(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】板状クリーナー、及び板状クリーナーの使用方法
(51)【国際特許分類】
B08B 1/00 20060101AFI20230209BHJP
B24D 3/28 20060101ALI20230209BHJP
B24D 15/04 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
B08B1/00
B24D3/28
B24D15/04 A
(21)【出願番号】P 2018187106
(22)【出願日】2018-10-02
【審査請求日】2021-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】518350716
【氏名又は名称】根岸 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100106404
【氏名又は名称】江森 健二
(72)【発明者】
【氏名】根岸 茂樹
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-095320(JP,U)
【文献】実開平07-039411(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0178624(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 1/00
B24D 3/28
B24D 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成1)~8)を有することを特徴とする板状クリーナー。
構成1)浴槽又は洗面台における、水垢を含む汚染物を除去するための板状クリーナーであること。
構成2)着色材料として、カーボンブラックを含む樹脂材料で構成された、平板状の板状クリーナーであること。
構成3)少なくとも周辺の
一辺に沿って、エッジシャープ加工が施してあること。
構成4)エッジシャープ加工が、UL-1439に準拠して、シャープエッジテスターSET-50を用いた試験方法において、スチール製の棒に巻きつけられた、PTFE製テープと接触させ、当該テープの50%以上を切断する縁部であること。
構成5)前記樹脂材料の硬度を、ショアーA硬度(JIS Z 2246に準拠して測定)として、15~20の範囲内の値とすること。
構成6)前記樹脂材料の主成分が、メチルメタクリレート及びスチレンあるいはいずれか一方であること。
構成7)前記板状クリーナーの厚さを2~5mmの範囲内の値とすること。
構成8)前記樹脂材料中に、無機研磨粒子を含まないか、あるいは、無機研磨粒子の配合量を全体量に対して、0.1重量%以下の値とすること。
【請求項2】
平面形状が、長辺及び短辺を有する長方形であって、当該長辺を8~20cmの範囲内の値とし、当該短辺を3~8cm未満の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1に記載の板状クリーナー。
【請求項3】
前記板状クリーナーの一辺または周囲に、取手が設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の板状クリーナー。
【請求項4】
前記取手が、長方体であって、当該長方体の長辺側に、前記板状クリーナーを挟持するための切り込みが入れてあることを特徴とする
請求項3に記載の板状クリーナー。
【請求項5】
前記板状クリーナーの平面形状が、長辺と短辺を有する長方形であって、長方形の角にあたる箇所の一部を、円弧形状及び逆円弧状としてあることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の板状クリーナー。
【請求項6】
前記板状クリーナーの平面部が、基材と粘着剤層とを有する剥離紙で覆われていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の板状クリーナー。
【請求項7】
下記工程(a)~(b)を含むことを特徴とする板状クリーナーの使用方法。
工程(a):
下記構成1)~8)の板状クリーナーであって、少なくとも周辺の一辺に沿って、エッジシャープ加工が施してある板状クリーナーを準備する工程
構成1)浴槽又は洗面台における、水垢を含む汚染物を除去するための板状クリーナーであること。
構成2)着色材料として、カーボンブラックを含む樹脂材料で構成された、平板状の板状クリーナーであること。
構成3)少なくとも周辺の
一辺に沿って、エッジシャープ加工が施してあること。
構成4)エッジシャープ加工が、UL-1439に準拠して、シャープエッジテスターSET-50を用いた試験方法において、スチール製の棒に巻きつけられた、PTFE製テープと接触させ、当該テープの50%以上を切断する縁部であること。
構成5)前記樹脂材料の硬度を、ショアーA硬度(JIS Z 2246に準拠して測定)として、15~20の範囲内の値とすること。
構成6)前記樹脂材料の主成分が、メチルメタクリレート及びスチレンあるいはいずれか一方であること。
構成7)前記板状クリーナーの厚さを2~5mmの範囲内の値とすること。
構成8)前記樹脂材料中に、無機研磨粒子を含まないか、あるいは、無機研磨粒子の配合量を全体量に対して、0.1重量%以下の値とすること。
工程(b):
汚染物が付着した被洗浄物である浴槽又は洗面台の表面に対し、前記平板状の板状クリーナーを当接させて、摺動させることにより、被洗浄物の表面から、汚染物を除去する工程
【請求項8】
前記エッジシャープ加工は、エンドミルを用いて施してあることを特徴とする請求項7に記載の板状クリーナーの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽等を構成する傷付きやすい基材の汚染物を、極めて迅速かつ、一度の作業で広範囲に除去できる板状クリーナー(水垢除去用クリーナーと称する場合がある。)、及び板状クリーナーの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水垢は、浴槽をはじめとして、浴室の鏡、蛇口、シャワーヘッド等の表面に付着しやすく、そのように付着した場合に、美観を損ねるため、水垢除去性能をうたった各種クリーナーが販売されている。
例えば、タイルやガラス等に傷をつけることがなく、消しゴムで字を消す如く、手軽に汚染物を除去することができる、タイル及びガラスの汚れ除去用消しゴム状クリーナーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、スチレン系エラストマー5~85重量%と、モース硬度が2.0~4.0の研磨剤95~15重量%を混練し成形してなることを特徴とする、タイル及びガラスの汚れ除去用消しゴム状クリーナーであって、研磨剤の粒径が0.1~3mmであり、かつ、研磨剤が、植物性研磨剤であるタイル及びガラスの汚れ除去用消しゴム状クリーナーである。
【0003】
また、浴室、洗面所、キッチン等における水垢除去に好適な、酸化アルミニウム粒子等を含有する水垢除去用クリーナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
より具体的には、布基材と、砥粒及び結合剤を含む複数の立体要素と、布基材の一方面側に配置され、布基材と立体要素とを接合する接着層と、を備える、水垢除去用クリーナーであって、砥粒が、平均粒径0.2~5μmの酸化アルミニウム粒子を含有する水垢除去用クリーナーである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-48960号公報(特許請求の範囲等)
【文献】特開2017-170534号公報(特許請求の範囲等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された汚れ除去用消しゴム状クリーナーは、容易にクリーナーの表面部分が削れることから、研磨力に欠け、ある程度時間の経過した汚れに対しては、有効でないという問題が見られた。
さらに、研磨剤が植物性であるため、金属に対して比較的好適に使用できるものの、陶器製のものを対象とした場合や、水垢が経時とともに固着した場合、迅速かつ短時間で除去できないという問題が見られた。
【0006】
また、特許文献2に開示された水垢除去用クリーナーは、基本的に、柔らかい布基材から構成されるため、乾燥し、固着した汚染物である水垢を削り落とすことには適さず、事実上、除去できないという問題が見られた。
【0007】
そこで、本発明の発明者は鋭意検討した結果、所定構成を有する平板状の板状クリーナーを用いることで、被洗浄物を傷付けることなく、被洗浄物の表面に固着した汚染物(水垢等)であっても、目視で確認しながら、迅速かつ広範囲に除去できることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち、本発明は、被洗浄物の表面に固着した汚染物を、極めて迅速かつ、一度の作業で広範囲に除去することができ、しかも、汚染物の除去程度を目視できる板状クリーナー及び、それを用いてなる板状クリーナーの使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、着色材料を含む樹脂材料で構成された、平板状の板状クリーナーであって、少なくとも周辺の一片に沿って、エッジシャープ加工が施してあることを特徴とする板状クリーナーが提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、本発明の板状クリーナーであれば、周辺に所定辺を有する平板状であり、その少なくとも一辺に沿って、バリや角の丸みを無くす、エッジシャープ加工が施してあるため、汚染物が付着した被洗浄物に当接させて、摺動させることにより、高い除去力を発揮し、迅速かつ、一度の作業で広範囲の汚染物の除去が可能となる。
また、着色材料を含んで構成されていることから、板状クリーナーに付着する汚染物によって、その汚染物の除去性を目視することができ、ひいては、板状クリーナーの劣化程度を確認することができる。
その上、浴槽での作業中などに、本発明の板状クリーナーを水中に落としてしまった場合でも、着色されていることにより視認性が高まるため、板状クリーナーを迅速かつ容易に発見することができる。
【0010】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、樹脂材料の硬度を、ショアーA硬度として、15~20の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、本発明の板状クリーナーが、好適な硬度を有するため、汚染物の除去作業において、被洗浄物に傷や塗装剥がれが発生するのを防ぐことができる。
【0011】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、樹脂材料中に、無機研磨粒子を含まないか、あるいは、無機研磨粒子の配合量を全体量に対して、0.1重量%以下の値とすることが好ましい。
このように構成することで、汚染物の除去作業時に、被洗浄物(作業対象)である浴槽等に、傷や塗装剥がれを起こすことなく、好適に除去作業を行うことができる。
【0012】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、樹脂材料中に、主成分として、メチルメタクリレート及びスチレンあるいはいずれか一方を含むことが好ましい。
このように構成することで、本発明の板状クリーナーが、優れた耐候性と硬度を有し、板状クリーナーに変形や破損が発生するのを防ぐことができる。
【0013】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、平板状の板状クリーナーの厚さを0.2~5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することで、板状クリーナーの硬度を好適に保つことができるとともに、取扱性に優れ、汚染物の除去作業を円滑に進めることができる。
【0014】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、当該板状クリーナーの平面形状が、長辺及び短辺を有する長方形であって、当該長辺を8~20cmの範囲内の値とし、当該短辺を3~8cm未満の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することで、洗浄範囲に応じて、長辺と短辺を使い分けることができ、効率よく作業を進めることが可能となる。
【0015】
また、本発明の板状クリーナーを構成するにあたり、板状クリーナーの一片または周囲に、取手が設けてあることが好ましい。
このように取手が、把持部材として設けてあることにより、板状クリーナーによる、より確実かつ安全な汚染物の除去作業が可能になるばかりか、板状クリーナーが劣化したような場合の交換自体も容易になる。
【0016】
本発明の別の態様は、板状クリーナーの使用方法であって、下記工程(a)~(b)を含むことを特徴とする板状クリーナーである。
工程(a):着色材料を含んで構成された、平板状の板状クリーナーであって、少なくとも周辺の一片に沿って、エッジシャープ加工が施してあることを特徴とする板状クリーナーを準備する工程
工程(b):汚染物が付着した被洗浄物の表面に対し、前記平板状の板状クリーナーを当接させて、摺動させることにより、被洗浄物の表面から、汚染物を除去する工程
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1(a)~(d)は、それぞれ本発明の板状クリーナーを説明するために供する図(斜視図、短辺に沿った側方断面図、上面図、長辺に沿った側方断面図)である。
【
図2】
図2(a)~(b)は、それぞれ本発明の板状クリーナーの別の形状を説明するために供する図である。
【
図3】
図3(a)~(b)は、本発明の板状クリーナーにおける剥離紙の貼付状態を説明するために供する図である。
【
図4】
図4(a)~(c)は、本発明の板状クリーナーにおける取手を説明するために供する図である。
【
図5】
図5は、本発明の板状クリーナーの、使用方法を説明するために供するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、
図1に例示するように、着色材料を含む樹脂材料で構成された、平板状の板状クリーナー1であって、少なくとも周辺の一片に沿って、エッジシャープ加工が施してあることを特徴とする板状クリーナー1である。
以下、第1の実施形態の板状クリーナー1について、
図1~
図4の図面を適宜参照して、具体的に説明する。
【0019】
1.基本構成
図1(a)~(d)に示すように、第1の実施形態の板状クリーナー1は、平板状でありつつ、少なくとも周辺の一片に沿って、バリや角の丸みがない、鋭利な状態へと加工するエッジシャープ加工が施されていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、簡易構造であるため、製造が容易となり、かつ、良好な水垢除去性能を発揮することができる。
これは、板状クリーナー1の周辺における辺が、被洗浄物に固着した汚染物(水垢等)の除去を目的としているためであって、UL-1439に準拠してなる、所定のエッジシャープ加工を施すことにより、突起物のない鋭利な状態となり、被洗浄物の表面に的確に当接でき、被洗浄物に傷を残すことなく、効率よく汚染物の除去作業を行えるためである。
【0020】
なお、シャープエッジ加工とは、例えば、所定形状に、被処理物(板状物等)を切断や加工したのち、紙やすりやバフ等を用いて、さらに対象の縁部を鋭利なものへ研磨処理したり、あるいは、エンドミル等を用いて、被処理物を所定形状に切断しながら、対象の縁部を同時に鋭利なものとする処理のことである。
そして、第1の実施形態では、具体的に、UL-1439に準拠して、シャープエッジテスターSET―50(エクセル株式会社製)を用いた試験方法において、スチール製の棒に巻きつけられた、フッ素樹脂の典型であるPTFE製(ポリテトラフッ化エチレン樹脂)等のテープと接触させ、当該テープの50%以上を完全に切断した縁部について、エッジシャープ加工が施されたものと認定することができる。
【0021】
2.構成材料
(1)主成分
また、第1の実施形態の板状クリーナー1は、樹脂材料の主成分として、メチルメタクリレート及びスチレンあるいはいずれか一方を含むことが好ましい。
この理由は、ポリ塩化ビニルやポリエチレンテレフタレートのような、ガラス転移点が、例えば、80℃未満の低い材質で構成した場合、洗浄作業中に板状クリーナー1が脆化する可能性があるためである。
また、メチルメタクリレートやスチレンによって構成される樹脂は、一般的な浴槽や洗面台の素材であるガラス強化繊維プラスチックに対して、良好な硬度を有しており、被洗浄物に対して、傷や塗装の剥がれが発生するのを抑制することができるためである。
さらに、このような構成とすることで、加工が容易となり、比較的安価な材質であるため、製造コストを抑えることもできる。
【0022】
(2)無機研磨粒子
清掃用具には、研磨力を高めるために、構成材料中に無機研磨粒子を含む場合があるが、本実施形態の板状クリーナー1においては、無機研磨粒子を含まずとも、所定の研磨力を得られる可能性が高い。
また、無機研磨粒子を過剰に含んだ場合、汚染物の除去効率が上がる可能性はあるものの、研磨力の上昇により、被洗浄物に傷や塗装の剥がれが発生するリスクが大きくなる。
そのため、本実施形態の板状クリーナー1においては、着色樹脂材料中に無機研磨粒子を含まないか、あるいは、無機研磨粒子の配合量を全体量に対して、0.1重量%以下の値とすることが好ましい。
【0023】
そして、無機研磨粒子を所定量以下、配合する場合には、その平均粒径を3μm以下とすることが好ましく、0.01~2μmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.1~1μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、無機研磨粒子の平均粒径は、光学顕微鏡で粒子写真を撮影し、粒子写真に退位して、画像処理法を適用して、D50として算出することもできるし、あるいは、レーザー回折法を用いてなる粒度分布計を適用し、D50として算出することもできる。
【0024】
(3)着色材料
第1の実施形態の板状クリーナー1は、着色材料を含む樹脂材料で構成されることを特徴とする。
この理由は、汚染物を視認しやすいよう着色することで、洗浄作業時に板状クリーナー1に付着する汚染物(水垢等)が目視にて確認でき、汚染物の除去性や除去程度を確認しやすくなるためである。
そして、着色により視認される汚染物の除去程度から、汚染物の除去効率の低下が確認された場合、周辺のエッジシャープ加工部が失われた可能性があり、その場合は、板状クリーナー1を交換する必要があると判断することができる。
また、浴槽での作業中などに、板状クリーナー1を水中に落としてしまった場合でも、着色材料を含む板状クリーナー1であれば、視認性が高まるため、水中においても迅速に板状クリーナー1を発見することができ、さらには、水中での除去作業も容易となる。
ここで、樹脂の着色材料として用いられる材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、スミプラスト(住化ケムテックス(株)製)や、ダイカラードライ(大日本精化工業(株)製)等の染料、あるいはカーボンブラック、チタンイエロー等の顔料のうちの少なくとも一つによって着色されてなることが好ましい。
【0025】
これらの着色材料の中でも、より好ましくはカーボンブラックである。
この理由は、カーボンブラックによる着色であれば、遮光性が高く、洗浄作業時に板状クリーナー1に付着する汚染物(水垢等)がより目視しやすくなり、汚染物の除去性や除去程度を確認しやすくなるためである。
また、カーボンブラックは、着色材料の中でも比較的安価であるためである。
【0026】
したがって、主成分である樹脂にカーボンブラックによる着色を施すことで、洗浄作業時に汚染物の除去性や除去程度を確認しやすくなり、さらには、製造時のコストを抑えることが可能となる。
【0027】
3.硬度
また、第1の実施形態の板状クリーナー1においては、作業時の変形や破損を防ぐことのできる硬度であって、かつ、被洗浄物の傷や塗装の剥がれの発生を防ぐため、所定の展延性を保つことのできる硬度であることが好ましい。
より具体的には、着色樹脂材料の硬度を、ショアーA硬度(JIS Z 2246)として、15~25の範囲内の値とすることが好ましく、16~23の範囲内の値とすることがより好ましく、17~21の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
このようにショアーA硬度を制御した板状クリーナー1を構成することで、被洗浄物の表面に、板状クリーナー1を的確に当接でき、より良好な汚染物の除去性を発揮できる。
【0028】
4.形状
また、
図1(a)~(d)に示すように、第1の実施形態の板状クリーナー1としては、平板形状であり、かつ4つの長辺と4つの短辺とを有する、長方体であることが好ましい。
この理由は、簡易構造であって、製造が容易であるためであり、また、長辺と短辺として長さに差を設けることで、好適に長辺と短辺を使い分けることができ、効率よく作業を行えるためである。
【0029】
(1)長辺の長さ(L1)
図1等に示す長辺の長さ(L1)としては、一般的な浴槽や、鏡、洗面台など、汚染物の除去作業を行う対象を考慮した上で、取り回しの容易さを保てる長さであり、かつ作業効率を好適に保てる長さであることが好ましい。
より具体的には、長辺の長さ(L1)を8~20cmの範囲内の値とすることが好ましく、9~18cmの範囲内の値とすることがより好ましく、10~16cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0030】
(2)短辺の長さ(L2)
長辺で研磨を行うとした場合、
図1に示す短辺の長さ(L2)が短すぎると、作業時に指先が被洗浄物にぶつかる可能性があり、被洗浄物に傷や塗装の剥がれが発生するリスクが増大する。
また、短辺の長さ(L2)が長すぎると、研磨を行う際、板状クリーナー1を被洗浄物に対して押し付ける力が、端部においては十分ではなくなり、摩擦力が低下するため、汚染物の除去効率を保てない可能性がある。
そのため、
図1に示す短辺の長さ(L2)は、指の接触により傷が発生するリスクを考慮しつつ、汚染物の除去効率を好適に保てる長さであることが好ましい。
より具体的には、短辺の長さ(L2)を2~8cm未満の範囲内の値とすることが好ましく、3~7cmの範囲内の値とすることがより好ましく、4~6cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0031】
(3)厚さ(t1)
図1等に示す板状クリーナー1の厚さ(t1)としては、作業時に変形や破損を起こさない程度の強度を保てるものであり、かつ、指先で扱う場合の取扱性が良好であることが好ましい。
また、樹脂板を切削加工する場合、厚さが一定以上となると加工が困難となり、製造コストが増大するため、比較的加工が容易とされる、5mm以下の厚みであることが好ましい。
より具体的には、板状クリーナー1の厚さ(t1)を0.5~5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.7~4mmの範囲内の値とすることがより好ましく、1~3mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0032】
(4)-1 円弧形状
なお、
図2(a)に示すように、長辺と短辺を有する構成であり、長方形の四辺にあたる箇所を、円弧形状とするのも好ましい。
これは、浴槽の隅などの曲面を有するものを被洗浄物とした場合、四辺にあたる箇所の一部を円弧状等とした板状クリーナー2であれば、被洗浄物に対して、より的確に当接できるためである。
被洗浄物に対して、四辺にあたる箇所の一部を円弧状等とした板状クリーナー2を、的確に当接することにより、被洗浄物の表面に発生する傷や塗装の剥がれを抑制でき、より好適に汚染物を除去できる。
【0033】
(4)-2 多角形状
さらに、第1の実施形態の板状クリーナー1は、作業時の使いやすさを保てる形状であれば、
図2(b)に示すような、5角以上の多角形状であってもよい。
本実施形態では、汚染物の除去に周辺部分を使用するため、多角形状の板状クリーナー3とすることで、使用面が増加し、さらに効率よく汚染物の除去作業を行うことが可能となる。
【0034】
5.剥離紙
また、
図3に示すように、汚染物の除去作業前の板状クリーナー1は、平面部を容易に剥がすことが可能な剥離紙10で覆われており、作業開始時に剥離紙10を剥がして使用することが好ましい。
この理由は、剥離紙10により被覆することで、本実施形態の板状クリーナー1を長時間使用せずにおいた場合でも、表面の劣化を防ぐことができ、剥離紙10を剥がすことで、即座に使用可能となるためである。
【0035】
(1)基本構成
剥離紙10は、基材と粘着剤層とを有し、基材の種類によっては、基材と粘着剤層との間に、粘着剤層が基材に浸透するのを防ぐ、目止め層を設けることが好ましい。
このように構成することで、粘着剤層が基材に浸透することによる、基材の変質を防ぎ、剥離紙10を好適に剥がすことが可能となる。
【0036】
(2)基材
剥離紙10を構成する基材の構成材料としては、剥離する際に破れないための強度を持つ紙であれば、特に限定されるものではなく、例えばクラフト紙や上質紙、グラシン紙などが挙げられる。
基材としてグラシン紙を用いる場合などは、基材の浸透性が低いため、基材と粘着剤層の間に、目止め層を設けずともよい。
【0037】
(3)粘着剤層
剥離紙10を構成する粘着剤層の構成材料としては、板状クリーナー1から剥離紙10を剥離する際、容易に剥離できるものであり、剥離後に粘着剤の跡を残さないものであれば、特に限定されないが、シリコーン系粘着剤やウレタン系粘着剤などが挙げられる。
【0038】
6.取手
第1の実施形態の板状クリーナー1を使用するにあたっては、
図4(a)~(c)に示すように取手11を備え、それを用いて、強固に把持するのも好ましい。
この理由は、かかる取手11を用いることで、汚染物の除去作業中に、板状クリーナー1を取り落とす可能性を低減できるためである。
また、被洗浄物に対する板状クリーナー1の押し当てが容易となり、より的確に板状クリーナー1を当接できるため、汚染物の除去性の向上を見込むことができるためである。
【0039】
また、取手11の形状としては、
図4(a)~(b)に示すように、板状クリーナー1の長辺に合わせた、差し込み口を有する長方体状とすることが好ましい。
この理由は、このように長方体状とすることにより、取手11の長辺と短辺の長さ、及び厚みを適宜変更し、板状クリーナー1の長辺を包むことができるためである。
【0040】
そして、
図4(a)~(b)に示すような取手11を用いた場合、板状クリーナー1の取手11から突き出した部分の長さ(L3)を1.5cm以上の値とすることが好ましい。
この理由は、取手11から突き出した部分の長さ(L3)が1.5cm以下であった場合、洗浄作業時に取手部分が被洗浄物に接触し、作業の迅速性が失われる可能性があるためである。
従って、
図4(a)~(b)に示す取手11の板状クリーナー1の差し込み口の深さは、板状クリーナー1の短辺の長さ(L2)に応じて調節され、1.5~4.5cmの範囲内の値であることが好ましい。
【0041】
一方、取手11の形状としては、
図4(c)に示すように、概ね長方体であって、長方体の長辺側から切り込みを入れ、切り込みに板状クリーナー1を挟持する形状とすることも好ましい。
この理由は、このように切り込みを入れた概ね長方体の取手11とすることにより、取手11の長辺と短辺の長さによらず、板状クリーナー1を強固かつ安全に保持することができるためである。
【0042】
図4(c)に示すような取手11を用いた場合、取手11の切り込みの深さ(L4)を1.5~5.0cmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、取手11の切り込みの深さ(L4)が1.5cm以下であった場合、板状クリーナー1を強固に挟持できず、洗浄作業中に取手11から板状クリーナー1が脱離する可能性があるためである。
また、取手11の切り込みの深さ(L4)が5.0cm以上であった場合、洗浄作業時に取手部分が被洗浄物に接触し、作業の迅速性が失われる可能性があるためであり、さらには、切り込みが広がることで取手11が切断されるのを防ぐため、取手11を過度に大きくする必要があり、洗浄作業時に取手11を好適に保持できなくなる場合があるためである。
従って、
図4(c)に示す取手11の切り込みの深さは、板状クリーナー1の短辺の長さ(L2)に応じて調節され、1.7~4.5cmの範囲内の値であることがより好ましく、2.0~4.0cmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
【0043】
なお、取手11の構成材料としては、板状クリーナー1を保持して、所定形状を維持できる硬度を有する弾性材料であれば、特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、塩ビ樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エラストマー樹脂、あるいは、これらの樹脂の発泡樹脂の少なくとも一つが挙げられる。
【0044】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施態様は、
図1等に示す板状クリーナー1の使用方法であって、下記工程(a)~(b)を含むことを特徴とする板状クリーナー1である。
工程(a):着色材料を含んで構成された、平板状の板状クリーナー1であって、少なくとも周辺に沿って、それぞれエッジシャープ加工が施してある板状クリーナーを準備する工程
工程(b):所定被洗浄物の表面に、前記平板状の板状クリーナー1を当接して、所定被洗浄物の表面から、汚染物を除去する工程
以下、第2の実施形態の特有の構成について、
図5のフロー図を適宜参照しながら具体的に説明する。
【0045】
1.製造工程1(S1)
図5の記号S1で示されるように、板状クリーナー1として、着色材料を含んだ、厚さ0.5~5mmの樹脂板を用意し、所定の形状に切削加工する工程である。
切削加工においては、比較的安価な方法であるアクリルカッターを用いる方法が好ましい。
また、板状クリーナー1の形状としては、平面形状が、長辺及び短辺を有する長方体であって、当該長辺を8~20cmの範囲内の値とし、当該短辺2~8cm未満の範囲内の値とすることが好ましい。
【0046】
2.製造工程2(S2)
図5の記号S2で示されるように、切削した樹脂板の周辺に沿って、エッジシャープ加工を施す工程である。
かかるS2の工程が、上述した(a)着色材料を含んで構成された、平板状の板状クリーナー1であって、少なくとも周辺に沿って、それぞれエッジシャープ加工が施してある板状クリーナー1を準備する工程に相当する。
本実施形態におけるエッジシャープ加工は、糸鋸などを用いた場合、周辺にバリが発生する可能性が高く、鋭利な状態とするのは困難であるため、エンドミルを用いて行われることが好ましい。
なお、エンドミルを用いて切断して、上述したように、UL-1439に準拠して、シャープエッジテスターSET-50(エクセル株式会社製)を用いた試験方法において合格とする、所定縁部を有する場合には、エッジシャープ加工が施されたものとした。
【0047】
3.除去工程(S3)
図5の記号S3で示されるように、板状クリーナー1の長辺及び短辺を用いて、被洗浄物の汚染物を除去する工程である。
かかるS3の工程が、(b)所定被洗浄物の表面に、前記平板状の板状クリーナー1を当接して、所定被洗浄物の表面から、汚染物を除去する工程に相当する。
【0048】
4.検査工程(S4)
図5の記号S4で示されるように、板状クリーナー1での洗浄作業中に、板状クリーナー1の汚染物を視認し、汚染物の除去性能を確認できるか検査する工程である。
さらに、洗浄作業終了後、洗浄作業に要した時間、洗浄作業後の被洗浄物の傷や塗装剥がれの有無をそれぞれ検査する。
【0049】
5.交換工程(S5)
図5の記号S5で示されるように、板状クリーナー1の周辺の、シャープエッジ加工部分が擦り減り、鋭利さが失われた場合、適宜、板状クリーナー1を交換することが好ましい。
板状クリーナー1は周辺に、それぞれシャープエッジ加工を施すことで、良好な汚染物除去性を保っており、除去作業での研磨により、周辺が擦り減った場合、汚染物除去性が低下する可能性がある。
そのため、全ての辺のシャープエッジ加工部分が失われていると視認できた場合、新しい板状クリーナー1に交換するのが好ましく、このようにすることで、汚染物除去作業の効率低下を防止できる。
【実施例】
【0050】
以下、実施例を参照して、本発明を更に詳細に説明する。
【0051】
[実施例1]
1.板状クリーナーの製造
(1)平板状のプレートの用意
着色材料(カーボンブラック、三菱ケミカル(株)製)0.1重量%配合してなる樹脂材料(メチルメタクリレート樹脂、ガラス転移点:100℃)を以て、平板状プレートを用意した。
すなわち、大判の平板状プレートを、エンドミルを用いて切断して、
図1に示すような、厚さが2mmであり、長辺が13cm、短辺が4cmの長方形の平板状プレートを用意した。
そして、JIS Z 2246に準拠して、平板状プレートのショアーA硬度を測定したところ、その値は18であり、さらに、樹脂材料中に無機研磨粒子については、全く配合しなかった。
【0052】
(2)板状クリーナーの形成
次いで、用意した平板状プレートの、それぞれの4辺(長辺及び短辺)に対して、シャープエッジ加工を施した。
但し、エンドミルを用いて切断した縁部が、上述したように、UL-1439に準拠して、シャープエッジテスターSET-50(エクセル株式会社製)を用いた試験方法において合格する場合には、そのままの所定縁部の状態であっても、エッジシャープ加工が施されたものとした。
【0053】
2.被洗浄物の準備
被洗浄物として、長辺の長さが160cm、短辺の長さが100cmである浴槽を用意し、180リットルの湯(41℃)を投入して、2日間風呂使用したのち(男性二人が1時間ずつ使用、合計4時間使用)、湯を抜いて、その表面に付着した汚染物を対象とした。
【0054】
3.板状クリーナーの評価
(1)板状クリーナーのシャープエッジ性
形成した板状クリーナーのシャープエッジ性を、UL-1439に準拠した、シャープエッジテスターSET-50(エクセル株式会社製)を用いた試験方法で評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:PTFE製のテープの80%以上を完全に切断した。
○:PTFE製のテープの50%以上を完全に切断した。
△:PTFE製のテープの30%以上を完全に切断した。
×:PTFE製のテープの完全に切断できた部分は30%未満だった。
【0055】
(2)汚染物の視認性
洗浄作業中に、板状クリーナーによって、所定量の汚染物が除去され、板状クリーナーに付着した汚染物を目視にて確認し、下記基準に準じて、汚染物の視認性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:2秒以内に、所定量の汚染物が除去され、汚染物の付着の有無を確認できた。
○:5秒以内に、所定量の汚染物が除去され、汚染物の付着の有無を確認できた。
△:10秒以内に、所定量の汚染物が除去され、汚染物の付着の有無を確認できた。
×:10秒以内では、所定量の汚染物が除去できず、汚染物の付着の有無を確認できなかった。
【0056】
(3)洗浄性
浴槽の全ての表面の汚染物(主として水垢)を、用意した板状クリーナーを用いて除去した後、下記基準に準じて、浴槽の洗浄性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:15分以内に、浴槽全体を洗浄することができる。
○:30分以内に、浴槽全体を洗浄することができる。
△:60分以内に、浴槽全体を洗浄することができる。
×:60分未満では、浴槽全体を洗浄することができない。
【0057】
(4)傷発生及び塗装剥がれ性
汚染物除去作業後、浴槽等に対する傷発生及び塗装剥がれについて、目視観察し、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:傷発生や塗装の剥がれが全く確認されない。
○:傷発生や塗装剥がれがほとんど観察されない。
△:傷発生や塗装剥がれが少々観察される。
×:顕著な傷発生や塗装剥がれが観察される。
【0058】
[実施例2]
実施例2においては、板状クリーナーの形状は長方形であり、かつ、
図2(a)に示すように、長方形の角にあたる箇所の一部を、円弧形状及び逆円弧状に加工したほかは、実施例1と同様に、シャープエッジ加工を施し、板状クリーナーを製造して、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0059】
[実施例3]
実施例3においては、板状クリーナーを構成する樹脂材料の全体量に対して、0.01重量%の無機研磨粒子(酸化アルミニウム)をさらに含んで板状クリーナーとしたほかは、実施例1と同様に、シャープエッジ加工を施し、板状クリーナーを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0060】
[実施例4]
実施例4においては、
図4(c)に示すように、取手を取り付けた板状クリーナーとしたほかは、実施例1と同様に、板状クリーナーとして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0061】
[比較例1]
比較例1においては、着色材料を含まない一方、無機研磨粒子(酸化アルミニウム)を5重量%配合してなる透明アクリル樹脂(MMA)用いて平板状に加工し、さらに、実施例1と同様に、シャープエッジ加工を施し、板状クリーナーを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0062】
[比較例2]
比較例2においては、平板状クリーナーの切削を糸鋸で行い、それぞれの周辺にシャープエッジ加工を施さなかったほかは、実施例1と同様に、板状クリーナーを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0063】
【産業上の利用可能性】
【0064】
上述したように、本発明の板状クリーナー及びその使用方法によれば、所定の形状である、着色材料を含んだ樹脂板に、所定のシャープエッジ加工を施すだけで、浴槽等に固着する汚染物を、洗浄剤等を使用することなく、極めて迅速かつ一度の作業で広範囲に除去することが可能となった。
【0065】
したがって、本発明によれば、所定の構成を有することにより、極めて簡易構造かつ経済的な板状クリーナー及びその使用方法を、経済的に提供できるようになった。
また、着色材料を含んだ樹脂板による構成のため、水中での汚染物の除去作業も好適に行うことが可能であり、例えば、水中に板状クリーナーを取り落とした場合でも、着色されているため、目視で容易に発見することが可能である。
さらに、周辺にシャープエッジ加工が施されることにより、被洗浄物の表面に対して、的確に当接することができ、被洗浄物の傷や塗装の剥がれを防止しつつ、被洗浄物に固着した汚染物(水垢等)であっても、迅速かつ一度の作業で広範囲に除去することが可能となった。
【0066】
よって、本発明の板状クリーナー及びその使用方法によれば、浴槽や洗面所などの清掃作業において、汚染物(水垢等)の除去作業の効率向上に、著しく寄与することが期待される。
【符号の説明】
【0067】
1:板状クリーナー
1a、1b、1c、1d:板状クリーナーの長辺
1e、1f、1g、1h:板状クリーナーの短辺
2:四辺にあたる箇所の一部を円弧状等とした板状クリーナー
3:多角形状の板状クリーナー
4:樹脂材料
5:着色材料
10、10a、10b:剥離紙
11:取手