(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
C08F 2/44 20060101AFI20230209BHJP
C08F 4/32 20060101ALI20230209BHJP
C08F 20/00 20060101ALI20230209BHJP
C09J 4/02 20060101ALI20230209BHJP
C09J 11/02 20060101ALI20230209BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
C08F2/44 B
C08F4/32
C08F20/00 510
C09J4/02
C09J11/02
C09J11/06
(21)【出願番号】P 2016106181
(22)【出願日】2016-05-27
【審査請求日】2019-05-09
【審判番号】
【審判請求日】2021-05-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】高安 政春
(72)【発明者】
【氏名】松村 雄一
(72)【発明者】
【氏名】大津 敏昭
【合議体】
【審判長】近野 光知
【審判官】海老原 えい子
【審判官】小出 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-89739(JP,A)
【文献】特開2004-67760(JP,A)
【文献】特開2002-226791(JP,A)
【文献】特開平6-65020(JP,A)
【文献】特開平2-49083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F2,290,299,C09D,C09J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)下記(1-1)~(1-2)を含有する重合性ビニルモノマー
(1-1)(1)100質量部中、ビスフェノール構造を有する多官能(メタ)アクリレート60~90質量部
(1-2)(1)100質量部中、一般式(A)の化合物10~40質量部
【化1】
(2)有機ハイドロパーオキサイド、
(3)N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジン、
(4)有機酸の金属塩、
を含有する組成物(但し、
(a)1分子中に1個の不飽和二重結合を有する単官能モノマー、(b)1分子中に複数個の不飽和二重結合を有する多官能モノマー、(c)(a)成分に可溶な熱可塑性共重合体、(d)重合開始剤及び(e)分解促進剤を含有してなる、硬化後の固体比重を硬化前の液比重で除した値が0.85~1.05であるボルト用固着剤を除く)。
【請求項2】
(1-1)が一般式(B)の化合物である請求項1記載の組成物。
【化2】
【請求項3】
(1-1)の一般式(B)において、R
6
、R
6
'が水酸基を有しないアルキレン基である請求項
2記載の組成物。
【請求項4】
第一剤が少なくとも(2)有機ハイドロパーオキサイドと(3)N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジンを含有し、第二剤に少なくとも(4)有機酸の金属塩を含有する二剤型の請求項1~3のうちの1項記載の組成物。
【請求項5】
請求項1~4のうちの1項記載の組成物からなる接着剤。
【請求項6】
請求項1~4のうちの1項記載の組成物からなるコンクリート用接着剤。
【請求項7】
請求項1~4のうちの1項記載の組成物からなる被覆剤。
【請求項8】
請求項1~4のうちの1項記載の組成物からなる注入剤。
【請求項9】
請求項1~4のうちの1項記載の組成物の硬化体。
【請求項10】
硬化体のD型硬度が55以下である請求項9記載の硬化体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物に関する。例えば、土木建築分野において、貯蔵安定性が良く、施工時に塗布はみ出し部の修正作業が容易である接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木建築分野において接着を行う場合には、エポキシ系室温硬化型接着剤が用いられてきた。しかしながら、エポキシ系室温硬化型接着剤は低温硬化性に劣ったり、人体に対して変異原生やかぶれを生じたりしてしまうという欠点があった。これらの欠点を解決するものとして、アクリル系樹脂を使用した接着剤が開発されている。
【0003】
アクリル系樹脂の接着性を改善する目的でエポキシ基を持つ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシ(メタ)アクリレートを含有した土木建築分野における接着剤組成物(特許文献1~4)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-77287号公報
【文献】特開2003-342314号公報
【文献】特公昭64-7114号公報
【文献】特許第4832658号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~4は、特定の重合性(メタ)アクリレートを特定の割合で使用することについて記載はない。
【0006】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の重合性(メタ)アクリレートを特定の割合で使用することにより、例えば、貯蔵安定性や接着性が優れた組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、本発明は、(1)下記(1-1)~(1-2)を含有する重合性ビニルモノマー
(1-1)(1)100質量部中、ビスフェノール構造を有する多官能(メタ)アクリレート50~95質量部
(1-2)(1)100質量部中、一般式(A)の化合物5~50質量部
【化3】
(2)有機ハイドロパーオキサイド、
(3)N,N―ジ(2―ヒドロキシエチル)―p―トルイジン、
(4)有機酸の金属塩、
を含有する組成物であり、(1-1)が一般式(B)の化合物である該組成物であり、
【化4】
(1-1)の一般式(B)において、R
6、R
6
’が水酸基を有しない該組成物であり、第一剤が少なくとも(2)有機ハイドロパーオキサイドと(3)N,N―ジ(2―ヒドロキシエチル)―p―トルイジンを含有し、第二剤に少なくとも(4)有機酸の金属塩を含有する二剤型の該組成物であり、該組成物からなる接着剤であり、該組成物からなるコンクリート用接着剤であり、該組成物からなる被覆剤であり、該組成物からなる注入剤であり、該組成物の硬化体であり、硬化体のD型硬度が55以下である該硬化体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、例えば、貯蔵安定性や作業性が優れた組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。多官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリル基を2個以上有する(メタ)アクリレートをいう。単官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリル基を1個有する(メタ)アクリレートをいう。
【0010】
本発明の(1)重合性ビニルモノマーは、(メタ)アクリレートが好ましい。(メタ)アクリレートの使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部中、50質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、80質量部以上が好ましく、100質量部が尚更好ましい。
【0011】
本発明の(1)重合性ビニルモノマーは、下記(1-1)~(1-2)を含有する。
(1-1)(1)100質量部中、ビスフェノール構造を有する多官能(メタ)アクリレート50~95質量部。
(1-2)(1)100質量部中、一般式(A)の化合物5~50質量部。
【0012】
本発明で使用する(1-1)ビスフェノール構造を有する多官能(メタ)アクリレートとは、ビスフェノール骨格の末端にオキシアルキレン構造を介し、(メタ)アクリル基を2個有するジ(メタ)アクリレートが好ましい。オキシアルキレン構造は水酸基を有しても良い。(1-1)の中では、一般式(B)の化合物が好ましい。
【0013】
【0014】
(1-1)の一般式(B)においては、貯蔵安定性の点で、R6、R6
’が水酸基を有しないアルキレン基であることが好ましい。
【0015】
(1-1)R6、R6
’が水酸基を有しないアルキレン基である多官能(メタ)アクリレートとしては、NKエステルBPE-100(新中村化学工業株式会社製)、NKエステルBPE-200(新中村化学工業株式会社製)、NKエステルBPE-500(新中村化学工業株式会社製)、ライトエステルBP-2EM(共栄社化学株式会社製)、ライトエステルBP-6EM(共栄社化学株式会社製)、M-211B(東亜合成株式会社製)、Miramer M241(Miwon Specialty Chemical Co., Ltd.製)、Miramer M245(Miwon Specialty Chemical Co., Ltd.製)、Miramer M249(Miwon Specialty Chemical Co., Ltd.製)、Miramer M2101(Miwon Specialty Chemical Co., Ltd.製)等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0016】
これらの中では、樹脂強度が大きい点で、以下が好ましい。R5、R5’はメチル基が好ましい。R6、R6’は炭素数1~12のアルキレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。アルキレン基は水酸基を有しないことが好ましい。
p+qは、硬化体の樹脂特性及び耐燃焼性の点で、15以下が好ましく、10がより好ましい。p、qは1~8が好ましく、5がより好ましい。
【0017】
(1-1)の使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部中、50~95質量部であり、60~90質量部が好ましい。50質量部以上だと接着性が向上し、95質量部以下だと硬化体の硬度が高くなりすぎない。
【0018】
本発明で使用する(1-2)とは、一般式(A)の化合物をいい、フェノール構造又はアルキルフェノール構造(以下フェノール構造と総称することもある)を有する単官能(メタ)アクリレートをいう。フェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、フェノール構造の隣にオキシアルキレン構造を介し、(メタ)アクリル基を1個有する(メタ)アクリレートが好ましい。(1-2)の中では、
【0019】
【0020】
R2は炭素数1~12のアルキレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。R3はアルキル基が好ましい。アルキル基は、炭素数1~12のアルキル基が好ましく、炭素数8~10のアルキル基がより好ましく、ノニル基が最も好ましい。mは0~20の整数が好ましく、1~10の整数がより好ましく、1~8の整数が最も好ましく、4が尚更好ましい。
【0021】
(1-2)の中では、ノニルフェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレートが好ましい。ノニルフェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレートとは、ノニルフェノール構造の隣にオキシエチレン基を介し、(メタ)アクリル基を1個有する(メタ)アクリレートをいう。
【0022】
ノニルフェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレートの中では、一般式(C)の化合物が好ましい。
【0023】
【0024】
(1-2)ノニルフェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、ライトアクリレートNP-4EA(共栄社化学株式会社製)、M-113(東亜合成株式会社製)、Miramer M166(Miwon Specialty Chemical Co., Ltd.製)、NP-1(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中では、介入されるエトキシ基の数nは、柔軟性の点で、1~10が好ましく、4がより好ましい。
【0025】
(1-2)の使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部中、5~50質量部であり、10~40質量部が好ましい。5質量部以上だと硬化体の硬度が高くなりすぎず、50質量部以下だと接着性が向上する。
【0026】
本発明では、(1)重合性ビニルモノマーの重合開始剤として、(2)有機ハイドロパーオキサイドを用いる。有機ハイドロパーオキサイドとは、過酸化水素の誘導体で、過酸化水素の水素原子を有機原子(団)で置換した化合物である。
【0027】
(2)としては、ハイドロパーオキサイド類が好ましい。ハイドロパーオキサイド類としては、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジハイドロパーオキサイド及び1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
【0028】
これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらの中では、接着性や硬化性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
【0029】
(2)の使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部に対して、0.1~10質量部が好ましく、1~5質量部がより好ましく、2~4質量部が最も好ましい。0.1質量部以上だと硬化性が向上し、10質量部以下だと樹脂強度が大きい。
【0030】
本発明では、硬化速度をコントロールするために、(3)N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジンを用いる。
【0031】
(3)としては、PT-2HE(モーリン化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0032】
(3)の使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部に対して、0.05~10質量部が好ましく、0.1~5質量部が好ましく、0.5~2.5質量部がより好ましい。0.05質量部以上だと硬化性が向上し、10質量部以下だと貯蔵安定性が優れる。
【0033】
本発明では、重合開始剤である(2)有機ハイドロパーオキサイドの分解を促進させるため、(4)有機酸の金属塩を使用する。
【0034】
有機酸としては、オクチル酸、ナフテン酸及びネオデカン酸等が挙げられる。これらの中では、オクチル酸が好ましい。金属としては、遷移金属が好ましい。遷移金属としては、コバルトが好ましい。コバルトの有機酸塩としては、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト及びネオデカン酸コバルト等が挙げられる。
【0035】
これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらの中では、接着性や硬化性の点で、オクチル酸コバルトが好ましい。
【0036】
(4)の使用量は、(1)重合性ビニルモノマー100質量部に対して、0.05~10質量部が好ましく、0.1~5質量部がより好ましく、0.5~2.5質量部が最も好ましい。0.05質量部以上だと硬化不良及び表面硬化性が向上し、10質量部以下だと貯蔵安定性が向上する。
【0037】
本発明における組成物は通常、(1)~(4)を室温下で撹拌混合して使用する。組成物は一剤型や二剤型として使用できる。一剤型として使用する場合には、(1)~(3)を予め混合しておき、例えば、工事現場で使用する前に(4)を混合する方法等が挙げられる。二剤型として使用する場合には、(1)を第一剤と第二剤の二剤に分け、第一剤に(2)及び(3)を、第二剤に(4)を添加しておき、例えば、工事現場で使用する前に、二剤を混合する方法等が挙げられる。
【0038】
本発明の組成物は、硬化性樹脂組成物として使用できる。本発明の組成物は、コンクリート同士の接着剤や注入剤や被覆剤として使用できる。
【0039】
本発明の組成物の硬化体のD型硬度は55以下が好ましい。D型硬度が55以下だと、補修や補強の行う際、はみ出し部の組成物の除去が容易になり、補修したり補強したりする際の作業性が向上する。
【実施例】
【0040】
実験例1~5
表1に示す市販品の使用材料を用いて第一剤及び第二剤を調製した。調製後の第一剤及び第二剤を質量比1:1にて、室温下にて撹拌混合することで硬化性樹脂組成物を作製し、各物性を測定した。結果を表1に示した。特記しない限り、23℃で測定した。
【0041】
(使用材料)
ビスフェノール構造を有する多官能メタクリレート(多官能メタクリレート):式(B)中、R5、R5’はメチル基である。R6、R6’はエチレン基である。R7、R7’はメチル基である。p、qは5である。
ノニルフェノール構造を有する単官能アクリレート(単官能アクリレート):ノニルフェノール構造を有する単官能(メタ)アクリレート、式(C)中、nは4である。
クメンハイドロパーオキサイド:市販品
N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジン:市販品
オクチル酸コバルト:市販品
エポキシメタクリレート:式(B)中、R5、R5’はメチル基である。R6、R6’は-CH2CH(OH)CH2-である。R7、R7’はメチル基である。p、qは1である。
【0042】
(測定方法)
貯蔵安定性(40℃安定性試験):ゲル化する日数で示した。10mlガラスバイアルに硬化性樹脂組成物を7g入れ、フタをした。この際、第一剤と第二剤は混合せず、それぞれ別のガラスバイアルに入れることにした。この硬化性樹脂組成物が入ったガラスバイアルを40℃の雰囲気で静置し、中身がゲル化する日数を記載した。40日の時点でゲル化しなかったものはゲル化なし、とし試験を終了した。
コンクリート付着力:硬化性樹脂組成物がコンクリート同士の接着剤や注入剤として使用できるか評価するために、コンクリート歩道版への接着強度を測定した。JIS A 6909(2010)の7.9「付着強さ試験」に従い、標準条件にて測定した。塗布量は0.2kg/mm2とした。
D型硬度:硬化性樹脂組成物硬化後の脆さとして、D型硬度を示した。JIS K 6253-3(2012)に従い、市販のD型デュロメータを用いて硬度を測定した。
【0043】
【0044】
本実施例は、貯蔵安定性とコンクリート付着性が良好である。本実施例はD型硬度が55以下であるため、補修や補強等といった作業性が向上する(実験例1~2)。(1-1)の一般式(B)においては、R6、R6’が水酸基を有しないエチレン基である場合、貯蔵安定性がより向上する(実験例1と実験例2の比較)。(1-2)を使用しない場合、D型硬度が大きく、作業性が小さい(実験例3)。(1-1)を使用しない場合、貯蔵安定性が小さい(実験例4)。(3)を使用しない場合、貯蔵安定性が小さい(実験例5)。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の組成物は、貯蔵安定性とコンクリート付着性が良好となる。特に建築分野用に使用した場合、以下の優れた効果があり、その産業的利用性は大きい。
<1>夏場の高温環境でも保存可能である。
<2>コンクリートへの接着性が優れる。
これらの優れた性質から、高温下の幅広い地域で使用することができる。又、コンクリートへの接着性を十分発揮できる。
本発明の組成物は、硬化体のD型硬度を55以下にすることが好ましい。
例えば、接着剤や被覆剤は強固な接着性を有するため、接着剤や被覆剤が非常に硬く、一度塗布し固まってしまうと除去することが困難であるという課題があった。
本発明の組成物において、硬化体のD型硬度を55以下にした場合、常識的には相反する接着性と低硬度を両立できる。特に建築分野用に使用した場合、更に以下の優れた効果があり、その産業的利用性は大きい。
<3>硬度が低く、はみ出し部の除去が可能である。
【0046】
本発明は、これらの優れた性質から、コンクリートへの接着性を十分発揮しつつ、研磨機などの機械を用いずとも素手で、施行箇所のはみ出し部の除去ができる。本発明は、足場が悪い箇所や狭い箇所での施工も容易であり、本発明は産業的に非常に有用な技術である。