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▶ ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/086 20060101AFI20230208BHJP
   A47J 37/06 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
A47J27/086
A47J37/06 341
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022539410
(86)(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020085589
(87)【国際公開番号】W WO2021134981
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-06-27
(31)【優先権主張番号】201922502034.1
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911419988.4
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518198750
【氏名又は名称】ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジンジョウ リー
(72)【発明者】
【氏名】ジアン リー
(72)【発明者】
【氏名】グオイン ホー
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-13704(JP,A)
【文献】特開2003-88463(JP,A)
【文献】実開昭60-149336(JP,U)
【文献】特開昭58-22016(JP,A)
【文献】国際公開第2019/032876(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第104586233(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/086
A47J 37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具カバー(1)、器具本体(2)及び内蓋(3)を備え、前記器具カバー(1)は前記器具本体(2)の上方に閉鎖可能及び開放可能な方式でカバーするように配置され、前記器具本体(2)には加熱構造が設けられている、調理器具において、前記器具カバー(1)は、
カバー本体(4)であって、前記カバー本体(4)には通気通路(6)が設けられており、そこを通って前記調理器具の内側が外側と連通し、前記内蓋(3)は、前記カバー本体(4)に取り外し可能に載置されている、カバー本体(4)、
焼成アセンブリ(5)であって、前記焼成アセンブリ(5)は前記カバー本体(4)の下方に配置されており、前記内蓋(3)は、前記カバー本体(4)に載置されたときに前記焼成アセンブリ(5)の下方に配置される、焼成アセンブリ(5)、
通気キャップ(7)であって、前記通気キャップ(7)は、前記通気通路(6)の2つの端部のうちの一方の端部に取り外し可能に載置され、前記通気キャップ(7)は前記内蓋(3)が取り外されるとき前記通気通路(6)の底部端部で組み付けられ、前記通気キャップ(7)は前記内蓋(3)が載置された後に前記通気通路(6)の頂部端部で組み付けられる、通気キャップ(7)、
を備えることを特徴とする、調理器具。
【請求項2】
前記通気キャップ(7)には、通気孔(16)が設けられていて、前記通気キャップ(7)は前記通気通路(6)とシール方式で接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記通気通路(6)の側壁には、前記焼成アセンブリ(5)の内側の空間と連通する第1貫通孔(8)が設けられており、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の底部端部で組み付けられたとき、前記第1貫通孔(8)は前記通気通路(6)と連通し、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の頂部端部で組み付けられたとき、前記通気キャップ(7)は前記器具本体(2)の内側の空気が第1貫通孔(8)へ入ることをブロックすることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項4】
前記調理器具は、空気導入通路(10)を有する空気導入案内構造(9)をさらに備え、前記空気導入案内構造(9)を通じて、前記第1貫通孔(8)が前記焼成アセンブリ(5)の内側の空間と連通することを特徴とする、請求項3に記載の調理器具。
【請求項5】
前記通気通路(6)の側壁には、圧力制限弁アセンブリ(13)と連通する第2貫通孔(12)が設けられており、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の底部端部で組み付けられるとき、前記通気キャップ(7)は前記器具本体(2)の内側の空気が前記第2貫通孔(12)内へ入ることをブロックし、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の頂部端部で組み付けられるとき、前記第2貫通孔(12)は前記通気通路(6)と連通することを特徴とする、請求項1に記載の調理器具。
【請求項6】
前記内蓋(3)には、前記通気通路(6)内に延びていて前記第2貫通孔(12)に位置する圧力制限弁アセンブリ(13)が設けられており、前記カバー本体(4)は、前記第2貫通孔(12)から出て延びるプッシュバー(11)を備え、前記プッシュバー(11)が圧力制限弁アセンブリ(13)を操作できるようになっていることを特徴とする、請求項5に記載の調理器具。
【請求項7】
前記通気キャップ(7)の外壁には、第1位置制限構造(14)が設けられており、前記通気通路(6)の側壁には、前記第1位置制限構造(14)と協働する第2位置制限構造(15)が設けられており、前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)に載置されるとき、前記第1位置制限構造(14)が前記第2位置制限構造(15)とスナップ嵌め方式で接続されることを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の調理器具。
【請求項8】
前記第1位置制限構造(14)が位置制限突起であり、前記第2位置制限構造(15)が位置制限スロットであり、代替的には、
前記第1位置制限構造(14)が位置制限スロットであり、前記第2位置制限構造(15)は位置制限突起であることを特徴とする、請求項7に記載の調理器具。
【請求項9】
前記器具カバー(1)は、前記通気キャップ(7)の外壁にスリーブ嵌めされたシール構造(24)をさらに備え、前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の頂部端部で組み付けられるとき、前記通気キャップ(7)は前記シール構造(24)を用いて前記第1貫通孔(8)をブロックすることを特徴とする、請求項3に記載の調理器具。
【請求項10】
前記器具カバー(1)は、前記通気キャップ(7)の外壁にスリーブ嵌めされたシール構造(24)をさらに備え、前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の底部端部で組み付けられるとき、前記通気キャップ(7)は前記シール構造(24)を用いて前記第2貫通孔(12)をブロックすることを特徴とする、請求項5に記載の調理器具。
【請求項11】
前記通気キャップ(7)の前記外壁には、第1スナップ嵌め接続フランジ(23)が設けられており、前記通気通路(6)の内壁には第2スナップ嵌め接続フランジ(25)が設けられており、前記シール構造(24)が前記第1スナップ嵌め接続フランジ(23)と前記第2スナップ嵌め接続フランジ(25)との間にスナップ嵌め方式で接続されていることを特徴とする、請求項9または請求項10に記載の調理器具。
【請求項12】
前記通気キャップ(7)には、前記通気キャップ(7)の1つの端部に位置する当接フランジ(26)が設けられており、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の頂部端部で組み付けられるとき、前記当接フランジ(26)は、前記カバー本体(4)のフェイスカバー(41)と重なり、前記フェイスカバー(41)とのシールを達成し、
前記通気キャップ(7)が前記通気通路(6)の底部端部で組み付けられるとき、前記当接フランジ(26)は、前記カバー本体(4)の反射カバー(17)に当接し、前記反射カバー(17)とのシールが達成することを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気器具の技術分野に関し、特に調理器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
現在、どの圧力及び焼成の2in1調理器も、共通の通気通路を1つ有している。しかし、焼成による調理と従来の調理では、必要な通気が異なる。焼成による調理時には、調理器具の内側の空気は取り込みと通気を同時に行い、調理器具の内側の空気の循環を確保する必要がある。従来の調理では、高温の空気を直接通気して出す必要があり、空気を入れる必要はない。しかし、1つの通気通路では、2つの通気モードを実現することは非常に困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
すなわち、このような先行技術の調理器具においては、2つの通気モードが両立しないという問題が存在する。
【0004】
発明の概要
本発明の主な目的は、2つの通気モードが両立しないという先行技術の調理器具に存在する問題を解決するような調理器具を提供することである。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、器具カバー、器具本体及び内蓋を備え、器具カバーは、器具本体の上に閉鎖可能及び開放可能な方式でカバーするように配置され、器具本体には加熱構造が設けられており、器具カバーは、カバー本体であって、カバー本体には、調理器具の内側が外側と連通する通気通路が設けられており、内蓋は、カバー本体に取り外し可能に載置されている、カバー本体、焼成アセンブリであって、焼成アセンブリは、カバー本体の下方に配置され、内蓋は、カバー本体に載置されたときに焼成アセンブリの下方に位置する、焼成アセンブリ、通気キャップであって、通気キャップは通気キャップの2つの端部のうちの一方の端部に取り外し可能に載置され、内蓋が取り外されたときに通気キャップは通気通路の底部端部で組み付けられ、内蓋が載置された後に通気キャップが通気通路の頂部端部で組み付けられる、通気キャップ、を備える。
【0006】
器具カバーに通気通路を設けることにより、調理器具の内側の高温の空気を調理器具の外側に通気することができる。焼成アセンブリを設けることにより、調理器具は焼成による調理を行うように動作することができる。内蓋を設けることにより、調理器具は従来の調理を行うように動作することができ、調理器具の汎用性が向上する。焼成による調理を行うモードでは、空気は取り入れと通気を同時に行う必要がある。焼成による調理時には、通気キャップを通気通路の下方に載置し、これは調理器具から流出する空気の速度を減少させることができ、調理器具の内側を循環する高温の空気の循環時間を増加させ、焼成効率を改善することができる。さらに、通気キャップは通気通路の頂部をカバーすることがなく、通気通路の空気の入りに影響を与えず、調理器具による焼成時の空気の循環を確保するようになっている。従来の調理モードでは、調理器具の内側の空気を継続的に通気して出す必要がある。通気通路の頂部に通気キャップを載置することにより、内蓋のための空間を確保できて内蓋の載置が容易となり、その一方で通気通路の頂部から調理器具の内側へ流入する空気を減少させることができ、調理器具の内側の空気を迅速に通気して出すことを確実にし、従来の調理における機能の安定性を確実にするようになっている。
【0007】
任意で、通気キャップには、通気孔が設けられ、通気通路とシール方式で接続される。通気キャップが通気通路とシール方式で接続されることにより、通気キャップと通気通路との間の領域に入る空気を減少させることができる。
【0008】
任意で、通気通路の側壁には、焼成アセンブリの内側の空間と連通する第1貫通孔が設けられる。通気キャップが通気通路の底部端部で組み付けられると、第1貫通孔は通気通路と連通する。通気キャップが通気通路の頂部端部で組み付けられると、通気キャップは、器具本体の内側の空気が第1貫通孔に入ることをブロックする。この構成により、調理器具が従来の調理を行うように動作した場合、器具本体の内側の湿った空気が第1貫通孔内に入ることがなく、第1貫通孔内の構造体が湿気にさらされないことを確実にし、安定した機能を発揮することができる。
【0009】
任意で、調理器具は、空気導入通路を有する空気導入案内構造も備える。空気導入案内構造を通して、第1貫通孔は、焼成アセンブリの内側の空間と連通する。空気導入案内構造は、空気の流れ方向を計画立てることができ、空気が焼成アセンブリの内側の空間のみに入ることを確実にし、カバー本体内の空気の蓄積を減少させ、空気中の水分がカバー本体の内側の電気部品に影響を与えることを防ぎ、カバー本体の機能の安定性及び安全性を改善し、隠れた安全上の危険を減少させる。
【0010】
任意で、通気通路の側壁には、圧力制限弁アセンブリと連通する第2貫通孔が設けられる。通気キャップが通気通路の底部端部で組み付けられるとき、通気キャップは、器具本体の内側の空気が第2貫通孔内に入ることをブロックする。通気キャップが通気通路の頂部端部で組み付けられるとき、第2貫通孔は通気通路と連通する。通気キャップの位置の切り替えにより、第2貫通孔を開放及び閉鎖することができ、第2貫通孔が機能したり機能しなかったりするようになっている。
【0011】
任意で、内蓋には、通気通路内に延びて第2貫通孔に位置する圧力制限弁アセンブリが設けられる。蓋本体は、第2貫通孔から出て延びるプッシュバーを備え、プッシュバーが圧力制限弁アセンブリを操作できるようになっている。通気キャップが通気通路の頂部端部に載置されるとき、第2貫通孔は通気通路と連通し、プッシュバーが第2貫通孔から出て延びて圧力制限弁アセンブリを押し、調理器具の内側の空気を圧力制限弁アセンブリを通して通気させることができるようになっている。
【0012】
任意で、通気キャップの外壁には、第1位置制限構造が設けられており、通気通路の側壁には、第1位置制限構造と協働する第2位置制限構造が設けられている。通気キャップが通気通路に載置されると、第1位置制限構造は、第2位置制限構造とスナップ嵌め方式で接続される。第1位置制限構造と第2位置制限構造との間の協働により、通気キャップを通気通路の内側に安定して載置し、通気キャップが通気通路から取り外される可能性を減少させ、通気キャップの機能の安定性を改善することができる。
【0013】
任意で、第1位置制限構造は位置制限突起であり、第2位置制限構造は位置制限スロットであり、代替的に、第1位置制限構造は位置制限スロットであり、第2位置制限構造は位置制限突起である。この構成により、第1位置制限構造と第2位置制限構造との間の組み付けが容易になり、第1位置制限構造と第2位置制限構造とが互いに容易に取り外されないため、通気キャップの機能の安定性を確実にすることができる。
【0014】
任意で、器具カバーはまた、通気キャップの外壁にスリーブ嵌めされたシール構造を備える。通気キャップは、通気キャップが通気通路の頂部端部で組み付けられると、シール構造を用いて第1貫通孔をブロックする。通気キャップは、通気キャップが通気通路の底部端部で組み付けられると、シール構造を用いて第2貫通孔をブロックする。
【0015】
任意で、通気キャップの外壁には、第1スナップ嵌め接続フランジが設けられ、通気通路の内壁には、シール構造と協働する第2スナップ嵌め接続フランジが設けられる。シール構造は、第1スナップ嵌め接続フランジと第2スナップ嵌め接続フランジとの間にスナップ嵌め方式で接続され、シール構造が脱落することを防止し、シール構造が通気キャップと通気通路との間の隙間を安定してシールできること確実にする。
【0016】
任意で、通気キャップには、通気キャップの1つの端部に位置する当接フランジが設けられる。通気キャップが通気通路の頂部端部で組み付けられると、当接フランジはカバー本体のフェイスカバーと重なり、フェイスカバーとのシールを実現する。通気キャップが通気通路の底部端部で組み付けられると、当接フランジはカバー本体の反射カバーに当接し、反射カバーとのシールを実現する。当接フランジを設けることで、通気通路の構造の一部をシールすることを達成し、通気通路への空気の影響を減少するようにできる。
【0017】
図面の説明
本願の一部を構成する本明細書の添付図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用される。本発明の例示的な実施形態とその説明は、本発明の説明に役立ち、本発明を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の代替実施形態の調理器具の全体構造模式図を示す。
図2図2は、図1の詳細Pの拡大図を示す。
図3図3は、図1の調理器具の内蓋を載置した後の構造模式図を示す。
図4図4は、図3の詳細Mの拡大図を示す。
図5図5は、図1の器具カバーの角度からの断面図を示す。
図6図6は、図1の器具カバーの角度からの断面図を、その下方に内蓋を取り付けた状態で示す。
図7図7は、図1の器具カバーと通気キャップとの間の位置関係の模式図を示す。
図8図8は、図7の通気キャップと器具カバーとの間の組み付け関係の模式図を示す。
図9図9は、図8の器具カバーの全体構造模式図を示す。
図10図10は、図1の器具カバーの角度からの全体構造模式図を示す。
図11図11は、図10の器具カバーの構造模式図を、通気キャップを載置していない状態で示す。
図12図12は、図1における器具カバーの別の角度からの断面図を示す。
図13図13は、図12の詳細Nの拡大図を示す。
図14図14は、図3における器具カバーの分解図を示す。
図15図15は、図14の詳細Wの拡大図を示す。
【0019】
これらの図において、上述した図には、以下の参照符号が付されている。
1.器具カバー、2.器具本体、3.内蓋、4.カバー本体、5.焼成アセンブリ、6.通気通路、7.通気キャップ、8.第1貫通孔、9.空気導入案内構造、10.空気導入通路、11.プッシュバー、12.第2貫通孔、13.圧力制限弁アセンブリ、14.第1位置制限構造、15.第2位置制限構造、16.通気孔、17.反射カバー、18.通気孔、17.反射カバー、18.収容溝、19.ファン、20.加熱要素、21.カバープレート、22.メッシュ孔、23.第1スナップ嵌め接続フランジ、24.シール構造、25.第2スナップ嵌め接続フランジ、26.当接フランジ、39.接続シリンダ、40.停止シリンダ、41.フェイスカバー、43.ライニング、120.当接部分。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
矛盾がない場合、本願の実施形態とその特徴は、互いに組み合わせることができることに留意すべきである。以下、添付図面を参照し、実施形態に関連して本発明を説明する。
【0021】
なお、本願で使用される全ての技術用語及び科学用語は、特に明示しない限り、本願が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味であることに留意すべきである。
【0022】
本発明において、特に断らない限り、「上」、「下」、「頂」、「底」のように使用される方向性用語は、一般に、添付図面に示される方向を指し、または、部品自体の垂直方向、直角方向、重力方向を示す。同様に、理解と説明を容易にするために、「内」および「外」は、それぞれの構成要素自体の輪郭に対する内側および外側を指す。しかし、それらの方向性のある用語は、本発明を限定するために使用されるものではない。
【0023】
先行技術の調理器具に存在する2つの通気モードが両立しないという問題を解決する目的で、本発明は調理器具を提供する。
【0024】
図1図15に示すように、調理器具は、器具カバー1、器具本体2及び内蓋3を備えている。器具カバー1は、器具本体2の上方に閉鎖可能及び開放可能な方式で覆被するように配置されている。器具本体2には、加熱構造が設けられている。器具カバー1は、カバー本体4、焼成アセンブリ5及び通気キャップ7を備え、焼成アセンブリ5は、カバー本体4の下方に配置され、カバー本体4には、通気通路6が設けられ、これを通って調理器具の内側が外部と連通する。内蓋3は、カバー本体4に取り外し可能に載置され、焼成アセンブリ5の下方に配置され、通気通路6の2つの端部のうちの一方の端部に通気キャップ7が取り外し可能に載置され、内蓋3が取り外されるとき通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられ、内蓋3が載置された後に通気キャップ7が通気通路6の頂部端部で組み付けられる。
【0025】
器具カバー1に通気通路6を設けることにより、調理器具の内側の高温の空気が調理器具の外側に通気され得る。焼成アセンブリ5を設けることにより、調理器具は、焼成による調理を行うように動作することができる。内蓋3を設けることにより、調理器具は従来の調理を行うように動作して、調理器具の汎用性を高めることができる。焼成による調理を行うモードでは、空気を取り入れること及び排出することを同時に行う必要がある。焼成による調理時には、通気キャップ7が通気通路6の下方に載置され、これは調理器具から流出する空気の速度を減少させることができ、調理器具の内側を循環する高温の空気の循環時間が増加し、焼成効率を向上させることができる。さらに、通気キャップ7は通気通路6の頂部を覆うことがなく、通気通路6の空気の入りに影響を与えず、調理器具による焼成時の空気の循環を確保するようになっている。従来の調理モードでは、調理器具の内側の空気を継続的に通気して出す必要がある。通気通路6の頂部に通気キャップ7が載置されることにより、内蓋3のために空間を確保して内蓋3の載置を容易にすることができ、その一方で、通気通路6の頂部から調理器具の内側に流れる空気を減少させることができる、調理器具の内側の空気を迅速に通気して出すことを確実にし、従来の調理における機能の安定性を確保することができる。
【0026】
図1図4に示すように、通気キャップ7には、通気孔16が設けられ、通気通路6とシール方式で連通している。通気キャップ7が通気通路6とシール方式で接続されていることで、通気キャップ7と通気通路6との間の領域に空気が入ることを低減することができる。調理器具は、焼成による調理時に多量の油性廃棄物を生じさせるため、通気キャップ7を設けることにより、清掃が困難で不快な臭いを生じやすい通気通路6の内側での油性廃棄物の蓄積を、減少させることができる。また、通気キャップ7が通気通路6とシール方式で接続されていることにより、通気通路6内に入る油性廃棄物蒸気を低減することができ、油性廃棄物蒸気は通気キャップ7の通気孔16を介して排出され、使い勝手を向上させることができる。通気キャップ7が取り外し可能であるため、通気キャップ7に蓄積した油性廃棄物を清掃することができ、清掃時に水が器具カバー1の内側に流入してしまうことがなく、器具カバー1の内側が湿ることを防止し、調理器具の利用の安定性及び安全性を大幅に向上させることができる。
【0027】
なお、好ましくは、通気キャップ7の通気効率を確保するために、間隔をあけた方式で配置された複数の通気孔16があることに留意すべきである。
【0028】
図1図4に示すように、通気通路6の側壁には、第1貫通孔8が設けられている。通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられると、第1貫通孔8は通気通路6と連通する。通気キャップ7が通気通路6の頂部端部で組み付けられると、通気キャップ7は、第1貫通孔8をブロックする。通気通路6の第1貫通孔8は、焼成アセンブリ5の内側と連通しており、焼成アセンブリ5の内側の空気圧のバランスを保つために使用される。内蓋3が器具カバー1に載置された後、通気キャップ7が通気通路6の頂部端部で組み付けられて、第1貫通孔8をブロックし、調理器具が従来の調理を行うように動作するときに、器具本体2の内側の湿った空気が第1貫通孔8を介して焼成アセンブリ5の内側に入ることを防ぎ、焼成アセンブリ5の内側の電気部品に対する湿った空気の影響を減少させ、器具カバー1の使用の安定性及び安全性を向上させることができる。内蓋3が器具カバー1に載置されないときは、通気キャップ7は通気通路6の底部端部で組み付けられる。このとき、調理器具は、焼成による調理をする動作だけを行うことができる。このとき、通気通路6は第1貫通孔8と連通しており、空気が通気通路6及び第1貫通孔8を介して焼成アセンブリ5の内側に流入して、焼成アセンブリ5の空気圧のバランスを確実にすることができるようになっている。
【0029】
なお、「ブロック」とは、通気キャップ7が第1貫通孔8に対して必ず押されなければならないことを意味するというよりもむしろ、器具本体2の内側の空気が第1貫通孔8に流入しないように第1貫通孔8が隔離されることを意味する。通気キャップ7は、第1貫通孔8が空気の流路から隔離されているかぎり、第1貫通孔8から間隔を空けて配置されることも可能である。
【0030】
図1図4に示すように、調理器具は、空気導入通路10を有する空気導入案内構造9をさらに備える。空気導入案内構造9を通じて、第1貫通孔8は焼成アセンブリ5の内側の空間と連通する。空気導入案内構造9は、空気の流れ方向を計画立てることができ、焼成アセンブリ5の内側の空間のみに空気が入ることを確実にし、カバー本体4内の空気の蓄積を減少させ、空気中の水分がカバー本体4の内側の電気部品に影響を与えることを防ぎ、カバー本体4の機能の安定性及び安全性を改善し、隠れた安全上の危険を減少させる。
【0031】
図1に示すように、カバー本体4は、下方に配向した開口部を有する収容溝18を有する反射カバー17を備えている。焼成アセンブリ5は、ファン19、加熱要素20及びカバープレート21を備えている。ファン19は、反射カバー17に固定されており、ファン19のファンブレードが収容溝18の内側に配置されている。加熱要素20は、収容溝18の内側に載置され、ファン19の下方に配置されている。カバープレート21は、収容溝18の開口部に配置され、複数のメッシュ孔22が設けられている。加熱要素20が動作した後、それは加熱要素20のまわりの空気の温度を上昇させる。ファン19が作動して高温の空気を器具本体2に向けて送風し、高温の空気はファンによってメッシュ孔22を通って器具本体2内に送風され、器具本体2の内側の食品を焼成することができる。
【0032】
なお、焼成による調理時には、空気が、通気通路6、第1貫通孔8及び空気導入案内構造9を介して、焼成アセンブリ5の内側の空間内に入ることに留意すべきである。加熱要素20の高温焼成下では、空気は高温になる。ファン19は、焼成アセンブリ5の内側の高温の空気をカバープレート21に向けて送風し、高温の空気はメッシュ孔22を通って器具本体2内に入る。高温の空気が器具本体2内を循環した後、高温の空気は通気通路6を介して調理器具の外側に通気されるか、または第1貫通孔8を介して焼成アセンブリ5の内側に再び入ることになる。このような構成により、器具本体2の内側の高温の空気は焼成アセンブリ5の内側に入り、焼成アセンブリ5による空気の加熱に使用される時間を減少させ、調理器具の焼成効率を改善する。
【0033】
図6に示すように、通気通路6の側壁には、第2貫通孔12が設けられている。通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられると、通気キャップ7は、第2貫通孔12をブロックする。通気キャップ7が通気通路6の頂部端部で組み付けられると、第2貫通孔12は通気通路6と連通する。通気キャップ7の位置の切り替えにより、第2貫通孔12を開放及び閉鎖して、第2貫通孔12は機能したり機能しなかったりするようにすることができる。
【0034】
なお、「ブロック」とは、器具本体2の内側の空気が第2貫通孔12内に流入しないように、第2貫通孔12が隔離されることを意味する。これは、通気キャップ7を第2貫通孔12に押圧することによって実現することができるが、必須ではない。第2貫通孔12が空気の流路から隔離されているかぎり、通気キャップ7は第2貫通孔12から間隔を空けて配置され得る。
【0035】
通気キャップ7は、内蓋3が器具カバー1に組み付けられるときのみ、通気通路6の頂部端部で組み付けられ、内蓋3のための空間を確保するようになる。すなわち、第1貫通孔8と第2貫通孔12は異なる調理モードの下でブロックされ、それらは異なる機能を発揮するようになっている。内蓋3が器具カバー1に載置されないとき、調理器具が焼成による調理を行う動作を行った際に発生する油性廃棄物蒸気が第2貫通孔12内に流入することを防止し、そのような油性廃棄物蒸気が第2貫通孔12内に蓄積することを減少させる目的で、通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられて、第2貫通孔12をブロックするようになっている。
【0036】
図3図4及び図6に示すように、内蓋3には、通気通路6内に延びて第2貫通孔12に位置する圧力制限弁アセンブリ13が設けられている。カバー本体4は、第2貫通孔12から出て延びるプッシュバー11を備えており、プッシュバー11が圧力制限弁アセンブリ13を操作できるようになっている。通気キャップ7が通気通路6の頂部端部に載置されると、第2貫通孔12は通気通路6と連通し、プッシュバー11が第2貫通孔12から出て延びて圧力制限弁アセンブリ13を押し、調理器具の内側の空気を、圧力制限弁アセンブリ13を通して通気させることができるようになっている。通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられると、通気キャップ7が第2貫通孔12をブロックし、プッシュバー11を隠してプッシュバー11に油性廃棄物が蓄積するのを防ぐことができるようになっている。
【0037】
カバー本体4は、プッシュバー11にスリーブ嵌めされて第2貫通孔12に当接するプッシュバーシールリングをさらに備え、プッシュバー11と第2貫通孔12との間の隙間をシールするようになっており、調理器具が従来の調理を行うように動作するとき、高温湿潤空気がカバー本体4の内側の中に入ることを防止し、カバー本体4の内側の電気部品に対する高温湿潤空気の影響を減少させ、カバー本体4の使用の安定性及び安全性を向上させるようになっている。また、焼成による調理時には、焼成温度が非常に高く、プッシュバーシールリングが仮に焼成温度の環境下に長時間あると非常に老化しやすく、プッシュバー11と第2貫通孔12との間で空気が漏れ、非常に高い安全上の危険がある。通気キャップ7は第2貫通孔12をブロックし、プッシュバーシールリングを隔離するようになり、プッシュバーシールリングに対する焼成温度の影響を低減し、プッシュバーシールリングの機能の信頼性及び安定性を改善させ、同時にプッシュバーシールリングの耐用年数を長くする。
【0038】
図5及び図13から図15に示すように、通気キャップ7の外壁には、第1位置制限構造14が設けられており、通気通路6の側壁には、第1位置制限構造14と協働する第2位置制限構造15が設けられている。通気キャップ7が通気通路6に載置されるとき、第1位置制限構造14は、第2位置制限構造15とスナップ嵌め方式で接続される。第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の協働により、通気キャップ7を通気通路6の内側に安定して載置することができ、通気キャップ7が通気通路6から取り外される可能性を減少させ、通気キャップ7の機能の安定性を改善することができる。また、通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられるとき、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の位置を制限する協働のおかげで、通気キャップ7が脱落することが防止される。
【0039】
図5に示すように、好ましくは、等間隔の方式で配置された複数の第1位置制限構造14がある。第1位置制限構造14は、第2位置制限構造15に1つずつ対応するように構成されている。この構成により、通気キャップ7を通気通路6の内側に安定して載置することを確実にすることができる。
【0040】
図14及び図15に示すように、第1位置制限構造14は位置制限突起であり、第2位置制限構造15は位置制限スロットであり、または、第1位置制限構造14は位置制限スロットであり、第2位置制限構造15は位置制限突起である。この構成により、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の組み付けが容易になり、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15とが容易に取り外されないため、通気キャップ7の機能の安定性を確実にするようになっている。
【0041】
任意選択で、位置制限スロットはL字型スロットであり、位置制限突起はL字型スロット内に延びることができる位置制限突出点である。回転によるスナップ嵌め接続のこのアプローチは、位置制限突起がL字型スロットから滑り落ちることを困難にし、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の協働の安定性を改善し、通気キャップ7が通気通路6から滑り落ちることを防止する。
【0042】
図13に示すように、器具カバー1は、通気キャップ7の外壁にスリーブ嵌めされて第1位置制限構造14の上方に位置するシール構造24を更に備える。シール構造24は、通気キャップ7と通気通路6との間にスナップ嵌め方式で接続され、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の隙間をシールして、第1貫通孔8又は第2貫通孔12に流入する空気を減少させる。第1位置制限構造14と第2位置制限構造15が一緒に組み付けられた後、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間に一定の隙間が存在し、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の組み付けを容易にしている。
【0043】
なお、シール構造24が第1位置制限構造14の上方に位置することは、通気キャップ7を直立して配置したとき(通気キャップ7を通気通路6の頂部で組み付けた状態)、シール構造24が第1位置制限構造14の上方に位置する(図13では、シール構造24は第1位置制限構造14の下方に位置している)ことを意味することに留意すべきである。
【0044】
図2及び図4に示すように、通気キャップ7には、通気キャップ7の1つの端部に位置する当接フランジ26が設けられている。通気キャップ7を通気通路6の頂部端部で組み付けると、当接フランジ26がカバー本体4のフェイスカバー41と重なり、フェイスカバー41とのシールを実現する。通気キャップ7を通気通路6の底部端部で組み付けると、当接フランジ26がカバー本体4の反射カバー17に当接し、反射カバー17とのシールを実現する。当接フランジ26を設けることで、通気通路6の構造の一部のシールが実現され、通気通路6に対する空気の影響を減少させる。
【0045】
図4に示すように、通気キャップ7が通気通路6の頂部で組み付けられると、当接フランジ26がフェイスカバー41にシール方式で当接し、フェイスカバー41と通気通路6の間の隙間を介して第1貫通孔8内に空気が入るのを防止する。このとき、シール構造24は、第1貫通孔8の下方に位置し、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の隙間をシールし、器具本体2の内側の空気が第1貫通孔8内に入るのを防止する。第1貫通孔8は、シール構造24と当接フランジ26との間の位置にあり、通気キャップ7が第1貫通孔8をブロックするようになっている。
【0046】
図2に示すように、通気キャップ7が通気通路6の底部で組み付けられると、当接フランジ26が反射カバー17にシール方式で当接し、反射カバー17と通気通路6との間の隙間を介して器具本体の内側の空気が第2貫通孔12に入ることを防止する。このとき、シール構造24は、第2貫通孔12の上方に位置し、第1位置制限構造14と第2位置制限構造15との間の隙間をシールし、調理器具の外側または器具本体2の外に排気された空気が、第2貫通孔12に入ることを防止する。第2貫通孔12は、シール構造24と当接フランジ26との間の位置にあり、通気キャップ7が第2貫通孔12をブロックするようになっている。
【0047】
図2及び図4に示すように、器具カバー1は、通気キャップ7の外壁にスリーブ嵌めされたシール構造24を更に備える。通気キャップ7の外壁には、第1スナップ嵌め接続フランジ23が設けられており、通気通路6の内壁には、シール構造24と協働する第2スナップ嵌め接続フランジ25が設けられている。シール構造24は、第1スナップ嵌め接続フランジ23と第2スナップ嵌め接続フランジ25との間でスナップ嵌め方式で接続され、シール構造24の落下を防止するようになっており、シール構造24が通気キャップ7と通気通路6との間の隙間を安定してシールできることを確実にする。
【0048】
図1および図3に示すように、焼成アセンブリ5は、カバー本体4の下方に偏心方式で載置され、通気通路6を避けて配置されており、焼成アセンブリ5で生成した高温の空気の利用効率を増加させて焼成効率を向上させる目的で、焼成アセンブリ5で生成された高温の空気が器具本体2の内側を循環した後にのみ、通気通路6を介して外に通気されるようになっている。
【0049】
任意に、焼成アセンブリ5の底面は、通気通路6の底部端部と面一である。この構成により、内蓋3を器具カバー1へ載置することが容易になり、器具カバー1の機能の安定性を確実にするようになっている。
【0050】
なお、通気キャップ7が第1貫通孔8または第2貫通孔12をブロックするやり方は多くあるが、通気キャップ7が第1貫通孔8をブロックする場合を例にとって説明がなされることに留意すべきである。
【0051】
第1状況において、通気キャップ7は、シール構造24によって第1貫通孔8をブロックし、第1貫通孔8をシールするようになっている。
【0052】
第2状況において、通気キャップ7の外壁は、第1貫通孔8と直接接触して、第1貫通孔8をシールする。
【0053】
第3状況において、通気キャップ7の頂部では、当接フランジ26はフェイスカバー41にシール方式で当接する。通気キャップ7の底部では、シール構造24は、第1スナップ嵌め接続フランジ23と第2スナップ嵌め接続フランジ25との間でスナップ嵌め方式で接続され、第1貫通孔8を、当接フランジ26とシール構造24との間の隙間に制限するようにし、第1貫通孔8は通気キャップ7の外壁から離間した方式で配置される。この状態では、空気が第1貫通孔8内にも入ることはできない。
【0054】
第4状況では、通気キャップ7の底部において、シール構造24は、第1スナップ嵌め接続フランジ23と第2スナップ嵌め接続フランジ25との間にスナップ嵌め方式で接続されており、第1貫通孔8を空気流路から隔離するようになっている。さらに、第1貫通孔8は、通気キャップ7の外壁から離間した方式で配置されている。この状態も、第1貫通孔8をブロックすることになる。第1貫通孔8は、外側の空間と連通している。器具本体2の内側の空気が第1貫通孔8に流入しないことを確実にすればよい。
【0055】
なお、第2貫通孔12は第1貫通孔8の下方に位置しているため、第4状況は第2貫通孔12については存在しない。
【0056】
図12に示すように、カバー本体4は、同軸上に配置されて通気通路6を形成する接続シリンダ39と当接シリンダ40とを備えている。接続シリンダ39は、当接シリンダ40の上方に位置し、第1貫通孔8が設けられ、当接シリンダ40には第2貫通孔12が設けられている。当接シリンダ40のシリンダ壁には、当接シリンダ40の中心に向けて延びる当接部分120が設けられ、さらに当接部分120から上向きに延びる第2スナップ嵌め接続フランジ25が設けられている。さらに、接続シリンダ39は、当接部分120に当接し、第2スナップ嵌め接続フランジ25の外側に位置している。当接シリンダ40は、ライニング43から上向きに延びている。
【0057】
図4に示すように、通気キャップ7が通気通路6の頂部端部で組み付けられると、第2スナップ嵌め接続フランジ25の頂面がシール構造24に当接する。図2に示される具体的な実施形態では、通気キャップ7が通気通路6の底部端部で組み付けられると、第2スナップ嵌め接続フランジ25の底面が、シール構造24に当接する。
【0058】
明らかに、上述した実施形態は、本発明の実施形態の一部であるに過ぎず、全てではない。本発明における実施形態に基づき、当業者が創意工夫をすることなく得られる他のすべての実施形態は、すべて本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0059】
注意すべきは、本明細書で使用される用語は、単に特定の実現態様を説明するためのものであり、本願による例示的な実現態様を制限することを意図していないことである。本明細書で使用される場合、本明細書の他の箇所で特に示されない限り、単数形は複数形も含むことが意図される。加えて、本明細書において「備える」及び/又は「含む」という用語が使用される場合、特徴、ステップ、機能、部品、アセンブリ及び/又はそれらの組み合わせが存在することを示すことに留意されたい。
【0060】
なお、本願の明細書、特許請求の範囲及び図面における「第1」、「第2」等の用語は、同様の対象を区別するために使用されており、必ずしも特定の順序又は順番を説明するために使用されているわけではないことに留意されたい。このように使用される番号は、適切であれば交換可能であるため、本明細書に記載される本願の実現態様は、本明細書に図示または記載される順序以外の順序で実現され得ることが理解されるべきである。
【0061】
以上説明したことは、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。当業者にとって、本発明は様々な修正と変更を加えることができる。本発明の精神と原理の範囲内で行われるいかなる修正、等価交換、改良も、すべて本発明の保護範囲に含まれるものとする。
図1
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