(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】非直交多元接続NOMAマルチレイヤ伝送方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04J 99/00 20090101AFI20230208BHJP
【FI】
H04J99/00 100
(21)【出願番号】P 2021541497
(86)(22)【出願日】2020-01-13
(86)【国際出願番号】 CN2020071833
(87)【国際公開番号】W WO2020147693
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】201910048770.6
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】林 祥利
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲錚▼
(72)【発明者】
【氏名】任 斌
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼ ▲艷▼萍
【審査官】玉田 恭子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/054280(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0083666(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109644015(CN,A)
【文献】特開2021-010043(JP,A)
【文献】特開2020-123757(JP,A)
【文献】CATT,NOMA transmitter side signal processing[online],3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808386,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808386.zip>,2018年08月11日
【文献】CATT,Discussion on the design of PDMA[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812609,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812609.zip>,2018年11月03日
【文献】NTT DOCOMO, INC.,Clarifications of UGMA design[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811364,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811364.zip>,2018年09月29日
【文献】HUAWEI, HISILICON,Discussion on the design of SCMA[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1810116,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810116.zip>,2018年09月29日
【文献】CAICT,Evaluation of Timing Offset Impact on NOMA Schemes[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811517,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811517.zip>,2018年09月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記端末は、NOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数であるステップと、
前記端末が、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤを含むデータを送信するステップと、
を含
み、
前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記端末が拡散系列プールからNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するステップであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であるステップ、
を含み、
前記拡散系列プールは、予め配置されたものであるか、あるいはシステムで協定されたものであり、
前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている
ことを特徴とする非直交多元接続NOMAマルチレイヤ伝送方法。
【請求項2】
前記端末は、選択された拡散系列セットの構成情報をネットワークデバイスに送信するステップ、
をさらに含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記拡散系列プールは、下記の表に示される通りであることを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【表1-1】
【表1-2】
【請求項4】
ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数であるステップと、
前記ネットワークデバイスが、前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信するステップと、
を含
み、
前記ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記ネットワークデバイスが、拡散系列プールから前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するステップであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であるステップ、
を含み、
前記拡散系列プールは、予め配置されたものであるか、あるいはシステムで協定されたものであり、
前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている
ことを特徴とする非直交多元接続NOMAマルチレイヤ伝送方法。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスが、前記端末に対して選択した拡散系列セットの構成情報を前記端末に送信するステップ、
をさらに含むことを特徴とする
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記拡散系列プールは、下記の表に示される通りであることを特徴とする
請求項4に記載の方法。
【表2-1】
【表2-2】
【請求項7】
NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するための決定モジュールであって、端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数である決定モジュールと、
前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを送信するための送信モジュールと、
を含
み、
前記決定モジュールがNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定することは、
前記決定モジュールが拡散系列プールからNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択することであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であること、
を含み、
前記拡散系列プールは、予め配置されたものであるか、あるいはシステムで協定されたものであり、
前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている
ことを特徴とする端末。
【請求項8】
端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するための決定モジュールであって、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数である決定モジュールと、
前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信するための受信モジュールと、
を含
み、
前記決定モジュールが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定することは、
前記決定モジュールが、拡散系列プールから前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択することであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であること、
を含み、
前記拡散系列プールは、予め配置されたものであるか、あるいはシステムで協定されたものであり、
前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている
ことを特徴とするネットワークデバイス。
【請求項9】
コンピュータに請求項1~
3のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのコンピュータ実行可能なコマンドが記憶されている
ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年01月18日に中国特許庁へ出願され、出願番号第201910048770.6号、発明の名称が「NOMAマルチレイヤ伝送方法及びその装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容が全て参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、無線通信技術分野に関し、特に、非直交多元接続NOMAマルチレイヤ伝送方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0003】
移動通信サービス需要の発展及び変化に伴い、国際電気通信連合(International Telecommunication Union,ITU)等の複数の組織は、将来の移動通信システムについて新たな無線通信システム(即ち、5G NR,5 Generation New RAT)の研究をし始めた。従来の時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)技術と同様に、パターン分割多元接続(Patten Division Multiple Access,PDMA)技術は、将来の5Gの肝心な技術として、複数のユーザが同一の時間領域、周波数領域、空間領域リソースでデータ伝送を行うことを可能にし、符号化領域および電力領域によって区別することにより、セルスペクトル効率及びエッジユーザスペクトル効率を高め、セルにアクセスし得るユーザ数を上げる目的を達成することができる。同様に、同一ユーザがマルチレイヤを用いて伝送を行うことができ、複数のレイヤの伝送データが同一の時間領域、周波数領域、空間領域リソースで伝送され、符号化領域、電力領域および位相等により区別されることが可能となる。
【0004】
非直交多元接続(Non-orthogonal Multiple Access,NOMA)マルチレイヤ伝送について、もし同一ユーザ装置(User Equipment,UE,端末とも称される)のマルチレイヤ伝送間で使用される拡散系列が完全に直交するものではなければ、特に、ビットレートが高い場合、性能が影響されてしまう。
【0005】
従来、NOMAマルチレイヤ伝送に使用される拡散系列が完全に直交していない問題について、まだ解決案がない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施形態は、NOMAマルチレイヤ伝送方法及びその装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、NOMAマルチレイヤ伝送方法を提供し、当該方法は、
端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記端末は、NOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数であるステップと、
前記端末が、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤを含むデータを送信するステップと、
を含む。
【0008】
1つの可能な実現態様において、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記端末は、ネットワークデバイスから送信された拡散系列セットの構成情報に基づき、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記拡散系列セットの構成情報は、前記端末に対して配置される拡散系列セットを指示するために用いられるステップ、を含む。
【0009】
1つの可能な実現態様において、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記端末が拡散系列プールからNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するステップであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であるステップ、を含む。
【0010】
可能な選択として、前記方法は、前記端末が、選択した拡散系列セットの構成情報をネットワークデバイスに送信するステップをさらに含む。
【0011】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールは予め配置されたものであるか、あるいは、システムで協定されたものである。
【0012】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている。
【0013】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールは、下記の表に示される通りである。
【0014】
【0015】
第2の態様によれば、NOMAマルチレイヤ伝送方法を提供し、当該方法は、
ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数であるステップと、
前記ネットワークデバイスが、前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信するステップと、
を含む。
【0016】
1つの可能な実現態様において、前記ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記ネットワークデバイスが拡散系列プールから前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するステップであって、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であるステップ、を含む。
【0017】
1つの可能な実現態様において、前記方法は、前記ネットワークデバイスが前記端末に対して選択した拡散系列セットの構成情報を前記端末に送信するステップ、をさらに含む。
【0018】
1つの可能な実現態様において、前記ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップは、
前記ネットワークデバイスが、前記端末から送信された拡散系列セットの構成情報を受信し、前記拡散系列セットの構成情報に基づいて前記端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するステップであって、前記拡散系列セットは前記端末が拡散系列プールから選択したものであり、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、前記M個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに含まれる拡散系列同士が互いに直交し、前記Mが1より大きい整数であるステップ、を含む。
【0019】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールは、予め配置されたものであるか、あるいは、システムで協定されたものである。
【0020】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、前記48個の拡散系列セットにおける各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、前記2個の互いに直交する拡散系列における各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている。
【0021】
1つの可能な実現態様において、前記拡散系列プールは、下記の表に示される通りである。
【0022】
【0023】
第3の態様によれば、端末を提供し、当該端末は、
NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するための決定モジュールであって、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、Nは1より大きい整数である決定モジュールと、
前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを送信するための送信モジュールと、
を含む。
【0024】
第4の態様によれば、ネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスは、
端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するための決定モジュールであって、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、前記Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、前記Nは1より大きい整数である決定モジュールと、
前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信するための受信モジュールと、
を含む。
【0025】
第5の態様によれば、通信装置を提供し、当該通信装置は、プロセッサと、メモリと、送受信機と、を含み、前記プロセッサは、前記メモリにおけるコンピュータコマンドを読み出し、上記第1態様のいずれか1項に記載の方法を実行するために用いられる。
【0026】
第6の態様によれば、通信装置を提供し、当該通信装置は、プロセッサと、メモリと、送受信機と、を含み、前記プロセッサは、前記メモリにおけるコンピュータコマンドを読み出し、上記第2態様のいずれか1項に記載の方法を実行するために用いられる。
【0027】
第7態様によれば、前記コンピュータに上記第1態様のいずれか1項に記載の方法を実行させるために用いられるコンピュータ実行可能なコマンドが記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0028】
第8態様によれば、前記コンピュータに上記第2態様のいずれか1項に記載の方法を実行させるために用いられるコンピュータ実行可能なコマンドが記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0029】
本願の上記実施形態において、端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定し、拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、このようにして、端末が前記拡散系列セットにおける拡散系列を使用してN個のデータレイヤを拡散した後、拡散後のデータレイヤ同士が互いに直交するのを保証でき、さらに、端末のデータ伝送性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本願の実施形態における技術案をより明瞭に説明するために、以下、実施形態の記載に必要な図を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図は単に本願の幾つかの実施形態であり、当業者にとって、進歩性に値する労働を行うことなく、これらの図に基づいてその他の図を得ることができる。
【0031】
【
図1】
図1は、本願の実施形態が提供するNOMAマルチレイヤ伝送の送信端のブロック図である。
【
図2】
図2は、本願の実施形態が提供する6ユーザに1レイヤ伝送のPDMAパターンマトリクスである。
【
図3】
図3は、本願の実施形態が提供する6ユーザに2レイヤ伝送のPDMAパターンマトリクスである。
【
図4】
図4は、本願の実施形態が提供する端末側のNOMAマルチレイヤ伝送のプロセス概略図である。
【
図5】
図5は、本願の実施形態が提供するネットワークデバイス側のNOMAマルチレイヤ伝送のプロセス概略図である。
【
図6】
図6は、本願の実施形態が提供する端末の構造概略図である。
【
図7】
図7は、本願の実施形態が提供するネットワークデバイスの構造概略図である。
【
図8】
図8は、本願の実施形態が提供する通信装置の構造概略図である。
【
図9】
図9は、本願の実施形態が提供する通信装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本願の実施形態における一部の用語を、当業者に理解されやすいように解釈、説明する。
【0033】
(1)本願の実施形態において、名詞「ネットワーク」及び「システム」はよく交替で使用されるが、当業者であればその意味を理解し得る。
【0034】
(2)本願の実施形態において、用語「複数」とは、2又は2以上を指し、その他の量詞がそれに類似する。
【0035】
(3)「及び/又は」は、関連するオブジェクトの関連付け関係を記載し、3種類の関係が存在し得ることを表し、例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合と、A及びBが同時に存在する場合と、Bのみが存在する場合との3つの場合を表してもよい。符号「/」は、一般的に、前後関連するオブジェクトが「又は」の関係を表す。
【0036】
NOMA技術において、同じ時間周波数リソースでの異なるUEの信号を区別するために、受信端の検出を補助するように送信端が多元接続(MA)シグネチャを使用して処理を行う。前記MAシグネチャは、コードワード、コードブック、拡散系列、インターリーブパターン、マッピングパターン及びプリアンブル等であってもよい。さらに、採用するMAシグネチャの数が1つであるか複数であるかに応じて、さらにNOMAシングルレイヤ伝送及びNOMAマルチレイヤ伝送を区画する。
【0037】
図1は、NOMAマルチレイヤ伝送の送信端のブロック図を示し、その中、送信端は、UE1のソースビットに対してチャネル符号化、レートマッチングを行った後に逆多重を行い、L個のレイヤに分割し、l番目のレイヤ(1≦l≦L)のサブデータストリームに対してそれぞれ変調(Modulation)、拡散(Spreading)、電力/位相スケーリング係数(Scaling Factor)処理及びリソースエレメント(Resourse Element,RE)マッピング(RE Mapping)を行い、その後、全てのL個のレイヤの信号を加算し、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,OFDM)シンボルを生成する。その中、同一UEの異なるレイヤ間の変調、拡散系列及び電力/位相スケーリング係数は完全に同じものではない。
【0038】
その中、拡散は、PDMAパターンマトリクスに基づいて処理される。PDMAパターンは、データからリソースへのマッピング規則を定義付け、具体的に、データが幾つのリソースにマッピングされるか、どのリソースにマッピングされるか、およびどのようにマッピングされるかについて定義付けている。複数のUEのデータは、異なるPDMAパターンにより同一リソースセットにマッピングされ、同時伝送をサポートするUE数がリソース数より大きく、これにより、非直交伝送を実現し、システム性能を高める目的を達成する。
【0039】
PDMAパターンは、1つのバイナリベクトルにより定義されてもよく、ベクトル要素の長さが拡散率に等しく、ベクトル要素の値は、UEのデータがREにマッピングされる重み係数の値を表す。マッピング重み係数は0又は1又は-1であってもよく、あるいは複素数i又は複素数-iであってもよい。
【0040】
同一リソースセットを多重化する全てのUEのPDMAパターンが配列して共にPDMAパターンマトリクスを構成する。PDMAパターンマトリクスは、通常、疎マトリクスである。
図2に示すマトリクスは、多重化を行うUEの数が6であって拡散系列の長さが4であるPDMAパターンマトリクスを表し、その中、各UEがシングルレイヤ伝送を行う。
図2に基づき、ユーザ2から送信されたデータシンボルがsであると、PDMAパターンマトリクス処理が行われた後、リソース1~4で送信されるデータシンボルが[s,s,-s,-s]
Tとなる。
【0041】
NOMAマルチレイヤ伝送について、1つのUEが2つ又はそれ以上の拡散系列を占用し、レイヤ毎の拡散に用いる。
図3は、6ユーザに2レイヤのPDMAパターンマトリクスを示し、その中、各々のUEが2レイヤを用いて伝送を行い、各々のUEが2つの拡散系列を占用する。
図3からわかるように、幾つかのUE内の2レイヤが使用する拡散系列が完全に直交していないので、当該UEの伝送性能が影響され、特に、ビットレートが高い場合、伝送性能への影響がひどくなる。従来、NOMAのマルチレイヤ伝送が使用する拡散系列コードブックが完全に直交していない問題について、まだ明らかな解決案がない。
【0042】
本願の実施形態は、NOMAマルチレイヤ伝送方案を提供し、1つのUEの複数のレイヤが使用する拡散系列が互いに直交するのを保証することにより、当該UEのデータ伝送性能を保証することができる。
【0043】
その中、系列直交は、2つの系列(seq1及びseq2)がそれぞれseq1={q1,q2,q3,…qn}およびseq2={s1,s2,s3,…,sn}で表され、下記の条件を満足する場合、seq1とseq2とが完全に直交すると定義されている。
【0044】
【0045】
式(1)中、sumは、合計を表し、アッパーラインは共役を表す。
【0046】
以下、図面を参照しながら本願の実施形態を詳しく説明する。
【0047】
図4は、本願の実施形態が提供する端末側により実現されるNOMAマルチレイヤ伝送方法のプロセス概略図を示し、当該プロセスは端末側で実現することができる。
【0048】
その中、前記端末は、音声及び/又はデータ接続性をユーザに提供するデバイスであり、無線通信機能を持つ様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、ドローン、又は無線モデムに接続されたその他の処理デバイス、ならびに様々な形式のユーザ装置(User Equipment,UE)、移動局(Mobile Station,MS)、端末(Terminal Equipment)、伝送ポイント(Transmission and Receiver Point,TRP又はTransmission Point,TP)等を含んでもよい。
【0049】
図4に示すように、当該プロセスは以下のステップを含んでもよい。
【0050】
S401:端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定し、前記端末はNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、即ち、N個の拡散系列とN個のデータレイヤとは一々対応する関係であり、1つのデータレイヤが1つの拡散系列を使用して拡散を行う。前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、Nは1より大きい整数である。
【0051】
前記拡散系列におけるベクトル要素の値が重み係数であり、前記拡散系列におけるベクトル要素の長さが拡散率に等しい。
【0052】
その中、前記重み係数は、0、1、-1、i、-iのうちの1つである。
【0053】
例を挙げると、当該端末は2レイヤ伝送を使用し、各レイヤが4つのREにマッピングされるように配置されていれば、当該端末が決定した2レイヤ伝送用の拡散系列セットに拡散系列1及び拡散系列2が含まれ、拡散系列1がレイヤ1の拡散に用いられ、拡散系列2がレイヤ2の拡散に用いられる。拡散系列1及び拡散系列2はそれぞれ4つのベクトル要素を含むベクトルで表されてもよく、その中、
拡散系列1は、[1,i,-1,-i]Tであり、
拡散系列2は、[1,-i,-1,i]Tである。
【0054】
拡散系列1及び拡散系列2は、式(1)に記載の条件を満足するので、互いに直交している。拡散系列1における各々の重み係数は、当該端末のレイヤ1のデータがマッピングされた1つのREに対応し、拡散系列2における各々の重み係数は、当該端末のレイヤ2のデータがマッピングされた1つのREに対応する。
【0055】
S402:端末は、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを送信する。
【0056】
具体的に実施する時に、端末は、送信すべきソースビットに対してチャネル符号化、レートマッチングを行った後、逆多重を行い、L個のレイヤ(Lが1より大きい整数)に分割し、l番目のレイヤ(1≦l≦L)のサブデータストリームに対してそれぞれ変調(Modulation)、拡散(Spreading)、電力/位相スケーリング係数(Scaling Factor)処理及びREマッピング(RE Mapping)を行い、その後、全てのL個のレイヤの信号を加算し、さらにOFDMシンボルを生成して送信する。
【0057】
その中、拡散を行う時に、各レイヤが拡散系列セットにおける1つの拡散系列を使用し、かつ、異なるレイヤが使用する拡散系列が異なる。拡散系列セットにおける拡散系列が互いに直交するので、同一端末の異なるレイヤ拡散後のデータが互いに直交し、さらに当該端末データ伝送の性能を高めることができる。
【0058】
本願の上記プロセスにおいて、端末がNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定し、拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、このようにして、端末が前記拡散系列セットにおける拡散系列を使用してN個のデータレイヤを拡散した後、拡散後のデータレイヤ同士が互いに直交することを保証でき、さらに、端末のデータ伝送性能を高めることができる。
【0059】
図4に示すプロセスに基づき、1つの可能な実現態様において、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットは、ネットワークデバイスに予め配置されたものである。
【0060】
相応的に、
図4のS401において、端末がネットワークデバイスから送信された拡散系列セットの構成情報に基づいて、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定する。前記拡散系列セットの構成情報は前記端末に対して配置される拡散系列セットを指示するために用いられる。
【0061】
可能な選択として、ネットワークデバイスは、拡散系列プールから端末に対して拡散系列セットを選択し、選択した拡散系列セットの構成情報を当該端末に送信してもよい。
【0062】
可能な選択として、前記拡散系列セットの構成情報は、前記端末に対して配置された拡散系列セットのセット識別子を含んでもよく、当該セット識別子は、1つの拡散系列セットを唯一に識別するために用いられる。前記拡散系列セットの構成情報は、拡散系列セットにおける各々の拡散系列の識別子を含んでもよく、そのうちの1つの拡散系列の識別子は、1つの拡散系列を唯一に識別するために用いられる。
【0063】
図4に示すプロセスに基づき、別の可能な実現方式において、前記マルチレイヤ拡散系列は、拡散系列プールから選択されたものである。相応的に、
図4のS401において、前記端末は、拡散系列プールからNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択する。
【0064】
可能な選択として、前記方法は、端末が、選択した拡散系列セットの構成情報をネットワークデバイスに送信するステップを含んでもよく、これにより、ネットワークデバイスが当該拡散系列セットに基づいて当該端末から送信されたデータを逆拡散することが容易となる。
【0065】
可能な選択として、前記拡散系列セットの構成情報は、端末が選択した拡散系列セットのセット識別子を含んでもよく、当該セット識別子は、1つの拡散系列セットを唯一に識別するために用いられる。前記拡散系列セットの構成情報は、拡散系列セットにおける各々の拡散系列の識別子を含んでもよく、そのうちの1つの拡散系列の識別子は、1つの拡散系列を唯一に識別するために用いられる。
【0066】
図5は、本願の実施形態が提供するネットワークデバイス側により実現されるNOMAマルチレイヤ伝送方法のプロセス概略図を示し、当該プロセスは、ネットワークデバイス側で実現することができる。
【0067】
その中、前記ネットワークデバイスは、端末を無線ネットワークにアクセスするデバイスであり、進化型ノードB(evolved Node B,eNB)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller,RNC)、ノードB(Node B,NB)、基地局コントローラ(Base Station Controller,BSC)、基地局トランシーバ(Base Transceiver Station,BTS)、ホーム基地局(例えば、Home evolved Node B、又はHome Node B,HNB)、ベースバンドユニット(Base Band Unit,BBU)、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity,WIFI)アクセスポイント(Access Point,AP)、伝送ポイント(Transmission and Receiver Point,TRP又はTransmission Point,TP)、継続的に進化したノードB(gNB)等を含むが、これらに限らない。
【0068】
図5に示すように、当該プロセスは、以下のステップを含んでもよい。
【0069】
S501:ネットワークデバイスが端末のNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定し、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、即ち、N個の拡散系列とN個のデータレイヤとの間が一々対応する関係であり、1つのデータレイヤが1つの拡散系列を使用して拡散を行い、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、Nは1より大きい整数である。
【0070】
前記拡散系列におけるベクトル要素の値が重み係数であり、前記拡散系列におけるベクトル要素の長さが拡散率に等しい。
【0071】
その中、前記重み係数は0、1、-1、i、-iのうちの1つである。
【0072】
例を挙げると、当該端末が、2レイヤ伝送を採用し、各レイヤが4つのREにマッピングされるように配置されていれば、当該端末が決定した2レイヤ伝送用の拡散系列セットに拡散系列1及び拡散系列2が含まれ、拡散系列1がレイヤ1の拡散に用いられ、拡散系列2がレイヤ2の拡散に用いられる。拡散系列1及び拡散系列2はそれぞれ4つのベクトル要素を含む1つのベクトルで表されてもよく、その中、
拡散系列1は、[1,i,-1,-i]Tであり、
拡散系列2は、[1,-i,-1,i]Tである。
【0073】
拡散系列1及び拡散系列2は、式(1)に記載の条件を満足するので、互いに直交している。拡散系列1における各重み係数は、当該端末のレイヤ1のデータが1つのREにマッピングされることに対応し、拡散系列2における各重み係数は、当該端末のレイヤ2のデータが1つのREにマッピングされることに対応する。
【0074】
S502:ネットワークデバイスは前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信する。
【0075】
具体的に実施する時に、ネットワークデバイスは、受信したOFDMシンボルをL個のレイヤに分割し、l番目のレイヤ(1≦l≦L)のサブデータストリームに対してREデマッピング、逆拡散、復調、復号等に対して処理を行うことにより、l番目のレイヤサブデータストリームのソースビットを得る。
【0076】
その中、逆拡散を行う際に、各レイヤに対して拡散系列セットのうちの1つの拡散系列を使用して逆拡散を行い、かつ、異なるレイヤが使用する拡散系列が異なる。拡散系列セットにおける拡散系列が互いに直交するので、同一端末の異なるレイヤの拡散後のデータが互いに直交し、さらに当該端末データ伝送の性能を高めることができる。
【0077】
図5に示すプロセスに基づき、1つの可能な実現態様において、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットは、ネットワークデバイスに予め配置されたものである。相応的に、
図5のS501において、前記ネットワークデバイスは拡散系列プールから端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択し、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交し、Mが1より大きい整数である。
【0078】
可能な選択として、ネットワークデバイスは拡散系列プールから端末に対して拡散系列セットを選択し、選択した拡散系列セットの構成情報を当該端末に送信してもよい。
【0079】
可能な選択として、前記拡散系列セットの構成情報は、前記端末に対して配置された拡散系列セットのセット識別子を含んでもよく、当該セット識別子は、1つの拡散系列セットを唯一に識別するために用いられる。前記拡散系列セットの構成情報は、拡散系列セットにおける各々の拡散系列の識別子を含んでもよく、そのうちの1つの拡散系列の識別子は、1つの拡散系列を唯一に識別するために用いられる。
【0080】
図5に示すプロセスに基づき、別の可能な実現方式において、前記マルチレイヤ拡散系列は、端末が拡散系列プールから選択したものである。相応的に、
図5のS501において、前記ネットワークデバイスが、前記端末から送信された拡散系列セットの構成情報を受信し、前記拡散系列セットの構成情報に基づき、ネットワークデバイスは、前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定する。その中、前記拡散系列セットは、前記端末が拡散系列プールから選択したものであり、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交し、Mが1より大きい整数である。
【0081】
可能な選択として、前記拡散系列セットの構成情報は、拡散系列セットのセット識別子を含んでもよく、当該セット識別子は、1つの拡散系列セットを唯一に識別するために用いられる。前記拡散系列セットの構成情報は、拡散系列セットにおける各々の拡散系列の識別子を含んでもよく、そのうちの1つの拡散系列の識別子は、1つの拡散系列を唯一に識別するために用いられる。
【0082】
本願の実施形態において、前記の拡散系列プールは予め配置されたものであるか、あるいは、システムで協定されたものである。
【0083】
前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交する。Mが1より大きい整数である。
【0084】
1つの拡散系列における1つのベクトル要素(即ち、重み係数)の値は0、1、-1、i、-iのうちの1つであってもよく、1つの端末は、最大限で2レイヤ伝送をサポートする場合、互いに直交することを満足する拡散系列セットの数が多い。これらの拡散系列セットのうちの各セットをそれぞれ使用してシミュレーションを行い、その中から伝送性能が優れる一部の拡散系列セットを選択するか、あるいは所定条件を満足する拡散系列セットを選択することにより、拡散系列プールを形成してもよい。拡散系列プールに含まれる拡散系列セットの数は、システムによりサポートされ得る最大のユーザ多重数より大きいか、又はそれに等しい。
【0085】
例を挙げると、1つの端末が最大限で2レイヤ伝送をサポートし、各レイヤのデータが4つのREにマッピングされ、前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている。表1は、当該拡散系列プールを例示的に示す。
【0086】
【0087】
表1に示すように、拡散系列セット1に2つの拡散系列が含まれ、それぞれ[1,i,-1,-i]Tおよび[1,-i,-1,i]Tで表される。その他の拡散系列セットに含まれる拡散系列は、表に示す通りであり、その説明を省略する。
【0088】
本願の上記実施形態をより良く理解するために、以下、幾つかの具体例を参照しながら本願の実施形態を詳しく説明する。
【0089】
例1
ネットワークには、NOMA伝送を行うように配置された4つのUEが存在し、それぞれUE1、UE2、UE3、及びUE4である。全てのUEも2レイヤ伝送を行うように配置された場合、この4つのUEは、表1に示す2レイヤ伝送用の拡散系列プールから拡散系列セットを選択する。その中、UE1が番号1の拡散系列セットを選択し、UE2が番号3の拡散系列セットを選択し、UE3が番号4の拡散系列セットを選択し、UE4が番号39の拡散系列セットを選択すると、この4つのUEが使用する2レイヤ拡散系列のマトリクスは表2に示す通りである。
【0090】
【0091】
表2において、UE1のレイヤ1に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,i,-1,-i]Tであり、UE1のレイヤ2に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,-i,-1,i]Tである。その他のUEが使用する拡散系列セットは表2に示す通りであり、ここでは省略する。
【0092】
例2
ネットワークには、NOMA伝送を行うように配置された6つのUEが存在し、それぞれUE1、UE2、UE3、UE4、UE5、UE6である。全てのUEも2レイヤ伝送を行うように配置された場合、この6つのUEは、表1に記載の拡散系列プールから拡散系列セットを選択する。その中、UE1が番号34の拡散系列セットを選択し、UE2が番号1の拡散系列セットを選択し、UE3が番号16の拡散系列セットを選択し、UE4が番号25の拡散系列セットを選択し、UE5が番号26の拡散系列セットを選択し、UE6が番号33の拡散系列セットを選択すると、この6つのUEが使用する2レイヤ拡散系列のマトリクスは表3に示す通りである。
【0093】
【0094】
表3において、UE1のレイヤ1に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,i,-i,0]Tであり、UE1のレイヤ2に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,0,i,-i]Tである。その他のUEが使用する拡散系列セットは表3に示す通りであり、ここでは省略する。
【0095】
例3
ネットワークには、NOMA伝送を行うように配置された8つのUEが存在し、それぞれUE1、UE2、UE3、UE4、UE5、UE6、UE7、UE8である。全てのUEも2レイヤ伝送を行うように配置された場合、この8つのUEは表1に示す拡散系列プールから拡散系列セットを選択する。その中、UE1が番号2の拡散系列セットを選択し、UE2が番号7の拡散系列セットを選択し、UE3が番号8の拡散系列セットを選択し、UE4が番号11の拡散系列セットを選択し、UE5が番号12の拡散系列セットを選択し、UE6が番号31の拡散系列セットを選択し、UE7が番号36の拡散系列セットを選択し、UE8が番号46の拡散系列セットを選択すると、この8つのUEが使用する2レイヤ拡散系列のマトリクスは表4に示される通りである。
【0096】
【0097】
表4において、UE1のレイヤ1に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,-1,1,-1]Tであり、UE1のレイヤ2に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,-1,-1,1]Tである。その他のUEが使用する拡散系列セットは表4に示される通りであり、ここでは省略する。
【0098】
例4
ネットワークには、NOMA伝送を行うように配置された10つのUEが存在し、それぞれUE1、UE2、UE3、UE4、UE5、UE6、UE7、UE8、UE9、UE10である。全てのUEも2レイヤ伝送を行うように配置された場合、この10つのUEが表1に示す拡散系列プールから拡散系列セットを選択する。その中、UE1が番号39の拡散系列セットを選択し、UE2が番号1の拡散系列セットを選択し、UE3が番号2の拡散系列セットを選択し、UE4が番号3の拡散系列セットを選択し、UE5が番号4の拡散系列セットを選択し、UE6が番号23の拡散系列セットを選択し、UE7が番号24の拡散系列セットを選択し、UE8が番号25の拡散系列セットを選択し、UE9が番号29の拡散系列セットを選択し、UE10が番号36の拡散系列セットを選択すると、この10つのUEが使用する2レイヤ拡散系列のマトリクスは表5に示される通りである。
【0099】
【0100】
表5において、UE1のレイヤ1に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,-1,1,1]Tであり、UE1のレイヤ2に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,1,-1,1]Tである。その他のUEが使用する拡散系列セットは表5に示す通りであり、ここでは省略する。
【0101】
例5
ネットワークには、NOMA伝送を行うように配置された12つのUEが存在し、それぞれUE1、UE2、UE3、UE4、UE5、UE6、UE7、UE8、UE9、UE10、UE11、UE12である。全てのUEも2レイヤ伝送を行うように配置されており、この12つのUEは表1に示す拡散系列プールから拡散系列セットを選択する。その中、UE1が番号1の拡散系列セットを選択し、UE2が番号2の拡散系列セットを選択し、UE3が番号3の拡散系列セットを選択し、UE4が番号4の拡散系列セットを選択し、UE5が番号23の拡散系列セットを選択し、UE6が番号24の拡散系列セットを選択し、UE7が番号25の拡散系列セットを選択し、UE8が番号29の拡散系列セットを選択し、UE9が番号36の拡散系列セットを選択し、UE10が番号39の拡散系列セットを選択し、UE11が番号44の拡散系列セットを選択し、UE12が番号48の拡散系列セットを選択し、この12つのUEが使用する2レイヤ拡散系列のマトリクスは、表6-1及び表6-2に示す通りである。
【0102】
【0103】
例5の12ユーザに2レイヤ拡散系列のマトリクス表6-1及び表6-2において、UE1のレイヤ1に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,i,-1,-i]Tであり、UE1のレイヤ2に対応するサブデータストリームが使用する拡散系列は[1,-i,-1,i]Tである。その他のUEが使用する拡散系列セットは表6に示す通りであり、ここでは省略する。
【0104】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、端末をさらに提供する。当該端末は、前述した実施形態における端末側の機能を実現することができる。
【0105】
図6は、本願の実施形態が提供する端末の構造概略図を示す。図示のように、当該端末600は、決定モジュール601と、送信モジュール602とを含んでもよい。
【0106】
決定モジュール601は、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するために用いられ、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、Nは1より大きい整数である。
【0107】
送信モジュール602は、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれている送信データを送信するために用いられる。
【0108】
可能な選択として、決定モジュール601は、具体的に、ネットワークデバイスから送信された拡散系列セットの構成情報に基づいて、NOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するために用いられてもよく、前記拡散系列セットの構成情報は、前記端末に対して配置される拡散系列セットを指示するために用いられる。
【0109】
可能な選択として、決定モジュール601は、具体的に、拡散系列プールからNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するために用いられてもよく、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交し、Mが1より大きい整数である。
【0110】
さらに、決定モジュール601は、さらに、選択した拡散系列セットの構成情報を送信モジュール602によりネットワークデバイスに送信するために用いられる。
【0111】
可能な選択として、前記拡散系列プールは予め配置されたものであるか、あるいは、システムで協定されたものである。
【0112】
可能な選択として、前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている。前記拡散系列プールの一例は、上記表1に示す通りである。
【0113】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、ネットワークデバイスをさらに提供する。当該ネットワークデバイスは、前述した実施形態におけるネットワークデバイス側の機能を実現することができる。当該ネットワークデバイスは基地局であってもよい。
【0114】
図7は、本願の実施形態が提供するネットワークデバイスの構造概略図を示す。当該ネットワークデバイス700は、決定モジュール701と、受信モジュール702とを含んでもよく、さらに、送信モジュール(図示せず)を含んでもよい。
【0115】
決定モジュール701は、端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定するために用いられ、前記端末がNOMAマルチレイヤ伝送を行うように配置されており、前記拡散系列セットにはN個の拡散系列が含まれており、前記N個の拡散系列がN個のデータレイヤに対応付けられ、前記N個の拡散系列同士が互いに直交し、Nは前記NOMAマルチレイヤ伝送のデータレイヤ数であり、Nは1より大きい整数である。
【0116】
受信モジュール702は、前記端末から送信された、前記拡散系列セットを使用して拡散されたN個のデータレイヤが含まれているデータを受信するために用いられる。
【0117】
可能な選択として、決定モジュール701は、具体的に、拡散系列プールから前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを選択するために用いられ、前記拡散系列プールにM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交し、Mが1より大きい整数である。
【0118】
さらに、決定モジュール701は、さらに、前記端末に対して選択した拡散系列セットの構成情報を前記送信モジュールにより前記端末に送信するために用いられる。
【0119】
可能な選択として、決定モジュール701は、具体的に、前記端末から送信された拡散系列セットの構成情報を受信モジュール702により受信するために用いられ、前記拡散系列セットの構成情報に基づいて前記端末に対してNOMAマルチレイヤ伝送用の拡散系列セットを決定し、前記拡散系列セットは、前記端末が拡散系列プールから選択したものであり、前記拡散系列プールにはM個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットにおける拡散系列同士が互いに直交し、Mが1より大きい整数である。
【0120】
可能な選択として、前記拡散系列プールは予め配置されたものであるか、あるいは、システムで協定されたものである。
【0121】
可能な選択として、前記拡散系列プールに48個の拡散系列セットが含まれており、各々の拡散系列セットに2個の互いに直交する拡散系列が含まれており、各々の拡散系列に4つのベクトル要素が含まれている。前記拡散系列プールの一例は、上記表1に示す通りである。
【0122】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、通信装置をさらに提供し、当該通信装置は端末であってもよく、本願の実施形態における端末側が実現する機能を実現することができる。
【0123】
図8は、本願の実施形態が提供する通信装置の構造概略図を示し、図に示すように、当該通信装置は、プロセッサ801と、メモリ802と、送受信機803と、バスインターフェース804と、を含んでもよい。
【0124】
プロセッサ801は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ802は、プロセッサ801が動作を実行するときに使用するデータを記憶することができる。送受信機803は、プロセッサ801の制御によりデータを送信及び受信するために用いられる。
【0125】
バスアーキテクチャは、任意数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、具体的に、プロセッサ801で代表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ802で代表されるメモリなどの各種の回路を接続することができる。バスアーキテクチャは、さらに、周辺装置、レギュレータ及び電力管理回路等のような各種のその他の回路を接続することができ、これらはいずれも本分野に周知されているので、本明細書ではその記載を省略する。バスインターフェースはインターフェースを提供する。プロセッサ801は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ802は、プロセッサ801が動作する時に使用するデータを記憶することができる。
【0126】
本願の実施形態に示すプロセスは、プロセッサ801に適用することができ、あるいはプロセッサ801により実現することができる。実現過程において、信号処理プロセスの各ステップは、プロセッサ801におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完成することができる。プロセッサ801は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特殊用途向け集積回路、フィールドプログラマブル ゲートアレイ又はその他のプログラム可能論理デバイス、離散ゲート、またはトランジスタ論理デバイス、または離散ハードウェア構成要素であってもよく、本願の実施形態において開示された各種の方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の一般的なプロセッサ等であってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより直接に実行して完成することができ、あるいはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせで実行して完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラム可能リードオンリーメモリ、電気的消去プログラム可能メモリ、またはレジスタ等の、この技術分野で成熟した記憶媒体内に配置されてもよい。当該記憶媒体はメモリ802に位置し、プロセッサ801は、メモリ802における情報を読み出し、そのハードウェアと組み合わせて信号処理プロセスのステップを完成する。
【0127】
具体的に、プロセッサ801は、メモリ802におけるコンピュータコマンドを読み出して
図4に示すプロセスにいて端末側が実現する機能を実行するために用いられる。
【0128】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、通信装置をさらに提供し、当該通信装置はネットワークデバイス、例えば基地局であってもよく、本願の実施形態においてネットワークデバイス側が実現する機能を実現することができる。
【0129】
図9は、本願の実施形態が提供する通信装置の構造概略図を示し、図に示すように、当該通信装置は、プロセッサ901と、メモリ902と、送受信機903と、バスインターフェース904とを含んでもよい。
【0130】
プロセッサ901は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ902は、プロセッサ901が動作を実行するときに使用するデータを記憶することができる。送受信機903は、プロセッサ901の制御によりデータを送信及び受信するために用いられる。
【0131】
バスアーキテクチャは、任意数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、具体的に、プロセッサ901で代表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ902で代表されるメモリなどの各種の回路を接続することができる。バスアーキテクチャは、さらに、周辺装置、レギュレータ及び電力管理回路等のような各種のその他の回路を接続することができ、これらはいずれも本分野に周知されているので、本明細書ではその記載を省略する。バスインターフェースはインターフェースを提供する。プロセッサ901は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ902は、プロセッサ901が動作を実行するときに使用するデータを記憶することができる。
【0132】
本願の実施形態に示すプロセスは、プロセッサ901に適用することができ、あるいはプロセッサ901により実現することができる。実現過程において、信号処理プロセスの各ステップは、プロセッサ901におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完成することができる。プロセッサ901は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特殊用途向け集積回路、フィールドプログラマブル ゲートアレイ又はその他のプログラム可能論理デバイス、離散ゲート、またはトランジスタ論理デバイス、または離散ハードウェア構成要素であってもよく、本願の実施形態において開示された各種の方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の一般的なプロセッサ等であってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより直接に実行して完成することができ、あるいはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせで実行して完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラム可能リードオンリーメモリ、電気的消去プログラム可能メモリ、またはレジスタ等の、この技術分野で成熟した記憶媒体内に配置されてもよい。当該記憶媒体はメモリ902に位置し、プロセッサ901は、メモリ902における情報を読み出し、そのハードウェアと組み合わせて信号処理プロセスのステップを完成する。
【0133】
具体的に、プロセッサ901は、メモリ902におけるコンピュータコマンドを読み出して
図5に示すプロセスにおいてネットワークデバイス側が実現する機能を実行するために用いられる。
【0134】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、コンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体には、前記コンピュータに
図4における端末が実行するプロセスを実行させるためのコンピュータ実行可能なコマンドが記憶されている。
【0135】
同様の技術構想に基づき、本願の実施形態は、コンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体には、前記コンピュータに
図5におけるネットワークデバイスが実行するプロセスを実行させるためのコンピュータ実行可能なコマンドが記憶されている。
【0136】
本願は、本願の実施形態に基づく方法、デバイス(システム)及びコンピュータプログラム製品のプロセスチャート及び/又はブロック図を参照して記載されている。フローチャート及び/又はブロック図における各プロセス及び/又はブロック、ならびにフローチャート及び/又はブロック図におけるプロセス及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現されうることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、特殊用途向けコンピュータ、嵌め込み式処理装置又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供することで1つの機器を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに実行される命令により、フローチャートの1つ又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するための装置を形成する。
【0137】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスを決定の方式で動作させるように導けるコンピュータ読出可能なメモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ読出可能なメモリに記憶されるコマンドにより、コマンド装置を含む製品を形成する。当該コマンド装置は、フローチャートの1つ又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現する。
【0138】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで一連の操作手順を実行することにより、コンピュータで実現される処理を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで実行されるコマンドにより、フローチャートの1つ又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0139】
本願の好適な実施形態を記載したが、当業者であれば、基本的な創造性概念をいったん知ると、これらの実施形態に対し別の変更や変形を行うことができる。従って、添付の請求範囲は、好適な実施形態及び本願の範囲に収まる全ての変更や変形を含むと解釈されるべきであることを意図する。
【0140】
明らかに、当業者であれば、本願の精神や範囲を逸脱しない限り、本願に対して様々な変更や変形を行うことができる。このように、本願のこれらの変更や変形が本願の請求範囲及びその同等の技術範囲に含まれるものであれば、本願は、これらの変更や変形を含むことを意図する。
【符号の説明】
【0141】
600 端末
601 決定モジュール
602 送信モジュール
700 ネットワークデバイス
701 特定モジュール
702 受信モジュール
801 プロセッサ
802 メモリ
803 送受信機
804 バスインターフェース
901 プロセッサ
902 メモリ
903 送受信機
904 バスインターフェース