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特許7223439異なる水質カテゴリーの水を提供するコンピュータ化された方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】異なる水質カテゴリーの水を提供するコンピュータ化された方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20230209BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20230209BHJP
【FI】
G06Q40/06
G06Q50/06
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020089009
(22)【出願日】2020-05-21
(62)【分割の表示】P 2019017421の分割
【原出願日】2013-05-02
(65)【公開番号】P2020163387
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2020-06-15
(31)【優先権主張番号】13/462,129
(32)【優先日】2012-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510047269
【氏名又は名称】アクア インデックス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】シラジ,ヤアコフ
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-051477(JP,A)
【文献】特開2004-280399(JP,A)
【文献】特開平09-269321(JP,A)
【文献】特開平05-188052(JP,A)
【文献】特表2010-537301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる水質カテゴリーの水を提供するコンピュータ化された方法であって、該方法は、
(a)飲料水を含む特定の水質カテゴリーおよび(b)特定の水質カテゴリーの1つの
中の水質階級の一方または両方における、第1水源または第1指定水量の適合性を決定ま
たは観察するために、(i)TDSおよび(ii)炭酸塩またはカルボン酸の少なくとも
1つの濃度に基づいて、1つ以上のデジタル処理装置を使用して第1水源の質または第1
指定水量の質の定量的測定を決定する工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置がアクセス可能なメモリーに前記定量的測定を保存す
る工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して、第1水源または指定水量の第1水質の少
なくとも一部に基づく第1の水の量当たりの価格を決定する工程であって、第1水質は、(i)水質カテゴリーまたは(ii)水質カテゴリーおよび水質カテゴリー内の階級により定義される工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して、第1の水の量当たりの価格を調節する工程であって、前記第1の量当たりの価格の調節を、水以外の少なくとも1つの取引された製品の変化する特性の変化の少なくとも一部に基づいて行う工程、
前記第1の量当たりの価格で販売されている、以下の範囲の以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCO:TDS<50mg/l、30<HCO<250mg/lを有する第1水質の飲料水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、前記第1の量当たりの価格から決定する工程、
1つ以上のデジタル処理装置を使用して、第2水源または指定水量の第2水質の少なく
とも一部に基づいて、第2の水の量当たりの価格を決定する工程であって、第2水質は(i)水質カテゴリーまたは(ii)水質カテゴリーおよび水質カテゴリー内の階級によって定義される工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して、第2の水の量当たりの価格を調節する工程であって、前記第2の量当たりの価格の調節を、水以外の少なくとも1つの取引された製品の変化する特性の変化の少なくとも一部に基づいて行う工程、
第2の量当たりの価格で販売されている、以下の範囲の以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCO:TDS<150mg/l、HCO<400mg/lを有する第2水質の飲料水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、前記第1の量当たりの価格から決定する工程を含み、
ここで、第1水質および第2水質の飲料水の各々は、処理後に飲むことが推奨される水
である、方法。
【請求項2】
第1水質の飲料水の量は、Na、Clに関して以下の範囲、Na<5mg/l、Cl<
20mg/lも有し、ここで、第2水質の飲料水の量はNa、Clに関して以下の範囲、
Na<20mg/l、Cl<300mg/lも有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3つ以上のデジタル処理装置を使用して、第3水源または指定水量の第3水質の少
なくとも一部に基づく第3の水の量当たりの価格を決定する工程であって、第3水質は、(i)水質カテゴリーまたは(ii)水質カテゴリーおよび水質カテゴリー内の階級により定義される工程、
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して以下の範囲、TDS<
500mg/l、HCO<500mg/lを有する、第3水質の飲料水の特定の量の
価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、第3の量当たりの価格から決定する工程をさらに含み、
ここで、第3水質の飲料水は、処理後に飲むことが推奨される水である、請求項1に記
載の方法。
【請求項4】
第3水質の飲料水の量は、Na、Clに関して以下の範囲、Na<50mg/l、Cl
<400mg/lも有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
水質の第1階級の天然飲料水の量当たりの価格を、前記1つ以上のデジタル処
理装置を使用して決定する工程、
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して、第1の定義された範
囲を有する水質の第1階級の天然飲料水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処
理装置を使用し、前記水質の第1階級の天然飲料水の量当たりの価格から決定する工程をさらに含み、
ここで、天然飲料水は天然の源から得られ、未処理で飲むことが推奨される水である、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
水質の第2階級の天然飲料水の量当たりの価格を、前記1つ以上のデジタル処
理装置を使用して決定する工程、
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して、第2の定義された範
囲を有する、前記水質の第2階級の天然飲料水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して天然飲料水の量当たりの価格から決定する工程をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第1階級は中程度の階級であり、ここで、以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)
COに関して定義された範囲は、
TDS<3500mg/l
CO<1500mg/lである、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
第1水質の農業用水の特定の量当たりの価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して決定する工程、
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して以下の範囲、TDS<
450mg/l、HCO<75mg/lを有する、前記第1水質の農業用水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、第1水質の農業用水の特定の量当たりの価格から決定する工程をさらに含み、
ここで、第1水質の農業用水は農業のために使用される水である、請求項1に記載の方
法。
【請求項9】
第1水質の農業用水の量は、Na、Clに関して以下の範囲、Na<75mg/l、C
l<100mg/lも有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第2水質の農業用水の特定の量当たりの価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して決定する工程、
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して以下の範囲、TDS<
2000mg/l、HCO<500mg/lを有する、前記第2水質の農業用水の特定の量の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、第2水質の農業用水の特定の量当たりの価格から決定する工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
第1水質は、以下の化学成分CaCOに関して、以下の範囲、CaCO<100m
g/lを有することによっても定義され、ここで、第2水質は、以下の化学成分CaCO
3に関して、以下の範囲、CaCO<200mg/lを有することによっても定義され
る、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第3水質は、以下の化学成分CaCOに関して、以下の範囲、CaCO<400m
g/lを有することによっても定義される、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
水質の第1階級は、以下の化学成分CaCOに関して、第1の定義された範囲を有す
ることによっても定義される、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
水質の第2階級は、以下の化学成分CaCOに関して、第2の定義された範囲を有す
ることによっても定義される、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
第1水質は、以下の化学成分NOに関して、以下の範囲、NO<1mg/lを有す
ることによっても定義され、
ここで、第2水質は、以下の化学成分NOに関して、以下の範囲、NO<5mg/
lを有することによっても定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
水を売買する際の担保として、前記1つ以上のデジタル処理装置によって第1水質の飲
料水の量を使用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
異なる水質カテゴリーの水を提供するコンピュータ化された方法であって、該方法は、
(a)飲料水を含む特定の水質カテゴリーおよび(b)特定の水質カテゴリーの1つの
中の水質階級の一方または両方における、第1水源または第1指定水量の適合性を決定ま
たは観察するために、(i)TDSおよび(ii)炭酸塩またはカルボン酸の少なくとも
1つの濃度に基づいて、1つ以上のデジタル処理装置を使用して第1水源の質または第1
指定水量の質の定量的測定を決定する工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置がアクセス可能なメモリーに前記定量的測定を保存す
る工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して、前記第1の量当たりの価格で販売されている、以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して、以下の範囲、TDS<50mg/l、30<HCO<250mg/lを有する第1水質の飲料水の特定の量の価格を決定する工程、
前記1つ以上のデジタル処理装置を使用して、前記第2の量当たりの価格で販売されている、以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して、以下の範囲、TDS<150mg/l、HCO<400mg/lを有する第2水質の飲料水の特定の量の価格を決定する工程、を含み、
ここで、第1水質の飲料水および第2水質の飲料水は、処理後に飲むことが推奨される
水である、方法。
【請求項18】
第1水質の飲料水の特定の量は、Na、Clに関して以下の範囲、Na<5mg/l、Cl<20mg/lも有し、ここで、第2水質の飲料水の量はNa、Clに関して以下の範囲、Na<20mg/l、Cl<300mg/lも有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
以下の化学成分(i)TDSおよび(ii)HCOに関して、以下の範囲、TDS
<500mg/l、HCO<500mg/lを有する、第3水質の飲料水の特定の量
の価格を、前記1つ以上のデジタル処理装置を使用し、第3の量当たりの価格から決定する工程をさらに含み、
ここで、第3水質の飲料水は、処理後に飲むことが推奨される水である、請求項17に
記載の方法。
【請求項20】
第1水質は、以下の化学成分CaCOに関して、以下の範囲、CaCO<100m
g/lを有することによっても定義され、ここで、第2水質は、以下の化学成分CaCO
3に関して、以下の範囲、CaCO<200mg/lを有することによっても定義され
る、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
第1水質は、以下の化学成分NOに関して、以下の範囲、NO<1mg/lを有す
ることによっても定義され、
ここで、第2水質は、以下の化学成分NOに関して、以下の範囲、NO<5mg/
lを有することによっても定義される、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真水の安定した価格を設定し、そのような価格を用いて金融商品を作るためのシステムおよび方法に関し、具体的には、真水の価格または指標値が水質に基づくようなシステムおよび方法に関する。
【0002】
真水は不足しつつある必要不可欠な替えの利かない商品である。真水は投資にとっても非常に望ましい商品である。投資金は水を保護し、精製し、分配するために必要である。他方では、水の市場は、局所的かつ一時的な要因の影響を強く受けるものであり、価格は乱高下する。水に安全に投資するために、投資者はさらなる保護を必要としている。
【0003】
水市場は水質を考慮に入れることが重要である。これは投資者の合理的な経済視点から見て真である-水の真の価値は水質に大きく依存している。それはより理想主義者的な視点から見ても真である。というのも、水質を保護する動機を増やすためには、保有者にとっての水の価値が、その品質を反映したものである必要があるからである。
【0004】
少数の要因のせいで、水の合理的な価格指数を開発することが、他の商品とは異なり、より困難なものとなっている。第1に、水は高度に制御された商品であり、その価格はしばしばその真の市場価値を反映していない。第2に、水は無数の異なるプロセスで必要不可欠な要素である。水質の異なる態様は、異なる用途での水の価値に対する影響が異なる。
【0005】
最初の難しさに関して、水の政治的かつ経済的な重要性は、水不足を軽減する政策手段として貿易の可能性を制限するということが、2011年9月20日に発明者Shiraziに対して発行された特許文献1(以下、「Shiraziの239特許」)ですでに指摘されている(本特許は全体として参照することで本明細書に組み込まれる)。政府と地方自治体は、一方で、水の出口手数料(exit fee)、固定税、および、累進課税を利用しており、他方では、地方の水の供給を保護するかまたは水の集約産業(農業のように)を奨励するために水の助成金交付を展開している。水の価格は様々であり(例えば、0.16-4.0usd/m)、解約手数料(例えば、オーストラリアでは異なる州で0-70%)、税率(例えば、イスラエルでは農業に10-50%の累進税および30%の助成金交付)も様々である。その結果、誰も水の安定した国際市場を構築することができなかった。
【0006】
第2の問題に関しては、Tennessee Water Control Board(水質汚染防止(Water Pollution Control)の環境保全課(Environment and Conservation Division)のTennesee Dept.の規則、1200-4-1章を参照、http://tn.gov/sos/rules/1200/1200-04/1200-04-01.pdf)によって、水には公益において合理的かつ必要とされる多くの用途があることが指摘されている。そのような用途は、国内および産業目的の給水源;魚および他の水生生物の繁殖および維持;魚介類の安全な消費を含む、水域でのレクリエーション;家畜への水やりおよび灌漑;ナビゲーション;電力の発生;野生生物の繁殖および維持;および、水域の風景・審美的な特性を愉しむこと、を含んでいる。均一な水質の厳密な利用は、上記のように水の用途が異なることから、望ましくないか、合理的ではない。
【0007】
したがって、商品として水の統一価格指数を開発することは、使用の態様を考慮することと、他の商品とは異なる方法での使用と品質係数との相互作用を考慮することを必要とする。
【0008】
水質の特定の「良い」および「悪い」点を定義して、点数を割り当てることは(他の商品で行われるように)できない。これは、例えば、FAO(国際連合の国際連合食糧農業機関)によって明白に記されている:
【0009】
概念的に、水質とは、特定の用途のための適性に影響を及ぼす水の供給の特徴、すなわち、品質がユーザーのニーズをどの程度良く満たしているか、を言う。質は特定の物理的、化学的、および生物学的特徴によって定義される。味のような個人的好みでも、受容性の単純な評価である。例えば、等しく優れた品質の2つの飲料水が利用可能な場合、人々は1つの供給品をもう1つの供給品よりも好むことがあり、味のより優れた水が好ましい供給品になる。潅漑用水の評価では、水の化学的および物理的な特徴に重きが置かれ、他の因子が重要だと考えられることはめったにない。
【0010】
特定の用途には異なる品質のニーズがあり、1つの給水が代替的な給水よりも優れた結果をもたらすか、問題を引き起こすことが少ない場合、その給水の方が許容可能である(質がより優れている)とみなされる。例えば、潅漑にうまく使用することができる質の優れた川の水は、沈殿物の負荷があることから、沈殿物を取り除く処理をしなければ、市の使用には許容されないこともある。同様に、市の使用のための非常に優れた品質の雪解け水は、その腐食電位を減らす処置をしなければ、工業用途には腐食性が強すぎることもある。明らかに、単に水の用途を定義して、その値をそれぞれの用途についてその値の加重平均にすることはできない。なぜなら、これによって、飲料用向けの水は、その水が農業用水向けでもあった場合に、不利益を被ることになるからである。実際には、定量的な要求に非常に大きな違いがあるため、飲用向けの品質の水を農業に売り込むことが有利なことも往々にしてある。
【0011】
したがって、水質に基づいて真水の安定した価格と、そのような価格に基づいた金融商品に対する切迫したニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国特許8,024,239号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の1つの態様は、真水の品質に基づいて真水に投資する方法であって、(a)水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、処理装置を用いて受け取る工程であって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)前記それぞれのルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造に用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程、(b)各ルート商品の製造に用いられる水の品質が、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水の中からのそれぞれの水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーの各々をマッチさせる工程であって、水質基準がEEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布されたものである、工程、および、(c)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を、処理装置を用いて決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品中の構成要素としての真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の製造に用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含む。
【0014】
この方法の好ましい実施形態は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、およびナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して真水を有する少なくとも1つの水源を測定する工程であって、それによって、(i)水質カテゴリーおよび(ii)水質階級の1つ以上によって少なくとも1つの水源の真水を分類する、工程を含んでいる。
【0015】
さらなる好ましい実施形態は、コンピュータと接続したディスプレイに、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、とりわけ、(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または(iii)水質カテゴリーと水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示する工程であって、特定の水質の真水の現在の価格は、1つ以上のルート商品の現在の価格に依存する、工程を含む。
【0016】
さらなる好ましい実施形態は、コンピュータと接続したディスプレイの第1の部分に、真水の1以上の現在の指標値と、水、または、第1の部分に現在の価格が表示されている真水のカテゴリーのいずれかを特定するしるしとを表示する工程であって、ディスプレイはさらに、その第2の部分に、その現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、第2の部分に現在の価格が表示されている少なくとも1つのルート商品を特定するしるしとを表示する、工程を含む。
【0017】
またさらに好ましい実施形態は、表示された現在の指標値の少なくとも1つを時間と共に更新して公衆に公開する工程と、少なくとも1つのルート商品の表示された現在の価格を時間と共に更新して公衆に公開する工程を含む。
【0018】
さらに好ましい実施形態は、複数の水質カテゴリーのそれぞれについて特定の水源に由来する真水の適合性の現在の値を決定することと、(i)複数の水質カテゴリーのそれぞれについて特定の水源に由来する真水の適合性の決定された現在の値と(ii)それぞれの水質カテゴリーからの水の市場占有率とによって組み合わされたそれぞれの指標値に重み付けすることでそれぞれの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を組み合わせることとによって、特定の水源に由来する真水の価格を、処理装置を用いて決定する工程を含む。
【0019】
本発明のさらなる態様は、真水の品質に基づいて真水に投資する方法であって、(a)水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、処理装置を用いて受け取る工程であって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)前記それぞれのルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程、(b)各ルート商品中の構成要素である水の品質が、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された、各水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれをマッチさせる工程、および、(c)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を、処理装置を用いて決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品中の構成要素としての真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の製造に用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含む。
【0020】
本方法の好ましい実施形態は、コンピュータと接続したディスプレイに、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、とりわけ、(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または(iii)水質カテゴリーと水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示する工程であって、特定の水質の真水の現在の価格は、1つ以上のルート商品の現在の価格に依存する、工程を含む。
【0021】
本方法の好ましい実施形態は、コンピュータと接続したディスプレイの第1の部分に、真水の現在の指標値の1以上と、水、または、第1の部分に現在の価格が表示されている真水のカテゴリーのいずれかを特定するしるしを表示する工程であって、ディスプレイはさらに、その第2の部分に、その現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、第2の部分に現在の価格が表示されている少なくとも1つのルート商品を特定するしるしを表示する、工程を含む。
【0022】
本発明のまたさらなる態様は、水質に基づいて真水に投資するために金融商品を使用する方法であり、特定の水質カテゴリーの真水の特定の量をその券面上で特定する金融商品のそれぞれの価格を、処理装置を用いて測定する工程であって、それぞれの金融商品の価格が、特定の水質カテゴリーの真水の指標値を用いて決定される、工程、少なくとも1つの水質カテゴリーについての水質基準をコンピュータに記憶させる工程、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、処理装置を用いて受け取る工程であって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)前記それぞれのルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水の少なくとも1つを有する、工程、(i)各ルート商品中の構成要素である、または、(ii)各ルート商品の製造で用いられる、水の品質が、以下の水質カテゴリー;天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品のルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーを関連付ける工程であって、水質基準がEEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布されたものである、工程、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を、処理装置を用いて決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の製造で用いられる真水の量の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程、を含む。
【0023】
本方法の好ましい実施形態は、コンピュータに接続したディスプレイに、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または(iii)水質カテゴリーと水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示する工程であって、特定の水質の真水の現在の価格が1つ以上のルート商品の現在の価格に依存する、工程、を含む。
【0024】
本方法の1つのさらに好ましい実施形態は、コンピュータに接続したディスプレイの第1の部分に、真水の更新可能な現在の指標値の少なくとも1つ表示する工程であって、ディスプレイはさらに、その第2の部分に、その指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の価格を表示し、指標値の少なくとも1つと少なくとも1つのルート商品の価格は、それぞれ時間と共に更新される、工程を含む。
【0025】
いくつかの好ましい実施形態では、方法は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つの範囲を指定する基準を備えた水質カテゴリーも含んでいる。
【0026】
いくつかのさらなる好ましい実施形態では、方法は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の範囲を指定する基準を有する水質カテゴリーも含んでいる。
【0027】
特定のさらなる好ましい実施形態では、方法は、金融商品のそれぞれの券面に、真水の量の担保として真水の特定の量を使用する工程を含む。
【0028】
本発明のまたさらなる態様は、水質に基づいて真水を売買するシステムであり、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水の少なくとも1つを有する、こと、少なくとも1つの水質カテゴリーについての水質基準を保存すること、ルート商品の製造で使用される水の品質が、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品の少なくとも1つのルート商品を用いて、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの関連付けを処理することであって、水質基準がEEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布されたものである、こと、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素としての真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータを含む。
【0029】
いくつかの好ましい実施形態では、該システムは、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の水質の真水の現在の価格が1つ以上のルート商品の現在の価格に依存するように、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーと水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示するための、コンピュータに接続したディスプレイを含む。いくつかのさらなる好ましい実施形態では、該システムは、真水の更新可能な現在の指標値の1つ以上、および、水と、第1の部分に表示された現在の指標値のそれぞれ1つの真水のカテゴリーを特定するしるしを表示するためのコンピュータに接続したディスプレイを有し、ディスプレイはさらに、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、その現在の価格がディスプレイ上で表示されている少なくとも1つのルート商品のそれぞれを特定するしるしを表示する。他の好ましい実施形態において、該システムは、ディスプレイの第1の部分に、真水の現在の指標値の1つ以上、および、水、または、第1の部分に表示された現在の指標値のそれぞれ1つの真水のカテゴリーを特定するしるしを表示するための、コンピュータに接続したディスプレイを含み、ディスプレイは、その第2の部分に、その現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、第2の部分に現在の価格が表示されている少なくとも1つのルート商品を特定するしるしを表示する。
【0030】
システムの特定の好ましい実施形態は、(i)飲料用または家庭用の最小基準を満たす水の第1の水質カテゴリー、(ii)飲料水の基準を満たさないが、農業用品質の水の最小基準を満たす水の第2の水質カテゴリー、および(iii)農業用品質の水と飲料水の基準を満たさないが、工業用の品質の水の最小基準を満たす第3の水質カテゴリー、からの少なくとも1つの水質カテゴリーをさらに含む。
【0031】
システムのいくつかの好ましい実施形態では、水質基準カテゴリーは、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つの範囲を指定する。
【0032】
システムは、いくつかの好ましい実施形態では、水質カテゴリーによって少なくとも1つの水源の真水を分類するために、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに対して真水を有する少なくとも1つの水源から真水を測定するための水質測定デバイスをさらに含む。
【0033】
システムの特定の好ましい実施形態では、コンピュータは、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの特定の水源に由来する真水の適合性の現在値を測定することによって、および、(i)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの特定の水源からの真水の適合性の決定された現在値と、(ii)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれから水の市場占有率によって組み合わされたそれぞれの指標値に重み付けすることによりそれぞれの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を組み合わせることによって、特定の水源から来る真水の価格を決定するためのものでもある。
【0034】
本発明のまたさらなる態様は、水質に基づいて真水を売買するさらなるシステムであり、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)ルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)ルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、こと、少なくとも1つの水質カテゴリーについての水質基準を保存すること、各ルート商品中の構成要素である水の品質が、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品と、少なくとも1つの水質カテゴリーの少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれとの関連付けを決定し保存することであって、水質基準がEEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布されたものである、こと、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータを含んでいる。
【0035】
さらなるシステムは、いくつかの好ましい実施形態では、特定の水質の真水の現在の価格が、1つ以上のルート商品の現在の価格に依存するように、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示するための、コンピュータに接続したディスプレイを含んでいる。いくつかの他の好ましい実施形態では、さらなるシステムは、真水の更新可能な現在の指標値の1つ以上と、水、または、第1の部分に表示された更新可能な現在の指標値のそれぞれ1つの真水のカテゴリーを特定するしるしとを表示するための、コンピュータに接続したディスプレイを含み、ディスプレイはさらに、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、その現在の価格がディスプレイ上で表示されている少なくとも1つのルート商品のそれぞれを特定するしるしを表示する。
【0036】
さらなるシステムの好ましい実施形態では、水質基準は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つの範囲を指定する。
【0037】
本発明の別の態様は、水質に基づいて真水を売買するためのまたさらなるシステムであり、システムは、水ではない商品の価格を出力する商品取引所の少なくとも1つのコンピュータを含み、商品の少なくとも1つは、構成要素として水を有するか、または、その製造に真水を用いる、ルート商品である、コンピュータ、処理装置を備えるシステムコンピュータであって、該システムコンピュータは、少なくとも1つの商品取引所の少なくとも1つのコンピュータに接続され、かつ、少なくとも1つの商品取引所の少なくとも1つのコンピュータから商品の更新可能な価格データを受け取るように構成され、さらに、ルート商品を特定し、および、前記特定されたルート商品の現在の価格を更新可能な価格データから抽出するように構成された、システムコンピュータ、処理装置は、少なくとも1つの水質カテゴリーの水質基準を保存する、各特定されたルート商品の製造で用いられる水の品質が、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準を満たすように、少なくとも1つの前記特定されたルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーを関連付ける、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を計算する、ように構成され、現在の指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定され、該システムコンピュータは、少なくとも1つのコンピュータに、それぞれの水質カテゴリーの計算された現在の指標値を送信するように構成される。
【0038】
このまたさらなるシステムの特定の好ましい実施形態は、少なくとも1つのコンピュータに接続したディスプレイを備え、ディスプレイは、水質カテゴリーの真水の少なくとも1つの現在の指標値を表示し、かつ、真水の少なくとも1つの現在の指標値が算出されている少なくとも1つの特定されたルート商品の価格を表示し、表示された真水の少なくとも1つの現在の指標値は時間と共に更新され、少なくとも1つの特定されたルート商品の表示された価格は時間と共に更新される。
【0039】
この他のシステムの他の好ましい実施形態は、少なくとも1つのコンピュータと接続したディスプレイを備え、ディスプレイは、その第1の部分で、水質カテゴリーの真水の少なくとも1つの現在の指標値を表示し、および、その第2の部分で、真水の少なくとも1つの現在の指標値が算出されている少なくとも1つの特定されたルート商品の価格を表示し、真水の表示された少なくとも1つの現在の指標値は時間と共に更新され、少なくとも1つ特定されたルート商品の表示された価格は時間と共に更新される。
【0040】
またさらなるシステムは、特定の好ましい実施形態において、特定の水質カテゴリーの真水の特定の量をその券面で特定する複数の金融商品のそれぞれの価格を決定するための処理装置をさらに含んでもよく、それぞれの金融商品の価格は、1つの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を用いて決定される。
【0041】
本発明のまたさらなる態様は、真水の品質に基づいて真水に投資するまたさらなる方法であり、該方法は、(a)少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、処理装置を用いて受け取る工程であって、ルート商品は水以外のものであり、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)前記それぞれのルート商品の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程、(b)少なくとも1つのルート商品の少なくとも1つのルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれを関連付ける工程であって、少なくとも1つの水質カテゴリーは、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素およびナトリウム吸着率の少なくとも1つに対する範囲内にあることによって定義される、工程、および、(c)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含む。
【0042】
またさらなる方法のいくつかの好ましい実施形態は、コンピュータに接続したディスプレイに、真水の更新可能な現在の指標値の1つ以上と、水、または、その現在の指標値がディスプレイに表示された真水のカテゴリーを特定するしるしとを表示する工程であって、ディスプレイは、その現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、その現在の価格が表示されている少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品を特定するしるしを表示する、工程を含む。このまたさらなる方法の他の好ましい実施形態は、コンピュータに接続したディスプレイの第1の部分に、真水の更新可能な現在の指標値の1つ以上と、水、または、第1の部分に現在の価格が表示されている真水のカテゴリーのいずれかを特定するしるしを表示する工程であって、ディスプレイが、その第2の部分に、現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格と、その現在の価格が第2の部分に表示されている少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品を特定するしるしを表示する、工程を含む。
【0043】
またさらなる方法は、いくつかの好ましい実施形態において、(i)飲料用、(ii)農業用途、および、(iii)工業用途の少なくとも1つに対する天然水の適合性に基づいて、天然水の価格を調節するために処理装置を使用する工程をさらに含む。
【0044】
またさらなる方法の他のいくつかの好ましい実施形態は、(i)飲料用、(ii)農業用途、および(iii)工業用途の少なくとも1つに対する非天然水の適合性に基づいて、非天然水の価格を調節するために処理装置を使用する工程を含む。
【0045】
またさらなる方法のいくつかの好ましい実施形態は、特定の水質カテゴリーの特定の量の真水をその券面で特定する複数の金融商品のそれぞれの価格を、処理装置を用いて決定する工程であって、それぞれの金融商品の価格が、1つの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を用いて決定される、工程を含む。
またさらなる方法は、いくつかの好ましい実施形態において、水質カテゴリーによって少なくとも1つの水源の真水を分類するために、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、真水を有する少なくとも1つの水源を測定する工程をさらに含む。
【0046】
またさらなる方法は、いくつかの好ましい実施形態では、少なくとも1つの水源の真水の水質カテゴリー内の水質階級によって、少なくとも1つの水源の真水を分類するために、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、少なくとも1つの水源を測定する工程を含んでいる。
【0047】
本発明のまたさらなる態様は、水質に基づいて真水を売買するためのさらなるシステムであり、該システムは、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、少なくとも1つの水源の真水を測定するための水質測定装置、
TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、真水に対する水質測定装置からのデータを受け取ること、真水の水質カテゴリーを決定するために保存された水質基準と受け取ったデータを比較すること、少なくとも1つのルート商品の現在の価格を決定することであって、それぞれのルート商品が水以外であり、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)ルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)ルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、こと、少なくとも1つの水質カテゴリーと少なくとも1つのルート商品のそれぞれの間の関連付けを処理すること、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータを含む。
【0048】
さらなるシステムでは、いくつかの好ましい実施形態において、コンピュータは、水質階級を決定し、少なくとも1つのルート商品との少なくとも1つの水質階級のそれぞれの関連付けを処理し、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質階級に関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、それぞれの水質階級の真水の現在の指標値を決定するためのものである。さらなるシステムは、いくつかの好ましい実施形態において、コンピュータに接続したディスプレイを備え、ディスプレイは、特定の水質の真水の現在の価格が1つ以上のルート商品の現在の価格に依存するように、1以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級、の真水の更新可能な現在の価格を表示するためのものである。いくつかの好ましい実施形態において、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級の真水の更新可能な現在の価格は、ディスプレイの異なる部分に位置する。
【0049】
本発明の1つの態様は、真水の品質に基づいて真水に投資する方法であって、該方法は、(a)少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、処理装置を用いて受け取る工程であって、ルート商品は水以外のものであり、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)前記それぞれのルート商品の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程、(b)少なくとも1つの水質カテゴリーを少なくとも1つのルート商品に関連付ける工程、および、(c)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた少なくとも1つのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記少なくとも1つのルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記少なくとも1つのルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含む。
【0050】
本発明のさらなる態様は、水質に基づいて真水を売買するためのシステムであり、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、こと、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの少なくとも2つの水質カテゴリーについての、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準を保存すること、各水質カテゴリーの水質基準を満たす、特定の量の真水をその券面上で特定する金融商品との、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの関連付けを処理することであって、金融商品の価格が、特定の量の真水と、特定の水質カテゴリーの真水の現在の指標値に基づく、こと、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータを含む。
【0051】
本システムの1つの好ましい実施形態は、特定の水質の真水の現在の価格が1つ以上のルート商品の現在の価格に依存するように、1以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級、の真水の更新可能な現在の価格を表示するためのものである。
【0052】
本発明のまたさらなる態様は、水質に基づいて真水を売買するためのシステムであり、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、こと、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの少なくとも2つの水質カテゴリーについて、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準を保存すること、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータ、および、それぞれが、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水をその券面で特定する金融商品であって、その価格が特定の量の真水と、特定の水質カテゴリーの真水の現在の指標値に基づく、金融商品、を備える。本システムの1つのバージョンにおいて、それぞれの金融商品は、以下の水質カテゴリー:家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水をその券面で特定する。本システムのいくつかの好ましい実施形態では、それぞれの金融商品は、以下の水質カテゴリー:家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水をその券面で特定する。
【0053】
本発明のこれらと他の特徴、態様および利点は、以下の図面、記載、および、特許請求の範囲を参照することで一層よく理解されるようになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
様々な実施形態が添付の図面を参照してほんの一例として本明細書に記載されている。
【0055】
図1】本発明の1つの実施形態に係る方法を示すフローチャートである。
図2】本発明の1つの実施形態に係るさらなる方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の1つの実施形態に係るさらなる方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の1つの実施形態に係るさらなる方法を示すフローチャートである。
図5A】本発明の1つの実施形態に係るディスプレイの概略図である。
図5B】本発明の1つの実施形態に係る、図5Aで示されるディスプレイとは異なるディスプレイの概略図である。
図6A】本発明の1つの実施形態に係る本発明のシステムの概略図である。
図6B】本発明の1つの実施形態に係る本発明のシステムの概略図である。
図7】本発明の1つの実施形態に係る本発明のさらなるシステムの概略図である。
図8】本発明のさらなるシステムの概略図である。
図9】本発明の1つの実施形態に係るディスプレイの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下の詳細な記載は、本発明を実施する現在企図される最良の方法である。本発明の範囲が添付の特許請求の範囲にもっとも良く定義されていることから、本記載は制限的な意味で受け取られるべきものではなく、本発明の一般的な原則を例証する目的でなされたものである。
【0057】
本発明は一般に、真水の品質に基づく真水の安定した価格を設定する方法およびシステムを提供する。これは特定の水源の真水に適用されてもよい。特定の水質カテゴリーの特定の量の真水をその券面で特定する金融商品は、特定の水質カテゴリーの真水の指標値を用いて決定された価格を提示してもよい。本発明の方法は、少なくとも1つのルート商品の現在の価格を、処理装置を用いて決定する工程であって、それぞれのルート商品が水以外のものであり、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)前記それぞれのルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程を含む。該方法は、ルート商品中の構成要素であるか、または、ルート商品の製造で用いられる、水の品質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たすように、少なくとも1つのルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または水質階級を関連付ける、または、マッチさせる工程をさらに含んでもよい。該方法は、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて真水の現在の指標値を、処理装置を用いて決定する工程をさらに含んでもよい。該方法は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素およびナトリウム吸収率の少なくとも1つといった、化学的または物理的な基準に関して、少なくとも1つの水源の真水を測定する工程であって、それによって、その水源からの真水の水質カテゴリーおよび/または水質階級を決定する、工程をさらに含んでもよい。本発明のシステムは、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸収率の少なくとも1つに関して、少なくとも1つの水源の真水を測定するための水質測定装置を含んでもよい。該システムは、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、およびナトリウム吸収率の少なくとも1つに関して、真水に対する水質測定装置からのデータを受け取るための、および、真水の水質カテゴリーを決定するために、受け取ったデータを、保存した水質基準と比較するための、コンピュータをさらに含んでもよい。コンピュータはさらに、少なくとも1つのルート商品(水以外であるルート商品)の現在の価格を決定してもよく、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)ルート商品中の構成要素としての水、および(ii)ルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する。コンピュータはさらに、少なくとも1つのルート商品と、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれとの関連付けを処理し、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定する、ためのものであってもよい。本発明はさらに、方法またはシステムにおいて、1以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示する、コンピュータに接続したディスプレイを含んでもよく、特定の水質の真水の現在の価格は、1つ以上のルート商品の現在の価格に依存する。独立変数(ルート商品の価格)は、ディスプレイの異なる部分に表示されてもよく、従属変数は特定の水質カテゴリーおよび/または水質階級の真水の価格である。
【0058】
特許文献1以外には真水の安定した価格を設定するための方法もシステムなく、かつ、‘239特許では価格が水質を考慮していない、先行技術とは対照的に、本発明の方法およびシステムは、真水の安定した価格と、それに関連した金融商品を開発することができ、これは水の品質を考慮に入れたものである。水の品質を考慮することによって、価格は、より正確に、より安定的に、かつ、世界中の様々な場所の異なる水源に合わせることもできる。実際に、今日では、スイスのアルプスから届いた瓶詰めの水は、暴騰した価格、すなわち、アルプスの水は品質が優れているとの評判からその品質に妥当とされるよりも高額な価格が設定されることもあるが、実際には、アルプス周辺の製薬会社の環境汚染によってその質は劣化している。本発明はより正確な品質に基づいた価格をもたらすものである。なぜなら、価格は水質に関係しており、その水源の品質は測定され、この測定値は合理的な間隔を置いて、例えば毎年更新されるからである。さらに、水の価格を水質に基づかせることによって、金融の担保として、水資源をよりよく利用することが可能となる。このことはさらに、とりわけヨーロッパで、なんとかして新規株式を探している時間に売買を容易にすることができる。水の価格が水質カテゴリーに基づかないこともある先行技術とは対照的に、水質のカテゴリーを用いることで、価格を作成し、その価格を用いて金融商品を開発することで、さらに優れた水質が促される。というのも、より優れた水質の水には高額な価格を設定することができるからである。先行技術とはさらに対照的に、本発明は、水源の地理的位置に基づいて、水の価格を調節してもよい。ディスプレイが商品の1つのタイプしか表示しないこともある先行技術とは対照的に、本発明の方法およびシステムで使用されるディスプレイは、品質に基づいて、1つ以上のルート商品の価格(または指標)と、真水の1つ以上のカテゴリーおよび/または階級の価格(または指標)の両方を表示してもよく、真水の価格は、ルート商品の1以上の価格から算出されてもよい。さらに、商品の価格のディスプレイがディスプレイの特定の部分内の様々な商品の様々な価格を有することもあるが、表示される1つの商品の価格と表示される別の商品の価格との間になんの依存関係もないような先行技術とは対照的に、本発明のシステムおよび方法に関連するディスプレイは、1つ以上のルート商品の価格と、真水の1つ以上の水質カテゴリーおよび/または1つ以上の価格または指標を表示してもよく、水の価格はルート商品の1つ以上の価格から算出される。さらに、特定の好ましい実施形態では、本発明の方法およびシステムのディスプレイは、ディスプレイの第1の部分における1つ以上のルート商品の価格と、ディスプレイの第2の部分における真水の様々な水質カテゴリーおよび/または水質階級の価格の表示を含み、ディスプレイの第2の部分で表示された真水の1以上の水質カテゴリーおよび/または水質階級の価格は、ディスプレイの第1の部分に表示されたルート商品の1以上の表示された価格から算出され、かつ、該価格に依存してもよい。これらの表示された価格のそれぞれは絶えず更新されてもよい。水商品の価格と、その水商品の価格がこのように計算されたルート商品の価格を表示することによって、ディスプレイのユーザーに、ルート商品の価格との水の価格の関係を一目で認識できる図が提供されてもよい。これによって、ディスプレイのユーザーは、商品同士のこの関係を良く理解することができる。さらに、水の指標を他の商品とは別に表示することによって、商品としての水の新しい用途に注意を引き付け、水質の改善を促すことになることもある。なぜなら、水の価格は真水の品質カテゴリーおよび/または階級に関連しているからである。水が飲料用の最小基準を満たすかどうかを調べるためだけに水を測定する先行技術とは対照的に、本発明は、水質カテゴリー(すなわち、天然水、家庭用、農業用、工業用)に、および、随意に、各カテゴリー内の階級に、水を適合させるために、水源の品質(例えば、TDS、炭酸塩、pHなどのための)を測定する工程を含んでもよい。さらに、先行技術とは対照的に、本発明は、それぞれの水質カテゴリーについて別々の価格(基準価格あるいはそれ以外)を作成するべく水質のカテゴリーを作成するために、水源の品質を測定する工程を含んでもよい。
【0059】
本発明に係る水質に基づく真水の価格指数のための方法およびシステムの原則および操作は、図面と添付の記載を参照することで一層よく理解されるであろう。
【0060】
以下は、水質に基づく真水の価格(および、そのような価格に基づく金融商品)を計算する方法のいくつかの例である。
【0061】
「真水」とは、氷の形態、例えば、氷山で凝固した真水を含むものとして理解されなければならない。本特許出願において、水質カテゴリーをルート商品と「関連付ける」、「関連付け」、または、「マッチさせる」ことについて言及する場合、これは、ルート商品を水質カテゴリー(すなわち、階級)の一部のみと関連付けるまたはマッチさせることを包含するものとして理解されなければならない。例えばルート商品をA1階級(「A」は水質カテゴリーである)にマッチさせることは、水質カテゴリーをルート商品にマッチさせるまたは関連付けることの範囲内であり、かつ、その一例であると理解されるものとする。
【0062】
水質に基づいて水の安定した市場を定義するために、少数の基本的な水質カテゴリーを定義してもよい。Shiraziへの特許文献1を利用すると、それぞれの任意の品質のタイプの水を必要とする自由に売買された商品の価格に基づいて、用いられるそれぞれの水質カテゴリーまたは水のカテゴリー用途について、市場価値を定義してもよい。その後、利用可能な用途および価格に基づいて、水の様々な品質に関する価格指数を定義してもよい。最後に、水の品質または用途の様々なカテゴリーに関する水の適合性に基づいて、特定の水源から水の価格を計算してもよい。
【0063】
カテゴリー-水の用途の4つの一般的なカテゴリー:
1.天然の品質-販売または引用に適した、ミネラルウォーターまたは湧水として未処理のもの
1a.氷山に由来する飲料水、処理または未処理のもの
2.家庭用-(高品質)-一般に、販売用に瓶詰めするよりもむしろ蛇口から流れ出る飲料用または他の居住型の目的(すなわち、シャワー)のために、随意に処理する(例えば、塩素、フッ化物、または他のサプリメントを加える)、販売する、および、流通させるのに適している
3.農業用の品質-中程度の品質
4.工業用の品質-最低限の品質は、機械または製造工程に損傷を与えない。
水質は以下の態様によって特徴づけられてもよい:
1.全蒸発残留物(TD)
2.炭酸塩含有量(HCO
3.pH
4.硬度(Ca,Mg)-mg/l CaCOとして発現。
5.ナトリウム(Na)
6.塩化物(Cl)
7.硝酸塩(NO
8.毒素
9.ナトリウム吸着率(SA)
【0064】
(特定条件)
天然水
湧水またはミネラルウォーターとして売り物になるためには、水は、未処理のまま飲むことができる天然の源から得られるものでなければならない。一般に、このためには、水は飲用基準を満たし、人間の疾患に接触しないように保護される必要がある。実際に、これは、飲用基準を満たす天然の地下水(深層地下水または誰も住んでいない地域からの地下水)にのみ当てはまる。
【0065】
天然のものであることの資格を得るために、水は、深い被圧帯水層または保護された領域(例えば、無人の領域)のいずれかからのものでなければならない。
【0066】
毒素は飲料水基準内に含まれなければならない。毒素は基準で知られており、基準は毒素を構成するものに関して経時的に変化するため、水の中のすべての毒素を列挙することを本明細書では意図していない。むしろ、水についての系統的な品質に基づく価値システムを生成するために、利用可能な知識からどのようにして基準を開発するかの一例が以下に示されている。毒素に関する飲料水の基準の一例
【0067】
【表1】
【0068】
特定の好ましい実施形態では、天然水をさらに複数の階級に分類分けしてもよい。例えば、瓶詰めの水(天然の水源からの水の一例である)を複数の階級に分類し、瓶詰めの水の相対的な品質が高いか、中程度か、低いかに基づいて、例えば、Αbottled1、Αbottled2、Αbottled3とラベルを付ける/等級を付ける。
【0069】
全蒸発残留物(TDS)
TDSに関する調整は世界中で異なる。例えば、米国では、瓶詰めの水は、例えば、ミネラルウォーターとしてラベルを付けるためには 少なくとも250mg/lのTDSを含有していなければならない。500mg/l以上のTDSは「低ミネラル含有量」という資格を水に与え、1,500mg/l以上は「高ミネラル含有量」のラベルを許可される。
【0070】
蒸留水ではTDSは0mg/lであり、海水には約34,000mg/lが含まれている。ほとんどの瓶詰めの水は、50~800mg/l(Ducale、55mg/l; Panna、188mg/l; Fiji、210mg/l; Evian、357mg/l; Perrier、475mg/l)のTDS範囲に入るが、多くの高く評価された水が、より多くのTDS(San Pellegrino、1,109mg/l;Badoit、1,200mg/l;Contrex、2,032mg/l; Gerolsteiner、2,527mg/l)を有している。これらの水のなかには治療薬であると考えられているものもある――その鉱物組成に治癒力があると信じられている(Famous Crazy、2,783mg/l;Vichy Celestms、3,378mg/l)。しかし、いくつかの治療水はTDSが少なく、例えばFiuggiにはわずか122mg/lのTDSしか含まれていない。
【0071】
硬度
硬水は健康または味に否定的には影響しない。米国学術研究会議(U.S. National Research Council)によれば、硬水中のマグネシウムとカルシウムは毎日の食事の必要条件に実際に貢献することができる。
【0072】
pH
pHは水の味にはわずかな効果しかなく、知られている健康効果はない。
【0073】
家庭用
飲用品質の基準を満たすものの、保護された水源から来たものではない水は、保護された源から来ない水は、処理しない限りは飲料用には推薦されない(処理をしないでそのような水を発売している瓶もあるが、そのような水を販売しても顰蹙を買って、病気の発生につながった)。任意の条件下では、郊外の源泉からの「湧水」の特定のブランドに高値が付くこともあるが、これは水の品質の機能ではない。
【0074】
一般に、健康と味覚の基準を満たすことに加えて、家庭用水は、一般的な使用と輸送にも適したものでなければならない。これにより、高価な天然水には見られない家庭用の品質の水に制約が加えられる。
例えば、
・(パイプの腐食と浸出を防ぐために)家庭用水のpHは低すぎてはならない
・家庭用水は硬度が高過ぎてはならない(Ca,Mg)。硬水では洗浄しづらく、石鹸と合成洗剤にますます依存するようになる。
硬度はボイラー内のスケーリングを引き起こす。軟水はナトリウムを加え、水の味の上にいかなる否定的な影響も及ぼさない。
・飲料水の基準は、(有名なミネラルウォーターとは対照的に)家庭用水中の多くのTDSを許容しない。
【0075】
【表2】
【0076】
農業用
潅漑用水の適合性の非常に重要な因子は、塩分含有量である。潅漑用水の適合性は、存在する塩(TDSとして測定される)の総量だけではなく、塩の種類によって決定される。塩によって引き起こされた問題は、種類と程度の両方で異なり、水の使用者の熟練と知識と同様に、土壌、気候、および作物によっても修正される。その結果、水質に対する制限は設定されない。むしろ、使用のための適合性は、水の成分の蓄積に影響し、作物の生産を制限することもある、使用条件によって決定される。最も一般に直面し、水質を評価する基準として使用される土壌の問題は、塩分、水分の浸透、毒性、および他の様々な問題群に関係した問題である。
【0077】
塩分-土または水中の塩は、収量に影響を与える程度に、作物に対する利用可能性を減少させる。
【0078】
水分浸透速度-土または水の比較的高いナトリウム含有量または低いカルシウム含有量は、1回の潅漑から次の灌漑まで作物を適切に供給するために十分に浸潤させることができない程度に、灌漑用水が土壌に入る速度を低下させる。
【0079】
特定のイオン毒性-土または水からの特定のイオン(ナトリウム、塩化物、またはホウ素)が、作物の被害を止め、かつ収量を減らすのに十分なほど高い濃度まで敏感な作物に蓄積する。
【0080】
その他-過度の栄養分は収量または質を低下させる。果物や葉上の見た目の悪い堆積物は市場価値を低下させる。機器の過度の腐食は維持と修理を増加させる。
【0081】
飲料水の基準にはない農業用水の適合性の重要な因子は、Na/((Ca+Mg)/2)1/2として定義されるSAR(ナトリウム吸着率)であり、Na、Ca、および、Mgは、me/lのそれぞれのイオンの等量濃度である。FAOによれば、水が浸潤する能力は、SARとTDSによっておよそ以下のように制御される。
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
飲料水の毒素と同様に、特定の植物毒素が添付のFAOの資料Water Quality for Agriculture http://www.fao.org/docrerj/003/T0234E/T0234EQ 1.htmtfchl.2.industrialの表2に列挙された制限内にある場合のみ、農業専用に適したものとして水を定義してもよい。
【0085】
工業用途は水が機械を破損しないという効果に対する最低限の必要条件を有していると仮定してもよい。
【0086】
【表5】
【0087】
品質カテゴリー-指標価格
水質の関連する態様の分析に基づいて、我々は、価格を決定するための値付けの統一の基準を設計することができる。例えば、価格構成は、そのほほ厳格な使用によって水を分類してもよい。その後、様々な品質の態様は、個々の主要な用途カテゴリー内で品質カテゴリーを決定するために使用されてもよい。
【0088】
水のカテゴリー
水は以下の一般的な4つの用途カテゴリーに分類されてもよい:
A.少なくとも家庭用の最低限の標準を満たす
B.農業用-少なくとも最低限の農業用標準を満たすことによって飲料用基準を満たさない
C.工業用-農業用または飲料用の基準には適合しないが、少なくとも最低限の工業基準を満たす
【0089】
水質のカテゴリー
天然水
天然水は未処理で飲める天然の自然源からの水である。天然のものとしての資格を得るために、水は、深い被圧帯水層または保護された領域(例えば、無人の領域)のいずれかからのものでなければならない。毒素は飲料水基準内に含まれなければならない。例えば、「天然の」水としての資格を得るために、水は、毒素の含有量に関して、いくつかの大きな組織、例えば、米国、EECまたはWHOの最低限の飲料水基準を満たす必要がある。場合によっては、天然の飲む準備ができている水の基準は、市の水質基準(ほど厳密でもない)とは異なることもある。
【0090】
天然水は保護された水源に由来するものでなければならず、表1の必要条件を満たし、その条件が表1とは異なる場合を除いて、EECの飲料用基準内になければならない。
【0091】
瓶詰めの水、天然水の市場価値が限定されていることから、天然水の価値はその二次的使用に依存している。市場の品質(A1、A2、A3)の天然水には、1/3の精製水の価値+2/3の家庭用の水の価値の価値が与えられてもよい。市場の品質(B1、B2、B3、C1、C2、C3)のない天然水には、1/4の瓶詰めの水の価値+2/3の二次的使用の水の価値の価値が与えられてもよい(天然水が飲料用に使用されることになっているため、飲料用の標準に適合しない場合、天然水は多くの価値を失うことになる)。これらの割り当てられた分数(1/3と2/3、1/4と3/4)は、重み付けされた組み合わせを実現するために選択されてもよい単なる分数の例に過ぎず、他の分数の合計(または非分数係数)が使用されてもよい。
【0092】
例えば、(天然水の価値を計算するために使用される)精製水の価値は、飲む準備ができている水(瓶詰めの水および精製された水)の価値から計算されることがある。そのような計算の一例は、特許文献1で挙げられ、この文献において、精製された水の価値は、Pbとラベル付けされ、しばしば「瓶詰めの水」と呼ばれることもある。本明細書で、用語「瓶詰めの水」およびPbは、「飲む準備のできている水」というより一般的な意味で使用されてもよい。
【0093】
代替的な構成において、天然水は、その二次的な使用により、第2のfボーナス/ペナルティーを受け取ってもよい。A1の水ALSOがA2基準を満たす場合、f=1.2である。A2の水がA2基準を満たさないが、A3基準を満たす場合、f=1である。A1の水がA3基準を満たさないが、B3基準を満たす場合、f=0.5である。A2の水がA3基準もB1基準も満たさない場合、f=0.3である。
【0094】
A1、A2、A3:家庭用
飲料用水質基準を満たすが、必ずしも保護された水源に由来するわけではない水は、未処理で飲むことを推奨されない。
【0095】
A1の水は、表2の高品質な飲料水の条件を満たさなければならず、その条件が表2の高品質な飲料水の条件とは異なる場合を除き、EECの飲料用標準内になければならない。
【0096】
A2の水は、表2の中程度の品質の飲料水の条件を満たさなければならず、その条件が表2の中程度の品質の飲料水の条件とは異なる場合を除き、EECの飲料用標準内になければならない。
【0097】
A3の水は、表2の低品質の飲料水の条件を満たさなければならず、その条件が表2の低品質の飲料水の条件とは異なる場合を除き、EECの飲料用標準内になければならない。
【0098】
B1、B2、B3:農業用
カテゴリーBは、天然ではなく、飲料用(家庭用)用途に適していないが、農業用には適している水のためのものである。
B1-表3の中程度の品質基準と表4の高品質基準を満たす。
B2-表3と表4の中程度の品質基準をすべて満たす。
B3-表3と表4の低品質基準をすべて満たす。
【0099】
飲料水の毒素と同様に、特定の植物毒素が添付のFAOの資料Water Quality for Agriculture http://wwwXao.org/docrep/003/TO234E/T0234E01.htm#ch1.2(参照により本明細書に組み込まれる)の表2に列挙された制限内にある場合のみ、農業専用に適したものとして水を定義してもよい。
【0100】
代替的に、農業用水は所定の作物に対する適合性によって階級付けされてもよい。例えば、すべての作物に適している水は、B1として定義されてもよく、一方で、穀物や木には適しているが野菜には適していない水はB2と定義されてもよく、木にのみ適している水はB3と定義されてもよい。
【0101】
C1、C2、C3:工業用
カテゴリーCは、天然ではなく、飲料用(家庭用)用途には適しておらず、農業用途にも適していないが、工業用途に適した水のためのものである。カテゴリーCのサブカテゴリーが作成されてもよい。
例えば、
C1-表5の高品質基準をすべて満たす。
C2-表5の中程度の品質基準をすべて満たす。
C3-表5の低品質基準をすべて満たす。
【0102】
価格付け
上記から、様々な可能な価格決定システムを作ることができる。例えば、Shiraziに対する特許文献1から、用途に応じて水の価格は次のとおりである:
【0103】
【表6】
【0104】
瓶詰め=瓶詰め+精製:
部分=Wb=0.05+0.0005=0.0505;
価格=Pb=(.05($1.75)+0.0005($200)/0.0505=$3.71
家庭用=家庭用+輸出品+脱塩;
部分=Wd=0.05+0.5+.0995=0.6S;
価格=Pd=(.05($0.92)+0.5($0.77)+0.0995($2.11))/0.65=$0.99
農業用=食用作物
部分=Wa=0.2:
価格=Pa=$0,040
工業用=バイオ燃料
部分=Wi=0.1;
価格=Pi=$0.022
【0105】
【表7】
【0106】
上記の表6では、「部分(W)」とは、真水市場全体における水のそのカテゴリーの市場占有率として記載されてもよい。
【0107】
農業用水の基礎となる水の価格を、Pa=$0.04とする。その後、価格は以下のように調節される。下記の表7aの3列は、特定の水源に由来する水、または、販売されている特定の水の特定の水質基準に対する適合性の様々なレベルを表している。
【0108】
水の価格決定:
【0109】
【表8】
【0110】
市場の品質(A1、A2、A3)の天然水には、1/3の精製水の価値+2/3の家庭用の水の価値の価値が与えられてもよい。これらの割り当てられた分数(1/3と2/3、1/4と3/4)は、重み付けされた組み合わせを実現するために選択されてもよい単なる分数の例に過ぎず、他の分数の合計(または非分数係数)が使用されてもよい。
【0111】
市場の品質(B1、B2、B3、C1、C2、C3)の天然水は、1/4の精製水の価値+3/4の二次的な使用の水の価値の価値が与えられてもよい。分水の選択は異なってもよく、これは、重み付けされた組み合わせをどのようにして数学的に表わすかの一例である。
【0112】
【表9】
【0113】
計算された価格は、価格決定要因×基準価格(Pa=$0.04)である。したがって、結果として生じる指標価格は、Shiraziの特許文献1のデータに基づいて、1m当たりのドルである。
【0114】
【表10】
【0115】
【表11】
【0116】
水の価格指数は、地理的な優先順位を考慮に入れてもよい(すなわち、アイスランドの天然のA1の水はブラジルのA1の水よりも貴重なことがある)。
【0117】
真水の最終価格を策定する際、包装のインフラ、市場からの距離、および、輸送ルートも考慮に入れられなければならないことがある。輸送と貯蔵のコストは買い手が払う最終価格の価格全体の重要な部分である。商品取引所で表示される、または、金融商品に使用される真水の価格は、貯蔵と輸送の費用を含んでもよく、または、そのような費用を含まなくてもよい。包装の例としては、輸送容器、真水を保持する大型のビニール袋、および、そのままの状態での(水源での)貯蔵が挙げられる。随意に、水のように、天然ガスの価格の大部分は輸送のためのものであることから、天然ガスの市場はこれらの貯蔵と輸送の係数のモデルとみなされることもある。
【0118】
(実施例)
上記の水に基づいて、都市での十分な水の供給は、(例えば)A2に格付けされるであろう。
【0119】
Ulvatoの瓶詰めの水は、A1階級(天然)であるが、家庭用水基準(高TDSまで)や農業用標準(低pHまで)に適合しておらず、したがって、f=0.3であり、.3* 1.88=$0.57/mとして評価されるであろう。
【0120】
Ulvatoの水:
752 TD
5.8 ph因子
796 硬度
171 カルシウム
79 塩化物
1 フッ化物
574 炭酸水素(Hydrogeniccarbonate)
28 マグネシウム
6.9 硝酸塩
8 カリウム
11 シリカ
74 ナトリウム
104 硫酸塩
【0121】
Santa Vittoriaの水は天然であり、A1の格付けを得ている。これはA2の高品質の家庭用水基準を満たしていない(高すぎるTDS炭酸塩および硝酸塩)が、A3基準を満たしているため、f=1であり、価格指数は$1.88/m3である。
【0122】
Santa Vittoria Analysis):
水源の温度:47°F(8.3°C)
169 TD
8 pH係数
36.2 カルシウム
0.9 塩化物
189.0 炭酸水素
18.4 マグネシウム
2.5 硝酸塩
0.5 カリウム
0.6 ナトリウム
【0123】
例えば、ニューヨークのプラシッド湖はA2の格付けを得るため、したがって$0.90/mの指標価格を得る。
【0124】
価格決定-別の可能なシステム
他の可能な価格決定方式を作ることができる。例えば、Shirazi(表6)に対する特許文献1の指標価格から始めて、価格を計算する別の方法は、Shiraziに対する特許文献1の価格方程式に適合性因子(f)を加えることである。P=Fb*Pb*Wb+Fd*Pd*Wdb+Fa*Pa*Wa+Fi*Pi*Wi
【0125】
例えば、任意の水とその用途に関して、
水がその用途について高品質である場合、f=1.0
水がその用途について中程度の品質である場合、f=0.8
水がその用途について低品質である場合、f=0.5
水がその用途に適さない場合、f=0.25
【0126】
したがって、瓶詰めに適しており(Fb=1.0)、家庭用に高度に適しており(Fd=1.0)、農業用に十分に適しており(Fa=1.0)、工業用に十分に適する(Fi=1.0)水の価格は、以下の要素の組み合わせとして計算されてもよい:1.0*0.05*3.71+1.0*0.65*0.99+1.0*0.2*0.4+1.0*0.1*-0.0220=0.83
【0127】
別の実施例において、瓶詰めに適しておらず(Fb=0.25)、家庭用にある程度適しており(Fd=0.8)、農業用に十分に適しており(Fa=1.0)、工業用に十分に適した(Fi=1.0)水の価格は、以下のように組み合わせることにより計算されてもよい:0.25*0.05*3.71+0.8*0.65*0.99+1.0*0.2*0.4+1.0*0.1*0.022=0.57
【0128】
第3の実施例において、瓶詰めに適しており(Fb=1.0)、家庭用にあまり適していない(Fd=0.5)、農業用にあまり適していない(Fa=0.5)、工業用に十分に適した(Fi=1.0)水の価格が以下のように計算されてもよい:1.0*0.05*3.71+0.5*0.65*0.99+0.5*0.2*0.4+1.0*0.1*0.022=0.57。
【0129】
上記の3つの実施例のそれぞれにおいて、4つの加数のそれぞれは、(1)各水質カテゴリーについての水の適合性因子、(2)水質カテゴリーの市場占有率、および(3)その水質カテゴリーの水の価格指数を含む、3つの被乗数を含む。
【0130】
したがって、図1に示されるように、本発明は、一般に真水の品質に基づいて真水に投資する方法(100)として特徴付けられてもよい。方法(100)は、(a)例えば、処理装置(例えば、コンピューター)を用いて、水以外の少なくとも1つのルート商品(すべてのルート商品は水以外のものである)の更新可能な現在の価格を受け取る工程(110)であって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)前記それぞれのルート商品の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程を含んでもよい。方法(100)は、例えば、構成要素として水を有する商品、および/または、その製造で水を利用する商品、および/または、出力として水を有する商品を特定する工程を含む、複数の商品(一部はルート商品であり、一部はルート商品ではない)から少なくとも1つのルート商品を選択する追加の工程をさらに有してもよい。処理装置は指令または基準に従ってこの追加の工程を行ってもよい。代替的に、処理装置は、処理装置に接続したメモリー保存デバイスで保存したデータを使用するまたは処理するにより、この工程を行ってもよい。
【0131】
方法(100)の別の工程(120)は、複数の水質カテゴリー中の少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれを、複数のルート商品の少なくとも1つのルート商品に関連付けるまたはマッチさせてもよい。マッチさせるまたは関連付ける工程は、(i)ルート商品の製造で用いられる、および/または、(ii)ルート商品の構成要素である、水の質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たす(または、他の好ましい実施形態では、が基準に関連する)ようなものであってもよい。水質カテゴリーは以下の水質カテゴリーの中からのものであってもよい:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水。水質基準は、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布されたものであってもよい。
【0132】
マッチさせる/関連付ける工程の一例は、ルート商品としてトウモロコシを選択し、トウモロコシの構成要素である水および/またはトウモロコシの製造で用いられる水を、水質カテゴリーB1、B2、またはB3(農業用途に適しており、表3および4の特定の標準に適合する水)にマッチさせるまたは関連付けることである。例えば、トウモロコシ内の水および/またはトウモロコシの製造で用いられる水が、水質基準B1またはB2またはB3を満たす(または、他の好ましい実施形態では該基準に関連する)ものと仮定してもよい。工程(120)は、いくつかの好ましい実施形態では、処理装置によって行われてもよい。
【0133】
工程(120)(または他の方法/システムの同等の工程/要素)の代替的なバージョンが可能であってもよい。すなわち、(i)ルート商品の製造で用いられる、および/または、(ii)ルート商品中の構成要素である、水の質が、いくつかの他の方法で、各水質カテゴリーの水質基準に関連するように、少なくとも1つの水質カテゴリー中の少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれを、少なくとも1つのルート商品に関連付けるまたはマッチさせる。基準を満たす代わりに、一例をとると、水は、基準の一部を満たすか、または、基準の最低限の許容可能な例を満たすか、または、基準の50%(または別の割合)以内である。本発明の任意の方法またはシステムでは、水質カテゴリーの代わりに、関連付けは、広範な水質カテゴリー内の水質階級(すなわち「A1」)と少なくとも1つのルート商品との間でなされてもよい。
【0134】
方法(100)のさらなる工程(130)は、少なくとも1つの水質カテゴリーの各水質カテゴリーについて、処理装置を用いて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品中の構成要素としての真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の製造に用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含む。
【0135】
方法(100)はさらに、水の化学的または物理的な基準に関して少なくとも1つの水源の真水を物理的に測定する工程、例えば、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、およびナトリウム吸着率の少なくとも1つを測定する工程であって、それによって、その水源から真水の水質カテゴリーおよび/または水質階級を決定する、工程を含んでもよい。測定の結果は、上記の表1乃至5で、および、先に議論された水質階級A1、A2、A3、B1、B2、B3、C1、C2、C3の提案された定義で説明されているように、それぞれの水質カテゴリーおよび/または水質階級に関連するそれぞれの項目(例えば、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率)の範囲の形態で、水質基準をあらかじめ設定するために比較されてもよい。水質測定は、1つ以上の水質測定装置(380)、(680)、(780)を用いて行われてもよい(図6A、6B、7、8を参照)。水源の水質の更新は、合理的な間隔をあけて水測定装置を用いて水源を再度測定することによって行われてもよい。典型的には、水源は、水質カテゴリーおよび水質階級に関して、毎年、あるいは、場合によっては、もっと高い頻度または低い頻度で、再度測定され更新されてもよい。
【0136】
方法(100)(あるいは方法(200)または方法(800))は、ディスプレイに関するさらなる工程を有してもよい。図5Bで示されるようないくつかの好ましい実施形態において、さらなる工程は、コンピュータに接続したディスプレイ(330)に、1つ以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーまた水質階級の真水の更新可能な現在の価格を表示する工程を含んでもよく、特定の水質の真水の現在の価格は、1つ以上のルート商品の現在の価格に依存する。図5Bの矢印は、表示された価格としるしが「ティッカーテープ(ticker tape)」のように動いていることを示す。
【0137】
1つ以上のルート商品の現在の価格の数的に有意な変化(独立変数としてみなされてもよい)は、結果的に特定の水質の真水の現在の価格の目に見える変化(従属変数としてみなされてもよい)をもたらすことがある。独立変数の価格の「数的に有意な」変化は、従属変数の表示された価格の少なくとも1桁の変化をもたらすのに十分な変化として定義されてもよい。
【0138】
図5Aで示されるような他の好ましい実施形態では、ディスプレイに関するさらなる工程は、コンピュータ(工程(120)で使用されるコンピュータ)に接続したディスプレイの第1の部分に、真水の現在の指標値の少なくとも1つ(更新可能であってもよい)と、商品としての真水、および/または、その更新可能な現在の指標値が第1の部分に表示されている真水のカテゴリーおよび/または階級を特定するいくつかの名前またはしるし(すなわち「水B3」)とを、表示する工程を含んでもよい。本発明の任意の方法またはシステムでは、しるしは、水または特定の品質カテゴリーおよび/または階級の水を特定するものとしてディスプレイを見る人にとって既知の他の記号を用いるなどして、しるしの一部として「水」または「H2O」との用語を含むことすらせずにそのカテゴリーの水を表示することによって、真水のカテゴリーを特定してもよい。ディスプレイはさらに、ディスプレイの第2の部分に、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、その現在の価格が第2の部分に表示されているルート商品(好ましくは、それぞれのそのようなルート商品)を特定するいくつかの名前またはしるしを表示してもよい。したがって、少なくとも1つのルート商品の現在の価格である独立変数は、ディスプレイの1つの部分に表示されてもよく、少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または階級の現在の価格である従属変数は、ディスプレイの異なる部分に表示されてもよい。これによって、真水の価格(およびその品質)とルート商品の価格に対するその依存度がより顕著になる。
【0139】
図5Aと5Bのディスプレイは、価格/指標がどのように表示されるのかの単なる例であることを理解されたい。さらに、図5Aでは、ディスプレイ(330)の第1と第2の部分(331および332)は、一方の上部に、かつ、移動する「テープ」として示されている。これはもちろん限定するものではなく、第1と第2の部分は、静的な表のフォーマットまたは他の目に見えるフォーマットでもあり得る。
【0140】
図9は、コンピューター(310)と処理装置に接続されたディスプレイ装置(330)を示す。ディスプレイ装置(330)は、(a)この例では、139.2の価格(338)で第1のルート商品(トウモロコシ)の現在の更新可能な価格と、(b)特定の水質カテゴリーまたは階級(水B2 334)の真水(この例では100.2)の第1の現在の更新可能な価格(333)をディスプレイ装置に並べて表示することによって、真水の安定した価格を表示しており、真水の現在の更新可能な価格は、第1のルート商品の現在の更新可能な価格に基づいて計算されてもよく、第1のルート商品は任意の物理的な形態の水以外の商品である。図9は、(a)748.8で第2のルート商品(小麦)(338)の現在の更新可能な価格と、(b)特定の異なる水質カテゴリーまたは階級(水B1 334)の真水(この例では153.7)の第2の現在の更新可能な価格(333)を、ディスプレイ装置に並べて表示しており、真水の第2の現在の更新可能な価格は、第2のルート商品の現在の更新可能な価格に基づき計算され、第2のルート商品は任意の物理的な形態の水以外の商品である。トウモロコシと小麦は「ルート商品」の例であることに注意する。トウモロコシと小麦はさらに、水を含有するか、または、水がその製造時に用いられる製品の例であり、したがって、本発明の1つの好ましい実施形態の使用は、特定の水質階級またはカテゴリーの水の現在の更新可能な価格を計算または決定する際に利用されてもよい。
【0141】
したがって、水の価格がトウモロコシおよび/または小麦(少なくとも1つのルート商品)または他のルート商品の更新可能な現在の価格に基づいてもよく、および、実際の水の物理的な量と、(i)実際の少なくとも1つのルート商品の物理的な量および(ii)実際の少なくとも1つのルート商品物理的な量の製造の少なくとも1つとの間の関係にも基づいてもよく、ここで、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は水以外に商品であるということが一般に述べられることもある。例えば、本明細書で説明されているように、特定の階級および/またはカテゴリーの水の現在の更新可能な価格は、(i)実際の水の物理的な量(すなわち、実際の小麦の量中の水成分の量)と物理的な関係にある実際の少なくとも1つのルート商品(例えば、小麦)の物理的な量と、(ii)実際の水の物理的な量、例えば、特定の量の実際の小麦を生産するために用いられる水の量と物理的な関係にある実際の少なくとも1つのルート商品(例えば、小麦)の製造された物理的な量と、少なくとも1つのルート商品(例えば小麦)の更新可能な現在の価格を数学的に組み合わせるために、1つ以上の数学的操作を使用することによって、処理装置を用いて決定されてもよい。
【0142】
図9は、第1と第2のルート商品(トウモロコシと小麦)の現在の更新可能な価格に基づいて、および、第1と第2のルート商品の各々の市場占有率または市場の重み(トウモロコシと小麦の各々の市場占有率)に基づいて、計算され得る真水(112.3)の複合的な現在の更新可能な価格(333C)を、ディスプレイ装置(300)の第2の部分に表示するディスプレイを示している。ディスプレイ(330)は、コンピュータ処理装置でもある処理装置(352)に接続されても通信していてもよく、該処理装置(352)から(例えば、水の、ルート商品の)現在の更新可能な価格または他の指令を受け取ってもよい。
【0143】
本発明(100、200、800、300)の任意の方法において、「処理装置」が方法の1つの工程の間に作用するものとして記載されている場合、「処理装置」との用語は、方法のさらなる工程で作用するものとして記載されており、このことは、特定の好ましい実施形態において、さらなる工程で作用する処理装置は、先に記載した工程や特定の他の好ましい実施形態で作用する処理装置と同じ処理装置であり、さらなる工程で作用する作用する処理装置は、先に記載した工程で作用する処理装置とは異なる処理装置である。該方法は、その結果として、さらなる方法の工程の「処理装置」を、先に記載した工程と同じ処理装置と同じまたは異なる処理装置と呼んでいる。
【0144】
本発明の任意の方法またはシステムにおいて、更新可能な現在の指標値、または、表示された更新可能な現在の指標値の少なくとも1つは、価格を決定する際に使用される因子自体が更新されるため、時間と共に更新されてもよい。例えば、1以上のルート商品の表示された現在の価格は変動してもよく更新されてもよい。加えて、複数のルート商品がある場合、様々な各ルート商品の市場占有率は変化してもよい。加えて、ルート商品中の構成要素である水の量は変化してもよく、ルート商品の製造で用いられる水の量は変化してもよい。ただし、これらの後者の2つの因子は、市場占有率または価格ほど頻繁には変化しない。本発明の方法またはシステムのいずれかに関して、ディスプレイ、とりわけ、ディスプレイ上の価格および指標値は、ウェブサイトまたはビルド中のティッカーテープ上に現われることによって、または、商品価格の表示に関して当該技術分野で知られている他の方法で、一般にアクセス可能であってもよい。
【0145】
いくつかの好ましい実施形態では、方法(100)のさらなる工程は、複数の水質カテゴリーのそれぞれについて真水の適合性の現在のレベルを測定することによって、および、(i)複数の水質カテゴリーのそれぞれについて、価格を付けた真水(すなわち、特定の水源からの水または販売される特定の量の水)の適合性の決定された現在のレベルと(ii)各水質カテゴリーからの水の市場占有率とによって組み合わされたそれぞれの指標値を重み付けすることにより、それぞれの水質カテゴリーの真水の更新可能な現在の指標値のすべてを組み合わせることによって、特定の水源に由来する真水(または、販売されている特定の量の水)の価格を決定する工程であってもよい。
【0146】
適合性レベルの使用の例は、適合性係数(f)を用いて上記のように提供される。
【0147】
図2に示されるように、本発明の別の方法(200)は、各ルート商品中の構成要素である水の品質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たす(または、他の好ましい実施形態では関連する)ように、マッチングまたは関連付ける工程(220)が行われてもよいという点を除けば、方法(100)に似ている。本発明の任意の方法(またはシステム)では、特定の品質カテゴリーおよび/または階級の真水の現在の価格を導き出すために使用されるルート商品の数には制限がないことを理解されたい。
【0148】
方法(200)は、例えば、構成要素としての水を含む商品、および/または、その製造で水を用いる商品、および/または、出力として水を有する商品等を含む複数の商品(その一部はルート商品であり、その一部はルート商品ではない)から、少なくとも1つのルート商品を選択するさらなる工程を含んでもよい。処理装置は、指令または基準に従ってこの追加工程を行ってもよい。代替的に、処理装置は、処理装置に接続したメモリー保存デバイスに保存したデータを使用するまたは処理することによって、この工程を行ってもよい。
【0149】
図3に示されるように、本発明は、水質に基づいて真水に投資するために金融商品を使用する方法(800)として記載されてもよい。方法(800)は、特定の水質カテゴリーの特定の真水の量を、その券面で特定する金融商品のそれぞれの価格を、例えばコンピュータ処理装置などの処理装置を用いて、受け取る工程(810)であって、それぞれの金融商品の価格が、特定の水質カテゴリーの真水の更新可能な現在の指標値を用いて決定される、工程を含んでもよい。工程(820)は、コンピュータのメモリー保存デバイスなどのデータ記憶装置、または、コンピュータに、複数の水質カテゴリーに関して水質基準を保存する工程を含んでもよい。方法(800)は、方法(100)または(200)または(400)に(あるいは、他の実施形態では、システム(300)または(600)のコンピュータによって行われる工程に)似ている、追加の工程を有してもよい。例えば、方法(800)は、少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を、例えば、コンピュータ処理装置などの処理装置を用いて、受け取る工程(830)であって、ルート商品が水以外のものであり、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)前記それぞれのルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程を含んでもよい。方法(800)は、例えば、構成要素としての水を含む商品、および/または、その製造で水を用いる商品、および/または、出力として水を有する商品等を含む複数の商品(その一部はルート商品であり、その一部はルート商品ではない)から、少なくとも1つのルート商品を選択するさらなる工程を含んでもよい。処理装置は指令または基準に従って、この追加工程を行ってもよい。代替的に、処理装置は、処理装置に接続したメモリー保存デバイスに保存されたデータを使用または処理することによって、この工程を行ってもよい。
【0150】
工程(840)は、少なくとも1つのルート商品のルート商品に、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーを関連付けるものであってもよい。関連付けるまたはマッチングする工程は、(i)各ルート商品中の構成要素である、または、(ii)各ルート商品の製造で用いられる、水の品質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たす(または他の実施形態では関連する)ようなものであってもよい。工程(850)は、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を、コンピュータ処理装置を用いて、決定する工程であってもよく、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれのルート商品の製造で用いられる真水の量の少なくとも1つに基づいて、決定される。
【0151】
方法(800)は、いくつかの好ましい実施形態では、真水の更新可能な現在の指標値の少なくとも1つを、コンピュータ処理装置に接続したディスプレイ(図5Aで示されたディスプレイ(330)など)の第1の部分に表示する工程を有してもよく、ディスプレイはさらに、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の価格を、ディスプレイの第2の部分に(あるいは、実施形態によっては、ディスプレイの第1の部分にも)表示し、更新可能な現在の指標値の少なくとも1つと、少なくとも1つのルート商品の価格は、時間と共に更新される。いくつかの好ましい実施形態では、ディスプレイ(330)を見るユーザーは、少なくとも1つの水質カテゴリーの価格指数の変化が少なくとも1つのルート商品の価格指数の変化に関連するように見えるように、少なくとも1つのルート商品の価格指数の変化と、その後の上記のような水質カテゴリー内の少なくとも1つの水質カテゴリーまたは階級の価格指数の変化を認識することができる。
【0152】
方法(100)(200)、または(800)、あるいは、システム(300)、(600)のいずれかにおいて、水質カテゴリーは、以下:TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または、少なくとも他の任意の数の範囲を指定する基準を有してもよい。
【0153】
図6Aのハイレベルブロック図で分かるように、本発明のシステム(300)は、コンピュータ処理装置(352)を備えてもよく、RAM(354)、ブートROM(356)、ハードディスク(358)のような大容量記憶装置(358)などの多くのコンピュータメモリーデバイスを備えてもよい。メモリデバイスは、バス(66)を介して処理装置(352)と通信してもよく、共通バス(366)を介して互いに通信してもよい。コンピュータ可読プログラムコード(31)は、大容量記憶装置(58)などのメモリデバイスに保存されてもよく、処理装置(352)によって実行されることでメモリデバイスにアクセスされてもよい。大容量記憶装置(358)は、記載されたデータ保存方法論を実行するためのコンピュータ可読コードを有する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の一例である。
【0154】
図6Bのハイレベルブロック図に見られるように、本発明のシステム(300B)は、コンピュータ処理装置(352)、および、当該技術分野で知られているRAM(354)、ブートROM(356)、大用量記憶用ハードディスク(358)およびフラッシュメモリーデバイス(364)などのマルチプルコンピュータメモリーデバイスを有するコンピューター(310)を含んでもよい。メモリデバイスはバス(366)によって処理装置(352)に通信してもよく、共通バス(366)によって互いに通信してもよい。フラッシュメモリーデバイス(64)のようなメモリデバイスのソフトウェアドライバ(360)は、大容量記憶装置(358)に保存されてもよく、フラッシュメモリーデバイス(364)のようなメモリデバイスにアクセスするために処理装置(352)によって実行されてもよい。ドライバ(360)は、フラッシュメモリーデバイス(364)のようなメモリデバイスに保存されるデータをコードするための、および、フラッシュメモリーデバイス(364)のようなメモリデバイスから受け取ったコードワードをデコードするための、モジュール(362)を含んでもよい。フラッシュメモリーデバイス(364)以外のシステム(300B)の構成要素は、フラッシュメモリーデバイス(364)のホスト(370)を含んでもよく、これは、コンピューター(310)であってもよい。大容量記憶装置(358)は、記載されたデータ保存方法論を実行するための、コンピュータ可読コード1を有する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の一例である。
【0155】
図6Aの(または図6Bの)コンピュータ可読プログラムコード(361)は、非一時的なコンピュータ可読媒体に内蔵されてもよく、処理装置(352)によって実行されてもよい。プログラムコード(61)は、記載されるいくつかの処理機能のうちのいずれかを実行するためのプログラムコードを含んでもよい。
【0156】
図6Aはシステム(300)を概略的に描いている。図6Bは、似ているがフラッシュ・メモリー装置を含んでいるシステム(300B)を概略的に描いている。各々のシステム(300A)、(300B)は、水質に基づいて真水を売買するためのものであってもよく、処理装置(352)を含むこともあるコンピューター(310)を備えてもよく、上記のマルチプルコンピュータメモリー保存デバイス(すなわち、図6Bで見られるシステム(300B)の場合では、354、356(または、フラッシュ・メモリー・ドライブ(364))のいずれかまたはすべてに接続されてもよく、コンピューター(310)の操作のためにソフトウェア(361)を有してもよい。コンピュータ(310)および/またはプログラムコード(361)は、少なくとも1つまたは複数のルート商品の現在の価格を受け取るためにプログラムコードを含んでもよく、ルート商品は水以外のものであり、複数のルート商品中のそれぞれのルート商品は、(i)ルート商品中の構成要素としての水、および、(ii)ルート商品の製造で用いられる水の、少なくとも1つを有する。
【0157】
コンピュータ(310)および/またはプログラムコード(361)は、少なくとも1つまたは複数の水質カテゴリーに関する水質基準を保存するためのプログラムコードを含んでもよい。
【0158】
システム(300)に接続した処理装置(352)は、少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取る工程を実施するために、および、例えば、構成要素としての水を有する商品、および/または、その製造で水を利用する商品、および/または、出力として水を有する商品を特定するルート商品を含む複数のルート商品(一部はルート商品であり、一部はルート商品でないこともある)から少なくとも1つのルート商品を選択する追加の工程を実施するために、コンピューター(310)と接続して、プログラム可能であってもよく、または、プログラムコード(361)を有してもよい。処理装置は指令または基準に従ってこの追加工程を行ってもよい。代替的に、処理装置は、処理装置に接続したメモリー保存デバイスに保存されたデータを使用することまたは処理することによって、この工程を行ってもよい。
【0159】
コンピュータ(310)、または、コンピューター(310)に接続した処理装置(352)は、少なくとも1つのルート商品と、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの関連付けを処理するように構成されてもよく、および/または、プログラムコード(361)は、少なくとも1つのルート商品と、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの関連付けを処理するために、プログラムコードを含んでもよい。関連付けの処理は、提供されたデータから関連付けを決定する工程、および/または、さらなる用途のために関連付けを含んでもよい。コンピュータ(310)および/またはプログラムコード(361)は、少なくとも1つのルート商品と、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれのとのこれらの関連付けを保存するために、メモリー保存デバイス(すなわち、354、356、358)(および、システム(300B)の場合、フラッシュ・メモリー記憶装置(364))を含んで(に結合または接続され)でもよい。関連付けは、(i)ルート商品の製造で用いられる水、または(ii)ルート商品の構成要素としての水のいずれか(または両方)である水の品質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たす(または、他の実施形態では、関連する)ような状態であってもよい。関連付けの決定がコンピュータによって行われない場合、コンピュータは単に関連付けを保存し、それを適用してもよい。
【0160】
コンピュータ(310)、および/または、プログラムコード(361)は、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定するためのプログラムコードを含んでもよい。
【0161】
システム(300)は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに対する少なくとも1つの(真水を有する)水源の真水を測定するための水質測定装置(380)を備え、それによって、水質カテゴリーにより少なくとも1つの水源の真水を分類する、および/または、少なくとも1つの水源の真水の水質カテゴリー内の水質階級により少なくとも1つの水源の真水を分類してもよい。水質測定装置(380)は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つを測定するためのデバイスを含んでもよい。好ましい実施形態では、水質測定装置(380)(同様にシステム(600)の(680))は、2以上の水測定装置を含んでもよく、および/または、上記の物理的または化学的な基準(TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、塩化ナトリウム、硝酸塩、毒素、および、SAR)の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくともその大部分、および、このましくはそのすべてを測定するように構成されてもよい。
【0162】
コンピューター(310)は、水質測定装置からのデータ、あるいは、そのようなデータを保存するコンピュータまたは他のデバイスからを受け取るように、および、真水に関する水質カテゴリーおよび/または水質階級を決定するために、受け取ったデータを保存された水質基準と比較するように構成されてもよい。
【0163】
システム(300)(システム(300B、600、700)などの本発明の他のシステムのいずれかと同様に)は、証券(106)(例えば、図1のShiraziの’239特許を参照)、または、真水の品質(および/または特定の品質カテゴリーの真水に関する指標値または価格)をその券面で説明する債権(bond)、株(share)、株式(stock)、先物(future)などの(例えば、図1のShirazi’の’239特許の340に示されるような)金融商品を含んでもよい。システム(300)のメモリデバイスは、各水質カテゴリーの真水に関して1つ以上の更新可能な現在の指標値を保存するためのものであってもよい。
【0164】
図5Aで示されるように、システム(300)は、コンピューター(310)に接続したディスプレイ(330)を含んでもよく、ディスプレイは、その第1の部分(331)に、真水の更新可能な現在の指標値の少なくとも1つ(333)や、水としての商品および/または第1の部分にその更新可能な現在の指標値が表示されている真水のカテゴリーを特定する名前またはしるし(334)(すなわち、「水B3」)のような、独立変数を表示し、ディスプレイは、その第2の部分(332)(実施形態によっては、その第1の部分)に、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格(338)や、その更新可能な価格が第2の部分に表示されているルート商品(好ましくはそれぞれのそのようなルート商品)を特定する名前またはしるし(339)(すなわち「トウモロコシ」)などの従属変数を表示する。いくつかの好ましい実施形態では、ディスプレイ(330)を見るユーザーは、少なくとも1つのルート商品(独立変数であってもよい)の価格指数の変化と、その後の、少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または(水質カテゴリー内の)水質階級(従属変数であってもよい)である真水の価格指数の変化を見ることができ、少なくとも1つの水質カテゴリーの価格指数の変化は、少なくとも1つのルート商品の価格指数の変化に関連するように見えてもよい。前述したように、独立変数の数的に有意な変化は、従属変数の少なくとも1桁の目に見える変化をもたらすものであってもよい。図5Aは異なる部分で独立変数と従属変数を表示しているが、他の好ましい実施形態では、独立変数と従属変数はディスプレイの同じ部分に表示される。
【0165】
システム(300)についての(あるいはシステム(300B)または(600)についての)ディスプレイのいくつかの好ましい実施形態では、システム(300、300B、または、600)は、1つ以上のルート商品更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリー、(ii)水質階級、または、(iii)水質カテゴリーおよび水質階級の真水の更新可能な現在の価格とを表示するために、(図5Bに示すような)コンピュータに接続したディスプレイ(330B)を含み、特定の水質カテゴリーの真水の現在の価格は、1以上のルート商品の現在の価格に依存している。図5Bで示されるように、本発明のいくつかの好ましい実施形態では、少なくとも1つのルート商品(338B)の表示された価格と、真水(333B)の現在の価格は、ディスプレイ(330B)の同じ部分(332B)にある。
【0166】
システム(300)または(600)のコンピュータに接続したディスプレイ(330)(または330B)の別の特徴では、ディスプレイは、真水の更新可能な現在の指標値と、第1の部分に表示された現在の指標値のそれぞれ1つに関する真水のカテゴリーまたは水を特定するしるしとを表示するためのものであり、ディスプレイはさらに、その更新可能な現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品の現在の価格と、その現在の価格がディスプレイに表示されている少なくとも1つのルート商品のそれぞれを特定するしるしとを表示している。
【0167】
少なくとも1つの水質カテゴリーは、以下のカテゴリーからの1つ、2つ、または3つを含んでもよい:(i)飲料用または家庭用の用途の最低限の基準を満たす水の第1の水質カテゴリー、(ii)飲料水の基準を満たさないが、農業用品質の水の最低限の基準を満たす水の第2の水質カテゴリー、および、(iii)農業用品質の水または飲料水の基準を満たさないが、工業用品質の水の最低限の基準を満たす第3の水質カテゴリー。第1の水質カテゴリーが2つの水質カテゴリー、すなわち、飲料用と家庭用に分類される場合、システム(300)(および方法(100)または方法(200)またはシステム(600))の水質カテゴリーは、4つの水質カテゴリーの少なくとも1つ、少なくとも2つ、3つ、または、4つ(または、水質階級と呼ばれる任意のサブカテゴリーに加えて、少なくとも複数の、または多数の、またはいくつかの他の特定の数のカテゴリー)を含んでもよい。さらに、氷山からの水は、本発明の任意の方法またはシステムの飲料水のサブカテゴリーとしてみなされてもよい。
【0168】
本発明の任意の方法またはシステムの水質カテゴリーおよび/または階級で使用される水質基準は、水質カテゴリー:TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つ(または、以下の物理的および/または化学的な基準または尺度の少なくとも2つ、少なくとも3つ、4つ、または、5つ、あるいは、他の複数または大部分またはすべて)の範囲を指定してもよい。特定の範囲の例は、本明細書の表1~5で提供される。本発明の任意の方法またはシステムの水質カテゴリーは、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの水質カテゴリーであってもよく、水質基準は、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公表されたものであってもよい。
【0169】
システム(300)のコンピューター(310)は、いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または階級、または、少なくとも2つの水質カテゴリー(および/または階級)のそれぞれについて真水の適合性の現在の値を決定することによって、および、その後、それぞれの水質カテゴリー(および/または階級)の真水の更新可能な現在の指標値のすべてを数学的に組み合わせること、例えば、(i)水質カテゴリーの少なくとも1つ(または、少なくとも2つ、少なくとも3つ、など)のそれぞれについて価格を付けられる真水(すなわち、特定の水源からの水、または、販売されている特定の量水)の適合性の決定された現在の値と、および、(ii)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリー(および/または水質階級)からの水の市場占有率とにより組み合わされるそれぞれの指標値に重み付けをすることによって、特定の水源に由来する真水(または、販売される特定の量の水)の価格を、その処理装置を用いて、決定してもよい。適合性の現在の値の決定は、毎日、毎週、毎月、毎年、毎時間、毎分、または、任意の他の合理的な時間間隔で定期的に更新されてもよい。適合性の現在の値のこの決定は、システムシステム(600)に適用されてもよい。
【0170】
図7に示される本発明のさらなる実施形態は、水質に基づいて真水を交換するためのシステム(600)である。システム(600)は、様々な商品、とりわけ、水ではない様々な商品の価格を出力する少なくとも1つの商品取引所(608)の少なくとも1つのコンピューター(610)を含んでもよい。これらの商品の少なくとも1つは、構成要素としての水を含むか、または、その製造に真水を用いるか、または、その両方のルート商品であってもよい。ルート商品の1つの単純な例をとると、トウモロコシは水を含んでおり、その清算時に水を用いるため、ルート商品であってもよい。
【0171】
商品取引所の代わりに、コンピュータに接続される商品の価格に関する更新可能な現在の情報の他のソースが用いられてもよい。この一例は、サーバーコンピュータに接続された、商品価格を示すウェブサイトである。
【0172】
システム(600)は、システム(300)および(300B)について、図6A-6Bで示される、ハードウェアとソフトウェアの要素を有するシステムコンピュータ(620)も含んでもよい。例えば、システムコンピュータ(620)は、処理装置(622)、処理装置(622)に接続した1以上のメモリー保存デバイス(624)、システムコンピュータ(620)操作するためのコードを備えてもよい。システムコンピュータ(620)は、(例えば、通信リンクによって)少なくとも1つの商品取引所の少なくとも1つのコンピューター(610)に接続され、該コンピューター(610)から商品の更新可能な価格データを受け取るように構成されてもよい。システムコンピュータ(620)は、更新可能な価格データ、特定されたルート商品の現在の価格から、ルート商品を特定し抽出するように構成されてもよい。加えて、システムコンピュータ(620)および/または処理装置(622)は、以下のように、構成またはプログラムされてもよい:
(a)水質カテゴリーおよび/または階級の少なくとも1つ、または、少なくとも2つ(または、少なくとも3つ、など)について水質基準を保存すること、
(b)特定されたルート商品の製造で使用される(および/または、特定されたルート商品の構成要素である)水の品質が、各水質カテゴリーの水質基準を満たす(または、いくつかの好ましい実施形態では、関連する)ように、少なくとも1つの特定されたルート商品の少なくとも1つの特定されたルート商品と、少なくとも1つ(または、少なくとも2つ、など)の水質カテゴリー中の水質カテゴリーの少なくとも1つのそれぞれとの関連付けを処理する(すなわち、関連付けを決定するおよび/または保存する)こと、
(c)少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリーについて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を計算することであって、現在の指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられた前記それぞれの特定されたルート商品の製造で用いられる真水の量の少なくとも1つに基づいて、決定される、こと。処理装置(622)は、それぞれの水の品質(および/または階級)におけるそれぞれの水の販売の市場占有率を参照することにより、および/または、様々なルート商品の市場占有率を参照することにより、現在の指標値を計算するようにプログラムされてもよい。
【0173】
システムコンピュータ(620)は、それぞれの水質カテゴリーの計算された更新可能な現在の指標値を、少なくとも1つのコンピューター(610)に送信するように構成されてもよい。図7の矢印によって示されるように、これは、少なくとも1つのコンピューター(610)からシステムコンピュータ(620)まで作動する第1のレグと、システムコンピュータ(620)から少なくとも1つのコンピューター(610)まで作動するリターンレグ(return leg)または第2のレグを含み得る、データサイクルを完了させてもよい。データサイクルは、コンピューター(610)から商品の価格データを抽出して、システムコンピュータ(620)から少なくとも1つのコンピューター(610)まで、水の価格(例えば、水質に基づいた価格))を戻すことを含んでもよい。
【0174】
システム(600)は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、少なくとも1つの水源の真水を測定するための水質測定装置(680)も備えることにより、水質カテゴリーから少なくとも1つの水源の真水を分類し、および/または、少なくとも1つの水源の真水の水質カテゴリー内の水質階級により少なくとも1つの水源の真水を分類してもよい。システムコンピュータ(620)は、水質測定装置(680)からデータを受け取るように、または、そのようなデータを保存するコンピュータまたは他のデバイスからデータを受け取るように、および、真水に関する水質カテゴリーおよび/または水質階級を決定するべく保存された水質基準と受け取ったデータを比較するように、構成されてもよい。
【0175】
図7に示されるように、システム(600)は、少なくとも1つのコンピューター(610)に接続した(例えば図5Aで示されるタイプの)ディスプレイ(630)を含んでもよい。「関連付け」は、リアルタイムで更新された現在の価格を供給および表示することを可能にしてもよい。独立変数と従属変数の価格または指標は、月、週、日、時、分、秒、または他の合理的な間隔で更新されてもよい。ディスプレイ(330)は、第1の部分(331)と第2のディスプレイ部分(332)を有してもよい。ディスプレイ(330)は、経時的に更新され得る、ディスプレイの第1の部分(331)の水質カテゴリーおよび/または階級の真水の少なくとも1つの現在の指標値を表示してもよく、経時的に更新され得る、ディスプレイの第2の部分(332)で算出される真水の少なくとも1つの現在の指標値の特定されたルート商品の価格を表示してもよい。図5Aで示される1つの例には、「ティッカーテープ」またはスクロール式の電子ティッカーのようなディスプレイの隣接する可動領域があり、1つはルート商品の価格と名前を示しており、1つは水商品、すなわち、特定の階級または水質カテゴリーの真水の価格と名前を示している。見る人は、ディスプレイ(330)の両方の部分を観察することができてもよく、基本的なルート商品の価格が変動すると、関係するまたは関連付けられた水の指標、すなわち、本特許出願に記載されている係数、関係、アルゴリズム、計算、関数、および/または方法によって計算されるようにその価格が上記のようなルート商品から算出される更新可能な現在の水指標の価格が変化することを観察することができてもよい。
【0176】
代替的に、図7の破線によって示されるように、ディスプレイ(330)は、少なくとも1つのコンピューター(610)よりもむしろ、システムコンピュータ(620)に接続されてもよく、またはその両方(610と620)に接続されてもよい。
【0177】
図8によって示されるように、本発明は、水質に基づいて真水を売買するためのシステム(700)として記載されてもよい。システム(700)は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つに関して、少なくとも1つの水源の真水を測定するための水質測定装置(780)を含んでもよい。システム(700)は、システム(300)(300B)(処理装置、メモリーなど)に関して記載された部品を有するコンピュータを含んでもよい。図8の矢印によって例証されるように、デバイス(780)によって確認された結果またはデータは、保存と処理のためにコンピューター(710)に送信されてもよい。具体的には、コンピューター(710)は、TDS、炭酸塩含有量、pH、硬度、ナトリウム、塩化物、硝酸塩、毒素、および、ナトリウム吸着率の少なくとも1つについて真水に関して水質測定装置からデータを受け取るように、および、真水について水質カテゴリーを決定するべく、受け取ったデータを保存された水質基準と比較するために、構成されてもよい。
【0178】
コンピューター(710)は、水以外の少なくとも1つのルート商品の現在の価格を決定するためのものであって(コードのプログラミング命令を備えてもよい)、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)ルート商品の構成要素としての水、および、(ii)ルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、もの、少なくとも1つの水質カテゴリーと少なくとも1つのルート商品のそれぞれの関連付けを処理するためのもの、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品の構成要素である真水の量、および、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリー真水の更新可能な現在の指標値を決定するためのものであってもよい。
【0179】
システム(700)のいくつかの実施形態では、コンピューター(710)は、水質階級を決定するためのもの、および、少なくとも1つのルート商品と少なくとも1つの水質階級のそれぞれとの関連付けを処理するためのもの、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質階級に関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、それぞれの水質階級の真水の現在の指標値を決定するためのものであってもよい。システム(700)は、コンピューター(710)に接続したディスプレイ(730)、例えば、図5Aまたは図5Bで示されるディスプレイに似たディスプレイ(730)を含んでもよく、先に記載された本発明の方法および/またはシステムのディスプレイに関して記載された特徴を有してもよい。例えば、ディスプレイ(730)は、独立変数(すなわち、少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格)と、従属変数(特定の水質カテゴリーおよび/または水質階級の真水の更新可能な現在の価格)の両方を表示してもよい。価格が従属変数を含み得るような真水は、その価格が独立変数を含み得るようなルート商品の少なくとも構成要素であってもよく、および/または、そのようなルート商品の製造で用いられてもよい。
【0180】
本発明のシステムまたは方法のいずれかにおいて、コンピュータのような処理装置は、ルート商品の構成要素である真水の量、ルート商品の製造で用いられる真水の量、ルート商品の価格、真水の全市場内での特定の水質カテゴリーおよび/または階級の真水の市場占有率(市場の重み)、適合性係数、水の基本価格、調整係数、全ての関連するルート商品の全市場からの1以上の特定のルート商品の市場占有率、特定の担保における真水の量、金融商品の券面に記載された真水の量、または、それ以外の他の係数といった係数を、数学的に組み合わせるために1以上の数学的な操作を用いてもよい。これらの係数のいずれかは、必要に応じて合理的な間隔で規則的に更新されてもよく、可能であれば、リアルタイムで更新されてもよい。ルート商品の価格は、例えば、商品取引所からリアルタイムで更新されてもよい(図7の608を参照)。製品の市場占有率と価格を決定するためのデータは、公表されている統計、例えば、インターネット上で入手可能な情報(例えば、統計は、商品取引市場、先物市場、証券取引所(例えば、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン、東京)に接続したウェブサイトから獲得されてもよい)に由来してもよく、したがって、リアルタイムに容易に更新可能である。代替的に、統計は、公表された統計、または、政府系機関から発表された統計から、周期的に更新されてもよい。
【0181】
本明細書で言及した商品のいずれも、公的に取引された商品であってもよい。
【0182】
図4から分かるように、本発明は、真水の品質に基づいて真水に投資する方法(400)として記載されてもよい。方法(400)は、例えば、コンピュータ処理装置のような処理装置を用いて、1つ以上(または2以上または3以上、など)のルート商品の更新可能な現在の価格を受け取る工程(410)であって、ルート商品が水以外のものであり、少なくとも1つ(または、少なくとも2つ、など)のルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)前記それぞれのルート商品の構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、工程を含んでもよい。方法(400)は、例えば、構成要素としての水を有する商品、および/または、その製造で水を利用する商品、および/または、出力として水を有する商品を特定する商品を含む複数の商品(一部はルート商品であり、一部はルート商品でないこともある)から少なくとも1つのルート商品を選択する追加の工程を有してもよい。処理装置は指令または基準に従ってこの追加工程を行ってもよい。代替的に、処理装置は、処理装置に接続したメモリー保存デバイスに保存したデータを使用または処理することによって、この工程を行ってもよい。
【0183】
工程(420)は、少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または階級の少なくとも1つの水質カテゴリーおよび/または水質階級のそれぞれを、少なくとも1つ(または少なくとも2つ、など)のルート商品の少なくとも1つのルート商品とマッチさせる工程を含んでもよい。工程(430)は、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの水質カテゴリー(および/または階級)について、コンピュータ処理装置を用いて、前記それぞれの水質カテゴリーを満たす真水の更新可能な現在の指標値を決定する工程であって、指標値は、前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品中の構成要素としての真水の量と、(ii)前記それぞれの水質カテゴリーにマッチした前記それぞれのルート商品の製造に用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、決定される、工程を含んでもよい。方法(400)に含まれるコンピュータ処理装置(方法(100)、(200)、および、(800)の処理装置と同様)は、システム(300A)および(300B)に関して図6Aおよび6Bで示された処理装置(352)であってもよい。
【0184】
方法(400)のさらなる工程は、以下の表7aと表9aで示されるような(i)飲料用、(ii)農業用途、および、(iii)工業用途、の2つまたは3つに関する天然水の適合性に基づいて、天然水の価格を調節することによって調整された現在の指標値を決定するために、処理装置を使用する工程を含んでもよい。水が天然水ではない場合、さらなる工程は、調整された現在の指標値を決定するために、以下の表8bと表10bで示されるような(i)飲料用、(ii)農業用途、および、(iii)工業用途、の少なくとも1つ(または他の好ましい実施形態では少なくとも2つ)に関する非天然水の適合性に基づいて、非天然水の価格を、処理装置を用いて調整する工程を含んでもよい。
【0185】
他の方法と同様に、コンピュータ(図5図6A、6Bに示されるコンピューター(310)など)に接続したディスプレイ(図5Aで示されるディスプレイ(330)など)の第1の部分に、真水の調整された現在の指標値の少なくとも1つと、構成要素としての水、および/または、第1の部分にその調整された現在の指標値が表示されている真水のカテゴリーを特定するしるし(すなわち、「水B1」)とを表示する方法(400)中にさらなる工程が存在してもよく、ディスプレイは、その第2の部分に、その現在の指標値の少なくとも1つが算出されている少なくとも1つのルート商品(すなわち、「トウモロコシ」)の現在の価格と、第2の部分にその現在の価格が表示されているルート商品(好ましくは、それぞれのルート商品)を特定するしるしとを表示する。さらに、方法(400)の工程は、金融商品を含む方法(200)の工程(210)(または工程(210)および(220))に加えられてもよい。方法(400)の他のいくつかの好ましい実施形態では、ディスプレイは、ディスプレイの同じ部分に、少なくとも1つのルート商品の質と更新可能な現在の価格(独立変数)に基づいて、真水の更新可能な現在の価格(従属変数)を示してもよい。
【0186】
方法(400)は、特定の水質カテゴリーの特定の量の真水を券面で特定する複数の金融商品のそれぞれの価格を、コンピュータ処理装置のような処理装置を用いて、決定する追加工程をさらに有してもよく、それぞれの金融商品の価格は、1つの水質カテゴリーの真水の現在の指標値を用いて決定される。
【0187】
同様に、システム(300)および(600)は、システム(300)中のコンピュータ(310)および/またはコード(361)によって行なわれた工程が、本明細書に記載の方法のいずれかの工程に対応し得るように、修正されてもよい。
【0188】
さらに、本明細書に記載されるシステムの方法のいずれかにおいて、水の価格は調整されてもよく、水源の地理的位置であってもよい。地理に関する調整係数は、コンピューター(310)に保存される。
【0189】
さらに、上記の方法またはシステムのいずれかが、本明細書に組み込まれるShiraziの239特許に記載された要素または方法の工程のいずれかを組み入れるように修正されてもよいことは強調されなければならない。純粋に、一例として、システムは、本明細書に記載の金融商品の担保として機能するように構成された担保を含んでもよい。担保は地方自治体によって所有された大量の真水であってもよく、担保は例えば湖からの真水であってもよい。代替的に、担保は、水源から取り除かれた後にどこかに保存された大量の真水であってもよい。あるいは、担保は、氷山からの、または、氷山の一部からの水または氷であってもよい。加えて、仲介業者が、本明細書に記載の標準化された価格指標のいずれかを用いることに関与してもよい。幾つかの実施形態では、特定の水質カテゴリーおよび/または階級の真水の現在の価格は、仲介業者のデスクトップまたは他のコンピュータのメモリーに保存されてもよく、コンピュータの処理装置によって計算されてもよい。
【0190】
本発明は、水質に基づいて真水を売買するためのシステムとして記載されてもよく、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品が、(i)構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、の少なくとも1つを有する、こと、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの少なくとも2つの水質カテゴリーについて、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準を保存すること、各水質カテゴリーの水質基準を満たす、特定の量の真水をその券面上で特定する金融商品との、少なくとも1つの水質カテゴリーのそれぞれの関連付けを処理することであって、金融商品の価格が、特定の量の真水と、特定の水質カテゴリーの真水の現在の指標値に基づく、こと、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータを含む。
【0191】
システムは、特定の水質の真水の更新可能な現在の価格が1つ以上のルート商品の現在の価格に依存するように、1以上のルート商品の更新可能な現在の価格と、特定の(i)水質カテゴリーおよび/または(ii)水質階級の真水の更新可能な現在の価格とを表示するためにコンピュータに接続されたディスプレイをさらに備えてもよい。
【0192】
本発明は、水質に基づいて真水を売買するためのシステムとして記載されてもよく、該システムは、水以外の少なくとも1つのルート商品の受信更新可能な現在の価格を受け取ることであって、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は、(i)構成要素としての水、および、(ii)前記それぞれのルート商品の製造で用いられる水、少なくとも1つを有する、こと、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの少なくとも2つの水質カテゴリーについて、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準を保存すること、ならびに、前記それぞれのルート商品の現在の価格に基づいて、および、(i)前記それぞれの水質カテゴリーに関連付けられたルート商品中の構成要素である真水の量と、(ii)ルート商品の製造で用いられる真水の量、の少なくとも1つに基づいて、水質カテゴリーのそれぞれの真水の更新可能な現在の指標値を決定すること、のためのコンピュータと、金融商品とを備え、それぞれの金融商品は、以下の水質カテゴリー:天然の品質、飲料水、家庭用水、農業用水、および、工業用水、の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水をその券面で特定し、金融商品の価格は、特定の量の真水と、特定の水質カテゴリーの真水の現在の指標値に基づく。システムは、それぞれの金融商品が、以下の水質カテゴリー:家庭用水、農業用水、および工業用水の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水を、その券面で特定するようなものであってもよい。それぞれの金融商品は、以下の水質カテゴリー:家庭用水、農業用水、および、工業用水の中からの各水質カテゴリーの水質基準を満たす特定の量の真水を、その券面で特定してもよい。
【0193】
本発明は、水質に基づいて水を売買する際に、例えば、商品取引所によって使用されるシステムとして記載されてもよく、該システムは金融商品であって、金融商品のそれぞれは、特定の量の真水をその券面で特定し、それぞれの金融商品の価格は、真水の現在の更新可能な価格と特定の量の真水とを用いて決定される、金融商品、水の現在の更新可能な価格を受け取るように構成された処理装置であって、水の更新可能な現在の価格は、(A)少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格と、(B)実際の水の物理的な量、および、(i)実際の少なくとも1つのルート商品の物理的な量と(ii)実際の少なくとも1つのルート商品の物理的な量の製造との間の物理的な関係から決定され、水の更新可能な現在の価格は、少なくとも1つのルート商品の更新可能な現在の価格と、(i)実際の水の物理的な量と物理的な関係にある実際の少なくとも1つのルート商品の物理的な量、および、(ii)実際の水の物理的な量と物理的な関係にある実際の少なくとも1つのルート商品の製造された物理的な量の少なくとも1つとを、数学的に組み合わせるために、1つ以上の数学的な操作を用いることによって、決定される処理装置、および、(c)金融商品を用いて、真水の売買をもたらすために、真水の更新可能な現在の価格を表示するためのディスプレイを備え、少なくとも1つのルート商品のそれぞれのルート商品は水以外の商品である。
【0194】
本発明の方法またはシステムのいずれかにおいて、EEC、WHO、または米国の少なくとも1つによって公布された水質基準との言及は、本発明の1つの好ましい実施形態に過ぎず、他の様々な好ましい実施形態は、EECによって具体的に公布される水質基準、水質基準がWHOによって具体的に公布された好ましい実施形態、米国(米国政府の一部を意味する)によって具体的に公布される水質基準、または、水質基準を公布する別の著名な組織によって基準が公布された好ましい実施形態を含んでもよい。
【0195】
以下は、本発明の方法、装置、および、システムで使用され得る、Shiraziの239特許の24段落の本文の組み込みである。図の数字に対する言及は、Shiraziの239特許の図に対するものであり、そこで言及されている参照数字は、Shiraziの239特許の図面に記載の要素/項目に対するものである。
【0196】
「仲介業者(120)は、担保(101)の水の証券(106)(代替的には、別の金融商品を、例えば、債権、株、株式、先物に使用することができる)を発行し、指標値(104)に従って証券(106)を売る。図1の例(Shiraziの239特許)において、指標値(104)が$1.07/mであることから、仲介業者(120)は、1000 mについて1070ドル+2%の手数料で証券(106)を売る。投資者(108)(証券(106)を購入した人)は、地方自治体(102)が1000mの水を納品することを要求する(投資者(108)は輸送と取扱の費用を負担する)ことで、証券(106)を償却してもよく、あるいは、投資者(108)は、指標値(104)が上昇すると予測して、証券(106)を手放さなくてもよく、その後、投資者(108)は、(恐らく、仲介業者(10)を介して)別の投資者に証券(106)を売って、利益(任意の仲介手数料を引く)を回収する。
【0197】
(Shiraziの239特許の)図2は、商品を売る方法の一般化したフローチャートである。
仲介業者は資本化されている資源を探し求める。例えば、世界中で利用可能な大量の水があり、水に対するニーズはあるものの、この資源を開発して保護する十分な資本がない場合がある。したがって、仲介業者は、真水を売ることに決める(ブロック211)。仲介業者は、担保として取得することができる真水の権利を主張(locate)しなければならない(ボックス213)。図2(Shiraziの239特許)の例では、仲介業者は、ブラジルには、大量の入手可能な水を誇る多くの自然な湖があることを知る。その後、評価の範囲を定義すること(ボックス215)が必要である。例えば、メキシコやアメリカ中西部(水が不足しており、アマゾンから容易に水を送ることができる)の水の価値に従って水を評価することは可能であり、代替的に、水の世界相場に従って水を評価することも可能である。仲介業者は、水の国際的な価値(世界的に見て)に従って真水に指標を付けることにする。とりわけ、仲介業者は最初に、世界市場で水の主要な製品を確立し(ブロック217)、それぞれの製品について重みを決定し(ブロック221)、それぞれの製品の価格を確認し(ブロック220)、それぞれの製品に従って実体の価値を計算し(ボックス221)、重み係数によって各々重み付けした様々な製品の複合価格に基づいて実体の指標値を計算する(ボックス222)。製品を確立する(ボックス217)、重みを決定する(ボックス219)、価格を確認する(ボックス220)、価値を計算する(ボックス221)、および、指標値を計算する(ボックス222)の一例が、(Shiraziの239特許の)図3と添付の記載に例証されている。
【0198】
仲介業者はその後、担保を複数の部分(例えば、1000mの水である株。担保は、株または当該技術で知られているような別の金融商品を用いて売られてもよい)に分け(ボックス223)、指標値と担保条件(例えば、株の価格は、湖の水の品質、または、水の位置および入手可能性を考慮に入れてもよい)に応じて、それぞれの株の市場価値を決定する(ボックス225)。例えば、指標値が1.07usd/mであり、湖の株が1000mを含む場合、株の市場価値は1070usdであってもよい。仲介業者は、担保を売るためにその権利を獲得する(ボックス227)。例えば、仲介業者は、湖を所有する地方自治体との先物契約または供給契約を結ぶことにより、担保に対する権利を獲得する(ボックス227)。その後、仲介業者は、市場価格プラス手数料で、投資者に対して、株式担保を売る(ボックス229)。
【0199】
指標値は時々更新される。特に、アルゴリズムは、担保の状態を更新する時間であるかどうかをチェックし(ボックス235)(例えば、この更新は、毎年、または、毎月、または、指標を拡大または調節する必要がある場合は常に、行われてもよい)、もし「はい」の場合、専門の査定人が水の量、質、および利用可能性に関して担保を査定し(ボックス236)、担保の価値が調整され(ボックス237)、その後、任意の新しい必要な担保が求められ(ボックス213)、株券は、それぞれの証券が有効な資産によって賄われることと、新しい必要な担保が見つけられるかどうかを確かめるために、調節される(ボックス239)。担保を調整する時間ではない場合(ボックス235の「いいえ」)、アルゴリズムは、重みを更新する時間が来たのかどうかをチェックする(ボックス233)(WxおよびWxj[例えば、(Shiraziの239特許)図3の線362と363a-fをそれぞれ参照])(例えば、これは毎月または毎日更新されてもよい)。「はい」の場合、世界中の様々な商品の売買の量の国際貿易機構の定期報告に従って、重みが決定される(ボックス219)。「いいえ」の場合、アルゴリズムは、製品価格を更新する時間が来たのかどうかチェックする(ボックス231)(例えば、図3の線364a-fを参照)。「はい」の場合、製品の価格が確認される(ボックス220)。製品の価格は、インターネットでまたは他のソースから利用可能な商品の価格に応じて、毎日、毎時間、または、リアルタイムで更新されてもよい。「いいえ」の場合、取引は継続する(例えば、担保に対する販売229権を売る)。
【0200】
(Shiraziの239特許の)図3は、製品の重みと商品の価値の例となる計算の結果を示している。(Shiraziの239特許)図3の例では、8つの製品(水の製品)が選択される(211)。それぞれの水製品(A、Q、U、H、I、E、T、およびB:輸出品、家庭用、脱塩、瓶詰め、精製、食用作物、および、バイオ燃料)について、製品の重みWx(線362)は、その製品によって表わされる水市場の一部である。その後、それぞれの製品について、1つ以上の代表的なケースが選ばれる。それぞれの代表的なケースについて、1つのケースの重みWx(線363a-f)が決定され、1つのケース値(線364a-f)がそれぞれ確認される。
【0201】
(Shiraziの239特許の)図3の例では、仲介業者は、取引データを調べることにより、219を決定する。選択された範囲において、水取引の5%が輸出用であり(Wa=0.05)、50%は国内消費(Wq=0.5)であり、9.95%は脱塩(Wu=0.0995)由来のもので、0.05%は瓶詰め分であり(Wh=0.0005)、5%は精製され(Wi=0.05)、20%は食用作物に仮想水として含まれ(Wt=0.2)、10%は、バイオ燃料の製造用に仮想水として含まれている(Wb=0.1)。したがって、この例において、水(369)の指標価格は、水の仮想価格に部分的に(W+W=30%)依存する。
【0202】
代替的に、指標値の計算は、紙などの製造された製品(水が木材のコロイド(wood colloids)を懸濁するために、および、仕上げのプロセスで清浄する際に使用される)に使用される仮想水を含み得る。
【0203】
農業用部分に関して、水はオレンジジュースやトウモロコシなどの農産物の製造で用いられる。しかしながら、1)多くの潅漑用水が自然源(私有の井戸/川/雨)から直接得られるものであり、2)潅漑用水が高度に規制されず補助金が支給されていないことから、指標計算に潅漑用水を含むことは困難である。仮想水は、製品に利用される水の量を指すが、製品の実際の一部ではない。1キロのシリアルを生産するために、700-3500リットルの作物用水が利用される。したがって、農産物を買うことは、本質的には水を購入することを含む。農産物に水の仮想価格を含めることによって、仲介業者は、政府が価格の決定にほとんど影響を与えない市場の力に依存した水の価格を決定する。これにより、仲介業者は、安定した市場に基づいた水の指標値(369)を確立することが可能になる。
【0204】
世界市場の重み係数Wは、それぞれの製品について決定される(219)。より具体的には、図3(Shiraziの239特許)の例では、世界市場の重み係数Wa、Wq、Wu、Wh、Wi、Wt、および、Wb(線262)(図3(Shiraziの239特許)の例では、市場の重みは、それぞれ、輸出、家庭用、脱塩、瓶詰め、精製、食用作物、および、バイオ燃料である)は、利用可能な統計を用いて、固定されたアルゴリズムに基づき計算される。
【0205】
図3(Shiraziの239特許)の実施形態では、Wt、Wt、Wt(線263e)(それぞれの食用作物中の仮想水のケースの重み)は、商品に物理的に含まれる水の量(製品の構成要素である水の量)に基づき、製品を生産するために利用される水の量に基づくわけではないことに留意する。したがって、例えば、特定の市場は、1300mの水を含有する食用作物の取引を含む。その取引では、500,000Kgの小麦がある(小麦は60%が水であり、水の密度は1000Kg/mであり、したがって、500,000Kgの小麦は、500*0.6=300mの水を含有している)。その後、Wt=(500*.6)/1300=0.23である。同様に、すべての水市場(選択された水製品のすべてで取引される水の合計)は、6500mであり、取引された食用作物に含まれる総水量は1300mである。したがって、水の指標値における農業の仮想水の市場の重みは、食用作物に含まれるすべての水市場の一部である。Wt=1300/6500=0.2。
【0206】
図3(「Shiraziの239特許)の例では、食用作物中の水の仮想値(365a)は以下のように計算される。
【0207】
ニューヨークの商品であるトウモロコシの価格は400usd/tonであり、トウモロコシは75%の水を含有しており、1500mの潅漑用水/tonを利用している。
t1=400*0.75/1500=0.2usd/mは、トウモロコシ中の水の仮想値である。
【0208】
ニューヨークの商品であるコーヒーの価格は、950usd/tonであり、コーヒーは55%の水であり、3500mの潅漑用水/tonを利用する。したがって、
t2=950*0.55/3500=0.15usd/mは、コーヒー中の水の仮想値である。
【0209】
ニューヨークの商品である小麦の価格は、500usd/tonであり、小麦は60%の水を含有しており、1トン当たり1000mの潅漑用水を利用し、
t3=500*0.6/1000=0.3usd/mは、小麦中の水の仮想値である。
【0210】
取引された農産物全体からのそれぞれの商品のケースの重み(線363e)を考慮することで、食用作物中の水の仮想値が得られ、これは、T価格T=Wt*t+Wt*t+Wt*t=0.27*$0.2+0.5*$0.15+0.23*$0.3=0.20usd/m(365a)である。したがって、農業食品中の水の仮想価格Tは、それぞれの農業食品の市場の重み、農業食品の市場価格、製造で利用される水の量に依存している。
【0211】
指標の算式に水の仮想値を含むことによって、仲介業者は、他の商品(製品)中の水の統制されていない売買を含む、水の代表的な統合値を計算する。
【0212】
さらに、図3(Shiraziの239特許)の例では、脱塩水製品Uについて、選択された評価範囲(世界の水取引)では、水取引全体の9.95%である647mが脱塩された水であることが分かる。世界の脱塩水の20%は工業都市で使用され(Wu=0.20)、選択された代表的なケースは、u=0.80usd/mの製造費で脱塩水を生産するPerth Australiaである。世界の脱塩水の使用の50%は保養地や島でのものであり(Wu=0.50)、選択された代表的なケースは、u=1.50usd/mの価格で脱塩水を生産する、Bermudaである。世界の脱塩水の使用の30%は石油輸出国でのものであり(Wu=0.30)、選択された代表的なケースは、u=4.00usd/mの価格で脱塩水を生産する、サウジアラビアである。重みは毎月更新され、その一方で、代表的な価格は毎週更新される。したがって、脱塩水U=Wu*U+Wu*u+Wu*u=0.2*$0.80+0.5*$1.50+0.3*$4.00=2.11usd/m(368)である。
【0213】
バイオ燃料に含まれる仮想水は、水取引の別の一部である。図3(Shiraziの239特許)の例では、3つのバイオ燃料の組み合わされた市場の重みは、水の全取引の10%である(Wb=0.1)。
【0214】
(廃油または油性植物、とりわけ、藻類から生産された)バイオディーゼル、(有機性廃棄物の嫌気性消化によって生産された)バイオメタン、および、(細胞老廃物または穀物の発酵から生産された)エタノールのような多くの燃料は、あまり水を含んでいない。したがって、燃料の水分含有量は、重み係数Wbを計算するためには使用されない。Wbの代替的なベースの2つの例は、バイオ燃料の全質量/体積、または、バイオ燃料の燃焼からの水出力の量である。(バイオディーゼルやエタノールのような)液体燃料について、バイオ燃料の全体積または質量は、重み係数Wbを計算するために使用することができる。代替的に、任意のバイオ燃料について、とりわけ、体積と重量が液体燃料の水分含有量または全体積に匹敵しないガス(例えば、メタン)について、燃焼生成物中の水出力の質量は、Wbを計算するために使用されてもよい(代替的に、バイオ燃料については、Wbは、比例定数を乗じた、燃料または他の燃焼生成物または燃料の成分[例えば炭素]の燃焼によるエネルギー出力に基づき得る)。したがって、バイオ燃料の市場の合計は650mを含み、これは水取引全体(6500m)の10%として処理される。売られたエタノールの体積は390mであり(Wb1=390/650=0.6)、売られたバイオディーゼルの体積は260mである(Wb2=195/650=0.3)である。図3(Shiraziの239特許)の例では、バイオメタンの水市場の量(重み係数Wb3に基づく)は、メタンの燃焼の出力に基づいて計算される。Wbを計算するために燃焼出力を用いることで、密度の非常に異なる様々なバイオ燃料間の比較が容易になる(代替的に、比較のために、エネルギー生産または炭素成分の他のベースが使用されてもよい)。特に、図3(Shiraziの239特許)の例では、市場には38800mのバイオメタンの取引がある。メタンは、室温で0.67kg/mの密度を有し、1Kgのバイオメタンを燃やすと約2.5Kgの水が作られる。したがって、38800mのメタンを燃やすと、38800*0.67*2.5/1000=65mの水ができる。したがってWb=65/650=0.1である。
【0215】
バイオ燃料中の水の仮想価格は、燃料の製造への水入力に基づく。トウモロコシから1トンのエタノールを生産するには、3600mの水を用い、エタノールの価格は800$/tonであることから、エタノール中の水の仮想値は、b=$800/3600=0.22usd/mである。(水が藻の池の維持に必要な)バイオディーゼルについての同様の計算により、b2=0.15usd/mの仮想水の値が得られる。図3(Shiraziの239特許)の例では、バイオメタン中の水の仮想値は、製造に用いられる水の量に基づく。メタンの費用は3.00usd/mであり、1mのバイオメタンの生産には、(消化装置を稼働させ続けるために)7.0mの水を用いることから、バイオメタン中の水の仮想値は、b=3.0/7.0=0.43usd/mである。したがって、バイオ燃料B中の水の合計仮想値は、それぞれの製品の市場の重み(燃料と燃料の燃焼中の水出力の全質量)と、燃料の製造で利用される水の量に依存する(B=Wb*b+Wb*b+Wb*b=0.6*$0.22+0.3*$0.15+0.1*$0.43=0.22usd/m(365b)である。
【0216】
代替的に、バイオ燃料の燃焼中のCO放出量またはバイオ燃料中の炭素成分の量は、バイオ燃料のすべての重み係数を計算する共通の基礎として使用することができる。
【0217】
それぞれの製品の重みとそれぞれの製品および製品の分類における水の価値が計算されると、価格にそれぞれの重みを乗じて合計値が得られる。図3(Shiraziの239特許)の例では、Wa*A+Wq*Q+Wu*U+Wh*H+Wi*I+Wt*T+Wb*B=0.05*0.92+0.5*0.77+0.0995*2.11+0.0005*200+0.05*1.75+0.2*0.198+0.1*0.22=0.89usd/m(366)。この価格は、輸送費N=0.01usd/m(例えば、水源からの水を販売業者に発送する平均コスト)と、出口料金費用(D=0.03usd/m)(例えば、他の地方自治体から水を受け取ることについて他の水輸入業者によって支払われた平均的な出口料金費用)、および、リサイクル率E=-0.015usd/m([地下水に浸透することにより/川に流れ込むことにより/人工的な水の再利用によって])廃水のなかには流通機構を再び入るものもあるという事実を考慮して)を加えることによって調整され、0.91usd/mの調整価格が得られる(367)。最後に、最終的な価格は、調整価格に、供給と需要の係数Z=1.12(水の証券の売り手が多く買い手が少ないとき、価格は上方に調整され、売り手が買い手を数で圧倒する場合、その逆である)と、資源と消費者との間で水が不足していることから消費者に対する価格の増加を考慮に入れる廃棄係数(1.05)とを掛けることによって得られる。したがって、図3(Shiraziの239特許)の例の水の指標値は、1.07usd/m(369)である。
【0218】
(上記の(Shiraziの239特許の)図3の指標値(369)を用いることで、会社は、指標値での水の値について有価証券または水購入契約を得る。会社は水の指標値に基づいて水のバスケット株式の形態の契約を流通させる。会社は金融機構または投資企業と契約を締結することができ、クライアントに水のバスケット株式を流通させ、取引から合意可能な手数料および保証金を得る。
【0219】
代替的に、物質の仮想値は商品のコストに基づいたので計算することができる(その商品については、商品の代替物であるその物質の製品が存在している)。例えば、ガソリンの価格から水の仮想価格を計算することができる。エタノールがガソリンの代替物であり、エタノール製造の費用の大部分が水であることから、ガソリンの価格に基づいて水の仮想価格を計算することは可能である。例えば、ガソリンの価格が$700/tonで、エタノールがガソリンの代替物であり、成長させるのに3600mの水を利用するトウモロコシから1トンのエタノールを生産することができることから、ガソリンの価格に基づいた水の仮想値は、$700/3600=B=0.19usd/mである。
【0220】
図4(Shiraziの239特許)は、投資する方法を例証するフローチャートである。投資者は最初に、投資する商品(例えば真水)を選び(ボックス470)、次に、その商品の株または他の金融商品(例えば、債権、証券、先物、株、バスケット)を売っている仲介業者を見つける(ボックス472)。その後、投資者は、仲介業者の計算した商品に対する指標値(例えば、図3(Shiraziの239特許)や添付の記載に述べられているような指標値(369))を使用する(ボックス474)。計算された指標値に従って、投資者は、投資するべきかどうかを決める(ボックス476)。「はい」の場合、投資者は仲介業者から株券を買う(ボックス478)。「いいえ」の場合、投資者は、投資する別の商品を選択する(ボックス470)」。
【0221】
本発明はしばしば処理装置をコンピュータ処理装置と呼んでいるが、本発明のシステム、装置、および方法は、コンピュータ処理装置の定義内にはない処理装置を用いても十分に良く実行され得ることに留意されたい。その点については、「処理装置」との用語は、当該技術分野で理解されるように範囲が広く、ハードウェアおよび/またはファームウェア、チップ、マイクロチップ、マイクロプロセッサー、および/または、CPUを含んでもよく、本発明のシステムまたは方法または装置によって示される演算または機能を計算および/または実行するソフトウェアまたはプログラムまたは指令またはプロセスまたはアプリケーションに操作可能に接続されてもよい。処理装置は、電気製品、好ましくは、コンピュータまたは電気通信デバイスのようなデジタル機器の広範な範囲で実行されてもよい。「処理装置(processor)」との用語は、単数形であるが、1つのまたは多くの処理装置の両方を含むことが理解されよう。例えば、商品取引所またはディスプレイに接続した処理装置は、商品取引所またはディスプレイに接続した、コンピュータまたは電気通信デバイスのような電気製品に内蔵された処理装置を含んでもよい。
【0222】
本発明は限られた数の実施形態に関して記載されているが、多くの改良、修正、および本発明の他の適用がなされてもよいことが企図されよう。したがって、以下の特許請求の範囲に詳述されているような請求項に係る発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9