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特許7223761照明機器の通信、検出及び/又は場所特定装置及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】照明機器の通信、検出及び/又は場所特定装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20230209BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20230209BHJP
【FI】
H05B47/195
G01S5/02 Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020533874
(86)(22)【出願日】2018-08-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-12
(86)【国際出願番号】 IB2018056538
(87)【国際公開番号】W WO2019043563
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-08-27
(31)【優先権主張番号】2017903463
(32)【優先日】2017-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】520070183
【氏名又は名称】インドアサイツ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Indoorsights Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ポール・キム・チャン
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-501338(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0223807(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
G01S 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異常イベント中に建物外の第三者と通信するように前記建物内で人を支援するのに使用するための照明機器であって、前記照明機器は、
少なくとも1つの照明モジュール
通常電源が故障している可能性がある異常イベント中に前記建物内の人及び前記建物外の第三者の間の通信を促進する少なくとも1つの通信構成要素
コントローラ
前記照明機器内にあって前記通常電源の不在時に前記照明モジュール、前記通信構成要素及び/又は前記コントローラに給電する無停電電源とを含み、
前記無停電電源は、
予め決められた第1の時間期間にわたり、第1の電力を供給する第1の動作モードで動作するように、かつ、
第2の時間期間にわたり、前記第1の電力より小さくかつ少なくとも前記少なくとも1つの通信構成要素が前記建物外の第三者と通信するのに十分である第2の電力を供給する第2の動作モードで動作するように構成され、
前記コントローラは、
少なくとも前記第1の動作モードにおいて、前記異常イベント時に前記照明モジュールをトリガーして前記建物内を照明させ、
少なくとも前記第2の動作モードにおいて、前記通信構成要素を介して、前記建物内の人及び前記建物外の第三者の間の通信を促進し、且つ/又は
前記通信構成要素及び/又は他の構成要素を使用して人又はそのデバイスの位置特定を促進し、
前記第1の動作モードにおいて、前記無停電電源は、前記照明機器の全ての構成要素に電力を提供し、
前記第2の動作モードにおいて、前記無停電電源は、前記第1のモードで動作する前記無停電電源によって給電される構成要素のサブセットであって、前記少なくとも1つの通信構成要素を含み、前記照明モジュールを含まないサブセットに電力を提供する、照明機器。
【請求項2】
前記照明機器が配置されている前記建物の物理的場所についての情報及び前記建物内の又は前記建物に対する前記少なくとも1つの照明モジュールの物理的位置についての情報を含むアドレスを有する、請求項に記載の照明機器。
【請求項3】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの通信構成要素及び/又は他の構成要素を使用することにより、前記少なくとも1つの照明モジュールの前記アドレスに基づいて人又はそのデバイスの位置特定を促進する、請求項に記載の照明機器。
【請求項4】
前記照明機器は、少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素を更に含み、
前記コントローラは、前記人検出及び/又は位置特定構成要素を利用して、前記建物内の人を検出し、且つ/又は前記建物内の人の位置を特定する、請求項1~の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項5】
各通信構成要素は、
Wi-Fi(登録商標)送受信機、
ゲートウェイ
3GPP(登録商標)送受信機、
Bluetooth(登録商標)送受信機、
リムーバブルルータ/RF信号エンハンサ
の1つ又は複数である1つ又は複数の通信構成要素を含む、請求項1~の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項6】
各人検出及び/又は位置特定構成要素は、
近接センサ、
運動検出器、
GPS送受信機、
BLEビーコン、
Wi-Fi送受信機、
3GPP送受信機、及び/又は
モデムルータ/RF信号エンハンサ
の1つ又は複数である1つ又は複数の構成要素を含む、請求項4又は5に記載の照明機器。
【請求項7】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの通信構成要素の1つ又は複数を使用して、前記建物内の人のモバイル通信デバイスと前記建物外の第三者との間の通信を促進する、請求項1~の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項8】
前記コントローラは前記少なくとも1つの通信構成要素を使用して、人を検出し、及び/若しくは前記建物内の人の場所を特定し、且つ/又は前記人の前記検出及び/若しくは場所を前記建物外の第三者に通信する、請求項4~7の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項9】
前記異常イベントは、緊急イベントである、請求項1~の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項10】
前記無停電電源は、電池であり、前記電池は2つの電池ユニットを含み、少なくとも1つの電池ユニットは、前記照明機器から取り外し可能/脱着可能である、請求項1~の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項11】
前記無停電電源を充電するため、及び/又は周辺機器を充電するための無線充電モジュールを更に含む、請求項1~10の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項12】
記無停電電源から外部デバイスに給電するための1つ又は複数の電源ソケット
前記少なくとも1つの照明モジュールに取り外し可能に結合され、且つ/又は前記異常イベント時にトリガーされて照明する充電可能トーチ
AC電源
の1つ又は複数を更に含む、請求項1~11の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項13】
前記照明機器を壁内/壁上に搭載するために保持する固定ボックスを更に含む、請求項1~12の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項14】
前記第1の動作モードにおいて、前記無停電電源は、
・前記少なくとも1つの照明モジュール、
・前記少なくとも1つの通信構成要素、
・少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、
・Bluetoothビーコン、
・ゲートウェイルータ、及び
・前記コントローラ
に電力を提供し、
前記第2の動作モードにおいて、前記無停電電源は、
・前記少なくとも1つの通信構成要素、
・前記少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、
・前記Bluetoothビーコン、及び
・前記コントローラ
に電力を提供し、
前記無停電電源は、電力が切れるときに前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替わるように構成され、
前記コントローラは、常に前記無停電電源によって給電されるように構成される、請求項1~13の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項15】
前記無停電電源は、取り外し可能且つ/又は脱着可能である、請求項1~14の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項16】
前記建物の外部に配置される、請求項1~15の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項17】
前記コントローラは、前記異常イベント中に、前記建物内の人のモバイルデバイスからのアラートに応答して、前記人の存在を前記建物外の第三者に報告する、請求項1~16の何れか一項に記載の照明機器。
【請求項18】
イベント中に建物内で人を支援するためのシステムであって、
前記システムは、複数の照明機器のネットワークであって、各照明機器は、請求項1~17の何れか一項に記載のものである、複数の照明機器のネットワークを含み、
前記照明機器のネットワークは、
異常イベント時に前記照明モジュールをトリガーして照明させ、
前記通信モジュールを介して通信を促進し、且つ/又は
検出及び/又は位置モジュールを利用して、建物内の人を検出し、且つ/又は前記建物内の人の位置を特定する
ように制御される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信、検出及び/又は位置特定/場所特定機能を可能にするように構成された照明機器と、そのような照明機器のシステムとに関する。
【背景技術】
【0002】
電力及び照明の損失は、建物内で発生することがあり、特に居住者が通信することができず、且つ/又は居住者を発見することができない場合、居住者を危険に曝す。これは、例えば、緊急状況で発生することがある。そのような緊急状況は、例えば、地震、洪水、火山の爆発及び嵐等の自然災害又は火災、停電、テロ攻撃、犯罪襲撃若しくは個人の健康緊急時等の他の緊急時であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのような状況では、建物内の人は、救助等の支援を必要とし得る。しかしながら、人々がどこにいるかが未知であり、且つ/又は人々が通信することができないため、多くの場合、緊急サービス又は他の支援を提供することは難しい。これは、通常の電源及び/若しくは通常の通信基盤が利用不可能であり、且つ/又は環境状況(煙等)によって支援が制限されるためである。
【0004】
本発明の目的は、例えば、緊急状況等の異常イベント中、建物内の人々を支援する装置及び/又はシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例えば、本発明の実施形態は、位置又はアラート、人の存在及びヒトの移動をリアルタイムで報告することを支援することができる。
【0006】
建物は、限定ではなく、アパート、商業オフィスブロック、家、オフィス、店又はホテル等であり得る。
【0007】
一態様では、本発明は、建物内で人を支援するのに使用するための照明機器であって、少なくとも1つの照明モジュール、少なくとも1つの通信構成要素、コントローラ、照明機器内にあるか又は照明機器に結合されて、通常(例えば、AC)電源の不在時に照明モジュール、通信構成要素及び/又はコントローラに給電する無停電電源を含み、コントローラは、アクティブ化イベント時に照明モジュールをトリガーして照明させ、通信を介して通信を促進し、且つ/又は通信構成要素及び/又は他の構成要素を使用して人(又はそのデバイス)の位置特定を促進する、照明機器を含み得る。
【0008】
好ましくは、本照明機器は、少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素を更に含み、コントローラは、人検出及び/又は位置構成要素を利用して、建物内の人を検出し、且つ/又は建物内の人の位置を特定する。
【0009】
好ましくは、各通信構成要素は、Wi-Fi送受信機、インターネットゲートウェイ、3GPP送受信機、Bluetooth送受信機、IEEE802.11ネットワーキング規格を使用するリムーバブルモデムルータ/RF信号エンハンサの1つ又は複数である1つ又は複数の通信構成要素を含む。
【0010】
好ましくは、各人検出及び/又は位置特定構成要素は、近接センサ、運動検出器、GPS送受信機、BLEビーコン、Wi-Fi送受信機の1つ又は複数である1つ又は複数の構成要素を含む。
【0011】
好ましくは、コントローラは、通信構成要素の1つ又は複数を使用して、建物内の人のモバイル通信デバイスと第三者(例えば、建物の外部)との間の通信を促進することができる。
【0012】
好ましくは、コントローラは、任意選択的に通信構成要素を使用して、人を検出し、及び/若しくは建物内の人の場所を特定し、且つ/又は人の検出及び/若しくは場所を第三者(例えば、建物の外部)に通信することができる。
【0013】
好ましくは、アクティブ化イベントは、緊急イベントである。
【0014】
好ましくは、無停電電源は、電池であり、電池は、好ましくは、2つの電池ユニットを含み、少なくとも1つの電池ユニットは、本照明機器から取り外し可能/脱着可能である。
【0015】
好ましくは、本照明機器は、無停電電源を充電するため、及び/又は周辺機器を充電するための無線充電モジュールを更に含む。
【0016】
好ましくは、本照明機器は、任意選択的に無停電電源から外部デバイスに給電するための1つ又は複数の電源ソケット、照明機器に取り外し可能に結合され、且つ/又はアクティブ化イベント時にトリガーされて照明する充電可能トーチ、AC電源の1つ又は複数を更に含む。
【0017】
好ましくは、本照明機器は、本照明機器を壁内/壁上に搭載するために保持する固定ボックスを更に含む。
【0018】
好ましくは、無停電電源は、第1の時間期間にわたり、第1の動作モードで動作することと、第2の時間期間にわたり、第2の動作モードで動作することとを行うように構成される。
【0019】
好ましくは、第1のモードにおいて、無停電電源は、照明機器の全ての構成要素に電力を提供し、及び第2のモードにおいて、無停電電源は、第1のモードにおいて動作する無停電電源によって給電される構成要素のサブセットに電力を提供する。
【0020】
好ましくは、第1のモードにおいて、無停電電源は、少なくとも1つの照明モジュール、少なくとも1つの通信構成要素、少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、Bluetoothビーコン、ゲートウェイルータ及びコントローラに電力を提供し、第2のモードにおいて、無停電電源は、少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、Bluetoothビーコン及びコントローラに電力を提供し、無停電電源は、電力が切れるときに第1のモードでの動作から第2のモードに切り替わるように構成され、コントローラは、常に無停電電源によって給電されるように構成される。
【0021】
好ましくは、無停電電源は、取り外し可能且つ/又は脱着可能である。
【0022】
好ましくは、照明機器は、建物の外部に配置される。
【0023】
別の態様では、本発明は、イベント中に建物内で人を支援するためのシステムであって、照明機器のネットワークであって、各照明機器は、請求項1~11の何れか一項に記載のものである、照明機器のネットワークを含み、照明機器のネットワークは、アクティブ化イベント時に照明モジュールをトリガーして照明させ、通信モジュールを介して通信を促進し、且つ/又は人検出及び/又は位置モジュールを利用して、建物内の人を検出し、且つ/又は建物内の人の位置を特定するように制御され得る、システムを含むと言われ得る。
【0024】
そのような状況では、人を検出し、人の位置を特定し、且つ/又は建物内の人との通信を可能にし得ることが望ましい。しかしながら、通常の電気通信及び/又は位置特定デバイスは、常に機能するわけではない。バックアップシステムの提供は、高価であることがあり、保証されないことがある。ネットワーク端末、アクセスポイント及びモバイルデバイス等の通信チャネル及び電子デバイスへの電力バックアップの提供も望ましい。
【0025】
通常、建物は、イベントが発生した場合、緊急照明を提供する緊急照明システム(照明機器システム)を有する。これらは、無停電電源等のそれ自体の独立した電源を有し、通常の電源が故障した場合でも照明の提供を可能にする。本発明者らは、追加のサービスを提供するそのような緊急照明システムネットワーク及び/又は関心のある照明機器サイネージポイント(例えば、トイレ、情報ポイント、リフト等)システムネットワークの利用の方法を決定した。本明細書に開示される実施形態は、既存の緊急照明機器、照明デバイス及びネットワークを利用することにより、イベント時、建物内で人の通信及び場所特定/検出を支援するデバイス及び/又はシステムを提供する。
【0026】
実施形態について以下の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】建物内で人を場所特定し、且つ/又は人からの通信を可能にする通信機能及び/又は場所特定機能を有して構成された照明機器ネットワークを有する建物フロアプランを図形式で示す。
図2】磁力計、ジャイロスコープ、気圧計及び加速度計等を含むモバイルデバイス内蔵センサを使用するBLE及びWIFI、LiFi及び/又は他の技術範囲を使用する緊急照明機能、無停電電源機能、通信機能及び場所特定サービスを有して構成された照明機器の一例をブロック図形式で示す。
図3A】通信機能及び/又は場所特定機能を提供する本明細書に記載される実施形態によって構成された照明機器のネットワークの例示的な一実施形態をブロック図形式で示す。
図3B図3Aのネットワークにおける照明機器使用の例示的な一実施形態をブロック図形式で示す。
図4A】通信機能及び/又は場所特定機能を提供する本明細書に記載される実施形態によって構成された照明機器のネットワークの例示的な別の一実施形態をブロック図形式で示す。
図4B図4Aのネットワークにおける照明機器使用の例示的な一実施形態をブロック図形式で示す。
図4C図4Aのネットワークにおける照明機器使用の例示的な一実施形態をブロック図形式で示す。
図5】本明細書に記載される実施形態による、取り外し可能な通信構成要素を有する照明機器の物理的構成の例示的な一実施形態を図形式で示す。
図6図5の照明機器と併用するための取り外し可能な通信構成要素の構成を図形式で示す。
図7A】例えば壁内に照明機器を収容/搭載するための居住固定具を示す。
図7B】例えば壁内に照明機器を収容/搭載するための居住固定具を示す。
図8】2段階UPS照明機器実施形態を図形式で示す。
図9】2段階UPS照明機器実施形態において電源がどのように制御されるかの流れ図である。
図10】2段階UPS照明機器実施形態がどのように壁搭載照明機器及び天井搭載照明機器として設置され得るかをブロック図形式で示す。
図11】例示的な天井搭載2段階UPS照明機器実施形態を示す。
図12】例示的な出口標識2段階UPS照明機器実施形態を示す。
図13】例示的な一使用事例状況の平面全体図を示す。
図14】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図15】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図16】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図17】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図18】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図19】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図20】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図21】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図22】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図23】例示的な一使用事例状況の別の平面全体図を示す。
図24】照明機器が、建物の居住者を検出する二重モード方法をどのように利用することができるかを示す。
図25】照明機器が、建物の居住者を検出する二重モード方法をどのように利用することができるかの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、通信機能、人検出機能及び/又は人場所特定/位置特定機能を提供するために、本明細書に記載されるように構成された照明機器11のネットワーク12を含むシステム/ローカルエリアネットワークと同一平面に建物10のフロアプランを概略ブロック図形式で示す。図1は、これらの機能及び外部モバイルデバイスをサポートするための電力バックアップも提供する。照明機器は、適した場所に搭載され、自然災害又は人によってトリガーされた緊急状況等のイベントの発生時に照明する緊急照明ネットワークを提供する。そのような照明機器は、そのようなイベント中、建物内の人11aを支援する照明を提供する。例えば、そのような照明は、典型的に、床、壁の人11aの手が届く適切な高さ及び/又は天井等、緊急状況において人11aの手が届く所にあり得る。照明機器は、主に、照明及び/又は通信カバレッジで以下のエリアをカバーする:出口/入口、消防進入路、階段、回廊、通路及び閉じられた空間/部屋。
【0029】
手短に言えば、照明機器11は、緊急状況等のイベント時にオンになり(アクティブ化され)、人々を誘導し、建物から出られるようにする照明(緊急照明等)を提供するように構成される。照明機器は、通常の電気/AC電源が遮断された場合でも照明機器の動作を可能にする、無停電電源(UPS)等のそれ自体の電源を有する。照明機器は、通常、停電、火災、地震及び通常の電力/通信が遮断される他の自然災害又は状況等の状況でアクティブ化され、緊急照明を提供する。
【0030】
本明細書に記載される照明機器11は、既存の照明機器11及び照明機器ネットワーク12によって提供される機能及び基盤を利用する追加の機能を有するように変更/構成される。通常、建物は、照明機器を使用する緊急照明システムが提供されるため、これらを利用して追加の場所特定、検出及び通信機能を提供することは、他の場合にそのような基盤が保証されないイベント中、建物内の人11aに支援を提供できるようにする。例えば、緊急状況時、照明機器のネットワーク12を使用して、建物内の人11aを場所特定することができ、且つ/又はそれらの人11aが建物内若しくは外部世界の第三者と通信できるようにする。変更された照明機器は、通信、人検出及び/又は人場所特定/位置特定のためのローカルエリアネットワークを提供することができる。位置特定機能は、BLE及びWi-Fi等の通信構成要素を利用することができる。
【0031】
特に、ネットワーク内の照明機器の1つ又は複数は、通常の電気通信システム(インターネット、携帯電話通信サービス及び/又は陸線電話回線サービス)が機能してない場合でも、建物内の人11aが建物内外の第三者(緊急サービス15及び/又は米国内の緊急応答機関等)との通信を引き起こすことを可能にする通信機能を有して構成される。通信機能は、例えば、携帯電話等の個人携帯通信デバイスを使用して、建物内の人11aがアラート、テキストメッセージ、ボイス/ビデオメッセージ又は任意の他のデータ若しくは通信を第三者に送信できるようにする。これにより、建物内の人11aは、イベント/緊急時に支援を得、自身の居場所及び存在を示し、一般に外部世界にいる人々と情報を提供/受信することができる。加えて、照明機器11は、例えば、14aとして人をラベルした屋内仮想マップ14を使用して建物内の人11aの検出及び/又は人の位置の検出若しくは識別を可能にする場所特定機能を有して構成される。次に、この情報は、内部又は外部の第三者に中継することができ、それにより、誰が支援を必要としているか及び救助等の誰が支援を提供する必要があるかを突き止めることができる。機能は、非緊急状況で利用することもできる。ネットワーク内の1つ又は複数の照明機器は、マスタとして構成することができ、及び他は、スレーブデバイスとして構成することができる。
【0032】
図2は、通信及び/又は場所特定/位置特定機能を提供するように構成された照明機器11を概略ブロック図形式で示す。照明機器は、少なくとも1つの(例えば、緊急)照明モジュール20と、UPS(例えば、電池)等の無停電電源21と、1つ又は複数の通信構成要素を含む少なくとも1つの通信モジュール22と、停電時に機能するようにトリガーされ得るPIR検出器を含め、1つ又は複数の位置特定/検出構成要素を提供する少なくとも1つの検出及び/又は位置特定モジュールとを含む。通信構成要素は、Wi-Fi又はBluetooth(例えば、Bluetooth低エネルギー-BLE)等の1つ又は複数であり得る。場所特定/位置特定構成要素は、モバイルデバイスの典型的な内蔵センサと協働するBLEビーコン、Wi-Fi、GPS又は赤外線検知等の1つ又は複数であり得る。これらは、人11a及び/又は人11aのモバイルデバイスを検出/場所特定/位置特定して、通信チャネルを介して、照明機器通信を介して人11aの位置/検出を報告することができる。照明機器機能、モバイルデバイス及びそのセンサの組合せにより、人11aの検出/場所特定/位置特定が可能になる。他の構成要素及び特徴を提供することもでき、これらについてより詳細に後述する。コントローラ24は、照明機器の機能及び構成要素を制御するために提供される。記載された全ての構成要素を提供する必要があるわけではなく、それらのサブセットのみが存在し得る。
【0033】
各照明機器11は、例えば、Bluetooth及び/又はWi-Fi通信を使用して、有線(説明又は図面では「通信線」と呼ばれることがある)又は無線ネットワーク18を通して他の照明機器11と必要に応じて通信することができる。ネットワーク12内の各照明機器11は、マスタ又はスレーブ照明機器であり得、マスタ照明機器は、有線又は無線ネットワーク等の適した手段を介して第三者と通信することができ、照明機器ネットワーク12自体内の通信を制御することができる。例えば、マスタ照明機器11は、システムのインターネットデータ/コンピュータネットワークサーバ13を通して、電気通信ネットワーク13aを介して外部当事者と通信することができる。外部当事者は、緊急サービス15、資産マネージャ又は建物セキュリティ等であり得る。
【0034】
照明機器11及び照明機器のネットワーク12は、陸線、携帯電話、Wi-Fi及びインターネットネットワーク、GPS又は他の場所特定及び/若しくは通信サービス等の通常の電気通信が動作しない状況で機能することができる。変更された照明機器11は、停電に起因して通常の通信チャネルが機能していない場合、照明機器の緊急電源を利用して、通信及び位置特定/検出モジュールを動作させ、これらは、緊急通信チャネルを提供する。
【0035】
ここで、システム及び照明機器の例示的な実施形態について説明する。第1の実施形態は、単一UPS(無停電電源)を有する照明機器に関し、第2の実施形態は、更なるバックアップとして第2のUPSを有する照明機器に関する。これらが非限定的な例であることが理解されるであろう。
【0036】
例示的な実施形態 - 単一UPS壁搭載照明機器
ここで、図3A図3Bを参照して第1の実施形態について説明する。図3Aは、考察されるように変更された照明機器11を使用して、照明機器ネットワーク12を構成する照明、電力バックアップ、場所特定/検出及び通信システムの可能な一実施形態を示す。図3Bは、ネットワーク/システムで使用される対応する照明機器11の可能な一実施形態を示す。ネットワーク12は、2つの壁搭載照明機器モジュール11(マスタ/スレーブ)を含み、例として、図3Aに示されるように建物スペース12内に配置され、互いに通信することができる。2つのそのような照明機器モジュール11は、例として示されるが、ネットワークが設置された建物にカバレッジ及び機能を適宜提供するために、任意の適した数の照明機器モジュールを提供し得ることが理解されるであろう。壁搭載照明機器モジュールに加えて、他の照明機器(これも通信及び場所特定機能を有して構成されるが、異なる形態でパッケージングされる)11を提供することもできる。例えば、2つの天井搭載照明機器モジュール11を緊急出口標識照明機器モジュールと共に提供することができる。照明機器モジュール11の幾つか又は全ては、通信、場所特定/位置特定及び/又は検出機能を有して構成され得、全てネットワークにおいて互いに通信して、システムを提供することができる。照明機器モジュール11の何れか又は全ては、建物内の人11aが携帯する携帯電話等のモバイル通信デバイスと通信することができる。照明機器モジュール11は、通信又は他のネットワークを通したモバイルデバイスから第三者への通信を可能にする。これは、インターネット、モバイル通信技術又は他のネットワーク通信技術を通したものであり得る。外部当事者は、電話回線、VOIP、アプリ、サーバ、データ又は任意の他の適した技術を使用して任意の適した様式で通信することができる。
【0037】
図3Bは、壁搭載照明機器モジュール11をより詳細に示す。壁搭載照明機器モジュール11は、筐体40を含む。コントローラ47は、照明機器モジュールの構成要素及び全体機能を制御するのに提供される。照明機器モジュール11は、この場合、電池の形態の無停電電源の形態の緊急電源21を含む。無停電電源若しくは周辺構成要素及び/又は携帯電話等の外部デバイスにUPSから充電するための誘導性無線充電ユニット42もあり得る。照明機器11は、発光ダイオード(LED)の形態の照明20を有し、照明20は、緊急電源21から給電される。適切なランプシェードを含むこともできる。照明機器モジュール11は、緊急等のイベントがあるときにトリガー/アクティブ化する回路を含むことができ、照明がアクティブ化及び照明されることになる。例えば、このトリガーは、通常の電気/AC電源が遮断されたときを検出し得る。代替の形態のトリガーを利用することもできる。例えば、それは、モバイルデバイスの近傍を通してトリガーし得、例えばモバイルスマートフォンが照明機器をアクティブ化して照明させ、通信、検出及び/又は位置特定機能を実行することができる。
【0038】
照明機器モジュール11は、Wi-Fi通信回路(例えば、Wi-Fiアクセスポイント及び/又はルータ)43(通信モジュール22の一部を形成する)を有し、UPSによって給電される。人の携帯電話又は他のモバイルデバイスと通信することもできる。Wi-Fiルータは、ISPゲートウェイに結合されて、インターネットプロトコル通信を介して通信して、通信を人のモバイル通信デバイスから照明機器ネットワークを介して外部当事者に中継する手段を提供する。ISPゲートウェイは、照明機器11自体(ルータ及び/又はモデム)内にあることができる44か、又は代替的に、ネットワーク端末及びモデム46の場合、外部にあり、照明機器に接続することができる。Bluetooth低エネルギー送受信機45は、UPSによって給電され、人の携帯電話と照明機器モジュールとの間の通信のために提供される。
【0039】
Wi-Fi(アクセスポイント)は、位置特定機能を提供することもできる。オンボード若しくはオフボードプロセッサ及び/又はオンサイト/オフサイトサーバは、近傍のモバイルデバイスによって提供された無線信号強度指標を受信し、処理/計算して、Wi-Fiアクセスポイントに対するそれらのモバイルデバイス(したがってモバイルデバイスを携帯している人11a)の位置を特定することができる。特に、モバイルデバイスユーザがこれらの任意のエリアに近づいたとき、建物のエリア内のWi-Fiアクセスポイントの全てから発行された無線信号(フィンガープリント)を物理的に/手動で収集/記録して、サーバに記憶するデータリソースを形成することができる。モバイルデバイスのMAC ID及び無線信号強度指標(RSSI)フィンガープリントは、サーバに送信されて、サーバに前に記憶されたデータに対するその位置を計算し得る。データを収集するプロセスは、ユーザがサーバのアプリケーションから入手可能であり、ユーザのスマートフォンにインストールされるソフトウェアツールキットを用いて照明機器モジュール11をインストールする際、サブスクライバモバイルデバイスによって行われ得る。したがって、モバイルデバイスユーザに関連した全てのWi-Fiアクセスポイント(ルータ)のRSSI無線信号(フィンガープリント)のデータリソースを取得し得る。
【0040】
同様に、BLE無線信号強度データも同様にモバイルデバイス/人11aの場所の特定に使用することができる。この位置特定情報は、照明機器のネットワークを経由してBLE、Wi-Fi及び照明機器の他の通信機能を使用して外部当事者に通信することができる。
【0041】
照明機器は、例えば、運動センサ、近接センサ及び/又は物体センサを通して(例えば、IR運動センサ又は熱センサ等を使用して)1人又は複数の人11aの存在を検出することもできる。
【0042】
変更されたスレーブ/シスタ照明機器11が実際の人11a及び/又はモバイルデバイスを検出した場合、データは、ユニットの周辺構成要素において記憶及び処理され、それからマスタ照明機器装置の中央プロセッサコントローラ47に送信されて処理され、サーバに送信され、サーバを通して、緊急サービス15を含むサブスクライバ/ユーザは、種々のモバイルデバイスと共有することもできる。
【0043】
照明機器モジュール11は、通信信号を改善する任意選択的なリムーバブルルータ/RF信号エンハンサも有する。
【0044】
照明、通信及び位置特定機能に加えて、照明機器11は、以下の1つ又は複数を任意選択的に含むように構成又は適合することもできる。
・UPSバックアップ電力ソケット48を有して、通常時及び停電時も同様にUPSから最近傍のネットワークインターフェースデバイス(インターネットネットワーク端末)及び外部アクセスポイント/ルータ/ゲートウェイへの電力をサポートすることができる。そのようなネットワークインターフェースデバイスをそのUPSソケットに接続することにより、ISP(インターネットサービスプロバイダ)の通信ネットワーク端末への電力供給をセキュア化する。このように、デバイスは、停電時、妥当な時間枠で通常通りに機能して、停電寺に無停電電源を供給して、ローカルエリアネットワークのインターネット及びWi-Fiサービスアクセスをセキュア化することができる。ソケット48は、建物内で困難な状況に陥り、建物の内外との通信を維持するために、より重要なことには自身の屋内位置を明らかにするために電力を必要とし得る居住者が携帯する等の他の外部デバイスへの給電に使用することもできる。照明機器モジュール11は、UPS電力バックアップをモデム/ルータ/Wi-Fiに供給することもできる。
・モバイル通信デバイス(例えば、携帯電話)等のデバイスを充電するためのUSB充電ソケットを有することができる。モバイル通信デバイスの無線充電ホルダを有することもできる。通常のA/C給電家電又は他のデバイスに供給するためのAC電源もあり得る。
・主電源にハードワイヤードすることができるか、又は典型的な電力プラグを介して接続することができる照明機器自体のAC電源があり得る。
・モバイルデバイスを受け、且つ/又は電力ソケットを通して若しくは誘導性充電を通して、UPSから若しくは照明機器によってアクセス可能な主電源から充電するためのモバイル電子デバイスホルダを有することもできる。
・リムーバブルルータ/RF信号エンハンサユニットを提供することができる。これは、人11aによって取り出され、携帯されて、カバレッジ及びそのモバイル通信デバイスから照明機器又は他の通信ネットワークへの通信を改善/拡張することができる。
・緊急トーチを照明機器モジュールに結合することができ、これは、照明がアクティブ化される場合にアクティブ化される。照明機器の電源から充電することができる。
【0045】
記載された全ての構成要素を提供する必要があるわけではなく、それらのサブセットのみが存在し得る。
【0046】
図5は、照明機器モジュールの可能な1つの物理的形態を示す。照明機器モジュールは、上部が丸い形状であり、下部が箱形の本体を有する筐体と、取り外し可能であり、本体内に嵌め込まれた家庭内RF/無線ルータと、本体の外側に取り付けられるように適合されたトーチと、様々な充電及び電力ポートと、モバイルデバイスの無線充電を促進するための成形された棒ストッパーを有する傾斜した背面とを含む。
【0047】
図6は、照明機器モジュール筐体への圧入/ばね嵌合である取り外し可能な通信モジュールを示す。通信モジュールは、その上に通信モジュールを有する基板を含む。照明機器モジュールの筐体内の対応する充電点に結合する充電接点がある。照明機器モジュール筐体内の2つのばね及び取り外しユニット自体の1つのばねが提供される。取り外し可能な通信モジュールを設置するために、ばねロック/ストッパーを押し上げ、それから本体をプッシュし、ばね1に対し、ばね1は本体を嵌合部及び切り欠きにプッシュする一方、ばね安全ロックは、本体を所定位置に維持する。側方ばねは、取り外し通信モジュールを切り欠きの定位置に保持する。通信モジュールを取り外すには、ばね安全ロックストッパーがアンロックされ、それから本体をばねに押し当て、本体を持ち上げてから外部に向かって跳ね返す。
【0048】
各照明機器11は、壁等の適した場所に搭載することができる。建物内の出口点及び入口点、消防進入路、階段、回廊、通路並びに他の閉じられた空間/部屋の主要場所において、壁の人11aの手が届く適切な高さに嵌め込むことができる。図7を参照すると、ボックス又は筐体固定具70を使用して、各照明機器を壁又は壁の窪み/キャビティに搭載することができる。照明機器は、筐体内に置かれる。筐体の正面/ドアは、下枠のキャッチを用いて上方に開くことができる電磁キャッチドア等のキャッチを有する。透明な軽量材料、例えば透明プラスチックで、AC電力によって制御される電磁キャッチポイント/デバイスを有する枠と共に作ることができ、そのような正面/ドアは、AC電源故障時に解放される。照明機器は、AC電源に配線され得、且つ/又は標準のコンセントを介して接続され得る。
【0049】
これは、照明機器及び照明、通信及び場所特定/検出システムの単なる例示的な一実施形態である。当業者は、変形形態が可能であることを理解するであろう。ここで、より多くの幾つかの実施形態について説明する。
【0050】
例示的な実施形態 - 1段階UPS出口標識天井搭載照明機器
図4A図4Cは、代替の一実施形態を示す。この実施形態は、第1の実施形態と同じ特徴の多くを有するが、幾つかの違いを有する。例えば、図4A図4Cに示される実施形態は、UPSバックアップ電力ソケット48を有さず、またUSB電力充電ソケット、緊急トーチも有さない。異なる組合せを有する他の実施形態も可能である。
【0051】
例示的な実施形態 - 二重UPS照明機器
ここで、別の例示的な実施形態について説明する。この実施形態は、追加のバックアップのために2段階UPS(無停電電源)を使用する。これは、2つの段階若しくは動作モードを有する1つのUPS又は各UPSが2つの段階若しくは動作モード(すなわち電源)の1つを提供する二重UPSを含むことができる。実施形態の多くの態様は、上述したものと同じであるが、幾らかの説明をここで行う。実施形態が完全に説明されない限り、上記実施形態の説明がここで関連することが当業者に理解されるであろう。
【0052】
図8は、建物内で人の存在を検出し場所特定し、且つ/又は人からの通信及びそのような通信の電力バックアップを可能にする、通信及び/又は場所特定/位置特定及び電力バックアップ機能を提供するように構成された照明機器111の一実施形態を全体概略図ブロック図形式で示す。照明機器111は、発光ダイオード(LED)の形態の少なくとも1つの(例えば、緊急)照明モジュール20及び20Aを含み、照明モジュール20Aは、緊急時等のイベントに応答してアクティブ化及び照明され得る一方、照明モジュール20は、常時アクティブ化されて、周囲光を照明し得る。
【0053】
照明機器111は、通常AC/DC電源及び/又は変換器21も含む。照明機器111は、通常時及び/又は停電時の両方でインターネットネットワーク端末、ゲートウェイ/ルータ及び/又はユーザのモバイルデバイス等のインターネット接続、外部周辺機器及びモバイル電子デバイスに電力バックアップを提供する少なくとも1つの外部AC/DCコンセント及び/又は無線充電ポイント21Bも有する。照明機器111はまた、1つ又は複数の通信構成要素を含む少なくとも1つの通信モジュール22と、停電中にアクティブ化することができる、運動センサ(例えば、PIR検出器又は熱センサ等)を含めた1つ又は複数の位置特定/検出構成要素を提供する少なくとも1つの検出及び/又は位置特定モジュール23とを含む。通信構成要素は、Wi-Fi又はBluetooth(例えば、Bluetooth低エネルギー(BLE))送受信機/送信機24等の1つ又は複数であり得る。通信構成要素は、通常時及び/若しくは停電があるとき並びに/又は緊急イベント中に機能するようにトリガーすることができる。通信構成要素は、照明機器111から脱着可能であり得るWi-Fi又はインターネット接続25のためのBLEゲートウェイ等の1つ又は複数を含むこともできる。
【0054】
場所特定/位置特定構成要素は、人のモバイルデバイスの内蔵BLEセンサと対話することができる。場所特定/位置特定構成要素は、人の運動及び/又は人の赤外線体温を検出することもできる。場所特定/位置特定構成要素は、BLEビーコン、Wi-Fi、磁力計、ジャイロスコープ、気圧計及び加速度計、赤外線検知又はモバイルデバイス内の他の内蔵センサ等の1つ又は複数と協働することができる。場所特定/位置特定構成要素は、照明機器111が人及び/又は人のモバイルデバイスを検出/場所特定/位置特定できるようにすることができる。
【0055】
照明機器111は、第1の段階及び第2の段階において動作するUPS(又は1つが第1の段階で動作し、1つが第2の段階で動作する2つのUPS)を有する。以下では、第1の段階のUPS及び第2の段階のUPSへの参照は、単一UPS構成又は二重UPS構成と呼ぶことができ、それらの何れも2つの動作段階を提供することができる。停電に対処するために複数段階のUPSを有する複数のモードの電源が、照明機器111の照明及び全ての通信構成要素を含めた全ての構成要素に提供される。第2の段階のUPS源は、単に、通常電源が再開するまで、人の存在の検出及び位置特定を維持するために電力を供給することができる。このようにして、第2の段階のUPSは、第1の段階のUPSよりも長く続くことができる。第1の段階は、第1の時間期間にわたって照明機器111(より多くのエネルギーを消費すると見なされる)に電力を供給することができる一方、第2の段階のUPSは、より電力需要が少ない検出、位置特定及び通信機能に供給することができ、したがって、好ましくは第1の時間期間よりもはるかに長い第2の時間期間にわたって検出/位置特定/通信機能に給電することができる。通常時、21のAC電源が電力供給源である一方、停電中、第1の段階のUPSは、アクティブ化されて、照明要素並びに全ての通信及び検知構成要素をサポートする。UPSの電力が低くなると、UPSは、第1の段階での動作から第2の段階での動作に切り替わることができ、それにより、照明機器111は、モバイルデバイスから無線周波数信号を引き続き検出し、体の移動を引き続き検出することができる。第2の段階は、通常電源が再開する前に検出、位置特定及び場所特定機能への電源を提供する。UPSは、任意選択的に、照明機器111から取り外し可能/脱着可能であり得る。UPSは、2つの電池ユニットを含み得、少なくとも1つの電池ユニットは、照明機器111から取り外し可能/脱着可能である。
【0056】
コントローラ26は、照明機器111の機能及び構成要素を制御するのに提供される。予備の脱着可能且つ充電可能なトーチ27が提供される。
【0057】
記載された全ての構成要素を提供する必要があるわけではなく、それらのサブセットのみが存在し得る。
【0058】
図9は、2段階UPS照明機器111のフローチャートを示す。2段階UPSの動作は、コントローラによって制御される。ここで、例として、図9を参照して、多段階UPSが照明機器111の信頼度をどのように改善することができるかを考察する。概説では、2段階UPSは、2つの段階又は動作モードを提供し、それにより、第1の段階/モードでは、特定の(第1の)時間期間にわたり、バックアップ電力が、照明モジュール20、通信モジュール22、運動検出器23、Bluetoothビーコン24、ゲートウェイルータ25及びコントローラ26によって提供される機能を含めた照明機器の全ての態様に提供され、それにより、第2の段階/モードでは、第1の時間期間に続く第2の時間期間にわたり、構成要素のサブセットのみが給電され、サブセットは、限定ではなく、運動検出器23、Bluetoothビーコン24及びコントローラ26を含む場所特定及び/又は通信機能を提供するためにより重要な構成要素のサブセットである。第1の時間期間では、全ての機能に給電され、第2の時間期間では、より重要な構成要素のサブセットのみが給電される。これは、より多くの重要な構成要素をUPSによって給電することができる時間を増大させる。
【0059】
より具体的には、図9は、2段階UPSが照明機器111内でどのように動作することができるかの流れ図を示す。デフォルトにより、照明機器111は、AC/DC電源を介して主電源によって給電される。建物が停電を経験する場合(ステップ141)、照明機器111は、主電源によってもはや給電することができず、代わりに第1の段階/モードで動作しているUPSによって給電されなければならない(ステップ142)。照明機器111が第1の段階のUPSによって給電されている間、照明機器111は、上述したように、照明モジュール20、通信モジュール22、運動検出器23、Bluetoothビーコン24、ゲートウェイルータ25及びコントローラ26によって提供される機能を含めて全ての機能を引き続き提供することができる。好ましくは、第1の段階のUPS21aは、インターネット接続の電力バックアップを含めて、照明機器111の全機能をサポートするために、停電持続時間よりも長い持続時間にわたって電力を提供するように構成され得る。しかしながら、建物への主電源が回復しない場合(ステップ143)、UPSは、最終的に電力が低くなり得る(ステップ144)。この場合、UPSは、第1の動作段階(モード)から第2の動作段階(モード)に動作を切り替えることができる(ステップ145)。UPSがその最終動作段階(この例では第2の動作段階)で動作している場合、コントローラ3は、最小量の電力を消費すると思われる機能サブセットに電力の供給を制限する。例えば、コントローラ3は、単純に、通信モジュール22のみに電力供給を制限し得る。又はより一般的に、第2の段階で動作しているUPS21Cは、運動検出器23、BLEビーコン送受信機/送信機24及びコントローラ26がアクティブのままであり、それにより、照明機器111の通信/検出/場所特定機能が動作可能なままであるように、メッシュネットワーク内部の通信/検出/場所特定機能を維持するように運動検出器23、Bluetoothビーコン24及びコントローラ26への電力供給源になる。長い時間期間にわたってそのような通信/検出/場所特定機能を低エネルギー消費でサポートし得る第2の段階のUPSは、より長い時間にわたって電力を提供する。主電源が回復する(ステップ146)と、照明機器111は、電力を主電源から消費することができる。
【0060】
照明機器111は、1つ又は複数のUPSによって提供される3つ以上の段階のUPSを用いて給電され得ることを当業者は認識するであろう。照明機器111内の様々な構成要素21~27への電力供給を制御且つ/又は制限する他の方法もあることを当業者は認識するであろう。
【0061】
まとめると、図9の2段階UPS制御方法は、一例では、以下を行うことができる:第1のモードにおいて、UPS(無停電電源)は、電力を少なくとも1つの照明モジュール20、少なくとも1つの通信構成要素(モジュール)22、運動検出器23等の少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、Bluetoothビーコン24、ゲートウェイルータ25、コントローラ26に提供する。第2のモードにおいて、UPS(無停電電源)は、電力を運動検出器23等の少なくとも1つの人検出及び/又は位置特定構成要素、Bluetoothビーコン24、コントローラ26に提供する。UPS(無停電電源)は、電力がなくなりつつある場合、第1のモードでの動作から第2のモードでの動作に切り替わるように構成される。好ましくは、コントローラ26は、常時、UPSによって給電されるように構成される。
【0062】
図10は、2段階UPS照明機器111 - 本明細書に記載される壁搭載緊急照明機器11A及び天井搭載緊急照明機器11B - をどのように設置し得るかをブロック図形式で示す。これは、変更及び再構成された緊急照明機器111を使用して人及び人のモバイルデバイスの検出、位置特定/場所特定のノードの照明機器ネットワークを提供する。111a及び111bの2つのそのような照明機器デバイスが例として示されるが、ネットワークが設置された建物にカバレッジ及び機能を適宜提供するために、任意の適した数の緊急照明機器デバイス111を提供し得ることが理解されるであろう。壁搭載緊急照明機器111aに加えて、他の設計の緊急照明機器(これも通信及び場所特定機能を有して構成されるが、異なる形態でパッケージングされる)111を提供することもできる。例えば、2つの天井搭載照明機器111bを回廊における緊急出口標識照明機器111b及び照明機器の壁搭載版111aと共に伝搬範囲内の建物内の任意の場所に提供することができる。
【0063】
各照明機器11は、図1に開示されるように、壁及び/又は天井等の適した場所に搭載することができ、111aの1つ又は複数は、壁の出口点及び入口点、消防進入路、階段、回廊、通路並びに個人宅、建物内の建物マネージャのオフィス等の他の閉じられた空間/部屋という所定の場所で床から2m上等の人の手が届く適切な高さに嵌め込むことができ、他方では、天井搭載緊急照明機器111bは、従来の緊急照明及びライトユニット(特に任意の国の管轄下で法的緊急照明及びライト要件を満たすものである)の場所に設置され得る。
【0064】
図11は、図8及び図9を参照して上述した壁搭載照明機器111aの可能な1つの物理的形態を示す。壁搭載照明機器111aは、上部が丸い形状であり、下部が箱形の本体を有する筐体と、取り外し可能であり、本体内に嵌め込まれた家庭内RF/無線ルータと、本体の外側に取り付けられるように適合されたトーチと、様々な充電及び電力ポートと、モバイルデバイスの無線充電を促進するための成形された棒ストッパーを有する傾斜した背面とを含む。照明機器111aは、筐体28を含む。コントローラ26は、この場合、蓄電池群の形態の無停電電源である主電源21を含む照明機器111aの構成要素及び全体機能を制御するのに提供される。照明機器111aは、UPS、周辺構成要素又は携帯電話等の外部デバイスにUPSから充電するための誘導性無線充電ユニット21Bを有することもできる。照明機器111aは、発光ダイオード(LED)の形態の20及び20Aの照明モジュールを有し、これらは、主電源21から給電される。照明機器111aは、適切なランプシェードを有することもできる。照明機器111aは、救急時等のイベントがある場合、照明機器111をトリガー/アクティブ化する回路を含むことができ、ライトは、アクティブ化及び照明される。例えば、照明機器111aは、主電源/AC電源が遮断された場合、トリガーされ得る。代替の形態のトリガーを利用して、例えばフロアレベル等の局所化エリアにおけるローカル緊急照明機器ネットワーク内の全ての緊急照明機器にわたって警告信号20Aを提供することができる。例えば、照明機器111aは、近傍のモバイルデバイスを通してトリガーされ得、すなわちモバイルスマートフォンが照明機器111aをアクティブ化して照明させ、通信、検出及び/又は位置特定機能を実行し、緊急アラートを発行することができる。
【0065】
通信構成要素22は、Wi-Fi及び/若しくはBluetooth送受信機並びに/又はIPV6等のインターネットプロトコル接続を有するビーコン送信機、インターネット接続ゲートウェイ及び/又はIEEE802.11ネットワーキング規格を使用したリムーバブルモデムルータ/RF信号エンハンサの1つ又は複数であるモバイルデバイス検出及び/又は位置特定モジュールの1つ又は複数の通信構成要素を含む。Bluetooth送受信機及び/又はビーコン送信機は、上述した検出及び/又は位置特定モジュールに統合され得、且つ/又はユニバーサルシリアルバス(USB)プロトコルを使用してUPSに個々に結合され得るか、若しくはボタン電池等の照明機器111aから脱着可能であり得る個々のユニットであり得る。Bluetooth送受信機及び/又はビーコン送信機のパラメータは、公衆情報データシステムの通りの物理的な住所及び建物に配備される緊急照明機器装置の水平及び垂直位置情報を含めて、建物内で照明機器111aが配置された建物内の物理的な場所についての情報を含み得る。この情報は、特に停電中、居住者の居場所についての情報が主にGPS及びアクセスポイントIPアドレスをpingするWiFiによって得られるが、電力遮断によって妨げられ得るとき、救助者が建物の居住者の居場所を追跡できるようにするのに重要であり得る。
【0066】
照明機器111aは、例えば、運動センサ、近接センサ及び/又は物体センサ(例えば、IR運動センサ又は熱センサ等を使用して)23を通して1人又は複数の人の存在を検出して、機能しているモバイルデバイスを必ずしも有するわけではない人を検出することができる。
【0067】
多段階UPSによって給電されるBluetooth低エネルギー送受信機/送信機24は、照明機器111aと人のモバイルデバイスとの通信を促進して、建物内及び/又は外の第三者と通信するために提供される。照明機器111aは、BLE、WiFi及び/又はセルラ技術を使用して位置/場所データを取得することができ、GPS、WiFi、Bluetooth、ジャイロスコープの初期センサ、地磁気コンパス又は加速度計等のモバイルデバイスの内蔵近接位置特定センサと併せて、照明機器111aは、建物内部の屋内位置特定を促進するように適合され得る。
【0068】
BLEビーコンから取得されるBLE無線信号強度データを使用して、モバイルデバイスの位置/場所(建物内の人の場所を表すと仮定することができる)をマップに示すことができる。モバイルデバイスによって測定されたRSSI(受信信号強度指標)は、BLEビーコンに関連してモバイルデバイスの場所の推定を提供するように較正することができる。Bluetoothビーコンによって位置特定されるモバイルデバイスの場合、そのような電力較正は、アラートモバイルデバイスが近傍のビーコン送信機の信号強度出力を能動的にスキャンし、測定するプロセスを含む。スキャン中、3つの無線信号を三辺測量と併せて(カルマンフィルタリング及びフィンガープリント法と共に)、位置特定精度を高めることができる。これには、近傍のモバイルデバイスによって提供された無線信号強度指標を受信し処理/計算して、照明機器111aに対するモバイルデバイス(したがってモバイルデバイスを携帯している人)の位置を特定することができるオンボード若しくはオフボードプロセッサ及び/又はオンサイト/オフサイトサーバが関わる。特に、建物内の全てのBluetoothビーコン送信機から発行された無線信号(フィンガープリント)は、照明機器111a及びシステムの設置及び配備中、物理的に/手動で収集/記録して、サーバに記憶することができるデータルックアップテーブルを形成し得る。モバイルデバイスがBLEビーコンの近傍にある場合、上述した位置特定プロセスを開始することができる。モバイルデバイスのMAC ID及び無線信号強度指標(RSSI)フィンガープリントをサーバに送信して、サーバに前に記憶されたデータに基づいてその位置を計算し得る。データ収集プロセスは、サブスクライバモバイルデバイスにより、サーバのアプリケーションから入手可能であり、スマートフォン等のユーザのモバイルデバイスにインストールされ得るソフトウェアツールキットによって行われ得る。したがって、モバイルデバイスユーザに関連してBLEビーコン送信機によって取得されたRSSI無線信号(フィンガープリント)データは、モバイルデバイスがBLEビーコンの近傍に留まる限り、サーバに保持され、更新され得る。
【0069】
実際の人及び/又はモバイルデバイスの位置を表す取得データは、まず、照明機器111aの周辺構成要素において記憶及び処理され得る。次に、取得データは、プロクシマスタ照明機器として割り当てられた照明機器111aの中央コントローラ26に送信され得、それからシステムプラットフォームクラウドサーバに送信され、そこで位置特定データを第三者と共有し得る。緊急照明機器111aのネットワーク(ネットワーク内の各照明機器111aは、個人通信及び電力バックアップを促進するゲートウェイ/モデムルータを有して構成される)を有することで、建物内の人は、停電によって通常の電気通信システム(光ファイバ、固定無線、WiFiインターネット、通信衛星、モバイル電話通信サービス及び/又は陸線電話回線サービス等)が機能していない場合でも、第三者(緊急サービス及び米国内の緊急応答機関等)とのオンライン及び/又はオフライン通信を引き起こすことができる。通信電力バックアップ機能は、停電時に建物内で困難な状況に陥った人が、例えば、携帯電話等の個人モバイル通信デバイスを使用することによって第三者にアラート、テキストメッセージ、ボイス/ビデオメッセージ又は任意の他のデータ若しくは通信を送信できるようにする。これにより、その人が異常イベント/緊急時中に支援を得、居場所を及び存在を示し、一般に外部世界の人と情報を交換することができる。
【0070】
照明機器111aは、Wi-Fi通信回路(例えば、Wi-Fiアクセスモデム及び/又はルータ)25(通信モジュール22の一部を形成する)を有し、UPSによって給電される。照明機器111aは、近傍の個人の携帯電話又は他のモバイルデバイスと通信することができる。Wi-Fiルータは、宅内の光ファイバ、固定無線、衛星通信等の有線及び/又は無線ネットワーク端末と接続されるISPゲートウェイに結合されて、インターネットプロトコル通信によって通信して、通信を個人のモバイル通信デバイスから照明機器ネットワークを介して外部当事者に中継する手段を提供する。ISPゲートウェイは、照明機器111a自体にあり得る(ルータ及び/又はモデム)か、又は代替的に、ネットワーク端末及びモデム25の場合、外部にあり、照明機器111aに接続され得る(ネットワーク端末及びモデムは、WiFiメッシュ等のRF信号エンハンサ機能を有して、通信信号を改善することもできる)。そのようなWiFiアクセスポイントは、上述したように照明機器111aに構成されたBluetooth送受信機/送信機機能と同様の屋内位置特定を促進することもできる。
【0071】
緊急照明、電力バックアップ並びに通信及び位置特定機能に加えて、照明機器111aは、任意選択的に、以下の1つ又は複数を含むように構成又は適合することができる。
・照明機器111aは、通常時及び停電時も同様にAC電源21から電力を供給するため、且つ/又は最近傍ネットワークインターフェースデバイス(光ファイバネットワーク端末等のインターネットネットワーク端末)並びに光ファイバ、固定無線及び/又は衛星通信の何れかの外部アクセスポイント/ルータ/ゲートウェイへの無停電電源21aのためにUPSバックアップ電力ソケット21bを有することができる。照明機器111aは、ネットワークインターフェースデバイスをそのUPSソケットに接続することにより、電源をISP(インターネットサービスプロバイダ)の通信ネットワーク端末に提供する。このように、デバイスは、停電時、妥当な時間枠にわたって通常通り機能して、停電時に無停電電源を供給して、インターネット及びローカルエリアネットワークのWi-Fiサービスアクセスをセキュア化することができる。ソケット21bは、建物内で困難な状況に陥ることがあり、建物内及び/又は外の人と通信し、より重要なことには人の屋内位置を開示するためにモバイルデバイスを再充電することを望み得る居住者が携帯する等の他の外部デバイスに給電するのにも使用することができる。緊急照明機器111aは、図3a及び図3bに開示されるように、少なくとも2段階によってマルチモード電源下で妥当な時間長にわたってWi-Fiモデム/ルータにUPS電力バックアップを供給することもできる。
・照明機器111aは、モバイル通信デバイス(例えば、携帯電話)等のデバイスを充電するためのUSB電力充電ソケット21bを有することができる。照明機器111aは、モバイル通信デバイスのための無線充電ホルダを有することもできる。通常のA/C給電家電又は他のデバイスに供給するためのAC電源が存在することができる。
・照明機器111aは、照明機器111a自体のAC電源21を有することができ、主電源に配線することができるか、又は典型的な電力プラグを介して接続することができる。
・照明機器111aは、UPS21aと併せて21bから又は照明機器111aによってアクセス可能な主電源21から電力ソケットを通して又は誘導性充電を介してモバイルデバイスを受け、且つ/又は充電するためのモバイル電子デバイスホルダを有することもできる。
・上記で開示したRF信号エンハンサ25を有する取り外し可能なモデム/ルータユニットは、WiFiメッシュ等のRF信号エンハンサ機能を有して、通信信号を改善することもできる。取り外し可能なモデム/ルータは、人によって取り出し、携帯されて、カバレッジ及びそのモバイル通信デバイスから照明機器111a又は他の通信ネットワークへの通信を改善/拡張することができる。
・同様に、UPS電池21aに結合された脱着可能なモバイルバッテリーの組は、人によって取り出され、スマートフォン、ラップトップ及びウェアラブルデバイス等のモバイル電子デバイスの電力バックアップの追加の好都合な利用のために携帯され得る。
・緊急トーチ27は、照明機器111aに結合することができ、UPS21aから充電することができる。BLEビーコン送信機27aをトーチ内部に埋め込むことができ、トーチの充電可能な電池がBLE送信機に安定した電源を提供することができる。停電時、建物内の人は、完全充電可能な電池レベルで直ちに待機状態の緊急トーチを使用することができる。トーチ27は、スイッチ27bをフリックすると、照明することができるのみならず、緊急アラートをトリガーすることもでき、埋め込まれたBLE送信機は、人の近傍にある照明機器111aと通信して、モバイルデバイスの移動を追跡することができる方法と同様にBLE無線波によって位置及び移動を報告することができる。
【0072】
記載された全ての構成要素を提供する必要があるわけではなく、それらのサブセットのみが存在し得る。
【0073】
図12は、緊急照明機器111bの別の可能な物理的な実施形態を示す。これは、天井又は壁搭載標識照明機器111bであり、火災時避難路、緊急脱出のための階段等の共用エリア及び廊下、ロビー、中2階及び居住者が存在する可能性がある建物内の他の場所で天井又は壁搭載することができる。緊急照明機器111bは、私設宅内に設置され得、且つ/又はイベント時の支援提供を促進するために停電に応答して通常緊急ライトとして使用するためにも同様に設置され得る。
【0074】
多くの法域は、避難のための最小緊急照明を提供するための必須距離可視性(例えば、24m可視性等)を設定している。多くの場合、狭い空間(回廊、避難路、階段等)において、三辺位置特定に十分なノードがないことがある(三辺位置特定では、少なくとも3つの無線ポイントが必要であり、3つのノードが提供されないことがある状況で可能でない)。この状況は、近傍で3つ未満の照明機器111及び/又は他の緊急設備の結合されてプロビジョニングされたノードが配備された多くの建物で一般的である。更に、人が、例えば、モバイルデバイス112b等の機能しているモバイルデバイスを所有していないことがあるため、BLE三辺測量を使用して人の場所を推定することが可能でないことがある。運動センサ23が建物内の全ての建物居住者の位置を捕捉し得ることも好ましい。これは、建物内の人の総数を報告するために有用である。
【0075】
図24及び図25は、無線信号及び体が動く人に基づいて建物居住者の位置を検出/場所特定する二重モード方法を有して構成された、停電及び避難時に使用される照明機器111の一例の機能動作フローチャートをブロック図形式で示す。BLEビーコンを使用して、モバイルデバイスの場所を追跡することができ、運動センサ23を使用して、上記モバイルデバイスを所有した建物居住者の場所を追跡することができる。これらの2つの機能を一緒に結合することは、建物居住者の場所精度の改善に役立つことができる。図24及び図25は、停電中又は避難中に使用され得る照明機器111に構成された二重モード位置特定システムの一例の例示的な動作実施形態及びフローチャートを示し、照明機器111は、BLEビーコン送受信機及び/又は送信機24及び運動(体移動)センサ(例えば、PIR運動センサ又は熱センサ等)23と統合される。照明機器111は、任意選択的に、IEEE802.15等の同じ通信規格を使用するアラーム、煙探知器、火災スプリンクラー等の緊急機器の他のノードに接続され得る。照明機器111は、幾つかの状況では、少なくとも3つのノードを必要とする三辺測量位置特定が可能でないことがある、ユーザのモバイルデバイスによってスキャンすることが困難な位置に配備されることがある(照明機器111が、回廊、避難路、階段等の狭い空間の上の天井に搭載される等の不良な向きで配置されることがあるため)。この種の状況では、BLEビーコンと人のモバイルデバイスとの間の方向性距離を表すRSSI値は、常に正確で信頼できるものであるわけではなく、且つ/又はモバイルデバイスによるRSSIスキャンが失敗することがあるため、三辺測量が可能でないことがある。三辺測量を使用して建物居住者の位置を推定することが可能でない場合、運動センサ23によって測定された測定値を使用して、そのような狭い空間において短距離にある人12aの存在を捕捉し得る。
【0076】
BLEビーコン送信機24の電力設定は、比較的長距離送信するように設定され、モバイルデバイス12aがモバイルデバイス12cよりもビーコン送受信機及び/又は送信機24に近いことを示す12aによるスキャンRSSI値が12cよりもはるかに大きい、2人のモバイルデバイスの建物居住者12a及び12cがこれらの2つのモバイルデバイスによるスキャンで検出される場合、その送信無線波送信が垂直及び水平の両方で建物全体をカバーできるようにする。モバイルデバイス12bを所有する(しかし、モバイルデバイスを使用してない)人は、運動センサ23によって捕捉され得る。
【0077】
図25は、三辺測量位置特定が可能でない状況で二重モード位置特定方法をどのように使用し得るかを示すプログラミングフローチャートを開示する。BLE送受信機/送信機24は、最良伝搬範囲設定の最大電力に基づいて長距離検出に設定され得る。それと併せて、PIR運動検出も、人の任意の存在の短距離検出のために使用され得る。モバイルデバイス位置が建物居住者の位置に近いと判断される場合、建物居住者は、モバイルデバイスを所有すると推測することができる。この場合、最高RSSI値(この値は、人のモバイルデバイスによってスキャンされる)は、モバイルデバイスの人の存在の二重確認として、運動センサ23によって測定された測定値と突き合わせて相互参照することができる。これは、最高RSSI値を生成したBLEビーコンの水平及び垂直位置に基づいてモバイルデバイスの推定位置を得ることによって行われ得る。BLEビーコンの水平位置は、BLEビーコン24の緯度及び経度座標を抽出することによって得ることができる。任意選択的に、モバイルデバイスのRSSI(BLEビーコンとモバイルデバイスとの距離を表す値である)は、運度検出器からの人の平均距離と比較され得る。BLEビーコンの垂直位置は、照明機器が配置された物理的なフロアレベルの垂直高さ(この値は、BLEノード24のパラメータとして記憶することができる)に基づいて推測され得る。
【0078】
人が、機能しているモバイルデバイスを有さない場合、その人は、運動センサ23の近い範囲内にいるとき、運動センサ23によって検出され得る。人の位置は、機能しているモバイルデバイスを有する人を検出し得る方法と同様に特定され得る。加えて、建物内の人の総数並びに各人の水平及び垂直位置は、通信構成要素22を通してリアルタイムで取得され得る。この情報は、マルチホッピングメッセージング手段によって送信されて、最近傍のゲートウェイに送信され、オンラインクラウドプラットフォームに送信され得、且つ/又は緊急呼び出し指令係、第1対応者、救助者、建物マネージャ及び警備員並びに/若しくは関心のある他の認可された第三者に送信され得る(最悪事例状況ではオフラインアプリケーションにより)。
【0079】
照明機器の使用
緊急状況等のイベント発生時、システム12内の照明機器111は、アクティブ化される。アクティブ化は、例えば、通常のAC電源への電力遮断が存在する - したがって、何らかの種類の緊急性が存在し、緊急照明が必要とされるという推定を提供する - ことに基づいてトリガーすることができる。他のトリガーを使用することもでき、記載される照明機器及びシステムが緊急イベントのみでの使用に必ずしも限定されるわけではないことが理解されるであろう。それは、任意のイベントで使用することができるか、又は必要に応じて通常状況中でも使用することができる。この場合、照明機器のUPSは、各デバイス及びネットワークに給電する。それは、関連するネットワーク端末及びネットワークアクセスポイント(外部ルータ)並びにスマートフォン、コンピュータ等の任意の外部モバイル又はポータブルデバイスにも給電することができる。各照明機器のコントローラ24は、照明モジュールをトリガー/アクティブ化して、照明を提供する。加えて、無停電電源は、通信モジュール及び/若しくは検出/位置特定モジュール並びに/又は照明機器の任意の他の構成要素に給電する。次に、コントローラは、通信、人検出及び/又は人位置特定を促進することができる。例えば、建物内の人11aは、第三者との通信を必要とする場合、携帯電話を使用して、Wi-Fiルータ、Bluetooth送受信機又は任意の他の手段を介し、コンピュータネットワーク又は電話回線網等を介して外部当事者と通信することができる。同様に、区内の当事者は、人11aと通信することができる。システムは、例えば、運動センサ、近接センサ及び/又は物体センサ(例えば、IR運動センサ又は熱センサ等)を通して1人又は複数の人11aの存在を検出することもできる。この情報は、通信モジュール及びネットワーク/システムを介して緊急サービス15等のサーバ/第三者に通信することができる。同様に、三辺測量又はビーコン、Wi-Fi、Bluetooth及び/若しくは他の検出器の使用は、単独で又は様々な照明機器と組み合わせて使用されて、建物内の人11aの位置を特定することができる。次に、この位置は、通信モジュールを介して緊急サービス15等の第三者に通信されて、救助を支援するか又は他の支援を提供することができる。
【0080】
様々な通信及び/又は電力ポートを使用して、人11aは、照明機器を使用してモバイル通信デバイス又は他の装置を充電することができる。同様に、人11aは、緊急トーチを使用することができ、緊急トーチは、イベントトリガー時にアクティブ化及び照明される。例えば、USB又は他のデータポートを介して照明機器への直接通信を行うこともできる。
【0081】
開示される変更された照明機器及びシステムは、建物に提供された緊急照明基盤があることを利用し、これを足場として、別個の通信及び検出基盤を必要とせずに追加の機能を提供する。
【0082】
ここで、幾つかの例示的な使用事例状況について説明する。
【0083】
図13は、ネットワークの一部として一緒に動作する照明機器111の平面全体図を示す。照明機器111のネットワークは、建物110全体を通して分散する。建物全体を通して複数の照明機器111を設置することにより、建物居住者112が建物110の任意の位置から支援を要求することができる。加えて、建物110内の建物居住者112の場所を追跡することが可能であり、建物居住者112の移動を追跡することさえ可能である。そのようなデータは、収集し、次に外部ネットワーク(例えば、オンラインサーバ114)を経由して緊急サービス116、セキュリティ監視サービス115又は任意の他の第三者117に中継することができる。
【0084】
特に、図13は、建物内で人の存在を場所特定し、且つ/又は電力バックアップのために通信、人検出及び/又は人場所特定/位置特定機能を提供するために、本明細書に記載のように構成された照明機器111のネットワークを含むシステム/ローカルエリアネットワークと同一平面に建物110のフロアプランを概略ブロック図形式で示す。複数の照明機器が共用エリアに配備される。照明機器111は、ホームゲートウェイルータ等の外部の及び/又は内部で脱着可能なインターネット通信アクセスポイントの電力バックアップを有して更に構成される。照明機器は、インターネットネットワーク接続端末デバイス(光ファイバネットワークに接続する光ネットワーク端末(ONT)であり得る)及びインターネットサービスの固定無線又は通信衛星を提供するようにも構成される。照明機器111g、111h、111iは、ローカルエリアネットワーク内で収集された情報データを変換して、オンライン接続を提供するゲートウェイとして機能し得る。特に、照明機器111iは、入口及び/又は建物マネージャの宅内等の建物の外部及び/又はオンラインインターネットネットワーク接続端末が保証される建物内部の任意の他の空間に配置され得る(望ましくは常に)。照明機器111iは、上述した機能並びにWiFi等の外部モバイルデバイスのオンライン接続及び外部モバイルデバイスの電力バックアップをサポートする電力バックアップも有する。緊急第1対応者が現場でリアルタイム情報にアクセスできるようにするため、建物の外部に照明機器111iを設置することが望ましい。
【0085】
ネットワークがどのように動作するかの例示的な状況について、図14図23を参照して考察する。これらの状況は、以下のようにここで説明する建物居住者及び居住者のモバイルデバイスを参照する。
・人112は、モバイルセルラデータがなく、したがってインターネット接続を有さないモバイルデバイス112aを所有している。
・モバイルデバイス112b及び112cは、アクティブセルラインターネット接続を有する。
・モバイルデバイス112dは、アクティブセルラインターネット接続を有するため又は照明機器111によってサポートされる無線インターネット接続を有するため、オンラインになることができる。
・人112eは、照明機器111と通信して、アラートを発行することができるウェアラブルデバイスを有する。
・人112fとは、機能しているモバイル電子デバイスを備えていない任意の人を指す。この場合、人112fは、電池が切れたモバイルデバイスを有し得るか、又は人112fは、モバイルデバイスを全く有さないことがあり得る。これらの人々は、全て建物全体を通して設置された照明機器111のネットワークによって検出及び位置特定され得る。
・モバイルデバイス112g及び112hは、オンライン通信のため及び/又はインターネット接続が利用可能でないことがある停電時にメッシュネットワークの最近傍ノード111iのみに接続することによって建物内部の人々をオフライン追跡するために、建物マネージャ、警備員及び緊急第1対応者によって使用される。
【0086】
図14図23は、インターネット通信アクセス113も参照し、インターネット通信アクセス113は、建物の外部のインターネット基盤ネットワーク接続基盤である。インターネット通信アクセス113は、
・インターネットサービスの光ファイバ線、固定無線又は通信衛星の1つ又は複数を含むノードの分散パネルであるインターネットネットワーク接続113a、及び
・建物の受信範囲内にあるセルラサイト113b
を含み得る。
【0087】
クラウドサーバ114は、建物居住者のリアルタイム位置に関連するデータを記憶するホストプラットフォームである。クラウドサーバ114は、第三者にデータの図表現115を供給するように構成され得る。
【0088】
図14は、停電、通常照明及びインターネットアクセス設備建物の遮断を受けている建物フロアプラン10を図形式で示す。図14は、BLE等の無線周波数でのネットワークノードとして構成された照明機器111a~iのメッシュネットワークを示す。照明機器111a~iは、屋内無線ネットワークのマルチホップメッシュトポロジの一部として接続することができる。ノードのネットワークバックボーン基盤は、BLEを変換して、オンラインになり、インターネット基盤ネットワーク接続分散設備113a及び113bと接続するプロクシ及びコンテンツゲートウェイである少なくとも1つのインターネット接続ノード111iを含み得る。照明機器111a~iは、煙探知器、火災警報器、火災スプリンクラー、照明スイッチ及びサーモスタット等の他のプロビジョニングされたノード111j、111kに接続することもできる。プロビジョニングされたノード111j、111kは、モバイルデバイスの検出に使用されるプロトコルと同じメッシュネットワーク通信プロトコルを使用して近傍に配備され得る。モバイルデバイス112a~eは、任意のノードがBluetoothメッシュプロクシプロトコルに従い得るメッシュネットワーク内の任意のノードと対話し得る。モバイル及びウェアラブルデバイスが、上記メッシュネットワークと対話するためのBluetoothメッシュスタックを所有しない状況では、救護者は、依然として最近傍ノード111iと通信し、且つ/又は救護者のBluetoothメッシュ対応デバイスの近くにある任意の結合されてプロビジョニングされたノードと通信することにより、人のモバイルウェアラブルデバイスの位置を追跡することができる。ユーザのデバイスを検出したノードが範囲外である場合でも、Bluetoothメッシュ対応デバイス111l、111mの使用により、マルチホップメッセージングによるユーザのモバイルデバイスのオフライン位置特定を達成することができる。好ましくは、地震、火災及び停電等の最悪事例状況でも、建物居住者を見つけるために、救護者、建物マネージャ、警備員及び緊急第1対応者によってBluetoothメッシュ対応デバイス111l、111mが使用されるべきである。
【0089】
図15は、2階以上の階がある建物でのフロアレベルに配備された同じネットワーキングプロトコルを使用することにより、煙探知機131a、131b等の他の緊急関連デバイスと通信及び対話することができるローカルメッシュネットワーク111a~iの例示的な状況を示す。この状況では、建物居住者は、異なる状況でアラートを発行し得、全ての照明機器111は、IPV6オーバBLE等のインターネット接続の機能を有して構成され得、照明機器111g~iは、特にインターネットゲートウェイ及び電力バックアップを有して構成されて、インターネットサービス設備113aの光ファイバ及び/又は固定無線及び通信衛星を提供する。建物居住者は、多様な通信プラットフォームを使用して、112のモバイル及び/又はウェアラブルデバイスからアラートを発行し得、モバイル及び/又はウェアラブルデバイスは、Bluetooth送受信機、GPS、WiFi、磁力計、ジャイロスコープ、気圧計及び加速度計等を含めたモバイルデバイスの内蔵近接センサを使用して追跡可能であり得る。機能しているモバイルデバイスへのアクセスを有さない人112fの場合、人112fは、二重モード検出方法によって検出され得る。
【0090】
そのような本発明による緊急照明機器装置メッシュネットワークでは、上述したモバイルデバイスを使用している任意の建物居住者がアラート発行する場合、デバイス112gの所有者(建物マネージャ、警備員、火災パトロール員又は建物のパトロールを担当する人物によって使用される)は、場所データをオンラインで共有し得る。リアルタイム情報は、建物マネージャの宅内及び/又はインターネット接続が保証される他の空間に配備された照明機器111iを通してオンラインで転送され得る。これは、図表現、建物居住者の場所及び/又は移動を表示するためのマッピングエンジンを含めて、建物居住者の検出、位置特定/場所特定の全てのリアルタイムデータをクラウドサーバ114におけるアルゴリズムによって処理し得るようにするためである。クラウドサーバ114に記憶された情報(その図表現も同様に)は、緊急呼び出し指令係並びに消防、警察及び救急116のような緊急サービス並びに/又は関心のある他の認可された当事者117を含め、他の第三者と共有され得る。したがって、照明機器111iは、建物と外部との間のデータのセキュア化されたコンテンツオンライン受信機及び送信機として見なされ得る。
【0091】
したがって、上述した例示的な状況は、モバイルデバイスを所有しているか否かに関係なく、極限の状況で人をどのように見つけることが可能であるかを説明している。絶対的なインターネット通信の遮断があるそのような状況では、権限を有する救護者、建物マネージャ、警備員、火災パトロール員及び緊急第1対応者、消防士は、現場及び/又は離れたメッシュネットワーク内の任意のノードに接続することにより、任意の建物居住者を見つけるオフラインアプリケーションプログラムがインストールされたデバイス112g、112hを使用することができる。
【0092】
図16は、建物110への電源が遮断されたが、それ以外には緊急の出来事がない例示的な状況を示す。この状況では、主要な建物ライトが切れ、建物Wi-Fiネットワークがダウンしている。緊急状況は発生していないため、建物居住者は、この状況で避難する必要はない。建物居住者は、単に、建物110への電力が回復するまでその場所に留まり待つのみでよい。その間、建物居住者は、照明機器111のネットワークを使用して、居住者が無事であることを通信することができる。建物居住者は、自身のモバイルデバイス112a、112bを使用して、照明機器111の通信モジュール22内のWi-Fiに接続し、友人及び家族に無事であることを通知することができる。この状況では、建物居住者は、WiFi Direct(商標)等のWiFiアドホックメッセージングを使用して、セルラ接続及び/又は照明機器111によってサポートされるWiFi接続等のアクティブオンライン接続を有する付近のモバイルデバイス112bにアラートを発行して、緊急サービス116と直接交信することができる(建物居住者は、助けを呼ぶためにテキスト、写真、音声アシスタント、ビデオ及びVoIP等の任意の形態のデジタルマルチメディアを使用し得る)。モバイルデバイス及びモバイルデバイスを所有する人は、両方とも二重検知方法下で検出及び場所特定され得る。アラート及び位置データは、インターネットセルラネットワークを経由して又はローカルメッシュネットワークにわたってアラート及び位置データを中継する(マルチホップメッセージングを介して)ことによって中継されて、ゲートウェイ照明機器111iに達することができ、アラート及び位置データは、次に、先のオンラインサーバ122に中継することができる。
【0093】
図17は、建物居住者63aが誤って転倒し、起き上がることができず、治療を必要とする別の例示的な状況を示す。この状況では、通常の照明及びWiFiインターネットアクセス設備がダウンしている。この人は、アクティブセルラオンライン接続を有するモバイルデバイス112cを有し、緊急サービス116と直接交信する(建物居住者は、助けを呼ぶために、テキスト、写真、音声アシスタント、ビデオ又はVoIP等の任意の形態のデジタルマルチメディアを使用し得る)。加えて、モバイルデバイス位置は、照明機器111b、111cに統合されたBLEビーコン送受信機/送信機により、又はBLEビーコンを有するとき、場合により煙探知機131a及び/又は照明機器111dにより検出され得る。アラート及び位置データは、ローカルメッシュネットワークにわたって中継されて(マルチホップメッセージングを介して)、ゲートウェイ照明機器111iに達することができ、アラート及び位置データは、次に、先のオンラインサーバ122に中継することができる。
【0094】
図18は、図17と同様の例示的な状況を示すが、この状況では、建物居住者は、ウェアラブルデバイス112eを使用して通信して、医療支援を要求することができる。この例示的な状況下では、人の移動は、照明機器111gに統合された運動センサによって検出され得る。しかしながら、加えて、建物居住者が装着したウェアラブルデバイス112eの位置は、照明機器111a、111b及び111gに統合されたBLEビーコン送受信機/送信機によって検出され得る。アラート及び位置データは、ローカルメッシュネットワークにわたって中継されて(マルチホップメッセージングを介して)、ゲートウェイ照明機器111iに達することができ、アラート及び位置データは、次に、先のオンラインサーバ122に中継することができる。
【0095】
図19は、建物内の通常の照明及びWiFiインターネットアクセス設備がダウンしている例示的な状況を示す。この状況では、モバイルデバイスを有する人112fは、機能しているモバイルデバイスへのアクセスを有さない。しかしながら、この人の移動は、照明機器111cに統合された運動センサによって追跡することができる。アラート及び位置データは、ローカルメッシュネットワークにわたって中継されて(マルチホップメッセージングを介して)、ゲートウェイ照明機器111iに達することができ、アラート及び位置データは、次に、先のオンラインサーバ122に中継することができる。
【0096】
図20は、建物内の通常の照明及びWiFiインターネットアクセス設備がダウンしている例示的な状況を示す。アクティブモバイルセルラオンライン接続を有するモバイルデバイス112dを所有する人は、自身のモバイルデバイスを使用して直接、緊急サービス116と直接交信することができる(建物居住者は、助けを呼ぶためにテキスト、写真、音声アシスタント、ビデオ及びVoIP等の任意の形態のデジタルマルチメディアを使用し得る)。代替的に、モバイルデバイスは、アラートを緊急サービス116に発行するために、照明機器111hによって提供されるBLE及びWiFiに接続するように動作し得る。モバイルデバイス及びモバイルデバイスを所有する人は、両方とも二重検知方法下で検出及び場所特定され得る。アラート及び位置データは、ローカルメッシュネットワークにわたって中継されて(マルチホップメッセージングを介して)、ゲートウェイ照明機器111iに達することができ、アラート及び位置データは、次に、先のオンラインサーバ122に中継することができる。
【0097】
図21は、建物内の通常の照明及びWiFiインターネットアクセス設備がダウンしている例示的な状況を示す。この状況では、現場の建物マネージャ/パトロール員/警備員は、モバイルデバイス112gを使用して、人の場所を監視することができる。この状況では、モバイルデバイス112gは、照明機器111iに接続し、照明機器111iは、制御室オフィス等に配置され得る。これにより、現場の建物マネージャ/パトロール員/警備員は、照明機器111iに構成された電力バックアップ機能を利用して、モバイルデバイス112gを充電することができる。照明機器111i内のUPSが第1の段階で動作しており、UPSが切れつつある場合、UPSが第2の段階での動作に切り替わるとき、建物マネージャ/パトロール員/警備員は、それでもなおモバイルデバイス112gを使用して、任意の照明機器111iに接続することができる。
【0098】
図22は、オンラインサーバ114が機能していないことがある極端な自然災害の一例の場合の例示的な状況を示す。救護者(緊急第1対応者等)は、モバイルデバイス112hに依存し、照明機器111i及び/又は第2の段階で動作しているUPSを有する任意の他のノード(照明機器111a~hを含む)とのBLE接続を維持することができる。これにより、救護者は、支援を必要としている建物居住者を見つけることができる。
【0099】
図23は、緊急呼び出し指令係、緊急第1対応者116及び関心のある他の当事者117が、モバイルデバイス112hにおけるデータにアクセスすることによって建物内の建物居住者の位置に関連するデータにアクセスすることができる例示的な状況を示す。人の存在の検出、位置/場所のリアルタイムデータは、図表現においてモバイルデバイス112g、112hにオンライン及び/又はオフラインで表示し得る。
【0100】
幾つかの好ましい特徴
好ましくは、Bluetooth送受信機及び/又はビーコン送信機のパラメータは、建物に配備された本発明による緊急照明機器装置の水平及び垂直アドレス情報を含み得る。
【0101】
好ましくは、Bluetooth送受信機及び/又はビーコン送信機は、上述した検出及び/又は位置モジュールに統合され得、且つ/又はユニバーサルシリアルバスプロトコルを使用してUPSに個々に結合され得る。
【0102】
好ましくは、人検出及び/又は位置特定構成要素は、PIRを使用した運動検出器及び/又は熱センサ等の1つ又は複数である1つ又は複数の構成要素を含む。
【0103】
好ましくは、コントローラは、Bluetoothビーコンメッシュネットワーキング通信及び温度/湿度のサーモスタット等の環境センサ、建物内の居住者照明スイッチ及び同様にBluetoothメッシュネットワーキングプロトコルを使用し得る、煙探知機、火災警報器、火災スプリンクラー等の建物内に配備される他の緊急センサデバイスとの通信を促進することができる。
【0104】
好ましくは、コントローラは、建物内の人を検出し、且つ/又は人の場所を特定し、リアルタイム情報を収集し、且つ/又は人の検出及び/又は場所をシステムのインターネットサーバ及び緊急サービス等の第三者(例えば、建物内及び/又は外)に通信することができる。宅内に設置された光ファイバ及び固定無線並びに通信衛星インターネットサービス等の建物内の既存の有線及び無線通信接続又は装置と統合された通信ゲートウェイルータ及び/又はスマートセルラ携帯電話等のアラート発呼者のモバイルセルラオンライン接続デバイスの何れかの外部インターネット接続アクセスポイントを使用して、これを行うことができる。
【0105】
好ましくは、コントローラは、2段階で無停電電源を制御することができ、ここで、第1の段階の電源は、緊急照明及びオンラインネットワーク通信、検出、位置特定/場所特定をサポートするための電力供給源であり、第2の段階の電源は、オフラインネットワーク通信、検出、位置/場所特定をサポートする電力供給源である。
【0106】
好ましくは、コントローラは、人のモバイル通信デバイスにアラートして応答することにより、又はイベント時に人の存在を検出することにより人へのアラートをアクティブ化することができる。
【0107】
アラートは、限定ではなく、スマートフォン、スマートウォッチ並びにウェアラブル、ファブレット、タブレット及びラップトップコンピュータ等の人のモバイル通信デバイスによって発行されるアラート、又は本発明による装置及びシステムによって緊急時に検出及び位置特定された人々及び居住者、並びに/又は本発明による装置ネットワークによって収集され報告された物理的環境データの異常な変化であり得る。
【0108】
そのようなもののネットワークは、停電時、照明モジュールをトリガーして照明させ、且つ/又はアクティブ化イベントに応答して警告照明をトリガーし、人検出及び/又は位置特定モジュールを利用して、人の存在を検出し、且つ/又は建物内の人の位置及びデバイスを特定するように制御することができ、ビーコン送信機は、常時、無線信号を断続的に送信して、建物内のネットワーク接続されたビーコンの有効伝搬範囲内の様々な距離にある人のモバイルデバイスに届く。
【0109】
ビーコン送信機の最良無線伝搬範囲内の全てのモバイルデバイスは、アラート発行時にこれらの無線波を探してスキャンすることによって検出され得、これは、RSSIでのビーコン送信機の送信電力値のスキャンに応答してアラートモバイル通信デバイスによって発行される無線信号における要求であり、通信モジュールを介した通信を促進し、且つ/又は人検出及び/又は位置特定モジュールを利用して、建物内の人を検出し、且つ/又は建物内の人の位置を特定する。
【0110】
照明機器は、高層ビル等の建物内の複数の緊急照明ローカルエリアネットワークのバックボーン基盤を形成することができ、そのようなネットワークは、略無制限の数の照明機器並びにインターネットアクセス及びモバイルデバイス電力バックアップ等の周辺機器を追加することによって結合することができる。照明機器は、煙探知機、火災報知器、サーモスタット、火災スプリンクラー、居住者照明スイッチ及び防犯カメラ等と組み合わせることもでき、これらの全ては、照明機器によって使用される同じネットワーキングプロトコルに従い得る。照明機器は、他の建物とネットワーク接続する建物を超えてある建物から別の建物にスケールアップされ得る。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25