0030】
一実施形態に従うと、第1の部分210は、炭化物を含むことができる。例えば、第1の部分210は、炭化ケイ素を含んでもよい。別の実施形態では、第1の部分210は、酸素、窒素、化合物(例えば、酸化物または窒化物)またはそれらの任意の組み合わせの群からの少なくとも一つの材料を含んでもよい。より特定の事例では、第1の部分210は、炭化ケイ素を含む一次相と、酸素、窒素、それらの化合物またはそれらの任意の組み合わせを含む二次相とを含む多相材料を含んでもよい。一次相は、二次相と比較してより多い含有量(体積%)で存在し得る。特定の実施形態では、第1の部分210は、窒化結合炭化ケイ素を含むことができ、より具体的には、窒化結合炭化ケイ素から本質的になってもよい。別の実施形態では、第1の部分210は、酸窒化物結合炭化ケイ素を含んでもよく、より具体的には、第1の部分210は、本質的に酸窒化物結合炭化ケイ素からなってもよい。さらに別の実施形態では、第1の部分210は本質的に炭化ケイ素からなってもよい。
【0031】
一実施形態によれば、第1の部分210は、耐火物の性能の改善を容易にし得る特定の含有量の多結晶酸化物材料を含むことができる。例えば、第1の部分210は、大部分(少なくとも51体積%)の多結晶材料を含んでもよい。例えば、第1の部分210は、第1の部分210の全体積に対して少なくとも60体積%の多結晶材料、または第1の部分210の全体積に対して少なくとも70体積%、または少なくとも80体積%、または少なくとも90体積%、または少なくとも95体積%の多結晶材料を含むことができる。一実施形態では、第1の部分210は、ガラス質材料から本質的になることができる。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、第1の部分210は、95体積%以下または90体積%以下または85体積%以下など、99体積%以下の多結晶材料を含むことができる。第1の部分210は、上記の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内の多結晶材料の含有量を有することができることが理解されよう。
【0032】
少なくとも一次相および二次相を含む多相材料を含む第1の部分210を有する実施形態の場合、このような材料は、耐火物の性能の向上を促進し得る一次相対二次相の特定の含有量を有することができる。例えば、第1の部分210は、少なくとも0.1の含量比率Cr1=(SC2/PC1)を有することができ、ここで、PC1は、一次相の含量(体積%)であり、SC2は、二次相の含量(体積%)である。他の例では、第1の部分の含有率(Cr1)は、少なくとも0.001または少なくとも0.01または少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10であり得る。別の非限定的な実施形態では、第1の部分210は、100以下、または10以下、または9以下、または8以下、または7以下、または6以下、または5以下、または4以下、または3以下、または2.5以下、または2以下、または1.8以下、または1.5以下、または1.2以下、または1以下、または0.9以下、または0.8以下、または0.7以下、または0.6以下、または0.5以下、または0.4以下、または0以下など、1000以下の含有率を有することができる。含有率(Cr)は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0033】
別の実施形態によれば、第1の部分210は、耐火物の性能向上を促進し得る特定の平均熱伝導率を有することができる。例えば、第1の部分210は、1200℃で少なくとも10W/mK、例えば少なくとも11W/mKまたは少なくとも12W/mKまたは少なくとも13W/mKまたは少なくとも14W/mKまたは少なくとも15W/mKまたは少なくとも16W/mKまたは少なくとも17W/mKまたは少なくとも18W/mKの平均熱伝導率を有することができる。さらに別の実施形態では、第1の部分210は、30W/mK以下または28W/mK以下または26W/mK以下または24W/mK以下または22W/mK以下または20W/mK以下または18W/mK以下または16W/mK以下の平均熱伝導率を有することができる。第1の部分210は、例えば少なくとも10W/mKから30W/mK以下の範囲内を含む、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均熱伝導率を有することができることが理解されよう。平均熱伝導率は、ASTM E1461(フラッシュ法による熱拡散率)に従って測定される。
【0034】
さらに別の実施形態では、第1の部分210は、性能の向上を促進し得る特定の平均結晶子サイズを有する材料を含むことができる。例えば、第1の部分210は、少なくとも1ミクロン、例えば少なくとも10ミクロンまたは少なくとも25ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも250ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも2mmまたは少なくとも3mmまたは少なくとも4mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも6mmまたは少なくとも7mmまたは少なくとも8mmまたは少なくとも9mmの平均結晶子サイズを有する多結晶材料を含む一次相を有することができる。別の非限定的な実施形態では、第1の部分210は、9mm以下、8mm以下、7mm以下、6mm以下、5mm以下、4mm以下、3mm以下、2mm以下、1mm以下、800ミクロン以下、500ミクロン以下、200ミクロン以下、100ミクロン以下、50ミクロン以下など、10mm以下の平均結晶子サイズを有する多結晶材料(例えば、炭化ケイ素)を含む一次相を有することができる。第1の部分210は、少なくとも1ミクロン~10mm以下の範囲内など、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均結晶子サイズを有する炭化ケイ素を含む一次相を含んでもよいことが理解されよう。平均結晶子サイズは、未補正切片法により測定することができる。
【0035】
本明細書における平均結晶子サイズへの言及は、平均領域サイズまたは平均粒径とも呼ばれ得、領域、結晶子または粒子は、粒界によって画定され、典型的には別の隣接する結晶子、粒子、または領域に隣接または接続する単結晶領域を指す。
【0036】
第1の部分210は、耐火物の性能の改善を容易にし得る平均厚さを有することができる。例えば、第1の部分210は、本体201の総厚(t)の少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%など、本体201の総厚(t)の少なくとも10%の平均厚さ(T)を有することができる。さらに別の実施形態では、第1の部分210の平均厚さ(T)は、本体201の総厚(t)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下など、本体201の総厚(t)の90%以下とすることができる。第1の部分210の平均厚さ(T)は、上記の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。第1の部分210の平均厚さ(T)を評価するための適切な工程は、図2Bに示すように本体201を切断して断面部分を得ることと、少なくとも3つのランダムに選択された領域において第1の部分210の厚さを測定することとを含むことができる。
【0037】
さらに、部分が長さの寸法(例えば、図4の実施形態)または幅の寸法が変化する実施形態では、第1の部分の寸法と本体の寸法との間に同じ相対関係が存在し得ることが理解されよう。例えば、特定の事例では、耐火物は、部分が本体の長さ方向に変化するように形成することができる。第1の部分210は、本体の全長(l)の少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%など、本体の全長の少なくとも10%である平均長さを有してもよい。さらに、そのような実施形態では、第1の部分の平均長さは、本体の全長(l)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下など、本体201の全長の90%以下であり得る。第1の部分の平均長さは、上記の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。本体の全長に対する第2の部分および第3の部分の平均長さについても同様であり得る。
【0038】
特定の実施形態では、部分は、本体の幅の寸法が変化してもよいことも理解されよう。そのような場合、第1の部分の平均幅は、本体の全幅(w)の少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%など、本体の全幅の少なくとも10%であってもよい。さらに、そのような実施形態では、第1の部分の平均幅は、本体の全幅(w)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下など、本体201の全幅の90%以下であり得る。第1の部分の平均幅は、上記の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。本体の全幅(w)に対する第2および第3の部分の平均幅についても同様であり得る。
【0039】
別の実施形態では、第1の部分210の平均厚さ(T)は、少なくとも1mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも10mmまたは少なくとも25mmまたは少なくとも50mmまたは少なくとも100mmまたは少なくとも200mmまたは少なくとも500mmであり得る。別の実施形態では、第1の部分210の平均厚さ(T1)は、5m以下または3m以下または1m以下または800mm以下または500mm以下または200mm以下または100mm以下など、10m以下とすることができる。第1の部分210の平均厚さは、上述の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0040】
別の実施形態によれば、第2の部分211は、耐火物の性能向上を促進する特定の材料を含んでもよい。例えば、第2の部分211は、例えば、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、またはそれらの任意の組み合わせを含む酸化物含有化合物を含むことができる。より特定の実施形態では、第2の部分は、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)などのアルミノケイ酸塩を含むことができる。少なくとも一実施形態では、第2の部分211は、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)から本質的になる。
【0041】
一実施形態によれば、第2の部分211は、耐火物の性能向上を促進し得る特定の含有量の多結晶酸化物材料を含むことができる。例えば、第2の部分211は、大部分(少なくとも51体積%)の多結晶酸化物材料を含んでもよい。例えば、第2の部分は、第2の部分の全体積に対して少なくとも60体積%の多結晶酸化物材料、または第2の部分の全体積に対して少なくとも70体積%または少なくとも80体積%または少なくとも90体積%または少なくとも95体積%の多結晶酸化物材料を含むことができる。一実施形態において、第2の部分は、多結晶酸化物材料から本質的になることができる。さらに、少なくとも一つの非限定的な実施形態では、第2の部分211は、99体積%以下、例えば95体積%以下または90体積%以下または85体積%以下の多結晶材料を含むことができる。第2の部分211は、上記の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内の多結晶材料の含有量を有することができることが理解されよう。
【0042】
より特定の実施形態では、第2の部分は、第2の部分211の全体積に対して多結晶ムライトの大部分の含有量(少なくとも50体積%)を含んでもよい。他の例では、第2の部分211中の多結晶ムライトの割合は、第2の部分の全体積に対して少なくとも60体積%の多結晶ムライト、または第2の部分の全体積に対して少なくとも70体積%または少なくとも80体積%または少なくとも90体積%または少なくとも95体積%の多結晶ムライトなど、より大きくてもよい。少なくとも一実施形態では、第2の部分211は、本質的に多結晶ムライトからなることができる。さらに別の実施形態では、第2の部分211は、非晶質相材料を本質的に含まなくてもよい。
【0043】
第2の部分211は、性能の向上を促進し得る特定の平均結晶子サイズ(すなわち、粒径)を有する多結晶相を有してもよい。例えば、第2の部分211は、少なくとも1ミクロン、例えば少なくとも10ミクロンまたは少なくとも25ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも250ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも2mmまたは少なくとも3mmまたは少なくとも4mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも6mmまたは少なくとも7mmまたは少なくとも8mmまたは少なくとも9mmの平均結晶子サイズを有する多結晶材料を含んでもよい。別の非限定的な実施形態では、第2の部分211は、9mm以下または8mm以下または7mm以下または6mm以下または5mm以下または4mm以下または3mm以下または2mm以下または1mm以下または800ミクロン以下または500ミクロン以下または200ミクロン以下または100ミクロン以下または50ミクロン以下など、10mm以下の平均結晶子サイズを有する多結晶相(例えば、ムライト)を有することができる。第2の部分211は、少なくとも1ミクロンから10mm以下の範囲内など、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均結晶子サイズを有する多結晶相を含んでもよいことが理解されよう。平均結晶子サイズは、未補正切片法により測定することができる。
【0044】
別の態様では、本体201の第2の部分211は、耐火物の性能の向上を促進し得る本体201の全外部表面積の特定の割合を画定することができる。例えば、第2の部分211は、本体201の全外部表面積の90%以下、例えば80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または15%以下または10%以下または8%以下または5%以下または3%以下を画定することができる。さらに、別の非限定的な実施形態では、第2の部分211は、本体201の全外部表面積の少なくとも1%、例えば、少なくとも2%または少なくとも3%または少なくとも5%または少なくとも8%または少なくとも10%または少なくとも12%または少なくとも15%または少なくとも20%または少なくとも25%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%を画定することができる。第2の部分211は、上述の最小および最大の割合のいずれかを含む範囲内で本体201の全外部表面積の割合を画定することができることが理解されよう。
【0045】
さらに、第2の外面207の少なくとも一部は、第2の部分211によって画定されてもよい。例えば、第2の外面207の少なくとも50%、例えば少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%または少なくとも90%または少なくとも99%は、第2の部分211によって画定されてもよい。特定の一実施形態では、第2の外面207の本質的に全てが、第2の部分211によって画定され得る。第2の外面207は、高温環境から最も離れていてもよい耐火物の低温面(例えば、炉の外壁)と関連付けられてもよい。本体201の第2の外面207の少なくとも一部は、第1の外面204の反対側にあってもよい。さらに、第2の部分211は、第1の外面204が第2の部分211および第2の材料を含まないように、本体201の第1の外面204から完全に離間されてもよい。
【0046】
別の実施形態によれば、第2の部分211は、耐火物の性能向上を促進し得る特定の平均熱伝導率を有することができる。例えば、第2の部分211は、8W/mK以下または7W/mK以下または6W/mK以下または5W/mK以下または4W/mK以下または2W/mK以下または1W/mK以下など、10W/mK以下の平均熱伝導率を有することができる。さらに別の実施形態では、第2の部分211は、少なくとも0.5W/mKまたは少なくとも1W/mKまたは少なくとも2W/mKまたは少なくとも3W/mKまたは少なくとも4W/mKまたは少なくとも5W/mKまたは少なくとも6W/mKまたは少なくとも7W/mKまたは少なくとも8W/mKの平均熱伝導率を有することができる。第2の部分211は、例えば少なくとも0.5W/mKから10W/mK以下の範囲内を含む、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均熱伝導率を有することができることが理解されよう。平均熱伝導率は、ASTM E1461に従って測定される。
【0047】
少なくとも一実施形態では、耐火物200は、改善された性能を促進し得る特定の熱伝導率差を第1の部分210と第2の部分211との間に有し得る本体201を有することができる。例えば、本体201は、200W/mK以下の熱伝導率差ΔTC=TC1-TC2を有することができ、TC1は第1の部分210の平均熱伝導率であり、TC2は第2の部分211の平均熱伝導率である。他の例では、熱伝導率差ΔTCは、180W/mK以下、または160W/mK以下、または140W/mK以下、または120W/mK以下、または100W/mK以下、または90W/mK以下、または80W/mK以下、または70W/mK以下、または60W/mK以下、または50W/mK以下、または45W/mK以下、または40W/mK以下、または35W/mK以下、または30W/mK以下、または25W/mK以下、または22W/mK以下、または20W/mK以下であり得る。さらに別の実施形態では、熱伝導率差(ΔTC)は、少なくとも13W/mKまたは少なくとも14W/mKまたは少なくとも15W/mKまたは少なくとも16W/mKまたは少なくとも17W/mKまたは少なくとも18W/mKまたは少なくとも20W/mKまたは少なくとも25W/mKまたは少なくとも30W/mKまたは少なくとも35W/mKまたは少なくとも40W/mKまたは少なくとも45W/mKまたは少なくとも50W/mKまたは少なくとも55W/mKまたは少なくとも60W/mKまたは少なくとも70W/mKまたは少なくとも80W/mKまたは少なくとも90W/mKまたは少なくとも100W/mKなど、少なくとも10W/mKとすることができる。耐火物は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の熱伝導率差を有することができることが理解されよう。熱伝導率差は、第1のおよび第2の外面204、207の表面で測定することができ、したがって、第1の外面204と第2の外面207との間の熱伝導率差と考えることもできる。
【0048】
さらに別の実施形態では、耐火物は、第1の部分210と第2の部分211との間に、耐火物の性能の改善を容易にし得る特定の熱膨張係数差を有してもよい。例えば、本体201は、5×10-6/℃以下の熱膨張係数差(ΔCTE=CTE1-CTE2)を有することができ、CTE1は、第1の部分の平均熱膨張係数であり、CTE2は、第2の部分211の平均熱膨張係数である。他の例では、熱膨張係数差(ΔCTE)は、4.8×10-6/℃以下、または4.6×10-6/℃以下、または4.4×10-6/℃以下、または4.2×10-6/℃以下、または4×10-6/℃以下、または3.8×10-6/℃以下、または3.6×10-6/℃以下、または3.4×10-6/℃以下、または3.2×10-6/℃以下、または3×10-6/℃以下、または2.9×10-6/℃以下、または2.8×10-6/℃以下、または2.7×10-6/℃以下、または2.6×10-6/℃以下、または2.5×10-6/℃以下、または2.4×10-6/℃以下、または2.3×10-6/℃以下、または2.2×10-6/℃以下、または2.1×10-6/℃以下、または2×10-6/℃以下、または1.9×10-6/℃以下、または1.8×10-6/℃以下、または1.7×10-6/℃以下、または1.6×10-6/℃以下、または1.5×10-6/℃以下、または1.4×10-6/℃以下、または1.3×10-6/℃以下、または1.2×10-6/℃以下、または1.1×10-6/℃以下、または1×10-6/℃以下、または0.9×10-6/℃以下、または0.8×10-6/℃以下、または0.7×10-6/℃以下、または0.6×10-6/℃以下、または0.5×10-6/℃以下、または0.4×10-6/℃以下、または0.3×10-6/℃以下、または0.2×10-6/℃以下、または0.1×10-6/℃以下であり得る。CTEは、ASTM C832(本明細書では「熱膨張係数」と呼ばれ、1500℃まで有効な値である、負荷下での耐火物の熱膨張およびクリープを測定する標準試験方法)に従って測定される。別の実施形態では、熱膨張係数差(ΔCTE)は、少なくとも0.001×10-6/℃、または少なくとも0.01×10-6/℃、または少なくとも0.1×10-6/℃、または少なくとも0.5×10-6/℃、または少なくとも1×10-6/℃とすることができる。熱膨張係数差は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内であってもよいことが理解されよう。
【0049】
耐火物は、第2の部分211が本体201の総厚(t)に対して特定の平均厚さ(T)を有するように形成することができる。例えば、第2の部分211は、本体201の全厚さ(t)の少なくとも6%または少なくとも7%または少なくとも8%または少なくとも9%または少なくとも10%または少なくとも15%または少なくとも20%または少なくとも25%または少なくとも30%または少なくとも35%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも55%または少なくとも60%など、本体201の全厚さの少なくとも5%の平均厚さ(T)を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、第2の部分211は、本体201の総厚(t)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または10%以下など、本体201の総厚(t)の90%以下の平均厚さを有することができる。本体201の総厚(t)に対する第2の部分211の平均厚さは、上述の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0050】
第1の部分210に関して上述したように、代替実施形態は、本体の長さまたは幅に関して変化する部分を有することができる。そのような場合、本体の全長に対する相対平均長さは、本体の総厚に対する第2の部分の相対平均厚さについて上述したのと同じ割合を有することができる。例えば、部分が長さの寸法に沿って変化する実施形態では、第2の部分の相対平均長さは、本体の全長(l)の少なくとも6%または少なくとも7%または少なくとも8%または少なくとも9%または少なくとも10%または少なくとも15%または少なくとも20%または少なくとも25%または少なくとも30%または少なくとも35%または少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも55%または少なくとも60%など、本体の全長の少なくとも5%であり得る。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、第2の部分は、本体の全長(l)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または10%以下など、本体の全長(l)の90%以下の平均長さを有することができる。本体の全長(l)に対する第2の部分の平均長さは、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0051】
別の態様では、本体は、幅の寸法に沿って変化する部分を有することができる。このような実施形態では、第2の部分の相対平均幅は、本体の全長(l)の少なくとも6%、または少なくとも7%、または少なくとも8%、または少なくとも9%、または少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%、または少なくとも35%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%など、本体の全幅(w)の少なくとも5%であり得る。さらに、第2の部分は、本体の全幅(w)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または10%以下など、本体の全幅(w)の90%以下の平均幅を有することができる。本体の全幅(w)に対する第2の部分の平均幅は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0052】
少なくとも一態様では、第1の部分210の相対平均厚さ(T)を第2の部分211の平均厚さ(T)に対して制御することにより、改善された工場製品の形成を容易にすることができる。例えば、第1の部分210は、第1の平均厚さ(T)を有することができ、第2の部分211は、第2の平均厚さ(T)を有することができ、本体201は、少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10など、少なくとも0.1である厚さ比Tr=(T/T)を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、厚さ比Tr=(T/T)は、9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下など、10以下であってもよい。厚さ比は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0053】
前述の比率は、幅の長さ方向に変化する部分を有する実施形態にも等しく適用されることが理解されよう。例えば、本体が本体の長さに沿って変化する部分を有する実施形態の場合、第1の部分は平均長さ(L)を有することができ、第2の部分は平均長さ(L)を有することができ、部分は、少なくとも0.1、例えば少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10など、少なくとも0.1である長さ比Lr=(L/L)を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、長さ比Lr=(L/L)は、9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下など、10以下であってもよい。長さ比は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0054】
本体が本体の幅方向に変化する部分を有する実施形態の場合、第1の部分は平均幅(W)を有することができ、第2の部分は平均幅(W)を有することができ、部分は、少なくとも0.1、例えば少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10である幅比Wr=(W/W)を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、幅比Wr=(W/W)は、9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下など、10以下であってもよい。幅比は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0055】
第2の部分は、改良された耐火物を容易にすることができる特定の平均厚さ(T)を有することができる。例えば、第2の部分211は、少なくとも5mmまたは少なくとも10mmまたは少なくとも25mmまたは少なくとも50mmまたは少なくとも100mmまたは少なくとも200mmまたは少なくとも500mmなど、少なくとも1mmの平均厚さ(T)を有することができる。別の実施形態では、第2の部分211の平均厚さ(T)は、2m以下または1m以下または800mm以下または500mm以下または200mm以下または100mm以下など、3m以下とすることができる。第2の部分211の平均厚さ(T)は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0056】
本明細書で述べるように、本体201は、第3の部分212を含んでもよい。特定の事例では、第3の部分212は、第1の部分210と第2の部分211との間に配置されてもよく、より具体的には、第1の部分210および第2の部分211に当接して直接接触してもよい。
【0057】
一態様では、第3の部分212は、酸化物および炭化物の少なくとも1つを含むことができる。例えば、第3の部分212は、酸化物と炭化物とを含む材料の組み合わせを含んでもよい。別の実施形態では、第3の部分212は、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)、酸窒化ケイ素(SiON)、シリカ(SiO)、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)、アルミナ、(Al)、酸窒化ケイ素アルミニウム(SiAlON)、またはそれらの任意の組み合わせの群からの材料を含む少なくとも第1の相を含むことができる。より特定の実施形態では、第3の部分212は、窒化物結合炭化ケイ素を含む第1の相と、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)を含む第2の相とを含んでもよい。
【0058】
第3の部分212は、耐火物の性能の向上を促進し得る含有率によって規定されるような、第2の相に対する第1の相の特定の比率を有してもよい。例えば、第3の部分212は、少なくとも0.1の含量比Cr=(C1/C2)を有することができ、式中、C1は第1の相の含量(体積%)を表し、C2は第2の相の含量(体積%)を表し、例えば、少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10である。別の実施形態では、含有率Cr=(C1/C2)は、9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下など、10以下であってもよい。第3の部分212の含有率は、上記の最小値及び最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。
【0059】
第3の部分212は、耐火物の性能を向上させるために特定の平均熱伝導率を有する。例えば、第3の部分212は、45W/mK以下、または40W/mK以下、または30W/mK以下、または25W/mK以下、または20W/mK以下、または18W/mK以下、または15W/mK以下など、50W/mK以下の平均熱伝導率を有することができる。さらに1つの非限定的な実施形態では、第3の部分212の平均熱伝導率は、少なくとも1W/mK、例えば少なくとも2W/mKまたは少なくとも3W/mKまたは少なくとも4W/mKまたは少なくとも5W/mKまたは少なくとも6W/mKまたは少なくとも7W/mKまたは少なくとも8W/mKまたは少なくとも10W/mKまたは少なくとも12W/mKまたは少なくとも14W/mKまたは少なくとも16W/mKまたは少なくとも18W/mKまたは少なくとも20W/mKまたは少なくとも25W/mKであり得る。第3の部分212の平均熱伝導率は、上述の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内にあり得ることが理解されよう。第3の部分の熱伝導率は、ASTM E1461に従って測定することができる。
【0060】
特定の例では、第3の部分212は、特定の組成および微細構造を含んでもよい。第3の部分212は、炭化ケイ素を含み、性能の向上を促進し得る平均結晶子サイズ(すなわち、粒径)を有する第1の相を含み得る。例えば、第3の部分211は、少なくとも1ミクロン、例えば少なくとも10ミクロンまたは少なくとも25ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも250ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも2mmまたは少なくとも3mmまたは少なくとも4mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも6mmまたは少なくとも7mmまたは少なくとも8mmまたは少なくとも9mmの平均結晶子サイズを有する多結晶の第1の相を含んでもよい。別の非限定的な実施形態では、第3の部分212の第1の相は、9mm以下または8mm以下または7mm以下または6mm以下または5mm以下または4mm以下または3mm以下または2mm以下または1mm以下または800ミクロン以下または500ミクロン以下または200ミクロン以下または100ミクロン以下または50ミクロン以下など、10mm以下の平均結晶子サイズを有することができる。第3の部分212は、少なくとも1ミクロンから10mm以下の範囲内など、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均結晶子サイズを有する多結晶の第1の相を含んでもよいことが理解されよう。平均結晶子サイズは、未補正切片法により測定することができる。
【0061】
別の実施形態では、第3の部分212は、改善された性能を促進し得る平均結晶子サイズ(すなわち、粒径)を有する酸化物材料を含む第2の相を有し得る。例えば、第3の部分211は、少なくとも1ミクロン、例えば少なくとも10ミクロンまたは少なくとも25ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも250ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも2mmまたは少なくとも3mmまたは少なくとも4mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも6mmまたは少なくとも7mmまたは少なくとも8mmまたは少なくとも9mmの平均結晶子サイズを有する多結晶の第2の相を含んでもよい。別の非限定的な実施形態では、第3の部分212の第2の相は、9mm以下または8mm以下または7mm以下または6mm以下または5mm以下または4mm以下または3mm以下または2mm以下または1mm以下または800ミクロン以下または500ミクロン以下または200ミクロン以下または100ミクロン以下または50ミクロン以下など、10mm以下の平均結晶子サイズを有することができる。第3の部分212は、少なくとも1ミクロンから10mm以下の範囲内など、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均結晶子サイズを有する多結晶の第2の相を含んでもよいことが理解されよう。平均結晶子サイズは、未補正切片法により測定することができる。
【0062】
さらに別の態様では、第3の部分212は、耐火物の性能の改善を容易にする平均厚さ(T)を有することができる。例えば、第3の部分212は、本体201の総厚(t)の少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%など、本体201の総厚(t)の少なくとも1%の平均厚さを有することができる。別の実施形態では、第3の部分212は、本体201の総厚(t)の80%以下または70%以下または60%以下または50%以下または40%以下または30%以下または20%以下または10%以下または5%以下など、本体201の総厚(t)の90%以下の平均厚さ(T)を有することができる。第3の部分212の平均厚さ(T)は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。本明細書で述べるように、長さの方向に変化する部分を有する実施形態では、本体の全長に対する第3の部分の相対平均長さは、厚さについて上述したものと同じであり得る。さらに、幅の方向に変化する部分を有する実施形態では、本体の全幅に対する第3の部分の相対平均幅は、厚さについて上述したのと同じであり得る。
【0063】
別の態様では、第3の部分212は、耐火物の性能の改善を容易にすることができる特定の平均厚さを有することができる。例えば、第3の部分は、800mm以下または500mm以下または200mm以下または100mm以下または50mm以下または20mm以下または10mm以下または1mm以下または500ミクロン以下または100ミクロン以下など、1m以下の平均厚さを有することができる。別の非限定的な実施形態では、第3の部分212は、少なくとも1ミクロン、例えば少なくとも10ミクロンまたは少なくとも20ミクロンまたは少なくとも30ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも200ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも10mmまたは少なくとも25mmまたは少なくとも50mmまたは少なくとも100mmまたは少なくとも200mmまたは少なくとも500mmの平均厚さ(T)を有することができる。第3の部分212は、上述の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均厚さ(T)を有することができることが理解されよう。
【0064】
特定の例では、本体201は、互いに対して異なる部分の特定の厚さを有するように形成されてもよい。例えば、本体201は、二次厚さ比、2ndTr=(T/T)を有することができ、Tは第1の部分210の平均厚さであり、Tは第3の部分212の平均厚さである。二次厚さ比は、少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10であり得る。さらに別の実施形態では、二次厚さ比は、9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下など、10以下であってもよい。二次厚さ比は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内であってもよいことが理解されよう。本明細書で述べるように、長さの方向に変化する部分を有する実施形態では、二次長さ比2ndLr=(L/L)は、二次厚さ比について上述したものと同じ値のいずれかを有することができる。さらに、幅の方向に変化する部分を有するそれらの実施形態について、二次幅比2ndWr=(W/W)は、二次厚さ比について上述したものと同じ値のいずれかを有することができる。
【0065】
本体は、第3の部分に対する第2の部分の相対的な厚さによって定義されるような三次厚さ比をさらに含んでもよい。例えば、本体201は、三次厚さ比、3rdTr=(T/T)を有することができ、Tは第2の部分211の平均厚さであり、Tは第3の部分212の平均厚さであり、少なくとも0.1である。別の実施形態では、三次厚さ比は、少なくとも0.2、例えば、または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10であり得る。別の非限定的な実施形態では、本体201は、10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下の三次厚さ比を有することができる。三次厚さ比は、上記の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されよう。本明細書で述べるように、長さの方向に変化する部分を有する実施形態では、三次長さ比3rdLr=(L/L)は、三次厚さ比について上述したものと同じ値のいずれかを有することができる。さらに、幅の方向に変化する部分を有するそれらの実施形態について、3次幅比3rdWr=(W/W)は、3次厚さ比について上述したものと同じ値のいずれかを有することができる。
【0066】
さらに他の態様では、本体は、400℃以下の平均シェル温度を有することができる。平均シェル温度は、シェル温度試験に従って本体の厚さを通って伝導される熱を規定する。少なくとも一実施形態では、本体201は、390℃以下または385℃以下または380℃以下または375℃以下または370℃以下または365℃以下または360℃以下または355℃以下または350℃以下または345℃以下または340℃以下または335℃以下または330℃以下または325℃以下など、395℃以下の平均シェル温度を有することができる。さらに、非限定的な一実施形態では、本体201は、少なくとも100℃または少なくとも150℃または少なくとも200℃または少なくとも250℃の平均シェル温度を有することができる。本体201は、上述の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均シェル温度を有することができることが理解されよう。
【0067】
図2Aおよび図2Bの実施形態は、耐火物の本体の形状、サイズ、および/または相対寸法を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、図3は、代替実施形態の図を含む。耐火物300は、第1の部分310と、第2の部分311と、第1の部分310と第2の部分311との間に配置された第3の部分312とを含む本体301を含む。本体301は、少なくとも部分的に本体301の深さまで延在し、場合によっては本体301の厚さ(t)全体にわたって延在する開口部315を含んでもよい。
【0068】
図4は、一実施形態による代替的な形状を有する耐火物の斜視図を含む。例えば、物品400は、第1の部分410、第2の部分411、および第1の部分410と第2の部分411との間に配置された第3の部分412を有する本体401を含むことができる。本体401は、外面417と、本体401、特に外面417から延びるリップ416とをさらに含んでもよい。リップ416は、本体201の全周にわたって延在する環状リップであってもよい。本体401は、本体の長さLを部分的にまたは全体的に通って延びる中央開口部の形態であり得る開口部415をさらに含んでもよい。
【0069】
本明細書の実施形態の耐火物は、鋳物または炉などの高温用途に利用することができる。例えば、少なくとも1つの実施形態では、耐火物の本体は、炉壁の一部とすることができる。図5は、一実施形態による、炉壁502の一部としてのバーナブロック501および耐火物503を含む炉の一部の画像を含む。耐火物503は、本明細書の実施形態の特徴のいずれかを有することができる。
【0070】
図7は、別の実施形態による耐火物の斜視図を含む。図示のように、耐火物700は本体701を有することができる。図7の本体701は、ほぼ立方体の三次元形状を有するものとして示されているが、耐火物が意図される用途に応じて適切であり得る他のサイズおよび形状であることが理解されよう。本体701は、第1の外面702および第2の外面703を含む複数の外面を含むことができる。耐火物700の本体701は、本明細書の実施形態の耐火物のいずれかの任意の特徴または特徴の組み合わせを有することができる。
【0071】
本体701は、第1の外面702を画定する第1の部分704と、第2の外面703を画定する第2の部分705とを有することができる。特定の一実施形態では、第2の外面703は少なくとも一つの取付要素710を含む。別の実施形態では、第2の外面703は複数の取付要素710を含むことができる。
【0072】
少なくとも1つの取付要素710は、本体701を炉の壁に固定するのに適している。より具体的には、少なくとも1つの取付要素710は、本体701の少なくとも1つの取付要素710および炉壁の取付要素(図示せず)を含む相補的な取付アセンブリの一部とすることができる。一実施形態では、少なくとも1つの取付要素710は、突出部、溝、スロット、固定具、締結具、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。図7の図示の実施形態では、取付要素710は、第2の外面703の本体701内に延びる溝として示されている。特定の例では、少なくとも1つの取付要素710は、図7に示す溝のように、本体と一体である。さらに、別の実施形態では、少なくとも1つの取付要素710は、本体701の第2の外面703に取り外し可能に固定されたブラケット、固定具、または締結具などの、取り外し可能に固定された構成要素とすることができる。
【0073】
本体上の少なくとも1つの取付要素710の位置は、従来の耐火物で使用される中間取付部品の必要性を排除することができる。少なくとも1つの取付要素710は、第2の外面703上にあってもよく、より具体的には、第2の外面703内に一体であってもよい。特定の一実施形態では、複数の取付要素710は、第2の外面703上で互いに離間させることができる。例えば、図7に示すように、複数の取付要素は、本体701の第2の外面と外側面712とを接合する周縁部711の周りに間隔を置いて配置される。
【0074】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。それらの態様および実施形態のいくつかが本明細書に記載される。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様および実施形態が例示にすぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施形態は、以下にリスト化される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
実施形態
【0075】
[実施形態1]耐火物であって、
本体を備え、本体が、
本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、炭化物を含む第1の部分と、
第1の外面の反対側の本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分と、を含み、
第1の外面と第2の外面との間の熱伝導率差(ΔTC)が少なくとも10W/mKであり、
平均シェル温度が400℃以下である、耐火物。
【0076】
[実施形態2]耐火物であって、
本体を備え、本体が、
本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、炭化物を含む第1の部分と、
第1の外面の反対側の本体の第2の外面の少なくとも一部を画定し、本体の全厚の少なくとも5%の平均厚さを有する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分と、を含み、
第1の外面と第2の外面との間の熱伝導率差が少なくとも10W/mKである、耐火物。
【0077】
[実施形態3]耐火物であって、
本体を備え、本体が、
本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、炭化物を含む第1の部分と、
第1の外面の反対側の本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、多結晶酸化物材料の大部分(体積%)を含む第2の部分と、を含み、
第1の外面と第2の外面との間の熱伝導率差は、300Kで少なくとも10W/mKである、耐火物。
【0078】
[実施形態4]第1の部分が炭化ケイ素を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つに記載の耐火物。
【0079】
[実施形態5]第1の部分が、酸素、窒素、それらの化合物、またはそれらの任意の組み合わせの群からの少なくとも1つの材料を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つに記載の耐火物。
【0080】
[実施形態6]第1の部分が、炭化ケイ素を含む一次相と、窒素含有組成物を含む二次相とを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つに記載の耐火物。
【0081】
[実施形態7]第1の部分が、少なくとも0.1の含有率Cr1=(SC2/PC1)を有し、PC1が一次相の含有量(体積%)であり、SC2が二次相の含有量(体積%)であり、第1の部分の含有率(Cr1)は、少なくとも0.001または少なくとも0.01または少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10であり得る、実施形態6に記載の耐火物。
【0082】
[実施形態8]第1の部分が1000以下の含有率Cr1=(SC2/PC1)を有し、PC1が一次相の含有量(体積%)であり、SC2が二次相の含有量(体積%)であり、第1の部分(Cr1)の含有率が100以下または10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下であり得る、実施形態6の耐火物。
【0083】
[実施形態9]第1の部分が窒化結合炭化ケイ素を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0084】
[実施形態10]第1の部分が、窒化結合炭化ケイ素から本質的になる、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0085】
[実施形態11]第1の部分が、酸窒化物結合炭化ケイ素を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0086】
[実施形態12]第1の部分が本質的に酸窒化物結合炭化ケイ素からなる、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0087】
[実施形態13]第1の部分が本質的に炭化ケイ素からなる、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0088】
[実施形態14]実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物であって、第1の部分が、少なくとも10W/mK、または少なくとも11W/mK、または少なくとも12W/mK、または少なくとも13W/mK、または少なくとも14W/mK、または少なくとも15W/mK、または少なくとも16W/mK、または少なくとも17W/mK、または少なくとも18W/mK、または少なくとも20W/mK、または少なくとも25W/mK、または少なくとも30W/mK、または少なくとも35W/mK、または少なくとも40W/mK、または少なくとも45W/mK、または少なくとも50W/mK、または少なくとも55W/mK、または少なくとも60W/mK、または少なくとも65W/mK、または少なくとも70W/mK、または少なくとも80W/mK、または少なくとも90W/mK、または少なくとも100W/mKの平均熱伝導率を含む、耐火物。
【0089】
[実施形態15]第1の部分が、200W/mK以下、または180W/mK以下、または160W/mK以下、または140W/mK以下、または120W/mK以下、または100W/mK以下、または90W/mK以下、または80W/mK以下、または70W/mK以下、または60W/mK以下、または50W/mK以下、または45W/mK以下、または40W/mK以下、または35W/mK以下、または30W/mK以下、または25W/mK以下、または22W/mK以下、または20W/mK以下の平均熱伝導率を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0090】
[実施形態16]第1の部分が、少なくとも1ミクロン~10mm以下の範囲内の平均結晶子サイズを有する炭化ケイ素を含む一次相を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0091】
[実施形態17]第1の部分が、本体の総厚の少なくとも5%の平均厚さを含む、実施形態1および3のいずれか1つの耐火物。
【0092】
[実施形態18]第1の部分が、本体の総厚の少なくとも10%、または本体の総厚の少なくとも20%、または少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%の平均厚さを含む、実施形態2および17のいずれか1つの耐火物。
【0093】
[実施形態19]第1の部分が、本体の総厚の90%以下、または本体の総厚の80%以下、または70%以下、または60%以下、または50%以下、または40%以下、または30%以下、または20%以下の平均厚さを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0094】
[実施形態20]第1の部分が、少なくとも1mm、または少なくとも5mm、または少なくとも10mm、または少なくとも25mm、または少なくとも50mm、または少なくとも100mm、または少なくとも200mm、または少なくとも500mmの平均厚さを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0095】
[実施形態21]第1の部分が、10m以下、または5m以下、または3m以下、または1m以下、または800mm以下、または500mm以下、または200mm以下、または100mm以下の平均厚さを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0096】
[実施形態22]第1の部分が、本体の全外部表面積の90%以下、または80%以下、または70%以下、または60%以下、または50%以下、または40%以下、または30%以下、または20%以下、または10%以下を画定する、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0097】
[実施形態23]第1の部分が、本体の全外部表面積の少なくとも1%、または少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%を画定する、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0098】
[実施形態24]第2の部分がアルミナおよびシリカを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0099】
[実施形態25]第2の部分がアルミノケイ酸塩を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0100】
[実施形態26]第2の部分がムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0101】
[実施形態27]第2の部分がムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)から本質的になる、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0102】
[実施形態28]第2の部分が多結晶酸化物材料の大部分の含有量(体積%)を含む、実施形態1および2のいずれか1つの耐火物。
【0103】
[実施形態29]第2の部分が、第2の部分の全体積に対して少なくとも60体積%の多結晶酸化物材料、または第2の部分の全体積に対して少なくとも70体積%または少なくとも80体積%または少なくとも90体積%または少なくとも95体積%の多結晶酸化物材料を含む、実施形態3および28のいずれか1つに記載の耐火物。
【0104】
[実施形態30]第2の部分が多結晶酸化物材料から本質的になる、実施形態3および28のいずれか1つの耐火物。
【0105】
[実施形態31]第2の部分が、第2の部分の全体積に対して少なくとも60体積%の多結晶ムライト、または第2の部分の全体積に対して少なくとも70体積%または少なくとも80体積%または少なくとも90体積%または少なくとも95体積%の多結晶ムライトを含む、実施形態3および28のいずれか1つに記載の耐火物。
【0106】
[実施形態32]第2の部分が本質的に多結晶ムライトからなる、実施形態3および28のいずれか1つの耐火物。
【0107】
[実施形態33]第2の部分が非晶質相材料を本質的に含まない、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0108】
[実施形態34]第2の部分が、10W/mK以下、または8W/mK以下、または7W/mK以下、または6W/mK以下、または5W/mK以下、または4W/mK以下、または2W/mK以下、または1W/mK以下の平均熱伝導率を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0109】
[実施形態35]第2の部分が、少なくとも0.5W/mK、または少なくとも1W/mK、または少なくとも2W/mK、または少なくとも3W/mK、または少なくとも4W/mK、または少なくとも5W/mK、または少なくとも6W/mK、または少なくとも7W/mK、または少なくとも8W/mKの平均熱伝導率を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0110】
[実施形態36]200W/mK以下の熱伝導率差ΔTC=TC1-TC2をさらに含み、TC1は第1の部分の平均熱伝導率であり、TC2は第2の部分の平均熱伝導率であり、熱伝導率差ΔTCが、180W/mK以下、または160W/mK以下、または140W/mK以下、または120W/mK以下、または100W/mK以下、または90W/mK以下、または80W/mK以下、または70W/mK以下、または60W/mK以下、または50W/mK以下、または45W/mK以下、または40W/mK以下、または35W/mK以下、または30W/mK以下、または25W/mK以下、または22W/mK以下、または20W/mK以下である、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0111】
[実施形態37]少なくとも12W/mKの熱伝導率差ΔTC=TC1-TC2をさらに含み、TC1は第1の部分の平均熱伝導率であり、TC2は第2の部分の平均熱伝導率であり、熱伝導率差ΔTCが、少なくとも13W/mK、または少なくとも14W/mK、または少なくとも15W/mK、または少なくとも16W/mK、または少なくとも17W/mK、または少なくとも18W/mK、または少なくとも20W/mK、または少なくとも25W/mK、または少なくとも30W/mK、または少なくとも35W/mK、または少なくとも40W/mK、または少なくとも45W/mK、または少なくとも50W/mK、または少なくとも55W/mK、または少なくとも60W/mK、または少なくとも70W/mK、または少なくとも80W/mK、または少なくとも90W/mK、または少なくとも100W/mKである、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0112】
[実施形態38]熱膨張係数差(ΔCTE=CTE1-CTE2)をさらに含み、CTE1は、第1の部分の平均熱膨張係数であり、CTE2は、第2の部分の平均熱膨張係数であり、熱膨張係数差ΔCTEは、5×10-6/℃以下、または4.8×10-6/℃以下、または4.6×10-6/℃以下、または4.4×10-6/℃以下、または4.2×10-6/℃以下、または4×10-6/℃以下、または3.8×10-6/℃以下、または3.6×10-6/℃以下、または3.4×10-6/℃以下、または3.2×10-6/℃以下、または3×10-6/℃以下、または2.9×10-6/℃以下、または2.8×10-6/℃以下、または2.7×10-6/℃以下、または2.6×10-6/℃以下、または2.5×10-6/℃以下、または2.4×10-6/℃以下、または2.3×10-6/℃以下、または2.2×10-6/℃以下、または2.1×10-6/℃以下、または2×10-6/℃以下、または1.9×10-6/℃以下、または1.8×10-6/℃以下、または1.7×10-6/℃以下、または1.6×10-6/℃以下、または1.5×10-6/℃以下、または1.4×10-6/℃以下、または1.3×10-6/℃以下、または1.2×10-6/℃以下、または1.1×10-6/℃以下、または1×10-6/℃以下、または0.9×10-6/℃以下、または0.8×10-6/℃以下、または0.7×10-6/℃以下、または0.6×10-6/℃以下、または0.5×10-6/℃以下、または0.4×10-6/℃以下、または0.3×10-6/℃以下、または0.2×10-6/℃以下、または0.1×10-6/℃以下であり得る、実施形態1、2、および3のいずれか1つに記載の耐火物。
【0113】
[実施形態39]第2の部分が、少なくとも1ミクロン~10mm以下の範囲内の平均結晶子サイズを有する多結晶相を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0114】
[実施形態40]第2の部分が、本体の総厚の少なくとも5%の平均厚さを含む、実施形態1および3のいずれか1つの耐火物。
【0115】
[実施形態41]第2の部分が、本体の総厚の少なくとも6%、または本体の総厚の少なくとも7%、または少なくとも8%、または少なくとも9%、または少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%、または少なくとも35%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも55%、または少なくとも60%の平均厚さを含む、実施形態2および40のいずれか1つの耐火物。
【0116】
[実施形態42]第2の部分が、本体の総厚の90%以下、または本体の総厚の80%以下、または70%以下、または60%以下、または50%以下、または40%以下、または30%以下、または20%以下、または10%以下の平均厚さを含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0117】
[実施形態43]第1の部分が第1の平均厚さ(T1)を含み、第2の部分が第2の平均厚さ(T2)を含み、本体が少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも1.1または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも2.5または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10である厚さ比Tr=(T1/T2)を含む、実施形態1、2および3のいずれか1つの耐火物。
【0118】
[実施形態44]第1の部分が第1の平均厚さ(T1)を含み、第2の部分が第2の平均厚さ(T2)を含み、本体が、10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または0.5以下または0.4以下または0.3以下である厚さ比Tr=(T1/T2)を含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0119】
[実施形態45]第2の部分が少なくとも1mmの平均厚さを含む、実施形態1および3のいずれか1つの耐火物。
【0120】
[実施形態46]第2の部分が、少なくとも5mmまたは少なくとも10mmまたは少なくとも25mmまたは少なくとも50mmまたは少なくとも100mmまたは少なくとも200mmまたは少なくとも500mmの平均厚さを含む、実施形態2および45のいずれか1つの耐火物。
【0121】
[実施形態47]第2の部分が、3m以下または2m以下または1m以下または800mm以下または500mm以下または200mm以下または100mm以下の平均厚さを含む、実施形態2および45のいずれか1つの耐火物。
【0122】
[実施形態48]第2の部分が、本体の全外部表面積の90%以下、または80%以下、または70%以下、または60%以下、または50%以下、または40%以下、または30%以下、または20%以下、または10%以下を画定する、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0123】
[実施形態49]第2の部分が、本体の全外部表面積の少なくとも1%、または少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%を画定する、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0124】
[実施形態50]第1の部分と第2の部分との間に配置された第3の部分をさらに含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0125】
[実施形態51]第3の部分が、酸化物および炭化物の少なくとも一方を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0126】
[実施形態52]第3の部分が酸化物および炭化物を含む実施形態50の耐火物。
【0127】
[実施形態53]第3の部分が、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)、酸窒化ケイ素(SiON)、シリカ(SiO)、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)、アルミナ、(Al)、酸窒化ケイ素アルミニウム(SiAlON)、またはそれらの任意の組み合わせの群から選択される材料を含む少なくとも第1の相を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0128】
[実施形態54]第3の部分が、窒化結合炭化ケイ素を含む第1の相と、ムライト(3Al-2SiOまたは2Al-SiO)を含む第2の相とを含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0129】
[実施形態55]第3の部分が、第1の含有量(C1)(体積%)の第1の相および第2の含有量(C2)(体積%)の第2の相を含み、第3の相が、少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも50または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも1.1または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10の含有率Cr=(C1/C2)を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0130】
[実施形態56]第3の部分が、第1の含有量(C 1)(体積%)の第1の相および第2の含有量(C 2)(体積%)の第2の相を含み、第3の相が、10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または50以下または0.4以下または0.3以下の含有比Cr=(C 1/C 2)を含む、実施形態0.5に記載の耐火物。
【0131】
[実施形態57]第3の部分が、50W/mK以下または45W/mK以下または40W/mK以下または30W/mK以下または25W/mK以下または20W/mK以下または18W/mK以下または15W/mK以下の平均熱伝導率を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0132】
[実施形態58]第3の部分が、少なくとも1W/mKまたは少なくとも2W/mKまたは少なくとも3W/mKまたは少なくとも4W/mKまたは少なくとも5W/mKまたは少なくとも6W/mKまたは少なくとも7W/mKまたは少なくとも8W/mKまたは少なくとも10W/mKまたは少なくとも12W/mKまたは少なくとも14W/mKまたは少なくとも16W/mKまたは少なくとも18W/mKまたは少なくとも20W/mKまたは少なくとも25W/mKの平均熱伝導率を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0133】
[実施形態59]第3の部分が、少なくとも1ミクロン~10mm以下の範囲内の平均結晶子サイズを有する炭化ケイ素を含む第1の相を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0134】
[実施形態60]第3の部分が、少なくとも1ミクロン~10mm以下の範囲内の平均結晶子サイズを有する酸化物を含む第2の相を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0135】
[実施形態61]第3の部分が、本体の総厚の少なくとも1%、または本体の総厚の少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%の平均厚さを含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0136】
[実施形態62]第3の部分が、本体の総厚の90%以下、または本体の総厚の80%以下、または70%以下、または60%以下、または50%以下、または40%以下、または30%以下、または20%以下、または10%以下、または5%以下の平均厚さを含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0137】
[実施形態63]第3の部分が、1m以下または800mm以下または500mm以下または200mm以下または100mm以下または50mm以下または20mm以下または10mm以下または1mm以下または500ミクロン以下または100ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0138】
[実施形態64]第3の部分が、少なくとも1ミクロンまたは少なくとも10ミクロンまたは少なくとも20ミクロンまたは少なくとも30ミクロンまたは少なくとも50ミクロンまたは少なくとも100ミクロンまたは少なくとも200ミクロンまたは少なくとも500ミクロンまたは少なくとも1mmまたは少なくとも5mmまたは少なくとも10mmまたは少なくとも25mmまたは少なくとも50mmまたは少なくとも100mmまたは少なくとも200mmまたは少なくとも500mmの平均厚さを含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0139】
[実施形態65]第1の部分が第1の平均厚さ(T1)を含み、第3の部分が第3の平均厚さ(T3)を含み、本体が少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも50または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも1.1または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10の二次厚さ比2ndTr=(T1/T3)を含む、実施形態2.5に記載の耐火物。
【0140】
[実施形態66]第1の部分が第1の平均厚さ(T1)を含み、第3の部分が第3の平均厚さ(T3)を含み、本体が、10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または50以下または0.4以下または0.3以下の二次厚さ比2ndTr=(T1/T3)を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0141】
[実施形態67]第2の部分が第2の平均厚さ(T2)を含み、第3の部分が第3の平均厚さ(T3)を含み、本体が少なくとも0.1または少なくとも0.2または少なくとも0.3または少なくとも0.4または少なくとも0.5または少なくとも0.6または少なくとも0.7または少なくとも0.8または少なくとも0.9または少なくとも1または少なくとも50または少なくとも1.2または少なくとも1.3または少なくとも1.4または少なくとも1.5または少なくとも1.6または少なくとも1.7または少なくとも1.8または少なくとも1.9または少なくとも2または少なくとも2.2または少なくとも1.1または少なくとも2.7または少なくとも3または少なくとも3.2または少なくとも3.5または少なくとも4または少なくとも5または少なくとも6または少なくとも7または少なくとも8または少なくとも9または少なくとも10の三次厚さ比3rdTr=(T2/T3)を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0142】
[実施形態68]第2の部分が第2の平均厚さ(T2)を含み、第3の部分が第3の平均厚さ(T3)を含み、本体が、10以下または9以下または8以下または7以下または6以下または5以下または4以下または3以下または2.5以下または2以下または1.8以下または1.5以下または1.2以下または1以下または0.9以下または0.8以下または0.7以下または0.6以下または50以下または0.4以下または0.3以下の三次厚さ比3rdTr=(T2/T3)を含む、実施形態50に記載の耐火物。
【0143】
[実施形態69]本体が400℃以下の平均シェル温度を含む、実施形態2および3のいずれか1つの耐火物。
【0144】
[実施形態70]本体が、395℃以下または390℃以下または385℃以下または380℃以下または375℃以下または370℃以下または365℃以下または360℃以下または355℃以下または350℃以下または345℃以下または340℃以下または335℃以下または330℃以下または325℃以下の平均シェル温度を含む、実施形態1および69のいずれか1つの耐火物。
【0145】
[実施形態71]本体が、少なくとも100℃または少なくとも150℃または少なくとも200℃または少なくとも250℃の平均シェル温度を含む、実施形態1および69のいずれか1つの耐火物。
【0146】
[実施形態72]本体が炉壁の一部である、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0147】
[実施形態73]本体が、本体を通って延びる中央開口部をさらに含む、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0148】
[実施形態74]本体が、本体の主表面から延びる環状リップをさらに備える、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0149】
[実施形態75]実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物を含む炉。
【0150】
[実施形態76]システムであって、
材料を加熱するための容積を画定する炉壁を含む炉であって、炉壁は、少なくとも1つの少なくとも1つの耐火物を含み、耐火物は、
本体を備え、本体が、
本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、炭化物を含む第1の部分と、
第1の外面の反対側の本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分と、を含み、
第1の外面と第2の外面との間の熱伝導率差が少なくとも10W/mKであり、
平均シェル温度が400℃以下である、システム。
【0151】
[実施形態77]耐火物を形成する方法であって、
第1の材料を製造ツールに配置するステップと、
第2の材料を製造ツールに配置するステップと、
第1の材料を含む第1の部分と、第2の材料を含む第2の部分とを有する未焼成体を形成するステップと、
未焼成体から耐火物を形成するステップであって、耐火物は、
本体の第1の外面の少なくとも一部を画定する第1の部分であって、炭化物を含む第1の部分と、
第1の外面とは反対側の本体の第2の外面の少なくとも一部を画定する第2の部分であって、酸化物を含む第2の部分とを含む、ステップと、を含む、方法。
【0152】
[実施形態78]製造ツール内に第1の材料を配置するステップは、製造ツール内の空洞内に第1の材料を堆積させるステップを含み、製造ツール内に第2の材料を配置するステップは、製造ツールの空洞内に第1の材料上に第2の材料を堆積させるステップを含む、実施形態77に記載の方法。
【0153】
[実施形態79]第1の材料が乾燥粉末混合物である実施形態77の方法。
【0154】
[実施形態80]第1の材料が、液体担体に含まれる微粒子材料を含む湿式混合物である、実施形態77に記載の方法。
【0155】
[実施形態81]第2の材料が乾燥粉末混合物である実施形態77の方法。
【0156】
[実施形態82]第2の材料が、液体担体に含まれる微粒子材料を含む湿式混合物である、実施形態77に記載の方法。
【0157】
[実施形態83]第1の材料は、炭化ケイ素(SiC)、金属ケイ素(Si)、シリカ(SiO)、窒化ケイ素(Si)、またはそれらの任意の組み合わせの群から選択される少なくとも1つの材料を含む、実施形態77に記載の方法。
【0158】
[実施形態84]第2の材料が酸化物を含む、実施形態77の方法。
【0159】
[実施形態85]第2の材料がアルミナを含む、実施形態77の方法。
【0160】
[実施形態86]第2の材料がシリカを含む、実施形態77の方法。
【0161】
[実施形態87]第2の材料がアルミノケイ酸塩を含む、実施形態77に記載の方法。
【0162】
[実施形態88]工程は、第3の材料を製造ツール内に配置することをさらに含み、第3の材料は、第1の材料と第2の材料との間に配置される、実施形態77に記載の方法。
【0163】
[実施形態89]第3の材料が乾燥粉末混合物である実施形態88の方法。
【0164】
[実施形態90]第3の材料が、液体担体に含まれる微粒子材料を含む湿式混合物である、実施形態88に記載の方法。
【0165】
[実施形態91]第3の材料は、第1の材料と第2の材料との混合物を含む、実施形態88に記載の方法。
【0166】
[実施形態92]未焼成体を形成するステップが、成形、鋳造、プレス、乾燥、冷却、加熱、照射、付加製造、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの工程を含む、実施形態77に記載の方法。
【0167】
[実施形態93]未焼成体および耐火物を形成するステップが、単一の処理容器内で単一の形成工程で完了する、実施形態88に記載の方法。
【0168】
[実施形態94]耐火物を形成するステップが、少なくとも1200℃~2000℃以下の範囲内の焼成温度で未焼成体を焼成するステップを含む、実施形態77に記載の方法。
【0169】
[実施形態95]耐火物を形成するステップが、不活性、酸化性、還元性、もしくは窒素に富む、またはそれらの任意の組み合わせの群からの少なくとも1つの大気条件で未焼成体を焼成するステップを含む、実施形態77に記載の方法。
【0170】
[実施形態96]耐火物を形成することが、第1の部分および第2の部分を同時焼成することを含む、実施形態77に記載の方法。
【0171】
[実施形態97]耐火物を形成するステップは、焼結中の第1のおよび第2の部分からの種の相互拡散によって画定される第1の部分と第2の部分との間に拡散領域を形成するステップを含み、拡散領域は本体の第3の部分を画定する、実施形態77に記載の方法。
【0172】
[実施形態98]第2の外面が少なくとも1つの取付要素を備える、実施形態1、2、および3のいずれか1つの耐火物。
【0173】
[実施形態99]少なくとも1つの取付要素が、突出部、溝、スロット、固定具、締め具、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、実施形態98に記載の耐火物。
【0174】
[実施形態100]少なくとも一つの取付要素が本体と一体である実施形態98の耐火物。
【0175】
[実施形態101]少なくとも1つの取付要素が、本体の少なくとも1つの取付要素および炉壁の取付要素を含む相補的な取付アセンブリの一部である、実施形態98に記載の耐火物。
【0176】
[実施形態102]本体が、第2の外面上に互いに離間した複数の取付要素を備える、実施形態98に記載の耐火物。
【0177】
[実施形態103]複数の取付要素が、第2の外面と本体の外側面とを接合する周縁部の周りに間隔を置いて配置されている、実施形態102に記載の耐火物。
【実施例
【0178】
[実施例1]
以下の割合の乾燥粉末成分を用いて第1の粉末混合物を作製した:84.2%黒色炭化ケイ素;0.5%炭化ホウ素;9.0%シリコン金属;6.0%シリカフューム;0.2%石灰石。黒色炭化ケイ素粉末は、Saint Gobain社から入手可能である。黒色炭化ケイ素粉末粒子の少なくとも約90%は、約50ミクロン~約5mmの範囲のサイズを有する。
【0179】
水中のメチルセルロースの有機結合剤溶液を、実質的に均一な質量が得られるまで高強度ミキサーで混合しながら第1の粉末混合物に添加した。添加された有機結合剤溶液の量は、混合物を成形可能にするのに十分であった。バインダーは、乾燥および焼成工程中に部分的または完全に除去されるため、一時的である。
【0180】
次いで、混合した第1の材料を金型の空洞内に配置し、加圧ラム下で圧縮した。
【0181】
ムライト粉末を主成分とする第2の材料は、Washington Mills社から入手した。第2の粉末は、約0.38mmの平均粒径を有する。アルミナおよび粘土粉末を混合物に添加して、79%アルミナおよび20%シリカの最終組成物を得る。有機結合剤混合物および水を、実質的に均一な質量が得られるまで高強度ミキサー内で混合しながら粉末に添加した。
【0182】
第3の材料が形成され、第1の材料と第2の材料との1:1(すなわち、50重量%の第1の材料および50重量%の第2の材料)の比の混合物を含んでいた。
【0183】
第3の材料を第1の材料上の型穴内に堆積させ、第1の材料と同じ方法で圧縮した。第2の材料を、第3の材料上の型の空洞内に堆積させ、第1および第3の材料と同じ方法で圧縮した。その結果、第1の材料、第2の材料、および第1の材料と第2の材料との間に配置された第3の材料の組み合わせを含む未焼成体が得られた。型から未焼成体を取り出し、93℃で乾燥させて、焼成前の水分を除去した。
【0184】
その後、乾燥した未焼成体をキルンで焼成した。焼成は、ピーク温度1430℃の窒素雰囲気(>99%窒素)中で行った。窒素雰囲気中で十分に焼成した後、雰囲気を酸化性雰囲気に変更する。
【0185】
図6は、実施例1の耐火物の斜視図を含む。耐火物は、18重量%の酸窒化ケイ素および80重量%の炭化ケイ素を含む酸窒化ケイ素結合炭化ケイ素からなる第1の部分601を含む。本体の合計平均厚さは約28.5cmであり、第1の部分601の平均厚さは約16cmである。第1の部分601は、1200℃で約19.2W/mKの熱伝導率および1500℃までの約5×10-6/℃の熱膨張係数を有する。炭化ケイ素の第1の相は、平均粒径が約0.23mmの結晶子を含む。
【0186】
第2の部分602は、主としてムライトからなる。第2の部分602の平均厚みは、約11cmである。第2の部分602は、1200℃で約1.73W/mKの熱伝導率および1500℃までの約4.6×10-6/℃の熱膨張係数を有する。ムライトには、平均粒径が0.38mm程度の結晶子が含まれる。外面607は、全体が第2の部分602からなっていた。
【0187】
第3の部分603は、1:1の相対含有量の酸窒化物結合炭化ケイ素およびムライトの混合物からなる。第3の部分603の平均厚みは、約1.3cmである。第3の部分603は、約4.8×10-6/℃の熱膨張係数を有していた。ムライトには、平均粒径が0.38mm程度の結晶子が含まれる。炭化ケイ素相は、平均粒径が0.23mm程度の結晶子を含む。第3の部分603は、第1の部分601と第2の部分602との間に当接して配置されている。第3の部分603は、外面605、607から離間している。
【0188】
本実施形態は、技術水準からの発展を表す。本明細書の実施形態の耐火物に関する試験は、本明細書の実施形態の特徴の1つまたは複数を利用することによって、顕著で予想外の性能を明らかにする。特に、特定の理論に縛られることを望むものではないが、本明細書の実施形態の耐火物の特定の特徴は、従来の耐火物と比較して、熱的特性(例えば、耐熱衝撃性、熱伝導率などである。)と機械的特性(例えば、限定された成長および反りによって実証されるような寸法安定性)との改善された組み合わせを容易にすることに留意されたい。
【0189】
上記の一般的な説明または例で説明した機能のすべてが必要なわけではなく、特定の機能の一部が必要でない場合があり、説明した機能に加えて1つ以上の機能を実行できることに留意されたい。さらにまた、機能が記載される順序は、必ずしも実行される順序ではない。
【0190】
利益、他の利点、および問題に対する解決策は、特定の実施形態に関して上記で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および任意の利益、利点、もしくは解決策が発生またはより顕著になる可能性のある任意の特徴(複数可)は、いずれかまたは全ての特許請求の重要な、必須の、または本質的な特徴として解釈されるべきではない。多くの異なる態様および実施形態が可能である。それらの態様および実施形態のいくつかが本明細書に記載される。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様および実施形態が例示にすぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。さらに、アナログ回路を含むいくつかの実施形態は、デジタル回路を使用して同様に実施することができ、逆もまた同様であることが当業者には理解されよう。
【0191】
本明細書に記載された実施形態の明細書および例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書および例示は、本明細書に記載の構造または方法を使用する装置およびシステムの全ての要素および特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴もまた、別個にまたは任意の副組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で述べられた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。本明細書を読んだだけで、他の多くの実施形態が当業者には明らかであろう。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、または別の変更を行うことができるように、本開示から他の実施形態を使用して導き出すことができる。したがって、本開示は限定的ではなく例示的とみなされるべきである。利益、他の利点、および問題に対する解決策は、特定の実施形態に関して上記で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および任意の利益、利点、もしくは解決策が発生またはより顕著になる可能性のある任意の特徴(複数可)は、いずれかまたは全ての特許請求の重要な、必須の、または本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0192】
本開示の要約は、特許法に準拠するために与えられており、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または制限するために使用されるべきではないという理解のもと、提出されている。これに加え、上述の図面の詳細な説明において、本開示内容を合理化する目的で、種々の特徴を1つの実施形態でまとめてグループ分けし、または記載してもよい。本開示は、特許請求される実施形態が、各特許請求項に明示的に引用されているものより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲を反映するとき、本発明の主題は、開示された実施形態のいずれかの全ての特徴よりも少ないものに関していてもよい。したがって、以下の特許請求の範囲は、図面の詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個に請求される特定事項を定義するものとして、それ自身に基づいている。
図1
図2A
図2B
図3
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図5
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図7