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特許7222171振動調節装置、排気ディフューザシステム、およびこれを含むガスタービン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】振動調節装置、排気ディフューザシステム、およびこれを含むガスタービン
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/00 20060101AFI20230208BHJP
   F01D 25/24 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
F02C7/00 E
F01D25/24 Z
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2021114938
(22)【出願日】2021-07-12
(65)【公開番号】P2022047495
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2021-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0117167
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0143684
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507002918
【氏名又は名称】ドゥサン エナービリティー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ヨン チャン
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-156813(JP,A)
【文献】特開2012-233485(JP,A)
【文献】特開2018-178836(JP,A)
【文献】国際公開第2015/069453(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102620313(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0241257(US,A1)
【文献】特開2009-209697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 25/24
F01D 25/30
F02C 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンのケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節するガスタービン用振動調節装置において、
複数の補強板を含む補強支持部と、
前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合され、前記ケーシングから突出した部分に固定された第1フランジと、
前記補強板の間に位置して補強板を連結する第2フランジと
を含み、
前記補強板は、前記ケーシングの外周面に対して立設され
前記補強板は、弧状に延びた中央支持部と、前記中央支持部の長手方向の両側端部に形成され、前記ケーシングから突出した部分に近づくほど高さが漸進的に減少する外側支持部とを含む、ガスタービン用振動調節装置。
【請求項2】
前記補強板は、弧状に延びて形成された請求項1に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項3】
前記補強支持部は、平行に配置された複数の補強板を含み、前記第1フランジは、前記補強板の長手方向の端部に固定された請求項1または2に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項4】
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、固定具によって互いに固定された請求項1から3のいずれか一項に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項5】
前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられた請求項4に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項6】
ガスタービンのケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節するガスタービン用振動調節装置において、
複数の補強板を含む補強支持部と、
前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合され、前記ケーシングから突出した部分に固定された第1フランジと、
前記補強板の間に位置して補強板を連結する第2フランジと
を含み、
前記補強板は、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、固定具によって互いに固定され、
前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられた、ガスタービン用振動調節装置。
【請求項7】
前記シムプレートは、弾性を有する素材からなる請求項5または6に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項8】
前記シムプレートは、金属からなる請求項5または6に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項9】
前記シムプレートには、前記固定具が挿入されるスリットが形成された請求項5からのいずれか一項に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項10】
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記ケーシングから突出した部分に設けられた請求項1からのいずれか一項に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項11】
ガスタービンのケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節するガスタービン用振動調節装置において、
複数の補強板を含む補強支持部と、
前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合され、前記ケーシングから突出した部分に固定された第1フランジと、
前記補強板の間に位置して補強板を連結する第2フランジと
を含み、
前記補強板は、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記ケーシングから突出した部分に設けられた、ガスタービン用振動調節装置。
【請求項12】
前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、
前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられた請求項10または11に記載のガスタービン用振動調節装置。
【請求項13】
タービンからガスを排出する排気ディフューザシステムにおいて、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置と
を含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され
前記補強板は、弧状に延びた中央支持部と、前記中央支持部の長手方向の両側端部に形成され、外側へいくほど高さが漸進的に減少する外側支持部とを含む、ガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項14】
前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定された請求項13に記載のガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項15】
タービンからガスを排出する排気ディフューザシステムにおいて、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置と
を含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定された、ガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項16】
前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、
前記シムプレートには、固定具が挿入されるスリットが形成された請求項13から15のいずれか一項に記載のガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項17】
タービンからガスを排出する排気ディフューザシステムにおいて、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置と
を含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、
前記シムプレートには、固定具が挿入されるスリットが形成された、ガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項18】
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられた請求項13から17のいずれか一項に記載のガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項19】
タービンからガスを排出する排気ディフューザシステムにおいて、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置と
を含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられた、ガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項20】
前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、
前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられた請求項18または19に記載のガスタービンの排気ディフューザシステム。
【請求項21】
外部から流入した空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器で燃焼された燃焼ガスによって回転する複数のタービンブレードを含むタービンと、
前記タービンの後段に設けられ、ガスを排出させる排気ディフューザシステムと
を含み、
前記排気ディフューザシステムは、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され
前記補強板は、弧状に延びた中央支持部と、前記中央支持部の長手方向の両側端部に形成され、外側へいくほど高さが漸進的に減少する外側支持部とを含む、ガスタービン。
【請求項22】
前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定された請求項21に記載のガスタービン。
【請求項23】
外部から流入した空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器で燃焼された燃焼ガスによって回転する複数のタービンブレードを含むタービンと、
前記タービンの後段に設けられ、ガスを排出させる排気ディフューザシステムと
を含み、
前記排気ディフューザシステムは、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定された、ガスタービン。
【請求項24】
前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、
前記シムプレートには、固定具が挿入されるスリットが形成された請求項21から23のいずれか一項に記載のガスタービン。
【請求項25】
外部から流入した空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器で燃焼された燃焼ガスによって回転する複数のタービンブレードを含むタービンと、
前記タービンの後段に設けられ、ガスを排出させる排気ディフューザシステムと
を含み、
前記排気ディフューザシステムは、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、
2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、
前記シムプレートには、固定具が挿入されるスリットが形成されたガスタービン。
【請求項26】
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられ、
前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、
前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられた請求項21から25のいずれか一項に記載のガスタービン。
【請求項27】
外部から流入した空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器で燃焼された燃焼ガスによって回転する複数のタービンブレードを含むタービンと、
前記タービンの後段に設けられ、ガスを排出させる排気ディフューザシステムと
を含み、
前記排気ディフューザシステムは、
排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、
前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、
前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、
前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、
前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設され、
前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられる、ガスタービン。
【請求項28】
前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、
前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられた請求項27に記載のガスタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンの振動を調節する振動調節装置、これを含む排気ディフューザシステムおよびこれを含むガスタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼させ、燃焼で発生した高温のガスでタービンを回転させる動力機関である。ガスタービンは、発電機、航空機、船舶、列車などを駆動するのに用いられる。
【0003】
一般的に、ガスタービンが長時間使用されれば、老朽化してケーシングの強度が弱くなり、異常振動が発生する問題がある。特に、タービンから燃焼ガスが排出される排気ディフューザ部分で多くの振動が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術的背景に基づき、本発明は、タービンケーシングで発生する振動を減少させることができる振動調節装置、排気ディフューザシステム、およびこれを含むガスタービンを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面による振動調節装置は、ガスタービンのケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節し、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合され、前記ケーシングから突出した部分に固定された第1フランジと、前記補強板の間に位置して補強板を連結する第2フランジとを含み、前記補強板は、前記ケーシングの外周面に対して立設される。
【0006】
本発明の一側面による前記補強板は、弧状に延びて形成される。
【0007】
本発明の一側面による前記補強支持部は、平行に配置された複数の補強板を含み、前記第1フランジは、前記補強板の長手方向の端部に固定される。
【0008】
本発明の一側面による2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、固定具によって互いに固定される。
【0009】
本発明の一側面による前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられる。
【0010】
本発明の一側面による前記シムプレートは、弾性を有する素材からなってもよい。
【0011】
本発明の一側面による前記シムプレートは、金属からなってもよい。
【0012】
本発明の一側面による前記シムプレートには、前記固定具が挿入されるスリットが形成される。
【0013】
本発明の一側面による前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられる。
【0014】
本発明の一側面による前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられる。
【0015】
本発明の一側面によるガスタービンの排気ディフューザシステムは、排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設される。
【0016】
本発明の一側面による前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定される。
【0017】
本発明の一側面による前記補強板は、弧状に延びた中央支持部と、前記中央支持部の長手方向の両側端部に形成され、外側へいくほど高さが漸進的に減少する外側支持部とを含むことができる。
【0018】
本発明の一側面による前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、前記シムプレートには、前記固定具が挿入されるスリットが形成される。
【0019】
本発明の一側面による前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられる。
【0020】
本発明の一側面による前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられる。
【0021】
本発明の一側面によるガスタービンは、外部から流入した空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と燃料とを混合して燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で燃焼された燃焼ガスによって回転する複数のタービンブレードを含むタービンと、前記タービンの後段に設けられ、ガスを排出させる排気ディフューザシステムとを含み、前記排気ディフューザシステムは、排出空間を形成するケーシングおよび内側ケースと、前記ケーシングと前記内側ケースとを連結する複数のストラットと、前記ケーシングの外側に突出した複数の突出支持台と、前記ケーシングに設けられ、ガスタービンで発生する振動を調節する振動調節装置とを含み、前記振動調節装置は、複数の補強板を含む補強支持部と、前記補強支持部の長手方向の両側端部に結合された第1フランジとを含み、前記補強板は、前記突出支持台に固定されかつ、前記ケーシングの外周面に対して立設される。
【0022】
本発明の一側面による前記ストラットは、前記突出支持台の内側に固定される。
【0023】
本発明の一側面による前記振動調節装置は、前記補強板の間に設けられて前記補強板を連結する第2フランジをさらに含み、2つの前記第2フランジは、向かい合うように配置され、前記第2フランジの間には、前記第2フランジを離隔させるシムプレートが設けられ、前記シムプレートには、前記固定具が挿入されるスリットが形成される。
【0024】
本発明の一側面による前記第1フランジは、前記ケーシングの半径方向にスライディング可能に支持するスライディングブロックを介して前記突出支持台に設けられ、前記スライディングブロックは、側面板と、側面から折曲げられて前記第1フランジと平行に配置された覆板とを含み、前記覆板には、長孔が形成され、前記第1フランジには、前記長孔を貫通するガイドピンが設けられる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一側面による振動調節装置は、ガスタービンで発生する異常振動を減少させることができるだけでなく、タービンケーシングの強度を向上させることができる。また、排気ディフューザシステムは、ストラットと、突出支持台と、振動調節装置とを含むので、ガスタービンのディフューザで発生する異常振動を減少させることができるだけでなく、タービンケーシングの強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態に係るガスタービンの内部を示す図である。
図2図1のガスタービンの一部の縦断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る振動調節装置が設けられた状態を拡大して示す図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る振動調節装置の一部を示す斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るガスタービンの背面図である。
図6】本発明の第1実施形態の変形例によるガスタービンの背面図である。
図7】本発明の第2実施形態に係るガスタービンに振動調節装置が設けられた状態を示す図である。
図8】本発明の第3実施形態に係るガスタービンに振動調節装置が設けられた状態を示す図である。
図9】本発明の第4実施形態に係る振動調節装置が設けられた状態を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は多様な変換が加えられて様々な実施例を有し得ることから、特定の実施例を例示して詳細な説明に詳しく説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるあらゆる変換、均等物または代替物を含むことが理解されなければならない。
【0028】
本発明で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本発明において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0029】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。この時、添付した図面において同一の構成要素は、できる限り同一の符号で表していることに留意する。また、本発明の要旨をあいまいにしうる公知の機能および構成に関する詳細な説明は省略する。同様の理由から、添付図面において一部の構成要素は誇張または省略されるか、概略的に示された。
【0030】
以下、本発明の第1実施形態に係るガスタービンについて説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態に係るガスタービンの内部を示す図であり、図2は、図1のガスタービンの一部の縦断面図である。
【0032】
図1および図2を参照して説明すれば、本実施形態に係るガスタービン1000の熱力学的サイクルは、理想的にはブレイトンサイクル(Brayton cycle)によることができる。ブレイトンサイクルは、等エントロピー圧縮(断熱圧縮)、定圧給熱、等エントロピー膨張(断熱膨張)、定圧放熱につながる4つの過程からなる。すなわち、大気の空気を吸入して高圧に圧縮した後、定圧環境で燃料を燃焼して熱エネルギーを放出し、この高温の燃焼ガスを膨張させて運動エネルギーに変換させた後に、残留エネルギーを含む排気ガスを大気中に放出することができる。すなわち、圧縮、加熱、膨張、放熱の4過程でサイクルが行われる。
【0033】
このようなブレイトンサイクルを実現するガスタービン1000は、図1に示されるように、圧縮機1100と、燃焼器1200と、タービン1300と、排気ディフューザシステム1800とを含むことができる。以下の説明は図1を参照するが、本発明の説明は、図1に例示的に示されたガスタービン1000と同等の構成を有するタービン機関に対しても幅広く適用可能である。
【0034】
圧縮機1100は、外部から空気を吸入して圧縮することができる。圧縮機1100は、圧縮機ブレード1130によって圧縮された圧縮空気を燃焼器1200に供給し、また、ガスタービン1000で冷却が必要な高温領域に冷却用空気を供給することができる。この時、吸入された空気は圧縮機1100で断熱圧縮過程を経るので、圧縮機1100を通過した空気の圧力と温度は上昇する。
【0035】
圧縮機1100は、遠心圧縮機(centrifugal compressors)や軸流圧縮機(axial compressor)で設計されるが、小型ガスタービンでは遠心圧縮機が適用されるのに対し、図1、および図2に示されるような大型ガスタービン1000は、大量の空気を圧縮しなければならないため、多段軸流圧縮機が適用されることが一般的である。この時、多段軸流圧縮機では、圧縮機ブレード1130は、センタータイロッド1120とロータディスクの回転により回転して、流入した空気を圧縮しながら圧縮された空気を後段の圧縮機ベーン1140に移動させる。空気は多段に形成されたブレード1130を通過しながら次第により高圧に圧縮される。
【0036】
圧縮機ベーン1140は、ハウジング1150の内部に装着され、複数の圧縮機ベーン1140が段を形成して装着できる。圧縮機ベーン1140は、前段の圧縮機ブレード1130から移動した圧縮空気を後段の圧縮機ブレード1130側に案内する。一実施形態において、複数の圧縮機ベーン1140の少なくとも一部は、空気の流入量の調節などのために定められた範囲内で回転可能に装着できる。
【0037】
圧縮機1100は、タービン1300から出力される動力の一部を用いて駆動できる。このために、図1に示されるように、圧縮機1100の回転軸とタービン1300の回転軸とは、トルクチューブ1170によって直結できる。大型ガスタービン1000の場合、タービン1300で生産される出力のほぼ半分程度が圧縮機1100を駆動させるのに費やされる。
【0038】
一方、燃焼器1200は、圧縮機1100の出口から供給される圧縮空気を燃料と混合して、等圧燃焼させて高いエネルギーの燃焼ガスを作ることができる。燃焼器1200では、流入した圧縮空気を燃料と混合、燃焼させて高いエネルギーの高温、高圧燃焼ガスを作り、等圧燃焼過程で燃焼器およびタービン部品が耐えられる耐熱限度まで燃焼ガスの温度を上昇させる。
【0039】
燃焼器1200は、セル状に形成されるハウジング内に複数配列され、燃料噴射ノズルなどを含むバーナ(Burner)と、燃焼室を形成する燃焼器ライナ(Combustor Liner)と、燃焼器とタービンとの連結部になるトランジションピース(Transition Piece)とを含んで構成される。
【0040】
一方、燃焼器1200から出た高温、高圧の燃焼ガスはタービン1300に供給される。供給された高温高圧の燃焼ガスが膨張しながらタービン1300のタービンブレード1330に衝動、反動力を与えて回転トルクがもたらされ、このように得られた回転トルクは上述したトルクチューブ1170を経て圧縮機1100に伝達され、圧縮機1100の駆動に必要な動力を超える動力は発電機などを駆動するのに用いられる。
【0041】
タービン1300は、ロータディスク1310と、ロータディスク1310に放射状に配置される複数のタービンブレード1330と、回転しないように固定されたタービンベーン1320とを含むことができる。ロータディスク1310は、略円板形状を有しており、その外周部には複数の溝が形成されている。溝は屈曲面を有するように形成され、溝にタービンブレード1330が挿入される。タービンブレード1330は、ダブテールなどの方式でロータディスク1310に結合できる。タービンベーン1320は、回転しないように固定され、タービンブレード1330を通過した燃焼ガスの流れ方向を案内する。タービンブレード1330の外側には、シーリングのためのリングセグメントが設けられる。複数のリングセグメントは、タービン1300の周方向に連続的に配置されて、リング形状をなす。
【0042】
排気ディフューザシステム1800は、ガスタービン1000の後段に設けられ、タービンから排出される燃焼ガスを排出させる。排気ディフューザシステム1800は、ケーシング1360と、内側ケース1380と、ストラット1400と、突出支持台1365と、振動調節装置1500とを含むことができる。
【0043】
ケーシング1360は、外形をなしてガスが漏洩するのを防止する筒形状からなる。ケーシング1360は、円形の縦断面を有することができる。ケーシング1360は、圧縮機1100、タービン1300を取り囲み、タービン1300の後段で排気空間ESを形成する。ケーシング1360は、後段へいくほど内径が漸進的に増加するように形成される。
【0044】
内側ケース1380は、ケーシング1360から離隔して環状の排気空間ESを形成し、後段へいくほど内径が漸進的に減少するコーン(cone)形状からなる。これにより、排気空間ESの断面積は、後段へいくほど漸進的に増加できる。
【0045】
ケーシング1360の外周面には、複数の突出支持台1365が形成されるが、突出支持台1365は、ケーシング1360の周方向に離隔配置される。ただし、本発明がこれに限定されるものではなく、突出支持台は、ケーシングの内周面から突出してもよい。突出支持台1365は、略T字状からなる。
【0046】
ストラット1400は、突出支持台の内側に固定され、ケーシング1360と内側ケース1380とを連結する。複数のストラット1400は、タービン1300の周方向に離隔配置される。ストラット1400は、ケーシング1360で発生した振動を内側ケース1380とともに支持する。
【0047】
図3は、本発明の第1実施形態に係る振動調節装置が設けられた状態を拡大して示す図であり、図4は、本発明の第1実施形態に係る振動調節装置の一部を示す斜視図である。
【0048】
図3および図4を参照して説明すれば、本実施形態に係る振動調節装置1500は、複数の補強板1510を含む補強支持部1560と、補強支持部1560の長手方向の両側端部に結合され、ケーシング1360の外周面から突出した突出支持台1365に固定された第1フランジ1530と、補強板1510の間に位置して補強板1510を連結する第2フランジ1520と、第1フランジ1530および第2フランジ1520と当接して支持するシムプレート1550とを含む。
【0049】
補強支持部1560は、複数の補強板1510を含み、補強板1510は、互いに向かい合うように配置される。補強支持部1560は、ケーシング1360を周方向に支持して揺れを防止することができる。
【0050】
また、補強板1510は、第2フランジ1520を挟んで長手方向に離隔配置される。補強板1510は、弧状に延びて形成され、ケーシング1360の外周面に対して立設される。ただし、本発明がこれに限定されるものではなく、振動調節装置1500は、ケーシング1360の内周面に固定されてもよい。
【0051】
補強板1510は、弧状に延びた中央支持部1510aと、中央支持部1510aの長手方向の両側端部に形成され、外側へいくほど高さが漸進的に減少する外側支持部1510bとを含むことができる。補強板1510が中央支持部1510aと外側支持部1510bとを含むと、振動をより効率的に減少させることができる。また、補強板1510の内側端は、ケーシング1360の外面で間隙をおいて離隔可能である。
【0052】
振動調節装置1500は、タービン1300が位置する部分でケーシング1360に固定可能であり、特にタービン1300においてガスの排出される排出領域に設けられる。
【0053】
第1フランジ1530は、補強板1510の長手方向の端部で垂直に立てられ、突出支持台1365に固定具1570を介して固定される。本実施形態において、固定具1570は、ボルトからなる。第1フランジ1530と突出支持台1365との間には、シムプレート1550が設けられる。
【0054】
第2フランジ1520は、補強板1510の間に位置して補強板1510を連結し、2つの第2フランジ1520は、互いに向かい合うように配置され、固定具1570によって固定される。第2フランジ1520は、補強板1510の長手方向の端部に垂直に固定されて補強板1510を連結することができる。
【0055】
第2フランジ1520の間には、シムプレート1550が設けられ、第2フランジ1520間の間隔によって複数のシムプレート1550が設けられる。シムプレート1550は、弾性を有するゴム、シリコーンなどからなってもよい。これにより、シムプレート1550によってケーシング1360の振動特性が改善できる。また、シムプレート1550は、炭素鋼、ステンレススチールなどの金属からなってもよい。
【0056】
シムプレート1550には、2つのスリット1551が形成され、スリット1551には、複数の固定具1570が挿入可能である。これにより、固定具1570を第1フランジ1530および第2フランジ1520から完全に分離しなくても、スリット1551を用いてシムプレート1550を容易に設置および分離することができる。シムプレート1550が設けられると、設置誤差を補正できるだけでなく、シムプレート1550によってケーシング1360の振動特性が改善できる。
【0057】
第1フランジ1530の間に設けられたシムプレート1550と、第2フランジ1520の間に設けられたシムプレート1550とは、互いに異なる素材からなる。例えば、第1フランジ1530の間に設けられたシムプレート1550は、弾性を有する素材からなり、第2フランジ1520の間に設けられたシムプレートは、金属からなってもよい。
【0058】
本実施形態のように、第1フランジ1530および第2フランジ1520にシムプレート1550が当接するように設けられると、振動調節装置1500の外側および内側で振動を減少させることが可能で、振動減少能力が向上できる。
【0059】
図5は、本発明の第1実施形態に係るガスタービンの背面図であり、図6は、本発明の第1実施形態の変形例によるガスタービンの背面図である。
【0060】
図5に示されるように、振動調節装置1500は、ケーシング1360の周方向に連続配列されてケーシング1360を取り囲むように設けられるだけでなく、ケーシング1360の一部にのみ設けられてもよい。
【0061】
本第1実施形態のように振動調節装置1500が設けられると、ケーシング1360の構造的強度が向上できるだけでなく、振動特性が改善できる。特にタービン1300の排出口側にはタービン1300が老朽化するにつれて振動が増加しうるが、振動調節装置1500は、タービン1300の老朽化による振動を著しく減少させることができる。また、振動調節装置1500は、突出支持台1365とストラット1400を介して内側ケース1380に連結され、ケーシング1360の振動をより効率的に低減させることができる。
【0062】
以下、本発明の第2実施形態に係るガスタービンについて説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係るガスタービンに振動調節装置が設けられた状態を示す図である。
【0063】
図7を参照して説明すれば、本第2実施形態に係るガスタービンは、スライディングブロック1600を除けば、上記の第1実施形態に係るガスタービンと同一の構造からなるので、同一の構成に関する重複説明は省略する。
【0064】
本実施形態に係る振動調節装置1500は、第1フランジ1530を支持するスライディングブロック1600をさらに含むことができる。第1フランジ1530は、スライディングブロック1600を介してケーシングに固定される。スライディングブロック1600は、第1フランジ1530の側端と当接する側面板1610と、側面板1610から折曲げられて第1フランジ1530と平行に配置された覆板1620とを含み、側面板1610と覆板1620との間に形成された溝に第1フランジ1530が挿入される。スライディングブロック1600は、第1フランジ1530がケーシングの半径方向にスライディング可能に支持する。スライディングブロック1600は、外側端が開放された構造からなるが、本発明がこれに限定されるものではなく、スライディングブロック1600は、第1フランジ1530が移動する溝を有する多様な構造からなってもよい。
【0065】
本第2実施形態のようにスライディングブロック1600が設けられると、ケーシング1360が熱によって膨張する時、振動調節装置1500が外側に押し出され、ケーシング1360が冷却して収縮する時、振動調節装置1500が内側に移動することができる。
【0066】
以下、本発明の第3実施形態に係るガスタービンについて説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係るガスタービンに振動調節装置が設けられた状態を示す図である。
【0067】
図8を参照して説明すれば、本第3実施形態に係るガスタービンは、スライディングブロックを除けば、上記の第1実施形態に係るガスタービンと同一の構造からなるので、同一の構成に関する重複説明は省略する。
【0068】
第1フランジ1530は、スライディングブロック1700を介してケーシングに固定される。スライディングブロック1700は、突出支持台に当接する内側板1710と、内側板1710から突出した側面板1720と、側面板1720から折曲げられた覆板1730とを含み、内側板1710、側面板1720、および覆板1730の間に形成された溝に第1フランジ1530が挿入される。覆板1730は、第1フランジ1530と平行に配置されて第1フランジ1530を取り囲み、第1フランジの離脱を防止する。シムプレート1550は、内側板1710と第1フランジ1530との間に位置することができる。
【0069】
覆板1730には、覆板1730の高さ方向に長く延びた長孔1735が形成され、第1フランジ1530には、長孔1735を貫通するガイドピン1740が設けられる。これにより、第1フランジ1530は、長孔1735およびガイドピン1740に案内され、ケーシングの半径方向に容易にスライディング移動することができる。
【0070】
以下、本発明の第4実施形態に係るガスタービンについて説明する。図9は、本発明の第4実施形態に係る振動調節装置が設けられた状態を拡大して示す図である。
【0071】
図9を参照して説明すれば、本第4実施形態に係るガスタービンは、リングジグ1590を除けば、上記の第1実施形態に係るガスタービンと同一の構造からなるので、同一の構成に関する重複説明は省略する。
【0072】
補強板1510には、リングジグ1590が設けられるが、振動調節装置1500を設けるに際して、リングジグ1590にケーブルを連結して振動調節装置1500を容易に設けることができる。また、リングジグ1590にケーブルを連結して振動調節装置1500を介してケーシング1360を引き上げることができる。
【0073】
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想を逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加などによって本発明を多様に修正および変更可能であり、これも本発明の権利範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1000:ガスタービン
1100:圧縮機
1120:センタータイロッド
1130:圧縮機ブレード
1140:圧縮機ベーン
1170:トルクチューブ
1200:燃焼器
1300:タービン
1310:ロータディスク
1320:タービンベーン
1330:タービンブレード
1360:ケーシング
1380:内側ケース
1400:ストラット
1500:振動調節装置
1510:補強板
1560:補強支持部
1530:第1フランジ
1520:第2フランジ
1550:シムプレート
1600、1700:スライディングブロック
1570:固定具
1590:リングジグ
1800:排気ディフューザシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9