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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20230209BHJP
   A61F 2/44 20060101ALI20230209BHJP
   A61B 17/86 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
A61B17/70
A61F2/44
A61B17/86
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022007807
(22)【出願日】2022-01-21
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】202111417562.2
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522029590
【氏名又は名称】▲カク▼ 定均
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲カク▼ 定均
(72)【発明者】
【氏名】張 海平
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/126788(WO,A1)
【文献】特開2020-049261(JP,A)
【文献】特開2019-055191(JP,A)
【文献】特開2015-150442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B13/00-18/18
A61F 2/44
Japio-GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム(100)であって、融合装置と、固定チタンプレート(120)と、緩み防止ねじ(110)とを含み、前記固定チタンプレート(120)は中心から上下両端に延在する一体的な構造であり、前記一体的な構造の延在端には取付け穴(121)が設けられ、前記緩み防止ねじ(110)は前記取付け穴(121)内に取り付けられ、
前記融合装置は融合ケージ(140)又はチタンネット(150)であり、
前記融合ケージ(140)又はチタンネット(150)は固定ねじ(130)によって前記固定チタンプレート(120)の中部に固定され
前記緩み防止ねじ(110)は外ねじ(111)と、内ねじ(112)とを含み、前記外ねじ(111)の前端に複数の開口溝(1111)が設けられ、前記内ねじ(112)は前記外ねじ(111)の内部空洞(1113)内に設けられ、
前記内ねじ(112)は緩み防止バー(1121)と、内ボルト(1122)とを含み、前記緩み防止バー(1121)と内ボルト(1122)は軸支によって接続され、前記内ボルト(1122)は前記外ねじ(111)の内部空洞(1113)に螺合され、前記緩み防止バー(1121)は前記開口溝(1111)の内部に設けられ、圧力の作用で、前記緩み防止バー(1121)は前記開口溝(1111)の外部まで延出することができることを特徴とする、
骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項2】
前記固定チタンプレート(120)はX字型又はY字型であることを特徴とする、請求項1に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項3】
前記外ねじ(111)に外ボルト(1112)が設けられ、外ボルト(1112)にねじ山が設けられることを特徴とする、請求項に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項4】
前記緩み防止バー(1121)の数と開口溝(1111)の数は同じであることを特徴とする、請求項に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項5】
前記緩み防止バー(1121)は前記内ボルト(1122)の軸方向に設けられることを特徴とする、請求項に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項6】
前記緩み防止バー(1121)の端部に接続オスヘッド(1125)が設けられ、前記内ボルト(1122)の内端部に接続メスヘッド(1124)が設けられ、
前記接続オスヘッド(1125)は接続メスヘッド(1124)と係合して接続され、且つ中心線に沿って回転することができ、
前記内ボルト(1122)の外端部にツール操作区域が設けられることを特徴とする、請求項に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項7】
前記接続メスヘッド(1124)は接続空洞と、前記接続空洞内に設けられた接続凸ブロックとを含み、
前記接続オスヘッド(1125)は接続凸体と、接続凸体内に設けられた凸型空洞とを含み、前記接続凸ブロックは前記凸型空洞にマッチングすることを特徴とする、請求項に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項8】
前記融合ケージ(140)は本体を含み、本体には融合空洞(142)と、前記融合空洞(142)に連通する観察窓(144)とが設けられ、本体の上下面にバーブ(141)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【請求項9】
前記チタンネット(150)は上下に貫通する筒状構造であり、筒状構造の周りにネット穴(151)が設けられ、筒状構造の中部に固定穴(152)が設けられ、複数の前記固定穴(152)は筒状構造の中部に沿って環状に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は脊柱骨折手術器具の技術分野に関し、具体的には、骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
頸椎前方手術は頚椎の外傷、感染、奇形、腫瘍、退化などの治療に幅広く用いられており、満足のいく効果が認められている。高齢化が進むにつれて、退化性頸椎疾患の発生率はますます高くなり、保守的処置を受けても手術が必要となる高齢者は増える一方であるため、頚椎の骨粗鬆症を伴う多くの高齢者の頚椎疾患にはどのような内部固定を行えば術後の効果を確保できるのかは脊椎外科医にとって新たな課題となっている。筆者の臨床経験から、従来使用されている頚椎前方内部固定システムには高齢者の骨粗鬆症のある頚椎を固定するためのものはないということが分かり、高齢者数が増加するにつれて、疾患の構成も変わってきており、退化性頸椎疾患は頚椎の外科的治療で最も多い疾患となっており、骨粗鬆症のある頚椎の内部固定システムを発明且適用することは急務となる。従来、臨床で使用されている頚椎シリーズはチタンプレートとねじの2つのパーツからなるものが殆どで、関連の文献では骨密度が正常な患者でもねじが緩んで脱出することがあり、高齢者の骨粗鬆症のある頚椎の場合は対処できないという報告が見当たられ、またチタンプレートが椎体と接触するのは上下両端が椎体と面接触するのが殆どで、これは椎体上の骨膜及び頚椎の前方縦方向の靭帯の血管に明らかな圧迫があり、隣接するセグメントの退化を加速させるという欠点がある。本発明ではチタンプレートが椎体と点接触するため、血液輸送の圧迫や骨膜への干渉が軽減されるとともに、その下方の融合ケージとチタンネットの椎間腔での位置も観察しやすい。固定ねじは側方に弾き出し式の片状構造を持っているためねじの椎体に対する把持力が増加し、ねじの位置が好ましくない場合は、内部のねじプラグを緩めると、テンションピースがねじの中央に戻り、これを引き抜いた後、改めてねじをセットすればよい。このような設計により、高齢者の退化した頚椎に手術を行う場合にチタンプレートとねじの緩みが心配にならずに済み、高齢患者の生活の質も改善できると考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は従来技術の問題を解決するために、骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムを提供し、当該装置では固定チタンプレートが点接触するように設計され、椎体の骨膜や血液輸送への影響が最小限に抑えられ、上部の隣接する椎間板への干渉が緩和され、隣接するセグメントの退化の発生が緩和される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記の目的を達成するために、次の技術的解決手段を提供する。
【0005】
骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムであって、前記固定システムは融合装置と、固定チタンプレートと、緩み防止ねじとを含み、前記固定チタンプレートは中心から上下両端に延在する一体的な構造であり、前記一体的な構造の延在端には取付け穴が設けられ、前記緩み防止ねじは前記取付け穴内に設けられ、
前記融合装置は融合ケージ又はチタンネットであり、
前記融合ケージ又はチタンネットは固定ねじによって前記固定チタンプレートの中部に固定される。
【0006】
本発明の更なる改良として、前記固定チタンプレートはX字型又はY字型である。
【0007】
本発明の更なる改良として、前記緩み防止ねじは外ねじと、内ねじとを含み、前記外ねじの前端に複数の開口溝が設けられ、前記内ねじは前記外ねじの内部空洞内に設けられ、
前記内ねじは緩み防止バーと、内ボルトとを含み、前記緩み防止バーと内ボルトは軸支によって接続され、前記内ボルトは前記外ねじの内部空洞に螺合され、前記緩み防止バーは前記開口溝の内部に設けられ、圧力の作用で、前記緩み防止バーは前記開口溝の外部まで延出することができる。
【0008】
本発明の更なる改良として、前記外ねじに外ボルトが設けられ、外ボルトにねじ山が設けられる。
【0009】
本発明の更なる改良として、前記緩み防止バーの数と開口溝の数は同じである。
【0010】
本発明の更なる改良として、前記緩み防止バーは前記内ボルトの軸方向に設けられる。
【0011】
本発明の更なる改良として、前記緩み防止バーの端部に接続オスヘッドが設けられ、前記内ボルトの内端部に接続メスヘッドが設けられ、
前記接続オスヘッドは接続メスヘッドと係合して接続され、且つ中心線に沿って回転することができ、
前記内ボルトの外端部にツール操作区域が設けられる。
【0012】
本発明の更なる改良として、前記接続メスヘッドは接続空洞と、前記接続空洞内に設けられた接続凸ブロックとを含み、
前記接続オスヘッドは接続凸体と、接続凸体内に設けられた凸型空洞とを含み、前記接続凸ブロックは前記凸型空洞にマッチングする。
【0013】
本発明の更なる改良として、前記融合ケージは本体を含み、本体には融合空洞と、前記融合空洞に連通する観察窓とが設けられ、本体の上下面にバーブが設けられる。
【0014】
本発明の更なる改良として、前記チタンネットは上下に貫通する筒状構造であり、筒状構造の周りにネット穴が設けられ、筒状構造の中部に固定穴が設けられ、複数の前記固定穴は筒状構造の中部に沿って環状に配置される。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比べて、本発明は次の有益な効果を有する。
本発明に係る骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムでは固定チタンプレートが点接触するように設計され、椎体の骨膜や血液輸送への影響が最小限に抑えられ、上部の隣接する椎間板への干渉が緩和され、隣接するセグメントの退化の発生が緩和される。融合装置は融合ケージ又はチタンネットであり、患者の実際の状況に応じて融合ケージ又はチタンネットを選択して、融合手術を行うことができ、融合手術後は固定チタンプレートと緩み防止ねじによって融合装置を椎体に固定すると、チタンプレートとねじの緩みを効果的に防止できるだけでなく、融合装置を効果的に固定して、手術の質を保証することができる。
【0016】
好ましくは、観察窓が最大になるようその外形は「X字型」のように設計され、椎間融合ケージ及びチタンネットの設置位置を観察しやすく、埋め込む時には操作しやすい。
好ましくは、チタンプレートのねじは把持力が最大となる緩み防止ねじとして設計され、当該ねじの前端に4つの中空開口部が設けられ、ねじの内部は4つの条状羽根構造として設けられ、羽根の末端が内ナットに接続され、内ナットが前方に送られていくと、羽根の主体部は4つの空心部に延出して、逆V字型の構造を形成し、骨粗鬆症のある椎体内でのねじの引力が増加し、術後は患者内部の固定ねじが緩んだりチタンプレートが抜けたりする可能性が低くなる。調整したい場合は、内ナットを緩めて、把持骨片をねじ中心軸内に戻して、ねじを引き戻すといい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
ここで説明される図面は解釈の目的で使用されるもので、本発明の開示の範囲が何らかの形で限定されるものではない。また、図中の各部品の形状、寸法比例などは例示的なもので、本発明の理解を促すためのものに過ぎず、本発明の各部品の形状と寸法比例を具体的に限定するものではない。
図1】骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムを据え付けた状態の模式図である。
図2】固定チタンプレートの模式図である。
図3】緩み防止ねじの模式図である。
図4】緩み防止ねじの外ねじの模式図である。
図5】緩み防止ねじの内ねじの模式図である。
図6】緩み防止ねじの断面模式図である。
図7】内ねじの断面模式図においての1番目の図である。
図8】内ねじの断面模式図においての2番目の図である。
図9】緩み防止ねじの展開した状態の模式図である。
図10】本発明の好ましい実施例1の模式図である。
図11】本発明に係る融合ケージの模式図である。
図12】本発明に係る固定ねじの模式図である。
図13】本発明の好ましい実施例2の模式図である。
図14】本発明に係るチタンネットの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、当業者が本発明の技術的解決手段を一層理解できるよう、本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例に係る技術的解決手段を明瞭、かつ完全に説明する。なお、説明される実施例は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的作業を行うことなく他の実施例を得た場合は、その全てが本発明の保護範囲に含まれる。
【0019】
なお、構成要素が別の構成要素「に設けられる」という文脈では、直接的に別の構成要素の上に位置してもよく、又は介在する構成要素が存在してもよい。1つの構成要素は別の構成要素に「接続」されるとある場合は、それは直接的に別の構成要素に接続されてもよく、又は介在する構成要素が存在してもよい。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」及び類似の表現は説明の目的で使用されるもので、その実施例に限定されるものではない。
【0020】
特に定義がある場合を除いて、本明細書で使用される技術用語と科学用語はいずれも本発明の技術分野の技術者が理解している通常の意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は特定の実施例を説明するためのもので、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される用語「及び/又は」には、それによって関連付けられる1つ又は複数の項目の任意の及び全ての組み合わせが含まれる。
【0021】
図1図2に示すとおり、本発明は骨粗鬆症のある頚椎の前方固定システムを提供し、前記固定システム100は固定チタンプレート120と、緩み防止ねじ110とを含み、前記固定チタンプレート120は中心から上下両端に延在する一体的な構造であり、一体的な構造の延在端には取付け穴121が設けられ、前記緩み防止ねじ110は前記取付け穴121内に設けられる。
【0022】
緩み防止ねじ110は固定チタンプレート120の椎体200への固定を保証し、且つ緩みを防止することができる。一体的な構造の延在端はそれぞれ上下2つの椎体に固定するために用いられる。
【0023】
好ましい実施例として、前記固定チタンプレート120はX字型又はY字型である。
【0024】
コア構造として、前記緩み防止ねじ110は外ねじ111と、内ねじ112とを含み、前記外ねじ111の前端に複数の開口溝1111が設けられ、前記内ねじ112は前記外ねじ111の内部空洞1113内に設けられ、
前記内ねじ112は緩み防止バー1121と、内ボルト1122とを含み、前記緩み防止バー1121と内ボルト1122は軸支によって接続され、前記内ボルト1122は前記外ねじ111の内部空洞1113にねじで接続され、前記緩み防止バー1121は前記開口溝1111の内部に設けられ、圧力の作用で、前記緩み防止バー1121は前記開口溝1111の外部まで延出することができる。
【0025】
前記外ねじ111に外ボルト1112が設けられ、外ボルト1112にねじ山が設けられる。
【0026】
前記緩み防止バー1121の数と開口溝1111の数は同じである。例えば、図示のように緩み防止バー1121と開口溝1111の数は4つである。
【0027】
前記緩み防止バー1121は前記内ボルト1122の軸方向に設けられ、軸方向に外力が加えられると、前記緩み防止バー1121が延出できることが確保される。
【0028】
前記緩み防止バー1121の端部に接続オスヘッド1125が設けられ、前記内ボルト1122の内端部に接続メスヘッド1124が設けられ、
前記接続オスヘッド1125は接続メスヘッド1124と係合して接続され、且つ中心線に沿って回転することができる。
【0029】
図6図8に示すとおり、前記接続メスヘッド1124は接続空洞と、前記接続空洞内に設けられた接続凸ブロックとを含み、
前記接続オスヘッド1125は接続凸体と、接続凸体内に設けられた凸型空洞とを含み、前記接続凸ブロックは前記凸型空洞にマッチングする。
【0030】
手術中に操作しやすいように、前記内ボルト1122の外端部にツール操作区域が設けられる。例えば、十字溝、内側六角形などとする。
【0031】
以下、2つの適用例を示す。本発明の構造を採用して手術を行う場合の具体的な構造と方法を詳細に説明する。
【0032】
(実施例1)
図10から図12に示すとおり、前記固定システム100は融合ケージ140と、固定ねじ130とをさらに含み、
前記融合ケージ140は固定ねじ130によって前記固定チタンプレート120の中部に固定され、
前記融合ケージ140は本体を含み、本体には融合空洞142と、前記融合空洞142に連通する観察窓144とが設けられ,本体の上下面にバーブ(barb)141が設けられる。固定穴143は固定ねじ130に接続される。
【0033】
融合ケージ140は、2つの椎体の間に挿入して融合手術を行えるように、ひらべったくて広幅な形状である。融合ケージ140を椎体の間に入れた後、前記固定チタンプレート120を上下2つの椎体に固定し、次に固定ねじ130によって前記固定チタンプレート120の中部に固定し、これによって頸椎前方手術の安全性が向上する。
【0034】
(実施例2)
図13から図14に示すとおり、前記固定システム100はチタンネット150と、固定ねじ130とをさらに含み、前記チタンネット150は固定ねじ130によって前記固定チタンプレート120の中部に固定され、前記チタンネット150は上下に貫通する筒状構造であり、筒状構造の周りにネット穴151が設けられる。
【0035】
チタンネット150は筒状構造であり、3つの椎体が対象となる手術の場合は、中間の椎体を切除し、チタンネットを上下2つの椎体の間に挿入して、融合手術を行う。チタンネット150を椎体の間に入れた後、前記固定チタンプレート120を上下2つの椎体に固定し、次に固定ねじ130によって前記固定チタンプレート120の中部に固定し、これによって頸椎前方手術の安全性が向上する。
【0036】
融合手術ではチタンネットが変形しやすいため、固定チタンプレート120に固定できないことはよくある。後にチタンネット150の固定のために、筒状構造の中部に固定穴152が設けられ、複数の前記固定穴152は筒状構造の中部に沿って環状に配置される。手術中にチタンネットが変形したとしても、そのいくつかの固定穴152の中から固定できる1つを見つけて、チタンネットを回転して、未変形の固定穴152を固定チタンプレート120に固定することができる。これによって手術の操作性と安全性が向上する。
【0037】
なお、本発明の説明において、用語「第1」、「第2」などは説明の目的で類似の対象を区分するために使用され、両者には順番がなく、相対的な重要性を指示又は示唆するものとは理解されない。また、本発明の説明において、特に説明がある場合を除いて、「複数」とは2つ又は2つ以上を意味する。
【0038】
なお、上記の説明は限定するためではなく図面を用いて説明するためのものである。上記の説明を読み終えると、挙げられた例の他にも多くの実施例と様々な活用があるということは当業者に自明である。したがって、本教示の範囲は上記の説明ではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲の同等物の全範囲から決定される。引用されず欠落する部分がないよう、文章と参照文献、特許出願と公告の開示を含めるその全体が参照により本明細書に組み込まれる。特許請求の範囲で、開示された主題の任意の要素が省略されても当該部分の内容が放棄されたとか、又は出願人が当該内容を開示発明の主題の一部に組み込まなかったとかと解釈されるべきではない。
【要約】      (修正有)
【課題】骨粗鬆症のある頚椎の固定システムを提供する。
【解決手段】固定システム100は融合装置と、固定チタンプレート120と、固定ねじ130とを含み、固定チタンプレートは中心から上下両端に延在する一体的な構造であり、一体的な構造の延在端には取付け穴が設けられ、固定ねじは取付け穴内に設けられ、融合装置は融合ケージ140又はチタンネットであり、融合ケージ又はチタンネットは固定ねじによって固定チタンプレートの中部に固定される。当該装置では固定チタンプレートが点接触するように設計され、椎体の骨膜と血液輸送への影響が最小限に抑えられ、上部の隣接する椎間板への干渉が緩和され、隣接するセグメントの退化の発生が緩和される。
【選択図】図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14