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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】HIFU治療用表示装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 7/02 20060101AFI20230208BHJP
   A61B 8/14 20060101ALN20230208BHJP
【FI】
A61N7/02
A61B8/14
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021198691
(22)【出願日】2021-12-07
【審査請求日】2022-03-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】720007925
【氏名又は名称】ソニア・セラピューティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浦山 博昭
(72)【発明者】
【氏名】岡本 淳
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-093002(JP,A)
【文献】特開2013-128731(JP,A)
【文献】特開2014-233305(JP,A)
【文献】特開2000-262532(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 7/02
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
HIFU療法で用いられるHIFU治療用表示装置において、
HIFU振動子ユニットから超音波を送信させ、患者に対して施術をする処理と、超音波プローブに超音波を送受信させ、前記超音波プローブで受信された超音波に基づいて超音波画像を取得する処理と、を実行するHIFU制御部と、
前記超音波プローブを搬送走査する搬送機構と、を備え、
前記HIFU制御部は、
1回目の施術前の患者の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の前記患者の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理と、
前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を重ねた重畳画像を生成する画像生成処理と、
前記重畳画像を表示装置に表示させる表示処理と、
を実行し、
前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像であり、
前記画像取得処理は、
前記第1超音波画像の元となった3次元画像と、前記第2超音波画像の元となった3次元画像とから、前記患者内の共通の平面における前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を生成する処理を含むことを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のHIFU治療用表示装置において、
前記表示処理は、
前記第1超音波画像または前記第2超音波画像と、前記重畳画像とを並べて前記表示装置に表示させる処理を含むことを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のHIFU治療用表示装置において、
前記画像生成処理は、
前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のうちの一方の透明度を、ユーザの操作に応じて調整した上で、前記重畳画像を生成する処理を含むことを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項4】
HIFU療法で用いられるHIFU治療用表示装置において、
HIFU振動子ユニットから超音波を送信させ、患者に対して施術する処理と、
超音波プローブに超音波を送受信させ、前記超音波プローブで受信された超音波に基づいて超音波画像を取得する処理と、を実行するHIFU制御部と、
前記超音波プローブを搬送走査する搬送機構と、を備え、
前記HIFU制御部は、
1回目の施術前の患者の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の前記患者の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理と、
前記第1超音波画像に超音波照射位置を示す図形を重ねた画像、または前記第2超音波画像に超音波照射位置を示す図形を重ねた画像を表示装置に表示させる表示処理と、
を実行し、
前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像であり、
前記画像取得処理は、
前記第1超音波画像の元となった3次元画像と、前記第2超音波画像の元となった3次元画像とから、前記患者内の共通の平面における前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を生成する処理を含むことを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のHIFU治療用表示装置において、
前記HIFU制御部は、
前記第1超音波画像の元となる3次元画像を取得する処理を実行する前に、調整表示処理であって、
前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて、搬送方向に垂直な平面内における前記超音波プローブの搬送位置を調整するための調整用超音波画像を時間経過と共に順次生成し、
時間経過と共に順次生成される前記調整用超音波画像を、時間経過と共に順次前記表示装置に表示させる調整表示処理を実行し、
前記搬送機構は、
前記調整表示処理が実行されているときに、ユーザの操作に応じて前記搬送位置を調整し、
前記第1超音波画像の元となる3次元画像は、前記調整表示処理によって調整された搬送位置で搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成されることを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載のHIFU治療用表示装置において、
前記HIFU制御部は、
前記第1超音波画像を生成する操作についての複数の手順表示と、
各前記手順表示に対する案内と、を前記表示装置に表示させることを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のHIFU治療用表示装置において、
前記HIFU制御部は、
前記画像生成処理および前記表示処理の操作についての複数の手順表示と、
各前記手順表示に対する案内と、を前記表示装置に表示させることを特徴とするHIFU治療用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HIFU治療用表示装置に関し、特に、患者の治療状態を表す超音波画像の表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
高密度焦点式超音波療法を用いた治療装置が広く用いられている。この治療装置は、HIFU照射装置あるいはHIFU照射システムと称され(High Intensity Focused Ultrasound)、治療部位に超音波を照射して組織を壊死させる。
【0003】
一般に、HIFU照射装置は、椀状の面に配置された複数の超音波振動子を備えている。複数の超音波振動子は、それぞれから発せられた超音波が一点に照射され焦点を形成するように配置されている。治療の際には、焦点の位置が治療部位に合わせられ超音波が照射される。照射位置の確認には、超音波画像上に焦点を表す超音波診断装置が用いられる。
【0004】
以下の特許文献1には、Bモード画像(断層画像)を表示する超音波診断装置を用いて焦点の位置を観測する超音波治療装置が記載されている。この装置では、組織に影響のない弱いレベルの超音波が治療用の超音波振動子から発せられると共に、超音波イメージングプローブによる超音波の送受信によって断層画像が表示される。被検体の組織の音響特性は組織の温度変化に応じて変化するため、断層画像には焦点の位置が輝度の強弱によって示される。
【0005】
特許文献2には、治療用の超音波が照射された箇所を超音波プローブで検出し、MRI(Magnetic Resonance Imaging)またはCT(Computed Tomography)によって取得された3次元画像に、超音波が照射された箇所を表示する超音波治療装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平8-71069号公報
【文献】特開平11-313833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高密度焦点式超音波療法(以下、HIFU療法という)には、数日から1週間程度の時間を空けて、患部に超音波を照射する施術が2回に亘って行われるものがある。この場合、1回目の施術前後の患部の状態を、超音波診断装置に表示されたBモード画像によって比較した上で、2回目の照射位置の設定等が行われる。しかし、このような比較作業では、画像表示の操作が複雑になってしまうことがある。
【0008】
本発明は、複数回に亘って施術が行われるHIFU療法を簡単にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、HIFU療法で用いられるHIFU治療用表示装置において、HIFU振動子ユニットから超音波を送信させ、患者に対して施術をする処理と、超音波プローブに超音波を送受信させ、前記超音波プローブで受信された超音波に基づいて超音波画像を取得する処理と、を実行するHIFU制御部と、前記超音波プローブを搬送走査する搬送機構と、を備え、前記HIFU制御部は、1回目の施術前の患者の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の前記患者の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理と、前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を重ねた重畳画像を生成する画像生成処理と、前記重畳画像を表示装置に表示させる表示処理と、を実行し、前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像であり、前記画像取得処理は、前記第1超音波画像の元となった3次元画像と、前記第2超音波画像の元となった3次元画像とから、前記患者内の共通の平面における前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を生成する処理を含むことを特徴とする。
【0010】
望ましくは、前記表示処理は、前記第1超音波画像または前記第2超音波画像と、前記重畳画像とを並べて前記表示装置に表示させる処理を含む。
【0011】
望ましくは、前記画像生成処理は、前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のうちの一方の透明度を、ユーザの操作に応じて調整した上で、前記重畳画像を生成する処理を含む。
【0012】
また、本発明は、HIFU療法で用いられるHIFU治療用表示装置において、HIFU振動子ユニットから超音波を送信させ、患者に対して施術する処理と、超音波プローブに超音波を送受信させ、前記超音波プローブで受信された超音波に基づいて超音波画像を取得する処理と、を実行するHIFU制御部と、前記超音波プローブを搬送走査する搬送機構と、を備え、前記HIFU制御部は、1回目の施術前の患者の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の前記患者の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理と、前記第1超音波画像に超音波照射位置を示す図形を重ねた画像、または前記第2超音波画像に超音波照射位置を示す図形を重ねた画像を表示装置に表示させる表示処理と、を実行し、前記第1超音波画像および前記第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像であり、前記画像取得処理は、前記第1超音波画像の元となった3次元画像と、前記第2超音波画像の元となった3次元画像とから、前記患者内の共通の平面における前記第1超音波画像および前記第2超音波画像を生成する処理を含むことを特徴とする。
【0013】
望ましくは、前記HIFU制御部は、前記第1超音波画像の元となる3次元画像を取得する処理を実行する前に、調整表示処理であって、前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて、搬送方向に垂直な平面内における前記超音波プローブの搬送位置を調整するための調整用超音波画像を時間経過と共に順次生成し、時間経過と共に順次生成される前記調整用超音波画像を、時間経過と共に順次前記表示装置に表示させる調整表示処理を実行し、前記搬送機構は、前記調整表示処理が実行されているときに、ユーザの操作に応じて前記搬送位置を調整し、前記第1超音波画像の元となる3次元画像は、前記調整表示処理によって調整された搬送位置で搬送走査された前記超音波プローブで送受信される超音波に基づいて生成される。
【0014】
望ましくは、前記HIFU制御部は、前記第1超音波画像を生成する操作についての複数の手順表示と、各前記手順表示に対する案内と、を前記表示装置に表示させる。
【0016】
望ましくは、前記HIFU制御部は、前記画像生成処理および前記表示処理の操作についての複数の手順表示と、各前記手順表示に対する案内と、を前記表示装置に表示させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数回に亘って施術が行われるHIFU療法を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係るHIFU照射システムの構成を示す図である。
図2】3次元画像を概念的に示す図である。
図3】1回目の施術の手順を示すフローチャートである。
図4】2回目の施術の手順を示すフローチャートである。
図5】3次元画像データが生成されるときに、表示装置に表示される画像の例を示す図である。
図6】重畳画像の例を示す図である。
図7】第1の超音波画像の位置を調整する際に表示装置に表示される画像の例を示す図である。
図8】第1超音波画像と重畳画像とが対比可能なように並べて表示された様子を示す図である。
図9】第1超音波画像に超音波照射位置を示す図形が重ねられた画像を示す図である。
図10】第2超音波画像に超音波照射位置を示す図形が重ねられた画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
各図を参照して本発明の各実施形態について説明する。複数の図面に付された同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。本明細書において、「画像データ」の用語に特定の名称「A」が付された「A画像データ」の用語は、A画像を表示するためのデータを意味する。また、「A画像を出力する」等、A画像に何らかの処理を施すという表現は、A画像データに何らかの処理を施すことを意味する。
【0020】
図1には、本発明の実施形態に係るHIFU照射システム1の構成が示されている。HIFU照射システム1は、超音波プローブ10、HIFU振動子ユニット12、水袋14、ロボットアーム18、コントローラ22および表示装置24を備えている。図1では、患者30の頭部から足に向かう方向がz軸正方向に向けられ、上方向がy軸正方向に向けられている。また、患者30の右手から左手に向かう方向がx軸正方向に向けられている。
【0021】
HIFU振動子ユニット12は、開口が下方に向けられた椀形状の振動子筐体16と、振動子筐体16に固定された複数の超音波振動子2を備えている。振動子筐体16の形状は錐体の側面と同様の形状であってもよい。ここで、錐体とは、空間内の1点から底面に延びる直線の集合によって形成される立体形状をいう。各超音波振動子2は、各超音波振動子2が超音波を発したときに、振動子筐体16の下方の治療基準点Pで、超音波の強度が強められるように振動子筐体16に固定されている。
【0022】
超音波プローブ10は、振動子筐体16の下方、かつ、治療基準点Pの上方の位置で超音波が送受信されるように、振動子筐体16に取り付けられている。本実施形態では、振動子筐体16の頂点部を超音波プローブ10が上下方向に貫通し、超音波を送受信する先端部が下方に向けられている。超音波プローブ10は、上下方向に移動自在であってもよい。また、超音波プローブ10は、長手方向の軸を中心に回転自在であってもよい。複数回に亘って施術が行われる治療では、各回の治療における超音波プローブ10の回転位置および上下方向の位置は同一とされてよい。
【0023】
HIFU振動子ユニット12の下方には、各超音波振動子2と患者30との間、および超音波プローブ10と患者30との間の音響インピーダンスを整合させる水袋14が設けられている。水袋14は、水等の物質が充填された袋であってよい。
【0024】
超音波プローブ10、HIFU振動子ユニット12、および水袋14は、搬送機構としてのロボットアーム18の先端部に取り付けられている。ロボットアーム18は、関節18bによって接続された複数のアーム18aから構成されており、関節18bを介してコントローラ22の筐体に取り付けられている。各アーム18aが関節18bを回転軸として揺動することで、ロボットアーム18は、超音波プローブ10、HIFU振動子ユニット12および水袋14を含む可動体20を、x軸、y軸およびz軸の3方向に搬送する。
【0025】
コントローラ22は、HIFU制御部26およびロボット制御部28を備えている。HIFU制御部26は、コンピュータ、超音波プローブ10を制御する電気回路、およびHIFU振動子ユニット12を制御する電気回路を備えている。HIFU制御部26が備えるコンピュータは、業務用コンピュータ、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ等であってよい。コンピュータはプログラムを実行することで、各画像を生成する処理や、各画像を表示する処理を実行する。HIFU制御部26には、ユーザがHIFU照射システム1を操作するための操作機器(図示せず)が接続されている。操作機器は、マウス、表示装置24と一体化されたタッチパネル、スイッチ、キーボード等を含んでよい。
【0026】
HIFU制御部26は、超音波プローブ10およびHIFU振動子ユニット12を動作させるための処理を実行する。例えば、HIFU制御部26は、超音波プローブ10に超音波を送受信させ、超音波プローブ10で受信された超音波に基づく受信信号に基づいて、Bモード画像データを生成し、表示装置24にBモード画像を表示させる。また、HIFU制御部26は、HIFU振動子ユニット12が備える各超音波振動子2に治療用の超音波を送信させる。
【0027】
ロボット制御部28は、HIFU制御部26の制御に応じてロボットアーム18を制御し、ロボットアーム18に可動体20を搬送させてよい。また、ロボット制御部28は操作機器を備えてもよい。この場合、ロボット制御部28は、ユーザによる操作機器の操作に応じてロボットアーム18を制御してもよい。
【0028】
治療用の超音波がHIFU振動子ユニット12から患者30に照射される前には、以下のような位置決め処理が実行されてよい。HIFU制御部26は、各超音波振動子2に、治療時よりも強度が小さい超音波を送信させる。HIFU制御部26は、患者30における観測面で超音波プローブ10に超音波ビームを走査させBモード画像データを取得する。HIFU制御部26は、Bモード画像を表示装置24に表示させる。施術者としてのユーザは、表示装置24に表示されたBモード画像を参照して、HIFU振動子ユニット12から送信される超音波が強められる位置(焦点)と患部の位置との相違を確認する。
【0029】
ユーザは、焦点の位置と患部の位置との相違が許容範囲内でないときは、ロボットアーム18を動作させて超音波プローブ10およびHIFU振動子ユニット12の位置または姿勢を変更する。ユーザは、焦点の位置と患部の位置とが一致していることを確認した後に、HIFU制御部26に対して治療のための操作を行う。HIFU制御部26は、ユーザによる操作に応じて、治療に必要な強度を有する治療用超音波を各超音波振動子2に送信させる。これによって、焦点において生体組織が焼灼され、治療が施される。
【0030】
本実施形態に係るHIFU照射システム1を用いたHIFU療法では、例えば、数日から1週間程度の時間を空けて、患部に超音波を照射する施術が2回に亘って行われる。1回目および2回目のそれぞれの施術では、患部における複数の箇所に超音波が照射されてもよい。1回目の施術前と、2回目の施術前(1回目の施術後)のそれぞれにおいて、患部に対する3次元画像データが取得される。1回目の施術前に取得された3次元画像データから2次元の第1超音波画像データが生成され、2回目の施術前に取得された3次元画像データから2次元の第2超音波画像データが生成される。第1超音波画像データおよび第2超音波画像データに基づく重畳画像が表示装置24に表示され、ユーザは、1回目の施術前後の患部の状態を比較した上で、2回目の照射位置の設定等を行う。
【0031】
3次元画像データおよびそれによって表される3次元画像について説明する。図2には、N枚の超音波画像40-1~40-Nから構成される3次元画像が概念的に示されている。図2に示されている例では、超音波画像40-1~40-Nのそれぞれは、yz平面に平行な観測面で取得されたBモード画像データによって示される。3次元画像を示す3次元画像データは、超音波画像40-1~40-Nを表すBモード画像データの集合である。
【0032】
HIFU照射システム1は、次のような動作および処理によって、3次元画像データを生成する。すなわち、ロボット制御部28は、所定の刻み幅Δxでx軸に沿って可動体20を移動させる。このような搬送走査は、水袋14を患者30に接触させながら可動体20を刻み幅Δxだけx軸方向に移動させることで行われてよい。また、搬送走査は、水袋14が患者30から離れるように可動体20を上昇させ、刻み幅Δxだけx軸方向に可動体20を移動させ、さらに、水袋14が患者30に接触するように可動体20を下降させることで行われてもよい。
【0033】
HIFU制御部26は、x軸上におけるN箇所の位置について、Bモード画像データを取得する。すなわち、HIFU制御部26は、超音波プローブ10から送信される超音波のビームがyz平面に平行な観測面内で走査され、走査された超音波ビームのそれぞれの方向から到来する超音波が超音波プローブ10で受信されるように超音波プローブ10を制御する。HIFU制御部26は、走査された超音波ビームのそれぞれの方向に対して超音波プローブ10から出力される受信信号に基づいて、Bモード画像データを生成する。HIFU制御部26は、N箇所の位置について、Bモード画像データを取得することで3次元画像データを生成する。
【0034】
なお、図1では、患者30の頭部から足に向かう方向がz軸正方向に向けられ、上方向がy軸正方向に向けられている。また、患者30の右手から左手に向かう方向がx軸正方向に向けられている。図1に示されたxyz座標系と患者30の姿勢との関係は、1つの例であり、xyz座標系と患者30の姿勢との関係は任意である。また、上記では、可動体20を刻み幅Δxでx軸方向に移動させながらBモード画像データを生成する処理について説明した。Bモード画像データは、可動体20をy軸またはz軸に所定の刻み幅で移動させながら生成してもよい。さらに、Bモード画像データは、xyz座標系に定義された任意の方向に伸びる直線に沿って所定の刻み幅で可動体20を移動させながら生成してもよい。
【0035】
図3には、1回目の施術の手順がフローチャートによって示されている。1つの手順から次の手順への移行は、ユーザの操作に応じて行われてもよいし、コントローラ22によって自動的に行われてもよい。また、各手順は、ユーザの操作に応じて実行されてよい。HIFU照射システム1は、1回目の施術が行われる患部について、3次元画像データを生成する(S11)。HIFU制御部26は、3次元画像データを記憶すると共に、3次元画像データを生成した際に設定された撮像パラメータを記憶する(S12)。ここで、撮像パラメータとは、3次元画像データを構成する各Bモード画像データを生成する際に設定される変数群をいう。撮像パラメータには、受信信号に対する増幅度、Bモード画像データに対する画像フィルタ処理を規定する変数、Bモード画像の画質を調整するための変数等が含まれる。HIFU照射システム1は、患部に対して1回目の施術のため超音波を照射する(S13)。1回目の施術では、複数回に亘って治療用超音波が患部に照射され、患部における複数箇所に治療用超音波が照射されてもよい。
【0036】
図4には、2回目の施術の手順がフローチャートによって示されている。1つの手順から次の手順への移行は、ユーザの操作に応じて行われてもよいし、コントローラ22によって自動的に行われてもよい。また、各手順は、ユーザの操作に応じて実行されてよい。HIFU制御部26は、1回目の施術前に記憶された撮像パラメータを用いて3次元画像データを生成する状態に設定される(S21)。ロボット制御部28は、ロボットアーム18を制御して、1回目の施術前に3次元画像データを生成した際の搬送走査の開始位置に可動体20を配置する(S22)。HIFU照射システム1は、1回目の施術前に3次元画像データを生成したxyz座標系で3次元画像データを生成する(S23)。
【0037】
HIFU制御部26は、1回目の施術前後、すなわち、1回目の施術前と2回目の施術前に取得された3次元画像の位置関係を求める(S24)。HIFU制御部26は、1回目の施術前に生成された第1の3次元画像データに基づく第1の3次元画像と、2回目の施術前に生成された第2の3次元画像データに基づく第2の3次元画像との相関値を、第1の3次元画像に対する第2の3次元画像の位置を変化させながら求める。HIFU制御部26は、相関値が最大となるときの変位ベクトルを、1回目の施術前と2回目の施術前に取得された3次元画像の位置合わせベクトルとして求める。ここで、変位ベクトルとは、第2の3次元画像から第1の3次元画像に向かうベクトルをいう。
【0038】
HIFU制御部26は、位置合わせベクトルに基づいて、第1の3次元画像および第2の3次元画像から、患部を通る共通の平面における第1超音波画像および第2超音波画像をそれぞれ取得する(S25)。すなわち、HIFU制御部26は、位置合わせベクトルで表される方向に、位置合わせベクトルで表される距離だけ第2の3次元画像を移動し、患部が現れる共通の平面におけるBモード画像を、第1超音波画像および第2超音波画像として取得する。
【0039】
HIFU制御部26は、第1超音波画像および第2超音波画像が重ねられた重畳画像を生成し、重畳画像を表示装置24に表示させる(S26)。ここで、重畳画像を生成する処理は、一方の画像を透かして他方の画像が見通せるように第1超音波画像データおよび第2超音波画像データを合成して新たな画像データを生成し、その新たな画像データに基づく画像を表示する処理であってよい。
【0040】
なお、HIFU制御部26は、第1超音波画像または第2超音波画像と、重畳画像とを表示装置24に並べて表示してもよい。HIFU制御部26は、表示装置24に表示される重畳画像について、第1超音波画像および第2超音波画像のうちの一方の透明度を、ユーザの操作に応じて調整する(S27)。HIFU照射システム1は、患部に対して2回目の施術のための超音波の照射を行う(S28)。
【0041】
このように、本発明の実施形態に係るHIFU照射システム1では、HIFU療法で用いられるHIFU治療用表示装置が構成される。HIFU治療用表示装置は、可動体20、ロボットアーム18、コントローラ22および表示装置24を備えている。HIFU治療用表示装置は、1回目の施術前の患者30の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の患者30の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理を実行する。また、HIFU治療用表示装置は、第1超音波画像および第2超音波画像を重ねた重畳画像を生成する画像生成処理と、重畳画像を表示する表示処理とを実行する。表示処理は、第1超音波画像または第2超音波画像と、重畳画像とを並べて表示する処理を含んでもよい。画像生成処理は、第1超音波画像および第2超音波画像のうちの一方の透明度を、ユーザの操作に応じて調整した上で、重畳画像を生成する処理を含んでもよい。
【0042】
また、第1超音波画像および第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された超音波プローブ10で送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像である。画像取得処理は、1超音波画像の元となった3次元画像と、第2超音波画像の元となった3次元画像とから、患者30内の共通の平面における第1超音波画像および第2超音波画像を生成する処理である。
【0043】
図5には、図3のステップS11において、HIFU照射システム1が3次元画像データを生成するときに、表示装置24に表示される画像の例が示されている。表示装置24には、Bモード画像42と共にカーソル44が示されている。Bモード画像42は、超音波プローブ10で送受信される超音波に基づいて、時間経過と共に順次生成された画像であり、患者30における観測面での生体組織をリアルタイムに示すものである。図5に示される例では、カーソル44は、縦方向に延びる直線と横方向に延びる直線によって構成され、縦横の直線が交差する点がカーソル44が指し示す点である。Bモード画像42の左側には、「患部の中心カーソル合わせて下さい。この位置を中心に3D超音波画像を作成します。」という案内46が表示されている。
【0044】
ユーザは、HIFU制御部26に接続された操作機器の操作によって、ロボットアーム18を動作させて可動体20を移動させ、Bモード画像42に現れている患部48をカーソル44の位置に合わせる。HIFU照射システム1は、カーソル44が示す位置を中心として、表示装置24に表示されている画像の法線方向(x軸方向)に、所定の刻み幅ΔxでN枚のBモード画像データを生成する。
【0045】
案内46の下方には、「次へ」と示された案内ボタン50と、「戻る」と示された案内ボタン52が示されている。案内ボタン50がクリックされると、現在表示されている案内の次の案内が表示され、案内ボタン52がクリックされると、現在表示されている案内の1つ前の案内が表示される。
【0046】
画像の上方には手順表示54が示されている。手順表示54は、3次元画像データを生成する際の手順を示す。図5に示されている例では、「中心設定」、「撮像条件設定」、「範囲設定」、「開始位置への移動」、「撮像開始」および「画像確認」の手順が示されている。現時点で実行されている手順については、他の手順とは異なる色彩または輝度で手順表示54が示される。「中心設定」という手順は、患部48の中心カーソル44合わせる手順である。「撮条件設定」という手順は、撮像パラメータを設定する手順である。「範囲設定」という手順は、例えば、図2に示された例では、3次元画像データを生成する際のx軸方向の範囲を設定する手順である。「開始位置への移動」という手順は、搬送走査の開始位置に可動体20を移動させる手順である。「撮像開始」という手順は、3次元画像データの生成を開始する手順である。「画像確認」という手順は、生成された3次元画像データを、画像表示等によってユーザが確認する手順である。
【0047】
このような表示によれば、1つの手順を終了するごとにユーザが案内ボタンをクリックすることで、各手順に対応する案内が順次表示される。これによって、3次元画像データを生成するための操作が、ユーザによって確実に認識され、3次元画像データを生成するための操作が容易となる。
【0048】
このように、HIFU治療用表示装置(可動体20、ロボットアーム18、コントローラ22および表示装置24)は、超音波プローブ10で送受信される超音波に基づいて、時間経過と共にBモード画像(超音波画像)を順次生成する。HIFU治療用表示装置は、時間経過と共に順次生成されるBモード画像を、カーソル44(基準位置を示す図形)と共に時間経過と共に順次表示する調整表示処理を実行する。
【0049】
HIFU治療用表示装置は、調整表示処理が実行されているときに、超音波プローブ10を含む可動体20の位置をユーザの操作に応じて調整する搬送機構としてロボットアーム18を備えている。ここで、第1超音波画像は、元となる3次元画像から生成される2次元画像であり、第1超音波画像の元となる3次元画像は、搬送走査された超音波プローブ10で送受信される超音波に基づいて生成される。HIFU治療用表示装置は、第1超音波画像または第2超音波画像を生成する操作についての複数の手順表示と、各前記手順表示に対する案内とを表示してもよい。
【0050】
図6には、図4のステップS26において表示される重畳画像の例が示されている。この重畳画像は、第2超音波画像62の上に第1超音波画像60が重ねられたものであり、第1超音波画像60を透かして第2超音波画像62が示されている。第1超音波画像60および第2超音波画像62のそれぞれにおいて、患部48が含まれる生体組織58が示されている。第1超音波画像60には、1回目の施術前の患部48が示されており、第2超音波画像62には、1回目の施術後、すなわち、2回目の施術前の患部48が示されている。
【0051】
第2超音波画像62に対する第1超音波画像60の位置は、ユーザの操作によって調整されてもよい。すなわち、各画像に示される患部48がユーザの操作に応じて重なるように、第2超音波画像62に対する第1超音波画像60の位置が調整されてもよい。また、第1超音波画像60の透明度もまた、ユーザの操作に応じて調整されてよい。
【0052】
図6の第2超音波画像62に示されているように、1回目の施術後では、治療用超音波によって患部48が焼灼され変性しているため、患部48が視認し難くなっている。表示装置24に重畳画像を表示させることで、患部48の位置および患部48が占める位置の把握が容易となる。これによって、2回目の施術において治療用超音波の焦点の位置を患部48の位置に合わせる操作が容易となる。
【0053】
図4のステップS25およびS26では、第2超音波画像62に重ねられる第1超音波画像60の位置が調整されてよい。図7には、第1超音波画像60の位置を調整する際に表示装置24に表示される画像の例が示されている。この例では、x軸方向の位置が異なる3つの平面のそれぞれにおいて生成された第1超音波画像60および第2超音波画像62が3つの区画に示されている。3つの区画の左側には、「画像をドラッグして画像同士の大まかな位置を合わせて下さい」という案内64が表示されている。ユーザは、例えば、3つの区画の下段に示された第1超音波画像60をドラッグして、第1超音波画像60の位置を調整してよい。
【0054】
案内64の下方には、透明度調整レバー66が示されている。ユーザのカーソル操作によって透明度調整レバー66を左右に移動させることで、第1超音波画像60の透明度が調整される。また、透明度調整レバー66の下方には、リセットボタン68が示されている。リセットボタン68がクリックされたときには、第1超音波画像60の透明度が予め定められた初期値に設定される。
【0055】
透明度調整レバー66の下方には、「次へ」と示された案内ボタン70と、「戻る」と示された案内ボタン72が示されている。案内ボタン70がクリックされると、現在表示されている案内の次の案内が表示され、案内ボタン72がクリックされると、現在表示されている案内の1つ前の案内が表示される。
【0056】
画像の上方には手順表示74が示されている。図7に示されている例では、「画像の選択」、「位置合わせ」、および「自動位置合わせ」の手順が示されている。現時点で実行されている手順については、他の手順とは異なる色彩または輝度で手順表示74が示される。「画像の選択」という手順は、x軸上でΔx間隔で取得された複数の第1超音波画像60および第2超音波画像62の組のうちいずれかを、ユーザの操作によって選択する手順である。図7に示される例では、x軸上の位置が異なる3組の第1超音波画像60および第2超音波画像62が選択され、各組の重畳画像が表示されている。「位置合わせ」という手順は、ユーザの操作によって第1超音波画像60の位置を調整する手順である。「自動位置合わせ」という手順は、ユーザの操作によって第1超音波画像60の位置が調整された後、HIFU制御部26の演算処理によって自動的に第1超音波画像60の位置を調整する手順である。
【0057】
このように、HIFU治療用表示装置(可動体20、ロボットアーム18、コントローラ22および表示装置24)は、重畳画像を生成する画像生成処理および重畳画像を表示する表示処理の操作についての複数の手順表示と、各前記手順表示に対する案内とを表示する。
【0058】
自動位置合わせは、例えば、次のように行われる。HIFU制御部26は、第1超音波画像60の元となった第1の3次元画像を移動させながら、第1超音波画像60および第2超音波画像62のそれぞれの元となった第1の3次元画像および第2の3次元画像の相関値を求める。HIFU制御部26は、相関値が最大になるときの第1の3次元画像および第2の3次元画像から、患者30内の共通の平面における第1超音波画像および第2超音波画像を生成し、表示装置24に表示させる。
【0059】
このような表示によれば、1つの手順を終了するごとにユーザが案内ボタンをクリックすることで、各手順に対応する案内が順次表示される。これによって、重畳画像を表示するための操作が、ユーザによって確実に認識され、重畳画像を表示するための操作が容易となる。
【0060】
表示装置24には、図8に示されているように、第1超音波画像60と、重畳画像76とが対比可能なように並べて表示されてよい。上記のように、第2超音波画像62では、治療用超音波によって患部48が焼灼され変性しているため、患部48が視認し難くなっている。これによって、1回目の施術による患部48の状態の変化をユーザが把握することが困難となり、2回目の施術において、治療用超音波を照射すべき位置を特定することが困難となる場合がある。第1超音波画像60と、重畳画像76とを対比可能なように並べて表示することで、2回目の施術において、超音波を照射すべき位置を特定することが容易となる。なお、重畳画像76と対比される画像としては、第1超音波画像60に代えて、第2超音波画像62が表示されてもよい。
【0061】
表示装置24には、第1超音波画像60に超音波照射位置を示す図形が重ねられた画像、および、第2超音波画像62に超音波照射位置を示す図形が重ねられた画像のうち少なくとも一方が表示されてもよい。図9には、第1超音波画像60に超音波照射位置を示す図形80が重ねられた画像が示されている。第1超音波画像60が示す患部48における6箇所に、超音波照射位置を示す図形80として丸印が表示されている。図10には、第2超音波画像62に超音波照射位置を示す図形82が重ねられた画像が示されている。第2超音波画像62が示す患部48における6箇所に、超音波照射位置を示す図形82として丸印が表示されている。
【0062】
第1超音波画像60に超音波照射位置を示す図形80が重ねられた画像、および、第2超音波画像62に超音波照射位置を示す図形82が重ねられた画像は、対比可能なように表示装置24に並べて表示されてよい。これによって、2回目の施術において、治療用超音波を照射すべき位置を特定することが容易となる。
【符号の説明】
【0063】
1 HIFU照射システム、2 超音波振動子、10 超音波プローブ、12 HIFU振動子ユニット、14 水袋、16 振動子筐体、18 ロボットアーム、18a アーム、18b 関節、20 可動体、22 コントローラ、24 表示装置、26 HIFU制御部、28 ロボット制御部、30 患者、40-1~40-N 超音波画像、42 Bモード画像、44 カーソル、46,64 案内、48 患部、50,52,70,72 案内ボタン、54,74 手順表示、58 生体組織、60 第1超音波画像、62 第2超音波画像、66 透明度調整レバー、68 リセットボタン,76 重畳画像、80,82 超音波照射位置を示す図形。
【要約】
【課題】本発明は、複数回に亘って施術が行われるHIFU療法を簡単にすることを目的とする。
【解決手段】HIFU治療用表示装置は、1回目の施術前の患者30の状態を示す第1超音波画像と、2回目の施術前の患者30の状態を示す第2超音波画像とを取得する画像取得処理を実行する。また、HIFU治療用表示装置は、第1超音波画像および第2超音波画像を重ねた重畳画像を生成する画像生成処理と、重畳画像を表示する表示処理とを実行する。表示処理は、第1超音波画像または第2超音波画像と、重畳画像とを並べて表示する処理を含んでもよい。第1超音波画像および第2超音波画像のそれぞれは、搬送走査された超音波プローブ10で送受信される超音波に基づいて生成される3次元画像から生成される2次元画像である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10