(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】外壁パネル
(51)【国際特許分類】
E04F 13/08 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
E04F13/08 M
E04F13/08 S
E04F13/08 Y
E04F13/08 W
(21)【出願番号】P 2018245364
(22)【出願日】2018-12-27
【審査請求日】2021-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】305003542
【氏名又は名称】旭トステム外装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】中村 大
(72)【発明者】
【氏名】小久保 祐二
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-008530(JP,A)
【文献】特開2018-066169(JP,A)
【文献】特開2011-052517(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0091728(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
右辺と左辺のいずれか一方の縦辺に裏合いじゃくり部が形成され、他方の縦辺に段差加工の無い縦端面が形成される四角板状の外壁パネル
と、
板状の基部と、2つの止水部と、前記裏合いじゃくり部に挿入される板状の突出部
と、を有し、2つの前記外壁パネル同士を一方の前記外壁パネルの前記裏合いじゃくり部と他方の前記外壁パネルの前記縦端面で接合する第1接合用役物と、
前記板状の突出部の両面を覆い、水の侵入を防止できるシール材と、
を有して構成され、
前記裏合いじゃくり部の横方向の幅が、前記突出部の板厚より大きく、かつ、前記突出部の板厚と前記シール材の厚さの合計以下であ
り、
前記2つの止水部は、前記基部の両端から一方の側に垂直に伸び、
前記突出部は、前記2つの止水部の間に介在し、前記基部から前記2つの止水部と同じ側に平行に伸びる、
建物外壁の設置構造。
【請求項2】
前記突出部は、前記2つの止水部の間に左右非対称に介在する、請求項1に記載の建物外壁の設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物外壁に用いられる外壁パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、窯業系サイディングの外壁材を接合する形態として、外観上目地部を目立たなくし、意匠性を向上させたシーリングレス工法が知られている。シーリングレス工法として、接合する2つの外壁材の接合端部に合いじゃくり加工を施し、接合部にジョイナー(接合用役物)を使用することでシーリングを外壁内側に設け、外観に露出しないように施工することが行われている(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
特許文献1に記載の施工方法を実施する際には、接合する2つの外壁材のうち、片側の外壁材の接合辺に裏合いじゃくり加工がなされたものが用いられる。一方で、よりシール性に優れたシーリング工法を用いる場合には、合いじゃくり加工の無い外壁材が用いられる。シーリング工法の施工上、特許文献1に記載の外壁材を使用して接合することは難しい。外壁材の端部には裏合いじゃくり加工がなされており、目地部へのシール材の封入が困難なためである。
【0004】
建物外壁の施工においては部位によって上記のシーリング工法とシーリングレス工法を併用することがあるが、外壁材を併用することは難しく、両者にはそれぞれ専用の外壁材を用意する必要がある。そのため、建物の設計仕様に合わせてそれぞれの資材の数を管理することや、施工現場における施工作業者が工法ごとに外壁材を区別して使用することが必要となる。資材管理や施工作業において負担となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題を解決するため、シーリング工法とシーリングレス工法の両方に対応する外壁材の開発が望まれる。かような外壁材によれば、1種の外壁材のみを用意すればよく、施工時に外壁材を区別して使用する必要がないため、資材管理や施工作業上の負担が軽減される。また、外装材を区別する際にパネルを取り違えるなどのヒューマンエラーを未然に防ぐことが可能になる。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、建物外壁に用いる窯業サイディングの取付施工において、シーリング工法とシーリングレス工法の両方に併用できる外壁パネルおよび、その設置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明は、右辺と左辺のいずれか一方の縦辺に裏合いじゃくり部(例えば、後述の裏合いじゃくり部10)が形成され、他方の縦辺に段差加工の無い縦端面が形成される四角板状の外壁パネル(例えば、後述の外壁パネル1)であって、前記外壁パネルは、前記裏合いじゃくり部に挿入される板状の突出部(例えば、後述の突出部23)を有し、2つの前記外壁パネル同士を一方の前記外壁パネルの前記裏合いじゃくり部と他方の前記外壁パネルの前記縦端面で接合する第1接合用役物(例えば、第1接合用役物2)と、前記板状の突出部の両面を覆うシール材(例えば、後述のシール材24)と、の関係において、前記裏合いじゃくり部の横方向の幅が、前記突出部の板厚より大きく、かつ、前記突出部の板厚と前記シール材の厚さの合計以下である外壁パネル。
【0009】
(2) また本発明は、(1)の外壁パネルと、前記第1接合用役物と、前記シール材と、を有して構成される建物外壁の設置構造(例えば、後述の第1設置構造100)であって、2つの前記外壁パネルは、一方の前記外壁パネルの前記裏合いじゃくり部と他方の前記外壁パネルの前記縦端面との接合部で前記第1接合用役物によって接合され、前記突出部及び前記シール材は、前記裏合いじゃくり部に挿入されて前記接合部でシール面を形成する、シーリングレス工法による建物外壁の設置構造を提供する。
【0010】
(3) また本発明は、(1)の外壁パネルと、ハット型の形状を有し、ハット型の凸部(例えば、後述の凸部8)の横方向の幅が前記第1接合用役物の前記突出部の板厚よりも広く形成される第2接合用役物(例えば、後述の第2接合用役物6)と、湿式のシール材(例えば、後述のシール材7)と、を有して構成される建物外壁の設置構造(例えば、後述の第2設置構造200)であって、2つの前記外壁パネルは、一方の前記外壁パネルの前記裏合いじゃくり部と他方の前記外壁パネルの前記縦端面との接合部で前記第2接合用役物によって接合され、前記凸部は、一部が前記2つの第2外壁パネルの間に挿入され、前記湿式のシール材は、前記2つの第2外壁パネルと前記凸部に三方を囲まれた目地部に封入される、シーリング工法による建物外壁の設置構造を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の外壁パネルを用いれば、建物外壁パネルの取付施工時においてシーリング工法とシーリングレス工法も可能であり、工法ごとに専用の外壁パネルを用意する必要がないため、両工法を併用して行う場合に共通に使用することができる。これにより、資材管理や施工作業の負担が軽減されるとともに、施工効率が向上する。また、パネルを共通化することで、外壁パネルの取り違え等のヒューマンエラーを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の外壁パネル1の水平方向の断面図である。
【
図2】第1実施形態における第1接合用役物2の水平方向の断面図である。
【
図3】第1実施形態における建物外壁の第1設置構造100を模式的に示す図である。
【
図4】第1実施形態における、窓際部の建物外壁の第1設置構造100を模式的に示す図である。
【
図5】第1実施形態の外壁パネル設置状態について示す斜視図である。
【
図6】第2実施形態における建物外壁の第2設置構造200を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は下記の実施形態に限定されるものではない。
【0014】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態として、
図3に示す建物外壁の第1設置構造100について、以下に説明する。
【0015】
第1設置構造100は、右縦辺に裏合いじゃくり部10が形成され、左縦辺に段差加工の無い縦端面が形成される四角板状の外壁パネル1と、裏合いじゃくり部10に挿入される板状の突出部23を有し、2つの外壁パネル1同士を一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と他方の外壁パネル1の縦端面で接合する第1接合用役物2と、板状の突出部23の両面を覆うシール材24と、を有して構成される、シーリングレス工法による建物外壁の設置構造である。
【0016】
第1設置構造100において、2つの外壁パネル1は、一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と他方の外壁パネル1の縦端面との接合部で第1接合用役物2によって接合され、
突出部23及びシール材24は、裏合いじゃくり部10に挿入されて接合部でシール面を形成する。
【0017】
図1は、本発明の外壁パネル1の水平方向の断面図である。
外壁パネル1は、右縦辺に裏合いじゃくり部10が形成され、左縦辺に段差加工の無い縦端面が形成される四角板状の外壁パネルである。外壁パネル1を構成する材料としては、一般的に建物の外壁パネルに用いられる、窯業系サイディングを用いる。なお、上辺および下辺については特に限定されないが、複数の外壁パネル1を上下に並べてシーリングレス工法によって取付施工するために、上辺および下辺にも合いじゃくり部が形成されていてもよい。
【0018】
外壁パネル1において、裏合いじゃくり部10の横方向の幅は従来のシーリングレス工法用の外壁パネルに形成される合いじゃくり部と比べて狭く設計されており、後述する第1接合用役物2の板状の突出部23の板厚より大きく、かつ、突出部23の板厚とシール材24の厚みとの合計以下である。具体的には0.5~6.0mmであることが好ましい。
【0019】
これにより、2つの外壁パネル1の接合時に、一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と、他方の外壁パネル1の段差のない縦端面との間に突出部23およびシール材24が挿入可能となり、2つの外壁パネル1の接合部がシールされる。また、裏合いじゃくり部10の幅が狭く形成されているため、現場において合いじゃくり加工を行う必要性が発生した時でも、外壁パネルを浅く切り欠くだけで裏合いじゃくり部10を形成でき、従来よりも簡易に加工を行うことができる。
【0020】
図2は、第1接合用役物2の水平方向の断面図である。
第1接合用役物2は、第1設置構造100において、横方向に隣り合う2つの外壁パネル1同士を一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と他方の外壁パネル1の段差加工の無い縦端面で接合するために用いられる。
【0021】
第1接合用役物2は外壁パネル1の縦辺に沿って上下に延びる金属部品であり、板状の基部20と、基部20の両端から一方の側に垂直に伸びる2つの同じ長さの止水部21、22と、2つの止水部21、22の間に介在し、基部20から2つの止水部21、22と同じ側に平行に2つの止水部21、22よりも長く伸びる板状の突出部23と、を有する。突出部の先端にはシール材24を有し、2つの外壁パネル1との間に介在することで、接合部から侵入する雨水の侵入を防ぐ。また基部20の他方の側には、スペーサー25を備える。
【0022】
シール材24の形状は雨水の侵入を防止できるものであれば特に限定されないが、例えばシート状のシール材24を用いて、突出部23の先端部に巻き付けるようにして配置される。シール材24は弾性を有し、2つの外装パネル1間で合いじゃくり部に挿入されて収縮することで、シール性を発揮する。
【0023】
図3に示すように、第1設置構造100において、2つの外壁パネル1が第1接合用役物2を用いて接合されるとともに、留め金具3やビス4によって建物内壁5に取り付けられる。このとき、裏合いじゃくり部10には第1接合用役物2の板状の突出部23が挿入される。さらに、突出部23と、裏合いじゃくり部10との間、及び、板状の突出部23と、段差加工の無い縦端面との間には、突出部23の先端部にシート状のシール材24を巻き付けるようにして介設されることで、シール面が形成される。
【0024】
かかる設置構造により、2つの外壁パネル1の接合端は外観上、継ぎ目が目立たないように施工できる。これにより、建物外壁の意匠性が向上する。また、一方の接合端は段差加工の無い縦端面であるから、施工現場において実際の建物の寸法に合わせて外壁パネル1の一端を切断しても、そのまま接合を行うことができる。合いじゃくり部を施工者がその場で形成する必要がなく、施工の作業効率が向上する。
【0025】
第1接合用役物2の2つの止水部21、22はそれぞれ、先端が2つの外壁パネルに当接されることで、接合部から侵入した雨水を外壁パネル1の裏側奥深くまで侵入しないように止水する。また、基部20と、止水部21、22と、突出部23と、外壁パネル1の接合端付近と、で囲まれた領域は縦方向に連通しており、雨どいとして排水する役割を果たすため、雨水の侵入をより効果的に防止することができる。
【0026】
さらに、突出部23が板状である形状の第1接合用役物2を用い、当該板の両面にシール材を設ける構造を採用することで、裏合いじゃくり部10の横方向の幅を、狭く設計できる。これにより、外壁パネル1の接合端の段差を浅く形成できるため、後述する第2実施形態に示すように、よりシール性に優れたシーリング工法においても外壁パネル1を併用することができる。1種のパネルで両工法を併用できることで、資材管理や施工作業の負担が軽減され、またパネルの取り違え等のヒューマンエラーを未然に防止することが可能になる。
【0027】
図4は、第1実施形態における、窓際部の建物外壁の第1設置構造100を模式的に示す図である。
外壁パネル1の裏合いじゃくり部10の横方向の幅が狭いことで、外壁パネル1の長さを短くして使う場合においても留め金具3を固定する余地が大きくなるため、窓際部等狭い箇所での取付施工の作業性が向上する。
【0028】
詳しくは、例えば建物の窓際部などでは、建物の外壁面における窓8の配置に合わせて外壁パネル1の長さ寸法を調整する必要がある。隣り合う外壁パネル1の端部から窓8までの距離が短い場合、窓際にはその距離に応じて短く裁断した外壁パネル1を設けることとなる。外壁パネルには取付の安定性の観点から留め金具3を用いて金具留め工法を施すことが好ましいところ、外壁パネル1が短く裁断されている場合、留め金具3を取り付ける幅が足りず、金具留め施工が難しいことがある。特に、裏合いじゃくり加工がなされている場合には、さらに留め金具3を取り付ける余地がない。その点、裏合いじゃくり部10が狭く形成されていれば、留め金具3を固定しやすくなり、取付施工の作業性が向上するほか、より確実に金具止め工法を行えるため、取付の安定性が向上する。
【0029】
図5は、第1設置構造100での外壁パネル1の設置状態について示す斜視図である。
図5に示すように、第1設置構造100によって接合された2つの外壁パネル1の継ぎ目には外観にシール材が露出せず、建物外壁は高い意匠性を有する。
【0030】
以上、本発明の第1実施形態である第1設置構造100について説明した。第1設置構造100によれば、建物外壁取付施工のシーリングレス工法において、意匠性や施工の作業性および十分な止水性を担保できるとともに、外壁パネル1の裏合いじゃくり部の横方向の幅を狭く設計することができる。
【0031】
これにより、シーリングレス工法用の外壁パネル1を、シーリング工法においても併用することができる。1種のパネルで両工法を併用できることで、資材管理や施工作業の負担が軽減され、またパネルの取り違え等のヒューマンエラーを未然に防止することが可能になる。また、金具留め工法の施工がしやすくなり、窓際部等狭い箇所での取付施工の作業性や取付の安定性が向上する。
【0032】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、
図6に示す建物外壁の第2設置構造200である。
【0033】
第2設置構造200は、外壁パネル1と、ハット型の形状を有し、ハット型の凸部8の横方向の幅が第1接合用役物の突出部の板厚よりも広く形成される第2接合用役物6と、湿式のシール材7と、を有して構成される、シーリング工法による建物外壁の設置構造200である。
【0034】
第2設置構造200において、2つの外壁パネル1は、一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と他方の外壁パネル1の縦端面との接合部で第2接合用役物6によって接合され、凸部8は、一部が2つの第2外壁パネルの間に挿入され、湿式のシール材7は、2つの外壁パネル1と凸部8に三方を囲まれた目地部に封入される、シーリング工法による建物外壁の設置構造200である。
【0035】
外壁パネル1は、第1実施形態と同一のものが併用できる。通常、接合端に合いじゃくり部が形成されているシーリングレス工法用の外壁パネルは、シーリング工法の施工上、目地部へのシール材の封入が困難であり、シーリング工法には適用することが難しい。本実施形態の外壁パネル1は、裏合いじゃくり部10に由来する接合端面の段差が浅いため、接合端面に段差のない外壁パネルの場合と同様にシール材を封入できる。したがって外壁パネル1によれば、シーリング工法による取付施工も可能となる。
【0036】
第2接合用役物6は外壁パネル1の縦辺に沿って上下に延びる金属部品であり、水平方向の断面は
図6に示すようなハット型の形状を有する。第2接合用役物6は第2設置構造200において、横方向に隣り合う2つの外壁パネル1同士を一方の外壁パネル1の裏合いじゃくり部10と他方の外壁パネル1の段差加工の無い縦端面で接合するために用いられる。
【0037】
シール材7は、通常のシーリング工法に用いられる材料や施工方法を用いることができる。即ち、ウレタンやシリコン等のシール材を用いることができ、2つの外装パネル1の継ぎ目にペースト状のシール材を封入し、硬化させることで形成されてよい。
【0038】
図6に示すように、第2設置構造200において、2つの外壁パネル1が第1接合用役物2を用いて接合されるとともに、留め金具3やビス4によって建物内壁5に取り付けられる。このとき、2つの外壁パネル1間には第2接合用役物6の凸部8が挿入され、2つの外壁パネル1と凸部8に三方を囲まれた領域にはシール材7が封入される。
【0039】
かかる設置構造により、2つの外壁パネル1の接合端は、段差のない端面同士と同様に、高いシール性を有して接合される。これにより、建物外壁の耐水性が向上する。また、意匠性の高いシーリングレス工法とシール性に優れたシーリング工法を建物の部位によって併用することが簡便になるため、取付施工全体の効率が向上する。
【0040】
以上、本発明の第2実施形態である第2設置構造200について説明した。第2設置構造200によれば、建物外壁取付施工のシーリング工法において、シーリングレス工法に使用する外壁パネル1を併用して使用できるとともに、接合端面に段差のない外壁パネルの場合と同様に優れたシール性を発揮できる。
【0041】
第1実施形態および第2実施形態に示す外壁パネル1は、シーリングレス工法にも、シーリング工法にも対応して使用することができる。例えば外観に目立つ壁面には意匠性の高いシーリングレス工法で、窓際や空調の室外機等が設置されて外観上目立たないような箇所にはシール性の高いシーリング工法で施工する等、建物外壁において両工法を併用することが容易になるため、意匠性と耐水性を両立し建物外壁を容易に実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の構成は、窯業系サイディングの板状の外壁パネルを接合させる設置構造において、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 外壁パネル
10 裏合いじゃくり部
2 第1接合用役物
20 基部
21、22 止水部
23 突出部
24 シール材
3 留め金具
4 ビス
5 内壁
51 柱
52 断熱材
6 第2接合用役物
7 シール材
8 凸部