(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20230208BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20230208BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
G09G5/00 X
G09G5/36 520G
G09G5/02 B
G09G5/00 510V
G09G5/00 550B
G09G5/36 530Y
(21)【出願番号】P 2020020289
(22)【出願日】2020-02-10
【審査請求日】2021-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】内田 修平
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-116621(JP,A)
【文献】特開2009-031595(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0004595(US,A1)
【文献】特開2018-180316(JP,A)
【文献】特開2013-101237(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0345388(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00
G09G 5/36
G09G 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部と、
前記第1表示部を制御する第1制御部と、
前記第1制御部より処理能力が低く、前記第1表示部を制御する第2制御部と、
を備え、
前記第1制御部は、前記第1制御部がアクティブである第1動作モー
ドであって前記第1表示部が正常に動作していない場合に、前記第1表示部のリセットの制御を実行し、
前記第2制御部は、前記第1制御部が非アクティブである第2動作モー
ドであって前記第1表示部が正常に動作していない場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合
の少なくとも何れか一方の場合に、前記第1表示部のリセットの制御を実行
し、
前記第1動作モードにおいて、一定時間以上、入力部からの操作を検知しなかった場合、前記第1制御部は、前記第2制御部に前記第1動作モードから前記第2動作モードへの切り替えを指示し、その後、自身の状態をアクティブから非アクティブにし、
前記第2動作モードに切り替えられた後、前記入力部から動作モードの切り替えの指示があった場合、前記第2制御部は、前記第1制御部を非アクティブからアクティブに変更し、前記第1制御部は、前記第2動作モードから前記第1動作モードに切り替える制御を行う、
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記第1動作モードの場合、前記第1表示部は、前記第1制御部により生成された画像データを表示し、
前記第1動作モードから前記第2動作モードへ切り替えられた場合、前記第1表示部は、前記第2制御部により生成された、前記第1制御部により生成された画像データよりも色数または画素数の少ない画像データを表示する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御装置は、前記第1表示部よりも低消費電力で表示を行う第2表示部をさらに備え、
前記第1制御部及び第1表示部が非アクティブである第3動作モードの場合、前記第2制御部は、前記第2表示部のリセットの制御を実行する、
請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
表示部と、
前記表示部を制御する第1制御部と、
前記第1制御部より処理能力が低く、前記表示部を制御する第2制御部と、
を備える表示制御装置において実行される表示制御方法であって、
前記第1制御部が、前記第1制御部がアクティブである第1動作モー
ドであって前記表示部が正常に動作していない場合に、前記表示部のリセットの制御を行う第1制御ステップと、
前記第2制御部が、前記第1制御部が非アクティブである第2動作モー
ドであって前記表示部が正常に動作していない場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合
の少なくとも何れか一方の場合に、前記表示部のリセットの制御を行う第2制御ステップと、
を有
し、
前記第1動作モードにおいて、一定時間以上、入力部からの操作を検知しなかった場合、前記第1制御部は、前記第2制御部に前記第1動作モードから前記第2動作モードへの切り替えを指示し、その後、自身の状態をアクティブから非アクティブにし、
前記第2動作モードに切り替えられた後、前記入力部から動作モードの切り替えの指示があった場合、前記第2制御部は、前記第1制御部を非アクティブからアクティブに変更し、前記第1制御部は、前記第2動作モードから前記第1動作モードに切り替える制御を行う、
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項5】
表示部と、
前記表示部を制御する第1制御部と、
前記第1制御部より処理能力が低く、前記表示部を制御する第2制御部と、
を備える表示制御装置のコンピュータを、
前記第1制御部が、前記第1制御部がアクティブである第1動作モー
ドであって前記表示部が正常に動作していない場合に、前記表示部のリセットの制御を行う第1制御手段、
前記第2制御部が、前記第1制御部が非アクティブである第2動作モー
ドであって前記表示部が正常に動作していない場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合
の少なくとも何れか一方の場合に、前記表示部のリセットの制御を行う第2制御手段、
として機能させ
、
前記第1動作モードにおいて、一定時間以上、入力部からの操作を検知しなかった場合、前記第1制御部は、前記第2制御部に前記第1動作モードから前記第2動作モードへの切り替えを指示し、その後、自身の状態をアクティブから非アクティブにし、
前記第2動作モードに切り替えられた後、前記入力部から動作モードの切り替えの指示があった場合、前記第2制御部は、前記第1制御部を非アクティブからアクティブに変更し、前記第1制御部は、前記第2動作モードから前記第1動作モードに切り替える制御を行う、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リスト端末、スマートフォン等の装着型、携帯型の電子機器の製品化が進む中で、セグメント表示用とカラー表示用の二層表示の表示パネルを備えた電子機器が商品化されている。例えば、特許文献1には、装着型、携帯型の電子機器に、メインマイコンとメインマイコンより処理能力は劣るが消費電力の少ないサブマイコンとの2つのCPU(Central Processing Unit)を搭載し、セグメント表示用の表示パネルとカラー表示用の表示パネルとを、それぞれのCPUから制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示した技術のように2つのCPUを備える場合、電子機器を2つのCPUの両方で動作させる通常モードと、2つのCPUのうち一方のCPU、特に、メインマイコンよりも消費電力の少ないサブマイコンにより電子機器を動作させる低消費電力モードとを、切り替えることで電子機器の電池の寿命を長期化させることが多い。低消費電力モードでは、メインマイコンがシャットダウン状態に移行する。このため、低消費電力モードにおいてカラー表示用の表示パネルの不具合に対応するためには、サブマイコンがカラー表示用の表示パネルへのリセットの制御を司る必要がある。そこで、従来から、配線の簡略化、部品数の削減等のため、メインマイコンがシャットダウン状態か否かに関わらず、カラー表示用の表示パネルへのリセットの制御をサブマイコンにより司るようにしていた。
【0005】
メインマイコンが暴走した場合、メインマイコンはウオッチドッグタイマーによって自動で再起動することはできる。しかし、サブマイコンはメインマイコンの再起動を検知することができない。このため、メインマイコンは、再起動後にカラー表示用の表示パネルを制御しようとすると、カラー表示用の表示パネルがリセットされていないことに起因して暴走してしまう場合がある。この場合、電子機器全体を再起動する必要がある。しかし、電子機器の再起動には時間がかかるため、結果的に、ユーザに不快感を与えるという課題が生じていた。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためにされたものであり、表示パネルへのリセットの制御を、機器の動作モードにかかわらず適切に行えるようにすることにより、不具合を適切且つ迅速に解消することができる表示制御装置、表示制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る表示制御装置は、
第1表示部と、
前記第1表示部を制御する第1制御部と、
前記第1制御部より処理能力が低く、前記第1表示部を制御する第2制御部と、
を備え、
前記第1制御部は、前記第1制御部がアクティブである第1動作モードであって前記第1表示部が正常に動作していない場合に、前記第1表示部のリセットの制御を実行し、
前記第2制御部は、前記第1制御部が非アクティブである第2動作モードであって前記第1表示部が正常に動作していない場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合の少なくとも何れか一方の場合に、前記第1表示部のリセットの制御を実行し、
前記第1動作モードにおいて、一定時間以上、入力部からの操作を検知しなかった場合、前記第1制御部は、前記第2制御部に前記第1動作モードから前記第2動作モードへの切り替えを指示し、その後、自身の状態をアクティブから非アクティブにし、
前記第2動作モードに切り替えられた後、前記入力部から動作モードの切り替えの指示があった場合、前記第2制御部は、前記第1制御部を非アクティブからアクティブに変更し、前記第1制御部は、前記第2動作モードから前記第1動作モードに切り替える制御を行う、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メインマイコンとサブマイコンの両方から表示パネルへのリセットの制御を可能にすることにより、表示パネルへのリセットの制御を、機器の動作モードにかかわらず適切に行えるため、不具合を適切且つ迅速に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る電子機器の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る電子機器の表示制御ブロックの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る電子機器の各動作モードを示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る表示パネルにおける表示の一例を示す図であり、(A)はメインマイコンにより制御されたカラー表示用の表示パネルにおける表示の一例であり、(B)はサブマイコンにより制御されたカラー表示用の表示パネルにおける表示の一例であり、(C)はサブマイコンにより制御されたセグメント表示用の表示パネルにおける表示の一例である。
【
図5A】本発明の実施形態に係る電子機器の表示制御ブロックにおいて実行される表示部の表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5B】
図5Aに示した表示制御処理の流れを示すフローチャートの続きのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。
【0011】
本発明の実施の形態に係る電子機器100は、リスト端末、スマートフォン等の装着型、携帯型の機器である。以下では、特に、装着型のリスト端末として説明する。
図1に示すように、電子機器100は、外部とのデータの送受信を行うための第1通信モジュール10a及びアンテナ10bと、第2通信モジュール11a及びアンテナ11bと、ユーザからの入力を受け付ける第1入力部12及び第2入力部13と、ユーザからの音声入力及びユーザへの音声を出力する音声入出力部14と、電子機器100の使用状態等を検出するためのセンサ15と、プログラム及び各種データを保存するメモリ16と、GPS(Global Positioning System)衛星から情報を取得するGPSモジュール17a及びGPSアンテナ17bと、カラー表示を行うことができる第1表示部18と、第1表示部18よりも簡易な表示を行う第2表示部19と、メモリ16に保存されたプログラムを実行することにより各種処理を行うメインマイコン20及びサブマイコン21とを備えている。
【0012】
第1通信モジュール10a及びアンテナ10bは、スマートフォン、タブレット等の携帯端末と無線で接続し、通信することができる通信モジュールである。例えば、Bluetooth(登録商標)の通信モジュール及びアンテナにより構成することができる。第2通信モジュール11a及びアンテナ11bは、各種のアクセスポイントと無線で接続することのできる通信モジュールである。例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)の通信モジュール及びアンテナにより構成することができる。
【0013】
第1入力部12及び第2入力部13は、ユーザからの入力を受け付ける入力部であり、例えば、タッチパネル、キーボタン等により構成することができる。音声入出力部14は、ユーザから電子機器100への音声入力と、電子機器100からユーザへの音声を出力することができる音声入出力装置である。例えば、マイク、スピーカ等により構成することができる。
【0014】
センサ15は、ユーザによる電子機器100の使用状態等を検出することのできるセンサである。センサ15には、ユーザの脈拍を検出する脈拍センサ15a、電子機器100がある場所の地磁気を検出する地磁気センサ15b、電子機器100の動き、傾き等を検出する加速度センサ15cとジャイロセンサ15d、電子機器100のある場所の光量を検出する照度センサ15eが含まれる。
【0015】
メモリ16は、電子機器100の動作を制御するためのプログラム、後述する第1表示部18及第2表示部19に表示させる各種情報、等が保存された記憶部である。メモリ16は、ROM(Read Only Memory)、記憶素子等により構成することができる。GPSモジュール17a及びGPSアンテナ17bは、GPS衛星から電子機器100の現在位置の情報を取得することができる。
【0016】
第1表示部18は、カラー表示を行うことができる表示パネルである。第1表示部18は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、MIP(Maximum Intensity Projection)表示可能な表示パネル等、カラー表示のできる各種表示パネルにより構成することができる。
【0017】
第2表示部19は、第1表示部18における表示よりも簡易で低消費電力な表示を行うための表示パネルである。簡易で低消費電力な表示としては、例えば、モノクロ表示、数字、記号等によるセグメント表示が上げられる。第2表示部19は、有機ELディスプレイ、LCD、MIP表示可能な表示パネル等、各種表示パネルにより構成することができる。
【0018】
本実施の形態において、第1表示部18と第2表示部19とは、いずれか一方を透過型の表示パネルにより構成し、透過型の表示パネル、非透過型の表示パネルの順に平面的に重ねるものとする。この場合、非透過型の表示パネルは、透過型の表示パネルのバックライトとしての機能も担うものとする。なお、第1表示部18と第2表示部19とが両方を透過型の表示パネルにより構成してもよい。この場合、第1表示部18と第2表示部19を平面的に重ね、最背面にバックライト用の光源を備えるものとする。
【0019】
メインマイコン20には、第1通信モジュール10a、第2通信モジュール11a、第1入力部12、音声入出力部14、第1表示部18、及びサブマイコン21が接続されている。メインマイコン20は、サブマイコン21を介してメモリ16に保存されたプログラムを取得し、実行することにより、第1通信モジュール10a、第2通信モジュール11aによる外部との接続処理、第1入力部12からの入力に基づく第1表示部18の表示処理等、各種処理を行う。メインマイコン20は、CPU、MPU(Micro-processing Unit)等の各種制御用素子により構成することができる。また、メインマイコン20には、メモリ16から取得したプログラムを読み込ませるためのRAM(Random Access Memory)を備えてもよい。なお、メインマイコン20は、特許請求の範囲における第1制御部の一例である。
【0020】
サブマイコン21には、第2入力部13、センサ15、メモリ16、GPSモジュール17a及びアンテナ17b、第1表示部18、第2表示部19、及びメインマイコン20が接続されている。また、サブマイコン21にはさらに、図示しない、時刻情報、任意のタイミング等をトリガとしてカウントできるカウンタ回路と、電池の残量を計測する残量計測器も接続されている。
【0021】
サブマイコン21は、メインマイコン20よりも処理能力は低いが低消費電力なマイコンにより構成される。サブマイコン21は、メモリ16に保存されたプログラムを取得し、実行することにより、第2入力部13からの入力に基づく第2表示部19の表示処理、メインマイコン20をシャットダウンさせる低電力消費モードでの第1表示部18の表示処理等、各種処理を行う。サブマイコン21は、CPU、MPU等の各種制御用素子により構成することができる。また、サブマイコン21には、メモリ16から取得したプログラムを読み込ませるためのRAMを備えてもよい。なお、サブマイコン21は、特許請求の範囲における第2制御部の一例である。
【0022】
本実施の形態において、第1表示部18と、第2表示部19と、メインマイコン20と、サブマイコン21とを合わせて、表示制御ブロック101と呼ぶ。なお、表示制御ブロック101は、特許請求の範囲における表示制御装置の一例である。
【0023】
表示制御ブロック101の構成について、
図2を参照しつつ以下に説明する。メインマイコン20は、サブマイコン21と、第1接続インターフェース201を介して接続されている。この第1接続インターフェース201は、メインマイコン20とサブマイコン21との間での各種制御信号を送受信するためのインターフェースである。メインマイコン20とサブマイコン21とは、第1接続インターフェース201における通信状態から、相手側の状態、例えば、正常稼働中か否かを検知することができる。第1接続インターフェース201は、SPI(Serial Peripheral Interface)等のシリアルインターフェース、各種パラレルインターフェース等、比較的低速なデータ通信を行うインターフェースにより構成することができる。
【0024】
メインマイコン20は、第1表示制御インターフェース202と、第2表示制御インターフェース203とを介して、第1表示部18に接続している。第1表示制御インターフェース202は、メインマイコン20で生成した画像データを含む所定の信号を第1表示部18に送信するインターフェースである。メインマイコン20で生成した画像データは、フルカラーの画像データ、モノクロの画像データ何れのものであってもよい。第1表示制御インターフェース202は、例えば、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)等のシリアルインターフェース、各種パラレインターフェース等、データ転送速度が比較的速い規格に対応したインターフェースにより構成することができる。また、第2表示制御インターフェース203は、第1表示部18の状態を、定期的にメインマイコン20に通知するためのインターフェースである。第2表示制御インターフェース203は、例えば、SYNC(Synchronization Profile)等の同期式インターフェースを用いて構成することができる。
【0025】
サブマイコン21は、第1表示部18及び第2表示部19に、第3表示制御インターフェース204を介して接続している。第3表示制御インターフェース204は、サブマイコン21で生成した画像データを含む所定の信号を第1表示部18及び第2表示部19に送信するインターフェースである。サブマイコン21で生成した画像データは、メインマイコン20により生成される画像データよりも、少ない画素数の画像データである。第3表示制御インターフェース204は、SPI等のシリアルインターフェース、各種パラレルインターフェース等、比較的低速なデータ通信を行うインターフェースにより構成することができる。
【0026】
また、サブマイコン21は、第1表示部に第4表示制御インターフェース205を介して接続している。第4表示制御インターフェース205は、第1表示部18の状態を、定期的にサブマイコン21に通知するためのインターフェースである。第4表示制御インターフェース205は、例えば、SYNC等の同期式インターフェースを用いて構成することができる。
【0027】
メインマイコン20とサブマイコン21とは、OR回路23を介してリセット信号インターフェース206により第1表示部18と接続している。OR回路23は、第1表示部18と、メインマイコン20及びサブマイコン21との接続を分岐するための回路である。この構成により、第1表示部18がメインマイコン20により制御されている間は、第1表示部18とメインマイコン20とを接続し、メインマイコン20からのリセットの制御信号を第1表示部18に送信することができる。
【0028】
また、第1表示部18がサブマイコン21により制御されている間は、第1表示部18とサブマイコン21とを接続し、サブマイコン21からのリセットの制御信号を第1表示部18に送信することができる。これにより、従来では、サブマイコン21からしかできなかった第1表示部18のリセットを、メインマイコン20からも可能とすることができる。リセット信号インターフェース206は、SPI等のシリアルインターフェース、各種パラレルインターフェース等により構成することができる。なお、
図2では、図示していないが、第2表示部19へのリセットの制御は、サブマイコン21により行うものとする。
【0029】
また、メインマイコン20とサブマイコン21とはそれぞれ、第1電源制御インターフェース207と第2電源制御インターフェース208とを介して、集合電源部22に接続している。集合電源部22は、複数の電源部と各電源部からの電力供給を制御するための電源制御手段とを備える電源部である。集合電源部22は、例えば、第1電源部221と、第2電源部222と、第3電源部223とを含む。この第1電源部221は第1表示部18の電源として使用され、また、第2電源部222は第2表示部19の電源として使用され、第3電源部223はセンサ15の電源として使用されている。集合電源部22は、例えば、複数の電源部と電源制御を行うPMIC(Power Management Integrated Circuit)とにより構成することができる。
【0030】
第1電源制御インターフェース207は、集合電源部22の備える第1電源部221から第3電源部223に対して、電圧を出力するか否かを個別に設定することができるインターフェースである。第1電源制御インターフェース207は、例えば、メインマイコン20から出力するHight、Lowの信号を各電源部に対して送信することが可能なEnableインターフェースにより構成することができる。集合電源部22の電源制御手段は、例えば、第1電源制御インターフェース207を介してメインマイコン20から出力された信号がHightであれば、電圧を出力するように各電源部を制御し、メインマイコン20から出力された信号がLowであれば電圧を出力しないよう制御する。
【0031】
第2電源制御インターフェース208は、集合電源部22の備える第1電源部221から第3電源部223に対して、電圧を出力するか否かを一括して制御できるインターフェースである。なお、第2電源制御インターフェース208は、第1電源部221から第3電源部223のそれぞれに対して、電圧を出力するか否かを設定することもできる。第2電源制御インターフェース208は、例えば、複数のチャンネルを備える同軸のインターフェースにより構成することができる。これにより、従来では、サブマイコン21からしかできなかった第1表示部18への電圧の供給の制御を、メインマイコン20からも可能とすることができる。
【0032】
本実施の形態に係る電子機器100では、メインマイコン20、サブマイコン21、第1表示部18、及び第2表示部19それぞれの動作状態を切り替えることにより、複数の動作モードを設定することができる。各動作モードは、例えば、メインマイコン20、サブマイコン21、第1表示部18、及び、第2表示部19への電圧の供給の遮断または抑制等により実現される。
【0033】
例えば、
図3に電子機器100の動作モードの例として、動作モードM1からM6を示す。動作モードM1では、メインマイコン20、サブマイコン21、第1表示部18がActive、すなわち、電圧が供給され、稼働している状態であり、第2表示部19がOff、すなわち、電圧の供給が遮断され、稼働していない状態である。電子機器100では、メインマイコン20がActiveな場合、第1表示部18の制御はメインマイコン20により行われる。
【0034】
次に、動作モードM2では、メインマイコン20がSleep、すなわち、電圧の供給が抑制された待機状態であり、サブマイコン21及び第1表示部18がActive、第2表示部19がOffな状態である。この場合、メインマイコン20は待機状態であるため、第1表示部18の制御を行わない。第1表示部18の制御は、サブマイコン21により行われる。
【0035】
動作モードM3では、メインマイコン20がSleep、サブマイコン21及び第2表示部19がActive、第1表示部18がOffな状態である。この場合、サブマイコン21が、第2表示部19を制御する。動作モードM4では、メインマイコン20がSleepとActiveとを切り替えるものであり、サブマイコン21及び第2表示部19がOff、第1表示部18がActiveな状態である。メインマイコン20におけるSleepとActiveとの切り替えは、例えば、所定のイベントが発生した場合にSleepからActiveへ移行し、イベントの処理が終わるとActiveからSleepへ移行するものである。この場合、メインマイコン20は、Activeな場合に第1表示部18の制御を行い、Sleepな場合に第1表示部18の制御を行わない。
【0036】
動作モードM5では、メインマイコン20及び第2表示部19がOff、サブマイコン21及び第1表示部18がActiveな状態である。この場合、メインマイコン20はOffな状態であるため、第1表示部18の制御を行わない。第1表示部18の制御は、サブマイコン21により行われる。また、動作モードM6では、メインマイコン20及び第1表示部18がOffであり、サブマイコン21及び第2表示部19がActiveである。この場合、サブマイコン21は、第2表示部19を制御する。
【0037】
従来では、サブマイコン21により、第1表示部18及び第2表示部19への電圧の制御を行っていたため、サブマイコン21への電圧を遮断する動作モードを電子機器100に備えさせることはできなかった。しかし、本実施の形態では、
図2に示した集合電源部22への制御を、メインマイコン20及びサブマイコン21の両方からできるようにした。このため、サブマイコン21への電圧を遮断する動作モード、例えば、
図3に示す動作モードM4のような新たな動作モードを、電子機器100に備えさせることができる。
【0038】
なお、上述のメインマイコン20、サブマイコン21、第1表示部18、及び第2表示部19のそれぞれがActiveな状態は、特許請求の範囲におけるアクティブな場合の一例である。また、上述のメインマイコン20、サブマイコン21、第1表示部18、及び第2表示部19のそれぞれがOffな状態は、特許請求の範囲における非アクティブな場合の一例である。
【0039】
動作モードM1からM6は、M1からM6の順に消費電力が少なくなる。本実施の形態においては、
図1に示したように、サブマイコン21はメインマイコン20よりも低消費電力なマイコンから構成され、第2表示部19は第1表示部18よりも低消費電力の表示パネルから構成されるものとした。このため、メインマイコン20及び第1表示部18がActiveな動作モードが他の動作モードよりも消費電力が多くなる。また、サブマイコン21及び第2表示部19がActiveでありメインマイコン20及び第1表示部18がOffな動作モードが他の動作モードよりも消費電力が少なくなる。
【0040】
本実施の形態に係る電子機器100は、上述の通りリスト端末である。電子機器100が、時計として機能する場合、
図3に示した動作モードM1からM6における第1表示部18及び第2表示部19の表示の一例を、
図4に示す。
図4(A)は、メインマイコン20により制御された第1表示部18における表示の一例であり、
図4(B)はサブマイコン21により制御された第1表示部18における表示の一例であり、
図4(C)はサブマイコン21により制御された第2表示部19における表示の一例である。なお、以下では、第1表示部18と第2表示部19とを総称して、表示部30と呼ぶ。
【0041】
図4(A)に示すように、表示部30の画面301には、例えば、時計の短針、長針、及び秒針、12、3等の時、分を示す数字が表示されている。また、時計の短針、長針、及び秒針の背面には、気圧計、ストップウオッチ等のクロノグラフが備える機能が表示されている。なお、クロノグラフが備える機能以外にも各種画像、例えば、アニメーション画像、写真等を表示させてもよい。画面301の表示は、
図2に示したメインマイコン20により制御された第1表示部18における表示の一例であり、例えば、
図3に示した動作モードM1における表示である。
【0042】
図4(B)に示すように、表示部30の画面301には、例えば、時計の短針、長針、及び12、3等の時、分を示す数字が表示されている。また、時計の短針、長針等の背面は、単色または黒、すなわち、バックライトがOffになった状態である。サブマイコン21は、メインマイコン20よりも処理能力は低いマイコンにより構成される。このため、画面301には、
図4(A)で示した画面301の表示よりも、色数、画素数等の少ない比較的画像データの容量が少ない画像、画面表示の更新回数、変化が少ない画像が表示される。画面301の表示は、例えば、
図3に示した動作モードM2及びM5における表示である。
【0043】
なお、例えば、
図3に示した動作モードM4では、メインマイコン20は、イベント発生時のみActiveであり、その他ではSleepの状態である。この場合、例えば、時計の長針と短針とが動く時にのみメインマイコン20をActiveとし、その他はSleepとするようにすることもできる。このため、
図4(B)に示す画面例を動作モードM4の際に表示させるようにしてもよい。
【0044】
図4(C)に示すように、表示部30の画面301には、セグメント表示による時、分、秒が表示されている。また、時、分、秒の表示の背面は、単色または黒、すなわち、バックライトがOffになった状態である。第2表示部19は、第1表示部18における表示よりも簡易で低消費電力な表示、例えば、数字、記号等によるセグメント表示を行うための表示パネルである。このため、画面301には、セグメント表示による時、分、秒が表示されている。
図4(C)における画面301の表示は、例えば、
図3に示した動作モードM3及びM6における表示である。
【0045】
以下では、メインマイコン20により第1表示部18を制御するモード、すなわち、
図3に示した動作モードM1に相当するモードを、通常動作モードと呼ぶ。また、メインマイコン20への電力供給を遮断し、サブマイコン21により第1表示部18を制御するモード、すなわち、
図3に示した動作モードM5に相当するモードを、低消費電力モードと呼ぶ。なお、通常動作モードは、特許請求の範囲における第1動作モードの一例であり、低消費電力モードは、特許請求の範囲における第2動作モードの一例である。また、
図3に示した動作モードM6は、特許請求の範囲における第3動作モードの一例である。
【0046】
通常動作モードから低消費電力モードへの切り替えは、例えば、
図4(A)に示した表示部30に動作モードM1に相当する表示がされてから一定時間以上ユーザからの操作を検知しなかった場合、
図1に示した第1入力部12を介してユーザが動作モードの変更を指示した場合等に行われる。また、低消費電力モードから通常動作モードへの切り替えは、例えば、
図1に示した第2入力部13を介してユーザが動作モードの変更を指示した場合、
図1に示したセンサ15で所定のデータを取得した場合等に行われる。
【0047】
次に、
図2に示した表示制御ブロック101において行われる表示制御処理について、
図5Aおよび
図5Bに示すフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。表示制御処理のフローチャートに示す各処理は、
図1に示したメモリ16に表示制御処理プログラムとして保存されている。メインマイコン20及びサブマイコン21は、電子機器100の動作モードが、
図3に示した動作モードM1、すなわち、メインマイコン20により第1表示部18を制御する通常動作モードとなった時に、メモリ16に保存されている表示制御処理プログラムを取得し、図示しないRAMに読み込み実行する。また、メインマイコン20及びサブマイコン21は、電子機器100の動作モードが通常動作モード中である場合、一定期間ごとにメモリ16に保存されている表示制御処理プログラムを取得し、図示しないRAMに読み込み実行する。
【0048】
まず、
図5Aを参照する。メインマイコン20は、第1表示部18が正常に動作中か否か判定する(ステップS10)。具体的には、メインマイコン20は、
図2に示した第2表示制御インターフェース203を介して第1表示部18から通知される信号が、正常に動作中の信号か否かを判定する。メインマイコン20は、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号ではないと判定した場合(ステップS10;NO)、
図2に示した集合電源部22の第1電源部221に第1表示部18への電圧の供給を停止させる。続いて、メインマイコン20は、OR回路23とリセット信号インターフェース206とを介して、第1表示部18にリセットの制御信号を送信する(ステップS11)。メインマイコン20は、ステップS10の処理へ戻る。
【0049】
また、メインマイコン20は、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号であると判定した場合(ステップS10;YES)、低消費電力モードへの切り替えイベントが発生したか否かを判定する(ステップS12)。低消費電力モードへの切り替えイベントは、例えば、
図4(A)に示した表示部30に動作モードM1に相当する表示がされてから一定時間以上ユーザからの操作を検出しなかった場合、
図1に示した第1入力部12を介してユーザが動作モードの変更を指示した場合等に発生する。メインマイコン20は、低消費電力モードへの切り替えイベントが発生していないと判定した場合(ステップS12;NO)、ステップS10の処理へ戻る。また、メインマイコン20は、低消費電力モードへの切り替えイベントが発生したと判定した場合(ステップS12;YES)、サブマイコン21に、低消費電力モードへの切り替えを通知する(ステップS13)。
【0050】
サブマイコン21は、第1表示部18と
図2に示した集合電源部22とを、低消電力モードに設定する(ステップS14)。具体的には、サブマイコン21は、生成した画像データを、
図2に示した第3表示制御インターフェース204を介して第1表示部18に送信し、表示を変更させる。例えば、通常動作モードの際に表示される
図4(A)に示した画面301の表示から、低消費電力モードの際に表示される
図4(B)に示した画面301の表示に切り替えさせる。続いて、サブマイコン21は、低消費電力モードにおける電圧の供給の設定データを
図1に示したメモリ16から取得し、
図2に示した第2電源制御インターフェース208を介して集合電源部22の第1電源部221から第3電源部223のそれぞれに対して、電圧を出力するか否かを設定する。
【0051】
低消費電力モードの設定が終わると、サブマイコン21は、
図2に示した第1接続インターフェース201を介して、メインマイコン20に電源をOffさせる制御信号を通知する。メインマイコン20は、電源をOffする制御信号を受信すると、自身の電源をOffする(ステップS15)。
【0052】
サブマイコン21は、第1表示部18が正常に動作中か否か判定する(ステップS16)。具体的には、サブマイコン21は、
図2に示した第4表示制御インターフェース205を介して第1表示部18から通知される信号が、正常に動作中の信号か否かを判定する。サブマイコン21は、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号ではないと判定した場合(ステップS16;NO)、
図2に示した集合電源部22の第1電源部221に第1表示部18への電圧の供給を停止させる。続いて、サブマイコン21は、OR回路23とリセット信号インターフェース206とを介して、第1表示部18にリセットの制御信号を送信する(ステップS17)。サブマイコン21は、ステップS16の処理へ戻る。
【0053】
また、サブマイコン21は、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号であると判定した場合(ステップS16;YES)、低消費電力モードを終了するためのイベントが発生したか否かを判定する(ステップS18)。低消費電力モードを終了するためのイベントは、例えば、
図1に示した第2入力部13を介してユーザが動作モードの変更を指示した場合、
図1に示したセンサ15で所定のデータを取得した場合等に発生する。サブマイコン21は、低消費電力モードを終了するためのイベントが発生していないと判定した場合(ステップS18;NO)、ステップS16の処理へ戻る。また、サブマイコン21は、低消費電力モードを終了させるためのイベントが発生したと判定した場合(ステップS18;YES)、メインマイコン20に電圧を印加し、メインマイコン20を起動させる(ステップS19)。
【0054】
メインマイコン20は、第1表示部18と
図2に示した集合電源部22とを、通常動作モードに設定する(ステップS20)。具体的には、メインマイコン20は、生成した画像データを、
図2に示した第1表示制御インターフェース202を介して第1表示部18に送信し、表示を変更させる。例えば、低消費電力モードの際に表示される
図4(B)に示した画面301の表示から、通常動作モードの際に表示される
図4(A)に示した画面301の表示に切り替えさせる。続いて、メインマイコン20は、通常動作モードにおける電圧の供給の設定データを
図1に示したメモリ16から取得する。メインマイコン20は、
図2に示した第1電源制御インターフェース207を介して集合電源部22の第1電源部221から第3電源部223のそれぞれに対して、電圧を出力するか否かを設定する。
【0055】
続いて、
図5Bを参照する。サブマイコン21は、メインマイコン20が正常に動作中か否か判定する(ステップS21)。具体的には、サブマイコン21は、第1接続インターフェース201における通信状態から、メインマイコン20が正常に動作中か否かを検知する。サブマイコン21は、メインマイコン20が正常に動作中と判定した場合(ステップS21;YES)、第1表示部18が正常に動作中か否か判定する(ステップS22)。具体的には、サブマイコン21は、
図2に示した第4表示制御インターフェース205を介して第1表示部18から通知される信号が、正常に動作中の信号か否かを判定する。サブマイコン21は、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号であると判定した場合(ステップS22;YES)、表示制御処理を終了する。続いて、メインマイコン20も、表示制御処理を終了する。
【0056】
また、サブマイコン21が、ステップS21において、第1接続インターフェース201における通信状態から、メインマイコン20が動作不良、暴走状態等の正常に動作中ではないと判定した場合(ステップS21;NO)、または、ステップS22において、第1表示部18から通知される信号が正常に動作中の信号ではないと判定した場合(ステップS22;NO)、
図2に示した集合電源部22の第1電源部221に第1表示部18への電圧の供給を停止させる。続いて、サブマイコン21は、OR回路23とリセット信号インターフェース206とを介して、第1表示部18にリセットの制御信号を送信する(ステップS23)。その後、サブマイコン21は、表示制御処理を終了する。続いて、メインマイコン20も、表示制御処理を終了する。
【0057】
以上のように、本実施の形態に係る表示制御ブロック101によれば、メインマイコン20とサブマイコン21の両方からカラー表示用の表示パネルである第1表示部18へのリセットの制御を可能にすることにより、電子機器100の動作モードにかかわらず第1表示部18へのリセットの制御を行うことができる。このため、第1表示部18に発生した不具合を、適切且つ迅速に解消することができる。
【0058】
また、本実施の形態に係る表示制御ブロック101では、メインマイコン20とサブマイコン21の両方から集合電源部22からの電圧の供給を制御できるようにした。このため、従来ではできなかったサブマイコン21の電源をOffする動作モードを設定することができる。これにより、ユーザに従来は無かった新しい動作モードを提供することができる。
【0059】
(変形例)
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない部分での種々の修正は勿論可能である。
【0060】
上記実施形態では、第2表示部19には、集合電源部22の第2電源部から電力供給をするものとした。これに限らず、集合電源部22以外の別の電源部が接続され、メインマイコン20及びサブマイコン21から制御できるように構成してもよい。
【0061】
また、上記実施の形態では、ユーザからの操作を受け付ける入力手段として、
図1に示したようにメインマイコン20用に第1入力部12、サブマイコン21用に第2入力部13を備えるものとした。これに限らず、入力手段は、メインマイコン20とサブマイコン21とに共通の入力手段としてもよい。
【0062】
上記実施の形態では、
図1に示すように、センサ15はサブマイコン21に接続されるものとした。これに限らず、センサ15の一部は、メインマイコン20に接続されるものであってもよい。また、センサ15の種類は、センサ15に含まれるユーザの脈拍を検出する脈拍センサ15a、電子機器100がある場所の地磁気を検出する地磁気センサ15b、電子機器100の動き、傾き等を検出する加速度センサ15cとジャイロセンサ15d、電子機器100のある場所の光量を検出する照度センサ15eに限らず、他のセンサであってもよい。
【0063】
上記実施の形態では、
図1に示すように、メモリ16をサブマイコン21の外部に配置した。これに限らず、メモリ16をサブマイコン21に内蔵するようにしてもよい。
【0064】
また、本実施の形態における表示制御処理プログラムの適用方法は任意である。例えば、表示制御処理プログラムを、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、表示制御処理プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、表示制御処理プログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0065】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0066】
(付記)
(付記1)
カラー表示を行う第1表示部と、
前記第1表示部のリセットの制御を行う第1制御部及び前記第1表示部のリセットの制御を行う前記第1制御部より処理能力の低い第2制御部と、を備え、
前記第1制御部は、前記第1制御部がアクティブである第1動作モードの場合、前記第1表示部のリセットの制御を実行し、
前記第2制御部は、前記第1制御部が非アクティブである第2動作モードの場合または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合、前記第1表示部のリセットの制御を実行する、
表示制御装置。
【0067】
(付記2)
前記第1動作モードの場合、前記第1表示部は、前記第1制御部により生成されたカラーの画像データを表示し、
前記第1動作モードから前記第2動作モードへ切り替えられた場合、前記第1表示部は、前記第2制御部により生成された、前記第1制御部により生成されたカラーの画像データよりも色数、画素数の少ない画像データを表示する、
付記1に記載の表示制御装置。
【0068】
(付記3)
前記表示制御装置は、前記第1表示部よりも低消費電力で表示を行う第2表示部をさらに備え、
前記第1制御部及び第1表示部が非アクティブである第3動作モードの場合、前記第2制御部は、前記第2表示部のリセットの制御を実行する、
付記1または2に記載の表示制御装置。
【0069】
(付記4)
前記第1動作モードにおいて、一定時間以上ユーザからの操作を検知しなかった場合、前記第1制御部は、前記第2制御部に前記第1動作モードから前記第2動作モードへの切り替えを指示し、その後、自身の状態をアクティブから非アクティブにし、
前記第2動作モードに切り替えられた後、前記ユーザから動作モードの切り替えの指示があった場合、前記第2制御部は、前記第1制御部を非アクティブからアクティブに変更し、前記第1制御部は、前記第2動作モードから前記第1動作モードに切り替える制御を行う、
付記1から3の何れか一つに記載の表示制御装置。
【0070】
(付記5)
表示部と、前記表示部を制御する第1制御部及び前記表示部を制御する前記第1制御部より処理能力の低い第2制御部とを備える表示制御装置において実行される表示制御方法であって、
前記第1制御部がアクティブである第1動作モードの場合、前記第1制御部により、前記表示部のリセットを制御し、
前記第1制御部が非アクティブである第2動作モードの場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合、前記第2制御部により、前記表示部のリセットを制御する、
表示制御方法。
【0071】
(付記6)
表示部と、前記表示部を制御する第1制御部及び前記表示部を制御する前記第1制御部より処理能力の低い第2制御部とを備える表示制御装置のコンピュータに、
前記第1制御部がアクティブである第1動作モードの場合、前記第1制御部により、前記表示部のリセットを制御させる処理、
前記第1制御部が非アクティブである第2動作モードの場合、または前記第1制御部が正常に動作していないことを検知した場合、前記第2制御部により、前記表示部のリセットを制御させる処理、
を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0072】
10a…第1通信モジュール、10b、11b…アンテナ、11a…第2通信モジュール、12…第1入力部、13…第2入力部、14…音声入出力部、15…センサ、15a…脈拍センサ、15b…地磁気センサ、15c…加速度センサ、15d…ジャイロセンサ、15e…照度センサ、16…メモリ、17a…GPSモジュール、18…第1表示部、19…第2表示部、20…メインマイコン、20…第1制御部、21…サブマイコン,第2制御部、22…集合電源部、23…OR回路、30…表示部、100…電子機器、101…表示制御ブロック、201…第1接続インターフェース、202…第1表示制御インターフェース、203…第2表示制御インターフェース、204…第3表示制御インターフェース、205…第4表示制御インターフェース、206…リセット信号インターフェース、207…第1電源制御インターフェース、208…第2電源制御インターフェース、221…第1電源部、222…第2電源部、223…第3電源部、301…画面