(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】乱数暗号を利用した多重ロック装置
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20230208BHJP
【FI】
E05B49/00 B
E05B49/00 L
(21)【出願番号】P 2022519079
(86)(22)【出願日】2020-10-05
(86)【国際出願番号】 KR2020013446
(87)【国際公開番号】W WO2021071177
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0124034
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522115789
【氏名又は名称】イ、ギ チョル
【氏名又は名称原語表記】LEE,Ki Chul
【住所又は居所原語表記】173-59,Gimpohangang 8-ro Gimpo-si,Gyeonggi-do 10068,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ギ チョル
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-215797(JP,A)
【文献】特開2019-112140(JP,A)
【文献】特開2010-7344(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者がドアの開閉権限の付与を要請すれば、前記ドアに対する権限付与情報をQRコード(登録商標)に変換および出力して前記使用者に提供し前記ドアに対する権限付与情報を保存するロック装置管理部;
前記ロック装置管理部から前記ドアに対する権限付与情報を受信
するドアロック装置;および、
前記使用者から前記QRコード(登録商標)が入力されて前記ロック装置管理部に提供するQRコード(登録商標)リーダーを含み、
前記ドアロック装置は開閉ボタンと開閉駆動部をさらに含み、提供された前記QRコード(登録商標)の情報が前記ロック装置管理部に保存された前記ドアに対する権限付与情報と一致
すれば、前記ロック装置管理部は開閉権限を付与し、かつ、前記開閉ボタンが操作される場合、前記開閉駆動部を駆動して前記ドアを開閉し、
前記ドアは共有使用者がN名(ここで、Nは自然数)であり、前記ドアロック装置は
前記N名の共有使用者にそれぞれ1個ずつ備わる開閉ボタンと1個の開閉駆動部を含み、前記N個の開閉ボタンの全てがドア開放の操作をされた際に前記ドアが開放されるか、または、前記N個の開閉ボタンの全てがドア閉鎖の操作をされた際に前記ドアが閉鎖される
ことを特徴とする多重ロック装置。
【請求項2】
前記ロック装置管理部はQRコード(登録商標)出力器をさらに含み、
前記QRコード(登録商標)出力器から出力されるQRコード(登録商標)はドアID、使用者IDおよび乱数暗号を含む
請求項1に記載の多重ロック装置。
【請求項3】
前記ドアロック装置は、
前記ロック装置管理部と前記開閉ボタンから信号が入力されるアンドゲート(And Gate);
前記ロック装置管理部から信号が入力されるノットゲート(Not gate);
前記アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力されるSRフリップフロップを含み、
前記SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号が前記開閉駆動部および開閉表示灯に入力される
請求項1に記載の多重ロック装置。
【請求項4】
前記ドアロック装置は前記ロック装置管理部からドアに対する権限付与情報を受信して保存し、前記ドアロック装置は受信した情報とQRコード(登録商標)リーダーを通じて提供された情報と比較して、一致すれば開閉権限を付与する
請求項1に記載の多重ロック装置。
【請求項5】
前記ドアロック装置は、
前記ロック装置管理部と第1開閉ボタンから信号が入力される第1アンドゲート(And Gate);前記ロック装置管理部から信号が入力される第1ノットゲート(Notgate);前記第1アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記第1ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力される第1SRフリップフロップ;
前記ロック装置管理部と第2開閉ボタンから信号が入力される第2アンドゲート(AndGate);前記ロック装置管理部から信号が入力される第2ノットゲート(Notgate);前記第2アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記第2ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力される第2SRフリップフロップ;
前記第1SRフリップフロップのQ端子を通じての第1出力信号および前記第2SRフリップフロップのQ端子を通じての第2出力信号が入力されるオアゲート(Or gate);
前記オアゲートの出力信号が入力される前記開閉駆動部;
前記第1SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号が入力される第1開閉表示灯;および、
前記第2SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号が入力される第2開閉表示灯を含む
請求項1に記載の多重ロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は乱数暗号を利用した多重ロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歴史的に、鍵(key、キー)は建物、車両、容器、金庫などのような物理的財産に対するアクセス制御の、不完全ではあるが安価の方法を提供してきた。物理的キーは、特殊に対をなす錠(lock)または少量の特殊に対をなす錠を動作させるために固有の認証構造を使う。キー認証構造を生成する現在の方法は、個別のキーソリューションを製造、管理および保存するのに焦点を合わせる効率性要件によって支配される。しかし、アクセス制御を必要とするロック装置の急増は意図しないキーのコピーに対する恐れを増加させる。さらに最近、電子鍵(fob key)の出現はこのような恐れを緩和させた。電子鍵は内蔵されたデジタル署名を使う小さいセキュリティハードウェア装置を含む。
【0003】
一方、多数の使用者が多数のドアを共有して使い、ドアを開け(閉め)、閉める(開ける)場合、管理者から使用権限をもらって1回(開放-閉鎖:1回)のみ許容されなければならない分野(再び開けるまたは閉めるためには管理者に再度鍵(権限)をもらわなければならない)がある。
【0004】
しかし、ドアの開閉に統制を受けなければならない状況では、ロック装置のパスワードまたは鍵をすべての使用者に付与することが難しく、多くの使用者が多くのドアを共有するため鍵の管理などに困難がある。
【0005】
このような発明の背景となる技術に開示された前述した情報は本発明の背景に対する理解度を向上させるためのものに過ぎず、したがって従来技術を構成しない情報を含んでもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例に係る解決しようとする課題は、多数の使用者が同一のドアを開閉する際に管理者に錠と鍵をもらって使い返却する方式からくる不便さを改善できる、乱数暗号を利用した多重ロック装置を提供するところにある。
【0007】
また、本発明の実施例に係る解決しようとする課題は、多数の使用者が多数のドアを共有して使うことを効率的に統制および管理できる、乱数暗号を利用した多重ロック装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置は、使用者がドアの開閉権限の付与を要請すれば、ドアID、使用者ID、乱数暗号情報を含んだQRコード(登録商標)を使用者に提供する。QRコード(登録商標)情報はロック装置管理部で生成、保存し、ドアの開放-閉鎖に1回(または指定した回数)のみ使用可能である。QRコード(登録商標)を有している使用者はいつでもQRコード(登録商標)リーダーを通じて前記ドアに対する開閉権限を付与してもらうことができる。入力されたQRコード(登録商標)の情報がロック装置管理部に保存された情報と一致すると、ロック装置管理部はドアロック装置に開閉権限情報を伝送する。使用者が開閉権限が伝送されたドアロック装置の開閉ボタンを押すと、開閉駆動部が動作して前記ドアを開閉することができる。基本的に他の使用者が同一のドアに対して同一の方式で開閉権限をもらってドアを開閉することができる。また、使用者は有しているQRコード(登録商標)を再度入力する方式で開放(閉鎖)したドアを閉鎖(開放)することができる。
【0009】
しかし、平常時閉鎖状態のドアタイプは一人の使用者でも前記ドアを開放しておいたのであれば他の使用者がドアを閉鎖することはできず、平常時開放状態のドアタイプは一人の使用者でも前記ドアを閉鎖しておいたのであれば他の使用者がドアを開放できないようにロジックを構成する。
【0010】
理解の便宜のために、平常時閉鎖状態のドアタイプには直列で仮想のN個のロック装置があると仮定し、平常時開放状態のドアタイプには並列で仮想のN個のロック装置があると仮定すると、各使用者はQRコード(登録商標)の入力を通じて自身の仮想のロック装置を開閉するのである。平常時閉鎖状態のドアタイプではN名の使用者が開放しておいたN個の仮想直列ロック装置をすべて閉鎖しないとドアは閉鎖されず、平常時開放状態のドアタイプではN名の使用者が閉鎖しておいたN個の仮想並列ロック装置をすべて開放しないとドアは開放されない。
【0011】
前記ロック装置管理部はQRコード(登録商標)出力器をさらに含み、前記ドアロック装置は使用目的によりロック装置管理部からドアに対する権限付与情報を受信して保存することができ、この場合、ドアロック装置は受信した情報とQRコード(登録商標)リーダーを通じて提供を受けた情報と比較して一致すれば開閉権限を自体付与することができる。
【0012】
前記ドアは同時使用者がN名(ここで、Nは自然数)であり、前記ドアロック装置はN個の開閉ボタンと1個の開閉駆動部を含むことができる。
【0013】
前記ドアロック装置は前記ロック装置管理部と前記開閉ボタンから信号の入力を受けるアンドゲート(And Gate);前記ロック装置管理部から信号の入力を受けるノットゲート(Not gate);前記アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力されるSRフリップフロップを含み、前記SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号が前記開閉駆動部および開閉表示灯に入力され得る。
【0014】
前記ドアロック装置は前記ロック装置管理部と第1開閉ボタンから信号の入力を受ける第1アンドゲート(And Gate);前記ロック装置管理部から信号の入力を受ける第1ノットゲート(Not gate);前記第1アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記第1ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力される第1SRフリップフロップ;前記ロック装置管理部と第2開閉ボタンから信号の入力を受ける第2アンドゲート(And Gate);前記ロック装置管理部から信号の入力を受ける第2ノットゲート(Not gate);前記第2アンドゲートの出力信号がS端子を通じて入力され、前記第2ノットゲートの出力信号がR端子を通じて入力される第2SRフリップフロップ;前記第1SRフリップフロップのQ端子を通じての第1出力信号および前記第2SRフリップフロップのQ端子を通じての第2出力信号の入力を受けるオアゲート(Or gate);前記オアゲートの出力信号の入力を受ける前記開閉駆動部;前記第1SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号の入力を受ける第1開閉表示灯;および前記第2SRフリップフロップのQ端子を通じての出力信号の入力を受ける第2開閉表示灯を含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例は、多数の使用者が同一のドアを開閉する際に管理者に錠と鍵をもらって使い返却する方式からくる不便さを改善できる乱数暗号を利用した多重ロック装置を提供する。
【0016】
また、本発明の実施例は、多数の使用者が多数のドアを共有して使うことを効率的に統制および管理できる乱数暗号を利用した多重ロック装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の構成を図示した概念図である。
【
図2a】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の構成を図示したロジック図である。
【
図2b】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の構成を図示したロジック図である。
【
図3a】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の動作流れを図示したフローチャートである。
【
図3b】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の動作流れを図示したフローチャートである。
【
図4a】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の中でロック管理システム画面/通信パッケージと、通信データパッケージを図示した例示図である。
【
図4b】本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置の中でロック管理システム画面/通信パッケージと、通信データパッケージを図示した例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明することにする。
【0019】
多数の使用者が多数のドアを共有して使用し、ドアを開け(閉め)、閉める(開ける)場合、管理者から使用権限をもらって1回(開放-閉鎖:1回)のみ許容されなければならない分野(再び開閉するには管理者から再度鍵(権限)をもらわなければならない)があり、このようなドアの状態は次のような二つに区分され得る。
【0020】
○タイプA(平常時閉鎖状態)
【0021】
○タイプB(平常時開放状態)
【0022】
-(例)多数の使用者が共同のセキュリティ書類が発生すると保管のために共有して使う多数個のセキュリティ書類ボックス(各書類ボックスにロック装置N個)がある場合であり、N名の使用者は管理者からセキュリティ書類ボックスの鍵N個をもらって共同のセキュリティ書類を入れて書類ボックスをロックする。保管書類を取り出すためにはロック装置N個がすべて開放されなければならない。(ロック設定した使用者すべての同意が必要)。N個の鍵がすべて返却されると該当書類ボックスは最終開放されたものとする。
【0023】
ここではタイプBであって、ロック装置にN個の開閉ボタン、N個の開閉表示灯がある実施例を説明することにする。ドア別に同時使用者をN名に制限し、ロック装置に使用者別開閉の有無を開閉表示灯が表示することができる。
【0024】
本発明に係るロック装置のロジック、制御部(コントローラ)および他の関連機器または部品は任意の適切なハードウェア、ファームウェア(例えば、特定用途向け半導体)、ソフトウェア、またはソフトウェア、ファームウェアおよびハードウェアの適切な組み合わせを利用して具現され得る。
【0025】
図1は、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100の構成を図示した概念図である。
図2aおよび
図2bは、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100、200の構成を図示したロジック図である。
【0026】
図1に図示された通り、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100は、ロック装置管理部110、ドアロック装置120およびQRコード(登録商標)リーダー130を含むことができる。本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100はQRコード(登録商標)出力器111をさらに含むことができる。
図1に図示されたドア多重ロック装置100、ロック装置管理部110、ロック装置120はドア別に使用者数をN名に制限し、N個の開閉ボタン、開閉表示灯がある場合を説明するために、
図2bに図示されたロック装置多重ロック装置200、管理部210及びドアロック装置220で説明する。
【0027】
図2bに図示された通り、ドアロック装置220はロック装置管理部210(例えば、使用者1の開閉権限付与と第1開閉ボタン221aから信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第1アンドゲート224aと、ロック装置管理部210から信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第1ノットゲート225aと、第1アンドゲート224aの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がS端子を通じて入力され、第1ノットゲート225aの出力信号(例えば、ローレベルまたは0)がR端子を通じて入力される第1SRフリップフロップ226aを含むことができる。
【0028】
また、ドアロック装置220はロック装置管理部210(例えば、使用者Nの開閉権限付与と第2開閉ボタン221bから信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第2アンドゲート224bと、ロック装置管理部210から信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第2ノットゲート225bと、第2アンドゲート224bの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がS端子を通じて入力され、第2ノットゲート225bの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がR端子を通じて入力される第2SRフリップフロップ226bを含むことができる。
【0029】
使用目的により、ドアロック装置220はロック装置管理部210からドアに対する権限付与情報を受信して保存することができ、この場合、アンドゲート224a224bとノットゲート225a225bはドアロック装置220から使用者開閉権限付与信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力され得る。
【0030】
併せて、ドアロック装置220はオアゲート228をさらに含むことができるが、これは第1SRフリップフロップ226aのQ端子を通じての第1出力信号および第2SRフリップフロップ226bのQ端子を通じての第2出力信号が入力され得る。
【0031】
ここで、開閉駆動部223はオアゲート228の出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力されて駆動され得る。また、第1開閉表示灯222aは
【0032】
第1SRフリップフロップ226aのQ端子を通じての出力信号が入力され、第2開閉表示灯
【0033】
222bは第2SRフリップフロップ226のQ端子を通じての出力信号が入力され得る。
【0034】
図3aに図示された通り、本発明の実施例に係る多重ロック装置200の閉鎖動作は、権限付与要請段階(Sll)、QRコード(登録商標)発行段階(S12)、QRコード(登録商標)入力段階(S13)、一致有無の判断段階(S14)、権限付与段階(S15)、ボタン押し段階(S16)、およびロック装置閉鎖段階(S17)/閉鎖表示段階(S18)を含むことができる。
【0035】
権限付与要請段階(S11)では、一例として、使用者1がドア1に対し閉鎖権限の付与をロック管理者すなわち、ロック装置管理部210に要請する。
【0036】
QRコード(登録商標)発行段階(S12)では、ロック装置管理部210が、例えば、QRコード(登録商標)出力器111を通じて、QRコード(登録商標)タグを発行する。この時、QRコード(登録商標)タグはドアID、使用者IDおよび乱数暗号情報を含むことができる。併せて、QRコード(登録商標)出力器111はQRコード(登録商標)を紙に印刷して発行したりまたは使用者のモバイル端末機に無線で伝送することができる。
【0037】
QRコード(登録商標)入力段階(S13)では、使用者1がQRコード(登録商標)リーダー130を通じて使用者lのQRコード(登録商標)を入力する。
【0038】
一致有無の判断段階(S14)では、ロック装置管理部210が前述した方式で入力されたQRコード(登録商標)の情報と保存された該当ドアに対する権限付与情報が互いに一致するかを比較/判断する。ここで、一致しなければ段階(S13)を進行し、一致すれば段階(S15)を進行する。
【0039】
権限付与段階(S15)では、ロック装置管理部210が使用者1にドア1の閉鎖権限を付与する。この時、使用者1の開閉表示灯222aは閉鎖準備状態を表示するために点滅することができる。
【0040】
ここで、一致有無の判断段階(S14)および権限付与段階(S15)では、使用目的によりドアロック装置220がロック装置管理部210からドアに対する権限付与情報を予め受信した場合、一致有無の判断と権限の付与をドアロック装置220で遂行することができる。
【0041】
ボタン押し段階(S16)では、使用者1によってドア1のドアロック装置220に備えられた閉鎖ボタン221aが押される。
【0042】
ロック装置閉鎖段階(S17)/閉鎖表示段階(S18)では、ドアロック装置220は開閉駆動部123を通じてドアlが閉鎖されるようにし、また開閉表示灯222aを通じて使用者1のドアlの閉鎖状態が表示されるようにする。N名の使用者のうち1人でもドアlを閉鎖したのであれば、ドアlは閉鎖される。
【0043】
図3bに図示された通り、本発明の実施例に係る多重ロック装置200の開放動作は返却開始段階(S21)、QRコード(登録商標)入力段階(S22)、一致有無の判断段階(S23)、権限解除段階(S24)、すべての権限解除有無の判断段階(S25)、閉鎖維持段階(S26)およびロック装置開放段階(S27)/開閉表示灯開放表示段階(S28)を含むことができる。
【0044】
返却開始段階(S21)では、使用者1がドア1の閉鎖権限を返却することに決定する。ここで「返却開始」は使用者が該当ドアに用務が終わって開閉権限を返却しようとする考え(意志)を意味し得る。すなわち、使用者が返却をしようと思い(返却開始)、QRコード(登録商標)リーダーを通じてQRコード(登録商標)を入力する。この時、使用者が権限を返却する時に最初に使う機器もQRコード(登録商標)リーダーである。
【0045】
QRコード(登録商標)入力段階(S22)では、使用者1がQRコード(登録商標)リーダー130を通じて使用者lのQRコード(登録商標)を入力する。
【0046】
一致有無の判断段階(S23)では、ロック装置管理部210が前述した方法で入力されたQRコード(登録商標)の情報と保存されたドアに対する権限付与情報が互いに一致するかを比較/判断する。
【0047】
ここで、ロック装置管理部210は一致しなければ段階(S22)を進行し、一致すれば段階(S24)を進行する。
【0048】
権限解除段階(S24)では、ロック装置管理部210は使用者1のドア1に対する閉鎖権限を解除する。使用者1の開閉表示灯222aは開放状態を表示することができる。一度権限付与、解除に使われたQRコード(登録商標)では再び閉鎖権限をもらうことはできない。
【0049】
ここで、一致有無の判断段階(S23)および権限解除段階(S24)では、使用目的によりドアロック装置220がロック装置管理部210からドアに対する権限付与情報を予め受信した場合、一致有無の判断と権限解除をドアロック装置220で遂行することができる。
【0050】
すべての権限解除有無の判断段階(S25)では、ドアロック装置220は使用者すべてのドアlに対する閉鎖権限が解除されたかを判断する。すべての権限が解除されていなければ段階(S26)を遂行し、すべての権限が解除されていれば段階(S27)を遂行する。
【0051】
閉鎖維持段階(S26)では、前述した通りドアロック装置220は閉鎖状態を維持し続ける。
【0052】
ロック装置開放段階(S27)、ロック装置220は開閉駆動部123を通じてドアlを開放する。
発明の実施のための形態
【0053】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明することにする。
【0054】
本発明の実施例は当該技術分野で通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施例は多様な他の形態に変形され得、本発明の範囲は下記の実施例に限定されるものではない。かえって、これらの実施例は本開示をさらに忠実かつ完全とし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。
【0055】
また、以下の図面において各層の厚さや大きさは説明の便宜および明確性のために誇張されたものであり、図面上において同一の符号は同一の要素を指称する。本明細書で使われた通り、用語「および/または」は該当列挙された項目のうちいずれか一つおよび一つ以上のすべての組み合わせを含む。また、本明細書で「連結される」という意味はA部材とB部材が直接連結される場合だけでなく、A部材とB部材の間にC部材が介在されてA部材とB部材が間接連結される場合も意味する。
【0056】
本明細書で使われた用語は特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を制限するためのものではない。本明細書で使われた通り、単数の形態は文脈上異なる場合を明確に指摘するものではなければ、複数の形態を含むことができる。また、本明細書で使われる場合「含む(comprise、include)」および/または「含む(comprising、including)」は言及した形状、数字、段階、動作、部材、要素および/またはこれらのグループの存在を特定するものであり、一つ以上の他の形状、数字、動作、部材、要素および/またはグループの存在または付加を排除するものではない。
【0057】
本明細書で第1、第2などの用語が多様な部材、部品、領域、層および/または部分を説明するために使われるが、これら部材、部品、領域、層および/または部分はこれら用語によって限定されてはならないことは自明である。これら用語は一つの部材、部品、領域、層または部分を他の領域、層または部分と区別するためにのみ使われる。したがって、以下で詳述する第1部材、部品、領域、層または部分は本発明の教示から逸脱することなく第2部材、部品、領域、層または部分を指称することができる。
【0058】
また、本発明に係る制御部(コントローラ)および/または他の関連機器または部品は、任意の適切なハードウェア、ファームウェア(例えば、特定用途向け半導体)、ソフトウェア、またはソフトウェア、ファームウェアおよびハードウェアの適切な組み合わせを利用して具現され得る。例えば、本発明に係る制御部(コントローラ)および/または他の関連機器または部品の多様な構成要素は、一つの集積回路チップ上に、または別個の集積回路チップ上に形成され得る。また、制御部(コントローラ)の多様な構成要素は可撓性印刷回路フィルム上に具現され得、テープキャリアパッケージ、印刷回路基板、または制御部(コントローラ)と同一のサブストレート上に形成され得る。また、制御部(コントローラ)の多様な構成要素は、一つ以上のコンピューティング装置で、一つ以上のプロセッサで実行されるプロセスまたはスレッド(thread)であり得、これは以下で言及される多様な機能を遂行するためにコンピュータプログラム命令を実行し、他の構成要素と互いに作用し得る。コンピュータプログラム命令は、例えば、ランダムアクセスメモリのような標準メモリデバイスを利用したコンピューティング装置で実行され得、メモリに保存される。コンピュータプログラム命令はまた、例えば、CD-ROM、フラッシュドライブなどのような他の非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体(non-transitory computer readable media)に保存され得る。また、本発明に関連した当業者は多様なコンピューティング装置の機能が相互間に結合され、または一つのコンピューティング装置で統合され、または特定コンピューティング装置の機能が、本発明の例示的な実施例を逸脱することなく、一つ以上の他のコンピューティング装置に分散され得ることを認識しなければならない。
【0059】
一例として、本発明に係る制御部(コントローラ)は中央処理装置、ハードディスクまたは固体状態のディスクのような大容量保存装置、揮発性メモリ装置、キーボードまたはマウスのような入力装置、モニターまたはプリンタのような出力装置からなる通常の商用コンピュータで運営され得る。
【0060】
前述した通り、多数の使用者が多数のドアを共有して使用し、ドアを開け(閉め)、閉める(開ける)場合、管理者から使用権限をもらって1回(開放-閉鎖:1回)のみ許容されなければならない分野(再び開閉するには管理者から再度鍵(権限)をもらわなければならない)があり、このようなドアの状態は次のような二つに区分され得る。
【0061】
○タイプA(平常時閉鎖状態)
【0062】
-(例)多数の使用者がそれぞれのセキュリティ書類を保管するために共有して使う多数個のセキュリティ書類ボックス(各書類ボックスにロック装置1個)がある場合であり、同一の鍵がN個あると仮定すれば、管理者からセキュリティ書類ボックスの鍵をもらったN名の使用者は書類ボックスを開けて用務が終わると書類ボックスをロックする。N個の鍵がすべて返却されると該当書類ボックスは最終閉鎖されたものとする。
【0063】
○タイプB(平常時開放状態)
【0064】
-(例)多数の使用者が共同のセキュリティ書類が発生すると保管のために共有して使う多数個のセキュリティ書類ボックス(各書類ボックスにロック装置N個)がある場合であり、N名の使用者は管理者からセキュリティ書類ボックスの鍵N個をもらって共同のセキュリティ書類を入れて書類ボックスをロックする。保管書類を取り出すためにはロック装置N個がすべて開放されなければならない。(ロック設定した使用者すべての同意が必要)。N個の鍵がすべて返却されると該当書類ボックスは最終開放されたものとする。
【0065】
本発明は前記タイプA、Bに対して、多数の使用者が同一のドアを開閉する時に管理者に錠と鍵をもらって使用し返却する方式からくる不便さを改善でき、また、多数の使用者が多数のドアを共有して使うことを効率的に統制および管理できるようにする。このための本発明の構成および動作を以下で説明する。
【0066】
図1は、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100の構成を図示した概念図である。
【0067】
図1に図示された通り、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100はロック装置管理部110、ドアロック装置120およびQRコード(登録商標)リーダー130を含むことができる。本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100はQRコード(登録商標)出力器111をさらに含むことができる。
【0068】
ロック装置管理部110は使用者がドアの開閉権限の付与を要請すれば、該当ドアに対する権限付与情報をQRコード(登録商標)に変換および出力して使用者に提供し保存することができる。ここでロック装置管理部110はロック管理者によって管理され得る。また、QRコード(登録商標)は紙に印刷されて使用者に伝達されるかまたは使用者のモバイル端末機に無線伝送され得る。
【0069】
QRコード(登録商標)が紙に印刷されて出力される場合、QRコード(登録商標)出力器111がロック装置管理部110の制御によって、QRコード(登録商標)を出力することができる。
【0070】
紙に出力されるかまたは使用者のモバイル端末機に伝送されたQRコード(登録商標)はドアID、使用者IDおよび乱数暗号を含むことができる。
【0071】
ロック装置管理部110およびQRコード(登録商標)出力器111はいずれも統制ルーム(room)内に設置され得る。
【0072】
ドアロック装置120はロック装置管理部110から通信(有線、無線)を通じて該当ドアに対する権限付与情報が受信され得る。ここで、ドアは一つ以上であり得る。図面では、本発明に対する理解の便宜のために、ドアl乃至ドアN(ここで、Nは自然数)で表示されている。ここで、多数のドアはドアルーム(door room)内に設置され得る。
【0073】
QRコード(登録商標)リーダー130は使用者からQRコード(登録商標)が入力されてロック装置管理部110に提供することができ、使用目的によりドアロック装置120に提供することができる。このようにして、ドア別にあるべき多くのドアロック装置120が最大限シンプルに構成され得る。ここで、QRコード(登録商標)リーダー130の設置位置はロックの目的により変更可能である。一例として、QRコード(登録商標)リーダー130は統制ルームまたはドアルームに設置され得る。
【0074】
一方、ドアロック装置120は開閉ボタン121、開閉表示灯122および開閉駆動部123をさらに含むことができる。開閉ボタン121は使用者によってドアを開放したり閉鎖するために操作され得る。開閉表示灯122はドアの開閉状態、例えば、開放状態の時に緑色灯を点灯し、閉鎖状態である時に赤色灯を点灯することができる。開閉駆動部123は実質的にドアを開放したり閉鎖する役割をする。一例として、開閉駆動部123はソレノイド(またはモータ)を動作させてロックバーが後退するようにしてドアが開放されるようにし、また、ソレノイド(またはモータ)を動作させてロックバーが前進するようにしてドアが閉鎖されるようにすることができる。
【0075】
このようにして、ロック装置管理部110はQRコード(登録商標)リーダー130から入力されたQRコード(登録商標)の情報と一致するドアに該当使用者の開閉権限を付与し、ドアロック装置120は使用者が開閉ボタン121を操作した場合、開閉駆動部123を駆動してドアを開放または閉鎖するようにする。
【0076】
使用目的によりドアロック装置120はロック装置管理部110からドアに対する権限付与情報を受信して保存することができ、この場合、ドアロック装置120は受信した情報とQRコード(登録商標)リーダーを通じて提供された情報と比較して、一致すれば開閉権限を自体付与することができる。
【0077】
また、本発明の実施例において、ドアは同時使用者がN名(ここで、Nは自然数)で設定され得、この時、ドアロック装置120はN個の開閉ボタン121、N個の開閉表示灯122および1個の開閉駆動部123を含むことができる。
【0078】
図2aおよび
図2bは、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100、200の構成を図示したロジック図である。
【0079】
まず、
図2aに図示された通り、ドアロック装置120はアンドゲート124、ノットゲート125およびSRフリップフロップ126を含むことができる。アンドゲート124はロック装置管理部110と開閉ボタン121からそれぞれ電気的信号が入力され得る。一例として、アンドゲート124はいずれか一つの入力端子を通じてロック装置管理部110から使用者開閉権限付与信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力され、他の一つの入力端子を通じて開閉ボタン121からドア開閉信号(ハイレベルまたは1)が入力され得る。
【0080】
ノットゲート125は入力端子を通じてロック装置管理部110から使用者開閉権限付与信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力され得る。
【0081】
使用目的によりドアロック装置120はロック装置管理部110からドアに対する権限付与情報を受信して保存することができ、この場合、アンドゲート124とノットゲート125はドアロック装置120から使用者開閉権限付与信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力され得る。
【0082】
SRフリップフロップ126はS端子を通じてアンドゲート124から、例えば、ハイレベルの信号が入力され、R端子を通じてノットゲート125から、例えば、ローレベル(または0)の信号が入力され得る。
【0083】
これに伴い、SRフリップフロップ126はQ端子を通じて、例えば、ハイレベルの信号を開閉表示灯122および開閉駆動部123にそれぞれ出力することができる。
【0084】
一方、ドア別同時使用者数をN名に制限し、ドアロック装置220にこれを表示する場合、乱数暗号を利用した多重ロック装置200は
図2bの通りであり得る。
【0085】
ドアロック装置220はロック装置管理部210(例えば、使用者1の開閉権限付与)と第1開閉ボタン221aから信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第1アンドゲート224aと、ロック装置管理部210から信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第1ノットゲート225aと、第1アンドゲート224aの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がS端子を通じて入力され、第1ノットゲート225aの出力信号(例えば、ローレベルまたは0)がR端子を通じて入力される第1SRフリップフロップ226aを含むことができる。
【0086】
また、ドアロック装置220はロック装置管理部210(例えば、使用者Nの開閉権限付与)と第2開閉ボタン221bから信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第2アンドゲート224bと、ロック装置管理部210から信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力される第2ノットゲート225bと、第2アンドゲート224bの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がS端子を通じて入力され、第2ノットゲート225bの出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)がR端子を通じて入力される第2SRフリップフロップ226bを含むことができる。
【0087】
使用目的によりドアロック装置220はロック装置管理部210からドアに対する権限付与情報を受信して保存することができ、この場合、アンドゲート224a224bとノットゲート225a225bはドアロック装置220から使用者開閉権限付与信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力され得る。
【0088】
併せて、ドアロック装置220はオアゲート228をさらに含むことができるが、これは第1SRフリップフロップ226aのQ端子を通じての第1出力信号および第2SRフリップフロップ226bのQ端子を通じての第2出力信号が入力され得る。
【0089】
ここで、開閉駆動部223はオアゲート228の出力信号(例えば、ハイレベルまたは1)が入力されて駆動され得る。また、第1開閉表示灯222aは
【0090】
第1SRフリップフロップ226aのQ端子を通じての出力信号が入力され、第2開閉表示灯
【0091】
222bは第2SRフリップフロップ226のQ端子を通じての出力信号が入力され得る。
【0092】
図3aおよび
図3bは、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100の動作の流れを図示したフローチャートである。ここで、
図3aはドアロック装置120の開放(閉鎖)動作を図示したものであり、
図3bはドアロック装置120の閉鎖(開放)動作を図示したものである。
【0093】
図3aに図示された通り、本発明の実施例に係る多重ロック装置100の開放(閉鎖)動作は権限付与要請段階(Sll)、QRコード(登録商標)発行段階(S12)、QRコード(登録商標)入力段階(S13)、一致有無の判断段階(S14)、権限付与段階(S15)、開閉表示灯点滅段階(S16)、ボタン押し段階(Sl7)およびロック装置開放(閉鎖)段階(S17)/開放(閉鎖)表示段階(S18)を含むことができる。
【0094】
権限付与要請段階(S11)では、一例として、使用者1がドア1に対して開放(閉鎖)権限の付与をロック管理者すなわち、ロック装置管理部110に要請する。
【0095】
QRコード(登録商標)発行段階(S12)では、ロック装置管理部110が、例えば、QRコード(登録商標)出力器111を通じて、QRコード(登録商標)タグを発行する。この時、QRコード(登録商標)タグはドアID、使用者IDおよび乱数暗号情報を含むことができる。併せて、QRコード(登録商標)出力器111はQRコード(登録商標)を紙に印刷して発行したりまたは使用者のモバイル端末機に無線で伝送することができる。
【0096】
QRコード(登録商標)入力段階(S13)では、使用者1がQRコード(登録商標)リーダー130を通じて使用者lのQRコード(登録商標)を入力する。
【0097】
一致有無の判断段階(S14)では、ロック装置管理部110が前述した方式で入力されたQRコード(登録商標)の情報と保存された該当ドアに対する権限付与情報が互いに一致するかを比較/判断する。ここで、一致しなければ段階(S13)を進行し、一致すれば段階(S15)を進行する。
【0098】
権限付与段階(S15)では、ロック装置管理部110が使用者1にドア1の開放(閉鎖)権限を付与する。N個の開閉表示灯があるドアロック装置220の場合には使用者1の第1開閉表示灯222aが開放(閉鎖)準備状態を表示するために点滅し得る。
【0099】
ここで、一致有無の判断段階(S14)および権限付与段階(S15)では、使用目的によりドアロック装置120がロック装置管理部110からドアに対する権限付与情報を予め受信した場合、一致有無の判断と権限の付与をドアロック装置120で遂行することができる。
【0100】
ボタン押し段階(S16)では、使用者1によってドア1のドアロック装置120に備えられた開放(閉鎖)ボタン121が押される。N個の開放(閉鎖)ボタンがあるドアロック装置220の場合には使用者1によってドア1のドアロック装置220に備えられた開放(閉鎖)ボタン221aが押され得る。
【0101】
ロック装置開放(閉鎖)段階(Sl7)/開放(閉鎖)表示段階(S18)では、ドアロック装置120は開閉駆動部123を通じてドアlが開放(閉鎖)されるようにし、また開閉表示灯122を通じてドア開放(閉鎖)状態が表示されるようにする。N個の開閉表示灯があるドアロック装置220の場合には開閉表示灯222aが使用者lのドア1の開放(閉鎖)状態を表示することができる。
【0102】
図3bに図示された通り、本発明の実施例に係る多重ロック装置100の閉鎖(開放)動作は返却開始段階(S21)、QRコード(登録商標)入力段階(S22)、一致有無の判断段階(S23)、権限解除段階(S24)、すべての権限解除有無の判断段階(S25)、開放(閉鎖)維持段階(S26)およびロック装置閉鎖(開放)段階(S27)/閉鎖(開放)表示段階(S28)を含むことができる。
【0103】
返却開始段階(S21)では、使用者1がドア1の開放(閉鎖)権限を返却することに決定する。ここで「返却開始」は使用者が該当ドアに用務が終わって開閉権限を返却しようとする考え(意志)を意味し得る。すなわち、使用者が返却をしようと思い(返却開始)、QRコード(登録商標)リーダーを通じてQRコード(登録商標)を入力する。この時、使用者が権限を返却する時に最初に使う機器もQRコード(登録商標)リーダーである。
【0104】
QRコード(登録商標)入力段階(S22)では、使用者1がQRコード(登録商標)リーダー130を通じて使用者lのQRコード(登録商標)を入力する。
【0105】
一致有無の判断段階(S23)では、ロック装置管理部110が前述した方法で入力されたQRコード(登録商標)の情報と保存されたドアに対する権限付与情報が互いに一致するかを比較/判断する。
【0106】
ここで、ロック装置管理部110は一致しなければ段階(S21)を進行し、一致すれば段階(S23)を進行する。
【0107】
権限解除段階(S24)では、ロック装置管理部110は使用者1のドア1に対する開放(閉鎖)権限を解除する。N個の開閉表示灯があるドアロック装置220の場合には使用者1に対する開閉表示灯222aが開放(閉鎖)状態を表示することができる。一度権限付与、解除に使われたQRコード(登録商標)では再び閉鎖権限をもらうことはできない。
【0108】
ここで、一致有無の判断段階(S23)および権限解除段階(S24)では、使用目的によりドアロック装置120がロック装置管理部110からドアに対する権限付与情報を予め受信した場合、一致有無の判断と権限解除をドアロック装置120で遂行することができる。
【0109】
すべての権限解除有無の判断段階(S25)では、ドアロック装置120は使用者すべてのドアlに対する開放(閉鎖)権限が解除されたかを判断する。すべての権限が解除されていなければ段階(S26)を遂行し、すべての権限が解除されていれば段階(S27)を遂行する。
【0110】
開放(閉鎖)維持段階(S26)では、前述した通りドアロック装置120は開放(閉鎖)状態を維持し続ける。
【0111】
ロック装置閉鎖(開放)段階(S27)/閉鎖(開放)表示段階(S28)では、ドアロック装置120は開閉駆動部123を通じてドアlを閉鎖(開放)し、また開閉表示灯122を通じてドア閉鎖(開放)状態を表示する。
【0112】
図4aおよび
図4bは、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100の中でロック管理システム画面/通信パッケージと、通信データパッケージを図示した例示図である。
【0113】
図4aに図示された通り、ロック管理システム画面は番号、ドアID、開放(閉鎖)権限使用者および乱数暗号を表示する。しかし、前記乱数暗号は各使用者別保存のみされ表示しはしない。また、
図4bに図示された通り、通信データパッケージはドアID、使用者ID、乱数暗号および開閉権限付与ビット(bit)を含むことができる。
【0114】
このようにして、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100は多数の使用者が同一のドアを開閉する時に管理者に錠と鍵をもらって使用し返却する方式からくる不便さを改善できるようにする。また、本発明の実施例に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置100は、多数の使用者が多数のドアを共有して使うことを効率的に統制および管理できるようにする。
【0115】
以上で説明されたものは本発明に係る乱数暗号を利用した多重ロック装置を実施するための一つの実施例に過ぎず、本発明は前記実施例に限定されず、以下の特許請求の範囲で請求するように、本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、誰でも多様な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神がある。
【産業上利用の可能性】
【0116】
多数の使用者が多数のドアを共有して使い、使用者がドアを開け(閉め)、閉める(開ける)ためには、管理者からドアの使用権限をもらわなければならず、使用者がもらった使用権限で1回(開放-閉鎖:1回)または指定された回数のみドアを使用するように統制および管理されなければならない分野に利用可能である。